JP4092222B2 - 多次元型液体クロマトグラフ分析装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、生化学分析や生体試料分析も含め、化学分析に広く用いられる液体クロマトグラフ分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液体クロマトグラフィーは、化学や生物、生化学、環境その他多岐にわたる分野の試料分析に用いられる分離方法である。液体クロマトグラフィーに於ける分離モードには様々なものがあるが、一般的には順相、逆相、吸着、イオン交換、サイズ排除クロマトグラフィーなどが用いられている。通常はこれらの中の一の分離モードのみを用いた液体クロマトグラフ分析装置により分析が行われている。しかし、二又はそれ以上の全く機構が異なる分離モードを組み合わせれば、多分離モードの分離性能により複雑な試料混合物も分離することが可能である。
【0003】
一般的には、一の液体クロマトグラフ装置に於ける移動相の流路およびその制御機構は、単一である。即ち、二以上の異なる系統の固定相カラム (以下、単に「カラム」と言う) が使用されていても移動相は一系統であったり、二以上の移動相が切替えバルブ等の機構とともに用いられる場合でも、カラムは一系統である。
あるいは、被分析試料を第一のカラムで分離溶出させた後、一旦捕集し、その後引き続き、第二の移動相と第二のカラムからなる第二の分離装置に再度注入するという手作業操作 (以下、「バッチ処理」と言う) を行う場合もある。この場合、第一の装置からの溶出に用いられた移動相溶液が第二の装置に適合しない時には、このバッチ処理工程に脱塩、濃縮その他の処理工程を加えなければならない。
【0004】
生体試料もしくは臨床分析試料である場合、通常その試料基質はきわめて複雑であり、単一系統の移動相およびカラムの組み合わせからなるクロマトグラフ装置では、被分析試料の分離が必ずしも十分とは言えない。
【0005】
二以上のクロマトグラフ装置を独立して用い、被分析試料の捕集と再注入を行うバッチ処理法では、自動分離分析を行うことは困難である。さらに該被分析試料の捕集の際に試料が一部無駄になるといった欠点や、バッチ処理工程が複雑になり利便性が無いなどの欠点がある。
【0006】
そこで、例えばイオン交換モードと逆相モードというように全く機構が異なる分離モードを組み合わせて使用すれば、被分析試料と夾雑物とをより精度よく分離することが可能であると考えられる。
しかしながら、一般的な液体クロマトグラフ装置は一系統の流路しか有さないため、複数のカラムと移動相を組み合わせた複数系統の独立した分離モードを組み合わせて用いるためには、流路構成を工夫する必要がある。
【0007】
これまでに、複数のカラムと移動相を組み合わせた二系統以上の分離モードで分析が可能な液体クロマトグラフ分析装置がいくつか公表されている。
【0008】
例えば、非特許文献1には、第一カラムから溶出してきた被分析試料溶液を切替えバルブ上の二つの小さな試料管に溜め込み捕集する方法が記載されている。この方法ではこれらの試料管を交互に切替えながら片方の試料管での被分析試料の捕集、他方の試料管から第二カラムへの被分析試料の注入を行うようになっている。
【0009】
非特許文献2には、生物分析をよりよく行うために、一の濃縮カラムを有する液体クロマトグラフ分析装置を使用した方法が記載されている。
【0010】
非特許文献3および4には似たような技術が開示されている。これらには、第一カラムからの溶出液を直接第二カラムに注入する方法が記載されている。この方法では、第一カラムから溶出した被分析試料の保持、ならびに保持した被分析試料を溶出し第二カラムへ注入する操作に対して、カラム切替バルブに取り付けられた二つのそれぞれ独立した第二カラムを交互に切替えて使用する。
【0011】
非特許文献5には、第一カラムと第二カラムを連続的に接続した方法が記載されている。この方法では、第一移動相と第二移動相は独立して第一カラムおよび第二カラムに送液される。
【0012】
【非特許文献1】
グレゴリー・ジェイ・オピテック(Gregory J.Opiteck)他, 「アナリティカル・ケミストリー(Analytical Chemistry),(米国), 69, 1997年, pp.1518-1525
【非特許文献2】
マイケル・ティー・デイビス(Michael T.Davis)他,「ジャーナル・オブ・クロマトグラフィー・ビー(Journal of Chromatography B)」,(米国), B752, 2001年, pp.281-291
【非特許文献3】
ケー・ワグナー(K.Wagner)他,「ジャーナル・オブ・クロマトグラフィー・エイ(Journal of Chromatography A)」,(米国), A893, 2000年, pp.293-305
【非特許文献4】
グレゴリー・ジェイ・オピテック(Gregory J.Opiteck)他, 「アナリティカル・バイオケミストリー(Analytical Biochemistry),(米国), 258, 1998年,
pp.349-361
【非特許文献5】
アンドリュー・ジェイ・リンク(Andrew.J.Link)他,「ネイチャー・バイオテクノロジー(Nature Biotechnology)」,(英国),17, 1999, pp.676-682
