JP4107231B2 - 油圧成形機のインバータ制御における最適化方法 - Google Patents

油圧成形機のインバータ制御における最適化方法 Download PDF

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Description

本発明は、成形機の制御方法及びそのための装置に係り、特別には油圧成形機のインバータ制御方法及びそのための装置に係わり、より特別には、既存の油圧成形機のインバータ制御における最適化方法及びそのための装置に関する。
近年、オイルショックが発生したことから、エネルギの節約が注目された。また、機器、装置においては省エネルギ化が推進されるようになった。その後、省エネ機能を有する様々な装置、機器、システム、方法が提案され、開発された。その一方で既存の省エネ化されていない機器や装置の省エネ化の問題が存在し、その様な既存の機器、装置を省エネ化された新しい機器、装置に置き換えることは、必ずしも合理的ではない又は可能ではないケースが少なからず存在している。従って、既存の省エネ化されていない機器、装置等の省エネ化も重要なテーマとなってきた。
従来、油圧成形機においては、一定回転の交流モータにより油圧ポンプを駆動し、その油圧により成形機を駆動することが行われていた。また油圧成形機のオペレーションにおいては図7に示すように、種々のステップが具備されている。これらの種々のステップにおいて、必要な油圧流量及び圧力は異なっているので、消費電力も図7に示すように時間と共に変化する。一定回転数で運転される油圧ポンプの容量、即ち流量及び吐出圧は従って、必要最大流量及び最大圧力を有するように選定され、油圧ポンプを駆動するポンプモータも一般的に、最大流量及び最大圧力を発揮するために必要な能力を有するように選定される。従来の油圧成形機のこの様な油圧ポンプが一定回転数で運転される場合、吐出流量は実質的に最大流量となる。従って、最大流量を必要としない、種々の成形工程におけるステップにおいて、余剰の流量は一般的に逃がし弁から油タンクに戻される。この油タンクに戻る流量は、使用されない電力、即ち電力ロスとなる。従来の油圧成形機においては、この様なエネルギの無駄(ロス)が存在していた。
上記の様な油圧ポンプを一定回転で運転した場合のエネルギロスを改善するために、油圧ポンプ駆動用の交流モータの前にインバータを配置し、必要に応じて交流モータの回転数を増減することにより省エネルギ化が図られてきた。しかしこの様な省エネ制御においては、インバータの周波数を下げ過ぎると、油圧ポンプの出力が低下し、必要な油圧や油量が得られなくなる。従って油圧ポンプの出力が妥当であるかどうかを、ポンプからの油圧や油量を計測して判断する方法がとられてきた。しかし、既存の設備に対してこれらの測定機器を付加することはコスト的及び技術的な困難性が存在しており、また成形は前述の如く、多数の異なる工程から構成されており、それらの多数の工程についてインバータの最適な周波数を求めて調整を人の判断に主に依存して実施することは、その周波数の調整において、多大な工数が必要になる。
上記で述べた従来の油圧成形機の構成については、本発明のものと基本的に同様である(強いて挙げれば本発明では、本発明による制御装置が追加されている)ので、後の本発明の好適な実施の形態の説明において記述し(図1、2参照)、ここでは省略する。従来の油圧成形機の作動等についても本発明と同様であるので、以降の部分において本発明に関連する部分について説明し、従来のものとの差異についても説明されるので、ここではやはり説明を省略する。
上述したように、従来の油圧成形機、特に既存の一定回転数の交流電動モータにより油圧ポンプが駆動されるタイプの油圧成形機では、省エネ化に対応するには、追加の計測装置を設置することや、各工程のステップ毎における適切な周波数を求めること、更には前記適切な周波数を例え求めることが出来たとしてもそのために多大な工数を要すること、等の困難な問題があった。
本発明は上述した事情に鑑みなされたもので、油圧成形機のインバータの供給電圧の周波数を変化する制御方法において、インバータを用いて油圧ポンプ用モータを、必要な油圧や油流量を得られなくなるような状態を生じることなく、合理的に省エネ制御できる方法及びそれを実施するための制御装置を提供することを目的とする。
