JP2018151847A - 紙葉類画像取得装置、紙葉類処理装置、及び紙葉類画像取得方法 - Google Patents

紙葉類画像取得装置、紙葉類処理装置、及び紙葉類画像取得方法 Download PDF

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Abstract

【課題】透明部を有する紙葉類の形状の抽出精度を向上可能な紙葉類画像取得装置、紙葉類識別装置、紙葉類処理装置、及び紙葉類画像取得方法を提供する。【解決手段】紙葉類の画像を取得する紙葉類画像取得装置であって、前記紙葉類の厚みデータを採取する厚み検知センサと、前記紙葉類全面の画像データを採取する光学ラインセンサと、を備え、前記厚みデータに基づく前記紙葉類の輪郭情報により、前記画像データに基づく前記紙葉類の輪郭情報を補正する紙葉類画像取得装置である。【選択図】図8

Description

本発明は、紙葉類画像取得装置、紙葉類処理装置、及び紙葉類画像取得方法に関する。より詳しくは、紙葉類及びその背景が撮影された画像から紙葉類の形状を抽出するのに好適な紙葉類画像取得装置、紙葉類処理装置、及び紙葉類画像取得方法に関するものである。
紙幣(銀行券)や商品券、小切手等の紙葉類には、偽造防止のために様々なセキュリティ特徴が付与されている。例えば、紙葉類に用いられる紙は、植物繊維を素材にした紙が主流だが、耐久性や耐水性、セキュリティ性等の向上を目的として、合成繊維を素材とした紙を用いたり、合成樹脂のシートであるポリマーシートが用いられることがある。ポリマーシートから作られた紙幣は、ポリマー紙幣と呼ばれ、クリアウインドウ(透明の窓)等の透明部が設けられたポリマー紙幣は偽造が難しい。
紙葉類の情報を採取する場合、通常、光学ラインセンサ等の光学センサが用いられるが、透明部は光学センサから照射された光を透過するため、透明部を有する紙葉類には、透明部を有さない通常の紙葉類とは異なる処理が求められることがある。
例えば、特許文献1には、紙幣に形成された島状の窓に起因した搬送異常の誤検出を防止するための技術として、搬送路に沿って配設された複数の搬送路センサのうちのいずれか一つの搬送路センサに対応する位置において、紙幣が通過したと判定された後、紙幣が無いと検出された場合に、紙幣が無いと検出された時点から予め設定された期間だけ、上記一つの搬送路センサに対応する位置における後端部の通過を判定する動作を停止させる紙葉類処理装置が開示されている。
国際公開第2009/075015号
紙葉類の種類、真偽等の識別のために紙葉類の画像を利用する場合では、通常、光学ラインセンサによって当該画像が撮影されるが、紙葉類の透明部は光学ラインセンサの光源から照射された光、例えば赤外光を透過する。そのため、この場合も、透明部を有する紙葉類には、透明部を有さない通常の紙葉類とは異なる処理が求められる。
具体的には、紙葉類の識別処理では、まず、光学ラインセンサによって取得された画像データから紙葉類の形状(外形形状、輪郭)を抽出する必要がある。すなわち、光学ラインセンサによる画像は、紙葉類のみならず、その背景を含む画像であるが、その全体画像から紙葉類に相当する領域を特定し、その領域の形状を抽出する必要がある。しかしながら、透明部を有する紙葉類の場合、全体画像から紙葉類に相当する領域を正確に抽出できないことがあった。
例えば、赤外光を用いて透明部を有する紙幣の透過画像を撮像した場合、透明部を赤外光が透過し、図15(a)に示すように、紙幣に相当する媒体領域1000のうち、透明部に相当する透明領域1001及び1002が背景領域1003と同化することがあった。そして、図15(b)に示すように、該透過画像において媒体領域1000の端面上の複数の地点(画像データの採取位置に対応する)を、紙幣の端面に対応する端面算出点(図15(b)中の白い点及び黒い点)として検出する処理を行うと、端面算出点として、紙幣の実際の端面よりも内側に位置する端面算出点(図15(b)中の黒い点)が検出され、これらの不適切な端面算出点に起因して、図15(c)に示すように、媒体領域1000よりも内側の領域1004が紙幣であると算出されることがあった。
これに対して、紙葉類の形状抽出処理のアルゴリズムを改良して対応することも考えられるが、未知の透明部を含む紙葉類については対応できない可能性がある。
紙葉類の形状が正確に抽出できないと、長さ(例えば札長)等の紙葉類のサイズや、斜行角等の紙葉類の搬送状態に係るパラメータを正しく算出できないことがあり、その場合、リジェクトによる紙葉類の通過率低下や誤識別による違算を引き超す可能性がある。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、透明部を有する紙葉類の形状の抽出精度を向上可能な紙葉類画像取得装置、紙葉類処理装置、及び紙葉類画像取得方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、紙葉類の画像を取得する紙葉類画像取得装置であって、前記紙葉類の厚みデータを採取する厚み検知センサと、前記紙葉類全面の画像データを採取する光学ラインセンサと、を備え、前記厚みデータに基づく前記紙葉類の輪郭情報により、前記画像データに基づく前記紙葉類の輪郭情報を補正することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記厚み検知センサは、主走査方向及び副走査方向の各々において複数の採取位置について前記厚みデータを採取するものであり、前記光学ラインセンサは、前記主走査方向及び前記副走査方向の各々において複数の採取位置について前記画像データを採取するものであり、前記紙葉類画像取得装置は、前記紙葉類を搬送する搬送部と、前記厚みデータから前記紙葉類の端面の位置を検出する第一端面検出部と、前記画像データから前記紙葉類の端面に対応する複数の採取位置を検出して複数の端面算出点とする第二端面検出部と、前記端面算出点が前記第一端面検出部により検出された前記端面の前記位置に対応していない場合に、当該端面算出点を前記複数の端面算出点から除去する算出点補正部と、を更に備えることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、主走査方向における前記厚みデータの解像度は、前記主走査方向における前記画像データの解像度よりも低いことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、副走査方向における前記厚みデータの解像度は、前記副走査方向における前記画像データの解像度と同じであるか、又は、前記副走査方向における前記画像データの前記解像度よりも高いことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記厚み検知センサは、前記光学ラインセンサよりも前記紙葉類の搬送方向の上流に配置されることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記厚み検知センサは、前記光学ラインセンサよりも前記紙葉類の搬送方向の下流に配置されることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記厚み検知センサは、前記厚みデータとして、前記紙葉類全面の厚みデータを採取することを特徴とする。
