JP4187343B2 - セミ沿面放電型内燃機関用スパークプラグ - Google Patents

セミ沿面放電型内燃機関用スパークプラグ Download PDF

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    • F02B2275/18DOHC [Double overhead camshaft]

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、内燃機関の着火源として用いられるスパークプラグに関するものであり、接地電極の発火面が中心電極の外周面に対向して設けられたセミ沿面放電型スパークプラグとして好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記セミ沿面放電型スパークプラグとして図14および図15に示すものが知られている。図14は、上記セミ沿面放電型スパークプラグを部分的な断面図を含んで示す部分断面図である。図15(A)は、図14に示すセミ沿面放電型スパークプラグの先端部(火花放電側)の断面図であり、図15(B)は、図15(A)における碍子脚長部24の先端部24eおよび中心電極12の外周面12a間に形成される径差部(隙間)を示す説明図であり、図15(C)は、図15(A)における碍子脚長部24の先端部24eの肉厚を示す説明図である。
なお、以下では、図14において下部を先端側とし、上部を後端側として説明する。
【0003】
セミ沿面放電型スパークプラグ10には、アルミナなどから形成された絶縁碍子20が備えられている。絶縁碍子20は、後端側に形成されたコルゲーション部22と、先端側に形成された台錐形状の碍子脚長部24とを有する。絶縁碍子20の内部には、絶縁碍子20の中心軸18に沿って軸孔26が貫通形成されている。軸孔26の内部後端側には、端子13が収容されており、その端子13の後端は、コルゲーション部22の後端から突出している。軸孔26の内部であって端子13の先端側には、ガラス抵抗11を介して中心電極12が収容されている。中心電極12は、ニッケルを主体とする合金によって棒状に形成されており、中心電極12の先端面12fは、絶縁碍子20の碍子脚長部24の先端から突出している。
絶縁碍子20の先端側は、筒状に形成された主体金具14の内部に収容されており、碍子脚長部24の先端部24eは、主体金具14の開口した先端面14cから突出している。碍子脚長部24の後端部と主体金具14との間には、軸孔26内部を気密化するためのパッキン部材17が介在されている。主体金具14の先端部の外周面には、エンジンのシリンダヘッドに形成された雌ねじ部にねじ込むための雄ねじ部14aが形成されており、主体金具14の後端面14cには、接地電極16、16の基端16bがそれぞれ固着されている。
【0004】
各接地電極16は、それぞれ中心軸18に向けて、略L字形状に屈曲形成されている。各接地電極16先端の発火面16aは、それぞれ中心電極12先端の外周面12aに対向しており、発火面16aと外周面12aとの間で発火部SGを形成している(図15(A)参照)。図15(A)に示すように、中心電極12の外周面12aと、接地電極16の発火面16aとの間には、第1ギャップg1が形成されており、碍子脚長部24の先端部24eの外周面と発火面16aとの間には、第2ギャップg2が形成されている。
図14に示すように、主体金具14の後端側には、雄ねじ部14aをエンジンのシリンダヘッドに形成された雌ねじ部にねじ込む際にプラグレンチなどの工具をあてがうための六角形部14bが形成されている。
【0005】
また、金属で形成された中心電極12と、アルミナセラミックなどで形成された絶縁碍子20とでは熱膨張係数が異なるため、両者間では熱膨張差が存在する。そこで、その熱膨張差によって絶縁碍子20が割れないようにするため、図15(B)に示すように、中心電極12の外周面12bと、軸孔26との間には径差部(隙間)15が形成されている。
なお、図15(C)に示すように、碍子脚長部24の発火部側端面24fを示す線60を外方へ延長した延長線60aと、碍子脚長部24の側面24cを示す線61を発火部側端面24fの方向へ延長した延長線61aとの交点62から軸孔26の内径面を示す線65までの距離(以下、肉厚と称する)tpは、1.1mmである。また、第2ギャップg2の間隔gaは、0.5mmであり、碍子脚長部24の脚長(図14において碍子脚長部24の発火部側端面24fから、パッキン部材17が取付けられているシール面24gまでの軸方向距離)Lは、12mmである。さらに、中心電極12の径φd1と軸孔26の径φd2との差(以下、径差Δφdと称する)は、0.09mmであり、径差部15の間隔Δφd/2は、0.09mm/2=0.045mmである。
【0006】
