JP4149577B2 - 積層体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基材との接着性及びヒートシール性に優れ、低臭気で、生産工程数が少なく、経済的に有利な包装用積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、包装材料等に用いられる積層体としては、紙やプラスチック等からなる基材に、有機溶剤等で希釈した接着剤をあらかじめ塗布し、その上にポリオレフィン樹脂層を押出ラミネート成形等によって積層して得られるものが多く用いられている。
【0003】
しかしながら、基材に接着剤を塗布する際に使用する有機溶剤は有害な臭気を発生するため、長時間使用すると作業場内外の人に対して、頭痛やめまいといった有機溶剤特有の中毒症状を発生させたり、周囲の環境を悪化させたりする危険性があった。また、接着剤を使用することで、接着剤液の調製、塗布、廃液処理といった工程が必要となったり、得られた積層体に臭いが移るといったような、経済面及び品質面での問題があった。一方において、従来の技術では接着剤を使用しないと、基材とポリオレフィン樹脂層との間の接着強度が十分に得られなかった。
【0004】
そこで、基材との接着性及びヒートシール性に優れ、且つ低臭気で、生産工程数が少なく、経済的にも有利な積層体の開発が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、基材との接着性及びヒートシール性に優れ、低臭気で、生産工程数が少なく、経済的に有利な積層体を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、このような状況に鑑み鋭意研究を重ねた結果、アンカーコート処理を施していない基材に特定の組成を有する樹脂組成物からなる層を設けることにより、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、構成層として、アンカーコート処理が施されていない基材層と、押出ラミネート法によって積層された、前記基材層に接するエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂(A)、高圧法低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、及びエチレン・アクリル酸共重合体から選ばれるエチレン系樹脂(B)、及び粘着性付与樹脂(C)を含有する樹脂組成物からなる樹脂組成物層とを有する積層体であって、前記樹脂組成物のMFRが1〜100g/10分、密度が0.900g/cm 3 以下であり、且つ示差走査熱量測定法(DSC)による融解ピークの補外融解終了温度(Tem)と密度(D)との関係が以下に示す式(I)を満たすものであり、前記積層体の接着強度が500g/15mm幅以上であることを特徴とする、積層体を提供する。
(数4)
Tem≦286D−137 ・・・(I)
【0008】
また、本発明は、構成層として、アンカーコート処理が施されていない基材層と、押出ラミネート法によって積層された、前記基材層に接するエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂(A)、高圧法低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、及びエチレン・アクリル酸共重合体から選ばれるエチレン系樹脂(B)、及びワックス成分(D)を含有する樹脂組成物からなる樹脂組成物層とを有する積層体であって、前記樹脂組成物のMFRが1〜100g/10分、密度が0.900g/cm 3 以下であり、且つ示差走査熱量測定法(DSC)による融解ピークの補外融解終了温度(Tem)と密度(D)との関係が以下に示す式(I)を満たすものであり、前記積層体の接着強度が500g/15mm幅以上であることを特徴とする、積層体を提供する。
(数5)
Tem≦286D−137 ・・・(I)
【0009】
また、本発明は、構成層として、アンカーコート処理が施されていない基材層と、押出ラミネート法によって積層された、前記基材層に接するエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂(A)、高圧法低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、及びエチレン・アクリル酸共重合体から選ばれるエチレン系樹脂(B)、粘着性付与樹脂(C)、及びワックス成分(D)を含有する樹脂組成物からなる樹脂組成物層とを有する積層体であって、前記樹脂組成物のMFRが1〜100g/10分、密度が0.900g/cm 3 以下であり、且つ示差走査熱量測定法(DSC)による融解ピークの補外融解終了温度(Tem)と密度(D)との関係が以下に示す式(I)を満たすものであり、前記積層体の接着強度が500g/15mm幅以上であることを特徴とする、積層体を提供する。
(数6)
Tem≦286D−137 ・・・(I)
【0010】
また、本発明は、前記樹脂組成物I中の成分(A)の含有量が60〜95重量%、成分(B)の含有量が30〜3重量%、成分(C)が含有量は20〜2重量%である前記積層体を提供する。
