JP4106802B2 - 重合体ラテックスの濃縮方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、重合体ラテックスの濃縮方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、振動型膜分離装置を用いて、凝集物の発生と分離膜の閉塞を生ずることなく、高い透過流束を保ち、高濃縮度まで効率的に濃縮することができる重合体ラテックスの濃縮方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
重合体ラテックスは、濃厚ラテックスの製造、乾燥コストの低減、生産性の向上等を目的として、重合反応に続いてしばしば濃縮工程が設けられる。重合体ラテックスの濃縮には、従来、限外ろ過膜が多く用いられている。
膜分離装置を用いて濃縮操作を行う場合に、分離膜の近傍に濃度分極層が形成されるために、操作圧力をある限度以上に高くしても透過流束が上昇しない限界流束が存在することが知られている。この限界流束は、原液濃度が高くなると低下するために、濃縮度には限界がある。また、重合体ラテックスの濃縮においては、高濃縮することによって凝集物が発生し、モジュールが閉塞して安定して長期間運転することができないという問題点があった。
これに対して、分離膜を振動させることにより、閉塞の発生を防ぎ、高い透過流束を保ち、高濃縮を可能とする試みがなされている。例えば、特開平2−241524号公報には、ろ膜の詰まりや汚染を生ずることなくコロイド状懸濁液から選択された成分を分離する装置として、分離膜に接続された葉状要素を振動させる手段を備えた装置が提案されている。また、特開平10−128083号公報には、分離膜の透過流束を高く保ち、スラリーの高濃縮を可能にする濃縮装置として、振動可能な膜を備えた膜分離装置が提案されている。
しかし、これらの装置を重合体ラテックスに適用しても、分離膜に凝集物による閉塞が生じ、長期間の安定した運転と高濃縮を達成することは困難であった。このために、凝集物を発生させることなく、安定したに濃縮操作が可能となる重合体ラテックスの濃縮方法が求められていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、振動型膜分離装置を用いて、凝集物の発生と分離膜の閉塞を生ずることなく、高い透過流束を保ち、高濃縮度まで効率的に濃縮することができる重合体ラテックスの濃縮方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、重合体ラテックスを振動型膜分離装置を用い、分離膜にねじり振動を与えつつ、特定の温度及び操作圧力条件下に水分を透過させることにより、凝集物が発生することなく、分離膜に閉塞を生ずることなく、高透過流束を維持したまま、高濃度まで濃縮することが可能となることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)重合体ラテックスを振動型膜分離装置を用いて濃縮する方法において、前記振動型膜分離装置の分離膜がナノフィルター又は逆浸透膜であり、ねじり振動周波数40〜80Hz、ねじり振動角4〜12度で該装置の分離膜を振動させ、温度10〜50℃、操作圧力2〜15kg/cm2Gで濃縮することを特徴とする重合体ラテックスの濃縮方法、及び、
(2)重合体ラテックスが、粒径分布において2個以上の頻度極大を有することを特徴とする第(1)項に記載の重合体ラテックスの濃縮方法、
を提供するものである。
さらに、本発明の好ましい態様として、
(3)重合体ラテックスが、塩化ビニル重合体ラテックスである第(1)項記載の重合体ラテックスの濃縮方法、
(4)重合体ラテックスが、メタクリル酸メチル重合体ラテックスである第(1)項記載の重合体ラテックスの濃縮方法、及び、
(5)温度30〜45℃、操作圧力2.3〜3.5kg/cm2Gで濃縮する第(1)項記載の重合体ラテックスの濃縮方法、
を挙げることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の重合体ラテックスの濃縮方法は、重合体ラテックスを振動型膜分離装置を用いて濃縮する方法において、ねじり振動周波数40〜80Hz、ねじり振動角4〜12度で該装置の分離膜を振動させ、温度10〜50℃、操作圧力2〜15kg/cm2Gで濃縮するものである。本発明方法は、重合体ラテックスの濃縮に、特にガラス転移温度(Tg)が60℃以上の熱可塑性重合体ラテックスの濃縮に好ましく適用され、特に塩化ビニル重合体ラテックス及びメタクリル酸メチル重合体ラテックスの濃縮に特に好適に適用することができる。
