JPH07229885A - 試料の自動分離装置 - Google Patents

試料の自動分離装置

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Publication number
JPH07229885A
JPH07229885A JP6019705A JP1970594A JPH07229885A JP H07229885 A JPH07229885 A JP H07229885A JP 6019705 A JP6019705 A JP 6019705A JP 1970594 A JP1970594 A JP 1970594A JP H07229885 A JPH07229885 A JP H07229885A
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JP
Japan
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column
way valve
separation
mobile phase
analysis
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Application number
JP6019705A
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English (en)
Inventor
Misako Hamamura
美砂子 濱村
Koji Onishi
功二 大西
Shigeharu Tanayama
薫晴 棚山
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 1台の試料の自動分離装置で多数の分離分析
モードが選択して出来るように試料を分離する。 【構成】前処理の第一カラムC1と、濃縮用の第二カラ
ムC2と、分析用の第三カラムC3をそれぞれ配管(t
1〜t20)を介して接続し、これら配管に流路切替用
の6台の六方バルブ(V1〜V6)を介設し、かつ、上
記カラムに移動相を送液するポンプ(P1〜P3)を設
け、該ポンプと上記バルブを自動制御することにより多
数の分離分析モードを選択して行えるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、試料の自動分離装置に
関し、生体試料中の薬物および代謝物の分析、環境測定
あるいは天然物、発酵生産物、食品中の目的物を分離分
析するのに用いられるもので、詳しくは、1ないし複数
個のカラムを分析モードに応じて連通状態を切り替える
カラムスイッチングを全自動的に行う分離装置で、該分
離装置にクロマトグラフィー検出器を付設して液体クロ
マトグラフィー装置(LC)として、あるいは、質量分
析計(MS)を付設して液体クロマトグラフィーと質量
分析計を直結した装置(LC/MS)として好適に用い
られ、分析する対象物に応じて選択して採用される1な
いし複数の分析モードを、その前処理および分離分析工
程を含めて、1台の装置において、オンラインでスイッ
チを切り替えることにより、全自動で行えるようにする
ものである。
【0002】
【従来の技術】高速液体クロマトグラフィー装置は、高
性能なカラム充填剤と高感度な検出器が開発されたこと
により、試料の分離分析手段として汎用されており、特
に生体試料において、複雑なマトリックス中の微量の薬
物、およびその代謝物を定量する有力な手段となってい
る。
【0003】しかしながら、例えば、逆相系HPLCカ
ラムに血漿などの生体試料を直接注入した場合には、タ
ンパクの吸着によりカラム圧が上昇し、カラム効率の減
少、カラムライフの減少を生じるため、定量に先立って
タンパク成分の除去、妨害成分の除去を目的とした前処
理の分離が必要となる。上記タンパク成分の除去には有
機溶媒あるいは酸による除タンパク法が用いられてい
る。また、生体試料以外のサンプルにおいても、夾雑物
の除去や目的成分の濃縮を目的とした前処理が必要であ
り、液ー液抽出法などが選択される。しかし、いずれの
前処理法においても、時間と労力が必要であり、また、
精度および再現性の低下の原因となっている。
【0004】そのため、生体試料分析をはじめとする多
くの分析では、試料を直接注入し、不要成分の除去ある
いは濃縮といった前処理を自動的に行うカラムスイッチ
ング法が開発されている。上記カラムスイッチング法
は、試料および分析目的に応じて、前処理分離用カラ
ム、分離及び/或いは濃縮用カラム、分離分析用カラム
からなる複数のカラムの相互の接続状態を切り替えるも
ので、該カラムスイッチング法として、ハートカット法
(以下、HC法と略称する)とバックラッシュ法(以
下、BF法と略称する)の二種の方法が多用されてい
る。上記HC法は前処理カラムで目的成分のピークのみ
をカッテイングし、第一移動相で分析用カラムへ目的成
分を導入する方法であり、上記BF法は、前処理カラム
に目的成分を吸着させ、第二移動相で逆方向から溶出さ
せて分析カラムに目的成分を導入する方法である。ま
た、化合物の質量分析は有機化合物の分子量と構造に関
する分析であり、目的化合物の分離装置と直結して用い
ることが好ましく、この種のLC/MS装置は従来より
提案されている(特開平3−175353号)。しか
し、異種のカラムスイッチングモードを連続的に自動切
替する技術は未だ開発されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記カラムスイッチン
グ法を用いた分析では、前処理カラムに直接試料を注入
できる利点はあるが、従来、異種のカラムスイッチング
法を行うにはカラムの装着部位や配管の組みかえが必要
な装置しか提供されておらず、1台の装置で複数のカラ
ムスイッチング法が自動的に連続して適用できる装置は
提供されていない。しかしながら、対象物の分析におい
ては、対象物の種類に応じて上記HC法、BF法、これ
らHC法あるいはBF法にさらに分離及び/或いは濃縮
過程を加えて分析(HC法→BF法、BF法→BF法)
を行うことが好ましい場合があり、目的対象物に応じて
分析モードが異なる。よって、従来は、採用する分析モ
ードに応じて、その都度、カラムの交換、これらカラム
を接続する配管を組み替える煩雑な作業が必要となって
いる。さらに、高速液体クロマトグラフの検出器の部分
を質量分析計(MS)と直結して分析を行う方法(LC
/MS)を用いた場合、脱塩操作を行う必要があるた
め、その場合においても、クロマトグラフィー装置にお
ける配管およびカラムを組み替えが必要となる。
【0006】このように、一つの分析モードから他の一
つの分析モードに変える場合、装置の配管、カラムを取
り替える必要があり、極めて煩雑な手順と労力と時間と
が必要となり、コスト面およびスペース面から問題であ
った。
【0007】本発明は、上記した問題に鑑みてなされた
もので、複数の分析モードにおける前処理−分離分析、
あるいは、前処理−分離/濃縮−分離分析をオンライン
で自動的に切り替えて行え、多種のカラムスイッチング
法を用いる場合に好適に利用できる試料の自動分離装置
(名称「FAMAS」)を提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、請求項1で、第一カラム、第二カラムお
よび第三カラムと、上記第一カラム、第二カラム及び第
三カラムを異なる流路で接続する複数の配管と、上記配
管に介設した複数のバルブと、上記第一カラム、第二カ
ラム、第三カラムのうちの少なくとも1つのカラムに移
動相を送液するポンプと、上記バルブの動作を制御する
制御手段とを備え、複数の分析モードのうちから選択さ
れた分析モードとなるように上記第一カラム、第二カラ
ム、第三カラムの連通流路を自動切り替える構成として
いることを特徴とする試料の自動分離装置を提供してい
る。上記第一カラムは主として前処理及び/或いは分離
用として用い、第二カラムは分離及び/或いは濃縮用と
して用い、第三カラムは分離分析用カラムとして用いて
いる。
【0009】また、請求項2で、上記第一カラム、第二
カラム、第三カラムのうちの少なくとも1つのカラムか
らの溶出液を検出する検出手段を備えている請求項1に
記載の試料の自動分離装置を提供している。
【0010】上記検出手段として、上記溶出液のクロマ
トグラムを検出する検出器を用い、上記自動分離装置を
液体クロマトグラフィー装置の試料分離装置として用い
ることが好ましい。(請求項3) 上記検出器としては、液体クロマトグラムを検出できる
ものなら全て適用でき、例えば、紫外可視検出器、蛍光
検出器、示差屈折計、赤外線分光光度計、原子吸光光度
計、光散乱検出器、旋光度検出器、化学発光検出器、誘
導プラズマ発光光度計、電気化学検出器、電導度検出
器、水素炎イオン化検出器、エレクトロンキャプチャー
検出器、磁気共鳴分光器、差圧計のうち少なくとも1つ
を用いることが出来る。(請求項4)
【0011】また、上記検出手段として、質量分析計を
用い、LC/MSに直結した試料分離装置として用いる
こともできる。(請求項5)
【0012】請求項1に記載の試料の自動分離装置は、
具体的には、上記ポンプとして、上記第一カラムに送ら
れ、該第一カラムで試料を目的成分を含む画分と不要成
分とに分離して溶出させる第一移動相を送液する第一ポ
ンプを備えている。(請求項6) また、上記ポンプとして、上記第二カラムに送られて該
第二カラムで目的成分を含む画分を分離及び/或いは濃
縮する第二移動相、あるいは上記第三カラムに送られて
第三カラムで捕捉された目的成分を含む画分を分離して
溶出させる分離分析用第二移動相を送液する第二ポンプ
を備えている。(請求項7) また、上記ポンプとして、上記第三カラムに送られ、第
三カラムで捕捉された目的成分を含む画分を分離する第
三移動相を送液する第三ポンプを備えている。(請求項
8) さらに、上記第二カラム及び第三カラムの入口にマニュ
アルインジェクターなどの試料注入装置を付設すること
が好ましい。(請求項9、請求項10)
【0013】本装置では、簡単な構成で、かつ、全自動
でカラムスイッチング法により、1ないし複数の分離分
析モードを選択して行うため、上記分離装置で使用する
バルブとして、複数の6方バルブを用いている。(請求
項11) 上記バルブとして、上記第一カラムと第一ポンプを接続
する流路に介設し、第一移動相の第一カラムへの導入を
制御している第一6方バルブを備えている。(請求項1
2) また、上記バルブとして、上記第一カラム、第二カラム
および第三カラムと第二ポンプを接続する流路に介設
し、第二移動相のこれらカラムに選択的に導入している
第二6方バルブを備えている。(請求項13) また、上記バルブとして、上記第一カラム、第二カラム
および第三カラムを夫々接続する流路に介設し、第一カ
ラム、第二カラム、第三カラムの連通を制御する第三6
方バルブを備えている。(請求項14) また、上記バルブとして、上記第三カラムおよび第二カ
ラムと第三ポンプとを接続する流路に介設して、第三移
動相を第三カラムあるいは第二カラムに選択的に導入す
る第四6方バルブを備えている。(請求項15) また、上記バルブとして、上記第一、第二、第三ポンプ
と第三カラムとを接続する流路に介設し、第三カラムへ
の移動相の導入を制御している第五6方バルブを備えて
いる。(請求項16) また、上記バルブとして、第三カラムを検出器および廃
棄部に接続する流路に介設している第六6方バルブを備
えている。(請求項17)
【0014】上記第一6方バルブから第六6方バルブは
いずれか1つを用いて、他のバルブは6方バルブに限定
せずに、他の種類のバルブを組み合わせても、上記した
1ないし複数の分離分析モードを選択して行うことは可
能である。よって、本発明の分離装置で使用するバルブ
は、6個の6方バルブに限定されない。
【0015】しかしながら、上記6個の6方バルブを用
いると、バルブの個数を少なくして、請求項23に記載
の10通りの分離分析モードを、効率の良いカラムスイ
ッチング法で選択して行うことができる。即ち、上記分
離装置に用いるバルブとして、第一、第二、第三、第
四、第五および第六6方バルブからなる6台のバルブを
備え、上記第一6方バルブのポートは、第一ポンプ、第
一カラム、第二6方バルブおよび第三6方バルブと配管
を介して夫々接続し、上記第二6方バルブのポートは、
第二ポンプ、第二カラム、第一6方バルブ、第四6方バ
ルブと配管を介して夫々接続し、上記第三6方バルブの
ポートは、第一6方バルブ、第四6方バルブ、第五6方
バルブと配管を介して夫々接続し、上記第四6方バルブ
のポートは、第三ポンプ、第二ポンプ、第二カラム、第
三6方バルブ、第五6方バルブ、廃棄部と配管を介して
夫々接続し、上記第五6方バルブのポートは、第三カラ
ムの両端ポート、第三6方バルブ、第四6方バルブ、第
六6方バルブと配管を介して夫々接続し、上記第六6方
バルブのポートは、第五6方バルブ、検出器、廃棄部と
配管を介して夫々接続することが好ましい。(請求項1
8)尚、上記6個の6方バルブを組み合わせて用いる構
成とした場合、上記第三6方バルブには1組の隣接する
2つのポートを常時連通している短絡通路を設けてい
る。(請求項19)
【0016】また、本発明の試料の自動分離装置では、
上記第1カラムに試料を注入する装置を備えているが、
全自動化を達成するために、上記第一カラムに試料を注
入するオートサンプラーが好ましい。(請求項20、請
求項21)さらに、上記制御手段は、予め選択された1
つの分離分析モードあるいは次々と連続して行うように
選択された分離分析モードの分離手順が入力されたコン
ピュータにより制御され、該コンピュータからの信号に
より上記コントローラを動作して、上記選択された分離
分析モードを全自動で行う構成としている。(請求項2
2)
【0017】本発明の分離装置により選択して行える上
記複数の分離分析モードは、 上記第一移動相により、第一カラムで不要成分を溶出
させた後に目的成分を含む画分を試料の導入方向と同一
方向より溶出させて上記分析用の第三カラムに導入する
ハートカット法(HC法)による分離分析モード; 上記第一カラムで上記第一移動相により目的成分を含
む画分を吸着させた後に第一カラムに試料の導入方向と
逆方向から導入する上記第二移動相により逆方向へ溶出
させて上記第三カラムに導入するバックラッシュ法(B
F法)による分離分析モード; 上記HC法に更に分離及び/或いは濃縮工程を加え
る、即ち、HC法にBFを加える分離分析モード; 上記BF法に更に分離及び/或いは濃縮工程を加え
る、即ち、BF法にBF法を加える分離分析モード; 上記第一カラムの分離状況を確認する分離分析モー
ド; 上記第二カラムの分離状況を確認する分離分析モー
ド; 上記第三カラムの分離状況を確認する分離分析モー
ド; 複数のHC法あるいはHC法とBF法を並行させる分
離分析モード; 上記第一カラムからの溶出液を質量分析計のイオン源
部へ直接全量導入する分離分析モード; 10上記HC法にさらに目的成分の分離、濃縮、脱塩のい
ずれかを行って試料分析計へ導入する分離分析モード のうちの少なくとも2以上を有しており、使用に当たっ
ては少なくとも1つ以上のモードを選択して1回あるい
は複数回連続して行える構成としている。(請求項2
3) 尚、上記から10の10通りの分離分析モードの全部を
行うことができる構成とすることが好ましく、本発明の
試料の自動分離装置は、これら10通りのモードから選
択した分離分析モードを1回ないし次々と連続して行え
る構成としている。(請求項24)
【0018】本発明は、さらに、第一カラムおよび第三
カラムと、上記第一カラムと第三カラムとを異なる流路
で接続する複数の配管と、上記配管に介設した複数のバ
ルブと、上記第一カラムおよび/あるいは第三カラムに
移動相を送液するポンプと、上記第一カラムおよび/あ
るいは第三カラムからの溶出液のクロマトグラムを検出
する検出器と、上記バルブの動作を制御する制御手段と
を備え、複数の分析モードのうちから選択された分離分
析モードとなるように上記第一カラムと第三カラムの連
通流路を自動的に切り替える構成としていることを特徴
とする試料の自動分離装置を提供している。(請求項2
5) 上記第一カラムは主として前処理用として用い、第三カ
ラムは主として分離分析用として用いている。
【0019】上記請求項25に記載の装置は、請求項1
の装置が10通りの分離分析モードを選択して行える構
成としているのに対して、下記の最も多用される2通り
