JP2000277230A - 内燃機関用スパークプラグ - Google Patents

内燃機関用スパークプラグ

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JP2000277230A
JP2000277230A JP11084298A JP8429899A JP2000277230A JP 2000277230 A JP2000277230 A JP 2000277230A JP 11084298 A JP11084298 A JP 11084298A JP 8429899 A JP8429899 A JP 8429899A JP 2000277230 A JP2000277230 A JP 2000277230A
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昭男 国分
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和正 吉田
Makoto Yamaguchi
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    • H01T13/00Sparking plugs
    • H01T13/20Sparking plugs characterised by features of the electrodes or insulation
    • H01T13/38Selection of materials for insulation
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01TSPARK GAPS; OVERVOLTAGE ARRESTERS USING SPARK GAPS; SPARKING PLUGS; CORONA DEVICES; GENERATING IONS TO BE INTRODUCED INTO NON-ENCLOSED GASES
    • H01T13/00Sparking plugs
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B2275/00Other engines, components or details, not provided for in other groups of this subclass
    • F02B2275/18DOHC [Double overhead camshaft]

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐久性に優れた内燃機関用スパークプラグを
実現する。 【構成】 碍子脚長部24の先端部の絶縁碍子厚tpを
1.0mm以下に形成し、中心電極12を正の極性にし
て放電電圧を印加する。これにより、中心電極12が正
帯電し、碍子脚長部24が負帯電するため、中心電極1
2の端部12gから発生する負電荷粒子は、碍子脚長部
24の発火部側端面24fから静電反発作用を受けるの
で、その先端面24fを迂回する放電経路Sを進み、発
火面16aの上端16cに到達する。したがって、火花
放電による発火部側端面24fのチャンネリングを減少
させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の着火源とし
て用いられるスパークプラグに関するものであり、接地
電極の発火面が中心電極の外周面に対向して設けられた
セミ沿面放電型スパークプラグとして好適なものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、上記セミ沿面放電型スパークプラ
グとして図14および図15に示すものが知られてい
る。図14は、上記セミ沿面放電型スパークプラグを部
分的な断面図を含んで示す部分断面図である。図15
(A)は、図14に示すセミ沿面放電型スパークプラグ
の先端部(火花放電側)の断面図であり、図15(B)
は、図15(A)における碍子脚長部24の先端部24
eおよび中心電極12の外周面12a間に形成される径
差部(隙間)を示す説明図であり、図15(C)は、図
15(A)における碍子脚長部24の先端部24eの肉
厚を示す説明図である。なお、以下では、図14におい
て下部を先端側とし、上部を後端側として説明する。
【0003】セミ沿面放電型スパークプラグ10には、
アルミナなどから形成された絶縁碍子20が備えられて
いる。絶縁碍子20は、後端側に形成されたコルゲーシ
ョン部22と、先端側に形成された台錐形状の碍子脚長
部24とを有する。絶縁碍子20の内部には、絶縁碍子
20の中心軸18に沿って軸孔26が貫通形成されてい
る。軸孔26の内部後端側には、端子13が収容されて
おり、その端子13の後端は、コルゲーション部22の
後端から突出している。軸孔26の内部であって端子1
3の先端側には、ガラス抵抗11を介して中心電極12
が収容されている。中心電極12は、ニッケルを主体と
する合金によって棒状に形成されており、中心電極12
の先端面12fは、絶縁碍子20の碍子脚長部24の先
端から突出している。絶縁碍子20の先端側は、筒状に
形成された主体金具14の内部に収容されており、碍子
脚長部24の先端部24eは、主体金具14の開口した
先端面14cから突出している。碍子脚長部24の後端
部と主体金具14との間には、軸孔26内部を気密化す
るためのパッキン部材17が介在されている。主体金具
