JP4164805B2 - 走行支援システム及び車載端末器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報通信を利用した車両の走行支援技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車等の車両の走行の安全性を向上すべく、情報通信を利用した車両の走行支援システムが提案されている。代表的には道路側の通信装置から車両の車載端末器へ各種交通情報を提供したり、或いは、道路側の通信装置により車両の自動運転を補助するAHS(Advanced Cruise-Assist Highway System)が提案されている(特許文献1)。
【0003】
しかし、このAHSでは道路側に大規模なインフラの整備が必要とされるという課題がある。そこで、車載端末器により車両間同士で情報通信を行う車車間通信を行うことで、より簡易に車両の走行支援を行うものも提案されている(特許文献1)。この車車間通信では、例えば、車両相互間でその位置情報を交換することで車両間で衝突が生じるおそれが生じた場合には乗員にこれを報知するといった走行支援を行うことが可能となる。
【0004】
上述したような走行支援システムは携帯型端末器を含めたシステムも採用可能である。すなわち、位置情報を発信する携帯型端末器を歩行者に携帯させ、車両間のみならず、車両と歩行者との間において情報通信を行うことで、車両と歩行者との衝突を回避すべく車両の乗員に歩行者に対する衝突の報知を行うこともできる。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−101599号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、交差点や雑踏等のように交通量が多いエリアでは、通信相手となる他車両や歩行者といった他移動体の数も多くなる。このように他移動体の数が多くなると、自車両と他移動体との衝突可能性の演算に時間を要するため、衝突の報知が遅れ気味となって走行支援が不十分になる場合がある。
【0007】
従って、本発明の目的は、他移動体の数に対応し、衝突可能性の演算時間に伴う衝突の報知の遅れを防止することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、車両に搭載される車載端末器と、他移動体が有する他移動体端末器と、を備えた車両の走行支援システムであって、前記他移動体端末器が、当該他移動体の位置を検出する他移動体位置検出手段と、前記他移動体位置検出手段により検出された位置を示す他移動体位置情報を前記車載端末器へ送信する他移動体側通信手段と、を備え、前記車載端末器が、前記車両の位置を検出する車両位置検出手段と、前記他移動体端末器から前記他移動体位置情報を受信する車両側通信手段と、前記車両位置検出手段により検出した前記車両の位置と、前記車両側通信手段により受信した前記他移動体位置情報と、に基づいて、前記車両と前記他移動体との衝突可能性を演算する衝突演算手段と、前記衝突演算手段の演算結果に従って、衝突の報知を行う報知手段と、を備え、前記衝突演算手段は、第1の演算方式と、前記第1の演算方式よりも演算量の少ない第2の演算方式と、のいずれかを実行可能であり、前記衝突可能性を判定する前記他移動体の数が多い場合には、前記第2の演算方式を実行し、前記第1の演算方式は、前記車両と前記他移動体との衝突可能性を個別に演算するものであり、前記第2の演算方式は、複数の前記他移動体が相互に一定の距離内に存在する場合には、これらを一つの他移動体とみなして、前記車両との衝突可能性を演算するものであり、前記第2の演算方式は、相互に一定の距離内に存在する複数の前記他移動体であっても、前記車両と一定の距離内に存在する他移動体については、個別に衝突可能性を演算することを特徴とする走行支援システムが提供される。
【0009】
本発明の走行支援システムでは、前記衝突演算手段が第1の演算方式と第2の演算方式とのいずれかを実行可能であり、衝突可能性を判定する他移動体の数が多い場合、例えば、予め定めた数を超える場合には、第1の演算方式よりも演算量の少ない第2の演算方式を実行する。このように他移動体の数が多い場合には演算量の少ない演算方式が実行されるので、衝突可能性の演算時間を短縮化することができ、他移動体の数に対応し、衝突可能性の演算時間に伴う衝突の報知の遅れを防止することができる。また、第2の演算方式において、複数の他移動体を一つの他移動体とみなして統一的に衝突可能性を演算することで、個別に衝突可能性を演算する場合よりも演算回数が少なくなり、衝突可能性の演算時間を短縮化することができる。そして、一つの他移動体とみなされ得る複数の他移動体のうち、自車両と近接する他移動体については、統一的に取り扱うよりも個別的に取り扱うことで、より確実に衝突を回避して安全性を高めることができる。
【0010】
