JP4173870B2 - 電気化学デバイス用電極の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、1次電池、2次電池(特に、リチウムイオン2次電池)、電気分解セル、キャパシタ(特に、電気化学キャパシタ)等の電気化学デバイスに使用可能な電極、これを備えた電気化学デバイスおよび電極の製造方法に関する。
リチウムイオン2次電池をはじめとする高エネルギー電池や、電気二重層キャパシタをはじめとする電気化学キャパシタ等の電気化学デバイスが携帯機器等に広く用いられている。このような電気化学デバイスは、主として、一対の電極と、この電極間に介在する電解質(例えば、液状電解質又は固体電解質)とを備える。
このような電気化学デバイスの電極は、通常、板状の集電体上に活物質含有層が積層されてなり、この活物質含有層は活物質を含有する多数の粒子を含む。このような電極の製造方法としては、活物質を含有する粒子、結合剤及び導電助剤粒子を含む混練物を調製し、この混練物を熱ロール機及び/又は熱プレス機によって圧延して活物質含有シートとし、この活物質含有シートを集電体に接着する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−2105号公報
しかしながら、上述した方法により製造した電極は、活物質を含有する粒子と集電体との接触抵抗が比較的高くなってしまうことが判明した。このような電極を電気化学デバイスに用いると、電気化学デバイスの内部抵抗が高くなるため、電気化学デバイスの高出力化や高エネルギー密度化に支障をきたす場合がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、活物質を含有する粒子と集電体との接触抵抗を十分低減できる電極及びこれを備えた電気化学デバイスと、この電極の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果つぎのことを見出した。すなわち、原料混練物を一対のロールで圧延してなる従来の活物質含有シートはその表面が比較的平滑であり、従来の電極はこのように表面が比較的平滑な活物質含有シートと、板状の集電体とが接着されてなるものである。したがって、活物質含有シートと集電体との接触面積が十分でなく、活物質を含有する粒子と集電体との接触抵抗が大きくなっている。
そこで、本発明に係る電極は、板状の集電体と、集電体上に設けられた活物質含有層とを備え、活物質含有層は、活物質を含有する複数の粒子、及び、活物質を含有する粒子同士を結合すると共にこれら活物質を含有する粒子と集電体とを結合する結合剤を有し、集電体の表面はこれら活物質を含有する粒子の形状に沿って窪んでいる。
また、本発明に係る電気化学デバイスは、一対の電極と、前記電極間に介在する電解質と、を備え、一対の電極の少なくとも一つは、活物質含有層は、活物質を含有する複数の粒子、及び、これら活物質を含有する粒子同士を結合すると共にこれら活物質を含有する粒子と集電体とを結合する結合剤を含み、集電体の表面はこれら活物質を含有する粒子の形状に沿って窪んでいる。
このような電極は、集電体が活物質を含有する粒子の形状に沿って窪んでいるので、活物質を含有する粒子と集電体との接触面積を大きくできる。したがって、活物質を含有する粒子と集電体との接触抵抗を従来に比して小さくできる。これにより、このような電極を用いた電気化学デバイスの内部抵抗を低減でき、電気化学デバイスの高出力化、エネルギー密度の向上が可能となる。
ここで、活物質含有層において結合剤中に導電助剤粒子が含まれると、活物質を含有する粒子と集電体との間にさらに導電パスが形成されて接触抵抗をより低減できるので好ましい。また、活物質を含有する粒子間にもさらに導電パスが形成され、活物質を含有する粒子間の接触抵抗も低減できるので活物質含有層自体の抵抗を大いに低減できてより好ましい。
また、活物質含有層における活物質を含有する粒子の粒径は0.1〜500μmであることが好ましい。活物質を含有する粒子の粒子径が0.1μmを下回ると、この活物質を含有する粒子が凝集しやすくなって活物質含有層内で活物質を含有する粒子が均一に分散しにくくなる傾向がある。特に、活物質含有層において導電助剤粒子を含む場合には、活物質を含有する粒子と導電助剤粒子との接触が不均一になり、また、活物質を含有する粒子、導電助剤粒子及び結着剤間の接触が不均一になり、各々の密着性に問題が生じる場合がある。一方、活物質を含有する粒子の径が500μmを上回ると、この活物質を含有する粒子内における電解質等の拡散抵抗が大きくなる傾向があり、また、この活物質を含有する粒子の比表面積も小さくなる傾向がある。したがって、電気化学デバイスの容量を大きくし難い。
一方、本発明に係る電気化学デバイス用電極の製造方法は、板状の集電体に対して、導電助剤粒子を含み加熱により溶融する結合剤によって活物質を含有する粒子同士をあらかじめ一体化してなる複合粒子を複数含む粒子層を積層する粒子層積層工程と、この粒子層を加熱すると共に、回転するロール間に集電体及び粒子層を通過させて粒子層を圧延し、活物質を含有する粒子同士を結合剤により結合すると共に活物質を含有する粒子と集電体とを結合剤により結合し、さらに、活物質を含有する粒子を集電体にめり込ませるロール工程と、を備え、ロール工程において、ロール間に掛かる線圧を250×10〜1900×10N/mとする。
本発明によれば、ロール工程において活物質を含有する粒子が集電体に対して押しつけられ、この活物質を含有する粒子が集電体の表面にめり込む。従って、上述の如き集電体の表面が活物質を含有する粒子の形状に沿って窪んだ電極を好適に製造することができる。また、活物質含有層の形成と、この活物質含有層と集電体との結合(接着)を同時にできるので、従来に比して工程数も削減されて低コスト化が可能となる。
ここで、粒子層積層工程において、粒子層がさらに導電助剤粒子を含むと、上述の如く、結合剤に導電助剤粒子が含まれた電極が得られる。このような電極は、活物質を含有する粒子と集電体との間の接触抵抗をより低減できるとともに、活物質を含有する粒子間の接触抵抗も低減できるのでより好ましい。
このとき、粒子層は、導電助剤粒子を含む結合剤によって活物質を含有する粒子同士を予め一体化してなる複合粒子を複数含むことが好ましい。
これによれば、あらかじめ複合粒子中において、活物質を含有する粒子及び導電助剤粒子を良好に分散させておくことができるので、このような複合粒子の粒子層を熱間圧延することにより、活物質含有層において極めて良好な電子導電パスを形成できる。従って、活物質含有層の抵抗をより一層低減できる。
また、ロール工程を、加熱されたロール間に集電体及び粒子層を通過させることにより行うと、加熱とロールとが一つの装置で行えるので好ましい。
また、ロール工程において、ロール間に掛かる線圧を200×10〜2000×10N/m(約20〜200kgf/cm)とすると好ましい。ここで、ロールの線圧が200×10N/mを下回ると、活物質を含有する粒子が集電体に十分にめり込み難い傾向がある。一方、ロールの線圧が2000×10N/mを越える場合には、活物質含有層が圧密されすぎて活物質含有層内で電解質の拡散がし難くなる傾向がある。従って、上述の範囲内であると、インピーダンスを十分に低下できる。
