JP6366733B2 - 紙葉類の厚み判定方法及び厚み判定装置 - Google Patents

紙葉類の厚み判定方法及び厚み判定装置 Download PDF

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Description

この発明は、紙葉類の厚みを判定する厚み判定方法及び厚み判定装置に関し、特に、紙葉類の厚みの計測値に加えて光学画像を利用して紙葉類の厚みを判定する紙葉類の厚み判定方法及び厚み判定装置に関する。
従来、紙幣を識別計数する紙幣処理装置では、紙幣の金種、真偽、正損等を識別して計数する識別装置によって紙幣の厚み判定が行われている。例えば、特許文献1には、紙幣の厚みを計測する厚み検知装置が開示されている。この装置では、固定された回転軸上で回転する基準ローラと、上下移動可能な回転軸上で回転する検知ローラとの間を紙幣が通過する際に、紙幣によって上方へ押し上げられる検知ローラの変位量に基づいて紙幣の厚みを計測する。
例えば、紙幣にテープが貼り付けられている場合には、処理対象の紙幣の厚みを計測した際に紙幣上の一部に通常の紙幣より厚みが増している領域があることから、テープを検出することができる。これにより、市場で再利用する正券と再利用に適さない損券とを区別する正損判定において、テープが貼り付けられた紙幣を損券と判定し、この紙幣を装置内の所定収納部に収納して回収することができる。
紙幣に貼り付けられたテープの有無を判定する方法として、紙幣の厚みを計測する方法以外に、紙幣光学画像上のテープを光学的に検出する方法がある。例えば、特許文献2には、紙幣に紫外光を照射することによりテープ体の有無を判定する装置が開示されている。この装置では、透明テープ、メンディングテープ等のテープ体が、紫外光の波長域で紙幣表面と異なる吸収率を示すことを利用して、紙幣に紫外光を照射して得られた反射光量に基づいて紙幣上でのテープ体の有無を判定する。
特許第4819162号公報 特許第4058246号公報
しかしながら、上記従来技術では、紙葉類の厚みを正確に判定できない場合があった。例えば、特許文献1に記載の技術に関し、紙葉類を計測した厚みが通常の紙葉類より厚くなっているか否かは、厚みの計測値と、予め準備されている閾値とを比較することによって判定する。ところが、紙葉類の中には、凹版印刷等によって形成された凸部を有するものがあり、この凸部がテープと誤検知される場合があった。凸部の厚みが一定であれば厚みの計測値から凸部であると認識することができるが、市場で流通する間に凸部が摩耗して厚みが変化すると、厚みの計測値から凸部を特定することは困難である。また、近年、従来に比べて厚みの薄いテープが登場しており、紙葉類にテープを貼り付けたことによる厚みの変化が小さいために、厚みの計測値による検出が困難な場合がある。
また、特許文献2に記載の技術に関し、紫外光の波長域で特有の吸収率を示すという光学特性を利用してテープを検出するためには、紫外光による光学特性を計測する計測系が必要になる。テープが紙幣上のどこに貼り付けられるかは特定できないため、紙幣全面を対象として紫外光による光学特性を取得する必要があるが、これを実現可能な計測系を有さない識別装置では、この技術を利用することができない。このため、既に市場で利用されている紙幣処理装置では、この技術を利用できない場合がある。
本発明は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたもので、紙葉類の厚みの計測値に加えて、従来利用されている多くの装置で取得可能な光学画像を利用して、紙葉類に貼り付けられたテープの有無を高精度に判定することができる紙葉類の厚み判定方法及び厚み判定装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、厚み検知センサ及び光学ラインセンサを有する厚み判定装置によって、紙葉類に貼り付けられたテープ体の有無を判定する厚み判定方法であって、搬送路を搬送される紙葉類を前記光学ラインセンサによって撮像して紙葉類光学画像を取得する光学画像取得工程と、前記紙葉類の厚みを前記厚み検知センサによって計測する厚み計測工程と、前記紙葉類光学画像上で光学エッジを検出して、該光学エッジに基づいて前記紙葉類上に貼り付けられたテープ体を検出するテープ体候補検出工程と、前記テープ体候補検出工程でテープ体が検出された場合と検出されなかった場合とで判定基準を変更して、該判定基準に基づいて、前記厚み計測工程で計測した計測値を評価することにより前記紙葉類に貼り付けられたテープ体の有無を判定する第1判定工程とを含んだことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記テープ体候補検出工程は、前記紙葉類を計測した厚みの計測値の所定方向での変化量に基づいて厚検エッジを検出する工程をさらに含み、前記紙葉類光学画像から得られた光学エッジ及び前記計測値の変化量から得られた厚検エッジがテープ体の特徴を示した場合に、テープ体を検出したと判定されることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記判定基準はテープ体を検出するための閾値を含み、テープ体が検出された場合に利用する閾値は、厚みの薄いテープ体を検出するために、テープ体が検出されない場合に利用する閾値と異なる値に設定されていることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記テープ体候補検出工程で光学エッジの検出に利用する前記紙葉類光学画像は、赤外光画像であることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記テープ体候補検出工程で前記紙葉類光学画像上にテープ体が検出された場合には、前記第1判定工程では、前記テープ体が検出された領域の計測値のみを評価することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記紙葉類の摩耗度を判定するために、前記紙葉類光学画像に基づいて前記紙葉類の汚損度を判定する汚損判定工程と、前記汚損判定工程で摩耗が少ない紙葉類であると判定された場合と摩耗した紙葉類であると判定された場合とで異なるテンプレートを選択して、前記紙葉類の各部の厚みを示す前記テンプレートに基づいて、前記厚み計測工程で計測した