また、本発明によれば、車両に搭載される車載端末器であって、前記車両の位置を検出する検出手段と、他移動体が有する他移動体端末器から当該他移動体の位置を示す位置情報を受信する通信手段と、前記検出手段により検出した前記車両の位置と、前記通信手段により受信した前記位置情報と、に基づいて、前記車両と前記他移動体との衝突可能性を演算する衝突演算手段と、前記衝突演算手段の演算結果に従って、衝突の報知を行う報知手段と、を備え、前記衝突演算手段は、第1の演算方式と、前記第1の演算方式よりも演算量の少ない第2の演算方式と、のいずれかを実行可能であり、前記衝突可能性を判定する前記他移動体の数が多い場合には、前記第2の演算方式を実行し、前記第1の演算方式は、前記車両と前記他移動体との衝突可能性を個別に演算するものであり、前記第2の演算方式は、複数の前記他移動体が相互に一定の距離内に存在する場合には、これらを一つの他移動体とみなして、前記車両との衝突可能性を演算するものであり、前記第2の演算方式は、相互に一定の距離内に存在する複数の前記他移動体であっても、前記車両と一定の距離内に存在する他移動体については、個別に衝突可能性を演算することを特徴とする車載端末器が提供される。
【0011】
本発明の車載端末器では、前記衝突演算手段が第1の演算方式と第2の演算方式とのいずれかを実行可能であり、衝突可能性を判定する他移動体の数が多い場合、例えば、予め定めた数を超える場合には、第1の演算方式よりも演算量の少ない第2の演算方式を実行する。このように他移動体の数が多い場合には演算量の少ない演算方式が実行されるので、衝突可能性の演算時間を短縮化することができ、他移動体の数に対応し、衝突可能性の演算時間に伴う衝突の報知の遅れを防止することができる。また、第2の演算方式において、複数の他移動体を一つの他移動体とみなして統一的に衝突可能性を演算することで、個別に衝突可能性を演算する場合よりも演算回数が少なくなり、衝突可能性の演算時間を短縮化することができる。そして、一つの他移動体とみなされ得る複数の他移動体のうち、自車両と近接する他移動体については、統一的に取り扱うよりも個別的に取り扱うことで、より確実に衝突を回避して安全性を高めることができる。
【0013】
この場合、前記第2の演算方式は、相互に一定の距離内に存在する複数の前記他移動体であっても、その移動速度又は移動方向が予め定めた範囲を超えて異なる前記他移動体については、個別に衝突可能性を演算するようにしてもよい。一つの他移動体とみなされ得る複数の他移動体のうち、移動速度や移動方向が他の他移動体と異なる特異な他移動体については、統一的に取り扱うよりも個別的に取り扱うことで、より確実に衝突を回避して安全性を高めることができる。
【0014】
また、この場合、前記第2の演算方式において、複数の前記他移動体を一つの他移動体とみなして衝突可能性を演算する場合には、個別に衝突可能性を演算する場合と異なる演算をすることもできる。こうすることで、それぞれの場合に対応した衝突可能性の演算が可能となる。
【0015】
また、この場合、更に、前記他移動体の存在を表示する表示手段を備え、前記表示手段は、前記第2の演算方式において、一つの他移動体とみなされる複数の前記他移動体については、一つの他移動体として表示するか又は当該複数の他移動体の存在する領域を表示することもできる。こうすることで、他移動体の存在を乗員が直感的に認識し易くなると共に、第2の演算方式が実行されていることを乗員に知らせることもできる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について図面を参照して説明する。
【0021】
<システムの構成>
図1は本発明の一実施形態に係る走行支援システムの概略図である。この走行支援システムでは、複数の車両にそれぞれ車載端末器Aを搭載すると共に歩行者に携帯型端末器Bを携帯させる。図1では車両を2台のみ図示し、歩行者を1人だけ図示しているが、実際には双方ともより多数の存在が想定される。そして、各車載端末器A間で車車間通信により無線の情報通信を行うと共に、各車載端末器Aと各携帯型端末器Bとの間でも無線の情報通信を行うことで車両の走行を支援する。
【0022】
通信方式は、例えばブロードキャスト方式を採用することができ、その通信範囲としては、車載端末器Aの場合には進行方向の前方及び左右に200m、後方に50m程度の範囲、携帯型端末器Bの場合は前後左右に150m程度の範囲を挙げることができる。通信対象数としては、車両で200台程度、歩行者で25人程度が想定される。
【0023】
この走行支援システムでは、各端末器A及びBから当該車両又は歩行者に関する情報を周期的に送信し、受信側の車載端末器Aにおいて必要な情報選択して運転者に事故の注意喚起の情報提供等を行うことができる。情報の送信の周期としては、例えば、車載端末器Aの場合には車速に応じて0.1秒〜1秒程度の可変周期を、また、携帯型端末器Bの場合は歩行速度に応じて0.5秒〜1秒程度の可変周期を挙げることができる。
【0024】
送信される情報には、その車両又は歩行者の現在位置を示す位置情報の他、自己を特定する識別子等が含まれる。車載端末器Aの場合、更に、各種の車両情報、例えば、車速、移動方向、ヨーレート、加速度等や、各種の操作情報、例えば、操舵角(ハンドル操作量)、スロットル開度(アクセル操作量)、ブレーキ圧、ウインカの作動の有無、ドアの開閉等を含めることができる。
【0025】
このような走行支援システムでは、例えば、交差点における直進車両間の出会い頭の衝突防止、対向車間の正面衝突防止、交差点における右折車と車両との衝突防止、或いは、車両と歩行者との衝突防止、といった走行支援を行うことができる。
【0026】
