JP2005189113A - 表面検査装置および表面検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 長さの短い非常に薄い表面欠陥を確実に検出する。
【解決手段】 鋼板100に偏光光51を幅方向にライン状に照射する偏光光源10と、鋼板100からの反射光52を検出する受光光学系20と、受光光学系20のラインセンサーカメラ21に接続される信号処理部30を備え、偏光光源10の偏光板15および受光光学系20の受光偏光板22の偏光角、さらには入射角度θi、反射角度θr等を、欠陥信号と正常部の地肌ノイズとのS/Nが最大となるように設定し、信号処理部30では、欠陥強調信号処理部31で複数の1ライン輝度分布データ53の積算および移動平均の減算等にて欠陥信号を強調した判定用データ56を算出し、特徴量演算処理部32で特徴量情報57を算出し、欠陥判定処理部33で最終的な判定結果としての検査情報58を出力する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、表面検査技術に関し、例えば薄鋼板表面等の被検査面に光を照射してこの被検査面の表面疵等の欠陥を光学的に検出する表面検査技術に関する。
従来の表面検査装置としては、光源から光を入射し、正反射光及び拡散反射光をカメラで捕らえる事による金属表面の探傷方法として、特許文献1に記載の技術がある。本特許文献1の技術では、被検体表面に対し35度〜75度の角度で光を入射し、反射光を正反射方向と光源からの入射方向、あるいは正反射方向から20度以内の角度方向に設置した2台のカメラで受光している。そして、2台のカメラ信号を比較し、例えばお互いの論理和を取る、すなわち、2台とも検出した場合のみ疵と見なすことにより、ノイズに影響されない検査方法を実現している。
また偏光を利用した表面検査装置としては、被検査面に線状拡散光を入射し、被検査面からの正反射光に含まれる鏡面反射成分と鏡面拡散反射成分のうち、鏡面拡散反射成分に比較して鏡面反射成分をより多く抽出し受光する第1の受光手段と、被検査面からの正反射光に含まれる鏡面反射成分と鏡面拡散反射成分のうち、鏡面反射成分に比較して鏡面拡散反射成分をより多く抽出し受光する第2の受光手段を持ち、第1及び第2の受光手段で受光された鏡面反射成分及び鏡面拡散反射成分に基づいて被検査面の表面疵の有無を判定する特許文献2に記載の技術がある。
さらに、移動する帯状材の表面に対し幅方向に検査光を走査し帯状材を透過した検査光から得た画像信号を順次記憶する記憶部と、画像信号を順次加算して所定の回数前に加算した画像信号を減算する加減算部の加減結果を設定値と比較することで疵を検出する特許文献3に記載の技術がある。
しかしながら、上記した各特許文献に提案されている技術では、近年の表面品質の厳格化に伴って検出が求められている非常に薄い表面欠陥に関しては十分に検出することが困難であつた。
例えば、特許文献1に記載の技術では、正反射光と散乱反射光を受光する2台のカメラを有しているが、その目的は2つのカメラの信号の論理和によるノイズの影響除去であるが、近年要求されている薄い表面欠陥に関しては検出信号レベルが低く、必ずしも両方のカメラで疵の信号が捕らえられず、どちらか一方のカメラでしか疵の信号を捕らえられない場合が発生し、薄い表面欠陥に関しては疵全てを検出することは出来ないという問題点があった。
また、特許文献2に記載の技術では、模様状ヘゲ欠陥を検出するために、鏡面反射光成分を多く受光するカメラと鏡面拡散反射光成分を多く受光するカメラを使うことで、どちらかのカメラで反射特性の異なる欠陥を検出することができるようにした表面欠陥計である。しかしながら、このような技術を用いても今回対象とする薄い表面欠陥に関しては、正常部の表面粗さ等に起因したノイズ等とのS/Nを十分に確保することができずに検出することができないといった問題点があった。
また、特許文献3に記載の技術では、画像信号を順次加算して所定の回数前に加算した画像信号を減算する事で疵を強調する方法がかかれているが、この方法では今回の薄い表面欠陥で長さが長く、加算回数を十分長く取ることができる場合には良いが、短い疵を検出しようとした場合には、S/Nが十分に確保できずに疵を検出できないといった問題点があった。
特開昭58−204353号公報 特開平11−183398号公報 特開平6−258250号公報
本発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、被検体の表面の微細な欠陥を的確に検出することが可能な表面検査技術を提供することを目的とする。