14の先端部の外周面には、エンジンのシリンダヘッド
に形成された雌ねじ部にねじ込むための雄ねじ部14a
が形成されており、主体金具14の後端面14cには、
接地電極16、16の基端16bがそれぞれ固着されて
いる。
【0004】各接地電極16は、それぞれ中心軸18に
向けて、略L字形状に屈曲形成されている。各接地電極
16先端の発火面16aは、それぞれ中心電極12先端
の外周面12aに対向しており、発火面16aと外周面
12aとの間で発火部SGを形成している(図15
(A)参照)。図15(A)に示すように、中心電極1
2の外周面12aと、接地電極16の発火面16aとの
間には、第1ギャップg1が形成されており、碍子脚長
部24の先端部24eの外周面と発火面16aとの間に
は、第2ギャップg2が形成されている。図14に示す
ように、主体金具14の後端側には、雄ねじ部14aを
エンジンのシリンダヘッドに形成された雌ねじ部にねじ
込む際にプラグレンチなどの工具をあてがうための六角
形部14bが形成されている。
【0005】また、金属で形成された中心電極12と、
アルミナセラミックなどで形成された絶縁碍子20とで
は熱膨張係数が異なるため、両者間では熱膨張差が存在
する。そこで、その熱膨張差によって絶縁碍子20が割
れないようにするため、図15(B)に示すように、中
心電極12の外周面12bと、軸孔26との間には径差
部(隙間)15が形成されている。なお、図15(C)
に示すように、碍子脚長部24の発火部側端面24fを
示す線60を外方へ延長した延長線60aと、碍子脚長
部24の側面24cを示す線61を発火部側端面24f
の方向へ延長した延長線61aとの交点62から軸孔2
6の内径面を示す線65までの距離(以下、肉厚と称す
る)tpは、1.1mmである。また、第2ギャップg
2の間隔gaは、0.5mmであり、碍子脚長部24の
脚長(図14において碍子脚長部24の発火部側端面2
4fから、パッキン部材17が取付けられているシール
面24gまでの軸方向距離)Lは、12mmである。さ
らに、中心電極12の径φd1と軸孔26の径φd2と
の差(以下、径差Δφdと称する)は、0.09mmで
あり、径差部15の間隔Δφd/2は、0.09mm/
2=0.045mmである。
【0006】そして、上記構造のセミ沿面放電型スパー
クプラグ10は、主体金具14の雄ねじ部14aをシリ
ンダヘッドの雌ねじ部にねじ込むことにより、接地電極
16、碍子脚長部24の先端部24eおよび中心電極1
2の先端をエンジンの燃焼室内に露出した格好でシリン
ダヘッドに取付けられる。そして、端子13に高耐圧ケ
ーブルを接続し、放電電圧を印加すると、接地電極16
の発火面16aおよび中心電極12間で火花放電し、燃
焼室内の混合気に着火する。
【0007】ここで、セミ沿面放電型スパークプラグの
火花清浄性について、その原理を示す図16を参照して
説明する。図16に示すように、中心電極12側が負、
接地電極16側が正となるように放電電圧が印加される
ため、碍子脚長部24は誘電分極によって正の極性で帯
電した状態になるので、中心電極12の端部12gから
発生した火花に含まれる負電荷粒子は、碍子脚長部24
の発火部側端面24fに引き寄せられる。このため、負
電荷粒子は、図中Sで示すように、碍子脚長部24の発
火部側端面24fを這う放電経路で接地電極16の発火
面16aに到達する。したがって、碍子脚長部24の発
火部側端面24fに汚損によって付着したカーボンなど
の導電性汚損物質は、火花によって焼き切られる。つま
り、セミ沿面放電型スパークプラグは、上記のような火
花清浄性を有するため、気中放電型のスパークプラグよ
りも耐汚損性に優れている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、火花が頻繁に
碍子脚長部24の発火部側端面24fを這うと、そのエ
ネルギによって発火部側端面24fが消耗し、溝24k
(図16)が形成される、いわゆるチャンネリングが発
生する場合がある。そのチャンネリングが進行すると、
放電経路S近辺の碍子脚長部24に貫通が発生して碍子
脚長部24の割れが生じたり、耐熱性を損ねてしまうな
ど、スパークプラグの耐久性が低下する可能性がある。
【0009】また、上記消耗によって発生した金属粉や
燃焼によって発生した金属酸化物などが、径差部15
(図15(B))に入り込んで堆積すると、径差部15
が詰まってしまう。そして、そのような状態で温度差の
大きいヒートサイクルが急激に繰り返されると、碍子脚
長部24および中心電極12間の熱膨張差によって碍子
脚長部24が割れてしまうなど、スパークプラグの耐久
性が低下する可能性がある。なお、径差部15の間隔を
広げると、熱引きが悪くなり、プレイグニッションが発
生するなど、耐熱特性が悪くなってしまう。また、熱引
きを良くしようとすると、碍子脚長部24の脚長Lを短
縮しなければならない。特に、近年は、エンジンの高出
力化に伴い、より一層耐久性に優れたスパークプラグが
求められている。
【0010】そこで、本発明は、耐久性に優れた内燃機
関用スパークプラグを実現することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段、作用および効果】本発明
は、上記目的を達成するため、請求項1ないし請求項3
に記載の発明では、中心軸に沿って形成された軸孔を有
する絶縁碍子と、その軸孔に収容された棒状の中心電極
