JP4087368B2 - SiC半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、SiC半導体装置およびSiC半導体装置の製造方法に関するものである。
炭化珪素(以下「SiC」と称する)は広いバンドギャップ及び高い最大電界強度を持つため、シリコン半導体に対してシリーズ抵抗分を下げられる特色を持つ。このため、大電力、高耐圧の電力用デバイスへの応用が展開されている。しかしながら、SiCについての適切なオーミック電極構造はまだなく、高電圧下で大電流での駆動が可能なSiCからなる半導体素子の開発が期待されている。
そして、SiC基板にオーミック電極を形成する方法としては、SiC基板上にNi(ニッケル)を堆積してNi層を形成し、そのNi層を1000℃で焼鈍してNiシリサイドを形成する手法が知られている。すなわち、焼鈍によってSiC基板とNi層との間に形成されたNiシリサイドにより、SiC基板とNi層間の接触抵抗が一定程度低減して比較的良好な電極が得られる。また、従来においては、SiC半導体装置のn型表面にNiをイオン注入し、表面層にアモルファス層を形成した後、その表面上にNiをスパッタ蒸着し、800℃で熱処理してオーミック電極を得ようとする製造方法も考えだされている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−82663号公報
しかしながら、SiC基板上にNiを堆積して焼鈍する製造方法では、1000℃以上に高温加熱する必要がある。このような高温に耐える素子構造は、ダイオードなどの簡単なものに限られる。そこで、かかる従来の製造方法は、SiCの特性を様々な機能の素子に活かすためには必ずしも好ましい選択とはいえない。
また、上記特許文献1に記載されている製造方法では、SiC半導体装置のn型表面にアモルファス層を形成する必要がある。そのアモルファス層を形成するためには、n型表面にNiイオンをイオン注入する、又はイオンを含んだガス中でのプラズマドーピングをする必要がある。したがって、特許文献1に記載されている製造方法では、アモルファス層を形成するために、多大かつ複雑な製造工程及び高価な製造装置が必要になるという問題点がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、SiC基板に対して電極を形成するときに、従来よりも低温の焼鈍により、良好なオーミック接触を得ることができるSiC半導体装置およびSiC半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、n型SiC基板の電極形成領域上に、NiとCuの合金からなる合金層を形成し、少なくとも該合金層に対して800℃から1000℃未満の温度で焼鈍を施し、該n型SiC基板と該合金層との間にシリサイドを形成することにより、該電極形成領域上に電極を形成することを特徴とするSiC半導体装置の製造方法である。
また、焼鈍は、800℃の温度で行うことができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のSiC半導体装置の製造方法において、合金層の上に金属層(例えばNi)を形成し、前記焼鈍を該合金層及び金属層に対して施すことを特徴とする。
本発明によれば、Niと比較して、低温の焼鈍によりシリサイドを形成する合金層を、n型SiC基板上に形成する。これにより、本発明は、例えば800℃程度の焼鈍で、低抵抗なオーミック電極をn型SiC基板に形成することができる。したがって、本発明によれば、複雑な素子構造のSiC半導体装置を実現することができ、ダイオード以外の様々な機能のSiC半導体装置を実現することができる。
また、本発明によれば、SiC基板にアモルファス層を形成する必要もなく、従来よりも低温の焼鈍で、低抵抗なオーミック電極をn型SiC基板に形成することができる。したがって、本発明は、製造工程の複雑化及び製造コストの上昇を抑えながら、ダイオード以外の様々な機能のSiC半導体装置を実現することができる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るSiC半導体装置の構造を示す断面図である。本SiC半導体装置10は、n型SiC基板1と、合金層2と、金属層3とを有して構成されている。合金層2及び金属層3は、オーミック電極をなしている。
