JP4174292B2 - シート後処理装置及び該装置を備えた画像形成装置 - Google Patents

シート後処理装置及び該装置を備えた画像形成装置 Download PDF

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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
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    • G03B27/00Photographic printing apparatus

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートを処理するシート後処理装置、特に、処理を施すシートを支持して処理位置である片側に寄せる1対の支持部材が処理後のシートを開放するとき、その支持部材の開放移動距離を短くしたシート後処理装置と、このシート後処理装置を備えた画像形成装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、シートに画像を形成する、複写機、プリンタ、ファクシミリ、及びこれらの複合機等の画像形成装置には、画像を形成したシートに処理を施すシート後処理装置を備えたものがある。シート後処理装置には、シートを綴じる綴じ装置、シートに孔をあける穿孔装置等がある。
【0003】
シート後処理装置には、中間積載部と、積載トレイとを備えたものがある。中間積載部は、シート搬送方向と直交する方向に移動自在な1対の支持部材であるスライドガイドを有している。中間積載部は、この1対のスライドガイドで、画像形成装置の本体から送られてきたシートの両側端のみを保持するようになっている。積載トレイは、中間積載部の下方に位置して、中間積載部から落下してくるシート、あるいはシート束を受け止めるようになっている。したがって、シート後処理装置は、シート排出口から排出されたシートを1対のスライドガイドで受け取って、束状になったシートをスライドガイドで幅を揃える幅整合をする(シート搬送方向に沿ったの縁を揃える)とともに、綴じ処理をする位置に位置決めをした後、シート束を綴じ手段である例えばステイプラで綴じる。その後、シート後処理装置は、1対スライドガイドを開いて、シート束を積載トレイに落下させ、積載する。なお、シート後処理装置が穿孔装置の場合、1対のスライドガイドは、1枚のシートであっても、シートの両側から接近して所定の位置に位置決めし、そのシートに孔をあけられるようにする。
【0004】
そして、このシート後処理装置は、シートを綴じない場合、排出口から排出されたシートを中間積載部で受け止めて綴じる必要がないので、1対のスライドガイドをシートが当たらない位置に開いて、シートを排出口から積載トレイに直接落下させて、積載させていた。
【0005】
低コストタイプのシート後処理装置は、ステイプラを固定し、ステイプラ側近傍のスライドガイドも固定して、対向する他方のスライドガイドのみ移動させるようになっている。したがって、低コストタイプのシート後処理装置は、中間積載部の1対のスライドガイドに排出されてきたシートを、ステイプラ側近傍のスライドガイドを基準側にして、他方のスライドガイドを移動させ、シートを基準側のスライドガイドに寄せて、シート束を整合し、位置決めをする。その後、シート後処理装置は、ステイプラでシート束を綴じて、上記他方のスライドガイドを退避位置まで移動させる。この結果、シート束は、開いた1対のスライドガイドの間から積載トレイ上に落下して積載される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のシート後処理装置は、後処理を施さないでそのまま排出するシート(以下、「単一シート」と言う)と、後処理を施してから排出するシートとでは、積載トレイ上へのシート幅方向の排出位置が異なっていた。これは、後処理を施さないでそのまま排出するシートは、画像形成装置の本体から搬送路の中心とシートの中心とを一致して送られてきたまま排出されるが、後処理を施されるシートは、画像形成装置の本体から送られてきた後、ステイプル側のスライドガイドを基準側として、その基準側のスライドガイドに幅方向移動させられて整合位置決めされるため、画像形成装置の本体から送れてきたときとでは位置が変わるからである。
【0007】
このように、後処理を施さないでそのまま排出するシートと、後処理を施されて排出されるシートは、シートの幅方向において排出位置が異なっている。このため、処理を施されたシートを落下させるには、スライドガイドに無駄な移動をさせる必要があった。
【0008】
すなわち、図16(b)に示すように、後処理を施さないでそのまま排出するシートは、実線の位置で排出される。しかし、後処理を施されて排出されるシートは、破線の位置で排出される。このため、左側のスライドガイドは、実線の位置で排出するシートに干渉しない位置まで移動するように設定されており、破線の位置でシートを排出する場合においても、その設定された位置まで移動するようになっている。
【0009】
なお、図16(b)に符号340で示した部分は、本発明の実施形態のシート保持部分であり、従来例と本発明の実施形態を比較しやすくするために示してある。
【0010】
したがって、従来のシート後処理装置は、スライドガイドに無駄な動きがあり、シート処理能率が悪かった。
【0011】
また、このようなシート後処理装置を備えた画像形成装置は、シート後処理装置のシート処理能率に合わせてシートに画像を形成するため、画像形成能率が悪かった。
【0012】
本発明は、支持部材の無駄な動きを無くして、シート処理能率を高めたシート後処理装置を提供することを目的としている。
【0013】
本発明は、上記シート後処理装置を備えて、画像形成能率を高めた、画像形成装置を提供することを目的としている。
【0014】
上記目的を達成するため、本発明のシート後処理装置は、シートを搬送する搬送手段と、前記搬送手段から搬送されたシートのシート搬送方向と交差する方向の両側端部を支持する支持部を有し、シートの前記側端部の整合とシートの排出を行うため、シート搬送方向と交差する方向に互いに接近離間可能な1対の支持部材を備えた中間積載手段と、離間した前記1対の支持部材の間から落下するシートを受け取る排出積載手段と、を備え、前記1対の支持部材は、基準となる一方の支持部材にシートを他方の支持部材で押し付けてシートの前記側端部の整合を行う整合ポジションと、前記搬送手段によって搬送されてきたシートをそのまま前記排出積載手段に排出するためと、前記1対の支持部材により整合されたシートを前記排出積載手段に排出するために互いに離間した退避ポジションとの間を移動可能であり、前記他方の支持部材の支持部に、前記支持部における前記シート搬送方向と交差する方向の内端の間隔が、シート搬送方向の上流側よりもシート搬送方向の下流側が狭くなるように突出部を備えた、ことを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明のシート後処理装置は、シートを搬送する搬送手段と、前記搬送手段から搬送されたシートのシート搬送方向と交差する方向の両側端部を支持する支持部を有し、シートの前記側端部の整合とシートの排出を行うため、シート搬送方向と交差する方向に互いに接近離間可能な1対の支持部材を備えた中間積載手段と、離間した前記1対の支持部材の間から落下するシートを受け取る排出積載手段と、を備え、前記1対の支持部材は、基準となる一方の支持部材にシートを他方の支持部材で押し付けてシートの前記側端部の整合を行う整合ポジションと、前記搬送手段によって搬送されてきたシートをそのまま前記排出積載手段に排出するためと、前記1対の支持部材により整合されたシートを前記排出積載手段に排出するために互いに離間した退避ポジションとの間を移動可能であり、前記他方の支持部材は、前記退避ポジションにおいて、前記支持部における前記シート搬送方向と交差する方向の内端の間隔が、シート搬送方向の上流側よりもシート搬送方向の下流側が狭くなるように前記一方の支持部材の側に傾いている、ことを特徴とする。
【0015】
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、シートに画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段によって画像を形成されたシートを排出する上記のシート後処理装置と、を備えている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態のシート後処理装置を図面に基づいて説明する。
【0017】
なお、シート後処理装置は、画像形成装置の一例であるレーザビームプリンタに組み込まれているが、画像形成装置には、レーザビームプリンタの他に、複写機、ファクシミリ、及びこれらの複合機等があり、プリンタ以外に複写機等にも組み込まれるようになっている。したがって、本実施形態のシート後処理装置が組み込まれる機器は、レーザビームプリンタのみに限定されるものではない。
【0018】
また、以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0019】
図1は、本発明の第1実施形態のシート後処理装置を装置本体に備えた画像形成装置の一例であるレーザビームプリンタの全体構成を示す概略断面図である。図2は、図1のレーザビームプリンタの外観斜視図である。
【0020】
(画像形成装置の全体構成)
図1及び図2に示す、画像形成装置である例えばレーザビームプリンタ(以下、単に「プリンタ」と言う)100は、単独でコンピュータ、あるいはLAN等のネットワークに接続されて、これらコンピュータやネットワークから送られた画像情報やプリント信号等に基づいて、所定の画像形成プロセスによって、シートに画像形成(印字)し、そのシートを排出するようになっている。
【0021】
プリンタ100の装置本体としてのレーザビームプリンタ本体(以下、「プリンタ本体」という)100Aは、上部にシート後処理装置300を設けてある。このシート後処理装置300は、プリンタ本体100Aから送り込まれてくるシートをシート後処理装置内の搬送部を経由して画像面を下側にしたフェイスダウン状態で上流側中間積載部300Bを通して下流側中間積載部300C(後述するスライドガイド301,302)に搬入載置し、そして、後述する下流側中間積載部300Cの整合機能によって、シートの整合を行い、所定のジョブ毎にシートを束ねて当該シートの1箇所、又は複数箇所を綴じて、排出積載手段である例えばシート積載部325に排出積載するようになっている。また、シート後処理装置300は、シートを綴じることなく、単に、フェイスダウンでシート積載部325に排出積載するようにもなっている。
【0022】
なお、シート後処理装置300とプリンタ本体100Aは、不図示のケーブルコネクターで電気的に接続されている。また、シート後処理装置300は、各構成部を格納するケーシング部300Aを有して、プリンタ本体100Aに対して着脱できるようになっている。
【0023】
(プリンタ本体の構成)
次に、プリンタ本体100Aの各部の構成をシートSの搬送経路に沿って説明する。
【0024】
プリンタ本体100Aでは、給送カセット200内にシートSが複数枚積載され、各種ローラによって最上位のシートが順次1枚ずつ分離給送されるようになっている。そして、コンピュータやネットワークから供給された所定のプリント信号によって、給送カセット200から給送されたシートSは、まず、いわゆるレーザービーム方式の画像形成プロセスによりトナー画像を形成される画像形成手段である例えば感光体ドラム101において、上面にトナー画像を転写される。シートSは、続いて、下流側の定着器120で加熱加圧されて、トナー画像を永久定着される。画像が定着されたシートSは、排出ローラ130に至るまでの略U字状のシート搬送路で折り返されることにより画像面が反転し、画像面が下側になった状態(フェイスダウン状態)で、プリンタ本体100Aの上部に設けたフェイスダウン排出部125に排出される。
【0025】
ここで、シートSは、不図示の制御部からの制御信号に基づいて回動するプリンタ本体100Aのフラッパ150の位置に応じて、例えば、排出ローラ130によってフェイスダウン(FD)排出部125に排出されるか、あるいはシート後処理装置300のシート積載部325に排出されるか、排出場所が選択されるようになっている。
【0026】
(シート後処理装置の構成)
シート後処理装置300の構成を図1乃至図5に基づいて説明する。
【0027】
排出上ローラ330aと排出下ローラ330bで構成される搬送手段である例えば排出ローラ対330は、上述したフラッパ150のシート搬送方向の下流側上方に配置されて、不図示の駆動モータによって回転するようになっている。排出上ローラ330aは、パドル軸350を中心に回動可能なアーム330cに軸支してある。ジョガーモータMは、後述する各スライドガイド301,302を移動させる駆動源であり、本実施形態ではステッピングモータを使用している。
【0028】
シートの搬送方向端部のパドル322は、ゴムなどの可撓性材料で形成されて、パドル軸350にシート搬送方向と直交する方向に複数個固定されている(図5(a)参照)。そして、パドル322は、プリンタ本体100Aからシートが排出されると、パドル軸350の回転により時計回り方向に回転するようになっている。これによりシートSはシート搬送方向と反対方向に移動して、その後端(搬送方向上流端部)を基準壁323に当接させられて、整合される。なお、このようにパドル322を設けることにより、シートの整合性を高めることができる。
【0029】
図5に示すように、本実施形態のシート後処理装置300は、シートの搬送方向に対して直交する方向の整合(シートの幅整合)を行う中間積載手段である例えば下流側中間積載部300Cとしてのスライドガイド301、及びスライドガイド302も備えている。また、同図において、本実施形態のシート後処理装置300における処理手段である例えばステイプラHは、画像形成されたシートの画像面の左上コーナ部に針打ちを行って各シートを綴じるため、スライドガイド301側に固定配置してある。なお、図5において、ステイプラHは、シートの右上コーナ部を綴じるように見えるが、図5に示すシートは、スライドガイド301,302に画像面を下にして(フェイスダウン状態で)積載されているためであり、シートを表裏反転すると、シートの画像面の左上コーナ部が綴じられていることになる。なお、図7、図12,図14乃至図18も同様である。
【0030】
(シート後処理装置の動作)
<シート搬入動作>
プリンタ本体100Aから搬送されたシートSがシート後処理装置300に向かう場合の各部の動作を図3乃至図5に基づいて説明する。
【0031】
シート後処理装置300は、コンピュータ等からあらかじめ出力されたコマンドに基づいてステイプル処理(シートを綴じる処理)を行うようになっている。ステイプル処理を行う場合、まず、ステイプルされるシートSがプリンタ本体100Aに設けられた搬送ローラ121(図1参照)によってプリンタ本体100Aから排出される前に、不図示のソレノイドが、フラッパ150を図1において反時計回り方向に回動させて、搬送パスをシート後処理装置側に切り換える。
【0032】
これにより、シートSは搬送ローラ121によりシート後処理装置300に搬入される。そして、シート後処理装置300に搬入されたシートSは、入口センサ390のフラグ391を時計回り方向に回転させて、フラグ391がフォトセンサ392を透光することによって検知される。その後、シートSは、入口ローラ対363により上方へ搬送される。
【0033】
<シート排出積載動作>
本実施形態のシート後処理装置300は、シートを綴じてシート積載部325に排出積載すること、及びシートを単にフェイスダウン状態でシート積載部325に排出積載することとができるようになっている。以下、それぞれの排出積載動作について説明する。
【0034】
ステイプル後の排出積載
次に、フェイスダウンでシート積載部325にシートを排出積載する動作を図7に基づいて説明する。
【0035】
まず、図7(a)において、シート束S1を破線、単一なシートS2を実線で図示してある。これから綴じられるシートS1は、スライドガイド301を基準にして整合されて、単一シートS2は整合されないので、単一シートS2に対してNだけ位置がずれている。
【0036】
以下、単一なシートS2について説明する。図7(a)に示すように、シート搬入方向に対して右側のスライドガイド301と左側のスライドガイド302は、支持部である例えば底片301c,302cが、搬入されてくるシートSに当接しない位置に、つまり単一シートS2の幅方向の縁よりb、cだけ外側の位置に退避している。
【0037】
なお、平面図の図7(a)を見ると、スライドガイド302の三角形に突出した残存部である例えばシート保持部分340が、単一シートS2と干渉しているように見えるが、スライドガイド302が図9のように角度α分だけ屈曲しているため干渉していない。すなわち、図8に示すように、排紙ローラ対330のニップ角は符号NLで示す線に沿った方向であり、単一シートS2の排紙軌跡は符号NSで示す線である。このため、スライドガイド302が図9のように角度α分だけ屈曲した、搬送ニップラインNLより上方の位置にシート保持部分340(図7(a)参照)を設けてあるので、単一シートS2の排出時に、シートがシート保持部分340に干渉するようなことはない。