次に、車載端末器Aの構成について説明する。図2(a)は車載端末器Aの構成例を示すブロック図である。CPU101は車載端末器A全体の制御を司るプロセッサであり、特に後述する処理を実行する。ROM(リードオンリメモリ)102は後述する各処理のプログラムの他、固定的なデータを記憶するメモリである。RAM(ランダムアクセスメモリ)103はCPU101によって処理されるプログラムのワークエリアを有し、可変データ等を記憶する。これらのROM102及びRAM103としては他の記憶手段を採用してもよいことはいうまでもない。
【0027】
地図情報DB(データベース)104は、道路情報等を含むデータベースであり、カーナビゲーションシステムに用いられるものと同程度のものを採用できるが、本実施形態においては、道路脇のガードレール、フェンス、壁等といった道路間の通り抜けを規制する構造物の情報、各道路が立体交差しているか否かが分かるように3次元の道路情報、及び、進入禁止といった道路間の通り抜けを規制する法規制の情報、といった各情報を含むものを採用する。この地図情報DB104は例えばハードディスク、CDROM或いはDVD等の記憶手段を用いて構築される。
【0028】
ディスプレイ106は各種情報を表示する表示器であり、ディスプレイコントローラ105を介してCPU101に接続されており、CPU101の命令により各種情報を表示する。音声出力回路107はスピーカ108を介して車両の乗員に合成音声等の音声により各種情報を提供するものであり、本実施形態では後述するように、他の車両との衝突の報知を音声で行うために用いられる。
【0029】
時計IC109は日付及び現在時刻を計測する回路である。GPS(global positioning system)センサ111は、人工衛星から発信される電波を受信して自車両の現在位置を検出する位置検出センサであり、インターフェース110を介してCPU101に現在位置(緯度、経度)を提供する。
【0030】
車速センサ112は、自車両の走行速度を検出する速度検出センサであり、インターフェース110を介してCPU101に自車両の走行速度を提供する。方位センサ113は自車両の移動方向を検出するセンサであり、インターフェース110を介してCPU101にその検出結果を提供する。この方位センサ113としては例えば地磁気センサを挙げることができる。
【0031】
なお、本実施形態では、車両の状態を検出するセンサとして、GPSセンサ、車速センサ及び方位センサを挙げているが、この他の車両情報や操作情報を取得するための各種センサ類を備えることができることはいうまでもない。また、自車両の走行速度や移動方向は現在位置の履歴、すなわち移動履歴を記録しておくことでも検出することができ、この場合は車速センサ112や方位センサ113を省略することもできる。通信装置114は他の車両の車載端末器Aや携帯型端末器Bと無線の双方向通信を行う装置である。
【0032】
次に、携帯型端末器Bの構成について説明する。図2(b)は携帯型端末器Bの構成例を示すブロック図である。CPU201は携帯型端末器B全体の制御を司るプロセッサである。ROM(リードオンリメモリ)202は各処理のプログラムの他、固定的なデータを記憶するメモリである。RAM(ランダムアクセスメモリ)203はCPU201によって処理されるプログラムのワークエリアを有し、可変データ等を記憶する。これらのROM202及びRAM203としては他の記憶手段を採用してもよいことはいうまでもない。
【0033】
GPSセンサ205は、人工衛星から発信される電波を受信して歩行者の現在位置を検出する位置検出センサであり、インターフェース204を介してCPU201に現在位置(緯度、経度)を提供する。
【0034】
通信装置206は車載端末器Aと無線の双方向通信を行う装置である。但し、本実施形態において通信装置206はGPSセンサ205により検出された現在位置の情報を周期的に車載端末器Aに送信するのみで、受信機能は用いられない。時計IC207は日付及び現在時刻を計測する回路である。
【0035】
なお、本実施形態では、歩行者の状態を検出するセンサとして、GPSセンサのみを挙げているが、例えば、歩行者の歩行速度を検出するセンサや、進路の方向を検出するセンサ等、各種センサ類を備えることができることはいうまでもない。また、この携帯型端末器Bとしては、例えば、携帯型電話機に上述した諸機能を搭載したものを採用することができる。
【0036】
<車載端末器Aの基本的な処理>
次に、車載端末器AのCPU101の処理について説明する。図3(a)は本実施形態における情報通信処理の例を示すフローチャートである。S1ではGPSセンサ111、車速センサ112及び方位センサ113から現在位置の情報、車両の走行速度の情報及び車両の移動方向の情報を取得する。S2ではS1で取得した情報に基づき自車両の情報を通信装置114から他の車両の車載端末器Aへ送信する。図4(a)は、送信される情報の例を示す図である。
【0037】
図4(a)において、「端末ID」はその車載端末器Aに割り当てられた識別子である。「端末種類」はその端末器が車載端末器か携帯型端末器かを示す情報であり、車両と歩行者を区別するために用いられる。「自車両情報」は送信元である自車両の状態を示す情報であり、これにはGPSセンサ111で測位された自車両の位置情報(緯度、経度)を示す「現在位置」、車速センサ112で検出された自車両の走行速度を示す「走行速度」、及び、方位センサ113で検出された自車両の移動方向を示す「移動方向」等が含まれる。なお、この送信情報は同様の形式で(「走行速度」及び「移動方向」を除く。)携帯型端末器Bの通信装置206から車載端末器Aへ送信される。
