JP4180715B2 - 印刷物の汚損度判別装置 - Google Patents

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    • G07D7/187Detecting defacement or contamination, e.g. dirt

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷物の印刷領域中の折り目やしわなどの線状に濃度が変化する汚れ具合を判別する印刷物の汚損度判別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の印刷物の汚損度判別装置は、印刷物の印刷領域または無印刷領域の濃度を測定して汚れ具合を判別する方法が多く用いられている。たとえば、特開昭60−146388号公報に開示されているように、無印刷領域と印刷領域とに区別して、印刷物の反射光または透過光の積分値をそれぞれの基準データとすることにより、汚れの有無を判別する方法が考えられている。印刷物の全体的な汚れ、変色、しみ、印刷のかすれなどの局所領域に一様に濃度変化を伴う汚れの特徴は、無印刷領域と印刷領域における濃度積分値の変化として測定できる。
【0003】
また、印刷物の局所領域で一様に濃度変化する汚れではなく、印刷物の折り目、しわなどの線状に濃度が変化する汚れ具合を精度よく判別する方法も考えられている。たとえば、特開平6−27035号公報に開示されているように、無印刷領域の折り目やしわを測定する方法が考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来は、上記したように、印刷物の印刷領域と無印刷領域の積分濃度、または、無印刷領域の折り目、しわを測定することにより、印刷物の汚れ具合を判別していた。しかしながら、印刷領域の折り目、しわを測定することによる印刷物の汚れ具合を判別する方法は、以下の理由で行なわれていなかった。
【0005】
一般に、折り目またはしわのように線状に変化する汚れの濃度は、用紙の濃度に比べて充分離れている。無印刷領域に存在する折り目、しわの従来の計測方法は、この濃度差を利用して、まず微分処理にて折り目、しわ部で変化する濃度を強調し、2値化処理で折り目、しわ部の画素を抽出し、その画素数または画素の濃度値の平均値などを算出することにより、汚れ具合を計測していた。
【0006】
それに対して、印刷領域は、図柄パターンのように様々な線幅や、様々な濃度で印刷されている場合や、写真印刷のように印刷領域全域に印刷されている場合がある。このような印刷領域中に存在する折り目やしわを抽出する場合、従来の印刷物からの反射光または透過光によって得られた画像からは、汚れ濃度が印刷濃度と近くなるため、折り目、しわのような汚れ部と印刷部とを区別できなくなり、印刷領域から汚れ部のみを抽出できなくなる。そのため、従来では印刷領域中の折り目やしわを抽出・計測することは困難であった。
【0007】
一方、折り目やしわが存在する印刷領域全体の濃度積分値を測定して汚れ具合を計測する場合、印刷インキの濃度が折り目やしわの濃度と区別つかないことや、折り目の画素数が印刷領域全体の画素数に比べて少ないことや、印刷インキ部の濃度ばらつきが存在することなどの理由で、汚れ目やしわによる濃度変化は、印刷領域の濃度積分値では測定できない。
【0008】
したがって、従来の方法を用いても、印刷領域の折り目やしわの汚れを計測できなかった。
【0009】
また、上記したように、印刷領域および無印刷領域の折り目やしわの汚れの計測が実現できても、印刷物の縁から発生しやすい切れを、折り目やしわと区別することは、従来の方法では困難であった。切れは穴および欠けと異なり、印刷物に発生している切れで切断された2つの領域を横および高さ方向に位置ずれなく接合させて、その領域の画像を入力すると、切れは折り目、しわと同じような線状に濃度が変化している汚れとして計測できなくなるからである。
【0010】
そこで、本発明は、従来では判別できなかった印刷領域の折り目を人間の判別に近づけて判別できる印刷物の汚損度判別装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の印刷物の汚損度判別装置は、判別対象としての印刷物の印刷模様が存在する特定領域の画像データを入力する画像入力手段と、この画像入力手段で入力された前記特定領域内の画像データに対して、前記印刷物の変形に起因する印刷領域の不可逆な変化を強調する画像処理手段と、この画像処理手段で強調された前記特定領域内の画像データに基づき、前記印刷物の変形に起因する印刷領域の不可逆な変化の直線性を計測する計測手段と、この計測手段で計測された前記印刷物の変形に起因する印刷領域の不可逆な変化を同定して特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、この特徴量抽出手段で抽出された特徴量を評価することにより前記印刷物の汚損度を判別する判別手段とを具備している。
【0013】
また、本発明の印刷物の汚損度判別装置は、判別対象としての印刷物の印刷模様が存在する特定領域に対して光を照射し、その透過光を光電変換することにより画像データを入力する画像入力手段と、この画像入力手段で入力された前記特定領域内の画像データに対して、最大値フィルタ処理および最小値フィルタ処理を施して得られた画像データから前記画像入力手段で入力された前記特定領域内の画像データを差し引いた画像データを得る画像処理手段と、この画像処理手段で得られた画像データに基づき前記印刷物の変形に起因する印刷領域の不可逆な変化の直線性を計測する計測手段と、この計測手段で計測された前記印刷物の変形に起因する印刷領域の不可逆な変化を同定して特徴量を抽出する第1の特徴量抽出手段と、前記画像入力手段で入力された前記特定領域内の画像データに対し前記印刷物の損失を同定して特徴量を抽出する第2の特徴量抽出手段と、これら第1および第2の特徴量抽出手段で抽出された各特徴量を評価することにより前記印刷物の汚損度を判別する判別手段とを具備している。
【0014】
また、本発明の印刷物の汚損度判別装置は、判別対象としての印刷物の印刷模様が存在する特定領域の画像データを入力する画像入力手段と、この画像入力手段で入力された前記特定領域内の画像データに対して、前記印刷物の変形に起因する印刷領域の不可逆な変化を計測できない領域を削除するマスク領域を設定するマスク領域設定手段と、前記画像入力手段で入力された前記特定領域内の前記マスク領域設定手段で設定されたマスク領域を除いた画像データに対して、前記印刷物の変形に起因する印刷領域の不可逆な変化を強調する画像処理手段と、この画像処理手段で強調された前記特定領域内の前記マスク領域を除いた画像データに基づき、前記印刷物の変形に起因する印刷領域の不可逆な変化の直線性を計測する計測手段と、この計測手段で計測された前記印刷物の変形に起因する印刷領域の不可逆な変化を同定して特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、この特徴量抽出手段で抽出された特徴量を評価することにより前記印刷物の汚損度を判別する判別手段とを具備している。
【0018】
本発明によれば、計測対象となる印刷領域を例えば近赤外波長を有する光を用いて得た画像で入力して、印刷濃度を用紙濃度に近づけ、折り目およびしわの汚れ濃度を印刷濃度と分離させる。こうして、印刷濃度をドロップアウトして得られた入力画像に対して、折り目、しわなどの汚れを計測することにより、従来では判別できなかった印刷領域の折り目を人間の判別に近づけて判別できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0021】
まず、本発明で判別する印刷物の汚れについて説明する。本発明において、「折り目」と呼んでいるものは、平坦な印刷物に凹凸が生じるなどの印刷物の変形に伴う印刷領域の不可逆な変化であり、たとえば、印刷物を長手方向中心部を基準に2つ折りしたとき発生するような、直線状に印刷物の変形が発生するものを指している。
【0022】
