JP2016124860A - W/o/w型乳化組成物 - Google Patents

W/o/w型乳化組成物 Download PDF

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【課題】肌への塗布前から塗布の初期段階においてはリッチで濃密な触感(コク感)を有し、塗布が進むと軽やかに肌に広がり心地の良い使用感(伸びの良い使用感)を与えるユニークな使用感(ギャップ感)を有するW/O/W型乳化組成物を提供する。【解決手段】レオメーターによって、オシレーション測定、ギャップ1mm、1Hz、20℃の条件下で応力を増加させながら貯蔵弾性率G´を測定したときの、1Paの応力における貯蔵弾性率G´が2000Pa以上であって、W/O粒子を15質量%以上含有することを特徴とする、W/O/W型乳化組成物。【選択図】図1

Description

本発明はW/O/W型乳化組成物に関する。
従来、乳化化粧料としては水相に油相を分散させたO/W型乳化組成物、及び油相に水相を分散させたW/O型乳化組成物が広く用いられてきた。しかし、近年、W/O型乳化組成物をさらに水相に分散させたW/O/W型乳化組成物が化粧料に応用されている。
W/O/W型乳化組成物は、従来のO/W型乳化組成物やW/O型乳化組成物とは異なる使用感を与えることができる。
例えば、特許文献1には、内水相に電解質、外水相にアルキル変性カルボキシビニルポリマーを配合することにより、みずみずしい使用感と経時安定性を発揮するW/O/W型乳化組成物を提供することができることが開示されている。
また、特許文献2には、特定の側鎖を有する多糖誘導体を含有することにより、皮膚への塗布時にのびがよく、しっとり感を付与し、しかもべたつきや油っぽさのないW/O/W型乳化組成物を提供することができることが開示されている。
ところで、乳化組成物にコクのある使用感を付与する技術が提案されている。例えば、特許文献3には、アルキル変性カルボキシビニルポリマーと室温で固形状である油性成分を含む水中油型乳化組成物は「こくのある使用感」に優れている旨が記載されている。
また、特許文献4には、pHを5以下に調整した水溶液中にて形成される、カルボキシル基含有ポリマーと数平均分子量6000未満のポリエーテル化合物との複合体からなる乳化剤によれば、乳化化粧水にコクのある使用感を付与することができることが開示されている。
一方、特許文献5には、特定の増粘剤を特定量配合することによって、粘度があるが、肌へ塗布すると伸びが良くべたつかないゲル状化粧水が記載されている。
特開2002−275029号公報 特開2007−284354号公報 特開平9−255529号公報 特開2007−106678号公報 特開2013−103920号公報
特許文献3及び4に示すように、乳化化粧料へコクのある使用感を付与しようとすると、カルボキシビニルポリマー等の増粘剤を一定量以上配合する必要があることから、肌へ塗布した際の伸びが悪くなってしまうという問題があった。
また、特許文献5に記載されるように、使用される増粘剤の配合を調整することにより、粘度を有するゲル状化粧料に伸びの良い使用感を付与することについては検討されていたが、乳化化粧料においては、このような検討がされたことは無かった。
このような状況に鑑み、本発明は、肌への塗布前から塗布の初期段階においてはリッチで濃密な触感(コク感)を有し、塗布が進むと軽やかに肌に広がり心地の良い使用感(伸びの良い使用感)を与えるユニークな使用感(ギャップ感)を有するW/O/W型乳化組成物を提供することを課題とする。
また、本発明の好ましい形態では、ギャップ感を有し、かつ、べたつきが生じにくいW/O/W型乳化組成物を提供することを課題とする。
さらに、本発明の好ましい形態では、ギャップ感を有し、かつ、保湿感とハリ感に優れたW/O/W型乳化組成物を提供することを課題とする。
さらに、本発明の好ましい形態では、ギャップ感を有し、かつ、高温安定性に優れたW/O/W型乳化組成物を提供することを課題とする。
上記課題を解決する本発明は、レオメーターによって、オシレーション測定、ギャップ1mm、1Hz、20℃の条件下で応力を増加させながら貯蔵弾性率G´を測定したときの、1Paの応力における貯蔵弾性率G´が2000Pa以上であって、
W/O粒子を15質量%以上含有することを特徴とする、W/O/W型乳化組成物である。
本発明のW/O/W型乳化組成物は、肌への塗布前から塗布の初期段階にかけて、リッチで濃密な触感(コク感)を有し、塗布の中盤から終盤にかけて軽やかに肌に広がり心地の良い使用感(伸びの良い使用感)を与えるユニークな使用感、すなわちギャップ感を有する。
本発明の好ましい形態では、前記W/O粒子の平均粒子径が10μm以上である。
W/O粒子の平均粒子径を前記範囲とすることにより、肌への塗布前から塗布の初期段階に感じるコク感を向上させることができる。また、肌への塗布の中盤から終盤にかけての伸びの良い使用感を向上させることができる。
つまり、W/O粒子の平均粒子径を前記範囲とすることにより、コク感と伸びの良い使用感の落差の大きい、すなわちギャップ感が大きいユニークな使用感を実現することができる。
本発明の好ましい形態では、レオメーターによって、オシレーション測定、ギャップ1mm、1Hz、20℃の条件下で応力を増加させながら貯蔵弾性率G´を測定したときの、貯蔵弾性率G´の変化量が以下の条件(a)及び(b)を満たす。
(a)1Pa〜80Paの応力の範囲において、貯蔵弾性率G´の低下量が500Pa以下
(b)80Paを超える応力の範囲において、100Paの応力の増加量に対する貯蔵弾性率G´の低下量が2000Pa以上の範囲がある
このような形態とすることにより、コク感から伸びの良い使用感への変化の大きさ、つまりギャップ感をより顕著に感じることができる、ユニークな使用感を有するW/O/W型乳化組成物を提供することができる。
本発明の好ましい形態では、前記貯蔵弾性率G´の変化量が以下の条件(c)をさらに満たす。
(c)80Paを超える応力の範囲において、応力の増加量に対する貯蔵弾性率G´の低下量が50Pa以上の範囲がある。
このような形態とすることにより、コク感から、伸びの良い使用感へ急激に変化するという、従来の化粧料にはなかった顕著なギャップ感を有するW/O/W型乳化組成物を提供することができる。
本発明の好ましい形態では、変性されていてもよいカルボキシビニルポリマーの含有量が0.3質量%以下である。
このような形態とすることにより、肌への塗布の中盤から終盤にかけてのべたつきを抑制することができる。
本発明の好ましい形態では、前記W/O粒子が電解質を含有しない。
このような形態とすることにより、べたつきを抑制することができる。
本発明の好ましい形態では、前記W/O粒子が有機変性粘土鉱物を含有する。
このような形態とすることにより、W/O/W型乳化組成物の安定性を向上させることができる。
また、本発明のより好ましい形態では、前記W/O粒子がシリコーン系界面活性剤を含有する。
シリコーン系界面活性剤を含有する形態とすることにより、W/O/W型乳化組成物の安定性を向上させることができる。
本発明の好ましい形態では、油溶性の保湿剤を含有する。
このような形態とすることによって、コク感から伸びの良い使用感に転じた後に保湿感とハリ感を発揮するという、心地の良いギャップ感を有するW/O/W型乳化組成物を提供することができる。
本発明の好ましい形態では、親水性界面活性剤と高級アルコールとが形成するαゲルを外水相に含む。
このような形態とすることにより、高温下における長期保存を経ても優れたギャップ感を維持するW/O/W型乳化組成物を提供することができる。
本発明によれば、肌への塗布前から塗布の初期段階においてはコク感を有し、塗布が進むと伸びの良い使用感に転ずるユニークな使用感、すなわちギャップ感に優れたW/O/W型乳化組成物を提供することができる。
さらに、本発明の好ましい形態では、ギャップ感を有し、かつ、べたつきが生じにくいW/O/W型乳化組成物を提供することができる。
さらに、本発明の好ましい形態では、ギャップ感を有し、かつ、保湿感とハリ感のあるW/O/W型乳化組成物を提供することができる。
さらに、本発明の好ましい形態では、ギャップ感を有し、かつ、高温安定性に優れたW/O/W型乳化組成物を提供することができる。
W/O/W型乳化組成物の概略図である。 W/O/W型乳化組成物に対して加える応力を増加させながら貯蔵弾性率G´を測定した場合の、応力の増加に対する貯蔵弾性率G´の変化の概念図である。 実施例1〜3並びに比較例1及び2について、レオメーターを用いてオシレーション測定、ギャップ1mm、1Hz、20℃の条件下で応力を変化させ貯蔵弾性率G´を測定し、横軸に応力、縦軸に貯蔵弾性率G´をプロットしたグラフを示す。
本発明のW/O/W型乳化組成物は、1Paの応力における貯蔵弾性率G´が2000Pa以上であって、W/O粒子を15質量%以上含有することを特徴とする。