【0038】
図3に戻り、S3では通信装置114により他車両の車載端末器A及び携帯型端末器Bから情報を受信すると共に受信した情報を他移動体情報としてRAM103に他移動体の端末毎に順次記録する処理を行う。図3(a)の処理例では毎回受信した情報のみを記録しておくものとし、前回受信した情報はクリアする。図4(b)は他移動体情報の例を示す図である。
【0039】
図4(b)において、「端末種類」は車載端末器Aと携帯型端末器Bとを区別するための情報で、図の例の場合携帯型端末器Bの場合を例示している。「端末ID」は情報を受信した他車両の車載端末器A又は携帯型端末器Bの識別子である。「時刻」は情報を受信した時刻を示し、時計IC109により計測される。本実施形態では受信時刻としているが送信情報に時刻情報を含ませることで送信時刻としてもよい。「位置」、「走行速度」及び「移動方向」は、それぞれ他車両の車載端末器A又は携帯型端末器Bから送信された位置情報、速度情報及び移動方向の情報(図4(a)の「現在位置」、「走行速度」、「移動方向」に相当)である。以上が他移動体情報の例であるが、記録される情報はこの他にも種々採用できる。
【0040】
S4ではS3において他車両の車載端末器A又は携帯型端末器Bから情報を受信した場合にはS5へ進み、何も受信しなかった場合はS1へ戻って同様の処理を繰り返す。S5では自車両と他移動体との衝突可能性を演算する。処理の詳細については後述する。
【0041】
S6では、S5の処理において衝突可能性ありと判定された場合はS7へ進み、そうでない場合はS1へ戻る。S7では乗員に対して衝突の報知を行う報知処理を行う。ここでは、CPU101が音声出力回路107に対して音声出力を指示し、指示を受けた音声出力回路107がスピーカ108から衝突可能性があることを音声にて出力する。これにより乗員の注意を引き、衝突事故を未然に防止することができる。
【0042】
以上により1回の処理が終了する。なお、図3(a)の処理では、毎回の処理でS2において受信した情報のみを記録し、過去に受信した情報をキャンセルする(S3)と共に、新たな情報を受信した場合のみS5以下の処理を行っているが(S4)、過去に受信した情報をキャンセルせずに保存しておき、それらもS5以下の処理の対象とすることができる。
【0043】
過去に情報を受信した他移動体との関係においては、その受信の際にS5の衝突可能性の演算は行われているが、過去の受信の時と今回の受信の時とでは自車両の状態が変わっている場合があるところ、また、衝突が生じるような場合は自車両と他移動体とが近接しており、当該他移動体の情報を毎回受信すると思われるが通信タイミングによっては受信されないことも有り得るため、念のために衝突可能性の演算の対象としたものである。
【0044】
図3(b)はこの場合の情報通信処理の例を示すフローチャートである。図3(a)の例と異なる処理についてのみ説明すると、S3’では通信装置114により他車両の車載端末器A及び携帯型端末器Bから情報を受信すると共に受信した情報のうち、図4(b)に示す移動体情報に既に情報を記録済みの端末器については、記録済みの情報をキャンセルして今回受信した情報を記録することで最新の情報に更新する。このように同じ端末器の過去と最新の情報とを重ねて記録しないことでRAM103の記憶量を節約することができる。一方、既に情報を記録済みの端末器ではない場合は新たにその情報を移動体情報に追加する。
【0045】
そして、続くS4’では図4(b)に示す移動体情報に記録された情報のうち、受信時から所定の時間が経過している古い情報を削除する。所定時間情報が更新されないものは、自車両から遠く離れてしまっている等、S5の衝突可能性の演算を行う意味が薄く、RAM103の記憶量を節約するためにこれを削除するようにしたものである。こうして図3(b)の処理では過去に情報を受信した他移動体もS5以下の処理の対象に含めることができる。
【0046】
なお、本実施形態では図3(a)の処理フローにおいてS1〜S7で一単位の処理ループを構成しているが、例えば、S1の処理、S2の処理、及び、S3〜S7の処理をそれぞれ独立した処理とし、S1の処理で取得結果を保存し、S2の処理を周期的に行って保存した取得結果の情報送信を行い、S3〜S7を割り込み処理としてもよい。この点につき、図3(b)の処理フローの場合も同様の処理形態とすることができることはいうまでもない。
【0047】
<衝突可能性の演算>
交差点や雑踏等のように交通量が多いエリアでは、通信相手となる他移動体の数も多くなる。このように他移動体の数が多くなると、自車両と他移動体との衝突可能性の演算に時間を要するため、衝突の報知が遅れ気味となって走行支援が不十分になる場合がある。そこで、本実施形態では2つの方式で衝突可能性を演算可能とし、演算の対象となる他移動体の数が多い場合には演算量が少なくなる演算方式で衝突可能性を演算する。
【0048】
図5(a)はS5の衝突可能性演算処理の例を示すフローチャートである。S21では衝突可能性の演算の対象となる他移動体数が所定値を超えるか否かを判定する。演算の対象となる他移動体の数はRAM103に記憶された他移動体情報に記録された他移動体である。
【0049】
