JP6753631B2 - フィルムの加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、フィルムの加工方法に関する。更に詳しくは、レーザーを使用してフィルムを切削加工する方法に関する。
レーザー加工は、被加工材の切削箇所に、レーザーの焦点を合わせることより、被加工材の当該箇所の材料を溶融蒸発させて切断する加工方法であり、従来から、フィルムの切削加工に使用されている(例えば、特許文献1)。しかし、レーザー照射により溶融蒸発した物質が、冷えて再び固化する際に、被加工材に付着して外観不良を生じることがあるという問題があった。
特開2003−341006号公報
本発明の課題は、被加工材であるフィルムに外観不良を生じることなく、レーザーを使用してフィルムを切削加工する方法を提供することにある。
本発明者は、鋭意研究した結果、フィルムの両面に保護フィルムを仮貼りし、上記保護フィルムに吸光される波長のレーザーを使用して切削加工することにより、上記課題を達成できることを見出した。
すなわち、本発明は、フィルムの加工方法であって、
(A)保護フィルムを、上記フィルムの両面に仮貼りする工程;
(B)上記保護フィルムの吸光度が50%以上となる波長のレーザーを使用して、上記工程(A)において両面に保護フィルムが仮貼りされた上記フィルムを切削する工程;
を含む方法である。
第2の発明は、上記保護フィルムが着色剤を含み、かつ上記工程(B)において使用するレーザーの波長において50%以上の吸光度を有するものである、第1の発明に記載の方法である。
第3の発明は、フィルムの加工方法であって、
(A)保護フィルムを、上記フィルムの両面に仮貼りする工程;
(B’)上記フィルムの吸光度が50%以上となる波長であり、かつ上記保護フィルムの吸光度が50%以上となる波長のレーザーを使用して、上記工程(A)において両面に保護フィルムが仮貼りされた上記フィルムを切削する工程;
を含む方法である。
第4の発明は、上記保護フィルムが着色剤を含み、かつ上記工程(B’)において使用するレーザーの波長において50%以上の吸光度を有するものである、第3の発明に記載の方法である。
第5の発明は、更に、(C)熱、及び活性エネルギー線からなる群から選択される少なくとも1を使用し、上記保護フィルムと上記フィルムとの粘着強度を2N/25mm以下に低下させる工程;
を含む第1〜4の発明の何れか1に記載の方法である。
第6の発明は、第1〜5の発明の何れか1に記載の方法で加工されたフィルムを使用することを特徴とする物品の製造方法である。
本発明の方法により、被加工材であるフィルムに外観不良を生じることなく、レーザーを使用してフィルムを切削加工することができる。そのためハードコート積層フィルム、特に高表面硬度のハードコートを有するハードコート積層フィルムを切削加工する方法として好適に用いることができる。
本発明の方法は、フィルムの加工方法であって、(A)保護フィルムを、上記フィルムの両面に仮貼りする工程;を含む。
上記保護フィルムは、被加工材であるフィルムの両面に仮貼りされることにより、レーザー照射により溶融蒸発した物質が、フィルムに付着し、外観不良を生じる可能性を大きく減じる働きをする。
上記保護フィルムとしては、ある程度の強度で被加工材であるフィルムに仮貼りすることのできること、及び使用しようとするレーザーの波長における吸光度が50%以上、好ましくは70%以上であること以外は、制限されず、任意の保護フィルムを用いることができる。例えば、芳香族ポリエステル、脂肪族ポリエステルなどのポリエステル系樹脂;アクリル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系樹脂;セロファン、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、アセチルセルロースブチレートなどのセルロース系樹脂;ポリスチレン、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂(ABS樹脂)、スチレン・エチレン・ブテン・スチレン共重合体、及びスチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体などのスチレン系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂;ポリ塩化ビニリデン系樹脂;ポリフッ化ビニリデンなどの含弗素系樹脂;その他、ポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコール、ポリエーテルエーテルケトン、ナイロン、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリエーテルイミド、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン;などの樹脂フィルムをあげることができる。これらのフィルムは、無延伸フィルム、一軸延伸フィルム、及び、二軸延伸フィルムを包含する。またこれらの1種以上の積層フィルムを包含する。
