JP3421018B2 - ホイップドo/w型乳化化粧料及びその製造方法 - Google Patents

ホイップドo/w型乳化化粧料及びその製造方法

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JP3421018B2
JP3421018B2 JP2001261781A JP2001261781A JP3421018B2 JP 3421018 B2 JP3421018 B2 JP 3421018B2 JP 2001261781 A JP2001261781 A JP 2001261781A JP 2001261781 A JP2001261781 A JP 2001261781A JP 3421018 B2 JP3421018 B2 JP 3421018B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はホイップドO/W型
乳化化粧料及びその製造方法、特にホイップドO/W型
乳化化粧料の温度安定性や経時安定性及び使用性の改善
に関する。
【0002】
【従来の技術】気泡を含有した製剤は、気泡を含有しな
い製剤と比較してソフトなテクスチャーを持ち、特に食
品分野ではアイスクリームや生クリーム、ババロアな
ど、気泡を含んだ製品が多く存在する。化粧品の分野で
は、例えば洗顔料のように泡立てて使用する製品のほ
か、エアゾール製品や泡の出るメーク落としなど、専用
の容器に充填し、容器から吐出する際に泡を形成させ、
泡のソフトな感触を利用する製品がいくつか存在する
が、気泡を含んだ状態で容器に充填された化粧品はいま
だほとんど例がない。例えば特開昭56−79613号
公報のように高融点のワックスを配合することで泡の安
定性を高めた処方が見受けられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】化粧品において泡の特
性を利用する場合、エアゾール製品における前記のよう
に気泡を発生させる容器はコストがかかる上、エアゾー
ル等は廃棄する際に容器内のエアーを抜くなどの手間が
必要となる。そのため食品と同様、気泡を含んだ状態で
容器に充填された化粧品の開発が望まれていた。化粧品
において、泡の安定性を保つ技術としては、例えば特開
昭56−79613号公報のように高融点のワックスを
配合する処方も見受けられるが、長時間泡を含んだ状態
で形態を保持するのは困難であった。食品分野では泡安
定性を保つために流動性のないゲルを形成する高分子を
配合する例が知られている(特開平9−20116
5)。このような高分子として寒天、ゼラチン等を含ん
だ化粧料としては、例えば特開平9−249522、特
開平11−209262等が挙げられるが、ここで多糖
類は主に増粘剤として用いられており、多量に泡を含ま
せたホイップド化粧料については触れられていない。ま
た、泡立つ化粧品原料としては、洗顔フォーム等に用い
られている脂肪酸石鹸が最も知られているが、泡立てた
状態で充填された製品は例がない。
【0004】そこで、気泡を含んだ状態で容器に充填さ
れ、広い温度範囲で長時間にわたり泡安定性が良好で、
指どれ等の使用性に優れたホイップド化粧料の開発が望
まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題に
鑑み鋭意研究を重ねた結果、O/W型乳化物と、流動性
のないゲルを形成する高分子とを、O/W型乳化物を泡
立てる前或いは後にゲル化剤が水に溶解した状態で混合
し、容器に充填することで、長時間泡安定性が良好なオ
ーバーランが10〜300%程度のホイップドO/W型
乳化化粧料が得られることを見出し、本発明を完成する
に至った。また、このホイップドO/W型乳化化粧料の
起泡剤としては高級脂肪酸石鹸を用いるのが望ましく、
さらに泡安定化剤としてカチオン型高分子を併用するの
が望ましいことも見出した。
【0006】すなわち、本発明のホイップドO/W型乳
化化粧料は、寒天、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、
カラギーナン、ジェランガム、グルコマンナン、カード
ランからなる群より選ばれる1種または2種以上の高分
子を水相中にゲル形成可能量含み、高級脂肪酸石鹸を含
むことを特徴とする。
【0007】また、本発明のホイップドO/W型乳化化
粧料においては、該高分子の配合量が、乳化化粧料の水
相中の0.1〜13質量%であることが好適である。
【0008】また、本発明のホイップドO/W型乳化化
粧料においては、高級脂肪酸石鹸の配合量が化粧料全体
中1〜20質量%であることが好適である
【0009】また、本発明のホイップドO/W型乳化化
粧料においては、高級脂肪酸石鹸の配合量が化粧料全体
中1〜20質量%であることが好適である。
【0010】また、本発明のホイップドO/W型乳化化
粧料においては、油分の配合量が化粧料全体中1〜30
質量%であることが好適である。
【0011】また、本発明のホイップドO/W型乳化化
粧料においては、化粧料がカチオン型高分子を含むこと
が好適である。また、本発明のホイップドO/W型乳化
化粧料においては、カチオン型高分子の配合量が化粧料
全体中0.01〜5質量%であることが好適である。
【0012】本発明のホイップドO/W型乳化化粧料の
製造方法は、寒天、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、
カラギーナン、ジェランガム、グルコマンナン、カード
ランからなる群より選ばれる1種または2種以上の高分
子を含むO/W型乳化物を泡立て、泡立った状態で充填
することを特徴とする。
【0013】また、もう一つの本発明のホイップドO/
W型乳化化粧料の製造方法は、寒天、ゼラチン、アルギ
ン酸ナトリウム、カラギーナン、ジェランガム、グルコ
マンナン、カードランからなる群より選ばれる1種また
は2種以上の高分子を含まないO/W型乳化物を泡立
て、泡立てた基剤に高分子を混合し、充填することを
特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる高分子として
は、例えば寒天、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、カ
ラギーナン、ジェランガム、グルコマンナン、カードラ
ン等の比較的硬いゲルを形成するものが挙げられる。
【0015】上記高分子の配合量は、乳化化粧料の水相
中に0.1〜質量13質量%、特に1〜7質量%配合す
るのが好ましい。0.1質量%以下では泡を保持するの
に充分でないことがあり、13質量%を越えて配合する
と硬過ぎて指どれが悪くなることがある。
【0016】また本発明で用いられる高級脂肪酸石鹸と
しては、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、オ
レイン酸、リノレン酸、リノール酸、リノレイン酸、オ
キシステアリン酸等のナトリウム、カリウム塩が挙げら
れる。
【0017】脂肪酸石鹸の配合量としては、全化粧料中
に1〜20質量%、特に5〜15質量%が好ましい。1
