JP4240634B2 - 二軸延伸複層フィルム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二軸延伸複層フィルムに関し、特に、自動包装適性を有し、透明性に優れ、耐ブロッキング性が改良され、かつ低温ヒートシール性、耐スクラッチ性及びヒートシールの立上り性が良好で、フィルム加工工程での汚染性が著しく低減化された二軸延伸複層フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、二軸延伸複層フィルム、例えば、ヒートシール層を積層した二軸延伸ポリプロピレンフィルムは、透明性、剛性等の諸特性と相俟って、食品、煙草、カセットテープ等のオーバーラップ包装用フィルムとして広く使用されているが、近年の高速自動包装機の発達により、従来にも増して自動包装適性に対するフィルムの要求品質が高度化している。
すなわち、オーバーラップ包装用フィルムにおける最も重要な要求性能としては低温ヒートシール性が挙げられる。このような低温ヒートシール性を付与する方法としては、二軸延伸ポリプロピレンフィルムを製造する際に低温ヒートシール性を有する樹脂、例えば、プロピレン・エチレンランダム共重合体樹脂やプロピレン・エチレン・ブテン−1ランダム共重合体等を積層する方法が開発され、更に、この層にポリブテン−1等の第2成分を加えることにより、低温ヒートシール性が大幅に改良されている。
また、近年の自動包装機の高速化に対し、フィルムの包装機械特性の向上策として、上記の樹脂にシリカや炭酸カルシウム等の無機系の微粒子を添加する方法(特公平4−30347号公報)、或いは、真球状のシリコーン樹脂粉末等の有機系の微粒子を添加する方法(特開昭62−233248号公報)等が提案されており、自動包装機の高速化に対して大きな改良効果が得られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来公知のプロピレン系ランダム共重合体では、なお低温におけるヒートシール性やヒートシールの立上り性が不十分であり、これを改良する目的でエチレン等のα−オレフィンの共重合量を増加させても、低温ヒートシール性については改善されるものの、フィルムのベタツキ(ブロッキング性)や滑り性、経時による透明性の悪化等の問題が生じる。
また、二軸延伸ポリプロピレンフィルムの表面に無機或いは有機系の微粒子を添加した低温ヒートシール性の樹脂を積層した二軸延伸複層フィルムは、添加した微粒子が脱落し易く、フィルムを加工する各種工程で脱落した微粒子によって汚染される欠点を有していることが判明してきた。この傾向は、より低温ヒートシール性や透明性に優れたフィルムほど顕著に表われる。
そこで、本発明の目的は、自動包装適性を有し、フィルムのベタツキや透明性の悪化のない低温ヒートシール性及びヒートシールの立上り性に優れ、且つ、フィルム加工工程での汚染性が著しく低減化された二軸延伸複層フィルムを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、特定のプロピレン系ランダム共重合体に特定の架橋ポリマー微粒子、及び特定の酸変性ポリオレフィン系樹脂を特定量配合することによって上記目的を達成することができるとの知見を得て本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、結晶性プロピレン系重合体またはこれを主成分とする基材層の少なくとも片面に、下記成分A、成分Bおよび成分Cを含む組成物の層を積層したことを特徴とする二軸延伸複層フィルムが提供される。
成分A:下記(i)〜(iii)の特性を有するプロピレン系ランダム共重合体100重量部
(i)DSCによる融解ピーク温度Tが次式(1)の範囲を満たすものである。
110℃≦T≦140℃ …(1)
(ii)DSCによる融解終了温度Tが次式(2)の範囲を満たすものである。
−T≦8℃ …(2)
(iii)オルソジクロルベンゼンを溶媒として40℃において抽出した抽出量が2.0重量%以下である。
成分B:(i):ポリマー鎖内にカルボキシル基を含有するラジカル重合性モノマーユニット5〜20重量%と、(ii):(i)以外のラジカル重合性モノマーユニット60〜94重量%と、(iii):架橋モノマーユニット1〜20重量%を含む共重合体であって、体積平均粒径0.7〜3μmの架橋ポリマー微粒子0.05〜1.0重量部
成分C:JIS K0070で規定される酸価が1.0〜100mgKOH/gの酸変性ポリオレフィン系樹脂0.01〜5重量部
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、プロピレン系ランダム共重合体が、プロピレン・エチレンランダム共重合体、プロピレン・ブテン−1ランダム共重合体又はプロピレン・エチレン・ブテン−1ランダム共重合体であることを特徴とする二軸延伸複層フィルムが提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1または2の発明において、架橋ポリマー微粒子が、メタクリル酸/メタクリル酸メチル/トリメタクリル酸トリメチロールプロパン共重合体またはメタクリル酸/メタクリル酸メチル/トリアクリル酸トリメチロールプロパン共重合体であることを特徴とする二軸延伸複層フィルムが提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】
[I]二軸延伸複層フィルム
本発明の二軸延伸複層フィルムは、結晶性プロピレン系重合体又はこれを主成分としてなる基材層の少なくとも片面に、下記成分A、成分B及び成分Cを含む組成物より形成された表面層を積層して得られるものである。
1.基材層
(1)結晶性プロピレン系重合体(必須成分)
本発明の二軸延伸複層フィルムの基材層に用いられる結晶性プロピレン系重合体としては、プロピレン単独重合体、或いは、過半重合割合のプロピレンと他のα−オレフィン(エチレン、ブテン、ヘキセン、4−メチルペンテン、オクテン等)、不飽和カルボン酸又はその誘導体(アクリル酸、無水マレイン酸等)、芳香族ビニル単量体(スチレン等)等とのランダム、ブロック又はグラフト共重合体である。このような結晶性プロピレン系重合体のアイソタクチックインデックス(I.I)は、40%以上、中でも60%以上、特に80%以上のものが好ましい。従って、プロピレン単独重合体を使用することが最も好ましいが、その場合にはI.Iが90%以上、中でも95%以上、特に98%以上のものを使用することが、フィルムの腰の強さ、フィルム送り出し部の紙落ち性、高速自動包装適性の観点から好適である。また、メルトフローレート(MFR)は0.5〜10g/10分、特に1〜5g/10分のものが好ましい。これら結晶性プロピレン系重合体は単独でも、或いは、複数種類の重合体の混合物としても使用することもできるし、結晶性プロピレン系重合体を主成分としてなる樹脂でも良い。
【0006】
(2)その他の配合材(任意成分)
本発明の二軸延伸複層フィルムの基材層には上記結晶性プロピレン系重合体を主成分として、その他の配合材をその特性を低下させない範囲内の量で、例えば30重量%以下の範囲内で配合してなるものでも良く、その様な配合材の例として、エチレン重合体、ブテン重合体、石油樹脂、テルペン樹脂、スチレン樹脂等の炭化水素重合体(それらの水添加物も含む)等の他の熱可塑性重合体を挙げることができる。更に、この基材層の結晶性プロピレン系重合体には、もちろん、酸化防止剤や耐候剤等の安定剤、加工助剤、着色剤、帯電防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤等の添加剤を含んでいても良い。これら添加剤の中でも、特に、帯電防止剤を含有しているものが好ましい。該帯電防止剤の中でも好ましいものとしては、グリセリンの脂肪酸エステル、アルキルアミン、アルキルアミンのエチレンオキサイド付加物、及びその脂肪酸エステル等を挙げることができる。良好な帯電防止性能が付与されていないフィルムでは、フィルム走行中に静電気が蓄積し、紙落ち性が不良となる場合がある。
【0007】
2.表面層用樹脂組成物
本発明の二軸延伸複層フィルムにおいて用いられる表面層は、上記結晶性プロピレン系重合体から形成された基材層の片面或いは両面に積層されるものであるが、これら表面層は下記成分A、成分B及び成分Cを含む表面層用樹脂組成物より形成されるものである。
(1)プロピレン系ランダム共重合体(成分A)
本発明で成分Aとして用いるプロピレン系ランダム共重合体は、下記▲1▼〜▲3▼の特性を有するプロピレン系ランダム重合体であり、プロピレン系ランダム共重合体としてはプロピレン・エチレンランダム共重合体やプロピレン・ブテン−1ランダム共重合体、プロピレン・エチレン・ブテン−1ランダム共重合体を用いることが好ましい。
【0008】
(i)物性
▲1▼DSCによる融解ピーク温度(T
DSCによる融解ピーク温度(T)が、110℃≦T≦140℃の式(1)、好ましくは、115℃≦T≦135℃、を満足するものである。