本発明のその他の目的は、油圧成形機のインバータによる周波数の調整による省エネ制御において、適切に調整された周波数を得るために、多大な工数を必要とせず、全てコンピュータ等の制御装置により、設備の運転中に自動的に前記周波数を得ることが出来る制御方法及びそれを実施するための装置を提供することを目的としている。
本発明の請求項1の形態では、上述した目的を達成するために、油圧成形機の制御方法において、前記油圧成形機は、少なくとも一つの油圧ポンプと、前記少なくとも一つの油圧ポンプを駆動する、少なくとも一つの電動モータと、前記少なくとも一つの電動モータに接続されていてそれに供給される電圧の周波数を変化させる、少なくとも一つのインバータと、前記少なくとも一つのインバータを制御して前記インバータから供給される電圧の周波数を調整する、制御装置と、を具備する。該制御方法は、成形工程の各単位工程の目標とする各マスター動作時間を前もって決定するマスター手順と、各単位工程毎に前記インバータの供給電圧の周波数を調整して設定する調整手順と、を具備すること;更に前記調整手順が、各単位工程において、前記制御装置により前記インバータの前記供給電圧の周波数を調整して、その時の各単位工程の調整時動作時間を計測するサブ手順と、各単位工程に関して、マスター動作時間と調整時動作時間を比較して、調整時動作時間がマスター動作時間と実質的に等しくなる限界の周波数まで、前記インバータの供給電圧の周波数を変化させて調整し、前記限界の周波数に、各単位工程に関する前記インバータの供給電圧の設定周波数を決定するサブ手順と、各単位工程に関する前記インバータの供給電圧の設定周波数を、前記制御装置に記憶するサブ手順と、を具備する。該制御方法は、前記調整手順の後に、成形工程において、前記インバータが前記設定周波数の電圧を供給するように、前記制御装置により前記インバータを制御する手順を更に具備する。各単位工程毎に前記インバータの前記供給電圧の周波数を調整して設定する、前記調整手順において、前記各単位工程は奇数工程群と偶数工程群とに分けられ、一方の群の工程、例えば偶数工程について調整工程が実施され、各偶数工程についての設定周波数が決定され、前記制御装置に記憶された後に、もう一方の群の工程、前記例では奇数工程について調整工程が実施され、各奇数工程についての設定周波数が決定される。
この様に構成することにより、インバータを用いて油圧ポンプ用モータを、必要な油圧や油流量を得られなくなるような状態を生じることなく、合理的に省エネ制御できる。また、既存の設備を本発明により省エネ制御する場合において、測定器具、それのための配管や配線等を追加することなく、工程の動作時間を計測することにより実現可能である。インバータによる周波数の調整による省エネ制御において、適切に調整された周波数を得るために、多大な工数を必要とせず、全てコンピュータ等の制御装置により、設備の運転中に自動的に前記周波数を得ることが出来る。また、省エネ化された状態の油圧成形機の運転を、省エネ化の調整段階に引き続いて連続的に実施できるので、効率的な成形工程を実現できる。更に各単一のステップから次の単一のステップに移る際に周波数の変更があるとインバータの応答遅れが存在し、これにより動作時間の計測に前の周波数の要因が影響することに対して、調整工程が偶数ステップ調整工程と奇数ステップ調整工程に分けて2段階で実施されるため、調整工程において1つ置きのステップで計測することにより、周波数の調整は全て同じ周波数(例えば、60Hz)から調整されるので、上記のインバータの応答遅れのバラツキの影響が実質的に排除される。
本発明の請求項の形態では、上記請求項1の形態において、前記マスター手順においては、前もって決められた周波数の電圧が、前記少なくとも一つのインバータから前記少なくとも一つの電動モータに供給され、その際前記油圧成形機により実施される成形工程の各単位工程の動作時間を計測して各単位工程の各マスター動作時間を決定することを特徴とする。
本形態によれば、各マスター動作時間の決定方法をより具体化する。
本発明の請求項の形態では、上記請求項の形態において、前記マスター動作時間を決定する手順において、インバータの供給電圧の周波数はインバータが周波数調整しない周波数に設定されることを特徴とする。
この様に構成することにより、一般的に周波数の調整は減少する方向で実施されるので、より容易に且つより速く目標の設定するべき周波数を得ることが出来る。
本発明の請求項の形態の油圧成形機においては、請求項1からのいずれか一項に記載の制御方法を、実行可能であることを特徴とする。