そして、上記構造のセミ沿面放電型スパークプラグ10は、主体金具14の雄ねじ部14aをシリンダヘッドの雌ねじ部にねじ込むことにより、接地電極16、碍子脚長部24の先端部24eおよび中心電極12の先端をエンジンの燃焼室内に露出した格好でシリンダヘッドに取付けられる。そして、端子13に高耐圧ケーブルを接続し、放電電圧を印加すると、接地電極16の発火面16aおよび中心電極12間で火花放電し、燃焼室内の混合気に着火する。
【0007】
ここで、セミ沿面放電型スパークプラグの火花清浄性について、その原理を示す図16を参照して説明する。
図16に示すように、中心電極12側が負、接地電極16側が正となるように放電電圧が印加されるため、碍子脚長部24は誘電分極によって正の極性で帯電した状態になるので、中心電極12の端部12gから発生した火花に含まれる負電荷粒子は、碍子脚長部24の発火部側端面24fに引き寄せられる。このため、負電荷粒子は、図中Sで示すように、碍子脚長部24の発火部側端面24fを這う放電経路で接地電極16の発火面16aに到達する。
したがって、碍子脚長部24の発火部側端面24fに汚損によって付着したカーボンなどの導電性汚損物質は、火花によって焼き切られる。
つまり、セミ沿面放電型スパークプラグは、上記のような火花清浄性を有するため、気中放電型のスパークプラグよりも耐汚損性に優れている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、火花が頻繁に碍子脚長部24の発火部側端面24fを這うと、そのエネルギによって発火部側端面24fが消耗し、溝24k(図16)が形成される、いわゆるチャンネリングが発生する場合がある。そのチャンネリングが進行すると、放電経路S近辺の碍子脚長部24に貫通が発生して碍子脚長部24の割れが生じたり、耐熱性を損ねてしまうなど、スパークプラグの耐久性が低下する可能性がある。
【0009】
また、上記消耗によって発生した金属粉や燃焼によって発生した金属酸化物などが、径差部15(図15(B))に入り込んで堆積すると、径差部15が詰まってしまう。そして、そのような状態で温度差の大きいヒートサイクルが急激に繰り返されると、碍子脚長部24および中心電極12間の熱膨張差によって碍子脚長部24が割れてしまうなど、スパークプラグの耐久性が低下する可能性がある。
なお、径差部15の間隔を広げると、熱引きが悪くなり、プレイグニッションが発生するなど、耐熱特性が悪くなってしまう。また、熱引きを良くしようとすると、碍子脚長部24の脚長Lを短縮しなければならない。
特に、近年は、エンジンの高出力化に伴い、より一層耐久性に優れたスパークプラグが求められている。
【0010】
そこで、本発明は、耐久性に優れたセミ沿面放電型内燃機関用スパークプラグを実現することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段、作用および効果】
本発明は、上記目的を達成するため、請求項1ないし請求項3に記載の発明では、中心軸に沿って形成された軸孔を有する絶縁碍子と、その軸孔に収容された棒状の中心電極と、この中心電極の外周面に対向する接地電極と、が備えられており、火花が前記絶縁碍子の発火部側端面に沿って伝搬する放電経路を含む発火部を、前記中心電極の外周面と前記接地電極との間に形成してなるセミ沿面放電型内燃機関用スパークプラグにおいて、中心電極を正の極性にして中心電極および接地電極間に電圧を印加することにより、中心電極および接地電極間で放電するように構成するという共通の技術的手段を採用する。
【0012】
つまり、中心電極を正の極性にして中心電極および接地電極間に電圧を印加すると、中心電極が収容された絶縁碍子は、誘電分極によって負の極性で帯電した状態になるため、接地電極の発火面から発生した火花に含まれる負電荷粒子は、負帯電状態になっている絶縁碍子からの静電反発作用を受けるので、絶縁碍子から隔たった経路(図12(A)においてSで示す)を選択して中心電極に到達する確率が高くなる。換言すれば、絶縁碍子の発火部側端面を這う経路を選択する確率が低くなる。
したがって、チャンネリングが発生し難くなり、また、中心電極から正のコロナが進展し易く、絶縁碍子先端部での絶縁碍子の貫通の発生を抑制することができるので、内燃機関用スパークプラグの耐久性を高めることができる。また、絶縁碍子の先端部の消耗を減少させることができるため、消耗した金属粉が中心電極および軸孔間の隙間に入り込む量を減少させることができるので、中心電極および絶縁碍子間の熱膨張差による絶縁碍子の割れの発生を抑制できる。
つまり、中心電極を正の極性にして中心電極および接地電極間に電圧を印加することにより、内燃機関用スパークプラグの耐久性を高めることができる。
なお、上記各効果ついては、後述する実験において証明する。
【0013】
特に、請求項1に記載の発明によれば、前記絶縁碍子を前記中心軸に沿って切断した場合に、前記絶縁碍子の前記発火部側端面を示す線を外方へ延長した第1の延長線と、前記絶縁碍子の外周面を示す線を前記発火部側端面の方向へ延長した第2の延長線とを描いた場合に、前記第1および第2の延長線の交点から前記発火部側における前記軸孔の内径面を示す線までの距離(絶縁碍子厚tp)が0.7mm以上1.0mm以下であり、図15(A)に示した従来のもの(tp=1.1mm)よりも上記肉厚が薄いため、絶縁碍子の先端部の容積が小さくなるので絶縁碍子の先端部の熱容量を小さくすることができる。