【0011】
また、本発明は、前記樹脂組成物II中の成分(A)の含有量が60〜95重量%、成分(B)の含有量が30〜3重量%、成分(D)の含有量が20〜2重量%である前記積層体を提供する。
【0012】
また、本発明は、前記樹脂組成物III中の成分(A)の含有量が60〜95重量%、成分(B)の含有量が30〜3重量%、成分(C)と成分(D)との含有量の合計が20〜2重量%である前記積層体を提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の積層体は、構成層として基材層と樹脂組成物層とを有する。
【0016】
(1)基材層
本発明の積層体の基材層としては、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリスチレンフィルム等の熱可塑性樹脂の無延伸又は延伸フィルムが挙げられるが、剛性、強度等の面から二軸延伸したナイロンフィルムやポリエチレンテレフタレートフィルム、その塩化ビニリデンコーティングフィルム、あるいは金属箔、金属蒸着フィルム、セラミック蒸着フィルム又はこれらの積層体が好ましい。また基材層の肉厚は10〜40μm程度が好ましい。
【0017】
金属箔は、特に限定しないが、厚さ5〜40μmのアルミニウム箔、錫箔、鉛箔、亜鉛メッキした薄層鋼板、電気分解法によりイオン化金属を薄膜にしたもの、アイアンフォイル等が用いられる。また、金属蒸着フィルムについても、特に限定しないが、蒸着金属としてはアルミニウムや亜鉛が、また厚みは0.01〜0.2μmが、通常好ましく用いられる。蒸着の方法も特に限定されず、真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法等周知の方法が用いられる。
【0018】
さらに、セラミック蒸着フィルムにおいて、蒸着されるセラミックとしては、例えば一般式SiOx(0.5≦x≦2)で表されるケイ素酸化物のほか、ガラス、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化錫等の金属酸化物、蛍石、フッ化セレン等の金属フッ化物等が挙げられる。金属酸化物には、微量の金属や他の金属酸化物、金属水酸化物が含まれていてもよい。蒸着は、フィルムの少なくとも片面に、上記の種々の蒸着方法を適用することによっても行うことができる。蒸着フィルムの厚さは、通常、12〜40μm程度である。また、被蒸着フィルムとしては、特に制限はなく、延伸ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリアミドフィルム等の透明フィルムが挙げられる。
【0019】
(2)樹脂組成物層
本発明の積層体の樹脂組成物層は接着層としての役割も果たす層であり、以下に述べる成分(A)及び(B)を必須成分とし、さらに成分(C)及び/又は(D)を含む樹脂組成物からなる。
【0020】
(i)成分(A)
成分(A)はエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂であり、好ましくはメタロセン化合物を触媒としてエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとを共重合して得られるエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂である。
【0021】
前記エチレン・α−オレフィン共重合体樹脂のコモノマーとして用いられる炭素数3〜12のα−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、ヘプテン−1、4−メチル−ペンテン−1、4−メチル−ヘキセン−1、4,4−ジメチルペンテン−1等を挙げることができる。また、コモノマーは1種類に限られず、ターポリマーのように2種類以上のα−オレフィンを用いて多元系共重合体としてもよい。特に好ましいものとしては、エチレン・ヘキセン−1共重合体、エチレン・オクテン−1共重合体等を挙げることができる。
【0022】
前記エチレン・α−オレフィン共重合体樹脂の全構成単位中におけるエチレンとα−オレフィンとの割合は、特に限定されないが、好ましくはエチレンが83重量%以下、α−オレフィンが17重量%以上、より好ましくはエチレンが78重量%以下、α−オレフィンが22重量%以上である。なお、これらの共重合比は13C−NMRによって測定されたものである。
【0023】
前記エチレン・α−オレフィン共重合体樹脂の製造に触媒として用いられるメタロセン化合物(以下、単に「メタロセン触媒」ともいう)は、具体的には、以下に示す成分a、成分b、及び必要に応じて用いられる成分cからなるものが挙げられる。
【0024】
[成分a]
成分aは、下記一般式(I)で表される化合物である。
【0025】
【化1】
1(C54-a1 a)(C54-b2 b)MeX11 ・・・(I)
【0026】