この様に構成される油圧成形機により、インバータを用いて油圧ポンプ用モータを、必要な油圧や油流量を得られなくなるような状態を生じることなく、合理的に省エネ制御できる。また、既存の設備を本発明により省エネ制御する場合において、測定器具、それのための配管や配線等を追加することなく、工程の動作時間を計測することにより実現可能である。インバータによる周波数の調整による省エネ制御において、適切に調整された周波数を得るために、多大な工数を必要とせず、全てコンピュータ等の制御装置により、設備の運転中に自動的に前記周波数を得ることが出来る。
本発明の請求項の形態の油圧成形機のための制御装置では、請求項1からのいずれか一項に記載の制御方法を、実行可能であるプログラムを具備することを特徴とする。
この様に構成された油圧成形機用制御装置により、インバータを用いて油圧ポンプ用モータを、必要な油圧や油流量を得られなくなるような状態を生じることなく、合理的に省エネ制御できる。また、既存の設備を本発明により省エネ制御する場合において、測定器具、それのための配管や配線等を追加することなく、工程の動作時間を計測することにより実現可能である。インバータによる周波数の調整による省エネ制御において、適切に調整された周波数を得るために、多大な工数を必要とせず、全てコンピュータ等の制御装置により、設備の運転中に自動的に前記周波数を得ることが出来る。更に、各単一のステップから次の単一のステップに移る際のインバータの応答遅れのバラツキの影響が実質的に排除される可能性がある。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態の装置及び方法を詳細に説明する。図1は本発明に係る油圧成形機の第1の実施の形態の主に機械的な構成を図解的に示しており、図2は本発明に係る油圧成形機の第1の実施の形態の制御構成を概略的に示す。まず図1を参照すると、本実施の形態においては、射出成形機である油圧成形機1が示されている。図1の油圧成形機1は、従来型の既存の成形機に本発明の制御装置25を組み込むことにより、改造されたものである。油圧成形機1は、製品を成形する成形型3と、成形材料が供給され更にその成形材料を成形型3に射出する、射出矢2と、油圧装置と、電気装置とを具備する。本実施の形態の構成例は、本発明を説明し易くするためのものであり、詳細の構成については、説明に不要な部分が省略されている等、実用上の構成とは相違する部分があることを認識されたい。
油圧装置は、油圧ポンプ5、6と、作動油が貯蔵される油タンク4と、油圧シリンダ7と、油圧シリンダ9と、油圧モータ8とを具備する。油圧シリンダ7と、油圧シリンダ9と、油圧モータ8とには、油圧ポンプ5又は6から高圧の作動油が供給され、射出矢2を駆動して、成形材料の射出、成形型の閉鎖等の成形作業を行う。本実施の形態における油圧モータ、油圧ポンプ及び油圧シリンダの数量は説明をし易くするための一例であり、図面で示される以外であっても良い。図1においては、油圧装置は更に、絞り弁11、リリーフ弁12等を具備しており、実際には具備される、ストップ弁、フィルタ、センサ等のデバイスは説明の便宜上図面からは省略されているものもある。
電気装置は、油圧ポンプ5,6を駆動していて交流モータであるポンプモータ21と、インバータ22と、シーケンサ24と、電源23と、本発明に従う制御装置25とを具備する。図2を参照すると、本実施の形態の油圧成形機1の制御構成が図解的に示されており、電源23は、インバータ22を介してポンプモータ21に給電する。インバータ22は、制御装置25により制御されて、ポンプモータ21への電圧の周波数を変化し、ポンプモータ21の回転数を変化させる。ポンプモータ21は、2基のポンプ5,6の少なくとも1基を駆動して、油圧を油圧モータ8、油圧シリンダ7,9に送る。ポンプモータ21の回転数が変化することにより、ポンプ5、6の供給流量も変化可能である。シーケンサ24には、成形工程がプログラムされており、成形機1の具備する種々の機器、例えばフローコントローラ等に、工程に従って制御信号を送る。制御装置25は、インバータ22の周波数を制御する等の、本発明に従う制御を実践する。