すなわち、走査熱量計(Differential Scanning Calorimeter(DSC))による融解ピーク温度Tが110〜140℃の範囲内に入る必要がある。DSCによる融解ピーク温度が110℃未満では後述する成分Bを使用しても高速自動包装適性やフィルムのベタツキが満足できない。DSCによる融解ピーク温度Tが140℃を超えると低温ヒートシール性が不良となる。
【0009】
▲2▼DSCによる融解終了温度(T
DSCによる融解終了温度(T)が、T−T≦8℃の式(2)、好ましくは、T−T≦7.8℃、を満足するものである。T−Tが8℃を超える共重合体ではヒートシールの立上り性が不良となる。
【0010】
▲3▼オルソジクロルベンゼン抽出量
オルソジクロルベンゼンを溶媒として40℃において抽出した抽出量が2.0重量%以下、好ましくは1.5重量%以下のものである。抽出量が2重量%を超える共重合体ではフィルムのべたつきが悪化し、後述するB成分の添加によっても改良は期待できない。
【0011】
なお、これらのプロピレン系ランダム共重合体樹脂のMFR(230℃、216kg荷重)は、一般に0.4〜100g/10分、好ましくは0.5〜50g/10分、更に好ましくは1〜20g/10分、特に好ましくは2〜10g/10分のものである。
【0012】
(ii)プロピレン系ランダム共重合体(成分A)の製造
本発明の二軸延伸複層フィルムに用いられるプロピレン系ランダム共重合体(成分A)は、下記の触媒成分(a)、触媒成分(b)、並びに必要に応じて触媒成分(c)からなる触媒の存在下でプロピレンと該プロピレンと共重合し得る単量体とランダム共重合させることにより製造することができる。
【0013】
▲1▼触媒成分
触媒成分(a)
(C4−a )(C4−b )MeX
[ここで、Qは二つの共役五員環配位子を架橋する結合性基であり、炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリレン基、炭素数1〜20の炭化水素基を有するゲルミレン基を示し、Meはジルコニウム、ハフニウムを、X及びYは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルアミド基、トリフルオロメタンスルホン酸基、炭素数1〜20のリン含有炭化水素基または炭素数1〜20のケイ素含有炭化水素基を示す。RおよびRは、それぞれ独立して、炭素数1〜20の炭化水素基、ハロゲン、アルコキシ基、ケイ素含有炭化水素基、リン含有炭化水素基、窒素含有炭化水素基またはホウ素含有炭化水素基を示す。隣接する2個のRまたは2個のRがそれぞれ結合して環を形成していてもよい。aおよびbは0≦a≦4、0≦b≦4を満足する整数である。ただし、RおよびRを有する2個の五員環配位子は、基Qを介しての相対位置の観点において、Meを含む平面に関して非対称である。]
【0014】
は、上記したように、二つの共役五員環配位子を架橋する結合性基であり、(イ)炭素数1〜20、好ましくは1〜6、の2価の炭化水素基、さらに詳しくは、例えばアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基等の不飽和炭化水素基、(ロ)炭素数1〜20、好ましくは1〜12、の炭化水素基を有するシリレン基、(ハ)炭素数1〜20、好ましくは1〜12、炭化水素基を有するゲルミレン基である。なお、2価のQ基の両結合手間の距離は、その炭素数の如何に関わらず、Qが鎖状の場合に4原子程度以下、中でも3原子以下、であることが、Qが環状基を有するものである場合は当該環状基+2原子程度以下、中でも当該環状基のみであることが、それぞれ好ましい。従って、アルキレン基の場合はエチレンおよびイソプロピリデン(結合手間の距離は2原子および1原子)が、シクロアルキレン基の場合はシクロヘキシレン(結合手間の距離がシクロヘキシレン基のみ)が、アルキルシリレン基の場合は、ジメチルシリレン(結合手間の距離が1原子)が、それぞれ好ましい。
【0015】
Meは、ジルコニウム、ハフニウムであり、好ましくはジルコニウムである。
およびYは、それぞれ独立に、すなわち同一でも異なっていてもよくて、(イ)水素、(ロ)ハロゲン(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、好ましくは塩素)、(ハ)炭素数1〜20の炭化水素基、(ニ)炭素数1〜20のアルコキシ基、(ホ)炭素数1〜20のアルキルアミド基、(ヘ)炭素数1〜20のリン含有炭化水素基または(ト)炭素数1〜20のケイ素含有炭化水素基、(チ)トリフルオロメタンスルホン酸基を示す。
およびRは、それぞれ独立して、炭素数1〜20の炭化水素基、ハロゲン、アルコキシ基、ケイ素含有炭化水素基、リン含有炭化水素基、窒素含有炭化水素基またはホウ素含有炭化水素基を示す。また、隣接する2個のRまたは2個のRがそれぞれ結合して環を形成してもよい。aおよびbは0≦a≦4、0≦b≦4を満足する整数である。
上記メタロセン化合物の非限定的な例として、下記のものを挙げることができる。
【0016】
触媒成分(a−1)
シリレン架橋五員環配位子を2個有する遷移金属化合物、例えばジメチルシリレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−(2,4−ジメチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−(2−メチル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−(2−メチル−4、5−ベンゾインデニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス〔1−{2−メチル−4−(1−ナフチル)インデニル}〕ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−(2−メチル−4−イソプロピルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−(2−メチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、メチルフェニルシリレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、メチルフェニルシリレンビス{1−(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)}ジルコニウムジクロリド、メチルフェニルシリレンビス{1−(2,4−ジメチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、メチルフェニルシリレンビス{1−(2−メチル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、メチルフェニルシリレンビス{1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)}ジルコニウムジクロリド、メチルフェニルシリレンビス〔1−{2−メチル−4−(1−ナフチル)インデニル}〕ジルコニウムジクロリド、メチルフェニルシリレンビス{1−(2−メチル−4−イソプロピルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、メチルフェニルシリレンビス{1−(2−メチル−4,6−ジイロプロピルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、メチルフェニルシリレンビス{1−(2−メチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)}ジルコニウムジメチル、ジメチルシリレンビス{1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)}ジルコニウムメチルクロリド、ジメチルシリレンビス{1−(2−メチル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウムジメチル、ジメチルシリレンビス{1−(2−メチル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウムクロロジメチルアミド、ジメチルシリレンビス{1−(2−メチル−4−フェニル−ヒドロアズレニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−(2−メチル−4−フェニル−4,5,6,7,8−ペンタヒドロアズレニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−{2−メチル−4−(1−ナフチル)−4−ヒドロアズレニル}]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス〔1−{2−メチル−4−(1−ナフチル)−4,5,6,7,8−ペンタヒドロアズレニル}〕ジルコニウムジクロリド、メチルフェニルシリレンビス{1−(2―メチル―4−フェニル−4,5,6,7,8−ペンタヒドロアズレニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−(2−エチル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−(2−エチル−4−フェニル−ヒドロアズレニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−(2−エチル−4−フェニル−4,5,6,7,8−ペンタヒドロアズレニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン{1−(2−エチル−4−フェニルインデニル)}{1−(2,3,5,−トリメチルシクロペンタジエニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン{1−(2−エチル−4−フェニル−4,5,6,7,8−ペンタヒドロアズレニル)}{1−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−(2−メチル−4,4−ジメチル−シラ−4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−(2−エチル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウムビス(トリフルオロメタンスルホン酸)、ジメチルシリレンビス{1−(2−エチル−4−フェニルアズレニル)}ジルコニウムビス(トリフルオロメタンスルホン酸)、ジメチルシリレンビス{1−(2−エチル−4−フェニル−4,5,6,7,8−ペンタヒドロアズレニル)}ジルコニウムビス(トリフルオロメタンスルホン酸)、ジメチルシリレンビス{1−(2−エチル−4−(ペンタフルオロフェニル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−(2−エチル−4−フェニル−7−フルオロインデニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−(2−エチル−4−インドリルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−(2−ジメチルボラノ−4−インドリルインデニル)}ジルコニウムジクロリド等が挙げられる。
【0017】
触媒成分(a−2)
アルキレン基で架橋した五員環配位子を2個有する遷移金属化合物、例えば(1)エチレン−1,2−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(2)エチレン−1,2−ビス{1−(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)}ジルコニウムジクロリド、(3)エチレン−1,2−ビス{1−(2,4−ジメチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、(4)エチレン−1,2−ビス{1−(2−メチル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、(5)エチレン−1,2−ビス{1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)}ジルコニウムジクロリド、(6)エチレン−1,2−ビス〔1−{2−メチル−4−(1−ナフチル)インデニル}〕ジルコニウムジクロリド等が例示される。
【0018】
触媒成分(a−3)
ゲルマニウム、アルミニウム、ホウ素、リンあるいは窒素を含む炭化水素残基で架橋した五員環配位子を有する遷移金属化合物、例えば(1)ジメチルゲルミレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、(2)ジメチルゲルミレンビス{1−(2−メチル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、(3)ジメチルゲルミレンビス{1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)}ジルコニウムジクロリド、(4)メチルアルミニウムビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、(5)フェニルホスフィノビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、(6)エチルホラノビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、(7)フェニルアミノビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロリド等が例示される。
【0019】
触媒成分(b)
上記触媒成分(b)としては、触媒成分(b−1):アルミニウムオキシ化合物、(b−2):ルイス酸、あるいは触媒成分(b−3):触媒成分(a)と反応して触媒成分(a)をカチオンに変換することが可能なイオン性化合物、触媒成分(b−4):粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物からなる群より選ばれた少なくとも1つ以上の化合物を挙げることができる。
ルイス酸のあるものは、「触媒成分(a)と反応して触媒成分(a)をカチオンに変換することが可能なイオン性化合物」として捉えることもできる。従って、「ルイス酸」及び「触媒成分(a)と反応して触媒成分(a)をカチオンに変換することが可能なイオン性化合物」の両者に属する化合物は、いずれか一方に属するものと解釈するものとする。
【0020】
上記触媒成分(b−1)であるアルミニウムオキシ化合物としては、具体的に下記の一般式(I)、(II)または(III)で表される化合物である。
−Al−(O−AlR−OAlR (I)
−(O−AlRp+2− (II)
−Al−(O−BR−OAlR (III)
(ここで、pは0〜40、好ましくは2〜30の整数であり、Rは水素または炭化水素残基、好ましくは炭素数1〜10、特に好ましくは炭素数1〜6のものを示す。)
【0021】
一般式(I)および(II)の化合物は、アルモキサンとも呼ばれる化合物であって、一種類のトリアルキルアルミニウム、または二種類以上のトリアルキルアルミニウムと水との反応により得られる生成物である。具体的には、(イ)一種類のトリアルキルアルミニウムと水から得られるメチルアルモキサン、エチルアルモキサン、プロピルアルモキサン、ブチルアルモキサン、イソブチルアルモキサン等、(ロ)二種類のトリアルキルアルミニウムと水から得られるメチルエチルアルモキサン、メチルブチルアルモキサン、メチルイソブチルアルモキサン等が例示される。これらの中で特に好ましいのは、メチルアルモキサンおよびメチルイソブチルアルモキサンである。
これらのアルモキサンは、各群内および各群間で複数種併用することも可能であり、またトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド等のほかのアルキルアルミニウム化合物と併用することも可能である。
【0022】
これらのアルモキサンは公知の様々な条件下に調製することができる。具体的には、以下のような方法が例示できる。
(い)トリアルキルアルミニウムをトルエン、ベンゼン、エーテル等の適当な有機溶媒を用いて直接水と反応させる方法、
(ろ)トリアルキルアルミニウムと結晶水を有する塩水和物、例えば硫酸銅、硫酸アルミニウムの水和物と反応させる方法、
(は)トリアルキルアルミニウムと触媒成分(b)のような化合物、例えばシリカゲル等に含水させた水分とを反応させる方法、
(に)トリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミニウムを混合し、トルエン、ベンゼン、エーテル等の適当な溶媒中にて直接水と反応させる方法、
(ほ)トリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミニウムを混合し、結晶水を有する塩水和物、例えば硫酸銅、硫酸アルミニウムの水和物、と加熱反応させる方法、
(へ)含水させたシリカゲル等に、トリイソブチルアルミニウムで処理した後、トリメチルアルミニウムで追加処理する方法、
(と)メチルアルモキサンおよびイソブチルアルモキサンを公知の方法で合成し、これら二成分を所定量混合し、加熱反応させる方法、
(ち)ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素溶媒に硫酸銅五水和物等の結晶水を有する塩を入れ、−40〜40℃位の温度条件下にトリメチルアルミニウムと反応させる方法。この場合使用される水の量は、トリメチルアルミニウムに対してモル比で通常0.5〜1.5である。このようにして得られたメチルアルモキサンは、線状または環状の有機アルミニウムの重合体である。
【0023】
一般式(III)で表わされる化合物は、一種類のトリアルキルアルミニウム、または二種類以上のトリアルキルアルミニウムと