計測値を評価することにより前記紙葉類に貼り付けられたテープ体の有無を判定する第2判定工程とをさらに含むことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、摩耗が少ない紙葉類であると判定された場合に選択されるテンプレートと、摩耗した紙葉類であると判定された場合に選択されるテンプレートとで、摩耗によって厚みが変化する所定領域の厚みを示す数値が異なることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記搬送路を搬送される紙葉類の前端が前記厚み検知センサを形成する2つのローラの間を通過するタイミングと、前記紙葉類の後端が前記ローラの間を通過するタイミングとに基づいて前記紙葉類の搬送方向の長さを算出する算出工程と、前記算出工程で算出された前記紙葉類の長さに基づいて、前記紙葉類にテープ体が貼り付けられているか否かを判定する第3判定工程とをさらに含むことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記厚み検知センサは、前記紙葉類の搬送方向と垂直な方向に配設された複数のローラ対によって形成され、前記ローラ対を形成する、固定された回転軸上の基準ローラと前記紙葉類の厚み方向に変位可能な回転軸上の検知ローラとの間を通過する前記紙葉類の厚みを、前記検知ローラの変位量に基づいて、前記搬送方向に0.25mmピッチで、上下方向に0〜1023μmの間で1μmの分解能で計測することを特徴とする。
また、本発明は、搬送路を搬送される紙葉類の厚みを計測して前記紙葉類に貼り付けられたテープ体の有無を判定する厚み判定装置であって、前記搬送路を搬送される紙葉類の厚みを計測する厚み検知センサと、前記搬送路を搬送される前記紙葉類の紙葉類光学画像を撮像する光学ラインセンサと、前記紙葉類光学画像上で検出した光学エッジに基づいて前記紙葉類上に貼り付けられたテープ体を検出する処理を行って、テープ体が検出された場合と検出されなかった場合とで異なる判定基準を選択して、該判定基準に基づいて、厚みの計測値を評価することにより前記紙葉類に貼り付けられたテープ体の有無を判定する制御部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、例えば、紙幣光学画像を利用して紙幣上のテープを検出する処理を行って、紙幣にテープが貼り付けられている可能性がある場合にのみ、紙幣の厚みを判定するための判定基準を厳しくして紙幣上のテープの有無を判定することができるので、薄いテープが貼り付けられている場合でも、テープの有無を高精度に判定することができる。また、厳しい閾値を常に利用することによって誤検知が増加するといった事態を回避することができる。
また、本発明によれば、紙幣各部の厚みを評価するために予め準備されたテンプレートについて、例えば、市場で流通する間に摩耗によって厚みが変化する紙幣については、完封券と呼ばれる摩耗のない紙幣用、摩耗した紙幣用というように複数のテンプレートを準備しておいて、紙幣の摩耗度に応じたテンプレートを選択して厚みの計測値を評価することにより、テープの有無を高精度に判定することができる。例えば、紙幣上の一部の領域に、摩耗によって厚みが大きく変化する凸部があるような場合でも、摩耗の少ない新券の凸部が摩耗した紙幣用のテンプレートを利用したためにテープと誤検知されることがない。また、新券に貼り付けられたテープの有無は、摩耗のない紙幣用のテンプレートを利用して高精度に判定することもできる。
また、本発明によれば、対向配置された2つのローラ間を、搬送される紙幣が通過する際のローラの変位によって厚みを計測するので、紙幣の搬送方向前端がローラ間を通過するタイミングから後端がローラ間を通過するタイミングまでの間に得られた紙幣の厚みの計測結果を利用して、紙幣の搬送方向の長さを算出することができる。厚みの計測結果から紙幣の長さを算出する場合には、紙幣にテープが貼り付けられて厚みが増すと、算出される見かけの紙幣長さが変化することを利用して、テープの有無を判定することができる。例えば、搬送方向に0.25mmのピッチで紙幣の厚みを計測して、ピッチと厚みの計測回数から紙幣の札長を算出することにより、紙幣長さに基づいて高精度にテープの有無を判定することができる。
また、本発明によれば、対向配置された2つのローラ間を、搬送される紙幣が通過する際のローラの変位によって厚みを計測する場合に、1μmの分解能で紙幣の厚みを高精度に計測することができる。また、100μm程度の厚みを有する紙幣に対して、1023μmまでの厚みを計測可能となっているので、紙幣の厚み方向に変位可能に支持されたローラが、高速搬送される紙幣の突入によって跳ね上がった場合でも、紙幣前端の計測値がローラによる計測範囲を超えて計測値を得られないという事態を回避することができる。紙幣前端の突入によりローラが跳ね上がった場合でも、紙幣のみの場合と、紙幣にテープが貼り付けられている場合とで計測値に差が生ずるので、1023μmまでの間でローラの変位による計測値を得ることにより、テープの有無を判定することができる。
図1は、本実施形態に係る紙幣識別装置の構成概略を説明するための図である。 図2は、紙幣識別装置を構成する上部ユニット及び下部ユニットの構成概略を説明するための図である。 図3は、紙幣識別装置の機能構成概略を説明するためのブロック図である。 図4は、紙幣の厚み判定方法の流れを示すフローチャートである。 図5は、テンプレートによる厚み判定処理を説明する図である。 図6は、エッジ検出による厚み判定処理の流れを示すフローチャートである。 図7は、搬送方向の紙幣長さによる厚み判定処理を説明する図である。 図8は、紙幣の厚みから算出した搬送方向の紙幣長さを示す図である。
以下に、添付図面を参照して、本発明に係る紙葉類の厚み判定方法及び厚み判定装置について説明する。本発明に係る技術は、小切手、手形、帳票等の様々な紙葉類に適用可能であるが、以下では、紙幣を例に挙げて説明する。
図1及び図2は、本実施形態に係る紙幣識別装置10の構成概略を説明するための図である。従来、紙幣処理装置で紙幣を処理する際に各紙幣の金種、真偽、正損等を識別して計数するために利用されている紙幣識別装置10が、本実施形態に係る紙幣の厚み判定方法を実現する厚み判定装置として機能する。