【0038】
したがって、入口ローラ対363により搬送されたシートは、図1に示すプリンタ本体100Aから送られてきたときのそのままの位置で、ステイプルローラ対320とステイプラHの間口とを通過して、スライドガイド301,302によってシート幅方向のオフセットをされることなく排出ローラ対330により搬送される。その後、単一シートS2は、図7(b)の矢印の方向に、及び図4に示すように、シート積載部325に向けて落下して行く。このとき、図3に示すように下方を向いている満載検知フラグ370は、図4に示すようにしてシートSに押されて回動中心460を中心に上方に回転する。
【0039】
フェイスダウン排出積載
まず、シートを綴じてシート積載部325に排出積載する動作を説明する。
【0040】
図6(a)に示すように、スライドガイド301,302は、シート搬入方向に対して右側のスライドガイド301の底片301cと、左側のスライドガイド302の底片302cが、搬入されてくるシートSに当接しない、つまりシートSの幅方向より所定量だけ外側の位置から、図5に示すように、スライドガイド301,302の壁面に設けられた基準ピン303,304が、搬入されてくるシートSと干渉しないように、シートSの幅方向より所定量以上外側の位置に移動する。
【0041】
スライドガイド301,302の移動の前に、該満載検知フラグ370の駆動手段として用いられるアーム330cは、上方向に回動して、該アーム330cのカム面によって満載検知フラグ370のカム面を押し上げて、満載検知フラグ370を、図10に示す位置に退避させる。
【0042】
この状態で、スライドガイド301,302は図6(a)の状態に移動する。そして、上記のアーム330cの回動動作によって、満載検知フラグ370はスライドガイド301,302内に進入する。その後、アーム330cは排出ローラ対330の排出上ローラ330aが排出下ローラ330bに当接する位置まで下降回動して、シート搬入の準備をする。これは、ステイプルスタック時のイニシャル動作である。
【0043】
このとき、2つのスライドガイド301,302の底片301c,302cの端面の間隔は、シートSの幅より狭くなっている。2つのスライドガイド301,302は、このような位置(第1位置)にいることによって、進入してくるシートSを支持することができ、下流側中間積載部300Cを構成している。
【0044】
したがって、入口ローラ対363によって搬送されたシートは、ステイプルローラ対320と、ステイプラHの間口とを通過した後、排出ローラ対330によって搬送されて、スライドガイド301,302により構成される下流側中間積載部300Cの底片301c,302c上へ搬送される。
【0045】
なお、本実施形態では、満載検知フラグ370の駆動手段として前記アーム330cを用いているが、これに限定されるものではなく、例えば、専用の駆動手段を別個に設けても良い。
【0046】
ここで、下流側中間積載部300Cの底片310c,302cは、図9に示すように、全体的に水平方向に対して所定角度で傾斜しているとともに、シート搬入方向の上流側と下流側とでは傾斜角が相互に異なっている。具体的には上流側の所定区間と下流側の所定区間との間には、屈曲角度αで屈曲する屈曲部300Dを形成してある。なお、このような屈曲部300Dを各スライドガイド301,302に形成すると、各スライドガイド301,302に支持されていないシートSの中央部分がスライドガイド301,302の間で落ち込んで、スライドガイド301,302が開いていないにもかかわらず、シートがスライドガイド301,302の間から落下することがないようにすることができる。
【0047】
一方、このように1枚目のシートの少なくとも先端部がスライドガイド301,302により形成される面上に搬送された直後に、図10に示すようにアーム330cが反時計回り方向に回動し、これによりアーム330cに軸支されている排出上ローラ330aが上方向に退避し、排出ローラ対330が離間される。
【0048】
(スライドガイドの構成)
スライドガイド301,302の構成を説明する。
【0049】
各スライドガイド301,302は、図5に示すようにモールドフレームGに設けたガイドピン313a、及び板金フレームG1に設けたガイドピン313bの計4本に案内されることにより、図5の左右方向、すなわちシート搬送方向に対して直角な方向(幅方向)に往復移動自在になっているとともに、ジョガーモータMからの駆動力により移動するようになっている。
【0050】
また、各スライドガイド301,302は、シート搬送方向下流からから見ると、図5(b)に示すように、シートSの両サイドをガイドする各壁部301e,302eとシートSの下面を支持する底片301c,302c等によって、断面略コの字状に形成されている。したがって、各スライドガイド301,302は、このコ字型の底片301c,302cによって上流側中間積載部300B上に排出され、かつ下流側中間積載部300Cに搬入される各シートの両端部を支持するようになっている。しかし、各スライドガイド301,302は、シートSの幅方向中央部については案内支持をしない構成になっている。
【0051】
さらに、スライドガイド302には、段ギア317に噛み合うスライドラック310を設けてある。またスライドガイド301にも、段ギア317に噛み合うスライドラック312を設けてある。
【0052】
ここで、スライドラック312は、コイル状のばね314を介してスライドガイド301に対して相対移動自在に設けられている。なお、このばね314は、その一端側がスライドガイド301に当接し、他端側がスライドラック312に当接し、スライドガイド301の左端とスライドラック312の左端とを広げる方向に付勢している。また、スライドラック312は、スライドガイド301側の角穴部301aを移動させるエンボス部312aを有している。
【0053】
さらに、スライドガイド301の側壁には金属製の2本の基準ピン303を、スライドガイド302の側壁には2本の基準ピン304をそれぞれ設けてある。シートを整合するときには、既述したようにスライドガイド302が移動して、シートの両側の端面Sd,Scに、基準ピン304,ピン303が当接する。
【0054】
また、スライドガイド301とスライドガイド302は、段ギア317及びジョグ板金フレームG1により高さ方向を支持されている。なお、基準ピン303,304は、金属ピンに限定するものではなく、スライドガイド301,302に直接モールド成形してコストダウンを図ってもよい。
【0055】
(スライドガイドの動作)
次に、各スライドガイド301,302の動作を説明する。
【0056】
シート後処理装置300に電源が入ると、ステイプルローラ対320が回転を開始して、次にジョガーモータMが回転して段ギア317が回転することで、ラック310が図5の左側へ移動し、スライドラック312が右側へ移動する。ラック310の移動にともなって、ラック310と一体のスライドガイド302も図5の左側に移動して外側に退避させられる。また、スライドラック312が右側に移動すると、スライドラック312のエンボス部312aが、スライドガイド301の角穴部301aの右側端面に当接して、スライドガイド301を外側に退避させる。
【0057】
スライドガイド301には、図5(b)に示すように、スリット部301Sを設けてある。スリット部301Sが所定の退避距離まで移動すると、図6(b)に示すように、フォトセンサ316が透光し、その時点でジョガーモータMが停止する。以下、この位置をホームポジションという。
【0058】
一方、シートSがシート後処理装置300に進入する信号がプリンタ本体100Aから入力されると、ジョガーモータMが回転して、スライドガイド301,302が内側に(互いに接近する方向に)移動し、図5(b)に示すように進入するシートSの幅よりも所定量Dだけ広い位置で停止する。この位置において、スライドガイド301の長孔301dがガイドピン313aに当接して、それ以上内側には移動できない状態となる。以下、この位置を待機位置という。なお、この待機位置ではスライドガイド301の側面が整合動作時の基準位置になる。
【0059】
ここで、本実施形態では、シートSのサイズ(幅)が通紙可能な最大サイズである場合に、両側の隙間がそれぞれ所定量D以上となるように、スライドガイド301,302の待機位置が設定されている。
【0060】
なお、これよりも幅の狭いシートを整合する場合には、これに応じた分だけスライドガイド302が右側に移動することにより、図5に示す待機位置における左側の隙間が常に所定量Dとなる。一方、この場合には、シートとスライドガイド301との隙間は、所定量Dよりも幅狭となった量の半分だけ広がることになる。