本発明方法により濃縮することができる塩化ビニル重合体ラテックスは、塩化ビニル単独重合体又は塩化ビニル50重量%以上、好ましくは75重量%以上と、塩化ビニルと共重合可能な不飽和単量体との共重合体で、ガラス転移温度(Tg)が60℃以上である重合体のラテックスである。塩化ビニルと共重合可能な不飽和単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、マレイン酸、ケイ皮酸、無水マレイン酸などの不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸及びその酸無水物;フマール酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステルなどの不飽和ジカルボン酸モノアルキルエステル類;アクリル酸又はメタクリル酸のメチル、エチル、プロピル、ベンジルエステルなどの不飽和モノカルボン酸エステル類;マレイン酸やフマール酸のジメチル、ジエチル、ジプロピルエステルなどの不飽和ジカルボン酸ジエステル類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテルなどのビニルエーテル類;エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1などのオレフィン類;スチレンやα−メチルスチレンなどの芳香族モノビニル化合物;アクリロニトリルやメタクリロニトリルなどのシアン化ビニル化合物;アクリルアミドやメタクリルアミドなどの不飽和アミド化合物;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステル類;さらには塩化ビニリデンなどを挙げることができる。これらの共重合可能な単量体は、1種を単独で用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明方法により濃縮することができるメタクリル酸メチル重合体ラテックスは、メタクリル酸メチル単独重合体又はメタクリル酸メチル40重量%以上、好ましくは60重量%以上と、メタクリル酸メチルと共重合可能な不飽和単量体との共重合体で、ガラス転移温度(Tg)が60℃以上である重合体のラテックスである。メタクリル酸メチルと共重合可能な不飽和単量体としては、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレートなどの炭素数1〜8のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル及び/又はメタクリル酸アルキルエステル(以下、(メタ)アクリレート系単量体とする)(メタ)アクリレート系単量体;塩化ビニル、塩化ビニリデンなどの不飽和ハロゲン化合物;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル系化合物;(メタ)アクリロニトリル、シアン化ビニリデンなどのシアン化ビニル化合物;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル化合物;エチルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテルなどのビニルエーテル化合物;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、2−ヒドロキシエチルフマレート、モノブチルマレエートなどを挙げることができる。
本発明方法により濃縮することができる重合体ラテックスの製造方法に特に制限はなく、例えば、乳化重合法により製造された単一粒子の平均粒径が数百nm程度と小さく、鋭い粒径分布を有し、粒径分布における頻度極大が1個である重合体ラテックス、微細懸濁重合法により製造された単一粒子径が数十nmから数μmにわたって広く分布し、粒径分布における頻度極大が1個であるラテックス、さらに、乳化重合法により製造されたラテックスと播種乳化重合法又は微細懸濁重合法若しくは播種微細懸濁重合法により製造されたラテックスとを混合して得られる単一粒子径が100〜500nmの小粒径領域の頻度極大1個と、1〜5μmの大粒径領域の頻度極大1〜3個とを有する、粒径分布における頻度極大が2個以上であるラテックスなどを挙げることができる。ここで、単一粒子の粒径分布とは、遠心沈降濁度法で求めることができ、粒径100nm〜8μmの範囲の粒径分布をいう。好ましい粒径分布における頻度極大が2個以上である重合体ラテックスは、500nm以下の小粒径領域の重合体粒子の割合が5〜40重量%のものが好ましい。