質量%以下では充分に泡立たないことがあり、20質量
%を越えて配合すると、基剤が硬くなるほか、ざらざら
した使用感触になることがある。
【0018】さらに本発明で用いられるカチオン型高分
子としては、ポリオクタニウム、ポリ塩化ジメチルメチ
レンピペリジニウム、ポリコート、カチオン化ヒドロキ
シセルロース、メタクリロイルオキシエチルカルボキシ
ベタインメタクリル酸アルキルエステル共重合体、ポリ
アクリレート等が挙げられる。
【0019】カチオン型高分子の配合量としては、全化
粧料中に0.01〜5質量%であり、好ましくは0.0
5〜3質量%である。5質量%を越えて配合すると、基
剤のべたつきが感じられることがある。
【0020】本発明におけるO/W型乳化物に配合され
る油分は、液状油分、固形油分、半固型油分の何れでも
良い。又、水に難溶性の物質を油相中に配合することも
可能である。油分を配合することによって、ゲル化剤を
含むホイップドO/W型乳化物は、硬くなりすぎること
なく、指どれするに充分な柔らかさを保つことができ
る。
【0021】例えば、アボカド油、ツバキ油、タートル
油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、
オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック
油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サ
フラワー油、綿実油、月見草油、エノ油、大豆油、落花
生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本
キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン、トリオク
タン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン等
の液体油脂、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パ
ーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛
骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化
ヒマシ油等の固形油脂、ミツロウ、カンデリラロウ、綿
ロウ、カルナバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨
ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロ
ウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラ
ノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元
ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロ
ウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリ
ンアルコールアセテート、ラノリン脂肪酸ポリエチレン
グリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテ
ル等のロウ類、流動パラフィン、オゾケライト、スクワ
レン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワラ
ン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化
水素、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、
ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロ
ピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリ
スチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオク
タン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、
酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアレ
ン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリル酸コレス
テリル、ジ−2−エチルヘキシル酸エチレングリコー
ル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソ
ステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネ
オペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ
−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エ
チルヘキシル酸トリメチロールプロパン、トリイソステ
アリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチル
ヘキシル酸ペンタエリスリトール、トリ−2−エチルヘ
キシル酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロ
ールプロパン、セチル−2−エチルヘキサノエート、2
−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリ
セリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライ
ド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オイ
ル、セトステアリルアルコール、アセトグリセライド、
パルミチン酸−2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジ
イソプロピル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2
−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2−ヘプ
チルウンデシル、エチルラウレート、セパチン酸ジ−2
−エチルヘキシル、ミリスチン酸−2−ヘキシルデシ
ル、パルミチン酸−2−ヘキシルデシル、アジピン酸−
2−ヘキシルデシル、セバチル酸ジイソプロピル、コハ
ク酸−2−エチルヘキシル、酢酸エチル、酢酸ブチル、
酢酸アミル、クエン酸トリエチル等の合成エステル等が
挙げられる。ビタミンA及びその誘導体、ビタミンD及
びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体、ビタミンK
及びその誘導体等のビタミン類、ステロール類、天然及
び合成の香料等を配合することも可能である。これらの