【0061】
スライドガイド301,302によりシートの幅方向の整合を行った後、図12に示す位置から両スライドガイド301,302が、若干、外側に退避することによってシートSの整合方向の規制をラフな状態にし、シートSがシート搬送方向に移動自在な状態にする。
【0062】
この後、図10に示すように、パドル322がパドル軸350を中心に時計回り方向にシートSの上面に当接しながら1回転して、シートを基準壁323に突き当ててシートの上流端を揃える。
【0063】
以上のスライドガイド301,302と、パドル322との作動によって、シートの両端と、シート搬送方向の端部との整合が終了する。なお、このように整合された状態を保つため、図12に示すように整合されたシートの右端面近傍に、図13に示すようにシート押さえ機構400を設けてある。
【0064】
シート押さえ機構400は、摩擦部材400aを有するレバー400bが上下方向に移動して、整合されたシートSを押圧するようになっている。すなわち、このシート押さえ機構400は、スライドガイド301,302と、パドル322との作動によって、整合動作が終了した後、次に進入してくるシートが、先に整合されたシートに当接する前に、先に整合されたシートの上面を押圧して、次に進入してくるシートによって、先に整合されたシートが移動して整合が乱れないようにしている。
【0065】
なお、このようにして1枚目のシートの整合が終了した後、2枚目のシートが搬送されるが、この場合、2枚目以降のシートの搬送時には、排出ローラ対330が離間されているため、シートSの後端がステイプルローラ対320を完全に抜けると、シートは自重で搬送方向と反対方向に戻り、基準壁323方向に移動して、基準壁323に受け止められる。なお、ここからの整合動作は1枚目と全く同様であるので説明を省略する。
【0066】
そして、シート後処理装置300は、このような動作を繰り返し行い、1ジョブの最後(n番目)のシート(Sn)を整合する動作を行い、スライドガイド302に設けた各基準ピン304がシートの右側端をスライドガイド301の各基準ピン303に突き当て、スライドガイド302の移動を停止した図12の状態で、シート束の後端右側に位置する小型のステイプラHで後端右側の位置をステイプルする。
【0067】
本実施形態の処理装置300は、以上の構成、及び動作によって、各シートの整合動作中はスライドガイド301が基準位置で停止して移動せず、スライドガイド302のみが移動して各シートの図12において右側端部が基準位置に揃うので、スライドガイド301側に固定配置されたステイプラHによる綴じ処理を正確かつ確実に行うことができる。
【0068】
一方、このようにしてステイプル動作を終了すると、図11に示すように、アーム330cが時計回り方向に回転することで、アーム330cに軸支されている排出上ローラ330aが下方向に移動して、シートを排出下ローラ330bに押し付けると同時に排出上ローラ330aを駆動して、排出上ローラ330a、及び排出下ローラ330bの回転を開始する。これにより、シート束Sは排出ローラ対330に挟持されてスライドガイド301,302により形成される下流側中間積載部300C上に搬送される。
【0069】
なお、シート束Sが、排出ローラ対330によって搬送を開始される所定時間前に、ジョガーモータMが回転して、スライドガイド302が図12に示す位置から、スライドガイド301から離れて広がる方向に移動する。
【0070】
また、このスライドガイド302の移動開始時に、スライドラック312が図12の右側に移動しても、スライドガイド301は、スライドガイドラック312とスライドガイド301との間に介在しているばね314によって図12の左側に押されているため、直ちには移動を開始しない。スライドガイド301は、スライドガイド302が図5に示す待機位置を過ぎて、スライドラック312のエンボス部312aがスライドガイド301の角穴部301aの図12において右端に当接してから、スライドラック312と一体に図5の右側に移動を開始する。この結果、両スライドガイド301,302が移動したことになる。
【0071】
図15は、シート束Sがシート積載トレイ325に落下する前にスライドガイド301,302が開いている途中の状態を示した下流側中間積載部300Cの平面図である。この状態では、すでに、シート束Sは、一部分がスライドガイド302から距離c分だけ離れているが、スライドガイド302のほぼ三角形状のシート保持部分340で支えられ、かつ、前述のように排紙ローラ対330に後端を挟まれているので、トレイに落下しないで、第2中間積載部300Cに保持されたままになっている。
【0072】
さらに、左右のスライドガイド301,302が開くと、ちょうど、図6に示すように左右のスライドガイド301,302の下流側が、ほぼ同時にシート束Sから離れる。この結果、シート束は、図11に示すように落下して、シート積載部325に積載される。ただし、上流側は、シート束に対して、スライドガイド302の一部がカットされているため、左右がアンバランス落下となってしまう。ここで、スライドガイド301,302の間隔が紙幅より広くなった瞬間、まだ、シート束Sは、排紙ローラ対330によって後端が数mm挟まれている状態にしておくことで、シート材束の上流側が、アンバランス落下にならないようにしている。
【0073】
以上が、本実施形態のプリンタ本体とシート後処理装置の、構成と動作の説明であった。
【0074】
ところで、本実施形態のシート後処理装置300は、スライドガイド302にほぼ三角形状のシート保持部分340を形成してある。シート保持部分340を設けた理由を図16(a)、図16(b)に基づいて説明する。
【0075】
図16(a)は、第1実施形態の下流側中間積載部300Cの平面図である。図16(a)において、符号S1はシート束を示している。符号S2は単一シートを示している。
【0076】
本実施形態の場合、図16(a)に示すように、スライドガイド301,302がシート束S1を排出する位置にいるとき、シート束S1とスライドガイド301,302との間に隙間E1,E2がある。この状態で単一シートS2を排出するときには、単一シートS2とスライドガイド301,302との間に隙間F1,F2がある。
【0077】
各隙間E1,E2,F1,F2はそれぞれ異なっている。その理由を説明する。シートは、シートの幅方向の中心と、搬送路の中心とをほぼ一致して下流側中間積載部300Cに単一シートS2として画像形成面を下側にして搬送されてくる。しかし、搬送されてきた単一シートを複数枚重ねて綴じる場合には、スライドガイド301,302によって幅整合してステイプラHによって綴じなければならない。ステイプラHは、シート後処理装置300のコストを下げるため、固定してある。しかも、ステイプラHは、口を開いた状態で、送られてくるシートの邪魔にならない位置である、右スライドガイド301側に固定してある。ステイプラHを右スライドガイド301側に設けたのは、シート束の左上隅を閉じるためである。図16に示すシート束S1は画像形成面を下側にして裏返しになっているため、ステイプラHは右スライドガイド301側に固定してある。
【0078】
スライドガイド301,302上のシート束は、スライドガイド301,302によって幅整合してステイプラH側に移動させる必要がある。そこで、図16(a)において、両方のスライドガイド301,302が共通のジョガーモータMによって互いに接近して右スライドガイド301が所定の位置で停止する。この状態は、図5に示す待機状態である。
【0079】
ここで、単一シートが整合部材内に搬送されてくる。そのときのスライドガイド301,302と搬送されてきたシート材との側端部の隙間は、各々最低D以上ある。このときは、スライドガイド301,302にまだシートが触れていないので、シートは、移動していない(待機ポジション)。なお、左右の隙間Dは異なっている。
【0080】
その後、左スライドガイド302のみが移動して、図12に示すように、シートを右スライドガイド301に押し当てて、シートが整合される(整合ポジション)。ばね314は、右側のスライドガイド301を動かさないように固定しつつ、左側のスライドガイド302を移動させるために必要である。左スライドガイド302は右スライドガイド301にシート束を押し付けて右スライドガイド301を基準にしてシート束の幅整合を行う。このときの左スライドガイド302の移動量は、ちなみに約20mmである。このため、シート束は、単一シートに対して、図16(a)において、距離Lだけ右側にずれている。そして、シート束は綴じられる。なお、左スライドガイド302が移動を継続しているにもかかわらず、右スライドガイド301が停止できるのは、スライドラック312がばね314を圧縮するためである。