それに対して「しわ」と呼んでいるものは、「折り目」と同様に平坦な印刷物に凹凸が生じるなどの印刷物の変形に伴う印刷物の不可逆な変化であるが、平坦な印刷物を曲げたり、丸めたりして、印刷物の変形が直線とは限らず、ランダムな曲線に変形しているものを指している。
【0023】
また、「切れ」と呼んでいるものは、通常、印刷物の縁から生じるように、印刷物のある個所からある長さまで物理的に切断され、紙片の損失がないものを指している。
【0024】
それに対して「欠け」と呼んでいるものは、通常、印刷物の縁から生じ、局所領域(紙片)の損失を伴う印刷物の切断を指している。また、「穴」と呼んでいるものは、印刷物の内部から発生し、印刷物が損失し、たとえば、円状に穴があいているものを指している。
【0025】
なお、上記汚れの他に、落書き、全体的な汚れ、黄ばみ、油汚れ、印刷のかすれなどの汚れがある。
【0026】
次に、本発明の第1の実施の形態について説明する。
【0027】
第1の実施の形態で判別する印刷物の汚れの例を図1(a)に示す。図1(a)に示す印刷物P1は、印刷領域と無印刷領域からなり、印刷領域R1は印刷物P1の長手方向の中心線SL1を含んでいる。この長手方向の中心線SL1の付近に、折り目やしわなどの汚れが発生し易いものとする。
【0028】
印刷領域R1に印刷されているインキは、主に有彩色インキで構成されているものとする。ここで、用紙、有彩色インキ、折り目やしわの分光反射率特性の一例を図2に示す。一般に、用紙に印刷された有彩色インキの分光反射特性は、400nm〜700nmまでの可視域での特性に関わらず、図2(b)に示すように、800nmの近赤外領域の反射率が図2(a)に示すような用紙の反射率程度まで高くなる。
【0029】
一方、折り目やしわなどの汚れ部は、後述する黒く見える場合において、図2(c)に示すように、可視域から800nmの近赤外領域に変化しても反射率の変化は少ない。図2には400nm〜800nmまでの分光反射特性を示しているが、一般に800nm〜1000nmの近赤外領域における反射率は、可視域のような大きな変化はなく、800nmにおける反射率とあまり変わらない。
【0030】
したがって、400nm〜700nmまでの可視波長において、たとえ有彩色インキと折り目やしわの汚れ部が黒い場合との反射率の差異が少なくとも、800nm〜1000nmまでの近赤外波長においては、反射率に差異が生じることとなる。
【0031】
このことは、800nm〜1000nmまでの近赤外波長を有する光を用いて、印刷物P1の反射光による画像入力を行なえば、図1(b)に示すように、有彩色インキによる印刷部の濃度を用紙の濃度と同程度までにして、黒い汚れ濃度のみを用紙と印刷部の背景濃度と分離することにより、印刷領域の折り目およびしわの黒い場合を必ず抽出できることを意味する。
【0032】
また、800nm〜1000nmまでの近赤外波長を有する光を用いて、印刷物P1の透過光による画像入力を行なう場合も以下に説明する。有彩色インキの分光透過率は、図2(b)の分光反射率と同様に、可視波長領域の400nm〜700nmまでの特性に関わらず、800nm〜1000nmの近赤外領域の透過率が用紙の透過率近くまで高くなる。
【0033】
一方、折り目やしわ部で光軸方向に用紙が折れ曲がるなどの理由で、図2(c)の分光反射率と同様に、折り目やしわの分光透過率は用紙に比べて数段低下する。したがって、近赤外波長での反射光で折り目およびしわの黒い場合を抽出できると同様に、近赤外波長での透過光を用いれば、折り目やしわを抽出できる。
【0034】
ここで、反射光を用いた場合で折り目やしわ部が黒くなったり、白くなったりすることについて説明する。図3(a)に示すように、平面の印刷物に対して光源と反射側に折り目やしわが凸状になっている場合、図3(a)の暗部は、光源からの光が照射されないため、折り目やしわ部は、明度が他の平面の用紙領域に比べて低くなり、黒く見える。
【0035】
また、図3(a)の明部は、折れまがっている印刷面の光源およびセンサに対する角度より、光源からの照射光の正反射光がセンサ受光面に入射され、他の平面の用紙領域に比べて明度が大きくなり、白く見える。
【0036】
一方、図3(b)に示すように、平面の印刷物に対して光源と同じ側に折り目やしわが凸状になっている場合、図3(b)の明部は、図3(a)の明部と同様に、正反射光の影響などで他の平面の用紙領域に比べてセンサの明度が大きくなり、白く見える。また、図3(b)の暗部は、図3(a)の暗部と同様に、センサの明度が低くなり、黒く見える。
【0037】
このように反射光を用いた場合、折り目やしわ部は折れ曲りの向きや角度および照射角度によって、明度が低くなったり、大きくなったり変化するため、状況によって異なる。
【0038】
上述したように、反射光を用いた場合で、折り目およびしわの白い場合、他の平面の用紙領域に比べて明度が高くなり、その結果、印刷領域の折り目およびしわの白部を抽出できる。
【0039】
以上により、800nm〜1000nmの近赤外波長を有する光を用いて、印刷物P1の反射光による画像入力、または、透過光による画像入力を行なえば、印刷領域R1内の折り目およびしわを抽出できる。
【0040】
図4は、第1の実施の形態に係る印刷物の汚損度判別装置の概略構成を示すものである。第1の実施の形態に係る汚損度判別装置は、印刷物P1を800nm〜1000nmの近赤外波長(以下「IR」と呼ぶ)光で読取って入力画像を収集し、折り目やしわなどの汚れが発生し易い印刷領域R1を含む入力画像に対して、エッジ強調処理を施して2値化処理を行ない、折り目などの汚れ部で特徴的に現われる明度変化が大きい画素を抽出する。そして、抽出された画素を基に特徴量が算出され、この特徴量を基に印刷物P1の汚損度を判別するものである。
【0041】
すなわち、第1の実施の形態に係る汚損度判別装置は、印刷領域R1内に存在する中心線SL1付近で発生する汚れを含む印刷物P1のIR光を用いた反射光または透過光による画像データを入力し、この入力した画像データの印刷領域R1を含む印刷物P1の特定領域内の画像データを切出すIR画像入力部10、IR画像入力部10で切出された特定領域内の画像データに対してエッジ強調処理を行なうエッジ強調部11、エッジ強調部11でエッジ強調された画像データから明度変化の大きい画素を抽出する2値化処理、および、抽出した画素から各特徴量を抽出する特徴量抽出処理を行なう折り目・しわ抽出部12、および、折り目・しわ抽出部12で抽出した各特徴量に基づき印刷物P1の汚損度を判別する判別部13から構成されている。
【0042】
以下、各部について詳細に説明する。
【0043】
まず、IR画像入力部10について説明する。IR画像入力部10は、長手方向に搬送された印刷物P1を位置センサで検知した時点から所定の期間遅延後、印刷物P1の印刷領域R1のIR光情報をCCD形センサで読取る。そして、こセンサで読取ったIR画像は、A/D変換されてデジタル画像データとして画像メモリに格納される。格納された画像データに対して印刷領域R1を含む特定領域を設定することにより、エッジ強調部11以降の処理が行なわれる。
【0044】
図5は、IR画像入力部10の透過光を用いた光学系および反射光を用いた光学系の配置を示すものである。まず、透過光を用いた光学系の場合、図5(a)に示すように、印刷物P1の搬送路上に位置センサ1が配設され、この位置センサ1から搬送路上に所定の距離離れた搬送方向に直交なラインまたはエリアを光照射するように、光源2が搬送面に対して垂直な位置に配置されている。
【0045】
光源2はIR光を含む光源であり、光源2より照射された光による印刷物P1の透過光が、光源2と印刷面と反対側に配置されているIRフィルタ3を通過するにより、IR光情報のみが通過する。このIR光情報を、レンズ4を介してCCD形センサ5の受光面上に結像させる。
【0046】
なお、CCD形センサ5は、1次元ラインセンサまたは2次元センサであるが、1次元ラインセンサの場合、搬送面上の搬送方向に対して直交する方向に配設される。
【0047】
一方、反射光を用いた光学系の場合、図5(a)の透過光を用いた場合とは、光源2の配設位置のみが異なる。すなわち、図5(b)に示すように、IRフィルタ3、レンズ4、および、CCD形センサ5が配置されている搬送面に対して同じ側に光源2が配設されている。
【0048】
