JP2002145734A - ホイップドo/w型乳化化粧料及びその製造方法 - Google Patents
ホイップドo/w型乳化化粧料及びその製造方法Info
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Abstract
ップドO/W型乳化化粧料及びその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 流動性がなく融点が40℃以上であるゲ
ルを形成する高分子物質を水相中にゲル化可能量と、常
温で固体の固形油分と、乳化剤として非イオン性界面活
性剤とを含むことを特徴とするホイップドO/W型乳化
化粧料。前記高分子物質と、常温で固体の固形油分と、
非イオン性界面活性剤とを含むO/W型乳化物を泡立
て、泡立った状態で充填することを特徴とするホイップ
ドO/W型乳化化粧料の製造方法。前記高分子物質を含
まず、常温で固体の固形油分と、乳化剤として非イオン
性界面活性剤とを含むO/W型乳化物を泡立て、泡立て
た基剤に前記高分子物質を混合し、充填することを特徴
とするホイップドO/W型乳化化粧料の製造方法。
Description
乳化化粧料及びその製造方法、特にホイップドO/W型
乳化化粧料の温度安定性や経時安定性及び使用性の改善
に関する。
い製剤と比較してソフトなテクスチャーを持ち、特に食
品分野ではアイスクリームや生クリーム、ババロアな
ど、気泡を含んだ製品が多く存在する。化粧品の分野で
も、エアゾール製品のほかに泡が出る洗顔料など、泡の
ソフトな感触を利用するために、専用の容器に充填し、
容器から吐出する際に泡を形成させる製品がいくつか存
在するが、気泡を含んだ状態で容器に充填された化粧品
はいまだほとんど例がない。一方、処方に関して言え
ば、非イオン性界面活性剤は他の界面活性剤と比べて比
較的皮膚に刺激を与えることが少ないため、化粧料に多
く用いられている。食品のホイップクリーム中に汎用さ
れているレシチンやカゼインも天然素材の皮膚にやさし
い界面活性剤またはその助剤として、化粧品分野でも多
く用いられている。
性を利用する場合、前記化粧品における気泡を発生させ
る容器はコストがかかる上、エアゾール等は廃棄する際
に容器内のエアーを抜くなどの手間が必要である。その
ため食品と同様、気泡を含んだ状態で容器に充填された
化粧品の開発が望まれていた。化粧品において、泡を含
んだままの状態で充填される場合、その泡の安定性が良
好であることが必要となる。化粧品において、泡の安定
性を保つ技術としては、例えば特開昭56−79613
号公報のように高融点のワックスを配合する処方も見受
けられるが、長時間泡を含んだ状態で形態を保持するの
は困難であった。また、食品分野の技術をそのまま化粧
品に応用することは不可能である。食品における気泡の
安定性を保つ機構はそれぞれ異なり、例えばアイスクリ
ームは凍結させることによって、生クリームやマーガリ
ンは脂肪球の構造形成によって構造を保ち、泡の安定性
を保っている。これらの食品処方においては、口に入れ
る際、即ち30℃付近において溶解し、容易に嚥下でき
るような基剤がほとんどであり、化粧品の保証温度範囲
である40℃においては構造を保つことはできない。一
方ババロアやムース等は気泡を含んだままの状態で寒天
やゼラチンを用いてゲル化させているため、40℃以上
でも比較的長時間にわたって泡の安定性が保たれる。し
かしながら、こういった製剤は、ゲルの構造を壊すよう
な、油分等の配合量が少なく硬いゲルを形成しているた
め、歯で噛むことはできても、指で取って肌に塗布する
ことは困難であり、化粧品処方として応用することはで
きない。
く融点が40℃以上であるゲルを形成する高分子物質と
して寒天、ゼラチン等を含んだ化粧料としては、例えば
特開平9−249522、特開平11−209262、
等が挙げられるが、ここで多糖類は主に増粘剤として用
いられており、多量に気泡を含ませてそれを安定化する
といった効果については触れられていない。
填され、かつ広い温度範囲で長時間にわたり泡安定性が
良好で、指どれ等の使用性に優れたホイップド化粧料の
開発が望まれていた。
んだ状態で容器に充填され、かつ長時間にわたり40℃
以上での泡安定性が良好なオーバーランが10〜300
%程度のホイップド化粧料を開発するため鋭意研究を重
ねた結果、食品のホイップクリーム処方に融点の高い固
形油分と、流動性がなく融点が40℃以上であるゲルを
形成する高分子物質の両方を配合することによって、上
記問題が解決されることを見出した。
化化粧料は、流動性がなく融点が40℃以上であるゲル
を形成する高分子物質を水相中にゲル化可能量と、常温
で固体の固形油分と、乳化剤として非イオン性界面活性
剤とを含むことを特徴とする。
粧料においては、前記高分子物質が寒天、ゼラチン、ア
ルギン酸ナトリウム、カラギーナン、ジェランガム、グ
ルコマンナン、カードランから選択される1種または2
種以上であることが好適である。
粧料においては、さらにカゼイン及び/又はレシチンを
含むことが好適である。
粧料においては、前記高分子物質の配合量が水相中0.
