JP4124529B2 - 双方向catvシステムの中継増幅器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、センタ装置から端末側に至る信号伝送用の伝送線上に設けられて、この伝送線を双方向に流れる信号を各々増幅する双方向CATVシステムの中継増幅器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、双方向CATVシステムにおいて、センタ装置に接続された幹線や幹線から分岐した分岐線に設けられて、これらの伝送線を双方向に流れる信号を各々増幅する中継増幅器(具体的には、幹線増幅器,幹線分岐増幅器,幹線から分岐した分岐線に設けられる中継増幅器や分岐増幅器等)には、センタ装置から端末側に伝送される下り信号を増幅する下り信号増幅回路と、端末側からセンタ装置側に伝送される上り信号を増幅する上り信号増幅回路とが内蔵されている。
【0003】
そして、下り信号増幅回路の前段及び上り信号増幅回路の後段には、夫々、入力レベル調整回路及び出力レベル増幅回路が設けられている。
この入力レベル調整回路は、中継増幅器に接続されるセンタ装置側伝送線の線路長が設定値よりも短く、この伝送線による下り信号の減衰量が小さい場合に、伝送線における下り信号の減衰特性と同様な減衰特性で下り信号を減衰させ、下り信号増幅回路への下り信号の入力レベルを予め設定された所定レベルに調整するためのもの(擬似線路;所謂BON回路)である。また、出力レベル調整回路は、同様にセンタ装置側伝送線の線路長が設定値よりも短く、センタ装置側伝送線で生じる上り信号の減衰量が小さい場合に、伝送線での上り信号の減衰特性に合わせて上り信号を減衰させることにより、センタ装置側伝送線上に設けられた前段の伝送機器(或いはセンタ装置)への上り信号の入力レベルを、予め設定された所定レベルにするためのもの(擬似線路;所謂BON回路)である。
【0004】
つまり、センタ装置側伝送線の線路長が予め想定した規定値よりも短い場合であっても、入力レベル調整回路及び出力レベル調整回路により、各信号(下り信号及び上り信号)の信号レベルを調整できるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このように構成された中継増幅器では、伝送線の減衰特性(即ち伝送線の線路長)に応じて、入力レベル調整回路及び出力レベル調整回路を夫々調整しなければならず面倒である。
【0006】
特に最近では、端末側からセンタ装置側に伝送可能な情報量を多くするために、上り信号の伝送周波数帯として、下り信号の周波数帯よりも低い従来の周波数帯だけでなく、下り信号の周波数帯よりも高い周波数帯を使用し、これら各伝送周波数帯を使って、より多いチャンネルの上り信号を伝送できるようにした双方向CATVシステムも提案されている。この種のシステムにおいて使用される中継増幅器では、高周波数帯の上り信号(以下、上りH信号という)、低周波数帯の上り信号(以下、上りL信号という)を夫々増幅するための別個の増幅回路が必要であり、そしてその各増幅回路の後段には、上述の出力レベル調整回路が夫々設けられる。
【0007】
つまり、上りH信号及び上りL信号を夫々増幅可能に構成された中継増幅器においては、センタ装置側伝送線の線路長が短い場合、下り信号、上りH信号及び上りL信号の信号レベルを調整するために、入力レベル調整回路及び2つの出力レベル調整回路を調整しなければならず、その工数が更に多くなっていた。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、双方向CATVシステムの伝送線を流れる下り信号及び上り信号を夫々増幅する中継増幅器において、伝送線の線路長に応じた各信号の信号レベルの調整にかかる手間を軽減することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記課題を解決するためになされた本発明(請求項1記載)の双方向CATVシステムの中継増幅器(以下、単に「中継増幅器」という。)において、センタ装置側よりセンタ装置側伝送線を介して入力される下り信号は、センタ装置側フィルタ回路を介して下り信号増幅回路に入力される。すると、下り信号増幅回路は、その下り信号を増幅し、端末側フィルタ回路を介して端末側伝送線上に出力させる。
