JP3110662B2 - シート供給装置および画像形成装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、プリンタ，ファク
シミリ，複写機等の画像形成装置にシートを供給するた
めのシート供給装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、レーザープリンタ等の画像形成装
置においては、画像処理速度の向上、ネットワーク環境
下での使用等に伴い、高速かつ大量処理の要求が高まっ
ている。従って、画像形成装置に用いられるシート供給
装置においても、大容量化と共にシートの供給に高い信
頼性が要求されるようになってきている。

【０００３】この要求に応じて、画像形成装置におい
て、シート供給容量を拡張するためのオプションのカセ
ットフィーダ或いはシート供給デッキを増設することが
一般的に行われてきている。

【０００４】このシート供給デッキを増設するための技
術としては、例えば特開昭64-75355号公報に開示された
技術がある。ここでは、プリンタにオプションとして給
紙カセットを有する給紙部を取り付けるための技術が記
載されており、図８、図９を用いてその概略を説明す
る。

【０００５】図８および図９において、プリンタ本体10
0 の下部には給紙カセット101 を有する下部給紙部102
がオプションとして接続されている。また、プリンタ本
体100 と下部給紙部102 との側面には、下部給紙部102
の給紙カセット101 から送り出されたシートをプリンタ
本体100 の画像形成部へ搬送するための中間搬送部103
が設けられている。

【０００６】この中間搬送部103 は、下部給紙部102 に
設けられている支軸104 により回動可能に支持されたフ
レーム105 と、該フレーム105 内に設けられ、シートを
搬送するガイド106 ，107 ，108 及び搬送ローラ対109
とから構成されている。

【０００７】そして、中間搬送部103 は、図９に示すよ
うに、ピン110 によりフレーム105に対して回動自在に
支持されたロックレバー111 の爪部111aが下部給紙部10
2 に固定されているストッパ112 に係合することにより
プリンタ本体100 に固定される。また、ロックレバー11
1 を図９の矢印ｇ方向に回動させて爪部111aをストッパ
112 との係合から解除すると、フレーム105 が回動して
プリンタ本体100 から外れ、シートの詰まり等の処理が
行える。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のシート供給装置では、次のような問題点を有してい
た。即ち、中間搬送部103 は、フレーム105 に設けた回
動自在なロックレバー111 の爪部111aを下部給紙部102
に設けたストッパ112 に係合させることによりプリンタ
本体100 に固定されるため、中間搬送部103 は下部給紙
部102 を基準とした位置決めがなされてプリンタ本体10
0 に固定されることになる。

【０００９】従って、中間搬送部103 からプリンタ本体
100 にシートを受け渡すところでの、中間搬送部103 側
のシートを案内するガイド106 ，108 とプリンタ本体10
0 側のシートを案内するガイド113 ，114 との相対位置
がずれてしまうと、シートの搬送不良を起こすおそれが
ある。

【００１０】特に、プリンタ本体100 と下部給紙部102
とが左右方向にずれて接続されると、中間搬送部103 が
プリンタ本体100 に干渉してしまって、ロックレバー11
1 の爪部111aがストッパ112 に係合することが出来なく
なったり、逆に、中間搬送部103 のシートの排出口とプ
リンタ本体100 のシート受け入れ口とが離れてしまって
シートの受け渡しが円滑に出来ないという問題がある。

【００１１】上記問題を解決するためには、プリンタ本
体100 と下部給紙部102 の接続位置精度を高める必要が
あり、両者を高精度に接続するための構造が複雑になっ
たり、組み付け作業性が悪化する等の問題がある。

【００１２】本発明は、以上の問題点に鑑みてなされた
もので、簡単な構成で、中間搬送部から装置本体へのシ
ートの受け渡しを円滑に出来るシート供給装置およびこ
れを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。