なお本明細書において、「ある程度の強度で被加工材であるフィルムに仮貼りすることのできる」とは、下記に記載の方法により、上記保護フィルムと被加工材であるフィルムとの180°引き剥がし試験を行ったときの粘着強度が、通常0.01〜15N/25mm、好ましくは0.05〜10N/25mm、より好ましくは0.05〜2N/25mm、更に好ましくは0.05〜1.5N/25mm、最も好ましくは0.05〜1N/25mmであることをいう。この範囲であると、上記工程(B)において汚れ防止の目的を確実に達成することができる。また加工後、保護フィルムを除去する際に、被加工材であるフィルムを傷める恐れが小さい。
なお本明細書において、粘着強度は、JIS Z 0237:2009に従い、試験速度300mm/分の条件で、上記保護フィルムと被加工材である上記フィルムとの180°引き剥がし試験を行ったときの粘着強度である。保護フィルム、及び被加工材である上記フィルムの何れについても、そのマシン方向を、試験片の長さ方向とした。
上記保護フィルムとしては、その少なくとも片面に、粘着剤層を有する積層保護フィルムを用いてもよい。粘着剤としては、制限されず、任意の粘着剤を用いることができる。好ましい粘着剤としては、切削加工終了時までは、保護フィルムが剥れるなどのトラブルがないように、ある程度高い粘着力を有し、保護フィルムを剥離・除去する際には糊残りせず、きれいに剥がせるように、また被加工材であるフィルムにクラックが入るなどの不良現象が起こらないように、熱や活性エネルギー線などを使用して、被加工材である上記フィルムとの粘着強度を、好ましくは2N/25mm以下、より好ましくは1.5N/25mm以下、更に好ましくは1N/25mm以下に低下させることができるものをあげることができる。なお低下させた後の粘着強度は、被加工材であるフィルムから得られた物品がタッチパネル等の部材として使用される直前まで、保護フィルムに汚れ防止の目的を達成させるという観点から、好ましくは0.01N/25mm以上、より好ましくは0.05N/25mm以上である。
このような粘着剤としては、熱硬化あるいは活性エネルギー線硬化させることにより粘着強度を低下させることのできるタイプとして、例えば、1分子中に2以上の反応性官能基、例えば、アミノ基、ビニル基、エポキシ基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、及びイソシアネート基などを有する粘着剤;該粘着剤とイソシアネート系硬化剤、光重合開始剤、及び有機過酸化物等の少なくとも1種以上との粘着剤組成物;などをあげることができる。熱や活性エネルギー線により発泡し、真の粘着面積が小さくなることにより粘着強度を低下させることのできるタイプとして、発泡剤を含む粘着剤などをあげることができる。
上記イソシアネート系硬化剤は、1分子中に2以上のイソシアネート基を有する化合物であり、例えば、メチレンビス−4−シクロヘキシルイソシアネート;トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、ヘキサメチレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、イソホロンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、トリレンジイソシアネートのイソシアヌレート体、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体、イソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート体、ヘキサメチレンジイソシアネートのビウレット体等のポリイソシアネート;及び、上記ポリイソシアネートのブロック型イソシアネート等のウレタン架橋剤などをあげることができる。イソシアネート系硬化剤としては、これらの1種又は2種以上の混合物を用いることができる。また、架橋の際には、必要に応じてジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジエチルヘキソエートなどの触媒を添加してもよい。