図1は、紙幣識別装置10を側方から見た模式図である。紙幣識別装置10は、搬送路17上での紙幣100の搬送位置を検知するための2組のタイミングセンサ11、12と、紙幣100の光学画像を取得する光学ラインセンサ13と、紙幣100の蛍光特性を取得する蛍光センサ14と、紙幣100の厚みを計測する厚み検知センサ15と、紙幣100の磁気特性を取得する磁気センサ16とを有している。紙幣100は、搬送路17上を矢印で示す方向に搬送され、紙幣識別装置10の上部ユニット10aと下部ユニット10bとの間を通過する。
図2は、紙幣識別装置10を構成する上部ユニット10a及び下部ユニット10bのそれぞれを、搬送路17側から見た平面図を示している。タイミングセンサ11、12と、光学ラインセンサ13と、厚み検知センサ15と、磁気センサ16とは、上部ユニット10a側の構成部と、下部ユニット10b側の構成部とによって構成されている。図2では、上部側の構成部には符号にaを付して示し、下部側の構成部には符号にbを付して示している。
タイミングセンサ11、12は、搬送路17を挟んで投受光する光が、紙幣100によって遮られることを利用して、搬送路17上での紙幣100を検知する機能を有する。タイミングセンサ11によって、紙幣識別装置10への紙幣100の到来を検知して、紙幣100の通過に合わせて、光学ラインセンサ13による紙幣100の撮像、蛍光センサ14による蛍光特性の計測、厚み検知センサ15による厚みの計測、磁気センサ16による磁気特性の計測が行われる。また、タイミングセンサ12による紙幣100の検知結果は、紙幣識別装置10が内蔵された紙幣処理装置によって、例えば、搬送路17の下流側で、紙幣100を反転させたり、所定の収納部へ収納したりするために利用される。
光学ラインセンサ13は、紙幣100の可視光画像及び赤外光画像を取得する機能を有する。上部ユニット13a及び下部ユニット13bにより、紙幣100の上面の反射画像、下面の反射画像及び透過画像を取得できるようになっている。蛍光センサ14は、紙幣100に紫外光を照射して反射光を計測することにより紙幣100の蛍光特性を取得する機能を有する。また、磁気センサ16は、下部側で回転する毛ローラ16bによって上部側のセンサユニット16aに紙幣100を押し付けた状態で紙幣100の磁気特性を取得する機能を有する。
図2に示すように、搬送路17には、搬送方向に垂直な方向の両側に紙幣の位置を規制する搬送ガイド17c、17dが設けられており、紙幣100は、搬送ガイド17c、17dの間を矢印で示す方向に搬送される。これにより、光学ラインセンサ13は紙幣100全面の光学画像を取得し、厚み検知センサ15は紙幣100全面の厚みを計測し、磁気センサ16は紙幣100の全面から磁気特性を取得できるようになっている。
厚み検知センサ15は、固定された下部側の基準ローラ15bに対して、上部側の検知ローラ15aが紙幣の厚み方向(上下方向)に移動可能に支持されており、2つのローラの間を搬送される紙幣100の厚みに応じて、上部側の検知ローラ15aの位置が上方へ移動した際の変位量を計測することにより紙幣100の厚みを計測する。
厚み検知センサ15は、搬送路17を一定速度で搬送される紙幣100の厚みを一定の時間間隔で計測する。厚み検知センサ15によって計測を行うタイミングは、例えば、一定速度で紙幣100を搬送する搬送路17用の駆動モータと連動するロータリーエンコーダやタイマー回路を利用して制御される。一定の時間間隔で計測を行うことにより、厚み検知センサ15によって紙幣100の搬送方向前端を検知してから後端を検知するまでの厚み計測のカウント数(計測回数)と、計測ピッチ(各計測の距離間隔)から、紙幣100の搬送方向の長さを算出することができる。例えば、計測ピッチが0.25mmで、紙幣100の厚みが301カウント分得られた場合には、この紙幣100の長さは、75mm(=0.25mm×300)であると算出することができる。ただし、紙幣100の搬送方向の長さを算出する方法は、例えば、厚み検知センサ15によって紙幣100の搬送方向前端を検知してから後端を検知するまでの時間と、紙幣100の搬送速度とによって算出する方法であっても構わない。
厚み検知センサ15は、複数の検知ローラ15aと、これに対向配置された基準ローラ15bとによって構成されている。複数の検知ローラ15aは、紙幣100の搬送方向に垂直な方向に配設されている。所定数の検知ローラ15aを1チャンネルとして、複数チャンネルの検知ローラ15aにより、紙幣100の厚みを計測する。例えば、2個一対の検知ローラ15aを1チャンネルとして、12チャンネル分、24個の検知ローラ15aを利用して、紙幣100の厚みを計測する。検知ローラ15aは、チャンネル毎に独立して上下方向に変位可能に支持されており、紙幣100を各チャンネルに対応する領域に分割して、各領域で厚みを計測する。具体的には、図2に示すように、矢印で示す方向に紙幣100が搬送されると、紙幣100を搬送方向に長い複数の帯状領域に分割して、各領域の厚みが、対応する各チャンネル(図中Ch1、Ch2、Ch3…)の検知ローラ15aによって計測される。多チャンネルの検知ローラ15aを利用して行う紙幣の厚み計測については、本願出願人による日本特許第4819162号公報に開示しているため詳細は省略する。
厚み検知センサ15では、搬送方向に0.25mmピッチで、各チャンネルでの紙幣100の厚み計測が行われる。また、紙幣100の厚みは0〜1023μmの間で、1μmの分解能で計測される。
例えば、日本紙幣の厚みは100μmであるが、図1に示すように、検知ローラ15a及び基準ローラ15bが上下に対向配置された厚み検知センサ15に向けて、紙幣100が高速で搬送されてローラ間に突入すると、その衝撃で、上下方向に変位可能に支持された検知ローラ15aが上方へ跳ね上がる場合がある。厚み検知センサ15では、紙幣100の厚み、すなわち検知ローラ15aの変位量を1023μmまで計測可能とすることで、実際の紙幣100の厚みを超えて検知ローラ15aが跳ね上がった場合でも、計測値が飽和することなく、跳ね上がった検知ローラ15aの変位量を計測できるようになっている。
