JP4183784B2 - 液晶パネルの作製方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光電変換効果を利用したイメージセンサや、イメージセンサを用いたビデオカメラやデジタルカメラ等の電子機器およびその作製方法に関するものであり、特に転送ゲート部と受光部(フォトダイオード)とを積層したスタック型の受光セルに関する。
【0002】
更に、本発明はスタック型の受光セルと、表示セルとを同一基板上に備えた液晶表示装置等の電子機器およびその作製方法に関する。
【0003】
【従来の技術】
光センサは、光を電気信号に変換するセンサとして広く用いられている。例えば、ファクシミリ、複写機、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ等のイメージセンサとして広く使用されている。
【0004】
マルチメディアの要求に対応するため、イメージセンサの画素の高密度化が急激に進んでいる。例えば、デジタルスチルカメラの画素の規格はVGA(640×480=31万画素)から、SVGA、XGAへと高密度化され、更にSXGA(1280×1024=131万画素)へと高密度化が進んでいる。
【0005】
また、デジタルスチルカメラ等のマルチメディアツールの小型化、低コスト化の要求から、光学系は2/3inchから1/2inch、1/3inch、1/4inchへと年々小型化されている。
【0006】
このように、画素の高密度化、光学系の小型化を実現するうえで、小さな受光セルであって、変換効率の良いイメージセンサが要求される。この要求を満足するため、例えば開口率を向上して変換効率を上げるために、電荷転送部上に受光部を積層したスタック型イメージセンサが提案されている。図22は従来のスタック型イメージセンサの断面図である。
【0007】
図22に示すように、一導電型を有するシリコン基板1上には、電荷転送部であるMOS型トランジスタ2が画素ごとに形成されている。MOS型トランジスタ2上には、層間絶縁膜3を介して、フォトダイオードでなる受光部4がセンサ部全面に形成されている。
【0008】
MOS型トランジスタ2は、ソース領域5およびドレイン領域6と、熱酸化膜でなるゲイト絶縁膜7と、ゲイト電極8、ソース電極9、ドレイン電極10、ゲイト電極8と、ソース電極9およびドレイン電極10とを層間分離する層間絶縁膜11でなる。MOS型トランジスタ2同士はLOCOS法で形成された酸化膜12によって、素子間分離されている。
【0009】
受光部(フォトダイオード)4は、トランジスタ2のソース電極9に接続され、画素ごとに電気的に分離されている下部電極15と、受光部全面に形成された光導電層16と、全画素に共通な透明電極17とで構成されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
図22に示すスタック型イメージセンサは素子全面に、受光部4が形成されているため、開口率が高い。しかしながら、画素が高密度化されると隣接する画素間隔が狭くなる。すると光電変換層16が画素ごとに分離されていないので、点線20で囲った画素間の光電変換層16で発生したフォトキャリア21は、矢印で示すように、隣接する下部電極15へ漏れ込み易くなる。隣接画素への漏れ込みは、S/Nを低下させたり、クロストークの原因となる。
【0011】
本発明の目的は、上述した受光部での隣接画素への漏れ込みを防止して、高開口率、高密度の受光画素を備えたイメージセンサ等の電子機器、およびその作製方法を提供することにある。
【0012】
更に、本発明の他の目的は、上述した受光部での隣接画素へのフォトキャリアの漏れ込みを防止して、高開口率、高密度の受光画素を備えた受光セルを、表示機能を有する画素セルと同一基板上に備えた電子機器およびその作製方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明においては、受光部の光電変換層の光が入射する側に溝部を形成し、この溝部に絶縁性の光吸収物を埋め込む。光吸収物の下部の光電変換層は光吸収物によって遮光されるため、フォトキャリアが生じないことを利用する。
【0014】
隣接する受光画素間のクロストーク等を防止するには、光吸収物は図22で領域20で示したような、受光部の下部電極(受光画素)の隙間部分の光電変換層を遮光するように形成するとよい。従って溝部の空隙は少なくとも隣接する下部電極の隙間と重なるように形成する。開口率およびクロストークの防止の点から、溝部の側面が下部電極の側面(分断面)と概略同一平面をなすように形成するのが最も好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1〜図6を用いて本発明の実施形態を説明する。
【0016】
[実施形態1] 図1〜図3を用いて本実施形態を説明する。本実施形態は、本発明をスタック型イメージセンサに応用した例である。図1は本実施形態の受光部の分解斜視図であり、図2、図3は本実施形態のイメージセンサの作製工程を示す断面図である。
【0017】
図1に受光領域3×3画素分の受光部(フォトダイオード)60を示す。受光部60には、下部電極61と、下部電極61上に接して設けられた光電変換層62と、光電変換層62上に接して設けられた上部電極63とにより、フォトダイオードが形成されている。下部電極61は受光画素ごとに電気的に分離され、他方、上部電極63は全べての受光画素に共通となっている。
