JP4527550B2 - SiC半導体素子 - Google Patents

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Description

本発明は、逆方向電圧が印加された際にガードリング領域に電界が集中することによる素子破壊の発生の低減を図ったSiC半導体素子に関する。
SiC(炭化珪素)は広いバンドギャップ、高い最大電界強度を持つため、シリコン半導体に対してシリーズ抵抗分を下げられる特色を持つ。このため、大電力、高耐圧の電力用デバイスへの応用が展開されている。特に、ショットキーバリアダイオード(SBD)が期待されている。図14は従来のショットキーバリアダイオードの断面構造を示している。以下、図中の各構造について説明する。
高濃度層21は、高濃度のn型SiCからなる層であり、SiC基板を構成している。高濃度層21の一方の面に接して形成された低濃度層22は、低濃度のn型SiCからなる層である。この低濃度層22の表面には、p型SiCからなる耐圧向上用のガードリング領域23が形成されている。低濃度層22およびガードリング領域23の上には、これらの表面の一部を被覆し、低濃度層22とショットキー接合を形成しているバリアメタル膜24が設けられている。
バリアメタル膜24の上にはパッド電極25が形成されている。ガードリング領域23および低濃度層22の上には、パッド電極25の周縁部を被覆するように、絶縁膜26が形成されている。また、高濃度層21の他方の面には、高濃度層21とオーミック接合を形成しているオーミックメタル膜27が設けられている。オーミックメタル膜27の表面には、半田接続用の裏面電極28が形成されている。
なお、特許文献1には、ショットキー電極の形成後に所定の温度および時間で熱処理を行うことにより、逆方向電圧印加時の漏れ電流の低減を図ったSiCショットキーバリアダイオードが記載されている。
特開2000−236099号公報
従来のSiCにより形成されたショットキーバリアダイオード等の半導体素子は、シリコンによるものよりも逆方向サージ耐量が弱かった。これは、逆方向電圧が印加されたときに、ガードリング領域に電界が集中するからである。これは、大容量(大面積)の半導体素子ほど顕著になるので、逆方向電圧が大きければ、素子破壊に至ることも考えられる。したがって、大容量の半導体素子を製造する上で、この問題に対する何らかの対策が必要であった。
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであって、逆方向電圧が印加された場合の素子破壊の発生を低減することができるSiC半導体素子を提供することを目的とする。
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、第1導電型のSiCからなる高濃度層と、該高濃度層上に形成され、前記高濃度層よりも不純物濃度が低い第1導電型のSiCからなる低濃度層と、該低濃度層の表面領域に形成された第2導電型のガードリング領域と、前記低濃度層において、前記ガードリング領域の近傍に形成された結晶欠陥領域と、前記低濃度層および前記ガードリング領域の一部を被覆し、前記低濃度層とショットキー接合を形成している金属からなるバリアメタル膜と、該バリアメタル膜上に形成された第1の電極膜と、前記高濃度層において、前記低濃度層が形成された表面と対向する表面上に形成された第2の電極膜とを具備することを特徴とするSiC半導体素子である。
請求項2に記載の発明は、第1導電型のSiCからなる高濃度層と、該高濃度層上に形成され、前記高濃度層よりも不純物濃度が低い第1導電型のSiCからなる低濃度層と、該低濃度層の表面領域に形成された第2導電型の第1領域と、該第1領域の近傍に形成された結晶欠陥領域と、前記第1領域の表面に形成された、第1導電型のSiCからなる第2領域と、該第2領域上に形成された第1の電極膜と、前記第1領域上に形成された第2の電極膜と、前記高濃度層において、前記低濃度層が形成された表面と対向する表面上に形成された第3の電極膜とを具備することを特徴とするSiC半導体素子である。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のSiC半導体素子において、前記低濃度層の表面領域において、前記第1領域の外側に形成された第2導電型のガードリング領域を具備し、前記結晶欠陥領域は前記ガードリング領域の近傍に形成されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、第1導電型のSiCからなる半導体層と、該半導体層の表面領域に形成された第2導電型のガードリング領域と、前記半導体層において、前記ガードリング領域の近傍に形成された結晶欠陥領域と、前記ガードリング領域に囲まれた前記半導体層の表面に形成された、第2導電型のSiCからなる第1領域と、該第1領域の表面に形成された、第1導電型のSiCからなる第2領域と、該第2領域上に形成された第1の電極膜と、前記半導体層において、前記第1領域が形成された表面と対向する表面上に形成された、第2導電型のSiCからなる第3領域と、該第3領域上に形成された第2の電極膜とを具備することを特徴とするSiC半導体素子である。