これらの中で、好ましい粒径分布における頻度極大が2個以上である重合体ラテックスは、濃縮に際して温度及び操作圧力を高めることが容易であり、凝集物が発生することなく高濃縮度まで効率的に濃縮することができるので、本発明方法を特に好適に適用することができる。
【0006】
本発明方法に用いる振動型膜分離装置は、円板状の分離膜が軸を中心としてねじり振動するものであれば特に制限はなく、例えば、水平に設置された円板状の分離膜がねじり振動する機構を有する、神鋼パンテック(株)から販売されている「VSEP」などを用いることができる。本発明方法に用いる分離膜に特に制限はなく、例えば、精密ろ過膜、限外ろ過膜、ナノフィルター、逆浸透膜などを挙げることができる。これらの中で、ナノフィルター及び逆浸透膜は、透過液中へのラテックスの副原料の流出が少なく、ラテックスの安定性が維持されるとともに、廃液として処理される透過液の環境への負荷が小さいので、特に好適に使用することができる。本発明方法によれば、ナノフィルターや逆浸透膜のような分画分子量の小さい分離膜であっても、高い透過流束を維持して効率的に濃縮を行うことができ、特に阻止率が高く、好ましくはNaCl阻止率が70%以上であると、乳化剤などの水溶性副原料の抜けが小さく、重合体の品質変動を抑えることができる。
本発明方法においては、振動膜型分離装置の分離膜を、ねじり振動周波数40〜80Hz、より好ましくは45〜60Hz、ねじり振動角4〜12度、より好ましくは8〜10度で振動させる。分離膜が直径275mmの円板状であるとき、ねじり振動角4度は、分離膜の周縁における振幅9.7mmに相当し、ねじり振動角12度は、分離膜の周縁における振幅28.7mmに相当する。ねじり振動周波数が40Hz未満であると、分離膜の膜面に重合体粒子が付着して、閉塞を生ずるおそれがある。ねじり振動周波数が80Hzを超えると、ねじり振動を与えるために必要なエネルギーが過大になり、経済性が失われるおそれがある。ねじり振動角が4度未満であると、凝集物が発生し、分離膜の膜面に重合体粒子が付着して、閉塞を生ずるおそれがある。ねじり振動角が12度を超えると、ねじり振動を与えるために必要なエネルギーが過大になり、経済性が失われるおそれがある。
【0007】
本発明方法においては、重合体ラテックスを、温度10〜50℃、操作圧力2〜15kg/cm2Gで濃縮する。ここで、操作圧力とは、重合体ラテックスの振動型膜分離装置の入口部圧力と濃縮ラテックスの出口部圧力の相加平均から、透過液の圧力を差し引いた圧力である。温度が10℃未満であると、透過流束が小さく、濃縮に長時間を要するおそれがある。温度が高くなると、透過流束は増大するが、50℃を超えると凝集物が発生しやすくなるおそれがある。操作圧力が2kg/cm2G未満であると、透過流束が小さく、濃縮に長時間を要するおそれがある。操作圧力が15kg/cm2Gを超えると、凝集物が発生し、分離膜の膜面に重合体が付着して、閉塞を生ずるおそれがある。
本発明方法において、重合体ラテックスが粒径分布において1個の頻度極大を有するとき、温度30〜45℃、操作圧力2.3〜3.5kg/cm2Gで濃縮することが好ましく、温度35〜38℃、操作圧力2.5〜3.0kg/cm2Gで濃縮することがより好ましい。1個の頻度極大をもつ粒径分布を有する重合体ラテックスは、微細懸濁重合、乳化重合などにより製造することができる。温度30〜45℃、操作圧力2.3〜3.5kg/cm2Gで濃縮することにより、高い透過流束を維持したまま、凝集物の発生と分離膜の閉塞を生ずることなく、効率的に濃縮して、固形分濃度が50〜70重量%の高い濃縮ラテックスを得ることができる。
【0008】