【0018】
光電変換層62には、隣接する受光画素(下部電極61)の隙間と重なるように溝が設けられている。絶縁性の光吸収物64はこの溝に埋め込まれている。光吸収物64によって、上部電極63から入射した光は光吸収物64に吸収されるため、受光画素(下部電極61)の隙間の光吸収物64の下層の光電変換層62に達することが防止できる。従って、従来例で述べたような、画素の隙間でのフォトキャリアの発生を防止できる。
【0019】
以下、図2、図3を用いて受光部(フォトダイオード)60の作製方法を説明する。
【0020】
先ず、図2(A)に示すように、n型もしくはp型シリコン基板40上に、電荷転送素子50として公知のCMOS技術を用いて、MOS型トランジスタが受光画素ごとに形成されている。そして受光領域全面に電荷転送素子50と受光部60を絶縁分離するための層間絶縁膜59が形成されている。
【0021】
MOS型トランジスタ50は、ソース領域51およびドレイン領域52と、熱酸化膜でなるゲイト絶縁膜53と、ゲイト電極54、ソース電極55、ドレイン電極56、ゲイト電極57と、ソース電極55およびドレイン電極56とを層間分離する層間絶縁膜57でなる。隣接する画素において、MOS型トランジスタ50同士はLOCOS法で形成された酸化膜58によって、素子間分離されている。
【0022】
図2(B)に示すように、層間絶縁膜59にソース電極55に達するコンタクトホールを形成した後、受光部60の下部電極61を構成する導電膜を成膜する。導電膜をパターニングして、ソース電極9に接続され且つ画素ごとに分離された下部電極61を形成する。下部電極61はTi、Mo、Cr、Al等の金属膜で構成すればよい。
【0023】
次に、受光部全面に、光電変換層62を形成する。光電変換層62の材料として、真性もしくは実質的に真性な非晶質シリコン又は非晶質シリコンゲルマニュームや、PIN接合を有するシリコン等の半導体層を有する単層膜や多層膜、またZnSe膜やZnCdTe膜等の化合物半導体層有する単層膜、積層膜を用いることができる。
【0024】
次に、光電変換層62に溝部65を形成するために、図2(C)に示すように、レジストマスク71を形成する。レジストマスク71を用いてプラズマエッチングやRIE(反応性イオンエッチング)等のドライエッチング法によって、光電変換層62の光入射側を一部除去して溝部65を形成する。
【0025】
溝部65を隣接する下部電極61の間の光電変換層62のみを除去して形成することによって、開口率を低下させずに済む。そこで、本実施形態では、レジストマスク71は下部電極61のパターニングに用いたマスクと同一パターンにして、下部電極61の隙間に開口部を有するようにする。そのため、溝部65は格子状に形成され、正面から見た形状が下部電極61の隙間とほぼ合同となっている。
【0026】
レジストマスク71を剥離した後、図3(A)に示すように、溝部65に着色された絶縁物72を埋め込む。画素が高密度化されると画素間隔が狭くなるので、溝部65の形状も微細になる。従って絶縁物72にはスピンコート法で形成できる塗布膜が好適である。このような塗布膜として、アクリル、ポリイミド、ポリアミド、ポリイミドアミド、エポキシから選ばれた有機樹脂や、PSG、SiO2等の酸化珪素系塗布膜を用いることができる。またこれら絶縁材料を着色するには、絶縁材料中に顔料、若しくはカーボンやグラファイト等の炭素系材料を分散させる。
【0027】
塗布法で絶縁物72を形成したため、絶縁物72は光電変換層72の表面も覆っている。このため、図3(B)に示すように、光電変換層72の表面を覆っている余分な絶縁物72を、ドライエッチングやCMP等の手段によって除去する。残存した絶縁物72が光吸収物64である。
【0028】
最後に、図3(C)に示すように、受光領域に全面に透明導電膜でなる上部電極63を形成する。
【0029】
[実施形態2] 図4〜図6を用いて本実施形態を説明する。本実施形態は、実施形態1の受光部60の変形例である。図4は本実施形態の受光部80の分解斜視図であり、図5、図6は本実施形態のイメージセンサの作製工程を示す断面図である。
【0030】
図4に受光領域の3×3画素分の受光部80を示す。受光部80には、下部電極81と、下部電極81上に接して設けられた光電変換層82と、光電変換層82上に設けられた上部電極83とにより、フォトダイオードが形成されている。下部電極81は画素ごとに電気的に分離されている。
【0031】
また、本実施形態の上部電極83は全画素に共通であるが、実施形態1と構成が異なる。上部電極83は下部電極81の隙間部分で選択的に開口部が設けられている。即ち、上部電極83は下部電極81と対向する部分と、当該部分を隣接する画素間で接続する部分とでなる。
【0032】
光電変換層82には、上部電極83をマスクとして自己整合的に溝部が形成される。この溝部に絶縁性の光吸収物84が埋め込まれている。従って光吸収物84によって、その下層の画素の隙間に存在する光電変換層82に入射する光を吸収できるため、従来例で述べたような、画素の隙間でのフォトキャリアの発生を防止できる。
【0033】
しかしながら、上述した上部電極83のパターンで溝部を形成したため、実施形態1と異なり、画素の隙間において、光電変換層82の表層が光吸収物84で完全に充填されておらず、光電変換層82が一部残存しているが、相対的に残存した部分よりも、光吸収物84のほうが画素の隙間での占有率が多く、画素の隙間でのフォトキャリアの発生を防止する効果を十分得ることができる。