所定値を超えない場合はS22へ進み、通常演算処理を行う。一方、所定値を越える場合はS23へ進み、通常演算処理よりも演算量の少ない演算方式を採用した簡易演算処理を行う。本実施形態においては、通常演算処理では自車両と各他移動体との間で個別に衝突可能性を演算する一方、簡易演算処理では演算対象となる他移動体の数を実質的に減らすことで演算量を少なくし、演算時間の短縮化を図る。
【0050】
図5(b)はS22の通常演算処理の例を示すフローチャートである。S31では、他移動体情報に記録された他移動体の中から、今回演算の対象となる他移動体を選択する。S32ではS31で選択した他移動体と自車両との間の衝突可能性を演算する。ここではGPSセンサ111により取得した自車両の位置情報と、図4(b)に示した他移動体情報における他移動体の位置情報と、に基づき、例えば、自車両及び他移動体の位置、速度、方向に基づき、T秒後における両者の移動エリアを予想し、その予想移動エリアが相互に干渉するか否かを基準として演算することができる。
【0051】
S33ではS32の演算結果をRAM103に保存する。衝突可能性がある場合、図3のS7において乗員にこれが報知されることになる。S34では他移動体情報に記録された他移動体の全てについてS32の演算が行われたか否かを判定する。全て行われていた場合は処理を終了し、そうでない場合はS31へ戻り、別の他移動体を選択してS32以下の処理を繰り返す。このように通常演算処理では自車両と他移動体との衝突可能性を個別に演算することで、衝突可能性の正確性を重視した処理となる。
【0052】
次に図5(c)はS23の簡易演算処理の例を示すフローチャートである。この簡易演算処理では、他移動体情報に記録された他移動体のうち、相互に一定の距離内に存在する複数の他移動体についてはこれらを一つの他移動体とみなして(以下、みなし他移動体という。)自車両との衝突可能性を演算する。このように複数の他移動体について統一的に衝突可能性を演算することで、個別に衝突可能性を演算する場合よりも演算回数が少なくなり、衝突可能性の演算時間を短縮化することができる。また、相互に近接する複数の他移動体は、一団となって移動しているとおもわれるので、これらを一つの他移動体とみなして衝突可能性を演算しても、その正確性が大きく下がることはないと考えられ、安全性も維持できる。なお、本実施形態では衝突可能性の演算の都合上、車両と歩行者とを区別する。
【0053】
図6(a)及び(b)はこの簡易演算処理の概念図である。図6(a)は演算の対象となる全ての他移動体の位置分布を示しており、図6(b)は相互に一定の距離内に存在する複数の他移動体を一つの他移動体とみなした結果を示している。図中、R1〜R4は各歩行者、P1〜P14は各他車両である。
【0054】
図6(a)において、これらの他移動体のうち、歩行者についてはR1〜R3が、他車両についてはP1〜P8がそれぞれ予め定めた距離内に存在するものとする。この結果、図6(b)に示すように、歩行者についてはR1〜R3が一つのみなし他移動体(歩行者)S1とみなされ、他車両についてはP1〜P8が一つのみなし他移動体(他車両)Q1に、また、P12とP13は一つのみなし他移動体(他車両)Q2とみなされる。本実施形態の場合、みなし他移動体S1、Q1及びQ2の状態量は、それぞれ元の他移動体の状態量のの平均値とする。例えば、みなし他移動体Q1の位置、移動速度及び移動方向は、他車両P1〜P8の各値の平均値を取ることになる。以下、図5(c)の処理を説明する。
【0055】
S41では他移動体のみなし処理を行う。ここでは演算対象となる他移動体について、図6を参照した処理を行い、相互に一定の距離内に存在する複数の他移動体をみなし他移動体に設定し、そうでないものは個別の他移動体のままに設定する。S42ではS41で設定されたみなし他移動体及び個別の他移動体の中から演算するものを一つ選択する。図6(b)の例の場合、S1、R4、Q1、Q2、P14の中からいずれかが選択される。
【0056】
S43では自車両とS42で選択された他移動体又はみなし他移動体との衝突可能性の演算を行う。S44ではS43の演算結果を保存する。みなし他移動体の場合、これを構成する元の各他移動体毎に共通の演算結果を保存するようにしてもよいし、みなし移動体の情報をRAM103に追加して記憶し、独自にその演算結果を保存してもよい。S45では全てのみなし他移動体及び個別の他移動体についてS43の演算が行われたか否かを判定する。全て行われていた場合は処理を終了し、そうでない場合はS42へ戻り、別の他移動体又はみなし他移動体を選択してS43以下の処理を繰り返す。このように簡易演算処理ではみなし他移動体を設定して演算回数を減少することで、処理時間の短縮化を重視した処理となる。
【0057】
なお、みなし他移動体と個別の他移動体とでは衝突可能性の演算を異なるように行ってもよい。図7(a)乃至(d)は衝突可能性の演算の説明図である。図7(a)は個別の他移動体(他車両)の演算、図7(b)はみなし他移動体(他車両)の演算、図7(c)は個別の他移動体(歩行者)の演算、図7(d)はみなし他移動体(歩行者)の演算を示している。
【0058】
図7(a)においては、他車両の現在位置、走行速度及び移動方向から、T時間後の予想移動エリアが図のように算出されている。車両の場合、移動方向が制限されていることから(例えば、前進中の車両は急に後進できない。)、予想移動エリアも移動方向に即したエリアとなる。そして、図7(b)に示すようにみなし他移動体(他車両)の場合は、図7(a)の場合よりも予想移動エリアが大きくされている。これは、みなし他移動体の場合は複数の他移動体を抽象したものであるから、その大きさも複数の他移動体分とったものである。単純に言えば、5台の車両がみなし他移動体とされた場合は5台分だけ予想移動エリアが拡大する。