具体的には、例えば、搬送方向前端の一部の領域にテープ(テープ体)が貼り付けられた紙幣100の前端がローラ間へ突入した際に、各チャンネルの検知ローラ15aが跳ね上がるが、テープが貼り付けられている領域で厚みを計測するチャンネルと、その他の領域で厚みを計測するチャンネルとで、跳ね上がった検知ローラ15aの高さに差が生ずる。このとき、例えば、検知ローラ15aの変位を512μmしか計測できなければ、検知ローラ15aがこれを超える高さまで跳ね上がると、紙幣を検知した全てのチャンネルで計測値が512μmを示し、テープが貼り付けられた位置を特定することができない。厚み検知センサ15では、1023μmの変位を計測可能とすることで、このような事態を回避して、各チャンネルの計測値を比較することにより、紙幣100上に貼り付けられたテープを検出できるようになっている。
図3は、紙幣識別装置10の機能構成概略を説明するためのブロック図である。紙幣識別装置10は、図1に示したタイミングセンサ11、12、光学ラインセンサ13、蛍光センサ14、厚み検知センサ15及び磁気センサ16のセンサ群と、センサ群の各センサ11〜16と接続された制御部20と、制御部20と接続された記憶部30とを有している。
制御部20は、センサ情報取得部21と、金種識別部22と、真偽識別部23と、記番号識別部24と、正損識別部25とを有している。センサ情報取得部21は、センサ群を形成する各センサ11〜16から紙幣100に係る各データを取得する機能を有する。
金種識別部22、真偽識別部23及び記番号識別部24は、センサ情報取得部21で取得したデータを利用して識別処理を行う。金種識別部22は紙幣100の金種を識別し、真偽識別部23は紙幣100の真偽を識別する。記番号識別部24は、文字認識処理により、紙幣100に印刷された記番号を識別して取得する。
正損識別部25は、厚み判定部25A及び総合判定部25Bを有する。正損識別部25は、センサ情報取得部21で取得したデータを利用して、紙幣100の正損を判定する機能を有する。正損識別部25は、紙幣100の汚れ、折れ、破れ等を検出すると共に、紙幣100の厚みから紙幣100に貼り付けられたテープ等を検出することにより、紙幣100を、市場で再利用できる正券及び市場流通に適さない損券のいずれとして処理するかを判定する機能を有する。なお、厚み判定部25Aによって紙幣100の厚みを判定するための複数種類の判定処理を行って、これらの判定処理の結果に基づいて、総合判定部25Bが紙幣100上のテープの有無を最終判定するが、これについての詳細は後述する。
記憶部30は、半導体メモリやハードディスク等から成る記憶装置であり、内部には、金種、真偽、正損等を識別するために必要となる判定用データ31が保存されている。判定用データ31には、テンプレート31A及び閾値31Bが含まれている。テンプレート31Aとして、例えば、金種、真偽、正損等を識別するために紙幣100を撮像した紙幣光学画像と比較するための基準光学画像、紙幣100から取得した蛍光特性や磁気特性を示す波形や画像と比較するための基準波形や基準光学画像等が保存されている。また、閾値31Bとして、金種、真偽、正損等を識別するために紙幣100から取得した各種の特徴量を判定するための値が保存されている。テンプレート31A及び閾値31Bは、紙幣識別装置10で処理される紙幣100の金種別に予め準備されている。なお、記憶部30には、この他、紙幣100を識別するための各種データの計測方法を設定した設定データ、記番号識別部24により記番号を文字認識するための辞書データ等も保存されている。また、記憶部30は、各センサ13〜16によって計測した光学画像や計測値の保存、紙幣100の識別結果の保存等にも利用される。
紙幣100の金種を識別する処理、真偽を識別する処理、記番号を取得する処理、紙幣100の汚れ、折れ、破れ等により正損を判定する処理については、従来技術を利用することができるため詳細な説明は省略して、以下では、正損識別部25の機能として実現される紙幣100の厚み判定方法について詳細を説明する。
図4は、正損識別部25によって行われる紙幣100の厚み判定方法の流れを示すフローチャートである。まず、光学ラインセンサ13により、紙幣100全面の光学画像を取得する(ステップS1)。紙幣識別装置10では、紙幣100に可視光又は赤外光を照射して、反射画像及び透過画像を取得することができる。
次に、厚み検知センサ15により、紙幣100全面の厚みを計測する(ステップS2)。具体的には、図2に示すように、厚み検知センサ15を形成する複数チャンネルの検知ローラ15aに対応して、紙幣100を、搬送方向に長い複数の帯状領域に分割した各領域で、0〜1023μmの間で1μmの分解能で厚みを計測する。各チャンネルの厚み計測は、搬送方向のピッチを0.25mmとして、紙幣100の搬送方向前端から後端まで繰り返し行われる。例えば、紙幣100の搬送方向の長さが75mmである場合には、各チャンネルで、1回の計測を1カウントとして301カウント分の厚みの計測値が得られることになる。得られた計測値は、記憶部30に保存される。
光学ラインセンサ13による紙幣100の光学画像取得、厚み検知センサ15による紙幣100の厚み計測の他、蛍光センサ14による蛍光特性の取得、磁気センサ16による磁気特性の取得が行われる。そして、センサ情報取得部21によって得られた各データと、記憶部30に予め保存されているテンプレート31A及び閾値31Bに基づいて、金種識別部22による紙幣100の金種識別が行われる(ステップS3)。金種識別の結果は、記憶部30に保存される。
紙幣100の各領域で得られた厚みの計測値と、紙幣100の金種を示すデータとを記憶部30に保存した状態で、厚み判定部25Aにより、紙幣100に貼り付けられたテープを検出することを目的として、紙幣100の厚みを判定する3つの判定処理が並行して実行される。具体的には、厚み検知センサ15で得られた信号と紙幣100各部の厚みを示すテンプレート31Aとを利用して行う厚み判定処理(ステップS10)と、光学ラインセンサ13で得られた赤外光画像で紙幣100上に貼り付けられたテープのエッジを検出して行う厚み判定処理(ステップS20)と、厚み検知センサ15で得られる信号に基づいて算出した紙幣100の搬送方向の長さ(札長)に基づいて行う厚みの判定処理(ステップS30)とが並行して実行される。これらの処理の詳細については後述する。
厚み判定部25Aにより、3つの判定処理(ステップS10、S20、S30)の結果が得られると、総合判定部25Bにより、各処理結果を総合して、紙幣100上に貼り付けられたテープの有無を判定する総合判定処理が行われる(ステップS40)。具体的には、3つの判定処理のうち、1つでも紙幣100にテープが貼り付けられていることを示す判定結果が得られた処理があれば、総合判定部25Bは、紙幣100上にテープが有ると判定する。一方、3つの判定処理の全てにおいて、テープは貼り付けられていないとする判定結果が得られた場合には、総合判定部25Bは、紙幣100上にテープは無いと決定する。