【0034】
以下に、図5、図6を用いて受光部80の作製方法を説明する。
【0035】
先ず、図5(A)に示すように、実施形態1と同様に、シリコン基板40上に、公知のCMOS技術を用いて、MOS型トランジスタ50を受光画素ごとに形成する。そして受光領域全面にトランジスタ50と受光部80を絶縁分離するための層間絶縁膜59を形成する。そしてソース電極に接続され、且つ画素ごとに分離された下部電極81、光電変換層82を形成する。次に、上部電極83を構成する透明導電膜91を成膜する。
【0036】
次に、図5(B)に示すように、透明導電膜91上にレジストマスク92を形成し、図4に示す形状に透明導電膜91をパターニングして、上部電極83を形成する。
【0037】
図5(C)に示すように、プラズマエッチングやRIE等のドライエッチング法によって、上部電極83をマスクにして、光電変換層82に溝部85を自己整合的に形成する。従って溝部85は画素電極83の開口部と同一パターンとなり、溝部85の側面は上部電極83の開口部の端面と概略同一平面をなす。
【0038】
なお、ドライエッチング前にレジストマスク92を剥離しても良いが、レジストマスク92はドライエッチング時に上部電極83の表面が変質されてしまうのを防止する効果がある。
【0039】
次に、レジストマスク92を剥離した後、図6(A)に示すように、スピンコート法にて、溝部85に着色された絶縁物93を埋め込む。本実施形態でも、溝部85の形状も微細になるため、絶縁物93には実施形態1で説明した塗布法で形成可能な有機樹脂膜や、酸化珪素系塗布膜を用いればよい。
【0040】
塗布法で絶縁物93を形成したため、上部電極83の表面は絶縁物93で覆われてしまう。そこで図6(B)に示すように、上部電極83の表面を覆っている余分な絶縁物93をドライエッチングやCMP等の手段によって除去する。残存した絶縁物93が図4に示す光吸収物84に相当する。以上の工程によって、本実施形態のイメージセンサが完成する。
【0041】
実施形態1、2において、受光部60、80の光電変換層に絶縁性の光吸収物を埋め込んだため、画素の隙間でフォトキャリアが発生することを防止でき、S/N比が向上され、クロストークを防止できる。なお、実施形態1の上部電極63には開口が形成されていないため、実施形態2の上部電極83よりパターニングが容易であり、また開口率も高いという特長がある。
【0042】
なお、実施形態1、2では電荷転送素子50をMOS型トランジスタとしたがCCDとすることもできる。また、より高密度化するには、SOI型や、トレンチ型とするとよい。また、本実施形態では、電荷転送素子を転送ゲートのみでなるパッシブ型としたが、増幅器を備えたアクティブ型に構成することも可能である。
【0043】
【実施例】
図7〜図21を用いて、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0044】
[実施例1] 本実施例は、実施形態1で説明したイメージセンサを、表示画素部と同一基板上に備えた透過型液晶表示装置に関するものである。
【0045】
図7は、本実施例の液晶表示装置の正面図である。図7に示すように同一基板100上には、撮像機能を有する受光領域110が表示領域120共に設けられている。
【0046】
受光領域110には、複数の受光セルがマトリクス状に配置された受光マトリクス111と、受光マトリクス111に配置された電荷転送素子を駆動するための受光部駆動回路112、113とで構成されている。
【0047】
他方、表示領域120は周辺回路一体型のアクティブマトリクス型であり、画素電極と、画素電極に接続された能動素子と、画素マトリクス121と、画素マトリクス121配置された能動素子を駆動するための周辺駆動回路122、123とが設けられている。更に、基板100上には、受光領域110、表示領域120の周辺駆動回路を制御するための制御回路130も形成されている。
【0048】
本実施例では、受光部マトリクス111の電荷転送素子、画素マトリクス121の能動素子、および電荷転送素子および能動素子を駆動するための周辺駆動回路112、113、122、123、制御回路130を、CMOS技術を用いてTFT(薄膜トランジスタ)にて同時に作製する。以下図8〜図13を用いて本実施例の液晶パネルの作製方法を説明する。
【0049】
図8(A)に示すように、ガラス基板500上には、受光マトリクス111の電荷転送素子となる受光部TFT200と、画素マトリクス121の能動素子である画素部TFT300と、周辺駆動回路112、113、122、123を構成するCMOS−TFT400が形成されている。なおCMOS−TFT400において、右側がNチャネル型であり、左側がPチャネル型である。
【0050】
これらTFT200、300、400を作製するには、ガラス基板500全面に、基板からの不純物の拡散を防止するための下地膜510を形成する。下地膜510として、プラズマCVD法によって、酸化珪素膜を200nmの厚さに形成する。
【0051】
