JP4100480B2 - トルクリミッタ - Google Patents

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2403/00Power transmission; Driving means
    • B65H2403/70Clutches; Couplings
    • B65H2403/73Couplings
    • B65H2403/732Torque limiters

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  • Sheets, Magazines, And Separation Thereof (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、常に一定のトルクを伝達し、所定値以上の負荷がかかると、マグネットと磁性体とがスリップして回転力を伝達しなくなるトルクリミッタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プリンタなどの給紙機構は、紙を1枚ずつ送り出すため、第1回転軸で紙送り出し方向へ回転させられるゴム製の第1ローラと、第2回転軸で紙戻し方向へ回転させられるゴム製の第2ローラとを軸方向へ外周を接触させて配設し、第2回転軸と第2ローラとの間にトルクリミッタを配設した構成とされている。
なお、第1および第2回転軸は、同一方向へ回転する。
【0003】
このように構成した給紙機構で、1枚の紙が第1ローラと第2ローラとの間に入ったときは、第1ローラと紙との間の摩擦力がトルクリミッタの設定トルクよりも大きいので、第2ローラが第1ローラと反対方向へ回転することにより、紙が送り出される。
しかし、2枚の紙が第1ローラと第2ローラとの間に入ったときは、紙と紙との摩擦力がトルクリミッタの設定トルクよりも小さいので、第1ローラが紙送り出し方向へ回転して一方の紙を送り出し、第2ローラが紙戻し方向へ回転して他方の紙を戻すことにより、紙を1枚ずつ送り出している。
【0004】
図10は上記した従来のトルクリミッタのシャフトを除いて上側半分を断面とした正面図である。
図10において、1は合成樹脂で円筒状に成形されたシャフトを示し、後述するマグネット8の内径よりも僅かに小さな外径で、マグネット8内へ挿入される太径部2の両側に、後述するハウジング10の挿通孔13,20へ挿通される細径部3,5が連なっている。
そして、ハウジング10から突出する細径部5にピンなどが係合する係合部6が設けられ、太径部2と細径部5との境界部分の外周にマグネット8の外径よりも小径なフランジ7が設けられている。
【0005】
8は円筒状のマグネットを示し、軸方向の長さ(以下、単に長さという。)が太径部2の長さと略同一で、内径が太径部2の外径よりも僅かに大きくされている。
このマグネット8は、接着剤で太径部2の外周に固定されている。
9は円筒形のヒス材(強磁性体を含む磁性体)を示し、長さが太径部2の長さと略同一か太径部2の長さよりも長く、マグネット8の外周と所定のギャップ、例えば0.1mm位で内周が対向する内径とされている。
【0006】
10は合成樹脂で成形されたハウジングを示し、細径部3が挿通される円形の挿通孔13が中心に設けられ、太径部2およびマグネット8が後述するワッシャ26を介して当接する底部12の外周に、円形の筒部16が設けられたハウジング本体11と、細径部5が挿通される円形の挿通孔20が中心に設けられ、フランジ7が当接する状態で開放端を閉塞するようにハウジング本体11に接着剤で固定される円形のキャップ18とで構成されている。
なお、ハウジング本体11はヒス材9を所定の力で圧入できる内径とされ、ハウジング本体11の中心部分における軸方向の内法は、太径部2の細径部3側の端からフランジ7の細径部5側までの長さと略同一にされている。
【0007】
26はワッシャを示し、合成樹脂製のシート状で、太径部2およびマグネット8とハウジング本体11との間に介装され、マグネット8とハウジング本体11と間の摩擦係数を所定の値に設定するものである。
【0008】
次に、動作について説明する。