したがって、絶縁碍子の先端部の温度を高くすることができるため、絶縁碍子の先端部に付着したカーボンや金属酸化物などの導電性汚損物質を焼き切り易くなる。つまり、耐久性をより一層向上させることができる。
また、絶縁碍子先端部の熱容量が小さいため、燃焼室内に混合気が導入された際に、絶縁碍子先端部を速く冷却することができるので、プレイグニッションの発生を防止できる。
さらに、絶縁碍子の先端部の肉厚を薄くできる分、接地電極の発火面および絶縁碍子間のエアギャップを広げることができるため、カーボンなどの堆積により接地電極および絶縁碍子間が導通する、いわゆるブリッジの発生を防止できる。
【0014】
また、上述のように、消耗した金属粉が中心電極および軸孔間の隙間に入り込む量を減少させることができるため、その分、中心電極および軸孔間の隙間を狭くすることができる。たとえば請求項2に記載の発明によれば、中心電極の径と、軸孔の径との差(Δφd)が0.06mm以上0.08mm以下であり、図15(A)に示した従来のもの(Δφd=0.09mm)よりも上記差が小さいため、その分、熱引きを良くすることができる。
つまり、請求項2に記載の発明によれば、絶縁碍子の脚長を長くすることができるため、耐熱特性を向上させることができる。
【0015】
さらに、請求項3に記載の発明によれば、上述した請求項1および請求項2の両方の構成を備えるため、セミ沿面放電型内燃機関用スパークプラグの耐久性をさらに向上させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の内燃機関用スパークプラグの実施形態について図を参照して説明する。
図1(A)は、本実施形態の内燃機関用スパークプラグの先端側を拡大して示す部分断面図であり、図1(B)は、図1(A)に示す内燃機関用スパークプラグの中心電極および碍子脚長部間に形成される径差部を示す説明図であり、図1(C)は、図1(A)に示す内燃機関用スパークプラグの碍子脚長部の肉厚を示す説明図である。
なお、図14ないし図16に示した従来のスパークプラグと同一の構成については同一の符号を用いるものとし、同一の構成についての詳細な説明は省略する。
【0017】
図1(A)に示すように、碍子脚長部24の後端側には、中心電極12の中心軸寄りに傾斜する傾斜部24iが形成されており、その傾斜部24iの上端には、上記中心軸寄りにくびれたくびれ部24hが形成されている。そのくびれ部24hから発火部側端面24fに向けては、鉛直方向に伸びるストレート部24bが形成されている。
つまり、碍子脚長部24の肉厚は、傾斜部24iからくびれ部24hに向けて次第に薄くなっており、さらにくびれ部24hから上のストレート部24bでは、より一層薄くなっている。
なお、碍子脚長部24の絶縁碍子厚tpは、図1(C)に示すように、碍子脚長部24の発火部側端面24fを示す線60を外方へ延長した延長線60aと、碍子脚長部24のストレート部24bの外周面24mを示す線63を発火部側端面24fの方向へ延長した延長線63aとの交点64から軸孔26の内径面を示す線65までの距離で定義する。
【0018】
本実施形態では、中心電極12の径φd1は2.1mmであり、軸孔26の径φd2は2.1mm+Δφdである。ここで、Δφdは、中心電極12と軸孔26との径差である。したがって、中心電極12の外周面12bと、軸孔26との間に形成される径差部の距離は、図1(B)に示すように、Δφd/2となる。また、碍子脚長部24の発火部側端面24fから突出している中心電極12の突出高さt1は0.3mmであり、発火部側端面24fから主体金具16の発火面16aの上端16cまでの高さt2は0.5mmである。
【0019】
次に、上記構成の内燃機関用スパークプラグにおいて、中心電極12を正極性にして電圧を印加するための回路構成について、それを示す図9および図10を参照して説明する。
図9(A)は、既存のイグニッションシステムの構成を示す説明図であり、図9(B)は、図9(A)に示すイグニッションシステムの一部を仕様変更した場合の回路構成を示す説明図である。
図9(A)に示すように、既存のイグニッションシステムでは、一次コイル52の負端子52aがバッテリ側のソケット59に接続されており、同じく正端子52bがイグナイタ側のソケット58に接続されており、二次コイル53の負端子53aがディストリビュータ側に接続されているが、図9(B)に示すように、上記各接続関係を反転させることにより、中心電極12を正極性にした電圧印加を行うことができる。
【0020】
また、イグニッションシステムを根本的に設計変更する場合は、次の方法も可能である。その設計変更の手法を図10(A)ないし図10(C)に示す。