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
従来の、カラムもしくは移動相の少なくとも一方が一系統である液体クロマトグラフ分析装置では、混合物試料の分離が不十分になることが多い。特に、生化学分析や生体試料分析の場合は試料の混合状態が複雑であるため、十分な分離を行うことが困難である。
【0014】
非特許文献1に記載の方法は、試料管の死容量が第二カラムでの分離に悪影響を及ぼす。更に、濃縮カラムが使用されないため、脱塩を行うことができない。
【0015】
また、二系統以上の分離モードを有する液体クロマトグラフ分析装置であっても、非特許文献2に記載の方法のように濃縮カラムが一本である場合、非特許文献2のように3つという少ない溶出バンドしか有さないような試料の分析には適している。しかし、多くの溶出バンドを有する試料である場合には、第一カラムからの溶出液の一部を保持させることは可能であっても、第一カラムから溶出する複数の被分析試料を複数の濃縮カラムに連続的に分画するように保持させることが出来ないため、利便性に欠ける。この例に於ける三つの被分析試料を含む溶出バンドは、各々が独立して二次分析の直前に保持されている。このため、たとえ被分析試料が複数の溶出バンドとして一次分析部で分離されていたとしても、廃液側へ誤溶出したり、第一カラムで保持し続けている試料が誤溶出されることが無いように、二次分析部側で分析が行われている間は、第一移動相の送液を停止しておくか、あるいは溶出力の無い移動相を第一移動相として用いる必要がある。
【0016】
非特許文献3および4に記載の方法では、二つの第二カラムを保持および二次分離に用いるため、二つの第二カラム相互間の特性差の影響を無くすことが困難である。このため、最終的な結果に影響が生じるばかりでなく、再現性を低下させる要因となり得る。また、各々の第二カラムは第一カラムに対して高い背圧を有するため、第一カラムの寿命および性能が低下する可能性がある。
【0017】
非特許文献5に記載の方法では、流路構成上、一次分析部および二次分析部が独立した経路を有さない。
【0018】
また、多系統の分離モードを備える上記液体クロマトグラフ分析装置に共通する問題点として、例えば第一カラムからの溶出液に塩を含む緩衝溶液が含まれている場合であっても、第二カラムに被分析試料を注入する前に脱塩操作が出来ないということがある。第一分析部では最適の分離を行うために塩を含む緩衝溶液を使用することが多いが、この緩衝溶液は二次分析部に於いて用いる第二の分離モードには適さない。加えて、高感度かつ高選択性を得るために質量分析計が検出器としてしばしば使用されるが、被分析試料もしくは溶出溶液が不揮発性塩を含有する場合、最適条件で分析を行うことが出来ない。これは塩が混入すると、エレクトロスプレーイオン化や質量分析計内への気化イオンの移動を妨げることになるためである。
【0019】
本発明はこのような課題を解決するために成されたものであり、その目的とするところは、従来は分離が困難であった生体試料のような複雑な混合試料に対しても高い分離能力を示す、自動的に分析を行うことが可能な、多次元の分析部を有する液体クロマトグラフ分析装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
複雑な混合物試料を分離することが出来る多次元型液体クロマトグラフ分析装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために成された本発明に係る多次元型液体クロマトグラフ分析装置は、以下のものを備えることを特徴とする多次元型液体クロマトグラフ装置である。
a)二以上の分析部。 各分析部は、個別に移動相と分析カラムを有し、それぞれ独立に該カラムへの該移動相の送液を制御する。
b)前記カラムから溶出する移動相中の被分析試料を保持する複数の濃縮カラム。
c)前記カラムから溶出する被分析試料の前記濃縮カラムへの注入と、前記移動相の廃棄とを切替える切替機構。
d)各濃縮カラムに保持された被分析試料を溶出し、オンラインで第二の分析カラムに注入する機構。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明に係る液体クロマトグラフ分析装置は、独立した分析部を二以上備えた、多次元型液体クロマトグラフ分析装置である。即ち、各分析部が個別に移動相と分析カラムを有し、それぞれ独立に該移動相の該カラムへの送液を制御する、二以上の分析部を有する。また、本発明に係る装置は、前記カラムから溶出する移動相中の被分析試料を保持する複数の濃縮カラムを有する。更に、本発明に係る装置は、前記カラムから溶出する被分析試料の前記濃縮カラムへの注入と、前記移動相の廃棄とを切替える切替機構や、濃縮カラムに保持された分析試料を溶出させたり、各濃縮カラムに保持された被分析試料を溶出し、オンラインで第二の分析カラムに注入する機構を有する。
【0022】
本発明に係る液体クロマトグラフ分析装置は、第二カラム(三以上の分析カラムを有する三以上の分析部を有する場合は最終カラム)から溶出する分離された分析試料を検出する手段を更に備えていてもよい。
【0023】
更に、本発明に係る液体クロマトグラフ分析装置は、第一カラム(三以上の分析カラムを有する三以上の分析部を有する場合は中間の分析部にあるカラム)から溶出する分離された分析試料を検出する手段を備えていてもよい。
