JP4172822B2 - シクロスポリン誘導体、それらの製造法、およびそれらを含む薬剤学的組成物 - Google Patents
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Description
のシクロスポリン誘導体、それらの塩、それらの製造法、およびそれらを含む薬剤学的組成物に関する。
それらの誘導体はレトロウイルス、より具体的にはエイズ(後天性免疫不全症候群)および関連症候群[ARC(エイズ関連群)]の治療および/または予防に有用である。これらは免疫抑制が非常に弱いという利点を呈する。
3位が修飾されたシクロスポリン誘導体は欧州特許第194,972号において免疫抑制剤として既に記載されている。
一般式(I)[式中:
− Alkは2〜6の直鎖もしくは分岐鎖炭素原子を含むアルキレン基、または3〜6の炭素原子を含むシクロアルキレン基を表し、そして
− Rは、
・ カルボキシルもしくはアルキルオキシカルボニル基、
・ あるいは、−NR1R2基(ここで、R1およびR2は同一もしくは異なり、そして水素原子、もしくはアルキル、アルケニル(2〜4C)、シクロアルキル(3〜6C)、または場合によっては置換された(ハロゲン原子、アルキルオキシ、アルキルオキシカルボニル、アミノ、アルキルアミノ、もしくはジアルキルアミノによる)フェニル基を表すか、またはベンジルもしくは複素環基を表し、この複素環基は飽和もしくは不飽和であり、そして5もしくは6の環メンバーおよび1〜3のヘテロ原子を含むか、あるいはR1およびR2は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、場合によってはアルキル、フェニル、もしくはベンジルにより置換される4〜6の環メンバーを含み、かつ窒素、酸素、もしくは硫黄から選択される他のヘテロ原子を含む飽和もしくは不飽和複素環を形成する)、
・ あるいは一般式:
(ここで、R1およびR2は上記定義のとおりであり、R3は水素原子もしくはアルキル基を表し、そしてnは2〜4の整数である)の基、
のいずれかを表し、
上記に定義されたアルキル部分もしくは基は直鎖もしくは分岐鎖であり、そして1〜4の炭素原子を含む]
のシクロスポリン誘導体、
および存在する場合にはそれらの薬剤学的に許容される塩が、それらの強力な活性およびそれらの非常に弱い免疫抑制特性のために特に有利であることが今回見いだされた。
一般式(I)で、その式中、R1および/またはR2がヘテロシクリルを表す場合には、後者は有利には、ピリジル、テトラヒドロピリジル、ピペリジル、イミダゾリル、オキサゾリルもしくはチアゾリルから選択され得る。
R1およびR2がそれらが結合する窒素原子と共にヘテロシクリルを形成する場合には、そのヘテロシクリル基は、アゼチジニル、ピペリジル、ピペラジニル、N−メチルピペラジニル、N−フェニルピペラジニル、N−ベンジルピペラジニル、ピリジル、イミダゾリル、モルホリノ、チオモルホリノ、テトラヒドロピリジル、メチルテトラヒドロピリジル(例えば、4−メチルテトラヒドロピリジル)、もしくはフェニルテトラヒドロピリジル(例えば、4−フェニルテトラヒドロピリジル)から選択することができる。
本発明に従うと、一般式(I)の生成物は、一般式:
R−Alk−S−S−Alk−R (III)
[式中、RおよびAlkは上記定義のとおりであり、反応を妨害し得る官能基は、適当な場合には予め保護してある]のジスルフィドの、シクロスポリンAの活性化形態との反応により取得することができ、そしてその後に、適当な場合にはその保護基を除去する。
シクロスポリンAの活性化形態は、3位にあるサルコシンについて活性化された形態を意味するとして理解される。この活性化形態はインサイチューで製造されることが好ましい。活性化は一般的には不活性雰囲気下、有機金属誘導体(特に、例えば一例ではn−ブチルリチウム、ジイソプロピルアミドリチウム、もしくは混合物のようなリチウム誘導体)での処理により実施される。シクロスポリンAの活性化形態を、液体アンモニア中、アルカリ金属アミド(例えば、ナトリウムもしくはリチウム)の存在下、−32℃と−38℃との間の温度で、エーテル(特に、テトラヒドロフラン、t−ブチルエチルエーテル、もしくは混合物)中で製造することも可能である。
一般式(II)のジスルフィドの付加は、例えば炭化水素(一例では、ヘキサン)もしくはエーテル(一例では、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、もしくはt−ブチルメチルエーテル)のような有機溶媒中、−78℃と0℃との間の温度で有利に実施される。窒素下でこの操作を実施することが時としては好ましい。
R基の置換基がこの反応を妨害し得る場合には、それらを予め、その分子の残りの部分に影響を及ぼすことなく配置し、そして除去することができる適合性の基で保護することが好ましい。それに加え、シクロスポリン上に存在するヒドロキシル基を場合によっては、その反応を妨害しないいずれかの基により保護することができる。
例として、保護基は、T.W.Greene、Protective Groups in Organic Synthesis、J.Wiley−Interscience Publication(1991)によるか、もしくはMcOmie、Protective Groups in Organic Chemistry、Plenum Press(1973)により記載される基から選択することができる。
一般式(II)のジスルフィドは、実施例に記載される方法に従うか、もしくはその類似法により製造することができる。
一般式(I)の新規シクロスポリン誘導体は、適切な場合には、例えば結晶化もしくはクロマトグラフィーのような物理的方法により精製することができる。
Rがカルボキシルである本発明に従うシクロスポリン誘導体を、それ自体知られる方法に従い、金属塩もしくは窒素含有性塩基との付加塩に転化することができる。これらの塩は本発明に従う生成物上での金属塩基(例えば、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属)、アンモニア、もしくはアミンの作用により、例えば水もしくはアルコールのような適切な溶媒中で取得することができる。この塩は、その溶液の随意の濃度を越えると沈殿物を形成したので;これを濾過により分離する。
薬剤学的に許容される塩の例としては、アルカリ金属(ナトリウム、カリウム、もしくはリチウム)との塩、またはアルカリ土類金属(マグネシウムもしくはカルシウム)との塩、アンモニウム塩、あるいは窒素含有性塩基(エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、メチルアミン、プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、ベンジルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N−ベンジルフェネチルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、ジフェニレンジアミン、ベンズヒドリルアミン、キニン、コリン、アルギニン、リシン、ロイシン、もしくはジベンジルアミン)を挙げることができる。
RがNR1R2である本発明に従うシクロスポリン誘導体は、既知の方法により酸との付加塩に転化することができる。これらの塩も本発明の範囲内に含まれることが理解される。
薬剤学的に許容される酸との付加塩の例としては、無機酸(塩酸塩、臭化水素塩、硫酸塩、硝酸塩、もしくはリン酸塩)、または有機酸(琥珀酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、マレイン酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、もしくはエンボネート)、またはこれらの化合物の置換誘導体とで形成される塩が挙げられてよい。
本発明に従う新規シクロスポリン誘導体は、レトロウイルス疾患、および一層特別にはエイズおよび関連症候群の予防および治療に特に有用である。予防は、HIVウイルスに露出された被検体、特に一次感染の後数カ月もしくは数年内にその疾患を呈するリスクを示す無症状血清陽性患者の治療を特に意味するものと理解される。
本発明に従う生成物は、様々な濃度でもいずれかの細胞障害効果もしくは細胞制止作用が全くない抗−レトロウイルス活性を呈する。
一般式(I)の生成物の活性は、Pauwells et al.、J.Virol.Meth.、20、309(1988)およびO.Schwartz et al.、AIDS Research and Human Retroviruses、4(6)、441−48(1998)により記載され、そしてJ.F.Mayaux et al.、Proc.Nat.Acad.Sci.USA、91、3564−68(1994)により引用される技術において証明される。これらの技術では、本発明に従う生成物は3〜350nMの濃度(IC50)で活性を示すことが判明している。