【0081】
ばね314は、右スライドガイド301が停止した後も、左スライドガイド302が移動できるようにするため右スライドガイド301とスライドラック312を別体にしてあるので、右スライドガイド301と左スライドラック312とが連動できるようにするために設けてある。仮に、このばね314がなく、右スライドガイド301とスライドラック312とを一体化しておくと、右スライドガイド301がガイドピン313a(図5(a)参照)に当って停止した後は、左スライドガイド302を移動させることができない。逆に、ばね314がないと、スライドラック312と右スライドガイド301を連動させるものがないので、スライドラック312が動いてもスライドラック312が単体で動くだけで、右スライドガイド301は、移動しない。これを防ぐため、ばね314を右スライドガイド301とスライドラック312との間に入れてある。
【0082】
シート束を排出するときには、ジョガーモータMの逆転によってスライドガイド301,302が互いに離間する方向に移動する。図12に示すように、整合ポジションから移動開始時において、圧縮されたばね314の弾力が開放される図5に示す待機ポジションまで、右スライドガイド301は移動を開始しないが、図5に示す待機ポジション以降、僅かに(具体的には、約1mm以上)外側に移動した時点で、スライドガイド301,302が等速で、外側に退避する。スライドガイド301,302はほぼ同時に離間する方向に移動する。退避しきった状態は、図16に示す退避ポジションの位置である。
【0083】
このように、単一シートS2とシート束S1との位置が図16に示すように距離Lだけずれていることによって、単一シートS2の右端と右スライドガイド301との間の隙間F1は、単一シートS2の左端と左スライドガイド302との間の隙間F2より広くなっている(F1>F2)。さらに、隙間E2と隙間F2は、ほぼ同じである(E2≒F2)。また、隙間E1と隙間E2もほぼ同じである(E1≒E2)。
【0084】
以上の隙間関係に基づくと、シートの排出を確実に行うには、シートS1,S2の左端と左スライドガイド302との隙間E2,F2に注目する必要がある。
【0085】
そこで、図16(b)に示す従来の中間積載部と比較しながら説明する。図16(b)に示す左スライドガイド2の内端346は、本実施形態の左スライドガイド302と異なって、シート保持部分340を形成していないので、一般に、一直線状に形成されている。従来の左スライドガイド2においても、シート束S1の左端と左スライドガイド2との隙間を本実施形態の下流積載部300Cと同様に、E2だけ空けるとすると、シート束S1を排出することができる。このときの、左スライドガイド2の停止位置(破線で示す位置)は、本実施形態の左スライドガイド302と同じ位置である。
【0086】
しかし、左スライドガイド2は、シート束S1を排出する位置で、単一シートS2を排出しようとすると、単一シートS2が左スライドガイド2に干渉して、単一シートを排出することができない。そこで、本実施形態の左スライドガイド302と単一シートとの間の隙間F2と同じ隙間F2を空けるには、左スライドガイド2をシート束を排出した位置よりさらに左側に距離Kだけ移動させなければならない。また、左スライドガイド2が左に距離Kだけ移動している間に右スライドガイド1も距離Kだけ右に移動することになる。
【0087】
これに対して、本実施形態の左スライドガイド302の右端302aは、シート保持部分340の先端から上記距離Kだけ、左に引っ込んだ位置にある。このため、本実施形態の左スライドガイド302は、シート束を排出する位置と同じ位置で単一シートを排出することができる(単一シートを排出する位置でシート束を排出することができる)。右スライドガイド301もシート束を排出する位置と同じ位置で単一シートを排出することができる
【0088】
ここで、上記隙間をE2≒F2とすると、上記距離Kは、シート束が単一シートに対して、図16において右側にずれている距離Lと同じである。したがって、本実施形態の左スライドガイド302は、シート搬送方向の上流側を、シート束が単一シートに対してずれている距離とほぼ同じ距離(K=L)だけカットした形状になっている。
【0089】
このように、本実施形態のシート後処理装置における下流側中間積載部300Cは、左スライドガイド302の上流側部分をシート束が単一シートに対してずれている距離と同じ距離だけカットしただけで、単一シートとシート束とに関係なく、スライドガイド301,302を、常時、同じ位置に退避させることによって、単一シートとシート束を排出することができ、かつ隙間E1と隙間E2とがほぼ同じである(E1≒E2)ので、次の特長がある。
【0090】
綴じたシート束を排出するときの左スライドガイド302の開放移動距離を本来の距離にして、従来よりも短くすることができるので、その分無駄な動きがなくなり、シート処置能率を高めることができる。単一シートを排出するときの各スライドガイドの移動量を従来よりも少なくすることができる。すなわち、シート束が単一シートに対してずれている距離だけ移動量を少なくすることができる。スライドガイドの移動量を少なくすることによって、シート排出時間を短縮して、シート排出能率を高めることができる。また、スライドガイドの移動量を少なくすることによって、装置を小型にすることができる。
【0091】
また、隙間E1と隙間E2とがほぼ同じである(E1≒E2)ので、両方のスライドガイド301,302がシート束の両端からほとんど同時に離れるので、シート束を同じ位置に水平落下させることができる。すなわち、シート積載部上へのシートの積載性の乱れを防止することができる。
【0092】
なお、本実施形態のシート後処理装置300における下流側中間積載部300Cは、頻繁に処理するシートのサイズに合わせて、E1≒E2になるようにしてあるが、他の異なるサイズのシートのときには、必ずしも、E1≒E2にはならない。そこで、他のサイズのシートにも対応できるように、スライドガイド301,302の退避速度を従来よりも速くしてある。ちなみに、退避速度は、約200mm/sに設定してある。これによって、ちなみに、A4サイズ(297×210)のシート束とLTRサイズ(279.4×215.9)のシート束とのシート幅誤差約6mmによる落下誤差を約30msに押さえて、積載トレイ部325(図1参照)上への積載性の乱れを防止することができる。
【0093】
シートのサイズが変わってもE1≒E2に調整できるようにしたのが後述する第3実施形態のシート後処理装置600における下流側中間積載部600Cである。
【0094】
ところで、図13に示す整合ズレ防止手段である既述したシート押さえ機構400は、先端に摩擦部材400aを設けてあるとともに、軸400cを支点として回動自在な押圧部材であるアームレバー400bと、このアームレバー400bを回動させて、アームレバー400bの押圧動作を解除する解除手段であるソレノイド401と、アームレバー400bを矢印Q1の方向、すなわち、シートSを右スライドガイド301(図12参照)の方向に押し付ける方向に付勢する不図示のねじりコイルばねとを備えている。
【0095】
ここで、このシート押さえ機構400のアームレバー400bは、シート排出動作には、ねじりコイルばねの力により、整合された先行シートSaを図13に示すように後続シートSbが通過するシート搬送経路より外側、つまり通紙範囲外の位置で押圧するようにしている。
【0096】
これにより、次に排出される後続シートSbにアームレバー400bが干渉するのを防ぐことができるとともに、すでに、下流側中間積載部300Cに整合された状態で保持されている先行シートSaが後続シートSbにより押し出されることがないようにすることができる。
【0097】
一方、後続シートSbが完全に排出されると、後続シートSbは、既述した左スライドガイド302(図12参照)の移動にともなって図14(a)に示す矢印Q2の方向へ移動する。そして、このように後続シートSbが移動する間に、ソレノイド401はオンになる。これにより、アームレバー400bは、図14(b)に示す矢印Q3の方向へ回動し、この結果、後続シートSbがアームレバー400bの下に入り込む。
【0098】
なお、この後、図1に示すパドル322によるシート搬送方向の整合が行われた後、スライドガイド302が待機位置に戻るようになるが、本実施形態のシート後処理装置300においては、スライドガイド302が待機位置に戻り後続シート搬入準備が完了する前にソレノイド401がオフとなるようになっている。これにより、アームレバー400bが再び先行シートSaを押さえ込むようになり、この結果、先行シートSaが、この後、搬送される後続シートSbにより押し出されるようにすることができる。
