JP5662750B2 - 油中水型乳化組成物 - Google Patents

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本発明は、油中水型乳化組成物の技術分野に関する。
多価アルコールのポリ(12−ヒドロキシステアリン酸)エステルは、低粘度の化粧料を調製でき、それ自身は軽い感触でべたついたりしないので、とかく油っぽく重たい使用感になりがちな油中水型乳化組成物の乳化剤として広く使用されている。しかしながら、多価アルコールのポリ(12−ヒドロキシステアリン酸)エステル単独で乳化した油中水型乳化組成物は、高温で保存すると経時的に粘度が低下したり離油(油浮き)したりするという問題がある。
ジポリヒドロキシステアリン酸ポリオキシエチレンと、1,1−メチレン−ビス(4−イソシアネートシクロヘキサン)ポリプロピレングリコール共重合体とを組み合わせて高温安定性を高める技術が開示されている(特許文献5:特開2002−308962号公報)。しかしながら、1,1−メチレン−ビス(4−イソシアネートシクロヘキサン)ポリプロピレングリコール共重合体は塗布した皮膚に被膜を形成するので、組成物中に高温安定性に寄与する量を配合すると、皮膜感が強くなりごわついて使用感が悪くる場合があった。
多価アルコールのポリ(12−ヒドロキシステアリン酸)エステルを使用し、使用感、乳化安定性がともに優れた油中水型乳化組成物の開発が望まれている。
一方、ミリストイルメチル−β−アラニン(フィトステリル/デシルテトラデシル)は感触のよい油性成分であるが、ミリストイルメチル−β−アラニン(フィトステリル/デシルテトラデシル)を配合すると、多価アルコールのポリ(12−ヒドロキシステアリン酸)エステルを含む油中水型乳化組成物の高温安定性を向上させることは、全く知られていない。
特開2002−308962号公報
使用感に優れた高温安定性に優れた油中水型乳化組成物を提供することを課題とする。
本発明の主な構成は、次のとおりである。
(1)多価アルコールのポリ(12−ヒドロキシステアリン酸)エステル及びミリストイルメチル−β−アラニン(フィトステリル/デシルテトラデシル)を含有することを特徴とする油中水型乳化組成物。
(2)多価アルコールのポリ(12−ヒドロキシステアリン酸)エステルが、ジポリヒドロキシステアリン酸PEG−30であることを特徴とする(1)に記載の油中水型乳化組成物。
(3)B型粘度計による粘度が、1000〜40000mPa・sの範囲にあることを特徴とする(1)又は(2)記載の油中水型乳化組成物。
本発明の油中水型乳化組成物は、経時安定性に優れ、高温(50度)保存中の離油現象
がみられない。
本発明の油中水型乳化組成物は、べたつかずなめらかな使い心地で、使用感が良好である。
本発明に用いる多価アルコールのポリ(12−ヒドロキシステアリン酸)エステルとしては、多価アルコールをアルカリ存在下、ポリ(12−ヒドロキシステアリン酸)に、塩化チオニル等のハロゲン化剤を反応させて調製した、酸クロライドを反応させることにより得ることができる。
多価アルコ−ルとしては、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、(ポリ)グリセリン、(ポリ)プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなどが好ましく例示でき、ポリエチレングリコールが特に好ましい。この場合のポリエチレングリコールのサイズは、平均分子量で400〜6000が好ましい。一方、疎水基となるポリ(12−ヒドロキシステアリン酸)は、そのサイズが平均分子量1000〜3000であることが好ましい。
ポリエチレングリコールのジ(12−ヒドロキシステアリン酸)エステルを用いることが好ましく、INCI名がジポリヒドロキシステアリン酸PEG−30と収載されているものが好ましく、市販品としては、ユニケマ社製のアラセルP−135、クローダジャパン(株)社製のシスロールDPHS等が挙げられる。
本発明に用いる多価アルコールのポリ(12−ヒドロキシステアリン酸)エステルの配合量は、0.1〜5質量%が好ましく、特に好ましくは1〜5質量%である。0.1質量%に満たないと、乳化が不十分になる場合がある。5質量%を超えると、べたついた使用感になる場合がある。
本発明に用いるミリストイルメチル−β−アラニン(フィトステリル/デシルテトラデシル)は、市販されている味の素株式会社製の「エルデュウPS−307(登録商標)」を用いることができる。