上記光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、メチル−o−ベンゾイルベンゾエート、4−メチルベンゾフェノン、4、4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4′−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(tert−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルメチルケタール等のベンゾイン系化合物;アセトフェノン、2、2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等のアセトフェノン系化合物;メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−アミルアントラキノン等のアントラキノン系化合物;チオキサントン、2、4−ジエチルチオキサントン、2、4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン系化合物;アセトフェノンジメチルケタール等のアルキルフェノン系化合物;トリアジン系化合物;ビイミダゾール化合物;アシルフォスフィンオキサイド系化合物;チタノセン系化合物;オキシムエステル系化合物;オキシムフェニル酢酸エステル系化合物;ヒドロキシケトン系化合物;及び、アミノベンゾエート系化合物などをあげることができる。光重合開始剤としては、これらの1種又は2種以上の混合物を用いることができる。
上記有機過酸化物としては、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ‐tert‐ブチルパーオキサイド、2,5‐ジメチル‐2,5‐ジ‐(tert‐ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5‐ジメチル‐2,5ジ(tert‐ブチルペルオキシ)ヘキシン‐3、1,3−ビス(tert‐ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1‐ビス(tert‐ブチルパーオキシ)‐3,3,5‐トリメチルシクロヘキサン、n‐ブチル‐4,4‐ビス(tert‐ブチルパーオキシ)バレレート、ベンゾイルパーオキサイド、p‐クロロベンゾイルパーオキサイド、2,4‐ジクロロベンゾイルパーオキサイド、tert‐ブチルパーオキシベンゾエート、tert‐ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジアセチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、及びtert‐ブチルクミルパーオキサイドなどをあげることができる。有機過酸化物としては、これらの1種又は2種以上の混合物を用いることができる。
上記発泡剤としては、例えば、熱膨張マイクロカプセル;アゾジカルボン酸アミド等のアゾ化合物;N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物;炭酸水素ナトリウム、及び炭酸水素アンモニウム等の炭酸水素塩;クエン酸、クエン酸ナトリウム、及び蓚酸等の有機酸;水素化硼素ナトリウム;水;などをあげることができる。発泡剤としては、これらの1種又は2種以上の混合物を用いることができる。
このような粘着剤又はこのような粘着剤層を有する保護フィルムの市販例としては、紫外線硬化により粘着強度を低下させるタイプの粘着剤として、藤倉化成株式会社の「アクリベースLKG−1701(商品名)」や「アクリベースLKG−1702(商品名)」など;熱発泡により粘着強度を低下させるタイプの保護フィルムとして、日東電工株式会社の「リバアルファ(商品名)」など;をあげることができる。
被加工材である上記フィルムは、制限されず、本発明の方法は、任意のフィルムに適用可能である。なお使用するレーザーは、その波長における被加工材であるフィルムの吸光度が、好ましくは50%以上、より好ましくは70%以上となるように選択するとよい。詳しくは後述する。
被加工材である上記フィルムの厚みは、特に制限されないが、本発明の方法を実施する際の取扱性の観点からは、通常20μm以上、好ましくは50μm以上であってよい。また経済性の観点から、通常1000μm以下、好ましくは300μm以下であってよい。