の分離分析モード(HC法、BF法)を選択して、か
つ、選択した分離分析モードを単独であるいは連続して
行える構成としている。(請求項27) 上記第一移動相により、第一カラムで不要成分を溶出
させた後に目的成分を含む画分を試料の導入方向と同一
方向より溶出させて上記分析用の第三カラムに導入する
ハートカット法(HC法)の分離分析モードと; 上記第一カラムで上記第一移動相により目的成分を含
む画分を吸着させた後に第一カラムに試料の導入方向と
逆方向から導入する上記第二移動相により逆方向へ溶出
させて上記分析用の第三カラムに導入するバックラッシ
ュ法(BF法)の分離分析モード。
【0020】上記のように、最も多用されるHC法とB
F法とを2通りの分離分析モードのみをカラムスイッチ
ング法で選択して行える構成としているため、装置の構
成部品を、前記請求項1に記載の装置の構成部品よりも
大幅に減少している。即ち、上記ポンプとして、上記第
一カラムに送られ、該第一カラムで試料を目的成分と不
要成分とに分離して溶出させる第一移動相を送液する第
一ポンプと、上記第一カラムあるいは第三カラムに送ら
れて、これらカラムで捕捉された目的成分を溶出させる
第二移動相を送液する第二ポンプとの2個のポンプを備
え、上記バルブとして、上記第一カラムと第一ポンプを
接続する流路および第一カラムと第二ポンプを接続する
流路に介設して第一移動相および第二移動相の第一カラ
ムへの導入を制御している第一6方バルブと、上記第一
6方バルブと第三カラムを接続する流路および第一6方
バルブと廃液部とを接続する流路に介設し、第一カラム
と第三カラムの連通を制御すると共に第二移動相の第三
カラムへの導入を制御する第三6方バルブの2個のバル
ブを備え、かつ、上記検出器を第三カラムの下流側に接
続する構成としている。(請求項26)
【0021】また、本発明は、請求項1に記載した装置
における前処理用の第一カラムを分離分析用の第一カラ
ムに、分離/濃縮用の第二カラムをトラップ用のカラム
に代え、かつ、質量分析計からなる検出手段を取り付け
ることによりLC/MS専用の試料の自動分離装置を提
供している。即ち、上記第一カラムと第二カラムとを異
なる流路で接続する複数の配管と、上記配管に介設した
複数のバルブと、上記第一カラムおよび/あるいは第二
カラムに移動相を送液するポンプと、上記第一カラムお
よび/あるいは第二カラムからの溶出液を分析する質量
分析計と、上記バルブの動作を制御する制御手段とを備
え、複数の分析モードのうちから選択された分析モード
が連続して行えるように上記第一カラムおよび/あるい
は第二カラムと質量分析計との連通流路を自動切替する
構成としていることを特徴とする質量分析計と直結した
試料の自動分離装置を提供している。(請求項28) 尚、請求項1、請求項25および上記請求項27に記載
の試料の自動分離装置におては、いずれも、使用するカ
ラムとして、試料の分離が出来るものであれば、全ゆる
ものが使用でき、何等限定されない。
【0022】上記請求項28に記載の装置は、LC/M
S専用であるため、請求項1に記載した装置が10通り
の分離分析モードを選択して行えるようにしているのに
対して、下記の、10の2通りの分離分析モードが行え
る構成となる。(請求項29) 上記第一カラムからの溶出液を質量分析計のイオン源
部へ直接全量導入する分離分析モード; 10上記HC法に更に目的成分の分離、濃縮、脱塩のいず
れかを行って質量分析計へ導入する分離分析モード。
【0023】
【作用】本発明の請求項1の装置では、1台の装置上
に、3本のカラム(前処理及び/あるいは分離用、分離
及び/或いは濃縮用および分離分析用の3本のカラム)
を設置し、これらカラムを夫々異なる複数の配管で接続
し、これら配管にバルブを介設しているため、これらバ
ルブを切り替えることにより、選択した分離分析モード
に応じて、上記カラムを所要の回路で連通させることが
でき、バルブの切り替え動作のみで、複数の分離分析モ
ードの中から選択した分離分析モードを採用することが
出来る。また、上記カラムに移動相を送液するポンプも
付設し、これらポンプと上記カラムとの連通も上記バル
ブの切り替えにより任意のカラムに移動相を送液できる
ため、上記のように、複数の分析モードの中から選択し
た分離分析モードをバルブの切り替えだけで行う事が出
来る。即ち、選択した分離分析モードに応じて、カラム
装着位置および配管を交換する必要がなく、上記バルブ
を自動制御することにより、1台の装置で選択した分離
分析モードを実施することができるが、本装置に設置し
ている他の手段、ポンプ、検出器、試料注入装置、検出
器に付設した記録計などもバルブを制御する制御手段に
より合目的的に自動制御出来る構成としておくことが好
ましい。
【0024】上記試料の自動分離装置は、試料の分離が
必要な分野において、他の装置と組み合わせることによ
り、広範囲の利用が可能となる。特に、分離した試料を
検出する手段を付設すると、各種分野において、試料の
分離状態を検出する必要がある場合に好適に利用でき
る。(請求項2) よって、この検出手段としては、試料の自動分離装置が
用いられる分野に対応して、適宜な検出手段が用いられ
る。
【0025】医薬開発分野において、生体試料等の分離
分析を行う場合には、第一カラム、第二カラムあるいは
第三カラムからの溶出液のクロマトグラムを検出する検
出器を付設することが好ましく、かつ、該検出器とし
て、分離分析する試料に対応した適宜な検出器が用いら
れる。(請求項3および請求項4) 特に、上記検出器にインテグレーターなどの記録計を付
設しておくと、検出結果を自動的に記録測定できる利点
がある。上記クロマトグラフィー検出器を付設した場合
には、分離分析が行えるモードは上記〜の8通りの
モードである。
【0026】また、上記検出手段として、上記クロマト
グラフイー検出器に代えて、質量分析計を用いると、揮
発性移動相系の分析、脱塩による不揮発性移動相系の分
析、フローインジェクション分析を行うことができる。
(請求項5) 上記質量分析計を付設した場合には、分離分析が行える
モードは上記、10の2通りのモードである。
【0027】本発明の試料の自動分離装置において、第
一移動相、第二移動相および第三移動相を送液するポン
プは、夫々、各移動相を、所要のカラムに、所定時に所
定量送液することが自動的にでき、多数の分析モードの
自動化を可能とする。詳しくは、第一ポンプにより、い
ずれの分離分析モードを用いる場合も、第一カラムに第
一移動相を送液し、該第一カラムで、試料を目的成分を
含む画分と不要成分とに自動的に分離する前処理を行っ
ている。また、HC法の分析モードでは、上記第一カラ
ムで分離された目的成分を含む画分を第三カラムへ導入
している。更に、各カラムに第一移動相を導入して、分
析に先立ってカラムのコンデショニングを行わせること
ができる。(請求項6) また、第二ポンプは、HC法の分析モードでは、第三カ
ラムに分析用の第二移動相を送給している。BF法の分
析モードでは第一カラムのフロント側に吸着した目的成
分を含む画分を逆方向へ溶出させて、目的成分を含む画
分の拡散を防止しながら第三カラムに導入している。ま
た、HC法およびBF法に濃縮過程を加える場合には第
二カラムに濃縮用の第二移動相を送液して第二カラムで
目的成分を含む画分の濃縮を行わせている。(請求項
7) また、第三ポンプは、HC法およびBF法に濃縮過程を
加える分析モードでは、分析カラムに対して第三移動相
を送液している。(請求項8)
【0028】本発明の試料の自動分離装置は、全自動装
置であるが、試料注入装置として、マニュアルインジェ
クターを第二カラムおよび第三カラムに付設すると、該
マニュアルインジェクターから第二カラム或いは第三カ
ラムに試料を直接注入して、該第二カラムあるいは第三
カラムのクロマトグラムを検出することにより、第二、
第三カラムを装置より抜き取ることなく分離状況の確認
を行うことができるため好ましい。(請求項9、請求項
10)
【0029】また、本発明の試料の自動分離装置におい
ては、多数の分離分析モードを流路を切り替えて選択し
て行うことより、流路の切り替えが極めて複雑となるた
め、上記バルブとして6方バルブを用いている。6方バ
ルブを用いると、1つのバルブにより複数の流路の切り
替えができ、必要なバルブの設置個数を少なくできる。
(請求項11) 上記6方バルブとして、第一6方バルブから第六6方バ
ルブの6台の6方バルブを用いると、請求項23に記載
の10通りの分離分析モードを選択して行える試料の自
動分離装置において、バルブの必要個数を6台と極めて
少なくすることができる。(請求項18) 尚、必ずしも、6台の6方バルブを用いる必要はなく、
第一6方バルブから第六6方バルブのうちの少なくとも
1台の6方バルブを用いて流路切り替えの効率化を図
り、他のバルブをオン・オフバルブ、三方バルブ等の組
み合わせとしても良い事は言うまでもない。(請求項1
2、13、14、15、16、17) さらに、上記6方バルブのうち、第三6方バルブには1
組の隣接する2つのポートを常時連通している短絡通路
を設ける構成として、上記12通りの分離分析モードを
選択して行えるようにしている。(請求項19)
【0030】また、上記装置に、第一カラムに試料を注
入する試料注入装置、好ましくは、オートサンプラーを
取り付け、前以て、試料の自動供給時間、自動供給量を
設定しているため、1回の自動分析が終了すると、2回
目の試料の自動供給を行うことができ、無人化で、連続
して分離分析を行うことができる。(請求項20、請求
項21) さらに、上記制御手段を、予め分離手順が入力されたコ
ンピュータにより自動制御しているため、上記選択され
た分離分析モードを全自動、無人化で行うことができ
る。しかも、順次行う複数の分離分析モードを設定して
おくと、夜間等において、必要な複数の分離分析を順次
自動的に行わせておくことが可能となる。(請求項2
2)
【0031】本発明の請求項1に記載の試料の自動分離
装置では、請求項23に記載の10通りの分離分析用モ
ードにおける試料の分離を選択して行うことができる。
上記10通りの分離分析モードは、自動前処理が必要な
試料の分離分析において必要とされる分析分離モードの
殆ど全てを含み、よって、本発明に係わる1台の装置に
より、自動前処理が必要な分離分析、例えば、生体試料
分析に必要な分離分析を自動的に選択して行うことが可
能となる。(請求項23) 即ち、基本的なHC法、BF法のみのカラムスイッチン
グも当然可能であり、かつ、HC法からBF法への変換
も切り換えもバルブを切り替えるだけで行うことができ
る。さらに、カラムスイッチングを複数回行う応用的カ
ラムスイッチングの場合にも、切り換えるバルブの選定
を変えるだけでできる。したがって、異種カラムスイッ
チング手法を連続的に実行できる。その結果、生体試料
分析をはじめ、環境測定、食品中の目的物の分析の前処
理、分離分析をオンライン化でき、精度、再現性の向上
かつ省力化を図ることができる。尚、請求項23に記載
の10通りの分離分析モードを全て行う構成とすること
に限定されず、少なくとも1以上の分離分析モードをカ
ラムスイッチング法で切り替え、さらに、好ましくは、
選択した分離分析モードを連続して行う事ができる構成
とすれば、本発明の範囲に含まれるものである。(請求
項23)
【0032】請求項25から請求項27に記載の装置
は、生体試料分析において最も多用されるHC法とBF
法とをカラムスイッチング法により切り替えて行えるよ
うにしたものである。分離分析モードを上記HC法とB
F法の2通りとしているため、上記10通りの分離分離
モードを選択して行える装置に対して、第二カラム、第
三ポンプおよび第二、四、五、六6方バルブを不要と
し、必要な6方バルブを第一6方バルブと第三6方バル
ブの2台とすることができる。よって、試料および移動
相の流路を短くでき、その分、分離分析時間の短縮化が
図れる。
【0033】請求項28および29に記載の装置は、L
C/MS専用装置であり、上記10通りの分離分析モー
ドのうちの2通りのLC/MS直結法による分析モード
が選択して行えるようにしたものである。上記2通りの
分析モードは上記10通りの分離分析が可能な試料の分
離装置において、質量分析計を付設しても行うことがで
きるが、上記2通りの質量分析のみを行う場合に本装置
が好適に用いられる。本装置は、上記10通りの分離分
析が行える分離装置において、第一カラムを分離分析カ
ラムとして、第二カラムをトラップカラムとして用いる
ことができるので、選択する分離分析モードに対応して
1台の装置で併用できる。更に、不要となる第三カラム
は、連結管に変えることも可能である。
【0034】LC/MSによる分析は、上記したよう
に、揮発性移動相系の分析、脱塩による不揮発性移動相
系の分析、フローインジェクション分析に用いられる
が、いずれのLC/MSによる分析も本装置を用いてバ
ルブの切り替えのみで対応できる。
【0035】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例により詳細
に説明する。図1に示す第1実施例の装置は、試料の分
離装置に、溶出液のクロマトグラムを検出する検出器を
付設し、全自動式の高速液体クロマトグラフィー装置と
したものである。上記液体クロマトグラフィー装置は、
前処理用の第一カラムC1、分離及び/或いは濃縮用
(以下、濃縮用とのみ略す)の第二カラムC2および分
離分析用の第三カラムC3の3本のカラムと、第一6方
バルブV1から第六6方バルブV6からなる6台の6方
バルブと、第一ポンプP1から第三ポンプP3からなる
3台のポンプと、2台のマニュアルインジェクタ−MI
1、MI2と、1台のオートサンプラーASと、1台の
紫外可視線型の検出器DETと、該検出器DETの検出
結果を記録する記録機(図示せず)を1つの基台上に配
置している。さらに、上記6方バルブV1〜V6、ポン
プP1〜P3およびオートサンプラーASとを自動制御
するコントローラCTRからなる制御手段、該コントロ
ーラCTRに駆動信号を出力するコンピュータCPU、
該コンピュータにプログラムを入力するキーボードKB
を備え、コントローラ、コンピュータおよびキーボード
は上記基台上に付設しても良いし、あるいは、別に設置
して信号線を介して上記バルブ、ポンプおよびオートサ
プラーと接続しても良い。
【0036】上記第一ポンプP1は図2以下において図
中太実線で流れを示す第一移動相10を送液するもので
あり、第二ポンプP2は図中太点線で示す第二移動相2
0を送液するものであり、第三ポンプP3は図中太一点
鎖線で示す第三移動相30を送液するものである。
【0037】上記第一移動相10は前処理用の第一カラ
ムC1に送液され、該第一カラムC1で、試料を目的成
分と不要成分とに分離する溶離液である。上記第二移動
相20はHC法あるいはBF法を用いる場合は、分析用
の第三カラムC3に送液され、該第三カラムC3に捕捉
された目的成分を分離する溶離液である。また、HC法
あるいはBF法に濃縮過程を加える分析モードでは第二
カラムC2で目的成分を濃縮する液である。上記第三移
動相30はHC法あるいはBF法に濃縮過程を加える分
析モードで、第三カラムC3に捕捉された目的成分を分
離する溶離液である。
【0038】上記カラムC1〜C3、6方バルブV1〜
V6等は、図1において実線で示すように配管t1〜t
20で連結している。これら配管t1〜t20として
は、内径0.1mm〜1.0mmの任意のステンレス細管等を
用いることが出来るが、0.1mm〜0.5mmの内径のもの
が好ましい。
【0039】上記6方バルブは、従来公知の6方バルブ
と同様の構成で、夫々独立した6個のポートa〜fを備
え、ポートa−b、c−d、e−fとが連通する状態1
と、b−c、d−e、f−aとが連通する状態2とに自
動切り替えされるものである。これらバルブの切り替え
は、予めコンピュータに入力されたプログラムに基づ
き、コンピュータよりコントローラCRTへ出力された
信号に従い、コントローラにより駆動されて自動切換動
作される。
【0040】上記第一6方バルブV1は、そのポート1
eには配管t1を接続し、該配管t1に試料導入用のオ
ートサンプラーASを接続し、その上流に第一移動相1
0を送給する第一ポンプP1を接続している。また、第
一6方バルブV1のポート1fを第一カラムC1の一端
ポートに配管t2を介して接続し、ポート1cを第一カ
ラムC1の他端ポートに配管t3を介して接続し、ポー
ト1dを第三6方バルブV3のポート3dと配管t4を