次に、図5〜図7を参照しながら、厚み判定部25Aによって行われる3つの判定処理(ステップS10、S20、S30)について、詳細を説明する。
図5は、紙幣100各部の厚みの基準値を示すテンプレートを利用して行う厚み判定処理を説明する図である。図5に示す各処理は、厚み判定部25Aによって実行される。また、各処理で利用されるテンプレートデータ(判定基準)は、予め記憶部30にテンプレート31Aとして保存されている。厚みのテンプレートデータは、各金種の紙幣の厚みを示すデータで、紙幣上で厚みの異なる領域がある場合でも、この領域の位置及び厚みを特定できるデータとなっている。
例えば、図5(a)に示すように、紙幣101上に、他の領域より厚みが厚い凸部111がある場合に、この紙幣101を厚み検知センサ15によって計測すると、同図(b)に示すように、凸部211が他の領域よりも厚いことを示す計測データ201が得られる。
なお、図5(b)では模式的に示しているが、計測データ201、テンプレートデータ301及び判定用データ401は、紙幣の厚みに応じて明度の異なる光学画像となっている。例えば、紙幣の厚みを0〜1023μmの間で10ビットのデータ(0〜1023)で表して、紙幣上の各領域を、ビット値(厚み)に応じた明度で表すことにより、厚みを光学画像として処理することができる。
厚み判定部25Aは、先に得られている金種識別結果に基づいて、記憶部30のテンプレート31Aを参照して、図5(a)に示す紙幣101に対応するテンプレートデータ301を読み出す。テンプレートデータ301は、図5(b)に示すように、凸部311の厚みが他の領域の厚みよりも厚いことを示すデータとなっている。
テンプレートデータ301は、紙幣101各部の厚みを示す基準値であるから、実際に厚みを計測した紙幣101にテープ等が貼り付けられていなければ、計測データ201からテンプレートデータ301を差し引く処理を行うと、差分データとして得られる判定用データ401は、図5(b)に示すように、凸部のない一様な厚みを示すデータとなる。
具体的には、例えば、市場で流通する紙幣101の凸部111の厚みが105μmで他の領域の厚みが100μmである場合には、凸部311の厚みを105μmとして他の領域の厚みを100μmとしたテンプレートデータ301が予めテンプレート31Aとして記憶部30に保存されている。このため、テープのない紙幣101の計測データ201からテンプレートデータ301を差し引いて得られる判定用データ401は、全面で一様に0(ゼロ)を示すことになる。一方、例えば、紙幣101に、30μmの厚みを有するテープが貼り付けられている場合には、判定用データ401上でテープに対応する部分のみが30μmの厚みを示すことになるので、判定用データ401を利用してテープを検出することができる。なお、実際には、紙幣101の厚みのバラツキや計測上の誤差を考慮して、例えば閾値を15μmとして判定用データ401の判定を行って、30μmの厚みを有するテープを検出する。判定基準として利用される閾値も、予め記憶部30に閾値31Bとして保存されている。
紙幣の中には、紙幣上の凸部の厚みが、市場で流通する間に摩耗して変化するものが存在する。具体的には、完封券と呼ばれる未使用の紙幣(以下「新券」と記載する)では凸部の厚みが厚く、市場で流通する間に凸部が摩耗して、市場で流通する紙幣(以下「通常券」と記載する)では新券に比べて凸部の厚みが薄くなる。
例えば、通常券の凸部の計測値が105μmであったのに対して、図5(c)に示すように、新券の凸部の計測値が130μmであった場合は、通常券評価用に準備された通常券用テンプレートデータの凸部の厚み105μmを差し引いて得られる判定用データの凸部の値は25μmとなる。この結果、15μmの閾値を超えることから、テープが貼り付けられていると判定される。すなわち、テープは貼り付けられていないにも拘わらず、新券の凸部がテープと誤判定されてしまう。
紙幣識別装置10では、このような誤判定を回避するため、摩耗が生じる紙幣については予め複数種類のテンプレートデータが準備されている。そして、紙幣の摩耗度を判定する処理を行って、摩耗度に応じたテンプレートデータを選択して厚みを判定することにより、誤判定の発生を回避している。以下、2種類のテンプレートデータを利用する場合を例に具体的な方法を説明する。
図5(d)は、2種類のテンプレートデータを利用して、厚みを判定する方法を示すフローチャートである。まず、紙幣101を可視光下で撮像した光学画像を利用して、紙幣101の汚損判定を行う(ステップS11)。汚損判定では、例えば、紙幣光学画像を二値化して、紙幣101上で白色を示す背景領域に黒色を示す画素があれば汚れがあると判定する。その他、皺、折れ等の有無が判定されるが、紙幣の汚損判定は、正損判定の一部として従来行われている技術であるため詳細な説明は省略する。
汚損判定の結果、紙幣101に汚れ、折れ、皺等が検出され、新券ではなく通常券であると判定された場合は(ステップS12;No)、通常券用のテンプレートデータ301を利用して、テープの有無を判定する処理を行う(ステップS13)。一方、汚損判定の結果、紙幣101に汚れ、折れ、皺等が検出されず、新券であると判定された場合は(ステップS12;Yes)、新券用のテンプレートデータ301を利用して、テープの有無を判定する処理を行う(ステップS14)。
具体的には、図5(c)に示すように、テープが貼り付けられていない新券で凸部の計測値が130μmであった場合に、通常券用テンプレートデータではなく、新券用テンプレートデータを利用して厚みの判定が行われる。新券用テンプレートデータの凸部の厚みは、通常券用テンプレートデータに比べて厚い120μmに設定されている。これにより、凸部の計測値からテンプレートデータの値を差し引いた差分は10μmとなり、15μmの閾値以下となる。この結果、新券にテープは貼り付けられていないという正しい判定結果を得ることができる。
また、新券の凸部に、厚み30μmのテープが貼り付けられている場合には、計測値が160μmとなり、新券用テンプレートデータとの差分は30μmとなる。この結果、15μmの閾値より大きい値を示すことから、新券にテープが貼り付けられているという正しい判定結果を得ることができる。
