JP4151821B2 - 透明導電性フィルム用表面保護フィルム及び透明導電性フィルム - Google Patents

透明導電性フィルム用表面保護フィルム及び透明導電性フィルム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶ディスプレイ、タッチパネル、センサ、太陽電池における透明電極等の分野で広く用いられている透明導電性フィルムに使用される表面保護フィルム、及びこれを用いた透明導電性フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、透明導電性フィルムは、図3に示すように、ポリエステル等からなる基材フィルム2aの片面にITO等からなる導電性薄膜2bを、他面にハードコート層2c(又はアンチグレア層)を形成した構造を有する。このような透明導電性フィルム2において、従来、導電性薄膜2bとは反対面のハードコート層2cもしくはアンチグレア層には、異物や汚れの付着を防止するために表面保護フィルムが用いられている。前記表面保護フィルムとしては、たとえば、共押出し法によるポリエチレン/エチレン−酢酸ビニル共重合体(PE/EVA)からなる2層テープが使用されている。
【0003】
前記表面保護フィルムの被着体となる透明導電性フィルムは、例えばタッチパネルの製造に用いられる場合には、その製造工程において電極を作成するために銀インキが印刷され、複数の段階において加熱乾燥に供される。その加熱条件は、90〜150℃の温度範囲で、時間は各乾燥工程で10〜30分間、トータルで約1時間程度である。しかし、こうした加熱乾燥工程において、前記表面保護フィルムは粘着力が著しく上昇し、透明導電性フィルムからの剥離作業が不可能になる。
【0004】
また表面保護フィルムの粘着剤層の形成に、アクリル系粘着剤が検討されている。しかし、アクリル系粘着剤は加熱乾燥後の粘着力が高く、剥離作業が困難であり、ひいては透明導電性フィルムを破壊してしまうと言う問題があった。
【0005】
このように、従来の表面保護フィルムには上記問題があるため、表面保護フィルムは加熱工程の前後の工程では使用されるが、加熱工程中では使用し難かった。そのため、加熱工程中では被着体を傷や汚れから保護することができていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、被着体である透明導電性フィルムに貼り合わせた状態で、加熱環境下におかれた場合にも、その後の剥離作業を良好に行うことができる透明導電性フィルム用表面保護フィルムを提供することを目的とする。また本発明はこれを用いた透明導電性フィルムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究したところ、表面保護フィルムの粘着剤層として下記粘着剤層を設けることで、上記問題点を解決できることを見出し本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち、本発明の透明導電性フィルム用表面保護フィルムは、透明導電性フィルムの導電性薄膜とは反対側の表面を保護し、剥離することができるフィルムであって、前記表面保護フィルムは基材フィルムの片面側に粘着剤層が設けられており、当該粘着剤層を被着面に貼り合せた状態で150℃で1時間加熱した後に、前記表面保護フィルムを粘着剤層と被着面の間で剥離する際の、引張速度0.3m/分の条件で測定した粘着力、および引張速度10m/分の条件で測定した粘着力が、ともに2.8N/20mm以下であることを特徴とする。ここで、粘着力は、具体的には実施例に記載の測定方法で測定される値である。
【0009】
一方、本発明の透明導電性フィルムは、基材フィルムの片面側に導電性薄膜を他面側にハードコート層又はアンチグレア層を備えると共に、上記の透明導電性フィルム用表面保護フィルムの粘着剤層を、前記ハードコート層又は前記アンチグレア層の表面に貼着してなるものである。
【0010】
また、本発明の別の透明導電性フィルムは、基材フィルムの片面側に導電性薄膜を備えると共に、上記の透明導電性フィルム用表面保護フィルムの粘着剤層を、基材フィルムの他面側の表面に貼着してなるものである。
【0011】
[作用効果]