ここで、貯蔵弾性率G´とは、レオメーターによって、オシレーション測定、ギャップ1mm、1Hz、20℃の条件下で応力を増加させながら測定したときの値である。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明において、W/O/W型乳化組成物とは、W/O型乳化組成物(一次乳化物ともいう)をさらに水相に分散させた乳化組成物のことをいう。そして、W/O/W型乳化組成物における最外相である水相(外水相)中に分散する、水相(内水相)を内包する油滴のことを、W/O粒子という。
本発明においては、水相を内包しない油滴を、さらに外水相に分散させた形態としてもよい。
以下、本明細書においては、図1に示すように、内水相をW1、外水相をW2、水相を内包する油相をO1、水相を内包しない油相をO2と呼ぶ。
また、本明細書においては、水相を内包しない油滴を、さらに外水相に分散させた形態のW/O/W型乳化組成物を、特に(W/O1+O2)/W型乳化組成物という。
本明細書においてギャップ感とは、肌への塗布前から塗布の初期段階においてコク感を有し、塗布が進むと伸びの良い使用感に転ずるユニークな使用感を言う。
また、コク感とはリッチで濃密な触感のことを言い、伸びの良い使用感とは軽やかに肌に広がる心地の良い使用感のことを言う。
ギャップ感は、官能評価によって評価することができる。具体的には、コク感と、伸びの良い使用感について官能評価を行うことによって評価することができる。
また、ギャップ感は市販のレオメーターを用いて評価することもできる。具体的には、応力を変化させたときの貯蔵弾性率G´を測定することによって評価することができる。
以下、本発明のW/O/W型乳化組成物について図2を参照しながら説明する。図2は、W/O/W型乳化組成物に対して加える応力を増加させながら貯蔵弾性率G´を測定した場合の、応力の増加に対する貯蔵弾性率G´の変化の概念図である。ここで、貯蔵弾性率G´は、レオメーターによって、オシレーション測定、ギャップ1mm、1Hz、20℃の条件下で応力を増加させながら測定される。
図2に示すように、本発明のW/O/W型乳化組成物の貯蔵弾性率G´は、応力1Paのときには、2000Pa以上である。また、本発明のW/O/W型乳化組成物の貯蔵弾性率G´は、応力1Paのときには、好ましくは3000Pa以上、さらに好ましくは4000〜10000Paである。すなわち、本発明のW/O/W型乳化組成物は、皮膚への塗布前においては、一定以上の硬さを有する乳化組成物である。
応力1Paにおける貯蔵弾性率G´を前記範囲に調整するためには、外水相の粘度を調整すればよい。外水相の粘度が高いほど、応力1Paにおける貯蔵弾性率G´は高くなる。
外水相の粘度の調整方法としては、具体的には、外水相における増粘剤の濃度の調整、また、外水相に分散させるW/O粒子又は水相を内包しない油相の量の調整、さらに、外水相における高級アルコールと親水性界面活性剤によるαゲルの形成などが挙げられる。
外水相におけるαゲルの形成に関しては後に詳述する。
ところで、W/O/W型乳化組成物を肌に塗布しようとすると、当然該組成物には応力が加わり、そして、W/O/W型乳化組成物は加えられた応力に応じた粘弾性を示す。
本発明者らは、上記条件で計測した応力と貯蔵弾性率G´の関係が、W/O/W型乳化組成物を肌へ塗布する際の塗布初期段階〜塗布終盤にかけての感触の変化を如実に表していることを見出した。
具体的には1〜100Pa程度までの応力が加わる段階は、肌への塗布の初期段階においてW/O/W型乳化組成物に加わる応力であると擬制することができることを見出した(図2)。また、80Paより大きい応力、例えば90Paより大きい応力又は100Paより大きい応力が加わる段階は、肌への塗布の中盤以降のW/O/W型乳化組成物に加わる応力であると擬制することができることを見出した(図2)。
本発明のW/O/W型乳化組成物に、上記条件で応力を加えると、加える応力が比較的小さい範囲、例えば1〜100Pa程度の範囲においては、貯蔵弾性率G´は応力の変化の影響をほとんど受けない。しかし、ある一定の応力を越えた時点、例えば80Paを超える範囲で、貯蔵弾性率G´は応力の増加に応じて顕著に低下する(図2)。この貯蔵弾性率G´の顕著な低下が、本発明のユニークな使用感を特徴づけるギャップ感に影響する。
本発明のW/O/W型乳化組成物は、塗布の初期段階、すなわち、1〜80Paの応力の範囲において、貯蔵弾性率G´が2000Pa以上であることが好ましく、好ましくは3000Pa以上であり、より好ましくは4000Pa以上である。
応力1〜80Paにおける貯蔵弾性率G´を前記範囲とすることにより、肌への塗布の初期段階において、優れたコク感を発揮するW/O/W型乳化組成物を提供することができる。
また本発明のW/O/W型乳化組成物は、より大きい応力を加えた時であっても、大きな貯蔵弾性率G´を示す形態とすることが好ましい。具体的には、本発明のW/O/W型乳化組成物は、上記条件で貯蔵弾性率G´を測定したとき、応力90Paにおいて貯蔵弾性率G´が2000Pa以上であることがより好ましく、応力100Paにおいて貯蔵弾性率G´が2000Pa以上であることがさらに好ましく、120Paにおいて、貯蔵弾性率G´が2000Pa以上であることがさらに好ましい。
このように、より大きい応力を加えた時であっても、大きな貯蔵弾性率G´を示す形態とすることにより、肌への塗布の初期段階における一定の間、十分なコク感を奏するW/O/W型乳化組成物を提供することができる。
前記応力における貯蔵弾性率G´を前記範囲に調整するためには、外水相の粘度を調整すればよい。外水相の粘度が高いほど、前記貯蔵弾性率G´は高くなる。
外水相の粘度の調整方法としては、具体的には、外水相における増粘剤の濃度の調整、また、外水相に分散させるW/O粒子又は水相を内包しない油相の量の調整、さらに、外水相における高級アルコールと親水性界面活性剤によるαゲルの形成などが挙げられる。
外水相におけるαゲルの形成に関しては後に詳述する。
また、W/O/W型乳化組成物は、上述した方法にて貯蔵弾性率G´を測定したとき、1〜80Paの応力の範囲において、貯蔵弾性率G´の低下量が500Pa以下であることが好ましく、300Pa以下であることがさらに好ましく、150Pa以下であることがさらに好ましい。
また、好ましくは1〜90Pa、さらに好ましくは1〜100Paの応力の範囲においても、前記貯蔵弾性率G´の低下量が前記範囲であることが好ましい。
前記応力の範囲における貯蔵弾性率G´の低下量を前記範囲とすることにより、肌への塗布の初期段階の操作中には、優れたコク感を持続させることができ、それにより、後述する使用感の変化を顕著に感じさせることが可能となる。
上述した応力の範囲における貯蔵弾性率G´の低下量を前記範囲に調整するためには、W/O粒子の含有量、及びW/O粒子の粒子径を調整すればよい。W/O粒子の含有量が高いほど前記応力の範囲における貯蔵弾性率G´の低下量が小さくなる。また、W/O粒子の粒子径が大きいほど応力1〜80Paにおける貯蔵弾性率G´の低下量が小さくなる。
具体的には、W/O粒子の含有量、好ましくはこれに加えてW/O粒子の粒子径を、後述する範囲に調整することにより、実現できる。
また、本発明のW/O/W型乳化組成物は、上述した方法にて貯蔵弾性率G´を測定したとき、80Paを超える応力の範囲において、100Paの応力の増加量に対する貯蔵弾性率G´の低下量が2000Pa以上の範囲があることが好ましい(図2)。
また、本発明のW/O/W型乳化組成物は、100Paの応力の増加量に対する貯蔵弾性率G´の低下量が好ましくは3000Pa以上、さらに好ましくは4000Pa以上であることが好ましい。
このような形態とすることにより、肌への塗布の初期段階と中盤以降に感じる触感の差が大きい、よりユニークな使用感を有するW/O/W型乳化組成物を提供することができる。
上述した応力の範囲における貯蔵弾性率G´の低下量を前記範囲に調整するためには、W/O粒子の含有量、及びW/O粒子の粒子径を調整すればよい。W/O粒子の含有量が高いほど前記応力の範囲における貯蔵弾性率G´の低下量が小さくなる。また、W/O粒子の粒子径が大きいほど応力1〜80Paにおける貯蔵弾性率G´の低下量が小さくなる。
具体的には、W/O粒子の含有量、好ましくはこれに加えてW/O粒子の粒子径を、後述する範囲に調整することにより、実現できる。
ところで、図2に示すように、応力の変化量をΔX、貯蔵弾性率G´の変化量をΔYとすると、ΔYをΔXで除した数値(ΔY/ΔX)は、応力の変化量に応じた貯蔵弾性率G´の変化量を表す。すなわち、(ΔY/ΔX)の値が負の方向に大きいほど、応力の増加量に応じた貯蔵弾性率G´の低下量が大きい、すなわち急激に貯蔵弾性率G´が低下することを示す。本発明者らは、当該(ΔY/ΔX)の値を以下の範囲とすることで、ギャップ感を極めて顕著に発揮させられることを見出した。
