JP4146969B2 - ユニット式建物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、四隅の柱の上下端を天井梁および床梁で連結した直方体状のフレームを有する複数の建物ユニットが組み合わされたユニット式建物に関する。
【0002】
【背景技術】
従来より、工場で製造した箱状の建物ユニットを、建築現場で複数組合わせて建築されるユニット式建物が利用されている。
ユニット式建物を形成する建物ユニットとしては、四隅の柱の上下端を天井梁および床梁で連結した直方体状のフレームを有するものが一般的である。
建物ユニットのフレームには、天井梁に支持される天井面材および床梁に支持される床面材等が工場で組付けられる。
このようなユニット式建物によれば、工場において、建物ユニットに対して内装材や外壁材の組付作業まで工場で行い、後は、建物ユニットの接合作業を行うだけで、建物が完成するようにしているので、建築現場での作業が大幅に削減され、建築工事を短期間で完了できるというメリットが得られる。
【0003】
このようなユニット式建物では、特開平10−252153号公報に示されるように、中央部分が上方へせり上がった折上り天井を形成する場合がある。
すなわち、折上り天井をユニット式建物に設けるにあたり、下階建物ユニットの天井に開口を部分的に形成し、この開口を塞ぐ上階建物ユニットの下面に上方に凹んだ凹部を形成している。そして、この凹部により、上階建物ユニットの床面には、上方へ突出する凸部が形成される。
【0004】
このような上階建物ユニットは、四隅の柱の中間部分を連結する中間梁が設けられている。そして、これらの対向する中間梁の間には、凸部の上段側の床を形成する床面材を支持するために、複数の根太が架け渡され、この根太の下面に下階の天井面材が取付けられている。
また、当該上階建物ユニットに隣接する上階建物ユニットは、前述の凸部上段の床の高さレベルに応じた高さ寸法の立上り部を有するものとなっている。この立上り部により、前述の凸部の側面が塞がれている。
そして、下階建物ユニットの上に凸部が設けられた建物ユニットを載せることにより、上下二段の天井面が形成され、これにより、段差が形成された折上り天井が形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような折上り天井では、上階に凸部の上段側の床を形成するために、上階建物ユニットのフレームに中間梁を設けているので、上階建物ユニットの床構造が複雑となるという問題がある。
また、上階に凸部を設けているため、上階の床面の高さレベルが上昇し、上階の天井の高さが低くなり、上階の内部空間が狭くなるという問題がある。
【0006】
本発明の目的は、上階建物ユニットの床構造を複雑にすることなく、折上り天井が形成されるユニット式建物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のユニット式建物は、図面をも参照して説明すると、四隅の柱41の上下端を天井梁42および床梁43で連結した直方体状のフレーム40を有する複数の建物ユニット10,20が組み合わされているとともに、前記建物ユニット10,20として、上下に配置された下階建物ユニット10A,10Bおよび上階建物ユニット20Aが設けられたユニット式建物1であって、前記上階建物ユニット20Aは、前記床梁43の上面に載置される床面材47を支持するために複数の根太46が前記床梁43の間に架け渡されたものであり、前記下階建物ユニット10Bの内部に形成される部屋の天井となる天井面材58は、当該下階建物ユニット10Bの天井梁52の下面の高さレベルよりも上方で、かつ、前記上階建物ユニット20Aの前記根太46の下方に配置され、前記下階建物ユニットの天井懐には、空調用の機具が収納される空調用スペースが設けられ、この空調用スペースは前記下階建物ユニットの天井梁とこの天井梁から内側に向かって所定の間隔をあけて配置される補強梁との間の空間を含み構成され、前記補強梁に前記天井面材が取付けられ、前記補強梁の下面と前記天井梁の下面とに別の天井面材が取付けられていることを特徴とする。
【0008】
このような本発明では、下階の天井の中央部分となる天井面材58を下階建物ユニット10Bの天井梁52の下面の高さレベルよりも上方に配置しているので、天井梁52の下面に別の天井面材55を取付ければ、下階の部屋には、上方に位置する上段天井部と、この上段天井部の周囲に当該上段天井部よりも下方に位置する下段天井部とが形成され、これにより、上下二段の天井面を有する折上り天井30が形成されるようになる。