本実施例では、透過型液晶パネルを作製するため、基板500は可視光を透過する基板であれば良く、ガラス基板500の代わりに石英基板等も用いることができる。なお、本実施例では、TFT200、300、400を多結晶シリコン膜で形成するため、基板500は多結晶シリコン膜の形成プロセスに耐え得るものを選択する。多結晶シリコン膜は移動度が10〜200cm2/Vsec程度と非
常に大きく、多結晶シリコンでTFTのチャネル形成領域を構成することにより、高速応答させることができ、特に、受光部TFT200、CMOS−TFT400に有効である。
【0052】
次に、プラズマCVD法によって非晶質シリコン膜を55nmの厚さに成膜し、エキシマレーザ光を照射して、多結晶化する。非晶質珪素膜の結晶化方法として、SPCと呼ばれる熱結晶化法、赤外線を照射するRTA法、熱結晶化とレーザアニールとを併用する方法等を用いることができる。
【0053】
次に、多結晶化されたシリコン膜をパターニングして、TFT200、300、400のソース領域、ドレイン領域、チャネル形成領域を構成する島状の半導体層を形成する。次に、これら半導体層を覆うゲイト絶縁膜520を形成する。ゲイト絶縁膜520はシラン(SiH4)とN2Oを原料ガスに用いて、プラズ
マCVD法で120nmの厚さに形成する。
【0054】
次に、Al、Crや導電性ポリシリコン膜等の導電膜を成膜し、パターニングして、ゲイト電極201、301、401、402を形成する。これらゲイト電極をマスクにして、公知のCMOS技術を用いて半導体層にN型もしくはP型の導電性を付与する不純物をドーピングする。ドーピング後、ドーピングされた不純物を活性化する。
【0055】
この工程において、受光部TFT200の半導体層には、N型のソース領域202およびドレイン領域203と、チャネル形成領域204が形成される。受光部TFT300の半導体層には、N型のソース領域302およびドレイン領域303と、チャネル形成領域304が形成される。そして、CMOS−TFT400については、Nチャネル型TFTの半導体層にはN型のソース領域403およびドレイン領域404と、チャネル形成領域405が形成され、Pチャネル型TFTの半導体層にはP型のソース領域406およびドレイン領域407と、チャネル形成領域408が形成される。
【0056】
なお、本実施例では多結晶シリコンTFTを形成するため、ゲイト電極201、301、401、402を形成する前に、少なくともNチャネル型TFTのチャネル形成領域204、303、405となる領域にP型の不純物を添加して、しきい値を最適化するのが好ましい。
【0057】
次に、第1の層間絶縁膜530を形成し、各TFT200、300、400のソース領域およびドレイン領域に達するコンタクトホールを形成する。しかる後、チタン膜、アルミニウム膜、チタン膜でなる積層膜を形成し、パターニングして、配線205、206、305、306、409、410、411を形成する。なお、TFT400をCMOS構造とするために、配線411でN型のソース領域403とP型のソース領域404とが接続される。
【0058】
以上のCMOSプロセスを経て、多結晶シリコンを用いた画素TFT200、受光部TFT300、CMOS−TFT400が同時に完成する。ここではTFT200、300、400をトップゲイトのプラナ型としたが、逆スタガ等のボトムゲイト型としてもよい。また、LDD構造やオフセット構造とすることもできる。
【0059】
次に図8(B)に示すように、受光部TFT200と受光部とを絶縁分離するための第2の層間絶縁膜540を基板500全面に形成する。第2の層間絶縁膜540としては、下層の凹凸を相殺して、平坦な表面が得られる樹脂膜が好ましい。このような樹脂膜として、ポリイミド、ポリアミド、ポリイミドアミド、アクリルを用いることができる。また、第2の層間絶縁膜540の表面層は平坦な表面を得るため樹脂膜とし、下層は酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素等の無機絶縁材料の単層、多層としても良い。本実施例では、第2の層間絶縁膜540としてポリイミド膜を1.5μmの厚さに形成する。
【0060】
次に、第2の層間絶縁膜540に受光部TFT200の配線205、画素部TFT300の配線305に達するコンタクトホールをそれぞれ形成した後、Ti、Cr、Mo等の金属膜を形成する。本実施例では導電膜として厚さ200nmのチタン膜をスッパタ法で成膜する。そして、チタン膜をパターニングし、受光部TFTの配線205に接続された受光部の下部電極208と、画素部TFT300の配線305に接続される電極308と、画素部TFT300の遮光膜309をそれぞれ形成する。
【0061】
次に、図9に示すように受光部の光電変換層を形成する。なお、図9〜12では、紙面の都合上CMOS−TFT400を省略した。本実施例では光電変換層をPIN接合を有するシリコン層で形成する。先ず、Pを含んだn型の非晶質シリコン膜を30〜50nmの厚さに、ここでは30nmの厚さに成膜する。n型非晶質シリコン膜を下部電極208と同一パターンにパターニングして、n層209を形成する。
【0062】
次に、真性もしくは実質的に真性な非晶質シリコン膜を1〜2μm、ここでは1.5μmの膜厚に成膜する。連続して、Bを含んだp型の非晶質シリコン膜を30〜100nmの厚さに、ここでは50nmの厚さに成膜する。更に、p型の非晶質シリコン膜上に、図示しないエッチングストッパとなる酸化珪素もしくは窒化珪素膜を10〜30nm成膜する。ここでは20nmの酸化珪素膜を成膜する。