また、粒子層積層工程において、あらかじめ集電体の表面に、導電助剤粒子を含み加熱により溶融する結合剤層が設けられており、この結合剤層上に粒子層を積層することが好ましい。
これによれば、熱間圧延の際に結合剤層も溶融するので、活物質を含有する粒子と集電体とをより良好に結合できる。このとき、活物質を含有する粒子は、溶融した結合剤層にめり込んだ上でさらに集電体にめり込むこととなる。また、結合剤層が導電助剤粒子を含んでいるので、このような結合層を採用しても、活物質を含有する粒子と集電体との接触抵抗を十分低下させることができる。
また、活物質を含有する粒子の粒径を0.1〜500μmとすると好ましい。活物質を含有する粒子の粒子径が0.1μmを下回ると、この活物質を含有する粒子が凝集しやすくなって活物質含有層内で活物質を含有する粒子が均一に分散しにくくなる傾向がある。特に、活物質含有層において導電助剤粒子を含む場合には、活物質を含有する粒子と導電助剤粒子との接触が不均一になり、また、活物質を含有する粒子、導電助剤粒子及び結着剤間の接触が不均一になり、各々の密着性に問題が生じる場合がある。一方、活物質を含有する粒子の径が500μmを上回ると、この活物質を含有する粒子内における電解質等の拡散抵抗が大きくなる傾向があり、また、この活物質を含有する粒子の比表面積も小さくなる。したがって、電気化学デバイスの容量を大きくし難い。
ここで、本発明において、「活物質」とは、形成すべき電極により以下の物質を示す。すなわち、形成すべき電極が1次電池のアノードとして使用される電極の場合には「活物質」とは還元剤を示し、1次電池のカソードの場合には「活物質」とは酸化剤を示す。また、「活物質を含む粒子」中には、活物質の機能を損なわない程度に活物質以外の物質を含むことができる。
また、形成すべき電極が2次電池に使用されるアノード(放電時)の場合には、「活物質」とは還元剤であって、その還元体及び酸化体の何れの状態においても化学的安定に存在可能な物質であり、酸化体から還元体への還元反応及び還元体から酸化体への酸化反応が可逆的に進行可能である物質を示す。更に、形成すべき電極が2次電池に使用されるカソード(放電時)の場合には、「活物質」とは酸化剤であって、その還元体及び酸化体の何れの状態においても化学的安定に存在可能な物質であり、酸化体から還元体への還元反応及び還元体から酸化体への酸化反応が可逆的に進行可能である物質を示す。
また、上記以外にも、形成すべき電極が1次電池及び2次電池に使用される電極の場合、「活物質」は、電極反応に関与する金属イオンを吸蔵又は放出(インターカレート・デインターカレート、又は、ドープ・脱ドープ)することが可能な材料であってもよい。この材料としては、例えば、リチウムイオン2次電池のアノード及び/又はカソードに使用される炭素材料や、金属酸化物(複合金属酸化物を含む)等が挙げられる。
また、形成すべき電極が電気分解セルに使用される電極又はキャパシタ(コンデンサ)に使用される電極の場合には、「活物質」とは、電子伝導性を有する、金属(金属合金を含む)、金属酸化物又は炭素材料を示す。
また、本発明において、電気化学デバイスにおける「電解質」とは、(1)絶縁性材料から形成された多孔質のセパレータであって、その内部に電解質溶液(或いは電解質溶液にゲル化剤を添加することにより得られるゲル状の電解質)が含浸されているもの、(2)固体電解質膜(固体高分子電解質からなる膜又はイオン伝導性無機材料を含む膜)、(3)電解質溶液にゲル化剤を添加することにより得られるゲル状の電解質からなる層、(4)電解質溶液からなる層を示す。
本発明によれば、活物質を含有する粒子と集電体との接触抵抗を十分低減できる電極及びこれを備えた電気化学デバイスと、この電極の製造方法とを提供できる。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
(アノード)
まず、本発明に係るリチウムイオン二次電池用の電極としてのアノード2の好適な一実施形態を図1に示す。このアノード2は、図1に示すように、板状(膜状)の集電体22と、集電体22上に形成された活物質含有層24とを有している。このアノード2の形状は特に限定されず、例えば、図示するように薄膜状であってもよい。
(アノードの集電体)
集電体22は、導電性の板材であればよく、例えば、銅箔の金属薄板を用いることができる。
(アノードの活物質含有層)
活物質含有層24は、主として、活物質を含有する粒子25、導電助剤粒子26、及び、結合剤27を有している。
(活物質を含有する粒子)
活物質を含有する粒子25は、公知の電気化学デバイス用の活物質を含有する粒子を使用できる。活物質を含有する粒子25としては、例えば、リチウムイオンを吸蔵・放出(インターカレート・デインターカレート、或いはドーピング・脱ドーピング)可能な黒鉛、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素、低温度焼成炭素等の炭素材料、Al、Si、Sn等のリチウムと化合することのできる金属、SiO2、SnO2等の酸化物を主体とする非晶質の化合物、チタン酸リチウム(Li3Ti512)等を含む粒子が挙げられる。活物質を含有する粒子25は、活物質のみからなってもよく、活物質以外の成分を含んでもよい。
活物質を含有する粒子25の平均粒径は0.1〜500μmであることが好ましい。活物質を含有する粒子25の粒子径が0.1μmを下回ると、この活物質を含有する粒子25が凝集しやすくなって活物質含有層内で均一に分散しにくくなる傾向がある。一方、この活物質を含有する粒子25の径が500μmを上回ると、この活物質を含有する粒子25内における電解質等の拡散抵抗が大きくなる傾向がある。すなわち、活物質を含有する粒子25の径が500μmを上回る場合、活物質を含有する粒子内でのイオン拡散抵抗が大きく、インピーダンスが高くなり易い傾向がある。特に好ましい粒径は、0.1〜50μmである。
(結合剤)
結合剤27は、活物質を含有する粒子25同士が接触するようにこれら活物質を含有する粒子25同士を結合すると共に、活物質を含有する粒子25と集電体22とが接触するように活物質を含有する粒子25と集電体22とを結合している。
結合剤27の材質としては、上述の結合が可能であればよく、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂が挙げられる。
また、上記の他に、結合剤27として、例えば、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−HFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−HFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−PFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFMVE−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−クロロトリフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−CTFE系フッ素ゴム)等のビニリデンフルオライド系フッ素ゴムを用いてもよい。