一般式(I)において、
− Alkが2〜6の直鎖もしくは分岐鎖炭素原子を含むアルキレン基を表し、そして
− Rが、−NR1R2基(ここで、R1およびR2は、同一もしくは異なりそして水素原子、もしくはアルキル、アルケニル(2〜4C)、または場合によっては置換される(ハロゲン原子、アルキルオキシ、アルキルオキシカルボニル、アミノ、アルキルアミノ、もしくはジアルキルアミノによる)フェニル基を表すか、またはベンジル基を表すか、あるいはR1およびR2は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、場合によってはアルキルにより置換される4〜6の環メンバーを含み、かつ窒素、酸素、もしくは硫黄から選択される他のヘテロ原子を含む飽和もしくは不飽和複素環を形成する)のいずれかを表し、
先に特定されるアルキル部分もしくは基は直鎖もしくは分岐鎖であり、かつ1〜4の炭素原子を含む]
の一般式(I)の生成物、
および存在する場合にはその薬剤学的に許容される塩は特に有利である。
本発明の更に一層好ましい態様に従うと、一般式(I)において、
− Alkが2〜5の直鎖もしくは分岐鎖炭素原子を含むアルキレン基を表し、そして
− Rが、−NR1R2基(ここで、R1およびR2は、同一もしくは異なりそして水素原子、またはアルキル、アリル、フェニル、もしくはベンジル基を表すか、あるいはR1およびR2は、それらが結合する窒素原子と一緒になってアゼチジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、N−メチルピペラジニル、N−フェニルピペラジニル、N−ベンジルピペラジニル、イミダゾリル、モルホリノ、テトラヒドロピリジル、メチルテトラヒドロピリジル、もしくはフェニルテトラヒドロピリジルから選択される複素環を形成する)のいずれかを表し、
上記に定義したアルキル部分もしくは基は直鎖もしくは分岐鎖であり、かつ1〜4の炭素原子を含む]
の一般式(I)のシクロスポリン誘導体、
および存在する場合にはそれらの薬剤学的に許容される塩、
ならびにそれらの生成物、特に、本明細書のこれ以降のシクロスポリン誘導体中:
・ [(R)−2−(N,N−ジエチルアミノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
・ [(R)−2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
・ [(R)−2−(1−ピペリジル)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
・ [(R)−2−(N−メチル−N−i−プロピルアミノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
・ [(R)−2−(N−メチル−N−t−ブチルアミノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
およびそれらの薬剤学的に許容される塩[ラクナ(lacuna)]が開示される。
限定することを意図することなく記載される以下の実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例1
[(R)−2−(N,N−ジエチルアミノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA メタンスルホネートは以下の方法に従って製造される:
ヘキサン中のn−ブチルリチウムの1.6M溶液15.6cm3を、約−10℃の温度にまで窒素下で冷却した45cm3のテトラヒドロフラン(ナトリウム上で予め蒸留してある)中の3.53cm3のジイソプロピルアミン(水素化カルシウム上で予め蒸留してある)の溶液に20分間かけて添加し、温度を0℃に保持する。この混合物を0℃で20分間撹拌し、そしてその後に約−78℃の温度にまで冷却する。このようにして取得された溶液を窒素下、輸送用チューブを通し、約−78℃に予め冷却した40cm3のテトラヒドロフラン中の2gのシクロスポリンAの溶液に移し、温度を約−75℃に保持する。得られる混合物を−75℃で10分間撹拌し、そしてその後にヘキサン中のn−ブチルリチウムの1.6M溶液6.3cm3を4分間かけて添加する。撹拌を20分間維持し、そしてその後に8.8gのジ[2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル]ジスルフィドを2分間かけて添加し、温度を約−75℃に維持する。この混合物を約−75℃の温度で30分、そしてその後に0℃で18時間撹拌する。氷冷蒸留水と36%の塩酸水溶液の50cm3の混合物をその反応混合物に注ぎいれて約7のpHとし、この混合物を沈降により分離させ、そして水相を30cm3のジエチルエーテルで洗浄する。この有機抽出物を合わせ、50cm3の飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で脱水し、濾過し、そして約40℃の温度での減圧(2.7kPa)下で濃縮する。取得される固体をシリカカラム(0.04〜0.063mm)でのフラッシュクロマトグラフィー操作(溶離液:メタノール/水/ジクロロメタン 容積比14/2/84、およびその後にはジクロロメタン/メタノール 93/7)に2度連続してかけて10cm3毎に分画を取得することにより精製する。期待される生成物を含む分画を合わせ、そして約40℃の温度での減圧(2.7kPa)下で濃縮すると0.245gの[(R)−2−(N,N−ジエチルアミノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンAが白色固体の形態で取得される。
0.245gの[(R)−2−(N,N−ジエチルアミノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンAを撹拌しながら丸底フラスコ中の15cm3のジエチルエーテル中に溶解する。濾過の後、2cm3のジエチルエーテル中の溶液としての15mgのメタンスルホン酸を30秒かけて添加する。得られる白色沈降物を濾過して取り出し、そして2cm3のジエチルエーテルで3度、その次には2cm3のペンタンで洗浄する。このようにすると0.067gの[(R)−2−(N,N−ジエチルアミノ)−エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA メタンスルホネートが155℃で融解(分解)する白色固体の形態で取得される。
1H N.M.R.スペクトル(400MHz、CDCl3、ppmでのδ値):1.24(d,J=7Hz、3H、8β CH3)、1.31(d,J=7.5Hz、3H、7β CH3)、1.31(t,J=7Hz、6H、3αでの2−ジエチルアミノエチルチオのエチルのCH3)、1.60(d,J=5Hz、3H、1γでのCH3)、2.38(mt、1H、5β CH)、2.66、2.75、3.08、3.10、3.22、3.41、および3.46(7s、各々6H、3H、3H、3H、3H、3H、および3H、7 NCH3、ならびにメタンスルホネートのCH3)、2.90〜3.35(未分解ピーク、8H、3αでの2−ジエチルアミノエチルチオのSCH2CH2Nおよび3αでの2−ジエチルアミノエチルチオのエチルのNCH2)、3.76(mt、1H、1β CH)、4.48(mt、1H、7α CH)、4.64(t、J=9Hz、1H、5α CH)、4.81(mt、1H、8α CH)、4.95〜5.05(mt、2H、ロイシンの2α CHおよびα CH)、5.06(d、J=11Hz、1H、11α CH)、5.18(dd、J=12および4Hz、1H、ロイシンのα CH)、5.20〜5.35(mt、2H、CH=CH)、5.41(d、J=6Hz、1H、1α CH)、5.67(dd、J=10および4Hz、1H、ロイシンのα CH)、5.90(s、1H、3α CH)、7.17(d、J=9Hz、1H、第5位のCONH)、7.39(d、J=8Hz、1H、第8位のCONH)、7.68(d、J=7.5Hz、1H、第7位のCONH)、8.04(d、J=9.5Hz、1H、第2位のCONH)。
ジ[2−(N,N−エチルアミノ)エチル]ジスルフィドは、H.Gilman、J.Am.Chem.Soc.(1945)、67、1846、に記載される方法に従って製造することができる。
実施例2
[(R)−2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンAを以下の方法に従って製造する:
ヘキサン中のn−ブチルリチウムの1.6M溶液117cm3を、約5℃の温度に冷却してあり、そして窒素下にある300cm3のテトラヒドロフラン(ナトリウム上で予め蒸留してある)中の26.5cm3のジイソプロピルアミン(水素化カルシウム上で予め蒸留してある)の溶液に30分かけて添加し、この温度を0℃に維持する。この混合物を0℃で20分間撹拌し、そしてその後に約−78℃の温度に冷却する。このようにして取得された溶液を窒素下で転移用チューブを通し、約−76℃の温度に予め冷却してある270cm3のテトラヒドロフラン中の15gのシクロスポリンAの溶液に移し、この温度を約−70℃に維持する。得られる混合物を−78℃で10分間撹拌し、そしてその後にヘキサン中のn−ブチルリチウムの1.6M溶液47cm3を添加する。撹拌を5分間継続し、そしてその後に52gのジ[2−(N,N−ジメチルアミノ)−エチル]ジスルフィドをゆっくりと添加し、この温度を約−75℃に維持する。この混合物を約−78℃の温度で30分間、そして次には0℃で18時間撹拌する。80cm3の12N塩酸が予め既に添加されている120cm3の氷冷蒸留水をこの反応混合物に注ぎいれ、−20℃で撹拌し続けて約7のpHとし、その後にこの混合物を沈降により分離させ、そしてその水相を100cm3の酢酸エチルで洗浄する。有機抽出物を合わせ、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムに通して乾燥させ、濾過し、そして約40℃の温度での減圧(2.7kPa)で濃縮する。得られる固体を200cm3のトルエンと、pHを2にするために12N塩酸を予め添加してある1000cm3の蒸留水中に溶解する。各相を沈降により分離させる。水相を100cm3のトルエンで再度洗浄し、そしてこのトルエン相を合わせる。後者を200cm3の蒸留水で洗浄し、そして約3のpHに酸性化する。この水相を合わせ、200cm3のトルエンを添加し、そしてその後に重炭酸ナトリウム水溶液での中性化を実施する。有機相を沈降により分離させ、そして水相を100cm3のトルエンで洗浄する。有機相を合わせ、硫酸ナトリウムに通して脱水し、濾過し、そして約40℃の温度での減圧(2.7kPa)で濃縮して固体を取得し、これをシリカカラム(0.04〜0.063mm)でのフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/メタノール 容積比93.5/6.5)にかけて35cm3毎に分画を取得することにより精製する。予想される生成物を含む分画を合わせ、そして約40℃の温度での減圧(2.7kPa)で濃縮して固体を取得し、これを30cm3のペンタン中で凝結させる。濾過した後、1.94gの[(R)−2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンAが約140℃で融解する白色固体の形態で取得される。
1H N.M.R.スペクトル(400MHz、CDCl3、ppmでのδ値):1.28(d,J=7Hz、3H、8β CH3)、1.37(d,J=7.5Hz、3H、7β CH3)、1.63(mt、3H、1γでのCH3)、2.25(s、6H、3αでの2−ジメチルアミノエチルチオのN(CH3)2)、2.40(mt、1H、5β CH)、2.50〜2.80(未分解ピーク、4H、3αでの2−ジメチルアミノエチルチオのSCH2CH2N)、2.71、3.13、3.14、3.28、3.46、および3.52(6s、各々6H、3H、3H、3H、3H、および3H、7 NCH3)、3.65(d、J=6Hz、1H、1βでのOH)、3.78(mt、1H、1β CH)、4.56(mt、1H、7α CH)、4.67(t、J=9Hz、1H、5α CH)、4.85(mt、1H、8α CH)、4.99(dd、J=9および6Hz、1H、ロイシンのα CH)、5.00〜5.15(mt、2H、ロイシンの2α CHおよびα CH)、5.15(d、J=11Hz、1H、11α CH)、5.25(dd、J=12および4Hz、1H、ロイシンのα CH)、5.30〜5.45(mt、2H、CH=CH)、5.51(d、J=6Hz、1H、1α CH)、5.72(dd、J=10.5および4Hz、1H、ロイシンのα CH)、6.02(s、1H、3α CH)、7.18(d、J=8Hz、1H、第8位のCONH)、7.35(d、J=9Hz、1H、第5位のCONH)、7.68(d、J=7.5Hz、1H、第7位のCONH)、7.96(d、J=9.5Hz、1H、第2位のCONH)。
[(R)−2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンAのメタンスルホン酸塩は、以下のようにして製造される:
360mgの[(R)−2−N,N−ジメチルアミノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンAを、丸底フラスコ中の6cm3のジエチルエーテル中に撹拌しながら溶解し、そしてその後に1cm3のジエチルエーテル中の溶液としての24mgのメタンスルホン酸を30秒かけて添加する。得られる白色沈降物を濾過して取り出し、そして2cm3のジエチルエーテルで3度、それに次いで5cm3のペンタンで洗浄する。50℃で減圧(40kPa)乾燥させると、0.328mgの[(R)−2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA メタンスルホネートが155℃(分解)で融解する白色固体の形態で取得される。
1H N.M.R.スペクトル(400MHz、d6−(CD3)2SO、ppmでのδ値):1.21(d,J=7.5Hz、3H、8β CH3)、1.29(d,J=7.5Hz、3H、7β CH3)、1.69(d、J=6.5Hz、3H、1γでのCH3)、1.99(mt、1H、5β CH)、2.35(s、3H、メタンスルホネートのCH3)、2.45〜2.70(mt、2H、3αでの2−ジメチルアミノエチルチオのSCH2)、2.64、2.80、2.86、2.93、2.99、および3.17(6s、各々3H、6H、9H、3H、3H、および3H、7 NCH3、ならびに3αでの2−ジメチルアミノエチルチオのNCH3)、3.25〜3.40(未分解ピーク、2H、3αでの2−ジメチルアミノエチルチオのCH2N)、3.99(mt、1H、1β CH)、4.15(mt、1H、7α CH)、4.26(t、J=9Hz、1H、5α CH)、4.42(ブロード s、1H、1βでのOH)、4.79(mt、1H、8α CH)、4.89(mt、1H、2α CH)、5.00〜5.15(mt、1H、ロイシンのα CH)、5.11(d、J=11Hz、1H、11α CH)、5.23(mt、2H、ロイシンの1α CHおよびα CH)、5.33(dd、J=10および5Hz、1H、ロイシンのα CH)、5.30〜5.50および5.62(2 mt、各々1H、CH=CH)、5.48(dd、J=11および5Hz、1H、ロイシンのα CH)、6.87(s、1H、3α CH)、7.64(d、J=7.5Hz、1H、第7位のCONH)、8.24(d、J=9.5Hz、1H、第2位のCONH)、8.28(d、J=8Hz、1H、第8位のCONH)、8.68(d、J=9Hz、1H、第5位のCONH)、9.28(未分解ピーク、1H、メタンスルホネートのSO3H)。
実施例3
[(R)−2−(1−ピペリジル)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンAは以下の方法に従い製造される:
ヘキサン中のn−ブチルリチウムの1.6M溶液31cm3を、約0℃の温度に冷却してあり、そしてアルゴン下にある40cm3のテトラヒドロフラン中の7.0cm3のジイソプロピルアミンの溶液に滴下により添加する。この混合物を20分間0℃で撹拌し、その後に約−78℃の温度にまで冷却し、そして、アルゴン下におかれ、予め約−78℃の温度[ラクナ(lacuna)]に冷却してある20cm3のテトラヒドロフラン中の4.0gのシクロスポリンAと6.0cm3の1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノンの溶液を滴下により添加する。得られる混合物を約−40℃の温度で20分、そして次には約−78℃の温度[ラクナ(lacuna)]で1時間撹拌し、そしてその後に20cm3のテトラヒドロフラン中の13.8gのジ[2−(1−ピペリジル)エチル]ジスルフィドの溶液を滴下により添加する。その後にこの混合物を約−78℃の温度で10分間撹拌し、そして後には約20℃の温度に再加熱する。その後これを100cm3の水で処理する。水相を100cm3の酢酸エチルで3度抽出し、そしてその後に有機抽出物を合わせ、50cm3の水で4度洗浄し、硫酸マグネシウムに通して脱水し、そして約40℃での減圧(2.7kPa)下で濃縮する。得られる油状物を、1.6kgのシリカを含むカラム(0.02〜0.05mm)で大気圧下、酢酸エチルで溶離させるクロマトグラフィーにかけ、75cm3毎に分画を回収する。予想される生成物を含む分画を合わせ、そして約40℃での減圧(2.7kPa)下で濃縮する。残渣を20cm3の酢酸エチルに溶解し、濾紙を通して濾過し、そしてその後に同一条件下で再濃縮する。得られる残渣を20cm3のエチルエーテルに溶解させ、同一様式で再濃縮させ、そしてその後に定常質量になるまで乾燥させる。0.4gの[(R)−2−(1−ピペリジル)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンAはこのようにし、132℃で融解する淡黄色固体の形態で取得される。