合金層2は、n型SiC基板1の電極形成領域上に形成されている。合金層2は、従来のSiC半導体装置の電極をなすNiよりも、低温の焼成でシリサイドを形成するものである。すなわち、従来のSiC半導体装置では、n型SiC基板上にNiを形成し、そのNiを1000℃程度で焼鈍して、オーミック電極を得ていた。そこで、合金層2は、例えば800℃〜1000℃未満の焼鈍で、シリサイドを形成する材料とする。
このような合金層2としては、Cuを含む合金からなることとして、例えばNi−Cu合金とする。また、合金層2としては、W−Cu合金、Co−Cu合金、Mo−Cu合金、Ta−Cu合金、Ti−Cu合金又はPb−Cu合金などで構成してもよい。これらの場合、Ni−Cu合金、W−Cu合金、Co−Cu合金などの組成としては、Cuが1〜99[Mol%]とする。
金属層3は、例えばNiで構成されているものとする。また、金属層3としては、W、Coなどで構成されているものとしてもよい。金属層3は、合金層2と共に電極をなしており、その電極としての厚さの確保、及び電極材料としての取り扱いし易さのために設けられたものである。そこで、SiC半導体装置10において金属層3は、無くてもよいが、構成要素とした方が好ましい。
次に、本実施形態に係るSiC半導体装置10の製造方法について図1を参照して説明する。先ず、n型SiC基板1を用意する。このn型SiC基板1の電極形成領域側の面は、n型SiC基板1の反りを低減するために、鏡面加工されていることとしてもよい。
次いで、n型SiC基板1の電極形成領域に、合金層2を形成する。例えば、n型SiC基板1の電極形成領域に、Ni−Cu合金膜を蒸着することで、合金層2を形成する。この蒸着には、スパッタリング法、電子ビーム(EB)蒸着法、イオンプレーティング法などを用いることができる。また、合金層2の形成は、蒸着以外の方法を用いてもよい。すなわち、化学気相成長法(CVD法)、塗布・コーティング法、又は電気メッキ法などを用いて、合金層2を形成してもよい。
次いで、合金層2上に、金属層3(例えばNi)を形成する。この金属層3の形成は、上記合金層2の形成と同様に蒸着などで行う。また、上記のように、金属層3の形成は行わなくてもよい。
次いで、合金層2及び金属層3(合金層2のみ形成した場合は合金層2)に対して、アニール(焼鈍)を施す。ここで、アニール温度は、n型SiC基板1と合金層2とからシリサイドが形成される温度以上の温度とする。このアニール温度としては、例えば800℃とする。これらのアニールにより、n型SiC基板1と合金層2との間に、シリサイド層(図示せず)が形成される。そして、シリサイド層、合金層2及び金属層3は、n型SiC基板1にオーミック接触した電極となり、SiC半導体装置10が完成する。
これらにより、本実施形態のSiC半導体装置10及びその製造方法によれば、従来よりも低温の焼鈍を用いて、低抵抗なオーミック電極をn型SiC基板1に形成することができる。したがって、本実施形態によれば、SiC半導体装置10を構成要素として、ダイオード以外の様々な機能のSiC半導体装置を実現することができる。また、本実施形態によれば、n型SiC基板1にアモルファス層を形成することなく、従来よりも低温の焼鈍で、低抵抗なオーミック電極をn型SiC基板1に形成できる。したがって、本実施形態は、製造工程の複雑化及び製造コストの上昇を抑えながら、ダイオード以外の様々な機能のSiC半導体装置を実現することができる。
図2は、本実施形態のSiC半導体装置10における電極とn型SiC基板1間のI−V特性(電流電圧特性)を示している。図2において、曲線Aが本実施形態のSiC半導体装置10の特性を示している。曲線Bは、従来のSiC半導体装置の特性を示している。
この曲線Aの特性に係るSiC半導体装置10では、合金層2としてNi−Cu合金膜を適用している。金属層3は有していない。そして、このSiC半導体装置10の合金層2に対するアニール温度は、800℃としたものである。曲線Bの特性に係る従来のSiC半導体装置は、n型SiC基板上にNi膜を形成し、そのNi膜を800℃でアニールしたものである。