なお、凸部以外の領域については、新券用テンプレートでも通常券用テンプレートと同じ100μmに設定されている。これにより、新券の凸部以外の領域に、厚み30μmのテープが貼り付けられて厚みが130μmとなっている場合にも、新券用テンプレートとの差分が30μmとなり、15μmの閾値より大きい値を示すことに基づいてテープを検出することができる。
このように、紙幣識別装置10では、摩耗により厚みが変化する領域を有する紙幣については、予め、摩耗度に応じて複数種類のテンプレートデータが準備されており、紙幣の摩耗度を特定するための判定処理を行った後、摩耗度に応じたテンプレートデータを選択して厚み判定を行うので、紙幣に貼り付けられたテープの有無を高精度に判定することができる。
次に、紙幣100上に貼り付けられたテープの光学エッジと厚検エッジを検出して行う厚み判定処理について説明する。図6は、エッジ検出による厚み判定処理の流れを示すフローチャートである。図6に示す各処理は、厚み判定部25Aによって実行される。また、各処理で利用される閾値(判定基準)は、予め記憶部30に閾値31Bとして保存されている。なお、光学ラインセンサ13で取得した光学画像を利用して検出したエッジを光学エッジ、厚み検知センサ15で取得した厚みの計測値を利用して検出したエッジを厚検エッジとして区別しているが、いずれもテープのエッジを検出したものである。
まず、紙幣100に赤外光を照射して撮像した光学画像を利用して、光学エッジを検出する処理を行う(ステップS21)。光学画像に含まれる光学エッジを検出する処理は従来技術を利用して行うことができるため詳細は省略するが、例えば、赤外光画像に、微分フィルタやソーベルフィルタ等の光学エッジ検出用のフィルタを適用する光学画像処理を行って光学エッジを検出する。
紙幣100上にテープが貼り付けられている場合には、テープの幅方向の両縁、すなわちテープとテープが無い紙幣との境界部分で直線状の光学エッジが検出される。これを利用して、光学エッジ検出の光学画像処理を行った後の光学画像で、テープの幅に対応する所定幅で、平行な状態で存在する直線状の光学エッジが、所定値以上の長さを示す場合に、紙幣100にテープが貼り付けられていると判定する(ステップS22;Yes)。
一方、テープによる光学エッジが検出されなかった場合には、紙幣100にテープは貼り付けられていないと判定して(ステップS22;No)、続いて、隣接する紙幣100の厚み計測値を比較して厚検エッジを検出する処理を行う(ステップS23)。
紙幣100の厚みを計測した計測値は、テープが貼り付けられていない領域では略同じ値を示す。一方、テープが貼り付けられた領域では、他の領域に比べて、テープの厚みの分だけ大きな値を示す。これを利用して、隣接する厚み計測値を比較することにより、計測値の変化からテープの厚検エッジを検出することができる。
具体的には、例えば、図2に示す紙幣100で、搬送方向と垂直な方向、すなわち紙幣100の厚みを計測するチャンネルが変わる方向で厚みの計測値の微分値を算出することによりテープの厚検エッジを検出する。同様に、搬送方向と平行な方向等、各方向で計測値の微分値を算出して厚検エッジを検出する処理を行う。そして、微分値が所定の閾値を超える計測点が、テープの幅に対応する所定幅で平行かつ直線状に、所定値以上の長さで連続する場合には、紙幣100にテープが貼り付けられていると判定する(ステップS24;Yes)。一方、テープによる厚検エッジが検出されなかった場合には、紙幣100にテープは貼り付けられていないと判定する(ステップS24;No)。
このように、テープのエッジを検出して行う判定処理では、赤外光画像に現れる光学エッジに基づいてテープを検出する処理(ステップS21)と、隣接する厚み計測値の変化量に現れる厚検エッジに基づいてテープを検出する処理(ステップS23)との2つの処理を行う。そして、いずれか1つの処理でテープが検出されれば、紙幣100にテープが貼り付けられていると判定し、両方の処理でテープが検出されない場合にのみテープは貼り付けられていないと判定する。
テープが貼り付けられていないと判定された場合には、紙幣100の全面の厚み計測値を第1閾値と比較して、テープを検出するための厚み判定を行う(ステップS25)。一方、テープが貼り付けられていると判定された場合には、検出した厚検エッジに基づいてテープが貼り付けられている領域を特定して、この領域の計測値を第2閾値と比較して、テープを検出するための厚み判定を行う(ステップS26)。
具体的には、紙幣100の厚みが100μmである場合に、第1閾値による判定処理では、第1閾値を30μmに設定して、紙幣100の厚みを計測した計測値が130μmより大きい値を示した場合に、紙幣100にテープが貼り付けられていると判定する。一方、第2閾値による判定処理では、第2閾値を25μmにして、紙幣100の厚みを計測した計測値が125μmより大きい値を示した場合に、紙幣100にテープが貼り付けられていると判定する。すなわち、第2閾値による判定処理では、先に、エッジ検出処理によりテープが検出されているため、第1閾値よりも厳しい第2閾値でテープの有無を判定する。
このように、紙幣識別装置10では、紙幣光学画像から光学エッジを検出する処理及び計測値の変化量から厚検エッジを検出する処理を行って、テープによるエッジが検出された場合にのみ、通常より厳しい閾値でテープの有無を判定することにより、紙幣に貼り付けられたテープの有無を高精度に判定することができる。
次に、紙幣100の搬送方向の長さに基づいて行う厚みの判定処理について説明する。図7及び図8は、搬送方向の紙幣長さによる厚み判定処理を説明する図である。図7及び図8を参照しながら説明する各処理は、厚み判定部25Aによって実行される。また、各処理で利用される閾値(判定基準)は、予め記憶部30に閾値31Bとして保存されている。
紙幣識別装置10では、厚み検知センサ15によって紙幣100の厚みを計測すると共に、厚みの計測結果に基づいて紙幣100の搬送方向の長さ(以下「札長」と記載する)を算出する。札長は、搬送路17を搬送される紙幣100の搬送方向前端によって検知ローラ15aが押し上げられてから後端が通過して検知ローラ15aが下がるまでの間に紙幣100の厚みを計測した回数(カウント数)と、厚みの計測が行われる間隔(ピッチ)とに基づいて算出される。
