JP4124945B2 - バーハンドル車両用操作レバーの握り代調整機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動二輪車を始め、車体前部に操向用のハンドルバーを備える自動三輪車や三・四輪バギー車等のバーハンドル車両のブレーキやクラッチを作動するバーハンドル車両用の操作レバーに係り、詳しくは、操作レバーのレバー本体のノッカーとの間に介装される握り代調整機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動二輪車等のブレーキやクラッチを作動する操作レバーとして、例えば特開平9−263281号公報に示されるものがある。この操作レバーでは、ライダーに握り操作されるレバー本体と、該レバー本体の押動を受けて液圧マスタシリンダやワイヤーを作動するノッカーとに分割された2ピースタイプで、ノッカーとレバー本体との間には握り代調整機構が介装されている。
【0003】
この握り代調整機構は、レバー本体に上面及びノッカー側面とを開口して穿設された車体上下方向のピン孔と、ノッカーのレバー本体側面に設けられたカム当接面と、前記ピン孔に回転自在に装着されるアジャストピンとを備えており、アジャストピンには、中心軸からの距離がそれぞれに異なる多数のカム面を連設したカムクラッチ部が設けられている。レバー本体の車体前面側には戻しばねが縮設されていて、レバー本体をグリップ側へ付勢しており、アジャストピンのカム面とノッカーのカム当接面との当接関係を維持するようにしている。
【0004】
このように構成される握り代調整機構は、アジャストピンをピン孔内で回転させ、カム面のいずれかをノッカーのカム当接面と選択的に当接させることによって、ハンドルバー端部のグリップとその前方のレバー本体との間の握り代を、ライダーの体格や好みに合わせて拡縮できるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のアジャストピンは、単にピン孔に収容されているのみでこれらの間に隙間を持つことから、アジャストピンが車体からの走行振動やアジャスト時の回転で軸方向や半径方向へガタ付いて互いに叩かれ合うこととなり、アジャストピンやレバー本体のピン孔周辺に摩耗溝や圧痕,摺傷跡を生じて、握り代を変更する際にアジャストピンの回転を損なったり操作レバー全体の耐久性を早める結果となっていた。
【0006】
そこで本発明は、ピン孔に装着されたアジャストピンのガタ付きを極力抑制して、握り代調整時のアジャストピンを円滑に回転させることができ、また操作レバー全体の耐久性の向上を図ることのできるバーハンドル車両用操作レバーの握り代調整機構を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1の発明では、ブレーキやクラッチにつながる液圧マスタシリンダやワイヤーを作動する操作レバーを、ハンドルバー端部のグリップ前方に配設されるレバー本体と、該レバー本体のハンドルバー側に配設されるノッカーとに分割して、これらレバー本体とノッカーとをピボットにて枢支し、該レバー本体とノッカーとの間に前記グリップとレバー本体との間の握り代を拡縮する握り代調整機構を備えると共に、該握り代調整機構は、前記レバー本体の少なくとも上面とノッカー側面とに開口する車体上下方向のピン孔と、前記ノッカーに設けられたカム当接面と、前記ピン孔に回転自在に装着されるアジャストピンとを備え、該アジャストピンに、中心軸からの距離がそれぞれに異なる多数のカム面を連続させたカムクラッチ部を設け、該カムクラッチ部のいずれかのカム面を前記ノッカーのカム当接面に選択的に当接させることによって、前記握り代を変更するようになしたバーハンドル車両用操作レバーの握り代調整機構において、前記レバー本体に、前記アジャストピンを半径方向へ弾発するスプリング片と、前記ピン孔周囲のレバー本体上面及び/または下面に敷設されるリテーナ片とを備えたリテーナを取付けている。
【0008】
また、請求項2の発明では、請求項2の発明のリテーナに、レバー本体への装着を許容し、且つ該レバー本体からの脱落を防止する係合手段を設ける。さらに請求項3の発明では、請求項1または2のレバー本体のアジャストピン取付け部分を、上腕と下腕とからなる二股状に形成して、該上腕と下腕とに前記ピン孔を形成し、リテーナのリテーナ片をレバー本体の上腕の上下面を挟む形状とし、アジャストピンには上端に大径の操作ダイヤルを形成して、該操作ダイヤルとカムクラッチ部との間を小径の軸部で連結し、該軸部を上腕のピン孔に装着すると共に、カムクラッチ部を前記上腕と下腕との間に配設し、操作ダイヤルを上腕の上側に配設する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の形態例を図面に基づいて説明する。