図2に示されているように、本実施形態に係るSiC半導体装置10は、低温(800℃)でアニールしたときに、従来のSiC半導体装置と比べて、低抵抗で良好なオーミック電極を構成することができた。これは、合金層2に含まれるCuが、800℃程度の低温でもSiCと反応してシリサイドを形成できる性質による、と考えられる。
(第2実施形態)
図3は、本発明の第2実施形態に係るSiC半導体装置の構造を示す断面図である。図3において、図1に示すSiC半導体装置の構成要素と同一のものには同一符号を付している。本実施形態のSiC半導体装置20Aと第1実施形態のSiC半導体装置10との相違点は、n型SiC基板1と合金層2との間に、高濃度層(n++型SiC)11が設けられている点である。したがって、合金層2及び金属層3からなるオーミック電極は、その高濃度層11上に設けられている。本SiC半導体装置20Aは、n型SiC基板1と、高濃度層11と、合金層2と、金属層3とを有する。
高濃度層11は、例えばエピタキシャル法で形成されたものとする。なお、イオン注入などで形成することも可能である。そして、高濃度層11は、n型SiC基板1よりも高濃度に不純物を含んだn型の低抵抗SiCである。これにより、高濃度層11の比抵抗[Ω−cm]は、n型SiC基板1の比抵抗[Ω−cm]よりも小さい。高濃度層11の不純物濃度は、例えば8×1018〜7×1020[cm―3]の範囲とする。これは、良好なオーミック接触の形成と製造上の制限とによるものである。
高濃度層11の不純物(固溶限)としては、例えば、N(窒素)、P(燐)、As(砒素)、Sb(アンチモン)などが挙げられる。これらのN、P、As、Sbを合わせてエピタキシャル法を行うことで、非常に高い不純物濃度を得ることができ、高濃度層11の比抵抗をより低減することができる。これは、SiCの不純物濃度を上げるほど、そのSiCの比抵抗[Ω−cm]が低くなるからである。高濃度層11の不純物濃度は、例えばN:6.5×1020[cm―3]と、P:4.8×1018[cm―3]と、As:5×1016[cm―3]と、Sb:8.0×1016[cm―3]とを合わせたものとする。
さらに、高濃度層11は、高濃度層11自身及びn型SiC基板1などで「反り」が生じることを回避するために、なるべく薄いことが好ましい。高濃度層11の厚みは、例えば0.01μm〜50μmまでの範囲とする。また、製造容易性の観点などから、高濃度層11の厚みは0.1μm〜1μmまでの範囲としてもよい。
次に、SiC半導体装置20Aの製造方法の一例について説明する。先ず、n型SiC基板1の電極形成面に、高濃度層11をエピタキシャル法で形成する。次いで、高濃度層11の電極形成領域に、例えばNi−Cu合金膜を蒸着することで合金層2を形成する。次いで、合金層2上に、金属層3(例えばNi)を形成する。合金層2及び金属膜3の形成は、第1実施形態の製造方法と同様に蒸着などで行う。
次いで、合金層2及び金属膜3に対して、第1実施形態と同様に低温(例えば800℃)でアニールを施す。これにより、高濃度層11と合金層2との間に、シリサイド層(図示せず)が形成される。そして、シリサイド層、合金層2及び金属層3は、高濃度層11にオーミック接触した電極となり、SiC半導体装置20Aが完成する。
これらにより、本実施形態のSiC半導体装置20A及びその製造方法によれば、n型SiC基板1上に、不純物濃度の高く比抵抗の小さい高濃度層11を形成し、この高濃度層11上にオーミック電極(合金層2及び金属層3)を形成している。したがって、本実施形態は、従来よりも低温のアニールによりながら、n型SiC基板1の反りを発生させることなく、n型SiC基板1とオーミック電極との間でより低抵抗なオーミック接触を得ることができる。そこで、本実施形態によれば、ダイオード以外の様々な機能のSiC半導体装置を高性能に実現することができる。
(第3実施形態)