【0024】
更に、本発明に係る液体クロマトグラフ分析装置は、他の装置システムから独立して設置された、脱塩のための手段を備えていてもよい。脱塩は、各々の濃縮カラムに分析試料が保持された後、次の分離を行うカラムに注入される前に行われ、他の移動相の溶媒とは異なる溶媒が用いられる。
【0025】
試料の注入や脱塩工程を含むこれらのすべての工程は、無人で自動的に、かつ連続して、分析途中での操作なしに行われる。また、本発明に係る装置を使用すれば、多くの被分析試料を所定の手順で連続的に分析することが出来る。これにより、多検体かつ各々が複雑な混合試料であってもスループットを向上させることが可能となり、経済的に有利となる。
【0026】
図1および図2は、本発明に係る液体クロマトグラフ分析装置の構成の第一実施形態を示したものである。図6はこの装置を使用した場合の分析工程の操作のタイムチャートを示したものである。図1および図2に示されたように、本実施形態に於ける装置は、第一カラム6および第一移動相を有する一次分析部26、第二カラム24および第二移動相を有する二次分析部27、切替バルブ12,13、ロータリーバルブ14および複数の濃縮カラム15〜20を有する試料保持部28を備える。更に、脱塩を行うための脱塩溶媒送液部29を備える。
【0027】
本発明に係る液体クロマトグラフ分析装置各部の機構および作用について、以下に詳細に説明する。
【0028】
一次分析部26に於いては、第一移動相A成分(1−A)および第一移動相B成分(1−B)が、それぞれの移動相溜め1a,1bから独立に脱気装置2a,2bを経由して送液ポンプ3a,3bに送られる。一般的に、二液系あるいはそれ以上のグラジエント溶出法が、本発明の主な被分析対象成分を分析する際に利用される。即ち、本発明に係る装置は、二液系グラジエント溶出法に関する機構を有する。移動相A(1−A)および移動相B(1−B)はグラジエントミキサ4で混合され、インジェクタ5を経由して第一カラム6へ送られる。自動的に試料の注入が行える自動サンプラもしくは手動インジェクタをインジェクタ5として使用することが出来る。
【0029】
カラム6から溶出する被分析試料を含有する溶出液は、第一検出器7を経由して試料保持部28の切替バルブ13に送られる。必要により、検出器7として、紫外可視検出器に代表される非破壊型検出器を用いることが可能である。
【0030】
二次分析部の第二移動相A成分(2−A)および第二移動相B成分(2−B)は、それぞれ独立して、それぞれの移動相溜め8a,8bから脱気装置9a,9bを経由して送液ポンプ10a,10bに送られる。第二移動相A成分(2−A)および第二移動相B成分(2−B)は、第一移動相と同様に、グラジエントミキサ11で混合される。その後第二移動相は、切替バルブ12を経由して第二カラム24へ送られる。
【0031】
カラム24から溶出する被分析試料を含有する溶出液は、第二検出器25へ送られる。高感度と高選択性を有し、かつ被分析試料の化学構造に基づく検出が可能なことから、多くの場合、エレクトロスプレーイオン化質量分析計が第二検出器25として使用される。
【0032】
試料保持部28は、切替バルブ12,13,14および濃縮カラム15,16,17,18,19,20を有する。保持、脱塩もしくは第二カラム24への溶出に対して、図6のタイムチャートに示された、各バルブ毎の時間ラインに基づく時刻にそれぞれのバルブの切替えが行われ、各バルブ上の一のポートが選択される。時間ライン53は切替バルブ13に対応し、時間ライン54は切替バルブ12に対応する。ロータリーバルブ14は、時間ライン上に示された41から52の各々の時間区間で逐次回転され切替えられる。
【0033】
切替バルブ12,13のそれぞれのポートは図1の点線のように接続される。図6に於ける時間ライン53および54に於いて点線で示された時間区間では、切替バルブ12,13のそれぞれのポートは、図1に於いて切替バルブ12,13上で点線により示された流路位置に接続されている。この間、ロータリーバルブ14のポートは、被分析試料がインジェクタ5に於いて注入された直後に、R1-R1'を接続する位置に接続される。このことは、カラム6からの溶出液は、切替バルブ13のポートA3および (点線で示した流路を経由して) A4を通り、ロータリーバルブ14の (濃縮カラム15の直前の) ポートR1、(濃縮カラム直後の) ポートR1'に接続された濃縮カラム15に送られることを意味する。その後、溶出液は、切替バルブ12のポートB2,B1から廃液部1へ送られる。この工程は、図6のタイムチャートに於いて41で示した時間区間に行われる。
【0034】
図2に示すように、ロータリーバルブ14のペアになったポートは、段階的グラジエント濃度(第一移動相B成分の濃度)が次の段階へと進むと同時に、R2-R2',R3-R3'…のように順次切替えられる。即ち、例えば、ロータリーバルブ14のR1-R1'のペアのポートは、次の42として示した時間区分にR2-R2'に切替えられる。第一カラム6から溶出した被分析試料は、その際、濃縮カラム16に保持されることとなる。ここで、濃縮カラム15に保持される被分析試料と濃縮カラム16に保持される被分析試料とは、第一カラム6での保持時間が異なる。他の言い方をすれば、濃縮カラム15(前者)に保持される被分析試料は、濃縮カラム16(後者)に保持される被分析試料とは、第一カラム6に於ける分離特性が異なるものである。
