JP4134504B2 - リチウム二次電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭素を負極活物質として含有する負極と、溶媒としてプロピレンカーボネートを含有する非水電解液を用いた、安定した充放電能を有するリチウム二次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
リチウム二次電池は高容量の二次電池として注目されており、その一部は既に実用に供されている。この電池の負極活物質としては種々のものが提案されているが、最も有望なものの一つは炭素であり、種々の炭素が負極活物質として提案されている。例えば特開昭57−208079号公報には黒鉛を負極活物質として用いることが記載されている。特開平4−237949号公報には、高分子炭化物、コークス、石炭や石油ピッチの焼成物など、黒鉛よりも結晶性の低い炭素を負極活物質として用いることが提案されている。特開平4−368778号公報及び特開平4−370662号公報には、非晶質部と結晶性の高い黒鉛質との多相構造を有する複合炭素質物を負極活物質として用いることが記載されている。これらのなかでも黒鉛ないしは結晶化度の高い黒鉛質の炭素は真密度が大きいので、これを負極活物質として用いれば、二次電池の体積エネルギー密度を大きくすることができると考えられる。
【0003】
しかしながら、黒鉛ないしは結晶化度の高い黒鉛質の炭素を負極活物質として用いると、非水電解液として最も一般的な非水溶媒の一つであるプロピレンカーボネートを含むものを用いた場合に、充電時にプロピレンカーボネートが分解するという問題がある。これに対する解決策として負極活物質である炭素の表面を水溶性高分子で被覆することが提案されている(特開平11−120992号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、本発明者の検討によれば、負極活物質である炭素の表面を水溶性高分子で被覆しただけでは、プロピレンカーボネートの分解を抑制するには不十分である。従って本発明は、負極活物質として炭素を含有する負極が用いられているにもかかわらず、プロピレンカーボネートの分解が抑制されたリチウム二次電池を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、正極、負極、セパレーター及び溶媒としてプロピレンカーボネートを含む非水電解液を有するリチウム二次電池において、負極として水中で負に帯電する水溶性高分子物質で表面が被覆された炭素を負極活物質として含有するものを用い、かつ非水電解液としてプロピレンカーボネートよりも高い電位で還元される化合物を含有するものを用いることにより、安定して充放電可能なリチウム二次電池を提供することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明で負極活物質として用いる炭素としては、黒鉛質のものが好ましい。例えば天然黒鉛や人造黒鉛、黒鉛化したメソカーボンマイクロビーズ、更にはピッチ系、メソフェーズピッチ系、ポリアクリロニトリル系、気相成長系などの黒鉛化した炭素繊維を粉末状に加工したものなどが好ましく用いられる。これらはいくつかを併用することもできる。これらのなかでも精製天然黒鉛又は人造黒鉛を用いるのが好ましい。例えば加熱により溶融するピッチなどの有機物や熱硬化性樹脂などを、非酸化性雰囲気中で、1500〜3000℃、好ましくは2000〜3000℃に加熱することによって得られる人造黒鉛や、コークス等の炭素を更に加熱して黒鉛化を適度に進行させて得られる人造黒鉛などが用いられる。
【0007】
本発明において負極活物質として用いるのに好適な黒鉛質炭素は、学振法による補正後の数値で、X線回折による(002)面の面間隔d002 が3.37Å以下、特に3.36Å以下で、かつC軸方向の結晶子の大きさが500Å以上、特に1000Å以上のものである。また波長5145Åのアルゴンイオンレーザー光を用いたラマンスペクトル分析において、1570から1620cm-1の範囲に存在するピークの強度をA、1350から1370cm-1の範囲に存在するピークの強度をBとしたとき、その比であるB/Aが0.20以下、特に0.18以下であるのが好ましい。
【0008】
また、本発明において負極活物質として用いるのに好適な黒鉛質炭素は、電気容量で表示すると、充放電レートを0.2mA/cm2 とした半電池による電気容量にして270mAhr/g以上のものである。この電気容量が300mAhr/g以上、特に330mAhr/g以上であれば更に好ましい。電気容量がこのように大きいことは、炭素六角網面構造が発達した高結晶性炭素材料であることを示している。最も好ましいのはリチウムイオンがインターカレーションした際に、C6 Liで示される組成、すなわち炭素6原子に対してリチウム1原子を収容するステージI構造を形成できるものである。
【0009】
