JPH11311261A - トルクリミッタ - Google Patents

トルクリミッタ

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JPH11311261A
JPH11311261A JP11487898A JP11487898A JPH11311261A JP H11311261 A JPH11311261 A JP H11311261A JP 11487898 A JP11487898 A JP 11487898A JP 11487898 A JP11487898 A JP 11487898A JP H11311261 A JPH11311261 A JP H11311261A
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shaft
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magnetic body
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裕二 小林
Masayuki Nishiyama
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    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2403/00Power transmission; Driving means
    • B65H2403/70Clutches; Couplings
    • B65H2403/73Couplings
    • B65H2403/732Torque limiters

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  • Sheets, Magazines, And Separation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トルクを調整することのできるトルクリミッ
タを提供する。 【解決手段】 シャフト1の外周に取り付けられたマグ
ネット8をハウジング10の内周に取り付けられたヒス
材9内へ挿入した状態で、マグネット8の外周とヒス材
9の内周とが所定のギャップで対向するようにシャフト
1の細径部3,5をハウジング10で回転可能に支持し
たトルクリミッタにおいて、所定の力で押すことによ
り、ハウジング1の軸方向へ移動させることができるよ
うにハウジング10の内周にヒス材9を取り付け、治具
を挿入してヒス材9を押すことのできる調整孔14,2
1をハウジング10の両底部12,19に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、常に一定のトル
クを伝達し、所定値以上の負荷がかかると、マグネット
と磁性体とが非接触となって回転力を伝達しなくなるト
ルクリミッタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】プリンタなどの給紙機構は、紙を1枚ず
つ送り出すため、第1回転軸で紙送り出し方向へ回転さ
せられるゴム製の第1ローラと、第2回転軸で紙戻し方
向へ回転させられるゴム製の第2ローラとを軸方向へ外
周を接触させて配設し、第2回転軸と第2ローラとの間
にトルクリミッタを配設した構成とされている。なお、
第1および第2回転軸は、同一方向へ回転する。
【0003】このように構成した給紙機構で、1枚の紙
が第1ローラと第2ローラとの間に入ったときは、第1
ローラと紙との間の摩擦力がトルクリミッタの設定トル
クよりも大きいので、第2ローラが第1ローラと反対方
向へ回転することにより、紙が送り出される。しかし、
2枚の紙が第1ローラと第2ローラとの間に入ったとき
は、紙と紙との摩擦力がトルクリミッタの設定トルクよ
りも小さいので、第1ローラが紙送り出し方向へ回転し
て一方の紙を送り出し、第2ローラが紙戻し方向へ回転
して他方の紙を戻すことにより、紙を1枚ずつ送り出し
ている。
【0004】図10は上記した従来のトルクリミッタの
シャフトを除いて上側半分を断面とした正面図である。
図10において、1は合成樹脂で円筒状に成形されたシ
ャフトを示し、後述するマグネット8の内径よりも僅か
に小さな外径で、マグネット8内へ挿入される太径部2
の両側に、後述するハウジング10の挿通孔13,20
へ挿通される細径部3,5が連なっている。そして、ハ