【００１３】

【課題を解決するための手段】本発明に係るシート供給
装置は、画像形成装置本体に接続され、該画像形成装置
本体内にシートを供給するためのシート供給装置におい
て、前記画像形成装置本体の下側に設けられたシート供
給装置本体と、前記シート供給装置本体に設けられ、複
数のシートを支持するためのシート支持手段と、前記シ
ート支持手段からシートを送り出すためのシート給送手
段と、前記シート供給装置本体に回動自在に設けられ、
前記画像形成装置本体の側面に設けられたシート受け入
れ口に、前記シート給送手段から送り出されたシートを
搬送するための搬送ユニットと、前記シート受け入れ口
近傍において前記搬送ユニットを位置決めするために該
搬送ユニットに設けられ、前記画像形成装置本体に当接
する位置決め手段と、を備え、前記搬送ユニットは、前
記位置決め手段が前記画像形成装置本体に当接する方向
に付勢手段によって回転付勢されていることを特徴とす
る。

【００１４】また、前記位置決め手段は、突起形状の位
置決め部材であり、該位置決め部材が前記シート受け入
れ口近傍において前記画像形成装置本体の側面に当接し
て前記搬送ユニットの位置決めを行うことを特徴とす
る。

【００１５】また、前記付勢手段は、前記搬送ユニット
と前記画像形成装置本体とに係合されたネジリコイルバ
ネにより構成すれば好ましい。また、前記付勢手段は、
前記搬送ユニットと前記シート供給装置本体との間に設
け、該搬送ユニットにシートを搬送するための駆動を伝
達するための駆動伝達手段の駆動伝達力により前記搬送
ユニットを前記画像形成装置本体の側面に当接する方向
に発生するモーメントにより構成すれば好ましい。

【００１６】また、前記駆動伝達手段は、前記シート供
給装置本体側に設けた伝達ギアと、前記搬送ユニット側
に設けた被伝達ギアとを備えたギア列を有し、前記伝達
ギアから前記被伝達ギアへの駆動伝達時に、その駆動伝
達力が前記搬送ユニットを前記画像形成装置本体の側面
に当接する方向のモーメントを発生するように構成した
ことを特徴とする。

【００１７】また、前記搬送ユニットが前記画像形成装
置本体の側面から離間する時に前記被伝達ギアが前記伝
達ギアから離間するように構成したことを特徴とする。

【００１８】また、前記位置決め部材は、前記搬送ユニ
ットが前記付勢手段の付勢力によって前記画像形成装置
本体の側面に当接する時の衝撃を緩和する緩衝作用を有
する材料で形成されていることを特徴とする。

【００１９】また、前記搬送ユニットは、前記画像形成
装置本体の側面から離間する方向に回動させた時に、前
記付勢手段による付勢力と前記搬送ユニットの自重とが
釣り合って離間状態を維持するように構成したことを特
徴とする。

【００２０】また、前記位置決め手段は、前記シート受
け入れ口近傍において前記搬送ユニットを前記画像形成
装置本体の側面にロックするためのロック手段であるこ
とを特徴とする。

【００２１】上記手段によれば、シート受け入れ口近傍
において位置決め手段によって搬送ユニットを位置決め
するため、画像形成装置本体とシート供給装置本体との
接続が多少ずれても搬送ユニットとシート受け入れ口と
の位置関係が大きくずれることがないため、シートの受
け渡しが円滑に行える。そのため、シート支持手段から
送り出されて搬送ユニットを通って画像形成装置本体に
供給されるシートの搬送不良を低減することが出来る。

【００２２】搬送ユニットを付勢手段により付勢して突
起状の位置決め部材を画像形成装置本体の側面に当接さ
せることにより位置決めを行う場合には、搬送ユニット
のセットおよび位置決めが容易に行える。

【００２３】また、画像形成装置本体とシート供給装置
とを接続した後に、画像形成装置本体とシート供給装置
とが相対的にずれた場合でも、搬送ユニットは画像形成
装置本体に固定されていないため、変形や破損等を起こ
すことがない。