従来の油圧成形機においては、油圧ポンプ駆動用交流モータ21を一定回転で運転するので、油圧ポンプ5(及び/又は6)は一定流量で作動油を油圧モータ8やシリンダ7,9に供給し、余剰作動油はリリーフ弁12から逃げて油タンク4へ戻る。従来の油圧成形機を使用した成形工程は、図6又は7に示すように種々の手順により構成されているが、各工程において、一般的に、必要な油量及び油圧力は異なっている。一方、油圧ポンプ5は最大流量及び最大圧力を発揮可能であるように選定されているので、必然的にほとんどの工程において余剰流量が発生する。この各工程において、余剰の作動油が生じないこと、即ちリリーフ弁12から作動油が逃げないことが最も効率の良い油圧ポンプ5の運転であるといえる。
次に、本実施の形態における、制御方法について説明する。
本発明の油圧成形機を使用した成形工程においては、やはり図6(又は7)に示すように種々の手順により構成されている。本発明の発明者は、余剰流量を生じない油圧ポンプ5,6の回転数を各工程のステップ毎に効率的に求めるプログラムを具備する、制御装置25を提案しており、更に求めた回転数に設定するように油圧ポンプ5を制御するプログラムに従い制御装置25を運転することを提案している。
本発明の第1の実施の形態において、図4の制御フローを参照すると、運転がスタート(S0)すると先ずマスター調整モード(S1)が実施される。マスター調整モードにおいて、初期状態において油圧ポンプ5,6は最大流量で運転される(電源(入力電圧)周波数を最大である60Hzで運転し、従ってポンプモータ21(例えば1800RPM)、即ち油圧ポンプ5,6の回転数は最大である)。マスター調整工程においては、油圧ポンプ5,6が最大流量を発揮する状態で、全成形工程、即ち本実施の形態においては成形工程の第1のステップである製品押出戻しステップから最終ステップである待機ステップまでを運転する。この際、各ステップにおいて、各ステップの動作時間(各ステップの開始から終了までの時間)と、各ステップにおける総消費電力を計測する。マスター調整工程において計測された各ステップの動作時間をマスター計測値とする。
次に、調整工程(モード)(S2)として本実施の形態においては、偶数ステップ調整工程(S20)を実施し、偶数番号のステップの入力電圧周波数を、例えば5Hz下げて55Hzで運転する(本例では、ポンプモータ21回転数は約1650RPMで、油圧ポンプ5の流量は約91%となる)(第1の調整工程)。具体的には、図6において、第2のステップの高圧型閉のステップ、第4のステップの昇圧のステップ、第6のステップの射出のステップ等において、5Hz下げた周波数で運転し、やはり動作時間、総消費電力を計測する。この際、例えば、第2のステップの高圧型閉において、動作時間が長くならなければ、油圧ポンプ5の流量にまだ余剰流量が存在しており、余剰流量はリリーフ弁12から逃げていると考えられる。従って、更に流量を減少し動力を低減可能であると考えられるので、次の第2の調整工程において更に入力電圧周波数を5Hz減少する。もしこれとは逆に、第2のステップの高圧型閉において、動作時間が長くなる場合には、油圧ポンプ5の流量において余剰流量が存在せず、余剰流量はリリーフ弁13から逃げていないと考えられる。従って、更に流量を減少すると更に動作時間が伸長すると考えられるので、次の第3の調整工程において更に入力電圧周波数を減少することは行なわず、第2のステップの高圧型閉においては60Hzで運転することを選択決定する(この場合、第2のステップの高圧型閉に関して、調整工程は終了したことになる)。
この様に、偶数ステップ調整工程(S20)の第1の調整工程においては、各偶数番号のステップの入力電圧周波数を、所定の幅(本実施の形態では5Hz)で減少して動作時間を計測しマスター計測値と比較して、各ステップに関して上記の第2のステップの高圧型閉と同様に、周波数の調整の要否を判定する。第2の調整工程においては、やはり偶数番号のステップに関して、前の第1の調整工程において調整が不要と判定された(動作時間が伸びた)ステップを除いて、本実施の形態においては更に5Hz周波数を下げて50Hzで運転し、動作時間を計測し、マスター計測値と比較する。動作時間が伸張しないステップについては、更に調整が必要と判断して次の調整工程において更に入力電圧周波数を調整し、動作時間が伸張するステップについては、更なる調整は不要と判断して周波数の調整を終了する。
全ての偶数ステップに関して調整が不要になるまでこの様な調整を繰り返して、調整が不要になった場合、全ての偶数ステップに関して調整が完了し、調整された周波数が求められたことになる。次に図4のフローにおいて、次の奇数ステップの調整工程(S30)に進む。