図10(A)に示すように、イグニッションコイル51を構成する二次コイル53のスパークプラグ側への出力極性が負となるように、既存のイグニッションシステムが設計されている場合は、図10(B)に示すように、二次コイル53あるいは一次コイル52のいずれかの巻線方向が逆になるように設計変更する。また、図10(C)に示すように、二次コイル53とディストリビュータおよびイグナイタとの接続関係が反転するように設計変更する。
【0021】
次に、本実施形態の内燃機関用スパークプラグの作用について図12を参照して説明する。
図12(A)は、本実施形態の内燃機関用スパークプラグの極性および放電経路を示す説明図であり、図12(B)は、図12(A)に示す放電経路とは異なる放電経路を示す説明図である。
【0022】
本実施形態の内燃機関用スパークプラグは、図12(A)に示すように、中心電極12が正帯電するため、誘電分極によって絶縁碍子の碍子脚長部24は負帯電状態になるものと推測される。そして、負電荷粒子の流れとして形成される火花は、碍子脚長部24の発火部側端面24fに沿った経路での伝播も生ずるものの、発火部側端面24fの負電荷による静電反発作用を受けて、どちらかといえば発火部側端面24fを迂回して伝播する傾向が強くなると思われる。これにより、発火部側端面24fを這う火花伝播の確率が低くなり、火花アタックによるチャンネリングが生じ難くなるものと考えられる。
【0023】
また、中心電極12が正帯電の場合、碍子脚長部24の発火部側端面24fが負帯電となるため、接地電極16の発火面16aの下端16d側から火花が発生するよりも、上端16c側から発生した方が、火花の気中放電経路の長さが短くなるので、火花放電は発火部側端面24fを迂回する経路を進む確率が高くなるものと考えられる。
これに対して、図16に示した従来の内燃機関用スパークプラグの構成では、火花は碍子脚長部24の発火部側端面24fを這った後、発火面16aの下端16d側へ向かう方が気中放電経路の長さが短くなるため、下端16dへ向かう火花発生頻度が圧倒的に高くなり、チャンネリングも起き易くなるものと考えられる。
【0024】
また、別の要因として次のようなことも考えられる。
スパークプラグの電極間に高電圧を印加した場合、火花放電に先立ってコロナ放電が発生する。これは、電極間電圧の上昇に伴い、表面電界の大きい場所で部分的に絶縁破壊が起こって表れる発光現象であるといわれている。このコロナ放電の形態が、これに引き続いて発生する火花放電(さらには、グロー放電、あるいは電極消耗が進むので好ましくはないがアーク放電)の挙動を支配すると考えられる。
【0025】
ところで、コロナ放電の形態は、正極側と負極側とでは挙動が異なることが知られている。例えば、針電極を面電極に対向させ、針電極側を正として電極間電圧を上げて行くと、電圧の低い段階ではグローコロナ(尖端放電の一種である)と呼ばれる薄い光膜が発生するに留まるが、電圧が上昇すると、電極尖端から樹枝状の発光部が音を伴いながら断続的に激しく延びる、ブラシ放電と呼ばれる状態に移行し易いことが知られている。なお、ブラシ放電は、初期段階のブラシコロナと、より火花放電に近づくストリーマコロナとに区別されることもある(「高電圧工学」、42頁、1971年、朝倉書店)。
これに対し、針電極側を負とした場合は、上記のような放電形態の変化が明瞭でなくなり、電圧を上昇させてもグローコロナに近い放電状態が電極尖端付近で持続し、樹枝状の発光には進展し難い。
【0026】
このような現象をスパークプラグの電極間放電に当てはめて考えてみる。まず、図16に示した従来の構成のように、中心電極12を負極とした場合には、接地電極16の上端16cおよび下端16dをいわば負極尖端として、例えばブラシ放電形態で進展したコロナが中心電極12に到達し、火花放電のブレークダウンに至ると考えられる。この場合、接地電極16における下端16dの電界強度が一番強くなるため、それにより完成される放電経路は碍子脚長部24の発火部側端面24fを這い易くなる。
【0027】
一方、図12(A)に示す本実施形態の内燃機関用スパークプラグのように、中心電極12を正極とした場合には、中心電極の端部12gが正極尖端となり、ここから進展したコロナが接地電極16の発火面16aに到達し、火花放電のブレークダウンに至ると考えられる。この場合、接地電極16は、碍子脚長部24と気中を隔てているため、電界の集中は、碍子脚長部24の影響を受け難い。
したがって、それにより完成された放電経路は碍子脚長部24の発火部側端面24fから少し浮く形となるため、火花アタックによるチャンネリングが発生し難くなるものと考えられる。
また、このようにコロナが碍子脚長部24の側から延びるために、碍子脚長部24の貫通が起こり難くなる。その理由としては、図16に示した従来の構成では、接地電極16の発火面16a側からコロナが延びるため、碍子脚長部24に対して高電圧のストレスを直接与えることとなるが、図12(A)に示す本実施形態の内燃機関用スパークプラグであれば、碍子脚長部24に印加される電圧が小さくなり、ストレスが小さくなるためであると考えられる。