【0063】
パターニングにより、真性もしくは実質的に真性なシリコン膜、p型シリコン膜および図示ない酸化珪素膜を受光マトリクス111以外を除去して、i層210、p層211、図示しないエッチングストッパをそれぞれ形成する。
【0064】
なお、非晶質シリコンが実質的に真性な状態とは、硼素等のp型不純物を5×1016〜1×1019cm-3程度添加し、そのフェルミ準位をバンドギャプの中央にした状態をいう。これは非晶質シリコンは成膜時にはフェルミ準位がバンドギャプの中央に必ずしも位置している訳ではなく、若干n型になる方向にフェルミ準位がずれている。そのため、上記のようにp型不純物を添加することで、フェルミ準位をバンドギャプの中央にすることができる。この場合に不純物が添加されているが、フェルミ準位をバンドギャプの中央にある状態を実質的に真性な状態であるとしている。
【0065】
また、i層210は非晶質シリコンゲルマニュームを用いることができる。また、n層209、p層111は非晶質シリコンの代わりに微結晶シリコンを用いることができる。更にn層209の材料として、燐等のn型不純物が添加された窒化珪素、酸化珪素、炭化珪素を用いることができる。
【0066】
次に、図10に示すように、光電変換層に溝部を形成するためのレジストマスク212を形成する。本実施例では開口部を低下しないようにするため、溝部を下部電極208の隙間のi層210、p層211をのみを除去して形成する。このため、レジストマスク212は下部電極208と対向しない領域に開口部を有する。
【0067】
下部電極208は、受光マトリクス111にマトリクス状に配置され、その配置間隔は開口率が最大になるようなデザインルールのみに従って設定すれば良い。ガラス基板上に半導体装置を作製する場合のデザインルールは1〜3μm程度であるため、下部電極208の間隔は最小で1〜3μm程度とすることができる。ここでは、下部電極208の間隔を2μmとする。従って、レジストマスク212の開口部は幅2μmの格子状となる。
【0068】
次に、レジストマスク212を用いて、光電変換層に溝部213を形成する。溝部213を形成するには、プラズマエッチングやRIE(反応性イオンエッチング)等のドライエッチング法を用いる。本実施例では、プラズマエッチング法を用い、エッチングガスは、O2とCF4の混合ガスを用いる。CF4の濃度は
全ガスに対して1〜10%とする。CF4の濃度や圧力等の条件によりエッチングレートが制御できる。
【0069】
ここでは、CF4の濃度が5%のガスを用い、プラズマエッチングによって、レジストマスク212の開口部のp層211除去し受光画素ごとに分断し、さらにi層210を300〜500nm程度の深さ除去する。ここではi層210を500nm除去する。図10の断面図では溝部213は個々に分離されて図示されているが、実際には下部電極208の隙間に沿って、幅2μmの格子状に一体的に形成されている。
【0070】
本発明では受光画素の隙間でのフォトキャリアの発生を防止することを目的とするため、溝部213の深さ、特にフォトキャリアが発生するi層210での深さが重要である。この深さは、後に光吸収物が確実に溝部213に埋め込まれる深さであり、画素の隙間のフォトキャリアを遮光できれば良い。
【0071】
次に、図11に示すように、レジストマスク212を剥離した後、溝部213に着色された絶縁物214を充填する。本実施例では、スピンコート法にて黒色顔料を分散させたアクリル樹脂を塗布し硬化して、黒色のアクリルでなる絶縁物214を形成する。スピンコート法を用いたため、絶縁物214は溝部213のみでなく、基板500表面を覆っており、p層211上(実際には図示しないエッチングストッパ上)の絶縁物214の厚さt1は、他の領域でもほぼ同じとなっている。
【0072】
次に、図12に示すようにO2アッシング等のドライエッチング処理により、溝部213に充填された絶縁物214以外を除去して、光吸収物215を形成する。
【0073】
本実施例では光吸収物122を形成する手段にCF4ガスを1〜5%混合したO2アッシングを用いる。樹脂膜のエッチングレートは代表的には0.3〜1μm/分程度であることを考慮すると、p層211を覆う絶縁物層214の厚さt1が0.3〜1.5μm程度となるようにする。
【0074】
更にO2アッシングによって、溝部213に埋め込まれた絶縁物214、少なくともi層210に埋め込まれた絶縁物214を除去しないようにするために、アッシングされる絶縁物214の厚さt1は溝部213の深さをよりも薄くして、アッシングのマージンを確保する。この厚さt1は、絶縁物層214を形成する際のスピナ−の回転速度や、絶縁物214の原料溶液の粘度等により制御できる。
【0075】
図6において、溝部213の深さはp層211の厚さ50nmと、i層を除去した深さ500nmを加算した値、550nmであり、ここでは除去される絶縁物層124の厚さt1は400nmとした。
【0076】
また本実施例は透過型パネルを作製製するため、アッシング工程では、p層211上を覆う絶縁物214だけでなく、表示マトリクス121部を覆う絶縁物214を完全に除去する必要がある。
【0077】