図10に示すトルクリミッタのシャフト1に図示を省略した回転軸を挿通し、この回転軸に設けたピンなどを係合部6に係合させてシャフト1を回転軸に固定した状態で、回転軸を所定方向へ回転させると、マグネット8とヒス材9との磁気的結合により、ハウジング10も回転軸と同じ方向へ回転する。
しかし、マグネット8とヒス材9とが一体となって回転するトルクよりも大きな負荷がハウジング10にかかると、マグネット8とヒス材9とがスリップして回転力を伝達しなくなるため、ハウジング10は回転軸と一緒に回転しなくなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来のトルクリミッタは、各部品の精度のばらつきによってマグネット8とヒス材9との間のギャップが変動することにより、または、マグネット8の特性のばらつきにより、マグネット8に対してヒス材9がスリップするトルクにばらつきが発生する。
しかし、トルクを調整する手段が設けられていないので、組み立てながら、または組み立てた後にトルクを調整することができなかった。
そこで、トルクを調整することのできるトルクリミッタが要望されていた。
【0010】
この発明は、上記したような不都合を解消するためになされたもので、トルクを調整することのできるトルクリミッタを提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明は、シャフトの外周に取り付けられた円筒状のマグネットをハウジングの内周に取り付けられた円筒状のヒス材内へ挿入した状態で、マグネットの外周とヒス材の内周とが所定のギャップで対向するようにシャフトの両端部をハウジングで回転可能に支持したトルクリミッタにおいて、ハウジングを軸方向の途中で第1底部および第1筒部を有するハウジング本体と、第2底部および第2筒部を有するキャップとに分割し、ヒス材を第1筒部内および第2筒部内へ圧入する構成とし、第1底部とシャフトの一端とに、係合することによってハウジング本体に取り付けたヒス材内にマグネットを位置させる係止手段を設け、第2底部の内側に磁性体を配設し、第2筒部へ圧入するヒス材の長さを変化させることにより、マグネットと磁性体との間隔を変化させてトルクを調整するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を図に基づいて説明する。
図1はこの発明の第1参考例であるトルクリミッタの上側半分を断面とした正面図であり、図10と同一または相当部分に同一符号を付して説明を省略する。
図1において、14はハウジング本体11の底部12に設けた調整孔を示し、例えばピンなどの治具を挿入してヒス材9の端面を押すことができるように、同一円周上に所定数設けられている。
【0013】
21はキャップ18に設けた調整孔を示し、ピンなどの治具を挿入してヒス材9の端面を押すことができるように、同一円周上に所定数設けられている。
なお、ヒス材9は、所定の力で押すことにより、ハウジング本体11の軸方向(長さ方向)へ移動させることができるように、ハウジング本体11の内周に圧入して取り付けられている。
そして、ハウジング10内の長さは、マグネット8と対向しないヒス材9の一部をマグネット8の左右に位置させることのできる長さとされている。
【0014】
次に、動作は先に説明した従来例と同様になるので、動作の説明を省略し、トルク調整について説明する。
まず、図1に示す状態でトルクを測定し、トルクが設定値よりも小さければ、治具を調整孔14へ挿入してヒス材9の端面に当て、所定の力で押してヒス材9をキャップ18側へ所定長だけ移動させてマグネット8と対向するヒス材9の対向面積を増加させた後、再度トルクを測定する。
【0015】
また、図1に示す状態で測定したトルクが設定値よりも大きければ、治具を調整孔21へ挿入してヒス材9の端面に当て、所定の力で押してヒス材9を底部12側へ所定長だけ移動させてマグネット8と対向するヒス材9の面積を減少させた後、再度トルクを測定する。
このような操作を繰り返すことにより、トルクを設定値に調整する。
【0016】
次に、調整孔14,21のもう1つの機能について説明する。
このトルクリミッタは、ヒステリシスを利用しているため、ヒステリシス損失による発熱により、ハウジング10内の温度が上昇する。