本発明の透明導電性フィルム用表面保護フィルム(以下、「表面保護フィルム」と略称する)は、加熱環境下においても粘着剤層の粘着力の上昇が小さく、その後の剥離作業を良好に行うことができる。そのため、表面保護フィルムを被着体(透明導電性フィルムの導電性面の反対面)に貼り合せた状態で加熱工程に供することができ、加熱工程中において被着体を傷や汚れから保護することができる。また従来は加熱工程の前後で表面保護フィルムを貼り換える手間がかかっていたが、本発明の表面保護フィルムは被着体へ貼り合わせた状態で加熱工程中に供することができるため、表面保護フィルムを貼り換える手間が省くことができ著しく作業性を向上させることができる。
【0012】
本発明の表面保護フィルムは、被着体に貼り合せた状態において、150℃で1時間加熱した後、引張速度0.3m/分及び10m/分の条件で測定した粘着力がともに2.8N/20mm以下、好ましくは2N/20mm以下、より好ましくは1.5N/20mm以下である。前記引張速度は、人間が実際に表面保護フィルムを被着体から剥離する速度が一定ではないことから、ゆっくりした剥離速度(0.3m/分)から比較的早い剥離速度(10m/分)の実際に則した剥離速度領域において粘着力が軽いことを示す。従って、いずれか一方の引張速度における粘着力が2.8N/20mmを超えると剥離作業に不都合が生じるおそれがある。なお、表面保護フィルムの被着体に対する保護機能保持の観点より、表面保護フィルムの被着体に対する初期粘着力(貼り合せ後、30分後の引張速度0.3m/分における粘着力)は、0.01N/20mm以上、さらには0.03N/20mm以上であるのが望ましい。
【0013】
一方、本発明の透明導電性フィルムによると、上記の如き表面保護フィルムをハードコート層もしくはアンチグレア層又は基材フィルムの表面に貼着してなるため、加熱工程中において被着体を保護でき、また表面保護フィルムを貼りかえるという手間が省けるため、著しく作業性を向上させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の表面保護フィルムの使用状態の一例を示す断面図であり、図2は使用状態の他の例を示す断面図である。
【0015】
本発明の表面保護フィルムは、図1に示すように、基材フィルム1aの片面側に粘着剤層1bが設けられている。本発明の表面保護フィルムは、透明導電性フィルムの導電性薄膜とは反対側の表面を保護するものである。図1に示す実施形態は、透明導電性フィルム2のハードコート層2c(又は前記アンチグレア層)の表面に表面保護フィルム1を貼着した例であり、図2に示す実施形態は、透明導電性フィルム2の基材フィルム2aの表面に表面保護フィルム1を貼着した例である。
【0016】
基材フィルム1aとしては、特に制限されず、たとえば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレンブレンド物、ポリアミド、ポリイミド、セルロースアセテート、ポリスルフオン、ポリエーテルスルフオンなどがあげられる。なかでも、透明性や耐熱性が要求される場合には、PET、PEN、PPSが好ましい。
【0017】
基材フィルム1aの厚みは、特に制限されないが、10〜200μmとするのがよく、好ましくは15〜100μm、さらに好ましくは20〜70μmである。厚みが薄すぎると、表面保護フィルム1を剥離する際の強度や、表面保護機能が不十分となる傾向がある。厚みが厚すぎると、取り扱い性やコスト面で不利になる傾向がある。基材フィルム1aの表面には粘着剤層1bとの投錨性を考えて、フィルムにはコロナ放電、電子線照射、スパッタリングなどの処理や易接着処理が施されていることが好ましい。
【0018】
粘着剤層1bを形成する粘着剤としては、前述の粘着力の粘着剤層を形成することができる再剥離用粘着剤(アクリル系、ゴム系、合成ゴム系等)を特に制限なく使用できる。なかでも組成により粘着力をコントロールし易いアクリル系粘着剤が好ましい。前記粘着力の粘着剤層とするには粘着剤層は高密度に架橋されていることが好ましい。
【0019】
アクリル系粘着剤としては、そのベースポリマーの重量平均分子量が、30万〜250万程度であるのが好ましい。アクリル系粘着剤のベースポリマーであるアクリル系ポリマーに使用されるモノマーとしては、各種(メタ)アクリル酸アルキルを使用できる。かかる(メタ)アクリル酸アルキルの具体例としては、たとえば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等を例示でき、これらを単独もしくは組合せて使用できる。
【0020】
アクリル系粘着剤としては、ベースポリマーとして前記アクリル系ポリマーに官能基含有モノマーを共重合した共重合体を用い、官能基含有モノマーの官能基と架橋反応する架橋剤を配合したものが好ましい。