と、この中心電極の外周面に対向して発火部を形成する
接地電極と、が備えられた内燃機関用スパークプラグに
おいて、中心電極を正の極性にして中心電極および接地
電極間に電圧を印加することにより、中心電極および接
地電極間で放電するように構成するという共通の技術的
手段を採用する。
【0012】つまり、中心電極を正の極性にして中心電
極および接地電極間に電圧を印加すると、中心電極が収
容された絶縁碍子は、誘電分極によって負の極性で帯電
した状態になるため、接地電極の発火面から発生した火
花に含まれる負電荷粒子は、負帯電状態になっている絶
縁碍子からの静電反発作用を受けるので、絶縁碍子から
隔たった経路(図12(A)においてSで示す)を選択
して中心電極に到達する確率が高くなる。換言すれば、
絶縁碍子の発火部側端面を這う経路を選択する確率が低
くなる。したがって、チャンネリングが発生し難くな
り、また、中心電極から正のコロナが進展し易く、絶縁
碍子先端部での絶縁碍子の貫通の発生を抑制することが
できるので、内燃機関用スパークプラグの耐久性を高め
ることができる。また、絶縁碍子の先端部の消耗を減少
させることができるため、消耗した金属粉が中心電極お
よび軸孔間の隙間に入り込む量を減少させることができ
るので、中心電極および絶縁碍子間の熱膨張差による絶
縁碍子の割れの発生を抑制できる。つまり、中心電極を
正の極性にして中心電極および接地電極間に電圧を印加
することにより、内燃機関用スパークプラグの耐久性を
高めることができる。なお、上記各効果ついては、後述
する実験において証明する。
【0013】特に、請求項1に記載の発明によれば、前
記絶縁碍子を前記中心軸に沿って切断した場合に、前記
絶縁碍子の前記発火部側端面を示す線を外方へ延長した
第1の延長線と、前記絶縁碍子の外周面を示す線を前記
発火部側端面の方向へ延長した第2の延長線とを描いた
場合に、前記第1および第2の延長線の交点から前記発
火部側における前記軸孔の内径面を示す線までの距離
(絶縁碍子厚tp)が1.0mm以下であり、図15
(A)に示した従来のもの(tp=1.1mm)よりも
上記肉厚が薄いため、絶縁碍子の先端部の容積が小さく
なるので絶縁碍子の先端部の熱容量を小さくすることが
できる。したがって、絶縁碍子の先端部の温度を高くす
ることができるため、絶縁碍子の先端部に付着したカー
ボンや金属酸化物などの導電性汚損物質を焼き切り易く
なる。つまり、耐久性をより一層向上させることができ
る。また、絶縁碍子先端部の熱容量が小さいため、燃焼
室内に混合気が導入された際に、絶縁碍子先端部を速く
冷却することができるので、プレイグニッションの発生
を防止できる。さらに、絶縁碍子の先端部の肉厚を薄く
できる分、接地電極の発火面および絶縁碍子間のエアギ
ャップを広げることができるため、カーボンなどの堆積
により接地電極および絶縁碍子間が導通する、いわゆる
ブリッジの発生を防止できる。
【0014】また、上述のように、消耗した金属粉が中
心電極および軸孔間の隙間に入り込む量を減少させるこ
とができるため、その分、中心電極および軸孔間の隙間
を狭くすることができる。たとえば請求項2に記載の発
明によれば、中心電極の径と、軸孔の径との差(Δφ
d)が0.08mm以下であり、図15(A)に示した
従来のもの(Δφd=0.09mm)よりも上記差が小
さいため、その分、熱引きを良くすることができる。つ
まり、請求項2に記載の発明によれば、絶縁碍子の脚長
を長くすることができるため、耐熱特性を向上させるこ
とができる。
【0015】さらに、請求項3に記載の発明によれば、
上述した請求項1および請求項2の両方の構成を備える
ため、内燃機関用スパークプラグの耐久性をさらに向上
させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の内燃機関用スパー
クプラグの実施形態について図を参照して説明する。図
1(A)は、本実施形態の内燃機関用スパークプラグの
先端側を拡大して示す部分断面図であり、図1(B)
は、図1(A)に示す内燃機関用スパークプラグの中心
電極および碍子脚長部間に形成される径差部を示す説明
図であり、図1(C)は、図1(A)に示す内燃機関用
スパークプラグの碍子脚長部の肉厚を示す説明図であ
る。なお、図14ないし図16に示した従来のスパーク
プラグと同一の構成については同一の符号を用いるもの
とし、同一の構成についての詳細な説明は省略する。
【0017】図1(A)に示すように、碍子脚長部24
の後端側には、中心電極12の中心軸寄りに傾斜する傾
斜部24iが形成されており、その傾斜部24iの上端
には、上記中心軸寄りにくびれたくびれ部24hが形成
されている。そのくびれ部24hから発火部側端面24
fに向けては、鉛直方向に伸びるストレート部24bが
形成されている。つまり、碍子脚長部24の肉厚は、傾
斜部24iからくびれ部24hに向けて次第に薄くなっ
ており、さらにくびれ部24hから上のストレート部2
4bでは、より一層薄くなっている。なお、碍子脚長部
24の絶縁碍子厚tpは、図1(C)に示すように、碍
子脚長部24の発火部側端面24fを示す線60を外方
へ延長した延長線60aと、碍子脚長部24のストレー
ト部24bの外周面24mを示す線63を発火部側端面
24fの方向へ延長した延長線63aとの交点64から
軸孔26の内径面を示す線65までの距離で定義する。
【0018】本実施形態では、中心電極12の径φd1
は2.1mmであり、軸孔26の径φd2は2.1mm
