JP2002204439A - Catv用機器 - Google Patents

Catv用機器

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JP2002204439A
JP2002204439A JP2000400632A JP2000400632A JP2002204439A JP 2002204439 A JP2002204439 A JP 2002204439A JP 2000400632 A JP2000400632 A JP 2000400632A JP 2000400632 A JP2000400632 A JP 2000400632A JP 2002204439 A JP2002204439 A JP 2002204439A
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Japan
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catv
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signal
output terminal
upstream
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JP2000400632A
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Isato Osako
勇人 大迫
Minoru Nakada
実 中田
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Hochiki Corp
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Hochiki Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】CATV上り信号に含まれる流合雑音を低減し
て信号品質を向上する。 【解決手段】上り側入出力端子端子と下り側入出力端子
を備え、上り側入力端子から入力した下りCATV信号
を増幅して下り側入出力端子に出力すると共に、下り側
入力端子から入力した上りCATV信号を増幅して上り
側入出力端子に出力し、入出力端子の少なくともいずれ
か一方に続いてサージ吸収回路とモニタ端子にCATV
信号を分岐するトランスコア型の分岐器を設けたCAT
V用機器であって、分岐器よりも端子側に、上りCAT
V信号の下限周波数より低い周波数帯域をカットするハ
イパスフィルタを設け、分岐器のトランスコアをサージ
により磁気飽和しないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CATV幹線ケー
ブル等に挿入接続されて70MHz以上のVHF,UH
F、BSあるいはCSを含む下りCATV信号と10〜
55MHzの上りCATV信号の増幅、分配などを行う
CATV用機器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、CATVシステムにあっては、ヘ
ッドエンドから加入者端末までの間には各種のCATV
用機器が接続され、幹線同軸ケーブルには、双方向幹線
増幅器、双方向幹線分配増幅器、双方向分岐増幅器とい
った各種のCATV用機器を設置し、VHF,UHF等
の70MHz以上の周波数帯域をもつ下りCATV信号
と、10〜55MHzの周波数帯域をもつデータ通信用
の上りCATV信号の双方向増幅を行っている。更に加
入者端末の端末側には、各住宅にCATV信号を分配す
るための分岐器や分配器が接続される。
【0003】図7は、従来のCATV用機器の概略であ
り、上り側入出力端子101と下り側入出力端子102
を備え、その間に下りCATV信号を増幅する下り増幅
回路部103と、上りCATV信号を増幅する上り増幅
回路部104を設けている。
【0004】また下り側入出力端子102に続いてイン
ダクタンス106を備えたサージ吸収回路106を設け
ている。サージ吸収回路106は、雷による誘導サージ
を吸収し、下り増幅回路部103および上り増幅回路部
104を保護する。
【0005】サージ吸収回路106に続いては直流カッ
ト用コンデンサ108を介して分岐器109を設け、モ