【0021】
官能基を有するモノマーとしては、カルボキシル基、水酸基、エポキシ基、アミノ等を含有するモノマーがあげられる。カルボキシル基を有するモノマーとしてはアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸等があげられる。水酸基を有するモノマーとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等、エポキシ基を含有するモノマーとしては、グリシジル(メタ)アクリレート等があげられる。
【0022】
また前記アクリル系ポリマーには、N元素含有モノマーを共重合できる。N元素含有モノマーとしては、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、(メタ)アセトニトリル、ビニルピロリドン、N−シクロヘキシルマレイミド、イタコンイミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド等があげられる。その他、アクリル系ポリマーには、粘着剤の性能を損なわない範囲で、さらには酢酸ビニル、スチレン等を用いることもできる。これらモノマーは1種または2種以上を組み合わせることができる。
【0023】
アクリル系ポリマー中の前記共重合モノマーの割合は、特に制限されないが、(メタ)アクリル酸アルキル100重量部に対して、共重合モノマーを、0.1〜12重量部程度、さらには0.5〜10重量部とするのが好ましい。
【0024】
架橋剤としては、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、イミン系架橋剤、金属キレート系架橋剤などがあげられる。また架橋剤としてはポリアミン化合物、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂等があげられる。架橋剤のなかでもエポキシ系架橋剤が好適である。アクリル系ポリマーに対する架橋剤の配合割合は特に制限されないが、通常、アクリル系ポリマー (固形分)100重量部に対して、架橋剤(固形分)0.01〜10重量部程度が好ましい。高密度に架橋するには架橋剤の前記配合割合を3重量部以上とするのが好ましい。
【0025】
さらに前記粘着剤には、必要に応じて粘着付与剤、可塑剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、シランカップリング剤等を適宜に使用することもできる。
【0026】
本発明の粘着剤層は、前述の通り高密度に架橋されたものを使用することがより好ましい。たとえば、アクリル系粘着剤に、上記の如く架橋剤を配合したり、電子線等を照射することで一般的に使用されているアクリル系粘着剤よりも高密度に架橋することができる。例えば、アクリル系粘着剤において、高密度に架橋した基準として、そのゲル分が90重量%以上であることが好ましい。ゲル分率は、下記方法にて算出できる。
【0027】
(ゲル分率)
粘着剤バルク10cm×10cmを取り出して重量(w1)を測定した後、日東電工製フッ素樹脂膜NTF−1122(平均孔径0.2μm)10cm×10cmの中に入れて紐で縛り密封した。このサンプルを40ml酢酸エチル中に7日間放置し、サンプルを130℃×2時間の雰囲気下においてサンプル中の酢酸エチルを揮発させた。その後、フッ素樹脂膜中の残存粘着剤の重量(w2)を測定し、以下の式より算出した。ゲル分率(重量%)=(w2/w1)×100。
【0028】
粘着剤層1bの形成方法は、特に制限されず、シリコーン処理したポリエステルフィルムに粘着剤を塗布し、乾燥後、基材フィルム1aに転写する方法(転写法)、基材フィルム1aに、直接、粘着剤組成物を塗布、乾燥する方法(直写法)や共押出しによる方法等があげられる。
【0029】
粘着剤層1bの厚みは、特に制限されないが、3〜100μm程度が好ましく、5〜40μm程度がより好ましい。粘着剤層1bの厚みが薄すぎると、塗布形成が困難になり、粘着力も不十分となる傾向がある。厚みが厚すぎると、粘着力が高くなりすぎる傾向があり、コスト面で不利となる傾向がある。
【0030】
なお、本発明の表面保護フィルム1は、前記粘着剤層1bをセパレータで保護したり、また基材フィルム1aの離型性が良好な場合にはロール状に巻回することもできる。また、表面保護フィルム1には挨付着等の防止のために、通常の手段により帯電防止処理を施してもよい。
【0031】