【0035】
以上のように、ステップグラジエント溶液の濃度が変更されるのに伴い、ポートは順次切替えられ、第一カラム6で異なる保持時間を有する被分析試料が、第一カラム6から溶出した後、順次濃縮カラム17,18,19,20に保持される。多くのフラクションを有する場合であっても、以上のような工程で、多分画型フラクションコレクタのように、第一カラムから溶出されるほぼすべての被分析試料は6個の濃縮カラム15〜20に保持される。
【0036】
同じ時間 (図6に於ける41〜46の時間)、第二移動相は切替バルブ12に於ける点線の流路で接続されたポートB3-B4を経由し、第二カラム24に送られる。断続的に第二カラム24への第二移動相の送液が行われることにより、第二カラム24は常に平衡状態が維持される。また、同じ時間、脱塩溶媒は溶液溜め21から脱気装置22を経由して、送液ポンプ23へ送液される。脱塩溶媒は更に切替バルブ12の点線の流路で接続されたポートB6-B5に送られ、切替バルブ13のポートA5-A6-A2-A1を経由して、廃液部2へ送られる。
【0037】
最終的に濃縮カラムでの保持工程が終了すると、切替バルブ13の位置は図6の時間ライン53に於いて二重線で示した時間には、切替バルブ13は図1の該バルブ13上で二重線で示した流路に接続される。ロータリーバルブ14は、47で示した時間区間が開始すると同時に、R1-R1'のペアとなるように切替えられる。もはや被分析試料を含有しない第一カラム6からの溶出液は、この時、切替バルブ13の二重線で結ばれたポートA3-A2-A6-A1を経由して、廃液部2へ排出される。一方、図6に示す脱塩段階の56で示された時間区間、図1に示す脱塩溶媒は切替バルブ12の点線で結ばれたポートB6-B5および切替バルブ13の二重線で結ばれたポートA5-A4、ロータリーバルブ14のポートR1を経由して濃縮カラム15に送液される。濃縮カラム脱塩洗浄後はロータリーバルブ14のポートR1'、切替バルブ12の点線で結ばれたポートB2-B1を経由して、廃液部1へ排出される。この工程では、塩のみが脱塩溶媒とともに濃縮カラム15から溶出し、システムから排出される。濃縮カラム15での脱塩は、時間ラインの56で示された時間区間に行われる。
【0038】
脱塩工程後、切替バルブ12の位置は、時間ライン54に於いて二重線で示された時間区間に、図1の該切替バルブ12上で二重線で示した流路に接続されるように切替えられる。即ち、第二移動相は切替バルブ12のポートB3-B2からロータリーバルブ14のポートR1'、濃縮カラム15、ロータリーバルブ14のポートR1、切替バルブ13のポートA4-A5、切替バルブ12のポートB5-B4を経由して、第二カラム24に送られる。
【0039】
この際、濃縮カラム15を経た被分析試料の流れは、濃縮カラムでの保持工程とは逆の流れとなり、濃縮カラム15で保持された被分析試料は第二カラム24に注入される。第二カラム24に於ける被分析試料の分離は、57で示された時間区間に行われ、第二移動相のグラジエントプログラムは、これと同じ57で示された時間区間に実行される。なお、脱塩溶媒はこの間、切替バルブ12のポートB6-B1を経由して廃液部1へ排出される。
【0040】
48で示された時間区間の始めに、ロータリーバルブ14のポートはR2-R2'に切替えられる。その後、58で示した時間区間に、濃縮カラム16に対して脱塩処理が行われ、その後、第二カラム24へ被分析試料が注入される。第二カラム24に於ける分離は、濃縮カラム15で行われたのと同様にして、59で示された時間区間に於いて行われる。
【0041】
同様の工程が、濃縮カラム17に対しては49で示された時間区間に行われ、濃縮カラム18に対しては50で示した時間区間に、濃縮カラム19に対しては51で示した時間区間に、濃縮カラム20に対しては52で示した時間区間にそれぞれ行われる。このようにして、各々の濃縮カラムに保持された被分析試料に対するクロマトグラムがすべて別々に得られる。
【0042】
本発明に係る多次元液体クロマトグラフ分析装置に於いては、被分析試料の分画が複数になる場合であっても、複数の濃縮カラムを用いることにより、第一カラム6から溶出するほぼすべての被分析試料を複数の分画として保持させることが可能であって、その後自動的に第二カラム24へ被分析試料を注入することが出来る。
【0043】
更に、脱塩処理により、塩の析出による感度低下を引き起こすことなく、質量分析計を検出器25として、第二カラム24に直接接続して用いることが可能である。 第一移動相および第二移動相双方とも連続して送液しているため、常時、第一カラムおよび第二カラム双方とも平衡状態が維持されている。この結果、被分析試料の分析精度を向上させ、各々のカラム寿命も延ばすことが可能となる。
【0044】
また、本発明に係る液体クロマトグラフ分析装置では、二次分析部の第二カラム24には単独のカラムを用いる。このため、第二カラムとして2本のカラムを交互に切替えて使用する場合のように、カラム間での保持時間や分離性能の差異による悪影響はない。通常、液体クロマトグラフ分析装置には常に一定の分析性能が要求される。本発明に係る装置に於いては、各々の濃縮カラムが異なる性能を有していても、濃縮カラムの長さおよび体積は通常の分析カラムに比べてずっと小さいため、濃縮カラムの性能差により影響が生じることはほとんど考えられない。また、濃縮カラムの第一カラムに対する背圧は第一カラムが第二カラムに直接接続される機構の場合と比べて非常に小さいという点も、従来の多系統を有する液体クロマトグラフ装置に比べ有利な点である。