更に、上記の他に、結合剤27として、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、芳香族ポリアミド、セルロース、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム等を用いてもよい。また、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、その水素添加物、スチレン・エチレン・ブタジエン・スチレン共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体、その水素添加物等の熱可塑性エラストマー状高分子を用いてもよい。更に、シンジオタクチック1、2−ポリブタジエン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、プロピレン・α−オレフィン(炭素数2〜12)共重合体等を用いてもよい。
また、結合剤27として電子伝導性の導電性高分子やイオン伝導性の導電性高分子を用いてもよい。電子伝導性の導電性高分子としては、例えば、ポリアセチレン等が上げられる。この場合は、結合剤27が導電助剤粒子の機能も発揮するので導電助剤粒子26を添加しなくてもよい。
イオン伝導性の導電性高分子としては、例えば、リチウムイオン等のイオンの伝導性を有するものを使用することができ、例えば、高分子化合物(ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド等のポリエーテル系高分子化合物、ポリエーテル化合物の架橋体高分子、ポリエピクロルヒドリン、ポリフォスファゼン、ポリシロキサン、ポリビニルピロリドン、ポリビニリデンカーボネート、ポリアクリロニトリル等)のモノマーと、LiClO4、LiBF4、LiPF6、LiAsF6、LiCl、LiBr、Li(CF3SO22N、LiN(C25SO2)2リチウム塩又はリチウムを主体とするアルカリ金属塩と、を複合化させたもの等が挙げられる。複合化に使用する重合開始剤としては、例えば、上記のモノマーに適合する光重合開始剤または熱重合開始剤が挙げられる。
活物質含有層24に含まれる結合剤27の含有率は、活物質含有層24の質量を基準として0.5〜6質量%であることが好ましい。結合剤27の含有率が0.5質量%未満となると、結合剤27の量が少なすぎて強固な活物質含有層24を形成できなくなる傾向が大きくなる。また、結合剤27の含有率が6質量%を超えると、電気容量に寄与しない結合剤27の量が多くなり、十分な体積エネルギー密度を得ることが困難となる傾向が大きくなる。また、この場合、特に結合剤27の電子伝導性が低いと活物質含有層24の電気抵抗が上昇し、十分な電気容量が得られなくなる傾向が大きくなる。
(導電助剤粒子)
導電助剤粒子26は、特に限定されず公知の導電助剤粒子を使用してよい。例えば、カーボンブラック類、高結晶性の人造黒鉛、天然黒鉛等の炭素材料、銅、ニッケル、ステンレス、鉄等の金属微粉、上記炭素材料及び金属微粉の混合物、ITOのような導電性酸化物等の粉末材料が挙げられる。導電助剤粒子の平均粒径は活物質を含有する粒子よりも小さく、1nm〜500nm程度が好ましい。
これらの導電助剤粒子26は、結合剤27中に大量に含まれている。そして、この導電助剤粒子26は、活物質を含有する粒子25間や、活物質を含有する粒子25と集電体22との間に、単独で介在したり、複数個連なって介在したりすることによりこれらの間にさらなる導電パスを形成する。これによって、活物質含有層24内において活物質を含有する粒子25間の接触抵抗や、活物質を含有する粒子25と集電体22との間の接触抵抗をより低下させる効果をもたらす。
ここで、活物質含有層24に含まれる導電助剤粒子26の含有率は、活物質含有層24の全質量を基準として0.5〜6質量%であることが好ましい。導電助剤粒子26の含有率が0.5質量%未満となると、導電助剤粒子26の量が少なすぎて活物質含有層24中に適切な導電パスを形成できなくなる傾向が大きくなる。また、導電助剤粒子26の含有率が6質量%を超えると、電気容量に寄与しないものとしての導電助剤粒子26の量が多くなり、十分な体積エネルギー密度を得ることが困難となる傾向が大きくなる。
このような活物質含有層24は、活物質を含有する粒子25同士が直接接触する導電パスと、活物質を含有する粒子25同士が単数又は複数の導電助剤粒子26を介して接触する導電パスとを有している。したがって、これら活物質を含有する粒子25は、それぞれ孤立せずに互いに電気的に結合した3次元ネットワーク構造を形成している。
また、このような活物質含有層24は、活物質を含有する粒子25と集電体22とが直接接触する導電パスと、活物質を含有する粒子25と集電体22とが単数又は複数の導電助剤粒子26を介して接触する導電パスとを有しており、これらの導電パスによって活物質を含有する粒子25は集電体と電気的に接続されている。
そして、本実施形態においては、特に、活物質を含有する粒子25が、集電体22の表面にめり込んでおり、集電体22の表面は、活物質を含有する粒子25の形状に沿って窪んでおり、窪み部22aを形成している。
(カソード)
次に、本発明に係るリチウムイオン二次電池用の電極としてのカソード3の好適な一実施形態を図2に示す。カソード3は、板状の集電体32と、集電体32上に形成された活物質含有層34を備える。
(カソードの集電体)
集電体32としては、導電性の板材を用いることができ、例えば、アルミ箔を用いることができる。
(カソードの活物質含有層)
活物質含有層34は、主として、活物質を含有する粒子35、導電助剤粒子36、結合剤37を有している。
(活物質を含有する粒子)
活物質を含有する粒子35は特に限定されず、公知の電池用の活物質を含む粒子を使用できる。活物質を含有する粒子35としては、例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO2)、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)、リチウムマンガンスピネル(LiMn24)、及び、一般式:LiNixMnyCoz2(x+y+z=1)で表される複合金属酸化物、リチウムバナジウム化合物、V25、オリビン型LiMPO4(ただし、Mは、Co、Ni、Mn又はFeを示す)、チタン酸リチウム((Li3Ti512)等を含む粒子が挙げられる。もちろん、活物質を含有する粒子35は活物質のみからなっても良く、他の物質を含んでもよい。