一方、本発明の表面保護フィルム1で保護される透明導電性フィルム2は、例えば図1又は図2に示すようなものである。即ち、本発明の透明導電性フィルムは、図1に示すように、基材フィルム2aの片面側に導電性薄膜2bを他面側にハードコート層2c(又はアンチグレア層)を備えると共に、表面保護フィルム1の粘着剤層1bを、ハードコート層2c(又はアンチグレア層)の表面に貼着してなるものである。あるいは、基材フィルム2aの片面側に導電性薄膜2bを備えると共に、表面保護フィルム1の粘着剤層1bを、基材フィルム2aの他面側の表面に貼着してなるものである。
【0032】
導電性薄膜2bは、ITO(インジウム・錫の酸化物)、錫・アンチモン、亜鉛、錫の酸化物等の金属酸化物の薄膜や、金、銀、パラジウム、アルミニウム等の金属の極薄膜により形成される。これらは真空蒸着法、イオンビーム蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等により形成される。導電性薄膜2bの厚さは特に制限されないが、一般的には50Å以上、好ましくは100〜2000Åである。
【0033】
基材フィルム2aは、通常、透明材料からなるフィルムが使用される。かかる透明材料としては、たとえば、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレンやアクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)等のスチレン系ポリマー、ポリカーボネートなどがあげられる。また、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロ系ないしはノルボルネン構造を有するポリオレフィン、エチレン・プロピレン共重合体の如きポリオレフィン、塩化ビニル系ポリマー、ナイロンや芳香族ポリアミド等のアミド系ポリマー、イミド系ポリマー、スルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン系ポリマー、ポリフェニレンスルフィド系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー、塩化ビニリデン系ポリマー、ビニルブチラール系ポリマー、アリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマー、エポキシ系ポリマー、または前記ポリマーのブレンド物などもあげられる。
【0034】
基材フィルム2aの厚さは特に制限されないが、一般的には20〜130μm程度、好ましくは30〜80μmである。
【0035】
ハードコート層2cとしては、ハードコート機能のみを有するものの他、同時にアンチグレア機能を有するものや、ハードコート層2cの表面にアンチグレア層を設けたものなどでもよい。
【0036】
用いられるハードコート剤としては、通常の紫外線(UV)および電子線硬化型塗料、シリコーン系ハードコート剤、フォスファゼン樹脂系ハードコート剤などが使用できるが、材料コスト・工程上の平易さ・組成の自由度などから、UV硬化型塗料が好ましい。UV硬化型塗料には、ビニル重合型、ポリチオール・ポリエン型、エポキシ型、アミノ・アルキド型があり、プレポリマーのタイプ別には、アルキド、ポリエステル、ポリエーテル、アクリル、ウレタン、エポキシのタイプに分類されるが、どのタイプでも使用できる。
【0037】
また、アンチグレア層とは、ギラつき防止、反射防止などの機能を有する層を指している。具体的には、例えば層間の屈折率差を利用するもの、含有する微粒子との屈折率差を利用するもの、表面を微細凹凸形状にするものなどが挙げられる。
【0038】
本発明の透明導電性フィルム2は、例えば液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイなどの新しいディスプレイ方式やタッチパネル、センサ、太陽電池などにおける透明電極のほか、透明物品の帯電防止や電磁波遮断などに用いることができる。
【0039】
【実施例】
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。
【0040】
実施例1
ポリエステルフィルム(三菱化学ポリエステル(株)製、「ダイヤホイルT100C」、厚さ38μm)の片面に、下記アクリル系粘着剤を乾燥後の厚みが20μmになるように塗工機にて塗布し、乾燥して表面保護フィルムを得た。
<アクリル系粘着剤>