この場合、搬送面に対して斜め方向から光源2によって光が照射され、その照射光による印刷物P1の反射光がIRフィルタ3およびレンズ4を介してCCD形センサ5の受光面上に結像する。
【0049】
次に、画像入力のタイミングについて図6を用いて説明する。図6に示すように、搬送中の印刷物P1が位置センサ1を通過した時点で、この位置センサ1が印刷物P1による遮光を検知し、検知された時点から搬送クロックのカウントを開始する。そこで、CCD形センサ5が1次元ラインセンサの場合、搬送クロックのカウント値が所定値に達した第1の遅延期間後から、1次元ラインセンサ搬送方向有効期間信号が無効から有効に変化し、印刷物P1による遮光期間よりも長い期間有効を保持した後、無効に変化する。
【0050】
この1次元ラインセンサ搬送方向有効期間信号を印刷物P1による遮光期間よりも長くすることで、印刷物P1の全面を必ず含む画像データが得られる。なお、第1の遅延期間は、位置センサ1と1次元ラインセンサの読取位置との距離、および、搬送速度に基づいてあらかじめ設定されている。
【0051】
また、CCD形センサ5が2次元センサの場合、搬送クロックのカウント値が所定値に達した第2の遅延期間後から、2次元センサのシャッタ有効期間を所定の期間有効にし、このシャッタ有効期間の間に2次元センサによる撮像を実行する。
【0052】
なお、第2の遅延期間は、第1の遅延期間と同様に、あらかじめ設定されている。また、シャッタ有効期間の制御により、搬送された印刷物P1の画像を2次元センサにより入力する場合を説明したが、これに限らず、光源の点灯時間を制御して、搬送された印刷物P1の画像を2次元センサにより入力することもできる。
【0053】
図7は、入力された画像から印刷領域R1を含む特定領域を切出す例を示している。図7(a)に示すように、印刷物P1にスキューがない場合、および、図7(b)に示すように、印刷物P1にスキューがある場合に関わらず、印刷物P1の入力画像の長手方向中心位置の上下方向から中心方向に明度値がある値以上(または以下)に変化する位置をそれぞれ検出することで、領域の大きさが固定な切出し領域が設定される。
【0054】
次に、エッジ強調部11について説明する。エッジ強調部11は、図8(a)に示すような3×3画素近傍の重み付け演算により横方向差分を求めるとともに、図8(b)に示すような3×3画素近傍の重み付け演算により縦方向差分を求める。これらの縦および横方向の差分処理により、反射光を用いた画像入力時の明度が用紙部および印刷部の明度よりも低いか大きい折り目、しわ部が強調される。同様に、透過光を用いた画像入力時の明度が用紙部および印刷部の明度よりも低い折り目、しわ部が強調される。
【0055】
次に、折り目・しわ抽出部12について説明する。エッジ強調部11で得られた横および縦方向の差分画像に対して、適当な閾値を設定して、それぞれ2値化処理を行ない、折り目、しわで特徴的に現れる差分値の大きな画素を横および縦方向それぞれに抽出する。
【0056】
その後、横および縦方向それぞれに対して、抽出された画素数および抽出された入力画像における平均明度を計測する。また、横方向差分で抽出された画素に対して平均からの分散を求める。すなわち、抽出されたn個の画素をx(ik、jk)[k=0,1,…,n]とし、下記式(1)を求める。
【0057】
【数1】
Figure 0004180715
【0058】
このようにして得られた各特徴量を判別部13に出力する。
【0059】
次に、判別部13について説明する。判別部13は、折り目・しわ抽出部12で抽出された各特徴量データを総合して、印刷物P1の汚損度を判別する。この判別を行なう基準については後述する。
【0060】
次に、第1の実施の形態に係る汚損度判別装置の具体的な構成例について図9を用いて説明する。
【0061】
図9に示すように、CPU(セントラル・プロセッシング・ユニット)31、メモリ32、表示部33、画像メモリ制御部34、および、画像データI/F回路35がそれぞれバス36に接続される構成となっている。
【0062】
まず、IR画像入力部10によって入力された印刷物P1のIR画像データは、位置センサ1からの検知信号に基づき、タイミング制御回路37で制御されたタイミングにて、画像メモリ制御部34に入力される。
【0063】
ここで、光源2、IRフィルタ3、レンズ4、CCD形センサ5からなるIR画像入力部10、および、位置センサ1、タイミング制御回路37に基づくタイミング制御信号は、既に図5および図6で説明している。
【0064】
画像メモリ制御部34に入力されたIR画像データは、A/D変換回路38にてデジタル画像データに変換されて、制御回路39で制御されるタイミングにて画像メモリ40に格納される。画像メモリ40に格納された画像データは、メモリ32に格納されている印刷物P1の汚損度判別処理までの処理手順のプログラムの内容にしたがって、CPU31の制御下にて画像処理が行なわれる。CPU31にて判別処理が行なわれた判別結果が表示部33にて表示される。
【0065】
バス36は、画像メモリ40に格納された画像データも高速転送できるようになっており、後述する汚損度判別の基準を設定するときに、画像データI/F回路35を経由して外部に接続されるハードディスクのような画像データ記憶装置に各印刷物P1の画像データを格納できる構成となっている。
【0066】
次に、第1の実施の形態に係る判別処理手順について、図10に示すフローチャートを参照して説明する。
【0067】
まず、IR画像入力部10によって印刷物P1のIR画像を入力し(S1)、印刷領域R1を含む特定領域を切出す(S2)。次に、エッジ強調部11にて、横方向および縦方向に差分処理を行ない、それぞれの差分画像を生成する(S3,S4)。
【0068】
次に、折り目・しわ抽出部12にて、横方向および縦方向の各差分画像に対して適当な閾値を設定して、2値化処理を行なうことにより、2値化画像を生成し(S5,S6)、抽出された折り目やしわで特徴的に現れる差分値の大きな画素に対して、横方向の抽出画素を計数し(S7)、抽出画素の平均明度を計測し(S8)、横方向分散の計算を行なう(S9)。次に、縦方向の抽出画素を計数し(S10)、抽出画素の平均明度を計測する(S11)。
【0069】
次に、判別部13にて、この計測された各特徴量データに基づいて汚損度を判別し(S12)、その汚損度判別結果を出力する(S13)。
【0070】
次に、判別部13における各特徴量データから汚損度を判別する基準および作成について説明する。まず、図9で説明した画像データI/F回路35を経由して、外部の画像データ蓄積装置に印刷物P1の1枚ごとの画像データを蓄積する。このようにして印刷物P1のサンプルを収集し、収集したサンプルに対して、検査の熟練者が評価を行なうことにより、各画像サンプルを綺麗から汚いまで順位付けする。
【0071】
この教師データとなる画像データを一般的な演算処理装置で一度だけ、図10のステップS2からS11までの各特徴量データ抽出手順と同じ処理を実行する。次に、各特徴量データから特徴量の結合処理により判別された汚損度と、教師データに備わる熟練者の評価結果により近い判別結果が出せるように、結合規則を学習する。
【0072】
結合規則を学習により求める一例として、線形結合により特徴量を求める方法がある。たとえば、抽出された特徴量データの数がn個で、特徴量をそれぞれf1,f2,…,fnとしたとき、総合評価Yを下記式(2)のように重みデータa0,a1,…,anを用いて、重み付けによる線形結合式によって表わす。
【0073】
Y=a0+a1×f1+a2×f2+…+an×fn……(2)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0074】
前述した第1の実施の形態においては、印刷物P1の印刷領域R1が有彩色インキで印刷されていた場合であったが、有彩色インキ以外の例えばカーボンを含むインキも含まれていた場合、第1の実施の形態の構成では、折り目・しわ抽出部12の2値化処理による折り目・しわで特徴的に現れる差分値の大きな画素のみを抽出できない。
【0075】
このように、第1の実施の形態では判別できない印刷物の汚れの例を図11(a)に示す。図11(a)に示す印刷物P2は、印刷領域と無印刷領域からなり、印刷領域R2は印刷物P2の長手方向の中心線SL2を含んでいる図柄などの印刷パターンからなる。印刷物P1の中心線SL1と同様に、この長手方向の中心線SL2の付近に、折り目やしわなどの汚れが発生し易いものとする。