カソード3の活物質を含有する粒子35の平均粒径は、0.1〜500μmであることが好ましい。活物質を含有する粒子35の粒子径が0.1μmを下回ると、この活物質を含有する粒子35が凝集しやすくなって活物質含有層内で均一に分散しにくくなる傾向がある。一方、この活物質を含有する粒子35の径が500μmを上回ると、この活物質を含有する粒子35内における電解質等の拡散抵抗が大きくなる傾向がある。すなわち、活物質を含有する粒子35の径が500μmを上回る場合、活物質を含有する粒子内でのイオン拡散抵抗が大きく、インピーダンスが高くなり易い傾向がある。特に好ましい粒径は、0.1〜50μmである。
(結合剤、導電助剤粒子等)
導電助剤粒子36、結合剤37は、アノード2の活物質含有層の導電助剤粒子26、結合剤27と同様の物質を同様の態様で使用することができる。また、これら導電助剤粒子36及び結合剤37の作用効果もアノード2と同様である。さらに、活物質含有層34に含まれる各導電助剤粒子36の含有率や、結合剤37の含有率も、アノード2と同様とすることが好ましい。
また、活物質を含有する粒子35と電解質との接触界面を3次元的にかつ充分な大きさで形成する観点から、活物質を含有する粒子35のBET比表面積は、0.1〜10m2/gであることが好ましく、0.1〜5m2/gであることがより好ましい。
活物質含有層34は、活物質を含有する粒子35同士が直接接触する導電パスと、活物質を含有する粒子35同士が単数又は複数の導電助剤粒子36を介して接触する導電パスとを有しており、これら活物質を含有する粒子35は、それぞれ孤立せずに互いに電気的に結合した3次元ネットワーク構造を形成している。
また、このような活物質含有層34は、活物質を含有する粒子35と集電体32とが直接接触する導電パスと、活物質を含有する粒子35と集電体32とが単数又は複数の導電助剤粒子36を介して接触する導電パスとを有しており、これらの導電パスにより活物質を含有する粒子35は集電体32と電気的に接続される。
そして、本実施形態においては、特に、活物質を含有する粒子35が、集電体32の表面にめり込んでおり、集電体32の表面は、活物質を含有する粒子35の形状に沿って窪んで窪み部32aが形成されている。
続いてこのようなアノード2及びカソード3の作用効果について説明する。このようなアノード2、カソード3は、集電体22,32の表面に活物質を含有する粒子25,35の形状に沿う窪み部22a,32aが形成されており、活物質を含有する粒子25,35の一部がこの窪み部22a、32aにはまり込んでいる。従って、本実施形態のアノード2やカソード3は、窪み部のない従来のアノード2やカソード3に比して、活物質を含有する粒子25,35と、集電体22,32との接触面積を広くできる。したがって、集電体22,32と、活物質を含有する粒子25,35との間の接触抵抗が小さくなる。これにより、このようなアノード2、カソード3を用いた電気化学デバイスの内部抵抗を低減でき、電気化学デバイスの高出力化、エネルギー密度の向上が可能となる。
(電気化学デバイス)
続いて上述のアノード2及びカソード3を用いた電気化学デバイスとしてのリチウムイオン二次電池1の例について説明する。
図3は、本実施形態に係るリチウムイオン2次電池1の基本構成を示す模式断面図である。このリチウムイオン2次電池1は、主として、アノード2及びカソード3と、アノード2とカソード3との間に配置される電解質層4とを含む単位セル5と、この単位セル5を密封するケース7から構成されている。なお、このアノード2は充電時においては外部電源のアノード(何れも図示せず)に接続され、カソードとして機能する。なお、このカソード3は充電時においては外部電源のカソード(何れも図示せず)に接続され、アノードとして機能する。
(電解質層)
電解質層4は、電解液からなる層であってもよく、固体電解質(セラミックス固体電解質、固体高分子電解質)からなる層であってもよく、セパレータと該セパレータ中に含浸された電解液及び/又は固体電解質とからなる層であってもよい。
電解液は、リチウム含有電解質を非水溶媒に溶解して調製する。リチウム含有電解質としては、例えば、LiClO4、LiBF4、LiPF6等から適宜選択すればよく、また、Li(CF3SO22N、Li(C25SO22Nのようなリチウムイミド塩や、LiB(C242などを使用することもできる。非水溶媒としては、例えば、エーテル類、ケトン類、カーボネート類等、特開昭63−121260号公報などに例示される有機溶媒から選択することができるが、本発明では特にカーボネート類を用いることが好ましい。
カーボネート類のうちでは、特にエチレンカーボネートを主成分とし他の溶媒を1種類以上添加した混合溶媒を用いることが好ましい。混合比率は、通常、エチレンカーボネート:他の溶媒=5〜70:95〜30(体積比)とすることが好ましい。エチレンカーボネートは凝固点が36.4℃と高く、常温では固化しているため、エチレンカーボネート単独では電池の電解液としては使用できないが、凝固点の低い他の溶媒を1種類以上添加することにより、混合溶媒の凝固点が低くなり、使用可能となる。
この場合の他の溶媒としてはエチレンカーボネートの凝固点を低くするものであれば何でもよい。例えばジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、メチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−オクタノイックラクトン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−エトキシメトキシエタン、1,2−ジブトキシエタン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、4,4−ジメチル−1,3−ジオキサン、ブチレンカーボネート、蟻酸メチルなどが挙げられる。アノードの活物質として炭素質材料を用い、且つ上記混合溶媒を用いることにより、電池容量が著しく向上し、不可逆容量率を十分に低くすることができる。
このような電解液は、アノード2の活物質含有層24の空孔やカソード3の活物質含有層34の空孔内にも含浸されている。
固体高分子電解質としては、例えば、イオン伝導性を有する導電性高分子が挙げられる。
上記導電性高分子としては、リチウムイオンの伝導性を有していれば特に限定されず、例えば、高分子化合物(ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド等のポリエーテル系高分子化合物、ポリエーテル化合物の架橋体高分子、ポリエピクロルヒドリン、ポリフォスファゼン、ポリシロキサン、ポリビニルピロリドン、ポリビニリデンカーボネート、ポリアクリロニトリル等)のモノマーと、LiClO4、LiBF4、LiPF6、LiAsF6、LiCl、LiBr、Li(CF3SO22N、LiN(C25SO2)2等のリチウム塩又はリチウムを主体とするアルカリ金属塩と、を複合化させたもの等が挙げられる。複合化に使用する重合開始剤としては、例えば、上記のモノマーに適合する光重合開始剤又は熱重合開始剤が挙げられる。