通常の溶液重合により、ブチルアクリレート/アクリル酸=100/6(重量比)にて重量平均分子量60万のアクリル系ポリマーを得た。このアクリル系ポリマー100重量部に対し、エポキシ系架橋剤(三菱瓦斯化学製「テトラッドC」)6重量部を加えて粘着剤組成物とした。なお、粘着剤層のゲル分率は95重量%であった。
【0041】
実施例2
実施例1において、アクリル系粘着剤として、エポキシ系架橋剤の使用量を4重量部に変えた粘着剤組成物を用いたこと以外は実施例1と同様にして表面保護フィルムを得た。なお、粘着剤層のゲル分率は94重量%であった。
【0042】
比較例1
実施例1において、下記アクリル系粘着剤を用いたこと以外は実施例1と同様にして表面保護フィルムを得た。
【0043】
<アクリル系粘着剤>
通常の溶液重合により、2−エチルヘキシルアクリレート/2−ヒドロキシエチルアクリレート=100/4(重量比)にて重量平均分子量60万のアクリル系ポリマーを得た。このアクリル系ポリマー100重量部に対し、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン製「コロネートL」)3重量部を加えて粘着剤組成物とした。なお、粘着剤層のゲル分率は89重量%であった。
【0044】
比較例2
表面保護フィルムとして、ポリエチレン(基材)/エチレン−酢酸ビニル共重合体(粘着剤)の2層構造フィルム(日東電工製「SPV−300」)を用いた。
【0045】
比較例3
表面保護フィルムとして、ポリプロピレンとポリエチレンのブレンドフィルムに、ポリイソブチレン粘着剤を塗布したフィルム(日東電工製「SPV−3643F」)を用いた。
【0046】
〔評価試験〕
(1)初期粘着力
被着体である透明導電性フィルム(日東電工製「エレクリスタG400L−TMP」)のハードコート面に、実施例および比較例の表面保護フィルムの粘着剤層を貼り合せた後、30分間経過後に、23℃において、引張速度0.3m/分および引張速度10m/分の条件で、180°(剥離角)における粘着力(N/20mm)を測定した。結果を表1に示す。
【0047】
(2)加熱後の粘着力
被着体である透明導電性フィルム(日東電工製「エレクリスタG400L−TMP」)のハードコート面に、実施例および比較例の表面保護フィルムの粘着剤層を貼り合せた後、150℃で1時間加熱した。冷却後、23℃において、引張速度0.3m/分および引張速度10m/分の条件で、180°(剥離角)における粘着力(N/20mm)を測定した。結果を表1に示す。
【0048】
【表1】
Figure 0004151821
表1の結果が示すように、実施例の表面保護フィルムは、加熱後においても引張速が度0. 3m/分および10m/分のいずれの条件の場合にも粘着力が2.8N/20mm以下であり、剥離作業性がよかった。一方、比較例では加熱後において粘着力が2.8N/20mm超えており剥離作業性が悪かった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の透明導電性フィルム用表面保護フィルムの使用状態の一例を示す断面図
【図2】本発明の透明導電性フィルム用表面保護フィルムの使用状態の他の例を示す断面図
【図3】表面保護フィルムを使用してない透明導電性フィルムの一例を示す断面図
【符号の説明】
1 表面保護フィルム
1a 基材フィルム
1b 粘着剤層
2 透明導電性フィルム
2a 基材フィルム
2b 導電性薄膜
2c ハードコート層

Claims (3)

  1. 透明導電性フィルムの導電性薄膜とは反対側の表面を保護し、剥離することができるフィルムであって、前記表面保護フィルムは基材フィルムの片面側に粘着剤層が設けられており、当該粘着剤層を被着面に貼り合せた状態で150℃で1時間加熱した後に、前記表面保護フィルムを粘着剤層と被着面の間で剥離する際の、引張速度0.3m/分の条件で測定した粘着力、および引張速度10m/分の条件で測定した粘着力が、ともに2.8N/20mm以下であることを特徴とする透明導電性フィルム用表面保護フィルム。
  2. 基材フィルムの片面側に導電性薄膜を他面側にハードコート層又はアンチグレア層を備えると共に、請求項1記載の透明導電性フィルム用表面保護フィルムの粘着剤層を、前記ハードコート層又は前記アンチグレア層の表面に貼着してなる透明導電性フィルム。
  3. 基材フィルムの片面側に導電性薄膜を備えると共に、請求項1記載の透明導電性フィルム用表面保護フィルムの粘着剤層を、基材フィルムの他面側の表面に貼着してなる透明導電性フィルム。
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