負極活物質として用いる黒鉛質炭素は、フッ素処理や空気処理などの酸化処理を施して用いるのも好ましい。フッ素処理は、フッ素ガスや三フッ化窒素(NF3 )などのフッ素化剤を用いて、−100℃〜200℃、好ましくは0〜50℃の温度で行えばよい。処理に要する時間は短時間でよく、通常は1〜60分間で十分である。フッ素化剤は窒素、アルゴンなどの不活性ガスで希釈して用いてもよい。フッ素処理の圧力は任意であるが、フッ素処理剤の分圧として1.33×104 〜1×105 Paが好ましい。予め酸化処理を施すことにより、炭素表面の酸性含酸素官能基だけでなく、塩基性含酸素官能基の濃度も増加するものと考えられる。
【0010】
また、黒鉛質炭素は、有機物と混合したのち焼成する方法やCVD法などにより、表面に非晶質炭素を形成させて用いてもよい。非晶質炭素の形成に用いる有機物としては、軟ピッチから硬ピッチに至るまでのコールタールピッチ、石炭系重質油、石油精製の常圧残油や減圧残油、ナフサ分解で発生するエチレンヘビーエンドなどが挙げられる。また、これらの重質油を200〜400℃で蒸留して得られた固体状残渣を1〜100μm程度に微粉砕したものや、塩化ビニル樹脂その他の合成樹脂、更にはフェノール樹脂やポリイミド樹脂の前駆体などを用いることもできる。これらの有機物を黒鉛質炭素に配合してよく混合したのち、不活性ガス雰囲気中で焼成することにより、表面に非晶質炭素が形成された黒鉛質炭素を得ることができる。
【0011】
炭素は、体積基準のメジアン径が、3〜70μmになるように粉砕して用いる。メジアン径が4〜40μm、特に5〜30μmに粉砕するのが好ましい。また粉砕したもののBET法比表面積は0.5〜10m2 /gであるのが好ましい。比表面積が0.8〜4m2 /g、特に1.0〜3m2 /gであれば更に好ましい。見掛け密度は1.0g/cm3 以上、特に1.2g/cm3 以上であるのが好ましい。
【0012】
本発明では、炭素を水中で負に帯電する水溶性高分子化合物で処理して、炭素の表面の少なくとも一部を水溶性高分子化合物で被覆して負極活物質とする。水溶性高分子化合物としては、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸、ポリアクリル酸、ポリスチレンスルホン酸、マレイン酸が共重合されているポリスチレンスルホン酸など、官能基としてカルボキシル基又はスルホン酸基を有するものを用いるのが好ましい。これらの水溶性高分子化合物はナトリウム塩などの塩型で用いてもよい。これらの水溶性高分子化合物で陰極活物質の炭素を被覆するには、これらの水溶性高分子化合物の水溶液に陰極活物質の炭素を投入し、水溶性高分子化合物が炭素の表面に付着するようによく撹拌したのち濾過すればよい。水溶液中の水溶性高分子化合物の濃度は通常0.1〜30重量%であればよいが、0.5〜20重量%、特に1〜10重量%が好ましい。また水溶液中にはリチウム塩などの塩類や他の有機物などが含まれていてもよい。水溶液の温度は通常100℃以下であり、5〜80℃、特に10〜80℃が好ましい。また撹拌は30分ないし数時間も行えば十分である。水溶性高分子化合物は炭素に対し0.01〜20重量%付着させればよい。0.1〜15重量%、特に0.5〜10重量%付着させるのが好ましい。炭素、特に黒鉛質炭素の表面には、カルボキシル基やスルホン酸基のような、水中で負に帯電する官能基がイオン的に吸着するなど何らかの形で結合を形成する部位があり、水溶性高分子化合物はこの部位を基点として炭素の表面を被覆するものと考えられる。
【0013】
上記により水溶性高分子化合物で表面の少なくとも一部が被覆された炭素を活物質として負極を製作するには、常法によりこの活物質に結着剤及び溶媒などを加えてスラリーとし、銅箔などの集電体上にこのスラリーを塗布して乾燥すればよい。またこの活物質に結着剤及び溶媒などを加えたものを、圧縮成型など適宜の方法で成型して電極とすることもできる。
【0014】
結着剤としては、上記の溶媒及び非水電解液に対して安定な、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、芳香族ポリアミド等の樹脂系高分子、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム等のゴム状高分子、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、その水素添加物、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体、その水素添加物等の熱可塑性エラストマー状高分子、シンジオタクチック1,2−ポリブタジエン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、プロピレン・α−オレフィン(炭素数2−12)共重合体等の軟質樹脂状高分子、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン・エチレン共重合体等のフッ素系高分子などが用いられる。