請求項5に記載の発明は、請求項1または請求項3に記載のSiC半導体素子において、前記結晶欠陥領域は、前記ガードリング領域の近傍における前記低濃度層の表面に露出していることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1または請求項3に記載のSiC半導体素子において、前記結晶欠陥領域は、規定耐圧に相当する逆方向電圧が印加された場合に、前記ガードリング領域から前記低濃度層へ向かって伸びる空乏層に沿って形成されていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項4に記載のSiC半導体素子において、前記結晶欠陥領域は、前記ガードリング領域の近傍における前記半導体層の表面に露出していることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項4に記載のSiC半導体素子において、前記結晶欠陥領域は、規定耐圧に相当する逆方向電圧が印加された場合に、前記ガードリング領域から前記半導体層へ向かって伸びる空乏層に沿って形成されていることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項1、請求項3、請求項4のいずれかの項に記載のSiC半導体素子において、上面から見たときに、前記ガードリング領域が環状に形成されており、前記結晶欠陥領域が、前記環状に形成された前記ガードリング領域の内側面よりも外側の領域に形成されていることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項1〜請求項9のいずれかの項に記載のSiC半導体素子において、前記結晶欠陥領域は、Arイオンの注入によって形成されていることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項1〜請求項9のいずれかの項に記載のSiC半導体素子において、前記結晶欠陥領域は、Alイオンの注入によって形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、耐圧向上用のガードリング領域の近傍に結晶欠陥領域を形成したので、逆方向電圧が印加された場合の素子破壊の発生を低減することができるという効果が得られる。
以下、図面を参照し、本発明を実施するための最良の形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態によるSiCショットキーバリアダイオードの断面構造を示す断面図である。以下、図中の各構造について説明する。高濃度層11は、高濃度のn型SiCからなる層であり、SiC基板を構成している。高濃度層11の一方の表面に接して形成された低濃度層12は、低濃度のn型SiCからなる層である。この低濃度層12の表面には、p型SiCからなる耐圧向上用のガードリング領域13が形成されている。このガードリング領域13は、SiCショットキーバリアダイオードを上面から見た場合に(図1において、低濃度層12の主面に垂直な軸200に沿った方向から見た場合に)、環状(リング状)に形成されている。
低濃度層12およびガードリング領域13の上には、これらの表面の一部を被覆し、低濃度層12とショットキー接合を形成しているバリアメタル膜14が設けられている。バリアメタル膜14は、例えばTi、Ni、Cu、Mo、Ptのいずれかによって形成されている。バリアメタル膜14の上にはパッド電極15が形成されている。パッド電極15は、例えばAlによって形成されている。ガードリング領域13および低濃度層12の上には、パッド電極15の周縁部を被覆するように、絶縁および表面保護用の絶縁膜16が形成されている。絶縁膜16は、SiOやSi、ポリイミドやこれらの堆積物によって形成されている。
また、高濃度層11の他方の面には、高濃度層11とオーミック接合を形成しているオーミックメタル膜17が設けられている。オーミックメタル膜17は、例えばNiとSiCとの合金によって形成されている。オーミックメタル膜17の表面には、半田接続用の裏面電極18が形成されている。裏面電極18は、例えばTi、Ni、Agをこの順に積層することにより形成される。
高濃度層11の不純物濃度は、例えば1019[cm−3]である。低濃度層12の不純物濃度は、例えば1016[cm−3]である。ガードリング領域13の不純物濃度は、例えば2×1017[cm−3]である。
低濃度層12において、ガードリング領域13の近傍には、低濃度層12の表面に露出するように結晶欠陥領域19aが形成されている。この結晶欠陥領域19aは、後述するように、例えばArイオンを低濃度層12に注入することにより形成される。裏面電極18の電位がパッド電極15の電位よりも高電位となるようにパッド電極15に負電圧(逆方向電圧)が印加されると、図1に示されるように空乏層100が広がる。逆方向電圧が所定の電圧(規定耐圧+余裕の電圧)に達したときには、空乏層100が広がる領域の外側に結晶欠陥領域19aが形成されている。結晶欠陥領域19aは低濃度層12の表面に露出していなくてもよい。