ウジング10から突出する細径部5にピンなどが係合す
る係合部6が設けられ、太径部2と細径部5との境界部
分の外周にマグネット8の外径よりも小径なフランジ7
が設けられている。
【0005】8は円筒状のマグネットを示し、軸方向の
長さ(以下、単に長さという。)が太径部2の長さと略
同一で、内径が太径部2の外径よりも僅かに大きくされ
ている。このマグネット8は、接着剤で太径部2の外周
に固定されている。9は円筒形のヒス材(強磁性体を含
む磁性体)を示し、長さが太径部2の長さと略同一か太
径部2の長さよりも長く、マグネット8の外周と所定の
ギャップ、例えば0.1mm位で内周が対向する内径と
されている。
【0006】10は合成樹脂で成形されたハウジングを
示し、細径部3が挿通される円形の挿通孔13が中心に
設けられ、太径部2およびマグネット8が後述するワッ
シャ26を介して当接する底部12の外周に、円形の筒
部16が設けられたハウジング本体11と、細径部5が
挿通される円形の挿通孔20が中心に設けられ、フラン
ジ7が当接する状態で開放端を閉塞するようにハウジン
グ本体11に接着剤で固定される円形のキャップ18と
で構成されている。なお、ハウジング本体11はヒス材
9を所定の力で圧入できる内径とされ、ハウジング本体
11の中心部分における軸方向の内法は、太径部2の細
径部3側の端からフランジ7の細径部5側までの長さと
略同一にされている。
【0007】26はワッシャを示し、合成樹脂製のシー
ト状で、太径部2およびマグネット8とハウジング本体
11との間に介装され、マグネット8とハウジング本体
11と間の摩擦係数を所定の値に設定するものである。
【0008】次に、動作について説明する。図10に示
すトルクリミッタのシャフト1に図示を省略した回転軸
を挿通し、この回転軸に設けたピンなどを係合部6に係
合させてシャフト1を回転軸に固定した状態で、回転軸
を所定方向へ回転させると、マグネット8とヒス材9と
の磁気的結合により、ハウジング10も回転軸と同じ方
向へ回転する。しかし、マグネット8とヒス材9とが一
体となって回転するトルクよりも大きな負荷がハウジン
グ10にかかると、マグネット8とヒス材9とが非接触
となって(スリップして)回転力を伝達しなくなるた
め、ハウジング10は回転軸と一緒に回転しなくなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来のトルクリミッタ
は、各部品の精度のばらつきによってマグネット8とヒ
ス材9との間のギャップが変動することにより、また
は、マグネット8の特性のばらつきにより、マグネット
8に対してヒス材9がスリップするトルクにばらつきが
発生する。しかし、トルクを調整する手段が設けられて
いないので、組み立てながら、または組み立てた後にト
ルクを調整することができなかった。そこで、トルクを
調整することのできるトルクリミッタが要望されてい
た。
【0010】この発明は、上記したような不都合を解消
するためになされたもので、トルクを調整することので
きるトルクリミッタを提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、シャフトの
外周に取り付けられた円筒状のマグネットをハウジング
の内周に取り付けられた円筒状の磁性体内へ挿入した状
態で、マグネットの外周と磁性体の内周とが所定のギャ
ップで対向するようにシャフトの両端部をハウジングで
回転可能に支持したトルクリミッタにおいて、マグネッ
トと磁性体との対向面積を変化させてトルクを調整する
トルク調整手段を設けたり、または、ハウジングを構成
するキャップの底部の内側に磁性体を配設し、この磁性
体とマグネットとの間隔を変化させてトルクを調整する
トルク調整手段を設けたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図に
基づいて説明する。図1はこの発明の第1実施形態であ
るトルクリミッタの上側半分を断面とした正面図であ
り、図10と同一または相当部分に同一符号を付して説
明を省略する。図1において、14はハウジング本体1
1の底部12に設けた調整孔を示し、例えばピンなどの
治具を挿入してヒス材9の端面を押すことができるよう
に、同一円周上に所定数設けられている。
【0013】21はキャップ18に設けた調整孔を示
し、ピンなどの治具を挿入してヒス材9の端面を押すこ
とができるように、同一円周上に所定数設けられてい
る。なお、ヒス材9は、所定の力で押すことにより、ハ