【００２４】前記位置決め部材を緩衝作用を有する材料
で形成すれば、付勢手段により搬送ユニットが回動付勢
されて画像形成装置本体の側面に衝突した時に衝撃を緩
和することが出来る。

【００２５】搬送ユニットを画像形成装置本体の側面か
ら離間する方向に回動させた時に、付勢力と自重とを釣
り合わせて搬送ユニットの離間状態を維持するように構
成した場合には、搬送ユニットが開いた状態で維持され
るため、シート詰まりの処理やその他のメンテナンス作
業を容易に行うことが出来る。

【００２６】また、伝達ギアから被伝達ギアへの駆動伝
達時に、その駆動伝達力が搬送ユニットを画像形成装置
本体の側面に当接する方向のモーメントを発生すること
で、シートの剛性が大きい場合でも搬送ユニットを画像
形成装置本体の側面に確実に当接させることが出来る。

【００２７】また、搬送ユニットが画像形成装置本体の
側面から離間する時に被伝達ギアが伝達ギアから離間す
ることで前記モーメントの作用を遮断することが出来
る。

【００２８】

【発明の実施の形態】図１〜図６により本発明に係るシ
ート供給装置およびこれを備えた画像形成装置の第１実
施形態を具体的に説明する。図１は本発明に係るシート
供給装置においてシート供給デッキを画像形成装置本体
の下部に配置して構成した様子を示す断面説明図、図２
は搬送ユニットを起立させた際の様子を示す断面図、図
３は搬送ユニットを開放した際の様子を示す断面図、図
４は搬送ユニットから内側搬送ガイドを開放した際の様
子を示す断面図、図５、図６は搬送ユニットに駆動を伝
達するギア列の構成を示す図である。

【００２９】図において、１は電子写真画像形成装置
（以下、単に『画像形成装置』という）の本体であり、
画像形成手段となる画像形成部および該画像形成部に対
して紙や合成樹脂等の所定の材質で構成されるシートＰ
を搬送する搬送ローラや搬送ガイド等のシート搬送手段
で構成される主シート搬送路Ｍ等を有して構成されてい
る。２は画像形成装置本体１に増設されたシート供給装
置としてのシート供給デッキであり、３はシート供給デ
ッキ２から供給されたシートＰを画像形成装置本体１の
主シート搬送路Ｍに導くための副シート搬送路Ｓを有す
る搬送ユニットである。

【００３０】シート供給デッキ２の内部にはガイド２ａ
により該シート供給デッキ２から正面（図１のシート面
に垂直方向）に引出し可能に支持されたシート収容庫４
が設けられている。シート収容庫４の内部には所定位置
に配置された滑車等に係合されたワイヤ５によって昇降
自在に張架されたシート支持手段であるシート積載台６
が設けられている。

【００３１】シート積載台６および該シート積載台６に
積載されたシートＰはワイヤ５がワイヤ巻取軸７に巻き
取られ或いは送り出されることで昇降し、図示しないシ
ート面検出手段によりシートＰの最上面の高さ位置がシ
ート給送手段となるシート供給ローラ８に当接する位置
に略一定になるように制御される。

【００３２】シート供給ローラ８に当接されたシートＰ
はシート供給ローラ８が回転することによってシート給
送手段であるフィードローラ９に供給され、フィードロ
ーラ９とシート給送手段であるリタードローラ10により
重送しないように一枚ずつ分離されて搬送される。この
分離方式は一般的なフリクションリタード方式で構成さ
れる。

【００３３】分離されたシートＰは更に搬送ユニット３
に設けられた副シート搬送路Ｓを構成する搬送ローラ対
11，12によって鉛直上方向に搬送され、画像形成装置本
体１の側面に設けたシート受け入れ口13から該本体１の
内部に設置された主シート搬送路Ｍに搬入される。その
後、主シート搬送路Ｍを構成する搬送ローラ14、レジス
トローラ15により画像形成部に搬送される。