[ここで、Q1は二つの共役五員環配位子を架橋する結合性基であり、炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリレン基、又は炭素数1〜20の炭化水素基を有するゲルミレン基を示す。Meはジルコニウム又はハフニウムを、X1及びY1は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン基、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルアミド基、トリフルオロメタンスルホン酸基、炭素数1〜20のリン含有炭化水素基又は炭素数1〜20のケイ素含有炭化水素基を示す。R1及びR2は、それぞれ独立して、炭素数1〜20の炭化水素基、ハロゲン基、アルコキシ基、ケイ素含有炭化水素基、リン含有炭化水素基、窒素含有炭化水素基又はホウ素含有炭化水素基を示す。
【0027】
また、隣接する2個のR1又はR2がそれぞれ結合して環を形成していても良い。a及びbは各々0≦a≦4、0≦b≦4を満足する整数である。但し、R1及びR2を有する2個の五員環配位子は基Q1を介しての相対位置の観点において、Meを含む平面に関して非対称である。]
1は、上記したように、二つの共役五員環配位子を架橋する結合性基であり、以下の(イ)、(ロ)及び(ハ)で示される基から選ばれる。
【0028】
(イ)炭素数1〜20、好ましくは1〜6の2価の炭化水素基、さらに詳しくは、例えばアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン等の不飽和炭化水素基、
(ロ)炭素数1〜20、好ましくは1〜12の炭化水素基を有するシリレン基、
(ハ)炭素数1〜20、好ましくは1〜12の炭化水素基を有するゲルミレン基。
【0029】
なお、2価のQ1基の両結合手間の距離は、その炭素数の如何に関わらず、Q1が鎖状の場合に4原子程度以下、好ましくは3原子以下であることが、Q1が環状基を有するものである場合は当該環状基+2原子程度以下、就中当該環状基のみであることが、それぞれ好ましい。
【0030】
従って、アルキレンの場合はエチレン及びイソプロピリデン(両結合手間の距離は2原子及び1原子)が、シクロアルキレン基の場合はシクロヘキシレン基(結合手間の距離がシクロヘキシレン基のみ)が、アルキルシリレンの場合は、ジメチルシリレン基(結合手間の距離が1原子)がそれぞれ好ましい。
【0031】
Meは、ジルコニウム又はハフニウムである。X1及びY1は、それぞれ独立に、すなわち相互に同一でも異なっていてもよく、以下の(ニ)〜(ル)で示される基から選ばれる。
【0032】
(ニ)水素
(ホ)ハロゲン(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、好ましくは塩素)
(ヘ)炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12の炭化水素基
(ト)炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12のアルコキシ基
(チ)炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12のアルキルアミド基
(リ)炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12のリン含有炭化水素基
(ヌ)炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12のケイ素含有炭化水素基
(ル)トリフルオロメタンスルホン酸基
【0033】
また、R1及びR2は、それぞれ独立して、炭素数1〜20の炭化水素基、ハロゲン基、アルコキシ基、ケイ素含有炭化水素基、リン含有炭化水素基、窒素含有炭化水素基又はホウ素含有炭化水素基を示す。また、隣接する2個のR1又は2個のR2がそれぞれ結合して環を形成していてもよい。a及びbはそれぞれ0≦a≦4、0≦b≦4を満足する整数である。
【0034】
具体的な例としては、特開平8−208733号公報に例示した化合物を挙げることができる。例えばジメチルシリレンビス(2,4−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−イソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロライド等を挙げることができる。これらの中でもジメチルシリレンビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド、又はエチレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロライドを用いることが好ましい。
【0035】
[成分b]
成分bは、アルミニウムオキシ化合物(成分b−1)、ルイス酸(成分b−2)、及び、成分aと反応して成分aをカチオンに変換することが可能なイオン性化合物(成分b−3)のうちから選ばれる化合物である。
【0036】
ここで、ルイス酸のあるものは、「成分aと反応して成分aをカチオンに変換することが可能なイオン性化合物」として捉えることができる。従って、「ルイス酸」及び「成分aと反応して成分aをカチオンに変換することが可能なイオン性化合物」の両者に属する化合物は、いずれか一方に属するものと解釈するものとする。