図7は、搬送方向の紙幣長さによる厚み判定処理を説明する図である。図7(a)に示すように、紙幣103にテープ501が貼り付けられた状態で検知ローラ15aと基準ローラ15bとの間に到達する場合と、テープが貼り付けられていない紙幣102が検知ローラ15aと基準ローラ15bとの間に到達する場合とで、検知ローラ15aが押し上げられるタイミングが異なる。具体的には、検知ローラ15aの変位による紙幣102単体の厚みの検知は、テープ501が貼り付けられた紙幣103の厚みの検知よりも、ΔXの距離分だけ、すなわち一定速度で搬送される紙幣102、103がΔXの距離を搬送される時間の分だけ遅れることになる。
具体的には、図7(b)に示した、検知ローラ15a及び基準ローラ15bの一部を拡大した拡大図から分かるように、テープ501が貼り付けられた紙幣103がローラに接触する位置を0(ゼロ)とすると、この位置では紙幣102の先端はローラに接触しない。テープが貼り付けられていない紙幣102は、さらにΔXの距離だけ進んだ位置で、ローラに接触する。すなわち、紙幣102と紙幣103とが同じ厚みの紙幣であっても、紙幣103にテープ501が貼り付けられていると、通常の厚みの紙幣102よりも早いタイミングで、厚みが検知される。
紙幣102、103の札長は、厚み計測のカウント数とピッチとを乗算して算出される。厚み計測は所定の時間間隔で行われ、厚み計測が行われる隣り合う計測点の距離間隔(ピッチ)は紙幣の搬送速度によって決まるので、言い換えれば、紙幣の厚みを検知した時間と紙幣の搬送速度との乗算によって札長が算出される。テープ501が貼り付けられた紙幣103は、通常の厚みの紙幣102に比べて早いタイミングで厚みが計測され始めるため、テープ501が貼り付けられた紙幣103の厚みを計測する時間は、紙幣102単体の厚みを計測する時間に比べて長くなる。この結果、紙幣102と紙幣103は札長が同一であるにも拘わらず、計測値のカウント数(計測時間)に基づいて算出される札長は、テープ501が貼り付けられた紙幣103の方が長くなる。すなわち、紙幣103にテープ501が貼り付けられていると、搬送方向の見かけの札長が長くなる。
図8は、紙幣の厚みから算出した搬送方向の紙幣長さを示す図である。図7(a)及び(b)では、紙幣102、103の前端が検知ローラ15aと基準ローラ15bとの間に突入する場合を示しているが、紙幣102、103の後端がローラの間を通過する際にも、同様に、後端が通過するタイミングに差が生ずる。このため、テープが貼り付けられていない紙幣102と、搬送方向全面にテープ501が貼り付けられた紙幣103とでは、図8(a)に示すように、テープ501が貼り付けられた紙幣103の方が、見かけ上2×ΔXの長さだけ長いという結果が得られる。
図8(b)は、厚み検知センサ15を形成する複数チャンネルのローラ対のうち、チャンネルnに対応する紙幣103上の領域で搬送方向全体にテープ501が貼り付けられている場合の札長の算出値を示している。テープ501がない領域で紙幣103の厚みを計測するチャンネルでは、紙幣103の札長はLとなる。これに対して、紙幣103が厚み検知センサ15を通過する際に、検知ローラ15aの下をテープ501が通過するチャンネルnでは紙幣103の札長が、見かけ上、Lよりも2×ΔXだけ長くなる。また、チャンネルnと隣接するチャンネル(n−1)及びチャンネル(n+1)でテープ501の一部が検知ローラ15aの下を通過した場合には、紙幣103の札長は、見かけ上、Lよりは長くL+2×ΔXよりは短くなる。
厚み判定部25Aは、図8(b)に示すように、厚み検知センサ15を形成する各チャンネルで得られた厚みの計測結果に基づいて、各チャンネルに対応する領域での札長を算出する。また、厚み判定部25Aは、先に得られている金種識別結果に基づいて記憶部30を参照して、基準値となる札長(L)を取得する。そして、一部のチャンネルで、基準となる札長(L)に比べて、所定の閾値以上に長い札長が得られた場合に、紙幣にテープが貼り付けられていると判定する。
このように、紙幣識別装置10では、一定の時間間隔かつ一定の距離間隔で、基準ローラ15b及び検知ローラ15aによって紙幣の厚みを計測するので、紙幣の搬送方向前端から後端がローラ間を通過する間に得られる計測回数及び各計測の距離間隔に基づいて、紙幣の搬送方向の長さを算出することができる。そして、ローラ間に突入する媒体の厚みが異なることによって計測回数(計測時間)が変化することに基づいて、算出した紙幣の長さから紙幣の厚みの違いを検出して、テープが貼り付けられていると判定することができる。
なお、上述した判定方法で挙げた閾値との比較方法等は一例であって、本実施形態がこれに限定されるものではない。例えば、図5及び図6で、紙幣に貼り付けられたテープの有無を判定する際の比較は、紙幣の厚み計測値から紙幣の厚みの基準値を差し引いて得られた差分値と閾値とを比較する態様の他、差分を求めることなく、紙幣の厚み計測値と閾値とを比較する態様であってもよい。すなわち、紙幣の厚み計測値を直接判定できるように閾値を設定してもよいし、厚み計測値から紙幣の厚みの基準値を差し引いた差分値がテープの厚みを示すか否かを判定できるように閾値を設定してもよい。また、図8(b)での札長の比較は、金種識別結果に基づいて得られた紙幣の基準長さと各チャンネルでの厚みの計測結果から算出した紙幣長さとを比較して判定する態様に限定されず、紙幣の基準長さによらず、各チャンネル間で得られた算出値を比較して、一部のチャンネルで、他のチャンネルより長い紙幣長さが得られたか否かに基づいて、紙幣にテープが貼り付けられているか否かを判定してもよい。
上述したように、本実施形態によれば、紙幣100上の一部の領域で摩耗により厚みが変化する場合には、摩耗の有無に応じて複数種類のテンプレート31Aを予め準備しておいて、紙幣光学画像を利用して摩耗の有無を判定する処理を行ってから、この紙幣100に適用するテンプレート31Aを選択して厚み判定を行うので、紙幣100に貼り付けられたテープの有無を高精度に判定することができる。
また、紙幣100の光学画像を利用して光学エッジを検出する処理を行って、検出された光学エッジがテープであると判定された場合には、テープの有無を判定する基準となる閾値を厳しくして厚み判定を行うことができる。同様に、紙幣100の厚みを計測した計測値の変化から厚検エッジを検出して、テープがあると判定された場合にも、厳しい閾値で厚み判定を行うことができる。これにより、紙幣100に貼り付けられたテープの有無を高精度に判定することができる。