【0010】
図1〜図4は本発明の第1形態例を示し、図1はレバー本体と握り代調整機構の分解斜視図、図2は同じく握り代調整機構の一部断面平面図、図3はハンドルバーに取付けされたブレーキ用液圧式マスタシリンダ装置の一部断面平面図、図4は図3のIV−IV断面図である。
【0011】
バーハンドル車両の車体前部で前輪を操向するハンドルバー1の右端にはアクセルグリップ2が配設され、該アクセルグリップ2の車体前方やや車体内側位置に、液圧マスタシリンダ3と操作レバー4とからなるフロントブレーキ用の液圧マスタシリンダ装置5が取付けられている。
【0012】
液圧マスタシリンダ3は、図3に示されるように、シリンダボディ6と一体の取付けブラケット6aとホルダ7とでハンドルバー1を包持し、これらをボルト8で締結してハンドルバー1の車体前部側に配設されている。シリンダボディ6には、有底のシリンダ孔9が車体右側端部を開口して設けられ、該シリンダ孔9にピストン10が液密且つ移動可能に内層されており、該ピストン10とシリンダ孔9の底壁との間に液圧室11が画成されている。
【0013】
操作レバー4は、アクセルグリップ2の車体前方に配設されるレバー本体12と、作用腕13bをシリンダ孔9のピストン10の後端に当接させて、レバー本体12のハンドルバー側に配設されるノッカー13とに分割された2ピースタイプで、いずれもシリンダボディ6の車体前部側へ突出する上下一対のレバーホルダ6b,6bにピボット14を用いて枢着されている。
【0014】
液圧室11のピストン10とシリンダ孔9の底壁との間には、コイル状の戻しばね15が縮設されており、非作動時のピストン10は、戻しばね15の弾発力によってシリンダ孔9を開口部方向へ付勢され、該シリンダ孔9の開口端より突出するピストン10の後端部を、ノッカー13の作用腕13bに当接させて後退限を規制されている。
【0015】
シリンダボディ6の底壁に突出するボス部6cには、ユニオン孔16が液圧室11に連通して設けられており、該ユニオン孔16にユニオンボルトを用いてブレーキホース(いずれも図示しない)が連結され、操作レバー4の握り操作によって液圧室11に発生した液圧を、ユニオン孔16からブレーキホースを通してフロントブレーキへ供給するようにしている。
【0016】
レバー本体12は、上腕12c及び下腕12dとの二股腕でなる回動基部12aと、該回動基部12aからアクセルグリップ2の車体前部側へ緩やかに湾曲して延びる握り操作部12bとからなっている。またノッカー13は、板状の回動基部13aと、レバー本体12の回動基部12a及びピストン10の後端部との間に配設される上述の作用腕13bと、回動基部13aからシリンダボディ6の車体前部側壁とレバー本体12の回動基部12aとの間に突出するストッパ片13cとで構成されている。
【0017】
ノッカー13は、回動基部13aをレバー本体12の回動基部12aの上腕12cと下腕12dとの間に差し込み、該上腕12c及び下腕12dと回動基部13aとにスリーブ17を挿通してレバー本体12に仮組みされ、さらに双方の回動基部12a,13aをシリンダボディ6のレバーホルダ6b,6bの間に差し込んで、レバーホルダ6b,6bとスリーブ17とに前述のピボット14を挿通し、該ピボット14の下端にナット18を螺着してそれぞれ回動可能に軸支される。
【0018】
レバー本体12とノッカー13は、作用腕13bとピストン10との当接によってピボット14を支点に図3の反時計方向へ付勢され、非作動持の後退限をストッパ片13cとシリンダボディ6の車体前面壁との当接によって規制されると共に、アクセルグリップ2とレバー本体12の握り操作部12bとの間に所定の握り代が設定される。
【0019】
レバー本体12の回動基部12aとノッカー13の作用腕13bとの間には握り代調整機構20が介装され、この握り代調整機構20を用いてアクセルグリップ2とレバー本体12の握り操作部12bとの間の握り代を、ライダーの体格や好みに応じて拡縮調整できるようにしている。また、回動基部12aの上腕12cとノッカー13のストッパ片13cとの間には戻しばね21が縮設され、該戻しばね21によってレバー本体12とノッカー13とを互いに離反方向に弾発して、非作動持における両者のガタ付きを防止するようにしている。
【0020】