本発明方法において、重合体ラテックスが粒径分布において2個以上の頻度極大を有するとき、温度30〜47℃、操作圧力2.5〜4.5kg/cm2Gで濃縮することが好ましく、温度35〜45℃、操作圧力3.0〜4.0kg/cm2Gで濃縮することがより好ましい。2個以上の頻度極大をもつ粒径分布を有する重合体ラテックスの製造方法に特に制限はないが、例えば、微細懸濁重合などにより得られるなだらかな粒径分布を有し、1μm前後に頻度極大をもつ重合体ラテックスと、乳化重合などにより得られる鋭い粒径分布を有し、数百nmに頻度極大をもつ重合体ラテックスを混合することによって製造することができる。温度30〜47℃、操作圧力2.5〜4.5kg/cm2Gで濃縮することにより、高い透過流束を維持したまま、凝集物の発生と分離膜の閉塞を生ずることなく、効率的に濃縮して、固形分濃度が55〜75重量%の高い濃縮ラテックスを得ることができる。2個以上の頻度極大をもつ粒径分布を有する重合体ラテックスは、1個の頻度極大をもつ粒径分布を有する重合体ラテックスに比べて凝集物が発生しにくく、より高い温度と高い操作圧力を適用して濃縮することができるので、より効率的に濃縮して、より高濃度まで濃縮することができる。
本発明方法においては、必要に応じて、重合体ラテックスにさらに界面活性剤を添加して濃縮することができる。添加する界面活性剤に特に制限はなく、例えば、石鹸、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどを挙げることができる。重合体ラテックスに界面活性剤を添加することにより、ラテックスを安定化することができるが、過剰な界面活性剤の添加は、かえって粘度上昇をもたらす場合もある。
本発明方法によれば、重合体ラテックスを効率的に濃縮して、凝集物を含まない固形分濃度60重量%以上の濃縮ラテックスを容易に製造することができる。
【0009】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
製造例1
ステンレス製の撹拌機及びジャケット付き耐圧反応器に、脱イオン水125重量部、ラウリル硫酸ナトリウム0.06重量部及びナトリウムホルムアルデヒドスルフォキシレート0.01重量部を仕込み、減圧脱気を2回繰り返した。次いで、塩化ビニル100重量部を仕込み、撹拌しつつ63℃に昇温し、ドテシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.6重量部と過酸化水素30重量%水溶液0.03重量部を水で希釈し、反応終了まで連続的に添加しつつ、乳化重合反応を行った。重合転化率が83%に達したとき、未反応の塩化ビニルを除去した。
得られた塩化ビニル重合体ラテックスは、固形分濃度40重量%であり、遠心沈降濁度法による粒径分布測定で0.3μmに頻度極大をもつシャープな一次粒子の粒径分布を有していた。また、示差熱分析により求めたガラス転移温度は、79℃であった。
製造例2
ステンレス製の撹拌機及びジャケット付き耐圧反応器に、脱イオン水90重量部、ラウリル硫酸ナトリウム0.8重量部、ラウリルアルコール1.2重量部及びジイソプロピルパーオキシジカーボネート0.06重量部を仕込んで窒素置換したのち、減圧脱気を2回繰り返した。次いで、塩化ビニル100重量部を仕込み、撹拌、混合した。この混合物をホモジナイザーを用いて均質化したのち、別の脱気されたステンレス製の撹拌機及びジャケット付き耐圧反応器に移し、47℃に昇温して微細懸濁重合を行った。重合転化率が90%に達したとき、未反応の塩化ビニルを除去し、塩化ビニル重合体ラテックスAを得た。
得られたラテックスAは、固形分濃度51重量%であり、遠心沈降濁度法による粒径分布測定で単一粒子の粒径が0.02μmから5μmに広く分布し、頻度極大を1.0μmに持ち、平均粒径は1.0μmであった。また、示差熱分析により求めたガラス転移温度は、80℃であった。
【0010】
製造例3
ステンレス製の撹拌機及びジャケット付き耐圧反応器に、脱イオン水105重量部、ドテシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.6重量部、ラウリルアルコール1.5重量部及びジイソプロピルパーオキシジカーボネート0.06重量部を仕込んで窒素置換したのち、減圧脱気を2回繰り返した。次いで、塩化ビニル100重量部を仕込み、撹拌、混合した。この混合物をホモジナイザーを用いて均質化したのち、別の脱気されたステンレス製の撹拌機及びジャケット付き耐圧反応器に移し、62℃に昇温して微細懸濁重合を行った。重合転化率が90%に達したとき、未反応の塩化ビニルを除去した。得られた塩化ビニル重合体ラテックスは、固形分濃度47重量%であり、単一粒子の粒径が0.2μmから5.0μmに広く分布し、頻度極大を1.7μmに持ち、平均粒径は1.8μmであった。