また、本発明は、紙葉類処理装置であって、前記紙葉類画像取得装置を備えることを特徴とする。
また、本発明は、紙葉類の画像を取得する紙葉類画像取得方法であって、厚み検知センサにより採取された前記紙葉類の厚みデータに基づく前記紙葉類の輪郭情報により、光学ラインセンサにより採取された前記紙葉類全面の画像データに基づく前記紙葉類の輪郭情報を補正する補正ステップを含むことを特徴とする。
本発明の紙葉類画像取得装置、紙葉類処理装置、及び紙葉類画像取得方法によれば、透明部を有する紙葉類の形状の抽出精度を向上することが可能である。
実施形態1に係る紙幣処理装置の構成を概念的に示す全体図である。 実施形態1に係る紙幣処理装置の制御に係る構成を示すブロック図である。 実施形態1に係る機械式紙幣検知センサの構成を示す正面図である。 実施形態1に係る機械式紙幣検知センサの構成を示す側面図である。 実施形態1に係る紙幣識別装置の構成を概念的に示す側面図である。 実施形態1に係る紙幣識別装置の構成を概念的に示す平面図であり、上図は、紙幣識別装置の上側のユニットを下から見た図に相当し、下図は、紙幣識別装置の下側のユニットを上から見た図に相当する。 実施形態1に係る紙幣識別装置の制御に係る構成を示すブロック図である。 実施形態1に係る紙幣画像取得装置の厚み検知センサ及び光学ラインセンサによる紙幣の左端部分の画像を示す模式図であり、上図は厚み検知センサによる厚検センサ画像を示し、下図は光学ラインセンサによる光学画像を示す。 実施形態1に係る紙幣画像取得装置の厚み検知センサ及び光学ラインセンサによる紙幣の前端部分の画像を示す模式図であり、上図は厚み検知センサによる厚検センサ画像を示し、下図は光学ラインセンサによる光学画像を示す。 実施形態1に係る紙幣画像取得装置の厚み検知センサ及び光学ラインセンサによる紙幣の前端部分の画像を示す模式図であり、上図は厚み検知センサによる厚検センサ画像(副走査方向の解像度が高い場合)を示し、下図は光学ラインセンサによる光学画像を示す。 変形形態に係る紙幣画像取得装置の厚み検知センサ及び光学ラインセンサによる紙幣の前端部分の画像を示す模式図であり、上図は厚み検知センサによる厚検センサ画像(主走査方向の解像度が高い場合)を示し、下図は光学ラインセンサによる光学画像を示す。 変形形態に係る紙幣画像取得装置の厚み検知センサ及び光学ラインセンサによる紙幣の前端部分の画像を示す模式図であり、上図は厚み検知センサによる厚検センサ画像(主走査方向及び副走査方向の解像度が高い場合)を示し、下図は光学ラインセンサによる光学画像を示す。 変形形態に係る紙幣画像取得装置の厚み検知センサ及び光学ラインセンサによる紙幣のテープ貼付部の画像を示す模式図であり、上図は光学ラインセンサによる光学画像を示し、下図は厚み検知センサによる厚検センサ画像を示す。 透明部を有する紙幣の一例を示す平面模式図である。 (a)〜(c)は、光学ラインセンサによる紙幣の透過画像を示す平面模式図である。
以下、本発明に係る紙葉類画像取得装置、紙葉類処理装置、及び紙葉類画像取得方法の好適な実施形態を、図面を参照しながら説明する。本発明の対象となる紙葉類としては、紙幣、小切手、商品券、手形、帳票、有価証券、カード状媒体等の様々な紙葉類が適用可能であるが、以下においては、紙幣画像取得装置、紙幣識別装置、紙幣処理装置、及び紙幣画像取得方法を例として、本発明を説明する。なお、以下の説明は、紙幣画像取得装置、紙幣識別装置、紙幣処理装置、及び紙幣画像取得方法の一例である。
ここで、本実施形態の処理対象の紙幣について説明をする。処理対象となる紙幣は、照射された光、例えば赤外光を透過する、クリアウインドウ等の透明部を有するポリマー紙幣が好適である。ただし、本実施形態は、透明部を有しない紙幣、例えば紙製の紙幣の処理も可能である。透明部の材質としては、合成樹脂が好適であることから、処理対象となる紙幣は、ポリマーシートから形成されたものであることが好ましい。また、処理対象となる紙幣は、透明部がポリマーシートから形成され、不透明部が植物繊維又は合成繊維を素材にした紙から形成されたもの(ハイブリッド紙葉類)であってもよい。なお、透明部には、レインボーホログラム等の光学可変素子が部分的に形成されていてもよい。
図14は、処理対象の紙幣の一例である紙幣BN1を例示している。紙幣BN1は、長手方向の両端部分にそれぞれ透明部W1及びW2を有している。例えばスコットランドのクライデスデール銀行の5ポンド紙幣は、この紙幣BN1に類似する。ここで、本実施形態は、搬送方向(図14の紙面上から下に向かう方向)に直交する方向に配置した光学ラインセンサ12により、紙幣BN1の画像データを採取するよう構成されている。紙幣BN1が、光学ラインセンサ12を通過するとき、光学ラインセンサ12は、透明部W1及びW2を正確に検出することができない。このため、本実施形態は、光学ラインセンサ12によって撮像された画像において紙幣BN1の端面の位置を正しく抽出できずに該画像において紙幣BN1の形状(外形形状、輪郭)を正確に抽出できないおそれがある。
なお、図14では、紙幣を短手搬送する例を示しているが、長手搬送をする場合においても、紙幣が透明部を有すると、紙幣の形状を正確に抽出できないおそれがある。
以下に示す本実施形態に係る紙幣画像取得装置、紙幣識別装置、紙幣処理装置、及び紙幣画像取得方法は、透明部を有する様々な紙幣に対しても、その形状を精度良く抽出することが可能なように構成されている。
(紙幣処理装置の全体構成)
図1に示すように、本実施形態に係る紙幣処理装置1は、例えば銀行等の金融機関の店舗において使用される装置であり、紙幣の入出金処理を行うために利用される。紙幣処理装置1は、図1の例では、紙幣の入金処理及び出金処理を行う紙幣入出金機である。なお、紙幣処理装置1は、紙幣入出金機に限らない。紙幣処理装置1は、紙幣入金機、紙幣出金機、紙幣整理機等の、紙幣を搬送する搬送路を備える装置であればよい。
紙幣処理装置1は、入金部7と、出金部8と、紙幣識別装置2と、一時保留部9と、搬送路31を有する搬送部3と、紙幣を収納する収納部4と、を備えている。
入金部7は、詳細な図示は省略するが、紙幣を入れる入金口を有している。入金口は、紙幣処理装置1の上面に開口している。例えば入金処理の際には、入金口に、紙幣を入れる。入金口は、複数枚の紙幣を一度に保持する。
出金部8は、紙幣処理装置1の上面に開口する出金口を有している。例えば出金処理の際には、出金口に、紙幣が出てくる。出金口は、複数枚の紙幣を一度に保持する。
紙幣識別装置2は、紙幣の搬送路31の途中に設けられている。紙幣識別装置2は、搬送路31に沿って搬送される紙幣の一枚一枚について、少なくとも金種及び真偽を識別するように構成される。紙幣識別装置2は、紙幣の正損を識別するように構成されてもよい。紙幣識別装置2の構成は、後述する。
一時保留部9は、例えば出金処理時に発生したリジェクト紙幣を一時的に収納する収納部である。また、一時保留部9は、例えば入金処理時に取り込んだ紙幣を一時的に収納する収納部である。一時保留部9は、図例では、テープの間に紙幣を巻き取る方式の収納部である。