握り代調整機構20は、レバー本体12の回動基部12aに上面及びノッカー側面とに開口して設けられるピン孔22と、該ピン孔22に回動自在に装着されるアジャストピン23と、回動基部12aとアジャストピン23との間に配設されるリテーナ24と、ノッカー13の作用腕13bに設けられるカム当接面13dと、アジャストピン23の操作ダイヤル23d上面に表記される数値25と、レバー本体12の回動基部12a上面の前記ピン孔22の近傍に刻設される指標26とからなっている。
【0021】
レバー本体12のピン孔22は、回動基部12aの上腕12cに連続して設けられるざぐり面12e及び軸挿通孔12fと、下腕12dに底壁12hを残して凹設される軸受孔12gとからなっている。ピン孔22を構成するこれらざぐり面12eと軸挿通孔12fと軸受孔12gとは、上腕12cまたは下腕12dの上面と作用腕13b側とへそれぞれ開口し、作用腕13bと反対側の奥部がいずれも半円形状に形成されると共に、この半円形状に連続する作用腕13b側がストレートの対向壁となっている。
【0022】
ざぐり面12eの対向壁には、係止溝12i,12iがくさび状に凹設されており、該係止溝12i,12iにリテーナ24の係止片24e,24eが係着されている。軸挿通孔12fと軸受孔12g奥部の半円形状は、アジャストピン23の軸部23b,23cと同径に形成され、また軸挿通孔12fの対向壁は、奥部の半円形状よりも幅広に形成されている。
【0023】
アジャストピン23は、中間部のカムクラッチ部23aと、該カムクラッチ部23aの上下に連続する小径の軸部23b,23cと、上側の軸部23bの上端に位置する大径の操作ダイヤル23dとからなっている。カムクラッチ部23aは、外周に等分された5つのカム面23eを、アジャストピン23の中心軸からそれぞれ異なる距離に設定した変形五角形に形成されている。軸部23b,23cは、ピン孔22の軸挿通孔12fや軸受孔12gの半円形状と同径に形成され、また操作ダイヤル23dの上面には、アジャストピン23の回動位置を示す前述の数値25がカムクラッチ部23aの5つのカム面23eに対応して設けられている。
【0024】
前記リテーナ24は、ざぐり面12eと略同一形状のU字状の上リテーナ片24aと、該上リテーナ片24aの下側に軸挿通孔12f周囲の上腕12cの厚さに相当する間隔で平行に離間するやや小さなU字状の下リテーナ片24bとの一端部両側間を、軸挿通孔12f周囲の上腕12cの厚さに略相当するリム部24c,24cで連結したもので、各リテーナ片24a,24bの内側を軸挿通孔12fよりも大きな開口部24dとしている。
【0025】
上リテーナ片24aの両外側部には係止片24e,24eが設けられ、また上リテーナ片24aの両内側部には、スプリング片24f,24fが対向して設けられており、このスプリング片24f,24fとざぐり面12eの係止溝12i,12iとで本形態例の係合手段27が構成されている。
【0026】
係止片24e,24eは、一端部方向へ向けて外開きに傾斜しており、またスプリング片24f,24fは、開口部24dの一端部側に対向して突出し、さらに下リテーナ片24b方向へおよそリム部24c,24cに相当する長さで突出すると共に、開口部24dの奥部に向けて湾曲する対称形状に形成されている。スプリング片24f,24fの開口部奥部側の先端間にはアジャストピン差し込み用の間隙C1が設定されており、この隙間C1はアジャストピン23の軸部23bの径より狭く設定されている。
【0027】
このように構成されるリテーナ24は、双方のリテーナ片24a,24bを、レバー本体12の作用腕13b側より軸挿通孔12f周囲の上腕12c上下に差し入れて、リム部24c,24cをレバー本体12の作用腕側面に当接させることにより上腕12cに取付けられ、スプリング片24f,24fが軸挿通孔12fの対向壁間に先端を軸挿通孔12fの奥部方向に向けながら、対向配置される。
【0028】
上リテーナ片24aの係止片24e,24eは、上述の差し込み時に、ざぐり面12eの内側壁との摺接によって上リテーナ片24a側へ撓みながら押し込まれていき、リム部24c,24cがレバー本体12の作用腕側面に当接した装着状態では係止溝12i,12iの内側へ位置し、該係止溝12i,12i内へ自由状態に拡がる。係止溝12i内に位置した係止片24eは、リテーナ24に作用腕13b方向の外力が作用した場合に、係止溝12iの作用腕側壁に当接してリテーナ24の抜けを防止する。
【0029】