【0009】
また、折上り天井30の上段天井部の高さレベルに応じて上階建物ユニット20Aの根太46の高さ寸法を設定すれば、上段天井部を形成する天井面材58と根太46が干渉せず、上階および下階建物ユニット20A,10Bの接合が容易に行えるようになる。
しかも、上階建物ユニット20Aの床構造は、何ら変更を要しないので、下階の天井を折上り天井30としても、上階建物ユニット20Aの床構造を複雑にすることがない。
そして、上階建物ユニット20Aの床は、床梁43の上面に根太46を介して床面材47を載置しているので、通常の床の高さレベルと変わらず、上階の内部空間が狭くなることがない。
【0010】
以上において、前記天井面材58としては、前記上階建物ユニット20Aに取付けられるものを採用することができる。
ここで、下階建物ユニット10Bが形成する天井に開口32を部分的に設け、上階建物ユニット20Aの根太46に面材58を取付ける。この際、この根太46は、その下面が床梁43の下面よりも上方に配置されているので、根太46の下面に面材58を取付けても、上階建物ユニット20Aの下面から下方に突出することがない。これにより、面材58を上階建物ユニット20Aに取付けても、当該建物ユニット20Aの床構造を複雑にする必要がない。このため、上階建物ユニット20Aの下面に面材58を取付けるとともに、下階建物ユニット10Bに開口32を形成しても、これらの建物ユニット10B,20Aの製造効率が損なわれることがない。
そして、下階建物ユニット10Bの開口32を上階建物ユニット20Aの下面に取付けられた面材58で塞げば、この面材58が下階の天井を形成する天井面材となり、折上り天井30が形成される。
【0011】
また、前記天井面材58としては、前記下階建物ユニット10Bに取付けられるものを採用することもできる。
ここで、下階建物ユニット10Bが形成する天井のうち、天井梁52で囲まれた内部空間を下方から塞ぐ天井部分を下階建物ユニット10Bの上面に形成する。具体的には、下階の天井を形成する天井面材58を部分的に下階建物ユニット10Bの上面に取付け、この天井面材58により、天井梁52で囲まれた内部空間が上方から塞がれる。これにより、下階建物ユニット10Bの天井面に段差が形成された折上り天井30が形成される。
一方、下階に折上り天井30を形成するにあたり、上階建物ユニット20Aは、何ら関与していないので、上階建物ユニット20Aの床構造を変更することがなく、また、下階建物ユニット10Bは、その天井構造を複雑にする必要がないので、これらの建物ユニット10B,20Aの製造効率が損なわれることがない。
【0012】
さらに、本発明は、前記下階建物ユニット10Bの天井としては、その天井懐33に空調用の機具が収納される空調用スペース34が設けられるものを採用した。ここで、空調用スペース34には、エアコン等の室内機80、ダクト81および冷媒管等の空調用の機具を収納できる。そして、調和空気の吹出口82は、天井の立上り部分の側面に開口できる。このように、空調用スペース34は、エアコン等の室内機80、ダクト81および冷媒管等の収納空間となるので、デッドスペースである天井懐33が有効利用されるようになる。
【0013】
また、前記下階建物ユニット10Bの天井としては、その上方に側方に開口を有する凹部70が形成され、この凹部70の内部に照明71が設けられるものを採用することもできる。
このように、凹部70の内部に照明71を取付ければ、この照明71が下階の部屋の間接照明となるうえ、デッドスペースである天井懐が有効利用されるようになる。
【0014】
さらに、前記下階建物ユニット10Bの天井の立上り部と前記天井面材58とが接する部分には、緩衝材63が介装されていることが望ましい。
このような緩衝材63は、天井面材58の振動を減衰させるので、上階の床面から下階へ伝わろうとする振動が減衰され、遮音性能が向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[第一実施形態]
図1には、本発明の第一実施形態に係るユニット式建物1が示されている。このユニット式建物1は、基礎2の上に形成される建物本体3と、この建物本体3の上に形成される屋根4とを備えたものである。
このうち、建物本体3は、箱状に形成された建物ユニット10,20を複数組合わせたものであり、一階部分に配置される下階建物ユニットとしての建物ユニット10A,10B,10Cと、二階部分に配置される上階建物ユニットとしての建物ユニット20Aとを備えている。