介して接続し、ポート1aを第三6方バルブV3のポー
ト3bに配管t6を介して接続し、ポート1bを第二6
方バルブV2のポート2aに配管t5を介して接続して
いる。
【0041】上記第二6方バルブV2は、そのポート2
bを第二ポンプP2に配管t7を介して接続し、ポート
2cは配管t8の一端と接続し、該配管t8を分岐し、
分岐管t8ー1を第二カラムC2に接続する一方、分岐
管t8ー2を第四6方バルブV4のポート4fと接続し
ている。
【0042】上記第三6方バルブV3は、そのポート3
aを配管t9を介して第五6方バルブV5のポート5b
と接続し、ポート3cを配管t10を介して第四6方バ
ルブV4のポート4eと接続している。また、ポート3
eと3fには短絡通路3gを設け、バルブの切換動作に
係からず、ポート3eと3fとを常時連通させている。
【0043】上記第四6方バルブV4は、そのポート4
aを配管t11を介して第五6方バルブV5のポート5
fと接続し、ポート4bを配管t12を介して第三ポン
プP3に接続し、ポート4cを配管t13を介して第一
マニュアルインジェクターMI1を介して第二カラムC
2の一端ポートに接続している。該第二カラムC2の他
端ポートには前記したように分岐管t8−1を接続して
いる。また、ポート4dを配管t19を介して廃棄部
(図示せず)と接続している。
【0044】上記第五6方バルブV5は、そのポート5
aを第二マニュアルインジェクターMI2、第三カラム
C3を介してポート5dに配管t14を介して接続し、
ポート5cを配管t15を介して第六6方バルブV6の
ポート6fに接続し、ポート5eを配管t16を介して
第六6方バルブV6のポート6dに接続している。上記
カラムの入口に取り付ける第一および第二マニュアルイ
ンジェクターMI1、MI2は、各カラムの分離状況を
容易に把握出来るように設けている。
【0045】上記第六6方バルブV6は、そのポート6
a、6cを配管t17、t18を介して廃棄部(図示せ
ず)と接続し、ポート6eを配管t20を介して検出器
DETと接続している。尚、上記廃棄部へ接続する配管
t17〜19には、カラムスイッチングに伴うカラム圧
の変動を防ぐために、任意の背圧を設定できるレデュー
シングバルブ(図示せず)を取り付けているのが望まし
い。
【0046】上記のように、第一移動相10を送給する
第一ポンプP1は配管t1を介して第一6方バルブV1
に接続し、第二移動相20を送給する第二ポンプP2は
配管t7を介して第二6方バルブV2に接続し、第三移
動相30を送給する第三ポンプP3は配管t12を介し
て第四6方バルブV4に接続している。
【0047】上記分離装置にクロマトグラフィー検出器
を付設した構成からなる高速液体クロマトグラフ装置で
選択して行なうことが出来る分離分析モードは下記の8
通りである。 HC法 BF法 HC法に濃縮を加えた方法 BF法に濃縮を加えた方法 第一カラムC1での分離状況の確認 第二カラムC2での分離状況の確認 第三カラムC3での分離状況の確認 複数のHC法あるいはHC法とBF法を並行させる分
離分析モード からなる上記〜の各分析モードを、生体試料の場合
について、下記に詳述する。
【0048】まず、上記のHC法は、前記したよう
に、前処理用の第一カラムC1において、目的成分ピー
クのみカッティングし、第一カラムC1に導入する第一
移動相で分析用の第三カラムC3に導入する方法であ
る。該HC法では、前処理用の第一カラムC1と分析用
の第三カラムC3の2本のカラムを用い、濃縮用の第二
カラムC2は使用しない。
【0049】前処理用の第一カラムC1としては、生体
試料の場合、サイズ排除(GPC)カラム、内面逆相
(ISRP)カラム等の制限浸透型カラムが用いられ
る。これらのカラムでは、生体試料中のタンパク成分、
イオン性および高極性物質がほとんど保持されず溶出す
る。これらの成分と分離された薬物および代謝物画分
(HC画分)を、分析用の第三カラムC3へ導入し、分離
定量している。尚、上記内面逆層(ISRP)カラムで
保持しにくい場合は、サイズ排除(GPC)カラムも適
用できる。
【0050】上記HC法を用いる分析モードを図2およ
び図3を参照して説明する。尚、以下の説明において、
前記したように、第一から第六の6方バルV1〜V6に
各ポートが、夫々、ポートaとb、cとd、eとfが連
通する状態を状態1とし、bとc、dとe、fとaが連
通する状態を状態2と称する。また、図面中において、
連通したポートを細実線で結び、連通していないポート
は線で結んでいない。
【0051】(1)まず、コントローラCTRからの信号
で、第一から第六の6方バルブV1〜V6を図2に示す
初期状態とする。該初期状態では、第四6方バルブV4
のみ状態2とし、他の6方バルブは状態1となる。ま
ず、第一移動相10を図2中で太実線で示すように、第
一ポンプP1、オートサンプラAS、第一バルブV1を
経て前処理用の第一カラムC1に送液する。詳しくは、
第一移動相10は配管t1、第一バルブV1のポート1
e→1f、配管t2を通り、前処理用の第一カラム1C
1に導入され、第一移動相10により第一カラムC1を
コンディショニングする。
【0052】第一カラムC1から溶出した第一移動相1
0は配管t3、第一バルブV1のポート1c→1d、配管
t4、第三バルブV3のポート3d→3c、配管t10、
第四バルブV4のポート4e→4d、配管t19を経て廃
液部へ排出される。ついで、試料をオートサンプラーA
Sから注入し、第一バルブV1を経て第一カラムC1に
導入する。該第一カラムC1より目的成分が溶出する前
までの不要成分は、上記第一移動相10の流路を経て廃
液部へ排出される。
【0053】同時に、第二ポンプ2P2から第二移動相
20を図2中で太点線で示すように、第二バルブV2、
第一バルブV1、第三バルブV3、第五バルブV5を経
て分析用の第三カラムC3に送液する。詳しくは、第二
ポンプP2より配管t7、第二バルブV2のポート2b
→2a、配管t5、第一バルブV1のポート1b→1a、
配管t6、第三バルブV3のポート3b→3a、配管t
9、第五バルブV5のポート5b→5a、配管t14、第
二マニュアルインジェクターMI2を経て第三カラムC
3へ導入される。
【0054】第三カラムC3から第二移動相20は、第
五バルブV5のポート5d→5c、配管t15、第六バル
ブV6のポート6f→6e、配管t20を通り、検出器D
ETを経て廃液部に排出される。尚、第三ポンプP3は
休止している。
【0055】(2)ついで、図3に示すように、目的成分
を含む画分が前処理用の第一カラムC1から溶出する直
前に、第三6方バルブV3を切り替え、状態2にする。
この状態とすることで、第一ポンプP1から送液する第
一移動相10で、図3中で太実線で示すように、第一カ
ラムC1から目的成分を分析用の第三カラムC3に導入
する。即ち、第一移動相10は第一ポンプP1からオー
トサンプラーAS、配管t1、第一6方バルブV1のポ
ート1e→1f、配管t2、第一カラムC1、配管t
3、第一6方バルブV1のポート1c→1d、配管t
4、第三6方バルブV3のポート3d→3e、短絡通路3
e→3f、3f→3a、配管t9、第五6方バルブV5の
ポート5b→5a、配管t14、第二マニュアルインジェ
クターMI2、第三カラムC3、第五6方バルブV5の
ポート5d→5c、配管t15、第六6方バルブV6のポ
ート6f→6e、検出器DETを流れる。よって、この第
一移動相10により目的成分は第一カラムC1から第三
カラムC3へ導入される。
【0056】この時、第二ポンプP2から送液される第
二移動相20は用いないので、第二移動相20は、図3
中で太点線で示すように、第二6方バルブV2のポート
2b→2a、配管t5、第一6方バルブV1のポート1b
→1a、配管t6、第三6方バルブV3のポート3b→
3c、配管t10、第四6方バルブV4のポート4e→
4d、配管t19を経て廃液部へ排出される。
【0057】(3)目的成分を含む画分が全て第三カラム
C3へ到達した後、再び第三6方バルブV3を切り替
え、状態1に戻し、図2の状態とする。第二ポンプP2
から送液される第二移動相20は前述の(1)の太点線で
示す流路を経て、第三カラムC3へ至り、目的成分は第
三カラムC3中で第二移動相20により分離分析され、
第五6方バルブV5のポート5d→5c、配管t15、
第六6方バルブV6のポート6f→6e、配管t20を
経て検出器DETに導入される。上記検出器DETには
インテグレーター(記録機)を接続しているので、第三カ
ラムC3のクロマトグラムが得られる。
【0058】上記分析にかかる時間は、上記(1)の動
作が分析開始から4.5分、(2)の動作が分析開始後
の4.5〜7分、(3)の動作が分析開始後の7分から
始まり、それに併せて6方バルブの切り替えを行うよう
にタイムプログラムを設定しており、予め設定した時間
に切り替え信号を送ることにより、分析開始から分析終
了までを自動制御で行っている。
【0059】
【実験例1】試料に(5R,6S)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチ
ル]-2-(3-ピリジル)-2-ペネム-3-カルボキシリックア
シッド(以下、化合物Aと称す)を用いて、上記のHC
法で分析した。分析条件を下記の表1に示す。
【0060】
【表1】
【0061】上記試料は、上記化合物Aを約1mgを精秤
し、1mol/lMOPS緩衝液(pH5)で1mg/mlに
調製した。これを1MMOPS緩衝液で5および10μ
g/mlに希釈した。ラットの血漿を0.45μmのメンブ
ランフィルターでろ過した後、化合物Aを10μg/ml
溶液と等量混合し、添加試料とした(血漿中濃度10μg
/ml相当)。また、ろ過した血漿と1MMOPS溶液と
等量混合したものをコントロールプラズマとして調製し
た。本装置において、前処理用の第一カラムC1にはG
PCカラムを用い、分析用の第三カラムC3にはODS
カラムを用いた。
【0062】まず、図2に示す上記(1)の状態とし
て、血漿試料を注入後、4.5分まで前処理用の第一カ
ラムC1においてタンパクなどの高分子物質を溶出させ
た(図2、太実線)。その間、分析用の第三カラムC3に
は第二ポンプP2より第二移動相20を送液した(図
2、太点線)。ついで、注入後4.5〜7.0分に、図3
に示す上記(2)の状態に切り替え、第一カラムC1と
第三カラムC3を接続し、7分後、再びバルブ3を切り
替えて第三カラムC3において分離定量を行った(図
3、太実線)。
【0063】上記分析モードで得られた上記化合物Aの
クロマトグラムを図4に示す。カラムスイッチングによ
る分析効率、ピーク形状に及ぼす効果を比較するため
に、本装置を用いて得られたクロマトグラムと分析用の
第三カラムC3のみで得られたクロマトグラムのみかけ
のピークシャープ性、ピーク対称性、ピークシャープ性
を比較した。みかけのピークシャープ性、ピーク対称
性、ピークシャープ性を表すパラメーターを以下の計算
式を用いた算出した。即ち、図16を参照して説明する
と、 みかけのピークシャープ性=16×(tR/tW)2 (tR:保持時間(分)、tW:ピーク幅(分) ピーク対称性=b/a ピークシャープ性=H/WH/2 (H:ピーク高さ、
H/2:半値幅)
【0064】上記HC法の分離分析モードを本装置で
行った場合におけるピーク面積は、第三カラムC3だけ
を用いて単独で分析した場合と同じピーク面積が得られ
た。また、本装置と第三カラムC3だけを用いた場合に
おけるクロマトグラムの評価の結果を下記の表2に示
す。
【0065】
【表2】
【0066】第1実施例の本発明の装置を用いた場合
は、第三カラムC3を単独で用いた場合に比べて、みか
けのピークシャープ性は55倍、ピークのシャープ性は
5倍の値を示し、良好な効果を示した。
【0067】次に、上記のBF法について説明する。
BF法はHC法と同様に、前処理カラムの第一カラムC
1と分析カラムの第三カラムC3の2本のカラムを用
い、濃縮用の第二カラムC2は用いない。
【0068】上記BF法を用いる分析モードを図5およ
び図6を参照して説明する。 (1)まず、図5に示す初期状態では、第一、第二、第
三、第五、第六6方バルブV1、V2、V3、V5、V
6を状態1とし、第四6方バルブV4のみを状態2とす
る。第一ポンプP1から第一移動相10を、図5中に太
実線で示すように、第一バルブV1を通して第一カラム
C1に送液した後、廃液している。即ち、第一移動相1
0をオートサンプラーAS、配管t1、第一6方バルブ
V1のポート1e→1f、配管t2、第一カラムC1、配
管t3、第一6方バルブV1のポート1c→1d、配管t
4、第三6方バルブV3のポート3d→3c、配管t1
0、第四6方バルブV4のポート4e→4d、配管t1
9を通して廃液部へ排出している。
【0069】第一カラムC1から溶出する不要成分は、
上記第一移動相10により、上記流路により排出され
る。目的成分は第一カラムC1のフロント側(上流側)
に保持されたままの状態である。同時に、第二ポンプP
2から第二移動相20を図5中に太点線で示すように、
第二6方バルブV2、第一6方バルブV1、第三6方バ
ルブV3、第五6方バルブV5を経て第三カラムC3に
送液し、第三カラムC3をコンデショニングした後、第
五6方バルブV5、第六6方バルブV6を通して排出し
ている。即ち、第二移動相20を第二ポンプP2より、
配管t7、第二6方バルブV2のポート2b→2a、配管
t5、第一6方バルブV1のポート1b→1a、配管t
6、第三6方バルブV3のポート3b→3a、配管t9、
第五6方バルブV5のポート5b→5a、配管t14、第
二マニュアルインジェクターMI2、第三カラムC3に
至り、第三カラムC3をコンディショニングした後、第
五6方バルブV5のポート5d→5c、配管t15、第六
6方バルブV6のポート6f→6e、配管t20、検出器
DETを経て廃液に排出される。
【0070】(2)上記(1)の動作において第一カラムC
1より不要成分の溶出が完了すると同時に、第一6方バ
ルブV1を状態2に切り替えて、図6の状態とする。第
二ポンプP2より送液する第二移動相20の流路を図6
中で太点線で示すように切り替え、第二移動相20を第
一カラムC1から第三カラムC3へと導入して、第一カ
ラムC1のフロント側に保持されている目的成分を第二
移動相20により第三カラムC3に導入する。
【0071】即ち、第二移動相20を第二ポンプP2よ
り、配管t7、第二6方バルブV2のポート2b→2
a、配管t5、第一6方バルブV1のポート1b→1
c、配管t3、第一カラムC1、配管t2、第一6方バ
ルブV1のポート1f→1a、配管t6、第三6方バル
ブV3のポート3b→3a、配管t9、第五6方バルブ
V5のポート5b→5a、配管t14、第二マニュアル
インジェクターMI2、第三カラムC3に至る。この第
二移動相20の移動で、第一カラムC1に保持された目
的成分を第一カラムC1から第三カラムC3へ導入され
る。さらに、第二移動相20は第五6方バルブV5のポ
ート5d→5c、配管t15、第六6方バルブV6のポ
ート6f→6e、配管t20を経て検出器DETへ送液
される。上記過程で、第二移動相20は第一カラムC1
を逆方向に流れ、第一カラムC1のフロントに保持され
た目的成分を拡散することなく第三カラムC3へ導入す
る。
【0072】(3)目的成分を含む画分が全て第三カラム
C3へ導入された後、再び、第一6方バルブV1を状態
1に戻し、図5に示す状態とする。第三カラムC3に
は、第二移動相20が前述の(1)の太点線で示す流路
により送液され、該第二移動相20により第三カラムC
3に導入されている目的成分が分離分析される。第二移
動相20が第三カラムC3より第五6方バルブV5のポ
ート5d→5c、配管t15、第六6方バルブV6のポ
ート6f→6e、配管t20を通って検出器DETに導
入されることより、第三カラムC3の分離分析状態が検
出器DETで常時検出され、目的成分のクロマトグラム
が得られる。この時、第一カラムC1には第一移動相1
0が第一ポンプP1より太実線で示すように送液され
て、次の分析のために第一カラムC1のコンディショニ
ングを行う。
【0073】
【実験例2】試料に4-(4-アミジノベンゾイルグリシル)
-2-オキソピペラジン-1,3-ジアセチックアシッド(以
下、化合物Bと称す)を用いて、上記のBF法で分析
を行った。分析条件を前記表1に示す。試料は上記化合
物Bを約1mgを精秤し、0.02Mリン酸−カリウム水
溶液(pH3.5)で1mg/kgに調製した。これを0.02