本発明の方法は、(B)上記保護フィルムの吸光度が50%以上、好ましくは70%以上となる波長のレーザーを使用して、上記工程(A)において両面に保護フィルムが仮貼りされた上記フィルムを切削する工程;を含む。好ましくは、(B’)上記フィルムの吸光度が50%以上、好ましくは70%以上となる波長であり、かつ上記保護フィルムの吸光度が50%以上、好ましくは70%以上となる波長のレーザーを使用して、上記工程(A)において両面に保護フィルムが仮貼りされた上記フィルムを切削する工程;を含む。
ここで「保護フィルムの吸光度が50%以上となる波長」とは、分光度計を使用して測定した、保護フィルムの吸収スペクトルにおいて、吸光度が50%以上となる波長領域を意味する。例えば、吸収スペクトルの概念図(図1)においては、波長1(低波長側吸収ピークの低波長側で吸光度が50%となる波長。)から、波長2(低波長側吸収ピークの高波長側で吸光度が50%となる波長。)まで、及び波長3(高波長側吸収ピークの低波長側で吸光度が50%となる波長。)から、波長4(高波長側吸収ピークの高波長側で吸光度が50%となる波長。)までの波長領域が、「保護フィルムの吸光度が50%以上となる波長」である。吸収スペクトルの測定波長領域は、使用しようとするレーザーの種類に合わせて適宜選択すればよい。例えば、炭酸ガスレーザーを使用する場合は、波長9.4μmや波長10.6μmの赤外線を発生させるのだから、波長2500〜25000nm(2.5〜25μm)の範囲を測定すれば十分である。
なお波長250〜2500nmの範囲は、島津製作所株式会社の分光度計「SolidSpec−3700(商品名)」を使用して測定した。波長2500〜25000nmの範囲は、サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社の分光度計「NICOLET IR380(商品名)」を使用して測定した。
また保護フィルムが積層フィルムである場合には、積層フィルム全体としての吸収スペクトルから、吸光度が50%以上となる波長領域を決定する。
同様に「被加工材であるフィルムの吸光度が50%以上となる波長」とは、分光度計を使用して測定した、被加工材であるフィルムの吸収スペクトルにおいて、吸光度が50%以上となる波長領域を意味する。測定方法についても上記と同様である。また同様に、被加工材であるフィルムが積層フィルムである場合には、積層フィルム全体としての吸収スペクトルから、吸光度が50%以上となる波長領域を決定する。
本発明の方法に使用するレーザーは、その波長が、上記保護フィルムの吸光度が50%以上、好ましくは70%以上となる波長領域にあるものを選択する。レーザーの波長が、保護フィルムの吸光度が50%以上、好ましくは70%以上となる波長領域にあることにより、保護フィルムは、レーザーの焦点箇所において、当該箇所の材料が蒸発ないしは昇華して切削されるようになる。
本発明の方法に使用するレーザーは、その波長が、好ましくは、被加工材である上記フィルムの吸光度が50%以上、好ましくは70%以上となる波長領域にあり、かつ保護フィルムの吸光度が50%以上、好ましくは70%以上となる波長領域にあるものを選択する。レーザーの波長が、被加工材である上記フィルムの吸光度が50%以上、好ましくは70%以上となる波長領域にあり、かつ保護フィルムの吸光度が50%以上、好ましくは70%以上となる波長領域にあることにより、保護フィルム及び被加工材であるフィルムは、レーザーの焦点箇所において、当該箇所の材料が蒸発ないしは昇華して切削されるようになる。
蒸発ないしは昇華した物質は、冷えて再び固化するまでに多くの時間を要し、その間に、気流により被加工材であるフィルム近傍から除去ないしは雲散する。従って、被加工材であるフィルムに外観不良を生じることがなくなる。
一方、この条件を満たしていないとき、保護フィルムや被加工材であるフィルムは、レーザーを照射されて起こる分子振動により発生する熱により切削される(溶断される)ことになる。すると被加工材であるフィルムにヒゲ等の外観不良を生じさせることになる。またレーザーの出力を高くすることが必要であり、不経済でもある。
使用するレーザーは、その波長が上記保護フィルムの吸光度が50%以上、好ましくは70%以上となる波長領域にあるものを選択すること、好ましくは被加工材である上記フィルムの吸光度が50%以上、好ましくは70%以上となる波長領域にあり、かつ保護フィルムの吸光度が50%以上、好ましくは70%以上となる波長領域にあるものを選択すること以外は、特に制限されない。例えば、炭酸ガスレーザー、ヘリウムネオンレーザー、アルゴンイオンレーザー、及びエキシマレーザー等のガスレーザー;クロム添加ルビー結晶を媒質に使用したルビーレーザー、チタン添加サファイア結晶を媒質に使用したチタンサファイアレーザー、YAG結晶中のイットリウムを他の希土類元素で置換した種々のYAGレーザー、及びネオジム添加YAGを用いたNd−YAGレーザー等の固体レーザー;液体レーザー;半導体レーザー;自由電子レーザー;金属蒸気レーザー;化学レーザーなどをあげることができる。照射出力は、0.5〜150W程度であり、上記保護フィルムの厚み、被加工材である上記フィルムの厚み、及び加工速度などを勘案して適宜調節する。