しかし、ハウジング10に設けた調整孔14,21は通気孔として機能するので、調整孔14,21から暖まった空気が流出したり、または、例えば調整孔14から流入した空気が調整孔21から流出することにより、熱を放出してハウジング1内の温度上昇を抑える。
【0017】
上述したように、この発明の第1参考例によれば、ハウジング10に調整孔14,21を設けたので、治具を調整孔14,21へ挿入してヒス材9を移動させることにより、マグネット8とヒス材9との対向面積を変化させてトルクを調整することができる。
また、調整孔14,21は通気孔として機能するので、ハウジング10内の熱を放出させることができるため、ハウジング10内の温度上昇によるトルク低下を防いでトルクを安定させることができる。
【0018】
図2はこの発明の第2参考例であるトルクリミッタの上側半分を断面とした正面図、図3は図2に示した弾性係止爪を示すシャフトの斜視図であり、図1および図10と同一または相当部分に同一符号を付して説明を省略する。
図2または図3において、4は弾性係合爪を示し、細径部3に円周方向へ複数個設けられ、太径部2とで底部(以下、第1底部という。)12を回転可能に保持するものである。
15は通気孔を示し、第1底部12の、挿通孔13の中心を中心にした同一円周上に複数設けられている。
【0019】
17は雄ねじを示し、筒部(以下、第1筒部という。)16の第1底部12と反対側の外周に設けられている。
18はキャップを示し、細径部5が挿通される円形の挿通孔20が中心に設けられ、フランジ7が当接した状態で、フランジ7で塞がれないように挿通孔20の中心を中心にした同一円周上に所定数の通気孔22が設けられた第2底部19の外周に、この第2底部19と反対側の内周に雄ねじ17と螺合する雌ねじ24を有する円形の第2筒部23が設けられている。
25はドーナツ状の磁性体を示し、第2底部19の内側に配設されるものである。
【0020】
次に、組立の一例について説明する。
まず、軸を垂直方向へ向け、第1底部12を下側にして作業台に載置したハウジング本体11の上にヒス材9を載置した後、ヒス材9を押し下げてヒス材9の端面が第1底部12の内側に当接する状態までヒス材9を第1筒部16内へ圧入させる。
そして、細径部5側を下側にして軸を垂直方向へ向けた状態で、マグネット8内へ外周に接着剤を塗布した太径部2を挿入してフランジ7にマグネット8を当接させて接着した後、太径部2およびマグネット8の端面にワッシャ26を載置する。
【0021】
次に、第1底部12を上側にしてヒス材9内へ下側からシャフト1を上昇させてマグネット8を挿入し、細径部3を挿通孔13へ挿通させると、弾性係合爪4は縮閉した後に自身の弾性で元の状態に戻るので、弾性係合爪4は太径部2とで第1底部12を回転可能に保持し、太径部2およびマグネット8はワッシャ26を介して第1底部12に当接する。
そして、上下を反転させ、軸を垂直方向へ向けて第2底部19の内側に磁性体25を取り付けたキャップ18の挿通孔20へ細径部5を挿通して雌ねじ24を雄ねじ17に螺合させることにより、図2に示す状態に組み立てることができる。
【0022】
次に、動作は先に説明した従来例と同様になるので、動作の説明を省略し、トルク調整について説明する。
まず、図2に示す状態でトルクを測定し、トルクが設定値よりも小さければ、雌ねじ24がさらに雄ねじ17と螺合する方向へキャップ18を回動させ、マグネット8と磁性体25との間隔を所定長だけ短くした後、再度トルクを測定する。
【0023】
また、図2に示す状態で測定したトルクが設定値よりも大きければ、雌ねじ24が雄ねじ17との螺合を解く方向へキャップ18を回動させ、マグネット8と磁性体25との間隔を所定長だけ長くした後、再度トルクを測定する。
このような操作を繰り返すことにより、トルクを設定値に調整した後、ハウジング本体11に対してキャップ18を溶着、接着などの方法で固定する。
なお、通気孔15,22は、調整孔14,21と同様に、熱を放出してハウジング1内の温度上昇を抑える。
【0024】
上述したように、この発明の第2参考例においても、第1参考例と同様な効果を得ることができる。
なお、この第2参考例において、マグネット8と磁性体25とを、フランジ7を介さないで対向させる、すなわち磁性体25をマグネット8に密接させる状態にまで接近させてトルクを調整する必要がある場合は、フランジ7の外径を極端に小さくするとともに、このフランジ7を収容する凹部を磁性体25に設けたり、フランジ7を省略する構成にするとよい。