+Δφdである。ここで、Δφdは、中心電極12と軸
孔26との径差である。したがって、中心電極12の外
周面12bと、軸孔26との間に形成される径差部の距
離は、図1(B)に示すように、Δφd/2となる。ま
た、碍子脚長部24の発火部側端面24fから突出して
いる中心電極12の突出高さt1は0.3mmであり、
発火部側端面24fから主体金具16の発火面16aの
上端16cまでの高さt2は0.5mmである。
【0019】次に、上記構成の内燃機関用スパークプラ
グにおいて、中心電極12を正極性にして電圧を印加す
るための回路構成について、それを示す図9および図1
0を参照して説明する。図9(A)は、既存のイグニッ
ションシステムの構成を示す説明図であり、図9(B)
は、図9(A)に示すイグニッションシステムの一部を
仕様変更した場合の回路構成を示す説明図である。図9
(A)に示すように、既存のイグニッションシステムで
は、一次コイル52の負端子52aがバッテリ側のソケ
ット59に接続されており、同じく正端子52bがイグ
ナイタ側のソケット58に接続されており、二次コイル
53の負端子53aがディストリビュータ側に接続され
ているが、図9(B)に示すように、上記各接続関係を
反転させることにより、中心電極12を正極性にした電
圧印加を行うことができる。
【0020】また、イグニッションシステムを根本的に
設計変更する場合は、次の方法も可能である。その設計
変更の手法を図10(A)ないし図10(C)に示す。
図10(A)に示すように、イグニッションコイル51
を構成する二次コイル53のスパークプラグ側への出力
極性が負となるように、既存のイグニッションシステム
が設計されている場合は、図10(B)に示すように、
二次コイル53あるいは一次コイル52のいずれかの巻
線方向が逆になるように設計変更する。また、図10
(C)に示すように、二次コイル53とディストリビュ
ータおよびイグナイタとの接続関係が反転するように設
計変更する。
【0021】次に、本実施形態の内燃機関用スパークプ
ラグの作用について図12を参照して説明する。図12
(A)は、本実施形態の内燃機関用スパークプラグの極
性および放電経路を示す説明図であり、図12(B)
は、図12(A)に示す放電経路とは異なる放電経路を
示す説明図である。
【0022】本実施形態の内燃機関用スパークプラグ
は、図12(A)に示すように、中心電極12が正帯電
するため、誘電分極によって絶縁碍子の碍子脚長部24
は負帯電状態になるものと推測される。そして、負電荷
粒子の流れとして形成される火花は、碍子脚長部24の
発火部側端面24fに沿った経路での伝播も生ずるもの
の、発火部側端面24fの負電荷による静電反発作用を
受けて、どちらかといえば発火部側端面24fを迂回し
て伝播する傾向が強くなると思われる。これにより、発
火部側端面24fを這う火花伝播の確率が低くなり、火
花アタックによるチャンネリングが生じ難くなるものと
考えられる。
【0023】また、中心電極12が正帯電の場合、碍子
脚長部24の発火部側端面24fが負帯電となるため、
接地電極16の発火面16aの下端16d側から火花が
発生するよりも、上端16c側から発生した方が、火花
の気中放電経路の長さが短くなるので、火花放電は発火
部側端面24fを迂回する経路を進む確率が高くなるも
のと考えられる。これに対して、図16に示した従来の
内燃機関用スパークプラグの構成では、火花は碍子脚長
部24の発火部側端面24fを這った後、発火面16a
の下端16d側へ向かう方が気中放電経路の長さが短く
なるため、下端16dへ向かう火花発生頻度が圧倒的に
高くなり、チャンネリングも起き易くなるものと考えら
れる。
【0024】また、別の要因として次のようなことも考
えられる。スパークプラグの電極間に高電圧を印加した
場合、火花放電に先立ってコロナ放電が発生する。これ
は、電極間電圧の上昇に伴い、表面電界の大きい場所で
部分的に絶縁破壊が起こって表れる発光現象であるとい
われている。このコロナ放電の形態が、これに引き続い
て発生する火花放電(さらには、グロー放電、あるいは
電極消耗が進むので好ましくはないがアーク放電)の挙
動を支配すると考えられる。
【0025】ところで、コロナ放電の形態は、正極側と
負極側とでは挙動が異なることが知られている。例え
ば、針電極を面電極に対向させ、針電極側を正として電
極間電圧を上げて行くと、電圧の低い段階ではグローコ
ロナ(尖端放電の一種である)と呼ばれる薄い光膜が発
生するに留まるが、電圧が上昇すると、電極尖端から樹
枝状の発光部が音を伴いながら断続的に激しく延びる、
ブラシ放電と呼ばれる状態に移行し易いことが知られて
いる。なお、ブラシ放電は、初期段階のブラシコロナ
と、より火花放電に近づくストリーマコロナとに区別さ
れることもある(「高電圧工学」、42頁、1971
年、朝倉書店)。これに対し、針電極側を負とした場合
は、上記のような放電形態の変化が明瞭でなくなり、電
圧を上昇させてもグローコロナに近い放電状態が電極尖
端付近で持続し、樹枝状の発光には進展し難い。
【0026】このような現象をスパークプラグの電極間
放電に当てはめて考えてみる。まず、図16に示した従
来の構成のように、中心電極12を負極とした場合に
は、接地電極16の上端16cおよび下端16dをいわ
ば負極尖端として、例えばブラシ放電形態で進展したコ
ロナが中心電極12に到達し、火花放電のブレークダウ
ンに至ると考えられる。この場合、接地電極16におけ
る下端16dの電界強度が一番強くなるため、それによ