使用するレーザーと上記保護フィルムとの好ましい組合せとしては、炭酸ガスレーザー(波長10.6μmと波長9.4μm)と二軸延伸ポリエチレンテレフタレート系フィルムや芳香族ポリカーボネート系フィルムなどとの組み合わせ、YAGレーザー第4高調波(波長266nm)と二軸延伸ポリエチレンテレフタレート系フィルムや芳香族ポリカーボネート系フィルムなどとの組み合わせ、などをあげることができる。
また使用するレーザーの波長において、上記保護フィルムの吸光度が50%以上、好ましくは70%以上となるように、保護フィルムに着色剤等を含ませてもよい。すなわち、上記保護フィルムは、着色剤等を含み、かつ切削工程で使用するレーザーの波長において50%以上、好ましくは70%以上の吸光度を有することにより、本発明の方法に好適に用いることができる。このとき、上記保護フィルムは、着色剤等を含まない状態では、切削工程で使用するレーザーの波長において50%未満の吸光度を有するものであってもよい。
上記着色剤としては、保護フィルムに含ませることにより、切削工程で使用するレーザーの波長において、保護フィルムに50%以上、好ましくは70%以上の吸光度を付与することのできるものであれば、制限されず、任意の着色剤が使用可能である。また、着色剤による特性の発現機構から考えて、使用するレーザーの波長によっては、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、及び遠赤外線吸収剤も、着色剤と同様の効果を得ることができる。
上記保護フィルムの厚み(保護フィルムが積層フィルムである場合には、積層フィルム全体としての厚み。)は、通常、20〜250μm、好ましくは30〜200μm、より好ましくは40〜160μmである。
本発明の方法は、好ましくは、更に、(C)熱、及び活性エネルギー線からなる群から選択される少なくとも1を使用し、上記保護フィルムと上記フィルムとの粘着強度を2N/25mm以下に低下させる工程;を含む。
切削加工終了時までは、ある程度高い粘着力を有することにより、保護フィルムが剥れるなどのトラブルを確実に防止することができる。保護フィルムを剥離・除去する際には、糊残りせず、きれいに剥がせるようにすることができる。また被加工材であるフィルムにクラックが入るなどの不良現象が起こらないようにすることができる。
実施方法については、積層保護フィルムの説明において上述した。
本発明の方法は、任意のフィルムに適用可能であるが、ハードコート積層フィルム、特に高表面硬度のハードコートを有するハードコート積層フィルムを切削加工する方法として有用である。本発明の方法を使用することにより、ハードコート積層フィルムからタッチパネルのディスプレイ面板や透明導電性基板として好適に用いることができる物品を得ることができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
測定方法
(イ)切削性:
切削端面を目視又は顕微鏡(100倍)観察し、以下の基準で評価した。
◎:顕微鏡観察でもクラック、ヒゲ、及び変色は認められない。
○:顕微鏡観察でもクラック、及び変色は認められない。しかし、顕微鏡観察では微小なヒゲが認められる(目視ではヒゲは認められない)。
△:顕微鏡観察でもクラックは認められない。しかし、目視でも変色箇所、及びヒゲが認められる。
×:目視でもクラック、ヒゲ、及び変色が認められる。
使用した原材料
(a)保護フィルム:
(a1)保護フィルムの基材として、厚さ100μmの白色透明なポリエステル系樹脂フィルムを用い、その片面に、藤倉化成株式会社の紫外線硬化性粘着剤「アクリベースLKG−1702(商品名)」100質量部;藤倉化成株式会社のイソシアネート系硬化剤「LKG−17HN02(商品名)」6.1質量部;藤倉化成株式会社の光重合開始剤「KN−101(商品名)」0.85質量部;及び酢酸エチル50質量部;を混合攪拌して得た粘着剤を、フィルムメイヤーバー方式の塗工装置を使用し、乾燥後の粘着剤厚みが10μmとなるように塗工して得た。
(a2)保護フィルムの基材として、厚さ100μmの白色透明な二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いたこと以外は、上記(a1)と同様にして得た。
(a3)保護フィルムの基材として、厚さ100μmの白色透明な芳香族ポリカーボネートフィルムを用いたこと以外は、上記(a1)と同様にして得た。