なかでも特に、2−オクチルドデカノール等の極性油分
が好適に用いられる。
【0022】また、これらの油状成分に加えて、ジメチ
ルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メ
チルハイドロジェンポリシロキサン等の鎖状ポリシロキ
サン等のシリコーン油を配合することは少量であれば可
能であるが、これらは一般的に消泡効果があるため、配
合は好ましくない。
【0023】油分の配合量としては、全化粧料中、1〜
30質量%、特に1〜15質量%が好ましい。1質量%
より少ないとホイップ基剤が硬くなり、指どれが悪くな
ることがあり、30質量%を越えて配合すると、泡立ち
が悪くなるほか肌へののびが悪くなることがある。
【0024】なお、起泡助剤として非イオン性界面活性
剤を配合することも可能である。具体的な非イオン性界
面活性剤を例示すれば、ポリオキシエチレン2〜30モ
ル付加{以下POE(2〜30)と略す}オレイルエー
テル、POE(2〜35)ステアリルエーテル、POE
(2〜20)ラウリルエーテル、POE(1〜20)ア
ルキルフェニルエーテル、POE(6〜18)ベヘニル
エーテル、POE(5〜25)2−デシルペンタデシル
エーテル、POE(3〜20)2−デシルテトラデシル
エーテル、POE(3〜20)2−デシルテトラデシル
エーテル、POE(8〜16)2−オクチルデシルエー
テル等のエーテル型活性剤、およびPOE(4〜60)
硬化ヒマシ油、POE(3〜14)脂肪酸モノエステ
ル、POE(6〜30)脂肪酸ジエステル、POE(5
〜20)ソルビタン脂肪酸エイテル等のエステル型活性
剤、更にPOE(2〜30)グルセリルモノイソステア
レート、POE(10〜60)グルセリルトリイソステ
アレート、POE(7〜50)硬化ヒマシ油モノイソス
テアレート、POE(12〜60)硬化ヒマシ油トリイ
ソステアレート等のエーテルエステル型活性剤等のエチ
レンオキシド付加型界面活性剤、及びデカグリセリルテ
トラオレート、ヘキサグリセリルトリイソステアレー
ト、テトラグリセリルジイソステアレート、ジグリセリ
ルジイソステアレート等のポリグリセリン脂肪酸エステ
ル、グリセリルモノイソステアレート、グリセリルモノ
オレート等のグリセリン脂肪酸エステル等の多価アルコ
ール脂肪酸エイテル型界面活性剤、ノニオン変性シリコ
ーン活性剤、などが挙げられる。
【0025】これらの中で特に、デカグリセリルテトラ
オレート、ヘキサグリセリルトリイソステアレート、テ
トラグリセリルジイソステアレート等のトリグリセリン
以上のポリグリセリン脂肪酸エステル、POE(2〜1
2)オレイルエーテル、POE(3〜12)ステアリル
エーテル、 POE(2〜10)ラウリルエーテル、P
OE(2〜10)ノニルフェニルエーテル、 POE
(6〜15)ベヘニルエーテル、POE(5〜20)2
−デシルペンタデシルエーテル、 POE(5〜17)
2−デシルテトラデシルエーテル、 POE(8〜1
6)2−オクチルデシルエーテル等のPOE付加エーテ
ル型活性剤、及び POE(10〜20)硬化ヒマシ
油、POE(5〜14)オレイン酸モノエステル、 P
OE(6〜20)オレイン酸ジエステル、POE(5〜
10)ソルビタンオレイン酸エステル等のPOE付加エ
ステル型活性剤、POE(3〜15)グリセリルモノイ
ソステアレート、POE(10〜40)グリセリルトリ
イソステアレート等のPOE付加エーテルエステル型活
性剤やエチレンオキシド付加型の非イオン性界面活性剤
の1種または2種以上が好適に用いられる。また、本発
明の効果を損なわない範囲で、カチオン性界面活性剤、
両性界面活性剤を配合することも可能である。
【0026】さらに、粉末を配合することも可能であ
る。粉末配合により、ホイップ基剤にサクサクした感触
を付加できる。粉末としては、タルク、酸化チタン、酸
化亜鉛、ポリエチレン粉末、ナイロン粉末、デンプン粉
末等が挙げられる。シリコーン粉末を配合することも少
量ならば可能であるが、泡立ちが悪くなるため配合は好
ましくない。
【0027】また、本発明のホイップドO/W型乳化化
粧料には本発明の効果を損なわない範囲で多価アルコー
ルや保湿剤を配合することにより保湿効果を高めること
ができる。
【0028】例えば、多価アルコールとしては、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、トリメチレング
リコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチ
レングリコール、テトラメチレングリコール、2,3−
ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2−
ブテン−1,4−ジオール、ヘキシレングリコール、オ
クチレングリコール等の2価のアルコール、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサント
リオール、等の3価のアルコール、ペンタエリスリトー
ル等の4価のアルコール、キシリトール等の5価のアル
コール、ソルビトール、マンニトール、等の6価のアル
コール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリ
ン等の多価アルコール共重合体、エチレングリコールモ
ノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエー
テル、エチレングリコールノモブチルエーテル、エチレ
ングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコー
ルモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ−2
−メチルヘキシルエーテル、エチレングリコールイソア
ミルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、
エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレング
リコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチ
ルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等の
2価のアルコールアルキルエーテル類、ジエチレングリ
コールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールもの
エチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエー
テル、ジエチレングリコール、ジメチルエーテル、ジエ
チレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエ
チルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエー
テル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、ト
リエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレン
グリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール
モノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチル
エーテル、プロピレングリコールモノイソプロピルエー
テル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロ
ピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコ
ールブチルエーテル等の2価のアルコールアルキルエー
テル類、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテー
ト、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテー
ト、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテー
ト、エチレングリコールジアジベート、エチレングリコ
ールジサクシネート、エチレングリコールモノエチルエ
ーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエ
ーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエ
ーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピル
エーテルアセテート、プロピレングリコールモノフェニ
ルエーテルアセテート等の2価のアルコールエーテルエ
ステル類、キシルアルコール、セラキルアルコール、バ
チルアルコール等のグリセリンモノアルキルエーテル、
ソルビトール、マルチトール、マルトトリオース、マン
ニトール、ショ糖、エリスリトール、グルコース、フル
クトース、デンプン分解糖、マルトース、キシリトー
ス、デンプン分解糖還元アルコール等の糖アルコール、
グリソリッド、テトラハイドロフルフリルアルコール、
POEテトラハイドロフルフリルアルコール、POPブ
チルエーテル、POP・POEブチルエーテル、チルポ
リオキシプロピレングリセリンエーテル、POPグリセ
リンエーテル、POPグリセリンエーテルリン酸、PO
P・POEペンタエリスルトールエーテル等が挙げられ
る。
【0029】保湿剤としては、コンドロイチン硫酸、ヒ
アルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラ
ーゲン、コレステリル−12−ヒドロキシステアレー
ト、乳酸ナトリウム、胆汁酸モノ塩、dl-ピロリドンカ
ルボン酸モノ塩、短鎖可溶性コラーゲン、イサヨイヨバ
ラ抽出液、セイヨウノコギリソウ抽出物などが挙げられ
る。
【0030】また、本発明の化粧料の使用感、pH等を
損なわない範囲で、その他の水溶性高分子を配合するこ
とも可能である。天然の水溶性高分子としては、例え
ば、アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グ
アーガム、キャロブガム、カラヤガム、ペクチン、クイ
ンスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエ
キス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、
コムギ)、グリチルリチン酸等の植物系高分子、キサン
タンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン
等の微生物系高分子、コラーゲン、カゼイン、アルブミ
ン、等の動物系高分子が挙げられる。
【0031】半合成の水溶性高分子としては、例えば、
カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピル
デンプン等のデンプン系高分子、メチルセルロース、ニ
トロセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシ
プロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セ
ルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CM
C)、結晶セルロース、セルロース末等のセルロース系
高分子、アルギン酸プロピレングリコールエステル等の
アルギン酸系高分子が挙げられる。
【0032】合成の水溶性高分子としては、例えば、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル系高分
子、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー
(CARBOPOL 940, 941; BF Goodrich社)等のビニル系高
分子、ポリエチレングリコール20,000、ポリエチ
レングリコール6,000、ポリエチレングリコール4,
000等のポリオキシエチレン系高分子、ポリオキシエ
チレンポリオキシプロピレン共重合体等の共重合体系高
分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレ
ート、ポリアクリルアミド等のアクリル系高分子、ポリ
エチレンイミン等が挙げられる。
【0033】本発明の化粧料については、その他にも通
常化粧料や医薬品の分野で配合されている各種成分を配
合することができる。そのような成分の中で水相成分と
しては、例えば、ビタミンB群、ビタミンC及びその誘
導体、パントテン酸及びその誘導体、ビオチン等のビタ
ミン類などの水溶性活性物質、グルタミン酸ナトリウ
ム、アルギニン、アスパラギン酸、クエン酸、酒石酸、
乳酸などの緩衝剤、各種植物抽出液、EDTAなどのキ
レート剤などの他、水溶性紫外線吸収剤、各種色素の等
が挙げられる。
【0034】本発明の油中水型化粧料は、例えば化粧
品、医薬部外品、医薬品分野において、皮膚化粧料、毛
髪化粧料、皮膚外用剤などとして利用される。優れた使
用感を有するので乳化化粧料として使用されることが望
ましい。
【0035】基剤に気泡を含ませるための機器として
は、料理用の卓上バッチミキサー、ダッシャー等が挙げ
られるが、気泡を巻き込むものであれば特に制限はな
い。
【0036】本発明のホイップドO/W型乳化化粧料の
製造方法は、寒天、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、
カラギーナン、ジェランガム、グルコマンナン、カード
ランからなる群より選ばれる1種または2種以上の高分
子を含むO/W型乳化物を泡立てても製造できるし、
天、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、
ジェランガム、グルコマンナン、カードランからなる群
より選ばれる1種または2種以上の高分子を含まないO