すなわち、本発明のW/O/W型乳化組成物は、80Pa、好ましくは90Pa、さらに好ましくは100Paを超える応力の範囲において、応力の増加量に対する貯蔵弾性率G´の低下量が50Pa以上((ΔY/ΔX)の値が−50以下)の範囲がある。
また、前記貯蔵弾性率G´の低下量が55Pa以上((ΔY/ΔX)の値が−55以下)の範囲があることが好ましい。
このように、応力の増加に応じた貯蔵弾性率G´の低下が急激に起こるような形態の本発明のW/O/W型乳化組成物は、コク感から、伸びの良い使用感への急激な使用感の変化を示し、非常にユニークな使用感を有する。
W/O粒子の含有量が大きいほど、前記(ΔY/ΔX)の値は小さくなる。したがって、W/O粒子の含有量を調整することにより、前記範囲の(ΔY/ΔX)の値を示すW/O/W型乳化組成物を提供することができる。
本発明のW/O/W型乳化組成物において、W/O粒子の含有量は、15質量%以上であり、好ましくは15〜30質量%であり、より好ましくは15〜20質量%、さらに好ましくは16〜18質量%である。
W/O粒子の含有量を前記範囲とすることによって、肌への塗布の中盤から終盤にかけて、伸びの良い使用感を向上させることができる。
なお、後述するW/O/W型乳化組成物の調製工程において外水相に添加するW/O型乳化組成物(一次乳化物)の量を、W/O/W型乳化組成物におけるW/O粒子の含有量とみなすことができる。すなわち、外水相に分散させる一次乳化物の量を調整することにより、所望のW/O粒子の含有量とすることができる。
また、本発明のW/O/W型乳化組成物において、W/O粒子の平均粒子径は、好ましくは10μm以上、より好ましくは10〜30μm、さらに好ましくは10〜20μmである。
W/O粒子の平均粒子径を前記範囲とすることにより、肌への塗布前から塗布の初期段階に感じるコク感を向上させることができる。また、肌への塗布の中盤から終盤にかけての伸びの良い使用感を向上させることができる。すなわち、このような実施の形態のW/O/W型乳化組成物は、コク感と伸びの良い使用感の落差の大きいユニークな使用感を有する。
W/O粒子の粒子径は後述するように、外水相への一次乳化物の分散のために用いる撹拌混合装置の種類、その回転数、撹拌時間といった撹拌条件を複合的に調製することによって、目的の粒径範囲に制御することができる。
また、後述するように、膜乳化法によって外水相に一次乳化物を分散させる場合には、膜乳化に使用する多孔質膜の孔径によってW/O粒子の粒子径を調整することができる。
なお、本明細書におけるW/O粒子の平均粒子径とは、W/O/W型乳化組成物の顕微鏡写真において任意に選ばれた約100個のW/O粒子の粒子径を測定し平均した値のことを言う。
本発明の実施の形態では、W/O/W型乳化組成物におけるW1とO1の質量比は、好ましくは10:1〜1:10、より好ましくは5:1〜1:5、さらに好ましくは2:1〜1:2である。
水相と油相の質量比を前記範囲とすることにより、肌への塗布の中盤から終盤にかけての伸びの良い使用感を向上させることができる。
本発明の実施の形態では、W/O/W型乳化組成物におけるW1とW2の質量比は、好ましくは1:4〜1:10より好ましくは1:5〜1:9、さらに好ましくは1:6〜1:8である。
W/O/W型乳化組成物におけるW1とW2の質量比を前記範囲とすることにより、肌への塗布の中盤から終盤にかけての伸びの良い使用感を向上させることができる。
本発明の実施の形態では、W/O/W型乳化組成物における水相の総量と油相の総量の質量比は、好ましくは20:1〜0.5:1、より好ましくは10:1〜1:1、さらに好ましくは5:1〜1.5:1である。
W/O/W型乳化組成物における水相と油相の質量比を前記範囲とすることにより、肌への塗布前から塗布の初期段階に感じるコク感を向上させることができる。また、肌への塗布の中盤から終盤にかけての伸びの良い使用感を向上させることができる。
本発明を(W/O1+O2)/W型乳化組成物とする場合には、O2とO1の質量比は、好ましくは5:1〜1:1、より好ましくは4:1〜1.5:1、さらに好ましくは3:1〜2:1とする。
O1とO2の質量比を前記範囲とすることにより、肌への塗布前から塗布の初期段階に感じるコク感を向上させることができる。
また、O2粒子の含有量は、15質量%以上とすることが好ましく、より好ましくは15〜30質量%であり、さらに好ましくは18〜25質量%である。
なお、後述するW/O/W型乳化組成物の調製工程において外水相に添加する一次乳化物とは別に添加する油相の量を、W/O/W型乳化組成物におけるO2粒子の含有量とみなすことができる。すなわち、外水相に分散させる一次乳化物の量を調整することにより、所望のO2粒子の含有量とすることができる。
また、W/O1粒子とO2粒子の含有量の総和は、好ましくは20〜70質量%、より好ましくは25〜60質量%、さらに好ましくは30〜50質量%である。
また、O2粒子の含有量を1質量部としたときの前記W/O1粒子の含有量は、好ましくは0.2質量部以上、より好ましくは0.4質量部以上、さらに好ましくは0.6質量部以上である。
W/O1粒子とO2粒子の総和及び比率を前記範囲とすることによって、よりギャップ感を向上させることができる。
O2粒子の平均粒子径は、好ましくは0.1〜5μmであり、より好ましくは0.5〜3.5μmであり、さらに好ましくは1〜2.5μmである。
また、W/O1粒子とO2粒子の平均粒子径の比は、100:1〜2:1であり、好ましくは20:1〜3:1であり、より好ましくは10:1〜4:1である。
W/O1粒子とO2粒子の平均粒子径の比を前記範囲とすることによって、優れたギャップ感を実現することができる。
油相に含まれる油分は、特に限定されず、液体油脂、固体油脂、ロウ、炭化水素油、高級脂肪酸、高級アルコール、合成エステル油、シリコーン油等を用いることができる。
液体油脂としては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、メドウフォーム油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン等が挙げられる。
固体油脂としては、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
ロウ類としては、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等が挙げられる。
炭化水素油としては、流動パラフィン、オゾケライト、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン(ベヘニン)酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ウンデシレン酸、トール酸等が挙げられる。
高級アルコールとしては、例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、バチルアルコール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等が挙げられる。
合成エステル油としては、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、ステアリン酸スクロース、オレイン酸スクロース、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキシル酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ペンタンエリスリトール、トリ−2−エチルヘキシル酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オイル、セトステアリルアルコール、アセトグリセライド、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、パルミチン酸セチル、アジピン酸ジイソブチル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、セバチン酸ジイソプロピル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。
シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサンや、デカメチルポリシロキサン、ドデカメチルポリシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンポリシロキサンなどの環状ポリシロキサン等が挙げられる。
油分は1種または2種以上を用いることができる。
本発明の実施の形態では、通常、乳化組成物を形成する際に用いられる乳化剤を含有することが好ましい。