奇数ステップ調整工程(S30)において、奇数番号のステップのインバータ22の出力電圧周波数を、マスター計測値から例えば5Hz下げて55Hzで運転する。具体的には、図6において、第1のステップの製品押出戻しのステップ、第3のステップの低圧型閉のステップ、第5のステップのノズル前進のステップ等において、5Hz下げた周波数で運転し、やはり動作時間、総消費電力を計測する。この際、上記の偶数ステップ調整工程と同様に、各奇数ステップに関して、計測した動作時間がマスター計測値に比べて伸張しないステップについては、更に調整が必要と判断して次の調整工程において更に出力電圧周波数を調整(減少)し、動作時間が伸張するステップについては、更なる調整は不要と判断して調整を終了する。そして、全ての奇数ステップに関して調整が不要になるまで、調整(周波数を減少)し、調整された(設定)周波数を求める。
上記の如く、偶数ステップ調整工程(S20)及び奇数ステップ調整工程(S30)が順次実施されて、全てのステップに関して調整された設定周波数が求められた段階で調整工程は終了する。この時点で、油圧成形機1の成形工程の全ステップに関するインバータの供給電圧の設定周波数が(即ち、動作時間も同時に)決定される(S40)。この決定された各設定周波数は、成形工程の各ステップに対応した形で、制御装置25に記憶される(S50)。次に通常運転モード(S3)に進む。
通常運転モード(S3)においては、各ステップ毎において、制御装置25はインバータ22を制御して、上記調整工程において得られた制御装置25の記憶する調整された周波数に設定して、油圧ポンプ5,6は調整された周波数に基づく流量で運転される。調整された周波数は、マスター計測値に比べて一般的に低く、従って油圧ポンプ5,6の流量もマスター計測の場合に比べて減少するように調整されるので、消費電力は減少される。これは、上記調整工程において計測された各ステップにおける消費電力から分かり、この結果を図6に実線で示しており、図7の従来の場合(または図6の点線)に比べて、図6において消費電力が減少されたことが分かる。
上記の実施の形態において、調整工程(S2)が偶数ステップ調整工程(S20)と奇数ステップ調整工程(S30)に分けて2段階で実施された理由は、各単一のステップから次の単一のステップに移る際に、周波数の変更があるとインバータ22の応答遅れが存在し、これにより動作時間の計測に、前の周波数の要因が影響することによる。調整工程において、1つ置きのステップで計測することにより、周波数の調整は全て60Hzから調整されるので、上記のインバータ22の応答遅れのバラツキの影響が実質的に排除される。
また、本実施の形態において偶数ステップ調整工程の後に奇数ステップ調整工程が実施されるが、これが逆であっても良い。更には、調整工程が偶数ステップ調整工程と奇数ステップ調整工程に分けられなくても良く、この場合においても本発明の利点が全て失われるものではない。
また上記本実施の形態において、調整工程において周波数の変更幅は5Hz毎に行われたが、この変更幅はこれより大きくても、小さくても良い。
上記の実施の形態において、総電力量は本発明の効果を具体化するために計測されたものであり、計測されなくても良い。
図4に示す本発明の第1の形態の有する制御プログラムにおいて、図5に示すようなテーブルを備えることが好ましい。表1は時間テーブルであり、表2はポンプモータの周波数テーブルである。表1の時間テーブルにおいて、工程番号は成形工程の工程順序に従ったステップのシリアル番号であり、図6又は7の製品押出戻し、高圧型閉、低圧型閉、等のステップに付けられた番号であり、0から連続的に付けられている。P(1)はステップ1であることを示す。動作番号は、油圧成形機の動作に付けられた番号であり、表1を参照すると、P(0)、P(11)、P(13)は動作番号9であり、油圧成形機が9番の同じ動作をしていることを示す。表1のテーブルを見ると、マスターの欄は、動作時間のマスター計測値を示しており、D(i,j)で表示されている。D(0,1)は動作時間計測値であり、i=0はマスター計測値であること、j=1はステップが1であることを示しており、ステップ1の動作時間のマスター計測値であることを示している。表2の周波数テーブルにおいては、ポンプモータの入力周波数の計測値がF(i,j)で表示されており、F(0,1)について説明すると、i=0はマスター計測値であること、j=1はステップが1であることを示しており、ステップ1の周波数のマスター計測値であることを示している。更に、表1において、D(1,j)はマスタ計測の次の第1回目の計測値であることを示しており、例えばD(1,2)はステップ2の動作時間の第1回目の計測値である。表2において例えば、E(1,2)はステップ2の周波数の第1回目の計測値である。表1と2は便宜上、第2回目の計測値までしか示していないが、これらのテーブルは設定周波数が全て決定するまで、調整及び計測が行われ、その回数に応じた数のテーブルとなる。この様なテーブルの形で、動作時間と周波数が記憶されることが好ましい。但し別の形で、記憶されても良い。