Mリン酸−カリウム水溶液を用いて5および10μg/m
lに希釈した。0.45μmのメンブランフィルターでろ
過したラットの血漿と、10μg/mlの化合物Bの溶液
と等量混合し、添加試料とした(血漿中濃度10μg/ml
相当)。また、ろ過した血漿と0.02Mリン酸−カリウ
ム水溶液と等量混合したものをコントロールプラズマと
して、調製した。本装置において、前処理用の第一カラ
ムC1には内面逆相系カラムのBSA−ODSカラム
を、分析用の第三カラムC3にはODSカラムを用い
た。
【0074】まず、図5に示す上記(1)の初期状態と
して、血漿試料注入後、5.4分まで第一移動相10に
よってタンパクなどの高分子物質、イオン性および高極
性夾雑物を溶出させた。(図5、太実線) その間、第三カラムC3は第二ポンプP2より第二移動
相20を送液した。(図5、太点線) 注入後、5.5〜7.5分の間、図6に示す上記(2)の
状態に切り替え、第一6方バルブV1を切り替え、第一
カラムC1と第三カラムC3を接続した。(図6、太点
線) その後、第一6方バルブV1を切り替えて上記(3)と
し、図5に示す元の状態に戻し、第三カラムC3におい
て分離定量を行った(図5、太点線)。得られたクロマト
グラムを図7に示す。
【0075】本装置を用いて分析した際の上記化合物B
のピーク面積は、第三カラムC3を単独で用いた場合の
97.5%であった。また、両者におけるクロマトグラ
ムの評価の結果を前記表2に示す。本装置を用いた場合
は第三カラムC3を単独で用いた場合に比べて、みかけ
のピークシャープ性が3.2倍になり、ピークのシャー
プ性も2.1倍に向上し、良好な分析効率を示した。
【0076】次に、上記の、HC法に分離或いは/及
び濃縮を加えた分離分析モード(HC法→BF法)につ
いて説明する。該分析モードは、上記HC法によるカラ
ムスイッチングでは目的成分の拡散がおこる場合があっ
たり、HC法のみでは分離が不充分であったりするた
め、HC法の後にBF法による濃縮を行う方法である。
即ち、試料が生体試料である場合、前処理用の第一カラ
ムをC1において、目的成分からタンパク成分、イオン
性および高極性物質との分離を行うが、薬物とその代謝
物の一斉分析などでは前処理カラムにおいてHC画分が
拡散し、ピーク幅が大きくなる場合がある。広いピーク
幅をもつ画分を分析カラムに導入すると、分析カラムの
カラム効率が減少し、分離機構が乱れる。
【0077】よって、このの分析モードでは、前処理
カラムの第一カラムC1、濃縮用の第二カラムC2およ
び分析用の第三カラムC3の3本のカラムを用いてお
り、HC画分を逆相系カラムからなる第二カラムC2に
一旦保持させる。この際、濃縮用の第二カラムC2での
目的成分の保持を強め、拡散を防ぐために、より高極性
の第二移動相(水、緩衝液など)20を第二ポンプP2よ
り分岐管t8−1を通して添加する。さらに、濃縮用の
第二カラムC2に吸着した目的成分を逆方向から低極性
の第三移動相(分析カラム用移動相)30で一挙に溶出さ
せ、分析用の第三カラムC3へ導入し、分離分析してい
る。尚、前処理用の第一カラムC1において不揮発性緩
衝液を用いた場合、分岐管t8−2から第二カラムC2
に水を送液すると、濃縮用の第二カラムC2において脱
塩され、後述するLC/MS分析にも適用が可能とな
る。
【0078】上記HC法に濃縮過程を加えた分析モード
における高速液体クロマトグラフィー装置の動作を図8
から図10を参照して説明する。
【0079】(1)図8に示すように、各バルブの初期状
態は、第一6方バルブV1は状態1、第二6方バルブV
2は状態2、第三6方バルブV3は状態2、第四6方バ
ルブV4は状態1、第五6方バルブV5は状態2、第六
6方バルブV6は状態2とする。オートサンプラーAS
より試料を注入すると共に、第一ポンプP1より第一移
動相10を注入し、該第一移動相10により試料を、第
一6方バルブV1のポート1e→1f、配管t2を通し
て第一カラムC1に導入する。第一カラムC1で、目的
成分以外は図8中で太実線で示すように、配管t3、第
一6方バルブV1のポート1c→1d、配管t4、第三
6方バルブV3のポート3d→3e→3f→3a、配管
t9、第五6方バルブV5のポート5b→5c、配管t
15、第六6方バルブV6のポート6f→6a、配管t
17を経て廃液部に排出される。
【0080】この時、第二ポンプP2より第二移動相2
0を送液する、第二移動相20は、図8中で太点線で示
すように、第二6方バルブV2のポート2b→2c、配
管t8、分岐管t8−1、濃縮用の第二カラムC2、第
一マニュアルインジェクターMI1、第四6方バルブV
4のポート4c→4dの流路で流れ、第二カラムC2をコ
ンディショニングする。なお、配管t8が分岐している
ため、第二移動相20は分岐管t8−2から第四6方バ
ルブV4のポート4f→4e、配管t10、第三6方バ
ルブV3のポート3c→3b、配管t6、第一6方バル
ブV1のポート1a→1b、配管t5、第二6方バルブ
V2のポート2a→2fへと至るが、ポート2fは密栓
されているためこれ以上進めない。
【0081】また、同時に第三ポンプP3により第三移
動相30を送液し、図8中で太一点鎖線で示すように流
通させる。即ち、第三移動相30は第三ポンプP3、配
管t12、第四6方バルブV4のポート4b→4a、配
管t11、第五6方バルブV5のポート5f→5a、配
管t14、第二マニュアルインジェクターMI2、第三
カラムC3、第五6方バルブV5のポート5d→5e、
配管t16、第六6方バルブV6のポート6d→6e、
配管t20、検出器DETの流路を流れ、第三カラムC
3をコンディショニングする。
【0082】(2)第一カラムC1より目的成分が溶出す
る直前に、第三6方バルブV3のみを状態1に切り替え
て、図9に示す状態とする。この時、第一移動相10
は、図9中で太実線で示すように、配管t1、第一6方
バルブV1のポート1e→1f、配管t2、第一カラム
C1、配管t3、第一6方バルブV1のポート1c→1
d、配管t4、第三6方バルブV3のポート3d→3
c、配管t10、第四6方バルブV4のポート4e→4
f、分岐管t8−2、t8−1、第二カラムC2、第一
マニュアルインジェクターMI1、第四6方バルブV4
のポート4c→4d、配管t19から廃棄部へと流れ、
第一カラムC1に保持されている目的成分は、第一移動
相10により、第一カラムC1より第二カラムC2に導
入される。
【0083】同時に、第二P2から第二移動相20が配
管t7、第二6方バルブV2のポート2b→2c、配管
t8へ流れ、分岐管t8−1で第一移動相10と合流
し、第二カラムC2、第一マニュアルインジェクターM
I1、第四6方バルブV4のポート4c→4d、配管t
19を流れる。このように、第二カラムC2を第一移動
相10と共に第二移動相20が流れる。よって、第二移
動相20として第一移動相10より極性の高いものを選
択すると第一移動相10は希釈され、目的成分は第二カ
ラムC2で拡散することなく、第二カラムC2のフロン
ト側で保持される。目的成分は第二カラムC2で濃縮さ
れ、また不要成分の除去も行われる。
【0084】この間、図9で太一点鎖線で示すように、
第三ポンプP3より送液される第三移動相30が上記
(1)と同一の流路で流れ、第四6方バルブV4のポー
ト4b→4a、配管t11、第五6方バルブV5のポー
ト5f→5a、配管t14、第二マニュアルインジェク
ターMI2、第三カラムC3、第五6方バルブV5のポ
ート5d→5e、配管t16、第六6方バルブV6のポ
ート6d→6e、配管t20、検出器DETを流れる。
【0085】(3)第二カラムC2で目的成分の濃縮が完
了した後、第二6方バルブV2を状態1に、第三6方バ
ルブV3を状態2に、第四6方バルブV4を状態2に同
時に切り替えて、図10の状態とする。この時、第三ポ
ンプP3より送液される第三移動相30は図10で太一
点鎖線で示すように、第二カラムC2から第三カラムC
3を経て検出器DETへと流れる、即ち、第三移動相3
0は第三ポンプP3から配管t12、第四6方バルブV
4のポート4b→4c、配管t13、第一マニュアルイ
ンジェクターMI1、第二カラムC2、分岐管t8−
1、t8−2、第四6方バルブV4のポート4f→4
a、配管t11、第五6方バルブV5のポート5f→5
a、配管t14、第二マニュアルインジェクターMI
2、第三カラムC3、第五6方バルブV5のポート5d
→5e、配管t16、第六6方バルブV6のポート6d
→6e、検出器DETを経て流れ、第二カラムC2の濃
縮された目的成分を第三カラムC3へ導入する。第二カ
ラムC2のフロントに保持されていた目的成分は第三移
動相30によって逆方向に移動するため、拡散すること
なく第三カラムC3へ導入される。
【0086】この間、第一ポンプP1より第一移動相1
0は、図10で実線で示すように、オートサンプラーA
S、配管t1、第一6方バルブV1のポンプ1e→1
f、配管t2、第一カラムC1、配管t3、第一6方バ
ルブV1のポンプ1c→1d、配管t4、第三6方バル
ブV3のポート3d→3e、短絡通路3g、ポート3f
→3a、配管t9、第五6方バルブV5のポート5b→
5c、配管t15、第六6方バルブV6のポート6f→
6a、配管t17を経て廃液部へ排出される。
【0087】また、第二ポンプP2より第二移動相20
が図10中で太点線で示すように、配管t7、第二6方
バルブV2のポート2b→2a、配管t5、第一6方バ
ルブV1のポート1b→1a、配管t6、第三6方バル
ブV3のポート3b→3c、配管t10、第四6方バル
ブV4のポート4e→4d、配管19を経て廃液部へ排
出される。
【0088】(4)目的成分が第二カラムC2から第三カ
ラムC3へ全て導入された後、再びバルブを(1)の初
期状態に切り替え、図8に示す状態に戻す。第三カラム
C3には図8中で太一点鎖線で示すように第三移動相3
0が導入され、第三カラムC3に導入されている目的成
分は第三移動相30により分離分析され、第三カラムC
3は常に検出器DETにより検出されるため、第三カラ
ムC2での目的成分のクロマトグラムが得られる。第一
移動相10は図10中で太実線で示すように流れて第一
カラムC1をコンデショニングし、第二移動相20は図
10中で太点線で示すように流れて、第二カラムC2を
コンディショニングし、次の分析に備える。
【0089】
【実験例3】試料に2-(7-クロロ-1,8-ナフチリジン-2-
イル)-3-〔(1,4-ジオキサ-8-アザスピロ-[4,5]デカ-8-
イル)カルボニルメチル〕イソインドリン-1-オン(以
下、化合物Cと称す)と2-(7-クロロ-1,8-ナフチリジン
-2-イル)-3-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)カルボニ
ル-メチルイソインドリン-1-オン(以下、化合物Dと称
す)を用いて、上記のモードの分析を行った。分析条
件を前記表1に示す。上記試料は、上記化合物Cおよび
上記化合物Dを約1mgを精秤し、メタノールで1mg/ml
に調製した。さらに15%アセトニトリル/0.02M
リン酸バッファー(pH6)+0.1M塩化ナトリウム溶液
(第一移動相)で5.10μg/mlの上記化合物Cと上記化
合物Dの混合液を調製した。0.45μmのメンブランフ
ィルターでろ過したラットの血漿と、10μg/mlの上
記化合物Cと上記化合物Dの混合液を等量混合し、添加
試料として(血漿中濃度10μg/ml相当)。また、ろ過
した血漿と第一移動相を等量混合したものをコントロル
プラズマとして、調製した。本装置の前処理用の第一カ
ラムC1にはGPCカラムを用い、濃縮用の第二カラム
C2にはODSカラムを用い、分析用の第三カラムC3
には光学分割用のカラムを用いた。
【0090】装置は、まず、上記(1)の初期状態とし
て、血漿試料注入後、10分まで前処理用の第一カラム
C1において、タンパクなどの高分子を溶出させ、除タ
ンパクを行った(図8中、太実線)。ついで、10〜15
分は、上記(2)の状態とし、水で希釈しながら濃縮用
の第二カラムC2に化合物Cおよび化合物Dの画分を保
持させ、高極性物質を洗いだした(図9中、太実線およ
び太点線)。この間、第三カラムC3には第三ポンプP
3より第三移動相3を送液した。(図9中、太一点鎖
線)。ついで、15〜17分は、上記(3)の状態とし
て、第二カラムC2と第三カラムC3を接続し、第二カ
ラムC2に吸着した目的成分を第三カラムC3に導入し
た(図面10中、太一点鎖線)。その後、上記(4)の状
態とし、第三カラムC3において分離および光学分割を
おこなった(図8中、一点鎖線)。その間、第一カラムC
1および第二カラムC2には第一ポンプP1、第二ポン
プP2より第一移動相10、第二移動相20を送液して
コンディショニングした(図8中、太実線および太点線)
【0091】得られたクロマトグラムを図11に示す。
また、上記化合物Cのピークにおいて本装置を用いた場
合と、第三カラムC3を単独で用いてで分析した場合の
クロマトグラムの評価の結果を前記表2に示す。ピーク
のシャープ性、対称性はほぼ同様の値を示したが、みか
けのピークシャープ性は(+)−化合物Cでは5.0倍、
(−)−化合物Cでは3.5倍の値を示し、良好な結果を
示した。上記結果より、上記分析モードの血漿試料の直
接注入による、薬物の未変化体と代謝物の一斉光学分割
が可能であることが確認された。
【0092】次に、上記の、BF法に濃縮を加えた分
析モード(BF法→BF法)を説明する。一回の上記B
F法によるカラムスイッチングでは夾雑物の影響などで
十分な分離が得られない場合あり、この場合に、異種モ
ードの分離を加えてBF法を2回行うモードである。例
えば、極性の高い薬物の分析では生体中の内因性物質と
の分離が、前処理用の第一カラムC1と分析用の第三カ
ラムC3の2本では困難であるため、異種の分離モード
を濃縮過程に導入することで、効果的な分離を得る場合
に用いられる。
【0093】即ち、前処理及び/あるいは分離用の第一
カラムC1において目的成分を吸着させ、タンパク成
分、イオン性および高極性物質との分離を行う。その
後、濃縮用の第二カラムC2からの第二移動相20によ
りBF法で目的成分を前処理用の第一カラムC1から濃
縮用の第二カラムC2へ導入する。該濃縮用の第二カラ
ムC2はC1と分離モードの異なるものを効率的な濃縮
及び分離を図った。
【0094】上記BF法に濃縮過程を加えた分析モード
における高速液体クロマトグラフィー装置の動作を図1
2から図14を参照して説明する。
【0095】(1)図12に示す初期状態において、第一
6方バルブV1は状態1、第二6方バルブV2は状態
2、第三6方バルブV3は状態2、第四6方バルブV4
は状態1、第五6方バルブV5は状態2、第六6方バル
ブV6は状態2とする。この(1)の状態における第一
移動相10、第二移動相20、第三移動相30の流れ
は、図12において、太実線、太点線、太一点鎖線で示
す通りで、前記の分析モードの(1)と同様である。
【0096】オートサンプラーASより試料を注入する
と共に、第一ポンプP1より第一移動相10を注入し、
該第一移動相10により試料を、第一6方バルブV1の
ポート1e→1f、配管t2を通して第一カラムC1に導
入する。第一カラムC1で、目的成分はフロントに保持
した状態で、目的成分以外は図12中で太実線で示すよ
うに、配管t3、第一6方バルブV1のポート1c→1
d、配管t4、第三6方バルブV3のポート3d→3e→
3f→3a、配管t9、第五6方バルブV5のポート5b
→5c、配管t15、第六6方バルブV6のポート6f→
6a、配管t17を経て廃液部に排出される。
【0097】この時、第二ポンプP2より第二移動相2
0を送液する。第二移動相20は、図12中で太点線で
示すように、第二6方バルブV2のポート2b→2a、
配管t8ー2、分岐管t8−1、濃縮用の第二カラムC
2、第一マニュアルインジェクターMI1、第四6方バ
ルブV4のポート4c→4dの流路で流れ、第二カラム
C2をコンディショニングする。なお、配管t8が分岐
しているため、第二移動相20は分岐管t8−2から第
四6方バルブV4のポート4f→4e、配管t10、第
三6方バルブV3のポート3c→3b、配管t6、第一
6方バルブV1のポート1a→1b、配管t5、第二6
方バルブV2のポート2a→2fへと至るが、ポート2
fは密栓されているためこれ以上進めない。
【0098】また、同時に第三ポンプP3により第三移
動相30を送液し、図12中で太一点鎖線で示すように