図4は、本発明の第3実施形態に係るSiC半導体装置の構造を示す断面図である。図4において、図1に示すSiC半導体装置の構成要素と同一のものには同一符号を付している。本実施形態のSiC半導体装置20Bと第1実施形態のSiC半導体装置10との相違点は、n型SiC基板1’の電極形成領域が凸凹Gに荒らされている点である。したがって、合金層2及び金属層3からなるオーミック電極は、凸凹Gに荒らされたn型SiC基板1’の電極形成領域上に設けられている。本SiC半導体装置20Bは、n型SiC基板1’と、合金層2と、金属層3とを有する。
次に、SiC半導体装置20Bの製造方法について説明する。先ず、n型SiC基板1’を用意する。次いで、n型SiC基板1’の電極形成領域側の面について、所定の粗さに荒らし、凸凹Gを形成する。この荒らす工程は、サンドブラスト、グラインディング、ラッピング、レーザー照射のいずれかを用いて行う。また、荒らす工程は、n型SiC基板1’の電極形成領域側の面に熱酸化膜を形成し、その後、熱酸化膜を除去することで、行ってもよい。
次いで、凸凹Gに荒らされたn型SiC基板1’の電極形成領域に合金層2を形成し、合金層2上に金属膜3を形成する。これらの合金層2及び金属膜3の形成は、第1実施形態の製造方法と同様に、蒸着などで行う。次いで、合金層2及び金属膜3に対して、第1実施形態と同様に低温(例えば800℃)でアニールを施す。これにより、n型SiC基板1’と合金層2との間に、シリサイド層(図示せず)が形成される。そして、シリサイド層、合金層2及び金属層3は、n型SiC基板1’にオーミック接触した電極となり、SiC半導体装置20Bが完成する。
これらにより、本実施形態のSiC半導体装置20B及びその製造方法によれば、従来よりも低温のアニールを用いると共に、n型SiC基板1’の凸凹Gな面に電極(合金層2及び金属層3)を形成している。したがって、本実施形態によれば、SiC基板に対してさらに低抵抗で良好なオーミック接触を得ることができ、ダイオード以外の様々な機能のSiC半導体装置を高性能に実現することができる。
また、SiC半導体装置20Bの製造方法においては、上記「荒らす工程」の前に、n型SiC基板1’にデバイスを形成する工程を行うことが好ましい。このようにすると、荒らす工程又は電極を形成する工程によって汚染が発生する前に、n型SiC基板1’にデバイスを形成でき、デバイス形成時の汚染防止及び素子へのダメージ付与の回避とSiC基板に対する電極のオーミック接触向上とを図ることが容易にできる。
(応用例)
次に、上記実施形態の応用例について図5及び図6を参照して説明する。
図5は、上記実施形態のSiC半導体装置10,20A,20Bを構成要素としたSiCショットキーダイオードの基本的な構造を示す断面図である。本SiCショットキーダイオード30は、n型SiC層31と、n型SiC層32と、p型SiC層33と、裏面オーミック電極34と、半田接合用金属35と、絶縁物36と、ショットキー電極37と、引出し電極38とを有して構成されている。
ここで、裏面オーミック電極34は、第1から第3実施形態の合金層2と金属層3とシリサイド層とで構成されているものとする。n型SiC層31は、第1から第3実施形態のn型SiC基板1に相当するものである。すなわち、n型SiC層31は、高濃度に不純物を含んだn型の低抵抗SiCである。n型SiC層32は、n型SiC層31の表面に形成されており、低濃度に不純物を含んだn型の高抵抗SiCである。p型SiC層33は、n型SiC層32の表面にリング形状に形成されており、Al又はBをイオン注入した後、1500℃以上に加熱して形成することができる。
裏面オーミック電極34は、n型SiC層31の裏面に形成されており、上記第1から第3実施形態のいずれかの電極で構成されている。例えば、n型SiC層31の裏面に、Ni−Cu合金からなる合金層2と金属層3とを積層し、これを800℃で焼鈍したものを、裏面オーミック電極34とする。半田接合用金属35は、裏面オーミック電極34の裏面に形成されており、例えば3層膜とする。この3層膜は、例えば、n型SiC層31側から順に、Ti又はCr、Ni又はNi−Cu合金、Ag又はAuとする。