(a4)保護フィルムの基材として、厚さ100μmの青色透明なポリプロピレンフィルムを用いたこと以外は、上記(a1)と同様にして得た。
(a5)保護フィルムの基材として、厚さ100μmの白色透明なポリプロピレンフィルムを用いたこと以外は、上記(a1)と同様にして得た。
(a6)粘着剤として、藤倉化成株式会社の紫外線硬化性粘着剤「アクリベースLKG−1701(商品名)」100質量部;藤倉化成株式会社のイソシアネート系硬化剤「LKG−17HN01(商品名)」3.0質量部;藤倉化成株式会社の光重合開始剤「KN−101(商品名)」1.5質量部;及び酢酸エチル50質量部;を混合攪拌して得た粘着剤を用いたこと以外は、上記(a1)と同様にして得た。
(a7)藤倉化成株式会社のイソシアネート系硬化剤「LKG−17HN02」(商品名)の配合量を12.2質量部;藤倉化成株式会社の光重合開始剤「KN−101」(商品名)の配合量を1.7質量部;に変更したこと以外は、上記(a1)と同様にして積層保護フィルムを得た。
上記(a1)〜(a7)について、吸収スペクトルを測定し、炭酸ガスレーザー(波長9.4μmと波長10.6μm)、YAGレーザー第3高調波(波長355nm)、及びYAGレーザー第4高調波(波長266nm)における吸光度を算出した。結果を表1に示す。表中の値の単位は%である。
(b)被加工材のフィルム:
(b1)エボニック社のポリ(メタ)アクリルイミド「PLEXIMID TT70(商品名)」を用い、50mm押出機(L/D=29、CR=1.86のWフライトスクリュウを装着);ダイ幅680mmのTダイ;鏡面ロールと鏡面ベルトとで溶融フィルムを押圧する機構を備えた引巻取機;を備えた装置を使用して、厚さ250μmの白色透明なフィルムを得た。このとき設定条件は、押出機の設定温度はC1/C2/C3/AD=280/300/320/320℃;Tダイの設定温度320℃;Tダイのリップ開度0.5mm;鏡面ロールの設定温度140℃;鏡面ベルトの設定温度120℃;鏡面ベルトの押圧1.4MPa;引取速度5.6m/minであった。次に、上記で得たフィルムの両面に処理量167W・min/m(放電電力500W、放電電極の長さ1m、ライン速度3m/min)の条件で、コロナ放電処理を行った。両面とも濡れ指数は64mN/mであった。続いて、一方の面には、下記(γa)50質量部、下記(γb)50質量部、下記(γc)50質量部、下記(γd)2質量部、下記(γe)1質量部、下記γ(g)4質量部、下記(γh)1質量部、及び下記(γi)20質量部を混合攪拌して得た塗料を、ダイ方式の塗工装置を使用して、硬化後厚みが25μmとなるように塗布し、ハードコート層を形成した。他方の面には、下記(γa)50質量部、下記(γb)50質量部、下記(γc)50質量部、下記(γd)2質量部、下記(γf)0.5質量部、下記γ(g)4質量部、下記(γh)1質量部、及び下記(γi)20質量部を混合攪拌して得た塗料を、ダイ方式の塗工装置を使用して、硬化後厚みが25μmとなるように塗布し、ハードコート層を形成した。こうして両面にハードコート層を有する積層フィルムを得た。JIS K 5600−5−4に従い、750g荷重の条件で、三菱鉛筆株式会社の鉛筆「ユニ(商品名)」を用いて測定した鉛筆硬度は、両面とも9Hであった。
(b2)厚さ250μmの白色透明な二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの一方の面に、下記(γa)50質量部、下記(γb)50質量部、下記(γc)50質量部、下記(γd)2質量部、下記(γe)1質量部、下記γ(g)4質量部、下記(γh)1質量部、及び下記(γi)20質量部を混合攪拌して得た塗料を、ダイ方式の塗工装置を使用して、硬化後厚みが25μmとなるように塗布し、ハードコート層を形成した。続いて他方の面に、下記(γa)50質量部、下記(γb)50質量部、下記(γc)50質量部、下記(γd)2質量部、下記(γf)0.5質量部、下記γ(g)4質量部、下記(γh)1質量部、及び下記(γi)20質量部を混合攪拌して得た塗料を、ダイ方式の塗工装置を使用して、硬化後厚みが25μmとなるように塗布し、ハードコート層を形成した。こうして両面にハードコート層を有する積層フィルムを得た。上述の方法で測定した鉛筆硬度は、両面とも5Hであった。
(γa)日本化薬株式会社のジペンタエリスリトールヘキサアクリレート。
(γb)ビーエーエスエフ社のポリエーテルアクリレートとナノシリカ(平均粒子径20nm)との50:50(質量比)混合塗料「Laromer PO9026(商品名)」。