【0025】
図4はこの発明の第実施形態であるトルクリミッタの分解斜視図、図5は図4に示した弾性係止爪を示すシャフトの斜視図、図6(a),(b)は図4に示したハウジング本体の左側面図および図6(a)のA−A線による断面図、図7(a),(b)は図4に示したキャップの右側面図および図7(a)のB−B線による断面図、図8は図4に示した部品を組み立てて上側半分を断面とした正面図、図9は図8のC−C線に相当する断面図である。
なお、図7のキャップには、磁性体が取り付けられている。
【0026】
これらの図において、31は耐熱性を有する非晶性のポリカーボネートで円筒状に成形されたシャフトを示し、後述するマグネット39の内径よりも僅かに小さな外径で、中心に対して対称な外側の部分に軸方向へ同一断面で切り欠いたIカットと称される切欠部33を有し、マグネット39内へ挿入される太径部32の両側に、後述するハウジング42の挿通孔45,52へ挿通される細径部34,36が連なっている。
【0027】
そして、太径部32とで後述する第1底部44を回転可能に保持する複数個の弾性係合爪35が細径部34に円周方向へ設けられ、ハウジング42から突出する細径部36にピンなどが係合する係合部37が設けられ、太径部32と細径部36との境界部分の外周にマグネット39の外径よりも小径なフランジ38が設けられている。
【0028】
39は円筒状のマグネットを示し、長さが太径部32の長さと略同一で、内径が太径部32の外径よりも僅かに大きく、切欠部33を形成するために太径部32から切り取った肉に相当する肉を切欠部33に対応する内面の軸方向へ肉盛りした肉盛り部40が設けられている。
41は円筒形のヒス材(強磁性体を含む磁性体)を示し、長さが太径部32の細径部34側の端からフランジ38の細径部36側までの長さよりも長く、マグネット39の外周と所定のギャップ、例えば0.1mm位で内周が対向する内径とされている。
【0029】
42はハウジングを示し、非晶性のポリカーボネートと相性のよい高摺動グレードのポリオキシメチレンで成形され、細径部34が挿通される円形の挿通孔45が中心に設けられ、この挿通孔45の中心を中心にした同一円周上に所定数の通気孔46が設けられるとともに、内側にヒス材41の端面が当接する突条47が所定の高さで、半径方向に所定間隔で設けられ、太径部32およびマグネット39が後述するワッシャ58を介して当接する第1底部44の外周に、開放端側の内面が第1底部44へ向かって縮閉する周回したテーパー面49とされた円形の第1筒部48が設けられたハウジング本体43と、細径部36が挿通される円形の挿通孔52が中心に設けられ、フランジ38が当接した状態で、フランジ38で塞がれないように挿通孔52の中心を中心にした同一円周上に所定数の通気孔53が設けられるとともに、内側にヒス材41の端面が当接する突条54が所定の高さで、半径方向に所定間隔で設けられた第2底部51の外周に、開放端側の内面が第2底部51へ向かって縮閉する周回したテーパー面56とされた円形の第2筒部55が設けられたキャップ50とで構成されている。
【0030】
なお、ハウジング本体43およびキャップ50は、ヒス材41を所定の力で圧入できる内径とされている。
そして、ハウジング本体43の中心部分における軸方向の内法にキャップ50の中心部分における軸方向の内法を加えた値は、太径部32の細径部34側の端からフランジ38の細径部36側までの長さと略同一にされている。
また、ハウジング本体43の開放端から突条47までの軸方向の寸法にキャップ50の開放端から突条54までの軸方向の寸法を加えた有効寸法は、ヒス材41の長さと同じか短くされている。
【0031】
57はドーナツ状の磁性体(強磁性体をも含む)を示し、第2底部51の内側に配設されるものである。
58はワッシャを示し、合成樹脂製のシートで、太径部32およびマグネット39とハウジング本体43との間に介装され、マグネット39とハウジング本体43と間の摩擦係数を所定の値に設定するものである。
【0032】
次に、組立の一例について説明する。
まず、軸を垂直方向へ向けて作業台に載置したヒス材41の上に第1筒部48を下側にしてハウジング本体43を載置した後、ハウジング本体43を押し下げてヒス材41の端面が突条47に当接する状態までヒス材41を第1筒部48内へ圧入させる。