【0099】
〔第2実施形態〕
本発明における第2の実施形態のシート後処理装置500における下流側中間積載部を図17に基づいて説明する。図17には、第1実施形態の下流側中間積載部300Cと第2の実施形態の中間積載手段である例えば下流側中間積載部500Cと比較するため、図17(a)に第1実施形態の中間積載部300Cを示し、図17(b)に第2の実施形態の下流側中間積載部500Cを示してある。
【0100】
なお、図17において、シート束S1を破線、単一なシートS2を実線で図示してある。右スライドガイド501は、第1の実施形態の右スライドガイド301と同様な動きをする。左スライドガイド502は、整合処理時(2点鎖線で示した位置への往復移動時)には、第1の実施形態の左スライドガイド302と同様にシート搬送方向と直交する方向、矢印T1で示すように平行に移動する。しかし、左スライドガイド502は、退避位置近傍に差し掛かったとき、不図示のレールに案内されて、上流端側が矢印T2方向に回転し、実線で示した斜めの退避状態になる。
【0101】
第2実施形態の左スライドガイド502は、第1実施形態の左スライドガイド302の上流側部分の幅Xと同じ幅Xで短冊状に形成されている。したがって、第2実施形態の左スライドガイド502は、第1実施形態の左スライドガイド302のシート保持部分340を有していない。退避時の開口部幅は、シート搬送方向上流に対して、下流側が狭くなっている。さらに、シート束Sの落下時には、スライドガイド301、302の保持面との隙間が、ほぼ左右均等(E1≒E2)になるようになっている。このため、第1実施形態と同様に、安定した落下積載が可能である。図17中、F2は、単一シートS2と左スライドガイド302,502との間の隙間を示している。
【0102】
また、単一シートの排出において、左スライドガイド502が退避位置に傾いて、シートSと干渉しているように見える。しかし、その干渉していると思われる部分は、第1実施形態の屈曲部300Dと同様な、スライドガイド501,502の屈曲部560(右スライドガイドの屈曲部は図示省略)よりシート搬送方向下流に位置しているため、シート落下時に、シートとスライドガイドとが干渉しないようになっている。
【0103】
第2実施形態のシート後処理装置500における下流側中間積載部500Cも第1実施形態のシート後処理装置300における下流側中間積載部300Cと同じような特長を有している他に、第2実施形態の下流側中間積載部500は、第1実施形態の下流側中間積載部300Cのシート保持部分340を有していないので、デザインが洗練されている。また、左スライドガイド502が傾いている分、装置を小型にすることができる。
【0104】
なお、本実施形態の下流側中間積載部500Cは、第1実施形態の下流側中間積載部300Cと同様に、頻繁に処理するシートのサイズに合わせて、E1≒E2になるようにしてあるが、他の異なるサイズのシートのときには、必ずしも、E1≒E2にはならない。そこで、他のサイズのシートにも対応できるように、スライドガイド501,502の退避速度を従来よりも速くしてある。ちなみに、退避速度は、約200mm/sに設定してある。
【0105】
〔第3実施形態〕
本発明における第3の実施形態のシート後処理装置600における下流側中間積載部600Cを図18に基づいて説明する。なお、図18において、シート束S1を破線、単一なシートS2を実線で図示してある。本実施形態の中間積載手段である例えば下流側中間積載部600Cが第1、第2実施形態の下流側中間積載部300C,400Cと異なる部分は、スライドガイド601,602の退避時に左スライドガイド602の支持部である例えば底面602cのシート搬送方向下流側に設けた残存部である例えばシート保持部分640がシートサイズごとにユーザによって位置を調整できるようになっていることである。
【0106】
すなわち、第1実施形態の下流側中間積載部300Cでは、シートサイズが異なるとE1≒E2でなくなるため、シートを均等落下させることができなくなる。そこで、スライドガイドの退避速度を速くしているが、本実施形態の下流側中間積載部600Cは、第1実施形態の下流側中間積載部300Cのシート保持部分640を位置調節できるようにして、シートサイズが異なってもE1≒E2となるようにして、スライドガイドの退避速度を速くする必要がないようにしている。退避速度を速くしてシートを排出落下させてもよいことは勿論である。
【0107】
本実施形態の下流側中間積載部600Cは、図18に示すLTRサイズ(279.4×215.9)が整合処理されて落下する場合S1(LTR)に、スライドガイド601,602が退避状態にあるとき、各々右スライドガイド601の支持部である例えば底片601cとシートS1との隙間E1と、シート保持部分640とシートS2との隙間E2とは、ほぼ等しく設定してある(E1≒E2)。そのため、シート束が均等にスライドガイドから脱し、安定した落下となる。しかし、A4サイズ(297×210)のシートが落下するときには、シート保持部分640とシートS1(A4サイズ)との隙間eが、上記隙間E2より広くなり、e≒E1にならない。このため、A4サイズのシート束が落下するとき、アンバランスな落下になり、積載トレイ部325(図1参照)上への積載性が乱れる恐れがある。
【0108】
そこで、本実施形態の下流側中間積載部600Cにおいては、シート保持部分640の位置を、上記eの隙間がE2になるように、シート保持部分640の位置を変える。スライドガイド602にはシートサイズ毎の目盛りを印してあり、ユーザは、A4サイズの目盛りを選択して、その目盛りに合わせてシート保持部分640の位置を変えることによって、上記隙間eを隙間E2にすることができる。これによって、A4サイズのシート束であっても、LTRサイズのシート束と同様に、均等に落下させることができる。
【0109】
このようにして、本実施形態の下流側中間積載部600Cは、シートサイズに応じて、シート保持部分640の位置を変えて、上記隙間eを隙間E2(≒E1)にすることができるので、シートサイズに関係なく、シート束を均等に落下させて、積載トレイ部325(図1参照)上への積載性の乱れを防止することができる。
【0110】
なお、本実施形態の下流側中間積載部600Cにおいても、シート保持部分640を、図に示すように左スライドガイド602の屈曲部660よりシート搬送方向の下流側に突出してあるため、シートに処理を施さないで排出する単一シートS2(LTR)、S2(A4)が排出されるときに左スライドガイド602とシートが干渉するようなことがない。
【0111】
以上のように、シート保持部分640の突出量を変えることによって、A4サイズ、LTRサイズのみならず、複数サイズの綴じたシート束S1、綴じていない単一シートS2の安定落下をスライドガイドの退避量をふやすことなく、低コストで可能にすることができる。
【0112】
なお、シート保持部分は、不図示の駆動手段によって、シートサイズに合わせて自動的に動かすようにしてもよい。
【0113】
以上、これまでの説明においては、シートに対する処理として綴じ処理を行う場合について述べてきたが、この構成によれば、シートに孔をあけるパンチャーや、糊付けしてシート束をつくるような処理を行うシート後処理装置でも同様の効果を得ることができる。したがって、シート後処理装置のシート後処理は、綴じ処理に限定されるものではない。なお、シートに孔をあけるときには、1枚のシートであっても孔をあける場合がある。
【0114】
以上説明した、1対のスライドガイドは、シート束の場合シートを整合するとともに、シート束を処理位置に位置決めするようになっている。また、シート1枚のときには、シートを処理位置に位置決めするようになっている。
【0115】
また、1対のスライドガイドは、共通のジョガーモータMによって、相対移動するようになっているが、個別のモータによって別々に作動するようにしてもよい。
【0116】
屈曲部360,560,660は、必ずしも必要としない。図8に示す、搬送ニップラインNLより上方に支持部材であるスライドガイド301,302,501,502,601,602を上方に向けることによって、処理を施さないシートは、シート保持部分340,640や傾斜したスライドガイド502の下流端部に載るようなことがなく、1対の支持部材301,302,501,502,601,602の間から確実に落下させることができる。
【0117】
本発明の実施態様の例を以下に列挙する。
【0118】