ウジング本体11の軸方向(長さ方向)へ移動させるこ
とができるように、ハウジング本体11の内周に圧入し
て取り付けられている。そして、ハウジング10内の長
さは、マグネット8と対向しないヒス材9の一部をマグ
ネット8の左右に位置させることのできる長さとされて
いる。
【0014】次に、動作は先に説明した従来例と同様に
なるので、動作の説明を省略し、トルク調整について説
明する。まず、図1に示す状態でトルクを測定し、トル
クが設定値よりも小さければ、治具を調整孔14へ挿入
してヒス材9の端面に当て、所定の力で押してヒス材9
をキャップ18側へ所定長だけ移動させてマグネット8
と対向するヒス材9の対向面積を増加させた後、再度ト
ルクを測定する。
【0015】また、図1に示す状態で測定したトルクが
設定値よりも大きければ、治具を調整孔21へ挿入して
ヒス材9の端面に当て、所定の力で押してヒス材9を底
部12側へ所定長だけ移動させてマグネット8と対向す
るヒス材9の面積を減少させた後、再度トルクを測定す
る。このような操作を繰り返すことにより、トルクを設
定値に調整する。
【0016】次に、調整孔14,21のもう1つの機能
について説明する。このトルクリミッタは、ヒステリシ
スを利用しているため、ヒステリシス損失による発熱に
より、ハウジング10内の温度が上昇する。しかし、ハ
ウジング10に設けた調整孔14,21は通気孔として
機能するので、調整孔14,21から暖まった空気が流
出したり、または、例えば調整孔14から流入した空気
が調整孔21から流出することにより、熱を放出してハ
ウジング1内の温度上昇を抑える。
【0017】上述したように、この発明の第1実施形態
によれば、ハウジング10に調整孔14,21を設けた
ので、治具を調整孔14,21へ挿入してヒス材9を移
動させることにより、マグネット8とヒス材9との対向
面積を変化させてトルクを調整することができる。ま
た、調整孔14,21は通気孔として機能するので、ハ
ウジング10内の熱を放出させることができるため、ハ
ウジング10内の温度上昇によるトルク低下を防いでト
ルクを安定させることができる。
【0018】図2はこの発明の第2実施形態であるトル
クリミッタの上側半分を断面とした正面図、図3は図2
に示した弾性係止爪を示すシャフトの斜視図であり、図
1および図10と同一または相当部分に同一符号を付し
て説明を省略する。図2または図3において、4は弾性
係合爪を示し、細径部3に円周方向へ複数個設けられ、
太径部2とで底部(以下、第1底部という。)12を回
転可能に保持するものである。15は通気孔を示し、第
1底部12の、挿通孔13の中心を中心にした同一円周
上に複数設けられている。
【0019】17は雄ねじを示し、筒部(以下、第1筒
部という。)16の第1底部12と反対側の外周に設け
られている。18はキャップを示し、細径部5が挿通さ
れる円形の挿通孔20が中心に設けられ、フランジ7が
当接した状態で、フランジ7で塞がれないように挿通孔
20の中心を中心にした同一円周上に所定数の通気孔2
2が設けられた第2底部19の外周に、この第2底部1
9と反対側の内周に雄ねじ17と螺合する雌ねじ24を
有する円形の第2筒部23が設けられている。25はド
ーナツ状の磁性体を示し、第2底部19の内側に配設さ
れるものである。
【0020】次に、組立の一例について説明する。ま
ず、軸を垂直方向へ向け、第1底部12を下側にして作
業台に載置したハウジング本体11の上にヒス材9を載
置した後、ヒス材9を押し下げてヒス材9の端面が第1
底部12の内側に当接する状態までヒス材9を第1筒部
16内へ圧入させる。そして、細径部5側を下側にして
軸を垂直方向へ向けた状態で、マグネット8内へ外周に
接着剤を塗布した太径部2を挿入してフランジ7にマグ
ネット8を当接させて接着した後、太径部2およびマグ
ネット8の端面にワッシャ26を載置する。
【0021】次に、第1底部12を上側にしてヒス材9
内へ下側からシャフト1を上昇させてマグネット8を挿
入し、細径部3を挿通孔13へ挿通させると、弾性係合
爪4は縮閉した後に自身の弾性で元の状態に戻るので、
弾性係合爪4は太径部2とで第1底部12を回転可能に
保持し、太径部2およびマグネット8はワッシャ26を
介して第1底部12に当接する。そして、上下を反転さ
せ、軸を垂直方向へ向けて第2底部19の内側に磁性体
25を取り付けたキャップ18の挿通孔20へ細径部5
を挿通して雌ねじ24を雄ねじ17に螺合させることに
より、図2に示す状態に組み立てることができる。