【0016】
ユニット式建物1の一階部分には、図2に示されるように、図中右方に居室としてのダイニング・キッチン11が設けられている。このダイニングキッチン11は、図中左方にダイニング部11Aが設けられ、右方には、キッチン部11Bが設けられたものである。
このダイニング・キッチン11の図中左方には、リビング12が設けられ、このリビング12の図中上方には、階段室13およびトイレ14が隣接して設けられている。
一階部分の図中左上の角隅には、ユニット式建物1の図中左方に臨む玄関15が設けられ、この玄関15の図中下方には、和室16が設けられている。また、一階部分の中央には、図中左右に延びる廊下17が設けられている。
【0017】
二階部分には、図3に示されるように、一階の階段室13と接続する階段を有する階段室21が一階の階段室13と同一平面位置に設けられている。この階段室21の図中左方には、トイレ22が設けられ、このトイレ22の図中右方には、洗面室23および浴室24が隣接して設けられている。
この洗面室23および浴室24の図中下方には、寝室25が設けられ、この寝室25の図中左方には、書斎26が設けられている。また、二階には、一階の和室16の上方に広がる主寝室27が設けられている。
【0018】
ここで、建物ユニット10A,20Aは、図4に示されるように、四隅の柱41の上下端を天井梁42および床梁43で連結した直方体状のフレーム40を有する通常の建物ユニットである。
フレーム40の天井梁42としては、長さの異なる長辺天井梁42Aおよび短辺天井梁42Bの二種類が設けられ、フレーム40の床梁43としては、天井梁42と同様に、長さの異なる長辺床梁43Aおよび短辺床梁43Bの二種類が設けられている。
対向する長辺天井梁42Aの間には、天井を形成する天井面材45を支持するために、複数の天井小梁44が架け渡されている。
対向する長辺床梁43Aの間には、床を形成する床面材47を支持するために、複数の根太46が架け渡されている。
なお、天井梁42および床梁43は、断面がC字型に形成された溝形鋼(以下、「溝形鋼」という。)から形成されている。また、建物ユニット10Cは、玄関を有しており、玄関の開口部分の床梁が省略された玄関建物ユニットとなっている。
【0019】
一方、建物ユニット10Bは、図5に示されるように、四隅の柱51の上下端を天井梁52および床梁53で連結した直方体状のフレーム50を有するものである。
フレーム50の天井梁52としては、長さの異なる長辺天井梁52Aおよび短辺天井梁52Bの二種類が設けられ、フレーム50の床梁53としては、天井梁52と同様に、長さの異なる長辺床梁53Aおよび短辺床梁53Bの二種類が設けられている。
対向する長辺床梁53Aの間には、床を形成する床面材57を支持するために、複数の根太56が架け渡されている。
なお、対向する長辺天井梁52Aの間には、天井を形成する天井面材を支持するための天井小梁が省略されている。
【0020】
また、天井梁52には、補強梁54が設けられている。この補強梁54は、長辺天井梁52Aに設けられる長辺補強梁54Aと、対向する長辺天井梁52Aの間に架け渡される一対の短辺補強梁54Bとを備えている。
長辺補強梁54Aおよび短辺補強梁54Bは、天井梁52および床梁と同様に、溝形鋼から形成されている。
短辺補強梁54Bは、短辺天井梁52Bから内側に向かって所定の間隔をあけて配置されるものであり、その両端部分が図示しないブラケット等を介して長辺天井梁52Aに接合されている。
長辺補強梁54Aは、その両端部分が対向する短辺補強梁54Bのウェブ面に接するように配置されている。長辺補強梁54Aと長辺天井梁52Aは、その開口された側を対向させた状態で相互に接合されている。
【0021】
ここで、天井梁52および補強梁54の下面には、建物ユニット10Bの周縁に沿って天井面材55が張り付けられている。
一方、長辺補強梁54Aおよび短辺補強梁54Bの上面には、当該長辺および短辺補強梁54A,54Bで囲まれた内部空間60を上方から塞ぐ複数の天井面材58が張り付けられている。これらの天井面材58の上面には、所定の間隔をあけて複数の天井小梁59が取付けられている。これらの天井小梁59は、短辺天井梁52Bの長手方向に沿って延びている。
【0022】
ここで、一階部分のリビング12には、図6に示されるように、前述の建物ユニット10Bにより、天井面に段差が形成された折上り天井30が形成されている。