収納部4は、図1に示す構成例では、第1〜第5の5つの収納カセット41−1〜41−5を有している。なお、以下の説明において、第1〜第5の収納カセットを総称する場合には、符号「41」を付し、第1、第2、第3、第4及び第5の収納カセットを区別するときには、符号「41−1、41−2、41−3、41−4、41−5」をそれぞれ付す。第1〜第5の収納カセット41−1〜41−5はそれぞれ、紙幣処理装置1に対し、着脱可能に取り付けられる。
収納カセット41は、その内部に、紙面を上下方向にして積み重ねた状態で収納する。収納カセット41は、その上面に紙幣が通過する通過口を有している。収納カセット41は、通過口を通じて内部に送り込んだ紙幣を収納すると共に、収納している紙幣を、通過口を通じて外部に送り出すことが可能に構成されている。
なお、第4の収納カセット41−4の内部は、図1に示すように、上下に二分割されている。第4の収納カセット41−4の上側の空間(第4の収納カセット上部41−4U)は、筐体の上面に形成された通過口を介して外部につながる。また、第4の収納カセット41−4の下側の空間(第4の収納カセット下部41−4L)は、筐体の側面に形成された通過口を介して外部につながる。
搬送部3は、ループ状の搬送路31を備えている。入金部7、出金部8、一時保留部9、各収納カセット41はそれぞれ、接続路32を介して搬送路31に接続されている。搬送路31と各接続路32との接続箇所には、紙幣の搬送先を切り替える分岐部33、34が配設されている。
搬送路31及び接続路32上には、搬送路31と各接続路32上での紙幣の通過(搬送位置)を検知する通過センサ(タイミングセンサ)5が配設されている。通過センサ5は、図1の例では、以下の箇所に配設されている。すなわち、入金部7の近傍、出金部8の近傍、一時保留部9の近傍、各収納カセット41の近傍、各分岐部33、34の近傍(つまり、紙幣の搬送方向の上流側に相当する)である。通過センサ5は、図1に示す箇所以外の箇所にも配設してもよい。搬送路31上にある紙幣を追跡するためには、紙幣の長さより短い間隔で通過センサ5を配置することが好ましい。また、図1に示す箇所に、必ずしも通過センサ5を配設しなくてもよい。通過センサ5の構成については、後述する。
図2に示すように、紙幣処理装置1は、例えば周知のマイクロコンピュータをベースとした制御部6を備えている。制御部6には、前述した入金部7、出金部8、一時保留部9、紙幣識別装置2、各分岐部33、34を含む搬送部3、及び第1〜第5の収納カセット41−1〜41−5を含む収納部4が、信号の送受信可能に接続されている。また、制御部6には、各通過センサ5が接続されている。各通過センサ5は、紙幣の通過を検知したときに検知信号を制御部6に出力する。制御部6は、紙幣識別装置2、各部3、4、7〜9、及び各通過センサ5からの信号に基づいて、各分岐部33、34を含む搬送部3の制御を行うことによって、紙幣を所定の搬送先へと送る。
前記構成の紙幣処理装置1は、入金処理時には、次のように動作する。すなわち、入金対象の紙幣は、入金口に投入される。入金部7は、入金口の紙幣を一枚ずつ送り出す。搬送部3は、紙幣を紙幣識別装置2に搬送する。紙幣識別装置2は、紙幣の金種や真偽等を識別する。搬送部3は、紙幣を、一時保留部9に送る。一時保留部9は、入金された紙幣を一時的に収納する。搬送部3はまた、識別結果に基づいて、一時保留部9から所定の収納カセット41に紙幣を搬送する。搬送部3は、紙幣を出金部8に搬送する場合もある。入金口の紙幣が全て送り出されると、入金処理が終了する。
前記構成の紙幣処理装置1は、出金処理時には、次のように動作する。すなわち、出金口に払い出す紙幣が、所定の収納カセット41から送り出される。搬送部3は、紙幣を紙幣識別装置2に搬送する。紙幣識別装置2は、紙幣の識別を行う。搬送部3は、正常券を、出金口に払い出す。搬送部3は、リジェクト券を、一時保留部9に送る。一時保留部9は、リジェクト券を収納する。指定された金額の紙幣が出金口に払い出されると、出金処理が終了する。搬送部3はまた、一時保留部9に収納されたリジェクト券を、所定の収納カセット41に搬送する。
(通過センサの構成)
図3及び図4は、通過センサ5の1つとしての、機械式紙幣検知センサ51の構成を示している。機械式紙幣検知センサ51は、一般的な光学式紙幣検知センサに代わり、前述した、搬送路31及び接続路32の各位置に配置されている。
機械式紙幣検知センサ51は、対向する一対のローラー511、512によって構成されている。紙幣BNは一対のローラー511、512の間を通過する。一対のローラー511、512は、駆動ローラー511と、従動ローラー512とからなる。機械式紙幣検知センサ51は、搬送路31及び接続路32に沿って紙幣BNを搬送させるピンチローラーとしての機能を有している。図4に示すように、ピンチローラーとしても機能する機械式紙幣検知センサ51は、搬送路31及び接続路32上の各配設箇所において、紙幣BNの搬送方向に対し直交する方向に、複数個、配設されている。なお、図4の例とは異なり、紙幣BNの搬送方向に対し直交する方向に並んで配設されている複数個のピンチローラーの内、少なくとも1つのピンチローラーが、後述の検知部519を有することで、機械式紙幣検知センサ51として構成されていてもよい。
従動ローラー512は、ローラー支持体513に回転可能に支持されている。ローラー支持体513は、センサ本体514に対し回動軸515回りに回動可能に支持されている。回動軸515は、図3及び図4に示す例では、従動ローラー512の回転軸に対し平行であって、紙幣BNの搬送方向に直交する。
ローラー支持体513とセンサ本体514との間には、圧縮ばね516が配設されている。圧縮ばね516は、従動ローラー512を、駆動ローラー511に押し付ける方向にローラー支持体513を付勢する一方で、従動ローラー512が、駆動ローラー511から離れる方向にローラー支持体513が回動することを許容する。
ローラー支持体513の上端部には、磁石517が取り付けられている。後述するように、紙幣BNが一対のローラー511、512の間を通過するときに、紙幣BNの厚みによってローラー支持体513の回動を伴いながら従動ローラー512が駆動ローラー511から離れる方向に変位する。これにより、ローラー支持体513の上端部に取り付けられた磁石517は、ほぼ水平方向に位置を変える(図3における二点鎖線参照)。
センサ本体514には、ローラー支持体513の上端部に取り付けられた磁石517に向かい合うように、2つのホール素子518が取り付けられている。ホール素子518は、磁石517によって形成された磁界を検出するよう構成されている。前述したように、磁石517が水平方向に動いたときには、その動きによって変化する磁界に応じた電圧を出力する。出力された電圧は、センサ本体514に実装されたコンパレータにより、紙幣BNの検知/非検知を判断する閾値に相当する基準電圧と比較され、紙幣BNの検知/非検知を表す検知信号として出力される。このようにして、この機械式紙幣検知センサ51は、紙幣BNの通過を、従動ローラー512の変位によって検知し、検知信号を制御部6に出力する。ローラー支持体513に取り付けられた磁石517と、センサ本体514に取り付けられたホール素子518とは、紙幣BNを検知する検知部519を構成する。