【0059】
歩行者の場合も同様である。図7(c)においては、歩行者の現在位置から、T時間後の予想移動エリアが図のように算出されている。歩行者の場合、任意の方向に急に移動する場合があることから、予想移動エリアも歩行者の現在位置を中心としたエリアとなる。本実施形態では歩行者の移動速度を検出していないため、移動速度は固定値とする。そして、図7(d)に示すようにみなし他移動体(歩行者)の場合も、他車両の場合と同様に、図7(c)の場合よりも予想移動エリアが大きくされている。
【0060】
このように、みなし他移動体か否かにより異なる演算を行うことも可能である。こうすることで、それぞれの場合に対応した衝突可能性の演算が可能となる。なお、図7ではみなし他移動体の場合、いずれも予想移動エリアを拡大したが逆に縮小することも可能である。みなし他移動体は、複数の他移動体が一団となったものであるから、自車両の乗員においてこれに視覚的に着目しやすく、走行支援の程度を下げて衝突可能性が否定される方向で演算しても安全性が大きく損なわれないと考えられるからである。
【0061】
<ディスプレイの表示>
次に、地図情報DB104の情報を利用してディスプレイ106上にカーナビゲーションのように地図情報を表示する場合において、みなし他移動体が設定されている場合には、これに属する他移動体を個別に表示せずに、一つの他移動体として表示するか又はその存在領域を表示することもできる。図8(a)乃至(c)はディスプレイ106の表示例を示す図である。
【0062】
まず、図8(a)は通常の地図情報の表示例であり、他車両、歩行者といった他移動体が個別に示されている。一方、図8(b)は相互に近接した他移動体についてみなし他移動体が設定され、一つの他移動体のアイコンとして歩行者と他車両とを区別して表示した例である。また、図8(c)は相互に近接した他移動体についてみなし他移動体が設定され、その存在領域を歩行者と他車両とで区別して表示した例である。
【0063】
このような表示を行うことで、他移動体の存在を乗員が直感的に認識し易くなると共に、簡易演算処理が実行されていることを乗員に知らせることもできる。また、ディスプレイ106の表示解像度の都合上、特に広範なエリアの地図を表示する場合には、個々の他移動体のアイコンが小さくなって不明瞭となるか見えなくなるが、図8(b)及び(c)の表示形態を採用することで少なくともみなし移動体を明確に表示できる。
【0064】
<みなし他移動体の設定の他の例>
図6に示した例では他移動体間の距離のみに着目し、相互に近接する複数の他移動体をみなし他移動体に設定したが、相互に近接する場合であっても、移動速度や移動方向が他の他移動体と比べて一定の範囲を超えて異なるような特異な他移動体は、安全性を重視する観点からみなし他移動体に含めずに個別に衝突可能性を演算した方が望ましいと考えられる。そこで、そのような特異な他移動体はみなし他移動体として統一的に取り扱うよりも個別的に取り扱うことで、より確実に衝突を回避して安全性を高めることもできる。図9(a)及び(b)は簡易演算処理の他の概念図である。
【0065】
図9(a)は他車両P1〜P11が、それぞれ近接しており、みなし移動体に設定される位置関係にある場合を示している。図中の矢印は各他車両P1〜P11の移動速度及び移動方向をベクトルで示したものであり、矢印の長さは走行速度、矢印の向きが移動方向を示しており、他車両P1は移動方向が、他車両P4は移動速度が、それぞれ他の他車両と大きく異なっている。
【0066】
図9(b)は図9(a)の場合のみなし処理(S41)の結果を示す。各他車両の相対的位置関係のみに着目すれば、他車両P1〜P11は一つのみなし他移動体となるが、他車両P1とP4はそれぞれ移動方向、移動速度が他の他車両と異なることからみなし他移動体とならず、他車両P2、P3及びP5乃至P11がみなし他移動体Q1とされている。
【0067】
このように、本例では移動速度や移動方向が特異な他移動体についてみなし他移動体に属しないようにすることができる。なお、移動速度や移動方向が特異な他移動体か否かの判定にあたっては、例えば、全ての他移動体の移動速度及び移動方向からその平均値を算出し、ある他移動体の移動速度又は移動方向がその平均値から一定の範囲を超えて異なることを基準とすることができる。
【0068】
次に、みなし他移動体の設定の更に他の例について説明する。本例では、相互に近接する場合であっても、自車両と一定の距離内に存在する他移動体についてはみなし他移動体に含めずに、個別に衝突可能性を演算するようにしたものである。すなわち自車両に近接する他移動体は、みなし他移動体として統一的に取り扱うよりも個別的に取り扱うことで、より確実に衝突を回避して安全性を高めることもできる。図10(a)及び(b)は簡易演算処理の他の概念図である。
【0069】
図10(a)は他車両P1〜P11が、それぞれ近接しており、みなし移動体に設定される位置関係にある場合を示している。また、破線で示す円は、自車両XからRの距離のエリアを示すものである。本例ではこの円内に存在する、自車両に近接した他車両についてはみなし他移動体に含めないものとし、該当する他車両としてP2〜P4及びP8が存在している。
【0070】