り完成される放電経路は碍子脚長部24の発火部側端面
24fを這い易くなる。
【0027】一方、図12(A)に示す本実施形態の内
燃機関用スパークプラグのように、中心電極12を正極
とした場合には、中心電極の端部12gが正極尖端とな
り、ここから進展したコロナが接地電極16の発火面1
6aに到達し、火花放電のブレークダウンに至ると考え
られる。この場合、接地電極16は、碍子脚長部24と
気中を隔てているため、電界の集中は、碍子脚長部24
の影響を受け難い。したがって、それにより完成された
放電経路は碍子脚長部24の発火部側端面24fから少
し浮く形となるため、火花アタックによるチャンネリン
グが発生し難くなるものと考えられる。また、このよう
にコロナが碍子脚長部24の側から延びるために、碍子
脚長部24の貫通が起こり難くなる。その理由として
は、図16に示した従来の構成では、接地電極16の発
火面16a側からコロナが延びるため、碍子脚長部24
に対して高電圧のストレスを直接与えることとなるが、
図12(A)に示す本実施形態の内燃機関用スパークプ
ラグであれば、碍子脚長部24に印加される電圧が小さ
くなり、ストレスが小さくなるためであると考えられ
る。
【0028】なお、図12(B)に示すように、碍子脚
長部24の発火部側端面24fが接地電極16の発火面
16aの下端16dに近づくと、耐チャンネリング性が
低下する場合が考えられる。つまり、放電時の電圧印加
極性は、中心電極12側が正であるから、前述の正極側
コロナ放電の一般的な挙動から考えれば、中心電極12
の端部12gから進展したコロナが接地電極16の発火
面16aに向かって延びるが、発火面16aの下端16
dに近づくため、その下端16dに到達しブレークダウ
ンに至ると推測される。その結果、完成される放電経路
として、下端16dの近傍において碍子脚長部24の発
火部側端面24fを這う形態となり、その発生頻度が増
加する場合があるためである。この場合、発火面16a
の下端16dにアールや面取りを付与するなどの対策を
講ずることが、上記発生頻度を減少させるために有効で
ある。
【0029】次に、本実施形態の内燃機関用スパークプ
ラグの火花清浄性について図13を参照して説明する。
図13(A)は、絶縁碍子に導電層が形成された状態を
示す説明図であり、図13(B)は、導電層が焼き切ら
れる様子を示す説明図である。いわゆる「燻り」や「か
ぶり」などによって汚損が進行すると、図13(A)に
示すように、絶縁碍子の碍子脚長部24の外周面にカー
ボンや金属製酸化物などの導電性物質からなる導電層F
が形成される。すると、碍子脚長部24外周面の電気抵
抗が小さくなり、放電電圧が低下し、接地電極16との
距離が近い碍子脚長部24との間で火花が飛び易くな
る。この火花放電が発生すると、図13(B)に示すよ
うに、導電層Fを形成している導電物質粒子F1が火花
によって飛散するため、内燃機関用スパークプラグの汚
損状態を改善することができる。そして、導電層Fが焼
き切られた後は、図12(A)に示した放電形態に復帰
するものと考えられる。
【0030】また、本実施形態の内燃機関用スパークプ
ラグは、図1(A)に示したように、中心電極12の先
端表面12fが碍子脚長部24の発火部側端面24fか
ら突出しているため、その突出部の外周面12aと接地
電極16の発火面16aとの間には第1ギャップg1が
形成されており、碍子脚長部24の先端部の外周面と発
火面16aとの間には第2ギャップg2が形成されてい
る。これにより、汚損がそれほど進行していない場合に
は、第1ギャップg1で火花放電し、汚損が進行すると
第2ギャップg2で火花放電するため、碍子脚長部24
外周面の汚損の進行度合いを自動検出してそれを焼き切
る汚損検出・浄化機能を備えていると見ることもでき
る。
【0031】次に、本発明者らが行った3つの実験およ
びその結果について説明する。 [実験1]本発明者らは、絶縁碍子20の碍子脚長部2
4先端部の絶縁碍子厚tpと、中心電極12および軸孔
26の径差Δφdとが、内燃機関用スパークプラグの耐
久性に与える影響を調べるための実験を行った。その実
験結果を図2に示す。図2において、耐熱性プレイグ進
角とは、プレイグニッションが起こる進角の意味であ
る。プレデリバリ試験10MΩ到達サイクルとは、自動
車用スパークプラグのエンジン適合性試験方法(JIS
D 1606)に定められたくすぶり汚損試験に基づ
いて試験を行い(図11)、内燃機関用スパークプラグ
の絶縁抵抗が10MΩに低下するまでに要した試験のサ
イクル数を示す。つまり、サイクル数が多いほど、絶縁
抵抗値の低下が遅い、つまりカーボンや金属酸化物など
の導電性汚損物質が蓄積し難い(耐汚損性に優れてい
る)ことを意味する。着火性 ミス発生空燃費(A/
F)は、1%失火が発生する空燃費を意味する。
【0032】本実験に使用した内燃機関用スパークプラ
グは、A〜Eの5タイプである。プラグAは、図14お
よび図15に示した従来の内燃機関用スパークプラグで
あり、エアギャップgaが0.5mmであり、絶縁碍子
厚tpが1.1mmである。プラグBは、請求項1に記
載の発明の一実施形態に対応するものであり、絶縁碍子
厚tpをプラグAよりも0.2mm薄い0.9mmに形
成したタイプである。図2に示すように、プラグBのプ
レデリ汚損性10MΩ到達サイクルは、従来のプラグA
の12サイクルよりも3サイクル多い15サイクルであ
った。つまり、絶縁碍子厚tpを薄くすることにより、