味の素株式会社から、エルデュウPS−307の他にも、「エルデュウ」シリーズが提供されているが、これらはグルタミン酸を含んでおり、アラニンを含むエルデュウPS―307と異なる化合物である。例えば、エルデュウCL−301:N−ラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)、エルデュウCL−202: N−ラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル/オクチルドデシル)、エルデュウPS−203: N−ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、エルデュウPS−304: N−ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)、エルデュウPS−306: N−ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)が市販されている。しかし、これらのエルデュウPS−307以外のエルデュウを配合しても、多価アルコールのポリ(12−ヒドロキシステアリン酸)エステルで乳化した油中水型乳化組成物の高温安定性の改善効果はみられない。
ミリストイルメチル−β−アラニン(フィトステリル/デシルテトラデシル)の配合は、多価アルコールのポリ(12−ヒドロキシステアリン酸)エステルで乳化した油中水型乳化組成物の高温安定性の向上に寄与する。
多価アルコールのポリ(12−ヒドロキシステアリン酸)エステルで乳化した油中水型乳化組成物の高温保存時に見られる油浮きを抑えるためには、油中水型乳化組成物に対して0.4〜10質量%含有させることが好ましく、より好ましくは0.4〜6質量%含有させることが好ましい。
0.4質量%に満たないと、本発明の乳化組成物の高温安定性に十分寄与することができない恐れがある。つまり、多価アルコールのポリ(12−ヒドロキシステアリン酸)エステルで乳化した油中水型乳化組成物の高温(50℃)での油浮き(離油)を十分に抑えることができなくなる恐れがある。10質量%を超えるとミリストイルメチル−β−アラニン(フィトステリル/デシルテトラデシル)の結晶が析出して使用感が悪くなる恐れが
ある。
ミリストイルメチル−β−アラニン(フィトステリル/デシルテトラデシル)を配合した本発明の油中水型乳化組成物は、伸びがよく、肌に塗布した際に、べたついた感触がなく、適度な膜感があって、なめらかな使用感となる。
本発明の油中水型乳化組成物の粘度は1000〜40000mPa・sの範囲にあることが、安定性、使用感の点で好ましい。粘度が1000mPa・sに満たないと、経時的に乳化安定性が悪くなる場合がある。40000mPa・sを超えると使用感が悪くなる場合がある。
本発明の油中水型乳化組成物には、任意成分として本発明の効果を損なわない範囲で、化粧料に通常用いられている成分、例えば、非イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、油剤、保湿剤、水溶性高分子、抗酸化剤、紫外線吸収剤、キレート剤、塩類、PH調整剤、防腐剤、抗菌剤、着色剤、香料等を配合することができる。また、アスコルビン酸誘導体、セラミド、植物抽出液等の美容成分を配合することができる。
油剤としては、エステル油、植物油のような油脂類、炭化水素類、高級脂肪酸、高級アルコール、シリコ−ン油などが例示できる。
エステル油としては、例えば、エチルヘキサン酸セチル、ジイソノナン酸1,3−ブチレングリコール、ジ2−エチルヘキサン酸1,3−ブチレングリコール、ジイソノナン酸ジプロピレングリコール、ジ2−エチルヘキサン酸ジプロピレングリコール、イソノナン酸イソノニル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリカプリン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、パルミチン酸エチルヘキシル、ネオペンタン酸イソステアリル等が挙げられる。
油脂類としては、例えば、ツバキ油、月見草油、マカデミアナッツ油、オリーブ油、ナタネ油、トウモロコシ油、ゴマ油、ホホバ油、胚芽油、小麦胚芽油、等の液体油脂、カカオ脂、ヤシ油、硬化ヤシ油、パーム油、パーム核油、モクロウ、モクロウ核油、硬化油、硬化ヒマシ油等の固体油脂、ミツロウ、キャンデリラロウ、綿ロウ、ヌカロウ、ラノリン、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ等のロウ類が挙げられる。
炭化水素類としては、例えば、流動パラフィン、スクワレン、スクワラン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)等が挙げられる。
高級アルコールとしては、例えば、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、セチルアルコール、セトステアリルアルコール等の直鎖アルコール、モノステアリルグリセリンエーテル、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、オクチルドデカノール等の分枝鎖アルコール等が挙げられる。
シリコ−ン油として、例えば、鎖状ポリシロキサンのジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等、環状ポリシロキサンのデカメチルシクロペンタシロキサン、シクロペンタシロキサン、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー等が挙げられる。
保湿剤としては、グリセリン、ジグリセリン、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ペンチレングリコール等が挙げられる。