図10(b)は図10(a)の場合のみなし処理(S41)の結果を示す。各他車両の相対的位置関係のみに着目すれば、他車両P1〜P11は一つのみなし他移動体となるが、他車両P2〜P4及びP8は自車両Xに近接していることからみなし他移動体とならず、他車両P1、P5〜P7及びP9乃至P11がみなし他移動体Q1とされている。このように、本例では自車両に近接する他移動体についてみなし他移動体に属しないようにすることができる。
【0071】
<簡易演算処理の他の例>
上述した簡易演算処理では相互に近接する他移動体をみなし移動体とすることで演算回数を少なくして演算時間の短縮化を図ったが、本例では自車両と一定の距離内に存在する他移動体についてのみ衝突可能性を演算することで演算回数を少なくして演算時間の短縮化を図るものである。すなわち、自車両から近接した他移動体のみ衝突可能性の演算の対象とし、自車両から遠い他移動体を演算の対象から除外することで演算回数を少なくするものである。図12(a)及び(b)はこの簡易演算処理の概念図である。
【0072】
図12(a)には、自車両Xと他車両P1〜P11とが示されている。破線で示す円は、自車両XからRの距離のエリアを示すものである。本例ではこの円内に存在する、自車両に近接した他車両については衝突可能性の演算の対象とするがこのエリア外の他車両については演算の対象としない。図12(a)の例の場合、図12(b)に示すように他車両P2〜P4及びP8は演算の対象となるが残りの他車両P1、P5〜P7及びP9乃至P11が対象外とされる。
【0073】
図11(a)は、本例の簡易演算処理の例を示すフローチャートである。S51では他移動体情報に記録された他移動体の中から、今回処理の対象となる他移動体を選択する。S52ではS51で選択された他移動体が自車両から一定の距離内に存在するか否かを判定する。存在する場合S53へ進み、そうでない場合はS51へ戻って別の他移動体を選択する。
【0074】
S53では選択された他移動体と自車両との間の衝突可能性を演算する。S54ではS53の演算結果をRAM103に保存する。衝突可能性がある場合、図3のS7において乗員にこれが報知されることになる。S55では他移動体情報に記録された他移動体の全てについて処理が行われたか否かを判定する。全て行われていた場合は処理を終了し、そうでない場合はS51へ戻り、別の他移動体を選択してS52以下の処理を繰り返す。このように本例では、衝突可能性を演算する他移動体を自車両に近接するものに限定することで、全ての他移動体との衝突可能性を演算する場合よりも演算回数が少なくなり、衝突可能性の演算時間を短縮化することができる。また、一般的に衝突の危険性が高いのは自車両に近接する他移動体であるため、このように対象を限定しても自車両に近接する他移動体については衝突可能性が演算されることから安全性を確保できる。
【0075】
次に、本例の他の簡易演算処理について説明する。図11(b)はその処理例を示すフローチャートである。図11(b)の例では自車両に近接する他移動体のみを衝突可能性の演算対象とするが、更に、より近接する他移動体から順番に演算し、衝突可能性があれば直ちに報知処理へ移行するものである。衝突可能性が肯定された時点で報知処理に移行するため、より早期に報知が行われる。なお、図11(b)の処理を採用した場合、図3のS6の処理は不要となる。
【0076】
S61では他移動体情報に記録された他移動体の中から、今回処理の対象となる他移動体を選択する。S62ではS61で選択された他移動体が自車両から一定の距離内に存在するか否かを判定する。存在する場合S63へ進み、そうでない場合はS61へ戻って別の他移動体を選択する。
【0077】
S63では選択された他移動体を衝突可能性の演算対象に登録する。例えば、RAM103に演算対象の登録エリアを設けてそこに記憶する。また、既に登録されている他移動体と今回登録する他移動体とについて、自車両とより近接する他移動体の順に優先順位を付し、優先順位順に各他移動体単位でその情報の並べ替えを行う。本例では優先順位順に情報の並べ替えを行うが必ずしもそうする必要はなく、各他移動体相互間で優先順位が分かればよい。
【0078】
S64では他移動体情報に記録された他移動体の全てについて処理が行われたか否かを判定する。全て行われていた場合はS65へ進み、そうでない場合はS61へ戻り、別の他移動体を選択してS62以下の処理を繰り返す。S65ではS63で登録された他移動体の中から優先順位が最も高い他移動体から順番にこれを選択する。S66ではS65で選択された他移動体と自車両との間の衝突可能性を演算する。
【0079】
S67ではS66の処理において衝突可能性ありと判定された場合は直ちに図3のS7へ進み、乗員への報知処理を行い、今回の簡易演算処理は終了する。そうでない場合はS68へ進む。S68ではS63で登録された他移動体の全てについてS66以下の処理が行われたか否かを判定し、行われていれば処理を終了し、そうでない場合はS65へ進み、次に優先順位の高い他移動体を選択してS66以下の処理を繰り返すことになる。
【0080】
このように本実施形態では衝突可能性が肯定された他移動体をみつけた時点で衝突可能性の演算処理を打ち切って報知処理へ移行することでより迅速な報知を行うことができる。
【0081】
【発明の効果】
以上述べた通り、本発明によれば、他移動体の数に対応し、衝突可能性の演算時間に伴う衝突の報知の遅れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る走行支援システムの概略図である。