/W型乳化物を調製し泡立てた後、高分子を配合して
製造することもできる。
【0037】次に、本発明の開発過程を試験例により更
に詳細に説明する。なお配合量はすべて質量%を意味す
る。水相中の配合量を示す場合、その都度明記するが、
それ以外は化粧料全体に対しての配合量を意味する。
【0038】試験例に先だってオーバーラン度の計算方
法とその評価基準について下記に示す。オーバーラン度
は下記の式にしたがって計算し、下記評価基準により評
価した。
【0039】
【式1】 [オーバーラン度] ◎ … オーバーラン度が100%以上 ○ … オーバーラン度が50〜100%未満 △ … オーバーラン度が10〜50%未満 × … オーバーラン度が10%未満
【0040】[安定性評価]0℃及び37℃1ヶ月保持
後の泡安定性を目視により下記基準に従って評価した。 [泡の粒径] ◎ … 変化は全くみられない ○ … 変化はほとんど見られない △ … 粒径の増大が見られる × … 粒径の増大が顕著に見られる [泡の抜け] ◎ … 変化は全く見られない ○ … 変化はほとんど見られない △ … 泡の抜けが見られる × … 泡の抜けが顕著に見られる
【0041】泡安定性及び使用性の評価基準は下記に示
すとおりである。 [使用性の評価]20〜35才の日本人女性10名をパ
ネラーとして、調製直後の各ホイップドO/W型乳化化
粧料のそれぞれを指にとり、その指どれ感を下記基準に
従って官能評価させた。 [指どれ] ◎ … 8名以上がとれやすいと答えた ○ … 6〜7名が取れやすいと答えた △ … 4〜5名が取れやすいと答えた × … 3名以下が取れやすいと答えた [肌へののび] ◎ … 8名以上がのびが良いと答えた ○ … 6〜7名が取れやすいと答えた △ … 4〜5名がのびが良いと答えた × … 3名以下がのびが良いと答えた
【0042】本発明者らは、ホイップド化粧料を完成さ
せるべく以下の組成のホイップドO/W型乳化化粧料を
調製し、オーバーラン度及び0℃、37℃での泡安定性
を検討した。試験例1はゲル化剤を含まない組成物。試
験例2〜7はゲル化剤の高分子を含む組成物である。
【0043】
【表1】 成分 試 験 例 1 2 3 4 5 6 7 (1)寒天 − 2.0 − 2.0 − − 2.0 (2)グルコマンナン − − 1.0 − − − − (3)キサンタンガム − − 1.0 − 2.0 − − (4)カルホ゛キシメチルセルロース − − − − 2.0 − (5)カチオン化ヒト゛ロキシセルロース − − 0.5 0.5 − − − (6)1,3-フ゛チレンク゛リコール 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 (7)メチルパラベン 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 2.0 2.0 (8)精製水 残部 残部 残部 残部 残部 残部 残部 (9)苛性カリ 0.7 0.7 0.7 0.7 0.7 0.7 − (10)ヘキサメタリン酸ソーダ 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 (11)ステアリン酸 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 − (12)パルミチン酸 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 − (13)ホ゜リオキシエチレン硬化ヒマシ油 − − − − − − 10.0 (14)2-オクチルト゛テ゛カノール 8.0 8.0 8.0 8.0 8.0 8.0 8.0 オーバーラン度 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ △ [泡安定性] 0℃ 泡粒径 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 泡の抜け ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 37℃ 泡粒径 × △ ◎ ◎ × × △ 泡の抜け × △ ◎ ◎ × × △ [製法]成分(1)〜(8)、(10)を80℃にて溶
解混合し、均一に分散する。この水相に80℃にて均一
に溶解した(11)〜(14)と一部の(8)に溶解した
(9)を加えてホモミキサーで均一分散後、バッチミキ
サーでホイップしてホイップドO/W型乳化化粧料を製
造したのち、約50℃で容器に充填してそのまま冷却し
た。
【0044】表1の結果より、ゲル化剤の高分子を含ま
ない試験例1のホイップドO/W型乳化化粧料は、37
℃における泡安定性において劣っていることがわかる。
これに対して、本発明にかかる高分子(寒天、グルコマ
ンナン)を含む試験例2〜4のホイップドO/W型乳化
化粧料は、37℃の泡安定性に向上が見られた。ここで
グルコマンナンは、それ自身のみではゲルを形成しない
が、キサンタンガムを併用することにより、流動性のな
いゲルを形成する。また、特にカチオン型高分子を含む
試験例4は37℃の泡安定性に最も優れていることがわ
かる。しかしながら、増粘効果をもつが流動性のないゲ
ルを形成することのないキサンタンガムやカルボキシメ
チルセルロースのみを配合した試験例5及び6において
は、37℃の泡安定性に劣ったものとなった。したがっ
て、本発明にかかる高分子を配合することにより、高温
での泡安定性が向上することがわかる。また、高級脂肪
酸石鹸の代わりに非イオン性界面活性剤を配合した試験
例7は、オーバーラン度が低く、37℃での泡安定性も
劣っていた。
【0045】本発明の高分子の配合量 表2の組成のホイップドO/W型乳化化粧料を調製し、
本発明にかかる高分子の配合量の検討を行った。
【0046】
【表2】 成分 試 験 例 8 9 10 11 12 13 14 [水相](合計 81.3質量%) 寒天 0.01 0.1 0.8 2.0 5.0 10.0 15.0カチオン 化ヒト゛ロキシセルロース 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 1,3-フ゛チレンク゛リコール 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 メチルパラベン 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 精製水 残部 残部 残部 残部 残部 残部 残部ヘキサメタリン 酸ソータ゛ 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 [油相](合計 18.7質量%) ステアリン酸 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 パルミチン酸 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 苛性カリ 0.7 0.7 0.7 0.7 0.7 0.7 0.7 2-オクチルト゛テ゛カノール 8.0 8.0 8.0 8.0 8.0 8.0 8.0 水相中の本発明の高分子の配合量 0.01 0.12 0.98 2.46 6.15 12.3 18.5 [オーバーラン度(%)] ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ○ [泡安定性] 37℃ 泡粒径 △ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 泡の抜け △ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ [使用性] 指どれ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ △ 肌へののび ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ○