【0045】
そして最も重要なことは、これらの工程は連続的かつ自動的に分析が行われるということである。これらの工程は自動的に行われ、分析途中に於ける人手による操作を必要としないため、複雑な分析試料であっても自動分析によりスループットを向上させることが可能であり、経済的にも有利である。
【0046】
なお、三以上の分析部を有する多次元液体クロマトグラフ分析装置の場合であっても、その構成は上記の二次元液体クロマトグラフ分析装置と同様である。即ち、図1に於ける第二カラム24からの溶出液が複数の濃縮カラムに保持され、次の分析部のカラムに溶出されて分析が行われるように、更なる濃縮カラム、分析カラム、切替バルブ、およびロータリーバルブを備える。また、分析段階に応じて移動相が所定の流路をとるように、それぞれの切替バルブおよびロータリーバルブの位置の切替制御が行われる。
【0047】
図3および図4は本発明の第二番目および第三番目の実施形態を示したものである。図3に示したように、二つの6ポート2ポジション切替バルブ30および31を組み合わせるか、もしくは、図4に示された、6ポート2ポジション切替バルブ32および7ポートマニフォールド33を組み合わせて、ロータリーバルブの代わりに、同じ目的で使用することが出来る。
【0048】
図3は、ロータリーバルブ14に代えて、二つの6ポート2ポジション切替バルブ30と31を組み合わせた例を示している。6ポート2ポジション切替バルブ30の各ポートP1,P2,P3,P4,P5,P6がそれぞれロータリーバルブのポートR1,R2,R3,R4,R5,R6に相当し、6ポート2ポジション切替バルブ31の各ポートP1',P2',P3',P4',P5',P6'がそれぞれロータリーバルブのポートR1',R2',R3',R4',R5',R6'に相当する。ロータリーバルブ14のR1-R1'の代わりに各々の6ポート2ポジション切替バルブ30および31のP1-P1'の組み合わせが本発明の第一実施例と同様の機能を果たすために使用され、その他のポートの組み合わせも同様にして使用される。この第二実施例が使用される場合、本明細書の各段落中のR1からR6およびR1'からR6'のそれぞれの文字は、P1からP6およびP1'からP6'と読み替える。
【0049】
図4は、ロータリーバルブ14に代えて、6ポート2ポジション切替バルブ32と7ポートマニフォールド33の組み合わせた例を示している。6ポート2ポジション切替バルブ32の各ポートQ1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6がそれぞれロータリーバルブ14のポートR1,R2,R3,R4,R5,R6に相当し、7ポートマニフォールド33に於ける各ポートQ1',Q2',Q3',Q4',Q5',Q6'がそれぞれロータリーバルブ14のポートR1',R2',R3',R4',R5',R6'に相当する。ロータリーバルブ14のR1-R1'の代わりに6ポート2ポジション切替バルブ32および7ポートマニフォールド33のQ1-Q1'の組み合わせが本発明の第一実施例と同様の機能を果たすために使用され、その他のポートの組み合わせも同様にして使用される。しかし、この組み合わせの場合、マニフォールド33のQ1'からQ6'のすべてのポートが、常にマニフォールド33の中心にある7番目のポートQ7'と接続されているため、6ポート2ポジション切替バルブ32の制御のみを行えばよい。この第三実施例が使用される場合、本明細書の各段落中のR1からR6およびR1'からR6'のそれぞれの文字は、Q1からQ6およびQ1'からQ6'と読み替える。
【0050】
図5に、本発明の第四番目の実施形態を示す。脱塩もしくはその他の溶媒を変更出来るような機能を設けるために、図1に示した第二移動相に加えて、図5に示した3-Aおよび3-Bで示される移動相を、第二分析部の流路を洗浄する、あるいは、第二カラムから第二移動相とは異なる溶媒で溶出させる必要がある場合等に用いる第三溶媒送液部を追加することが可能である。 この場合、第三移動相は第二移動相とは異なっていても良い。溶液溜め34a,34b,脱気装置35a,35b,送液ポンプ36a,36b、グラジエントミキサ37、および、移動相選択バルブ38から成る追加の送液部を使用することが出来る。
【0051】
なお、本発明に係る装置に使用される装置、部品、技術に関しては、バルコ社(Valco Instruments Co.Inc.)の14ポートロータリーバルブ、島津製作所のLC-VPシリーズ、ミクローム・バイオリソース社(Michrom BioResource,Inc.)の濃縮カラムに使用されるキャップトラップ(Cap Trap)のカタログを参照することが出来る。
【0052】
【発明の効果】
複数系統のカラムと移動相の組み合わせ、即ち、複数の分離モードを用いた多次元型液体クロマトグラフ装置により、従来は分離の困難であった生体試料のような複雑な混合試料の分離分析が可能となった。
また、本発明に係る液体クロマトグラフ装置によれば、人が立ち会うことなく、試料の注入から脱塩処理、分離検出までのすべての工程を一度の操作で連続的に行うことが出来る。