また、本発明は、鋼板の表面の比較的長さの短い薄い欠陥を的確に検出することで、鋼板の厳格な表面品質管理を実現することが可能な表面検査技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明の第1の観点は、被検体の被検査面に偏光光を照射する光源と、前記偏光光の前記被検査面からの反射光を前記被検体の正常部と欠陥の弁別に最適な偏光状態にする偏光状態調整手段と、最適な偏光状態にされた前記反射光を受光する受光光学系と、前記受光光学系にて受光された前記反射光の強度を画像信号に変換して欠陥信号を強調処理する欠陥信号強調処理手段と、強調処理された前記欠陥信号に基づき前記被検査面の表面欠陥の有無を判定する判定処理部と、を具備したことを特徴とする表面検査装置を提供する。
また、本発明の第2の観点は、光源から第1偏光板を介して被検体の被検査面に照射された偏光光の反射光を第2偏光板を介して検出することで前記被検査面における欠陥を検査する表面検査方法であって、前記被検査面における正常部と前記欠陥とにおける前記反射光の強度差が大きくなるように、前記第1および第2偏光板の偏光角、前記偏光光の前記被検査面に対する入射角、前記被検査面からの前記反射光の検出角、の少なくとも一つを調整する工程と、前記被検査面からの反射光を画像信号に変換して、正常部の地肌ノイズを含んだ信号から前記欠陥の信号を際立たせる強調処理を行う工程と、前記強調処理を経て得られた前記欠陥の信号に基づいて前記欠陥の有無を判別する工程と、を具備したことを特徴とする表面検査方法を提供する。
本発明が対象とする近年の鋼板表面に発生する薄い表面欠陥を、従来の表面欠陥検査装置の光学系で見た場合には、図11(a)、(b)に示すように、疵(欠陥)と疵以外の正常部であるが表面粗さに起因した地肌ノイズの信号レベルに差がなく、閾値を設定して、疵と下地を区別することができない。
そこで、輝度分布を長手方向に積算処理を行い、信号を強調する処理を行うことが考えられる。この場合、図12に示すように疵の長さが十分に長く、積算処理の範囲を長く取れる場合には疵と下地のS/Nが確保でき、疵を検出することが可能となる。しかしながら、図13に示すように測定対象の疵が短い長さの疵を検出しようとした場合には、積算処理を行っても、S/Nが十分に確保できずに薄い表面欠陥を検出することが困難となる。
鋼板表面をミクロに観察すると、正常部でノイズレベルの高い部分の鋼板表面は表面に比較的フラットな部分が形成されており、その部分からの正反射光が周囲と比べて強く反射されるためにノイズレベルが高くなることが判明した。また、薄い表面欠陥の場合には表面粗さが下地部分とは微妙に異なり、その差が表面の拡散反射特性の差となり欠陥として見えていることが判明した。
すなわち、鋼板表面のミクロ形状に着目すると、ノイズ部分では、入射光が正反射し、欠陥部では入射光が拡散反射することがわかった。そこで、本発明では、欠陥信号レベルと正常部地肌ノイズレベルとのS/Nを向上させるべく、地肌ノイズの影響を抑えるために、拡散反射光成分を選択的に検出することでノイズ成分を抑えるとともに、拡散反射光成分に着目することで、薄い欠陥の信号レベルを向上させる。
また、鋼板表面に直線偏光の光を入射させた場合に、その反射光は一般的に楕円偏光の光になって反射してくる。この時、反射してきた光の楕円偏光の長軸方向が入射した光の正反射光成分を示しており、また短軸方向が入射した光の拡散反射光成分を示している。
そのため、本発明では、予め正常部の偏光反射特性を確認して拡散成分を主に含む偏光角度を選択し、受光センサーで受光することで正常部地肌ノイズの影響を抑制し、S/Nを向上させる。さらに欠陥の偏光反射特性と差が一番生じる偏光角度を受光偏光角度とする事で薄い表面欠陥とのS/Nをさらに向上させる。
さらに、受光した光の輝度分布を一定長さで積算処理を行うとともに、移動平均処理等にて幅方向の輝度のムラを求めて、積算処理したデータと移動平均したデータとの差分をとり、欠陥信号を際立たせることで、欠陥信号レベルと正常部地肌ノイズレベルとのS/Nをさらに向上させ、短く薄い欠陥に関しても確実に検出することを可能とする。