[実施態様1]シートを搬送する搬送手段と、前記搬送手段から送り込まれた前記シートの両側端部を支持する互いに接近離間可能な1対の支持部材を有して、基準となる一方の支持部材に前記シートを他方の支持部材で押し付けて該シートを位置決めする中間積載手段と、前記中間積載手段で位置決めされたシートに処理を施す処理手段と、離間した前記1対の支持部材の間から落下するシートを受け取る排出積載手段と、を備えたシート後処理装置において、前記1対の支持部材は、互いに離間する方向に退避した状態において、シート搬送方向に対して交差する方向の間隔が、前記シート搬送方向の上流側に比較して、前記シート搬送方向の下流側が狭まっていることを特徴とするシート後処理装置。
【0119】
実施態様1の下流側中間積載部は、前記支持部同士の間隔をシート搬送方向の下流側よりも上流側を広くしたので、処理を施したシート(又は、シート束)を排出するときの他方の支持部材の開放移動距離を本来の距離にして、従来よりも短くすることができるので、その分無駄な動きがなくなり、シート後処理能率を高めることができる。処理を施さないシートを排出するときの1対の支持部材の移動量を従来よりも少なくすることができる。支持部材の移動量を少なくすることによって、シート排出時間を短縮して、シート排出能率を高めることができる。また、支持部材の移動量を少なくすることによって、装置を小型にすることができる。また、両方の支持部材がシートの両端からほとんど同時に離れるので、シート束を同じ位置に水平落下させることができる。すなわち、排出積載手段上へのシートの積載性の乱れを防止することができる。
【0120】
[実施態様2]前記1対の支持部材は、前記シートの端部を支持する支持部を各々有し、前記他方の支持部材の支持部の一部分を切除して残った残存部によって、互いに離間する方向に退避した状態において、シート搬送方向に対して交差する方向の間隔が、前記シート搬送方向の上流側に比較して、前記シート搬送方向の下流側が狭まっていることを特徴とする実施態様1に記載のシート後処理装置。
【0121】
実施態様2の下流側中間積載部は、他方の支持部材の支持部の一部分を切除して残った残存部によって、前記支持部同士の間隔をシート搬送方向の下流側よりも上流側を広くしたので、処理を施したシート(又は、シート束)を排出するときの他方の支持部材の開放移動距離を本来の距離にして、従来よりも短くすることができるので、その分無駄な動きがなくなり、シート後処置能率を高めることができる。処理を施さないシートを排出するときの1対の支持部材の移動量を従来よりも少なくすることができる。支持部材の移動量を少なくすることによって、シート排出時間を短縮して、シート排出能率を高めることができる。また、支持部材の移動量を少なくすることによって、装置を小型にすることができる。また、両方の支持部材がシートの両端からほとんど同時に離れるので、シート束を同じ位置に水平落下させることができる。すなわち、排出積載手段上へのシートの積載性の乱れを防止することができる。
【0122】
[実施態様3]前記1対の支持部材は、前記シートの端部を支持する支持部を各々有し、支持した前記シートを排出するとき、前記他方の支持部材が前記一方の支持部材に対して傾き、シート搬送方向に対して交差する方向の間隔が、前記シート搬送方向の上流側に比較して、前記シート搬送方向の下流側が狭まっていることを特徴とする実施態様1に記載のシート後処理装置。
【0123】
実施態様3のシート後処理装置は、実施態様1,2のシート後処理装置と同様な特長がある。また、実施態様2のシート後処理装置が備えている残存部を備える代わりに他方の支持部材を傾けたのでデザインが洗練されている。また、他方の支持部材が傾いている分、シート後処理装置を小型にすることができる。
【0124】
[実施態様4]前記1対の支持部材の支持部同士におけるシート搬送方向の下流側の間隔と上流側の間隔の差は、前記搬送手段によって搬送されてきた前記シートを基準となる前記一方の支持部材に移動させる距離とほぼ同じに設定してあることを特徴とする実施態様1乃至3のいずれか1つに記載のシート後処理装置。
【0125】
実施態様4のシート後処理装置は、処理したシート(又は、シート束)を排出するときの他方の支持部材の開放移動距離を本来の距離にして、従来よりも短くすることができるので、その分無駄な動きがなくなり、シート処理能率を高めることができる。また、処理を施したシートが処理を施さないシートに対してずれている距離の2倍の長さだけ狭めることができて、シート後処理装置を小型にすることができる。
【0126】
[実施態様5]前記残存部は、前記一方の支持部材に対して接近離間可能に前記他方の支持部材に設けられていることを特徴とする実施態様2に記載のシート後処理装置。
【0127】
実施態様5のシート後処理装置は、シートサイズに応じて、残存部の位置を変えて、一方の支持部材とシートとの隙間と、他方の支持部材の残存部とシートとの間の隙間とをほぼ同じにすることができるので、シートサイズに関係なく、シート(又は、シート束)を均等に落下させて、排出積載手段上への積載性の乱れを防止することができる。
【0128】
[実施態様6]前記残存部は、三角形に形成されていることを特徴とする実施態様2又は5に記載のシート後処理装置。
【0129】
[実施態様7]前記1対の支持部材は、互いに平行に接近して前記シートを位置決めすることを特徴とする実施態様1乃至5のいずれか1つに記載のシート後処理装置。
【0130】
実施態様7のシート後処理装置は、シートを所定の位置に正確に位置決めすることができる。
【0131】
[実施態様8]前記1対の支持部材は、前記シート搬送方向の下流端側が上流端側よりも高くなっていることを特徴とする実施態様1乃至5,7のいずれか1つに記載のシート後処理装置。
【0132】
実施態様8のシート後処理装置は、処理しないシートが他方の支持部材の下流端部に載るようなことがなく、1対の支持部材間から確実に落下させることができる。
【0133】
[実施態様9]前記1対の支持部材は、下流端側が上流端側よりも高くなるように前記シート搬送方向の中間部において屈曲していることを特徴とする実施態様1乃至5,7,8のいずれか1つに記載のシート後処理装置。
【0134】
実施態様9のシート後処理装置は、処理しないシートが他方の支持部材の下流端部に載るようなことがなく、1対の支持部材間から確実に落下させることができる。
【0135】
[実施態様10]シートに画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部で形成されたシートに処理を施すシート後処理装置と、を備え、前記シート後処理装置は、実施態様1乃至9のいずれか1つに記載のシート後処理装置であることを特徴とする画像形成装置。
【0136】
実施態様10の画像形成装置は、シート排出能率の高いシート後処理装置を備えているので、画像形成能率を高めることができる。
【0137】
【発明の効果】
本発明のシート後処理装置は、1対の支持部材が外側に退避後状態において支持部同士の間口幅が、シート搬送方向の上流側に比較して、下流側が狭まっているので、片側基準でシートを整合されて排出されるシートであっても、あるいは、片側に寄せられずにそのまま排出されるシートであっても、排出積載手段に落下積載されるときの、他方の支持部材の退避量を少なくとも片側基準でシートを整合されて排出されるシートを排出するときの退避量で済み、1対の支持部材の退避量を少なくすることができる。
【0138】
本発明のシート後処理装置は、1対の支持部材が下流端側が上流端側よりも高くなるようにシート搬送方向の中間部において屈曲しているので、少なくとも屈曲点以降において、1対の支持部材が外側に退避したときのシート搬送方向に対して直交する間口幅が、シート搬送方向上流に比較して、下流側が狭まっているので、搬送手段によって搬送されるシートの搬送角度(例えば、ニップ角度)で搬送されたシートの剛性が低い場合、シートが自重によって先端が垂れ下がる。しかし、仮に、剛体の高いシートが搬送されて、そのシートがシートの搬送角度を維持して排出されたとしても、搬送角度より上側に屈曲した1対の支持部材の間口が狭いのであれば、俯瞰視して、処理を施さないシートの排出位置が、残存部や傾斜部とオーバーラップしていたとしても、残存部や傾斜部の下を、処理を施さないシートが通過できるため、処理を施さないシートが支持部材に引っかかることはない。このため1対の支持部材を必要以上に開く必要がなくなり、装置を小型にすることができて、シート処理能率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のシート後処理装置を装置本体に備えた画像形成装置の一例であるレーザビームプリンタの全体構成を示す概略断面図である。