上述のようにリテーナ24を上腕12cに取付けたのち、アジャストピン23をピン孔22の開口から差し込む。アジャストピン23の上側の軸部23bは、リテーナ24のスプリング片24f,24fの高さに位置し、該スプリング片24f,24fを左右に押し拡げながらこれらの間の間隙C1を差し込まれていく。そして、上側の軸部23bがスプリング片24f,24fの間を通過すると、軸部23bが上リテーナ片24a内の開口部24dの奥側に位置し、左右に押し拡げられていたスプリング片24f,24fが原形に復帰して、その先端が上側の軸部23bに弾接し、アジャストピン23がその半径方向である作用腕13bと反対方向へ押圧される。
【0030】
この取付けにより、アジャストピン23の操作ダイヤル23dが上リテーナ片24a上に載って、アジャストピン23の全体が吊持され、カムクラッチ部23aが上腕12cと下腕12dとの間に位置すると共に、下側の軸部23cの下端が底壁12hとの間に間隙を残して軸受孔12gに収容される。カムクラッチ部23aの作用腕13b側には、作用腕13bの先端側が回り込み、この先端側に設定された上述のカム当接面13dがカムクラッチ部23aのカム面23eのいずれかと常時当接し、アクセルグリップ2とレバー本体12の握り操作部12bとの間に所定の握り代が設定される。
【0031】
また、上述の握り代を変更する場合には、レバー本体12を戻しばね21の弾発力に抗して反握り方向(車体前部方向)へ回動し、カムクラッチ部23aのカム面23eとノッカー13のカム当接面13dとの当接を一端解除する。次に、この状態を保持しながら、操作ダイヤル23dを操作してアジャストピン23を回動し、操作ダイヤル23d上の所望の数値25を指標26に合わせることにより、これに対応する他のカム面23eをピン孔22の作用腕側開口へ向ける。
【0032】
そして、レバー本体12の反握り方向の回動を解除して、レバー本体12を戻しばね21の付勢力によって握り方向へ回動し、アジャストピン23の他のカム面23eをノッカー13のカム当接面13dに当接させることにより、レバー本体12とアクセルグリップ2との間に異なった握り代が設定される。
【0033】
本形態例は以上のように、レバー本体12に形成されたピン孔22周囲の上腕12cの上下面をリテーナ片24a,24bで挟んでリテーナ24を取付け、該リテーナ24のスプリング片24f,24fによって、アジャストピン23を軸挿通孔12fの奥部へ弾性的に押し付けるので、ピン孔22に装着されたアジャストピン23の半径方向のガタ付きを極力抑制する。さらにスプリング片24f,24fの先端間の間隔は、アジャストピン23の軸部23bの径より狭く設定されているので、アジャストピン23がピン孔22から抜けるのを有効に防止することができ、特に上述の握り代調整でレバー本体12とノッカー13とを引き離した際にアジャストピン23が脱落することがなくなって、握り代調整作業を短時間で簡便に行えるようになる。
【0034】
また、ピン孔22内に吊持されるアジャストピン23が、車体からの走行振動や握り代を調整する際の回動によって軸方向へガタ付くことがあっても、上腕12cの上下面を挟むリテーナ24のリテーナ片24a,24bが上腕12cとカムクラッチ部23a及び操作ダイヤル23dとの当接を防止する。この結果、上腕12cやカムクラッチ部23a,操作ダイヤル23dに摩耗溝や圧痕,摺傷跡を生じにくくなり、握り代を変更する際にアジャストピン23の回転が円滑に行えると共に、操作レバー4全体の耐久性を高めることができる。
【0035】
さらに、リテーナ24のスプリング片24f,24fとざぐり面12eの係止溝12i,12iとで構成される係合手段27は、リテーナ24をレバー本体12の上腕12cへワンタッチで装着することかでき、またリテーナ24が上腕12cから脱落するのを有効に防止する。
【0036】
図5及び図6は、本発明の第2形態例を示すもので、図5はレバー本体と握り代調整機構の分解斜視図、図6は図5の要部断面平面図で、第1形態例と同一の部分には同一の番号を付して詳細な説明は省略する。
【0037】
本形態例の握り代調整機構30は、レバー本体12のざぐり面12k上に、上腕12c内の軸挿通孔12fの奥部を囲う係合段部12mが半円形に隆起して設けられ、第1形態例に用いた係止溝は省略されている。上腕12cに装着されるリテーナ24では、第1形態例に用いた係止片が省略されており、本形態例の係合手段31は、ざぐり面12e上の係合段部12mと、内側に開口部24dを有する上リテーナ片24aとで構成されている。
【0038】