本発明における乳化剤としては、イオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤の何れをも制限なく用いることができる。
イオン性界面活性剤としては、例えば、ラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、パルミチン酸カリウム等の脂肪酸セッケン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等の高級アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンラウリル硫酸トリリエタノールアミン等のアルキルエーテル硫酸エステル塩、ラウロイルザルコシンナトリウム等のN−アシルサルコシン酸、N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム等の高級脂肪酸アミドスルホン酸塩、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンステアリルエーテルリン酸塩等のリン酸エステル塩、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム等のスルホコハク酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、ドデシルベンゼンスルホン酸等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、N−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸モノナトリウム等のN−アシルグルタミン酸塩等があげられる。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル型活性剤、及びポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等のエステル型活性剤、さらに、ポリオキシエチレングリセリルモノイソステアレート等のエーテル・エステル型活性剤等のエチレンオキシド付加型界面活性剤、及びグリセリルモノステアレート等のグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタンモノラウレート等のソルビタン脂肪酸エステル、等の多価アルコール脂肪酸エステル型界面活性剤が挙げられる。また、シリコーン系界面活性剤としてポリエーテル変性シリコーン等が挙げられる。
本発明のより好ましい実施の形態では、乳化剤としてシリコーン系界面活性剤を用いる。
本発明の実施の形態では、W/O/W型乳化組成物における界面活性剤の含有量は、好ましくは0.01〜5質量%、より好ましくは0.1〜3質量%、さらに好ましくは0.5〜2質量%である。
界面活性剤の含有量を前記範囲とすることにより、W/O/W型乳化組成物の安定性を向上させることが可能になる。
本発明の実施の形態では、一次乳化物であるW/O型乳化組成物を調製する際(後述する一次乳化工程)に、W/O型乳化組成物全体に対して、好ましくは1〜10質量%、より好ましくは2〜7質量%の界面活性剤を添加する。
W/O型乳化組成物の調製の際に添加する界面活性剤の添加量を前記範囲とすることにより、W/O型乳化組成物、ひいてはW/O/W型乳化組成物の安定性を向上させることが可能になる。
本発明の実施の形態では、W/O型乳化組成物を外水相に分散させ、W/O/W型乳化組成物を調製する際(後述する二次乳化工程)に、W/O/W型乳化組成物全体に対して、好ましくは0.1〜2質量%、より好ましくは0.3〜1質量%の界面活性剤を添加する。
W/O/W型乳化組成物の調製の際に添加する界面活性剤の添加量を前記範囲とすることにより、W/O/W型乳化組成物の安定性を向上させることが可能になる。
本発明の好ましい実施の形態では、有機変性粘土鉱物を含有する。
有機変性粘土鉱物を含有することにより、W/O/W型乳化組成物の安定性をさらに向上させることが可能になる。
また、本発明のより好ましい実施の形態では、W/O粒子が有機変性粘土鉱物を含有する。
W/O粒子が有機変性粘度鉱物を含有することで、W/O/W型乳化組成物の安定性をさらに向上させることができる。
有機変性粘土鉱物は、粘土鉱物の一部に有機化合物の一部を共有結合又はイオン結合を介して結合させた粘土鉱物である。粘土鉱物としては、スクメタイト系のヘクトライト、ベントナイトやモントリロナイト、カオリナイト、イライト、マリーン粘土鉱物(海泥)、デザートローズ粘土鉱物、パスカライトなどが挙げられる。
有機化合物としては、4級アミノ基を有する化合物があげられる。具体的には、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、ジメチルジステアリルアンモニウムクロリド等があげられる。
本発明の実施の形態では、有機変性粘土鉱物として、ジメチルジステアリルアンモニウムクロリド変性ヘクトライト(ジステアリルジモニウムヘクトライト)を用いることが好ましい。
ジメチルジステアリルアンモニウムクロリド変性ヘクトライトを含有することにより、W/O/W型乳化組成物の安定性がより向上する。
また、W/O/W型乳化組成物のギャップ感を向上させることが可能になる。
本発明の好ましい実施の形態では、W/O粒子がシリコーン系界面活性剤を含有する。
W/O粒子がシリコーン系界面活性剤を含有する形態とすることにより、W/O/W型乳化組成物の安定性を向上させることが可能になる。
本発明のより好ましい実施の形態では、W/O粒子が有機変性粘土鉱物及びシリコーン系界面活性剤を含有する。
W/O粒子が有機変性粘土鉱物及びシリコーン系界面活性剤を含有する形態とすることにより、W/O/W型乳化組成物の安定性を向上させることができる。
本発明の好ましい実施の形態では、水溶性高分子の含有量が、好ましくは0.3質量%以下、より好ましくは0.1質量%以下、さらに好ましくは0.05質量%以下である。
水溶性高分子の含有量を前記範囲とすることにより、W/O/W型乳化組成物のべたつきを抑制することができる。
ここで、水溶性高分子とは粘性付与効果のあるものをいい、アラビヤガム、トラガカントガム、カラヤガム、キサンタンガム、タマリンドガム、グアーガム、ヒドロキシプロピルグアーガム、ローカストビーンガム、クインスシード、ジェランガム、ネイティブジェランガム、ポリアクリル酸、ポリメタアクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリメタアクリルアミドや、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、N−n−ブトキシメチルアクリルアミド、N−iso−ブトキシアクリルアミド、tert−ブチルアクリルアミドスルホン酸、ジメチルアミノプロピルメタアクリルアミド、またはこれら重合性モノマー原料と他の重合性モノマーとの共重合体、あるいは、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸、カラギーナン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、コラーゲン、キチン誘導体、ペクチン、ゼラチン、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体およびこれらの塩等が挙げられる。
本発明の好ましい実施の形態では、上記水溶性高分子のうち、変性されていてもよいカルボキシビニルポリマーの含有量が、好ましくは0.3質量%以下、より好ましくは0.03質量%以下である。
また、本発明のさらに好ましい実施の形態では、変性されていてもよいカルボキシビニルポリマーを含まない。
変性されていてもよいカルボキシビニルポリマーの含有量を前記範囲とすることにより、W/O/W型乳化組成物のべたつきを抑制することができる。
本発明の好ましい実施の形態では、内水相に電解質を含有しない。
内水相に電解質を含有しない形態とすることにより、W/O/W型乳化組成物のべたつきを抑制することができる。
本発明の好ましい実施の形態では、油溶性の保湿剤を含む。
油溶性の保湿剤を含むことにより、コク感から伸びの良い使用感に転じた後に保湿感とハリ感を発揮するという、心地の良いギャップ感をW/O/W型乳化組成物に付与することができる。
本発明の好ましい実施の形態では、油溶性の保湿剤として、ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)含む。
油溶性の保湿剤としてダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)を含有することにより、保湿感とハリ感をさらに向上させることができ、それにより、さらに心地の良いギャップ感をW/O/W型乳化組成物に付与することができる。