(γc)日産化学工業株式会社の表面改質ナノシリカ(平均粒子径15nm)メチルイソブチルケトン分散液(固形分30質量%)「MIBK−ST(商品名)」。
(γd)信越化学工業株式会社のアクリル系シランカップリング剤(3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン「KBM−5103(商品名)」。
(γe)Solvay Solexis社の弗素系撥水剤「Fluorolink AD1700(商品名)。
(γf)ビッグケミー・ジャパン株式会社の表面調整剤「BYK−399(商品名)」
(γg)双邦實業股分有限公司のフェニルケトン系光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)「SB−PI714(商品名)」。
(γh)日本ポリウレタン工業株式会社の3官能ポリイソシアネート「コロネートHX(商品名)」。
(γi)1−メトキシ−2−プロパノール。
上記(b1)及び上記(b2)について、吸収スペクトルを測定し、炭酸ガスレーザー(波長9.4μmと波長10.6μm)、YAGレーザー第3高調波(波長355nm)、及びYAGレーザー第4高調波(波長266nm)における吸光度を算出した。結果を表1に示す。表中の値の単位は%である。
実施例1
上記(a1)を、上記(b1)の両面に、(a1)の粘着層が(b1)側になるようにして、仮貼りした。(a1)と(b1)との粘着強度を測定したところ、3.8N/25mmであった。次に炭酸ガスレーザー(波長9.4μmと波長10.6μm)を使用し、物品(図2に概念図を示す。)を切削して作成した。上記で得た保護フィルム付き物品に、高圧水銀ランプを光源とする紫外線を100mJ/cm照射した。照射後の保護フィルムと物品との粘着強度は0.5N/25mmであり、物品に何ら問題を生じることなく、容易に保護フィルムを剥離・除去することができた。得られた物品について上記試験(イ)を行った。結果を表2に示す。
実施例2
上記(a1)の替わりに上記(a2)を用いたこと以外は、全て実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
実施例3
上記(a1)の替わりに上記(a3)を用いたこと以外は、全て実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
実施例4
上記(a1)の替わりに上記(a4)を用い、炭酸ガスレーザーの替わりにYAGレーザー第3高調波(波長355nm)を使用したこと以外は、全て実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
実施例5
炭酸ガスレーザーの替わりにYAGレーザー第4高調波(波長266nm)を使用したこと以外は、全て実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
実施例6
上記(b1)の替わりに上記(b2)を用いたこと以外は、全て実施例5と同様に行った。結果を表2に示す。
比較例1
上記(a1)の替わりに上記(a4)を用いたこと以外は、全て実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
比較例2
炭酸ガスレーザーの替わりにYAGレーザー第3高調波(波長355nm)を使用したこと以外は、全て実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
比較例3
上記(a1)の替わりに上記(a5)を用い、炭酸ガスレーザーの替わりにYAGレーザー第3高調波(波長355nm)を使用したこと以外は、全て実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。なお実施例4と比較例3とは保護フィルムの基材として、(a4)青色透明なポリプロピレンフィルム(着色剤を含む)を用いたか、(a5)白色透明なポリプロピレンフィルム(着色剤を含まない)を用いたかという点においてのみ異なる。
実施例7
上記(a1)の替わりに上記(a6)を用いたこと以外は、全て実施例1と同様に行った。照射後の保護フィルムと物品との粘着強度は2.0N/25mmであり、物品には、保護フィルムを剥離・除去した際に、目視では分からないが、ルーペ(倍率10倍)では分かる程度の僅かな剥離痕の生じたことが認められた。結果を表2に示す。
実施例8
紫外線照射量を100mJ/cmに替えて、200mJ/cmとしたこと以外は全て実施例7と同様に行った。照射後の保護フィルムと物品との粘着強度は1.5N/25mmであり、物品に何ら問題を生じることなく、容易に支持体を剥離・除去することができた。結果を表2に示す。