1〜13質量%であることが好適である。
粧料においては、前記固形油分のIOBが0でないこと
が好適である。また、本発明のホイップドO/W型乳化
化粧料においては、前記固形油分の配合量が、全油分量
の20〜100質量%であることが好適である。
粧料においては、非イオン性界面活性剤及び/またはカ
ゼイン、レシチンの配合量が化粧料全体の0.1〜15
質量%であることが好適である。
製造方法は、流動性がなく融点が40℃以上であるゲル
を形成する高分子物質と、常温で固体の固形油分と、乳
化剤として非イオン性界面活性剤とを含むO/W型乳化
物を泡立て、泡立った状態で充填することを特徴とす
る。
W型乳化化粧料の製造方法は、流動性がなく融点が40
℃以上であるゲルを形成する高分子物質を含まず、常温
で固体の固形油分と、乳化剤として非イオン性界面活性
剤とを含むO/W型乳化物を泡立て、泡立てた基剤に流
動性がなく融点が40℃以上であるゲルを形成する高分
子物質を混合し、充填することを特徴とする。
融点が40℃以上であるゲルを形成する高分子物質は、
例えば寒天、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、カラギ
ーナン、ジェランガム、グルコマンナン、カードラン等
が挙げられる。
0.1〜13質量%、特に1〜7質量%配合するのが好
ましい。0.1質量%以下では泡を保持するのに充分で
なく、13質量%を越えて配合すると硬過ぎて指どれが
悪くなることがある。
活性剤としては、例えばショ糖脂肪酸エステル、グリセ
リン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、PO
E硬化ヒマシ油などが挙げられる。非イオン性界面活性
剤を例示すれば、ポリオキシエチレン2〜30モル付加
{以下POE(2〜30)と略す}オレイルエーテル、
POE(2〜35)ステアリルエーテル、POE(2〜
20)ラウリルエーテル、POE(1〜20)アルキル
フェニルエーテル、POE(6〜18)ベヘニルエーテ
ル、POE(5〜25)2−デシルペンタデシルエーテ
ル、POE(3〜20)2−デシルテトラデシルエーテ
ル、POE(3〜20)2−デシルテトラデシルエーテ
ル、POE(8〜16)2−オクチルデシルエーテル等
のエーテル型界面活性剤、及びPOE(4〜60)硬化
ヒマシ油、POE(3〜14)脂肪酸モノエステル、P
OE(6〜30)脂肪酸ジエステル、POE(5〜2
0)ソルビタン脂肪酸エステル等のエステル型界面活性
剤、更にPOE(2〜30)グリセリルモノイソステア
レート、POE(10〜60)グリセリルトリイソステ
アレート、POE(7〜50)硬化ヒマシ油モノイソス
テアレート、POE(12〜60)硬化ヒマシ油トリイ
ソステアレート等のエーテルエステル型界面活性剤等の
エチレンオキシド付加型界面活性剤、及びデカグリセリ
ルテトラオレート、ヘキサグリセリルトリイソステアレ
ート、テトラグリセリルジイソステアレート、ジグリセ
リルジイソステアレート等のポリグリセリン脂肪酸エス
テル、グリセリルモノイソステアレート、グリセリルモ
ノオレート等のグリセリン脂肪酸エステル等の多価アル
コール脂肪酸エステル、ショ糖モノ〜オクタステアリン
酸エステル等のエステル型界面活性剤等である。また、
本発明の効果を損なわない範囲で、カチオン性界面活性
剤、両性界面活性剤を配合することも可能である。レシ
チンとしては市販の大豆レシチンや、これらの精製レシ
チンなどが挙げられる。カゼインは粉末状でも水に溶解
した状態で加えもよく、ナトリウム塩、カルシウム塩で
もよい。きめ細かい泡で、かつオーバーラン度を高くす
る必要がある場合は、カゼイン及び/又はレシチンを含
むことが望ましい。
チンの配合量としては、全化粧料中に0.1〜15質量
%、特に0.5〜10質量%が好ましい。0.1質量%
より少ないと十分に泡立たず、15質量%を越えて配合
すると、高温で基剤の匂いが劣化するほか、べたつきが
感じられ肌への安全性においても好ましくない。
下、好ましくは50℃以下において固体の油分であり、
IOBが0でない油分である。流動パラフィンやワセリ
ンなどIOBが0である非極性油は泡立ちを悪くするた
め、できるだけ配合量を抑えた方が望ましい。また油分
を配合することによって、ゲル化剤を含むホイップドO
/W型乳化物は、硬くなりすぎることなく、指どれする
に十分な柔らかさを保つ。油分の配合量としては、全化
粧料中、1〜30質量%、特に1〜15質量%である。
1質量%より少ないとホイップ基剤が硬くなるため、指
どれが悪くなることがあり、30質量%を越えて配合す
ると、泡立ちが悪くなるほか肌へののびが悪くなること
がある。
油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛
脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化
油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等の固形油脂、ミ
ツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナバロウ、ベイ
ベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカ
ロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、サトウ
キビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘ
キシル、還元ラノリン、ホホバロウ、硬質ラノリン、セ
ラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、PO
Eラノリンアルコールアセテート、ラノリン脂肪酸ポリ
エチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコー
ルエーテル等のロウ類が挙げられる。
スチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン
酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステ
アリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミ
リスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキ
シルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリ
ン、ステアリン酸イソセチル、イソステアレン酸イソセ
チル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジ
−2−エチルヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタ
エリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸
N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグ
リコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチ
ルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキシル
酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリ
メチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ペ
ンタエリスリトール、トリ−2−エチルヘキシル酸グリ
セリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパ
ン、セチル−2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘ
キシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、ト
リ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油
脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オイル、セトステア
リルアルコール、アセトグリセライド、パルミチン酸−
2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソプロピル、
N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデ
シルエステル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシ
ル、エチルラウレート、セバシン酸ジ−2−エチルヘキ
シル、ミリスチン酸−2−ヘキシルデシル、パルミチン
酸−2−ヘキシルデシル、アジピン酸−2−ヘキシルデ
シル、セバチル酸ジイソプロピル、コハク酸−2−エチ
ルヘキシル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、ク
エン酸トリエチル等の流動油分やステアリルアルコー
ル、ベヘニルアルコール、オレイルアルコール等の高級
アルコール類、ビタミンA等の油溶性ビタミン及びその
誘導体、ステロール類、天然及び合成の香料、紫外線吸
収剤や水に難溶性の物質を油相中に配合することも可能
である。
ゾケライト、スクワレン、プリスタン、パラフィン、セ
レシン、スクワラン、ワセリン、マイクロクリスタリン
ワックス等のIOBが0である炭化水素油を配合するこ
とも可能である。
ルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メ
チルハイドロジェンポリシロキサン等の鎖状ポリシロキ
サン等のシリコーン油を配合することは少量であれば可
能であるが、これらは一般的に消泡効果があるため、配