機械式紙幣検知センサ51は、前述の通り、紙幣BNの通過を従動ローラー512の変位によって検知する。つまり機械式紙幣検知センサ51は、紙幣BNの厚みを検知することと等価である。そのため、図14に示すような透明部W1及びW2を有する紙幣BN1の通過を確実にかつ、正確に検知することが可能になる。制御部6は、機械式紙幣検知センサ51からの検知信号に基づいて、各分岐部33、34を制御することにより、紙幣BNを所望の搬送先に、正確に搬送することが可能になる。
機械式紙幣検知センサ51は、前述の通り、紙幣BNの厚みを検知する。この点で、機械式紙幣検知センサ51は、紙幣BNの厚みを検出することによって、重送、連鎖、及び折れ等の搬送異常や、紙幣BNにテープ等が貼られていることを検出する、後述の厚み検知センサに似ている。ただし、機械式紙幣検知センサ51は、紙幣BNの通過を検知するだけであるため、厚みの検知精度は、相対的に低い。紙幣1枚分の厚みが100μm程度であるため、機械式紙幣検知センサ51の検知精度も、それに対応する精度である。これに対し、後述する厚み検知センサは、紙幣BNに貼られたテープ等の厚みの検知も行うため、少なくとも10μm程度の検出精度が必要となる。また、機械式紙幣検知センサ51は、紙幣BNの1枚以下の厚みを検知するのに対し、厚み検知センサは、紙幣BNの1枚以上の厚みを検出するという相違もある。
この機械式紙幣検知センサ51は、厚み検知センサに比べて検出精度が低いため、構造が簡易であるとともに、コンパクトである。そのため、一般的な光学式紙幣検知センサには及ばないものの、安価に構成をすることができる。前述したように、紙幣処理装置1の搬送路31及び接続路32には、多数の通過センサ5が配置されるが、これら全ての通過センサ5を、前記の機械式紙幣検知センサ51によって構成することが可能である。
なお、機械式紙幣検知センサの構成は、図3及び図4に示す例に限定されるものではない。例えば、公知の様々な構成のピンチローラーに対して、検知部を組み込むことによって、機械式紙幣検知センサを構成することが可能である。
また、従動ローラー512の変位の検知は、変位が測定できる方法であれば、磁石517とホール素子518を用いた方法に限らない。例えば、磁気抵抗素子、光源と受光素子との組合せや近接センサを用いてもよい。これらのセンサから出力される抵抗値や電圧、電流等の電気信号である出力値と閾値とを比較して、紙幣BNを検知することが可能である。
また、センサの出力値を検知信号に変換する処理は、センサ本体で行う場合に限らず、他の処理部で行うことも出来る。例えば紙幣識別装置2において、コンパレータにより閾値に相当する基準値と出力値とを比較して、あるいは、A/D変換した出力値と閾値とを比較して、出力値を検知信号に変換してもよい。
(紙幣識別装置及び紙幣画像取得装置の構成)
図5及び図6に示すように、紙幣識別装置2は、紙幣BNの搬送路31を挟んだ上側のユニットと下側のユニットとから構成されている。図6の上図は、紙幣識別装置2の上側のユニットを下から見た平面図に相当し、図6の下図は、紙幣識別装置2の下側のユニットを上から見た平面図に相当する。紙幣識別装置2は、紙幣BNの厚みを検出(計測)して紙幣BNの厚みデータを取得する厚み検知センサ11、紙幣BNを撮像して紙幣BNの画像データを取得する光学ラインセンサ12、紙幣BNの蛍光特性を取得する蛍光センサ13、及び紙幣BNの磁気情報を取得する磁気ラインセンサ14を含んでいる。紙幣識別装置2は、厚み検知センサ11及び光学ラインセンサ12を含んで構成される、本実施形態に係る紙幣画像取得装置100を備えている。
光学ラインセンサ12は、可視光や赤外光を照射可能な線状光源とCCD方式やCMOS方式の一次元イメージセンサ(リニアイメージセンサ)とをそれぞれ上下に配置して、紙幣BNの画像、より具体的には可視光画像及び赤外光画像を取得する機能を有している。また、光学ラインセンサ12は、紙幣BNの上面の反射画像(紙幣BNで反射した反射光による画像)と、紙幣BNの下面の反射画像と、紙幣BNの透過画像(紙幣BNを透過した透過光による画像)とを取得するように構成されている。
各一次元イメージセンサは、紙幣BNの搬送方向に垂直な方向、すなわち主走査方向に一列に並んだ複数の画素を有しており、光学ラインセンサ12は、1回の撮像(画素の露光)を1ラインとして、搬送方向、すなわち副走査方向に搬送されている紙幣BNに対して一定の時間間隔で撮像を繰り返し行い、紙幣BN全体の画像データを取得する。このようにして、光学ラインセンサ12は、主走査方向及び副走査方向の各々において複数の採取位置について紙幣BNの画像データを採取し、紙幣BN全面の画像データを採取する。
蛍光センサ13は、紙幣BNに紫外光を照射して反射光を計測することにより紙幣BNの蛍光特性を取得する機能を有する。
磁気ラインセンサ14は、紙幣BNの搬送方向に垂直な方向(主走査方向)に磁気センサを一列に並べた磁気ラインセンサ部(磁気ヘッド)14aと、磁気ラインセンサ部14aに対して紙幣BNを押し付ける毛ローラー14bとを対向して配置したもので、1回の計測を1ラインとして、一定の時間間隔で紙幣BNの磁気特性(磁気イメージ)を計測する。毛ローラー14bは、ローラー表面が植毛されたものであり、これは、紙幣BNが磁気ラインセンサ部14aに強く当たると出力信号にノイズが乗るため、植毛で磁気ラインセンサ部14aへの衝撃を逃し、センサへの紙幣BNの当りを弱めるためである。
厚み検知センサ11は、図5及び図6に示すように、紙幣BNが通過するローラー対を有し、ローラーの変位に基づいて、紙幣BNの厚みを検出する。厚み検知センサ11は、機械式紙幣検知センサ51と略同様の構成を有しているが、その駆動ローラーは金属製の棒で剛性が高く、検出精度も高い。厚み検知センサ11は、紙幣BNの重送、連鎖、及び折れ等の搬送異常や、紙幣BNにテープ等が貼られていることを検出する。
厚み検知センサ11は、回動軸回りに回動可能に支持された下部側の駆動ローラー11bに対して、上部側の複数の従動ローラー11aが紙幣BNの厚み方向(上下方向)に移動可能に支持されており、ローラー11a及び11bの間を搬送される紙幣BNの厚みに応じて、上部側の従動ローラー11aの位置が上方へ移動した際の変位量を計測することにより紙幣BNの厚みを計測する。
複数の従動ローラー11aは、紙幣BNの搬送方向に垂直な方向(主走査方向)に配設されている。所定数の従動ローラー11aを1チャンネルとして、複数チャンネルの従動ローラー11aにより、紙幣BNの厚みを計測する。例えば、2個一対の従動ローラー11aを1チャンネルとして、12チャンネル分、24個の従動ローラー11aを利用して、紙幣BNの厚みを計測する。従動ローラー11aは、チャンネル毎に独立して上下方向に変位可能に支持されており、紙幣BNを各チャンネルに対応する領域に分割して、各領域で厚みを計測する。また、厚み検知センサ11は、搬送路31を一定速度で搬送される紙幣BNの厚みを、1回の計測を1ラインとして、一定の時間間隔で計測する。このようにして、厚み検知センサ11は、主走査方向及び副走査方向の各々において複数の採取位置について紙幣BNの厚みデータを採取し、紙幣BN全面の厚みデータを採取する。多チャンネルの従動ローラー11aを利用して行う紙幣の厚み計測については、本願出願人による日本特許第4819162号公報に開示しているため詳細は省略する。