本実施例の場合には、溝部213の隙間は1〜3μm程度であるので、アッシング工程において、溝部213にプラズマが殆ど入り込まず、溝部213に埋め込まれた絶縁物214は除去され難くなっている。更にp層211の表面は図示しない酸化珪素膜でなるエッチングストッパによって保護されている。従って、アッシングによって、p層211および表示マトリクス121部を覆う絶縁物214は除去して、溝部213、少なくともi層210に埋め込まれた絶縁物層214は残存するように、アッシングが可能である。
【0078】
また、p層211とポリイミドやアクリル樹脂でなる絶縁物214とのエッチング選択比を大きくすることによって、エッチングストッパが不要になる。例えば、アッシング工程ではO2 ガスのみで樹脂材料を除去できるので、エッチングガスのCF4の割合を少なくすることによって、p層211のエッチングレートを低減できる。
【0079】
また、樹脂材料でなる絶縁物層214を硬化する際に、アッシング前は200℃程度の仮焼成までとし、アッシング後に本焼成を行い完全に硬化させるさせるようにすることで、絶縁物214をアッシングし易い状態とすることができ、p層211とのエッチング選択比を大きくすることができる。
【0080】
アッシング工程の後、p層211の表面の図示しないエッチングストッパをバッファードフッ酸を用いたウエットエッチングにより除去する。なお、図12では、光吸収物215の表面はp層211表面と一致しているように図示されているが、光吸収物215の表面が若干抉れていてもよく、少なくとも光吸収物215がi層210に埋め込まれていれば本発明の効果を得ることができる。
【0081】
次に、100〜300nm厚さ、ここでは120nmのITO膜をスパッタ法にて成膜し、パターニングして、図13に示すように、受光マトリクス121全面に上部電極216を形成する。以上の工程により、受光マトリクス121が完成する。本実施例の受光マトリクス121に形成されたフォトダイオードは図1と同様な構成を有する。図1において、下部電極208は電極61に対応し、n層209、i層210、p層211でなる光電変換層は62に対応し、上部電極216は63に対応し、光吸収物215は64に対応している。
【0082】
次に、第3の層間絶縁膜550を形成する。第3の層間絶縁膜550を構成する絶縁被膜として、ポリイミド、ポリアミド、ポリイミドアミド、アクリル等の樹脂膜を形成して、平坦な表面を得るようにする。本実施例では、絶縁被膜として、表示領域120での厚さが2μmとなるようにアクリル膜を基板全面に形成した。第3の層間絶縁膜550は受光マトリクス111においてパッシベーション膜として機能する。
【0083】
そして、第3の層間絶縁膜550に電極308に達するコンタクトホールを形成し、ITO膜500〜200nm、ここでは120nmの厚さに成膜し、パターニングして、画素マトリクス121の画素電極310を形成する。
【0084】
図13の構成を得て、セル組工程を経て透過型の液晶表示装置が完成する。
【0085】
[実施例2] 本実施例は、実施例1の受光マトリクス111の受光部(フォトダイオード)の変形例である。本実施例では、受光部を実施形態2と同様の構造とする。
【0086】
図14〜図19を用いて本実施例を説明する。なお、本実施例のパネル構造は受光部を除き、実施例1と同じであり、図において、実施例1と同じ符号は同じ部材を示す。また図面が煩雑になるため、実施例1と同じ部材は符号を一部省略した。
【0087】
まず、実施例1同様の工程を経て図14に示す構造を得る。ただし、本実施例ではi層210、p層211の形成過程が若干実施例1と異なる。
【0088】
本実施例では、n層209を形成した後、i層210となる真性もしくは実質的に真性な非晶質シリコン膜と、p層211となるp型の非晶質シリコン膜を成膜後、エッチングストッパ用の酸化珪素膜を成膜せず、受光マトリクス111の上部電極となるITO膜を120nmの厚さに成膜する。そしてパターニングにより、ITO膜、真性の非晶質シリコン膜、p型の非晶質シリコン膜を受光マトリクス111のみに残存させて、i層210、p層211、ITO膜601を形成する。
【0089】
次に図15に示すように、ITO膜601をパターニングするためのレジストマスク602を形成する。ウエットエッチングによりITO膜601をパターニングして、上部電極603を形成する。
【0090】
上部電極603は開口部604を有する。上部電極603の形状は図4に図示する上部電極83と同様であり、下部電極208と対向していない部分を除去して開口部604が形成されている。この部分のITO膜601は一部残存され、全ての受光画素において上部電極603は共通とされる。更に図15の断面方向の上部電極603の開口部604の幅w2は下部電極208の間隔とほぼ同じにして、開口率が低下しないようにする。
【0091】
次に、図16に示すように、光電変換層に溝部605を形成する。本実施例でも、実施例1と同様に、CF4の濃度が5%、O2の濃度が95%の混合ガスに
よるプラズマエッチング法を使用するが、本実施例では上部電極603をマスクに用いて、上部電極603の開口部604に存在するp層211、および深さ400nmのi層210を除去して、溝部605を自己整合的に形成する。
【0092】
なお、レジストマスク602は上部電極603を形成した後除去可能であるが、上記のプラズマエッチング工程で残存させておくと、プラズマエッチングにおいて、上部電極603や、画素部TFT300やCMOS−TFT400が保護できる。
【0093】