更に、高分子固体電解質を構成する支持塩としては、例えば、LiClO4、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiCF3SO3、LiCF3CF2SO3、LiC(CF3SO23、LiN(CF3SO22、LiN(CF3CF2SO22、LiN(CF3SO2)(C49SO2)及びLiN(CF3CF2CO)2等の塩、又は、これらの混合物が挙げられる。
固体電解質を使用する場合には、アノード2の活物質含有層24の空孔内や、カソード3の活物質含有層34の空孔内にさらに、固体電解質を添加しておく。
電解質層4にセパレータを使用する場合、その構成材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン類の一種又は二種以上(二種以上の場合、二層以上のフィルムの張り合わせ物等がある)、ポリエチレンテレフタレートのようなポリエステル類、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体のような熱可塑性フッ素樹脂類、セルロース類等がある。シートの形態はJIS−P8117に規定する方法で測定した通気度が5〜2000秒/100cc程度、厚さが5〜100μm程度の微多孔膜フィルム、織布、不織布等がある。なお、固体電解質のモノマーをセパレータに含浸、硬化させて高分子化して使用してもよい。また、先に述べた電解液を多孔質のセパレータ中に含有させて使用してもよい。
ケース7は、単位セル5を密閉できれば特に限定されず、例えば、金属缶、樹脂ケース、金属ラミネートフィルムパック等が使用できる。
このようなリチウムイオン二次電池1によれば、上述の如く、アノード2、カソード3の集電体22,32と、活物質含有層24,34との間における接触抵抗が低いので、リチウムイオン二次電池1の直流電気抵抗(インピーダンス)を低くできる。したがって、リチウムイオン二次電池1の高出力化、エネルギー密度の向上が可能となる。
(製造方法)
次に、上記実施形態にかかるアノード2、カソード3の製造方法の好適な一実施形態について説明する。
本実施形態では、まず、活物質を含有する粒子25を、導電助剤粒子26を含む結合剤27で結合してなるアノード2用の複合粒子250、及び、活物質を含有する粒子35を、導電助剤粒子36を含む結合剤37で結合してなるカソード用の複合粒子350をそれぞれ作成する。そして、複合粒子250の粒子層や複合粒子350の粒子層を各集電体に対して積層し、その後にこれらの積層体を熱間圧延する。
先ず、複合粒子250を作製する造粒工程について説明する。図4に複合粒子250、350の模式断面図を示す。
複合粒子250は、活物質を含有する粒子25を、導電助剤粒子26を多数含む結合剤27により一体化した比較的緩い凝集体である。結合剤27は、活物質を含有する粒子25同士を緩く結合している。従って、複合粒子250においては、活物質を含有する粒子25及び、導電助剤粒子26が良好に分散されている。また、複合粒子350は、活物質を含有する粒子35を、導電助剤粒子36を含む結合剤37により一体化したものであり、複合粒子250と同様の構造をとる。
このような複合粒子250は、例えば以下のような造粒工程を経て形成される。この造粒工程について図5を用いてより具体的に説明する。
造粒工程は、結合剤と導電助剤粒子と溶媒とを含む原料液を調製する原料液調製工程と、活物質を含有する粒子を流動槽内で流動層化させる流動層化工程と、流動化している活物質を含有する粒子に原料液を噴霧してこれら活物質を含有する粒子同士を凝集させ、その後原料液から溶媒を除去して複合粒子を形成する噴霧乾燥工程と、とを含む。
先ず、原料液調製工程では、結合剤を溶解可能な溶媒を用い、この溶媒中に結合剤を溶解させる。次に得られた溶液に、導電助剤粒子を分散させて原料液を得る。なお、この原料液調製工程では、結合剤を分散可能な溶媒(分散媒)であってもよい。ここで、結合剤を溶解可能な溶媒は、結合剤を溶解可能であり導電助剤粒子を分散可能であれば特に限定されるものではないが、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド等を用いることができる。
次に、流動層化工程においては、図5に示すように、流動槽55内において、気流を発生させ、該気流中に活物質を含有する粒子25を投入することにより、活物質を含有する粒子25を流動層化させる。
次に、噴霧乾燥工程では、流動槽55内において、原料液の液滴256を噴霧することにより、原料液の液滴256を流動層化した活物質を含有する粒子25に付着させ、同時に流動槽55内において液滴256を乾燥させる。このとき、液滴256によって活物質を含有する粒子25同士が付着凝集して一体化し所定の凝集体が形成し、原料液の液滴256から溶媒が除去されて複合粒子250が得られる。
より具体的には、この流動槽55は、例えば、筒状の形状を有する容器であり、その底部には、温風(又は熱風)L5を外部から流入させ、流動槽55内で活物質を含有する粒子25を対流させるための開口部52が設けられている。また、この流動槽55の側面には、流動槽55内で対流させた活物質を含有する粒子25に対して、噴霧される原料液の液滴256を流入させるための開口部54が設けられている。流動槽55内で対流させた活物質を含有する粒子25に対してこの結合剤27と導電助剤粒子26と溶媒とを含む原料液の液滴256を噴霧する。
このとき、活物質を含有する粒子25の置かれた雰囲気の温度を、例えば温風(又は熱風)の温度を調節する等して、原料液の液滴256中の溶媒を速やかに除去可能な所定の温度{好ましくは、50℃から結合剤の融点を大幅に超えない温度、より好ましくは50℃から結合剤の融点以下の温度(例えば、200℃)}に保持しておき、活物質を含有する粒子25の表面に形成される原料液の液滴を、原料液の液滴256の噴霧とほぼ同時に乾燥させる。これにより、活物質を含有する粒子25同士が導電助剤粒子26を含有する結合剤27により緩やかに結合された複合粒子250を得ることができる。
なお、活物質を含有する粒子25に付着する導電助剤粒子26及び結合剤27の量は、100×(導電助剤粒子の質量+結合剤の質量)/(複合粒子の質量)の値で表現した場合、1〜12質量%であることが好ましく、3〜12質量%であることがより好ましい。
また、前述した理由から、活物質を含有する粒子25の粒径として0.1〜500μmであるものを用いると好ましい。
ここでは、複合粒子250について説明したが、複合粒子350も同様にして製造することができる。
次に、このようにして得た複合粒子250を用いたアノード2の形成方法の好適な一例について図6を参照して説明する。なお、カソード3も複合粒子350を用いて同様にして製造することができる。
具体的には、集電体22に対して複合粒子250を供給して複合粒子250を含む粒子層210を積層する粒子層積層工程と、この粒子層210を加熱すると共に集電体22と粒子層210とを回転するロール間に通過させて粒子層210を熱間圧延するロール工程と、を含むことができる。