またアルカリ金属イオン、特にリチウムイオンのイオン伝導性を有する高分子組成物も用いられる。このようなイオン伝導性を有する高分子としては、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド等のポリエーテル系高分子化合物、ポリエーテル化合物の架橋体高分子、ポリエピクロルヒドリン、ポリフォスファゼン、ポリシロキサン、ポリビニルピロリドン、ポリビニリデンカーボネート、ポリアクリロニトリル等の高分子化合物に、リチウム塩、または、リチウムを主体とするアルカリ金属塩を配合したもの、又はこれに更にプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン等の高い誘導率を有する有機化合物を配合したものを用いることができる。このようなイオン伝導性高分子組成物の室温におけるイオン導電率は、好ましくは10-5S/cm以上、より好ましくは10-3S/cm以上である。
【0015】
活物質である水溶性高分子化合物で被覆された炭素と上記の結着剤との混合様式としては、両者の粒子が混合した形態、繊維状の結着剤が炭素質物の粒子に絡み合う形で混合した形態、または、結着剤の層が炭素質物の粒子表面に付着した形態など任意の形態をとることができる。
【0016】
炭素と結着剤との混合割合は、炭素に対して結着剤が0.1〜30重量%、特に、0.5〜10重量%であるのが好ましい。結着剤が多過ぎると、電極の内部抵抗が大きくなり好ましくなく、逆に結着剤が少なすぎると、集電体と炭素とが一体にかつ強固に結着した電極とするのが困難となる。
【0017】
電解液としてはプロピレンカーボネート又はプロピレンカーボネートと他の非水溶媒との混合溶媒に、リチウム塩を溶解したものを用いる。プロピレンカーボネートと併用される非水溶媒としては、エチレンカーボネート、クロロエチレンカーボネート、トリフルオロプロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、イソプロピルメチルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、イソプロピルエチルカーボネート、ブチルメチルカーボネート、ブチルエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、スルホラン、3−メチルスルホラン、2,4−ジメチルスルホラン、1,3−ジオキソラン、酢酸メチル、酢酸エチル、ギ酸メチル、ギ酸エチルなどが挙げられる。混合溶媒中のプロピレンカーボネートの占める比率は通常は20重量%以上であり、50重量%以上であるのが好ましい。なお混合溶媒中のプロピレンカーボネート以外の非水溶媒は1種でも2種以上であってもよい。電解質のリチウム塩としては、LiClO4 、LiPF6 、LiBF4 、LiAsF6 、LiCl、LiBr等の無機塩や、LiCF3 SO3 、LiN(SO2 CF3 2 、LiN(SO2 2 5 2 、LiC(SO2 CF3 3 、LiN(SO3 CF3 2 等の有機塩など、非水電解液の電解質として常用されているものを用いればよい。これらのなかでもLiPF6 、LiBF4 又はLiClO4 を用いるのが好ましい。電解質は非水溶媒中に0.5〜2.0モル/Lとなるように溶解するのが好ましい。また電解質は通常は1種類を用いるが、所望ならば2種以上を併用することもできる。
【0018】
非水電解液中には、プロピレンカーボネートよりも高い電位で還元される化合物を含有させる。このような化合物としては、ビニレンカーボネート、カテコールカーボネート、ビニルエチレンカーボネート、フェニルエチレンカーボネートなど、炭素−炭素二重結合を有する環状カーボネートやフェニル基を有する環状カーボネートなどを用いるのが好ましい。これらのなかでも特に好ましいのは、フェニル基を有する環状カーボネートである。また二酸化炭素、二酸化硫黄、ポリサルファイドなども用いることができる。これらの化合物を含有する非水電解液で二次電池を構成すると、充電に際し、これらの化合物が負極活物質である炭素上に良質のパシベーション膜を形成するものと考えられる。その結果、負極活物質である炭素のプロピレンカーボネートを分解させる活性点が、このパシベーション膜で被覆されて不活性化されるので、非水電解液中のプロピレンカーボネートの分解が阻止されるものと考えられる。上述のプロピレンカーボネートよりも高い電位で還元される化合物は、非水電解液中に0.1重量%以上となるように含有させるのが好ましい。含有量の上限は限定的ではないが10重量%以下で十分であり、通常は7重量%以下、特に5重量%以下となるように含有させる。
【0019】