本発明において、ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)は、日本精化(株)より商標「LUSPLAN PI−DA」として販売されているものを購入して使用することができる。
本発明のW/O/W型乳化組成物において、油溶性の保湿剤は、油相に含有させることができる。
本発明を(W/O1+O2)/W型乳化組成物とする場合には、油溶性の保湿剤は、O1とO2の何れに含有させてもいい。
本発明の好ましい実施の形態では、油溶性の保湿剤をO2に含有させる。特に、ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)をO2に含有させる形態とすると、保湿感とハリ感に優れたW/O/W型乳化組成物を提供することができる。
本発明の実施の形態では、油溶性の保湿剤の含有量は、好ましくは1〜10質量%、より好ましくは2〜5質量%である。
油溶性の保湿剤の含有量を前記範囲とすることにより、W/O/W型乳化組成物の使用時における保湿感とハリ感を向上させることができる。
本発明の好ましい実施の形態では、親水性界面活性剤と高級アルコールとが形成するαゲルを外水相に含む。
このような実施の形態とすることにより、外水相に形成されたαゲルの作用によりW/O粒子の合一や排液が抑制され、高温安定性に優れたW/O/W型乳化組成物を提供することができる。すなわち、このような実施の形態の本発明のW/O/W型乳化組成物は、高温下での保存を経てもなおギャップ感のある使用感を維持する。
本発明のより好ましい実施の形態では、前記親水性界面活性剤として少なくともイオン性界面活性剤を含有する。
イオン性界面活性剤を用いることによって、よりW/O/W型乳化組成物の高温安定性を向上させることができる。
イオン性界面活性剤としては、特に制限されないが、ラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、パルミチン酸カリウムなどの脂肪酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸およびその塩、アルカロイルアルキルタウリン塩、アルカロイルグルタミン酸塩、アルカロイル乳酸塩、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルアミドアミンおよびその塩などを好適に例示できる。
本発明の好ましい実施の形態では、イオン性界面活性剤として脂肪酸塩を含有する。
本発明のより好ましい実施の形態では、前記親水性界面活性剤として、HLBが8以上、より好ましくは10以上、さらに好ましくは12以上、さらに好ましくは14以上、さらに好ましくは16以上の非イオン系界面活性剤を含有する。
このような親水性度の高い界面活性剤を用いることによって、よりW/O/W型乳化組成物の高温安定性を向上させることができる。
なお、本明細書におけるHLBとはグリフィン法にて計算されたHLBのことを言う。
上述した非イオン系界面活性剤としては、高級アルコールとαゲルを形成し得るものであれば特に制限されず、αゲル構造を形成しうる範囲でαゲルを形成しない親油性界面活性剤を併用することも可能であり、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリンモノアルキルエステル、ポリエーテル脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレングリセリンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル、ポリグリセリンアルキルエステル、ピログルタミン酸エステル、ジメチコンコポリオール、ポリエーテル変性ジメチコン、等が挙げられる。
本発明の好ましい実施の形態では、前記親水性界面活性剤の含有量が、好ましくは0.01〜5質量%、より好ましくは0.1〜3質量%、さらに好ましくは0.5〜2質量%である。
前記親水性界面活性剤の含有量を前記範囲とすることにより、より長期にわたる高温下での保存を経た後であっても、優れたギャップ感を発揮するW/O/W型乳化組成物を提供することができる。
本発明の好ましい実施の形態では、前記高級アルコールの炭素数が、好ましくは8〜22、より好ましくは16〜22、さらに好ましくは16〜18である。
前記範囲の炭素数の高級アルコールを用いることによって、より長期にわたる高温下での保存を経た後であっても、優れたギャップ感を発揮するW/O/W型乳化組成物を提供することができる。
前記高級アルコールとしては、前記親水性界面活性剤とαゲルを形成し得るものであれば特に限定されず、ラウリルアルコール、バチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セタノール等が挙げられる。
本発明の好ましい実施の形態では、前記高級アルコールの含有量が0.1〜10質量%、より好ましくは0.5〜5質量%、さらに好ましくは2〜3質量%である。
高級アルコールの含有量を前記範囲とすることによって、より長期にわたる高温下での保存を経た後であっても、優れたギャップ感を発揮するW/O/W型乳化組成物を提供することができる。
本発明の好ましい実施の形態では、前記高級アルコールと前記親水性界面活性剤のモル比が、1:1〜20:1、好ましくは1.5:1〜10:1、さらに好ましくは2:1〜5:1である。
高級アルコールと親水性界面活性剤のモル比を前記範囲とすることによって、より長期にわたる高温下での保存を経た後であっても、優れたギャップ感を発揮するW/O/W型乳化組成物を提供することができる。
本発明の好ましい実施の形態では、外水相に分散するW/O粒子の含有量と、前記親水性界面活性剤及び前記高級アルコールの総量の質量比が、好ましくは1:1〜10:1、より好ましくは2:1〜7:1、さらに好ましくは3:1〜5:1である。
W/O粒子と親水性界面活性剤及び高級アルコールの質量比を前記範囲とすることによって、より長期にわたる高温下での保存を経た後であっても、優れたギャップ感を発揮するW/O/W型乳化組成物を提供することができる。
本発明のW/O/W型乳化化粧料には、本発明の効果を損なわない範囲で、通常化粧料に配合される任意添加成分を配合してもよい。このような添加成分としては、例えば、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール等の保湿剤;エタノール等の低級アルコール;ブチルヒドロキシトルエン、トコフェロール、フィチン等の酸化防止剤;安息香酸、サリチル酸、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸アルキルエステル、ヘキサクロロフェン等の抗菌剤;パラアミノ安息香酸(以下「PABA」と略記)、PABAモノグリセリンエステル、N,N−ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N−ジエトキシPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAメチルエステル、N,N−ジメチルPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAブチルエステル、N,N−ジメチルPABA2−エチルヘキシルエステル等の安息香酸系紫外線吸収剤;ホモメンチル−N−アセチルアントラニレート等のアントラニル酸系紫外線吸収剤;アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p−イソプロパノールフェニルサリシレート等のサリチル酸系紫外線吸収剤;オクチルシンナメート、エチル−4−イソプロピルシンナメート、メチル−2,5−ジイソプロピルシンナメート、エチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、メチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、プロピル−p−メトキシシンナメート、イソプロピル−p−メトキシシンナメート、イソアミル−p−メトキシシンナメート、オクチル−p−メトキシシンナメート(2−エチルヘキシル−p−メトキシシンナメート)、2−エトキシエチル−p−メトキシシンナメート、シクロヘキシル−p−メトキシシンナメート、エチル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、2−エチルヘキシル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、グリセリルモノ−2−エチルヘキサノイル−ジパラメトキシシンナメート等のケイ皮酸系紫外線吸収剤;