このような工程は、例えば、図6のような熱ロールプレス装置300により容易に行える。
具体的には、熱ロールプレス装置300においては、集電体22が送りロール302、送りロール304間に略水平に掛け渡されている。ここで集電体22の上面には予め導電性の樹脂層(結合剤層)22bを形成しておく。導電性の樹脂層22bは、加熱により溶融する結合剤及び導電助剤粒子を含むことができ、具体的には、複合粒子250の結合剤27及び導電助剤粒子26を含むことが好ましい。
続いて、この集電体22の導電性の樹脂層22b上に対して、複合粒子250を貯留するホッパー306から複合粒子250を供給して集電体22に対して粒子層210を積層する。そして、加熱されると共に回転する一対の熱ロール312,314間に、粒子層210が積層された集電体22を通過させる。
これにより、複合粒子250の結合剤27が溶融すると共に複合粒子250が圧密されて、集電体22上に前述のごとき構造の活物質含有層24が形成される。この活物質含有層24は、一枚の板状となり、集電体22に対して導電助剤粒子26を含む結合剤27により結合される。
特に、本実施形態では、複合粒子250を熱ロール312,314で圧延するので、活物質を含有する粒子25が集電体22の表面に強く押しつけられて集電体22にめりこみ、集電体22の表面が活物質を含有する粒子25の形状に沿って窪むこととなる。したがって、前述の如く、窪み部22aを有して活物質を含有する粒子25と集電体22との接触抵抗の低い電極が容易に製造できる。また、シート状の活物質含有層24の形成と、この活物質含有層24と集電体22との接着を同時にできるので、従来に比して工程数も削減されて低コスト化が可能となる。
ここで、熱ロール312及び熱ロール314の表面温度は60〜200℃であることが好ましい。結合剤27の溶融温度にもよるがこの程度の温度であれば、結合剤27によって、活物質を含有する粒子25同士や、活物質を含有する粒子25と集電体22とを好適に結合できる。温度が60℃よりも低いと結合性が悪くなる傾向がある。一方、温度が200℃よりも高いと、一般的に使用される結合剤の融点または軟化点を大幅に越えてしまうため、強固なシートの作製が困難になる傾向がある。
また、熱ロール312,314間に掛かる線圧は200×10〜2000×10N/m(約20〜200kgf/cm)であることが好ましい。ここで、ロールの線圧が200×10N/mを下回ると、活物質を含有する粒子25が集電体22に十分にめり込み難い傾向がある。一方、ロールの線圧が2000×10N/mを越える場合には、活物質含有層24が圧密されすぎて活物質含有層24内で電解質の拡散がし難くなる傾向がある。したがって、200×10〜2000×10N/mの範囲では、電気化学デバイスのインピーダンスを特に十分に低下させることができる。
また、本実施形態では複合粒子250を用いているので、あらかじめ複合粒子250中において活物質を含有する粒子25及び導電助剤粒子26を良好に分散させておくことができ、圧延してできる活物質含有層24において活物質を含有する粒子25と導電助剤粒子26との分散性を十分に良好にできる。したがって、活物質含有層24において、活物質を含有する粒子25及び導電助剤粒子26によって極めて良好な電子伝導パスの3次元ネットワークを形成できる。
また、集電体22上に予め導電性の樹脂層22bが形成されていると、活物質含有層24すなわち、活物質を含有する粒子25と集電体22との接着性がきわめて向上する。ここで、予め集電体22上に樹脂層22bがあっても、熱ロールにより活物質を含有する粒子25が樹脂層22bを突き抜けて集電体22にめり込むこととなる。そして、この樹脂層22bは、導電性の樹脂層であるため活物質を含有する粒子25と集電体22との接触抵抗は十分に低くできる。ここで、集電体22上に樹脂層22bが予め形成されていなくても、本発明の作用効果を示す電極の形成は可能である。
また、粒子層積層工程では、複合粒子250に加えて、さらに、一体化されていない単粒子、すなわち、活物質を含有する粒子25、導電助剤粒子26、結合剤27のうちの少なくとも1種を更に混合して粒子層を積層してもよい。さらに、複合粒子250を一切用いずに、複合化されていない単粒子、すなわち、活物質を含有する粒子25、導電助剤粒子26、結合剤27を含む粒子層を形成しても、本実施形態に係る電極の形成は可能である。
また、加熱された熱ロールによって粒子層210を加熱せず、赤外線ランプ等により粒子層210を加熱した後にこれを非加熱ロール間に通過させてもよい。
そして、このようにして製造した電極は、公知の方法により容易に所望の電気化学デバイスとすることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、活物質を含有する粒子25同士、及び/又は、活物質を含有する粒子25と集電体22との電気的接触を向上させるべく導電助剤粒子26を添加しているが、結合剤27が導電性を有する場合等や活物質を含有する粒子25の特性等によっては、導電助剤粒子26を添加しなくても電極としての動作は可能である。
また、上記の電気化学デバイスは、本実施形態の電極をアノード及びカソードにそれぞれ備えているが、本実施形態の電極をアノード及びカソードのうちの少なくとも一方の電極として備えていればよい。
また、上記の電気化学デバイスは単位セル5を一つ有するが、単位セルを複数積層したものでもよい。この場合、各単位セルを並列に接続してもよく、直列に接続してもよい。
また、上述した電気化学デバイスの実施形態の説明では、リチウムイオン2次電池について説明したが、例えば、本発明の電気化学デバイスは、アノードと、カソードと、イオン伝導性を有する電解質層とを少なくとも備えており、アノードとカソードとが電解質層を介して対向配置された構成を有していれば他の二次電池でもよく、一次電池であってもよい。アノードやカソードの活物質含有層の活物質を含有する粒子としては上述の例示物質の他に、既存の一次電池に使用されているものを使用することができる。導電助剤粒子及び結合剤は上述の例示物質と同様であってよい。
更に、本発明の電極は、電池用の電極に限定されず、例えば、電気分解セル、電気化学キャパシタ(電気二重層キャパシタ、アルミ電解コンデンサ等)、又は、電気化学センサに使用される電極であってもよい。また、本発明の電気化学デバイスも、電池のみに限定されるものではなく、例えば、電気分解セル、電気化学キャパシタ(電気二重層キャパシタ、アルミ電解コンデンサ等)、又は、電気化学センサであってもよい。例えば、電気二重層キャパシタ用電極の場合、アノードやカソードの活物質含有層の活物質を含有する粒子としては、ヤシガラ活性炭、ピッチ系活性炭、フェノール樹脂系活性炭等の電気二重層容量の高い炭素材料を使用することができる。ここで、2重層キャパシタの場合には、カソード3及びアノード2ともに活物質を含有する粒子の比表面積は500〜3000m2/gであることが好ましい。