【0053】
【実施例】
本発明の内容を更に明確にするために、本発明に係る装置を用いて分析を行った例を以下に示す。
【0054】
生化学分析を行った以下の例は、酵素で分解したタンパク質の混合物の分離を行った例である。試料は、代表的なタンパク質であるベータカゼイン、ミオグロビン、牛血清アルブミンを混合し、消化酵素であるトリプシンにより消化した試料である。通常、このようなタンパク質混合試料をトリプシンにより消化した試料では、構成ペプチドの断片が多数出現することが知られている。このため、この混合試料の一次元クロマトグラフ分析に於ける各々のピークは、多くの被分析成分を含有することとなり、混合試料中の各々の被分析成分を区別することは困難である。そのため、このような試料を本発明に係る多次元クロマトグラフ分離分析装置の性能を示すのに適した試料として選択した。
【0055】
装置は以下のような所定のサブパーツから成る。
【0056】
一次分析部26は以下に示された構成部品から成る。
【0057】
第一移動相A成分(1−A)を溶液溜め1aに満たし、第一移動相B成分(1−B)を溶液溜め1bに満たした。移動相中の空気を抜くために脱気装置2a,2b(島津製作所製:DGU-14A)を使用した。第一移動相A成分(1−A)および第一移動相B成分(1−B)はそれぞれ送液ポンプ3a,3b(島津製作所製:LC-10ADvp)を用いて送液され、所定量の溶液を送液するグラジエントミキサ4(島津製作所製:グラジエントミキサ)を経由してインジェクタ5に送られた。第一カラム6からの溶出液をモニタする際、必要に応じて第一検出器7として、非破壊で分析試料の検出が可能な紫外線検出器(島津製作所製:SPD-10A(V)vp)を使用した。
【0058】
ほぼすべての被分析ペプチドは第一カラム6から溶出し、6個の濃縮カラム15〜20(ミクローム・バイオリソース社製:ペプチドキャップトラップ)のいずれか一つに保持された。これらの濃縮カラムのいずれかに保持されるため、第一カラム6から溶出してきた被分析試料を確認する目的で、第一検出器7を常時使用することは必ずしも必要ではない。(実際、第一検出器7は、最初に分析条件を決定する際、および、その確認のための試運転の際にしか使用しなかった。)
【0059】
二次分析部27は以下に示された構成部品から成る。
【0060】
第二移動相A成分(2−A)を溶液溜め8aに満たし、第二移動相B成分(2−B)を溶液溜め8bに満たした。一次分析部と同様、移動相中の空気を抜くために脱気装置9a,9b(島津製作所製:DGU-14A)を使用した。第二移動相A成分およびB成分はそれぞれ送液ポンプ10a,10b(島津製作所製:LC-10ADvp)を用いて送液され、所定量の溶液を送液するグラジエントミキサ11(島津製作所製:グラジエントミキサ)に送られた。
【0061】
試料保持部28は以下に示された構成部品から成る。
【0062】
先に述べた6個の濃縮カラム15〜20に加え、切替バルブ12,13として二つの6ポート2ポジション切替バルブ(島津製作所製:FCV-12AH)用い、ロータリーバルブ14として14ポートロータリーバルブ(バルコ社製:ST 6ポジションバルブ)を用いた。
【0063】
更に、第二検出器25として、エレクトロスプレーイオントラップ質量分析計(サーモフィニガン社製:LCQ)を用いた。
【0064】
脱塩溶媒送液部29は以下に示された構成部品から成る。
【0065】
溶液溜め21に脱塩溶媒を満たし、脱気装置22(島津製作所製:DGU-14A)を経由して、送液ポンプ23(島津製作所製:LC-10ADvp)により切替バルブ12に送液した。
【0066】
移動相、カラムおよびクロマトグラフィー条件は以下の通りである。
【0067】
第一カラム6:イオン交換カラムであるポリスルホエチルA(ポリエルシー社製:ポリスルホエチルA(50×1mm,5μm,200Å))
第一移動相:
溶液溜め1a中の溶媒A(1−A):10mMギ酸/硫酸アンモニウム緩衝溶液pH4.0
溶液溜め1b中の溶媒B(1−B):100mMの硫酸アンモニウムを含有する溶媒A
ステップグラジエントプログラム:
溶媒Bを1%,10%,20%,30%,50%,99%を溶媒Aに加えたステップグラジエント溶液を各々5分ずつ使用。
移動相流量:80μL/min
分析温度:40℃
【0068】
第二カラム24:逆相分配カラムであるベータベーシックC-18(サーモ・ハイパーシル・キーストーン社製:ベータベーシック C-18(0.3mm×100mm,5μm,150Å))
第二移動相:
溶液溜め8a中の溶媒A(2−A):水/アセトニトリル/ギ酸=95/5/0.1(v/v)混合溶液
溶液溜め8b中の溶媒B(2−B):水/アセトニトリル/ギ酸=20/80/0.1(v/v)混合溶液
グラジエントプログラム:
溶媒B 10%−60%(分析開始時−30分)
60%−80%(30分−35分)
80%(35分−40分)
移動相流量:10μL/min
分析温度:40℃
【0069】
濃縮カラム15〜20:ペプチドキャップトラップ(ミクローム・バイオリソース社製:ペプチドキャップトラップ(0.5mm×2mm,0.5μL))
脱塩溶媒:水/ギ酸=100/0.1(v/v)
流量:80μL/min、時間:4.5分
【0070】
以下に、この試料分析の詳細について段階毎に説明する。
【0071】