ニタ端子110に抵抗Rを介して分岐接続し、モニタ端
子110に測定器を接続してCATV用機器100をチ
ェックできるようにしている。
【0006】このモニタ端子110の取出しに使用して
いる分岐器109は、例えば図8に示すものを使用して
いる。分岐器109の回路は、図8(A)のように、端
子T1,T2間に接続した主導体L1に中間タップを備
えた補助線輪L2を結合し、補助線輪L2は一端がアー
スされ、他端は抵抗Rを介してアースされる。補助線輪
L3は、一端が補助線輪L2と接続してアースされ、他
端は主導体L1の端子T2側に接続される。更に、補助
線輪L2と抵抗Rの間からは分岐線輪L4が引き出さ
れ、分岐端子T3に接続される。
【0007】分岐器109の構造は、図8(B)のよう
に、メガネコアと呼ばれるフェライト製のトランスコア
112を設け、トランスコア112には2つの孔が形成
され、この孔に主導体L1を通し、分岐線輪L4を他の
孔に通し、更に補助線輪L2を主導体L1を通した孔に
複数回巻き、補助線輪L2を他方の孔に複数回巻いてい
る。
【0008】図9は従来の1分岐器の内部回路図であ
り、上り側入力端子T4、下り側入力端子T5、分岐端
子T6を備え、その間に上り側入力端子T4からのCA
TV信号を分配する分岐回路114を設けている。
【0009】つまり、上り側入力端子T4にはコンデン
サ113を介して分岐回路114が接続され、コンデン
サ115,116を介して下り側出力端子T5、分岐端
子T6に接続される。また、入出力端子T4,T5はイ
ンダクタンス117,118及びコンデンサ119を介
して接続されている。
【0010】このような1分岐器の分岐回路に於いて
も、図8と同様のフェライト製のトランスコアを使用し
ている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
CATV用機器を備えたCATVシステムにあっては、
近年、10〜55MHzの周波数帯域を使用した上りC
ATV信号に含まれる流合雑音が問題となっている。
【0012】即ち、近年にあっては、CATVシステム
によるインターネットのアクセスやBSデジタル放送に
伴うコンテンツの充実に伴い、加入者端末からの各種の
要求を行なう上りCATV信号のデータ通信が重要とな
っている。
【0013】しかし、ヘッドエンド側で受信される上り
CATV信号には、機器によるアンプノイズ以外に、そ
の原因がはっきりしないが、下りCATV信号の相互変
調成分の重畳により起きるコンポジット・トリプル・ビ
ート(CTB)と見られる流合雑音が目立ち、上りCA
TV信号による加入者端末からのデータ通信の品質が保
証されない問題が生じている。
【0014】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであり、CATV上り信号に含まれる流
合雑音を低減して信号品質を向上するようにしたCAT
V用機器を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】この問題を解決するため
本発明は次のように構成する。
【0016】本発明は、上り側入出力端子と下り側入出
力端子を備え、内部にCATV信号を分岐又は分配する
トランスコア型の分岐回路を設けたCATV用機器であ
って、分岐回路よりも前記入出力端子側にCATV信号
の下限周波数より低い周波数帯域をカットするハイパス
フィルタを設けたことを特徴とする。
【0017】CATV用機器の一例として本発明は、上
り側入出力端子端子と下り側入出力端子を備え、上り側
入出力端子から入力した下りCATV信号を増幅して下
り側入出力端子に出力すると共に、下り側入出力端子か
ら入力した上りCATV信号を増幅して上り側入出力端
子に出力し、入出力端子の少なくともいずれか一方にモ
ニタ端子にCATV信号を分岐するトランスコア型の分
岐器を設けたCATV用機器を対象とする。
【0018】このようなCATV用機器について、本願
発明者は、CATVシステムの性能評価試験を通じて上
り雑音に含まれる流合雑音の原因が、機器のモニタ端子
取出しに使用している分岐器にあることを付き止めるこ
とができた。
【0019】CATVシステムの性能評価試験の中に
は、機器に規定のサージ電圧を加えるサージテストがあ
る。このサージテストを本願発明者が行ったところ、そ