更に、例えば、食塩電解に使用されるアノードとして、例えば、酸化ルテニウム(或いは酸化ルテニウムとこれ以外の金属酸化物との複合酸化物)を熱分解したものを活物質含有層の活物質を含有する粒子として使用してもよい。
また、本発明の電気化学デバイスが電気化学キャパシタの場合、電解質溶液としては、公知の電気二重層キャパシタ等の電気化学キャパシタに用いられている水系電解質溶液及び非水電解質溶液(有機溶媒を使用する非水電解質溶液)の双方を使用することができる。
更に、非水電解質溶液の種類は特に限定されないが、一般的には溶質の溶解度、解離度、液の粘性を考慮して選択され、高導電率でかつ広い電位窓の非水電解質溶液であることが望ましい。有機溶媒としては、プロピレンカーボネート、ジエチレンカーボネート、アセトニトリルが挙げられる。また、電解質としては、例えば、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレート(4フッ化ホウ素テトラエチルアンモニウム)のような4級アンモニウム塩が挙げられる。なお、この場合、混入水分を厳重に管理する必要がある。
なお、2次電池1を金属リチウム2次電池とする場合には、そのアノード(図示せず)は、集電体を兼ねた金属リチウム又はリチウム合金のみからなる電極であってもよい。リチウム合金は特に限定されず、例えば、Li−Al,LiSi,LiSn等の合金(ここでは、LiSiも合金として取り扱うものとする)があげられる。この場合、カソードは後述する構成の複合粒子250を用いて構成すればよい。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明について更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例A1)
ここでは、まず、電気二重層キャパシタ用の電極を作成した。
(1)複合粒子の作製
先ず、以下に示す手順により、電気二重層キャパシタ用の各電極における活物質含有層の製造に用いる複合粒子250を作製した。ここで、複合粒子250は、カソード又はアノード用の活物質(90質量%)、導電助剤粒子(5質量%)及び結合剤(5質量%)から構成した。
カソード及びアノード用の活物質(活物質を含有する粒子)としては、活性炭(平均粒径15μm)を用いた。また、導電助剤粒子としては、カーボンブラック(アセチレンブラック)を用いた。更に、結合剤としてはポリフッ化ビニリデン(PVDF)を用いた。
先ず、ポリフッ化ビニリデンを溶媒としてのN,N−ジメチルホルムアミドに溶解させた溶液にカーボンブラックを分散させた「原料液」(カーボンブラック3質量%、ポリフッ化ビニリデン2質量%)を調製した。
次に、図5に示した流動槽55と同様の構成を有する容器内で空気からなる気流を発生させ、活性炭の粒子を投入しこれを流動層化させた。次に、上記の原料液を流動層化した活性炭の粒子に噴霧し、当該粒子表面に溶液を付着させ、活性炭同士を凝集させた。なお、この噴霧を行う際の活性炭粒子の置かれる雰囲気中の温度を一定に保持することにより、噴霧とほぼ同時に当該粒子表面からN,N−ジメチルホルムアミドを除去した。このようにして活性炭がカーボンブラックを含むポリフッ化ビニリデンで結合されて一体化した複合粒子250(平均粒子径:200μm)を得た。
なお、この造粒処理において使用する活性炭、カーボンブラック及びポリフッ化ビニリデンのそれぞれの量は、最終的に得られる複合粒子250中のこれらの成分の質量比が上述の値となるように調節した。
(2)電極の作製
続いて、電極(カソード、アノード)を作製した。先ず、集電体としてのアルミ箔(厚さ:20μm)の一方の面に、導電性の樹脂層(厚み:5μm)を形成した。導電性の樹脂層は、複合粒子に含まれるものと同様の導電助剤粒子(カーボンブラック)と複合粒子に含まれるのと同様の結合剤(ポリフッ化ビニリデン)とを含む層(カーボンブラック:30質量%,ポリフッ化ビニリデン:70質量%)とした。
次に、図6に示したものと同様の構成を有する熱ロールプレス機を用いて、集電体22の樹脂層上に、先に製造した複合粒子を散布して粒子層を積層し、粒子層が積層された集電体を熱ロールにより高温で圧延した。圧延条件は、ロール温度を180℃、ロール間にかかる線圧(以下ロール線圧とする)を700×10N/mとした。このようにして、活物質含有層の厚さ150μm、活物質担持量:45.0mg/cm2、空孔率:25体積%である一対の電極(カソード、アノード)を得た。
(3)電気二重層キャパシタの作成
この電極をセルロース製のセパレータを挟むように対向させ、TEMABF (トリエチルメチルアンモニウムテトラフロロボレート)1.2mol/Lのポリカーボネート溶液をセパレータ及び活物質含有層に含浸させ、アルミラミネートパックに封入して、電気二重層キャパシタを得た。
参考例A2、A3)
参考例A2、A3では、ロール線圧を200×10N/m、2000×10N/mとする以外は実施例A1と同様にした。
(実施例A4)
実施例A4では、リチウムイオン二次電池を作成した。アノードには実施例A1と同じ電極を用いた。一方、カソードは、以下の複合粒子と、以下の集電体と、を用い実施例A1と同様の熱ロール加工を用いて作成した。
複合粒子は、活物質を含有する粒子としてのLiCoO粒子(平均粒径0.5mm)、導電助剤粒子としてのアセチレンブラック(デンカブラック)、及び、結合剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVDF)を用いて、実施例A1と同様にして作成した。複合粒子の粒径は200μmとした。また、複合粒子の構成比は、活物質を含有する粒子(90質量%)、導電助剤粒子(7質量%)及び結合剤(3質量%)とした。
また、集電体はアルミニウム箔(厚み:20μm)であり、表面にアセチレンブラック30質量%、ポリフッ化ビニリデン70質量%を含む導電性の樹脂層(厚み:5μm)が形成されたものを用いた。また、電解液として1mol/LのLiBF溶液を用い、電解液の溶媒としてエチレンカーボネート及びプロピレンカーボネートを70:30の体積割合で含む混合物を用いた。
(比較例A1)
比較例A1では、複合粒子を予め120℃の熱ロールでロール線圧700×10N/mで熱間圧延して活物質含有シートを形成した後、この活物質含有シートを集電体と重ね合わせて180℃、5MPaで熱圧着する以外は、実施例A1と同様にした。
これらの電気化学デバイスの1kHzでの直流インピーダンスを図7に示す。従来のように活物質含有層のシートを形成した後これを集電体と張り合わせた比較例1に比べて、本発明の如く集電体に積層した粒子層を熱間圧延して活物質含有層を形成した実施例1〜4では電池やキャパシタのインピーダンスを低減できることが確認された。
(実施例B1)
複合粒子を、活物質を含有する粒子としての粒径2μmの活性炭(90質量%)、導電助剤粒子としてのアセチレンブラック(6質量%)及び結合剤としてのPVDF(4質量%)から構成し、複合粒子の粒径を60μmとし、圧延におけるロール温度を120℃とし、活物質含有層の活物質担持量を9.0mg/cm2とする以外は実施例A1と同様として電気二重層キャパシタを得た。