耐汚損性を高めることができることが分かった。
【0033】プラグCは、請求項1の発明の他の実施形
態に対応するものであり、絶縁碍子厚tpをプラグAよ
りも0.2mm薄くした分、エアギャップtpを従来の
プラグAよりも0.1mm広い0.6mmに広げたタイ
プである。図2に示すように、プラグCのプレデリ汚損
性10MΩ到達サイクルは、従来のプラグAの12サイ
クルよりも2サイクル多い14サイクルであった。つま
り、絶縁碍子厚tpを薄くし、エアギャップgaを広く
した場合も、耐汚損性を高めることができることが分か
った。なお、図2には示されていないが、エアギャップ
を広げると、前述したブリッジが発生し難いものと推測
される。
【0034】プラグDは、請求項2の発明の一実施形態
に対応するものであり、エアギャップgaおよび絶縁碍
子厚tpは、従来のプラグAと同一であり、径差Δφd
を従来のプラグAの0.09mmよりも0.03mm小
さい0.06mmにし、碍子脚長部24の脚長Lを従来
のプラグAの12mmよりも1mm長い13mmにした
タイプである。図2に示すように、プラグDのプレデリ
汚損性10MΩ到達サイクルは、従来のプラグAの12
サイクルよりも5サイクル多い17サイクルであり、プ
ラグBおよびプラグCよりもサイクル数が多い。つま
り、径差Δφdを小さく、かつ、脚長Lを長くすること
により、耐汚損性をより一層高めることができることが
分かった。
【0035】プラグEは、請求項3の発明の一実施形態
に対応するものであり、エアギャップgaおよび絶縁碍
子厚tpをプラグCと同一にし、径差Δφdおよび脚長
LをプラグDと同一にしたタイプである。図2に示すよ
うに、プラグEのプレデリ汚損性10MΩ到達サイクル
は、従来のプラグAの12サイクルよりも9サイクル多
い21サイクルであり、全プラグ中最もサイクル数が多
い。つまり、絶縁碍子厚tpを薄くするとともに、エア
ギャップgaを広げ、かつ、径差Δφdを小さくすると
ともに、脚長Lを長くすることにより、さらに耐汚損性
を高めることができることが分かった。
【0036】[実験2]次に、本発明者らは、絶縁碍子
厚tpが貫通の発生に与える影響について実験を行っ
た。図7(A)は、本実験に使用した内燃機関用スパー
クプラグの先端部を拡大して示す部分断面図であり、図
7(B)は、本実験結果を示す図表である。図7(A)
に示すように、本実験に使用した内燃機関用スパークプ
ラグは、エアギャップgaが0.5mmであり、中心電
極12の碍子脚長部24からの突出高さt1が0.3m
mであり、碍子脚長部24の発火部側端面24fから発
火面16aの上端16cまでの高さt2が0.5mmで
ある。また、脚長Lが12mmであり、中心電極12の
径φd1が2.1mmであり、軸孔26の径φd2が
2.18mmである。
【0037】また、本実験は、図7(A)に示す内燃機
関用スパークプラグを6気筒2.0L(リッター)DO
HCエンジンに取付け、そのエンジンを5,000rp
mでスロットル全開WOT(Wide Open Th
rottle)で400時間駆動させることにより3回
行った。また、中心電極12を従来のように負極性にし
た場合と、本発明のように正極性にした場合のそれぞれ
について、絶縁碍子厚tpを0.7mmから1.1mm
まで変化させ、貫通が発生したか否かを調べた。図7
(B)において○印は、貫通が発生しなかった場合を示
し、×印は、チャンネリングが深い(0.4mm以上)
場合、または、貫通が発生した場合を示す。そして、図
7(B)に示すように、中心電極12を負極性にした場
合は、絶縁碍子厚tpが0.7mm〜1.0mmの範囲
において貫通が発生した。一方、中心電極12を正極性
にした場合は、3回の実験共に絶縁碍子厚tpが0.7
mm〜1.1mmの総ての範囲において貫通は発生しな
かった。つまり、本発明のように、中心電極12を正極
性にして電圧を印加すれば、絶縁碍子厚tpを薄くした
場合であっても貫通が発生しないことが分かった。
【0038】[実験3]次に、本発明者らは、径差Δφ
dが絶縁碍子の割れの発生に与える影響について実験を
行った。図8(A)は、本実験に使用した内燃機関用ス
パークプラグの先端部を拡大して示す部分断面図であ
り、図8(B)は、本実験結果を示す図表である。図8
(A)に示すように、本実験に使用した内燃機関用スパ
ークプラグは、絶縁碍子厚tpが1.1mmである以外
は、実験2で使用した内燃機関用スパークプラグと同一
である。
【0039】また、本実験は、図8(A)に示す内燃機
関用スパークプラグを6気筒2.0L(リッター)DO
HCエンジンに取付け、そのエンジンをスロットル全開
での5,000rpmと、アイドリングとを交互に1分
間ずつ計500時間駆動させることにより3回行った。
また、中心電極12を従来のように負極性にした場合
と、本発明のように正極性にした場合のそれぞれについ
て、径差Δφdを0.06mmから0.10mmまで変
化させ、割れが発生したか否かを調べた。図8(B)に
おいて○印は、割れが発生しなかった場合を示し、×印
は、割れが発生した場合を示す。そして、図8(B)に
示すように、中心電極12を負極性にした場合は、径差
Δφdが0.06mm〜0.08mmの範囲において割
れが発生した。一方、中心電極12を正極性にした場合
は、3回の実験共に径差Δφdが0.06mm〜0.1
0mmの総ての範囲において割れは発生しなかった。つ
まり、本発明のように、中心電極12を正極性にして電
圧を印加すれば、径差Δφdを小さくした場合であって