SiCショットキーダイオードに逆方向電圧が印加され、その電圧が所定の電圧に達すると、電流が結晶欠陥領域19a内を分散して流れるため、ガードリング領域13の電界の集中が緩和され、素子破壊の発生を低減することができる。この結晶欠陥領域19aが広いほど電流が流れやすくなり、破壊耐量はより高くなる。
図2は、本実施形態によるSiCショットキーバリアダイオードの上面図である。上面から見て、ガードリング領域13は環状に形成されている。上面から見た場合のガードリング領域13の形状は、バリアメタル膜14およびパッド電極15の上面形状に近い形状であることが望ましく、円環状、円に近い形状、多角形に近い形状(例えば本実施形態のような四角形に近い形状)等の閉じた幾何学的形状であることが望ましい。
なお、結晶欠陥領域19aが、環状に形成されたガードリング領域13の内側面よりも内側の領域に形成されていると、SiCショットキーダイオードの動作特性に影響を及ぼすため、結晶欠陥領域19aは、ガードリング領域13の内側面よりも外側の領域に形成されていることが望ましい。また、結晶欠陥領域19aは、規定耐圧に相当する逆方向電圧がSiCショットキーバリアダイオードに印加された場合に、ガードリング領域13から低濃度層12へ向かって伸びる空乏層100に沿うように形成されていることが望ましい。
図3は、本実施形態の変形例によるSiCショットキーバリアダイオードの断面構造を示す断面図である。この変形例に係るSiCショットキーバリアダイオードにおいては、ガードリング領域13近傍の低濃度層12の表面領域に結晶欠陥領域19bが形成されている。
次に、本実施形態によるSiCショットキーダイオードの製造方法について、図4〜図8を用いて説明する。シリーズ抵抗を下げるための低抵抗の高濃度層11の表面に、耐圧を確保するのに必要な不純物濃度と厚さとを持つ高抵抗の低濃度層12をエピタキシャル成長により形成する。続いて、フォトレジスト等をマスクとして、低濃度層12の表面の所定領域にAlイオンあるいはBイオンを注入し、熱処理を施してガードリング領域13を形成する(図4(a))。
続いて、フォトレジスト等の膜31を形成し(図4(b))、これをマスクとしてArイオン41を高エネルギーで注入すると、ガードリング領域13の下方に結晶欠陥領域19aが形成される(図4(c))。続いて、膜31を除去し(図5(a))、再度フォトレジスト等の膜32を形成する(図5(b))。膜32をマスクとしてArイオン42を高エネルギーから中エネルギーまでの多段で注入すると、ガードリング領域13に沿って結晶欠陥領域19aが伸びる(図5(c))。
続いて、膜32を除去し(図6(a))、再度フォトレジスト等の膜33を形成する(図6(b))。膜33をマスクとしてArイオン43を低エネルギーで注入すると、低濃度層12の表面領域にも結晶欠陥領域19aが形成される(図6(c))。続いて、膜33を除去し(図7(a))、電極材料である例えばNiを高濃度層11の裏面に蒸着あるいはスパッタリングにより堆積し、高温で焼鈍することにより、NiとnSiCとの合金であるオーミックメタル膜17を形成する(図7(b))。
続いて、電極材料である例えばTiを蒸着あるいはスパッタリングにより堆積し、パターニングを行ってバリアメタル膜14を形成する。さらに、電極材料であるAlを蒸着あるいはスパッタリングにより堆積し、パターニングを行ってパッド電極15を形成する(図7(c))。続いて、ポリイミドを低濃度層12およびパッド電極15の表面に塗布し、パターニングを行って絶縁膜16を形成する(図8(a))。そして、裏面のオーミックメタル膜17の表面にTi、Ni、およびAgを順に蒸着あるいはスパッタリングにより積層し、裏面電極18を形成する(図8(b))。
図3に示される結晶欠陥領域19bを形成する場合には、フォトレジスト等のマスクパターンを低濃度層12およびガードリング領域13上に形成し、Arイオンを低エネルギーで注入すればよい。図1に示される結晶欠陥領域19aを形成する場合には、複数回のArイオンの注入が必要であるが、図3に示される結晶欠陥領域19bを形成する場合には、1回のArイオンの注入を行えばよいので、製造に必要な時間およびコストを低減することができる。素子破壊の発生をより低減するためには、図3に示される結晶欠陥領域19bよりも図1に示される結晶欠陥領域19aの方が望ましい。なお、結晶欠陥領域19aおよび19bは、Arイオン以外のイオン(例えばAlイオン)を注入することにより形成してもよい。