【００３４】画像形成部に搬送されたシートＰは電子写
真感光体ドラム16上のトナー像が転写ローラ17により転
写され、定着装置18により転写された画像がシートＰ上
に定着される。このようにして画像が形成されたシート
Ｐは排出ローラ19により排出トレイ20上に排出される。

【００３５】図の21，22は画像形成装置本体１内部に設
けられたシートカセット、23，24はシートカセット21，
22から夫々シートを供給するシート供給ローラ、25，26
はシートカセット21，22から供給されたシートを一枚ず
つ分離して主シート搬送路Ｍに給送するための分離ロー
ラ対である。この分離ローラ対25，26は、前述のシート
供給デッキ２内に設けられているフィードローラ９とリ
タードローラ10の構成と同じフリクションリタード方式
である。

【００３６】次に前記搬送ユニット３の構成を図２を用
いて具体的に説明する。搬送ユニット３の下部はシート
供給デッキ２に設けられたヒンジ軸27に軸支されてお
り、これによって搬送ユニット３はシート供給デッキ２
に対してヒンジ軸27を中心にして回動可能に構成されて
いる。

【００３７】またヒンジ軸27には付勢手段となるネジリ
コイルバネ28が嵌挿されており、該ネジリコイルバネ28
の両端部はシート供給デッキ２と搬送ユニット３に夫々
係合している。そしてネジリコイルバネ28の弾性力によ
り搬送ユニット３は図２の矢印ａ方向に常時付勢され、
搬送ユニット３が画像形成装置本体１の側面に起立した
状態を保持出来るようになっている。画像形成装置本体
１が設置されていない場合には、搬送ユニット３は垂直
よりも更に図２の矢印ａ方向に回動され、図示しないス
トッパによって停止状態に保持される。

【００３８】図２に示す搬送ユニット３の上方の端部に
は位置決め手段となるゴムまたは合成樹脂等で構成した
突起形状の位置決め部材29が取り付けてあり、この位置
決め部材29は搬送ユニット３の位置決めと、搬送ユニッ
ト３を起立させて画像形成装置本体１の側面に突き当て
た際に突き当て時の衝撃による破損や傷の発生、或いは
衝撃音の発生等を防止するための緩衝機能とを有してい
る。

【００３９】位置決め部材29により搬送ユニット３を上
述のように起立させた状態で保持することによって副シ
ート搬送路Ｓのシート排出口Ｓａがシート受け入れ口13
に対向し、副シート搬送路Ｓと主シート搬送路Ｍとが接
続されると共に副シート搬送路Ｓのシート受け入れ口Ｓ
ｂがシート供給デッキ２のフィードローラ９，リタード
ローラ10および搬送ガイド等で構成されたシート供給手
段に接続され、シート供給デッキ２内のシートＰを画像
形成装置本体１の画像形成部まで供給することが出来る
ものである。

【００４０】位置決め部材29は、シート排出口Ｓａの近
傍で、且つ、搬送ユニット３の回動支点であるヒンジ軸
27から最も離れた部分に設けられているため、画像形成
装置本体１が図中左右方向に多少ずれたとしても、間隙
Ｘは略一定に維持されて搬送不良の発生を低減すること
が出来る。

【００４１】搬送ユニット３はユニットカバー30に設け
た手掛かり部30ａを図２の矢印ａ方向と反対方向に引く
ことによって画像形成装置本体１の側面から脱離して図
３に示した所定の傾斜角度を有する状態まで搬送ユニッ
ト３を開放することが出来るようになっている。

【００４２】この時、ネジリコイルバネ28の図３の矢印
ａ方向のモーメントは増加するが、搬送ユニット３の全
体の重心の移動による自重が増加し、ネジリコイルバネ
28による弾性力と搬送ユニット３の自重による力とが釣
り合って搬送ユニット３は図３に示す姿勢位置で保持で
きるようになっている。