絶縁物36は、n型SiC層32の表面の一部上及びp型SiC層33の表面の一部上にリング形状に形成されており、リング形状のp型SiC層33の外周縁上に配置されている。そして、絶縁物36は、酸化珪素、窒化珪素、酸窒化膜又はポリイミドなどからなる。ショットキー電極37は、n型SiC層32の表面の一部上、p型SiC層33の表面の一部上及び絶縁物36上に渡って形成されている。そして、ショットキー電極37は、Ti、Mo、Niなどからなる。引出し電極38は、ショットキー電極38上に形成されており、Al、Ni、Auなどからなる。
図6は、上記実施形態のSiC半導体装置10,20A,20Bを構成要素としたSiCショットキーダイオードの他の例を示す断面図である。本SiCショットキーダイオード40は、n型SiC層41と、n型SiC層42と、p型SiC層43と、裏面オーミック電極44と、半田接合用金属45と、絶縁物46と、ショットキー電極47と、引出し電極48とを有して構成されている。
本SiCショットキーダイオード40では、絶縁物46、ショットキー電極47及び引出し電極48の形状・配置が図5に示すSiCショットキーダイオード30の絶縁物36、ショットキー電極37及び引出し電極38の形状・配置と異なっている。SiCショットキーダイオード40におけるその他の構成は、SiCショットキーダイオード30と同一とすることができる。すなわち、n型SiC層41がn型SiC層31に対応し、n型SiC層42がn型SiC層32に対応し、p型SiC層43がp型SiC層33に対応し、裏面オーミック電極44が裏面オーミック電極34に対応し、半田接合用金属45が半田接合金属35に対応し、絶縁物46が絶縁膜36に対応し、ショットキー電極47がショットキー電極37に対応し、引出し電極48が引出し電極38に対応する。そして、裏面オーミック電極44は、裏面オーミック電極34と同様に、上記第1から第3実施形態のいずれかの電極で構成されている。
次に、SiCショットキーダイオード40の製造方法について、図7から図11を参照して説明する。図7から図11はSiCショットキーダイオード40の製造工程を示す断面図である。先ず、図7に示すように、先ず、シリーズ抵抗を下げる低抵抗のn型SiC層41の表面に、耐圧を確保するのに必要な不純物濃度と厚さとを持つ高抵抗のn型SiC層42を形成する。
次いで、図8に示すように、n型SiC層42にAl(又はBなど)をイオン注入し、その後1500℃以上の熱処理を施すことで、p型SiC43を形成する。このp型SiC43の形成は、具体的には次のように行う。先ず、n型SiC層42の表面に、SiOをCVDによって堆積する。次いで、写真工程により、SiO上にフォトレジストを形成し、そのフォトレジストにおけるp型SiC43の形成位置に対応する部分を除去する。この状態でSiOをエッチングすることにより、SiOにおけるp型SiC43の形成位置に対応する部分を除去し、その部分のn型SiC層42を露出させる。その後、残りのフォトレジストを除去する。その後、n型SiC層42の露出部位からそのn型SiC層42の中に、例えばAlをイオン注入する。その後、注入された不純物を活性化するために、1500℃以上の熱処理を施す。この熱処理により、p型SiC43が完成する。
次いで、図9に示すように、n型SiC層41の裏面に、裏面オーミック電極44を形成する。この裏面オーミック電極44が第1から第3実施形態の電極(すなわち、合金層2及び金属層3の積層構造とシリサイド層)に該当するものである。裏面オーミック電極44の形成は、具体的には次のように行う。
先ず、全体的に酸化し、表面、裏面及び側面に酸化膜43bを設ける。その後、n型SiC層41の裏面の酸化膜だけ除去する。その後、例えば図1に示す第1実施形態の製造方法を用いて、n型SiC層41の裏面に、Ni−Cu合金膜(合金層2)を蒸着により堆積し、そのNi−Cu合金膜上にNi膜(金属膜3)を蒸着により堆積する。その後、真空中において800℃で加熱処理する。これにより、比較的に低温な加熱処理を用いて、n型SiC層41の裏面に対して確実に且つ良好にオーミック接触する裏面オーミック電極44が完成する。