塩類としては、塩化ナトリウム、硫酸マグネシウム等が挙げられる。
pH調製剤としては、クエン酸、クエン酸ナトリウム、リン酸、リン酸ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。
防腐剤としては、フェノキシエタノール、パラベンが挙げられる。
アスコルビン酸誘導体としては、L−アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩、L−アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム塩、2−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸等が挙げられる。
セラミドとしては、セチルPGヒドロキシエチルパルミタイド、セレブロシド等が挙げられる。
本発明の油中水型乳化組成物は乳液、クリーム、美容液、日焼け止め、リキッドファンデーション等の化粧料や、皮膚外用剤として医薬部外品や医薬品として使用することができる。
〔実施例〕
表1の組成にて、実施例1〜5、比較例1〜6の油中水型乳化組成物を、下記調製方法により調製した。
(調製方法)
油相Aと水相Bをそれぞれ別に80℃に加熱して、十分に攪拌後、50℃まで冷却する。50℃まで冷却した水相Bに、室温で調製した水相Cを加えて、水相(B+C)混合水相を得る。この混合水相を油相Aへ添加し、ホモミキサーで6000rpm、2分攪拌して乳化し、その後、室温まで攪拌冷却する。
〔油中水型乳化組成物の評価〕
実施例1〜5、比較例1〜6の油中水型乳化組成物について、粘度、顕微鏡観察、乳化安定性、アスコルビン酸誘導体の安定性、使用感(べたつき、なめらかさ)を評価した。各評価内容の詳細は以下のとおりである。
(粘度)
得られた油中水型乳化組成物を直径約3cmのガラス容器に充填し25℃に保存して、製造翌日に粘度を測定(B型粘度計、4号ローター、12rpm、30秒)した。
(顕微鏡観察)
OLYMPUS社製のシステム偏光顕微鏡BX-50-33P-Dを用いて50℃に2ヶ月間保存した油中水型乳化組成物を倍率400で観察し、下記の基準で判定した。
○;粒子径が細かく均一である
×;粒子径が揃っておらず、合一が見られる
(乳化安定性)
得られた油中水型乳化組成物を、それぞれ直径約3cmのガラス容器に充填し、5℃、25℃、40℃、50℃、サイクル(−5℃⇔45℃)に保存して、2ヶ月後に乳化安定性を以下の基準により目視評価した。
(各温度での評価基準)
○:外観に異常がない
△:油浮きしている
×:完全に分離している
尚、ミリストイルメチル−β−アラニン(フィトステリル/デシルテトラデシル)の結晶が析出した場合も×と評価した。
(乳化安定性・総合評価基準)
○:すべての温度で外観に異常がない
×:いずれかの保存温度で油浮き、分離、析出した
(アスコルビン酸誘導体の安定性)
得られた油中水型乳化組成物を、それぞれ直径3cmのガラス容器に充填し、5℃、25℃、40℃、50℃に保存して、2ヶ月後にアスコルビン酸誘導体の安定性を以下の基
準により目視評価した。
○:アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩の析出がなく、変色もない
×:アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩の析出がある、または変色している
(使用感)
得られた、油中水型乳化組成物について、10名の専門パネラーに官能評価試験を実施し、以下の基準で点数をつけさせた。
(べたつき)
3:全くべたつかない
2:ややべたつく
1:非常にべたつく
(塗布後の皮膚のなめらかさ)
3:非常になめらかになる
2:なめらかになる
1:なめらかさを感じない
専門パネラーの評価点数を平均し、以下の基準により評価した。
○:平均値が2.5以上
△:平均値が1.5以上2.5未満
×:平均値が1.5未満
本発明の油中水型乳化組成物を評価した結果を表1に示す。
尚、表中のマイナス(−)とは、測定していないことを表す。
Figure 0005662750
ジポリヒドロキシステアリン酸PEG−30とミリストイルメチル−β−アラニン(フィトステリル/デシルテトラデシル)とを含む実施例1〜5の油中水型乳化組成物は、50℃で油浮きすることがなく、すべての温度で外観に異常がなく経時安定性が優れていた。
ジポリヒドロキシステアリン酸PEG−30を含みミリストイルメチル−β−アラニン
(フィトステリル/デシルテトラデシル)を含まない比較例1の油中水型乳化組成物は、50℃で油浮きし、高温で不安定であった。
ジポリヒドロキシステアリン酸PEG−30を含まずにミリストイルメチル−β−アラニン(フィトステリル/デシルテトラデシル)を2質量%だけ含む比較例2は、乳化しなかった。ミリストイルメチル−β−アラニン(フィトステリル/デシルテトラデシル)を4質量%に増やしても乳化しなかった(比較例3)。