【0037】
成分b−1、成分b−2、成分b−3についての具体的な化合物や製造法については、特開平6−239914号公報及び特開平8−208733号公報に例示された化合物や製造法を挙げることができる。
【0038】
例えば、成分b−1としては、1種類のトリアルキルアルミニウムと水から得られるメチルアルモキサン、エチルアルモキサン、ブチルアルモキサン、イソブチルアルモキサン、2種類のトリアルキルアルミニウムと水から得られるメチルエチルアルモキサン、メチルブチルアルモキサン、メチルイソブチルアルモキサン、また、アルキルボロン酸としては、メチルボロン酸、エチルボロン酸、ブチルボロン酸、イソブチルボロン酸等を挙げることができる。
【0039】
また、成分b−3としては、トリフェニルカルボニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、さらに成分b−2としては、トリフェニルホウ素、トリス(3,5−ジフルオロフェニル)ホウ素、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを用いることが好ましい。
【0040】
[成分c]
成分cは有機アルミニウム化合物であり、必要に応じて用いられる。好ましいものとしては、下記一般式(II)で表される化合物が挙げられ、これらの化合物は単独で又は複数種を組み合わせて使用することができる。
【0041】
【化2】
(AlR4 n3-nm ・・・(II)
【0042】
[式中、R4は 炭素数1〜20、好ましくは1〜10のアルキル基を示し、Xはハロゲン、水素、アルコキシ基、又はアミノ基を示す。nは1〜3、好ましくは2〜3の整数、mは1〜2、好ましくは1である。]
【0043】
具体的な化合物としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリノルマルプロピルアルミニウム、トリノルマルブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリノルマルヘキシルアルミニウム、トリノルマルオクチルアルミニウム、トリノルマルデシルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、ジエチルアルミニウムヒドリド、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジエチルアルミニウムジメチルアミド、ジイソブチルアルミニウムヒドリド、ジイソブチルアルミニウムクロライド等を挙げることができる。これらの中で、好ましくは、m=1、n=3のトリアルキルアルミニウム及びジアルキルアルミニウムヒドリドである。さらに好ましくは、R4が炭素数1〜8であるトリアルキルアルミニウムである。
【0044】
[触媒の調製]
本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂の製造に用いられるメタロセン触媒は、前記成分a、成分b及び必要に応じて用いられる成分cを、重合槽内であるいは重合槽外で、重合させるべきモノマーの存在下あるいは不存在下に接触させることにより調製することができる。
【0045】
上記メタロセン触媒は微粒子状の固体を担体として用い、固体状触媒として使用することも可能である。微粒子状の固体としては、無機化合物としてはシリカ、アルミナ等の無機の多孔質酸化物、有機化合物としてはエチレン、プロピレン、1−ブテン等のα−オレフィン、又はスチレンを主成分として生成される重合体もしくは共重合体等を挙げることができる。
【0046】
上記メタロセン触媒は、オレフィンの存在下で予備重合を行ったものであってもよい。予備重合に用いられるオレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−ブテン−1、スチレン、ジビニルベンゼン等が用いられるが、これらと他のオレフィンの混合物であってもよい。
【0047】
上記メタロセン触媒の調製において使用される成分a、成分b、成分cの割合は任意であるが、一般的に成分bとして何を選択するかで好ましい使用量の範囲が異なる。
【0048】
成分bとして成分b−1を使用する場合、成分b−1のアルミニウムオキシ化合物中のアルミニウム原子と成分a中の遷移金属の原子比(Al/Me)は1〜100000、さらに10〜10000、特に50〜5000の範囲内とするのが好ましい。
【0049】
成分bとして成分b−2のルイス酸や成分b−3のイオン性化合物を使用する場合は、成分a中の遷移金属と成分b−2又は成分b−3のモル比が0.1〜1000、さらに0.5〜100、特に1〜50の範囲で使用するのが好ましい。
【0050】
成分cの有機アルミニウム化合物を使用する場合は、その使用量は、成分aに対するモル比で105以下、さらに104以下、特に103以下の範囲とするのが好ましい。
【0051】
[重合]
