JP4099112B2 - 乳化・可溶化皮膚外用剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、皮膚外用剤に関し、更に詳細には、化粧料に好適な、乳化乃至は可溶化剤形の皮膚外用剤に関する。
【0002】
【背景技術】
化粧料などの皮膚外用剤で使用されている乳化剤形、乃至は、可溶化剤形は、非水溶性成分を界面活性剤などで小滴(ミセル)にし、水性担体中に一様に分散させた系である。この様な系を形成する為に使用される界面活性剤としては、ポリオキシエチレン基が付加した非イオン界面活性剤や、4級のアミノ基を有するホスファチジルコリンなどのリン脂質が使用されている。この様な成分を用いることにより、物理化学的に安定な系が得られる為である。この様な系に於いては、水溶性成分と油溶性成分を同時にキャリーできるという長所を有するが、その一方で、パラベン類などの防腐成分をミセル中に封じ込め、防腐力を損なうことが知られている例えば、特許文献1を参照)。この為、この様な系に於いては、セージなどの抗菌性生薬エキスを使用することが行われていた例えば、特許文献2、特許文献3を参照)。しかしながら、この様な成分のみで系の微生物安定性を保持することは困難であり、許容量限度の防腐剤を併用することが行われている。一方で、最も汎用されている防腐剤である、パラベンに於いては、近年スティギングを誘起する作用が存することが知られるようになってきている。この為、パラベン類を法的許容限度まで皮膚外用剤に含有せしめることは、使用性の面から大きなデメリットであると言わざるを得ない。即ち、ポリオキシエチレン基が付加した非イオン界面活性剤や、4級のアミノ基を有するホスファチジルコリンなどのリン脂質を使用した、乳化・可溶化剤形の皮膚外用剤に於いて、防腐力を向上せしめる手段の開発が望まれていた。
【0003】
一方、フェノキシエタノールは、化粧料などで使用できる防腐剤であるが、その防腐力はあまり高くなく、通常は、抗菌性の多価アルコールと併用したり、抗菌性の生薬エキスと併用したり、或いは、フェノキシエタノールが水相に配向しやすい系で用いたりされていた例えば、特許文献4、特許文献5、特許文献6参照)。しかしながら、フェノキシエタノールが、ポリオキシエチレン基が付加した非イオン界面活性剤や、4級のアミノ基を有するホスファチジルコリンなどのリン脂質等の防腐剤不活性化成分の存在下でも、その防腐力を損なわないことは全く知られていなかったし、その様な系で使用されたこともなかった。言い換えれば、乳化或いは可溶化剤形の皮膚外用剤であって、1)リン脂質及び/又はポリオキシエチレン付加型の非イオン界面活性剤と2)フェノキシエタノールとを含有する皮膚外用剤は全く知られていなかった。
【0004】
【特許文献1】
WO2002/10440号公報
【特許文献2】
特開2003−113013号公報
【特許文献3】
特開2002−265327号公報
【特許文献4】
特開2003−81759号公報
【特許文献5】
特表平11−513366号公報
【特許文献6】
特開平10−203954号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、この様な状況下為されたものであり、ポリオキシエチレン基が付加した非イオン界面活性剤や、4級のアミノ基を有するホスファチジルコリンなどのリン脂質を使用した、乳化・可溶化剤形の皮膚外用剤に於いて、防腐力を向上せしめる手段を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この様な状況に鑑みて、本発明者らは、ポリオキシエチレン基が付加した非イオン界面活性剤や、4級のアミノ基を有するホスファチジルコリンなどのリン脂質を使用した、乳化・可溶化剤形の皮膚外用剤に於いて、防腐力を向上せしめる手段を求めて、鋭意研究努力を重ねた結果、乳化或いは可溶化剤形の皮膚外用剤であって、1)リン脂質及び/又はポリオキシエチレン付加型の非イオン界面活性剤と2)フェノキシエタノールとを含有する皮膚外用剤がかかる特性を有していることを見出し、発明を完成させるに至った。即ち、本発明は、以下に示す技術に関するものである。
(1)可溶化剤形の皮膚外用剤であって、1)リン脂質及びジメチコンコポリオールと2)フェノキシエタノールとを含有することを特徴とする皮膚外用剤。
(2)前記リン脂質が、水酸化レシチンであることを特徴とする、(1)に記載の皮膚外用剤。
(3)前記リン脂質およびジメチコンコポリオールの含有量が0.01〜1質量%であることを特徴とする請求項1または2に記載の皮膚外用剤。