【００４３】また搬送ユニット３の内部に設けられた内
側搬送ガイド31は搬送ユニット３の搬送ローラ対11のロ
ーラ11ａ，11ｂの内、一方のローラ11ａの軸に軸支され
ており、図４に示すように搬送ユニット３に対して図３
の矢印ｂ方向に回動して所定の角度傾斜させて開放でき
るようになっている。従って、搬送ユニット３を画像形
成装置本体１の側面から開放した後、内側搬送ガイド31
を搬送ユニット３から開放してシートＰのジャム処理が
出来るようになっている。

【００４４】副シート搬送路Ｓには、センサSe1 ，Se2
が配置されており、これ等のセンサSe1 ，Se2 によりシ
ートＰのジャムを検知する。

【００４５】搬送ユニット３内に設けられている搬送ロ
ーラ対11，12の駆動は、図５に示すように、シート供給
デッキ２からギア列Ｇを介して伝達される。ギア列Ｇに
は、シート供給デッキ２側に設けられた伝達ギア35と、
搬送ユニット３側に設けられた被伝達ギア36とを備えて
おり、伝達ギア35に被伝達ギア36が噛み合って伝達ギア
35が図５の矢印ｃ方向に回転することにより搬送ユニッ
ト３内への駆動伝達が可能となる。

【００４６】ここで、伝達ギア35が回転することによ
り、被伝達ギア36が回転して駆動が伝達されることにな
るが、この駆動伝達力Ｆは、図５に示すように、伝達ギ
ア35のピッチ円と被伝達ギア36のピッチ円との接線に対
して圧力角である２０°方向に働く。従って、この駆動
伝達力Ｆは、搬送ユニット３のヒンジ軸27に対して図中
の反時計回り方向に働くモーメントＭ（＝Ｌ×Ｆ）とな
り、搬送ユニット３が画像形成装置本体１の側面に当接
される方向に働く力となる。

【００４７】尚、図６に示すように、ギア列Ｇは、搬送
ユニット３が画像形成装置本体１から離間させた時に、
伝達ギア35と被伝達ギア36が離間して駆動の伝達がされ
なくなる。

【００４８】このように、ネジリコイルバネ28の弾性力
により搬送ユニット３を画像形成装置本体１側へ付勢す
るだけでなく、駆動伝達力Ｆにより生じるモーメントＭ
で搬送ユニット３を画像形成装置本体１側へ付勢するこ
とができるため、搬送ユニット３の姿勢がより安定し、
搬送ユニット３を介してシート供給デッキ２から画像形
成装置本体１へのシートＰの受け渡しを確実で且つ円滑
に行うことができる。

【００４９】また、シートＰを搬送する時に、搬送ユニ
ット３内の搬送路の曲率によって搬送されるシートＰの
剛性により、搬送ユニット３には画像形成装置本体１の
側面から離間させる方向の力が加わり、シートＰの剛性
が大きくなるほど、この離間させる方向の力は増大する
が、剛性の大きなシートＰほど搬送抵抗も大きくなり、
搬送ユニット３の負荷トルクも増大するため、伝達ギア
35と被伝達ギア36との間で伝達される伝達力が増加して
搬送ユニット３を画像形成装置本体１の側面に付勢する
ためのモーメントＭも大きくなる。

【００５０】従って、シートＰの剛性が大きくなっても
搬送ユニット３を画像形成装置本体１の側面に付勢する
ためのモーメントＭも大きくなため、搬送ユニット３が
画像形成装置本体１の側面から離間するのを確実に防止
することができる。

【００５１】尚、搬送ユニット３を画像形成装置本体１
の側面に付勢するための手段として、上記実施形態のよ
うに、ネジリコイルバネ28の弾性力と駆動伝達力Ｆによ
るモーメントＭとを組み合わせても良いが、ネジリコイ
ルバネ28の弾性力または駆動伝達力Ｆによるモーメント
Ｍのいずれか一方のみを用いても良い。