上記メタロセン触媒を用いたエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂の製造は、該触媒の存在下にエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとを混合接触させることにより行われる。反応系中の各モノマーの量比は経時的に一定である必要はなく、各モノマーを一定の混合比で供給することも便利であるし、供給するモノマーの混合比を経時的に変化させることも可能である。また、共重合反応比を考慮してモノマーのいずれかを分割添加することもできる。
【0052】
重合様式は、触媒成分と各モノマーが効率よく接触する方法であれば、あらゆる様式を採用することができる。具体的には、不活性溶媒を用いるスラリー法、バルク法、溶液重合法あるいは実質的に液体溶媒を用いず各モノマーをガス状に保つ気相法等を採用することができる。
【0053】
また、連続重合、回分式重合にも適用される。スラリー重合の場合には、重合溶媒としてヘキサン、ヘプタン、ペンタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の飽和脂肪族又は芳香族炭化水素の単独あるいは混合物を用いることができる。
【0054】
重合時条件としては重合温度が−78℃〜160℃、好ましくは0℃〜150℃であり、そのときの分子量調節剤として補助的に水素を用いることができる。また、重合圧力は0〜90kg/cm2・G、好ましくは0〜60kg/cm2・G、特に好ましくは1〜50kg/cm2・Gが適当である。
【0055】
このようにして得られる本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂のMFR及び密度は特に限定されないが、密度については好ましくは0.900g/cm3以下、より好ましくは0.890g/cm3以下である。密度が上記範囲を超えると、樹脂の融点が高くなるため、基材に押出ラミネートする際に、溶融樹脂の冷却固化が早くなり、基材表面と樹脂表面の密着が悪くなって十分な接着強度が得られないので好ましくない。
【0056】
また、前記エチレン・α−オレフィン共重合体樹脂のMFR(メルトフローレート;溶融流量)は好ましくは2〜150g/10分、より好ましくは1〜100g/10分である。MFRが上記範囲未満では、樹脂の溶融粘度が大きすぎるため、押出ラミネートの際、基材表面と樹脂表面との密着が悪くなって十分な接着強度が得られず、また樹脂の延展性が低下する。また、MFRが上記範囲を超えると、樹脂のネックインが大きくなり、均一な溶融薄膜が得られない。なお、この場合のMFRはJIS−K7210(190℃、2.16kg荷重)に準拠して測定した値である。
【0057】
(ii)成分(B)
本発明の成分(B)はエチレン系樹脂であり、そのMFR及び密度については特に限定されないが、密度は好ましくは0.918〜0.928g/cm3、より好ましくは0.918〜0.925g/cm3である。密度が上記範囲を超えると、樹脂組成物の融点が高くなるため、基材に押出ラミネートする際に、溶融樹脂の冷却固化が早くなり、基材表面と樹脂表面の密着が悪くなって十分な接着強度が得られない。
【0058】
また、前記エチレン系樹脂のMFRは好ましくは1〜50g/10分、より好ましくは1〜10g/10分である。MFRが上記範囲未満では、樹脂組成物の押出ラミネートの際、樹脂の溶融粘度が大きすぎて、基材表面と樹脂表面との密着が悪くなり、十分な接着強度が得られず、また樹脂の延展性が低下する。また、MFRが上記範囲を超えると、樹脂のネックインが大きくなり、均一な溶融薄膜が得られない。なお、このMFRは成分(A)の場合と同様に、JIS−K7210(190℃、2.16kg荷重)に準拠して測定した値である。
【0059】
このようなエチレン系樹脂としては、高圧法低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体等が挙げられる。
【0060】
(iii)成分(C)
本発明の成分(C)は、粘着性付与樹脂である。粘着性付与樹脂とは、樹脂組成物に粘着性(接着性)を付与し得る樹脂一般をいう。本発明で用いられる粘着性付与樹脂としては、ロジン系、テルペン系、石油樹脂系、クロマン樹脂系のもの等が挙げられる。
【0061】
ロジン系の粘着性付与樹脂としては、ガムロジン、ウッドロジン、重合ロジン、不均化ロジン、水添ロジン、二量化ロジン等が挙げられ、さらにこれら各種ロジンとペンタエリスリトール、グリセリン、ジエチレングリコール等とのエステル、ロジンフェノール樹脂なども例示される。
【0062】
テルペン系の粘着性付与樹脂としては、テルペン樹脂、テルペンとスチレンとの共重合体、テルペンとα−メチルスチレンとの共重合体、テルペンとフェノールとの共重合体及びこれらの水添物などが例示される。
【0063】
石油樹脂系の粘着性付与樹脂としては、脂肪族石油樹脂(イソブチレン、ブタジエン、1,3−ペンタジエン、イソプレン、ピペリジンなどのC4〜C5モノ又はジオレフィンを主成分とする重合体等)、脂環族石油樹脂(スペントC4〜C5留分中のジエン成分を環化2量体化後重合させた樹脂、芳香族系炭化水素樹脂を核内水添した樹脂等)、芳香族石油樹脂(ビニルトルエン、インデン、α−メチルスチレンなどのC9〜C10のビニル芳香族炭化水素を主成分とした樹脂等)、脂肪族−芳香族共重合体等の石油樹脂及びこれらの水添物などが例示される。
【0064】