【0076】
印刷領域R2に印刷されているインキは、有彩色インキの他に有彩色インキ以外のインキ、たとえば、カーボンを含む黒インキも含まれている。ここで、カーボンを含む黒インキ、および、有彩色インキと黒インキとが混合したインキの分光反射率特性の一例を図12に示す。カーボンを含む黒インキの場合、可視波長領域400nm〜700nmの反射率と、近赤外波長領域800nm〜1000nmの反射率がほとんど変化しない。
【0077】
また、有彩色インキにカーボンを含む黒インキなどを混合して印刷した場合、近赤外波長領域800nm〜1000nmでの反射率の上昇が、有彩色インキのみの反射率よりも低下する。そのため、印刷領域R2において有彩色インキの他のインキの混合具合、および、それらのインキ濃度で、印刷領域の近赤外波長800nm〜1000nmでの反射率が異なる。
【0078】
このような印刷領域R2を持つ印刷物P2に対して、前述した第1の実施の形態で説明したエッジ強調処理から適当な閾値で2値化処理を行ない、折り目・しわで特徴的に現れる差分値の大きな画素のみを抽出しようとしても、図11(b)に示すように、有彩色インキ以外の他のインキが含まれる印刷個所にノイズとなる画素が発生する。これらのノイズとなる画素の出現で、第1の実施の形態で説明した折り目・しわ抽出処理は適用できなくなる。
【0079】
しかしながら、折り目で特徴的に現れる差分値の大きな画素は、直線上に連なっている。この特徴を利用することにより、印刷インキ部がノイズとなって現われる2値化画像から、直線を検出することで、折り目の抽出が実現できる。
【0080】
以上のことから、以下に説明する第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態で判別できなかった印刷物P2の汚損度を判別できる。
【0081】
図13は、第2の実施の形態に係る印刷物の汚損度判別装置の概略構成を示すものである。第2の実施の形態に係る汚損度判別装置は、印刷領域R2内に存在する中心線SL2付近で発生する汚れを含む印刷物P2のIR光を用いた反射光または透過光による画像データを入力し、この入力した画像データの印刷領域R2を含む印刷物P2の特定領域内の画像データを切出すIR画像入力部10、IR画像入力部10で切出された特定領域内の画像データに対してエッジ強調処理を行なうエッジ強調部11、エッジ強調部11でエッジ強調された画像データから明度変化の大きい画素を抽出する2値化処理、および、角度と距離を2つのパラメータとするテーブルに明度変化の大きい画素を投票するエッジ投票部14、エッジ投票部14で投票された計数値の最大値から角度と距離が検出された直線情報に基づき、折り目として抽出された画素から各特徴量を計測する直線抽出部15、および、直線抽出部15で抽出された各特徴量に基づき印刷物P2の汚損度を判別する判別部13から構成されている。
【0082】
第2の実施の形態に係る汚損度判別装置は、前述した第1の実施の形態に係る汚損度判別装置とは以下の点で異なる。すなわち、エッジ強調部11において、第1の実施の形態では横方向および縦方向の差分画像を生成していたのに対して、第2の実施の形態では横方向の差分画像のみを生成している。また、第1の実施の形態における折り目・しわ抽出部12は、第2の実施の形態ではエッジ投票部14と直線抽出部15に変更されている。
【0083】
以下、エッジ投票部14および直線抽出部15について説明するが、投票する空間によって2種類の処理方法がある。そこで、まず、ハフ変換を用いた処理の場合のエッジ投票部14および直線抽出部15について説明する。
【0084】
エッジ投票部14において、まず、エッジ強調部11で得られた横方向の差分画像に対して、適当な閾値を設定して2値化処理を行ない、折り目・しわで特徴的に現われる差分値の大きな画素を抽出する。そのとき、印刷インキ部がノイズとなって一緒に抽出される。
【0085】
それ以降のエッジ投票部14および直線抽出部15の処理手順は、図14のフローチャートに示す。すなわち、まず、エッジ投票部14において、得られた2値化画像に対して、公知の処理であるハフ変換を行ない、ノイズを含む抽出画素を距離ρ、角度θをパラメータとするハフ平面に投票する(S21)。すなわち、ノイズを含む抽出されたn個の画素を(xk、yk)[k=1,…,n]とすると、下記式(3)に基づき各画素がハフ平面上に変換・計数される。
【0086】
ρ=xk×COSθ+yk×SINθ……(3)
ここで、ρ,θはある間隔で分割され、ハフ平面(ρ,θ)は升目状に区切られている。このハフ平面(ρ,θ)上で升目の計数値最大のものを求めれば、それによって上記式(3)で決まる直線が1つ定まる。
【0087】
次に、直線抽出部15において、以下に説明する処理手順が行なわれる。まず、得られたハフ平面(ρ,θ)上に投票された計数値データに対して、適当な閾値を設定して2値化処理を行ない、直線パラメータを抽出する(S22)。次に、抽出された直線パラメータから決まるそれぞれの直線上の画素のうち、既に2値化処理で抽出された画素のみを折り目画素とみなして、2値化画像の抽出画素からノイズを削除する(S23)。次に、抽出された直線上の画素に対して、抽出画素数を計測し(S24)、抽出画素の平均の明度を計測する(S25)。
【0088】
このように、直線上の画素のみを抽出することにより、背景ノイズの影響を最大限抑えることができ、その結果、各特徴量データの計測値の精度が向上する。
【0089】
次に、画像平面上で各角度方向に射影する処理方法を用いた場合のエッジ投票部14および直線抽出部15について説明する。
【0090】
エッジ投票部14において、既にハフ変換処理で説明したように、エッジ強調部11で得られた横方向の差分画像に対して、適当な閾値を設定して2値化処理を行ない、折り目・しわで特徴的に差分値の大きな画素を抽出する。そのとき、印刷インキ部がノイズとなって一緒に抽出される。
【0091】
それ以降のエッジ投票部14および直線抽出部15の処理手順は、図15のフローチャートに示す。すなわち、まず、エッジ投票部14は、ステップS31〜ステップS34までの処理を行なう。すなわち、中心線SL2に対する角度を−θc〜+θcまでΔθごとに変化するとして、まず、θの初期値に−θcをセットし(S31)、切出された領域におけるノイズを含む抽出された画素に対するθ方向の累積を行なう(S32)。次に、θをΔθだけ増分し(S33)、θが+θcよりも大きくなるか比較し(S34)、θが+θcを超えるまでΔθだけ増分した各θ方向の1次元累積データが算出される。
【0092】
次に、直線抽出部15にて、得られた各θ方向の1次元累積データの各ピーク値を算出し、その中で最大累積ピークを与えるθmを求める(S35)。そして、θm方向の1次元累積データの最大累積ピーク位置から±k画素の範囲で、適当な累積データ値以上の範囲を検出し、検出された範囲以外の抽出画素をノイズとみなして削除する(S36)。その後、ハフ変換処理におけるステップS24,S25と同様な処理手順にて、抽出画素数を計測し(S37)、抽出画素の平均の明度を計測する(S38)。
【0093】
次に、第2の実施の形態に係る判別処理手順について、図16に示すフローチャートを参照して説明する。
【0094】
まず、IR画像入力部10によって印刷物P2のIR画像を入力し(S41)、印刷領域R2を含む特定領域を切出す(S42)。次に、エッジ強調部11にて、横方向に差分処理を行ない、その差分画像を生成する(S43)。
【0095】
次に、エッジ投票部14にて、横方向の差分画像に対して適当な閾値を設定して2値化処理を行ない(S44)、エッジ投票部14および直線抽出部15にて直線領域を検出し、直線上の抽出された折り目で特徴的に現れる差分値の大きな画素に対して、抽出画素数および抽出した平均明度を計測し(S45)、判別部13にて、計測された各特徴量データに基づいて汚損度を判別し(S46)、その汚損度判別結果を出力する(S47)。
【0096】
なお、ステップS45の処理は、図14または図15を用いて既に説明したハフ変換処理、または、画像平面上の射影処理のどちらかで実行される。