【００５２】上述のように構成することによって画像形
成装置本体１の下部にシート供給デッキ２を配置し、搬
送ユニット３を画像形成装置本体１の側面に起立させて
画像形成装置本体１の主シート搬送路Ｍと副シート搬送
路Ｓとをシート受け入れ口13を介して接続した後、シー
ト供給デッキ２のシート積載台６を上昇させ該シート積
載台６に積載されたシートＰをシート供給ローラ８によ
り供給し、フィードローラ９，リタードローラ10によっ
て分離されたシートＰが搬送ユニット３の副シート搬送
路Ｓ上を鉛直上方に搬送され、画像形成装置本体１の側
面のシート受け入れ口13を介して主シート搬送路Ｍに搬
送され、画像形成部に搬送されて所定の画像が形成され
て排出トレイ20に排出される。

【００５３】次に本発明に係るシート供給装置の第２実
施形態を図７を用いて説明する。尚、前述した第１実施
形態と同じ部材で構成したものは同一の符号を付して説
明を省略する。

【００５４】図７で、前記第１実施形態と同様に画像形
成装置本体１の側面に設けられたシート受け入れ口13に
シートＰを供給し得るように構成した搬送ユニット３の
上方端部には画像形成装置本体１の側面に設けた係合部
32に係合し得るラッチ部材33が設けられている。前記係
合部32とラッチ部材33とにより搬送ユニット３を画像形
成装置本体１の側面にロックするロック手段が構成され
る。

【００５５】従って、ヒンジ軸27を中心にして搬送ユニ
ット３を回動し、搬送ユニット３を起立させてラッチ部
材33の爪部33ａを係合部32に係合することによって搬送
ユニット３が係止され搬送ユニット３を起立した姿勢で
保持すると共に、副シート搬送路Ｓと主シート搬送路Ｍ
とをシート受け入れ口13を介して接続することが出来る
ものである。

【００５６】また、ラッチ部材33の上部の押圧部33ｂを
押すことによって該ラッチ部材33の爪部33ａと係合部32
との係合が解除され、搬送ユニット３を開放することが
出来るようになっている。その他の構成は、前記第１実
施形態と同様に構成されており、同様な効果を得ること
が出来るものである。

【００５７】尚、前記各実施形態では、搬送ユニット３
を画像形成装置本体１の側面に付勢する付勢手段として
ネジリコイルバネ28を用いているが、他の構成として、
ネジリコイルバネの代わりにコイルバネや板バネ等によ
り構成することでも良い。

【００５８】また、前記各実施形態では、搬送ユニット
３にシートを搬送するための駆動を伝達するための駆動
伝達手段としてギア列により構成しているが、他の構成
として、ベルト等により駆動伝達手段を構成することで
も良い。

【００５９】また、前記各実施形態では、本発明に係る
シート供給装置を電子写真画像形成装置に適用したもの
であるが、インクジェット記録装置や熱転写記録装置、
感熱記録装置等の他の記録装置に適用することも可能で
ある。

【００６０】

【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明は、
画像形成装置本体のシート受け入れ口近傍において、該
シート受け入れ口と搬送ユニットとを位置決めするた
め、搬送ユニットとシート受け入れ口との位置関係が大
きくずれることがなく、シートの受け渡しを円滑に行う
ことができる。従ってシート供給装置から画像形成装置
本体に供給されるシートの搬送不良を低減することがで
き、信頼性の高いシート供給装置を提供することができ
る。

【００６１】また、搬送ユニットを付勢手段により付勢
して突起形状の位置決め部材を画像形成装置本体の側面
に当接させることにより画像形成装置本体のシート受け
入れ口と搬送ユニットとの位置決めを行うように構成し
たことにより、搬送ユニットのセットおよび位置決めが
容易に行えるため、シート供給装置本体と画像形成装置
本体との組み付け性を向上させることができる。