本発明に係るリチウム二次電池は、上述の負極及び非水電解液以外は、常用の部材で構成することができる。正極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵・放出できる金属カルコゲン化合物を用いるのが好ましい。例えばバナジウムの酸化物や硫化物、モリブデンの酸化物や硫化物、クロムの酸化物、チタンの酸化物や硫化物、さらにはこれらの複合酸化物や複合硫化物などが用いられる。またLiMY2 (MはCo、Niなどの遷移金属、Yは酸素又は硫黄)やLiMn2 4 などの複合酸化物も用いられる。さらにはWO3 、CuS、FeO・28VO・75S2 、NaO・CrS2 、NiPS3 、FePS3 、VSe2 、NbSe3 などを用いることもできる。これらの正極活物質で正極を製作するには、負極の場合と同じく、正極活物質に結着剤及びカーボンブラックなどを加えたものを集電体上に塗布すればよい。電解液を保持するセパレーターとしては、ポリオレフィンの不織布や多孔性フィルムなどを用いればよい。
【0020】
【実施例】
以下に実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
【0021】
実施例1
負極の製作;
人造黒鉛(Timcal社製品、KS−44、平均粒径17μm)2gを、ポリアクリル酸の1重量%水溶液50gに加えた。室温で20時間撹拌したのち、濾過して黒鉛を回収し、乾燥した。この黒鉛1gに、ポリフッ化ビニリデン0.1gとN−メチルピロリドン1.3gを加えてスラリーとした。このスラリーを、銅箔上にドクターブレード法(クリアランス=150μm)で塗布したのち乾燥してシート電極を製作した。このシート電解を直径12.5mmの円板状に打抜き、負極とした。
【0022】
非水電解液の調製;
プロピレンカーボネートにLiPF6 を1モル/Lとなるように溶解し、これに更にフェニルエチレンカーボネートを5重量%溶解させて非水電解液とした。
【0023】
半電池の製作;
上記で製作した負極と非水電解液を含浸させたセパレーター、及び正極としての直径12.5mmのリチウム金属板とを用いてコイン型電池を製作した。
【0024】
充放電容量の測定;
上記で製作した半電池を用いて、電流密度0.17mA/cm2 で両極間の電位差が0Vになるまで充電した。次いで0.33mA/cm2 で1.5Vになるまで放電させ、充放電容量を測定したところ、第1回目の放電容量として221mAhr/gの値が得られた。
【0025】
比較例1
実施例1において、非水電解液としてプロピレンカーボネートにLiPF6 を1モル/Lとなるように溶解したものを用いた以外は、実施例1と全く同様にして半電池を製作した。この半電池に電流密度0.17mA/cm2 で充電を行ったところ、電解液の分解が起こって両極間の電位は0.64Vまでしか低下しなかった。
【0026】
実施例2
人造黒鉛(Timcal社製品、SFG−44)3kgに、ナフサ分解装置から得られたエチレンヘビーエンド1kgを加え、20分間撹拌して均一な組成物とした。この混合物63gを黒鉛製の開放容器に入れて焼成炉に収容し、窒素ガス流通下に500℃/hrの昇温速度で1300℃まで加熱し、この温度で1時間保持したのち室温にまで放冷した。焼成物の収量は49gであった。この焼成物を衝撃式粉砕機で粉砕し、粒径5〜50μmのものを分取した。この複合炭素について、実施例1と全く同様にしてポリアクリル酸水溶液による処理を施し、負極活物質とした。この負極活物質を用いた以外は実施例1と全く同様にして半電池を製作し、その第1回目の放電容量を測定したところ280mAhr/gであった。
【0027】
比較例2
実施例2において、非水電解液としてプロピレンカーボネートにLiPF6 を1モル/Lとなるように溶解したものを用いた以外は、実施例2と全く同様にして半電池を製作し充電を行ったところ、電解液の分解が起こって両極間の電位は0.75Vまでしか低下しなかった。

Claims (5)

  1. 正極、負極、セパレーター及びプロピレンカーボネートを含む非水電解液からなり、かつ、該非水電解液がプロピレンカーボネートよりも高い電位で還元される化合物を0.1重量 % 以上7重量 % 以下含有するリチウム二次電池用の負極活物質であって、X線回折による(002)面の面間隔d002が3.37Å以下で、かつ、C軸方向の結晶子の大きさが1000Å以上の黒鉛を、水中で負に帯電する水溶性高分子化合物の水溶液に投入し、該水溶性高分子を該黒鉛の表面に付着させることにより、該黒鉛の少なくとも一部を、水中で負に帯電する水溶性高分子物質で被覆したことを特徴とする負極活物質。
  2. 水溶性高分子がポリアクリル酸又はカルボキシメチルセルロースであることを特徴とする請求項1記載の負極活物質。
  3. プロピレンカーボネートよりも高い電位で還元される化合物がフェニルエチレンカーボネートであることを特徴とする請求項1または2に記載の負極活物質。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の負極活物質及び集電体からなるリチウム二次電池用負極。
  5. 請求項4記載の負極を用いることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
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