1H N.M.R.スペクトル(400MHz、CDCl3、ppmでのδ値):1.30(d,J=7Hz、3H、8β CH3)、1.37(d,J=7.5Hz、3H、7β CH3)、1.65(d、J=5Hz、3H、1γでのCH3)、1.90〜3.10(mt、14H、3αでのSCH2CH2NピペリジンのCH2)、2.47(mt、1H、5β CH)、2.70、2.72、3.13、3.18、3.27、3.45、および3.52(7s、各々3H、7 NCH3)、3.77(mt、1H、1β CH)、4.55(mt、1H、7α CH)、4.65(t、J=9Hz、1H、5α CH)、4.86(mt、1H、8α CH)、4.99(dd、J=9および6Hz、1H、ロイシンのα CH)、5.00〜5.15(mt、2H、ロイシンの2α CHおよびα CH)、5.15(d、J=11Hz、1H、11α CH)、5.24(dd、J=12および4Hz、1H、ロイシンのα CH)、5.25〜5.45(mt、2H、CH=CH)、5.50(d、J=6Hz、1H、1α CH)、5.72(dd、J=10.5および4Hz、1H、ロイシンのα CH)、6.22(s、1H、3α CH)、7.18(d、J=8Hz、1H、第8位のCONH)、7.38(d、J=9Hz、1H、第5位のCONH)、7.70(d、J=7.5Hz、1H、第7位のCONH)、7.95(d、J=9.5Hz、1H、第2位のCONH)。
ジ[2−(1−ピペリジル)エチル]ジスルフィドは、R.C.Fusonにより、J.Org.Chem.、11、487(1946)に記載される方法に従って製造することができる。
実施例4
[(R)−2−(N−メチル−N−i−プロピルアミノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンAは以下の方法に従って製造される:
100mgのナトリウム金属、そしてその次には100mgの硝酸第二鉄を、約−33℃の温度に維持してある100cm3のアンモニアに添加する。この混合物の青い色が消失したら直ちに1.1gのナトリウム金属を15分かけて添加する。この混合物を−33℃で2時間撹拌し、60cm3のテトラヒドロフラン中の3.6gのシクロスポリンAの溶液を約20分かけて滴下により添加し、そしてその後に15cm3のテトラヒドロフラン中の3.1gのジ[2−(N−メチル−N−i−プロピルアミノ)−エチル]ジスルフィドの溶液を15分かけて添加する。この反応混合物を約−33℃の温度で1時間撹拌し、そしてその後に3gの固形塩化アンモニウムを幾つかの部分に分けて添加する。アンモニアを撹拌により蒸発させ、この混合物の温度を12時間かけて−33℃から25℃に変化させる。この反応混合物を100cm3のジエチルエーテルで希釈し、そしてその後に濾過する。この固体を総計100cm3のジエチルエーテルで洗浄する。合わせた有機相を約40℃の温度での減圧(2.7kPa)下で濃縮する。得られる固体(6.3g)をシリカカラム(0.020〜0.045mm)でのクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/メタノール 容積比4/1)にかけ、50cm3ごとに分画を回収することにより精製する。期待される生成物を含む分画(分画32〜48)を合わせ、そして約40℃の温度での減圧(2.7kPa)下で濃縮して0.640gの無色ラッカー状物をもたらし、これを30cm3の蒸留水で処理し、濾過および約40℃の温度での乾燥の後には0.390gの[(R)−2−(N−メチル−N−i−プロピルアミノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンAが約70℃で融解する乳白色固体の形態で取得される。
1H N.M.R.スペクトル(400MHz、CDCl3、ppmでのδ値):1.26(d,J=7.5Hz、3H、8β CH3)、1.37(d,J=7.5Hz、3H、7β CH3)、2.18(s、3H、3αでの2N−メチル N−イソプロピルアミノエチルチオのNCH3)、2.55〜2.75(mt、3αでの2N−メチル N−イソプロピルアミノエチルチオのSCH2CH2Nに対応する4H)、2.71、2.72、3.12、3.14、3.27、3.45、および3.51(7s、各々3H、7 NCH3)、2.83(mt、1H、3αでの2N−メチル N−イソプロピルアミノエチルチオのNCH)、3.65(d、J=6Hz、1H、1βでのOH)、3.77(mt、1H、1β CH)、4.54(mt、1H、7α CH)、4.65(ブロード t、J=9Hz、1H、5α CH)、4.84(mt、1H、8α CH)、4.97(dd、J=10.5および6Hz、1H、ロイシンのα CH)、5.00〜5.10(mt、2H、ロイシンのα CHおよび2α CH)、5.13(d、J=11Hz、1H、11α CH)、5.24(dd、J=11.5および4Hz、1H、ロイシンのα CH)、5.33(mt、2H、CH=CH)、5.50(d、J=6Hz、1H、1α CH)、5.71(dd、J=10.5および4Hz、1H、ロイシンのα CH)、5.97(s、1H、3α CH)、7.17(d、J=8Hz、1H、第8位のCONH)、7.34(d、J=9Hz、1H、第5位のCONH)、7.66(d、J=8Hz、1H、第7位のCONH)、7.95(d、J=10Hz、1H、第2位のCONH)。
ジ[2−(N−メチル−N−i−プロピルアミノ)エチル]ジスルフィドは以下のように製造することができる:
60cm3の5N 水酸化ナトリウム水溶液を、150cm3ジエチルエーテル中の20gの2−(N−i−プロピル−N−メチルアミノ)エタンチオールの溶液に添加し、そしてその後にこの反応混合物に約20℃の温度で12時間気流を通す。この混合物を総計150cm3のジエチルエーテルにより抽出する。合わせた有機相を100cm3の蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウムに通して脱水し、そしてその後に約40℃の温度での減圧(2.7kPa)下で濃縮して、無色油状物の形態をとる11.1gのジ[2−(N−メチル−N−i−プロピルアミノ)エチル]ジスルフィドを取得する。
2−(N−イソプロピル−N−メチルアミノ)エタンチオールは以下の方法に従って製造することができる:
400cm3のジエチルエーテル中の115cm3のN−i−プロピル−N−メチルアミンと44cm3のエチレンスルフィドの溶液をおおよその還流温度で36時間加熱する。減圧(2.5kPa)下でのこの反応混合物の分別蒸留により、2.5kPaでは約60℃で沸騰する無色油状物の形態での43gの2−(N−i−プロピル−N−メチルアミノ)エタンチオールをもたらす。
実施例5
[(R)−2−(N−メチル−N−t−ブチルアミノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンAは以下の方法に従って製造される:
100mgのナトリウム金属、そしてその次には100mgの硝酸第二鉄を、約−33℃の温度に維持してある100cm3のアンモニアに添加する。この混合物の青い色が消失したら直ちに1.0gのナトリウム金属を30分かけて添加する。この混合物を−33℃で1時間撹拌し、50cm3のテトラヒドロフラン中の3.6gのシクロスポリンAの溶液を約30分かけて滴下により添加し、そしてその後に15cm3のテトラヒドロフラン中の3.5gのジ[2−(N−メチル−N−t−ブチルアミノ)−エチル]ジスルフィドの溶液を15分かけて添加する。この反応混合物を約−33℃の温度で1時間撹拌し、そしてその後に3gの固形塩化アンモニウムを幾つかの部分に分けて添加する。アンモニアを撹拌により蒸発させ、この混合物の温度を12時間かけて−33℃から25℃に変化させる。この反応混合物を100cm3のジエチルエーテルで希釈し、そしてその後に濾過する。この固体を総計300cm3のジエチルエーテルですすぐ。合わせた有機相を約40℃の温度での減圧(2.7kPa)下で濃縮する。得られる固体を250cm3のペンタンで粉砕し、そしてその後に濾過して取り出す。残存する固体(6g)をシリカカラム(0.020〜0.045mm)でのクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/メタノール 容積比4/1)にかけ、100cm3ごとに分画を回収することにより精製する。期待される生成物を含む分画(分画9)を約40℃の温度での減圧(2.7kPa)下で濃縮して0.500gの固体をもたらし、これを30cm3のペンタンと共に撹拌し、そして濾過および約40℃の温度で乾燥させた後には0.200gの[(R)−2−(N−メチル−N−t−ブチルアミノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンAを約130℃で融解する乳白色固体の形態で取得する。