【0028】
なお、図12(B)に示すように、碍子脚長部24の発火部側端面24fが接地電極16の発火面16aの下端16dに近づくと、耐チャンネリング性が低下する場合が考えられる。
つまり、放電時の電圧印加極性は、中心電極12側が正であるから、前述の正極側コロナ放電の一般的な挙動から考えれば、中心電極12の端部12gから進展したコロナが接地電極16の発火面16aに向かって延びるが、発火面16aの下端16dに近づくため、その下端16dに到達しブレークダウンに至ると推測される。その結果、完成される放電経路として、下端16dの近傍において碍子脚長部24の発火部側端面24fを這う形態となり、その発生頻度が増加する場合があるためである。この場合、発火面16aの下端16dにアールや面取りを付与するなどの対策を講ずることが、上記発生頻度を減少させるために有効である。
【0029】
次に、本実施形態の内燃機関用スパークプラグの火花清浄性について図13を参照して説明する。
図13(A)は、絶縁碍子に導電層が形成された状態を示す説明図であり、図13(B)は、導電層が焼き切られる様子を示す説明図である。
いわゆる「燻り」や「かぶり」などによって汚損が進行すると、図13(A)に示すように、絶縁碍子の碍子脚長部24の外周面にカーボンや金属製酸化物などの導電性物質からなる導電層Fが形成される。すると、碍子脚長部24外周面の電気抵抗が小さくなり、放電電圧が低下し、接地電極16との距離が近い碍子脚長部24との間で火花が飛び易くなる。この火花放電が発生すると、図13(B)に示すように、導電層Fを形成している導電物質粒子F1が火花によって飛散するため、内燃機関用スパークプラグの汚損状態を改善することができる。そして、導電層Fが焼き切られた後は、図12(A)に示した放電形態に復帰するものと考えられる。
【0030】
また、本実施形態の内燃機関用スパークプラグは、図1(A)に示したように、中心電極12の先端表面12fが碍子脚長部24の発火部側端面24fから突出しているため、その突出部の外周面12aと接地電極16の発火面16aとの間には第1ギャップg1が形成されており、碍子脚長部24の先端部の外周面と発火面16aとの間には第2ギャップg2が形成されている。これにより、汚損がそれほど進行していない場合には、第1ギャップg1で火花放電し、汚損が進行すると第2ギャップg2で火花放電するため、碍子脚長部24外周面の汚損の進行度合いを自動検出してそれを焼き切る汚損検出・浄化機能を備えていると見ることもできる。
【0031】
次に、本発明者らが行った3つの実験およびその結果について説明する。
[実験1]
本発明者らは、絶縁碍子20の碍子脚長部24先端部の絶縁碍子厚tpと、中心電極12および軸孔26の径差Δφdとが、内燃機関用スパークプラグの耐久性に与える影響を調べるための実験を行った。その実験結果を図2に示す。
図2において、耐熱性プレイグ進角とは、プレイグニッションが起こる進角の意味である。プレデリバリ試験10MΩ到達サイクルとは、自動車用スパークプラグのエンジン適合性試験方法(JIS D 1606)に定められたくすぶり汚損試験に基づいて試験を行い(図11)、内燃機関用スパークプラグの絶縁抵抗が10MΩに低下するまでに要した試験のサイクル数を示す。
つまり、サイクル数が多いほど、絶縁抵抗値の低下が遅い、つまりカーボンや金属酸化物などの導電性汚損物質が蓄積し難い(耐汚損性に優れている)ことを意味する。
着火性 ミス発生空燃費(A/F)は、1%失火が発生する空燃費を意味する。
【0032】
本実験に使用した内燃機関用スパークプラグは、A〜Eの5タイプである。プラグAは、図14および図15に示した従来の内燃機関用スパークプラグであり、エアギャップgaが0.5mmであり、絶縁碍子厚tpが1.1mmである。
プラグBは、請求項1に記載の発明の一実施形態に対応するものであり、絶縁碍子厚tpをプラグAよりも0.2mm薄い0.9mmに形成したタイプである。図2に示すように、プラグBのプレデリ汚損性10MΩ到達サイクルは、従来のプラグAの12サイクルよりも3サイクル多い15サイクルであった。
つまり、絶縁碍子厚tpを薄くすることにより、耐汚損性を高めることができることが分かった。
【0033】
プラグCは、請求項1の発明の他の実施形態に対応するものであり、絶縁碍子厚tpをプラグAよりも0.2mm薄くした分、エアギャップtpを従来のプラグAよりも0.1mm広い0.6mmに広げたタイプである。図2に示すように、プラグCのプレデリ汚損性10MΩ到達サイクルは、従来のプラグAの12サイクルよりも2サイクル多い14サイクルであった。
つまり、絶縁碍子厚tpを薄くし、エアギャップgaを広くした場合も、耐汚損性を高めることができることが分かった。
なお、図2には示されていないが、エアギャップを広げると、前述したブリッジが発生し難いものと推測される。
【0034】