も割れが発生しないことが分かった。
【0040】次に、本発明の内燃機関用スパークプラグ
の他の実施形態について、それを示す図3ないし図6を
参照して説明する。図3に示す内燃機関用スパークプラ
グは、中心電極12の先端表面12fが発火面16aの
上端16cよりも上方へ突出しており、その突出した部
分の外周面12aには、耐火花消耗部材12cが帯状に
固着されていることを特徴とする。耐火花消耗部材12
cは、中心電極12を形成するニッケル合金などのイン
コネルよりも融点の高い材料、例えば、白金(Pt)、
白金−イリジウム(Pt−Ir)、白金−ニッケル(P
t−Ni)、白金−イリジウム−ニッケル(Pt−Ir
−Ni)、白金−ロジウム(Pt−Rh)、イリジウム
−ロジウム(Ir−Rh)、イリジウム−イットリア
(Ir−Y23)などの貴金属、貴金属合金、あるい
は、貴金属焼結体などによって形成される。
【0041】このように形成すると、火花の放電経路
は、接地電極16の発火面16aと、耐火花消耗部材1
2cとの間で多くなり、碍子脚長部24の発火部側端面
24fを這う放電経路が少なくなるため、発火部側端面
24fにおけるチャンネリングを減少させることができ
る。しかも、耐火花消耗部材12cが固着されているた
め、中心電極12の消耗を減少させることができる。つ
まり、図3に示す構成にすることにより、内燃機関用ス
パークプラグの耐久性を向上させることができる。ま
た、中心電極12の径φd1は、図1に示したものより
も0.3mm細い1.8mmであるため熱容量が小さく
温度上昇が速いので、着火性を向上させることができ
る。なお、径差Δφdは、0.06mmであり、ギャッ
プgaは、0.6mmであり、前述の実験1で使用した
プラグEと同一であるが、絶縁碍子厚tpは、0.8m
mであり、プラグEの0.9mmよりもさらに0.1m
m薄いため、より一層耐汚損性を向上させることができ
る。
【0042】図4に示す内燃機関用スパークプラグは、
中心電極12の先端表面12fに耐火花消耗部材12d
が固着された構成である。そして、中心電極12の先端
表面12f、碍子脚長部24の発火部側端面24fおよ
び発火面16aの上端16cが同じ高さに揃い、面一に
なっていることを特徴とする。このように構成すると、
中心電極12の外周面12aと接地電極16の発火面1
6aとが直接対向する部分がなくなる。このため、汚損
がそれほど進行していない場合は、放電経路は図中Sで
示すように、発火面16aの上端16cと中心電極12
の端部12gとの間で形成され、碍子脚長部24の発火
部側端面24fを迂回すると考えられる。したがって、
チャンネリングが発生し難いため、耐久性を高めること
ができる。また、中心電極12の径φd1は、図3に示
したものよりもさらに0.2mm細い1.6mmである
ため、より一層着火性を向上させることができる。
【0043】図5(A)に示す内燃機関用スパークプラ
グは、碍子脚長部24の外周面24jが先細りのテーパ
形状に形成されていることを特徴とする。碍子脚長部2
4の形状は、従来と同じであるが、絶縁碍子厚tpおよ
び径差Δφdが図3に示したものと同一であるため、図
3に示したものと同じく、従来のものよりも耐久性を向
上させることができる。つまり、絶縁碍子厚tp(図5
(B))を薄く、かつ、径差Δφdを小さくし、中心電
極12を正にして放電電圧を印加する構成であれば、碍
子脚長部24の形状はストレートおよびテーパのいずれ
であっても耐久性を向上させることができる。
【0044】図6に示す内燃機関用スパークプラグは、
碍子脚長部24の発火部側端面24fと、接地電極16
の発火面16aの下端16dとの間にギャップが形成さ
れた、いわゆる間欠沿面タイプである。そして、径差Δ
φdは0.06mmであり、第1ギャップg1の長さW
は1.1mmである。このような間欠沿面タイプにおい
ても、径差Δφdを小さくすることにより、脚長Lを長
くすることができるため、耐汚損性を向上させることが
できる。以上のように、図3ないし図6に示したいずれ
の構成であっても、従来よりも耐久性の優れた内燃機関
用スパークプラグを実現できる。なお、絶縁碍子厚tp
の下限値は、本発明の効果を奏するためには、望ましく
は0.5mmであり、径差Δφdの下限値は、望ましく
は0.04mm(バラツキを考慮して0.03mm)で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)は、本発明実施形態の内燃機関用ス
パークプラグの先端側を拡大して示す部分断面図であ
り、図1(B)は、図1(A)に示す内燃機関用スパー
クプラグの中心電極および碍子脚長部間に形成される径
差部を示す説明図であり、図1(C)は、図1(A)に
示す内燃機関用スパークプラグの碍子脚長部の肉厚を示
す説明図である。
【図2】実験1の結果を示す図表である。
【図3】他の実施形態の内燃機関用スパークプラグを示
す説明図である。
【図4】他の実施形態の内燃機関用スパークプラグを示
す説明図である。
【図5】図5(A)は、他の実施形態の内燃機関用スパ
ークプラグを示す説明図であり、図5(B)は、絶縁碍
子厚を示す説明図である。
【図6】他の実施形態の内燃機関用スパークプラグを示
す説明図である。
【図7】図7(A)は、実験2に使用した内燃機関用ス
パークプラグの先端部を拡大して示す部分断面図であ
り、図7(B)は、実験2の結果を示す図表である。
【図8】図8(A)は、実験3に使用した内燃機関用ス
パークプラグの先端部を拡大して示す部分断面図であ