次に、レジストマスク602を剥離した後、図17に示すように、スピンコート法にて黒色顔料を分散させたアクリル樹脂を塗布し、硬化して、黒色のアクリルでなる絶縁物606を形成する。スピンコート法を用いたため、絶縁物606は溝部605に充填されると共に、基板500全表面を覆っている。
【0094】
次に、図18に示すように、実施例1と同様に、CF4ガスを1〜5%程度混合したエッチングガスを用いたO2アッシングにより、溝部605に充填された絶縁物606以外を除去して、光吸収物607を形成する。以上の工程によって、受光マトリクス111が完成する。
【0095】
なお、本実施例の受光マトリクス111に形成されたフォトダイオードは図4と同様な構成を有する。図4において、下部電極208は電極81に対応し、n層209、i層210、p層211でなる光電変換層は82に対応し、上部電極603は83に対応する。光吸収物607は84に対応する。
【0096】
図18では、光吸収物607の表面は上部電極603表面と一致しているように図示されているが、光吸収物607の表面が若干抉れていてもよい。少なくとも光吸収物215がi層210に埋め込まれていれば、本発明の効果を得ることができ、光吸収物607によって、下部電極208(受光画素)の隙間のi層210の殆どを遮光できるため、受光画素の隙間でフォトキャリアが発生することを防止できる。
【0097】
次に図19に示すように、第3の層間絶縁膜550を厚さ2μmのアクリル膜にて、基板全面に形成し、第3の層間絶縁膜550に電極308に達するコンタクトホールを形成する。そして、120nmのITO膜を成膜しパターニングして画素マトリクス121の画素電極310を形成する。図19の構成を得た後、セル組工程を経て透過型の液晶パネルが完成する。
【0098】
実施例1、2において、受光セルを積層型とし、電荷転送素子(受光部TFT200)を作製した後、TFT200上に受光部(フォトダイオード)を形成するようにしたので、従来のように受光部を非晶質シリコン膜で形成しても、受光TFT200を多結晶シリコンで構成することができる。よって、ガラス基板等の絶縁性基板上に、高速応答可能なイメージセンサが形成できる。
【0099】
また、イメージセンサを積層構造とすることで、従来多結晶シリコンTFTで構成されている液晶パネルの作製工程と整合性が保たれる。従って、イメージセンサと液晶パネルの各特性を損なうことなく同一基板上に集積化できる。
【0100】
実施例1、2の液晶パネルは撮像機能を有する受光領域と、表示領域が一体的に設けられているため、TV会議システム、TV電話、インターネット用端末やパーソナルコンビュータ等の通信機能を備えた表示部に好適である。例えば、表示部で対話者の端末から送信された映像を見ながら、受光マトリクスで自信の姿を撮影して、対話者の端末にその映像を転送することできるので、動画像を双方向通信することが可能である。
【0101】
実施例1、2では、受光マトリクス111に受光画素を2次元に配列したが、受光画素を1次元に配列したラインセンサとしても良い。また、受光画素のフォーマットを表示部のフォーマットと同一にすると、受光画素と表示画素が1対1に対応するため、受光マトリクス111で検出された画像を画素マトリクス121に表示するための信号処理が簡単化、高速化でき、制御回路130の負担が軽くなる。ラインセンサとした場合も、受光画素数は、列方向又は行方向の表示画素数と同じにすると良い。
【0102】
画素フォーマットを一致させた場合、例えば画素マトリクス121のフォーマットを640×480(VGA規格)とし場合、1つの受光画素ピッチを10μm程度とすると、受光マトリクス111の占有面積は6.4mm×4.8mm程度となり、液晶パネルに集積化することは可能である。
【0103】
実施例1、2では液晶パネルを透過型としたが、反射型としても良い。反射型の場合は図12や図18に示す光吸収物215、607を形成する場合に、画素マトリクス121上の絶縁物214、606を全て除去したが、画素マトリクス121上に残存させてもよく、画素部TFT300の遮光膜として機能させることができる。
【0104】
また反射型のパネルの場合には、基板500はガラスみ石英基板のように透明基板に限定されず、シリコン基板を用いることができる。
【0105】
[実施例3] 本実施例は、実施例1の光吸収物215の作製方法の変形例である。本実施例を図20、図21を用いて説明する。なお、本実施例の構成は実施例1と同様であり、図20、21において、実施例1と同じ符号は同じ部材を示し、また図面が煩雑になるため実施例1と同じ部材は符号を一部省略した。
【0106】
実施例1では、図11に示すように溝部213を形成するためのレジストマスク212を除去した後、着色された絶縁物214を形成したが、本実施例では、図20に示すように、レジストマスク212を残存した状態で、スピンコート法にて黒色のアクリル樹脂を塗布し、絶縁物801を形成する。
【0107】
そして、実施例1と同じ条件で、O2アッシングを行い、図21に示すように、p層211よりも上層の絶縁物701、レジストマスク212を除去する。レジストマスク212は絶縁物701とエッチングレートが同じ程度であるような材料を選択すると、アッシングの終点の制御性が良く、p層211上のレジストマスク212が除去された時点をアッシングの終点とすることができる。図21にて残存したレジストマスク212は、専用の剥離液にて容易に剥離できる。アッシングにて、光電変換層の溝部に残存した絶縁物701が光吸収物702となる。