(実施例B2〜B6)
実施例B2では、活性炭の粒径を5μm、複合粒子の粒径を120μmとする以外は実施例B1と同様にした。実施例B3では、活性炭の粒径を15μm、複合粒子の粒径を200μmとする以外は実施例B1と同様にした。実施例B4では、活性炭の粒径を18μm、複合粒子の粒径を300μmとする以外は実施例B1と同様にした。実施例B5では、活性炭の粒径を22μm、複合粒子の粒径を450μmとする以外は実施例B1と同様にした。実施例B6では、活性炭の粒径を28μm、複合粒子の粒径を580μmとする以外は実施例B1と同様にした。
参考例B7、実施例B8、実施例B9、参考例B10)
参考例B7では、プレス時のロール線圧を150×10N/mとする以外は実施例B3と同様にした。実施例B8では、プレス時のロール線圧を250×10N/mとする以外は実施例B3と同様にした。実施例B9では、プレス時のロール線圧を1900×10N/mとする以外は実施例B3と同様にした。参考例B10では、プレス時のロール線圧を2200×10N/mとする以外は実施例B3と同様にした。
参考例B11)
複合粒子を形成せずに、活物質を含有する粒子としての活性炭、導電助剤粒子としてのアセチレンブラック、及び結合剤としてのPVDFを混合した複合化されていない粒子層を集電体上で熱ロールする以外は実施例B3と同様にした。
(実施例C1)
実施例C1では、リチウムイオン二次電池を作成した。アノードには実施例B3と同じ電極を用いた。一方、以下の複合粒子及び以下の集電体を用いて実施例B3と同様に700×10N/mのロール線圧で熱ロール加工を行うことによりカソードを作成した。カソードの活物質担持量は45mg/cmとし、空孔率を28体積%とした。
複合粒子は、活物質を含有する粒子として平均粒径2μmのLiCoO粒子、導電助剤粒子としてのアセチレンブラック(デンカブラック)、及び、結合剤としてのPVDFにより形成し、その構成は順に90質量%、7質量%、及び、3質量%であり、複合粒子の粒径は60μmとした。
また、集電体はアルミニウム箔(厚み:20μm)であり、表面にアセチレンブラック30質量%、ポリフッ化ビニリデン70質量%を含む導電性の樹脂層(厚み:5μm)が形成されたものを用いた。また、電解液として1mol/LのLiBF溶液を用い、電解液の溶媒としてエチレンカーボネート及びプロピレンカーボネートを70:30の体積割合で含む混合物を用いた。
(実施例C2〜C5)
実施例C2では、カソードについて、LiCoO粒子の粒径を5μm、複合粒子の粒径を180μmとする以外は実施例C1と同様にした。実施例C3では、カソードについて、LiCoO粒子の粒径を8μm、複合粒子の粒径を250μmとする以外は実施例C1と同様にした。実施例C4では、カソードについて、LiCoO粒子の粒径を12μm、複合粒子の粒径を300μmとする以外は実施例C1と同様にした。実施例C5では、カソードについて、LiCoO粒子の粒径を15μm、複合粒子の粒径を420μmとする以外は実施例C1と同様にした。
参考例C6、実施例C7、実施例C8、参考例C9)
参考例C6では、カソードについて、プレス時のロール線圧を150×10N/mとする以外は実施例C2と同様にした。実施例C7では、カソードについて、プレス時のロール線圧を250×10N/mとする以外は実施例C2と同様にした。実施例C8では、カソードについて、プレス時のロール線圧を1800×10N/mとする以外は実施例C2と同様にした。参考例C9では、カソードについて、プレス時のロール線圧を2200×10N/mとする以外は実施例C2と同様にした。
参考例C10)
カソードについて、複合粒子を形成せずに、活物質を含有する粒子としての活性炭、導電助剤粒子としてのアセチレンブラック、及び結合剤としてのPVDFを混合した複合化されていない粒子層を集電体上で熱ロールする以外は実施例C2と同様にした。
実施例及び参考例B1〜B11の電気二重層キャパシタ、実施例及び参考例C1〜C10のリチウムイオン二次電池では、比較的低い例えば、700×10N/m程度のロール線圧で、インピーダンスが十分に低くなる(図8、図9参照)。好適なロール線圧は200〜2000×10N/mである。また、活物質を含有する粒子の粒径が大きくなると、インピーダンスが大きくなる傾向がある。
さらに、複合粒子を形成した場合には、複合粒子を形成しない場合に比してインピーダンスが低くなる傾向が得られた。
本発明の実施形態に係るアノードの断面模式図である。 本発明の実施形態に係るカソードの断面模式図である。 図1のアノード及び図2のカソードを用いた電気化学デバイス示す断面模式図である。 電極を製造する際に用いる複合粒子の断面模式図である。 複合粒子を製造する造粒工程の一例を示す説明図である。 電極を製造する際のロール工程の一例を示す説明図である。 実施例及び参考例A1−A4及び比較例A1における電気化学デバイスのインピーダンスを示す表である。 実施例及び参考例B1−B11における電気化学デバイスのインピーダンスを示す表である。 実施例及び参考例C1−C10における電気化学デバイスのインピーダンスを示す表である。
符号の説明
1…電池(電気化学デバイス)、2…アノード(電極)、3…カソード(電極)、4…電解質層、5…単位セル、22,32…集電体、22a,32a…窪み部、22b…樹脂層、24,34…活物質含有層、25,35…活物質を含有する粒子、26,36…導電助剤粒子、27,37…結合剤、52…開口部、54…開口部、55…流動槽、250,350…複合粒子、256…原料液の液滴、210…粒子層、312,314…熱ロール。

Claims (4)

  1. 板状の集電体に対して、導電助剤粒子を含み加熱により溶融する結合剤によって活物質を含有する粒子同士をあらかじめ一体化してなる複合粒子を複数含む粒子層を積層する粒子層積層工程と、
    前記粒子層を加熱すると共に、回転するロール間に前記集電体及び前記粒子層を通過させて前記粒子層を圧延し、前記活物質を含有する粒子同士を前記結合剤により結合すると共に前記活物質を含有する粒子と前記集電体とを前記結合剤により結合し、さらに、前記活物質を含有する粒子を前記集電体にめり込ませる前記ロール工程と、を備え、
    前記ロール工程において、前記ロール間に掛かる線圧を250×10〜1900×10N/mとする電気化学デバイス用電極の製造方法。
  2. 前記ロール工程を、加熱されたロール間に前記集電体及び前記粒子層を通過させることにより行う請求項1に記載の電気化学デバイス用電極の製造方法。
  3. 前記粒子層積層工程において、あらかじめ前記集電体の表面に、導電助剤粒子を含み加熱により溶融する結合剤層が設けられており、前記結合剤層上に前記粒子層を積層する請求項1又は2記載の電気化学デバイス用電極の製造方法。
  4. 前記活物質を含有する粒子の粒径は、0.1〜500μmである請求項1〜3の何れか一項に記載の電気化学デバイス用電極の製造方法。
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