【００６２】伝達ギアから被伝達ギアへの駆動伝達時
に、その駆動伝達力により搬送ユニットを画像形成装置
本体の側面に当接する方向のモーメントを発生させるよ
うにした場合にも、搬送ユニットのセットおよび位置決
めが容易となり、また、付勢手段と組み合わせると、搬
送ユニットの姿勢をより安定化させてシートの受け渡し
を確実に且つ円滑に行うことが出来る。更に、搬送する
シートの剛性が大きくなればモーメントも大きくなるた
め、より確実に搬送ユニットを画像形成装置本体の側面
に付勢することが出来る。

【００６３】位置決め部材を緩衝作用を有する材料で形
成すれば、搬送ユニットが回動付勢されて、画像形成装
置本体の側面に衝突した時に衝撃を緩和することが出来
るため、搬送ユニットや画像形成装置本体を変形させた
り破損することがなく、シートの受け渡しを円滑に行え
る状態を維持することが出来る。

【００６４】回転付勢力と自重とを釣り合わせて搬送ユ
ニットを離間状態を維持するように構成した場合には、
搬送ユニットが開いた状態で維持することが出来るた
め、シート詰まりの処理やその他のメンテナンス作業を
容易に行うことが出来、使い勝手を向上させることが出
来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のシート供給装置と画像形成装置本体の
組み付け状態を示す縦断面図である。

【図２】第１実施形態において、図１に示したシート供
給装置から画像形成装置本体にシートを搬送するための
搬送ユニットの構成を示す縦断面図である。

【図３】第１実施形態において、図２に示した搬送ユニ
ットを画像形成装置本体の側面から離間させた状態を示
す図である。

【図４】第１実施形態において、図３に示す状態からシ
ートの詰まりを処理するためにガイドを開いた状態を示
す図である。

【図５】第１実施形態において、搬送ユニットに駆動を
伝達するためのギア列の構成を示す図である。

【図６】第１実施形態において、図５に示す状態から搬
送ユニットを開放した状態を示す図である。

【図７】本発明の第２実施形態を示す縦断面図である。

【図８】従来のシート供給装置と画像形成装置の組み合
わせ状態の一例を示す縦断面図である。

【図９】図８に示した装置の正面図である。

【符号の説明】

１…画像形成装置本体、２…シート供給デッキ、２ａ…
ガイド、３…搬送ユニット、４…シート収容庫、５…ワ
イヤ、６…シート積載台、７…ワイヤ巻取軸、８…シー
ト供給ローラ、９…フィードローラ、10…リタードロー
ラ、11，12…搬送ローラ対、11ａ，11ｂ…ローラ、13…
シート受け入れ口、14…搬送ローラー、15…レジストロ
ーラ、16…電子写真感光体ドラム、17…転写ローラ、18
…定着装置、19…排出ローラ、20…排出トレイ、21，22
…シートカセット、23，24…シート供給ローラ、25，26
…分離ローラ対、27…ヒンジ軸、28…ネジリコイルバ
ネ、29…位置決め部材、30…ユニットカバー、30ａ…手
掛かり部、31…内側搬送ガイド、32…係止部、33…ラッ
チ部材、33ａ…爪部、33ｂ…押圧部、34…シート受け入
れ口、35…伝達ギア、36…被伝達ギア、Ｇ…ギア列、Ｐ
…シート、Ｓ…副シート搬送路、Ｓａ…シート排出口、
Ｓｂ…シート受け入れ口、Se1 ，Se2 …センサ、Ｍ…主
シート搬送路、Ｘ…間隙

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内田 康浩 東京都大田区下丸子３丁目30番２号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 泉 誠 東京都大田区下丸子３丁目30番２号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 斉藤 純 東京都大田区下丸子３丁目30番２号キヤ ノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭64−75355（ＪＰ，Ａ) 実開 平４−87848（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) B65H 5/06 B65H 1/00 - 3/68