【0047】表2の結果より、本発明の高分子の配合量
が水相中約0.1質量%より少ないと、37℃の泡安定
性に劣ることがわかる。また本発明の高分子の配合量が
水相中13質量%を越えると37℃の泡安定性に劣り、
指どれも劣ることがわかる。したがって、本発明の高分
子の配合量は、水相中約0.1〜13質量%が好適であ
り、約1〜7質量%がさらに好適であることがわかる。
【0048】高級脂肪酸石鹸の配合量 表3の組成のホイップドO/W型乳化化粧料を調製し、
高級脂肪酸の配合量の検討を行った。
【0049】
【表3】 成分 試験例 15 16 17 18 19 20 21 寒天 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0カチオン 化ヒト゛ロキシセルロース 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 1,3-フ゛チレンク゛リコール 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 メチルパラベン 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 精製水 残部 残部 残部 残部 残部 残部 残部ヘキサメタリン 酸ソータ゛ 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 ステアリン酸 0.5 1.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 苛性カリ 0.035 0.07 0.35 0.7 1.05 1.4 1.75 2-オクチルト゛テ゛カノール 8.0 8.0 8.0 8.0 8.0 8.0 8.0 オーバーラン度 △ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ [泡安定性] 37℃ 泡粒径 △ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 泡の抜け △ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ [使用性] 指どれ △ ○ ◎ ◎ ◎ ○ ○ 肌へののび △ ○ ◎ ◎ ◎ ○ △
【0050】表3の結果より、高級脂肪酸石鹸の配合量
が1質量%より少ないと、オーバーラン度、37℃の泡安
定性及び使用性の面で劣ることがわかる。また20質量
%より多いと使用性が劣ることがわかる。したがって、
高級脂肪酸石鹸の配合量は約1〜20質量%が好適であ
り、約5〜15質量%がさらに好適であることがわか
る。
【0051】カチオン型高分子の配合量 表4の組成のホイップドO/W型乳化化粧料を用いて、
本発明におけるカチオン型高分子の配合量の検討を行っ
た。
【0052】
【表4】 成分 試 験 例 22 23 24 25 26 27 28 寒天 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0カチオン 化ヒト゛ロキシセルロース 0.005 0.01 0.05 1.0 3.0 5.0 7.0 1,3-フ゛チレンク゛リコール 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 メチルパラベン 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 精製水 残部 残部 残部 残部 残部 残部 残部ヘキサメタリン 酸ソータ゛ 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 ステアリン酸 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 パルミチン酸 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 苛性カリ 0.7 0.7 0.7 0.7 0.7 0.7 0.7 2-オクチルト゛テ゛カノール 8.0 8.0 8.0 8.0 8.0 8.0 8.0 オーバーラン度 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ [泡安定性] 37℃ 泡粒径 △ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 泡の抜け △ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ [使用性] 指どれ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ △ 肌へののび ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ △
【0053】表4の結果より、カチオン型高分子の配合
量は0.01質量%より少ないと37℃の泡安定性に劣
ることがわかる。また5質量%より多いと使用性の面で
劣ることがわかる。従って、カチオン型高分子の配合量
は約0.01〜5質量%が好適であり、0.05〜3質
量%がより好適であることがわかる。
【0054】油分の配合量 表5の組成のホイップドO/W型乳化化粧料を調製し、
油分の配合量の検討を行った。
【0055】