すなわち、下階建物ユニット10Bの天井梁52の下面には、天井面材55が張り付けられている。この天井面材55は、折上り天井30の周囲部分を形成するものとなっており、天井30の下段天井部となっている。
一方、下階建物ユニット10Bの上面には、天井小梁59を有する天井面材58が張り付けられている。つまり、天井面材58は、下階建物ユニット10Bの天井梁52の下面の高さレベルよりも上方で、かつ、上階建物ユニットの20Aの根太56の下方に配置されている。また、天井面材58は、折上り天井30の中央部分を形成するものとなっており、天井30の上段天井部となっている。
下階建物ユニット10Bの上面には、天井面材55,58により、上方に凹んだ凹み31が形成されるとともに、上下二段の天井面を有する折上り天井30が形成されている。
また、下階建物ユニット10Bの上には、上階建物ユニット20Aが載置されている。この上階建物ユニット20Aの床面材47を支持する根太46は、平面視で、建物ユニット10Bの天井面材58の天井小梁59と干渉しないように、ずらした位置に配置されている。また、根太46の高さ寸法は、建物ユニット20Aが建物ユニット10Bに載置された状態で、建物ユニット10Bの天井面材58と干渉しないように設定されている。
【0023】
天井面材55の上面には、短辺補強梁54Bのウェブ面と接するように取付部材61が設けられ、この取付部材61には、天井面材62が張り付けられている。この天井面材62は、折上り天井30の立上り部となっており、凹み31の側面を塞いでいる。
取付部材61および天井面材62の上面には、天井面材58が張り付けられるようになっており、天井面材62および取付部材61と天井面材58とが接する部分には、緩衝材63が介装されている。この緩衝材63は、天井面材58の振動を減衰させるものとなっている。
【0024】
また、折上り天井30の凹み31の側方には、図7に示されるように、折上り天井30の立上り部に隣接して、側方に開口を有する凹部70が形成されている。この凹部70は、天井面材55を天井面材62から内側へ延長することにより形成されている。凹部70の内部には、照明71が設けられ、この照明71がリビング12の間接照明となっている。
また、天井面材55の上面には、天井面材72が立設され、この天井面材72は、その上面と上方に位置する天井面材58の下面との間に所定の隙間を開けて配置されている。なお、照明71は、天井面材72が目隠しとなり、リビング12から見えにくくなっている。
【0025】
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。
すなわち、天井面材55を天井梁52の下面に取付け、天井面材58を下階建物ユニット10Bの上面に取付けることにより、折上り天井30の上段および下段天井部が形成されるので、上階建物ユニット20Aは、折上り天井30の形成に何ら関与しておらず、上階建物ユニット20Aの床構造を変更にすることがない。このため、上階建物ユニット20Aの床構造を複雑にすることなく、下階建物ユニット10Bに折上り天井30を形成できる。
【0026】
また、下階に折上り天井30を形成するにあたり、上階建物ユニット20Aは、何ら関与していないので、上階建物ユニットの床構造を変更することがなく、また、下階建物ユニット10Bは、その天井構造を複雑にする必要がないので、これらの建物ユニット10B,20Aの製造効率が損なわれない。
【0027】
また、上階建物ユニット20Aの根太46の高さ寸法を折上り天井30の上段天井部の高さレベルに応じて設定しているので、上段天井部を形成する天井面材58と根太46が干渉せず、上階および下階建物ユニット20A,10Bの接合を容易に行うことができる。
そして、上階建物ユニット20Aの床は、床梁43の上面に根太46を介して床面材47を載置しているので、通常の床の高さレベルと変わらず、上階の内部空間が狭くなることがない。
【0028】
さらに、折上り天井30の立上り部に隣接して凹部70を設け、この凹部70の内部に照明71を取付ければ、この照明71が下階のリビング12の間接照明となるうえ、デッドスペースである天井懐を有効利用できる。
【0029】
また、下階建物ユニット10Bの折上り天井30の立上り部と天井面材58との間に緩衝材63を介装し、天井面材58の振動を減衰させるので、上階の床面から下階へ伝わろうとする振動が減衰され、遮音性能を向上できる。
【0030】
[第二実施形態]
図8および図9には、本発明の第二実施形態が示されている。
本第二実施形態は、前記第一実施形態における下階建物ユニット10Bの上面に取付けられた天井面材58を、上階建物ユニット20Aの底面に取り付けたものである。