1H N.M.R.スペクトル(400MHz、CDCl3、ppmでのδ値):1.05(s、C(CH3)3に相当する9H)、1.26(d、J=7.5Hz、3H、8β CH3)、1.36(d,J=7.5Hz、3H、7β CH3)、1.63(d,J=5Hz、3H、1η CH3)、2.19(s、3H、3αでの2N−tert−ブチル N−メチル アミノエチルチオのNCH3)、2.55〜2.80(mt、3αでの2N−tert−ブチル N−メチル アミノエチルチオのSCH2CH2Nに相当する4H)、2.70、2.72、3.12、3.13、3.26、3.45、および3.51(7s、各々3H、7 NCH3)、3.61(d、J=6.5Hz、1H、1βでのOH)、3.76(mt、1H、1β CH)、4.54(mt、1H、7α CH)、4.65(ブロード t、J=9Hz、1H、5α CH)、4.84(mt、1H、8α CH)、4.97(dd、J=10および6Hz、1H、ロイシンのα CH)、5.00〜5.10(mt、2H、ロイシンのα CHおよび2α CH)、5.13(d、J=11Hz、1H、11α CH)、5.24(dd、J=10.5および4Hz、1H、ロイシンのα CH)、5.34(mt、2H、CH=CH)、5.49(d、J=6Hz、1H、1α CH)、5.71(dd、J=10.5および4Hz、1H、ロイシンのα CH)、5.90(s、1H、3α CH)、7.16(d、J=8Hz、1H、第8位のCONH)、7.33(d、J=9Hz、1H、第5位のCONH)、7.66(d、J=8Hz、1H、第7位のCONH)、7.96(d、J=10Hz、1H、第2位のCONH)。
ジ[2−(N−メチル−N−t−ブチルアミノ)エチル]ジスルフィドは以下のように製造することができる:
0.1cm3の1N 塩酸水溶液を、190cm3メタノール中の28.7gの2−(N−t−ブチル−N−メチルアミノ)エタンチオールの溶液に添加し、そしてその後にこの混合物に約20℃の温度で60時間気流を通す。メタノールを減圧(2.7kPa)下で除去する。残存する油状物を400cm3のジエチルエーテル中に溶解する。有機相を硫酸マグネシウムに通して脱水し、濾過し、そしてその後に約40℃の温度での減圧(2.7kPa)下で濃縮して、黄色油状物の形態をとる26.6gのジ[2−(N−メチル−N−t−ブチルアミノ)エチル]ジスルフィドをもたらす。
2−(N−t−ブチル−N−メチルアミノ)エタンチオールは以下の方法に従って製造することができる:
750cm3のt−ブチルメチルエーテル中の125cm3のN−t−ブチル−N−メチルアミンと50gのエチレンエピスルフィドの溶液をおおよその還流温度で48時間撹拌する。この混合物を約35℃の温度での減圧(10kPa)下で濃縮する。減圧(5.8kPa)下でのこの反応混合物の分別蒸留により、5.8kPaでは84℃と86℃との間で沸騰する無色油状物の形態での28.7gの2−(N−t−ブチル−N−メチルアミノ)エタンチオールをもたらす。
実施例6
[(R)−2−(1−イミダゾリル)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンAは以下の方法に従って製造される:
100mgのナトリウム金属、そしてその次には100mgの硝酸第二鉄を、約−33℃の温度に維持してある80cm3のアンモニアに添加する。この混合物の青い色が消失したら直ちに0.82gのナトリウム金属を15分かけて添加する。この混合物を−33℃で15分間撹拌し、その後に10cm3のテトラヒドロフラン中の2.4gのシクロスポリンAの溶液を約15分かけて滴下により添加し、そしてその後に5gの固形ジ[2−(1−イミダゾリル)エチル]ジスルフィドを幾つかの部分に分け、15分かけて添加する。この反応混合物を約−33℃の温度で3時間撹拌し、そしてその後に3.4gの固形塩化アンモニウムを幾つかの部分に分けて添加する。アンモニアを撹拌により蒸発させ、この混合物の温度を12時間かけて−33℃から25℃に変化させる。この混合物を100cm3の蒸留水で希釈する。有機相を沈降により分離させ、そして水相を50cm3の酢酸エチルで3度洗浄する。合わせた有機相を硫酸マグネシウムに通して脱水し、濾過し、そしてその後に約40℃の温度での減圧(2.7kPa)下で濃縮する。このようにして得られるベージュ色油状物(2.25g)を、シリカカラム(0.020〜0.045mm)でのクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/メタノール 容積比19/1)にかけ、20cm3毎に分画を回収することにより精製する。期待される生成物を含む分画を約40℃の温度での減圧(2.7kPa)下で濃縮して0.520gの固体をもたらす。この固体を50cm3のペンタンで粉砕し、その後に濾過し、そして約40℃の温度で乾燥させた後に、0.420gの固体を第二のシリカカラム(0.020〜0.045mm)でのクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/メタノール 容積比4/1)により生成する。予想される生成物を含む分画を約40℃の温度での減圧(2.7kPa)下で濃縮する。残存する固体を10cm3のペンタンと共に撹拌し、濾液を約40℃の温度で乾燥させた後には0.245gの[(R)−2−(1−イミダゾリル)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンAが約208℃で融解する黄色固体の形態で取得される。
1H N.M.R.スペクトル(400MHz、CDCl3、333Kの温度における、ppmでのδ値):1.26(d、J=7.5Hz、3H、8β CH3)、1.36(d,J=7.5Hz、3H、7β CH3)、1.63(d,J=5Hz、3H、1η CH3)、2.72、3.07、3.15、3.25、3.40、および3.50(6s、各々6H、3H、3H、3H、3H、3H、7 NCH3)、3.80〜3.95(mt、2H、1β CHおよび1βでのOH)、4.16(mt、2H、NCH2)、4.51(mt、1H、7α CH)、4.71(ブロード t、J=9Hz、1H、5α CH)、4.86(mt、1H、8α CH)、4.95〜5.10(mt、3H、2つのロイシンのα CHおよび2α CH)、5.17(d、J=11Hz、1H、11α CH)、5.22(dd、J=11.5および4Hz、1H、ロイシンのα CH)、5.35(mt、2H、CH=CH)、5.4.2(d、J=6Hz、1H、1α CH)、5.72(dd、J=10.5および4Hz、1H、ロイシンのα CH)、5.82(s、1H、3α CH)、6.93、7.10、および7.54(3 ブロード s、各々1H、イミダゾールの芳香族性H)、7.12(d、J=8Hz、1H、第8位のCONH)、7.19(d、J=9Hz、1H、第5位のCONH)、7.53(mt、1H、第7位のCONH)、7.87(d、J=10Hz、1H、第2位のCONH)。
ジ[2−(1−イミダゾリル)エチル]ジスルフィドは以下のように製造することができる:
32.3cm3のトリエチルアミン、それに次いで68cm3のジエチルエーテル中の14.59gのヨウ素を、0℃に冷却してある200cm3のジクロロメタン中の15gの2−(1−イミダゾリル)エタンチオールの溶液に10分かけて滴下により添加する。この混合物を約20℃の温度で30分間撹拌し、そしてその後に約40℃の温度での減圧(2.7kPa)下で濃縮する。ペースト状残渣を50cm3のイソプロパノールの存在下で粉砕する。形成される固体を濾過して取り出し、そして総計25cm3のイソプロパノールですすいで第一収穫物(first crop)であるジ[2−(1−イミダゾリル)エチル]ジスルフィドを取得する。合わせた有機相を約40℃の温度での減圧(2.7kPa)下で濃縮する。ペースト状残渣を50cm3の酢酸エチルの存在下で粉砕する。形成される固体を濾過して取り出して、第二収穫物のジ[2−(1−イミダゾリル)エチル]ジスルフィドを取得する。ジ[2−(1−イミダゾリル)エチル]ジスルフィドの2つの収穫物を合わせ、そして約20℃の温度での真空(10kPa)下で乾燥させて14.2gのジ[2−(1−イミダゾリル)エチル]ジスルフィドをもたらす。
2−(1−イミダゾリル)エタンチオールは以下のように製造することができる:
300cm3の蒸留水中の28.34gの塩酸2−(1−イミダゾリル)エチルイソチオ尿素と18.56gの水酸化ナトリウムの溶液を還流温度で150分間加熱する。約20℃の温度に戻した後に、この混合物を濃厚塩酸(20cm3)の添加により酸性化し、そしてその後に飽和重炭酸ナトリウム溶液の添加によりpH=7にする。この混合物を総計600cm3の酢酸エチルで抽出する。合わせた有機相を総計100cm3の蒸留水で洗浄し、濾過し、硫酸マグネシウムに通して脱水し、そしてその後に約40℃の温度での減圧(2.7kPa)下で濃縮して黄色油状物の形態での15.0gの2−(1−イミダゾリル)エタンチオールをもたらす。
塩酸2−(1−イミダゾリル)エチルイソチオ尿素は以下のように製造することができる:
44.2cm3の塩化チオニルを、300cm3のジクロロメタン中の30gの2−ヒドロキシ−(1−イミダゾリル)エタンの溶液に30分かけて滴下により添加し、そしてその後にこの混合物を16時間還流温度にさせておく。この混合物を約40℃の温度での減圧(2.7kPa)下で濃縮する。ペースト状残渣を100cm3のジクロロメタンで処理し、そしてその後に約40℃の温度での減圧(2.7kPa)下で濃縮する。この段階を2度反復する。125cm3のジメチルホルムアミド中の、このようにして得られた34.9gの粗精製塩酸2−クロロ(1−イミダゾリル)エタンおよび15.93gのチオ尿素の懸濁物を、約110℃の温度で90分間加熱する。この混合物を約20℃の温度に冷ます。形成される黄色固体を次には濾過して取り出し、総計100cm3のジエチルエーテルですすぎ、そして約40℃の温度での真空(10kPa)下で乾燥させて、約206℃の温度で融解する固体の形態で28.34gの塩酸2−(1−イミダゾリル)エチルイソチオ尿素をもたらす。
2−ヒドロキシ−(1−イミダゾリル)エタンは以下のようにして製造することができる:
250cm3のジメチルホルムアミド中の68gのイミダゾールの溶液を、250cm3のジメチルホルムアミド中の30gの水素化ナトリウム(鉱油中50%)の懸濁物に30分かけて添加する。この混合物を約20℃の温度で90分間撹拌し、そしてその後に50cm3のジメチルホルムアミド中の50.5gの2−クロロエタノールの溶液を1時間かけて添加する。この混合物を約20℃の温度で12時間撹拌し、そしてその後に濾過する。濾液を100cm3の蒸留水で処理し、そしてその後に約55℃の温度での減圧(2.7kPa)下で濃縮する。ペースト状残渣を150cm3の石油エーテルに溶解し、この液相を沈降により分離させ、そして残渣を100cm3のイソプロパノールで1時間粉砕する。形成される沈降物を濾過して取り出し、そして濾液を約40℃の温度での減圧(2.7kPa)下で濃縮する。残存する油状物(113.1g)を減圧(5kPa)蒸留して、5kPaでは180〜183℃の温度で蒸留する黄色油状物の形態をとる105.7gの2−ヒドロキシ−(1−イミダゾリル)エタンをもたらす。
実施例7
実施例1〜3に記載される方法に類似する様式で製造を実施することにより以下の生成物が製造される:
[(R)−2−アミノエチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−2−(N−メチルアミノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−2−(N−エチルアミノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−2−(N−i−プロピルアミノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−2−(N−t−ブチルアミノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−2−(N−フェニルアミノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−2−(N−ベンジルアミノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−2−(N−メチル−N−エチルアミノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−2−(N−メチル−N−アリルアミノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−2−(N−メチル−N−フェニルアミノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−2−(N−メチル−N−ベンジルアミノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−2−(N,N−ジ−i−プロピルアミノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−2−(N,N−ジアリルアミノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−3−アミノプロピルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−3−(N−メチルアミノ)プロピルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−3−(N−エチルアミノ)プロピルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−3−(N−i−プロピルアミノ)プロピルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−3−(N−t−ブチルアミノ)プロピルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−3−(N−フェニルアミノ)プロピルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−3−(N−ベンジルアミノ)プロピルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−3−(N−メチル−N−エチルアミノ)プロピルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−3−(N−メチル−N−i−プロピルアミノ)プロピルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−3−(N−メチル−N−t−ブチルアミノ)プロピルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−3−(N−メチル−N−アリルアミノ)プロピルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−3−(N−メチル−N−フェニルアミノ)プロピルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノ)プロピルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−3−(N,N−ジエチルアミノ)プロピルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−3−(N,N−ジ−i−プロピルアミノ)プロピルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−3−(N,N−ジアリルアミノ)プロピルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−3−(1−ピペリジル)プロピルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−4−アミノブチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−4−(N−メチルアミノ)ブチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−4−(N−エチルアミノ)ブチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−4−(N−i−プロピルアミノ)ブチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−4−(N−t−ブチルアミノ)ブチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−4−(N−フェニルアミノ)ブチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−4−(N−ベンジルアミノ)ブチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−4−(N−メチル−N−エチルアミノ)ブチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