(4)更に、抗菌性乃至は静菌性を有する多価アルコールを含有することを特徴とする(1)〜(3)何れか1つに記載の皮膚外用剤。
(5)前記抗菌性乃至は静菌性を有する多価アルコールが、1,3−ブタンジオール、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオールであることを特徴とする(1)〜(4)何れか1つに記載の皮膚外用剤。
(6)化粧料であることを特徴とする、(1)〜(5)何れか1つに記載の皮膚外用剤。
【0007】
【発明の属する技術分野】
(1)本発明の化粧料の必須成分であるポリオキシエチレン付加型の非イオン界面活性剤、リン脂質
本発明の化粧料はポリオキシエチレン付加型の非イオン界面活性剤、リン脂質を必須成分として含有することを特徴とする。ポリオキシエチレン付加型の非イオン界面活性剤としては、皮膚外用剤の分野で使用されているものであれば特段の限定無く適用することが出来、例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン(硬化)ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキル(アルケニル)エーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセルズ、ジメチコンコポリオール等が好適に例示でき、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル及びジメチコンコポリオールが特に好ましい。これは、ポリオキシエチレン付加非イオン界面活性剤の中では、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル及びジメチコンコポリオールが特に防腐剤不活性化作用が著しい為である。尚、これらの成分は何れも化粧料での汎用原料であり、その入手はたやすい。
【0008】
リン脂質としてしては、化粧料等の皮膚外用剤の分野で使用されているものであれば特段の限定無く使用することが出来、例えば、レシチン、水添レシチン、水酸化レシチン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジル酸、或いは、これらのリゾ体等が好適に例示できる。これらの成分は、大豆中或いは卵黄中などの高濃度で存在する為、大豆或いは卵黄を精製したものを使用することも出来る。これらの中で特に好ましいものは、その安定性と乳化性・可溶化性に優れる、大豆を基源とするレシチンを水酸化した、水酸化レシチンである。かかる水酸化レシチンには既に市販のものが存し、これを利用することが出来る。この様な市販品としては日光ケミカルズ株式会社より販売されているレシノールSH50が好ましく例示できる。このものは、大豆由来のレシチンの水酸化物とグリセリンとの等量混合物である。本発明の化粧料では、かかるリン脂質を唯一種使用することも出来るし、二種以上を組み合わせて含有させることも出来る。
【0009】
本発明の化粧料に於ける、前記ポリオキシエチレン付加非イオン界面活性剤及びリン脂質の好ましい含有量は、可溶化系であれば、0.01〜1重量%であり、より好ましくは0.02〜0.5重量%である。乳化或いは分散系であれば、0.02〜5重量%であり、0.04〜3重量%である。これは、この範囲において、安定な可溶化、乳化、分散系が得られるからである。
【0010】
(2)本発明の皮膚外用剤の必須成分であるフェノキシエタノール
本発明の皮膚外用剤は、フェノキシエタノールを必須成分として含有することを特徴とする。フェノキシエタノールは既に防腐剤として、化粧料などの皮膚外用剤で使用されており、市販も存する。従って、その入手は容易である。本発明の皮膚外用剤に於ける、フェノキシエタノールの好ましい含有量は、0.1〜5重量%であり、更に好ましくは、0.2〜2重量%である。これは、防腐力を発揮するには、この量を含有することが必要であるからである。
【0011】
(3)本発明の皮膚外用剤