り、図8(B)は、実験3の結果を示す図表である。
【図9】図9(A)は、既存のイグニッションシステム
の構成を示す説明図であり、図9(B)は、図9(A)
に示すイグニッションシステムの一部を仕様変更した場
合の構成を示す説明図である。
【図10】図10(A)ないし図10(C)は、イグニ
ッションシステムを根本的に設計変更する場合の手法を
示す説明図である。
【図11】プレデリバリ試験の内容を示す説明図であ
る。
【図12】図12(A)は、本発明実施形態の内燃機関
用スパークプラグの極性および放電経路を示す説明図で
あり、図12(B)は、図12(A)に示す放電経路と
は異なる放電経路を示す説明図である。
【図13】図13(A)は、絶縁碍子に導電層が形成さ
れた状態を示す説明図であり、図13(B)は、導電層
が焼き切られる様子を示す説明図である。
【図14】従来のセミ沿面放電型スパークプラグを一部
断面図を含んで示す部分断面図である。
【図15】図15(A)は、図14に示すセミ沿面放電
型スパークプラグの先端部の断面図であり、図15
(B)は、図15(A)における碍子脚長部24の先端
部24eおよび中心電極12の外周面12a間に形成さ
れる径差部(隙間)を示す説明図であり、図15(C)
は、図15(A)における碍子脚長部24の先端部24
eの肉厚を示す説明図である。
【図16】セミ沿面放電型スパークプラグの自己清浄性
の原理を示す説明図である。
【符号の説明】
10 内燃機関用スパークプラグ 12 中心電極 12b 外周面(中心電極の外周面) 14 主体金具 16 接地電極 16a 発火面 18 中心軸 20 絶縁碍子 24 碍子脚長部 24f 発火部側端面 26m 外周面(絶縁碍子の外周面) 26 軸孔 26h 端部 60a 延長線(第1の延長線) 63a 延長線(第2の延長線) 64 交点 65 内径面を示す線 L 脚長 tp 絶縁碍子厚 φd1 中心電極の径 φd2 軸孔の径 Δφd 径差(中心電極の径と軸孔の径との差) SG 発火部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 和正 名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日本特殊 陶業株式会社内 (72)発明者 山口 誠 名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日本特殊 陶業株式会社内 Fターム(参考) 5G059 AA04 CC09 DD20 EE19 FF08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心軸に沿って形成された軸孔を有する
    絶縁碍子と、 前記軸孔に収容された棒状の中心電極と、 この中心電極の外周面に対向して発火部を形成する接地
    電極と、が備えられた内燃機関用スパークプラグにおい
    て、 前記絶縁碍子を前記中心軸に沿って切断した場合に、前
    記絶縁碍子の前記発火部側端面を示す線を外方へ延長し
    た第1の延長線と、前記絶縁碍子の前記発火部近傍の外
    周面を示す線を前記発火部側端面の方向へ延長した第2
    の延長線とを描いた場合に、前記第1および第2の延長
    線の交点から前記発火部側における前記軸孔の内径面を
    示す線までの距離が1.0mm以下であり、 前記中心電極を正の極性にして前記中心電極および接地
    電極間に電圧を印加することにより、前記中心電極およ
    び接地電極間で放電するように構成されていることを特
    徴とする内燃機関用スパークプラグ。
  2. 【請求項2】 中心軸に沿って形成された軸孔を有する
    絶縁碍子と、 前記軸孔に収容された棒状の中心電極と、 この中心電極の外周面に対向して発火部を形成する接地
    電極と、が備えられた内燃機関用スパークプラグにおい
    て、 前記中心電極の径と、前記軸孔の径との差が0.08m
    m以下であり、 前記中心電極を正の極性にして前記中心電極および接地
    電極間に放電電圧を印加することにより、前記中心電極
    および接地電極間で放電するように構成されていること
    を特徴とする内燃機関用スパークプラグ。
  3. 【請求項3】 中心軸に沿って形成された軸孔を有する
    絶縁碍子と、 前記軸孔に収容された棒状の中心電極と、 この中心電極の外周面に対向して発火部を形成する接地
    電極と、が備えられた内燃機関用スパークプラグにおい
    て、 前記絶縁碍子を前記中心軸に沿って切断した場合に、前
    記絶縁碍子の前記発火部側端面を示す線を外方へ延長し
    た第1の延長線と、前記絶縁碍子の前記発火部近傍の外
    周面を示す線を前記発火部側端面の方向へ延長した第2
    の延長線とを描いた場合に、前記第1および第2の延長
    線の交点から前記発火部側における前記軸孔の内径面を
    示す線までの距離が1.0mm以下であり、かつ、前記
    中心電極の径と、前記軸孔の径との差が0.08mm以
    下であり、 前記中心電極を正の極性にして前記中心電極および接地
    電極間に放電電圧を印加することにより、前記中心電極
    および接地電極間で放電するように構成されていること
    を特徴とする内燃機関用スパークプラグ。
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