【0097】
次に、第2の実施の形態に係る汚損度判別装置の具体的な構成例については、図9を用いて前述した第1の実施の形態の構成と同一のもので実現できる。そのとき、メモリ32に格納されているプログラムの内容は、図16に示した処理手順の内容に変更される。
【0098】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
【0099】
前述した第2の実施の形態においては、印刷物P2の印刷領域R2の折り目を抽出して汚損度を判別することについて説明した。しかしながら、たとえば、図17に示すように、折り目上に欠けや穴が生じているとき、以下に説明する理由で折り目のみを抽出することは困難となる。
【0100】
第2の実施の形態で説明したエッジ強調部11における横方向の差分処理を行なうことは、横方向に対して明度が低くなっている変化点のみならず、明度が大きくなっている変化点をも強調処理してしまう。そのため、IR光の反射光による画像入力とは異なり、IR光の透過光による画像入力では、常に折り目部は明度が低くなっているにも関わらず、明度が大きくなる折り目上の穴や欠けを折り目と同じように強調処理し、適当な閾値で2値化処理することにより汚れを抽出したとき、折り目と、穴や欠けとが区別できなくなる。
【0101】
そこで、第3の実施の形態においては、IR光の透過光による画像入力では、常に折り目部は明度が低くなっている特徴を利用して、横方向に対して明度が低くなっている変化画素のみを検出できるように、エッジ強調部11の代わりに、入力画像に対して横方向に最大値フィルタ処理を行なって得られた最大値画像から入力画像を差分し、適当な閾値で2値化処理を行なうことにより、折り目部のみを抽出できる。また、穴や欠けを別に抽出処理することにより、折り目と、穴や欠けによる各特徴量データとを正確に算出し、汚損度判別処理の汚損度の判別結果の精度の向上が期待できる。
【0102】
図18は、第3の実施の形態に係る印刷物の汚損度判別装置の概略構成を示すものである。第3の実施の形態に係る汚損度判別装置は、印刷領域R2内に存在する中心線SL2付近で発生する汚れを含む印刷物P2のIR光を用いた透過光による画像データを入力し、この入力した画像データの印刷領域R2を含む印刷物P2の特定領域内の画像データを切出すIR画像入力部10、IR画像入力部10で切出された特定領域内の画像データに対して最大値フィルタ処理および最小値フィルタ処理を行なう最大値・最小値フィルタ部16、最大値・最小値フィルタ部16で最大値フィルタ処理および最小値フィルタ処理された画像データから入力画像を差分する差分画像生成部17、差分画像生成部17から出力された画像データから明度変化の低い画素を抽出する2値化処理、および、角度と距離を2つのパラメータとするテーブルに明度変化の大きい画素を投票するエッジ投票部14、エッジ投票部14で投票された計数値の最大値から角度と距離が検出された直線情報に基づき、折り目として抽出された画素から各特徴量を計測する直線抽出部15、IR画像入力部10で切出された特定領域内の画像データに対して穴や欠けを抽出し、各特徴量を算出する穴・欠け抽出部18、および、直線抽出部15および穴・欠け抽出部18で抽出された各特徴量に基づき印刷物P2の汚損度を判別する判別部13から構成されている。
【0103】
第3の実施の形態に係る汚損度判別装置は、前述した第2の実施の形態に係る汚損度判別装置とは以下の点で異なる。すなわち、IR画像入力部10は、図13のIR画像入力部10とは同じ構成であるが、図5(a)に示すようなIR光の透過光による画像入力のみの構成である点が異なる。また、エッジ投票部14および直線抽出部15は、図13のエッジ投票部14および直線抽出部15とは同じ構成であるが、判別部13は、図13の判別部13に比べて、穴・欠けを抽出した各特徴量データが入力される点が異なる。ただし、第1の実施の形態で説明したように、各特徴量データから判別基準を新たに設定することにより、人間の感覚に近づいた判別結果を出力できる。
【0104】
以下、最大値・最小値フィルタ部16、差分画像生成部17、および、穴・欠け抽出部18の構成について説明する。
【0105】
まず、最大値・最小値フィルタ部16について説明する。最大値・最小値フィルタ部16は、横方向5画素×縦方向1画素近傍で、入力画像の濃淡値の最大値に置き換える演算を行なった後、得られた最大値フィルタ演算結果に対して濃淡値の最小値に置き換える演算を行なう。この最大値・最小値フィルタ演算を行なうことにより、たとえば、横方向の4画素以内の幅で明度が低下しているエッジ領域は、隣りの明度の大きな値に置き換えられ、エッジが消失する。一方、横方向に対して、明度が大きくなっているエッジ画素の最大明度値は、そのまま保存される。
【0106】
次に、差分画像生成部17について説明する。差分画像生成部17は、最大値・最小値フィルタ部16で得られた最大値・最小値フィルタ画像データとIR画像入力部10で入力された画像データとの差分をとる。すなわち、入力画像をf(i,j)、最大値・最小値フィルタ演算をmin{max(f(i,j))}と表わすと、下記式(4)で表わされる差分値g(i,j)が生成される。
【0107】
g(i,j)=min{max(f(i,j))}−f(i,j)……(4)
ここで、i,jは切出された領域の各画素の位置を示すインデックスここで、具体的に、図19(a)に示す1次元データの場合を例に、これらの演算適用結果を図19(b)〜(d)に示す。図19(a)に示す1次元データに対して5×1の最大値フィルタ演算を行なったのが図19(b)であり、この演算結果に対して最小値フィルタ演算を行なったのが図19(c)である。
【0108】
この演算により、図19(a)に示す4画素以内の幅で明度が低下しているAとBのエッジ領域が消失し、5画素の幅のエッジ領域Cはそのまま保存される。
【0109】
この最大値・最小値フィルタ演算データから、演算前のデータを差分した結果が図19(d)となり、エッジ領域AとBのみが抽出される。
【0110】
このような最大値・最小値フィルタ部16と差分画像生成部17の演算結果により、横方向に対して明度が低下しているエッジ領域は、g(i,j)>0の値をとり、一方、横方向に対して明度が大きくなっているエッジ領域はg(i,j)=0の値をとる。この結果により、エッジ投票部14において、適当な正の値をとる閾値を設定すれば、折り目のエッジ画素を抽出できる。一方、穴・欠けのエッジ画素は抽出されないことになる。
【0111】
次に、穴・欠け抽出部18について説明する。IR光の透過光による画像入力の場合、穴・欠け部の明度値は光源からの照射光が直接CCD形センサに受光されることになるため、印刷物の用紙のような明度が大きい値よりも、さらに大きな値をとる。たとえば、A/D変換器が8ビットの場合で、用紙部の明度値が128(=80h)である場合、穴・欠け部は255(=FFh)のようにはりついた値をとる。そこで、IR光の透過光による画像入力から切出された領域に対して、「255」の値をとるような画素値を見つければ、容易に穴・欠けの画素を抽出できる。このようにして抽出した穴・欠け画素の数を測定して出力する。
【0112】
次に、第3の実施の形態に係る判別処理手順について、図20に示すフローチャートを参照して説明する。
【0113】
まず、IR画像入力部10によって印刷物P2のIR画像を入力し(S51)、印刷領域R2を含む特定領域を切出す(S52)。次に、最大値・最小値フィルタ部16にて、横方向に最大値・最小値フィルタ処理を行ない、最大値・最小値フィルタ画像を作成する(S53)。そして、差分画像生成部17にて、最大値・最小値フィルタ画像データから、入力画像を減算した差分画像を作成する(S54)。
【0114】
次に、エッジ投票部14にて、横方向の差分画像に対して適当な閾値を設定して2値化処理を行ない(S55)、エッジ投票部14および直線抽出部15にて、直線領域を検出し、直線上の抽出された折り目で特徴的に現われる差分値の大きな画素に対して、抽出画素数および抽出した平均明度を計測する(S56)。
【0115】
また、穴・欠け抽出部18にて、穴・欠けの画素数を計測する(S57)。そして、判別部13にて、計測された各特徴量データに基づいて汚損度を判別し(S58)、その汚損度判別結果を出力する(S59)。