【0022】次に、動作は先に説明した従来例と同様に
なるので、動作の説明を省略し、トルク調整について説
明する。まず、図2に示す状態でトルクを測定し、トル
クが設定値よりも小さければ、雌ねじ24がさらに雄ね
じ17と螺合する方向へキャップ18を回動させ、マグ
ネット8と磁性体25との間隔を所定長だけ短くした
後、再度トルクを測定する。
【0023】また、図2に示す状態で測定したトルクが
設定値よりも大きければ、雌ねじ24が雄ねじ17との
螺合を解く方向へキャップ18を回動させ、マグネット
8と磁性体25との間隔を所定長だけ長くした後、再度
トルクを測定する。このような操作を繰り返すことによ
り、トルクを設定値に調整した後、ハウジング本体11
に対してキャップ18を溶着、接着などの方法で固定す
る。なお、通気孔15,22は、調整孔14,21と同
様に、熱を放出してハウジング1内の温度上昇を抑え
る。
【0024】上述したように、この発明の第2実施形態
においても、第1実施形態と同様な効果を得ることがで
きる。なお、この第2実施形態において、マグネット8
と磁性体25とを、フランジ7を介さないで対向させ
る、すなわち磁性体25をマグネット8に密接させる状
態にまで接近させてトルクを調整する必要がある場合
は、フランジ7の外径を極端に小さくするとともに、こ
のフランジ7を収容する凹部を磁性体25に設けたり、
フランジ7を省略する構成にするとよい。
【0025】図4はこの発明の第3実施形態であるトル
クリミッタの分解斜視図、図5は図4に示した弾性係止
爪を示すシャフトの斜視図、図6(a),(b)は図4
に示したハウジング本体の左側面図および図6(a)の
A−A線による断面図、図7(a),(b)は図4に示
したキャップの右側面図および図7(a)のB−B線に
よる断面図、図8は図4に示した部品を組み立てて上側
半分を断面とした正面図、図9は図8のC−C線に相当
する断面図である。なお、図7のキャップには、磁性体
が取り付けられている。
【0026】これらの図において、31は耐熱性を有す
る非晶性のポリカーボネートで円筒状に成形されたシャ
フトを示し、後述するマグネット39の内径よりも僅か
に小さな外径で、中心に対して対称な外側の部分に軸方
向へ同一断面で切り欠いたIカットと称される切欠部3
3を有し、マグネット39内へ挿入される太径部32の
両側に、後述するハウジング42の挿通孔45,52へ
挿通される細径部34,36が連なっている。
【0027】そして、太径部32とで後述する第1底部
44を回転可能に保持する複数個の弾性係合爪35が細
径部34に円周方向へ設けられ、ハウジング42から突
出する細径部36にピンなどが係合する係合部37が設
けられ、太径部32と細径部36との境界部分の外周に
マグネット39の外径よりも小径なフランジ38が設け
られている。
【0028】39は円筒状のマグネットを示し、長さが
太径部32の長さと略同一で、内径が太径部32の外径
よりも僅かに大きく、切欠部33を形成するために太径
部32から切り取った肉に相当する肉を切欠部33に対
応する内面の軸方向へ肉盛りした肉盛り部40が設けら
れている。41は円筒形のヒス材(強磁性体を含む磁性
体)を示し、長さが太径部32の細径部34側の端から
フランジ38の細径部36側までの長さよりも長く、マ
グネット39の外周と所定のギャップ、例えば0.1m
m位で内周が対向する内径とされている。
【0029】42はハウジングを示し、非晶性のポリカ
ーボネートと相性のよい高摺動グレードのポリオキシメ
チレンで成形され、細径部34が挿通される円形の挿通
孔45が中心に設けられ、この挿通孔45の中心を中心
にした同一円周上に所定数の通気孔46が設けられると
ともに、内側にヒス材41の端面が当接する突条47が
所定の高さで、半径方向に所定間隔で設けられ、太径部
32およびマグネット39が後述するワッシャ58を介
して当接する第1底部44の外周に、開放端側の内面が
第1底部44へ向かって縮閉する周回したテーパー面4
9とされた円形の第1筒部48が設けられたハウジング
本体43と、細径部36が挿通される円形の挿通孔52
が中心に設けられ、フランジ38が当接した状態で、フ
ランジ38で塞がれないように挿通孔52の中心を中心
にした同一円周上に所定数の通気孔53が設けられると
ともに、内側にヒス材41の端面が当接する突条54が
所定の高さで、半径方向に所定間隔で設けられた第2底
部51の外周に、開放端側の内面が第2底部51へ向か
って縮閉する周回したテーパー面56とされた円形の第