れまで異常が見られなかった上り信号に突然、流合雑音
が発生する異常が頻繁に見られた。
【0020】そこで、サージテストを行った機器を調べ
て見ても、機器に回路的に異常は見られず、しかし、機
器を新品と交換すると流合雑音が解消され、サージテス
トにより機器に異常が起きていることは相違ないと思わ
れた。
【0021】更に、その原因を探っていたところ、この
機器はモニタ端子を取出すため、図8のように、下り入
出力端子102側に分岐器109を設けており、分岐器
にはフェライトコアがトランスコアとして使用されてお
り、本願発明者は、この分岐器のトランスコアがサージ
テストにより磁気飽和を起しているのではないかと推測
した。
【0022】しかし、分岐器のトランスコアが磁気飽和
を起しているか否かは測定することが困難であった。そ
こで、トランスコアの磁気飽和を検証するため、トラン
スコアに消磁コイルを巻き、50Hz又は60Hzの所
定のAC電圧を掛けて減衰させる所謂ACイレーズを行
ったところ、それまで出ていた上り信号の流合雑音が消
失し、サージテストによる異常の原因がモニタ端子を取
出している分岐器のトランスコアの磁気飽和にあるとい
う思いもよらない原因であることを究明することができ
た。
【0023】その結果、本願発明者は、サージに対しモ
ニタ端子取出し用の分岐器のトランスコアを磁気飽和さ
せない対策をとれば、流合雑音の問題を解消できるとの
知見を得て本発明を成すに至ったものである。
【0024】従って、本発明は、上り側入出力端子と下
り側入出力端子を備え、上り側入出力端子から入力した
下りCATV信号を増幅して下り側入出力端子に出力す
ると共に、下り側入出力端子から入力した上りCATV
信号を増幅して上り側入出力端子に出力し、入出力端子
の少なくともいずれか一方にモニタ端子にCATV信号
を分岐するトランスコア型の分岐器を設けたCATV用
ブースタについて、分岐器よりも入出力端子側に、上り
CATV信号の下限周波数よりも低い周波数帯域をカッ
トするハイパスフィルタを設けたことを特徴とする。
【0025】このように分岐器と入出力端子との間に、
上りCATV信号の下限周波数より低い周波数帯域をカ
ットオフするハイパスフィルタを設けることにより、そ
の機器に対しサージテストを行ったところ、上り信号に
流合雑音が現われる異常が発生しないことが確認でき、
分岐器のトランスコアがサージを受けても磁気飽和をお
こさなくなることが確認された。
【0026】ここでハイパスフィルタを10MHz以下
の周波数カットする高域通過特性を備える。なお、この
ようなトランスコアは、ブースタに限らず分岐器や分配
器などのTV信号を分岐させる部分に使用されている。
本願は、この分岐器などのCATV用機器において、ト
ランスコアよりも入出力端子側にハイパスフィルタを設
けることで、CATVシステム全体として流合雑音を抑
えることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】図1は本発明のCATV用機器が
使用されるCATVシステムの説明図である。
【0028】図1において、ヘッドエンド1に対して
は、VHFアンテナ2、UHFアンテナ3、BSアンテ
ナ4及びCSアンテナ5が接続されており、各テレビ信
号をヘッドエンド1で混合し、同軸ケーブル6に送出し
ている。このためヘッドエンド1からの下りCATV信
号にはVHF、UHF等の信号が含まれる。
【0029】またヘッドエンド1は加入者端末からのデ
ータ通信のための上りCATV信号として10〜55M
Hzの信号を受信し、セキュリティ、ホームショッピン
グ、バンキング、インターネット、有料テレビなどの各
種の端末要求に対する制御ができるようにしている。
【0030】ヘッドエンドから引き出された幹線同軸ケ
ーブル6には双方向幹線分配増幅器(TDA)8が設け
られ、続いて双方向幹線増幅器(TA)9及び双方向幹
線分岐増幅器(TBA)10が設けられている。双方向
幹線分岐増幅器10に続いては、双方向幹線増幅器(T
A)9を介して双方向分岐増幅器(BA)11が接続さ
れて4分岐を行い、各分岐側に双方向延長増幅器(E
A)12を接続し、ここにタップオフ、分岐器あるいは
分配器13を介して加入者端末のテレビ受像機14ある
いはセキュリティ用の監視に使用するカメラ15などの
端末機器を接続している。
【0031】一方、ヘッドエンド1に続いて設けられた