流通させる。即ち、第三移動相30は第三ポンプP3、
配管t12、第四6方バルブV4のポート4b→4a、
配管t11、第五6方バルブV5のポート5f→5a、
配管t14、第二マニュアルインジェクターMI2、第
三カラムC3、第五6方バルブV5のポート5d→5
e、配管t16、第六6方バルブV6のポート6d→6
e、配管t20、検出器DETの流路を流れ、第三カラ
ムC3をコンディショニングする。
【0099】(2)不要成分が第一カラムC1から溶出し
た後、目的成分を第一カラムC1より第二カラムC2に
導入するため、第一6方バルブV1を状態2に切り替え
て、図13に示す状態とする。この時、第二ポンプP2
から送液される第二移動相20は、図13中で太点線で
示すように流れる。即ち、配管t7、第二6方バルブV
2のポート2b→2a、配管t5、第一6方バルブV1
のポート1b→1c、配管t3、第一カラムC1、配管
t2、第一6方バルブV1のポート1f→1a、配管t
6、第三6方バルブV3のポート3b→3c、配管t1
0、第四6方バルブV4のポート4e→4f、分岐管t
8−2、t8−1、第二カラムC2、第一マニュアルイ
ンジェクターMI1、配管t13、第四6方バルブV4
のポート4c→4d、配管19より廃棄部へと流れる。
よって、第一カラムC1のフロントに保持された目的成
分は拡散することなく第一カラムC1を逆方向に溶出
し、第二カラムC2へ導入される。
【0100】この間、第一移動相10は用いないので、
図13中で太実線で示すように、第一ポンプP1から、
オートサンプラーAS、配管t1、第一6方バルブV1
のポート1e→1d、配管t4、第三6方バルブV3の
ポート3d→3e、短絡通路3g、ポート3f→3a、
配管t9、第五6方バルブV5のポート5b→5c、配
管t15、第六6方バルブV6のポート6f→6a、配
管t17を経て廃液部に排出される。また、第三ポンプ
P3より溶出する第三移動相30は、図13中で太一点
鎖線で示すように、第三ポンプP3、配管t12、第四
6方バルブV4のポート4b→4a、配管t11、第五
6方バルブV5のポート5f→5a、配管t14、第二
マニュアルインジェクターMI2、第三カラムC3、第
五6方バルブV5のポート5d→5e、配管t16、第
六6方バルブV6のポート6d→6e、配管t20、検
出器DETの経て排出される。
【0101】(3)目的成分が全て第一カラムC1から第
二カラムC2へ移動した後、再びバルブを初期状態に戻
し、図12の状態とする。よって、第一移動相10、第
二移動相20および第三移動相30の流れは、上記
(1)と同一であるため、説明を省略する。この時、目
的成分は第二カラムC2のフロントで保持されており、
第二カラムC2中の目的成分以外の不要成分は、第二ポ
ンプP2より送液されて、第12図中で太点線で示す流
れの第二移動相20により洗浄される。
【0102】(4)第二カラムC2において目的成分の濃
縮および不要成分の洗浄が終了した後、第2六方V2を
状態1に、第四6方バルブV4を状態2に切り替え、図
14に示す状態とする。この時、第三ポンプP3より送
液される第三移動相30は、図14中で太一点鎖線で示
すように、第四6方バルブV4のポート4b→4c、配
管t13、第一マニュアルインジェクターMI1、第二
カラムC2、分岐管t8−1、t8−2、第四6方バル
ブV4のポート4f→4a、配管t11、第五6方バル
ブV5のポート5f→5a、配管t14、第二マニュア
ルインジェクターMI2、第三カラムC3、第五6方バ
ルブV5のポート5d→5e、配管t16、第六6方バ
ルブV6のポート6d→6e、配管t20、検出器DE
Tへと流れる。従って、第二カラムC2のフロントに保
持されていた目的成分は第三移動相30によって第二カ
ラムC2から逆方向に拡散することなく第三カラムC3
へ移動する。
【0103】この間、第二ポートP2より送液される第
二移動相20は用いないので、図14中で太点線で示す
ように、第二6方バルブV2のポート2b→2a、配管
t5、第一6方バルブV1のポート1b→1a、配管t
6、第三6方バルブV3のポート3b→3a、配管t
9、第五6方バルブV5のポート5b→5c、配管t1
5、第六6方バルブV6のポート6f→6a、配管t1
7を経て廃液へ排出される。 同様に、第一移動相10
も用いないので、図14中で太実線で示すように、配管
t1、第一6方バルブV1のポート1e→1f、配管t
2、第一カラムC1、配管t3、第一6方バルブV1の
ポート1c→1d、配管t4、第三6方バルブV3のポ
ート3d→3c、配管t10、第四6方バルブV4のポ
ート4e→4d、配管t19を経て廃液部へ排出され
る。
【0104】(5)目的成分が全て第二カラムC2より第
三カラムC3へ移動した後、全部のバルブを初期状態に
戻し、図12に示す状態とする。第三カラムC3中の目
的成分は、上記(1)の流路に従って流れる第三移動相3
0により第三カラムC3で分離分析され、検出器DET
で検出される。また、同時に、第一移動相10および第
二移動相20は上記(1)の流路にしたがって流れ、夫々
第一カラムC1および第二カラムC2をコンディショニ
ングし、次の分析に備える。
【0105】
【実験例4】上記の分析モードで、試料に2-0-(3カル
ボキシプロピル)-アスコルビックアシッド(以下、化合
物Eと称す)、2-0-(3カルボキシプロピル)-アスコルビ
ックアシッド 3-(1-グルクロネート)(以下、化合物F
と称す)を用いて分析した。分析条件は前記表1に示
す。試料は、上記化合物Eと化合物Fを夫々約1mg精秤
し、0.02Mリン酸−カリウム水溶液(pH3.5)で
1mg/mlに調製した。さらに0.02M−カリウム+0.
005Mテトラブチルアンモニウム水溶液(第一移動
相)で5.10μg/ml化合物EとFの混合液を調製し
た。0.45μmのメンブランフィルターで濾過したラッ
トの血漿と10μg/mlの化合物EとFの混合液とを等量
混合し、添加試料とした(血漿中濃度10μg/ml相
当)。また、濾過した血漿と第一移動相を等量混合した
ものをコントロールプラズマとして、調製した。本装置
において、前処理用の第一カラムC1にODSカラムを
用い、濃縮用の第二カラムC2にはアミノプロピル型の
カラムを用いた。分析用の第三カラムC3にODSカラ
ムを用いた。
【0106】装置を、まず、上記(1)の初期状態と
し、血漿試料注入後、5分は第一カラムC1でタンパク
成分およびイオン性高極性物質の除去を行った(図12
中、太実線) ついで、5.0〜7.3分は上記(2)の状態に切り替
え、BF法により目的成分を含む画分を第二カラムC2
へ導入し(図13中、太点線)、ついで、7.3〜9.3
分は上記(3)の状態に切り替え、第二カラムC2で化
合物EとFを吸着、濃縮させた。(図12中、太点線) ついで、9.3〜12.7分は上記(4)の状態に切り替
え、第二カラムC2と第三カラムC3を接続し、BF法
により第三カラムC3へ目的成分を含む画分を導入し
た。(図14中、太−点鎖線) ついで、上記(5)の状態に切り替え、第三カラムC3
において分離分析をおこなった。(図12中、太−点鎖
線)
【0107】得られたクロマトグラムを図15に示す。
本装置で分析した化合物Eおよび化合物Fのピーク面積
は、第三カラムC3を単独で用いた場合の、それぞれの
101.8%、105.0%であり、良好な回収が得られ
た。また、両分析法におけるクロマトグラムの評価の結
果を前記表2に示す。ピークのシャープ性はほぼ同等の
値を示したが、ピークの対称性は1.3倍向上し、みか
けのピークシャープ性は3.3倍高くなり、良好な結果
を示した。
【0108】上記したように、のHC法とのBF法
とは初期状態が同一であるため、HC法からBF法への
変換は、カラムスイッチング時に切り替えるバルブを第
三6方バルブV3から第一6方バルブV1に変えるだけ
でよい。また、上記のモードからのモードへ切り替
える際も、各方法の初期状態は決定されており、また切
り替えるバルブも各方法によって定まるため、どの時間
に切り替えを行うかだけをシステムコントローラーのタ
イムプログラムに設定すればよい。また、異なるカラム
スイッチング法を連続して自動的に行う場合は、タイム
プログラムを設定して行えばよい。
【0109】上記、およびの第一、第二および第
三カラムC1、C2、C3における分離状況の確認は、
各カラムでの目的成分が保持されているか、保持されて
いないか、いつ溶出されるか等の分離状況を確認するも
のである。上記いずれのカラムの分離状況を確認するモ
ードでも、カラムを装置から取り外すことなく行うこと
が出来る。
【0110】まず、上記の第一カラムC1における分
離状況を確認する分離分析モードでは、図17に示すよ
うに、第一6方バルブV1は状態1、第二6方バルブV
2は任意、第三6方バルブV3は状態2、第四6方バル
ブV4は任意、第五6方バルブV5は状態2、第六6方
バルブV6は状態1とする。
【0111】この状態で、オートサンプラーASより試
料を注入すると共に、図17中で太実線で示すように、
第一移動相10を第一ポンプP1より送液する。試料は
第一移動相10により、配管t1、第一6方バルブV1
のポート1e→1f、配管t2より第一カラムC1に導
入される。該第一カラムC1で、まず、目的成分以外の
不要成分が溶出して、配管t3、第一6方バルブV1の
ポート1c→1d、配管t4、第三6方バルブV3の3
d→3e、短絡通路3g、ポート3f→3a、配管t
9、第五6方バルブV5のポート5b→5c、配管t1
5、第六6方バルブV6のポート6f→6e、配管t2
0、検出器DETへと送られ、検出器DETで検出され
る。ついで、第一カラムC1から目的成分を含む画分が
溶出して、上記目的成分以外と同一の流路で流れ、検出
器DETで検出される。この結果、図18に示す如き、
第一カラムC1のクロマトグラムが得られる。この分離
分析モード時には、第二ポンプP2、第三ポンプP3は
休止している。
【0112】上記の第二カラムC2における分離状況
を確認する分離分析モードでは、図19に示すように、
第一、第二および第三6方バルブV1、V2、V3は任
意とし、第四6方バルブV4は状態2、第五6方バルブ
V5は状態1、第六6方バルブV6は状態2とする。
【0113】この状態で、第二移動相20を第三ポンプ
P3より送液し、図19中で太点線に示すように、第四
6方バルブV4のポート4b→4c、配管t13、第一
マニュアルインジェクターMI1、第二カラムC2、分
岐管t8−1、t8−2、第四6方バルブV4のポート
4f→4a、配管t11、第五6方バルブV5のポート
5f→5e、配管t16、第六6方バルブV6のポート
6d→6e、配管t20、検出器DETへと流れる。
【0114】上記第一マニュアルインジェクターMI1
から試料を注入すると、第二カラムC2で試料が第二移
動相20で分離され、まず、目的成分以外が溶出して検
出器DETで検出され、その後、目的成分が溶出して検
出器DETで検出され、前記第一カラムC1の検出と同
様な図18に示す如きクロマトグラムが得られる。ま
た、本分離分析モードでは第一ポンプP1、第二ポンプ
P2は休止している。
【0115】上記の第三カラムC3の分離状況を確認
する分離分析モードでは、図20に示すように、第一、
第二、第三6方バルブV1、V2、V3は任意とし、第
四6方バルブV4は状態1、第五6方バルブV5は状態
2、第六6方バルブV6は状態2とする。
【0116】図20中で、太−点鎖線で示すように、第
三ポンプP3より第三移動相30を送液し、第四6方バ
ルブV4のポンプ4b→4a、配管t11、第五6方バ
ルブV5のポート5f→5a、配管t14、第二マニュ
アルインジェクターMI2、第三カラムC3、第五6方
バルブV5のポート5d→5e、配管t16、第六6方
バルブV6のポート6d→6e、配管t20を経て検出
器DETに流す。
【0117】このとき、第三カラムC3は常に検出器D
ETによって検出されるため、第二マニュアルインジェ
クターMI2より試料を注入すると、第三カラムC3で
第三移動相30で分離され、まず、目的成分以外が溶出
して検出器DETで検出され、その後、目的成分が溶出
して検出器DETで検出され、前記図18と同様のクロ
マトグラムが得られる。この分離分析モードでは第一ポ
ンプP1および第二ポンプP2は休止している。
【0118】一つの試料中に複数の極性物質と複数の疎
水性物質が含まれる場合、単一カラムで全ての成分を分
析するのは困難である。この場合、本装置を用いて以下
のように分離分析することができる。即ち、上記の複
数のHC法あるいはHC法とBF法を並行させる分離分
析モードを以下のように実施出来る。尚、上記の分離
分析モードを実行する場合には、図22から図25に示
すように、配管t19に第二のクロマトグラムを検出す
る検出器DETを接続し、配管t20に取り付けている
検出器DETと併せて2個の検出器DETを用いてい
る。
【0119】まず、図21に示す不要成分(X)が、第
一カラムC1より溶出される時、図22に示すように、
第一6方バルブV1を状態1、第二6方バルブV2を状
態1、第三6方バルブV3を状態2、第四6方バルブV
4を状態1、第五6方バルブV5を状態2、第六6方バ
ルブV6を状態2とする。
【0120】この状態で、第一ポンプP1より送液され
る第一移動相10は、図22で太実線で示すように、配
管t1、第一6方バルブV1のポート1e→1f、配管
t2より第一カラムC1に流入する。第一カラムC1よ
り、配管t3、第一6方バルブV1のポート1c→1
d、配管t4、第三6方バルブV3のポート3d→3
e、短絡通路3g、ポート3f→3a、配管t9、第五
6方バルブV5のポート5b→5c、配管t15、第六
6方バルブV6のポート6f→6a、配管t17を経て
廃棄部へ排出される。
【0121】また、第二ポンプP2より送液される第二
移動相20は、図22で太点線で示すように、配管t
7、第二6方バルブV2のポート2b→2a、配管t
5、第一6方バルブV1のポート1b→1a、配管t
6、第三6方バルブV3のポート3b→3c、配管t1
0、第四6方バルブV4のポート4e→4f、分岐管t
8−2、t8−1、第二カラムC2に流入する。第二カ
ラムC2からの送出液は、第一マニュアルインジェクタ
ーMI1、配管t13、第四6方バルブV4のポート4
c→4d、配管t19より検出器DETを通り廃棄部へ
排出される。
【0122】また、第三ポンプP3より送液される第三
移動相30は、図22で太−点鎖線で示すように、配管
t12、第四6方バルブV4のポンプ4b→4a、配管
t11、第五6方バルブV5のポンプ5f→5a、配管
t14、第二マニュアルインジェクターMI2から第三
カラムC3に流入する。第三カラムC3から第五6方バ
ルブV5のポート5d→5e、配管t16、第六6方バ
ルブV6のポート6d→6e、配管t20を経て検出器
DETに至り、排出される。
【0123】次に、図21に示す極性物質の目的成分
(Y)が、第一カラムC1より溶出する直前に、第三6
方バルブV3を状態1に切り替え、図23に示す状態と
する。第一カラムC1より溶出される成分は、図23で
太実線で示すように、配管t3、第一6方バルブV1の
ポート1c→1d、配管t4、第三6方バルブV3のポ
ート3d→3c、配管t10、第四6方バルブV4のポ
ート4e→4f、分岐管t8−2、t8−1を経て第二
カラムC2に導入される。このとき第二移動相20は、
図23で太点線で示すように、配管t7、第二6方バル
ブV2のポート2b→2a、配管t5、第一6方バルブ
V1のポート1b→1a、配管t6、第三6方バルブV
3のポート3b→3a、配管t9、第五6方バルブV5
のポート5b→5c、配管t15、第六6方バルブV6
のポート6f→6a、配管t17を経て廃棄部へ排出さ
れる。
【0124】あるいは同時に、図24に示すように、第
二6方バルブV2を状態2に替えて第二移動相20を第
二6方バルブV2のポート2b→2c、配管t8、分岐
管t8−1へと流し、第一移動相10と合流し、第一移
動相10を希釈しながら第二カラムC2に流入し、目的
成分を第二カラムC2に導入してもよい。
【0125】目的成分をすべて第二カラムC2に導入し
たのちは、図22に示す初期状態と同様にし、第二移動
相20により目的成分(Y)の分離を第二カラムC2で
行う。
【0126】図21に示すように、さらに、疎水性の目
的成分(Z)が第一カラムC1より溶出する直前に、第
三6方バルブV3を状態2に、第五6方バルブV5を状
態1に切り替えて、図25に示す状態とする。