すなわち、折上り天井30の上段天井部を形成する天井面材58は、図8に示されるように、上階建物ユニット20Aの根太46の下面に取付けられている。この根太46は、天井面材58の高さレベルに応じて高さ寸法が設定されている。天井面材58は、根太46の下面が床梁43の下面よりも上方に配置されているため、上階建物ユニット20Aの下面から突出しないようになっている。
また、下階建物ユニット10Bの上面には、開口部32が部分的に形成されている。
ここで、折上り天井30を形成するにあたり、下階建物ユニット10Bの上に建物ユニット20Aを載置することにより、天井面材58が下階建物ユニット10Bの開口部32を塞いでいる。これにより、下階のリビング12に上下二段の天井面を有する折上り天井30が形成される。
【0031】
また、折上り天井30の天井懐33には、図9に示されるように、空調用スペース34が設けられている。この空調用スペース34には、エアコン等の室内機80、ダクト81および図示しない冷媒管が収納されている。この室内機80の調和空気の吹出口82は、折上り天井30の立上り部の側面に開口されている。
【0032】
このような本第二実施形態によっても、前記第一実施形態と同様の作用効果が得られる他、次のような効果を付加できる。
すなわち、空調用スペース34を室内機80、ダクト81および冷媒管の収納空間としたので、デッドスペースである天井懐33を有効利用できる。
【0035】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形なども本発明に含まれる。すなわち、折上げ天井としては、一つの下階建物ユニットに設けられるものに限らず、図10に示されるように、隣接する複数の下階建物ユニット10Bに並べて設けられるものでもよい。
【0036】
【発明の効果】
本発明のユニット式建物によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、請求項1に記載のユニット式建物によれば、下階の天井の中央部分となる天井面材を下階建物ユニットの天井梁の下面の高さレベルよりも上方に配置しているので、天井梁の下面に別の天井面材を取付ければ、下階の部屋に上方に位置する上段天井部と、この上段天井部の周囲に当該上段天井部よりも下方に位置する下段天井部とが形成され、これにより、上下二段の天井面を有する折上り天井が形成されるようになる。
【0037】
また、折上り天井の上段天井部の高さレベルに応じて上階建物ユニットの根太の高さ寸法を設定すれば、上段天井部を形成する天井面材と根太が干渉せず、上階および下階建物ユニットの接合を容易に行うことができる。
しかも、上階建物ユニットの床構造は、何ら変更を要しないので、下階の天井を折上り天井としても、上階建物ユニットの床構造が複雑にすることがない。
そして、上階建物ユニットの床は、床梁の上面に根太を介して床面材を載置しているので、通常の床の高さレベルと変わらず、上階の内部空間が狭くなることがない。
【0038】
また、請求項2に記載のユニット式建物によれば、下階建物ユニットが形成する天井に開口を部分的に設け、上階建物ユニットの根太に面材を取付ける。この際、この根太は、その下面が床梁の下面よりも上方に配置されているので、根太の下面に面材を取付けても、上階建物ユニットの下面から下方に突出することがない。これにより、面材を上階建物ユニットに取付けても、当該建物ユニットの床構造を複雑にする必要がない。このため、上階建物ユニットの下面に面材を取付けるとともに、下階建物ユニットに開口を形成しても、これらの建物ユニットの製造効率が損なわれることがない。
そして、下階建物ユニットの開口を上階建物ユニットの下面に取付けられた面材で塞げば、この面材が下階の天井を形成する天井面材となり、折上り天井が形成される。
【0039】
さらに、請求項3に記載のユニット式建物によれば、下階建物ユニットが形成する天井のうち、天井梁で囲まれた内部空間を下方から塞ぐ天井部分を下階建物ユニットの上面に形成する。具体的には、下階の天井を形成する天井面材を部分的に下階建物ユニットの上面に取付け、この天井面材により、天井梁で囲まれた内部空間が上方から塞がれる。これにより、下階建物ユニットの天井面に段差が形成された折上り天井が形成される。
一方、下階に折上り天井を形成するにあたり、上階建物ユニットは、何ら関与していないので、上階建物ユニットの床構造を変更することがなく、また、下階建物ユニットは、その天井構造を複雑にする必要がないので、これらの建物ユニットの製造効率が損なわれることがない。