クロマン樹脂系の粘着性付与樹脂としては、クロマン樹脂、クロマン−インデン樹脂等が挙げられる。
また、上記以外に、キシレン樹脂、スチレン系樹脂等も粘着性付与樹脂として使用することができる。
【0065】
上記粘着性付与樹脂は各々単独で用いても良く、また種類や軟化点の異なるものを2種以上併用してもよい。
これらの粘着性付与樹脂は、液状ロジン樹脂、液状テルペン樹脂等の液状の粘着樹脂であってもよい。さらに、上記粘着性付与樹脂は無水マレイン酸、マレイン酸エステルなどでグラフト変性したものであってもよい。
【0066】
上記粘着性付与樹脂としては、環球法軟化点(測定法:JAI−7−1991に準拠)が30〜160℃のものが好ましく、より好ましくは環球法軟化点が60〜140℃のものである。また、常温で液状のものは単独で使用すると接着剤の凝集力を低くしすぎる場合があるが、常温で固形のものと併用することにより使用することができる。
【0067】
(iv)成分(D)
本発明の成分(D)は、ワックス成分である。ワックス成分としては、例えば、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、及びこれらを酸化分解して得られる酸化ワックス、並びに前記ワックス類にマレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、アクリル酸、メタクリル酸等の不飽和(無水)カルボン酸をグラフトした酸変性ワックスなどが挙げられる。
上記各種ワックス成分は、各々単独で用いても良く、また種類等の異なるものを2種以上併用してもよい。
【0068】
(v)樹脂組成物
本発明で用いられる樹脂組成物としては、成分(A)、(B)、及び(C)からなる組成物I、成分(A)、(B)、及び(D)からなる組成物II、成分(A)、(B)、(C)及び(D)からなる組成物IIIがある。
【0069】
[組成物I]
本発明の組成物Iは、上記成分(A)を60〜95重量%、好ましくは65〜75重量%含有し、成分(B)を30〜3重量%、好ましくは20〜10重量%含有し、成分(C)を20〜2重量%、好ましくは15〜2重量%含有するものである。
【0070】
成分(A)の含有量が60重量%未満では、樹脂の融点が高くなって、押出ラミネートの際に、基材との密着性が悪くなる。また、成分(B)の含有量が3重量%未満では、樹脂のネックインが大きくなって均一な溶融薄膜が得られず、一方30重量%を超えると、樹脂の溶融粘度が大きくなることにより基材との密着が悪くなり、十分な接着強度が得られず、さらに樹脂の延展性もなくなってしまう。
【0071】
成分(C)である粘着性付与樹脂の含有量は、20重量%を超えると樹脂組成物全体の溶融粘度が小さくなり、押出ラミネート成形における加工性が悪化し、さらに樹脂組成物中の熱安定性、耐ブロッキング性が悪化するので好ましくない。また2重量%より少ないと接着の効果が発現されにくい。
【0072】
[組成物II]
本発明の組成物IIは、上記成分(A)を60〜95重量%、好ましくは65〜75重量%含有し、成分(B)を30〜3重量%、好ましくは20〜10重量%含有し、成分(D)を20〜2重量%、好ましくは15〜2重量%含有するものである。
【0073】
成分(A)の含有量が60重量%未満では、樹脂の融点が高くなって、押出ラミネートの際に、基材との密着性が悪くなる。また、成分(B)の含有量が3重量%未満では、樹脂のネックインが大きくなって均一な溶融薄膜が得られず、一方30重量%を超えると、樹脂の溶融粘度が大きくなることにより基材との密着が悪くなり、十分な接着強度が得られず、さらに樹脂の延展性もなくなってしまう。
【0074】
成分(D)であるワックス成分の含有量は、20重量%を超えると、樹脂組成物全体の溶融粘度が小さくなり、押出ラミネート成形における加工性が悪化し、さらに樹脂組成物中の熱安定性、耐ブロッキング性が悪化するので好ましくない。また2重量%より少ないと接着の効果が発現されにくい。
【0075】
[組成物III]
本発明の組成物Iは、上記成分(A)を60〜95重量%、好ましくは65〜75重量%含有し、成分(B)を30〜3重量%、好ましくは20〜10重量%含有し、さらに成分(C)と成分(D)とを、その合計で20〜2重量%、好ましくは15〜2重量%含有するものである。
【0076】
成分(A)の含有量が60重量%未満では、樹脂の融点が高くなって、押出ラミネートの際に、基材との密着性が悪くなる。また、成分(B)の含有量が3重量%未満では、樹脂のネックインが大きくなって均一な溶融薄膜が得られず、一方30重量%を超えると、樹脂の溶融粘度が大きくなることにより基材との密着が悪くなり、十分な接着強度が得られず、さらに樹脂の延展性もなくなってしまう。
【0077】
成分(C)及び成分(D)の含有量の合計は、20重量%を超えると樹脂組成物全体の溶融粘度が小さくなり、押出ラミネート成形における加工性が悪化し、さらに樹脂組成物中の熱安定性、耐ブロッキング性が悪化するので好ましくない。また2重量%より少ないと接着の効果が発現されにくい。
【0078】
[その他の添加成分]