プラグDは、請求項2の発明の一実施形態に対応するものであり、エアギャップgaおよび絶縁碍子厚tpは、従来のプラグAと同一であり、径差Δφdを従来のプラグAの0.09mmよりも0.03mm小さい0.06mmにし、碍子脚長部24の脚長Lを従来のプラグAの12mmよりも1mm長い13mmにしたタイプである。図2に示すように、プラグDのプレデリ汚損性10MΩ到達サイクルは、従来のプラグAの12サイクルよりも5サイクル多い17サイクルであり、プラグBおよびプラグCよりもサイクル数が多い。
つまり、径差Δφdを小さく、かつ、脚長Lを長くすることにより、耐汚損性をより一層高めることができることが分かった。
【0035】
プラグEは、請求項3の発明の一実施形態に対応するものであり、エアギャップgaおよび絶縁碍子厚tpをプラグCと同一にし、径差Δφdおよび脚長LをプラグDと同一にしたタイプである。図2に示すように、プラグEのプレデリ汚損性10MΩ到達サイクルは、従来のプラグAの12サイクルよりも9サイクル多い21サイクルであり、全プラグ中最もサイクル数が多い。
つまり、絶縁碍子厚tpを薄くするとともに、エアギャップgaを広げ、かつ、径差Δφdを小さくするとともに、脚長Lを長くすることにより、さらに耐汚損性を高めることができることが分かった。
【0036】
[実験2]
次に、本発明者らは、絶縁碍子厚tpが貫通の発生に与える影響について実験を行った。図7(A)は、本実験に使用した内燃機関用スパークプラグの先端部を拡大して示す部分断面図であり、図7(B)は、本実験結果を示す図表である。
図7(A)に示すように、本実験に使用した内燃機関用スパークプラグは、エアギャップgaが0.5mmであり、中心電極12の碍子脚長部24からの突出高さt1が0.3mmであり、碍子脚長部24の発火部側端面24fから発火面16aの上端16cまでの高さt2が0.5mmである。また、脚長Lが12mmであり、中心電極12の径φd1が2.1mmであり、軸孔26の径φd2が2.18mmである。
【0037】
また、本実験は、図7(A)に示す内燃機関用スパークプラグを6気筒2.0L(リッター)DOHCエンジンに取付け、そのエンジンを5,000rpmでスロットル全開WOT(Wide Open Throttle)で400時間駆動させることにより3回行った。また、中心電極12を従来のように負極性にした場合と、本発明のように正極性にした場合のそれぞれについて、絶縁碍子厚tpを0.7mmから1.1mmまで変化させ、貫通が発生したか否かを調べた。図7(B)において○印は、貫通が発生しなかった場合を示し、×印は、チャンネリングが深い(0.4mm以上)場合、または、貫通が発生した場合を示す。
そして、図7(B)に示すように、中心電極12を負極性にした場合は、絶縁碍子厚tpが0.7mm〜1.0mmの範囲において貫通が発生した。一方、中心電極12を正極性にした場合は、3回の実験共に絶縁碍子厚tpが0.7mm〜1.1mmの総ての範囲において貫通は発生しなかった。
つまり、本発明のように、中心電極12を正極性にして電圧を印加すれば、絶縁碍子厚tpを薄くした場合であっても貫通が発生しないことが分かった。
【0038】
[実験3]
次に、本発明者らは、径差Δφdが絶縁碍子の割れの発生に与える影響について実験を行った。図8(A)は、本実験に使用した内燃機関用スパークプラグの先端部を拡大して示す部分断面図であり、図8(B)は、本実験結果を示す図表である。
図8(A)に示すように、本実験に使用した内燃機関用スパークプラグは、絶縁碍子厚tpが1.1mmである以外は、実験2で使用した内燃機関用スパークプラグと同一である。
【0039】
また、本実験は、図8(A)に示す内燃機関用スパークプラグを6気筒2.0L(リッター)DOHCエンジンに取付け、そのエンジンをスロットル全開での5,000rpmと、アイドリングとを交互に1分間ずつ計500時間駆動させることにより3回行った。また、中心電極12を従来のように負極性にした場合と、本発明のように正極性にした場合のそれぞれについて、径差Δφdを0.06mmから0.10mmまで変化させ、割れが発生したか否かを調べた。図8(B)において○印は、割れが発生しなかった場合を示し、×印は、割れが発生した場合を示す。
そして、図8(B)に示すように、中心電極12を負極性にした場合は、径差Δφdが0.06mm〜0.08mmの範囲において割れが発生した。一方、中心電極12を正極性にした場合は、3回の実験共に径差Δφdが0.06mm〜0.10mmの総ての範囲において割れは発生しなかった。
つまり、本発明のように、中心電極12を正極性にして電圧を印加すれば、径差Δφdを小さくした場合であっても割れが発生しないことが分かった。
【0040】
次に、本発明の内燃機関用スパークプラグの他の実施形態について、それを示す図3ないし図6を参照して説明する。
図3に示す内燃機関用スパークプラグは、中心電極12の先端表面12fが発火面16aの上端16cよりも上方へ突出しており、その突出した部分の外周面12aには、耐火花消耗部材12cが帯状に固着されていることを特徴とする。