B(OH)
で表わされるアルキルボロン酸(ここで、Rは炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜6、のものを示す)との10:1〜1:1(モル比)での反応により得ることができる。具体的には、(い)トリメチルアルミニウムとメチルボロン酸の2:1反応物、(ろ)トリイソブチルアルミニウムとメチルボロン酸の2:1反応物、(は)トリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミニウムとメチルボロン酸の1:1:1反応物、(に)トリメチルアルミニウムとエチルボロン酸の2:1反応物、および(ほ)トリエチルアルミニウムとブチルボロン酸の2:1反応物等が例示される。これらの一般式(III)の化合物は複数種併用することも可能であり、またトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド等の他のアルキルアルミニウム化合物と併用することも可能である。
【0024】
また、上記触媒成分(b−3)である成分(a)と反応して成分(a)をカチオンに変換することが可能なイオン性化合物としては、一般式(IV)で表されるものがある。
[K]e+[Z]e− (IV)
ここで、Kはイオン性のカチオン成分であって、例えばカルボニウムカチオン、トロピリウムカチオン、アンモニウムカチオン、オキソニウムカチオン、スルホニウムカチオン、ホスホニウムカチオン等が挙げられる。また、それ自身が還元されやすい金属の陽イオンや有機金属の陽イオン等も挙げられる。これらのカチオンの具体例としては、トリフェニルカルボニウム、ジフェニルカルボニウム、シクロヘプタトリエニウム、インデニウム、トリエチルアンモニウム、トリプロピルアンモニウム、トリブチルアンモニウム、N,N−ジメチルアニリニウム、ジプロピルアンモニウム、ジシクロヘキシルアンモニウム、トリフェニルホスホニウム、トリメチルホスホニウム、トリ(メチルフェニル)ホスホニウム、トリフェニルスルホニウム、トリフェニルオキソニウム、トリエチルオキソニウム、ピリニウムおよび銀イオン、金イオン、白金イオン、銅イオン、パラジウムイオン、水銀イオン、フェロセニウムイオン等がある。
【0025】
上記の一般式(IV)におけるZはイオン性のアニオン成分であり、触媒成分(a)が変換されたカチオン種に対して対アニオンとなる成分(一般には非配位子の)であって、例えば、有機ホウ素化合物アニオン、有機アルミニウム化合物アニオン、有機ガリウム化合物アニオン、有機リン化合物アニオン、有機ひ素化合物アニオン、有機アンチモン化合物アニオン等が挙げられる。
具体的には、(い)テトラフェニルホウ素、テトラキス(3,4,5−トリフルオロフェニル)ホウ素、テトラキス(3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェニル)ホウ素、テトラキス(3,5−ジ(t−ブチル)フェニル)ホウ素、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素、(ろ)テトラフェニルアルミニウム、テトラキス(3,4,5−トリフルオロフェニル)アルミニウム、テトラキス(3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェニル)アルミニウム、テトラキス(3,5−ジ(t−ブチル)フェニル)アルミニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミニウム、(は)テトラフェニルガリウム、テトラキス(3,4,5−トリフルオロフェニル)ガリウム、テトラキス(3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェニル)ガリウム、テトラキス(3,5−ジ(t−ブチル)フェニル)ガリウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ガリウム、(に)テトラフェニルリン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)リン、(ほ)テトラフェニルヒ素、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ヒ素、(へ)テトラフェニルアンチモン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)アンチモン、(と)デカボレート、ウンデカボレート、カルバデカボレート、デカクロロデカボレート等がある。
【0026】
また、上記触媒成分(b−2)であるルイス酸、特に触媒成分(a)をカチオンに変換可能なルイス酸としては、種々の有機ホウ素化合物が例示される。具体的には、トリフェニルホウ素、トリス(3,5−ジフルオロフェニル)ホウ素、トリス(3,5−ジ(トリトメチルシリル)フェニル)ホウ素、トリス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素等がある。
これらのイオン化合物やルイス酸は、単独で用いることもできるし、一般式(I)、(II)あるいは(III)のアルミニウムオキシ化合物と併用することができ、またトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド等の他のアルキルアルミニウム化合物と併用することも可能である。
【0027】
上記触媒成分(b−4)として用いられる、粘土、粘度鉱物またはイオン性層状化合物とは、下記に示されるものである。
上記粘土は、通常、粘土鉱物を主成分として構成されるものである。また、イオン交換性層状化合物は、イオン結合等によって構成される面が互いに弱い結合力で平行に積み重なった結晶構造をとる化合物であり、含有するイオンが交換可能なものをいう。大部分の粘土鉱物はイオン交換性層状化合物である。例えば、六方最密パッキング型、アンチモン型、CdCl型、CdI型等の層状の結晶構造を有するイオン結晶性化合物等を例示することができる。
また、これら粘土、粘土鉱物、イオン交換性層状化合物は天然産のものに限らず、人工合成物であってもよい。
【0028】
また、上記触媒成分(b−4)の粘土または粘土鉱物の具体例としては、カオリン、ベントナイト、木節粘土、ガイロメ粘土、アロフェン、ヒシンゲル石、パイロフィライト、タルク、ウンモ群、モンモリロナイト群、バーミキュライト、リヨクデイ石群、パリゴルスカイト、カオリナイト、ナクライト、ディッカイト、ハロイサイト等が挙げられる。
【0029】
イオン交換性層状化合物の具体例としては、α−Zr(HAsO・HO、α−Zr(HPO、α−Zr(KPO・3HO、α−Ti(HPO、α−Ti(HAsO・HO、α−Sn(HPO・HO、γ−Zr(HPO、γ−Ti(HPO、γ−Ti(NHPO・HO等の多価金属の結晶性酸性塩が挙げられる。
【0030】
また、触媒成分(b−4)は化学処理を施すことも好ましい。ここで化学処理とは、表面に付着している不純物を除去する表面処理と粘土の結晶構造に影響を与える処理のいずれをも用いることができる。具体的には、酸処理、アルカリ処理、塩類処理、有機物処理等が挙げられる。酸処理は表面の不純物を取り除くほか、結晶構造中のAl、Fe、Mg等の陽イオンを溶出させることによって表面積を増大させる。アルカリ処理では粘土の結晶構造が破壊され、粘土の構造の変化をもたらす。また塩類処理、有機物処理ではイオン複合体、分子複合体、有機誘導体等を形成し、表面積や層間距離を変えることができる。
【0031】
イオン交換性を利用し、層間の交換性イオンを別の大きな嵩高いイオンと置換することにより、層間が拡大した状態の層状物質を得ることもできる。すなわち、嵩高いイオンが層状構造を支える支柱的な役割を担っており、ピラーと呼ばれる。また層状物質の層間に別の物質を導入することをインターカレーションという。
インターカレーションするゲスト化合物としては、TiCl、ZrCl等の陽イオン性無機化合物、Ti(OR)、Zr(OR)、PO(OR)、B(OR)[Rはアルキル、アリールなど]等の金属アルコラート、[Al13(OH)247+、[Zr(OH)142+、[FeO(OCOCH等の金属水酸化物イオン等が挙げられる。これらの化合物は、単一で用いても、また2種類以上共存させて用いてもよい。また、これらの化合物をインターカレーションする際に、Si(OR)、Al(OR)、Ge(OR)等の金属アルコラート等を加水分解して得た重合物、SiO等のコロイド状無機化合物等を共存させることもできる。また、ピラーの例としては、上記水酸化物イオンを層間にインターカレーションした後に加熱脱水することにより生成する酸化物等が挙げられる。
触媒成分(b−4)は、単独で用いても、上記固体の2種以上を混合して用いても良い。触媒成分(b−4)として、好ましいものは粘土または粘土鉱物であり、最も好ましくは、モンモリロナイトである。
【0032】
触媒成分(c)