(ステップ1)
試料溶液をインジェクタ5により第一カラム6に注入した。試料注入直後は切替バルブ12,13の位置を図1および2に点線で示された流路をとるように切替え、ロータリーバルブ14の位置はR1-R1'のポートが選択されるようにした。このように切替えることにより、第一カラム6からの溶出液が、切替バルブ13のポートA3およびA4、ロータリーバルブ14のR1ポートを経由して、濃縮カラム15に注入された。その後、溶液は濃縮カラム15からロータリーバルブ14のR1'、切替バルブ12のB1およびB2を経由して廃液部1に送られた。この間、第一移動相のグラジエント溶液の濃度(溶媒Bの濃度)は1%、即ち、1mM硫酸アンモニウム溶液であった。分析開始後5分間に1mM硫酸アンモニウム溶液により第一移動相から溶出した被分析試料は、濃縮カラム15に保持された。
【0072】
(ステップ2)
次に、第一移動相のグラジエント溶液の濃度(溶媒Bの濃度)が10%、即ち、10mM硫酸アンモニウム溶液になったとき、ロータリーバルブ14の位置をR2-R2'に切替えた。この間、10mM硫酸アンモニウム溶液により第一移動相から溶出した被分析試料は、濃縮カラム16に保持された。
【0073】
即ち、濃縮カラム15に保持された被分析試料とは第一カラム6でのイオン交換的保持挙動が異なる被分析試料が、濃縮カラム16に保持された。
【0074】
(ステップ3)
同様にして、第一移動相のグラジエント溶液の濃度(溶媒Bの濃度)は5分毎に20%(20mM硫酸アンモニウム溶液)、30%(30mM硫酸アンモニウム溶液)、50%(50mM硫酸アンモニウム溶液)、99%(99mM硫酸アンモニウム溶液)と増加した。この間に、時間ライン上の43から46で示した時間区間毎に、連続的にロータリーバルブ14の位置はR3-R3'、R4-R4'、R5-R5'、R6-R6'となるように切替えられた。
【0075】
その結果、第一移動相でのイオン交換的保持挙動が異なる試料が、濃縮カラム15〜20に保持された。この工程により、複数の分画を有する被分析試料を、カラム6から溶出した各々の被分析試料毎に段階的に保持させることが可能となった。
【0076】
濃縮カラムに於ける保持工程が行われている間、第二カラムへ継続して第二移動相を流すことにより、二次分析部に於ける平衡状態を維持した。
【0077】
脱塩溶媒は、溶液溜め21から脱気装置22を経由して、送液ポンプ23へ送られた。この後、脱塩溶媒は切替バルブ12のポートB6-B5、切替バルブ13のポートA5-A6-A2-A1を経由して、廃液部2へ送られた。
【0078】
(ステップ4)
すべての保持工程の終了後、切替バルブ13の位置は図1および2に於いて二重線で記された流路に切替えられた。また、時間ラインの47で示した時間区間が始まると同時に、ロータリーバルブ14のポートがR1-R1'となるように切替えられた。この時点では残渣試料のみ含有する第一移動相からの溶出液は切替バルブ13のポートA3-A2-A6を通じて廃液部2に排出された。脱塩溶媒は切替バルブ12のB6-B5ポートおよび切替バルブ13のポートA5-A4、ロータリーバルブ14のポート1に送られ、ロータリーバルブ14のポート1'、切替バルブ12のポートB2-B1を経由して廃液部1から排出された。時間ラインの56で示した時間区間(4.5分)には、塩のみが濃縮カラム15から溶出し、装置から排出された。
【0079】
被分析試料は疎水性相互作用で濃縮カラム15に保持されたため、この脱塩工程では、濃縮カラム15に保持された被分析試料はカラムに保持されたままになっている。原理的には、有機溶媒を含まない水系脱塩溶媒により、保持された被分析試料が濃縮カラムから溶出することはほとんどない。
【0080】
(ステップ5)
切替バルブ12の位置は脱塩操作の後、時間ライン54に於いて57で示した時間区間の間、図1の切替バルブ12に於いて二重線で示されたような流路接続に切替えられた。第二移動相は切替バルブ12のポートB3-B2、ロータリーバルブ14のポートR1'、濃縮カラム15、ロータリーバルブ14のポートR1、切替バルブ13のポートA4-A5、切替バルブ12のポートB5-B4を経由して、第二カラム24に注入された。
【0081】
濃縮カラム15を通じた移動相は、それまでとは反対の流路をとった。即ち、濃縮カラム15に保持された被分析試料は、上述とは逆向きの流れで濃縮カラムから溶出され、第二カラム24に注入された。
【0082】
第二移動相は濃縮カラム15から分析試料を溶出させ、第二カラム24に注入するのに十分な溶出力がある。時間ラインの57で示した時間区間に、第二カラム24での被分析試料の分離は行われた。第二移動相に於けるグラジエントプログラムは、あらかじめ図6の軸40で示されたように設定された。逆相モードの疎水性相互作用に基づき、グラジエント溶出プログラムに従って、分析試料の分離を行った。脱塩溶媒は切替バルブ12のポートB6-B1を経由して、廃液部2へ同時に排出された。
【0083】
第二カラム24で分離された被分析試料は、イオントラップ型質量分析計25へ導かれ、エレクトロスプレーイオン化法によりイオン化された。検出器から得られた出力波形は、強度と保持時間の関数として得られ、この波形は質量スペクトルに基づく再構築クロマトグラムとしてプロットすることが出来る。
【0084】