双方向幹線分配増幅器8の分岐側には双方向幹線分岐増
幅器10が接続され、これによって拡張分岐幹線が接続
可能である。また双方向幹線分岐増幅器10の4分岐の
それぞれには双方向分岐増幅器(BA)16が接続さ
れ、ここにも双方向延長増幅器(EA)を介して加入者
端末を接続することが可能である。
【0032】更に幹線の同軸ケーブル6の系統に設けて
いる双方向幹線分配増幅器8、双方向幹線増幅器9、双
方向幹線分岐増幅器10及び双方向幹線増幅器9のそれ
ぞれには、無停電電源装置7が設けられている。
【0033】図2は図1のCATVシステムにおける双
方向幹線分岐増幅器(TBA)10を例にとって、本発
明によるCATV用機器の実施形態を示した回路ブロッ
ク図である。
【0034】図2において、本発明が適用された双方向
幹線分岐増幅器10は、上り側入出力端子18a、下り
側入出力端子18b、下りCATV信号を通過させるハ
イパスフィルタ26a、上りCATV信号を通過させる
ローパスフィルタ26b、下り標準入力調整部23、上
り標準出力調整部27、下り幹線増幅部30、上り幹線
増幅部40、下り分岐増幅部50、上り分岐増幅部60
及び4つの下り側入出力端子の1つとしての分岐入出力
端子82を備えている。
【0035】なお、上り側入出力端子18aは正確には
上り信号出力端子下り信号入力端子を意味し、下り側入
出力端子18b及び分岐入出力端子82は、上り信号入
力端子下り信号出力端子を意味する。
【0036】また各入出力端子18a,18b,82と
それぞれに対応したハイパスフィルタ26aとローパス
フィルタ26bの入力側との間には、サージ吸収回路1
9a,19b,19c、ハイパスフィルタ20a,20
b,20c、分岐器21a,21b,21c、更にモニ
タ端子22a,22b,22cを設けている。
【0037】上り側入出力端子18aから入力された下
りCATV信号は、下り標準入力調整部23のBON2
4及びATT25を介して疑似的に標準入力レベルに減
衰される。その後、下りCATV信号は下り幹線増幅部
30に入力され、AMP31により前置増幅され、TI
LT33及びSLOPE34にてスロープ補正され、A
MP35にて再び増幅される。
【0038】同時にAMP31により増幅された下りC
ATV信号は、自動利得調整を行うAGC32にて所定
レベルに調整され、AMP35に向けて出力される。即
ちAMP35により増幅され、続いて分岐されたCAT
V信号から所定周波数のパイロット信号がBPF36に
より抽出され、このパイロット信号がAMP37で固定
利得で増幅され、AGC制御部38においてパイロット
信号のレベルと所定の基準レベルとの大小が判断され
る。
【0039】この判断結果に基づき、可変等化器39を
制御することによって下りCATV信号のレベル調整が
行われる。このような調整を経て下り幹線増幅部30か
ら出力されたCATV信号は、下り側入出力端子18b
から出力される。
【0040】また下り入出力端子18bから入力された
上りCATV信号は、ローパスフィルタ26bから上り
幹線増幅部40に入力される。上り幹線増幅部40は上
りCATV信号を増幅及び調整するもので、下り幹線増
幅部30の下り方向に対し対称の構成を持っている。
【0041】即ち上り幹線増幅部40に入力したCAT
V信号はAMP41により前置増幅され、TILT43
及びSLOPE44によりスロープ補正され、AMP4
5により再び増幅される。同時に、AMP41により増
幅されたCATV信号は自動利得調整を行うAGC42
により所定レベルに調整され、AMP45に向けて出力
される。
【0042】この場合のAGC制御はBPF46、自動
利得制御部47にて行われる。上り幹線増幅部40で調
整及び増幅された上りCATV信号は上り標準出力調整
部27を通って、上り側入出力端子18aからヘッドエ
ンド側に出力される。
【0043】下り分岐増幅部50は下り幹線増幅部30
により増幅及び調整された下りCATV信号を4つの分
岐入出力端子82に出力する前に再び増幅及び調整を行
う。下り分岐増幅部50に入力されたCATV信号はA
MP51にて前置増幅された後、GC(ゲインコントロ
ール)52により手動で調整されたレベルに利得調整さ
れ、TILT53及びSLOPE54でスロープ補正さ
れた後、AMP55により再び増幅されて出力される。