本発明の樹脂組成物(組成物I〜III)には、上記成分(A)〜(D)に加え、本発明の効果を著しく損なわない範囲において、通常用いられる樹脂添加剤等を付加的成分として添加することができる。該付加的成分としては、通常のポリオレフィン樹脂用配合剤として使用される核剤、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、中和剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、金属不活性剤、充填剤、抗菌防黴剤、蛍光増白剤等をが挙げることができる。これらの付加的成分の配合量は、樹脂組成物全体に対し、一般に0.001〜1重量%、より好ましくは0.01〜0.5重量%である。
【0079】
[補外融解終了温度と密度との関係]
このような本発明の樹脂組成物は、そのMFRが1〜100g/10分、好ましくは3〜50g/10分であり、密度が0.900g/cm3以下、好ましくは0.890g/cm3以下であるのが望ましい。さらに、示差走査熱量測定法(DSC)による融解ピークの補外融解終了温度(Tem)と密度(D)との関係が以下に示す式(I)を満たすものが好ましい。
【0080】
【数3】
Tem≦286D−137 ・・・(I)
【0081】
ここで、Temは、示差走査熱量測定法(DSC)によって測定した温度範囲−10〜170℃における融解ピークの補外融解終了温度(Tem)であり、JIS−K7121に準拠して測定される値である。Temと密度(D)との関係が上記式(I)を満たさない場合は、基材と樹脂組成物層(接着層)との接着強度が劣るので好ましくない。
【0082】
(vi)樹脂組成物の調製
本発明で用いられる樹脂組成物(組成物I〜III)は、通常、上記成分(A)〜(D)のうちの必要な成分に、さらに他の付加的成分を必要に応じて配合し、混合、溶融、混練することにより製造することができる。
【0083】
混合、溶融、混練は、通常、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、V−ブレンダー、タンブラーミキサー、リボンブレンダー、バンバリーミキサー、ニーダーブレンダー、一軸又は二軸の混練押出機等にて実施することができる、これらの中でも一軸又は二軸の混練押出機により混合或いは溶融混練を行うことが好ましい。
【0084】
(3)積層体
【0085】
積層体の製造方法については特に制限はなく、例えば従来の押出法によって各層の形成および積層を同一工程で行う方法等が挙げられる。
【0086】
押出ラミネート法を用いる場合は、フィルム表面の接着性をよくするために、予め基材上にコロナ放電処理、オゾン処理等の表面処理を行うことができる。
しかしながら、通常接着性増強等のために行われるアンカーコート処理については、本発明の基材に対しては施さない。
【0087】
このようにして得られる本発明の積層体は、基材との接着性及びヒートシール性に優れている。すなわち、本発明の積層体の接着強度(積層体を幅15mm、長さ100mmの試験片に切断し、長さ方向の50mmを手で剥離した後、島津製作所製の引張試験機で180度方向に500mm/分の引張速度で剥離したときの引張強度の値。単位:g/15mm)は、500g/15mm幅以上である。また、本発明の積層体は、低臭気で、しかも生産工程数が少なく経済的に有利である。
【0088】
かかる積層体は、種々の包装用材料、例えば食品包装材、医療用包装材、液体紙容器、産業資材等として好適に用いられる。
【0089】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。なお、以下の実施例及び比較例における各物性の測定及び評価は以下に示す方法によって実施した。
【0090】
(1)樹脂組成物のMFR
JIS−K7210(190℃、2.16kg荷重)に準拠して測定した。
(2)樹脂組成物の密度
JIS−K7112に準拠して測定した。
(3)補外融解終了温度(Tem)
JIS−K7121に準拠して測定した。
【0091】
(4)接着強度(単位:gf/15mm)
積層体を幅15mm、長さ100mmの試験片に切断し、長さ方向の50mmを手で剥離した後、島津製作所製の引張試験機で180度方向に500mm/分の引張速度で剥離したときの引張強度の値で示した(単位:gf/15mm)。
【0092】
【実施例1〜4】
アンカーコート処理が施されていないPET基材(ポリエチレンテレフタレート延伸フィルム。ダイヤホイルヘキスト(株)製、商品名「ダイヤホイルH500#12」、厚み;12μm)層の表面をコロナ処理面した。
【0093】
一方、押出ラミネーターのTダイより、表1に示す配合割合で各成分を配合し溶融混合してペレット化した樹脂組成物を、樹脂温度290℃でフィルム状に押し出して溶融膜とした。この溶融膜に向けて、ダイ下30mmの位置に設置したノズルから、オゾン濃度12g/m3の空気を1.5m3/時の量で吹き付けてオゾン処理した。
【0094】
次いで、この溶融膜のオゾン処理面が基材層のコロナ処理面と重なるように、前記溶融膜と基材とを配置し、エアーギャップ130mmの圧着ロールで圧着ラミネートさせた。このときのラミネート速度は100m/分とした。得られた積層体の構成は[PET基材層:12μm/樹脂組成物層:30μm]である。
【0095】