本発明によれば、従来の表面欠陥計では検出することが困難であった長さの短い非常に薄い表面欠陥の検出において、正常部地肌のノイズレベルの発生原因を解明し、そのノイズを低減する光学系の実現によりS/Nを向上させ、さらに信号処理により欠陥を強調することで、長さの短い非常に薄い表面欠陥等を確実に検出することが可能となり、これにより表面検査の欠陥検出レベルを格段に向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態である表面検査方法を実施する表面検査装置の構成の一例を示す概念図である。
本実施の形態の表面検査装置は、検査対象の鋼板100に対して偏光光51を照射する偏光光源10と、鋼板100からの反射光52を検出する受光光学系20と、この受光光学系20に接続される信号処理部30とを備えている。
偏光光51を鋼板100に照射する偏光光源10は、ランプハウス11内のメタルハライドランプからの光を複数の光ファイバー12の束を用いて導き、この光ファイバー12の束の末端を一列に揃えて配列することで細い線状光源であるファイバー光源13として使用する構成となっている。このファイバー光源13の先にはファイバー光源13から出射する光を鋼板100の被検査面に集光するためのシリンドリカルレンズ14が配置され、さらに、このシリンドリカルレンズ14の前面には、偏光板15を、たとえば偏光角度45度の角度で配置することで偏光光源10を実現している。この偏光光源10は均一に鋼板100の全幅を照射でき光量が十分に確保できる細い線状の光源であれば一部に拡散反射塗料を塗布した透明導光棒の両端にランプからの光を導いた線状光源、あるいは他の線状光源を利用してもかまわない。この偏光光源10からの偏光光51を入射角度θi(たとえば60度)で鋼板100の全幅に直線状に照射する。
鋼板100に照射された偏光光51の反射光52は、反射角度θrが入射角θiと同じ(たとえば60度)正反射光の光路上に配置された受光光学系20で検出する。この受光光学系20は、ラインセンサーカメラ21と、このラインセンサーカメラ21の前に配置された受光偏光板22で構成され、反射光52は、この受光偏光板22を通してラインセンサーカメラ21で受光される。
本実施の形態の検査対象の鋼板100の場合には、受光偏光板22の受光偏光角度は、一例として、45度に設定されている。この偏光角度の値は、本実施の形態の検査対象である鋼板100において検査対象からの反射光のうち、正反射光成分を抑えることで地肌ノイズが一番抑えられ薄い欠陥のコントラストが高かったため採用したものである。すなわち、受光偏光板22の角度は、鋼板100等の測定対象物の正常部の偏光反射特性と薄い表面欠陥の偏光反射特性をあらかじめ測定しておき、正常部の地肌ノイズを下げ、薄い欠陥のコントラストが高くなる受光偏光角度を求めて決めておく。
すなわち、図4(a)のような鋼板100の表面の疵(欠陥)画像をミクロに調べていくと、正常部の鋼板表面は図4(b)に示すように表面に比較的フラットな部分が形成されており、その部分からの正反射光が周囲と比べて強く反射されることがわかった。また、図4(c)に示すように薄い表面欠陥の場合には表面粗さが正常部とは微妙に異なり、その差が表面の拡散反射特性の差となり欠陥として見えていることがわかった。
そして、鋼板表面のミクロ形状に着目すると、正常部分100aでは、図5(a)に示されるように入射光(偏光光51)が正反射するものが支配的で、欠陥部100bでは図5(b)に示されるように入射光が拡散反射するものが支配的であることが判明した。そこで、本実施の形態では、欠陥部100bと正常部の地肌ノイズとのS/Nを向上させる方法として、地肌のノイズの影響を抑えるために、より多くの拡散反射光成分を検出することでノイズ成分を抑えるとともに、また、拡散反射光成分に着目することで、薄い欠陥の信号レベルも向上させる。
すなわち、図6に例示されるように、鋼板100の表面に直線偏光の光を入射させた場合に、その反射光は一般的に楕円偏光の光になって反射してくる。この時、図7に示されるように、反射してきた光の楕円偏光の長軸方向が入射した光の正反射光成分を示しており、また短軸方向が入射した光の拡散反射光成分を示している。
そのため図8に示されるように、検査対象物毎に下地の偏光反射特性を確認して拡散成分を主に含む偏光角度(楕円偏光の短軸側)を選択して受光光学系20の受光偏光板22に設定し、ラインセンサーカメラ21で受光することで、反射光52における表面粗さに起因した地肌からの正反射成分を抑えてS/Nを向上させることが可能となる。さらに欠陥での反射による楕円偏光と正常部での反射による楕円偏光の偏光反射特性の差ΔSが最大となる偏光角度を受光偏光角度とする事で薄い表面欠陥の信号レベルと地肌ノイズレベルとのS/Nをさらに向上させることが可能となる。