なお、各センサによるデータ取得のタイミングは、例えば、一定速度で紙幣BNを搬送する搬送路31用の駆動モータと連動するロータリーエンコーダやタイマー回路の出力パルスである基準パルスに基づき制御される。紙幣BNの搬送速度が一定であれば、基準パルスを利用する代わりに、実時間を基準として各センサによるデータ取得のタイミングを制御することも可能であるが、紙幣BNの位置を正確に検出するためには、上述の基準パルスを時刻の基準とする方が有利である。
光学ラインセンサ12は、例えば、主走査方向及び副走査方向ともに画素ピッチが0.5mmである、紙幣BNの赤外透過画像(紙幣BNに赤外光を照射して、紙幣BNを透過した赤外光による画像)を撮影可能なように構成されている。
厚み検知センサ11では、例えば、主走査方向に10mm以下のピッチ、副走査方向に0.25mm又は0.5mmのピッチで、各チャンネルでの紙幣BNの厚み計測が行われる。また、紙幣BNの厚みは、例えば、0〜1023μmの間で、1μmの分解能で計測される。
図6に示すように、搬送路31には、搬送方向に垂直な方向の両側に紙幣BNの位置を規制する搬送ガイド35が設けられており、紙幣BNは、搬送ガイド35の間を矢印で示す方向に搬送される。また、厚み検知センサ11、光学ラインセンサ12及び磁気ラインセンサ14は、搬送ガイド35間の領域全体にわたって設けられている。これにより、厚み検知センサ11は紙幣BN全面の厚みを計測でき、光学ラインセンサ12は紙幣BN全面の画像を取得でき、磁気ラインセンサ14は紙幣BNの全面から磁気特性を取得できる。
厚み検知センサ11、光学ラインセンサ12、蛍光センサ13及び磁気ラインセンサ14は、紙幣BNの搬送方向(図5及び図6に示す紙面左右方向)に、所定の間隔を空けて並んで配置されている。なお、紙幣BNは、搬送路31上を、図5及び図6の紙面右から左に搬送(以下、正搬送ともいう。)される場合と、図5及び図6の紙面左から右に搬送(以下、逆搬送ともいう。)される場合の両方がある。紙幣BNは、入金処理時には正搬送され、出金処理時には逆搬送される。いずれの場合も、搬送路31上を搬送される紙幣BNは、紙幣識別装置2の上側のユニットと下側のユニットとの間を通過する。
紙幣識別装置2は、通過センサ5としての機械式紙幣検知センサ51と、ピンチローラー36とを有している。機械式紙幣検知センサ51は、磁気ラインセンサ14を挟んだ光学ラインセンサ12とは逆側の位置に配設されている。ピンチローラー36は、光学ラインセンサ12及び磁気ラインセンサ14の間に、蛍光センサ13と略同じ位置に配設されている。機械式紙幣検知センサ51及びピンチローラー36は、それぞれの位置において、搬送方向に直交する方向に所定の間隔を空けて、複数個(図例では4個)並んで配設されている。
正搬送の場合、搬送方向の上流に位置する厚み検知センサ11が紙幣BNの前端を検知した時に基づいて、光学ラインセンサ12による紙幣BNの撮像、蛍光センサ13による蛍光特性の計測、及び磁気ラインセンサ14による磁気特性の計測が行われる。このように、厚み検知センサ11は、通過センサ(タイミングセンサ)としても機能している。また、搬送方向の下流に位置する機械式紙幣検知センサ51による紙幣BNの検知結果は、紙幣処理装置1によって、例えば、搬送路31の下流側で、紙幣BNを反転させたり、所定の収納カセット41へ収納したりするために利用される。
反対に逆搬送の場合、搬送方向の上流に位置する機械式紙幣検知センサ51が紙幣BNの前端を検知した時に基づいて、磁気ラインセンサ14による磁気特性の計測、蛍光センサ13による蛍光特性の計測、光学ラインセンサ12による紙幣BNの撮像、及び厚み検知センサ11による厚みの計測が行われる。また、搬送方向の下流に位置する厚み検知センサ11による紙幣BNの検知結果は、紙幣処理装置1によって、例えば、搬送路31の下流側で、紙幣BNをリジェクト券として一時保留部9へ収納したりするために利用される。
図7に示すように、紙幣識別装置2は、図5及び図6に示した、通過センサ5(機械式紙幣検知センサ51)、厚み検知センサ11、光学ラインセンサ12、蛍光センサ13、及び磁気ラインセンサ14のセンサ群と、センサ群の各センサと接続された制御部20と、制御部20と接続された記憶部60とを有している。
FPGA(Field Programmable Gate Array)等の論理デバイスから構成される制御部20は、センサ情報取得部21と、媒体形状抽出部22と、識別部23とを有している。センサ情報取得部21は、センサ群を形成する各センサから紙幣BNに係る各データを取得する機能を有する。
媒体形状抽出部22は、第一端面検出部22a、第二端面検出部22b及び算出点補正部22cを有し、光学ラインセンサ12によって取得された紙幣BNの画像データから紙幣BNの形状(外形形状、輪郭)を抽出する。紙幣画像取得装置100は、厚み検知センサ11、光学ラインセンサ12、及び媒体形状抽出部22から構成されている。第一端面検出部22a、第二端面検出部22b及び算出点補正部22cについての詳細は後述する。
識別部23は、センサ情報取得部21で取得したデータを利用して識別処理を行う。識別部23は、紙幣BNの少なくとも金種及び真偽を識別する。
識別部23は、紙幣BNの正損を判定する機能を有してもよい。その場合、識別部23は、紙幣BNの汚れ、折れ、破れ等を検出すると共に、紙幣BNの厚みから紙幣BNに貼り付けられたテープ等を検出することにより、紙幣BNを、市場で再利用できる正券及び市場流通に適さない損券のいずれとして処理するかを判定する機能を有する。
また、識別部23は、金種、真偽、正損等を識別するために光学ラインセンサ12が撮影した紙幣BNの画像を用いる場合、媒体形状抽出部22によって得られた紙幣BNの輪郭情報を利用する。例えば、識別部23は、媒体形状抽出部22によって得られた紙幣BNの輪郭情報に基づいて、紙幣BN及びその背景を含む全体画像内で、紙幣BNに相当する領域を識別対象エリアとして画定し、該エリア内の画像データをブロック化してパターンマッチング等による識別処理を行う。
記憶部60は、半導体メモリやハードディスク等から成る記憶装置であり、内部には、金種、真偽、正損等を識別するために必要となる判定用データ61が保存されている。判定用データ61には、種々のテンプレート61A及び種々の閾値61Bが含まれている。テンプレート61Aとして、例えば、金種、真偽、正損等を識別するために光学ラインセンサ12により紙幣BNを撮像した画像と比較するための基準画像、紙幣BNから取得した蛍光特性や磁気特性を示す波形や画像と比較するための基準波形や基準画像等が保存されている。また、閾値61Bとして、紙幣BNの金種、真偽、正損等を識別するため、又は、紙幣BNの形状を抽出するために紙幣BNから取得した各種の特徴量を判定するための値が保存されている。所定のテンプレート61A及び所定の閾値61Bは、紙幣識別装置2で処理される紙幣BNの金種別に予め準備されている。なお、記憶部60には、この他、紙幣BNを識別するための各種データの計測方法を設定した設定データ等も保存されている。また、記憶部60は、各センサによって検出した画像データや計測値の保存、紙幣BNの識別結果の保存等にも利用される。