2筒部55が設けられたキャップ50とで構成されてい
る。
【0030】なお、ハウジング本体43およびキャップ
50は、ヒス材41を所定の力で圧入できる内径とされ
ている。そして、ハウジング本体43の中心部分におけ
る軸方向の内法にキャップ50の中心部分における軸方
向の内法を加えた値は、太径部32の細径部34側の端
からフランジ38の細径部36側までの長さと略同一に
されている。また、ハウジング本体43の開放端から突
条47までの軸方向の寸法にキャップ50の開放端から
突条54までの軸方向の寸法を加えた有効寸法は、ヒス
材41の長さと同じか短くされている。
【0031】57はドーナツ状の磁性体(強磁性体をも
含む)を示し、第2底部51の内側に配設されるもので
ある。58はワッシャを示し、合成樹脂製のシートで、
太径部32およびマグネット39とハウジング本体43
との間に介装され、マグネット39とハウジング本体4
3と間の摩擦係数を所定の値に設定するものである。
【0032】次に、組立の一例について説明する。ま
ず、軸を垂直方向へ向けて作業台に載置したヒス材41
の上に第1筒部48を下側にしてハウジング本体43を
載置した後、ハウジング本体43を押し下げてヒス材4
1の端面が突条47に当接する状態までヒス材41を第
1筒部48内へ圧入させる。そして、細径部36側を下
側にして軸を垂直方向へ向けた状態で、切欠部33に肉
盛り部40を対応させてマグネット39内へ太径部32
を挿入してフランジ38にマグネット39を載置した
後、太径部32およびマグネット39の端面にワッシャ
58を載置する。
【0033】次に、ハウジング本体43を上側にしてヒ
ス材41内へ下側からシャフト31を上昇させてマグネ
ット39を挿入し、細径部34を挿通孔45へ挿通させ
ると、弾性係合爪35は縮閉した後に自身の弾性で元の
状態に戻るので、弾性係合爪35は太径部32とで第1
底部44を回転可能に保持し、太径部32およびマグネ
ット39を、ワッシャ58を介して第1底部44に当接
させる。そして、上下を反転させ、軸を垂直方向へ向け
て作業台に載置した後、第2底部51の内側に磁性体5
7を取り付け、第2筒部55を下側にしたキャップ50
の挿通孔52へ細径部36を挿通してヒス材41の上に
キャップ50を載置し、キャップ50を所定長押し下げ
て第2筒部55内へヒス材41を圧入することにより、
図8に示す状態に組み立てることができる。
【0034】次に、動作は先に説明した従来例と同様に
なるので、動作の説明は省略し、トルクの調整について
説明する。まず、図8に示す状態でトルクを測定し、ト
ルクが設定値よりも小さければ、さらに第2筒部55内
へヒス材41を圧入させ、マグネット39と磁性体57
との間隔を所定長だけ短くした後、再度トルクを測定す
る。
【0035】また、図8に示す状態で測定したトルクが
設定値よりも大きければ、ヒス材41の圧入長を少なく
するように第2筒部55内からヒス材41の引き抜き、
マグネット39と磁性体57との間隔を所定長だけ長く
した後、再度トルクを測定する。このような操作を繰り
返すことにより、トルクを設定値に調整する。なお、通
気孔46,43は、調整孔14,21と同様に、熱を放
出してハウジング1内の温度上昇を抑える。
【0036】上述したように、この発明の第3実施形態
においても、第1実施形態と同様な効果を得ることがで
きる。また、シャフト31に切欠部33を設け、マグネ
ット39に肉盛り部40を設けたので、シャフト31を
マグネット39内へ挿入するだけで、マグネット39を
シャフト31の周方向へ回転しないように取り付けるこ
とができる。したがって、接着剤を使用することなく回
転しないようにマグネット39をシャフト31に作業性
よく、かつ効率的に取り付けることができる。
【0037】さらに、第1底部44と第1筒部48とか
らなるハウジング本体43と、第2底部51と第2筒部
55とからなるキャップ50とでハウジング42を構成
し、各筒部48,55内へヒス材41を圧入する構成に
したので、精度のよいヒス材41の外周面を利用して接
着剤を使用することなくシャフト31を支持する両挿通
孔45,52の適正な位置関係(同軸度)を確保しつつ
ハウジング42を作業性よく、かつ効率的に組み付ける
ことができる。
【0038】そして、各筒部48,55の開放端側の内
面を各底部44,51へ向かって縮閉する周回したテー
パー面49,56としたので、ヒス材41を圧入すると
きにテーパー面49,56が案内面として機能するた
め、各筒部48,55を破損させることなくヒス材41