【表5】 成分 試 験 例 29 30 31 32 33 34 寒天 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0カチオン 化ヒト゛ロキシセルロース 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 1,3-フ゛チレンク゛リコール 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 メチルパラベン 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 精製水 残部 残部 残部 残部 残部 残部ヘキサメタリン 酸ソータ゛ 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 ベヘニン酸 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 パルミチン酸 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 苛性カリ 0.7 0.7 0.7 0.7 0.7 0.7イソステアリルアルコール 0.1 1.0 8.0 15.0 30.0 35.0 オーバーラン度 ◎ ◎ ◎ ◎ ○ △ [泡安定性] 37℃ 泡粒径 ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 泡の抜け ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ [使用性] 指どれ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ 肌へののび × ○ ◎ ◎ ○ △
【0056】表5の結果より、油分の配合量が1質量%
より少ないと使用性に劣ることがわかる。30質量%よ
り多いと泡立ちがわるくなるためオーバーラン度が低下
し、使用性も劣ることがわかる。したがって、油分の配
合量は1〜30質量%が好適であり、8〜15質量%が
より好適であることがわかる。
【0057】
【実施例】本発明の実施例及び試験例を示す。なお配合
量はすべて質量%を意味する。
【表6】 成分 実施例 試験例 1 2 3 35 36 37 38 39 ステアリン酸 5.0 5.0 − 5.0 1.0 5.0 5.0 − パルミチン酸 5.0 − 6.0 − − − 5.0 5.0 ベヘニン酸 − 5.0 6.0 5.0 − 5.0 − 5.0 2-オクチルト゛テ゛カノール 8.0 2.0 8.0 − 4.0 4.0 0.1 8.0 ホホバオイル − 5.0 − − − − − − 環状シリコーン − − − − − 4.0 − −ホ゜リオキシエチレン 硬化ヒマシ油 − 0.3 − − 2.0 − − − 寒天 2.0 2.0 1.0 − 2.0 2.0 2.0 2.0 ゼラチン − − 1.0 − − − − − キサンタンガム − 0.1 − 3.0 − − − −カチオン 化ヒト゛ロキシセルロース 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.01 1,3-フ゛チレンク゛リコール 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 メチルパラベン 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 精製水 残部 残部 残部 残部 残部 残部 残部 残部 苛性カリ 0.7 0.7 0.8 0.7 0.07 0.7 0.7 0.7ヘキサメタリン 酸ソータ゛ 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 タルク 2.0 − − − − − − −
【0058】つぎに、前記表6のホイップドO/W型乳
化化粧料の評価結果を表7に示す。
【表7】 評価 実施例 試験例 1 2 3 35 36 37 38 39 [オーバーラン度(%)] 150 160 150 150 20 20 190 150 [泡安定性] 0℃ 泡粒径 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 泡の抜け ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 37℃ 泡粒径 ◎ ◎ ◎ × △ ◎ △ △ 泡の抜け ◎ ◎ ◎ × △ ◎ ◎ △ [使用性] 指どれ ◎ ◎ ◎ ◎ △ × ○ ◎ 肌へののび ◎ ◎ ◎ ◎ △ × △ ◎
【0059】表7の結果より、本発明のホイップドO/
W型乳化化粧料は、泡安定性が良好で優れた使用性を有
していることがわかる。また、試験例37より、シリコ
ーン油を配合しすぎると消泡効果によりオーバーラン度
が低下し、さらに使用性も劣ることがわかる。
【0060】[実施例4:マッサージ洗顔料] (1)精製水 残部 (2)メチルパラベン 0.1 (3)1,3−ブチレングリコール 5.0 (4)アスコルビン酸 0.5 (5)カチオン化ヒドロキシセルロース 0.1 (6)キサンタンガム 1.0 (7)グルコマンナン 1.0 (8)疎水化でんぷん 2.0 (9)苛性カリ 0.8 (10)ステアリン酸 3.0 (11)パルミチン酸 4.0 (12)ベヘニン酸 3.0 (13)オクタン酸セチル 5.0 (14)イソステアリルアルコール 4.0 (15)香料 適量 [製法]成分(1)〜(7)を80℃にて溶解混合し、こ
れに(8)を加えて均一に分散する。この水相に80℃
にて均一に溶解した(10)〜(14)と一部の(1)に溶
解した(9)を加え、さらに(15)を加えてホモミキサ
ーで均一分散後、バッチミキサーでホイップしてホイッ
プドO/W型乳化化粧料を製造したのち、約50℃で容
器に充填してそのまま冷却した。得られたホイップドク
リームは泡安定性が良好で優れた使用性を有していた。
【0061】[実施例5:保湿クリーム] (1)精製水 残部 (2)メチルパラベン 0.1 (3)グリセリン 5.0 (4)トリメチルグリシン 1.0 (5)カチオン化ヒドロキシセルロース 0.5 (6)ヒドロキシエチルセルロース 0.5 (7)ショ糖ステアリン酸モノエステル 2.0 (8)カラギーナン 2.0 (9)苛性カリ 0.3 (10)ステアリン酸 2.0 (11)パルミチン酸 2.0 (12)2−オクチルドデカノール 4.0 (13)テトラオクタン酸ペンタエリスリチル 4.0 (14)流動パラフィン 2.0 (15)酸化チタン 4.0 (16)香料 適量 [製法]成分(1)〜(7)(水相)を80℃にて溶解混
合し、これに(15)を加えて均一に分散する。この水相
に80℃にて均一に溶解した(10)〜(14)(油相)
と、一部の(1)に溶解した(9)を加え、さらに(1
5)、(16)を加えてホモミキサーで均一分散後、バッ
チミキサーでホイップしてホイップドO/W型乳化化粧
料を製造したのち、80℃にて一部の(1)に溶解した
(8)をホイップドクリームに混合し、約50℃で容器
に充填してそのまま冷却した。得られたホイップドクリ
ームは泡安定性が良好で優れた使用性を有していた。
【0062】[実施例6:マッサージ洗顔料] (1)精製水 残部 (2)フェノキシエタノール 0.1 (3)ジプロプレングリコール 5.0 (4)アルブチン 0.5 (5)ショ糖モノステアリン酸エステル 0.5 (6)ポリオクタニウム 0.1 (7)寒天 1.0 (8)ナイロン粉末 2.0 (9)苛性カリ 0.8 (10)ステアリン酸 3.0 (11)イソステアリン酸 4.0 (12)ベヘニン酸 5.0 (13)ワセリン 1.0 (14)イソステアリルアルコール 4.0 (15)香料 適量 [製法]成分(1)〜(7)を80℃にて溶解混合し、こ
れに(8)を加えて均一に分散する。この水相に80℃
にて均一に溶解した(10)〜(14)と一部の(1)に溶
解した(9)を加え、さらに(15)を加えてホモミキサ