〔3−ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリル−1−メチルプロピル〕−3,4,5−トリメトキシシンナメート、〔3−ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリル−3−メチルプロピル〕−3,4,5−トリメトキシシンナメート、〔3−ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリルプロピル〕−3,4,5−トリメトキシシンナメート、〔3−ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリルブチル〕−3,4,5−トリメトキシシンナメート、〔3−トリス(トリメチルシロキシ)シリルブチル〕−3,4,5−トリメトキシシンナメート、〔3−トリス(トリメチルシロキシ)シリルブチル〕−3,4,5−トリメトキシシンナメート、〔3−トリス(トリメチルシロキシ)シリル−1−メチルプロピル〕−3,4−ジメトキシシンナメート等のシリコーン系ケイ皮酸紫外線吸収剤;2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−メチルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩、4−フェニルベンゾフェノン、2−エチルヘキシル−4’−フェニル−ベンゾフェノン−2−カルボキシレート、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシ−3−カルボキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤;3−(4’−メチルベンジリデン)−d,l−カンファー、3−ベンジリデン−d,l−カンファー、ウロカニン酸エチルエステル、2−フェニル−5−メチルベンゾキサゾール、2,2’−ヒドロキシ−5−メチルフェニルベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ジベンザラジン、ジアニソイルメタン、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン、5−(3,3’ジメチル−2−ノルボルニリデン)−3−ペンタン−2−オン等の紫外線吸収剤;アシルサルコシン酸(例えばラウロイルサルコシンナトリウム)、グルタチオン、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸等の有機酸;ビタミンAおよびその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2およびその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15およびその誘導体等のビタミンB類、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル等のビタミン類;γ−オリザノール、アラントイン、グリチルリチン酸(塩)、グリチルレチン酸およびその誘導体、トラネキサム酸およびその誘導体〔トラネキサム酸誘導体としては、トラネキサム酸の二量体(例えば、塩酸トランス−4−(トランス−アミノメチルシクロヘキサンカルボニル)アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸、等)、トラネキサム酸とハイドロキノンのエステル体(例えば、トランス−4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸4’−ヒドロキシフェニルエステル、等)、トラネキサム酸とゲンチシン酸のエステル体(例えば、2−(トランス−4−アミノメチルシクロヘキシルカルボニルオキシ)−5−ヒドロキシ安息香酸およびその塩、等)、トラネキサム酸のアミド体(例えば、トランス−4−アミノメチルシコロヘキサンカルボン酸メチルアミドおよびその塩、トランス−4−(P−メトキシビンゾイル)アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸およびその塩、トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸およびその塩、等)〕、ヒノキチオール、ビサボロール、ユーカルプトーン、チモール、イノシトール、サイコサポニン、ニンジンサポニン、ヘチマサポニン、ムクロジサポニン等のサポニン類、パントテニルエチルエーテル、エチニルエストラジオール、トラネキサム酸、アルブチン、セファランチン、プラセンタエキス等の各種薬剤;ギシギシ、クララ、コウホネ、オレンジ、セージ、ノコギリソウ、ゼニアオイ、センブリ、タイム、トウキ、トウヒ、バーチ、スギナ、ヘチマ、マロニエ、ユキノシタ、アルニカ、ユリ、ヨモギ、シャクヤク、アロエ、クチナシ、サワラ等の植物の抽出物;色素;多孔質および/または吸水性の粉末(例えば、トウモロコシやバレイショ等から得られるスターチ類、無水ケイ酸、タルク、カオリン、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、アルギン酸カルシウム等の粉末);中和剤;防腐剤;香料;顔料等が挙げられる。
本発明のW/O/W型乳化組成物の製造方法は特に限定されず、例えば以下のように撹拌混合装置を利用して製造することができる。
まず、油相成分と内水相成分をそれぞれ加熱混合して均一な混合物を調製しておく。次に、撹拌混合装置を用いて前記油相成分の混合物を撹拌した状態で、前記内水相成分の混合物を該油相成分の混合物に徐々に添加して乳化させて(一次乳化工程)、一次乳化物を調製する。
外水相成分を加熱混合して調製した均一な混合物を調製する。次に、撹拌混合装置を用いて前記外水相成分の混合物を撹拌した状態で、前記一次乳化物を該外水相成分の混合物に徐々に添加して乳化させて(二次乳化工程)、W/O/W型乳化組成物を調製する。
(W/O1+O2)/W型乳化組成物の形態にする場合には、特に限定されないが、例えば以下に挙げる調製法1又は調製法2によって製造することができる。
(調製法1)W2にO2を分散させることで水中油型乳化組成物(O2/W2)を調製する。また、別途、O1にW1を分散させ油中水乳化組成物(W1/O1)を調製する。前記水中油型乳化組成物(O2/W2)に、前記油中水乳化組成物(W1/O1)を分散させることによって、(W1/O1+O2)/W型乳化組成物を調製することができる。
(調製法2)O1にW1を分散させることで調製した油中水乳化組成物(W1/O1)をW2に分散させ、W/O/W型乳化組成物(W1/O1/W2)を調製する。この乳化組成物と、予め調整しておいた、W2にO2を分散させた水中油乳化組成物(O2/W2)を混合することで、(W1/O1+O2)/W型乳化組成物を調製することができる。
この場合、高級アルコールは、O1成分として添加しても、O2成分として添加しても外水相にαゲルを形成する形態とすることができる。
本発明のW/O/W型乳化組成物におけるW/O粒子の平均粒子径は、種々の方法によって制御できるが、前記二次乳化工程における撹拌条件によって制御する方法が好ましく例示できる。
一般に、前記二次乳化工程において使用する撹拌混合装置の回転数が大きいほど、また、撹拌時間が長いほど、せん断・衝突・キャビテーションによる負荷が大きくなるので、形成されるW/O粒子は微小化する。したがって、本発明のW/O/W型乳化組成物のW/O粒子の平均粒子径は、撹拌混合装置の種類、その回転数、撹拌時間といった撹拌条件を複合的に調製することによって、目的の粒径範囲に制御することができる。
前記撹拌混合装置としては、例えば、ホモディスパー、ホモミキサー、ホモジナイザー、マイクロフルイダイザー等の高速乳化装置、ノコギリ歯状の撹拌羽根を備えるディスパーミキサー、回転羽を備えたインペラー式撹拌装置等が挙げられる。前記撹拌混合装置のいずれを用いても、本発明で特定する平均粒子径のW/O粒子を含有するW/O/W型乳化組成物を製造できるが、特にホモディスパーに代表される高速乳化装置を用いることが好ましい。
また、本発明のW/O/W型乳化組成物は、均一な孔径を有する多孔質膜を用いた膜乳化法によって製造することもできる。
つまり、分散相となる液体を、多孔質膜を通して、連続相となる液体内に窒素ガス等により圧入する方法により調製することも可能である。
本発明のW/O/W型乳化組成物を(W/O1+O2)/W型乳化組成物とする場合にW/O1粒子とO2粒子の平均粒子径の比の調整方法は限定されないが、上述の調製法1及び調製法2によってW/O/W型乳化組成物を製造する場合には、以下のように調整することができる。