実施例9
上記(a7)を、上記(b1)の両面に、(a7)の粘着層が(b1)側になるようにして、仮貼りした。(a1)と(b1)との粘着強度を測定したところ、2.1N/25mmであった。次に炭酸ガスレーザー(波長9.4μmと波長10.6μm)を使用し、物品(図2に概念図を示す。)を切削して作成した。物品には、保護フィルムを剥離・除去した際に、目視では分からないが、ルーペ(倍率10倍)では分かる程度の僅かな剥離痕の生じたことが認められた。上記試験(イ)を行った。結果を表2に示す。
本発明の方法により、被加工材であるハードコート積層フィルムに外観不良を生じることなく、レーザーを使用して切削加工することができた。また保護フィルムに着色剤を含ませて、使用するレーザーの波長における吸光度が50%以上になるようにすると、着色剤を含まない状態では使用するレーザーの波長における吸光度が50%未満であったとしても、外観不良問題を解決できることを確認した。一方、比較例では、切削端面に目視でも分かるような変色箇所やヒゲが生じてしまった。
保護フィルムの吸光度が50%以上となる波長を説明する概念図である。 実施例1において作成した物品の平面を示す概念図である。
1:低波長側吸収ピークの低波長側で吸光度が50%となる波長。
2:低波長側吸収ピークの高波長側で吸光度が50%となる波長。
3:高波長側吸収ピークの低波長側で吸光度が50%となる波長。
4:高波長側吸収ピークの高波長側で吸光度が50%となる波長。
5:吸光度50%のライン
6:半径0.1mmの円形の切削孔
7:両端部が曲率半径0.5mmの切削孔
8:曲率半径10mmのコーナー部

Claims (8)

  1. ハードコート積層フィルムの加工方法であって、
    (A)保護フィルムを、上記ハードコート積層フィルムの両面に仮貼りする工程;
    (B)上記保護フィルムの吸光度が50%以上となる波長のレーザーを使用して、上記工程(A)において両面に保護フィルムが仮貼りされた上記ハードコート積層フィルムを切削する工程;及び、
    (D)上記工程(B)において切削加工されたハードコート積層フィルムから、その両面に仮貼りされている上記保護フィルムを除去し、ハードコート積層フィルムの加工品を得る工程;
    を含み、
    ここで、上記工程(B)で使用するレーザーがYAGレーザー第4高調波である;
    上記加工方法。
  2. 上記保護フィルムが着色剤を含み、かつ上記工程(B)において使用するレーザーの波長において50%以上の吸光度を有するものである、請求項1に記載の方法。
  3. ハードコート積層フィルムの加工方法であって、
    (A)保護フィルムを、上記ハードコート積層フィルムの両面に仮貼りする工程;
    (B’)上記ハードコート積層フィルムの吸光度が50%以上となる波長であり、かつ上記保護フィルムの吸光度が50%以上となる波長のレーザーを使用して、上記工程(A)において両面に保護フィルムが仮貼りされた上記ハードコート積層フィルムを切削する工程;及び、
    (D’)上記工程(B’)において切削加工されたハードコート積層フィルムから、その両面に仮貼りされている上記保護フィルムを除去し、ハードコート積層フィルムの加工品を得る工程;
    を含み、
    ここで、上記工程(B’)で使用するレーザーがYAGレーザー第4高調波である;
    上記加工方法。
  4. 上記保護フィルムが着色剤を含み、かつ上記工程(B’)において使用するレーザーの波長において50%以上の吸光度を有するものである、請求項3に記載の方法。
  5. 上記工程(B)の後、上記工程(D)の前に、更に、
    (C)熱、及び活性エネルギー線からなる群から選択される少なくとも1を使用し、上記保護フィルムと上記ハードコート積層フィルムとの粘着強度を2N/25mm以下に低下させる工程;
    を含む請求項1又は2に記載の方法。
  6. 上記工程(B’)の後、上記工程(D’)の前に、更に、
    (C)熱、及び活性エネルギー線からなる群から選択される少なくとも1を使用し、上記保護フィルムと上記ハードコート積層フィルムとの粘着強度を2N/25mm以下に低下させる工程;
    を含む請求項3又は4に記載の方法。
  7. 上記保護フィルムが二軸延伸ポリエチレンテレフタレート系フィルム又は芳香族ポリカーボネート系フィルムである請求項1〜6の何れか1項に記載の方法。
  8. 請求項1〜の何れか1項に記載の方法で加工されたハードコート積層フィルムを使用することを特徴とする物品の製造方法。
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