ーで均一分散後、バッチミキサーでホイップしてホイッ
プドO/W型乳化化粧料を製造したのち、約50℃で容
器に充填してそのまま冷却した。得られたホイップドク
リームは泡安定性が良好で優れた使用性を有していた。
【0063】 [実施例7:マッサージクリーム] (1)精製水 残部 (2)メチルパラベン 0.1 (3)1,3−ブチレングリコール 5.0 (4)アスコルビン酸 0.5 (5)ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウム 0.5 (6)グルコマンナン 1.0 (7)ケルトロール 1.0 (8)アルギン酸ナトリウム 1.0 (9)酸化チタン 2.0 (10)苛性カリ 0.8 (11)ステアリン酸 3.0 (12)ベヘニン酸 4.0 (13)ステアリルアルコール 1.0 (14)オクタン酸セチル 5.0 (15)メントール 0.05 (16)香料 適量 [製法]成分(1)〜(8)を80℃にて溶解混合し、こ
れに(9)を加えて均一に分散する。この水相に80℃
にて均一に溶解した(11)〜(15)と一部の(1)に溶
解した(10)を加え、さらに(16)を加えてホモミキサ
ーで均一分散後、バッチミキサーでホイップしてホイッ
プドO/W型乳化化粧料を製造したのち、約50℃で容
器に充填してそのまま冷却した。得られたホイップドク
リームは泡安定性が良好で優れた使用性を有していた。
【0064】[実施例8:日中用美容液] (1)精製水 残部 (2)メチルパラベン 0.1 (3)グリセリン 5.0 (4)ヒアルロン酸 0.5 (5)ポリアクリレート 0.5 (6)ゼラチン 1.0 (7)カードラン 1.0 (8)酸化亜鉛 2.0 (9)苛性カリ 0.8 (10)ステアリン酸 3.0 (11)ミリスチン酸 1.0 (12)ベヘニン酸 2.0 (13)パーム油 5.0 (14)紫外線吸収剤 1.0 (15)香料 適量 [製法]成分(1)〜(7)を80℃にて溶解混合し、
これに(8)を加えて均一に分散する。この水相に80
℃にて均一に溶解した(10)〜(14)と一部の(1)に
溶解した(9)を加え、さらに(15)を加えてホモミキ
サーで均一分散後、バッチミキサーでホイップしてホイ
ップドO/W型乳化化粧料を製造したのち、約50℃で
容器に充填してそのまま冷却した。得られたホイップド
クリームは泡安定性が良好で優れた使用性を有してい
た。
【0065】
【発明の効果】本発明によれば、寒天、ゼラチン、アル
ギン酸ナトリウム、カラギーナン、ジェランガム、グル
コマンナン、カードランからなる群より選ばれる1種ま
たは2種以上の高分子を水相中にゲル形成可能量含み、
高級脂肪酸石鹸を含むことにより、泡の経時安定性に優
れ、使用性の優良なホイップドO/W型乳化化粧料を提
供することができる。さらに、泡安定化剤としてカチオ
ン型高分子を含むことにより、さらに安定性と使用性に
優れたホイップドO/W型乳化化粧料を提供することが
できる。また、本発明のホイップドO/W型乳化化粧料
は、寒天、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、カラギー
ナン、ジェランガム、グルコマンナン、カードランから
なる群より選ばれる1種または2種以上の高分子を含ま
ないO/W型乳化物を泡立て、泡立てた基剤に高分子
を混合し、充填することにより、製造することができ
る。また、本発明のホイップドO/W型乳化化粧料は、
寒天、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、カラギーナ
ン、ジェランガム、グルコマンナン、カードランからな
る群より選ばれる1種または2種以上の高分子を含むO
/W型乳化物を泡立て、泡立った状態で充填することに
よっても製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61K 7/42 A61K 7/42 7/48 7/48 7/50 7/50 (72)発明者 梁木 利男 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株式会社 資生堂 第一リサーチセンタ ー内 (56)参考文献 特開2000−355517(JP,A) 特開2001−48726(JP,A) 特開 平11−240826(JP,A) 特開 平9−175989(JP,A) 特開 昭56−79613(JP,A) 特表 平10−509724(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/00 - 7/50 CA(STN) WPI(DIALOG)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 寒天、ゼラチン、アルギン酸ナトリウ
    ム、カラギーナン、ジェランガム、グルコマンナン、カ
    ードランからなる群より選ばれる1種または2種以上の
    高分子を水相中にゲル形成可能量含み、高級脂肪酸石鹸
    を含むことを特徴とするホイップドO/W型乳化化粧
    料。
  2. 【請求項2】 請求項記載の化粧料において、該高分
    の配合量が、乳化化粧料の水相中の0.1〜13質量
    %であることを特徴とするホイップドO/W型乳化化粧
    料。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の化粧料におい
    て、高級脂肪酸石鹸の配合量が化粧料全体中1〜20質
    量%であることを特徴とするホイップドO/W型乳化化
    粧料。
  4. 【請求項4】 請求項1〜のいずれかに記載の化粧
    料において、油分の配合量が化粧料全体中1〜30質量
    %であることを特徴とするホイップドO/W型乳化化粧
    料。
  5. 【請求項5】 請求項1〜のいずれかに記載の化粧料
    において、化粧料がカチオン型高分子を含むことを特徴
    とするホイップドO/W型乳化化粧料。
  6. 【請求項6】 請求項1〜のいずれかに記載の化粧料
    において、カチオン型高分子の配合量が化粧料全体中
    0.01〜5質量%であることを特徴とするホイップド
    O/W型乳化化粧料。
  7. 【請求項7】 寒天、ゼラチン、アルギン酸ナトリウ
    ム、カラギーナン、ジェランガム、グルコマンナン、カ
    ードランからなる群より選ばれる1種または2種以上の
    高分子を含むO/W型乳化物を泡立て、泡立った状態で
    充填することを特徴とするホイップドO/W型乳化化粧
    料の製造方法。
  8. 【請求項8】 寒天、ゼラチン、アルギン酸ナトリウ
    ム、カラギーナン、ジェランガム、グルコマンナン、カ
    ードランからなる群より選ばれる1種または2種以上の
    高分子を含まないO/W型乳化物を泡立て、泡立てた基
    剤に該高分子を混合し、充填することを特徴とするホイ
    ップドO/W型乳化化粧料の製造方法。
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