Claims (10)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 画像形成装置本体に接続され、該画像形
   成装置本体内にシートを供給するためのシート供給装置
   において、 前記画像形成装置本体の下側に設けられたシート供給装
   置本体と、 前記シート供給装置本体に設けられ、複数のシートを支
   持するためのシート支持手段と、 前記シート支持手段からシートを送り出すためのシート
   給送手段と、 前記シート供給装置本体に回動自在に設けられ、前記画
   像形成装置本体の側面に設けられたシート受け入れ口
   に、前記シート給送手段から送り出されたシートを搬送
   するための搬送ユニットと、 前記シート受け入れ口近傍において前記搬送ユニットを
   位置決めするために該搬送ユニットに設けられ、前記画
   像形成装置本体に当接する位置決め手段と、を備え、前記搬送ユニットは、前記位置決め手段が前記画像形成
   装置本体に当接する方向に付勢手段によって回転付勢さ
   れていること を特徴とするシート供給装置。
2. 【請求項２】 前記位置決め手段は、突起形状の位置決
   め部材であり、該位置決め部材が前記シート受け入れ口
   近傍において前記画像形成装置本体の側面に当接して前
   記搬送ユニットの位置決めを行うことを特徴とする請求
   項１に記載のシート供給装置。
3. 【請求項３】 前記付勢手段は、前記搬送ユニットと前
   記シート供給装置本体とに係合されたネジリコイルバネ
   により構成したことを特徴とする請求項２に記載のシー
   ト供給装置。
4. 【請求項４】 前記付勢手段は、前記搬送ユニットと前
   記シート供給装置本体との間に設け、該搬送ユニットに
   シートを搬送するための駆動を伝達するための駆動伝達
   手段の駆動伝達力により前記搬送ユニットを前記画像形
   成装置本体の側面に当接する方向に発生するモーメント
   により構成したことを特徴とする請求項２に記載のシー
   ト供給装置。
5. 【請求項５】 前記駆動伝達手段は、前記シート供給装
   置本体側に設けた伝達ギアと、前記搬送ユニット側に設
   けた被伝達ギアとを備えたギア列を有し、 前記伝達ギアから前記被伝達ギアへの駆動伝達時に、そ
   の駆動伝達力が前記搬送ユニットを前記画像形成装置本
   体の側面に当接する方向のモーメントを発生するように
   構成したことを特徴とする請求項４に記載のシート供給
   装置。
6. 【請求項６】 前記搬送ユニットが前記画像形成装置本
   体の側面から離間する時に前記被伝達ギアが前記伝達ギ
   アから離間するように構成したことを特徴とする請求項
   ５に記載のシート供給装置。
7. 【請求項７】 前記位置決め部材は、前記搬送ユニット
   が前記付勢手段の付勢力によって前記画像形成装置本体
   の側面に当接する時の衝撃を緩和する緩衝作用を有する
   材料で形成されていることを特徴とする請求項２に記載
   のシート供給装置。
8. 【請求項８】 前記搬送ユニットは、前記画像形成装置
   本体の側面から離間する方向に回動させた時に、前記付
   勢手段による付勢力と前記搬送ユニットの自重とが釣り
   合って離間状態を維持するように構成したことを特徴と
   する請求項２に記載のシート供給装置。
9. 【請求項９】 前記位置決め手段は、前記シート受け入
   れ口近傍において前記搬送ユニットを前記画像形成装置
   本体の側面にロックするためのロック手段であることを
   特徴とする請求項１に記載のシート供給装置。
10. 【請求項１０】 請求項１〜９のいずれか１項に記載の
    シート供給装置を備えると共に、該シート供給装置によ
    り送り出されるシートに画像を形成する画像形成手段を
    有することを特徴とする画像形成装置。