本発明の皮膚外用剤は、乳化或いは可溶化剤形の皮膚外用剤であって、1)リン脂質及び/又はポリオキシエチレン付加型の非イオン界面活性剤と2)フェノキシエタノールとを含有することを特徴とする。乳化或いは可溶化剤形とは、互いには混じり合わない成分が少なくとも2種存することを意味する。乳化、可溶化の油相とは混じり合わない成分の相としては、水性担体は勿論のこと、多価アルコールなどの非水乳化系、非水可溶化系も適用可能であるが、水性担体であることが好ましい。これは、水性担体の存する系が防腐力について特に問題が大きいからである。本発明の皮膚外用剤に於いては、かかる必須成分以外に、通常化粧料等の皮膚外用剤で使用される任意成分を含有することが出来る。この様な任意成分としては、例えば、スクワラン、流動パラフィン、軽質流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、マイクロクリスタリンワックス、固形パラフィンなどの炭化水素類、ジメチコン、フェメチコン、シクロメチコン、アモジメチコン、ポリエーテル変性シリコーンなどのシリコーン類、ホホバ油、カルナウバワックス、モクロウ、ミツロウ、ゲイロウ、オレイン酸オクチルドデシル、イソプロピルミリステート、ネオペンチルグリコールジイソステアレート、リンゴ酸ジイソステアレートなどのエステル類、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、イソステアリン酸、イソパルミチン酸、ベヘン酸、オレイン酸などの脂肪酸類、ベヘニルアルコール、セタノール、オレイルアルコール、オクタデシルアルコールなどの高級アルコール類、ヒマシ油、椰子油、水添椰子油、椿油、小麦胚芽油、イソステアリン酸トリグリセライド、イソオクタン酸トリグリセライド、オリーブオイル等のトリグリセライド類、1,3−ブタンジオール、グリセリン、ジグリセリン、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキシレングリコール、イソプレングリコールなどの多価アルコール、ソルビタンセスキオレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタントリオレート、ソルビタンセスキステアレート、ソルビタンモノステアレート等の必須成分には分類されない非イオン界面活性剤、ソジウムラウリルステアレート、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、スルホコハク酸エステル塩などのアニオン界面活性剤、4級アルキルアンモニウム塩等のカチオン界面活性剤類、アルキルベタイン等の両性界面活性剤類、結晶セルロースや架橋型メチルポリシロキサン、ポリエチレン粉末、アクリル樹脂粉体等の有機粉体類、タルク、マイカ、セリサイト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、二酸化チタン、酸化鉄、紺青、群青、チタンマイカ、チタンセリサイト、シリカ等の表面処理されていても良い粉体類、アクリル酸・メタクリル酸アルキルコポリマー及び/又はその塩、カルボキシビニルポリマー及び/又はその塩、キサンタンガムやヒドロキシプロピルセルロースなどの増粘剤、レチノール、レチノイン酸、トコフェロール、リボフラビン、ピリドキシン、アスコルビン酸、アスコルビン酸リン酸エステル塩などのビタミンやグリチルリチン酸塩、グリチルレチン、ウルソール酸、オレアノール酸などのテルペン類、エストラジオール、エチニルエストラジオール、エストリオールなどのステロイド類などの有効成分、パラベン類、ヒビテングルコネート、塩化ベンザルコニウム等のフェノキシエタノール以外の防腐剤、ジメチルアミノ安息香酸エステル類、桂皮酸エステル類、ベンゾフェノン類などの紫外線吸収剤などが好ましく例示できる。これらの内、特に好ましい成分は、フェノキシエタノールの防腐力を向上できる抗菌性を有する多価アルコール類である。抗菌性を有する多価アルコールとしては、例えば、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオールなどが例示でき、1,3−ブタンジオール、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオールがより好ましく例示できる。これらは唯一種を含有することも出来るし、二種以上を組み合わせて含有することも出来る。好ましい含有量は、皮膚外用剤全量に対して、総量で1〜10重量%である。これ以下であると防腐補助効果が得られない場合が存し、多すぎると系の安定性や使用性を損なうことがあるからである。本発明の皮膚外用剤は、かかる必須成分と任意成分とを常法に従って処理することにより製造することが出来る。この様な構成を取ることにより、本発明の皮膚外用剤は優れた防腐力を有する。本発明の皮膚外用剤としては、皮膚に外用で適用されるものであれば特段の限定はされず、例えば、化粧料、皮膚外用医薬、皮膚外用消毒剤等が例示できる。特に好ましいものは、化粧料である。
【0012】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて、本発明について更に詳細に説明を加えるが、本発明が、かかる実施例にのみ限定されないことは言うまでもない。