【0116】
次に、第3の実施の形態に係る汚損度判別装置の具体的な構成例については、図9を用いて前述した第1の実施の形態の構成と同一のもので実現できる。そのとき、メモリ32に格納されているプログラムの内容は、図20に示した処理手順の内容に変更される。
【0117】
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。
【0118】
前述した第2の実施の形態において、印刷物P2の印刷領域R2が有彩色インキ以外の例えばカーボンを含むインキも含まれている場合においても、折り目を抽出できることを説明した。
【0119】
しかしながら、印刷領域R2に図柄パターンのみならず、たとえば、長手方向の中心線SL2上に文字の縦線が重なった場合、この長手方向の中心線SL2の付近に発生しやすい折り目の抽出精度が低下する。
【0120】
このように、第2の実施の形態で判別精度を低下させる印刷物の汚れの例を図21(a)に示す。図21(a)に示す印刷物P3は、印刷領域と無印刷領域からなり、印刷領域R3は印刷物P3の長手方向の中心線SL3を含んでいる図柄などの印刷パターンと、黒インキで印刷された文字列STR1,2からなる。この黒インキの反射率は、折り目部の反射率とほぼ同程度である。印刷物P1の中心線SL1と同様に、この長手方向の中心線SL3の付近は、折り目やしわなどの汚れが発生し易いものとする。
【0121】
第2の実施の形態で説明したように、印刷領域R3の図柄などの印刷パターンは、2値化処理したときノイズとなって現われる。さらに、印刷物P3の場合、文字列STR1,STR2の文字「N」および文字「H」の各縦線が、それぞれ中心線SL3と一致しているため、2値化処理したときに、図21(b)に示すように、折り目のみならず、縦線も一緒に抽出されてしまう。そのため、折り目が無い場合、文字の縦線の影響を受けて直線が存在すると誤判別することになる。
【0122】
そこで、第4の実施の形態では、あらかじめ印刷物P3の印刷領域R3内の文字列が印刷される領域が定まっている場合、図21(c)に示すように、文字列の領域を処理領域から除外して処理を行なうことにより、折り目の直線抽出処理の精度を向上させ、その結果、汚損度の誤判別を防ぐことができる。
【0123】
図22は、第4の実施の形態に係る印刷物の汚損度判別装置の概略構成を示すものである。第4の実施の形態に係る汚損度判別装置は、印刷領域R3内に存在する中心線SL3付近で発生する汚れを含む印刷物P3のIR光を用いた反射光または透過光による画像データを入力し、この入力した画像データの印刷領域R3を含む印刷物P3の特定領域内の画像データを切出すIR画像入力部10、IR画像入力部10で切出された特定領域内の画像データに対して印刷物の位置および傾きを正確に検出し、それらの情報に基づいてあらかじめ設定された文字列領域を処理対象外とするマスク領域を設定するマスク領域設定部19、マスク領域設定部19で切出された領域に対してエッジ強調処理を行なうエッジ強調部11、エッジ強調部11でエッジ強調された画像データから明度変化の大きい画素を抽出する2値化処理、および、角度と距離を2つのパラメータとするテーブルに明度変化の大きい画素を投票するエッジ投票部14、エッジ投票部14で投票された計数値の最大値から角度と距離が検出された直線情報に基づき、折り目として抽出された画素から各特徴量を計測する直線抽出部15、および、直線抽出部15で抽出された各特徴量に基づき印刷物P3の汚損度を判別する判別部13から構成されている。
【0124】
第4の実施の形態に係る汚損度判別装置は、前述した第2の実施の形態に係る汚損度判別装置とは、マスク領域設定部19が加わっている点を除けば、同じ構成である。
【0125】
以下、マスク領域設定部19について説明する。IR画像入力部10で切出された処理領域は、図8(b)に示すように、印刷物P1のときと同様に、印刷物P3の搬送時の傾きを検出しないで、あらかじめ定められた所定の領域に設定されていた場合、印刷物の傾きや位置ずれの影響で文字列領域を正確にマスクできないことが生じる。文字列を処理対象外とするマスク領域の位置決めを正確に設定するため、印刷物P3の画像入力時の正確な位置を検出し、その情報に基づきマスク領域を設定する必要がある。この処理は、図23のフローチャートに示す処理手順にしたがって行なわれる。
【0126】
まず、印刷物P3の全面画像を必ず含むように入力された画像全面に対して、2値化処理を行なう(S61)。次に、横方向および縦方向の2値化画像の端から順次画素値変化点を探索することにより、印刷物P3の各辺の2点の位置を検出する(S62)。次に、印刷物P3の4辺の直線位置を決定して、各直線の交点を算出する。次に、先のステップで算出された左上端位置情報および長手および短手の傾きに基づいて、あらかじめ設定されている印刷物P3の傾きがないときの端(たとえば、左上端)からのマスク領域の位置情報から、マスク領域の位置を算出する(S63)。
【0127】
次に、第4の実施の形態に係る判別処理手順について、図24に示すフローチャートを参照して説明する。
【0128】
まず、IR画像入力部10によって印刷物P2のIR画像を入力し(S71)、印刷領域R2を含む特定領域を切出すとともに、マスク領域設定部19にてマスク領域を設定する(S72)。次に、エッジ強調部11にて、横方向に差分処理を行ない、その差分画像を生成する(S73)。
【0129】
次に、エッジ投票部14にて、横方向の差分画像に対して適当な閾値を設定して2値化処理を行ない(S74)、エッジ投票部14および直線抽出部15にて直線領域を検出し、直線上の抽出された折り目で特徴的に現われる差分値の大きな画素に対して、抽出画素数および抽出した平均明度を計測し(S75)、判別部13にて、計測された各特徴量データに基づいて汚損度を判別し(S76)、その汚損度判別結果を出力する(S77)。
【0130】
次に、第4の実施の形態に係る汚損度判別装置の具体的な構成例については、図9を用いて前述した第1の実施の形態の構成と同一のもので実現できる。そのとき、メモリ32に格納されているプログラムの内容は、図24に示した処理手順の内容に変更される。
【0131】
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。
【0132】
第5の実施の形態に係る判別対象となる汚れを有する印刷物の例を図25(a)に示す。図25(a)に示す印刷物P4は、縁に切れが存在していることを示している。このような平面の印刷物P4から切れが発生すると、図26(a)および(b)に示すように、切れで分断された2つの局所領域のうち、どちらか一方は印刷平面内と異なる位置(上方向または下方向)に存在する。ここで、通常の透過光による画像入力の場合、印刷平面に対して垂直に光源を配置し、その印刷平面に対して反対側にCCD形センサを配設し、画像を入力する。
【0133】
このようにして、切れの画像入力を行なった場合、穴や欠けのように、光源からの照射光を直接CCD形センサに受光する場合が必ず得られる保証はない。すなわち、光源とCCD形センサとの光軸が印刷平面に対する角度により、印刷平面内で切れ部の位置ずれが無いか重なって見える場合、折り目と同じように、明度が低くなる変化として検出される。また、ある角度において、光源からの直接光をCCD形センサで受光できても、図26(a)と(b)の両方の場合をCCD形センサに直接光として受光させることはできない。
【0134】
そこで、切れを折り目やしわと区別するためには、1つの画像入力手段ではなく、最低、2つの画像入力手段を用いることにより、切れを確実に折り目やしわと区別できる。
【0135】
図27は、第5の実施の形態に係る印刷物の汚損度判別装置の概略構成を示すものである。第5の実施の形態に係る汚損度判別装置は、搬送平面に対して90度以上異なる2つの入力系で、印刷物P4の中心線SL4付近で発生する汚れを含む印刷物P4の透過光による画像データをそれぞれ入力し、この入力した各画像データの印刷物P3の特定領域内の画像データを切出す透過画像入力部20a,20b、透過画像入力部20a,20bで切出された各特定領域内の画像データに対して、切れ領域を抽出して画素数を計測する切れ抽出部21a,21b、切れ抽出部21a,21bで計測された各画素数に基づき印刷物P4の汚損度を判別する判別部13から構成されている。