図3には、本発明の第2の実施の形態を示す。ここでは図面、より特別には図3を参照すると、図1と2に開示される第1の実施の形態の要素部分と同じ又は同様である図3の要素部分は、同じ参照符号により指定されている。この第2の実施の形態において油圧成形機50は、第1の実施の形態のポンプモータ21に対応するメインモータ21の他に、サブモータ61と、サブモータ61の前にインバータ63とを具備する。油圧成形機50においては、メインモータ21は3基の油圧ポンプ5,6,41を駆動しており、サブモータ61は1基の油圧ポンプ62を駆動する。また油圧成形機50は、各油圧ポンプ5,6,41,62の吐出側には、余剰流量をタンク4に逃がして吐出流量を調整するための制御バルブ45,46,47,64をそれぞれ具備する。この第2の実施の形態においては、この様に複数の油圧ポンプ及び複数の油圧ポンプ駆動モータを具備することにより、各成形ステップにおいて必要油流量に大きな幅がある場合にも、エネルギの無駄が少なくなるように構成されている。また、この様に複数のモータや油圧ポンプにより構成されることにより、特殊な大型モータや油圧ポンプを使用しないことによるコストの低減、装置の小型化が計れる。この様に構成された既存の油圧成形機も少なくない。
本第2の実施の形態においても、上記の第1の実施の形態において記載した調整工程と実質的に同じ周波数の調整を備えるインバータの制御方法が使用可能である。この場合の調整手順は、上記の第1の実施の形態の場合と実質的に同じであり、インバータやポンプ駆動モータの数の増加に伴うステップの修正は、当業者にとって容易に考えつくことであるので、重複を避けて省略する。第2の実施の形態のように、インバータや油圧ポンプ駆動モータや油圧ポンプ、更には油圧回路における制御弁等の数量が増えたり、変更された場合においても、第1の実施の形態と同様な方法及びそれを実現する制御装置により本発明は実施可能であることが理解されるべきである。
次に上記実施の形態の効果及び作用について説明する。
本発明の第1の実施の形態の油圧成形機の制御方法及びそれを実施する装置により以下の効果が期待できる。
・ インバータを用いて油圧ポンプ用モータを、必要な油圧や油流量を得られなくなるような状態を生じることなく、合理的に省エネ制御できる。
・ 既存の設備を本発明により省エネ制御する場合において、測定器具、それのための配管や配線等を追加することなく、工程の動作時間を計測することにより実現可能である。
・ インバータによる周波数の調整による省エネ制御において、適切に調整された周波数を得るために、多大な工数を必要とせず、全てコンピュータ等の制御装置により、設備の運転中に自動的に前記周波数を得ることが出来る。
・ 調整工程が偶数ステップ調整工程と奇数ステップ調整工程に分けて2段階で実施されるので、各単一のステップから次の単一のステップに移る際に発生するインバータの応答遅れのバラツキの影響が実質的に排除される。
本発明の第2の実施の形態の油圧成形機の制御方法及びそれを実施する装置により以下の効果が期待できる。
・ 複数の又は多数のインバータや油圧ポンプ用モータや油圧ポンプ等を具備する、油圧成形機においても第1の実施の形態と同様の効果を発揮することができる。
上記の説明において、本発明の装置は射出成形機として説明されたが、本発明はそれに限らず、それ以外の成形機であっても良い。
また、上記において記載したあるいは添付図面に示した実施の形態において示された、油圧成形機の構成要素の数量は、単なる例であり、これよりも多くても、少なくても良く、また既知の構成要素が油圧成形機に追加されても良い。
また、上記の実施の形態において、既存の従来型の油圧成形機の改造として説明されたが、本発明の適用対象はこれに限定するものではなく、本発明は新規に製作される油圧成形機に適用されても良い。