さらに、薄く長さの短い欠陥に関しては、図9に示されるように、さらに、上述のような受光光学系20の調整後の欠陥画像(図9(a))から、受光した反射光52の輝度分布(1ライン輝度分布データ53)(図9(b))を所定長さ分に相当する複数ラインについて積算処理を行うことで、積算データ54(図9(c))を算出し、地肌ノイズとのS/Nをさらに向上させ短い欠陥に関しても確実に検出する。
また、偏光光源10の入射角度θi、受光光学系20に対する反射角度θrに関しても、本実施の形態の鋼板100では、一例として60度が最適であったが、鋼板100等の検査対象物の表面の屈折率等の物性によって偏光反射特性が変化するため、測定対象の鋼板100等に合わせた入射角度θi、反射角度θrの設定を行う。
上述のような偏光光源10と受光光学系20を用いることで、鋼板表面からの表面粗さに起因したノイズ成分を抑え、なおかつ薄い欠陥のコントラストが高い画像を得ることが可能となる。
ラインセンサーカメラ21で取り込んだ幅方向の輝度分布画像は幅方向の光源のムラや鋼板の反射率のムラの影響があり、鋼板100の正常部からの反射光レベルが幅方向で同じ値の基準レベルとなるように正規化しておくとよい。例えば一般的な画像処理で使用する8bitのレベルの中心である128レベルになるように正規化しておく、こうすることで、その基準レベルを基準として、信号レベルの大小で、欠陥が明るく見える、暗く見える等の判断が行いやすくなる。
欠陥強調信号処理部31では図2に示すようにラインセンサーカメラ21で受光し正規化された、1ライン輝度分布データ53を順次取り込み、複数ライン分の1ライン輝度分布データ53に対して積算処理を行い欠陥部を強調した積算データ54を作成する。ただしそのままでは前記正規化処理では十分に取り切れなかった幅方向の光源の明るさムラ等の輝度ムラも強調されてしまうためその影響を除去する。すなわち、積算データ54に対して検出する欠陥に対して幅の広い移動平均処理を行い、幅方向の大きなうねりの明るさ及び鋼板製造時の地肌のムラを示す移動平均データ55を作成する。積算データ54から、移動平均データ55を差し引くことで、ムラの影響を除去した幅方向ムラ除去後の信号を作る。これにより、鋼板100の幅方向の偏光光源10、鋼板100の製造時の幅方向のムラの影響を除去し欠陥部を強調した判定用データ56を得る事が可能となる。
特徴量演算処理部32では、図3に示すように欠陥強調信号処理後の判定用データ56に対して、例えば、正極性閾値、負極性閾値をそれぞれ設定し、さらに、正負の各々の場合について、重レベル(正極性閾値PH、負極性閾値NH)、軽レベル(正極性閾値PL、負極性閾値NL)と設定することで、正負の各々の場合について、重レベル、軽レベルの間に信号が入った場合に、すなわち、PH≧判定用データ56≧PL、または、NH≦判定用データ56≦NLの場合に、薄い表面欠陥(疵)として認識することが可能となる。
これにより、明らかに欠陥と判断できるような信号レベルが大きく重レベルを超えるもの(判定用データ56>PH、または、判定用データ56<NH)と、薄い表面欠陥とを区別して判定処理することが可能となる。ここで、欠陥と一次的に検出された判定用データ56から、欠陥の位置、幅、輝度の平均、輝度の最大値、極性等の特徴量を特徴量演算処理部32で演算する。
さらに、前後の積算結果の特徴量から、1つの欠陥に合成できるものは合成して特徴量を演算して欠陥と判断する等の複合処理を欠陥判定処理部33で行う。
以下、図10のフローチャート等を参照して、本実施の形態の表面検査方法の作用の一例について説明する。
まず、検査対象物の表面状態等に応じて、正常部と欠陥の反射拡散光の差異が最大となるように、偏光光源10および受光光学系20における偏光板15および受光偏光板22の偏光角の設定、さらには入射角度θiや反射角度θrの設定等を行う(ステップ201)。また、ラインセンサーカメラ21における検出レベルの正規化状態を設定する(ステップ202)。
上述のような準備処理の後、走行する鋼板100の走行方向(主走査方向)に直交する幅方向(副走査方向)の全幅に偏光光源10から偏光光51を照射しつつ、鋼板100の走行速度と検出するために必要な走行方向の分解能等で決まるサンプリング周期にて、信号処理部30はラインセンサーカメラ21から、1ライン分の輝度分布データを取り込み、積算処理に必要なn本分が画像メモリ等に蓄積されるまで、1ライン輝度分布データ53を取り込む(ステップ203、ステップ204)。