耐火花消耗部材12cは、中心電極12を形成するニッケル合金などのインコネルよりも融点の高い材料、例えば、白金(Pt)、白金−イリジウム(Pt−Ir)、白金−ニッケル(Pt−Ni)、白金−イリジウム−ニッケル(Pt−Ir−Ni)、白金−ロジウム(Pt−Rh)、イリジウム−ロジウム(Ir−Rh)、イリジウム−イットリア(Ir−Y23)などの貴金属、貴金属合金、あるいは、貴金属焼結体などによって形成される。
【0041】
このように形成すると、火花の放電経路は、接地電極16の発火面16aと、耐火花消耗部材12cとの間で多くなり、碍子脚長部24の発火部側端面24fを這う放電経路が少なくなるため、発火部側端面24fにおけるチャンネリングを減少させることができる。しかも、耐火花消耗部材12cが固着されているため、中心電極12の消耗を減少させることができる。
つまり、図3に示す構成にすることにより、内燃機関用スパークプラグの耐久性を向上させることができる。
また、中心電極12の径φd1は、図1に示したものよりも0.3mm細い1.8mmであるため熱容量が小さく温度上昇が速いので、着火性を向上させることができる。
なお、径差Δφdは、0.06mmであり、ギャップgaは、0.6mmであり、前述の実験1で使用したプラグEと同一であるが、絶縁碍子厚tpは、0.8mmであり、プラグEの0.9mmよりもさらに0.1mm薄いため、より一層耐汚損性を向上させることができる。
【0042】
図4に示す内燃機関用スパークプラグは、中心電極12の先端表面12fに耐火花消耗部材12dが固着された構成である。そして、中心電極12の先端表面12f、碍子脚長部24の発火部側端面24fおよび発火面16aの上端16cが同じ高さに揃い、面一になっていることを特徴とする。
このように構成すると、中心電極12の外周面12aと接地電極16の発火面16aとが直接対向する部分がなくなる。このため、汚損がそれほど進行していない場合は、放電経路は図中Sで示すように、発火面16aの上端16cと中心電極12の端部12gとの間で形成され、碍子脚長部24の発火部側端面24fを迂回すると考えられる。
したがって、チャンネリングが発生し難いため、耐久性を高めることができる。
また、中心電極12の径φd1は、図3に示したものよりもさらに0.2mm細い1.6mmであるため、より一層着火性を向上させることができる。
【0043】
図5(A)に示す内燃機関用スパークプラグは、碍子脚長部24の外周面24jが先細りのテーパ形状に形成されていることを特徴とする。
碍子脚長部24の形状は、従来と同じであるが、絶縁碍子厚tpおよび径差Δφdが図3に示したものと同一であるため、図3に示したものと同じく、従来のものよりも耐久性を向上させることができる。
つまり、絶縁碍子厚tp(図5(B))を薄く、かつ、径差Δφdを小さくし、中心電極12を正にして放電電圧を印加する構成であれば、碍子脚長部24の形状はストレートおよびテーパのいずれであっても耐久性を向上させることができる。
【0044】
図6に示す内燃機関用スパークプラグは、碍子脚長部24の発火部側端面24fと、接地電極16の発火面16aの下端16dとの間にギャップが形成された、いわゆる間欠沿面タイプである。そして、径差Δφdは0.06mmであり、第1ギャップg1の長さWは1.1mmである。
このような間欠沿面タイプにおいても、径差Δφdを小さくすることにより、脚長Lを長くすることができるため、耐汚損性を向上させることができる。
以上のように、図3ないし図6に示したいずれの構成であっても、従来よりも耐久性の優れた内燃機関用スパークプラグを実現できる。
なお、絶縁碍子厚tpの下限値は、本発明の効果を奏するためには、望ましくは0.5mmであり、径差Δφdの下限値は、望ましくは0.04mm(バラツキを考慮して0.03mm)である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)は、本発明実施形態の内燃機関用スパークプラグの先端側を拡大して示す部分断面図であり、図1(B)は、図1(A)に示す内燃機関用スパークプラグの中心電極および碍子脚長部間に形成される径差部を示す説明図であり、図1(C)は、図1(A)に示す内燃機関用スパークプラグの碍子脚長部の肉厚を示す説明図である。
【図2】実験1の結果を示す図表である。
【図3】他の実施形態の内燃機関用スパークプラグを示す説明図である。
【図4】他の実施形態の内燃機関用スパークプラグを示す説明図である。
【図5】図5(A)は、他の実施形態の内燃機関用スパークプラグを示す説明図であり、図5(B)は、絶縁碍子厚を示す説明図である。
【図6】他の実施形態の内燃機関用スパークプラグを示す説明図である。
【図7】図7(A)は、実験2に使用した内燃機関用スパークプラグの先端部を拡大して示す部分断面図であり、図7(B)は、実験2の結果を示す図表である。
【図8】図8(A)は、実験3に使用した内燃機関用スパークプラグの先端部を拡大して示す部分断面図であり、図8(B)は、実験3の結果を示す図表である。