【0044】上り分岐増幅部60は分岐入出力端子82
から入力された上りCATV信号の増幅及び調整を行
う。この上り分岐増幅部60は下り分岐増幅部50の下
り方向に対しほぼ対称の構成を持っている。即ち、上り
分岐増幅部60に入力された上りCATV信号はAMP
61により前置増幅され、GC62にてレベル調整さ
れ、TILT63及びSLOPE64にてスロープ補正
され、上り幹線増幅部40に出力される。
【0045】このような双方向幹線分岐増幅器10にお
いて、各入出力端子18a,18b及び分岐端子82の
各々に対応してサージ吸収回路19a〜19cが設けら
れ、これによって幹線同軸ケーブルに対する雷の誘導サ
ージを吸収し、内部回路を誘導サージから保護するよう
にしている。
【0046】サージ吸収回路19a〜19cに続いて、
本発明にあっては新たにハイパスフィルタ20a〜20
cを設けている。このハイパスフィルタ20a〜20c
は、上りCATV信号の下限周波数である周波数fc=
10MHzと同じカットオフ周波数を持ち、カットオフ
周波数fc=10MHz以下の周波数帯域の信号成分を
カットし、それ以上の周波数帯域の信号成分を通過させ
る高域通過特性を備えている。
【0047】この本発明で新たに設けたハイパスフィル
タ20a〜20cに続いては、分岐器21a〜21cが
設けられ、その分岐端子を抵抗Rを介してモニタ端子2
2a〜22cに接続している。
【0048】分岐器21a〜21cは図6に示した従来
の分岐器と同様のものであり、メガネコアとして知られ
たトランスコアに主線輪L1、分岐線輪L4及び補助線
輪L2,L3を巻いて、主線輪L1を通過する上り及び
下りCATV信号を低損失で分波して、モニタ端子22
a〜22cに接続した測定器でチェックできるようにし
ている。
【0049】図3は図2の双方向幹線分岐増幅器10の
下り側入出力端子18bに設けているハイパスフィルタ
20b及びサージ吸収回路19bの具体的回路例を示し
た回路図である。
【0050】図3において、下り側入出力端子18bに
続いて設けたサージ吸収回路19bは、サージ吸収素子
として知られているアレスタ84とインダクタンス83
を直列接続し、更にアレスタ84に並列にコンデンサ8
9を設けており、このサージ吸収回路19bによって雷
による誘導サージなどのピークエネルギを吸収できるよ
うにしている。
【0051】サージ吸収回路19bに続いては、本発明
により新たに設けたハイパスフィルタ20bが設けられ
る。ハイパスフィルタ20bはコンデンサ85,86と
インダクタンス87を用いたT型ハイパスフィルタであ
り、そのカットオフ周波数fcは上りCATV信号の下
限周波数である10MHzとなるように容量及びインダ
クタンスを決めている。
【0052】図4は本発明のCATV用機器で増幅する
上りCATV信号及び下りCATV信号と、CATV用
機器の上り増幅部による増幅で生ずるノイズと新たに設
けたハイパスフィルタについて、それぞれの周波数特性
を示している。
【0053】図4(A)は上り及び下りCATV信号の
周波数特性であり、上りCATV信号は10〜55MH
zの周波数帯域を使用し、下りCATV信号は70〜7
70MHz周波数帯域を使用して、VHF、UHFとC
ATVチャネルの合計75チャネルについての周波数帯
域を割り当てている。
【0054】図4(B)は図2の双方向幹線分岐増幅器
10における無信号状態での出力端子の上り信号、即ち
10〜55MHz帯域の周波数特性であり、この上り周
波数帯域にあってはアンプノイズ成分が生じており、更
に図3のように下り側入出力端子18b側に設けている
分岐器21bのトランスコアがサージなどにより磁気飽
和していた場合には、このアンプノイズに合わせて下り
CATV信号の相互変調の重畳によるコンポジット・ト
リプル・ビート(CTB)として、流合雑音が図示のよ
うに混入している。
【0055】なお,トランスコアが一度磁気飽和する
と、上り周波数帯域以外の帯域にもノイズが発生する
が、特に上り帯域においては、流合雑音として増幅を繰
り返し、データ通信を行う上り帯域としては問題が大き
い。
【0056】図4(C)は図3のハイパスフィルタ20
bの周波数特性であり、上りCATV信号の下限周波数
10MHzをカットオフ周波数fcとして、カットオフ
周波数以上の周波数帯域の信号成分を通過し、カットオ
フ周波数fc=10MHz以下の周波数帯域の信号成分