次に、n本の1ライン輝度分布データ53に基づいて積算処理を行うことで、積算データ54を算出し(ステップ205)、さらに、積算データ54から移動平均データ55を算出する(ステップ206)。そして、積算データ54から移動平均データ55を差し引くことで、判定用データ56を得る(ステップ207)。なお、積算処理する際の積算ライン数(n本)は、対象の必要とされる検出レベルに合わせて設定できるものとする。
そして、判定用データ56は、特徴量演算処理部32に入力され、この特徴量演算処理部32は、欠陥の位置、幅、輝度の平均、輝度の最大値、極性等の特徴量情報57を演算し(ステップ208)、この演算結果は、後段の最終判定用に記憶される(ステップ209)。
さらに、欠陥判定処理部33では、ステップ209で上述のように記憶されている前後の判定用データ56の特徴量から、1つの欠陥に合成できるものは合成して特徴量を演算して欠陥と判断する等の複合処理を行い(ステップ210)、この判定結果は、鋼板100の主走査方向および副走査方向における位置情報等とともに記憶される(ステップ211)。
上述のステップ203〜ステップ211の処理が、鋼板100の全長/全幅に渡って行われ(ステップ212)、終了後、ステップ211にて記憶されていた鋼板100における欠陥の検査結果である検査情報58が出力される(ステップ213)。この出力される検査情報58は、鋼板100における検出された全ての疵(欠陥)の位置、大きな欠陥か薄い表面欠陥か等の欠陥の種別、欠陥の輝度、極性等の欠陥解析や評価等に必要な情報を含んでいる。
このように、本実施の形態によれば、従来では検出が困難であった鋼板100における長さの短い、かつ非常に薄い表面欠陥等も、正常部の表面粗さに起因する地肌ノイズ等に影響されることなく、的確に検出することが可能となる。この結果、表面検査装置の欠陥検出レベルが格段に向上し、たとえば、近年の鋼板表面品質に対する要求の厳格化に呼応した、高精度の表面検査の実施が可能となる。
本実施の形態では、ラインセンサーカメラ21の台数が1台であるが、分解能を向上させる等の目的で複数台のラインセンサーカメラ21を並べて、それぞれラインセンサーカメラ21からのデータを元にして欠陥判定を行う事も可能である。さらに検出対象にあわせて受光偏光板22の偏光条件を変えた複数台のラインセンサーカメラ21からの信号を使い、それぞれの特徴量を複合的に使い欠陥を判断することで欠陥の判断精度を向上させることも可能である。
また、被検体を移動させる代わりに、受光光学系20の側を主走査方向に移動させるようにしてもよい。
本発明の表面検査技術は、鋼板の表面検査のみならず、微細な欠陥の検出が必要とされる一般の表面検査技術に広く適用することができる。
本発明の一実施の形態である表面検査方法を実施する表面検査装置の構成の一例を示す概念図。 本発明の一実施の形態である表面検査方法を実施する表面検査装置における欠陥信号強調処理の一例を示す概念図。 本発明の一実施の形態である表面検査方法を実施する表面検査装置における欠陥信号の判定処理の一例を示す概念図。 (a)、(b)、(c)は、被検体である鋼板における欠陥と下地のノイズ部分の表面状態の差異を説明する概念図。 (a)および(b)は、被検体である鋼板における欠陥と下地のノイズ部分の光学的な特性の差異を説明する概念図。 被検体である鋼板における直線偏光の反射状態の一例を示す概念図。 被検体である鋼板から反射してきた光の楕円偏光の正反射光成分と拡散反射光成分の分布例を示す概念図。 本発明の一実施の形態である表面検査方法におけるS/N向上のための偏光角の設定方法の一例を示す概念図。 (a)、(b)、(c)は、本発明の一実施の形態である表面検査方法における短い薄い欠陥の検出のための積算処理の一例を示す概念図。 本発明の一実施の形態である表面検査方法の作用の一例を示すフローチャート。 (a)、(b)は、従来技術の表面検査方法の作用を示す概念図。 (a)、(b)、(c)は、従来技術の表面検査方法における長く薄い欠陥の検出における積算処理を示す概念図。 (a)、(b)、(c)は、従来技術の表面検査方法における短く薄い欠陥の検出における積算処理を示す概念図。
符号の説明
10…偏光光源
11…ランプハウス
12…光ファイバー
13…ファイバー光源
14…シリンドリカルレンズ
15…偏光板(第1偏光板、偏光状態調整手段)
20…受光光学系
21…ラインセンサーカメラ
22…受光偏光板(第2偏光板、偏光状態調整手段)
30…信号処理部