リテーナ24は、第1形態例と同様に、上下のリテーナ片24a,24bを、レバー本体12の作用腕13b側より軸挿通孔12f周囲の上腕12c上下に差し入れて取付けされ、ざぐり面12eに敷設される上リテーナ片31aの先端側が係合段部12mに引っ掛かることによって、抜け止めされる。
【0039】
尚、上述の各形態例では、上リテーナ片と下リテーナ片とでピン孔周囲の上腕の上下面を挟む構造で説明したが、本発明のリテーナはこれに限らず、レバー本体上面または下面とアジャストピンとの当接を防止できればよく、リテーナ片は一つであっても差し支えない。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、発明のバーハンドル車両用操作レバーの握り代調整機構によれば、リテーナのスプリング片によって、アジャストピンをピン孔の奥部へ弾性的に押し付けるので、ピン孔内に装着されたアジャストピンの半径方向のガタ付きを極力抑制することができる。また、ピン孔内のアジャストピンが、車体からの走行振動や握り代を調整する際の回動によって軸方向へガタ付くことがあっても、アジャストピンやレバー本体のピン孔周辺の摩耗溝や圧痕,摺傷跡の発生を極力防止するので、握り代を変更する際のアジャストピンの回転を良好に行うことができ、さらに操作レバー全体の耐久性を高めることができる。
【0041】
また、上述の握り代調整機構に係合手段を設けたことにより、リテーナをレバー本体へワンタッチで簡便に装着することかでき、またリテーナレバー本体から脱落するのを有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1形態例を示すレバー本体と握り代調整機構の分解斜視図
【図2】 本発明の第1形態例を示す要部断面図
【図3】 本発明の第1形態例を示すバーハンドル車両用操作レバーの一部断面正面図
【図4】 図3のIV−IV断面図
【図5】 本発明の第2形態例を示すレバー本体と握り代調整機構の分解斜視図
【図6】 本発明の第2形態例を示す要部断面平面図
【符号の説明】
1…ハンドルバー、4…操作レバー、12…レバー本体、12a…回動基部、12b…握り操作部、12c…上腕、12d…下腕、12i…係合溝、13…ノッカー、20…握り代調整機構、22…ピン孔、23…アジャストピン、23a…カムクラッチ部、23b,23c…軸部、23d…操作ダイヤル、23e…カム面、24…リテーナ、24a,24b…リテーナ片、24e…係止片、24f…スプリング片
Claims (3)
- ブレーキやクラッチにつながる液圧マスタシリンダやワイヤーを作動する操作レバーを、ハンドルバー端部のグリップ前方に配設されるレバー本体と、該レバー本体のハンドルバー側に配設されるノッカーとに分割して、これらレバー本体とノッカーとをピボットにて枢支し、該レバー本体とノッカーとの間に前記グリップとレバー本体との間の握り代を拡縮する握り代調整機構を備えると共に、該握り代調整機構は、前記レバー本体の少なくとも上面とノッカー側面とに開口する車体上下方向のピン孔と、前記ノッカーに設けられたカム当接面と、前記ピン孔に回転自在に装着されるアジャストピンとを備え、該アジャストピンに、中心軸からの距離がそれぞれに異なる多数のカム面を連続させたカムクラッチ部を設け、該カムクラッチ部のいずれかのカム面を前記ノッカーのカム当接面に選択的に当接させることによって、前記握り代を変更するようになしたバーハンドル車両用操作レバーの握り代調整機構において、前記レバー本体に、前記アジャストピンを半径方向へ弾発するスプリング片と、前記ピン孔周囲のレバー本体上面及び/または下面に敷設されるリテーナ片とを備えたリテーナを取付けたことを特徴とするバーハンドル車両用操作レバーの握り代調整機構。
- 前記リテーナに、前記レバー本体への装着を許容し、且つ該レバー本体からの脱落を防止する係合手段を設けたことを特徴とする請求項1記載のバーハンドル車両用操作レバーの握り代調整機構。
- 前記レバー本体のアジャストピン取付け部分を、上腕と下腕とからなる二股状に形成して、該上腕と下腕とに前記ピン孔を形成し、前記リテーナのリテーナ片を前記レバー本体の上腕の上下面を挟む形状とし、前記アジャストピンには上端に大径の操作ダイヤルを形成して、該操作ダイヤルと前記カムクラッチ部との間を小径の軸部で連結し、該軸部を前記上腕のピン孔に装着すると共に、前記カムクラッチ部を前記上腕と下腕との間に配設し、前記操作ダイヤルを前記上腕の上側に配設したことを特徴とする請求項1または2記載のバーハンドル車両用操作レバーの握り代調整機構。
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