をカットする高域通過特性を持っている。
【0057】このようなハイパスフィルタ20bを図3
のように下り側入出力端子18bのサージ吸収回路19
bとモニタ端子22bを分岐出力する分岐器21bの間
に設けることにより、下り側入出力端子18bに対し規
定のサージ電圧を印加するサージテストを行っても、サ
ージ成分はサージ吸収回路19bに加え新たに設けたカ
ットオフ周波数fc=10MHz以下の周波数信号成分
をカットするハイパスフィルタ20bにより十分に減衰
され、分岐器21bに設けているトランスコアを磁気的
に飽和させる電圧より低い値に抑えられる。
【0058】つまり、本願発明者は、流合雑音が雷など
でトランスコアが磁気飽和することで発生することを突
き止め、雷によるトランスコアに影響するノイズは10
MHz以下の周波数で低い周波数ほど大きいレベルのノ
イズであることから、トランスコアよりも端子側に10
MHzのハイパスフィルタを挿入し、トランスコアにサ
ージノイズが印加しないようにしている。
【0059】この結果、サージテストを行っても分岐器
21bのトランスコアが磁気的に飽和してしまうことが
なく、その結果、トランスコアの磁気飽和による上り信
号帯域における流合雑音の発生を確実に防止することが
できる。
【0060】サージテストにおいて、分岐器21bのト
ランスコアの磁気飽和が防止できれば、通常の使用状態
で生ずる雷による誘導サージに対しても同様にして、分
岐器21bに加わるサージ電圧がサージ吸収回路19
b、更にハイパスフィルタ20bによって十分に減衰さ
れ、トランスコアの磁気飽和による流合雑音の発生を確
実に防止できる。
【0061】このようにハイパスフィルタを設けること
でモニタ端子を取り出している分岐機のトランスコアの
サージによる磁気的な飽和を防止できる機能は、図2の
双方向幹線分岐増幅器10における上り側入出力端子1
8aに対応して設けているハイパスフィルタ20a及び
分岐入出力端子82に対応して設けているハイパスフィ
ルタ20cについても同様であり、上り側同軸ケーブル
からのサージ及び分岐同軸ケーブルからのサージに対
し、それぞれモニタ端子22a,22cを引き出してい
る分岐器21a,21cのトランスコアの磁気的な飽和
を確実に防止し、これによって上り周波数帯域にトラン
スコアの磁気飽和に起因した流合雑音が発生してしまう
ことを確実に防止できる。
【0062】なお,図2の実施形態にあっては、上り側
入出力端子18a、下り側入出力端子18b及び分岐入
出力端子82のそれぞれに対応して分岐器21a〜21
cによりモニタ端子22a〜22cを接続した場合を例
にとっているが、本発明はこれに限定されず、分岐器や
分配器を使用してCATV信号を取り出している端子部
分につき、同様にしてそのまま適用することができる。
【0063】また上記の実施形態は図1のCATVシス
テムにおける双方向幹線分岐増幅器(TBA)10に対
する本発明の適用を例にとるものであったが、それ以外
の幹線用に使用している双方向増幅器についても全く同
様にして本発明を適用することができる。
【0064】図5は本願発明の第2の実施形態を示すも
のであり、2分配器を示している。図5の2分配器は、
ヘッドエンド側に接続される上り側入出力端子18d
と、加入端末側に接続される下り側入出力端子18e,
18fを備えており、上り側入出力端子18dと下り側
入出力端子18e,18fの間にCATV信号を分配す
る分配回路90が設けられている。
【0065】分配回路90は、フェライト製のトランス
コアを使用して形成されている。さらに、上り側入出力
端子18dと下り側入出力端子18e間は、インダクタ
ンス95,96及びコンデンサ97を介して接続されて
いる。
【0066】このような2分配器において、本願発明は
分配回路90よりも入出力端子側にハイパスフィルタ2
0dを設けている。これにより、各入出力端子18d,
18e,18fから雷によるノイズが分配回路90側に
かかったとしても、ハイパスフィルタ20dが阻止する
ため、分配回路90に設けたトランスコアが磁気飽和す
ることを防ぐことができる。
【0067】図6は本願発明の第3の実施形態であり、
1分配器を示している。図6の1分配器は上り側入出力
端子18gと下り側入出力端子18hを備え、更に図8
の分岐器と同様のトランスコアを使用した分岐回路21
eを介して、分岐端子18iにCATV信号を出力して