【0136】
透過画像入力部20a,20bについて説明する。これらの透過画像入力部20a,20bは、前述した第1の実施の形態で説明した透過光を用いたIR画像入力部10(図5(a)の構成)と、IRフィルタ3が無い点を除けば同じ構成である。
【0137】
図28は、透過画像入力部20a,20bの光学的配置を示している。図26(a)および(b)に示す印刷平面の上下に位置ずれしている切れを検出するには、印刷平面に対して±θ(0<θ<90度)の光軸角度を持つ2つの入力系を、図28(a)または(b)のように配設すればよい。切れの検出精度を向上するには、θが「0」に近い程、切れによる物理的位置ずれが広がり、検出しやすくなる。
【0138】
すなわち、図28(a)は、第1の光源2aを印刷物P4の上面側に配設するとともに、これと対応する印刷物P4の下面側に第1のレンズ4aおよび第1のCCD形センサ5aを配設し、また、第2の光源2bを印刷物P4の下面側に配設するとともに、これと対応する印刷物P4の上面側に第2のレンズ4bおよび第2のCCD形センサ5bを配設して構成される。
【0139】
図28(b)は、第1、第2の光源2a,2bを印刷物P4の上面側にそれぞれ配設するとともに、これらと対応する印刷物P4の下面側に第1、第2のレンズ4a,4b、および、第1、第2のCCD形センサ5a,5bをそれぞれ配設して構成される。
【0140】
次に、切れ抽出部21a,21bについて説明する。切れ抽出部21a,21bは同じ構成であるため、切れ抽出部21aのみについて説明する。透過画像入力部20aで切出された特定領域内の画像データに対して、図18の穴・欠け抽出部18で説明した処理と同様な処理を行なう。
【0141】
すなわち、たとえば、A/D変換器が8ビットの場合、用紙部の明度値が128(=80h)として、透過画像入力部20aで切れ部が破れ部と同様に直接光を受光した場合は255(=FFh)のようにはりついた値をとる。そこで、透過画像入力部20aで切出された特定領域内に対して、「255」の値をとるような画素値を見つければ、容易に切れの画素を抽出できる。このようにして抽出した切れ画素の数を測定して出力する。
【0142】
次に、判別部13について説明する。判別部13は、上記したように計測された各切れ画素数を総合して、印刷物P4の汚損度を判別する。この判別を行なう基準は、前述した第1の実施の形態と同様である。
【0143】
次に、第5の実施の形態に係る判別処理手順について、図29に示すフローチャートを参照して説明する。
【0144】
まず、透過画像入力部20a,20bによって印刷物P4の画像を入力し(S81,S82)、特定領域を切出す(S83,S84)。次に、切れ抽出部21a,21bにて、各入力画像から明度値が極端に大きな画素値を見つけ、それらの画素数を計数する(S85,S86)。次に、判別部13にて、それらの画素数を基に汚損度を判別し(S87)し、その判別結果を出力する(S88)。
【0145】
次に、第5の実施の形態に係る汚損度判別装置の具体的な構成例については、図9で示した第1の実施の形態の構成に、画像入力部をもう1組追加することで実現できる。すなわち、図30に示すように、画像入力部および画像メモリ制御部を1組づつ追加して、透過画像入力部20a,20bおよび画像メモリ制御部34a,34bとすればよい。ただし、IRフィルタは必ずしも設置されている必要はない。また、メモリ32に格納されているプログラムの内容は、図29に示した処理手順の内容に変更される。
【0146】
次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。
【0147】
前述した第5の実施の形態では、印刷物の切れを2つの透過画像入力部20a,20bを用いて抽出した場合について説明したが、この方法以外にも、以下に説明する第6の実施の形態を用いることにより、切れを折り目と誤判別せずに抽出できる。
【0148】
前述した第5の実施の形態で説明したように、切れが発生している切断個所を1つの透過光による画像入力系のみで画像を入力したとき、切れで切断されている2つの領域が一致しているか、または重なってみえるときが存在し、そのため縁の折り目、しわと誤判別することがある。そこで、1つの透過光による画像入力系のみで切れを判別するためには、1つの透過光による画像入力系の視野範囲内で、切れで切断されている2つの領域の隙間から光源の照射光を直接CCD形センサに受光させることが必要になる。
【0149】
すなわち、光源とCCD形センサを結ぶ光軸の方向と垂直平面上において、切れによる2つの切断線の距離を遠ざけて、2つの領域に隙間を生じさせるように搬送させることが必要となる。これは、図31に示すように、紙の腰を利用して印刷物を撓ませて、切れの2つの切断領域に対してそれぞれ反対側に力を加えることにより実現できる。
【0150】
図32は、第6の実施の形態に係る印刷物の汚損度判別装置の概略構成を示すものである。なお、図33(a)は図32における印刷物搬送系の概略を示す上面図、図33(b)は図32における印刷物搬送系の斜視図である。
【0151】
図32において、印刷物P4は、図示矢印方向に搬送された後、搬送ローラ41,42から定速で離れ、円盤43に突き当たり、上方向に押し出される。そして、透明な突き当て板44に印刷物P4を突き当てさせながら、印刷物P4の進行方向を図32において右上から右下方向に変化させ、搬送ローラ45,46に引き渡す。
【0152】
このような構成において、円盤43の円中心方向上側から、光源2によって透明な突き当て板44を通過させて印刷物P4を照射し、印刷物P4からの透過光をレンズ4を介してCCD形センサ5に受光させる。そして、CCD形センサ5で得られた透過光による画像信号を透過画像入力部20に入力させる。
【0153】
透過画像入力部20は、前述した第5の実施の形態における透過画像入力部20aまたは20bと比較して、光源2、レンズ4、CCD形センサ5の光学系が含まれていないことが異なる。
【0154】
透過画像入力部20にて入力された印刷物P4の透過画像データをA/D変換回路によりデジタルデータに変換した後、画像メモリに格納し、所定領域を切出す。その後、切れ抽出部21にて、切出された処理領域に対して、切れ領域を抽出して抽出された画素数を計測し、判別部13にて、計測された画素数に基づき印刷物P4の汚損度を判別する。
【0155】
なお、切れ抽出部21および判別部13は、前述した第5の実施の形態における切れ抽出部21aおよび判定部13と同様な構成である。
【0156】
ここで、画像入力時の印刷物P4の状態について説明する。印刷物P4の汚れを発生しやすい中心線SL4が、円盤43の中心上側付近に達したとき、印刷物P4の長手方向両端側は、それぞれ搬送ローラ41,42および搬送ローラ45,46に挟まれている。
【0157】
そのため、円盤43の中心上側付近の印刷物P4は撓んだ状態になり、印刷物P4の汚れが発生しやすい中心線SL4に切れがあった場合、先に説明した図30と同じ状態が生じる。その結果、光源2とCCD形センサ5とを結ぶ光軸の方向と垂直平面上において切れによって切断された2つの領域に位置ずれが生じ、第5の実施の形態と同様に切れの抽出が可能となる。
【0158】
次に、第6の実施の形態に係る判別処理手順について、図34に示すフローチャートを参照して説明する。
【0159】
まず、透過画像入力部20によって印刷物P4の画像を入力し(S91)、特定領域を切出す(S92)。次に、切れ抽出部21にて、各入力画像から明度値が極端に大きな画素値を見つけ、それらの画素数を計数する(S93)。次に、判別部13にて、それらの画素数を基に汚損度を判別し(S94)し、その判別結果を出力する(S95)。
【0160】
次に、第6の実施の形態に係る汚損度判別装置の具体的な構成例については、前述した第1の実施の形態で説明した透過光を用いたIR画像入力部10(図5(a)の構成)と、IRフィルタ3が無い点を除けば同じ構成である。
【0161】