このラテックス80重量部と製造例1で得られたラテックス20重量部を混合して、ラテックスBを調製した。ラテックスBは、固形分濃度46重量%であり、遠心沈降濁度法による粒径分布測定で単一粒子の粒径が0.02μmから5μmに広く分布し、0.3μmに鋭い極大を、また1.0μmになだらかな極大を有し、平均粒径は1.4μmで、500nm以下の小粒径領域の重合体粒子の割合は12重量%であった。また、示差熱分析により求めたガラス転移温度は、79℃であった。
製造例4
ステンレス製の撹拌機及びジャケット付き反応器に、脱イオン水125重量部、ラウリル硫酸ナトリウム1.2重量部、ラウリルアルコール0.8重量部、t−ドデシルメルカプタン0.6重量部、ラウロイルパーオキサイド0.3重量部及びメタクリル酸メチル100重量部を仕込んで窒素置換したのち、減圧脱気を2回繰り返し、撹拌、混合した。この混合物をホモジナイザーを用いて均質化したのち、別の脱気されたステンレス製の撹拌機及びジャケット付き反応器に移し、65℃に昇温して微細懸濁重合を行った。重合転化率が92%に達したとき、未反応のメタクリル酸メチルを除去し、メタクリル酸メチル重合体ラテックスを得た。
得られたラテックスは、固形分濃度43重量%であり、遠心沈降濁度法による粒径分布測定で単一粒子の粒径が0.02μmから2.5μmに広く分布し、頻度極大を0.6μmに持ち、平均粒径は0.7μmであった。また、標準ポリスチレンを参照して、ミックスゲルカラムを用い、テトラヒドロフランを溶離液とするゲルパーミエーション法により求めた重合体の重量平均分子量は、280,000であった。示差熱分析により求めた重合体のガラス転移温度は、105℃であった。
【0011】
実施例1
振動型膜分離装置[VSEP Series L、神鋼パンテック(株)、膜面積0.045m2]にナノフィルター[NTR−7450、日東電工(株)]を装着した装置を用いて、濃縮試験を行った。
塩化ビニル重合体ラテックスAを用い、ねじり振動周波数60Hz、ねじり振動角8.0度、ラテックス温度30℃、操作圧力3kg/cm2Gとして、ラテックスの固形分濃度を53重量%から70重量%まで次第に高めていった。透過流束は25リットル/m2/hrで一定し、固形分濃度70重量%まで支障なく濃縮することができた。
比較例1
操作圧力を16kg/cm2Gとした以外は、実施例1と同様にして、塩化ビニル重合体ラテックスAの濃縮を行った。
濃縮前のラテックスの固形分濃度53重量%のとき、透過流束は60リットル/m2/hrであったが、固形分濃度を高めるにつれて透過流束が低下し、固形分濃度70重量%のとき、透過流束30リットル/m2/hrとなり、かつ、凝集物が発生した。
実施例1と比較例1の結果を、図1に示す。この結果から、粒径分布において1個の頻度極大を有する重合体ラテックスの濃縮においては、操作圧力を3kg/cm2Gとした場合は、凝集物が発生することなく、安定して固形分濃度70重量%まで濃縮することができるが、操作圧力を16kg/cm2Gにすると、固形分濃度が65重量%を超えると運転が不安定になり、かつ、凝集物が発生しやすくなることが分かる。
【0012】
実施例2
実施例1と同じ装置を用いて、塩化ビニル重合体ラテックスA及びBの濃縮試験を行った。ねじり振動周波数60Hz、ねじり振動角8.0度、ラテックス温度40℃とし、操作圧力を2.8kg/cm2Gから高めていった。
塩化ビニル重合体ラテックスAを用い、濃縮後のラテックスの固形分濃度を51重量%一定としたとき、操作圧力2.8kg/cm2G、6.3kg/cm2G及び10kg/cm2Gのときの透過流束は、それぞれ39リットル/m2/hr、69リットル/m2/hr及び71リットル/m2/hrであった。濃縮後のラテックスの固形分濃度を55重量%一定としたとき、操作圧力2.8kg/cm2G、6.3kg/cm2G及び10kg/cm2Gのときの透過流束は、それぞれ43リットル/m2/hr、52リットル/m2/hr及び54リットル/m2/hrであった。濃縮後のラテックスの固形分濃度を65重量%、操作圧力を2.8kg/cm2Gとしたとき、透過流束は12リットル/m2/hrであった。