調製法1を採用する場合には、水中油型乳化組成物(O2/W2)を調製する段階でO2粒子の平均粒子径を調整し、(W1/O1+O2)/W型乳化組成物を調製する段階でW/O1粒子の平均粒子径を調整することで、W/O1粒子とO2粒子の平均粒子径の比を上述した好ましい範囲に調節することができる。
調製法2を採用する場合には、W/O/W型乳化組成物(W1/O1/W2)を調製する段階でW/O1粒子の平均粒子径を調整し、水中油乳化組成物(O2/W2)を調製する段階でO2粒子の平均粒子径を調整することで、W/O1粒子とO2粒子の平均粒子径の比を上述した好ましい範囲に調節することができる。
本発明のW/O/W型乳化組成物は、乳液、クリーム、美容液、日焼け止め、リキッドファンデーション等の化粧料、皮膚外用剤、医薬部外品や医薬品として使用することができる。
<製造例1>
以下の方法により、実施例1〜3並びに比較例1及び2のW/O/W型乳化組成物を製造した。
まず、表1に示すO1成分、W1成分をそれぞれ加熱溶解した後、O1成分にW1成分を撹拌しながら徐々に加えて乳化し、冷却してW/O型の一次乳化物を作製した。
表2に示すO2成分とW2成分を加熱溶解した後、W2成分の一部にO2成分を撹拌しながら徐々に加えて乳化し、O2/W型乳化物を作製した。またW2成分の残部に上述の一次乳化物を撹拌しながら徐々に加えて乳化し、W/O1/W型乳化組成物を作製した。
なお、O2/W型乳化物及びW/O1/W型乳化組成物の作製の際の撹拌における応力を調整することによって、W/O1粒子とO2粒子の平均粒子径を調整した。
このO2/W型乳化物と、W/O1/W型乳化組成物を混合することによって、実施例1〜3並びに比較例1及び2のW/O/W型乳化組成物((W/O1+2)/W型乳化組成物)を調製した。
このようにして調製したW/O/W型乳化組成物を顕微鏡で観察し、W/O1粒子及びO2粒子の平均粒子径を測定した。それぞれの粒子の平均粒子径及び比を表2に示す。

<試験例1>
製造例1で製造した実施例1〜3並びに比較例1及び2のW/O/W型乳化組成物について、以下の方法でコク感と伸びの良さとついて評価した。
20人のパネラーに、容器に入った実施例1〜3並びに比較例1及び2のW/O/W型乳化組成物を自分の肌に塗布させた。そして、以下の評価基準に従って、容器からW/O/W型乳化組成物をすくい上げた時から塗布の初期段階までに感じるコク感と、塗布の中盤から終盤にかけての伸びの良さについて1〜5点の評点を付けさせ、その平均値をとった。
そして、コク感と伸びの良い使用感の評価結果に基づき、ギャップ感の評価を行った。
結果は表2に示す。
・コク感
5点・・・非常にコク感が強い
4点・・・コク感が強い
3点・・・コク感がある
2点・・・コク感が弱い
1点・・・コク感が無い

・伸びの良さ
5点・・・伸びがかなり良い
4点・・・伸びが良い
3点・・・伸びがある
2点・・・伸びがやや悪い
1点・・・伸びがかなり悪い
表2に示す通り、W/O粒子の含有量が16質量%、又は20質量%であるW/O/W型乳化組成物(実施例1〜3)は、W/O粒子の含有量が10質量%であるW/O/W型乳化組成物(比較例1及び2)に比べて著しくコク感が強く、伸びの良い使用感に優れる。そして、実施例1〜3のW/O/W型乳化組成物はギャップ感に優れたユニークな使用感を有することがわかった。
この結果から、W/O粒子の含有量が15質量%以上であるW/O/W型乳化組成物は、両立が困難なコク感と伸びの良い使用感というユニークな特性を有することがわかった。
また、W/O粒子の含有量がともに16質量%である実施例1と実施例3のW/O/W型乳化組成物を比較すると、W/O粒子の平均粒子径が2μmである実施例3のW/O/W型乳化組成物に比べて、W/O粒子の平均粒子径が10μmである実施例1のW/O/W型乳化組成物の方が、コク感の強さ、伸びの良い使用感に優れ、ギャップ感が大きいことがわかった。
また、表3に示す通り、実施例1と実施例3のW/O/W型乳化組成物は、W/O1粒子の含有量がともに16質量%である。しかし、W/O1粒子とO2粒子の平均粒子径の比が5:1である実施例1のW/O/W型乳化組成物は、当該比が1:1である実施例3のW/O/W型乳化組成物と比較してギャップ感に優れている。
<試験例2>
実施例1〜3並びに比較例1及び2のW/O/W型乳化組成物について、レオメーター(ティー・エイ・インスツルメント AR−G2)を用い、温度20℃、オシレーション測定、ギャップ1mm、1Hzの条件で応力を1Paから増加させながら貯蔵弾性率(G´)を測定した。結果を表3と図3に示す。
なお、使用したレオメーターにおいては、ジオメトリーがステンレススチール製の40mmパラレルプレートであり、台がハードクロームメッキの銅製ペルチェプレートである。
表3及び図3に示す通り、実施例1〜3並びに比較例1及び2のW/O/W型乳化組成物は、応力1Paにおいて貯蔵弾性率G´が何れも2000以上である。
また、実施例1〜3のW/O/W型乳化組成物は、1Pa〜80Paの応力の範囲において、貯蔵弾性率G´がほとんど低下しない。
一方、比較例1及び2のW/O/W型乳化組成物は、1Pa〜80Paの応力の範囲において、それぞれ約2300Pa、約700Pa低下する。
また、実施例1〜3のW/O/W型乳化組成物は、それぞれ約100Pa、約120Pa、約100Paの応力が加わったときから、さらに応力が100Pa増加する間に、貯蔵弾性率G´がそれぞれ約3600Pa、約8700Pa、そして約3000Pa低下している。
以上の結果より、実施例1〜3のW/O/W型乳化組成物は、上記条件で応力を増加させながら貯蔵弾性率G´を測定したとき、(a)1Pa〜80Paの応力の範囲において、貯蔵弾性率G´の低下量が500Pa以下であり、(b)80Paを超える応力の範囲において、100Paの応力の増加量に対する貯蔵弾性率G´の低下量が2000Pa以上の範囲がある。
この結果と表2の結果を合わせると、レオメーターによる計測の結果、上記(a)と(b)を満たすW/O/W型乳化組成物は、コク感が強く、伸びの良い使用感にも優れ、ギャップ感が強いことがわかる。
上述の通り、実施例1〜3のW/O/W型乳化組成物は、それぞれ1Pa〜約100Paまで、1Pa〜約120Paまで、1Pa〜約100Paの応力の範囲において、貯蔵弾性率G´がほとんど低下しない。
この結果と表2の結果を合わせると、貯蔵弾性率G´がほとんど低下しない応力の範囲が大きいほど、W/O/W型乳化組成物の肌への塗布の初期段階に感じるコク感が強く、ギャップ感が強まる傾向があることがわかる。
また、実施例1〜3のW/O/W型乳化組成物は、前記範囲を超えて、さらに応力が100Pa加わる間に、貯蔵弾性率G´がそれぞれ約3600Pa、約8700Pa、そして約3000Pa低下している。
この結果と表2の結果を合わせると、前記範囲を超えてからの貯蔵弾性率G´の低下幅が大きいほど、コク感が強くなる傾向があることがわかる。
表3に貯蔵弾性率G´の変化量を応力の変化量で除した数値(ΔX/ΔY)を示す。表3に示す通り、実施例1〜3のW/O/W型乳化組成物は、80Paを超える応力の範囲において、(ΔX/ΔY)の値がそれぞれ約−58、約−240、約−78となる応力の範囲がある。
この結果と表2の結果を合わせると、(c)80Paを超える応力の範囲において、応力の増加量に対する貯蔵弾性率G´の低下量が50Pa以上の範囲があるW/O/W型乳化組成物は、コク感が強く、ギャップ感が強いことがわかる。
試験例1及び2の結果は、実施例1〜3のW/O/W型乳化組成物が、塗布前から塗布の初期段階においては優れたコク感を有するが、塗布の中盤から終盤にかけて急激に伸びの良い感触に転ずるというユニークな使用感、すなわちギャップ感に優れていることを示している。
<製造例2>
表4に示す配合率のW/O/W型乳化組成物を製造例1と同様の方法により製造した(実施例4〜9)。
また比較例として、表2に示す配合率のO/W型乳化組成物を製造した(比較例3)。比較例3のO/W型乳化組成物は、油相成分と水相成分をそれぞれ調製し、撹拌しながら徐々に水相成分に油相成分を加えることにより製造した。
<試験例3>
実施例4〜9のW/O/W型乳化組成物及び比較例3のO/W型乳化組成物の保湿感とハリ感を以下の方法により評価した。
20人のパネラーに、実施例4〜9のW/O/W型乳化組成物及び比較例3のO/W型乳化組成物を自分の肌に塗布させた。そして、以下の評価基準に従って、保湿感とハリ感を評価させた。
結果を表4に示す。
・保湿感
◎・・・強い保湿感を感じる
○・・・保湿感を感じる
△・・・あまり保湿感を感じない
×・・・保湿感を感じない

・ハリ感
◎・・・強いハリ感を感じる
○・・・ハリ感を感じる
△・・・あまりハリ感を感じない
×・・・ハリ感を感じない
表4に示す通り、油溶性の保湿剤であるダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)を含有する実施例4〜7のW/O/W型乳化組成物は、前記化合物を含有しない実施例8及び9のW/O/W型乳化組成物と比較して、保湿感とハリ感に優れることがわかった。