【図9】図9(A)は、既存のイグニッションシステムの構成を示す説明図であり、図9(B)は、図9(A)に示すイグニッションシステムの一部を仕様変更した場合の構成を示す説明図である。
【図10】図10(A)ないし図10(C)は、イグニッションシステムを根本的に設計変更する場合の手法を示す説明図である。
【図11】プレデリバリ試験の内容を示す説明図である。
【図12】図12(A)は、本発明実施形態の内燃機関用スパークプラグの極性および放電経路を示す説明図であり、図12(B)は、図12(A)に示す放電経路とは異なる放電経路を示す説明図である。
【図13】図13(A)は、絶縁碍子に導電層が形成された状態を示す説明図であり、図13(B)は、導電層が焼き切られる様子を示す説明図である。
【図14】従来のセミ沿面放電型スパークプラグを一部断面図を含んで示す部分断面図である。
【図15】図15(A)は、図14に示すセミ沿面放電型スパークプラグの先端部の断面図であり、図15(B)は、図15(A)における碍子脚長部24の先端部24eおよび中心電極12の外周面12a間に形成される径差部(隙間)を示す説明図であり、図15(C)は、図15(A)における碍子脚長部24の先端部24eの肉厚を示す説明図である。
【図16】セミ沿面放電型スパークプラグの自己清浄性の原理を示す説明図である。
【符号の説明】
10 内燃機関用スパークプラグ
12 中心電極
12b 外周面(中心電極の外周面)
14 主体金具
16 接地電極
16a 発火面
18 中心軸
20 絶縁碍子
24 碍子脚長部
24f 発火部側端面
26m 外周面(絶縁碍子の外周面)
26 軸孔
26h 端部
60a 延長線(第1の延長線)
63a 延長線(第2の延長線)
64 交点
65 内径面を示す線
L 脚長
tp 絶縁碍子厚
φd1 中心電極の径
φd2 軸孔の径
Δφd 径差(中心電極の径と軸孔の径との差)
SG 発火部

Claims (3)

  1. 中心軸に沿って形成された軸孔を有する絶縁碍子と、
    前記軸孔に収容された棒状の中心電極と、
    この中心電極の外周面に対向する接地電極と、が備えられており、
    火花が前記絶縁碍子の発火部側端面に沿って伝搬する放電経路を含む発火部を、前記中心電極の外周面と前記接地電極との間に形成してなるセミ沿面放電型内燃機関用スパークプラグにおいて、
    前記絶縁碍子を前記中心軸に沿って切断した場合に、前記絶縁碍子の前記発火部側端面を示す線を外方へ延長した第1の延長線と、前記絶縁碍子の前記発火部近傍の外周面を示す線を前記発火部側端面の方向へ延長した第2の延長線とを描いた場合に、前記第1および第2の延長線の交点から前記発火部側における前記軸孔の内径面を示す線までの距離が0.7mm以上1.0mm以下であり、
    前記中心電極を正の極性にして前記中心電極および接地電極間に電圧を印加することにより、前記中心電極および接地電極間で放電するように構成されていることを特徴とするセミ沿面放電型内燃機関用スパークプラグ。
  2. 中心軸に沿って形成された軸孔を有する絶縁碍子と、
    前記軸孔に収容された棒状の中心電極と、
    この中心電極の外周面に対向する接地電極と、が備えられており、
    火花が前記絶縁碍子の発火部側端面に沿って伝搬する放電経路を含む発火部を、前記中心電極の外周面と前記接地電極との間に形成してなるセミ沿面放電型内燃機関用スパークプラグにおいて、
    前記中心電極の径と、前記軸孔の径との差が0.06mm以上0.08mm以下であり、
    前記中心電極を正の極性にして前記中心電極および接地電極間に放電電圧を印加することにより、前記中心電極および接地電極間で放電するように構成されていることを特徴とするセミ沿面放電型内燃機関用スパークプラグ。
  3. 中心軸に沿って形成された軸孔を有する絶縁碍子と、
    前記軸孔に収容された棒状の中心電極と、
    この中心電極の外周面に対向する接地電極と、が備えられており、
    火花が前記絶縁碍子の発火部側端面に沿って伝搬する放電経路を含む発火部を、前記中心電極の外周面と前記接地電極との間に形成してなるセミ沿面放電型内燃機関用スパークプラグにおいて、
    前記絶縁碍子を前記中心軸に沿って切断した場合に、前記絶縁碍子の前記発火部側端面を示す線を外方へ延長した第1の延長線と、前記絶縁碍子の前記発火部近傍の外周面を示す線を前記発火部側端面の方向へ延長した第2の延長線とを描いた場合に、前記第1および第2の延長線の交点から前記発火部側における前記軸孔の内径面を示す線までの距離が0.7mm以上1.0mm以下であり、かつ、前記中心電極の径と、前記軸孔の径との差が0.06mm以上0.08mm以下であり、
    前記中心電極を正の極性にして前記中心電極および接地電極間に放電電圧を印加することにより、前記中心電極および接地電極間で放電するように構成されていることを特徴とするセミ沿面放電型内燃機関用スパークプラグ。
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