上記触媒成分(c)として用いられる有機アルミニウム化合物としては、一般式(AlRnX3−n(式中のRは、炭素数1〜20のアルキル基を示し、Xは、ハロゲン、水素、アルコキシ基、アミノ基を示す。nは1〜3の、mは1〜2の整数である。)で示される化合物であり、単独あるいは複数種使用できる。
具体的な化合物としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリノルマルプロピルアルミニウム、トリノルマルブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリノルマルヘキシルアルミニウム、トリノルマルオクチルアルミニウム、トリノルマルデシルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムセスキクロライド、ジエチルアルミニウムヒドリド、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジエチルアルミニウムジメチルアミド、ジイソブチルアルミニウムヒドリド、ジイソブチルアルミニウムクロライド等が挙げられる。これらのうち、好ましくは、m=1、n=3のトリアルキルアルミニウムおよびアルキルアルミニウムヒドリドである。さらに好ましくは、Rが炭素数1〜8であるトルアルキルアルミニウムである。
【0033】
▲2▼触媒の調製
本発明のプロピレン系ランダム共重合体の製造に用いられる触媒は、上記の触媒成分(a)、触媒成分(b)ならびに必要に応じて触媒成分(c)を重合槽内であるいは重合槽外で、重合させるべきモノマーの存在下あるいは非存在下に接触させることにより調製することができる。
触媒成分(b)として触媒成分(b−1)、触媒成分(b−2)、触媒成分(b−3)を使用する場合には、微粒子状の固体を担体として用い、固体状触媒として使用することも可能である。微粒子状の固体としては、シリカ、アルミナ等の無機の多孔質酸化物や、有機化合物としては、エチレン、プロピレン、1−ブテンなどのα−オレフィン、もしくはスチレンを主成分として生成される重合体または共重合体を例示することができる。
また、該触媒は、オレフィンの存在下で予備重合を行ったものであても良い。予備重合に用いられるオレフィンは、プロピレン、エチレン、1−ブテン、3−メチルブテン−1、スチレン、ジビニルベンゼン等が用いられるが、これらと他のオレフィンの混合物であってもよい。
【0034】
本発明で使用する触媒成分(a)、触媒成分(b)及び触媒成分(c)の使用量は任意であるが、一般的に触媒成分(b)として何を選択するかで好ましい使用量の範囲が異なる。
触媒成分(b)として触媒成分(b−1)を使用する場合、触媒成分(b−1)中のアルミニウム原子と触媒成分(a)中の遷移金属の原子比(Al/Me)で1〜100,000、好ましくは10〜10,000、さらに好ましくは50〜5,000の範囲である。
触媒成分(b)として触媒成分(b−1)、触媒成分(b−2)及び触媒成分(b−3)を使用する場合、触媒成分(a)中の遷移金属と触媒成分(b−1)、触媒成分(b−2)、触媒成分(b−3)のモル比で0.1〜1,000、好ましくは0.5〜100、特に好ましくは1〜50の範囲で使用される。もし、触媒成分(c)を使用するならば使用量は、対成分(a)に対するモル比で10以下、さらに10以下、特に10以下の範囲が好ましい。
触媒成分(b)として触媒成分(b−4)を使用する場合で、触媒成分(b−4)が粘土もしくは粘土鉱物の場合には触媒成分(a)中の遷移金属と粘土もしくは粘土鉱物の水酸基及び触媒成分(c)のアルミニウムのモル比が1:0.1〜100,000:0.1〜10,000,000になるように、特に1:0.5〜10,000:0.5〜1,000,000で接触させることが好ましい。また、触媒成分(b−4)が粘土もしくは粘土鉱物以外の場合には、成分(a)中の遷移金属と触媒成分(c)中のアルミニウムとの重量比が、触媒成分(b−4)1gあたり、0.00001〜1(g):0.001〜100(g)となるように接触させることが好ましい。
【0035】
これらの触媒成分(b)のうち、好ましいのは、触媒成分(b−4)の粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物である。触媒成分(b−4)を触媒成分(b)として使用した触媒によって得られるプロピレン系ランダム共重合体は、狭い組成分布を持つにも拘わらず、分子量分布(GPCによって得られる重量平均分子量:Mwと数平均分子量:Mnの比)が他の触媒成分(b)を用いた触媒によるプロピレン系ランダム共重合体に比べ広く、フィルム成形時の成形性が良好である。
【0036】
▲3▼ランダム共重合
触媒成分(a)、触媒成分(b)、ならびに必要に応じて触媒成分(c)からなる重合触媒を用いて実施するプロピレン系ランダム共重合は、プロピレンと、エチレン又は炭素数の4〜20のα−オレフィンとを混合接触させることにより行われる。共重合の場合において、反応系中の各モノマーの量比は経時的に一定である必要はなく、各モノマーを一定の混合比で供給することも便利であるし、供給するモノマーの混合比を経時的に変化させることも可能である。また、共重合反応比を考慮してモノマーのいずれかを分割添加することもできる。
重合様式は、触媒成分と各モノマーが効率よく接触するならば、あらゆる様式をとり得る。具体的には、不活性溶媒を用いるスラリー法、不活性溶媒を実質的に用いずプロピレンを溶媒として用いるスラリー法、溶液重合法あるいは実質的に液体溶媒を用いず各モノマーを実質的にガス状に保つ気相法などが採用できる。また、連続重合、回分式重合または予備重合を行う方法も適用される。スラリー重合の場合は、重合溶媒として、ヘキサン、ヘプタン、ペンタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の飽和脂肪族または芳香族炭化水素の単独あるいは混合物が用いられる。重合温度は0℃〜150℃であり、そのとき分子量調節剤として補助的に水素を用いることができる。重合圧力は0〜90kg/cmG、好ましくは0〜60kg/cmG、特に好ましくは1〜50kg/cmGが適当である。
【0037】
(2)架橋ポリマー微粒子(成分B)
上記成分Bとして用いられる架橋ポリマー微粒子は、▲1▼カルボキシル基を含有するラジカル重合性モノマーを一種以上含んだ重合体であり、▲2▼該モノマーと共重合可能なモノマーユニットおよび▲3▼架橋性モノマーユニットを含む共重合体からなる微粒子である。
架橋ポリマー微粒子の構造は、2層以上の多層構造でもよい。この場合、最表層の共重合体が上記組成になっていればよい。また、架橋ポリマー微粒子の形状は、特に限定はされないが、実質的に球状が好ましい。
【0038】
カルボキシル基を含有するラジカル重合性モノマーは、分子内にカルボキシル基を有していればよく、たとえばアクリル酸、メタクリル酸、α−クロルアクリル酸、α−ブロムアクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸、フマル酸、マレイン酸及びこれらの無水物等が例示できる。
カルボキシル基を含有するラジカル重合性モノマーの全モノマーユニットに対する割合は、1〜50重量%、好ましくは1〜20重量%である。1重量%未満では架橋ポリマー微粒子の脱落が発生し、50重量%を超えると架橋ポリマー微粒子の凝集が発生する。
【0039】
上記カルボキシル基を含有するラジカル重合性モノマーと共重合可能なモノマーとしては、たとえばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸テトラヒドロフルフリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等の(メタ)アクリル系モノマーや、5−ヘキセン酸メチル、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−フェニルスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン等のスチレン系モノマー、エチレン、プロピレン、ブチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、アクリロニトリル、アクリルアミド、N−ビニルピロリドン等が挙げられる。また、これらのモノマーを複数種組み合わせて用いることも可能である。
カルボキシル基を含有するラジカル重合性モノマーと共重合可能なモノマーの全モノマーユニットに対する割合は、49〜98重量%、好ましくは51〜96重量%である。49重量%未満、もしくは98重量%を超えると高速自動包装適性が悪化する。
【0040】