【0108】
また、アッシングの代わりに、CMPによってp層211上のレジストマスク212を除去することもできる。
【0109】
なお、本実施例の光吸収物702の作製方法は実施例2にも適用できることは明らかである。
【0110】
【発明の効果】
本発明では、光電変換層の入射側に溝部を形成し、ここに絶縁性の光吸収物を設けたため、受光部での隣接画素への漏れ込みを防止することが可能になる。従って、受光画素の高密度化が容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態1の受光部の分解斜視図。
【図2】 実施形態1のイメージセンサの作製工程を示す断面図。
【図3】 実施形態1のイメージセンサの作製工程を示す断面図。
【図4】 実施形態2の受光部の分解斜視図。
【図5】 実施形態2のイメージセンサの作製工程を示す断面図。
【図6】 実施形態2のイメージセンサの作製工程を示す断面図。
【図7】 実施例1の液晶パネルの正面図。
【図8】 実施例1の液晶パネルの作製工程の説明図。
【図9】 実施例1の液晶パネルの作製工程の説明図。
【図10】実施例1の液晶パネルの作製工程の説明図。
【図11】実施例1の液晶パネルの作製工程の説明図。
【図12】実施例1の液晶パネルの作製工程の説明図。
【図13】実施例1の液晶パネルの作製工程の説明図。
【図14】実施例2の液晶パネルの作製工程の説明図。
【図15】実施例2の液晶パネルの作製工程の説明図。
【図16】実施例2の液晶パネルの作製工程の説明図。
【図17】実施例2の液晶パネルの作製工程の説明図。
【図18】実施例2の液晶パネルの作製工程の説明図。
【図19】実施例2の液晶パネルの作製工程の説明図。
【図20】実施例3の光吸収物の作製工程の説明図。
【図21】実施例3の光吸収物の作製工程の説明図。
【図22】 従来例のスタック型イメージセンサの断面図。
【符号の説明】
50 MOS型トランジスタ(電荷転送素子)
60、80 受光部(フォトトランジスタ)
61、81 下部電極
62、82 光電変換層
63、83 上部電極
64、84 光吸収物
200 受光部TFT
208 下部電極
209 n層
210 i層
211 p層
212、602 レジストマスク
213 605 溝部
214、606 着色された絶縁物
215、607 光吸収物
216、603 上部電極
300 画素部TFT
309 遮光膜
310 画素電極

Claims (5)

  1. 複数の受光画素を備え、上部電極、下部電極および光電変換層を有する受光部と、前記受光画素ごとに設けられた複数のトランジスタと、が設けられた受光領域と、
    複数の表示画素を備え、前記表示画素ごとに配置された複数の能動素子と、前記表示画素ごとに電気的に分離され、前記能動素子に接続された複数の画素電極と、が設けられた表示領域と、を同一基板上に有する液晶パネルの作製方法であって、
    前記基板上に、前記トランジスタと、前記能動素子と、を形成し、
    前記受光画素ごとに電気的に分離され、かつ前記トランジスタに接続された複数の前記下部電極を形成し、
    前記複数の下部電極上に前記光電変換層を形成し、
    前記光電変換層の光の入射側に溝部を形成し、
    前記溝部に絶縁物を形成し、
    前記光電変換層上に、前記複数の受光画素に共通な上部電極を形成し、
    前記上部電極を形成後、前記基板全面に平坦化膜を形成し、
    前記能動素子に接続される前記画素電極を形成することを特徴とする液晶パネルの作製方法。
  2. 複数の受光画素を備え、上部電極、下部電極および光電変換層を有する受光部と、前記受光画素ごとに設けられた複数のトランジスタと、が設けられた受光領域と、
    複数の表示画素を備え、前記表示画素ごとに配置された複数の能動素子と、前記表示画素ごとに電気的に分離され、前記能動素子に接続された複数の画素電極と、が設けられた表示領域と、を同一基板上に有する液晶パネルの作製方法であって、
    前記基板上に、前記トランジスタと、前記能動素子と、を形成し、
    前記受光画素ごとに電気的に分離され、かつ前記トランジスタに接続された複数の前記下部電極を形成し、
    前記複数の下部電極上に前記光電変換層を形成し、
    前記光電変換層上に、前記下部電極と対向しない領域に開口部を有する上部電極を形成し、
    前記上部電極をマスクにして、前記光電変換層の光の入射側に自己整合的に溝部を形成し、
    前記溝部に絶縁物を形成し、
    前記絶縁物を形成後、前記基板全面に平坦化膜を形成し、
    前記能動素子に接続される前記画素電極を形成することを特徴とする液晶パネルの作製方法。
  3. 請求項またはにおいて、前記絶縁物は顔料または炭素系材料が分散された有機樹脂材料からなることを特徴とする液晶パネルの作製方法。
  4. 請求項において、前記有機樹脂材料は、アクリル、ポリイミド、ポリアミド、ポリイミドアミド、エポキシから選ばれた材料であることを特徴とする液晶パネルの作製方法。
  5. 請求項またはにおいて、前記絶縁物は顔料または炭素系材料が分散された酸化珪素系塗布膜からなることを特徴とする液晶パネルの作製方法。
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