【図2】図1のレーザビームプリンタの外観斜視図である。
【図3】シートが画像形成装置本体からシート後処理装置にシートが向かう場合のシート後処理装置の各部の状態を示す図である。
【図4】処理を施さないシートを排出している状態を示す図である。
【図5】第1実施形態のシート後処理装置の図である。
(a) シート後処理装置の平面図である。
(b) (a)を手前側から見た図である。
【図6】第1実施形態のシート後処理装置において、スライドガイドがホームポジションに位置してシート束が落下する状態を示す図である。
(a) 平面図である。
(b) (a)を手前側から見た図である。
【図7】第1実施形態のシート後処理装置において、処理を施したシートを排出するときと、処理を施さないシートを排出するときとの状態を示す図である。
(a) 平面図である。
(b) (a)を手前側から見た図である。
【図8】第1実施形態のシート後処理装置において、スライドガイドの屈曲状態を説明するための図である。
【図9】第1実施形態のシート後処理装置において、シートの先端が上流側中間積載部に到達した状態を示す図である。
【図10】第1実施形態のシート後処理装置において、シートが下流側中間積載部に到達した状態を示す図である。
【図11】第1実施形態のシート後処理装置において、シートが下流側中間積載部からシート積載部に落下積載する状態を示す図である。
【図12】第1実施形態のシート後処理装置において、シートを所定の位置に位置決めした状態を示す図である。
(a) 平面図である。
(b) (a)を手前側から見た図である。
【図13】第1実施形態のシート後処理装置における、シート押さえ機構をシート搬送方向から見た図である。
(a) シートを押さえた状態の図である。
(b) シートの押さえを解除した図である。
【図14】第1実施形態のシート後処理装置における、シート押さえ機構の図である。
(a) 拡大図である。
(b) シート搬送方向から見た図であり、シートを押さえを解除した状態の図である。
【図15】第1実施形態のシート後処理装置において、処理を施したシートをシート積載トレイに落下する前にスライドガイドが開いている途中の状態を示した下流側中間積載部の平面図である。
【図16】第1実施形態のシート後処理装置と従来のシート後処理装置との比較対照図である。
(a) 第1実施形態のシート後処理装置の平面図である。
(b) 従来のシート後処理装置の平面図である。
【図17】第1実施形態のシート後処理装置と第2実施形態のシート後処理装置との比較対照図である。
(a) 第1実施形態のシート後処理装置の平面図である。
(b) 第2実施形態のシート後処理装置の平面図である。
【図18】第3実施形態のシート後処理装置の平面図である。
【符号の説明】
b 単一シートとシート束とのずれ量
c 単一シートとシート束とのずれ量
e シート保持部分とシートS1(A4サイズ)との隙間e
D シートとスライドガイドとの隙間
E1 シート束と右スライドガイドとの間に隙間
E2 シート束と左スライドガイドとの隙間
F1 単一シートと右スライドガイドとの間の隙間
F2 単一シートと左スライドガイドとの間の隙間
H ステイプラ(処理手段)
K 左スライドガイドの右端とシート保持部分の先端との距離
L 単一シートに対するシート束のずれ距離
N 単一シートとシート束とのずれ量
NL 搬送ニップライン
NS 排紙軌跡
S シート
S1 シート束
S2 単一シート
Sc、Sd シートの端面
100 レーザビームプリンタ(画像形成装置)
100A プリンタ本体
101 感光体ドラム(画像形成手段)
300 第1実施形態のシート後処理装置
300A ケーシング部
300B 上流側中間積載部
300C 下流側中間積載部(中間積載手段)
300D 屈曲部
301 スライドガイド(支持部材)
301c 底片(支持部)
302 スライドガイド(下流側中間積載部)
302c 底片(支持部)
303,304 基準ピン
310 スライドラック
312 スライドラック
314 ばね
325 シート積載部(排出積載手段)
330 排出ローラ対(搬送手段)
340 シート保持部分(残存部)
500 第2実施形態のシート後処理装置
500C 下流側中間積載部(中間積載手段)
501 右スライドガイド
502 左スライドガイド
560 屈曲部
600 第3実施形態のシート後処理装置
600C 下流側中間積載部(中間積載部)
601 右スライドガイド
601c 底片(支持部)
602 左スライドガイド
602c 底片(支持部)
640 シート保持部分(残存部)
660 屈曲部

Claims (8)

  1. シートを搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段から搬送されたシートのシート搬送方向と交差する方向の両側端部を支持する支持部を有し、シートの前記側端部の整合とシートの排出を行うため、シート搬送方向と交差する方向に互いに接近離間可能な1対の支持部材を備えた中間積載手段と、
    間した前記1対の支持部材の間から落下するシートを受け取る排出積載手段と、を備えたシート後処理装置において、
    前記1対の支持部材は、基準となる一方の支持部材にシートを他方の支持部材で押し付けてシートの前記側端部の整合を行う整合ポジションと、前記搬送手段によって搬送されてきたシートをそのまま前記排出積載手段に排出するためと、前記1対の支持部材により整合されたシートを前記排出積載手段に排出するために互いに離間した退避ポジションとの間を移動可能であり、
    前記他方の支持部材の支持部に、前記支持部における前記シート搬送方向と交差する方向の内端の間隔が、シート搬送方向の上流側よりもシート搬送方向の下流側が狭くなるように突出部を備えた
    ことを特徴とするシート後処理装置。
  2. シートを搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段から搬送されたシートのシート搬送方向と交差する方向の両側端部を支持する支持部を有し、シートの前記側端部の整合とシートの排出を行うため、シート搬送方向と交差する方向に互いに接近離間可能な1対の支持部材を備えた中間積載手段と、
    間した前記1対の支持部材の間から落下するシートを受け取る排出積載手段と、を備えたシート後処理装置において、
    前記1対の支持部材は、基準となる一方の支持部材にシートを他方の支持部材で押し付けてシートの前記側端部の整合を行う整合ポジションと、前記搬送手段によって搬送されてきたシートをそのまま前記排出積載手段に排出するためと、前記1対の支持部材により整合されたシートを前記排出積載手段に排出するために互いに離間した退避ポジションとの間を移動可能であり、
    前記他方の支持部材は、前記退避ポジションにおいて、前記支持部における前記シート搬送方向と交差する方向の内端の間隔が、シート搬送方向の上流側よりもシート搬送方向の下流側が狭くなるように前記一方の支持部材の側に傾いている、
    ことを特徴とするシート後処理装置。
  3. 前記1対の支持部材の支持部同士におけるシート搬送方向の下流側の前記支持部における内端の間隔と上流側の前記支持部における内端の間隔の差は、前記退避ポジションと前記整合ポジションとの距離と同じに設定してあることを特徴とする請求項1又は2に記載のシート後処理装置。
  4. 前記突出部は、三角形に形成されていることを特徴とする請求項1又はに記載のシート後処理装置。
  5. 前記1対の支持部材は、互いに平行に接近して前記シートを位置決めすることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1つに記載のシート後処理装置。
  6. 前記1対の支持部材は、前記シート搬送方向の下流端側が上流端側よりも高くなっていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1つに記載のシート後処理装置。
  7. 前記1対の支持部材は、下流端側が上流端側よりも高くなるように前記シート搬送方向の中間部において屈曲していることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1つに記載のシート後処理装置。
  8. シートに画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段によって画像を形成されたシートを排出する請求項1乃至のいずれか1項に記載のシート後処理装置と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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