なお、本発明において、「折り目」、「切れ」、「穴」、「欠け」、「切れ」と呼んでいるものは、「折り目」の場合、類似した「曲がり」、「折れ曲がり」などのように、異なった呼び名のものであっても本発明の主旨は何等影響を受けない。
【0162】
また、本発明において、印刷物の長手方向に搬送された印刷物の長手方向の中心線を含む領域に関する処理について説明したが、これに限らず、搬送が印刷物の短手方向の場合も同様であり、また、印刷物の短手方向の中心線を含む領域や、印刷物の長手方向に対して、印刷物を3等分した位置に発生する線を含む領域などの処理領域も同様で、本発明の主旨は何等影響を受けない。
【0163】
さらに、前記実施の形態において、図7で例示した領域は、印刷物の内部でなくとも、折り目や切れなどを検出することができる領域は、たとえば、図1(a)の中心線SL1の全てから一定距離内の領域であれば、本発明の主旨は何等影響を受けない。
【0164】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、従来では判別できなかった印刷領域の折り目を人間の判別に近づけて判別できる印刷物の汚損度判別装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態で判別する印刷物およびそのIR画像の一例を示す図。
【図2】印刷物の印刷領域の分光特性の一例を示す図。
【図3】印刷物の折り目の状態と光源との関係の一例を示す図。
【図4】第1の実施の形態に係る印刷物の汚損度判別装置の構成を示すブロック図。
【図5】IR画像入力部の透過光を用いた光学系および反射光を用いた光学系の配置例を示す模式図。
【図6】画像入力タイミングの一例を示す図。
【図7】画像メモリ上に取込まれた印刷物の画像イメージの一例を示す図。
【図8】差分処理に用いる横および縦方向のフィルタの一例を示す図。
【図9】汚損度判別装置の具体的な構成例を示すブロック図。
【図10】判別処理手順を説明するためのフローチャート。
【図11】第2の実施の形態で判別する印刷物およびそのIR画像の一例を示す図。
【図12】印刷物の印刷領域の分光特性の一例を示す図。
【図13】第2の実施の形態に係る印刷物の汚損度判別装置の構成を示すブロック図。
【図14】ハフ変換を用いた直線上の画素抽出および計測処理手順を説明するためのフローチャート。
【図15】画像平面上で射影処理を用いた直線上の画素抽出および計測処理手順を説明するためのフローチャート。
【図16】判別処理手順を説明するためのフローチャート。
【図17】第3の実施の形態で判別する印刷物の一例を示す図。
【図18】第3の実施の形態に係る印刷物の汚損度判別装置の構成を示すブロック図。
【図19】1次元データによる最大値・最小値フィルタ演算と差分データ生成の一例を説明するための図。
【図20】判別処理手順を説明するためのフローチャート。
【図21】第4の実施の形態で判別する印刷物およびそのIR画像、マスク領域の一例を示す図。
【図22】第4の実施の形態に係る印刷物の汚損度判別装置の構成を示すブロック図。
【図23】マスク領域設定処理手順を説明するためのフローチャート。
【図24】判別処理手順を説明するためのフローチャート。
【図25】第5の実施の形態で判別する印刷物の一例を示す図。
【図26】印刷物に生じる切れの一例を示す図。
【図27】第5の実施の形態に係る印刷物の汚損度判別装置の構成を示すブロック図。
【図28】IR画像入力部の透過光を用いた光学系の配置例を示す模式図。
【図29】判別処理手順を説明するためのフローチャート。
【図30】汚損度判別装置の具体的な構成例を示すブロック図。
【図31】透過光による画像入力時の印刷物の搬送状態を示す図。
【図32】第5の実施の形態に係る印刷物の汚損度判別装置の構成を示すブロック図。
【図33】図31における印刷物搬送系の概略を示す上面図および斜視図。
【図34】判別処理手順を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
P1,P2,P3,P4……印刷物、10……IR画像入力部、11……エッジ強調部、12……折り目・しわ抽出部、13……判別部、14……エッジ投票部、15……直線抽出部、16……最大値・最小値フィルタ部、17……差分画像生成部、18……穴・欠け抽出部、19……マスク領域設定部、20a,20b,20……透過画像入力部、21a,21b,21……切れ抽出部。

Claims (5)

  1. 判別対象としての印刷物の印刷模様が存在する特定領域の画像データを入力する画像入力手段と、
    この画像入力手段で入力された前記特定領域内の画像データに対して、前記印刷物の変形に起因する印刷領域の不可逆な変化を強調する画像処理手段と、
    この画像処理手段で強調された前記特定領域内の画像データに基づき、前記印刷物の変形に起因する印刷領域の不可逆な変化の直線性を計測する計測手段と、
    この計測手段で計測された前記印刷物の変形に起因する印刷領域の不可逆な変化を同定して特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、
    この特徴量抽出手段で抽出された特徴量を評価することにより前記印刷物の汚損度を判別する判別手段と、
    を具備したことを特徴とする印刷物の汚損度判別装置。
  2. 判別対象としての印刷物の印刷模様が存在する特定領域に対して光を照射し、その透過光を光電変換することにより画像データを入力する画像入力手段と、
    この画像入力手段で入力された前記特定領域内の画像データに対して、最大値フィルタ処理および最小値フィルタ処理を施して得られた画像データから前記画像入力手段で入力された前記特定領域内の画像データを差し引いた画像データを得る画像処理手段と、
    この画像処理手段で得られた画像データに基づき前記印刷物の変形に起因する印刷領域の不可逆な変化の直線性を計測する計測手段と、
    この計測手段で計測された前記印刷物の変形に起因する印刷領域の不可逆な変化を同定して特徴量を抽出する第1の特徴量抽出手段と、
    前記画像入力手段で入力された前記特定領域内の画像データに対し前記印刷物の損失を同定して特徴量を抽出する第2の特徴量抽出手段と、
    これら第1および第2の特徴量抽出手段で抽出された各特徴量を評価することにより前記印刷物の汚損度を判別する判別手段と、
    を具備したことを特徴とする印刷物の汚損度判別装置。
  3. 判別対象としての印刷物の印刷模様が存在する特定領域の画像データを入力する画像入力手段と、
    この画像入力手段で入力された前記特定領域内の画像データに対して、前記印刷物の変形に起因する印刷領域の不可逆な変化を計測できない領域を削除するマスク領域を設定するマスク領域設定手段と、
    前記画像入力手段で入力された前記特定領域内の前記マスク領域設定手段で設定されたマスク領域を除いた画像データに対して、前記印刷物の変形に起因する印刷領域の不可逆な変化を強調する画像処理手段と、
    この画像処理手段で強調された前記特定領域内の前記マスク領域を除いた画像データに基づき、前記印刷物の変形に起因する印刷領域の不可逆な変化の直線性を計測する計測手段と、
    この計測手段で計測された前記印刷物の変形に起因する印刷領域の不可逆な変化を同定して特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、
    この特徴量抽出手段で抽出された特徴量を評価することにより前記印刷物の汚損度を判別する判別手段と、
    を具備したことを特徴とする印刷物の汚損度判別装置。
  4. 前記計測手段による前記印刷物の変形に起因する印刷領域の不可逆な変化の直線性の計測はハフ変換による直線検出であることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1つに記載の印刷物の汚損度判別装置。
  5. 前記計測手段による前記印刷物の変形に起因する印刷領域の不可逆な変化の直線性の計測は累積分布による直線検出であることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1つに記載の印刷物の汚損度判別装置。
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