【0127】第一ポンプP1から送液される第一移動相
10が、図25で太実線で示すように、第一カラムC1
から溶出した後、配管t3、第一6方バルブV1のポー
ト1c→1d、配管t4、第三6方バルブV3のポート
3d→3e、短絡通路3g、ポート3f→3a、配管t
9、第五6方バルブV5のポート5b→5a、配管t1
4、第二マニュアルインジェクターMI2を経て第三カ
ラムC3に至り、第一カラムC1から目的成分Zを第三
カラムC3に導入する。この時、第二ポンプP2より送
液される第二移動相20は、図25で太点線で示すよう
に、配管t7、第二6方バルブV2のポート2b→2
c、配管t8、分岐管t8−1を経て第二カラムC2に
至り、引き続き目的成分(Y)の分離分析を第二カラム
C2にて行う。第三ポンプP3より送液される第三移動
相30は、図25で太−点鎖線で示すように、配管t1
2、第四6方バルブV4のポート4b→4a、配管t1
1、第五6方バルブV5のポート5f→5e、配管t1
6、第六6方バルブV6のポート6d→6c、配管t1
8から廃棄部へ排出される。
【0128】目的成分Zが全て第三カラムC3に導入さ
れた後、図22の初期状態に戻し、目的成分(Z)の分
離分析を第三カラムC3で行う。
【0129】図26は本発明の第2実施例を示し、上記
第1実施例ではクロマトグラフィー検出器DETを分離
装置に付設していたのに対し、第2実施例では、質量分
析計を付設したものである。
【0130】第2実施例のLC/MS装置では、混合物
を成分毎に分離するために第一カラムに流す溶離液MP
Aとして第一移動相10を適用し、溶出した液を希釈し
て分析目的成分をトラップカラムの第二カラムに捕捉さ
れやすくする溶液MPBとして第二移動相20を適用
し、該第二カラムに捕捉された分析目的成分を溶離する
ための溶離液MPCとして第三移動相30を適用してい
る。また、第2実施例では、第二カラムC2をトラッピ
ングカラム(TC)に、第一カラムC1を通常の分離カ
ラムに当てはめている。このように、第2実施例の装置
は、第1実施例の装置における検出器DETに代えて質
量分析計MSを取り付けている点だけが相違し、他の構
成は第1実施例と同様であるため、装置の説明は同一符
号を付して省略する。
【0131】図26に示す試料の分離装置に質量分析計
MSを付設した第2実施例の装置では、下記の2つの分
析モード、10を選択して行うことが出来る。前記した
ように、第1実施例では8通りの分離分析モードが選択
して行えると共に、第2実施例では2通りの分離分析モ
ードが選択して行えるため、クロマトグラフィー検出器
DETあるいは質量分析計MSを付設していない試料の
分離装置自体は、10通りの分離分析モードを行うため
の試料の分離装置として用いることが出来る。
【0132】第2実施例の分離分析モードは、下記の
、10の2通りである。 分析目的成分の全量をMSに導入する分離分析モー
ド;10上記HC法に更に目的成分を分離、濃縮、脱塩の
いずれかを行って質量分析計へ導入する分離分析モード
であり、この10の分離分析モードは、 (a)上記第一カラムから溶出した目的成分を第二カラ
ムに捕捉する分離分析モード; (b)上記第二カラムに捕捉された成分を質量分析計に
導入する分離分析モード; (c)上記第二カラムおよび質量分析計を第二移動相で
洗浄し、第一カラムからの溶出液は廃棄部へ排出する分
離分析モード を含むものである。
【0133】上記分析モードを行う場合、図27に示
すように、第一6方バルブV1は状態1、第二6方バル
ブV2は状態2、第三6方バルブV3は状態2、第四6
方バルブV4は状態1、第五6方バルブV5は状態2、
第六6方バルブV6は状態1とする。
【0134】この状態で、オートサンプラーASより試
料を注入し、また、第一ポンプP1より第一移動相10
(MPA)を送液する。第一移動相10は、配管t1か
ら第一6方バルブV1のポート1e→1f、配管t2、
第一カラムC1、配管t3、第一6方バルブV1のポー
ト1c→1d、配管t4、第三6方バルブV3のポート
3d→3e、短絡通路3g、ポート3f→3a、配管t
9、第五6方バルブV5のポート5b→5c、配管t1
5、第六6方バルブV6のポート6f→6e、配管t2
0を経て質量分析計MSに至る。従って、第一カラムC
1で第一移動相10により分離された溶出液はすべて、
質量分析計MSのMSイオン源部12へ直接導入され
る。即ち、分析目的成分の全量を質量分析計MSへ導入
する。
【0135】第二ポンプP2より送液される第二移動相
20(MPB)が、配管t7、第二6方バルブV2のポ
ート2b→2c、配管t8、分岐管t8−1、トラップ
カラムとなる第二カラムC2、第一マニュアルインジェ
クターMI1、配管t13、第四6方バルブV4のポー
ト4c→4d、配管t19を経て廃棄部へ排出される。
よって、トラップカラムである第二カラムC2は洗浄液
である第二移動相20によって洗浄される。
【0136】上記分離分析モード10のうちの(a)の分
離目的成分をトラップカラム(第二カラムC2)に捕捉
する場合は、図28に示すように、第一6方バルブV1
は状態1、第二6方バルブV2は状態2、第三6方バル
ブV3は状態1、第四6方バルブV4は状態1、第五6
方バルブV5は状態1、第六6方バルブV6は状態2と
する。
【0137】第一ポンプP1より第一移動相10(MP
A)を送液して、配管t1、第一6方バルブV1のポン
プ1e→1f、配管t2、第一カラムC1に導入する。
第一カラムC1で試料を分離し、溶出液を配管t3、第
一6方バルブV1のポート1c→1d、配管t4、第三
6方バルブV3のポート3d→3c、配管t10、第四
6方バルブV4のポート4e→4f、分岐管t8−2、
t8−1、第二カラムC2に流入する。この時、第二ポ
ンプP2より第二移動相20(MPB)を送液し、配管
t7、第二6方バルブV2のポート2b→2c、配管t
8、分岐管t8−1、第二カラムC2へと流入し、上記
第一移動相10は分岐管t8−1で第二移動相20で希
釈され、合流液となり、第二カラムC2に流入する。ト
ラップカラムの第二カラムC2で、合流液に溶解してい
る分析目的成分はただちに捕捉される。捕捉された目的
成分以外の溶出液は第一マニュアルインジェクターMI
1、第四6方バルブV4のポート4c→4d、配管t1
9を経て廃棄部へ排出される。
【0138】また、不揮発性塩を含まぬ溶離用の第三移
動相30(MPC)を、第三ポンプP3より送液し、第
四6方バルブV4のポート4b→4a、配管t11、第
五6方バルブV5のポート5f→5e、配管t16、第
六6方バルブV6のポート6d→6e、配管t20を経
て質量分析計MSへ導入し、MSイオン源12および流
路を洗浄する。
【0139】上記分析モード10の(b)のトラップカラ
ムに捕捉された分析目的成分を質量分析計MSのMSイ
オン源部に導入する場合、図29に示すように、第一6
方バルブV1を状態1、第二6方バルブV2を状態1、
第三6方バルブV3を状態2、第四6方バルブV4を状
態2、第五6方バルブV5を状態1、第六6方バルブV
6を状態2とする。
【0140】第一カラムC1から溶出する第一移動相1
0は配管t3、第一6方バルブV1のポート1c→1
d、配管t4、第三6方バルブV3のポート3d→3
e、短絡通路3g、ポート3f→3a、配管t9、第五
6方バルブV5のポート5b→5a、配管t14、第三
カラムC3、第五6方バルブV5のポート5d→5c、
配管t15、第六6方バルブV6のポート6f→6a、
配管t17を経て廃棄部に排出される。
【0141】不揮発性塩を含まぬ溶離用の第三移動相3
0が第三ポンプP3より送液され、配管t12、第四6
方バルブV4のポート4b→4c、配管t13、第一マ
ニュアルインジェクターMI1、第二カラムC2を流
れ、該第二カラムC2に逆方向に流入する。第二カラム
C2より溶出した目的成分を含む第三移動相30は分岐
管t8−1、t8−2、第四6方バルブV4のポート4
f→4a、配管t11、第五6方バルブV5のポート5
f→5e、配管t16、第六6方バルブV6のポート6
d→6e、配管t20を経て質量分析計MSのMSイオ
ン源部12に導入される。このMSイオン源部12で、
分析目的成分はイオン化されマススペクトルを与える。
【0142】一方、第二ポンプP2より送液される第二
移動相20は、配管t7、第二6方バルブV2のポート
2b→2a、配管t5、第一6方バルブV1のポート1
b→1a、配管t6、第三6方バルブV3のポート3b
→3c、配管t10、第四6方バルブV4のポート4e
→4d、配管19を経て廃棄部へ排出される。
【0143】上記分析モード10の(c)のトラップカラ
ム(第二カラムC2)を洗浄液で洗浄、脱塩を行う時
は、図30に示すように、第一6方バルブV1を状態
1、第二6方バルブV2を状態2、第三6方バルブV3
を状態2、第四6方バルブV4を状態1、第五6方バル
ブV5を状態1、第六6方バルブV6を状態2とする。
【0144】第一ポンプP1から第一移動相10を送液
し、第一カラムC1をコンディショニングする。該第一
カラムC1から溶出する第一移動相10を配管t3、第
一6方バルブV1のポート1c→1d、配管t4、第三
6方バルブV3のポート3d→3e、短絡通路3g、ポ
ート3f→3a、配管t9、第五6方バルブV5のポー
ト5b→5a、配管t14、第三カラムC3、第五6方
バルブV5のポート5d→5c、配管t15、第六6方
バルブV6のポート6f→6a、配管t17を経て廃棄
部へ排出される。
【0145】また、第二ポンプP2より第二移動相20
を送液し、配管t7、第二6方バルブV2のポート2b
→2c、配管t8、分岐管t8−1を経て第二カラムC
2へ流入し、第一マニュアルインジェクターMI1、配
管t13、第四6方バルブV4のポート4c→4d、配
管t19を通り、廃棄部へ排出している。
【0146】上記した過程で第二移動相20に不揮発性
の塩を含まない溶出液を用いれば、トラップカラムの第
二カラムC2で捕捉された目的成分の脱塩が行える。こ
の第二移動相20は、分岐管t8−2から第四6方バル
ブV4のポート4f→4e、配管t10、第三6方バル
ブV3のポート3c→3b、配管t6、第一6方バルブ
V1のポート1a→1b、配管t5、第二6方バルブV
2のポート2a→2fへ至るが、ポート2fは密栓され
ているため、これ以上は進めない。
【0147】一方、第三ポンプP3より送液される第三
移動相30は第四6方バルブV4のポート4b→4a、
配管t11、第五6方バルブV5のポート5f→5e、
配管t16、第六6方バルブV6のポート6d→6e、
配管t20、質量分析計MSのMSイオン源12に導入
し、MSイオン源12を洗浄する。
【0148】以上のように、試料の自動分離装置に質量
分析計MSを直結することにより、2つの分離分析モー
ドを、バルブの切り替えのみでおこなうことが可能であ
る。上記分離分析モード、10は、第一6方バルブV1
〜第六6方バルブV6の初期状態のみで規定されるの
で、いずれの分離分析モード間の切り替えもシステムコ
ントローラーのタイムプログラムによって容易に設定で
きる。
【0149】上記第2実施例のLC/MS装置は、第1
実施例の液体クロマトグラフィー装置のクロマトグラフ
ィー検出器DETに替えて質量分析計MSを取り付けた
ものであるが、図31に示す第3実施例は、配管t14
に介設している第二マニュアルインジェクターMI2お
よび第三カラムC3を除いて、連結管15を取り付けた
ものである。
【0150】上記第3実施例の構成とした場合も、当然
のことながら、第2実施例と同様に上記、10の2通り
の分離分析モードを選択して行う事ができる。上記お
よび10の(a)の分離分析モードは第2実施例と同一で
あるため、説明を省略する。
【0151】上記10の(c)の分析モードでは、図32
に示すように、第一6方バルブV1を状態1、第二6方
バルブV2を状態1、第三6方バルブV3を状態2、第
四6方バルブV4を状態2、第五6方バルブV5を状態
2、第六6方バルブV6を状態2と、第2実施例と第五
6方バルブV5の切り替え状態だけを変えている。上記
分離分析では、第一カラムC1から溶出する第一移動相
10は配管t3、第一6方バルブV1のポート1c→1
d、配管t4、第三6方バルブV3のポート3d→3
e、短絡通路3g、ポート3f→3a、配管t9、第五
6方バルブV5のポート5b→5c、配管t15、第六
6方バルブV6のポート6f→6a、配管t17を経て
廃棄部に排出される。
【0152】不揮発性塩を含まぬ溶離用の第三移動相3
0が第三ポンプP3より送液され、配管t12、第四6
方バルブV4のポート4b→4c、配管t13、第一マ
ニュアルインジェクターMI1、第二カラムC2を流
れ、該第二カラムC2に逆方向に流入する。第二カラム
C2より溶出した目的成分を含む第三移動相30は分岐
管t8−1、t8−2、第四6方バルブV4のポート4
f→4a、配管t11、第五6方バルブV5のポート5
f→5a、連結管15、ポート5d→5e、配管t1
6、第六6方バルブV6のポート6d→6e、配管t2
0を経て質量分析計MSのMSイオン源部12に導入さ
れる。このMSイオン源部12で、分析目的成分はイオ
ン化されマススペクトルを与える。
【0153】一方、第二ポンプP2より送液される第二
移動相20は、第2実施例と同様に、配管t7、第二6
方バルブV2のポート2b→2a、配管t5、第一6方
バルブV1のポート1b→1a、配管t6、第三6方バ
ルブV3のポート3b→3c、配管t10、第四6方バ
ルブV4のポート4e→4d、配管19を経て廃棄部へ
排出される。
【0154】上記分析モード10の(b)のトラップカラ
ム(第二カラムC2)を第二移動相で洗浄、脱塩を行う
時は、図33に示すように、第一6方バルブV1を状態
1、第二6方バルブV2を状態2、第三6方バルブV3
を状態2、第四6方バルブV4を状態1、第五6方バル
ブV5を状態2、第六6方バルブV6を状態2とし、第
2実施例と第五6方バルブV5の状態のみを変えてい
る。
【0155】上記分析モード10の(c)では、該第一カ
ラムC1から溶出する第一移動相10を配管t3、第一
6方バルブV1のポート1c→1d、配管t4、第三6
方バルブV3のポート3d→3e、短絡通路3g、ポー
ト3f→3a、配管t9、第五6方バルブV5のポート
5b→5c、配管t15、第六6方バルブV6のポート
6f→6a、配管t17を経て廃棄部へ排出される。
【0156】また、第二ポンプP2より第二移動相20
を送液し、配管t7、第二6方バルブV2のポート2b
→2c、配管t8、分岐管t8−1を経て第二カラムC
2へ流入し、第一マニュアルインジェクターMI1、配
管t13、第四6方バルブV4のポート4c→4d、配
管t19を通り、廃棄部へ排出している。
【0157】上記した過程で、第2実施例と同様、第二
移動相20に不揮発性塩の溶出液を用いれば、トラップ
カラムの第二カラムC2で捕捉された目的成分の脱塩が
行える。この第二移動相20は、分岐管t8−2から第
四6方バルブV4のポート4f→4e、配管t10、第
三6方バルブV3のポート3c→3b、配管t6、第一
6方バルブV1のポート1a→1b、配管t5、第二6
方バルブV2のポート2a→2fへ至るが、ポート2f
は密栓されているため、これ以上は進めない。
【0158】一方、第三ポンプP3より送液される第三
移動相30は第四6方バルブV4のポート4b→4a、
配管t11、第五6方バルブV5のポート5f→5a、
配管t14、連結管15、第五6方バルブV5のポート
5d→5e、配管t16、第六6方バルブV6のポート
6d→6e、配管t20、質量分析計MSのMSイオン
源12に導入し、MSイオン源12を洗浄する。
【0159】上記第1実施例及び第2実施例は3本のカ
ラム、6台の6方バルブおよび、3個のポンプを備えた
試料の自動分離装置を備え、また、第3実施例は第2実
施例の装置のうち1本のカラムを取り除いて連結管を用
いた構成のみを代えたものであるが、図34に示す第4
実施例の試料の自動分離装置および該装置にクロマトグ
ラフィー検出器DETを付設した液体クロマトグラフィ
ー装置は、カラムを前処理用の第一カラムC1と分離分
析用の第三カラムC3の2本の第二カラムと、第一6方
バルブV1と第三6方バルブV3の2台の6方バルブ、
および、第一ポンプP1と第二ポンプP2の2個のポン
プを備えた簡単な構成の試料の自動分離装置を備え、分
離分析モードのうち、基本モードで最も多用されるHC
法とBF法との2通りの分離分析モードを選択して行え