また、上記の実施の形態において、制御装置25とシーケンサ24は別体として説明されたが、これらが一体で形成されるものであっても良く、更に別の制御要素が追加されても良い。
上記の実施の形態は本発明の例であり、本発明は、該実施の形態により制限されるものではなく、請求項に記載される事項によってのみ規定されており、上記以外の実施の形態も実施可能である。
図1は、本発明の第1の実施の形態の油圧成形機の設備構成を図解的に示す。 図2は、図1の油圧成形機の制御構成を示す。 図3は、本発明の第2の実施の形態の油圧成形機の設備構成を図解的に示す。 図4は、本発明の第1の実施の形態の油圧成形機の全体の制御フロー図である。 図5は、本発明の第1の実施の形態のインバータの制御方法において使用される好適な計測値テーブルを示す。 図6は、本発明の第1の実施の形態の制御方法を使用した油圧成形機における消費電力の時間的変化を示すグラフである。 図7は、従来の油圧成形機における消費電力の時間的変化を示すグラフである。
符号の説明
1…油圧成形機
2…射出矢
3…成形型
4…油タンク
5…油圧ポンプ
6…油圧ポンプ
7…油圧シリンダ
8…油圧モータ
9…油圧シリンダ
11…絞り弁
12…リリーフ弁
21…ポンプモータ
22…インバータ
23…電源
24…シーケンサ
25…制御装置

Claims (5)

  1. 油圧成形機の制御方法において、
    前記油圧成形機は、
    少なくとも一つの油圧ポンプと、
    前記少なくとも一つの油圧ポンプを駆動する、少なくとも一つの電動モータと、
    前記少なくとも一つの電動モータに接続されていてそれに供給される電圧の周波数を変化させる、少なくとも一つのインバータと、
    前記少なくとも一つのインバータを制御して前記インバータから供給される電圧の周波数を調整する、制御装置と、
    を具備しており;
    該制御方法は、
    成形工程の各単位工程の目標とする各マスター動作時間を前もって決定するマスター手順と、
    各単位工程毎に前記インバータの供給電圧の周波数を調整して設定する調整手順と、
    前記調整手順の後に、成形工程において、前記インバータが前記設定周波数の電圧を供給するように、前記制御装置により前記インバータを制御する手順と、
    を具備しており;更に
    前記調整手順が、
    各単位工程において、前記制御装置により前記インバータの前記供給電圧の周波数を調整して、その時の各単位工程の調整時動作時間を計測するサブ手順と、
    各単位工程に関して、マスター動作時間と調整時動作時間を比較して、調整時動作時間がマスター動作時間と実質的に等しくなる限界の周波数まで、前記インバータの供給電圧の周波数を変化させて調整し、前記限界の周波数に、各単位工程に関する前記インバータの供給電圧の設定周波数を決定するサブ手順と、
    各単位工程に関する前記インバータの供給電圧の設定周波数を、前記制御装置に記憶するサブ手順と、を具備しており
    各単位工程毎に前記インバータの前記供給電圧の周波数を調整して設定する、前記調整手順において、前記各単位工程は奇数工程群と偶数工程群とに分けられ、一方の群の工程、例えば偶数工程について調整工程が実施され、各偶数工程についての設定周波数が決定され、前記制御装置に記憶された後に、もう一方の群の工程、前記例では奇数工程について調整工程が実施され、各奇数工程についての設定周波数が決定されることを特徴とする制御方法。
  2. 前記マスター手順においては、前もって決められた周波数の電圧が、前記少なくとも一つのインバータから前記少なくとも一つの電動モータに供給され、その際前記油圧成形機により実施される成形工程の各単位工程の動作時間を計測して各単位工程の各マスター動作時間を決定することを特徴とする請求項1に記載の制御方法。
  3. 前記マスター動作時間を決定するマスター手順において、前記インバータの供給電圧の周波数は、前記インバータによる周波数調整が実施されない周波数に設定されることを特徴とする請求項に記載の制御方法。
  4. 請求項1からのいずれか一項に記載の制御方法を、実行可能であることを特徴とする油圧成形機。
  5. 請求項1からのいずれか一項に記載の制御方法を、実行可能であるプログラムを具備することを特徴とする制御装置。
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