また、端末側より端末側伝送線を介して入力される上り信号は、下り信号よりも周波数の低い上りL信号と、下り信号よりも周波数の高い上りH信号とからなり、これら各上り信号は、端末側フィルタ回路を介して、上りL信号増幅回路及び上りH信号増幅回路にそれぞれ入力される。そして、上りL信号増幅回路及び上りH信号増幅回路は、上りL信号及び上りH信号をそれぞれ増幅し、センタ装置側フィルタ回路を介してセンタ装置側伝送線上に出力させる。
【0010】
また、センタ装置側フィルタ回路とセンタ装置側伝送線との間には、入出力レベル調整回路が設けられている。従って、この入出力レベル調整回路を調整することにより、センタ装置側伝送線における各信号(下り信号、上りL信号及び上りH信号)の減衰特性と同等な減衰特性で、各信号を減衰させることができる。
すなわち、入出力レベル調整回路は、下り信号がセンタ装置側伝送線からセンタ装置側フィルタ回路に入力される際に、その信号レベルを、センタ装置側伝送線と同様の減衰特性で減衰させると共に、上りL信号及び上りH信号がセンタ装置側フィルタ回路からセンタ装置側伝送線上に出力される際に、その信号レベルを、センタ装置側伝送線と同様の減衰特性で減衰させるよう構成されており、使用者は、この入出力レベル調整回路を調整して各信号の減衰量を調整することができ、各信号の信号レベルを調整することができる。
【0011】
ここで、「伝送線における信号の減衰特性」とは、伝送線の単位長さ当たりの、各周波数における減衰量であり、伝送線固有の性質である。すなわち、伝送線による信号の減衰量は伝送線の線路長に応じて大小様々な値をとり、減衰量を縦軸にとり、周波数を横軸にとったグラフは、線路長に応じて縦軸方向の大きさは変わるが、その形状は、線路長に依存せず伝送線固有の形状となる。従って、減衰特性は、上記グラフの形状で表される。そして「入出力レベル調整回路が、伝送線における信号の減衰特性と同様の減衰特性を有し、信号の減衰量を調整可能」とは、入出力レベル調整回路による信号の減衰量を縦軸にとり、周波数を横軸にとったグラフの形状が、伝送線の減衰特性のグラフと同形状をとり、調整によりその縦軸方向の大きさを変更可能であることを意味する。
【0012】
このように、本発明の中継増幅器においては、従来の様に、下り信号の信号レベルは入力レベル調整回路にて調整し、一方上り信号の信号レベルは出力レベル調整回路にて調整するのではなく、センタ装置側伝送線とセンタ装置側フィルタ回路との間に設けられ、下り信号及び上り信号の周波数帯においてセンタ装置側伝送線と同様の減衰特性を有する入出力レベル調整回路にて、各信号を減衰させ、その信号レベルを同時に調整するようにしている。
【0013】
従って、本発明の中継増幅器によれば、1つの入出力レベル調整回路で、下り信号、上りL信号及び上りH信号の信号レベルを同時に調整できるので、各信号の信号レベルの調整にかかる手間が軽減される。また、従来装置では入力レベル調整回路及び出力レベル調整回路を構成する回路が夫々必要であったが、本発明の中継増幅器では入出力レベル調整回路だけでよいので部品数が少なくなり、小型・低廉化を図ることができる。
【0014】
ところで、以上のような入出力レベル調整回路によれば、センタ装置側伝送線と同様な減衰特性にて、各信号を減衰させてその信号レベルを調整できる。しかしセンタ装置側伝送線上には、中継増幅器だけでなく、例えば分岐器、分配器等、周波数に関係なく一定の減衰量(平坦損失)を有する機器が設けられることがあり、その場合には、前段の伝送機器(或いはセンタ装置)と当該中継増幅器の各増幅回路(下り信号増幅回路、上りL信号増幅回路及び上りH信号増幅回路)との間における各信号の減衰特性は、センタ装置側伝送線における減衰特性とは異なるものとなる。その結果、下り信号増幅回路へ入力される下り信号の入力レベルや、前段の伝送機器(或いはセンタ装置)へ入力される上りL信号及び上りH信号の入力レベルが、あらかじめ規定されたものとは異なるものとなってしまう。
【0015】
そこで本発明の中継増幅器においては、センタ装置側フィルタ回路とセンタ装置側伝送線との間に、更に、入出力レベル調整回路による減衰特性を調整可能な減衰特性調整回路が設けられている。このため、本発明によれば、例えば、センタ装置側伝送線上に平坦損失を有する機器が挿入されても、そのセンタ装置側伝送線固有の減衰特性と同様な減衰特性で各信号を減衰させ、下り信号増幅回路へ入力される下り信号の入力レベルや、前段の伝送機器(或いはセンタ装置)へ入力される上り信号の入力レベルを、予め定められた所定レベルにすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施例を図面と共に説明する。