【図2】(a)は車載端末器Aの構成例を示すブロック図、(b)は携帯型端末器Bの構成例を示すブロック図である。
【図3】(a)及び(b)は情報通信処理の例を示すフローチャートである。
【図4】(a)は車載端末器Aから送信される情報の例を示す図、(b)は他移動体情報のテーブルの例を示す図である。
【図5】(a)は衝突可能性演算処理の例を示すフローチャート、(b)は通常演算処理の例を示すフローチャート、(c)は簡易演算処理の例を示すフローチャートである。
【図6】(a)及び(b)は簡易演算処理の概念図である。
【図7】(a)乃至(d)は衝突可能性の演算の説明図である。
【図8】(a)乃至(c)はディスプレイ106の表示例を示す図である。
【図9】(a)及び(b)は簡易演算処理の他の概念図である。
【図10】(a)及び(b)は簡易演算処理の他の概念図である。
【図11】(a)及び(b)は他の簡易演算処理の例を示すフローチャートである。
【図12】(a)及び(b)は他の簡易演算処理の概念図である。
【符号の説明】
A 車載端末器
B 携帯型端末器
104 地図情報DB
111、205 GPSセンサ
112 車速センサ
113 方位センサ
114、206 通信装置

Claims (5)

  1. 車両に搭載される車載端末器と、他移動体が有する他移動体端末器と、を備えた車両の走行支援システムであって、
    前記他移動体端末器が、
    当該他移動体の位置を検出する他移動体位置検出手段と、
    前記他移動体位置検出手段により検出された位置を示す他移動体位置情報を前記車載端末器へ送信する他移動体側通信手段と、を備え、
    前記車載端末器が、
    前記車両の位置を検出する車両位置検出手段と、
    前記他移動体端末器から前記他移動体位置情報を受信する車両側通信手段と、
    前記車両位置検出手段により検出した前記車両の位置と、前記車両側通信手段により受信した前記他移動体位置情報と、に基づいて、前記車両と前記他移動体との衝突可能性を演算する衝突演算手段と、
    前記衝突演算手段の演算結果に従って、衝突の報知を行う報知手段と、
    を備え、
    前記衝突演算手段は、
    第1の演算方式と、前記第1の演算方式よりも演算量の少ない第2の演算方式と、のいずれかを実行可能であり、前記衝突可能性を判定する前記他移動体の数が多い場合には、前記第2の演算方式を実行し、
    前記第1の演算方式は、
    前記車両と前記他移動体との衝突可能性を個別に演算するものであり、
    前記第2の演算方式は、
    複数の前記他移動体が相互に一定の距離内に存在する場合には、これらを一つの他移動体とみなして、前記車両との衝突可能性を演算するものであり、
    前記第2の演算方式は、
    相互に一定の距離内に存在する複数の前記他移動体であっても、前記車両と一定の距離内に存在する他移動体については、個別に衝突可能性を演算することを特徴とする走行支援システム。
  2. 車両に搭載される車載端末器であって、
    前記車両の位置を検出する検出手段と、
    他移動体が有する他移動体端末器から当該他移動体の位置を示す位置情報を受信する通信手段と、
    前記検出手段により検出した前記車両の位置と、前記通信手段により受信した前記位置情報と、に基づいて、前記車両と前記他移動体との衝突可能性を演算する衝突演算手段と、
    前記衝突演算手段の演算結果に従って、衝突の報知を行う報知手段と、を備え、
    前記衝突演算手段は、
    第1の演算方式と、前記第1の演算方式よりも演算量の少ない第2の演算方式と、のいずれかを実行可能であり、前記衝突可能性を判定する前記他移動体の数が多い場合には、前記第2の演算方式を実行し、
    前記第1の演算方式は、
    前記車両と前記他移動体との衝突可能性を個別に演算するものであり、
    前記第2の演算方式は、
    複数の前記他移動体が相互に一定の距離内に存在する場合には、これらを一つの他移動体とみなして、前記車両との衝突可能性を演算するものであり、
    前記第2の演算方式は、
    相互に一定の距離内に存在する複数の前記他移動体であっても、前記車両と一定の距離内に存在する他移動体については、個別に衝突可能性を演算することを特徴とする車載端末器。
  3. 前記第2の演算方式は、
    相互に一定の距離内に存在する複数の前記他移動体であっても、その移動速度又は移動方向が予め定めた範囲を超えて異なる前記他移動体については、個別に衝突可能性を演算することを特徴とする請求項に記載の車載端末器。
  4. 前記第2の演算方式において、複数の前記他移動体を一つの他移動体とみなして衝突可能性を演算する場合には、個別に衝突可能性を演算する場合と異なる演算をすることを特徴とする請求項に記載の車載端末器。
  5. 更に、
    前記他移動体の存在を表示する表示手段を備え、
    前記表示手段は、
    前記第2の演算方式において、一つの他移動体とみなされる複数の前記他移動体については、一つの他移動体として表示するか又は当該複数の他移動体の存在する領域を表示することを特徴とする請求項に記載の車載端末器。
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