を容易に圧入することができる。また、シャフト31を
非晶性のポリカーボネートで成形するとともに、ハウジ
ング本体43およびキャップ50を非晶性のポリカーボ
ネートと相性のよい高摺動グレードのポリオキシメチレ
ンで成形したので、摩擦係数を低下させて安定した摺動
特性を得ることができる。
【0039】さらに、ハウジング42の両底部44,5
1に通気孔46,53を設けたので、この通気孔46,
53からハウジング42内の暖まった空気が流出した
り、または、例えば通気孔46から流入した空気が通気
孔53から流出することにより、熱を放出してハウジン
グ42内の温度上昇を抑えることができるため、温度上
昇によるトルク低下を防いでトルクを安定させることが
できる。
【0040】この第3実施形態において、係合手段を切
欠部33と肉盛り部40とで構成したが、シャフト31
をマグネット39内へ挿入可能で、マグネット39がシ
ャフト31の周方向へ回転不可能な関係であれば、例え
ばDカット、溝と突条または突起との組合せ、多角形な
どの係合手段であってもよい。また、突条47,54を
設けてヒス材41の端面で通気孔46,53を塞がない
ようにしたが、ヒス材41の端面で通気孔46,53を
塞がなければ、突条47,54を設けなくてもよい。
【0041】なお、マグネット39と磁性体57とを、
フランジ38を介さないで対向させる、すなわち磁性体
57をマグネット39に密接させる状態にまで接近させ
てトルクを調整する必要がある場合は、フランジ38の
外径を極端に小さくするとともに、このフランジ38を
収容する凹部を磁性体57に設けたり、フランジ38を
省略し、マグネット39を太径部32の外周に接着剤で
固定させる構成にするとよい。
【0042】上記した各実施形態において、ハウジング
10,42の周面にも放熱用の開口を設けると、この開
口からもハウジング10,42内の熱を放出させること
ができるため、ハウジング10,42内の温度上昇によ
るトルク低下を防いでトルクをさらに安定させることが
できる。また、第2および第3実施形態において、係止
手段を、細径部3,34に弾性係合爪4,35を設け、
この弾性係合爪4,35と太径部2,32とで第1底部
12,44を回転可能に保持する構成としたが、同様に
機能する他の構成、例えば細径部3,34の外周に周回
した溝を設け、この細径部3,34の溝に係合する弾性
係合爪を第1底部12,44の内周に設ける構成として
もよい。
【0043】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、トル
ク調整手段を設けたので、トルクを設定値に調整するこ
とができる。そして、トルク調整手段を、治具を挿入し
てヒス材を押すことのできる調整孔とすると、この調整
孔は通気孔として機能するので、ハウジング内の熱を放
出させることができるため、ハウジング内の温度上昇に
よるトルク低下を防いでトルクを安定させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態であるトルクリミッタ
の上側半分を断面とした正面図である。
【図2】この発明の第2実施形態であるトルクリミッタ
の上側半分を断面とした正面図である。
【図3】図2に示した弾性係止爪を示すシャフトの斜視
図である。
【図4】この発明の第3実施形態であるトルクリミッタ
の分解斜視図である。
【図5】図4に示した弾性係止爪を示すシャフトの斜視
図である。
【図6】(a)は図4に示したハウジング本体の左側面
図、(b)は図6(a)のA−A線による断面図であ
る。
【図7】(a)は図4に示したキャップの右側面図、
(b)は図7(a)のB−B線による断面図である。
【図8】図4に示した部品を組み立てて上側半分を断面
とした正面図である。
【図9】図8のC−C線に相当する断面図である。
【図10】従来のトルクリミッタのシャフトを除いて上
側半分を断面とした正面図である。
【符号の説明】
1,31 シャフト 2,32 太径部 3,5,34,36 細径部 4,35 弾性係合爪 6,37 係合部 7,38 フランジ 8,39 マグネット 9,41 ヒス材 10,42 ハウジング 11,43 ハウジング本体 12,44 底部(第1底部) 13,20,45,52 挿通孔 14,21 調整孔 15,22,46,53 通気孔 16,48 筒部(第1筒部) 17 雄ねじ 18,50 キャップ 19,51 第2底部 23,55 第2筒部 24 雌ねじ 25,57 磁性体 26,58 ワッシャ 33 切欠部 40 肉盛り部 47,54 突条 49,56 テーパー面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャフトの外周に取り付けられた円筒状