図1は、本発明が適用された実施例の中継増幅器の概略構成を表すブロック図である。
【0017】
本実施例の中継増幅器は、センタ装置側から端末側には、所定周波数帯(例えば、70MHz〜550MHz帯)の下り信号(図1に点線矢印で示す)を伝送し、端末側からセンタ装置側には、下り信号よりも周波数の低い所定周波数帯(例えば、10MHz〜55MHz帯)の上りL信号(図1に実線矢印で示す)と、下り信号よりも周波数の高い所定周波数帯(例えば、650MHz〜770MHz帯)の上りH信号(図1に一点鎖線矢印で示す)とを伝送するように構成された双方向CATVシステムにおいて、これら各信号を幹線や分岐線等の伝送線上で双方向に増幅するのに使用されるものである。
【0018】
図1に示す様に、この中継増幅器は、センタ装置側伝送線に接続される入力端子Tinと、カットオフ周波数70MHzのハイパスフィルタ(以下、HPFと記載する)10と、カットオフ周波数550MHzのローパスフィルタ(以下、LPFと記載する)12とからなる下り信号入力経路を介して、センタ装置側から伝送されてきた下り信号を取り込み、その取り込んだ下り信号を下り信号増幅回路14にて増幅し、その増幅後の下り信号を、カットオフ周波数550MHzのLPF16と、カットオフ周波数70MHzのHPF20と、端末側伝送線に接続される出力端子Tout とからなる下り信号出力経路を介して、端末側伝送線上に出力するよう構成されている。
【0019】
下り信号増幅回路14は、端末側伝送線が予め規定された長さであるとの想定の下に、下り信号の周波数帯域(70MHz〜550MHz)において、その端末側伝送線の減衰特性に応じた増幅特性を有するよう構成されたものである。
そして、下り信号入力経路上のHPF10およびLPF12、並びに、下り信号出力経路上のLPF16およびHPF20は、夫々、これら各経路を通過する信号を、下り信号の周波数帯(70MHz〜550MHz)の信号成分に規制するバンドパスフィルタを構成し、その規制した周波数帯域の信号のみを下り信号増幅回路14に増幅させるよう機能する。
【0020】
更に、この中継増幅器には、上りH信号を増幅するために、その周波数帯域(650MHz〜770MHz)で予め設定された所定の増幅特性を有する上りH信号増幅回路24、および、上りL信号を増幅するために、その周波数帯域(10〜55MHz)で予め定められた増幅特性を有する、上りL信号増幅回路34が備えられている。これら上りH信号増幅回路24および上りL信号増幅回路34の増幅特性は、センタ装置側伝送線が予め規定された長さであるとの想定の下に、夫々、上りH信号の周波数帯域(650MHz〜770MHz)および上りL信号の周波数帯域(10MHz〜55MHz)において、そのセンタ装置側伝送線上に設けられた前段の伝送装置までの減衰特性に応じた増幅特性を有するよう予め設定されている。
【0021】
なお、本実施例の中継増幅器においては、センタ装置側伝送線の線路長が規定値である場合、減衰量が10MHzにて3.0dB、55MHzにて7.2dB、70MHzにて8.2dB、550MHzにて24.6dB、650MHzにて26.9dB、770MHzにて29.6dBとなるものと想定して、各増幅回路の特性を設定している。
【0022】
上りH信号は、端末側伝送線上を伝送されてくると、出力端子Tout と、HPF20と、カットオフ周波数650MHzのHPF22とからなる上りH信号入力経路を介して、上りH信号増幅回路24に入力される。そして上りH信号は、上りH信号増幅回路24による増幅後、カットオフ周波数650MHzのHPF26と、HPF12と、入力端子Tinとからなる上りH信号出力経路を介して、センタ装置側伝送線上に出力される。即ち、上りH信号入力経路上のHPF20および22、並びに、上りH信号出力経路上のHPF26および10は、当該中継増幅器が設けられる伝送線上を流れる各信号の内、上りH信号のみを選択的に通過させて、上りH信号増幅回路24に増幅させる。
【0023】
一方、上りL信号は、出力端子Tout と、カットオフ周波数55MHzのLPF30とを介して、上りL信号増幅回路34に入力され、上りL信号増幅回路34により増幅された後、カットオフ周波数55MHzのLPF40と、入力端子Tinとからなる上りL信号出力経路を介して、センタ装置側伝送線上に出力される。即ち、上りL信号入力経路上のLPF30および上りL信号出力経路上のLPF40は、当該中継増幅器が設けられる伝送線上を流れる各信号の内、上りL信号のみを選択的に通過させて、上りL信号増幅回路34に増幅させる。