【0040】
また、請求項1に記載のユニット式建物によれば、空調用スペースは、エアコン等の室内機、ダクトおよび冷媒管等の収納空間となるので、デッドスペースである天井懐を有効利用できる。
【0041】
さらに、請求項4に記載のユニット式建物によれば、凹部の内部に設けられる照明を取付ければ、この照明が下階の部屋の間接照明となるうえ、デッドスペースである天井懐を有効利用できる。
【0042】
また、請求項5に記載のユニット式建物によれば、緩衝材は、天井面材の振動を減衰させるので、上階の床面から下階へ伝わろうとする振動が減衰され、遮音性能を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態に係るユニット式建物を示す斜視図である。
【図2】前記実施形態に係るユニット式建物の一階部分を示す平面図である。
【図3】前記実施形態に係るユニット式建物の二階部分を示す平面図である。
【図4】前記実施形態に係る通常の建物ユニットのフレームを示す斜視図である。
【図5】前記実施形態に係る建物ユニットのフレームを示す斜視図である。
【図6】前記実施形態に係る要部を示す断面図である。
【図7】前記実施形態に係る折上り天井を示す拡大断面図である。
【図8】本発明の第二実施形態を示す断面図である。
【図9】前記実施形態に係る折上り天井を示す拡大断面図である。
【図10】本発明の変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ユニット式建物
10,20 建物ユニット
10A,10B 下階建物ユニット
20A 上階建物ユニット
40 フレーム
41 柱
42 天井梁
43 床梁
46 根太
47 床面材
50 フレーム
51 柱
52 天井梁
53 床梁
70 凹部
71 照明
Claims (5)
- 四隅の柱の上下端を天井梁および床梁で連結した直方体状のフレームを有する複数の建物ユニットが組み合わされているとともに、前記建物ユニットとして、上下に配置された下階建物ユニットおよび上階建物ユニットが設けられたユニット式建物であって、
前記上階建物ユニットは、前記床梁の上面に載置される床面材を支持するために複数の根太が前記床梁の間に架け渡されたものであり、前記下階建物ユニットの内部に形成される部屋の天井となる天井面材は、当該下階建物ユニットの天井梁の下面の高さレベルよりも上方で、かつ、前記上階建物ユニットの前記根太の下方に配置され、
前記下階建物ユニットの天井懐には、空調用の機具が収納される空調用スペースが設けられ、この空調用スペースは前記下階建物ユニットの天井梁とこの天井梁から内側に向かって所定の間隔をあけて配置される補強梁との間の空間を含み構成され、前記補強梁に前記天井面材が取付けられ、前記補強梁の下面と前記天井梁の下面とに別の天井面材が取付けられていることを特徴とするユニット式建物。 - 請求項1に記載のユニット式建物において、前記天井面材は、前記上階建物ユニットに取付けられていることを特徴とするユニット式建物。
- 請求項1に記載のユニット式建物において、前記天井面材は、前記下階建物ユニットに取付けられていることを特徴とするユニット式建物。
- 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のユニット式建物において、前記下階建物ユニットの天井の上方には、側方に開口を有する凹部が設けられ、この凹部の内部には、照明が設けられていることを特徴とするユニット式建物。
- 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のユニット式建物において、前記下階建物ユニットの天井の立上り部と前記天井面材とが接する部分には、緩衝材が介装されていることを特徴とするユニット式建物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP16991299A JP4146969B2 (ja) | 1999-06-16 | 1999-06-16 | ユニット式建物 |
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JP16991299A JP4146969B2 (ja) | 1999-06-16 | 1999-06-16 | ユニット式建物 |
Publications (2)
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