紙幣BNの金種及び真偽を識別する処理と、紙幣BNの汚れ、折れ、破れ等により正損を判定する処理については、一般的な技術を利用することができるため詳細な説明は省略して、以下では、紙幣画像取得装置100の機能として実現される紙幣BNの形状抽出について詳細を説明する。
光学ラインセンサ12によって採取された、透明部を有する紙幣BNの画像データから、紙幣BNの形状(外形形状、輪郭)を抽出する場合、上述のように、透明部に起因して紙幣BNの輪郭情報が正確に検出できないおそれがある。それに対して、厚み検知センサ11は、紙幣BNの厚みを検知するため、透明部を有する紙幣BNについても、その有無を確実に検知することが可能である。したがって、紙幣BNの厚みデータから得られた紙幣BNの輪郭情報は、紙幣BNの実際の形状を正確に反映したものとなる。そこで、本実施形態の紙幣画像取得装置100は、厚み検知センサ11によって採取された紙幣BNの厚みデータに基づく紙幣BNの輪郭情報(形状に係る情報)に基づいて、光学ラインセンサ12によって採取された紙幣BNの画像データ(光学画像データ)に基づく紙幣BNの輪郭情報(形状に係る情報)を補正する(補正ステップ)。これにより、画像データに基づく輪郭情報が例え誤っていたとしても、それを厚みデータによる正確な輪郭情報によって正すことができるため、透明部を有する紙幣BNの形状を抽出する精度を上げることができる。例えば、図15(a)〜(c)に示した例では、紙幣の実際の端面よりも内側に位置する端面算出点(図15(b)中の黒い点)は、厚みデータによる輪郭情報に基づいて不適切なものと判定され、除去される。以下、紙幣画像取得装置100、特に媒体形状抽出部22による紙幣BNの形状抽出方法について、より具体的に説明する。
媒体形状抽出部22の第一端面検出部22aは、厚み検知センサ11による厚みデータから紙幣BNの端面の位置を検出するように構成されている(第一端面検出ステップ)。より詳細には、図8の上図及び図9の上図に示すように、第一端面検出部22aは、まず、ライン毎に各チャンネルの値(厚み検知センサ11の出力値)を所定の閾値61Bと比較して、厚み検知センサ11による厚みデータの各採取位置SPにおける紙幣BNの有無を判定し、紙幣(媒体)BNの有無を表す画像データ(以下、この画像データの画像を厚検センサ画像とも言う。)を作成する。すなわち、第一端面検出部22aは、厚みデータに基づく画像を所定の閾値61Bで二値化する。なお、各図中、LNはラインを、CHはチャンネルを表す。また、各採取位置SPが厚み検知センサ11による厚検センサ画像及び光学ラインセンサ12による画像の各画素に対応している。
そして、第一端面検出部22aは、紙幣BNが有ると判定された採取位置SPのうち、主走査方向及び副走査方向のそれぞれにおいて最も端に位置する採取位置SPを、紙幣BNの端面に対応する端面算出点として抽出する。すなわち、主走査方向においては各ラインで媒体有りと判定された両端(左右端)の採取位置SP(チャンネル)を端面算出点として抽出し(図8の上図参照)、副走査方向においては各チャンネルで媒体有りと判定された両端(前後端)の採取位置SP(ライン)を端面算出点として抽出する(図9の上図参照)。
媒体形状抽出部22の第二端面検出部22bは、図8の下図及び図9の下図に示すように、光学ラインセンサ12による画像データから紙幣BNの端面に対応する複数の採取位置SPを検出して複数の端面算出点とするように構成されている(第二端面検出ステップ)。以下、これらの端面算出点からなる群を補正前端面算出点群とも言う。より詳細には、第二端面検出部22bは、まず、第一端面検出部22aと同様に、ライン毎に各チャンネルの値(各一次元イメージセンサの各画素値を連続する複数画素毎に可算平均したもの)を所定の閾値61Bと比較して、光学ラインセンサ12による画像データの各採取位置SPにおける紙幣BNの有無を判定し、紙幣(媒体)BNの有無を表す画像データ(以下、この画像データの画像を端面検出用光学画像とも言う。)を作成する。すなわち、第二端面検出部22bは、光学ラインセンサ12による画像データに基づく画像を所定の閾値61Bで二値化する。
そして、第二端面検出部22bは、紙幣BNが有ると判定された採取位置SPのうち、主走査方向及び副走査方向のそれぞれにおいて最も端に位置する採取位置SPを、紙幣BNの端面に対応する端面算出点として抽出する。すなわち、主走査方向においては所定のラインで媒体有りと判定された両端(左右端)の採取位置SP(チャンネル)を端面算出点として抽出し(図8の下図参照)、副走査方向においては端面検出用光学画像の所定の画素の縦列(チャンネル)で媒体有りと判定された両端(前後端)の採取位置SP(ライン)を端面算出点として抽出する(図9の下図参照)。第二端面検出部22bは、例えば、紙幣BNの長手方向で上下16点ずつ、紙幣BNの短手方向で左右8点ずつ、端面算出点を抽出する。
光学ラインセンサ12による各種の画像(光学画像)は、紙幣BNのみならず、その背景を含む。第二端面検出部22bが参照する画像データの種類は、特に限定されないが、赤外透過画像(紙幣BNに赤外光を照射して、紙幣BNを透過した赤外光による画像)に係るものが好適である。
厚み検知センサ11のチャンネル(従動ローラー11a)の配置ピッチは、各一次元イメージセンサの画素ピッチより大きく、厚み検知センサ11の主走査方向の解像度は、光学ラインセンサ12の主走査方向の解像度より低いため、図8及び図9に示すように、主走査方向において、厚みデータ(厚検センサ画像)の解像度は画像データ(光学画像)の解像度よりも低くなっている。
主走査方向において、光学ラインセンサ12による画像データ(光学画像)の解像度及び画素ピッチは、それぞれ、各一次元イメージセンサの解像度及び画素ピッチと同じであってもよいが、金種等の識別処理や外形抽出処理の時間短縮の観点から、上述のように、各一次元イメージセンサの各画素の出力値(画素値)は、センサ情報取得部21によって連続する数画素毎に可算平均する処理(平均化処理)が行われ、主走査方向において、画像データ(光学画像)の解像度及び画素ピッチは、それぞれ、各一次元イメージセンサの解像度及び画素ピッチよりも小さくなっている。算出された平均値は、センサ情報取得部21によって各チャンネルに対応するメモリ領域にそれぞれ格納される。この場合、主走査方向において、光学ラインセンサ12による画像データの各採取位置SPは、一次元イメージセンサの可算平均される画素群、すなわちチャンネルの位置に対応することになる。なお、高解像度の画像データでなくとも金種等の識別処理や外形抽出処理は可能である。
他方、厚み検知センサ11及び光学ラインセンサ12の副走査方向の解像度、すなわちデータ取得の時間間隔は、互いに同じに設定されており、図8及び図9に示すように、副走査方向において、厚みデータ(厚検センサ画像)の解像度は画像データ(光学画像)の解像度と一致している。
副走査方向においては、光学ラインセンサ12の1回の撮像(画素の露光)による出力が、平均化されることなく、そのまま画像データ(光学画像)の1つの画素値となってもよいし、光学ラインセンサ12の連続する複数回の撮像(画素の露光)による出力が、センサ情報取得部21によって画素毎又はチャンネル毎に平均化され、画像データ(光学画像)の1つの画素値となってもよい。これらの態様は、パラメータ設定により切り替えられるようにすることも可能である。