【0024】
この結果、センタ装置側伝送線上には、HPF12およびLPF32を介して、上りH信号と上りL信号とを混合した上り信号が出力されることになる。
なお、HPF10、LPF12、HPF26およびLPF40が、センタ装置側フィルタ回路として機能し、LPF16、HPF20、HPF22およびLPF30が端末側フィルタ回路として機能する。そして、上りH信号増幅回路24および上りL信号増幅回路34が、上り信号増幅回路として機能する。
【0025】
さて、入力端子Tinと、HPF10およびLPF40との間には、更に、入出力レベル調整回路42および減衰特性調整回路として機能するイコライザ44が設けられている。
この入出力レベル調整回路42は、入力端子Tinに接続されるセンタ装置側伝送線の線路長が設定値よりも短く、この伝送線で生じる各信号(即ち、下り信号、上りL信号および上りH信号)の減衰量が小さい場合に、これらの信号の周波数帯域(10MHz〜770MHz)において、減衰量の不足分を補うためのものであり、下り信号増幅回路14への下り信号の入力レベル、および前段の伝送機器(或いはセンタ装置)への各上り信号の入力レベルを予め設定されたレベルを、夫々予め定められたレベルに調整する。
【0026】
即ち、入出力レベル調整回路42は、センタ装置側伝送線と同等の減衰特性を有し、図2に示す如く、10MHz〜770MHzの周波数帯域全体にわたり減衰量が「0」である状態と、実線で示す様に、周波数に対して所定の傾きの減衰特性(実線で示す)を有する状態の間で、各信号の減衰量を調整可能に構成されている。図2の実線の状態では、センタ装置側伝送線の線路長が設定値である場合と同じ減衰量が得られる。
【0027】
イコライザ44は、センタ装置側伝送線上に、例えば平坦損失を持つ機器(例えば分配器等)が挿入された場合に、各信号の周波数帯域(10MHz〜770MHz)において、入出力レベル調整回路42による各信号の減衰特性を調整して、下り信号増幅回路14への下り信号の入力レベル、および前段の伝送機器(或いはセンタ装置)への各上り信号の入力レベルを、夫々予め設定されたレベルに調整するためのものである。具体的には、センタ装置側伝送線上に、機器が何等挿入されていない場合、イコライザ44による減衰量は、図3にて実線で示す様に、10MHzにて7.2dB、55MHzにて6.0dB、70MHzにて5.8dB、550MHzで1.4dB、650MHzにて0.7dB、770MHzにて0dBという減衰量が得られるよう設定されている。
【0028】
そして、例えば、平坦損失を有する機器がセンタ装置側伝送線上に挿入された場合は、イコライザ44は次の様に調整される。例えば、その平坦損失が4dBであるとすると、下り信号増幅回路14への下り信号の入力レベル、および前段の伝送機器(或いはセンタ装置)への各上り信号の入力レベルを、夫々予め定められたレベルに調整するためには、まず、入出力レベル調整回路42および平坦損失4dBを含めたセンタ装置側伝送線上での減衰量を、770MHzにおいて29.6dBとする必要がある。
【0029】
そのため、4dBの平坦損失を除き、センタ装置側伝送線および入出力レベル調整回路42による減衰量が770MHzにて25.6dB(=29.6dB−4dB)となるよう、入出力レベル調整回路42を調整する。この入出力レベル調整回路42の調整により、センタ装置側伝送線および入出力レベル調整回路42による減衰量が、770MHzにおいて、29.6dBから25.6dBに変更されると、他の周波数においても、それと略等しい割合(即ち25.6dB/29.6dB)で変化し、例えば10MHzにて2.6(=3.0dB×25.6dB/29.6dB)dB、55MHzにて6.2dB、70MHzにて7.1dB、550MHzにて21.2dB、650MHzにて23.3dBの減衰量となる。
【0030】
この結果、平坦損失4dBを含めたセンタ装置側伝送線および入出力レベル調整回路42による減衰量は、770MHzにて29.6dBとなり設定値通りとすることができるが、770MHzより小さい周波数帯域では、10MHzにて6.6dB(=4dB+2.6dB)、55MHzにて10.2dB、70MHzにて11.1dB、550MHzにて25.2dB、650MHzにて27.3dBとなる。
【0031】