合は好ましくない。
分中、20質量%以上、特に40質量%以上が好まし
い。20質量%より少ないと30℃以上での泡安定性が
保たれないことがある。
る。粉末配合により、ホイップ基剤にサクサクした感触
を付加できる。粉末としては、タルク、酸化チタン、酸
化亜鉛、ポリエチレン粉末、ナイロン粉末、デンプン粉
末等が挙げられる。シリコーン粉末を配合することも少
量であれば可能であるが、泡立ちが悪くなるため配合は
好ましくない。
粧料には本発明の効果を損なわない範囲で多価アルコー
ルや保湿剤を配合することにより保湿効果を高めること
ができる。
ングリコール、プロピレングリコール、トリメチレング
リコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチ
レングリコール、テトラメチレングリコール、2,3−
ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2−
ブテン−1,4−ジオール、ヘキシレングリコール、オ
クチレングリコール等の2価のアルコール、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサント
リオール、等の3価のアルコール、ペンタエリスリトー
ル等の4価のアルコール、キシリトール等の5価のアル
コール、ソルビトール、マンニトール、等の6価のアル
コール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリ
ン等の多価アルコール共重合体、エチレングリコールモ
ノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエー
テル、エチレングリコールノモブチルエーテル、エチレ
ングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコー
ルモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ−2
−メチルヘキシルエーテル、エチレングリコールイソア
ミルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、
エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレング
リコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチ
ルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等の
2価のアルコールアルキルエーテル類、ジエチレングリ
コールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
エチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエー
テル、ジエチレングリコール、ジメチルエーテル、ジエ
チレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエ
チルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエー
テル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、ト
リエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレン
グリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール
モノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチル
エーテル、プロピレングリコールモノイソプロピルエー
テル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロ
ピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコ
ールブチルエーテル等の2価のアルコールアルキルエー
テル類、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテー
ト、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテー
ト、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテー
ト、エチレングリコールジアジベート、エチレングリコ
ールジサクシネート、エチレングリコールモノエチルエ
ーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエ
ーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエ
ーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピル
エーテルアセテート、プロピレングリコールモノフェニ
ルエーテルアセテート等の2価のアルコールエーテルエ
ステル類、キシルアルコール、セラキルアルコール、バ
チルアルコール等のグリセリンモノアルキルエーテル、
ソルビトール、マルチトール、マルトトリオース、マン
ニトール、ショ糖、エリスリトール、グルコース、フル
クトース、デンプン分解糖、マルトース、キシリトー
ス、デンプン分解糖還元アルコール等の糖アルコール、
グリソリッド、テトラハイドロフルフリルアルコール、
POEテトラハイドロフルフリルアルコール、POPブ
チルエーテル、POP・POEブチルエーテル、チルポ
リオキシプロピレングリセリンエーテル、POPグリセ
リンエーテル、POPグリセリンエーテルリン酸、PO
P・POEペンタエリスルトールエーテル等が挙げられ
る。
アルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラ
ーゲン、コレステリル−12−ヒドロキシステアレー
ト、乳酸ナトリウム、胆汁酸モノ塩、dl-ピロリドンカ
ルボン酸モノ塩、短鎖可溶性コラーゲン、イサヨイヨバ
ラ抽出液、セイヨウノコギリソウ抽出物などが挙げられ
る。
損なわない範囲で、その他の水溶性高分子を配合するこ
とも可能である。天然の水溶性高分子としては、例え
ば、アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グ
アーガム、キャロブガム、カラヤガム、ペクチン、クイ
ンスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエ
キス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、
コムギ)、グリチルリチン酸等の植物系高分子、キサン
タンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン
等の微生物系高分子、コラーゲン、カゼイン、アルブミ
ン、等の動物系高分子が挙げられる。
カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピル
デンプン等のデンプン系高分子、メチルセルロース、ニ
トロセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシ
プロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セ
ルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CM
C)、結晶セルロース、セルロース末等のセルロース系
高分子、アルギン酸プロピレングリコールエステル等の
アルギン酸系高分子が挙げられる。
リビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル系高分
子、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー
(CARBOPOL 940, 941; BF Goodrich社)等のビニル系高
分子、ポリエチレングリコール20,000、ポリエチ
レングリコール6,000、ポリエチレングリコール4,
000等のポリオキシエチレン系高分子、ポリオキシエ
チレンポリオキシプロピレン共重合体等の共重合体系高
分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレ
ート、ポリアクリルアミド等のアクリル系高分子、ポリ
エチレンイミン等が挙げられる。
常化粧料や医薬品の分野で配合されている各種成分を配
合することができる。そのような成分の中で水相成分と
しては、例えば、ビタミンB群、ビタミンC及びその誘
導体、パントテン酸及びその誘導体、ビオチン等のビタ
ミン類などの水溶性活性物質、グルタミン酸ナトリウ
ム、アルギニン、アスパラギン酸、クエン酸、酒石酸、
乳酸などの緩衝剤、各種植物抽出液、EDTAなどのキ
レート剤などの他、水溶性紫外線吸収剤、各種色素の等
が挙げられる。
粧品、医薬部外品、医薬品分野において、皮膚化粧料、
毛髪化粧料、皮膚外用剤などとして利用される。優れた
使用感を有するので乳化化粧料として使用されることが
望ましい。
は、料理用の卓上バッチミキサー、ダッシャー等が挙げ
られるが、気泡を巻き込むものであれば特に制限はな
い。
製造方法においては、流動性がなく融点が40℃以上で
あるゲルを形成する高分子物質を含むO/W型乳化物を
泡立てて製造することもできるし、また流動性がなく融
点が40℃以上であるゲルを形成する高分子物質を含ま
ないO/W型乳化物を泡立てて、これに40℃以上でゲ
ル化する高分子物質を混合しても製造することができ
る。
に詳細に説明する。なお配合量はすべて質量%を意味す
る。水相中の配合量及び全油分中の配合量を示す場合、
その都度表中に明記するが、それ以外は化粧料全体に対
しての配合量を意味する。
法とその評価基準について下記に示す。オーバーラン度
は下記の式に従って計算し、下記評価基準により評価し
た。