るようにした液体クロマトグラフィー装置である。
【0160】上記第4実施例の装置は、第一カラムC1
の一端を配管t2、第一6方バルブV1のポート1fに
接続し、第一カラムC1の他端を配管t3を介して第一
6方バルブV1のポート1cに接続している。第一ポン
プP1は、オートサンプラーAS、配管t1を介して第
一6方バルブV1のポート1eに接続している。上記第
一6方バルブV1のポート1aは配管t6を介して第三
6方バルブV3のポート3bと接続し、ポート1dは配
管t4を介してポート3dと接続し、ポート1bは配管
t5を介して第二ポンプP2と接続している。
【0161】上記第三6方バルブV3のポート3aは配
管t9を介して第三カラムC3に接続し、第三カラムC
3を配管t15を介して検出器DETに接続している。
また、第三6方バルブV3のポート3cは配管t10を
介して廃棄部に接続している。ポート3eと3fとは短
絡通路3gを介して常時連通している。上記オートサン
プラーAS、第一ポンプP1および第二ポンプP2、第
一6方バルブV1および第三6方バルブV3はコントロ
ーラCTRにより自動作動し、該コントローラCTRは
コンピュータCPUにより自動制御している。
【0162】上記第4実施例は、上記したように、HC
法とBF法の分離分析モードを選択して行うことができ
る。まず、HC法について、図35及び図36を参照し
て説明する。尚、以下の説明において、前記したよう
に、第一6方バルブV1および第三6方バルブV3の各
ポートが、夫々、ポートaとb、cとd、eとfが連通
する状態を状態1とし、bとc、dとe、fとaが連通
する状態を状態2と称する。 (1)まず、初期状態において、図35に示すように、
コントローラCTRからの信号で、第一及び第三6方バ
ルブV1、V3は状態1となる。まず、第一移動相10
を図35中で太実線で示すように、第一ポンプP1、オ
ートサンプラーAS、第一バルブV1を経て前処理用の
第一カラムC1に送液する。詳しくは、第一移動相10
は配管t1、第一バルブV1のポート1e→1f、配管
t2を通り、前処理用の第一カラムC1に導入され、第
一移動相10により第一カラムC1をコンディショニン
グする。
【0163】第一カラムC1から溶出した第一移動相1
0は配管t3、第一バルブV1のポート1c→1d、配
管t4、第三バルブV3のポート3d→3c、配管t1
0を経て廃棄部へ排出される。ついで、試料をオートサ
ンプラーASから注入し、第一バルブV1を経て第一カ
ラムC1に導入する。該第一カラムC1より目的成分が
溶出する前までの不要成分は、上記第一移動相10の流
路を経て廃棄部へ排出される。
【0164】同時に、第二ポンプP2から第二移動相2
0を図35中で太点線で示すように、第一バルブV1、
第三バルブV3を経て分析用の第三カラムC3に送液す
る。詳しくは、第二ポンプP2より配管t5、第一バル
ブV1のポート1b→1a、配管t6、第三バルブV3
のポート3b→3a、配管t9、第二マニュアルインジ
ェクターMI2を経て第三カラムC3へ導入される。
【0165】(2)次いで、図36に示すように、目的
成分(B)が前処理用の第一カラムC1から溶出する直
前に、第三6方バルブV3を切り替え、状態2にする。
この状態とすることで、第一ポンプP1から送液する第
一移動相10で、図36中で太実線で示すように、第一
カラムC1から目的成分を分析用の第三カラムC3に導
入する。即ち、第一移動相10は第一ポンプP1からオ
ートサンプラーAS、配管t1、第一6方バルブV1の
ポート1e→1f、配管t2、第一カラムC1、配管t
3、第一6方バルブV1のポート1c→1d、配管t
4、第三6方バルブV3のポート3d→3e、短絡通路
3g、ポート3f→3a、配管t9、第二マニュアルイ
ンジェクターMI2、第三カラムC3、配管t15、検
出器DETを流れる。よって、この第一移動相10によ
り目的成分は第一カラムC1から第三カラムC3へ導入
される。
【0166】この時、第二ポンプP2から送液される第
二移動相20は用いないので、第二移動相20は、図3
6中で太点線で示すように、第二ポンプP2より、配管
t5、第一6方バルブV1のポート1b→1a、配管t
6、第三6方バルブV3のポート3b→3c、配管t1
0より廃棄部へ排出される。
【0167】(3)目的成分を含む画分が全て第三カラ
ムC3へ到達した後、再び第三6方バルブV3を切り替
え、状態1に戻し、図35の状態とする。第二ポンプP
2から送液される第二移動相20は前述の(1)の太点
線で示す流路を経て、第三カラムC3へ至り、目的成分
は第三カラムC3中で第二移動相20により分離分析さ
れ、配管t15を経て検出器DETに導入される。上記
検出器DETにはインテグレーター(記録機)を接続し
ているので、第三カラムC3のクロマトグラムが得られ
る。
【0168】次に、上記BF法を用いる分離分析モード
を図37および図38を参照して説明する。 (1)まず、図37に示す初期状態では、第一、第三6
方バルブV1、V3を状態1とする。第一ポンプP1か
ら第一移動相10を、図37中に太実線で示すように、
第一バルブV1を通して第一カラムC1に送液した後、
廃液している。即ち、第一移動相10をオートサンプラ
ーAS、配管t1、第一6方バルブV1のポート1e→
1f、配管t2、第一カラムC1、配管t3、第一6方
バルブV1のポート1c→1d、配管t4、第三6方バ
ルブV3のポート3d→3c、配管t10より廃液して
いる。
【0169】第一カラムC1から溶出する不要成分は、
上記第一移動相10により、上記流路により排出され
る。目的成分は第一カラムC1のフロント側(上流側)
に保持されたままの状態である。同時に、第二ポンプP
2から第二移動相20を図37中に太点線で示すよう
に、第二移動相20と第二ポンプP2より配管t5、第
一6方バルブV1のポート1b→1a、配管t6、第三
6方バルブV3のポート3b→3a、配管t9、第二マ
ニュアルインジェクターMI2、第三カラムC3に至
り、第三カラムC3をコンディショニングした後、配管
t15、検出器DETを経て廃液に排出される。
【0170】(2)上記(1)の動作において第一カラ
ムC1より不要成分の溶出が完了すると同時に、第一6
方バルブV1を状態2に切り替えて、図38の状態とす
る。第二ポンプP2より送液する第二移動相20の流路
を図38中で太点線で示すように切り替え、第二移動相
20を第一カラムC1から第三カラムC3へと導入し
て、第一カラムC1のフロント側に保持されている目的
成分を第二移動相20により第三カラムC3に導入す
る。
【0171】即ち、第二移動相20を第二ポンプP2よ
り、配管t5、第一6方バルブV1のポート1b→1
c、配管t3、第一カラムC1、配管t2、第一6方バ
ルブV1のポート1f→1a、配管t6、第三6方バル
ブV3のポート3b→3a、配管t9、第二マニュアル
インジェクターMI2、第三カラムC3に至る。この第
二移動相20の移動で、第一カラムC1に保持された目
的成分が第一カラムC1から第三カラムC3へ導入され
る。さらに、第二移動相20は配管t15を経て検出器
DETへ送液される。上記過程で、第二移動相20は第
一カラムC1を逆方向に流れ、第一カラムC1のフロン
トに保持された目的成分を拡散することなく第三カラム
C3へ導入する。
【0172】(3)目的成分が全て第三カラムC3へ導
入された後、再び、第一6方バルブV1を状態1に戻
し、図37に示す状態とする。第三カラムC3には、第
二移動相20が前述の(1)の太点線で示す流路により
送液され、該第二移動相20により第三カラムC3に導
入されている目的成分が分離分析される。第二移動相2
0が第三カラムC3より配管t15を通って検出器DE
Tに導入されることにより、第三カラムC3の分離分析
状態が検出器DETで常時検出され、目的成分のクロマ
トグラムが得られる。この時、第一カラムC1には第一
移動相10が第一ポンプP1より太実線で示すように送
液されて、次の分析のために第一カラムC1のコンディ
ショニングを行う。
【0173】上記のように、HC法とBF法の2通りの
分離分析モードを選択して行う場合には、6方バルブを
2台、カラムを前処理用の第一カラムと分離分析用の第
三カラムの2本のカラム、ポンプを第一移動相を送液す
る第一ポンプと、第二移動相を送液する第二ポンプの2
本だけで良くなり、装置の部品を大幅に減少できると共
に、配管の個数も減少でき、装置全体をシンプルな構成
とすることができる。
【0174】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
の請求項1に係わる試料の自動分離装置によれば、試料
の粗分離を行う前処理用の第一カラムと、分離或いは/
および濃縮を行う第二カラムと、分離分析用の第三カラ
ムの3本のカラムを備え、これらカラムを複数の配管で
接続すると共に、これら配管に自動切り替えのバルブを
介設し、かつ、上記カラムに所要の移動相を送液するポ
ンプを設け、上記バルブおよびポンプを予めプログラム
入力した手順に従って自動制御する構成としているた
め、多数の分離分析モードのうちから選択されたモード
に対応するカラムスイッチングを全自動で行うことがで
きる。このように、多数の分離分析モードを1台の装置
で行うことができるため、試料に応じて多数のモードの
うちから最も適したモードを選択できる。
【0175】例えば、薬物によっては、血漿中で分解さ
れやすく、速やかに用手法によって除蛋白などの前処理
する必要があるが、このような薬物に対しては、除蛋白
を目的にするのではなく、感度を上げるため、HC法あ
るいはBF法を用いることもできる。また、感度をあげ
るために多量に試料を注入する場合では、HC法→BF
法を用い、注入回数を増やすと、数mlの試料の測定が可
能となり、生体試料分析のみならず、環境測定、食品試
料分析などにおいても利用できる。
【0176】上記試料の自動分離装置は、試料の分離が
必要な分野において、他の装置と組み合わせることによ
り、広範囲の利用が可能となる。特に、分離した試料を
検出する手段を付設すると、各種分野において、試料の
分離状態を検出する必要がある場合に好適に利用でき
る。(請求項2) よって、この検出手段としては、試料の自動分離装置が
用いられる分野に対応して、適宜な検出手段が用いられ
る。
【0177】生体試料等の分離分析を行う場合には、上
記試料の自動分離装置にクロマトグラム検出器を付設
し、該検出器で上記複数のカラムを備えた自動分離装置
からの溶出液を検出すると、前記実験例に記載したよう
に、みかけのピークシャープ性はいずれの方法において
も、分析カラム単独の場合に比べて、真のピークシャー
プ性は同等かそれ以上の効果が得られる。(請求項3お
よび請求項4)
【0178】また、上記検出手段として、上記クロマト
グラフィー検出器に代えて、質量分析計を用いた場合、
揮発性移動相系の分析、脱塩による不揮発性移動相系の
分析、フローインジェクション分析を行うことができ
る。即ち、1台の試料の自動分離装置を、検出手段を取
り換えるだけで、液体クロマトグラフ装置として、ま
た、該液体クロマトグラムに質量分析計を直結して用い
るLC/MSによる分析に利用することができる。(請
求項5)
【0179】また、本発明の試料の自動分離装置では第
一、第二、第三のポンプを備え、第一ポンプからは、各
分析モードにおいて前処理用の第一カラムに試料を目的
成分と不要成分とに分離する第一移動相を送液し、第二
ポンプからはHC法あるいはBF法による分析モードで
は第三カラムに捕捉された目的成分を分離すると共にH
C法→BF法あるいはBF法→BF法では目的成分の濃
縮を行う第二移動相を送液し、さらに、第三ポンプから
はHC法→BF法およびBF法→BF法では第三カラム
に捕捉された目的成分を分離する第三移動相を送液する
ため、HC法、BF法、HC法→BF法、BF法→BF
法を、1台の装置により選択して行うことができる。さ
らに、上記したポンプから所要の移動相を所要のカラム
に送液しているため、前記した10通りの分析モードを
行うことができる。このように、異種分離モードを組み
合わせることができ、分離性能を向上させる事ができ
る。(請求項6、7、8)
【0180】さらに、本発明の試料の自動分離装置で
は、マニュアルインジェクター等の試料注入装置を第二
カラムおよび第三カラムに付設しているため、該試料注
入装置から第二カラム或いは第三カラムに試料を直接注
入して、該第二カラムあるいは第三カラムのクロマトグ
ラムを検出することにより、第二、第三カラムを装置よ
り抜き取ることなく分離状況の確認を行うことができ
る。(請求項9、請求項10)
【0181】また、本発明の試料の自動分離装置におい
ては、3つのカラムの連通流路を、多数の分離分析モー
ドの内から選択したモードに応じて切り替える必要があ
り、そのため、上記3つのカラムを接続する配管に多数
の流路切替バルブを設置する必要がある。本装置では、
このバルブとして6方バルブを用いて、1つのバルブで
複数の流路切り替えを可能としているため、6台の6方
バルブを用いるだけで、10通りの多数の分離分析モー
ドを選択して行うことができる。特に、上記6台の6方
バルブを、上記3本のカラムおよび上記3個のポンプと
の適宜に組み合わせていることにより、1台の装置で多
種のカラムスイッチングを行うことができ、その結果、
カラムの交換、流路の組み替え等の繁雑な操作をするこ
となく、単に、プログラムを設定してコンピュータに入
力するだけで、上記10通りの分離分析モードを選択し
て行うことが出来る。(請求項11〜19)
【0182】また、本発明の試料の自動分離装置では、
第一カラムに試料を注入するオートサンプラー等の試料
注入装置を取り付け、前以て、試料の自動供給時間、自
動供給量を設定しているため、1回の自動分析が終了す
ると、2回目の試料の自動供給を行うことができ、無人
化で、連続して分離分析を行うことができる。(請求項
20、請求項21) さらに、上記したように、 コンピュータにプログラムを
入力しておくだけで、コントローラにより、 オートサン
プラー、 バルブ、ポンプなどの周辺装置を自動的に動作
させて、プログラムで設定している順序にしたがって全
自動で選択した分離分析を行わせることが出来る。よっ
て、この種の分離分析を行う場合は人手を有し、労力集
約的な要素が強かったが、この点、本装置では大幅な省
力化を図ることが出来る。(請求項22)
【0183】本発明の試料の自動分離装置では、上記し
たように、バルブ、カラムおよびポンプを適宜に組み合
わせているために、10通りの分離分析モードを選択し
て行うことができる。特に、生体試料では、試料に対応
して異なるモードで分離分析を行う必要があるため、こ
の種の分離分析に必要な殆ど全てのモードの分離分析が
可能な本装置は、生体試料の分離分析装置として、極め
て有効に用いることが出来る。(請求項23、24)
【0184】また、請求項25から請求項27に記載の
装置では、2台のバルブ、2本のカラム、2個のポンプ
を用いるだけの極めて簡単な装置で、生体試料分析にお
いて最も多用されるHC法とBF法とをカラムスイッチ
ング法により切り替えて行うことが出来る。よって、上
記HC法とBF法の2つの分離分析モードだけで良い場
合には、有効な装置となる。
【0185】さらに、請求項28および請求項29に記
載の質量分析計と直結した場合には、揮発性移動相系
の分析、フローインジェクション分析に用いられる
が、本発明の分離装置は脱塩操作を行わせることが可能
であるため、不揮発性塩を含む移動相を用いた場合
も、LC/MSで分析することが出来る。また、上記試
料の分離装置の第三カラムを除いて連結管をとりつけて
も、上記〜の分析が可能であり、本発明の試料の自
動分離装置は多用途に利用できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の装置の概略図である。
【図2】第1実施例の装置によりHC法の分離を行った
場合の第一工程の流路を示す概略図である。
【図3】第1実施例の装置によりHC法の分離を行った
第二工程の流路を示す概略図である。
【図4】第1実施例の装置によりHC法の分離を行った
場合のクロマトグラムである。
【図5】第1実施例の装置によりBF法の分離を行った
場合の第一工程の流路を示す概略図である。
【図6】第1実施例の装置によりBF法の分離を行った
場合の第二工程の流路を示す概略図である。
【図7】第1実施例の装置によりBF法の分離を行った
場合のクロマトグラムである。