いる。
【0068】この図6の1分岐器に関しても、分岐回路
よりも端子18g,18h側にハイパスフィルタ20e
を備え、端子18g,18hから侵入するトランスコア
を磁気飽和させるサージをカットして、流合雑音の発生
を防止している。なお、分岐端子にも必要に応じてハイ
パスフィルタを設けても良い。なお、上記の図5、図6
の構成は、2分配器、1分配器を示したが、分配の端子
数、分岐の端子数に限定されるものではない。
【0069】また、本願の実施形態に於いては10〜7
70MHzのCATV信号を伝送するものであったが、
これに限らず、BS、CS帯域程度の高い周波数を伝送
するものであってもよい。
【0070】また、本願発明は屋外用に限らず、屋内用
のCATV用機器(共聴機器)にも適用でき、例えば屋
内用のブースタなどにも適用できる。
【0071】更に、上記の実施形態においては、トラン
スコアとして図8の結線構成のものであるが、これに限
らず、適宜の結線構成、コア材構成であっても良い。
【0072】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、CATV用機器における入出力端子に対応して設け
ているトランスコアを設けた分岐器よりも端子側に上り
CATV信号の下限周波数よりも低いの周波数帯域をカ
ットするハイパスフィルタを設けることにより、サージ
による分岐器のトランスコアに対する磁気飽和を防止
し、これによって上りCATV信号に混入する分岐器ト
ランスコアの磁気飽和に起因した流合雑音の発生を確実
に防止し、これによって上りCATV信号に含まれる流
合雑音の原因の1つを取り除くことができ、その結果、
上りCATV信号の信号品質を大幅に改善することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の機器が使用されるCATVシステムの
説明図
【図2】双方向幹線分岐増幅器を例にとって本発明の実
施形態を示た回路ブロック図
【図3】図3の下り入出力端子に設けた本発明によるハ
イパスフィルタの回路図
【図4】CATV信号、上り信号の雑音、及びハイパス
フィルタの周波数特性の説明図
【図5】2分配器を例にとって本発明の実施形態を示し
た回路図
【図6】1分岐器を例にとって本発明の実施形態を示し
た回路図
【図7】従来のCATV用機器の概略構成の回路ブロッ
ク図
【図8】モニタ端子の取出しに使用している分岐器の説
明図
【図9】従来の1分岐器の回路図
【符号の説明】
1:ヘッドエンド 6:幹線同軸ケーブル 8:双方向幹線増幅器(TDA) 9:双方向幹線増幅器(TA) 10:双方向幹線分岐増幅器(TBA) 11:双方向分岐増幅器BA) 12:延長増幅器(EA) 14:デレビ受像機 18a:上り側入出力端子 18b:下り側入出力端子 19a〜19c:サージ吸収回路 20a〜20c:ハイパスフィルタ 21a〜21c:分岐器 22a〜22c:モニタ端子

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上り側入出力端子と下り側入出力端子を備
    え、内部にCATV信号を分岐又は分配するトランスコ
    ア型の分岐回路を設けたCATV用機器に於いて、 前記分岐回路よりも前記入出力端子側に前記CATV信
    号の下限周波数より低い周波数帯域をカットするハイパ
    スフィルタを設けたことを特徴とするCATV用機器。
  2. 【請求項2】請求項1記載のCATV用機器に於いて、 前記CATV用機器は、前記上り側入出力端子から入力
    した下りCATV信号を増幅して下り側入出力端子に出
    力すると共に、前記下り側入出力端子から入力した上り
    CATV信号を増幅して上り側入出力端子に出力し、前
    記入出力端子の少なくともいずれか一方にモニタ端子に
    CATV信号を分岐するトランスコア型の分岐器を設け
    たCATV用ブースタであることを特徴とするCATV
    用機器。
  3. 【請求項3】請求項1、2記載のCATV用機器に於い
    て、前記ハイパスフィルタは10MHz以下の周波数を
    カットする高域通過特性を備えたことを特徴とするCA
    TV用機器。
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