以上 ○ … オーバーラン度が50〜100%未満 △ … オーバーラン度が10〜50%未満 × … オーバーラン度が10%未満
に示すとおりである。 [安定性評価]0℃及び37℃1ヶ月保持後の泡安定性
を目視により下記基準に従って評価した。 [泡の粒径] ◎ … 変化がまったくみられない ○ … 粒径の増大がほとんど見られない △ … 粒径の増大が見られる × … 粒径の増大が顕著に見られる [泡の抜け] ◎ … 変化はまったく見られない ○ … 泡の抜けがほとんど見られない △ … 泡の抜けが見られる × … 泡の抜けが顕著に見られる
性10名をパネラーとして、調製直後の各ホイップドO
/W型乳化化粧料のそれぞれを指にとり、その指どれ感
を下記基準に従って官能評価させた。 [指どれ] ◎ … 8名以上が取れやすいと答えた ○ … 6名〜7名が取れやすいと答えた △ … 4名〜5名が取れやすいと答えた × … 3名以下が取れやすいと答えた [肌へののび] ◎ … 8名以上がのびが良いと答えた ○ … 6〜7名が取れやすいと答えた △ … 4〜5名がのびが良いと答えた × … 3名以下がのびが良いと答えた
せるべく表1〜2の組成のホイップドO/W型乳化化粧
料を常法により調製し、オーバーラン度及び37℃での
泡安定性を評価した。試験例1はゲル化剤を含まない組
成物。試験例2〜9はゲル化剤の高分子物質を含む組成
物である。
水相に、80℃にて均一に溶解した(10)〜(14)を加
えてホモミキサーで均一分散後、40℃にてバッチミキ
サーでホイップしてホイップドO/W型乳化化粧料を製
造したのち、約50℃で容器に充填してそのまま冷却し
た。以下の試験例もこれに準ずる。
℃以上であるゲルを形成する高分子物質を含まない試験
例1は、泡安定性に劣っていることがわかる。これに対
して、流動性がなく融点が40℃以上であるゲルを形成
する高分子物質と固形油分と非イオン性界面活性剤を含
む試験例2は、泡安定性も含めてすべてにおいて優れて
いることがわかる。しかしながら、流動性のあるゲルを
形成する高分子物質を含む試験例3及び4は、泡安定性
に劣っていることがわかる。
ではゲルを形成しないが、キサンタンガムを併用するこ
とにより流動性のないゲルを形成する。表2の結果よ
り、油分を含まない試験例5は使用性に劣るものとなっ
た。また固形油分を液体油分に変えた試験例6、IOB
が0の固形油を含む試験例7は泡安定性に劣るものとな
った。またレシチンまたはカゼインを含まない試験例
8、9は、オーバーラン度が少し低く、泡安定性もやや
劣っていた。従って、非イオン性界面活性剤にレシチン
及びカゼインを配合することが好ましい。
を形成する高分子物質の配合量表3の組成のホイップド
O/W型乳化化粧料を調製し、高分子物質の配合量の検
討を行った。評価結果も併せて示す。
℃以上であるゲルを形成する高分子物質の配合量が水相
中約0.1質量%より少ないと泡安定性に劣ることがわ
かる。また、約13質量%より多いと泡立ちが悪くな
り、使用性にも劣ることがわかる。したがって、流動性
がなく融点が40℃以上であるゲルを形成する高分子物
質の水相中の配合量は0.1〜13質量%が好適であ
り、さらに好適には1〜7質量%であることがわかる。
インの配合量 表4の組成のホイップドO/W型乳化化粧料を調製し、
非イオン性界面活性剤及びレシチン、カゼインの配合量
の検討を行った。
レシチン、カゼインの配合量が0.1質量%より少ない
と、十分泡立たずオーバーラン度が低下し、かつ泡安定
性及び使用性に劣ることがわかる。また15質量%より
多いと、使用性の面で劣ることがわかる。したがって、
非イオン性界面活性剤及びレシチン、カゼインの配合量
は、約0.1〜約15質量%が好適であり、約0.5〜
約10質量%がより好適であることがわかる。
30℃以下で固形の油分配合量の検討を行った。
合量が20質量%より少ないと、オーバーラン度と泡安
定性が低下することがわかる。したがって、全油分中の
固形油分の配合量は20質量%以上が好適であり、40
質量%以上がさらに好適であることがわかる。
料の評価結果を表7に示す。
水相に、80℃にて均一に溶解した(10)〜(14)と
(15)、及び(16)を加えてホモミキサーで均一分散
後、冷却し、室温にてバッチミキサーでホイップしてホ
イップドO/W型乳化化粧料を製造したのち、室温で容
器に充填してそのまま冷却した。得られたホイップドク
リームは泡安定性が良好で優れた使用性を有していた。
8 (17)香料 適量 [製法]成分(1)〜(9)を80℃にて溶解混合した水
相に、80℃にて均一に溶解した(12)〜(17)を加え
てホモミキサーで均一に分散した後、室温まで冷却す
る。このO/W相を約40℃でバッチミキサーを用いて
ホイップした後、80℃にて一部の(1)に溶解した
(10)、(11)を前記のホイップドクリームに混合し、
約50℃で容器に充填してそのまま冷却した。得られた
ホイップドクリームは泡安定性が良好で優れた使用性を
有していた。
相に、80℃にて均一に溶解した(11)〜(16)を加え
てホモミキサーで均一分散後、一部の(1)に溶解した