塩化ビニル重合体ラテックスBを用い、濃縮後のラテックスの固形分濃度を47重量%一定としたとき、操作圧力2.8kg/cm2G、6.3kg/cm2G、10kg/cm2G及び13.4kg/cm2Gのときの透過流束は、それぞれ30リットル/m2/hr、66リットル/m2/hr、66リットル/m2/hr及び78リットル/m2/hrであった。濃縮後のラテックスの固形分濃度を52重量%一定としたとき、操作圧力2.8kg/cm2G、6.3kg/cm2G及び10kg/cm2Gのときの透過流束は、それぞれ40リットル/m2/hr、64リットル/m2/hr及び70リットル/m2/hrであった。濃縮後のラテックスの固形分濃度を65重量%一定としたとき、操作圧力2.8kg/cm2G、6.3kg/cm2G及び10kg/cm2Gのときの透過流束は、それぞれ25リットル/m2/hr、35リットル/m2/hr及び38リットル/m2/hrであった。
塩化ビニル重合体ラテックスBを用いたときの結果を、図2に示す。塩化ビニル重合体ラテックスA及びBについての試験結果から、濃縮後のラテックスの固形分濃度が比較的低い場合には、透過流束は操作圧力を高めるとともに増加するが、濃縮後のラテックスの固形分濃度が60重量%を超えると、操作圧力を高めても透過流束は大きくは変化しなくなる。また、粒径分布において1個の頻度極大を有する重合体ラテックスAは、温度が40℃と高いことも影響して、濃度65重量%まで濃縮すると透過流束がかなり低下するが、2個以上の頻度極大を有する重合体ラテックスBでは、温度40℃と高いが、濃度65重量%でも円滑な濃縮運転が可能である。
【0013】
実施例3
実施例1と同じ装置を用いて、塩化ビニル重合体ラテックスAの濃縮試験を行った。濃縮後のラテックスの固形分濃度を53重量%、ねじり振動周波数60Hz、ねじり振動角5.2度又は10.6度、ラテックス温度25℃とした。
ねじり振動角5.2度一定としたとき、操作圧力3.0kg/cm2G、6.3kg/cm2G、10.5kg/cm2G及び13.7kg/cm2Gのときの透過流束は、それぞれ26リットル/m2/hr、47リットル/m2/hr、47リットル/m2/hr及び48リットル/m2/hrであった。ねじり振動角を10.6度一定としたとき、操作圧力3.0kg/cm2G、6.3kg/cm2G、10.5kg/cm2G及び13.7kg/cm2Gのときの透過流束は、それぞれ54リットル/m2/hr、68リットル/m2/hr、75リットル/m2/hr及び77リットル/m2/hrであった。
比較例2
分離膜にねじり振動を与えない以外は、実施例3と同じ操作を繰り返した。
操作圧力3.0kg/cm2G、6.3kg/cm2G、10.5kg/cm2G及び13.7kg/cm2Gのときの透過流束は、それぞれ11リットル/m2/hr、13リットル/m2/hr、12リットル/m2/hr及び12リットル/m2/hrであった。
実施例3及び比較例2の結果を、図3に示す。図3の結果から、ねじり振動を与えない比較例2の場合に対して、ねじり振動を与えた実施例3の方が透過流束が大きく、かつ、ねじり振動角が5.2度の場合よりも、ねじり振動角が10.6度の場合の方が透過流束が大きいことが分かる。
【0014】
実施例4
実施例1と同じ装置を用いて、塩化ビニル重合体ラテックスBの濃縮試験を行った。濃縮後のラテックスの固形分濃度を74重量%、ねじり振動周波数60Hz、ラテックス温度30℃とした。
ねじり振動角5.2度一定としたとき、操作圧力4.2kg/cm2G、7.7kg/cm2G及び14.8kg/cm2Gのときの透過流束は、それぞれ19リットル/m2/hr、19リットル/m2/hr及び20リットル/m2/hrであった。ねじり振動角を10.6度一定としたとき、操作圧力4.2kg/cm2G、7.7kg/cm2G、11.2kg/cm2G及び14.8kg/cm2Gのときの透過流束は、それぞれ23リットル/m2/hr、29リットル/m2/hr、30リットル/m2/hr及び30リットル/m2/hrであった。
比較例3
分離膜にねじり振動を与えない以外は、実施例4と同じ操作を繰り返した。
操作圧力4.2kg/cm2G、7.7kg/cm2G及び14.8kg/cm2Gのときの透過流束は、それぞれ3リットル/m2/hr、4リットル/m2/hr及び4リットル/m2/hrであった。
実施例4と比較例3の結果を比べると、ねじり振動を与えない比較例に対して、ねじり振動を与えた実施例の方が透過流束が大きく、かつ、ねじり振動角が5.2度の場合よりも、ねじり振動角が10.6度の場合の方が透過流束が大きいことが分かる。
【0015】
実施例5
実施例1と同じ装置を用いて、塩化ビニル重合体ラテックスAの濃縮試験を行った。ねじり振動周波数60Hz、ねじり振動角10.6度、ラテックス温度40℃、操作圧力2.8kg/cm2Gとした。