架橋性モノマーとしては、たとえば、ジアクリル酸エチレングリコール、ジアクリル酸ジエチレングリコール、ジアクリル酸トリエチレングリコール、ジアクリル酸デカエチレングリコール、ジアクリル酸ペンタデカエチレングリコール、ジアクリル酸1,3−ブチレン、アクリル酸アリル、テトラアクリル酸ペンタエリスリトール、ジアクリル酸フタル酸ジエチレングリコール、ジメタクリル酸ペンタコンタヘクタエチレングリコール、ジアクリル酸ペンタコンタヘクタエチレングリコール、ジアクリル酸テトラエチレングリコール、ジメタリル酸テトラエチレングリコール、トリアクリル酸ペンタエリスリトール、トリメタクリル酸ペンタエリスリトール、ジアクリル酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタン、トリアクリル酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタン、トリアクリル酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロパン、トリアクリル酸トリメチロールプロパン、ジメタクリル酸エチレングリコール、ジメタクリル酸ジエチレングリコール、ジメタクリル酸トリエチレングリコール、ジメタクリル酸デカエチレングリコール、ジメタクリル酸ペンタデカエチレングリコール、ジメタクリル酸1,3−ブチレン、メタクリル酸アリル、トリメタクリル酸トリメチロールプロパン、テトラメタクリル酸ペンタエリスリトール、ジメタクリル酸フタル酸ジエチレングリコール等の(メタ)アクリル系モノマーや、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、これらの誘導体等の芳香族ジビニル化合物、N,N−ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルサルファイド、ジビニルスルフォン酸等の架橋剤、更にポリブタジエン、ポリイソプレン、不飽和ポリエステル等が挙げられる。
架橋性モノマーの全モノマーユニットに対する割合は、1〜20重量%、好ましくは3〜18重量%である。1重量%未満では高速自動包装適性が得られず、20重量%を超えると耐スクラッチ性が悪化する。
【0041】
上記カルボキシル基を含有するラジカル重合体モノマーと共重合可能なモノマー及び架橋性モノマーとの共重合方法としては、例えば、乳化重合性、分散重合性、懸濁重合法、ソープフリー重合法、シード重合法、膨潤重合法、マイクロサスペンジョン重合法、グラフト重合法等が挙げられる。
【0042】
本発明で使用する架橋ポリマー微粒子の平均粒径は、体積平均粒子径が0.3〜10μm、好ましくは0.7〜3μmである。平均粒径が0.3μm未満であると、フィルムに成形した場合充分な自動包装適性を付与できず、また平均粒径が10μmを超えると透明性、耐脱落性、耐スクラッチ性が悪化する。
【0043】
(3)酸変性ポリオレフィン系樹脂(成分C)
本発明で用いる酸変性ポリオレフィン系樹脂は、少なくとも一部の末端が酸変性されたポリオレフィン系樹脂であり、JIS K0070で規定される酸価が1.0〜100mgKOH/g、好ましくは5〜60mgKOH/gである。酸価が1.0mgKOH/g未満であると、透明性、耐脱落性が悪化する。一方、100mgKOH/gを超えると、操業性が悪化する。ポリオレフィンとしては、プロピレン、エチレン、ブテン−1、ヘキセン−1,4−メチルペンテン−1等の単独重合体もしくは共重合体またはこれら重合体の混合物が例示され、中でも、低分子量ポリプロピレンを用いることが好ましい。
【0044】
上記低分子量酸変性ポリプロピレンとしては、数平均分子量800〜20,000、好ましくは1,000〜18,000の酸変性ポリプロピレン(以下単に「酸変性低分子量PP」と略記する場合がある。)である。酸変性低分子量PPは、末端二重結合を有する低分子量ポリプロピレンに、後述する不飽和カルボン酸及び/又はその無水物を化学的に付加させることによって、或いは、通常の酸変性プロピレンを低分子量化することによって合成されたもので、少なくともその一部が末端を酸変性されたものである。該酸変性によって得られる酸変性ポリプロピレンは、その軟化点が一般に130〜170℃、好ましくは140〜160℃の温度を示すものである。
【0045】
好ましい末端二重結合を有する低分子量ポリプロピレンとしては、1,000炭素当たり、1〜10、好ましくは2〜7の末端二重結合を有し、数平均分子量で800〜20,000、好ましくは1,000〜18,000のものである。末端二重結合が上記範囲未満のものは、所望の酸変性を行うことができないことがあり、末端二重結合が上記範囲を超えると、酸変性低分子量PPの耐熱性が低下する傾向にある。また、数平均分子量が上記範囲を超えると微粒子の脱落防止が低下する傾向がある。
【0046】
上記酸変性は、溶融グラフト法や溶液グラフト法によって行われるが、溶融グラフト法では、通常100〜270℃、好ましくは130〜240℃の反応温度で、通常0.5〜30時間、好ましくは1〜20時間の反応時間の条件下に実施される。また、溶液グラフト法では、キシレンに完全に溶解させた後、パーオキサイドを併用し、不飽和カルボン酸及び/又はその無水物との反応を通常120〜180℃、好ましくは140〜160℃の反応温度で、通常1〜20時間、好ましくは3〜15時間の反応時間の条件下に実施される。そして、大量のアセトン等を使用して沈殿物を得る。該酸変性によって得られたものは、不飽和カルボン酸及び/又はその無水物が一般に0.01〜20%、好ましくは0.05〜15%、特に好ましくは0.1〜10重量%の割合で含有されていることが望ましい。
【0047】
変性剤である不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタアクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸及びナジック酸等を挙げることができる。また、不飽和カルボン酸無水物としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水アリルコハク酸及び無水ナジック酸等を挙げることができる。これらの中でも無水マレイン酸を用いることが好ましい。
このような酸変性ポリオレフィンは、直接変性されたものを未変性のもので希釈したものであっても良く、市販のものから適宜選択して用いることができ、例えばユーメックスシリーズ(三洋化成工業(株)製)等の市販の無水マレイン酸変性ポリプロピレンを用いることができる。
【0048】
(4)その他の配合材
本発明の二軸延伸複層フィルムの表面層には、これらの必須成分である構成成分の他に、より一層の改善を行なうために、或いは、他の目的のために上記必須成分以外の付加的成分を添加することができる。
該付加的成分としては、例えば、結晶性ブテン−1系重合体を上記成分A100重量部に対して5〜45重量部添加することによって低温ヒートシール性を更に改良することができる。このような結晶性ブテン−1系重合体としては、ブテン−1の単独重合体の他に、ブテン−1と他のα−オレフィン、例えば、エチレン、プロピレン等との共重合体がある。
【0049】
また、自動包装適性を改良する上で、各種のシリコーン油、シリコーンガム等を始めとする有機系の滑剤を添加することが好ましい。特に好ましい滑剤としては、重合度nが3,500〜8,000のポリジオルガノシロキサンガム0.1〜2重量部、或いは、粘度が100〜100,000センチストークスのシリコーン油0.1〜2重量部の添加等を挙げることができる。
【0050】
(5)配合割合
上記成分A、成分B及び成分Cを含む表面層用組成物の各成分の配合は、プロピレン系ランダム共重合体をベースにして割合が決められる。
(i)架橋ポリマー微粒子(成分B)
上記プロピレン系ランダム共重合体に成分Bとして配合される架橋ポリマー微粒子の配合量は、プロピレン系ランダム共重合体100重量部に対して、0.05〜1.0重量部、好ましくは0.1〜0.5重量部である。この配合量が上記範囲未満であると包装適性が付与できない。また、配合量が上記範囲を超えると前記成分Cを配合しても架橋ポリマー微粒子の脱落を防止することができるなくなるばかりか、フィルムの透明性も悪化する。
【0051】
(ii)酸変性ポリオレフィン系樹脂(成分C)
上記プロピレン系ランダム共重合体に成分Cとして配合される酸変性ポリオレフィン系樹脂のは配合量は、プロピレン系ランダム共重合体100重量部に対して、0.01〜5重量部、好ましくは0.03〜4.5重量部である。この配合量が上記範囲未満では架橋ポリマー微粒子の脱落を防止することができない。また、配合量が上記範囲を超えるとヒートシール性が悪化するばかりか、高コストになるので好ましくない。また、上記成分Bの中でも包装適性の改良効果の大きい、球状の架橋ポリマー微粒子に対して、上記成分Cを加えることにより架橋ポリマー微粒子の脱落防止効果をより一層発現することができる。
【0052】
(6)表面層用組成物の製造
本発明の二軸延伸複層フィルムの表面層を構成する表面層用組成物は、上記成分A、成分B及び成分Cをヘンシェルミキサー、Vブレンダー、リボンブレンダーの如き混合機で混合した後、押出機等の混練機で混練して調製するのが好ましい。また、成分B及び成分Cを所定量より多量に配合したマスターバッチを調合し、これを成形時に希釈して使用する方が良い効果が得られる。但し、成分B及び成分Cを別々に配合し、成形時に希釈して使用する方法は改良効果が低下するので避けることが望ましい。
【0053】
3.二軸延伸複層フィルムの肉厚