濃縮カラム15で保持された被分析試料の再構築イオンクロマトグラムは、図7の68で示した通りである。このクロマトグラムに於ける各々のピークの大きさは被分析試料の含有量に依存している。
【0085】
(ステップ6)
時間ラインの48,49,50,51,52で示した各々の時間区間に於いて、同様の工程がそれぞれ繰り返し行われた。ロータリーバルブ14の位置をR2-R2'とし、(10mMの硫酸アンモニウム含有溶液により第一カラム6から溶出した被分析試料である)濃縮カラム16で保持された被分析試料の分析を、ステップ4で説明したのと同様の方法で、脱塩操作も含めて行った。その結果、図7に於いて69で示されるクロマトグラムが得られた。次に、(20mMの硫酸アンモニウム含有溶液により第一カラム6から溶出した被分析試料である)濃縮カラム17で保持された被分析試料の分析を行い、図7の70で示されるクロマトグラムが得られた。(30mMの硫酸アンモニウム含有溶液により第一カラム6から溶出した被分析試料である)濃縮カラム18で保持された被分析試料の分析では、図7に於いて71で示されるクロマトグラムが得られた。(50mMの硫酸アンモニウム含有溶液により第一カラム6から溶出した被分析試料である)濃縮カラム19で保持された被分析試料の分析では、図7に於いて72で示されるクロマトグラムが得られた。(99mMの硫酸アンモニウム含有溶液により第一カラム6から溶出した被分析試料である)濃縮カラム20で保持された被分析試料の分析では、図7に於いて73で示されるクロマトグラムが得られた。
【0086】
これらのクロマトグラムを比較すると、クロマトグラム上似たような保持特性を示す被分析試料がある。しかし、これらは第二カラム24即ち逆相モード上は同様の性質を示すものであるが、イオン交換モードでは異なる保持特性を有する被分析試料であって、本実施例の二の分析部を有する液体クロマトグラフ分析装置により分離が可能となったものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る装置の第一実施形態である多次元型液体クロマトグラフ分析装置の概略装置構成図。
【図2】 図1に於けるロータリーバルブと濃縮カラム部分の概略装置構成図
【図3】 本発明に係る装置の第二実施形態である、ロータリーバルブの代わりに二の6ポート2ポジション切替バルブを組み合わせた送液切替手段を有する多次元型液体クロマトグラフ分析装置の概略装置構成図。
【図4】 本発明に係る装置の第三実施形態である、ロータリーバルブの代わりに6ポート2ポジション切替バルブとマニフォールドを組み合わせた送液切替手段を有する多次元型液体クロマトグラフ分析装置の概略装置構成図。
【図5】 本発明に係る装置の第四実施形態である、一の分析部に対して移動相送液部を複数有する多次元型液体クロマトグラフ分析装置の概略装置構成図。
【図6】 本発明に係る装置を使用した場合の、操作の一連の時間ラインを描いたタイムチャート。
【図7】 本発明に係る装置を使用した結果得られる、タンパク質混合物をトリプシンにより消化した被分析試料のクロマトグラム。
【符号の説明】
1a,1b…溶液溜め
2a,2b…脱気装置
3a,3b…送液ポンプ
4…グラジエントミキサ
5…インジェクタ
6…第一分析カラム
7…第一検出器
8a,8b…溶液溜め
9a,9b…脱気装置
10a,10b…送液ポンプ
11…グラジエントミキサ
12,13…切替バルブ
14…ロータリーバルブ
21…溶液溜め
22…脱気装置
23…送液ポンプ
24…第二分析カラム
25…第二検出器
26…一次分析部
27…二次分析部
28…試料保持部
29…脱塩溶媒送液部
30,31,32…切替バルブ
33…マニフォールド
34a,34b…溶液溜め
35a,35b…脱気装置
36a,36b…送液ポンプ
37…ミキサ
38…移動相選択バルブ
Claims (4)
- 以下のものを備える多次元型液体クロマトグラフ装置。
a)二以上の分析部。 各分析部は、個別に移動相と分析カラムを有し、それぞれ独立に該カラムへの該移動相の送液を制御する。
b)前記カラムから溶出する移動相中の被分析試料を保持する複数の濃縮カラム。
c)前記カラムから溶出する被分析試料の前記濃縮カラムへの注入と、前記移動相の廃棄とを切替える切替機構。
d) 各濃縮カラムに保持された被分析試料を溶出し、オンラインで第二の分析カラムに注入する機構。 - 更に、前記第二の分析カラムから溶出した、又は、三以上の分析カラムを有する三以上の直列システムである場合には最後のカラムから溶出した、分離された被分析試料を検出するシステムを備えることを特徴とする請求項1に記載の多次元型液体クロマトグラフ装置。
- 更に、前記カラムから溶出した、又は、三以上の独立システムと分析カラムを有する場合には中間のカラムから溶出した、分離された被分析試料を検出するシステムを備えることを特徴とする請求項1に記載の多次元型液体クロマトグラフ装置。
- 更に、他のシステムとは独立に設定された脱塩システムを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の多次元型液体クロマトグラフ装置。ここで、この脱塩は各濃縮カラムに被分析試料を保持した後であって次のカラムに注入する前に行われる。また、その脱塩の溶媒は他のいずれの移動相のものとも異なる。
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