また、本実施形態では、厚み検知センサ11の各チャンネルの配置位置は、光学ラインセンサ12の画素の配置位置に対応しており、図8及び図9に示すように、主走査方向(図8及び図9に示す紙面左右方向)では、光学ラインセンサ12の連続する複数の採取位置SPが厚み検知センサ11の1つの採取位置SPに対応している。例えば、左端から1〜8番目、9〜16番目、及び17〜24番目の光学ラインセンサ12の採取位置SP(チャンネル)が、それぞれ、厚み検知センサ11の左端から1番目(1チャンネル)、2番目(2チャンネル)、及び3番目(3チャンネル)の採取位置SPに対応している。
紙幣BNの透明部が紙幣BNの端面まで存在すると、図8の下図及び図9の下図に示すように、第二端面検出部22bは、光学画像において透明部の当該端面部分を検出できずに、紙幣BNの実際の端面よりも内側に位置する採取位置SPを端面算出点(図中、×印が付されたもの)とすることがある。
そこで、本実施形態では、媒体形状抽出部22の算出点補正部22cがこのような不適切な端面算出点を破棄する補正を行う(算出点補正ステップ)。より詳細には、算出点補正部22cは、第二端面検出部22bによる各端面算出点が、第一端面検出部22aにより検出された紙幣BNの端面の位置に対応しているか否かを判定する。すなわち、第二端面検出部22bによる各端面算出点の位置が、第一端面検出部22aによる端面算出点に位置に対応しているか否かを判定する。そして、対応していない端面算出点については、補正前端面算出点群から除去する。以下、この補正処理後の端面算出点(不適切な端面算出点が除去された端面算出点)からなる群を補正後端面算出点群とも言う。
例えば、図8に示した例では、6、8、10ライン上の第二端面検出部22bによる端面算出点は、厚み検知センサ11の左端から3番目(3チャンネル)の採取位置SPに対応するが、同ライン上の第一端面検出部22aによる端面算出点は、厚み検知センサ11の左端から2番目(2チャンネル)の採取位置SPに存在するため、6、8、10ライン上の第二端面検出部22bによる端面算出点の位置は、同ライン上の第一端面検出部22aによる端面算出点の位置と対応していない。
また、図9に示した例では、厚み検知センサ11の左端から6番目(6チャンネル)の採取位置SPに対応する光学ラインセンサ12の採取位置SPのうち、10ライン上の2つの採取位置SPが端面算出点として第二端面検出部22bによって検出されているが、厚み検知センサ11の左端から6番目(6チャンネル)の採取位置SPでは2ライン上の採取位置SPが端面算出点として第一端面検出部22aによって検出されているため、10ライン上の第二端面検出部22bによる端面算出点の位置は、対応するチャンネルの第一端面検出部22aによる端面算出点の位置と対応していない。
そして、媒体形状抽出部22は、この補正後端面算出点群に基づいて、紙幣BNとその背景とを含む全体画像から紙幣BNに相当する領域(部分画像領域)を特定し、その領域の形状(外形形状、輪郭)を抽出する。例えば、図15(a)〜(c)に示した例では、適切な端面算出点(図15(b)中の丸い点)のみに基づいて、透明領域1001及び1002を含む媒体領域1000が紙幣であると算出される。補正後端面算出点群から部分画像領域の形状を抽出する手法は特に限定されないが、例えば、ハフ変換が挙げられる。これは、紙幣BNの各辺に対応する端面算出点(ただし、補正後端面算出点群に含まれるものに限る)を通る直線をそれぞれ算出し、紙幣BNの四隅に対応する4頂点を求める手法である。
なお、本実施形態では、厚み検知センサ11の副走査方向の解像度は、光学ラインセンサ12の副走査方向の解像度よりも高くてもよく、図10に示すように、副走査方向において、厚みデータ(厚検センサ画像)の解像度は画像データ(光学画像)の解像度よりも高く、例えば2倍であってもよい。図10に示した例では、厚み検知センサ11による採取位置SPは、2ライン毎に光学ラインセンサ12の採取位置SPに対応している。
上述のように、上記実施形態は、厚み検知センサ11によって採取された紙幣BNの厚みデータに基づく紙幣BNの輪郭情報により、光学ラインセンサ12によって採取された紙幣BN全面の画像データに基づく紙幣BNの輪郭情報を補正する(補正ステップを含む)ことから、画像データに基づく紙幣BNの輪郭情報が紙幣BNの透明部に起因して例え誤っていたとしても、厚みデータによる紙幣BNの正確な輪郭情報によって正すことができる。そのため、光学ラインセンサ12によって取得された画像データから、透明部を有する紙幣BNの形状を精度良く抽出することができる。
また、上記実施形態によれば、透明部を有する紙幣BNの形状の抽出精度が良いことから、札長等の紙幣BNのサイズ、及び斜行角等の紙幣BNの搬送状態に係るパラメータを精度良く算出できる。その結果、リジェクトによる紙幣BNの通過率低下を抑制できるとともに、誤識別による違算が発生する可能性を低減できる。
また、上記実施形態は、厚みデータから紙幣BNの端面の位置を検出する第一端面検出部22a(第一端面検出ステップ)と、画像データから紙幣BNの端面に対応する複数の採取位置を検出して複数の端面算出点とする第二端面検出部22b(第二端面検出ステップ)と、端面算出点が第一端面検出部により検出された端面の位置に対応していない場合に、当該端面算出点を上記複数の端面算出点から除去する算出点補正部22c(算出点補正ステップ)と、を更に備えることから、光学ラインセンサ12によって取得された画像データから、透明部を有する紙幣BNの形状をより精度良く抽出することができる。
また、上記実施形態において、主走査方向における厚みデータの解像度は、主走査方向における画像データの解像度よりも低いことから、厚み検知センサ11を備える紙幣画像取得装置100を容易に実現することができる。
また、上記実施形態において、副走査方向における厚みデータの解像度は、副走査方向における画像データの解像度と同じであるか、又は、副走査方向における画像データの解像度よりも高いことから、副走査方向において、厚みデータによる紙幣BNの輪郭情報が、より詳細なものとなる。したがって、搬送方向における紙幣BNの両端部(前後端)の輪郭形状をより正確に抽出することができる。
また、上記実施形態において、正搬送の場合、厚み検知センサ11は、光学ラインセンサ12よりも紙幣BNの搬送方向の上流に配置されることから、厚み検知センサ11による紙幣BNの厚みデータの取得、及び厚みデータに基づく処理(例えば第一端面検出部22aによる処理)を、光学ラインセンサ12による紙幣BNの画像データの取得、及び画像データに基づく処理(例えば第二端面検出部22bによる処理)よりも先んじて行うことができるため、これらの処理をリアルタイム処理で行うことができる。したがって、紙幣BNの外形抽出に要する処理時間を短縮化することができる。
また、上記実施形態において、逆搬送の場合、厚み検知センサ11は、光学ラインセンサ12よりも紙幣BNの搬送方向の下流に配置されることから、正搬送の場合ほど紙幣BNの外形抽出に要する処理時間を短縮化できないが、逆搬送時であっても紙幣BNの外形抽出を精度良く行うことが可能である。