PROTESIL FN((株)成和化成社製の混合原料;(加水分解シルク/PG−プロピルルチルシランジオール)クースポリマー、シクロペンタシロキサン、水)と、ミリストイルメチル−β−アラニン(フィトステリル/デシルテトラデシル)とを組み合わせた比較例4、イソステアリルグリセリルとミリストイルメチル−β−アラニン(フィトステリル/デシルテトラデシル)とを組み合わせた比較例5は、乳化後2日で分離した。
ミリストイルメチル−β−アラニン(フィトステリル/デシルテトラデシル)は、ジポリヒドロキシステアリン酸PEG−30で乳化した油中水型乳化組成物の50℃における安定性を向上させたが、比較例4、5の乳化組成物の安定性は改善されていないことから、本発明のジポリヒドロキシステアリン酸PEG−30で乳化した油中水型乳化組成物を高温安定にさせる効果は、ジポリヒドロキシステアリン酸PEG−30とミリストイルメチル−β−アラニン(フィトステリル/デシルテトラデシル)との組み合わせによる特異な効果であることがわかった。
実施例2の処方におけるエルデュウPS−307:ミリストイルメチル−β−アラニン(フィトステリル/デシルテトラデシル)を、エルデュウPS−203: N−ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)に置き換えた比較例6の油中水型乳化組成物は、50℃で油浮きし、高温で不安定であった。
表2の組成にて、実施例6、比較例7〜9の油中水型乳化組成物を、下記の調製方法により調製し、下記基準により乳化安定性を評価した。結果を表2に示す。
(調製方法)
油相Aと水相Bを別々に80℃に加熱し、それぞれ十分に攪拌後、50℃まで冷却する。水相Bを50℃まで冷却したところで、室温で調製した水相Cを水相Bに加え、混ぜ合わせて水相(B+C)を調整する。この混合した水相を油相Aへ添加する。ホモミキサーで6000rpm、2分攪拌して乳化し、その後、室温まで攪拌冷却する。
(乳化安定性)
得られた油中水型乳化組成物を、それぞれ直径3cmのガラス容器に充填し、50℃に保存して、10日後に乳化安定性を以下の基準により目視評価した。
○:外観に異常がない
×:油浮きしている
Figure 0005662750
エルデュウPS−307:ミリストイルメチル−β−アラニン(フィトステリル/デシルテトラデシル)を配合した実施例6は、50℃で油浮きしておらず高温安定性に優れていた。
これに対して、エルデュウPS−304: N−ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)、エルデュウPS−306: N−ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)、エルデュウPS−203: N−ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)を配合した比較例7、8、9の油中水型乳化組成物は、いずれも50℃で油浮きし、高温で不安定であった。
ジポリヒドロキシステアリン酸PEG−30と、アミノ酸誘導体の種類を変えた比較例7、8、9を組み合わせた油中水型乳化組成物の高温安定性が不良(評価×)であることから、本発明のジポリヒドロキシステアリン酸PEG−30で乳化した油中水型乳化組成物を高温安定にさせる効果は、ジポリヒドロキシステアリン酸PEG−30とミリストイルメチル−β−アラニン(フィトステリル/デシルテトラデシル)との組み合わせによる特異な効果であることがわかった。
Figure 0005662750
(製法)
油相A混合物と水相B混合物を別々に80℃に加熱し、十分に攪拌後、50℃まで冷却して、溶解した油相A及び水相Bをえる。50℃まで冷却した水相Cを水相Bへ加え、混ぜ合わせた水相(B+C)を得る。この混合水相を油相Aへ添加する。ホモミキサーで6000rpm、2分攪拌して乳化し、室温まで攪拌冷却した。
処方例1の乳液は、べたつかず、肌がなめらかになり心地よい使用感であった。高温(50℃)保存で油浮きせず、保存安定性が優れていた。
Figure 0005662750
(製法)
油相Aと水相Bを別々に80℃に加熱し、十分に攪拌後、50℃まで冷却して、溶解した油相Aと水相Bを得る。50℃まで冷却した水相Cを水相Bへ加え、混ぜ合わせた水相(B+C)を得る。この混合水相を油相Aへ添加する。ホモミキサーで6000rpm、2分攪拌して乳化し、室温まで攪拌冷却した。
処方例2のクリームは、高温(50℃)保存で油浮きせず、保存安定性が優れていた。べたつかず、肌がなめらかになり心地よい使用感であった。

Claims (3)

  1. 多価アルコールポリ(12−ヒドロキシステアリン酸)エステルと、ミリストイルメチル−β−アラニン(フィトステリル/デシルテトラデシル)とを含有する油中水型乳化組成物。
  2. ポリ(12−ヒドロキシステアリン酸)エステルが、ジポリヒドロキシステアリン酸PEG−30であることを特徴とする請求項1記載の油中水型乳化組成物。
  3. B型粘度計による粘度が、1000〜40000mPa・sの範囲にあることを特徴とする請求項1又は2記載の油中水型乳化組成物。
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