また、紙幣100の厚みを計測した計測結果から紙幣100の搬送方向の長さを算出して、算出した値に基づいて、紙幣100にテープが貼り付けられているか否かを判定することができる。
そして、複数の判定処理を並行して実行して、1つの判定処理でテープが検出されれば、紙幣100にテープが貼り付けられていると判定することにより、紙幣100にテープが貼り付けられているか否かを高精度に判定することができる。
以上のように、本発明に係る紙葉類の厚み判定方法及び厚み判定装置は、紙葉類に貼り付けられたテープを高精度に検出するために有用である。
10 紙幣識別装置
11、12 タイミングセンサ
13 光学ラインセンサ
14 蛍光センサ
15 厚み検知センサ
15a 検知ローラ
15b 基準ローラ
16 磁気センサ
17 搬送路
20 制御部
21 センサ情報取得部
22 金種識別部
23 真偽識別部
24 記番号識別部
25 正損識別部
25A 厚み判定部
25B 総合判定部
30 記憶部

Claims (10)

  1. 厚み検知センサ及び光学ラインセンサを有する厚み判定装置によって、紙葉類に貼り付けられたテープ体の有無を判定する厚み判定方法であって、
    搬送路を搬送される紙葉類を前記光学ラインセンサによって撮像して紙葉類光学画像を取得する光学画像取得工程と、
    前記紙葉類の厚みを前記厚み検知センサによって計測する厚み計測工程と、
    前記紙葉類光学画像上で光学エッジを検出して、該光学エッジに基づいて前記紙葉類上に貼り付けられたテープ体を検出するテープ体候補検出工程と、
    前記テープ体候補検出工程でテープ体が検出された場合と検出されなかった場合とで判定基準を変更して、該判定基準に基づいて、前記厚み計測工程で計測した計測値を評価することにより前記紙葉類に貼り付けられたテープ体の有無を判定する第1判定工程と
    を含んだことを特徴とする紙葉類の厚み判定方法。
  2. 前記テープ体候補検出工程は、
    前記紙葉類を計測した厚みの計測値の所定方向での変化量に基づいて厚検エッジを検出する工程
    をさらに含み、
    前記紙葉類光学画像から得られた光学エッジ及び前記計測値の変化量から得られた厚検エッジがテープ体の特徴を示した場合に、テープ体を検出したと判定される
    ことを特徴とする請求項1に記載の紙葉類の厚み判定方法。
  3. 前記判定基準はテープ体を検出するための閾値を含み、テープ体が検出された場合に利用する閾値は、厚みの薄いテープ体を検出するために、テープ体が検出されない場合に利用する閾値と異なる値に設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の紙葉類の厚み判定方法。
  4. 前記テープ体候補検出工程で光学エッジの検出に利用する前記紙葉類光学画像は、赤外光画像であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の紙葉類の厚み判定方法。
  5. 前記テープ体候補検出工程で前記紙葉類光学画像上にテープ体が検出された場合には、
    前記第1判定工程では、前記テープ体が検出された領域の計測値のみを評価する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の紙葉類の厚み判定方法。
  6. 前記紙葉類の摩耗度を判定するために、前記紙葉類光学画像に基づいて前記紙葉類の汚損度を判定する汚損判定工程と、
    前記汚損判定工程で摩耗が少ない紙葉類であると判定された場合と摩耗した紙葉類であると判定された場合とで異なるテンプレートを選択して、前記紙葉類の各部の厚みを示す前記テンプレートに基づいて、前記厚み計測工程で計測した計測値を評価することにより前記紙葉類に貼り付けられたテープ体の有無を判定する第2判定工程と
    をさらに含む
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の紙葉類の厚み判定方法。
  7. 摩耗が少ない紙葉類であると判定された場合に選択されるテンプレートと、摩耗した紙葉類であると判定された場合に選択されるテンプレートとで、摩耗によって厚みが変化する所定領域の厚みを示す数値が異なることを特徴とする請求項6に記載の紙葉類の厚み判定方法。
  8. 前記搬送路を搬送される紙葉類の前端が前記厚み検知センサを形成する2つのローラの間を通過するタイミングと、前記紙葉類の後端が前記ローラの間を通過するタイミングとに基づいて前記紙葉類の搬送方向の長さを算出する算出工程と、
    前記算出工程で算出された前記紙葉類の長さに基づいて、前記紙葉類にテープ体が貼り付けられているか否かを判定する第3判定工程と
    をさらに含む
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の紙葉類の厚み判定方法。
  9. 前記厚み検知センサは、前記紙葉類の搬送方向と垂直な方向に配設された複数のローラ対によって形成され、前記ローラ対を形成する、固定された回転軸上の基準ローラと前記紙葉類の厚み方向に変位可能な回転軸上の検知ローラとの間を通過する前記紙葉類の厚みを、前記検知ローラの変位量に基づいて、前記搬送方向に0.25mmピッチで、上下方向に0〜1023μmの間で1μmの分解能で計測することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の紙葉類の厚み判定方法。
  10. 搬送路を搬送される紙葉類の厚みを計測して前記紙葉類に貼り付けられたテープ体の有無を判定する厚み判定装置であって、
    前記搬送路を搬送される紙葉類の厚みを計測する厚み検知センサと、
    前記搬送路を搬送される前記紙葉類の紙葉類光学画像を撮像する光学ラインセンサと、
    前記紙葉類光学画像上で検出した光学エッジに基づいて前記紙葉類上に貼り付けられたテープ体を検出する処理を行って、テープ体が検出された場合と検出されなかった場合とで異なる判定基準を選択して、該判定基準に基づいて、厚みの計測値を評価することにより前記紙葉類に貼り付けられたテープ体の有無を判定する制御部と
    を備えることを特徴とする紙葉類の厚み判定装置。
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