−4−(N−メチル−N−i−プロピルアミノ)ブチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−4−(N−メチル−N−t−ブチルアミノ)ブチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−4−(N−メチル−N−アリルアミノ)ブチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−4−(N−メチル−N−フェニルアミノ)ブチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−4−(N−メチル−N−ベンジルアミノ)ブチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−4−(N,N−ジメチルアミノ)ブチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−4−(N,N−ジエチルアミノ)ブチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−4−(N,N−ジ−i−プロピルアミノ)ブチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−4−(N,N−ジアリルアミノ)ブチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−4−(1−ピペリジル)ブチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−2−アミノ−2−メチルプロピルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−2−(N,N−ジメチルアミノ)−2−メチルプロピルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−2−(N,N−ジエチルアミノ)−2−メチルプロピルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−2−(1−ピペリジル)−2−メチルプロピルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−3−アミノ−3−メチルブチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−3−(N,N−ジメチルアミノ)−3−メチルブチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−3−(N,N−ジエチルアミノ)−3−メチルブチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−3−(1−ピペリジル)−3−メチルブチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−2−(1−モルホリノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−2−(1−アゼチジノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
{(R)−2−[1−(メチオルピペラジノ)]エチルチオ−Sar}3−シクロスポリンA;
{(R)−2−[1−(4−フェニルピペラジノ)]エチルチオ−Sar}3−シクロスポリンA;
{(R)−2−[1−(4−ベンジルピペラジノ)]エチルチオ−Sar}3−シクロスポリンA;
{(R)−2−[1−(4−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジル)]エチルチオ−Sar}3−シクロスポリンA;
{(R)−2−[1−(4−フェニル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジル)]エチルチオ−Sar}3−シクロスポリンA;
[(R)−3−(1−モルホリノ)プロピルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
[(R)−3−(1−アゼチジノ)プロピルチオ−Sar]3−シクロスポリンA;
{(R)−3−[1−(4−メチルピペラジノ)]プロピルチオ−Sar}3−シクロスポリンA;
{(R)−3−[1−(4−フェニルピペラジノ)]プロピルチオ−Sar}3−シクロスポリンA;
{(R)−3−[1−(4−ベンジルピペラジノ)]プロピルチオ−Sar}3−シクロスポリンA;
{(R)−3−[1−(4−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジル)]プロピルチオ−Sar}3−シクロスポリンA;
{(R)−3−[1−(4−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジル)]プロピルチオ−Sar}3−シクロスポリンA。
本発明は更には、適当な場合には塩形態をとるか、純粋状態であるか、あるいは一つもしくは複数の適合性かつ薬剤学的に許容される賦形剤もしくはアジュバントとの組み合わせ物、あるいは場合によってはエイズの治療を意図する別の抗−レトロウイルス剤または抗−ウイルス剤、免疫調節剤、もしくは抗菌剤との組み合わせ物の形態をとる一般式(I)の少なくとも一つの生成物を含む薬剤学的組成物にも関する。
本発明に従う組成物は、例えば一例ではHIVのようなレトロウイルスに感染した細胞を生きた状態で保持し、そしてそのためエイズへの進行を衰えさせるかもしくは感染細胞の死亡率を下げることにより既に感染している被検体の重篤度を下げることができる。
これらの薬剤学的組成物を、免疫不全症を呈する、および/またはレトロウイルスに感染している被検体において治療的もしくは予防的に用いることができる。当然のことながら、これらの組成物の構成は、免疫抑制を受けている被検体の消化系という特別な事例に適するであろう。
経口投与のための固形組成物としては、錠剤、ピル剤、硬カプセル剤、粉末剤、もしくは顆粒剤の試用が行われてよい。これらの組成物では本発明に従う活性生成物が、例えばスクロース、ラクトース、もしくはスターチのような一つもしくは複数の不活性稀釈剤もしくはアジュバンドと混合される。
これらの組成物は、例えば一例ではステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤のような稀釈剤以外の物質、または調節放出を意図するコーティングを含むことができる。
経口投与のための液体組成物としては、例えば水もしくは液体パラフィンのような不活性稀釈剤を含む、薬剤学的に許容される懸濁剤、乳剤、シロップ剤、およびエレキシル剤の使用が行われてよい。これらの組成物は更には、例えば湿潤用、甘味用、もしくは矯味・矯風用の生成物のような稀釈剤以外の物質を含むことができる。
経口投与のための組成物は、乳剤もしくは滅菌水剤であることができる。溶剤もしくは賦形剤としては、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油、特にオリーブ油、もしくは注射用有機エステル、一例ではオレイン酸エチルの使用が行われてよい。
これらの組成物は更にはアジュバンド、特に湿潤剤、等張剤、乳化剤、分散剤、および安定化剤を含むこともできる。
滅菌は、例えば細菌学的フィルターを用いるか、放射線照射によるか、もしくは加熱によるように様々な方法で実施することができる。それらの組成物はまた、滅菌水もしくは他の注射用滅菌混合物中に使用時に溶解することができる滅菌固形組成物の形態で調製することもできる。
直腸投与による組成物は、有効成分に加え、例えばココアバター、半合成グリセリド、もしくはポリエチレングリコールのような賦形剤を含む座薬もしくは直腸用カプセル剤である。
これらの組成物は更にはエアロゾルであることもできる。液体エアロゾルの形態での使用のためには、組成物は安定な滅菌水剤、または、非発熱性滅菌水、食塩水、もしくはいずれかの他の薬剤学的に許容される賦形剤中に使用時に溶解させる固形組成物であり得る。直接吸引されることが意図される乾式エアロゾルの形態での使用のためには、有効成分は細かく分割され、そして30〜80μMの粒子サイズを有する水溶性固形稀釈剤もしくは賦形剤(その例はデキストラン、マニトール、もしくはラクトースである)と合わせる。
ヒトの治療剤の場合には、医師が、予防用もしくは治療用処置に従い、そして年齢、体重、感染の段階、および治療予定の被検体に特別な他の要因に従い最も適切とその医師が考える薬量を決定するであろう。一般的には用量は成人については経口経路によると5と30mg/kgの間となる。