そして、細径部36側を下側にして軸を垂直方向へ向けた状態で、切欠部33に肉盛り部40を対応させてマグネット39内へ太径部32を挿入してフランジ38にマグネット39を載置した後、太径部32およびマグネット39の端面にワッシャ58を載置する。
【0033】
次に、ハウジング本体43を上側にしてヒス材41内へ下側からシャフト31を上昇させてマグネット39を挿入し、細径部34を挿通孔45へ挿通させると、弾性係合爪35は縮閉した後に自身の弾性で元の状態に戻るので、弾性係合爪35は太径部32とで第1底部44を回転可能に保持し、太径部32およびマグネット39を、ワッシャ58を介して第1底部44に当接させる。
そして、上下を反転させ、軸を垂直方向へ向けて作業台に載置した後、第2底部51の内側に磁性体57を取り付け、第2筒部55を下側にしたキャップ50の挿通孔52へ細径部36を挿通してヒス材41の上にキャップ50を載置し、キャップ50を所定長押し下げて第2筒部55内へヒス材41を圧入することにより、図8に示す状態に組み立てることができる。
【0034】
次に、動作は先に説明した従来例と同様になるので、動作の説明は省略し、トルクの調整について説明する。
まず、図8に示す状態でトルクを測定し、トルクが設定値よりも小さければ、さらに第2筒部55内へヒス材41を圧入させ、マグネット39と磁性体57との間隔を所定長だけ短くした後、再度トルクを測定する。
【0035】
また、図8に示す状態で測定したトルクが設定値よりも大きければ、ヒス材41の圧入長を少なくするように第2筒部55内からヒス材41引き抜き、マグネット39と磁性体57との間隔を所定長だけ長くした後、再度トルクを測定する。
このような操作を繰り返すことにより、トルクを設定値に調整する。
なお、通気孔46,53は、調整孔14,21と同様に、熱を放出してハウジング42内の温度上昇を抑える。
【0036】
上述したように、この発明の第実施形態においても、第1参考例と同様な効果を得ることができる。
また、シャフト31に切欠部33を設け、マグネット39に肉盛り部40を設けたので、シャフト31をマグネット39内へ挿入するだけで、マグネット39をシャフト31の周方向へ回転しないように取り付けることができる。
したがって、接着剤を使用することなく回転しないようにマグネット39をシャフト31に作業性よく、かつ効率的に取り付けることができる。
【0037】
さらに、第1底部44と第1筒部48とからなるハウジング本体43と、第2底部51と第2筒部55とからなるキャップ50とでハウジング42を構成し、各筒部48,55内へヒス材41を圧入する構成にしたので、精度のよいヒス材41の外周面を利用して接着剤を使用することなくシャフト31を支持する両挿通孔45,52の適正な位置関係(同軸度)を確保しつつハウジング42を作業性よく、かつ効率的に組み付けることができる。
【0038】
そして、各筒部48,55の開放端側の内面を各底部44,51へ向かって縮閉する周回したテーパー面49,56としたので、ヒス材41を圧入するときにテーパー面49,56が案内面として機能するため、各筒部48,55を破損させることなくヒス材41を容易に圧入することができる。
また、シャフト31を非晶性のポリカーボネートで成形するとともに、ハウジング本体43およびキャップ50を非晶性のポリカーボネートと相性のよい高摺動グレードのポリオキシメチレンで成形したので、摩擦係数を低下させて安定した摺動特性を得ることができる。
【0039】
さらに、ハウジング42の両底部44,51に通気孔46,53を設けたので、この通気孔46,53からハウジング42内の暖まった空気が流出したり、または、例えば通気孔46から流入した空気が通気孔53から流出することにより、熱を放出してハウジング42内の温度上昇を抑えることができるため、温度上昇によるトルク低下を防いでトルクを安定させることができる。
【0040】
この第実施形態において、係合手段を切欠部33と肉盛り部40とで構成したが、シャフト31をマグネット39内へ挿入可能で、マグネット39がシャフト31の周方向へ回転不可能な関係であれば、例えばDカット、溝と突条または突起との組合せ、多角形などの係合手段であってもよい。