【図8】第1実施例の装置によりHC法→BF法の分離
を行った場合の第一工程の流路を示す概略図である。
【図9】第1実施例の装置によりHC法→BF法の分離
を行った第二工程の流路を示す概略図である。
【図10】第1実施例の装置によりHC法→BF法の分
離を行った場合の第三工程の流路を示す概略図である。
【図11】第1実施例の装置によりHC法→BF法の分
離を行った場合のクロマトグラムである。
【図12】第1実施例の装置によりBF法→BF法の分
離を行った場合の第一工程の流路を示す概略図である。
【図13】第1実施例の装置によりBF法→BF法の分
離を行った場合の第二工程の流路を示す概略図である。
【図14】第1実施例の装置によりBF法→BF法の分
離を行った場合の第三工程の流路を示す概略図である。
【図15】第1実施例の装置によりBF法→BF法の分
離を行った場合のクロマトグラムである。
【図16】クロマトグラムの説明図である。
【図17】第1実施例の装置により第一カラムの分離確
認を行った場合の流路を示す概略図である。
【図18】第1実施例の装置により第一カラムの分離確
認を行った場合のクロマトグラムである。
【図19】第1実施例の装置により第二カラムの分離確
認を行った場合の流路を示す概略図である。
【図20】第1実施例の装置により第三カラムの分離確
認を行った場合の流路を示す概略図である。
【図21】多成分系の試料の分離モードを示す図面であ
る。
【図22】第1実施例の装置による多成分系の試料の分
離を行った場合の第一工程の流路を示す概略図である。
【図23】第1実施例の装置により多成分系の試料の分
離を行った場合の第二工程の流路を示す概略図である。
【図24】第1実施例の装置による多成分系の試料の分
離を行った場合の第三工程の流路を示す概略図である。
【図25】第1実施例の装置により多成分系の試料の分
離を行った場合の第四工程の流路を示す概略図である。
【図26】第2実施例の装置を示す概略図である。
【図27】第2実施例の装置により目的成分を全量MS
に導入した場合の流路を示す概略図である。
【図28】第2実施例の装置により分析目的成分をトラ
ップカラムに捕捉した場合の流路を示す概略図である。
【図29】第2実施例の装置により分析目的成分を溶離
後にMSに導入した場合の流路を示す概略図である。
【図30】第2実施例の装置により洗浄、脱塩を行った
場合の流路を示す概略図である。
【図31】第3実施例の装置の概略図である。
【図32】第3実施例の装置により分析目的成分を溶離
後にMSに導入した場合の流路を示す概略図である。
【図33】第3実施例の装置により洗浄、脱塩を行った
場合の流路を示す概略図である。
【図34】第4実施例の装置の概略図である。
【図35】第4実施例の装置によりHC法の分離を行っ
た場合の第一工程の流路を示す概略図である。
【図36】第4実施例の装置によりHC法の分離を行っ
た場合の第二工程の流路を示す概略図である。
【図37】第4実施例の装置によりBF法の分離を行っ
た場合の第一工程の流路を示す概略図である。
【図38】第4実施例の装置によりBF法の分離を行っ
た場合の第二工程の流路を示す概略図である。
【符号の説明】
C1 第一カラム C2 第二カラム C3 第三カラム P1 第一ポンプ P2 第二ポンプ P3 第三ポンプ V1 第一6方バルブ V2 第二6方バルブ V3 第三6方バルブ V4 第四6方バルブ V5 第五6方バルブ V6 第六6方バルブ DET 検出器 AS オートサンプラー MI マニュアルインジェクター CTR コントローラ CPU コンピュータ MS 質量分析計 t1〜t20 配管 10 第一移動相 20 第二移動相 30 第三移動相 15 連結管
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 30/88 E

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一カラム、第二カラムおよび第三カラ
    ムと、 上記第一カラム、第二カラム及び第三カラムを異なる流
    路で接続する複数の配管と、 上記配管に介設した複数のバルブと、 上記第一カラム、第二カラム、第三カラムのうちの少な
    くとも1つのカラムに移動相を送液するポンプと、 上記バルブの動作を制御する制御手段とを備え、 複数の分離分析モードのうちから選択された分離分析モ
    ードとなるように上記第一カラム、第二カラム、第三カ
    ラムの連通流路を全自動的に切り替える構成としている
    ことを特徴とする試料の自動分離装置。
  2. 【請求項2】 上記第一カラム、第二カラム、第三カラ
    ムのうちの少なくとも1つのカラムからの溶出液を検出
    する検出手段を備えている請求項1に記載の試料の自動
    分離装置。
  3. 【請求項3】 上記検出手段として、上記溶出液のクロ
    マトグラムを検出する検出器を用いている請求項2に記
    載の試料の自動分離装置。
  4. 【請求項4】 上記検出器として、紫外可視検出器、蛍
    光検出器、示差屈折計、赤外線分光光度計、原子吸光光
    度計、光散乱検出器、旋光度検出器、化学発光検出器、
    誘導プラズマ発光光度計、電気化学検出器、電導度検出
    器、水素炎イオン化検出器、エレクトロンキャプチャー
    検出器、磁気共鳴分光器、差圧計のうちの少なくとも1
    つを用いている請求項3に記載の試料の自動分離装置。
  5. 【請求項5】 上記検出手段として、質量分析計を用い
    ている請求項2に記載の試料の自動分離装置。
  6. 【請求項6】 上記ポンプとして、上記第一カラムに送
    られ、該第一カラムで試料を目的成分を含む画分と不要
    成分とに分離して溶出させる第一移動相を送液する第一
    ポンプを備えている前記請求項のいずれか1項に記載の
    試料の自動分離装置。
  7. 【請求項7】 上記ポンプとして、上記第二カラムに送
    られて該第二カラムで目的成分を含む画分を分離及び/
    或いは濃縮する第二移動相、あるいは上記第三カラムに
    送られて第三カラムで捕捉された目的成分を含む画分を
    分離して溶出させる分離分析用第二移動相を送液する第
    二ポンプを備えている前記請求項のいずれか1項に記載
    の自動試料の分離装置。
  8. 【請求項8】 上記ポンプとして、上記第三カラムに送
    られ、第三カラムで捕捉された目的成分を含む画分を分
    離する第三移動相を送液する第三ポンプを備えている前
    記請求項のいずれか1項に記載の試料の自動分離装置。
  9. 【請求項9】 上記第二カラム及び第三カラムの入口に
    試料注入装置を付設している前記請求項のいずれか1項
    に記載の試料の自動分離装置。
  10. 【請求項10】 上記試料注入装置はマニュアルインジ
    ェクターからなる請求項9に記載の試料の自動分離装
    置。
  11. 【請求項11】 上記バルブは6方バルブからなる前記
    請求項のいずれか1項に記載の試料の自動分離装置。
  12. 【請求項12】 上記バルブとして、上記第一カラムと
    第一ポンプを接続する流路に介設し、第一移動相の第一
    カラムへの導入を制御している第一6方バルブを備えて
    いる前記請求項のいずれか1項にに記載の試料の自動分
    離装置。
  13. 【請求項13】 上記バルブとして、上記第一カラム、
    第二カラムおよび第三カラムと第二ポンプを接続する流
    路に介設し、第二移動相のこれらカラムに選択的に導入
    している第二6方バルブを備えている前記請求項のいず
    れか1項に記載の試料の自動分離装置。
  14. 【請求項14】 上記バルブとして、上記第一カラム、
    第二カラムおよび第三カラムを夫々接続する流路に介設
    し、第一カラム、第二カラム、第三カラムの連通を制御
    する第三6方バルブを備えている前記請求項のいずれか
    1項に記載の試料の自動分離装置。
  15. 【請求項15】 上記バルブとして、上記第三カラムお
    よび第二カラムと第三ポンプとを接続する流路に介設し
    て、第三移動相を第三カラムあるいは第二カラムに選択
    的に導入する第四6方バルブを備えている前記請求項の
    いずれか1項に記載の試料の自動分離装置。
  16. 【請求項16】 上記バルブとして、上記第一、第二、
    第三ポンプと第三カラムとを接続する流路に介設し、第
    三カラムへの移動相の導入を制御している第五6方バル
    ブを備えている前記請求項のいずれか1項に記載の試料
    の自動分離装置。
  17. 【請求項17】 上記バルブとして、第三カラムを検出
    器および廃棄部に接続する流路に介設している第六6方
    バルブを備えている前記請求項のいずれか1項に記載の
    試料の自動分離装置。
  18. 【請求項18】 上記バルブとして、第一、第二、第
    三、第四、第五および第六6方バルブからなる6台のバ
    ルブを備え、 上記第一6方バルブのポートは、第一ポンプ、第一カラ
    ム、第二6方バルブおよび第三6方バルブと配管を介し
    て夫々接続し、 上記第二6方バルブのポートは、第二ポンプ、第二カラ
    ム、第一6方バルブ、第四6方バルブと配管を介して夫
    々接続し、 上記第三6方バルブのポートは、第一6方バルブ、第四
    6方バルブ、第五6方バルブと配管を介して夫々接続
    し、 上記第四6方バルブのポートは、第三ポンプ、第二ポン
    プ、第二カラム、第三6方バルブ、第五6方バルブ、廃
    棄部と配管を介して夫々接続し、 上記第五6方バルブのポートは、第三カラムの両端ポー
    ト、第三6方バルブ、第四6方バルブ、第六6方バルブ
    と配管を介して夫々接続し、 上記第六6方バルブのポートは、第五6方バルブ、検出
    器、廃棄部と配管を介して夫々接続している請求項11
    に記載の試料の自動分離装置。
  19. 【請求項19】 上記第三6方バルブには1組の隣接す
    る2つのポートを常時連通している短絡通路を設けてい
    る前記請求項14あるいは請求項18に記載の試料の自
    動分離装置。
  20. 【請求項20】 上記第一カラムに試料を注入する試料
    注入装置を備えている前記請求項のいずれか1項に記載
    の試料の自動分離装置。
  21. 【請求項21】 上記試料注入装置はオートサンプラー
    である請求項20に記載の試料の自動分離装置。
  22. 【請求項22】 上記制御手段は、予め、1つの分離分
    析モードあるいは次々と連続して選択した分離分析モー
    ドの分離手順が入力されたコンピュータにより制御さ
    れ、上記選択された分離分析モードを全自動で行う構成
    としている前記請求項のいずれか1項に記載の試料の自
    動分離装置。
  23. 【請求項23】 上記複数の分離分析モードは、 上記第一移動相により、第一カラムで不要成分を溶出
    させた後に目的成分をを含む画分を試料の導入方向と同
    一方向より溶出させて上記分析用の第三カラムに導入す
    るハートカット法(HC法)による分離分析モード; 上記第一カラムで上記第一移動相により目的成分を含
    む画分を吸着させた後に第一カラムに試料の導入方向と
    逆方向から導入する上記第二移動相により逆方向へ溶出
    させて上記第三カラムに導入するバックラッシュ法(B
    F法)による分離分析モード; 上記HC法に更に分離及び/或いは濃縮工程を加える
    分離分析モード; 上記BF法に更に分離及び/或いは濃縮工程を加える
    分離分析モード; 上記第一カラムの分離状況を確認する分離分析モー
    ド; 上記第二カラムの分離状況を確認する分離分析モー
    ド; 上記第三カラムの分離状況を確認する分離分析モー
    ド; 複数のHC法あるいはHC法とBF法を並行させる分
    離分析モード; 上記第一カラムからの溶出液を質量分析計のイオン源
    部へ直接全量導入する分離分析モード; 10上記HC法に更に目的成分の分離、濃縮、脱塩のいず
    れかを行って質量分析計へ導入する分離分析モード; のうちの少なくとも2以上のモードである請求項1に記
    載の試料の自動分離装置。
  24. 【請求項24】 上記複数の分離分析モードは、請求項
    23に記載のから10の10通りの分離分析モードから
    なり、これら10通りの分離分析モードのうちの1つ或
    いは次々と連続して選択した分離分析モードを選択して
    行える構成としている請求項1に記載の試料の自動分離
    装置。
  25. 【請求項25】 第一カラムおよび第三カラムと、 上記第一カラムと第三カラムとを異なる流路で接続する
    複数の配管と、 上記配管に介設した複数のバルブと、 上記第一カラムおよび/あるいは第三カラムに移動相を
    送液するポンプと、 上記第一カラムおよび/あるいは第三カラムからの溶出
    液のクロマトグラムを検出する検出器と、 上記バルブの動作を制御する制御手段とを備え、 複数の分析モードのうちから選択された分離分析モード
    となるように上記第一カラムと第三カラムの連通流路を
    自動的に切り替える構成としていることを特徴とする試
    料の自動分離装置。
  26. 【請求項26】 上記ポンプとして、 上記第一カラムに送られ、該第一カラムで試料を目的成
    分を含む画分と不要成分とに分離して溶出させる第一移
    動相を送液する第一ポンプと、 上記第一カラムあるいは第三カラムに送られて、これら
    カラムで捕捉された目的成分を溶出させる第二移動相を
    送液する第二ポンプを備え、 上記バルブとして、 上記第一カラムと第一ポンプを接続する流路および第一
    カラムと第二ポンプを接続する流路に介設して第一移動
    相および第二移動相の第一カラムへの導入を制御してい
    る第一6方バルブと、 上記第一6方バルブと第三カラムを接続する流路および
    第一6方バルブと廃液部とを接続する流路に介設し、第
    一カラムと第三カラムの連通を制御すると共に第二移動
    相の第三カラムへの導入を制御する第三6方バルブを備
    え、 上記検出器を第三カラムの下流側に接続していることを
    特徴とする請求項25に記載の試料の自動分離装置。
  27. 【請求項27】 上記複数の分離分析モードとして、 上記第一移動相により、第一カラムで不要成分を溶出
    させた後に目的成分を含む画分を試料の導入方向と同一
    方向より溶出させて上記分析用の第三カラムに導入する
    ハートカット法(HC法)の分離分析モードと; 上記第一カラムで上記第一移動相により目的成分を含
    む画分を吸着させた後に第一カラムに試料の導入方向と
    逆方向から導入する上記第二移動相により逆方向へ溶出
    させて上記分析用の第三カラムに導入するバックラッシ
    ュ法(BF法)の分離分析モードとを備え、 上記分離分析モードを選択して行える構成としている請
    求項25または請求項26に記載の試料の自動分離装
    置。
  28. 【請求項28】 第一カラムおよび第二カラムと、 上記第一カラムと第二カラムとを異なる流路で接続する
    複数の配管と、 上記配管に介設した複数のバルブと、 上記第一カラムおよび/あるいは第二カラムに移動相を
    送液するポンプと、 上記第一カラムおよび/あるいは第二カラムからの溶出
    液を分析する質量分析計と、 上記バルブの動作を制御する制御手段とを備え、 複数の分析モードのうちから選択された分離分析モード
    を行えるように上記第一カラムおよび/あるいは第二カ
    ラムと質量分析計との連通流路を自動切替する構成とし
    ていることを特徴とする質量分析計と直結した試料の自
    動分離装置。
  29. 【請求項29】 上記複数の分析モードとして、少なく
    とも、 上記第一カラムからの溶出液を質量分析計のイオン源
    部へ直接全量導入する分離分析モード; 10上記HC法に更に目的成分の分離、濃縮、脱塩のいず
    れかを行って質量分析計へ導入する分離分析モード の2通りの分離分析モードを備えている請求項28に記
    載の試料の自動分離装置。
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