また、上記実施形態において、厚み検知センサ11は、紙幣BN全面の厚みデータを採取することから、紙幣BNの種類及び透明部の配置場所によらず、上述の補正処理を実行することができるため、未知の透明部を含む紙幣BNであっても、その形状を精度良く抽出することができる。
(変形形態)
上記実施形態では、主走査方向における厚みデータの解像度は、主走査方向における画像データの解像度よりも低い場合について説明したが、図11に示すように、主走査方向における厚みデータの解像度は、主走査方向における画像データの解像度と同じであってもよいし、図12に示すように、主走査方向における厚みデータの解像度は、主走査方向における画像データの解像度よりも高くてもよい。この形態によれば、主走査方向において、厚みデータによる紙幣BNの輪郭情報が、より詳細なものとなる。したがって、搬送方向に対して左右に位置する紙幣BNの両端部(左右端)の輪郭形状をより正確に抽出することができる。
上記実施形態では、主走査方向における解像度が低い厚みデータに基づいて、主走査方向における解像度が高い画像データを補正する場合について説明したが、図13に示すように、主走査方向における解像度が高い画像データ(図13の上図)に基づいて、主走査方向における解像度が低い厚みデータ(図13の下図)を補正してもよい。これにより、例えば、紙幣にテープが部分的に貼られている場合、画像データからテープ貼付部のエッジを抽出し、当該抽出結果に基づいて厚みデータによるテープの検出結果の適否を判定してもよい。
また、上記実施形態では、厚み検知センサ11が紙幣BN全面の厚みデータを採取する場合について説明したが、例えば、画像取得対象の紙幣BNの透明部の配置場所が既知である場合に、厚み検知センサ11は、透明部に該当する紙幣BNの一部(例えば搬送方向に対して左右に位置する紙幣BNの両端部(左右端))のみの厚みデータを採取してもよい。これにより、既知の透明部を含む紙幣BNの形状を精度良く抽出することができる。
上記実施形態では、通過センサ5として機械式紙幣検知センサ51を用いる場合について説明したが、通過センサ5としては、一般的な光学式紙幣検知センサを用いてもよい。
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。また、各実施形態の構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜組み合わされてもよいし、変更されてもよい。
以上のように、本発明は、紙葉類及びその背景が撮影された画像から紙葉類の形状を抽出するために有用な技術である。
1:紙幣処理装置(紙葉類処理装置)
2:紙幣識別装置(紙葉類識別装置)
3:搬送部
4:収納部
5:通過センサ(タイミングセンサ)
6:制御部
7:入金部
8:出金部
9:一時保留部
11:厚み検知センサ
11a:従動ローラー
11b:駆動ローラー
12:光学ラインセンサ
13:蛍光センサ
14:磁気ラインセンサ
14a:磁気ラインセンサ部
14b:毛ローラー
20:制御部
21:センサ情報取得部
22:媒体形状抽出部
22a:第一端面検出部
22b:第二端面検出部
22c:算出点補正部
23:識別部
31:搬送路
32:接続路(搬送路)
33、34:分岐部
35:搬送ガイド
36:ピンチローラー
41−1〜41−5:第1〜第5の収納カセット
41−4U:第4の収納カセット上部
41−4L:第4の収納カセット下部
51:機械式紙幣検知センサ(ピンチローラー)
511:駆動ローラー(回転体)
512:従動ローラー(回転体)
513:ローラー支持体
514:センサ本体
515:回動軸
516:圧縮ばね
517:磁石
518:ホール素子
519:検知部
60:記憶部
61:判定用データ
61A:テンプレート
61B:閾値
100:紙幣画像取得装置(紙葉類画像取得装置)
BN、BN1:紙幣(紙葉類)
CH:チャンネル
LN:ライン
SP:データの採取位置(画像の画素)
W1、W2:透明部

Claims (9)

  1. 紙葉類の画像を取得する紙葉類画像取得装置であって、
    前記紙葉類の厚みデータを採取する厚み検知センサと、
    前記紙葉類全面の画像データを採取する光学ラインセンサと、を備え、
    前記厚みデータに基づく前記紙葉類の輪郭情報により、前記画像データに基づく前記紙葉類の輪郭情報を補正する
    ことを特徴とする紙葉類画像取得装置。
  2. 前記厚み検知センサは、主走査方向及び副走査方向の各々において複数の採取位置について前記厚みデータを採取するものであり、
    前記光学ラインセンサは、前記主走査方向及び前記副走査方向の各々において複数の採取位置について前記画像データを採取するものであり、
    前記紙葉類画像取得装置は、前記紙葉類を搬送する搬送部と、
    前記厚みデータから前記紙葉類の端面の位置を検出する第一端面検出部と、
    前記画像データから前記紙葉類の端面に対応する複数の採取位置を検出して複数の端面算出点とする第二端面検出部と、
    前記端面算出点が前記第一端面検出部により検出された前記端面の前記位置に対応していない場合に、当該端面算出点を前記複数の端面算出点から除去する算出点補正部と、を更に備えることを特徴とする請求項1記載の紙葉類画像取得装置。
  3. 主走査方向における前記厚みデータの解像度は、前記主走査方向における前記画像データの解像度よりも低いことを特徴とする請求項1又は2記載の紙葉類画像取得装置。
  4. 副走査方向における前記厚みデータの解像度は、前記副走査方向における前記画像データの解像度と同じであるか、又は、前記副走査方向における前記画像データの前記解像度よりも高いことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の紙葉類画像取得装置。
  5. 前記厚み検知センサは、前記光学ラインセンサよりも前記紙葉類の搬送方向の上流に配置されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の紙葉類画像取得装置。
  6. 前記厚み検知センサは、前記光学ラインセンサよりも前記紙葉類の搬送方向の下流に配置されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の紙葉類画像取得装置。
  7. 前記厚み検知センサは、前記厚みデータとして、前記紙葉類全面の厚みデータを採取することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の紙葉類画像取得装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の紙葉類画像取得装置を備えることを特徴とする紙葉類処理装置。
  9. 紙葉類の画像を取得する紙葉類画像取得方法であって、
    厚み検知センサにより採取された前記紙葉類の厚みデータに基づく前記紙葉類の輪郭情報により、光学ラインセンサにより採取された前記紙葉類全面の画像データに基づく前記紙葉類の輪郭情報を補正する補正ステップを含む
    ことを特徴とする紙葉類画像取得方法。

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