    のマグネットをハウジングの内周に取り付けられた円筒
    状の磁性体内へ挿入した状態で、前記マグネットの外周
    と前記磁性体の内周とが所定のギャップで対向するよう
    に前記シャフトの両端部を前記ハウジングで回転可能に
    支持したトルクリミッタにおいて、 前記マグネットと前記磁性体との対向面積を変化させて
    トルクを調整するトルク調整手段を設けた、 ことを特徴とするトルクリミッタ。
  2. 【請求項2】 シャフトの外周に取り付けられた円筒状
    のマグネットをハウジングの内周に取り付けられた円筒
    状の磁性体内へ挿入した状態で、前記マグネットの外周
    と前記磁性体の内周とが所定のギャップで対向するよう
    に前記シャフトの両端部を前記ハウジングで回転可能に
    支持したトルクリミッタにおいて、 所定の力で押すことにより、前記ハウジングの軸方向へ
    移動させることができるように前記ハウジングの内周に
    前記磁性体を取り付け、 治具を挿入して前記磁性体を押すことのできる調整孔を
    前記ハウジングの両底部に設けた、 ことを特徴とするトルクリミッタ。
  3. 【請求項3】 シャフトの外周に取り付けられた円筒状
    のマグネットをハウジングの内周に取り付けられた円筒
    状の磁性体内へ挿入した状態で、前記マグネットの外周
    と前記磁性体の内周とが所定のギャップで対向するよう
    に前記シャフトの両端部を前記ハウジングで回転可能に
    支持したトルクリミッタにおいて、 前記ハウジングを構成するキャップの底部の内側に磁性
    体を配設し、 この磁性体と前記マグネットとの間隔を変化させてトル
    クを調整するトルク調整手段を設けた、 ことを特徴とするトルクリミッタ。
  4. 【請求項4】 シャフトの外周に取り付けられた円筒状
    のマグネットをハウジングの内周に取り付けられた円筒
    状の磁性体内へ挿入した状態で、前記マグネットの外周
    と前記磁性体の内周とが所定のギャップで対向するよう
    に前記シャフトの両端部を前記ハウジングで回転可能に
    支持したトルクリミッタにおいて、 前記シャフトの一端が挿通される第1底部の外周に、こ
    の第1底部と反対側の外周に雄ねじを有する第1筒部が
    設けられ、この第1筒部の内周に前記磁性体が取り付け
    られるハウジング本体と、前記シャフトの他端が挿通さ
    れる第2底部の外周に、この第2底部と反対側の内周に
    前記雄ねじと螺合する雌ねじを有する第2筒部が設けら
    れたキャップで前記ハウジングを構成し、 前記第1底部と前記シャフトの一端とに、係合すること
    によって前記ハウジング本体に取り付けた前記磁性体内
    に前記マグネットを位置させる係止手段を設け、 前記第2底部の内側に磁性体を配設し、 前記雌ねじと前記雄ねじとの螺合長を変化させることに
    より、前記マグネットと前記磁性体との間隔を変化させ
    てトルクを調整する、 ことを特徴とするトルクリミッタ。
  5. 【請求項5】 シャフトの外周に取り付けられた円筒状
    のマグネットをハウジングの内周に取り付けられた円筒
    状の磁性体内へ挿入した状態で、前記マグネットの外周
    と前記磁性体の内周とが所定のギャップで対向するよう
    に前記シャフトの両端部を前記ハウジングで回転可能に
    支持したトルクリミッタにおいて、 前記ハウジングを軸方向の途中で第1底部および第1筒
    部を有するハウジング本体と、第2底部および第2筒部
    を有するキャップとに分割し、前記磁性体を前記第1筒
    部内および前記第2筒部内へ圧入する構成とし、 前記第1底部と前記シャフトの一端とに、係合すること
    によって前記ハウジング本体に取り付けた前記磁性体内
    に前記マグネットを位置させる係止手段を設け、 前記第2底部の内側に磁性体を配設し、 前記第2筒部へ圧入する磁性体の長さを変化させること
    により、前記マグネットと前記磁性体との間隔を変化さ
    せてトルクを調整する、 ことを特徴とするトルクリミッタ。
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