つまり、線路長が規定値であるセンタ装置側伝送線における減衰量と比較して、10MHzにて3.6dB(=6.6dB−3dB)、55MHzにて3.0dB、70MHzにて2.9dB、550MHzにて0.6dB、650MHzにて0.4dBだけ、減衰量が超過してしまう。
【0032】
そこで、イコライザ44による減衰量を、図3に示す様に、各信号の周波数帯域(10MHz〜770MHz)において、一点鎖線で示す減衰特性(10MHzにて3.6dB、55MHzにて3.0dB、70MHzにて2.9dB、550MHzにて0.7dB、650MHzにて0.4dB、770MHzにて0dB)となるよう変更する。即ち、各信号の周波数帯域(10MHz〜770MHz)において、イコライザ44による減衰量を減少(例えば、10MHzにて3.6dB、55MHzにて3.0dB、70MHzにて2.9dB、550MHzにて0.7dB、650MHzにて0.4dB)させることにより、下り信号増幅回路14への下り信号の入力レベル、および前段の伝送機器(或いはセンタ装置)への各上り信号の入力レベルを予め設定されたレベルを、夫々予め定められたレベルに調整するのである。
【0033】
なお、8dBの平坦損失を有する機器がセンタ装置側伝送線上に挿入された場合には、センタ装置側伝送線および入出力レベル調整回路42による減衰量が、770MHzにおいて21.6dB(=29.6dB−8dB)となるよう入出力レベル調整回路42を調整すると共に、イコライザ44を、その減衰特性が各信号の周波数帯域(10MHz〜770MHz)に亘り、0dBとなるよう調整する。
【0034】
このように、入出力レベル調整回路42およびイコライザ44を調整することにより、前段の伝送装置(或いはセンタ装置)と当該中継増幅器との間での各信号の減衰量を、線路長が規定値であるセンタ装置側伝送線上での減衰量と等しくして、下り信号増幅回路14に入力される下り信号の信号レベルおよび前段の伝送装置(或いはセンタ装置)に入力される上り信号の信号レベルは、夫々予め定められたレベルに調整される。
【0035】
なお、本実施例の中継増幅器においては、入力端子Tinと入出力レベル調整回路42との間、並びに、出力端子Tout とHPF20およびLPF30との間に、夫々、当該中継増幅器が設けられる伝送線に落雷等によって誘起される高電圧から内部回路を保護するための耐雷フィルタ46、48が設けられている。
【0036】
以上説明したように、本実施例の中継増幅器においては、HPF10およびLPF40とセンタ装置側伝送線との間に設けられた入出力レベル調整回路42は、センタ装置側伝送線における各信号(下り信号および上り信号)の減衰特性と同等な減衰特性で、各信号を減衰させ、それぞれの信号レベルを調整する。すなわち、入出力レベル調整回路42は、下り信号がセンタ装置側伝送線からHPF10に入力される際に、その信号レベルを、センタ装置側伝送線と同様の減衰特性で減衰させて調整すると共に、上り信号がLPF40からセンタ装置側伝送線上に出力される際に、その信号レベルを、センタ装置側伝送線と同様の減衰特性で減衰させて調整する。
【0037】
従って、本実施例の中継増幅器によれば、別々の入力レベル調整回路および出力レベル調整回路にて、夫々下り信号および上り信号の信号レベルにて調整する従来装置に比べ、1つの入出力レベル調整回路42で、下り信号および上り信号の信号レベルを同時に調整できるので、各信号の信号レベルの調整にかかる手間が軽減される。また、従来装置では入力レベル調整回路および出力レベル調整回路を構成する回路が夫々必要であったが、本発明の中継増幅器では入出力レベル調整回路42だけでよいので、部品数が少なくなり、小型・低廉化を図ることができる。
【0038】
また、本実施例の中継増幅器によれば、HPF10およびLPF40とセンタ装置側伝送線との間に、更に、入出力レベル調整回路42の減衰特性を調整可能なイコライザ44を設けるようにしているので、センタ装置側伝送線上に、例えば平坦損失を有する機器が挿入されても、その伝送線固有の減衰特性と同様な減衰特性で各信号を減衰させ、下り信号増幅回路へ入力される下り信号の入力レベルや、前段の伝送機器(或いはセンタ装置)へ入力される上り信号の入力レベルを、予め定められた所定レベルにすることができる。
【0039】
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定される物ではなく、種々の態様を取ることができる。