温度40℃一定としたとき、濃縮後のラテックス濃度48重量%、53重量%、60重量%及び68重量%のときの透過流束は、それぞれ40リットル/m2/hr、40リットル/m2/hr、35リットル/m2/hr及び30リットル/m2/hrであった。
実施例6
振動型膜分離装置[VSEP Series L、神鋼パンテック(株)、膜面積0.045m2]にナノフィルター[NaCl阻止率75%]を装着した装置を用いて、濃縮試験を行った。
塩化ビニル重合体ラテックスBを用い、ねじり振動周波数60Hz、ねじり振動角8.0度、ラテックス温度35℃、操作圧力3kg/cm2G、濃縮後のラテックスの固形分濃度55重量%とした。透過流束は30リットル/m2/hrであり、透過液の蒸発残分は130mg/リットルであった。
実施例7
分離膜を逆浸透膜[NaCl阻止率97%]とした以外は、実施例6と同様にして、塩化ビニル重合体ラテックスBの濃縮試験を行った。
透過流束は20リットル/m2/hrであり、透過液の蒸発残分は100mg/リットルであった。
比較例4
分離膜にねじり振動を与えない以外は、実施例6と同様にして、塩化ビニル重合体ラテックスBの濃縮試験を行った。
透過流束は7リットル/m2/hrであり、透過液の蒸発残分は390mg/リットルであった。
比較例5
分離膜にねじり振動を与えない以外は、実施例7と同様にして、塩化ビニル重合体ラテックスBの濃縮試験を行った。
透過流束は4リットル/m2/hrであり、透過液の蒸発残分は250mg/リットルであった。
比較例6
分離膜を限外ろ過膜[分画分子量13,000]とした以外は、実施例6と同様にして、塩化ビニル重合体ラテックスBの濃縮試験を行った。
透過流束は50リットル/m2/hrであり、透過液の蒸発残分は920mg/リットルであった。
比較例7
分離膜にねじり振動を与えない以外は、比較例6と同様にして、塩化ビニル重合体ラテックスBの濃縮試験を行った。
透過流束は30リットル/m2/hrであり、透過液の蒸発残分は1,550mg/リットルであった。
実施例6〜7及び比較例4〜7の結果を、まとめて第1表に示す。
【0016】
【表1】
【0017】
第1表に見られるように、分離膜としてナノフィルター又は逆浸透膜を用いても、限外ろ過膜を振動なしで用いる従来法と同程度の透過流束が得られる。また、ナノフィルター又は逆浸透膜を用いた場合、透過液中の蒸発残分の量が少ないことから分かるように、ラテックス中の乳化剤などの副原料の抜けが少なく、ラテックスの安定性を維持して、高濃縮化を行うことができる。これにより、乾燥された重合体の熱安定性、色調等の性質の変動を防ぐことができる。
実施例8
製造例4において製造したメタクリル酸メチル重合体ラテックスを、実施例1と同じ振動型膜分離装置を用いて、ねじり振動周波数60Hz、ねじり振動角8.0度、ラテックス温度35℃、操作圧力3kg/cm2Gとして、ラテックスの固形分濃度を43重量%から63重量%まで次第に高めていった。透過流束は24リットル/m2/hrで一定し、固形分濃度63重量%まで支障なく濃縮することができた。
【0018】
【発明の効果】
本発明の重合体ラテックスの濃縮方法によれば、凝集物の発生と分離膜の閉塞を生ずることなく、高い透過流束を保ち、高濃縮度まで効率的に濃縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、操作圧力をパラメータとして、固形分濃度と透過流束の関係を示すグラフである。
【図2】図2は、固形分濃度をパラメータとして、操作圧力と透過流束の関係を示すグラフである。
【図3】図3は、ねじり振動角をパラメータとして、操作圧力と透過流束の関係を示すグラフである。
【図4】図4は、温度40℃における、固形分濃度と透過流束及び固形分濃度と操作圧力の関係を示すグラフである。
Claims (2)
- 重合体ラテックスを振動型膜分離装置を用いて濃縮する方法において、前記振動型膜分離装置の分離膜がナノフィルター又は逆浸透膜であり、ねじり振動周波数40〜80Hz、ねじり振動角4〜12度で該装置の分離膜を振動させ、温度10〜50℃、操作圧力2〜15kg/cm2Gで濃縮することを特徴とする重合体ラテックスの濃縮方法。
- 重合体ラテックスが、粒径分布において2個以上の頻度極大を有することを特徴とする請求項1に記載の重合体ラテックスの濃縮方法。
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