【0013】
<実施例1>
以下に示す処方に従って、本発明の皮膚外用剤である化粧料(可溶化剤形の透明ローション)を作成した。即ち、処方成分を80℃に加熱し、攪拌可溶化し、攪拌冷却し、本発明の皮膚外用剤を化粧料として得た。又、このもののフェノキシエタノールをメチルパラベンに置換した比較例1、ブチルパラベンに置換した比較例2も作成した。比較例2は製造翌日に著しい結晶性の沈殿を生じていた。これらの皮膚外用剤を10%混合させた寒天平板培地に、バチルス・スベチリス、スタフィロコッカス・アウレウス、エッシェリヒア・コリを白金耳で移植し、その生育を観察して、コロニーの程度を5(全面)〜0(皆無)の評点で評価し、確かめた。結果を表1に示す。本発明の皮膚外用剤は優れた防腐効果を有することがわかる。
ツボクサの抽出物 0.1 重量部
水酸化レシチン(レシノールSH50) 0.1 重量部
ジメチコンコポリオール 0.4 重量部
ショ糖モノステアレート 0.6 重量部
グリセリン 7 重量部
1,3−ブタンジオール 8 重量部
エタノール 5 重量部
チョウジの抽出物* 0.3 重量部
ポリメタクリロイルオキシエトキシホスホリルコリン 0.05重量部
ポリ(グルコシルエチルメタクリレート) 0.02重量部
ポリメタクリロイルリジン 0.03重量部
フェノキシエタノール 0.4 重量部
水 78 重量部
(*)チョウジの抽出物:チョウジの乾燥実を20倍量のエタノールで2時間還流の条件で抽出し、濃縮した後、ブタノールと水で液液抽出を行い、ブタノール層を濃縮したもの。
【0014】
【表1】
Figure 0004099112
【0015】
<実施例2>
実施例1と同様に、下記の処方に従って皮膚外用剤である化粧料(可溶化剤形の透明ローション)を作成した。実施例1と同様にバチルス・スベチリス、スタフィロコッカス・アウレウス、エッシェリヒア・コリに対する防腐力を調べたところ、何れもスコア0であった。
ツボクサの抽出物 0.1 重量部
水酸化レシチン(レシノールSH50) 0.1 重量部
ジメチコンコポリオール 0.4 重量部
ショ糖モノステアレート 0.6 重量部
グリセリン 7 重量部
1,2−ペンタンジオール 8 重量部
エタノール 5 重量部
チョウジの抽出物 0.3 重量部
ポリメタクリロイルオキシエトキシホスホリルコリン 0.05重量部
ポリ(グルコシルエチルメタクリレート) 0.02重量部
ポリメタクリロイルリジン 0.03重量部
フェノキシエタノール 0.4 重量部
水 78 重量部
【0016】
<実施例3>
実施例1と同様に、下記の処方に従って皮膚外用剤である化粧料(可溶化剤形の透明ローション)を作成した。実施例1と同様にバチルス・スベチリス、スタフィロコッカス・アウレウス、エッシェリヒア・コリに対する防腐力を調べたところ、何れもスコア0であった。
ツボクサの抽出物 0.1重量部
水酸化レシチン(レシノールSH50) 0.1 重量部
ジメチコンコポリオール 0.4 重量部
ショ糖モノステアレート 0.6 重量部
グリセリン 7 重量部
1,2−ヘキサンジオール 8 重量部
エタノール 5 重量部
チョウジの抽出物 0.3 重量部
ポリメタクリロイルオキシエトキシホスホリルコリン 0.05重量部
ポリ(グルコシルエチルメタクリレート) 0.02重量部
ポリメタクリロイルリジン 0.03重量部
フェノキシエタノール 0.4 重量部
水 78 重量部
【0017】
<実施例4>
実施例1と同様に、下記の処方に従って皮膚外用剤である化粧料(可溶化剤形の透明ローション)を作成した。実施例1と同様にバチルス・スベチリス、スタフィロコッカス・アウレウス、エッシェリヒア・コリに対する防腐力を調べたところ、何れもスコア0であった。
ツボクサの抽出物 0.1 重量部
水酸化レシチン(レシノールSH50) 0.1 重量部
ジメチコンコポリオール 0.4 重量部
ショ糖モノステアレート 0.6 重量部
グリセリン 7 重量部
イソプレングリコール 8 重量部
エタノール 5 重量部
チョウジの抽出物 0.3 重量部
ポリメタクリロイルオキシエトキシホスホリルコリン 0.05重量部
ポリ(グルコシルエチルメタクリレート) 0.02重量部
ポリメタクリロイルリジン 0.03重量部
フェノキシエタノール 0.4 重量部
水 78 重量部
【0018】
<実施例5>
実施例1と同様に、下記の処方に従って皮膚外用剤である化粧料(可溶化剤形の透明ローション)を作成した。実施例1と同様にバチルス・スベチリス、スタフィロコッカス・アウレウス、エッシェリヒア・コリに対する防腐力を調べたところ、何れもスコア0であった。