次いで、図10に示すように、絶縁物46、ショットキー電極47及び引出電極48を形成する。具体的には先ず、前工程により形成され、n型SiC層42の表面及び側面などにまだ残っている酸化膜43bを除去する。その後、n型SiC層42及びp型SiC層43の表面全体に、ショットキー電極47としてTiをスパッタリング法にて堆積する。そして、ショットキー電極47をパターニングして、n型SiC層42及びp型SiC層43の表面における外縁近傍の一部を露出させる。その後、ショットキー電極47上と、n型SiC層42及びp型SiC層43の表面における露出部上とに、全体的にAlを堆積する。そのAlの外縁近傍を除去するようにパターニングして引出し電極48とする。その後、n型SiC層42、p型SiC層43及び引出し電極48の表面全体に、ポリイミドなどの絶縁物を堆積し、その絶縁物の中央領域について除去するパターニングをすることで絶縁物46を形成する。このパターニングで引出し電極48が露出する。
次いで、図11に示すように、半田接合用金属45を形成する。例えば、裏面オーミック電極44の裏面全体に、その裏面オーミック電極44側からみてTi膜45a、Ni膜45b、Ag膜45cの順に積層された3層膜を形成することで、半田接合用金属45とする。これらにより、SiCショットキーダイオード40が完成する。
これらにより、SiCショットキーダイオード30,40によれば、裏面オーミック電極34,44に、第1から第3実施形態のいずれかの電極を適用しているので、800℃程度の焼鈍により、裏面オーミック電極34,44とn型SiC層31,41とが確実にかつ良好にオーミック接触する構造とすることができる。そこで、SiCショットキーダイオード30,40は、従来のSiCショットーダイオードと比較して、高温に耐える素子構造とする必要がないので、容易に高性能化及び製造容易化を図ることができる。ここで、高性能化としては、オン抵抗の低減及び高速動作化などが挙げられる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能であり、実施形態で挙げた具体的な材料や層構成などはほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
本発明に係るSiC半導体装置及びその製造方法は、SiCショットキーダイオードのみならず、MOSFET、バイポーラトランジスタ、SIT、サイリスタ、IGBTなどの各種半導体装置のオーミック電極に適用することができる。
本発明の第1実施形態に係るSiC半導体装置の構造を示す断面図である。 同上のSiC半導体装置のI−V特性を示す図である。 本発明の第2実施形態に係るSiC半導体装置の構造を示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係るSiC半導体装置の構造を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るSiCショットキーダイオードを示す断面図である。 本発明の実施形態に係るSiCショットキーダイオードを示す断面図である。 同上のSiCショットキーダイオードの製造工程を示す断面図である。 同上のSiCショットキーダイオードの製造工程を示す断面図である。 同上のSiCショットキーダイオードの製造工程を示す断面図である。 同上のSiCショットキーダイオードの製造工程を示す断面図である。 同上のSiCショットキーダイオードの製造工程を示す断面図である。
符号の説明
1,1’…n型SiC基板、2…合金層、3…金属層、10,20A,20B…SiC半導体装置

Claims (3)

  1. n型SiC基板の電極形成領域上に、NiとCuの合金からなる合金層を形成し、少なくとも該合金層に対して800℃から1000℃未満の温度で焼鈍を施し、該n型SiC基板と該合金層との間にシリサイドを形成することにより、該電極形成領域上に電極を形成することを特徴とするSiC半導体装置の製造方法。
  2. 合金層の上に金属層を形成し、前記焼鈍を該合金層及び金属層に対して施すことを特徴とする請求項1に記載のSiC半導体装置の製造方法。
  3. 前記焼鈍を800℃の温度で行うことを特徴とする請求項1または2に記載のSiC半導体装置の製造方法。
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