例えば、上記実施例の中継増幅器では、上り信号として、上りH信号および上りL信号を夫々増幅するために上りH信号増幅回路24および上りL信号増幅回路34を備えるものとして説明したが、これに限られるものではない。例えば、図4に示すように、LPF12、LPF16、HPF22、HPF26、上りH信号増幅回路24を備えず、上り信号として、下り信号よりも低い周波数帯の上りL信号のみを増幅する中継増幅についても、本発明を適用できることは明らかである。なお、図4においては、図1と同様の番号を付した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施例である双方向CATVシステムの中継増幅器の構成を示すブロック図である。
【図2】 実施例の中継増幅器の入出力レベル調整回路における減衰特性を示す説明図である。
【図3】 実施例の中継増幅器のイコライザによる減衰特性を示す説明図である。
【図4】 変形例の中継増幅器を示すブロック図である。
【符号の説明】
10、20、22、26…HPF、12、16、30、40…LPF、14…下り信号増幅回路、24…上りH信号増幅回路、34…上りL信号増幅回路、42…入出力レベル調整回路、44…イコライザ、46、48…耐雷フィルタ、Tin…入力端子、Tout …出力端子。
Claims (1)
- 双方向CATVシステムのセンタ装置から端末側に至る信号伝送用の伝送線上に設けられ、センタ装置から端末側に流れる所定周波数帯の下り信号と、端末側からセンタ装置側に流れる前記下り信号とは異なる周波数帯の上り信号とを夫々増幅する双方向CATVシステムの中継増幅器であって、
センタ装置側から伝送されてきた下り信号を増幅して端末側に出力する下り信号増幅回路と、
端末側より伝送されてきた上り信号を増幅してセンタ装置側に出力する上り信号増幅回路と、
センタ装置側から伝送されてきた信号の内、前記下り信号の周波数帯の信号成分を通過させて前記下り信号増幅回路に入力させると共に、前記上り信号増幅回路から出力された信号の内、前記上り信号の周波数帯の信号成分をセンタ装置側に通過させるセンタ装置側フィルタ回路と、
端末側から伝送されてきた信号の内、前記上り信号の周波数帯の信号成分を通過させて前記上り信号増幅回路に入力させると共に、前記下り信号増幅回路から出力された信号の内、前記下り信号の周波数帯の信号成分をセンタ装置側に通過させる端末側フィルタ回路と、
を備えると共に、
前記センタ装置側フィルタ回路とセンタ装置側伝送線との間に、
該センタ装置側伝送線における前記各信号の減衰特性と同等な減衰特性を有し、該各信号の減衰量を調整可能に構成された入出力レベル調整回路と、
該入出力レベル調整回路による減衰特性を調整可能な減衰特性調整回路と、
を設け、
更に、前記上り信号増幅回路として、下り信号よりも周波数の低い上りL信号を増幅する上りL信号増幅回路と、前記下り信号よりも周波数の高い上りH信号を増幅する上りH信号増幅回路とを備え、
前記センタ装置側フィルタ回路は、センタ装置側から伝送されてきた信号の内、前記下り信号の周波数帯の信号成分を通過させて前記下り信号増幅回路に入力させると共に、前記上り信号増幅回路から出力された信号の内、前記上りL信号及び上りH信号の周波数帯の信号成分をそれぞれセンタ装置側に通過させ、
前記端末側フィルタ回路は、端末側から伝送されてきた信号の内、前記上りL信号及び上りH信号の周波数帯の信号成分をそれぞれ通過させて前記上りL信号増幅回路及び上りH信号増幅回路に入力させると共に、前記下り信号増幅回路から出力された信号の内、前記下り信号の周波数帯の信号成分をセンタ装置側に通過させることを特徴とする双方向CATVシステムの中継増幅器。
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---|---|---|---|
JP32072798A JP4124529B2 (ja) | 1998-11-11 | 1998-11-11 | 双方向catvシステムの中継増幅器 |
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JP32072798A JP4124529B2 (ja) | 1998-11-11 | 1998-11-11 | 双方向catvシステムの中継増幅器 |
Publications (2)
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