また、突条47,54を設けてヒス材41の端面で通気孔46,53を塞がないようにしたが、ヒス材41の端面で通気孔46,53を塞がなければ、突条47,54を設けなくてもよい。
【0041】
なお、マグネット39と磁性体57とを、フランジ38を介さないで対向させる、すなわち磁性体57をマグネット39に密接させる状態にまで接近させてトルクを調整する必要がある場合は、フランジ38の外径を極端に小さくするとともに、このフランジ38を収容する凹部を磁性体57に設けたり、フランジ38を省略し、マグネット39を太径部32の外周に接着剤で固定させる構成にするとよい。
【0042】
上記した各参考例および第1実施形態において、ハウジング10,42の周面にも放熱用の開口を設けると、この開口からもハウジング10,42内の熱を放出させることができるため、ハウジング10,42内の温度上昇によるトルク低下を防いでトルクをさらに安定させることができる。
また、第2参考例および第実施形態において、係止手段を、細径部3,34に弾性係合爪4,35を設け、この弾性係合爪4,35と太径部2,32とで第1底部12,44を回転可能に保持する構成としたが、同様に機能する他の構成、例えば細径部3,34の外周に周回した溝を設け、この細径部3,34の溝に係合する弾性係合爪を第1底部12,44の内周に設ける構成としてもよい。
【0043】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、トルク調整手段を設けたので、トルクを設定値に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1参考例であるトルクリミッタの上側半分を断面とした正面図である。
【図2】 この発明の第2参考例であるトルクリミッタの上側半分を断面とした正面図である。
【図3】図2に示した弾性係止爪を示すシャフトの斜視図である。
【図4】 この発明の第実施形態であるトルクリミッタの分解斜視図である。
【図5】図4に示した弾性係止爪を示すシャフトの斜視図である。
【図6】(a)は図4に示したハウジング本体の左側面図、(b)は図6(a)のA−A線による断面図である。
【図7】(a)は図4に示したキャップの右側面図、(b)は図7(a)のB−B線による断面図である。
【図8】図4に示した部品を組み立てて上側半分を断面とした正面図である。
【図9】図8のC−C線に相当する断面図である。
【図10】従来のトルクリミッタのシャフトを除いて上側半分を断面とした正面図である。
【符号の説明】
1,31 シャフト
2,32 太径部
3,5,34,36 細径部
4,35 弾性係合爪
6,37 係合部
7,38 フランジ
8,39 マグネット
9,41 ヒス材
10,42 ハウジング
11,43 ハウジング本体
12,44 底部(第1底部)
13,20,45,52 挿通孔
14,21 調整孔
15,22,46,53 通気孔
16,48 筒部(第1筒部)
17 雄ねじ
18,50 キャップ
19,51 第2底部
23,55 第2筒部
24 雌ねじ
25,57 磁性体
26,58 ワッシャ
33 切欠部
40 肉盛り部
47,54 突条
49,56 テーパー面

Claims (1)

  1. シャフトの外周に取り付けられた円筒状のマグネットをハウジングの内周に取り付けられた円筒状のヒス材内へ挿入した状態で、前記マグネットの外周と前記ヒス材の内周とが所定のギャップで対向するように前記シャフトの両端部を前記ハウジングで回転可能に支持したトルクリミッタにおいて、
    前記ハウジングを軸方向の途中で第1底部および第1筒部を有するハウジング本体と、第2底部および第2筒部を有するキャップとに分割し、前記ヒス材を前記第1筒部内および前記第2筒部内へ圧入する構成とし、
    前記第1底部と前記シャフトの一端とに、係合することによって前記ハウジング本体に取り付けた前記ヒス材内に前記マグネットを位置させる係止手段を設け、
    前記第2底部の内側に磁性体を配設し、
    前記第2筒部へ圧入する前記ヒス材の長さを変化させることにより、前記マグネットと前記磁性体との間隔を変化させてトルクを調整する、
    ことを特徴とするトルクリミッタ。
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