ツボクサの抽出物 0.1 重量部
水酸化レシチン(レシノールSH50) 0.1 重量部
ジメチコンコポリオール 0.4 重量部
ショ糖モノステアレート 0.6 重量部
グリセリン 7 重量部
ジプロピレングリコール 8 重量部
エタノール 5 重量部
チョウジの抽出物* 0.3 重量部
ポリメタクリロイルオキシエトキシホスホリルコリン 0.05重量部
ポリ(グルコシルエチルメタクリレート) 0.02重量部
ポリメタクリロイルリジン 0.03重量部
フェノキシエタノール 0.4 重量部
水 78 重量部
【0019】
<実施例6>
実施例1と同様に、下記の処方に従って皮膚外用剤である化粧料(可溶化剤形の透明ローション)を作成した。実施例1と同様にバチルス・スベチリス、スタフィロコッカス・アウレウス、エッシェリヒア・コリに対する防腐力を調べたところ、何れもスコア2であった。
ツボクサの抽出物 0.1 重量部
水酸化レシチン(レシノールSH50) 0.1 重量部
ジメチコンコポリオール 0.4 重量部
ショ糖モノステアレート 0.6 重量部
グリセリン 7 重量部
ジグリセリン 8 重量部
エタノール 5 重量部
チョウジの抽出物 0.3 重量部
ポリメタクリロイルオキシエトキシホスホリルコリン 0.05重量部
ポリ(グルコシルエチルメタクリレート) 0.02重量部
ポリメタクリロイルリジン 0.03重量部
フェノキシエタノール 0.4 重量部
水 78 重量部
【0020】
参考例1
下記に示す処方に従って、本発明の皮膚外用剤である、乳化型の化粧料を作成した。即ち、イ、ロ、ハの成分をそれぞれ80℃に加熱し、イに徐々にロを加え、乳化し、ハを徐々に加えて中和し、攪拌冷却して乳液を得た。実施例1と同様にバチルス・スベチリス、スタフィロコッカス・アウレウス、エッシェリヒア・コリに対する防腐力を調べたところ、何れもスコア0であった。

ダイズレシチン 0.1重量部
流動パラフィン 10 重量部
セタノール 2 重量部
ポリオキシエチレン(20)セスキオレート 2 重量部
フェノキシエタノール 1 重量部

1,2−ヘキサンジオール 5 重量部
イソプレングリコール 3 重量部
カルボキシビニルポリマー 0.2重量部
水 60 重量部

10%水酸化カリウム水溶液 2 重量部
水 14.7重量部
【0021】
参考例2
下記に示す処方に従って、本発明の皮膚外用剤である、乳化型の皮膚外用医薬を作成した。即ち、イ、ロ、ハの成分をそれぞれ80℃に加熱し、イに徐々にロを加え、乳化し、ハを徐々に加えて中和し、攪拌冷却して乳液を得た。実施例1と同様にバチルス・スベチリス、スタフィロコッカス・アウレウス、エッシェリヒア・コリに対する防腐力を調べたところ、何れもスコア0であった。

ダイズレシチン 0.1重量部
流動パラフィン 10 重量部
セタノール 2 重量部
ポリオキシエチレン(20)セスキオレート 2 重量部
フェノキシエタノール 1 重量部
インドメタシン 2 重量部

1,2−ヘキサンジオール 5 重量部
イソプレングリコール 3 重量部
カルボキシビニルポリマー 0.2重量部
水 60 重量部

10%水酸化カリウム水溶液 2 重量部
水 12.7重量部
【0022】
【発明の効果】
本発明によれば、ポリオキシエチレン基が付加した非イオン界面活性剤や、4級のアミノ基を有するホスファチジルコリンなどのリン脂質を使用した、乳化・可溶化剤形の皮膚外用剤に於いて、防腐力を向上せしめる手段を提供することができる。

Claims (6)

  1. 可溶化剤形の皮膚外用剤であって、1)リン脂質及びジメチコンコポリオールと2)フェノキシエタノールとを含有することを特徴とする皮膚外用剤。
  2. 前記リン脂質が、水酸化レシチンであることを特徴とする、請求項1に記載の皮膚外用剤。
  3. 前記リン脂質及びジメチコンコポリオールの含有量が0.01〜1質量%であることを特徴とする請求項1または2に記載の皮膚外用剤。
  4. 更に、抗菌性乃至は静菌性を有する多価アルコールを含有することを特徴とする請求項1〜3何れか1項に記載の皮膚外用剤。
  5. 前記抗菌性乃至は静菌性を有する多価アルコールが、1,3−ブタンジオール、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオールであることを特徴とする請求項1〜4何れか1項に記載の皮膚外用剤。
  6. 化粧料であることを特徴とする、請求項1〜5何れか1項に記載の皮膚外用剤。
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