それに加え一般式(I)のシクロスポリン誘導体は、それらをレトロウイルスに関して活性を示す他の抗ウイルス剤と組み合わせる際には共働効果もしくは少なくとも相加効果を呈することが示されている。本発明は更には、一般式(I)の少なくとも一つのシクロスポリン誘導体および/または適切な場合にはそれらの塩およびレトロウイルスに関するそれらの活性が知られる有効成分を含む相乗作用性の組み合わせ物にも関する。
レトロウイルスに関する活性について知られ、組み合わせることができる作用物質は、一般式(I)のシクロスポリン誘導体に関して適合性を示しかつ不活性であり、両者共が薬理学的処置の範疇および例えば遺伝子および細胞療法、もしくはアンチセンス療法のような別の処置の範疇に含まれる作用物質から選択される。限定することを意図するものでないが、様々な治療の種類を構成するこれらの作用物質は、例えば、ヌクレオチド逆転写酵素阻害剤(NRTI)および非ヌクレオチド逆転写酵素阻害剤(NNRTI)[ジドブジン(AZT)、ジダノシン(DDI)、ジデオキシシチジン(DDC)、d4T、リバビリン、3TC、およびネビラピンなど]、プロテアーゼ阻害剤[例えば一例では、サキナビル(Saquinavir)、リトナビル(Ritonavir)、インディナビル(Indinavir)、およびネルフィナビル(Nelfinavir)]、インテグラーゼ阻害剤[例えばAR177]、例えばrev蛋白質の阻害剤のようなHIV複製の調節蛋白質を標的とする治療用遺伝子阻害剤[一例では例えば、Rev M10]、もしくはヌクレオカプシド阻害剤[例えば一例では、DIBA]、例えば一例ではアンチセンス阻害剤[例えば、GEM92、およびGPI−2Aなど]のようなHIVの全ての特異的メッセンジャーRNA転写物を標的とする阻害剤、細胞性dNTPの調節因子のファミリーの阻害剤[例えば、ヒドロキシ尿素]、サイトカイン阻害剤[例えば、TNF]、HIVの侵入の阻害剤[例えば、T20、およびSPC−3など]、そして生物工学[例えば、HIVAC−1e、およびALVALなど]によるものと免疫応答に関して作用する化合物[例えば、RG−8394]によるものの両方によるワクチン手法に用いられる治療の種類を構築する作用物質、から選択される。
実施例2のシクロスポリン誘導体は特に、それをAZT、ddI、サスキナビル(Sasquinavir)、およびリバビリンと組み合わせた場合には特に有利な効果を、ならびにインディナビル(Indinavir)と組み合わせた場合には同様の有利な相加効果を呈する。
場合によっては薬剤学的に許容される賦形剤の存在下で、このような組み合わせ物を含む薬剤学的組成物もやはり本発明の範囲に含まれる。
以下の実施例は、本発明に従う組成物を具体的に説明する。
実施例
経口経路により投与することができ、そして以下の組成を有する製剤が調製される:
[(R)−2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリン[ラクナ(lacuna)]・・・・・250mg
ステアリン酸マグネシウム・・・・・・・・・・・・・ 3mg
アシドソル・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15mg
コロイド状シリカ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2mg
ラクトース・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・130mg
Claims (10)
- 一般式
[式中:
Alkは2〜6の直鎖もしくは分岐鎖炭素原子を含むアルキレン基、または3〜6の炭素原子を含むシクロアルキレン基を表し、そして
Rは、−NR1R2基(ここで、R1およびR2は、同一もしくは異なり、そして水素原子、もしくはアルキル、アルケニル(2〜4C)、シクロアルキル(3〜6C)、または場合によっては置換された(ハロゲン原子、アルキルオキシ、アルキルオキシカルボニル、アミノ、アルキルアミノ、もしくはジアルキルアミノによる)フェニル基を表すか、またはベンジルもしくは複素環基を表し、この複素環基は飽和もしくは不飽和であり、そして5もしくは6の環メンバーおよび1〜3のヘテロ原子を含むか、あるいはR1およびR2は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、場合によってはアルキル、フェニル、もしくはベンジルにより置換される4〜6の環メンバーを含み、かつ窒素、酸素、もしくは硫黄から選択される他のヘテロ原子を含む飽和もしくは不飽和複素環を形成する)、
あるいは式:
(ここで、R1およびR2は上記定義のとおりであり、R3は水素原子もしくはアルキル基を表し、そしてnは2〜4の整数である)の基、
のいずれかを表し、
上記に定義したアルキル部分もしくは基は直鎖もしくは分岐鎖であり、そして1〜4の炭素原子を含む]
で表されるシクロスポリン誘導体、
または存在する場合にはそれらの薬剤学的に許容される塩であることを特徴とするシクロスポリン誘導体。 - Alkが2〜6の直鎖もしくは分岐鎖炭素原子を含むアルキレン基を表し、そして
Rが、−NR1R2基(ここで、R1およびR2は、同一もしくは異なり、そして水素原子、もしくはアルキル、アルケニル(2〜4C)、または場合によっては置換される(ハロゲン原子、アルキルオキシ、アルキルオキシカルボニル、アミノ、アルキルアミノ、もしくはジアルキルアミノによる)フェニル基を表すか、またはベンジル基を表すか、あるいはR1およびR2はそれらが結合する窒素原子と一緒になって、場合によってはアルキルにより置換される4〜6の環メンバーを含み、かつ窒素、酸素、もしくは硫黄から選択される他のヘテロ原子を含む飽和もしくは不飽和複素環を形成する)のいずれかを表し、
上記に定義したアルキル部分もしくは基は直鎖もしくは分岐鎖であり、かつ1〜4の炭素原子を含む、
で表されるシクロスポリン誘導体、
または存在する場合にはその薬剤学的に許容される塩であることを特徴とする、請求項1に記載のシクロスポリン誘導体。 - Alkが2〜5の直鎖もしくは分岐鎖炭素原子を含むアルキレン基を表し、そして
Rが、−NR1R2基(ここで、R1およびR2は、同一もしくは異なり、そして水素原子、またはアルキル、アリル、フェニル、もしくはベンジル基を表すか、あるいはR1およびR2は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、アゼチジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、N−メチルピペラジニル、N−フェニルピペラジニル、N−ベンジルピペラジニル、イミダゾリル、モルホリノ、テトラヒドロピリジル、メチルテトラヒドロピリジル、もしくはフェニルテトラヒドロピリジルから選択される複素環を形成する)のいずれかを表し、
上記に定義したアルキル部分もしくは基は直鎖もしくは分岐鎖であり、かつ1〜4の炭素原子を含む、
で表されるシクロスポリン誘導体、
または存在する場合にはそれらの薬剤学的に許容される塩であることを特徴とする、請求項1に記載のシクロスポリン誘導体。 - [(R)−2−(N,N−ジエチルアミノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンAであることを特徴とする、請求項1に記載のシクロスポリン誘導体。
- [(R)−2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンAであることを特徴とする、請求項1に記載のシクロスポリン誘導体。
- [(R)−2−(1−ピペリジル)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンAであることを特徴とする、請求項1に記載のシクロスポリン誘導体。
- [(R)−2−(N−メチル−N−i−プロピルアミノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンAであることを特徴とする、請求項1に記載のシクロスポリン誘導体。
- [(R)−2−(N−メチル−N−t−ブチルアミノ)エチルチオ−Sar]3−シクロスポリンAであることを特徴とする、請求項1に記載のシクロスポリン誘導体。
- 一般式:
R−Alk−S−S−Alk−R (III)
[式中、RおよびAlkは請求項1の一般式について定義したとおりであり、反応を妨害し得る官能基は、適当な場合には予め保護してある]のジスルフィドをシクロスポリンAのリチウム誘導体との反応により得られた活性化形態と反応させ、そしてその後に、適当な場合にはその保護基を除去し、そして/または得られる生成物が、存在する場合には塩に転化されてもよいことを特徴とする、請求項1に記載のシクロスポリン誘導体の製造方法。 - 請求項1に記載の少なくとも一つのシクロスポリン誘導体を、純粋な状態で、あるいは適合性を示しかつ薬剤学的に許容される希釈剤を含むことを特徴とする薬剤学的組成物。
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