(8)〜(10)と混合し、30〜40℃においてバッチ
ミキサーでホイップし、ホイップドO/W型乳化化粧料
を製造した。調整したホイップドクリームは泡安定性が
良好で優れた使用性を有していた。
相に、80℃にて均一に溶解した(6)〜(12)を加え
てホモミキサーで均一分散した。これを40℃にてバッ
チミキサーでホイップした後、一部の(1)に溶解した
(13)、(14)と混合して、40℃で容器に充填し、室
温冷却してホイップドO/W型乳化化粧料を製造した。
調整したホイップドクリームは泡安定性が良好で優れた
使用性を有していた。
相に、80℃にて均一に溶解した(6)〜(13)を加え
てホモミキサーで均一分散した。これを40℃にてバッ
チミキサーでホイップした後、一部の(1)に溶解した
(14)、(15)と混合して、40℃で容器に充填し、室
温冷却してホイップドO/W型乳化化粧料を製造した。
調整したホイップドクリームは泡安定性が良好で優れた
使用性を有していた。
0℃以上であるゲルを形成する高分子物質を水相中にゲ
ル化可能量と、常温で固体の固形油分と、乳化剤として
非イオン性界面活性剤とを含むことにより、泡の経時安
定性に優れ、使用性の優良なホイップドO/W型乳化化
粧料を提供できる。また、本発明のホイップドO/W型
乳化化粧料は、流動性がなく融点が40℃以上であるゲ
ルを形成する高分子物質と、常温で固体の固形油分と、
非イオン性界面活性剤とを含むO/W型乳化物を泡立
て、泡立った状態で充填することにより、製造すること
が可能である。また、本発明のホイップドO/W型乳化
化粧料は、流動性がなく融点が40℃以上であるゲルを
形成する高分子物質を含まず、常温で固体の固形油分
と、非イオン性界面活性剤と、カゼイン及び/又はレシ
チンの乳化剤とを含むO/W型乳化物を泡立て、泡立て
た基剤に流動性がなく融点が40℃以上であるゲルを形
成する高分子物質を混合し、充填することによっても製
造することが可能である。
Claims (9)
- 【請求項1】 流動性がなく融点が40℃以上であるゲ
ルを形成する高分子物質を水相中にゲル化可能量と、常
温で固体の固形油分と、乳化剤として非イオン性界面活
性剤とを含むことを特徴とするホイップドO/W型乳化
化粧料。 - 【請求項2】 請求項1記載の化粧料において、流動性
がなく融点が40℃以上であるゲルを形成する高分子物
質が寒天、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、カラギー
ナン、ジェランガム、グルコマンナン、カードランから
選択される1種または2種以上であることを特徴とする
ホイップドO/W型乳化化粧料。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の化粧料におい
て、さらにカゼイン及び/又はレシチンを含むことを特
徴とするホイップドO/W型乳化化粧料。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の化粧料
において、流動性がなく融点が40℃以上であるゲルを
形成する高分子物質の配合量が水相中0.1〜13質量
%であることを特徴とするホイップドO/W型乳化化粧
料。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の化粧料
において、固形油分のIOBが0でないことを特徴とす
るホイップドO/W型乳化化粧料。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の化粧料
において、固形油分の配合量が、全油分量の20〜10
0質量%であることを特徴とするホイップドO/W型乳
化化粧料。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の化粧料
において、非イオン性界面活性剤及びカゼイン、レシチ
ンの配合量が化粧料全体の0.1〜15質量%であるこ
とを特徴とするホイップドO/W型乳化化粧料。 - 【請求項8】 流動性がなく融点が40℃以上であるゲ
ルを形成する高分子物質と、常温で固体の固形油分と、
乳化剤として非イオン性界面活性剤とを含むO/W型乳
化物を泡立て、泡立った状態で充填することを特徴とす
るホイップドO/W型乳化化粧料の製造方法。 - 【請求項9】 流動性がなく融点が40℃以上であるゲ
ルを形成する高分子物質を含まず、常温で固体の固形油
分と、乳化剤として非イオン性界面活性剤とを含むO/
W型乳化物を泡立て、泡立てた基剤に流動性がなく融点
が40℃以上であるゲルを形成する高分子物質を混合
し、充填することを特徴とするホイップドO/W型乳化
化粧料の製造方法。
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- 2001-08-30 JP JP2001261782A patent/JP2002145734A/ja active Pending
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