得られた積層体の物性(接着強度)を上記方法で評価した。その評価結果を、用いた樹脂組成物のMFR、密度、及びTemとともに表2に示した。なお、本実施例で用いた成分(A)〜(D)は各々以下の通りである。
【0096】
成分(A):日本ポリケム(株)製、メタロセン触媒によって製造された直鎖状エチレン・ブテン−1共重合体(LLDPE:MFR=35g/10分、密度=0.885g/cm3
【0097】
成分(B):日本ポリケム(株)製、商品目「ノバテックLS500A」(低密度ポリエチレン樹脂、MFR=4g/10分、密度=0.919g/cm3
成分(C):ヤスハラケミカル(株)製、商品名「クリアロンP−125」(水添テルペンフェノール樹脂、分子量(Mn)=700、軟化点(環球法)=125℃、ガラス転移温度=68℃)
【0098】
成分(D)のワックスa:三洋化成工業(株)製、商品名「サンワックス165」(低分子量ポリエチレン、分子量(Mn)=5000、軟化点(環球法)=107℃)
成分(D)のワックスb:三洋化成工業(株)製、商品名「ユーメックス2000」(マレイン酸変性ポリエチレン(変性度5%)、軟化点(環球法)=107℃)
【0099】
【表1】
Figure 0004149577
【0100】
【表2】
Figure 0004149577
【0101】
【発明の効果】
本発明の積層体は、基材との接着性及びヒートシール性に優れ、低臭気で、しかも生産工程数が少なく経済的に有利である。

Claims (6)

  1. 構成層として、アンカーコート処理が施されていない基材層と、押出ラミネート法によって積層された、前記基材層に接するエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂(A)、高圧法低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、及びエチレン・アクリル酸共重合体から選ばれるエチレン系樹脂(B)、及び粘着性付与樹脂(C)を含有する樹脂組成物からなる樹脂組成物層とを有する積層体であって、前記樹脂組成物のMFRが1〜100g/10分、密度が0.900g/cm 3 以下であり、且つ示差走査熱量測定法(DSC)による融解ピークの補外融解終了温度(Tem)と密度(D)との関係が以下に示す式(I)を満たすものであり、前記積層体の接着強度が500g/15mm幅以上であることを特徴とする、積層体。
    (数1)
    Tem≦286D−137 ・・・(I)
  2. 構成層として、アンカーコート処理が施されていない基材層と、押出ラミネート法によって積層された、前記基材層に接するエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂(A)、高圧法低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、及びエチレン・アクリル酸共重合体から選ばれるエチレン系樹脂(B)、及びワックス成分(D)を含有する樹脂組成物からなる樹脂組成物層とを有する積層体であって、前記樹脂組成物のMFRが1〜100g/10分、密度が0.900g/cm 3 以下であり、且つ示差走査熱量測定法(DSC)による融解ピークの補外融解終了温度(Tem)と密度(D)との関係が以下に示す式(I)を満たすものであり、前記積層体の接着強度が500g/15mm幅以上であることを特徴とする、積層体。
    (数2)
    Tem≦286D−137 ・・・(I)
  3. 構成層として、アンカーコート処理が施されていない基材層と、押出ラミネート法によって積層された、前記基材層に接するエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂(A)、高圧法低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、及びエチレン・アクリル酸共重合体から選ばれるエチレン系樹脂(B)、粘着性付与樹脂(C)、及びワックス成分(D)を含有する樹脂組成物からなる樹脂組成物層とを有する積層体であって、前記樹脂組成物のMFRが1〜100g/10分、密度が0.900g/cm 3 以下であり、且つ示差走査熱量測定法(DSC)による融解ピークの補外融解終了温度(Tem)と密度(D)との関係が以下に示す式(I)を満たすものであり、前記積層体の接着強度が500g/15mm幅以上であることを特徴とする、積層体。
    (数3)
    Tem≦286D−137 ・・・(I)
  4. 前記樹脂組成物中の成分(A)の含有量が60〜95重量%、成分(B)の含有量が30〜3重量%、成分(C)の含有量が20〜2重量%である、請求項1記載の積層体。
  5. 前記樹脂組成物中の成分(A)の含有量が60〜95重量%、成分(B)の含有量が30〜3重量%、成分(D)の含有量が20〜2重量%である、請求項2記載の積層体。
  6. 前記樹脂組成物中の成分(A)の含有量が60〜95重量%、成分(B)の含有量が30〜3重量%、成分(C)と成分(D)の含有量の合計が20〜2重量%である、請求項3記載の積層体。
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