本発明の二軸延伸複層フィルムの厚さは、その用途に応じて決められるが、通常5〜100μm、好ましくは10〜60μmの範囲である。表面層の基材層に対する割合は、通常1〜20%、好ましくは1.5〜10%である。
また、このような二軸延伸複層フィルムの厚さの中でも表面層の厚み部分は、一般に0.2〜5μm、好ましくは0.3〜3μm、である。
表面層の厚みが上記範囲を超える場合には包装適性も不良となる傾向がある。また、該厚みが上記範囲未満の場合には均一なヒートシール強度が付与されない傾向がある。
【0054】
[II]二軸延伸複層フィルムの製造
(1)積層
本発明の二軸延伸複層フィルムは、結晶性プロピレン系重合体又はこれを主成分としてなる基材層の少なくとも片面に、上記成分A、成分B及び成分Cを含む表面層用組成物より形成された表面層を積層し、延伸することによって製造することができる複層フィルムである。この成分A、成分B及び成分Cを含む表面層用組成物を二軸延伸された基材層の結晶性プロピレン系重合体へ積層する方法としては、例えば、基材層の結晶性プロピレン系重合体の片面又は両面に、該表面層用組成物を溶融共押出することによってシート状となし、これらを二軸延伸する方法が、この組成物を容易に、均一にかつ薄く積層できることから好ましい。しかし、未延伸又は一軸延伸した基材層シートに該表面層用組成物を溶融押出し被覆した後、二軸延伸又は基材層の延伸方向と直角方向に一軸延伸する方法も採用することができる。
【0055】
(2)延伸
上記ニ軸延伸のうちの先ず縦延伸については、ロール周速差を利用して行うことができる。すなわち、90〜140℃、好ましくは105〜135℃の温度で3〜8倍、好ましくは4〜6倍に延伸し、引き続いて横方向にテンターオーブン中で3〜12倍、好ましくは6〜11倍に延伸する。ヒートシール時の熱収縮防止のため、横延伸に引き続き、120〜170℃の温度で熱セットするのが望ましい。
【0056】
(3)その他の処理
更に、印刷適性、帯電防止剤のブリードを促進する等の目的で、コロナ処理等の処理を施すことができる。
【0057】
[III]用途
このような本発明の二軸延伸複層フィルムは、高速自動包装適性を有し、しかも、透明性及び低温ヒートシール性、耐スクラッチ性やヒートシールの立上り性が良好でフィルム加工工程の汚染性がないことから自動包装に適し、食品、煙草、カセットテープ等の包装用のフィルムとして広く使用できる。
【0058】
【実施例】
以下、実施例及び比較例によって本発明を更に詳しく説明するが、本発明は、以下の実施例によって特に限定を受けるものではない。
なお、本発明の詳細な説明及び実施例中の各項目の測定値は、下記の方法で測定した。
(1)DSCによる融解ピーク温度T、及び融解終了温度T:セイコー社製DSCを用い、サンプル量5.0mgを採り、200℃で5分間保持した後、40℃まで10℃/分の降温スピードで結晶化させ、さらに10℃/分の昇温スピードで融解させたときの融解ピーク温度及び融解終了温度を測定した。融解終了温度は、ベースラインと融解ピーク後半の直線部分の補外線の交点とした。
【0059】
(2)40℃におけるオルソジクロルベンゼン抽出量:次の装置を用いクロス分別法により、40℃における抽出量を測定した。
装 置:三菱化学(株)製 CFC T150A型
カラム:昭和電工(株)製 AD80M/S 3本
濃 度:40mg/10ml
溶 媒:オルソジクロルベンゼン
【0060】
(3)重量平均分子量と数平均分子量との比(分子量分布):次の測定条件でGPCによる重量平均分子量と数平均分子量を求めた。
装 置:ウォーターズ製 GPC 150C型
カラム:昭和電工(株)製 AD80M/S 3本
測定温度:140℃
濃 度:20mg/10ml
溶 媒:オルソジクロルベンゼン
(4)MFR:ASTM−D−1238に準拠して230℃、2.16kgの荷重を用いて測定した。
【0061】
(5)ヘイズ:ASTM−D−1003に準拠してフィルムの製膜直後の値を測定した。
(6)ヒートシール開始温度:5mm×200mmのヒートシールバーを用い、各設定温度において、ヒートシール圧力1kg/cm、ヒートシール時間0.5秒のヒートシール条件でシールした試料から20mm幅のサンプルを切り取り、ショッパー型試験機を用いて引張速度500mm/分にて引き剥し、100グラムの強度となる温度をヒートシール開始温度とした。
【0062】
(7)ヒートシールの立上り性:ヒートシール開始温度の測定法と同様にして行うが、400グラムの強度を示す温度とヒートシール開始温度との差をもってヒートシールの立上り性を評価した。なお、この温度差が少ないほどヒートシール強度の立上りが早く、ヒートシールの立上り性の良好なフィルムと言える。
(8)耐ブロッキング性:二枚のフィルムを接触面積が10cmとなるように重ねて、二枚のガラス板の間にはさみ、50g/cmの荷重をかけて40℃の雰囲気下で72時間処理後、ショッパー型試験機で引きはがす時の最大荷重を測定した。
【0063】
(9)耐スクラッチ性:100×300mmのフィルム(フィルムA)をガラス板にたるみ、しわがないように固定した。さらに、100×300mmのフィルム(フィルムB)をフィルムAに乗せ、フィルムBの中央部に200gのおもりを5×5cmの面積で接触させるように乗せた。次に、フィルムBを水平移動させることによって、10cmの間を100回擦りあわせた。フィルムAの擦りあわせ前後のヘイズを測定し、その差であるΔヘイズをフィルムの耐スクラッチ性の尺度とした。数値が小さい方が良好である。
【0064】
(10)耐脱落性:100×300mmのフィルムをガラス板にたるみ、しわがないように固定した。また、100×50mmの黒紙を、ガーゼを三重に巻き付けた100×10mmの接触面積を有する棒に巻き付け、固定した。両者を振幅200mm、振とう速度72回/分の条件で、10分間擦り合わせた。黒紙へのアンチブロッキング剤の付着状況を目視により、次の基準で評価した。
◎:付着が認められない
○:ほとんど付着が認められない
×:付着が認められる
【0065】
実施例1
(1)プロピレン・エチレンランダム共重合体の製造
(i)触媒成分
(r)−ジメチルシリレンビス(2−メチルベンゾイルインデニル)ジルコニウムジクロリドをOrganometallics 1994,13,964の文献に記載された方法に従って合成した。
(ii)触媒の調製
内容積0.5リットルの攪拌翼のついたガラス製反応器に、WITCO社製シリカ担持MAO(MAO on SiO:TA0279/HL103)2.4g(20.7mmol−Al)を添加し、n−ヘプタン50mlを導入し、あらかじめトルエンに希釈した(r)−ジメチルシリレンビス(2−メチルベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド溶液20.0ml(0.0637mmol)を加え、続いてイソブチルアルミニウム(TlBA).n−ヘプタン溶液4.14ml(3.03mmol)を加えた。その後、室温にて2時間反応させ、さらに、プロピレンをフローさせて予備重合を実施し、固体触媒▲1▼を得た。
【0066】
(iii)重合
内容積200リットルの攪拌式オートクレーブ内をプロピレンで十分に置換した後、トリエチルアルミニム・n−ヘプタン溶液3g、液化プロピレン45kg、エチレン1.2kgを導入し、内温を30℃に維持した。
次いで、固体触媒▲1▼(予備重合によるポリマー成分を除いた量として)0.8gを加えた。その後、65℃に昇温して重合を開始させ、3時間その温度を維持した。
ここで、エタノール100mlを添加して反応を停止させた。残ガスをパージし、ポリマーを乾燥した。その結果、MFRが9.3g/10分、エチレン含量3.7重量%であるプロピレン・エチレンランダム共重合体が14.1kg得られた。
このポリマーの分析を行ったところ、DSCによる融解ピーク温度(T)は118.9℃、DSCによる融解終了温度(T)は126.7℃あり、T−Tは7.8℃、オルソジクロロベンゼンを溶媒として40℃において抽出した抽出量は0.7重量%であった。また、GPCによる重量平均分子量と数平均分子量の比は2.30であった。
【0067】
(2)二軸延伸フィルムの製造
基材層には、MFRが1.9g/10分、I.Iが98%の結晶性ポリプロピレン単独重合体100重量部、及びポリオキシエチレンアルキルアミンの脂肪酸エステル0.9重量部からなる混合物を用いた。
表面層には成分Aとして上記に記載したプロピレン・エチレンランダム共重合体100重量部に、成分Bとしてメタクリル酸/メタクリル酸メチル/トリメタクリル酸トリメチロールプロパンを重量比で10/80/10の比率で使用し、乳化重合法にて得られた、体積平均粒子径1.8μmで真球状の架橋ポリマー微粒子を0.3重量部、及び成分Cとして無水マレイン酸にて変性されたポリプロピレンである三洋化成工業(株)製ユーメックス1001(酸価:26mgKOH/g)4重量部を配合した樹脂組成物を用いた。
基材層となる結晶性ポリプロピレン混合物と上記表面層樹脂組成物とをそれぞれ115mm径、及び30mm径の押出機より2層ダイを用いて、0.15mm/1mmの肉厚の2層構成の積層シートとなるように押し出して成形した。