31…欠陥強調信号処理部
32…特徴量演算処理部
33…欠陥判定処理部
51…偏光光
52…反射光
53…1ライン輝度分布データ
54…積算データ
55…移動平均データ
56…判定用データ
57…特徴量情報
58…検査情報
100…鋼板
100a…正常部分
100b…欠陥部
NH…重レベルの負極性閾値
NL…軽レベルの負極性閾値
PH…重レベルの正極性閾値
PL…軽レベルの正極性閾値
θi…入射角度
θr…反射角度

Claims (9)

  1. 被検体の被検査面に偏光光を照射する光源と、前記偏光光の前記被検査面からの反射光を前記被検体の正常部と欠陥との弁別に最適な偏光状態にする偏光状態調整手段と、最適な偏光状態にされた前記反射光を受光する受光光学系と、前記受光光学系にて受光された前記反射光の強度を画像信号に変換して欠陥信号を強調処理する欠陥信号強調処理手段と、強調処理された前記欠陥信号に基づき前記被検査面の表面欠陥の有無を判定する判定処理部と、を具備したことを特徴とする表面検査装置。
  2. 前記偏光状態調整手段では、前記光源から前記被検査面に対して、前記偏光光として、入射面に平行な方位角の成分及び垂直な方位角の成分を有する偏光光が照射され、前記被検査面の正常部および欠陥の各々からの反射光の偏光特性差が最大となるように前記反射光の偏光状態が設定されることを特徴とする請求項1に記載の表面検査装置。
  3. 前記欠陥信号強調処理手段では、前記受光光学系にて得られた前記反射光の強度から変換された画像信号を積算して積算データを得る処理が行われることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表面検査装置。
  4. 前記欠陥信号強調処理手段では、前記受光光学系にて得られた前記反射光の強度から変換された画像信号を積算して積算データを得る処理と、前記積算データから移動平均データを得る処理と、前記積算データから前記移動平均データを減算して前記欠陥の画像を強調する処理が行われることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表面検査装置。
  5. 前記偏光状態調整手段は、前記被検査面からの反射光のうち、正常部から反射してくる正反射光成分を抑制してノイズレベルを下げることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の表面検査装置。
  6. 光源から第1偏光板を介して被検体の被検査面に照射された偏光光の反射光を第2偏光板を介して検出することで前記被検査面における欠陥を検査する表面検査方法であって、
    前記被検査面における正常部と前記欠陥とにおける前記反射光の強度差が大きくなるように、前記第1および第2偏光板の偏光角、前記偏光光の前記被検査面に対する入射角、前記被検査面からの前記反射光の検出角、の少なくとも一つを調整する工程と、
    前記被検査面からの反射光を画像信号に変換して、正常部の地肌ノイズを含んだ信号から前記欠陥の信号を際立たせる強調処理を行う工程と、
    前記強調処理を経て得られた前記欠陥の信号に基づいて前記欠陥の有無を判別する工程と、
    を具備したことを特徴とする表面検査方法。
  7. 前記被検体は主走査方向に走行し、前記偏光光は前記主走査方向に直交する副走査方向に前記被検体を横断するようにライン状に照射され、前記強調処理は、前記被検体の主走査方向の走行によって得られる複数ライン分の前記反射光の前記信号の輝度の積算データを得る工程を含むことを特徴とする請求項6に記載の表面検査方法。
  8. 前記被検体は主走査方向に走行し、前記偏光光は前記主走査方向に直交する副走査方向に前記被検体を横断するようにライン状に照射され、前記強調処理は、前記被検体の主走査方向の走行によって得られる複数ライン分の前記反射光の前記信号の輝度の積算データを得る工程と、前記積算データから移動平均データを得る工程と、前記積算データと前記移動平均データの差分をとる工程と、を含むことを特徴とする請求項6に記載の表面検査方法。
  9. 前記被検査面の正常部および前記欠陥の各々からの前記反射光の楕円偏光の短軸方向の成分の差が最大となるように前記第2偏光板の偏光角を設定することを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の表面検査方法。
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