この結果は、油溶性の保湿剤を含有するW/O/W型乳化組成物は、使用時の保湿感とハリ感に優れることを示している。
また、ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)の含有量が10質量%又は14質量%である実施例5及び6のW/O/W型乳化組成物は、べたつきが生じている。
一方、ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)の含有量が、2質量%又は5質量%の実施例4及び7のW/O/W型乳化組成物は、べたつきを生じないことがわかった。
この結果は、油溶性の保湿剤の含有量が2〜5質量%のW/O/W型乳化組成物は、保湿感を発揮しながらもべたつきを生じず、伸びの良い使用感に優れることを示している。
また、実施例4のW/O/W型乳化組成物は、含有している成分及び、その含有率が同一であるにも関わらず、比較例3のO/W型乳化組成物に比べて顕著に優れた保湿性とハリ感を発揮することがわかった。
この結果は、油溶性の保湿剤を含有することによって、保湿感とハリ感が、本発明のW/O/W型乳化組成物の有するギャップ感と相まって非常に心地よい使用感となることを示している。
以上より、本発明のW/O/W型乳化組成物は、保湿感とハリ感の実感を顕著に高めることができるため、油溶性の保湿剤を含有する形態とすることが好ましい。
<製造例3>
表5に示す配合率のW/O/W型乳化組成物を製造例1と同様の方法により製造した(実施例10〜17)。
<試験例4>
以下の方法により実施例10〜17のW/O/W型乳化組成物の高温安定性、保湿性及びべたつきのなさを評価した。結果は表5に示す。
・高温安定性
実施例10〜17のW/O/W型乳化組成物を40℃下で保存し、保存試験開始前に観察されたW/O/W型を維持している期間を調べた。
・保湿感及びべたつきのなさ
20人のパネラーに、実施例10〜17のW/O/W型乳化組成物を自分の肌に塗布させた。そして、以下の評価基準に従って保湿感とべたつきのなさについて評点を付けさせ、その平均値をとった。
保湿感
5点・・・非常に良好な保湿感を感じる
4点・・・良好な保湿感を感じる
3点・・・保湿感を感じる
2点・・・ほとんど保湿感を感じない
1点・・・保湿感を感じない

べたつきのなさ
5点・・・全くべたつかない
4点・・・ほとんどべたつかない
3点・・・少しべたつく
2点・・・べたつく
1点・・・非常にべたつく
実施例10〜17のW/O/W型乳化組成物は、高級アルコールと親水性界面活性剤を含有しており、外水相にαゲルを形成している。
そして、表5に示す通り、実施例10〜17のW/O/W型乳化組成物はいずれも40℃下において1か月以上の間W/O/W型の乳化形態を維持している。
この結果は、親水性界面活性剤と高級アルコールとが形成するαゲルを外水相に含むW/O/W型乳化組成物は、高温下における長期保存を経ても優れたギャップ感を維持することを示している。
表5に示す通り、実施例17のW/O/W型乳化組成物は1ヶ月間乳化形態を維持することができる一方、実施例10〜16のW/O/W型乳化組成物は40℃下で3ヶ月以上もの間、W/O/W型の乳化形態を維持した。
この結果は、親水性界面活性剤としてステアリン酸カリウムを含有することにより、W/O/W型乳化組成物の高温安定性が向上することを示している。
すなわち、この結果は、αゲルの形成のための親水性界面活性剤としてイオン性界面活性剤を含有することで、より長期にわたる高温下での保存を経た後であっても、優れたギャップ感を発揮するW/O/W型乳化組成物を提供することができることを示している。
表5に示す通り、どのような種類の高級アルコールを使用した場合であってもイオン性界面活性剤を含有する形態であれば、W/O/W型の乳化形態を3ヶ月以上維持することができる。
またラウリルアルコール(炭素数12)を用いた実施例16のW/O/W型乳化組成物に比して、セタノール(炭素数16)、ベヘニルアルコール(炭素数22)を用いた実施例10〜12のW/O/W型乳化組成物は、より高温安定性に優れている。この結果は、炭素数が16以上の高級アルコールを用いることがより好ましいことを示している。
表5に示す通り、高級アルコールの総含有量が1.3質量%の実施例13のW/O/W型乳化組成物に比して、高級アルコールの総含有量が2.6質量%、3.5質量%、2.4質量%の実施例10〜12のW/O/W型乳化組成物は、高温安定性及び保湿感に優れる。
また、高級アルコールの総含有量が3.5質量%の実施例11のW/O/W型乳化組成物に比して、高級アルコールの総含有量が2.6質量%の実施例10は、べたつきのなさに優れている。
これらの結果は、高級アルコールの含有量を2〜3質量%とすることによって、高温安定性に優れ、また、べたつきを生じず保湿性に優れた心地の良いギャップ感を感じさせるW/O/W型乳化組成物を提供することができることを示している。
また、含有されている高級アルコールの総モル量と親水性界面活性剤の総モル量の比率が、3.1:1、4.2:1、2.7:1である実施例10〜12のW/O/W型乳化組成物は、当該比率が1.6:1、1.8:1、1.5:1、5.8:1である実施例13〜16のW/O/W型乳化組成物に比して高温安定性に優れている。
この結果は、高級アルコールと前記親水性界面活性剤のモル比が2:1〜5:1の形態のW/O/W型乳化組成物が特に高温安定性に優れていることを示している。
<製造例4>
製造例1と同様の方法によって、表6に示す配合率と乳化粒子径のW/O/W型乳化組成物を製造した(実施例18〜21)。
<試験例5>
試験例1と同様の方法によって、コク感、伸びの良さ及びギャップ感を評価した。結果を表6に示す(参考に実施例1の評価結果も示す)。
表6に示す通り、実施例1、18及び19のW/O/W型乳化組成物は、実施例20のW/O/W型乳化組成物に比してコク感に優れており、また、実施例21のW/O/W型乳化組成物に比して伸びの良さに優れている。そして、実施例1、18及び19のW/O/W型乳化組成物は、実施例20及び21のW/O/W型乳化組成物と比較してギャップ感に優れている。
この結果は、W/O1粒子とO2粒子の平均粒子径の比が100:1〜2:1であるW/O/W型乳化組成物はギャップ感に特に優れることを示している。
本発明は、W/O/W型乳化剤形の化粧料に応用できる。

Claims (11)

  1. レオメーターによって、オシレーション測定、ギャップ1mm、1Hz、20℃の条件下で応力を増加させながら貯蔵弾性率G´を測定したときの、1Paの応力における貯蔵弾性率G´が2000Pa以上であって、
    W/O粒子を15質量%以上含有することを特徴とする、W/O/W型乳化組成物。
  2. 前記W/O粒子の平均粒子径が10μm以上であることを特徴とする、請求項1に記載のW/O/W型乳化組成物。
  3. レオメーターによって、オシレーション測定、ギャップ1mm、1Hz、20℃の条件下で応力を増加させながら貯蔵弾性率G´を測定したときの、貯蔵弾性率G´の変化量が以下の条件(a)及び(b)を満たすことを特徴とする、請求項1又は2に記載のW/O/W型乳化組成物:
    (a)1Pa〜80Paの応力の範囲において、貯蔵弾性率G´の低下量が500Pa以下、
    (b)80Paを超える応力の範囲において、100Paの応力の増加量に対する貯蔵弾性率G´の低下量が2000Pa以上の範囲がある。
  4. 前記貯蔵弾性率G´の変化量が以下の条件(c)をさらに満たすことを特徴とする、請求項3に記載のW/O/W型乳化組成物:
    (c)80Paを超える応力の範囲において、応力の増加量に対する貯蔵弾性率G´の低下量が50Pa以上の範囲がある。
  5. 変性されていてもよいカルボキシビニルポリマーの含有量が0.3質量%以下である、請求項1〜4の何れか一項に記載のW/O/W型乳化組成物。
  6. 前記W/O粒子が電解質を含有しないことを特徴とする、請求項1〜5の何れか一項に記載のW/O/W型乳化組成物。
  7. 前記W/O粒子が有機変性粘土鉱物を含有する、請求項1〜6の何れか一項に記載のW/O/W型乳化組成物。
  8. 前記W/O粒子がシリコーン系界面活性剤を含有する、請求項1〜7の何れか一項に記載のW/O/W型乳化組成物。
  9. 油溶性の保湿剤を含有する、請求項1〜8の何れか一項に記載のW/O/W型乳化組成物。
  10. 親水性界面活性剤と高級アルコールとが形成するαゲルを外水相に含むことを特徴とする、請求項1〜9の何れか一項に記載のW/O/W型乳化組成物。
  11. 請求項1〜10の何れか一項に記載のW/O/W型乳化組成物を含有する化粧料。
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