この積層シートを、引き続きロール周速差を利用して、115℃の温度で縦方向に5倍に延伸し、次に165℃の温度のテンターオーブン中で横延伸することにより二軸延伸複層フィルムを製造した。
このフィルムの厚み構成は、3μmと20μmの積層体であった。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
【0068】
実施例2
(1)プロピレン・ブテン−1ランダム共重合体の製造
(i)重合
固体触媒▲1▼(予備重合によるポリマー成分を除いた量として)を1.0g、重合槽に導入するエチレンガスの代わりに液化1−ブテン1.35kgを導入した以外は、実施例1と同様にして重合を行った。その結果、MFRが2.8g/10分、ブテン含量3.7重量%であるプロピレン・ブテン−1ランダム共重合体が9.5kg得られた。
このポリマーの分析を行ったところ、DSCによる融解ピーク温度(T)は138.4℃、DSCによる融解終了温度(T)は143.1℃であり、T−Tは4.7℃、オルソジクロロベンゼンを溶媒として40℃において抽出した抽出量は0.2重量%であった。また、GPCによる重量平均分子量と数平均分子量の比は、2.35であった。
【0069】
(2)二軸延伸フィルムの製造
基材層には、実施例1と同様の樹脂を使用した。
表面層には成分Bとしてメタクリル酸/メタクリル酸メチル/トリアクリル酸トリメチロールプロパンを重量比で5/87/8の比率で使用し、乳化重合法にて得られた体積平均粒子径2.2μmの真球状架橋ポリマー微粒子を用いた。
上記重合にて得られたプロピレン・ブテン−1ランダム共重合体85重量部に、上記2.2μmの架橋ポリマー微粒子10重量部、さらに酸変性ポリオレフィン系樹脂として三洋化成工業(株)製ユーメックス1001(酸価:26mgKOH/g)5重量部からなる樹脂組成物100重量部に、ステアリン酸カルシウム0.1重量部、BHT(2,6−ジターシャリーブチルヒドロキシトルエン)0.2重量部、およびチバガイギー社製Irganox10100.05重量部をヘンシェルミキサーで混合した後、45mmニ軸押出機で造粒し、マスターバッチペレットを作成した。
このマスターバッチペレット3重量部をプロピレン・ブテン−1ランダム共重合体97重量部に希釈して成分Bとして0.3重量部、成分Cとして0.15重量部になる様に調整した樹脂を表面層として使用した以外は、実施例1と同様にして二軸延伸複層フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
【0070】
実施例3
(1)プロピレン・エチレン・ブテン−1ランダム共重合体の製造
(i)重合
固体触媒▲1▼(予備重合によるポリマー成分を除いた量として)を1.2g、重合槽にエチレンガス0.61kg、液化1−ブテン3.7kgを導入した以外は、実施例1と同様にして重合を行った。その結果、MFRが5.6g/10分、エチレン含量が3.0モル%、1−ブテン含量が6.2モル%、DSCによる融解ピーク温度が118℃、DSCによる融解終了温度(T)が125.2℃であり、T−Tは7.2℃、40℃におけるオルソジクロロベンゼンによる抽出量が0.7重量%、重量平均分子量と数平均分子量との比が2.43であるプロピレン・エチレン・ブテン−1ランダム共重合体が得られた。
【0071】
(2)二軸延伸フィルムの製造
基材層には、実施例1と同様の樹脂を使用した。表面層には実施例2で使用した成分Bを用いて上記重合にて得られたプロピレン・エチレン・ブテン−1ランダム共重合体を用いた以外は、実施例2と同様にして二軸延伸複層フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
【0072】
実施例4
(1)プロピレン・エチレンランダム共重合体の製造
(i)触媒成分
(r)−ジメチルシリレンビス(2-メチル−4−フェニルアズレニル)ジルコニウムジクロリドを特開平6−239914号公報に記載された方法に従って合成した。
粘土鉱物の化学処理は、塩化マグネシウム1.25kgを溶解させた脱塩水6.3リットル中に市販のモンモリロナイト(クニミネ工業製「クニピアF」)1kgを分散させ、80℃で1時間攪拌した。この固体を水洗した後、8%の塩酸水溶液7リットル中に分散させ、90℃で2時間攪拌し、脱塩水で洗浄した。このモンモリロナイトの水スラリー液を固体分濃度15%に調整し、スプレードライヤーにより噴霧造粒を行って、球状粒子を得た。その後、この粒子を200℃で2時間減圧乾燥させた。
【0073】
(ii)触媒の調製
内容積0.5リットルの攪拌翼のついたガラス製反応器で、(r)−ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルアズニル)ジルコニウムジクロリド0.15mmolとトリイソブチルアルミニウムのトルエン溶液0.3mmolを混合し、ここに、上記で得られた化学処理粘土1.5gを添加し、室温で5分攪拌混合して固体触媒▲2▼のトルエンスラリーを得た。
【0074】
(iii)重合
固体触媒▲1▼のかわりに固体触媒▲2▼を1.5g、トリエチルアルミニウムのかわりにトリイソブチルアルミニウムを5g添加する以外は、実施例1と同様にして重合を行った。
その結果、MFRが13.4g/10分、エチレン含量2.7重量%であるプロピレン・エチレンランダム共重合体が16.1kg得られた。このポリマーの分析を行ったところ、DSCによる融解ピーク温度(T)は129.3℃、DSCによる融解終了温度(T)は134.9℃であり、T−Tは5.6℃、オルソジクロロベンゼンを溶媒として40℃において抽出した抽出量は0重量%であった。また、GPCによる重量平均分子量と数平均分子量との比は3.15であった。
【0075】
(2)二軸延伸フィルムの製造
基材層には、実施例1と同様の樹脂を使用した、表面層には実施例2で使用した成分Bを用いて上記重合にて得られたプロピレン・エチレンランダム共重合体を用いた以外は実施例2と同様にして二軸延伸複層フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
【0076】
比較例1
実施例1で用いた成分Bの架橋性ポリマー微粒子のモノマーをメタクリル酸メチル/トリメタクリル酸トリメチロールプロパンを重量比で80/20に変更し、体積平均粒子径1.3μmを使用した以外は、実施例1と同様にして二軸延伸複層フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
【0077】
【表1】
Figure 0004240634
【0078】
【発明の効果】
本発明の二軸延伸複層フィルムは、特定のプロピレン系ランダム共重合体に特定の構造の架橋ポリマー微粒子を特定量配合し、かつ酸変性したポリオレフィンを特定量配合した表面層を積層することによって、透明性及び低温ヒートシール性、ヒートシールの立ち上がり性、耐スクラッチ性が良好で、自動包装に適し、長期間のフィルム加工工程での微粒子の脱落による包装機械の汚染が著しく低減される二軸延伸複層フィルムで、工業的に極めて有用なフィルムである。

Claims (3)

  1. 結晶性プロピレン系重合体又はこれを主成分とする基材層の少なくとも片面に、下記成分A、成分B及び成分Cを含む組成物の層を積層したことを特徴とする二軸延伸複層フィルム。
    成分A:下記(i)〜(iii)の特性を有するプロピレン系ランダム共重合体100重量部
    (i)DSCによる融解ピーク温度Tが次式(1)の範囲を満たすものである。
    110℃≦T≦140℃ …(1)
    (ii)DSCによる融解終了温度Tが次式(2)の範囲を満たすものである。
    −T≦8℃ …(2)
    (iii)オルソジクロルベンゼンを溶媒として40℃において抽出した抽出量が2.0重量%以下である。
    成分B:(i):ポリマー鎖内にカルボキシル基を含有するラジカル重合性モノマーユニット5〜20重量%と、(ii):(i)以外のラジカル重合性モノマーユニット60〜94重量%と、(iii):架橋モノマーユニット1〜20重量%を含む共重合体であって、体積平均粒径0.7〜3μmの架橋ポリマー微粒子0.05〜1.0重量部
    成分C:JIS K0070で規定される酸価が1.0〜100mgKOH/gの酸変性ポリオレフィン系樹脂0.01〜5重量部
  2. プロピレン系ランダム共重合体が、プロピレン・エチレンランダム共重合体、プロピレン・ブテン−1ランダム共重合体又はプロピレン・エチレン・ブテン−1ランダム共重合体である請求項1に記載の二軸延伸複層フィルム。
  3. 架橋ポリマー微粒子が、メタクリル酸/メタクリル酸メチル/トリメタクリル酸トリメチロールプロパン共重合体またはメタクリル酸/メタクリル酸メチル/トリアクリル酸トリメチロールプロパン共重合体であることを特徴とする請求項1または2に記載の二軸延伸複層フィルム。
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