上述した本実施形態によれば、ガードリング領域13の近傍に結晶欠陥領域19aまたは19bを形成することにより、所定の電圧以上の逆方向電圧が印加された際に流れる電流が結晶欠陥領域19aまたは19bによって分散されるので、素子破壊の発生を低減することができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。図9(a)は、結晶欠陥領域を備えた縦型のBJT(Bipolar Junction Transistor)の断面構造を示す断面構造図である。以下、図中の各構造について説明する。高濃度層51は、高濃度のn型SiCからなる層であり、SiC基板を構成している。高濃度層51の一方の面に接して形成された低濃度層52は、低濃度のn型SiCからなる層である。この低濃度層52の表面には、p型SiCからなるベース領域53が形成されている。このベース領域53は、BJTを上面から見た場合に、環状(リング状)に形成されている(図9(b)参照)。また、ベース領域53の表面領域には、高濃度のp型SiCからなる高濃度ベース領域54が形成されている。ベース領域53の近傍には、低濃度層52の表面に露出するように結晶欠陥領域55が形成されている。
また、ベース領域53に囲まれた低濃度層52の表面領域には、低濃度のn型SiCからなるエミッタ領域56が形成され、このエミッタ領域56の表面には、高濃度のn型SiCからなる高濃度エミッタ領域57が形成されている。高濃度エミッタ領域57の表面上には、例えばTiからなるオーミックメタル膜58が形成され、オーミックメタル膜58上に、例えばAlからなるエミッタ電極膜59が形成されている。また、高濃度ベース領域54上には、例えばTiからなるオーミックメタル膜60が形成され、オーミックメタル膜60上に、例えばAlからなるベース電極膜61が形成されている。また、低濃度層52の表面上には、エミッタ電極膜59とベース電極膜61の表面の一部を被覆するように絶縁および表面保護用の絶縁膜62が形成されている。
また、高濃度層51の他方の面には、高濃度層51とオーミック接合を形成しているオーミックメタル膜63が設けられている。オーミックメタル膜63は、例えばNiとSiCとの合金によって形成されている。オーミックメタル膜63の表面には、コレクタ電極膜64が形成されている。コレクタ電極膜64は、例えばTi、Ni、Agをこの順に積層することにより形成される。上述したように、BJTが結晶欠陥領域55を備えていることから、前述した実施形態と同様に、素子破壊の発生を低減することができる。
次に、本実施形態の変形例について説明する。図10に示されるBJTにおいては、ベース領域53の外側に、ガードリング領域65a〜65cが形成されている。結晶欠陥領域55は、ベース領域53およびガードリング領域65a〜65cの近傍に形成されている。また、図11に示されるBJTにおいては、複数の結晶欠陥領域55a〜55dが分離して形成されている。図示されるように、ベース領域53の直下に結晶欠陥領域55aが形成され、ガードリング領域65aの直下に結晶欠陥領域55bが形成され、ガードリング領域65bの直下に結晶欠陥領域55cが形成され、ガードリング領域65cの近傍および低濃度層52の表面領域に結晶欠陥領域55dが形成されている。また、図12に示されるBJTにおいては、ガードリング領域65a〜65cの近傍に結晶欠陥領域55eおよび55fが形成されている。図11においては、結晶欠陥領域55a〜55dの分離形態はガードリング領域65a〜65cの分離形態と一致しているが、図12においては、結晶欠陥領域は結晶欠陥領域55eと結晶欠陥領域55fとに分離して形成されているが、分離形態はガードリング領域65a〜65cの分離形態と一致していない。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。図13は、結晶欠陥領域を備えたサイリスタの断面構造を示す断面構造図である。以下、図中の各構造について説明する。第1のn型領域71は、n型SiCからなる層であり、SiC基板を構成している。第1のn型領域71の表面には、p型SiCからなる耐圧向上用のガードリング領域72が形成されている。このガードリング領域72は、サイリスタを上面から見た場合に、環状(リング状)に形成されている。ガードリング領域72の近傍には、第1のn型領域71の表面に露出するように結晶欠陥領域73が形成されている。
また、ガードリング領域72に囲まれた第1のn型領域71の表面領域には、p型SiCからなる第1のp型領域74が形成され、この第1のp型領域74の表面には、n型SiCからなる第2のn型領域75が形成されている。この第2のn型領域75上には、例えばTi、Ni、Agをこの順に積層することによって形成されたアノード電極膜76が設けられている。ガードリング領域72および結晶欠陥領域73を含む第1のn型領域71上には、アノード電極膜76の表面の一部を被覆するように絶縁および表面保護用の絶縁膜77および78が形成されている。
また、第1のn型領域71の他方の表面には、p型SiCからなる第2のp型領域79が形成されている。この第2のp型領域79の表面には、第2のp型領域79とオーミック接合を形成しているオーミックメタル膜80が設けられている。オーミックメタル膜80は、例えばAlによって形成されている。オーミックメタル膜80の表面には、カソード電極膜81が形成されている。カソード電極膜81は、例えばTi、Ni、Agをこの順に積層することにより形成される。第2のp型領域79を含む第1のn型領域71の他方の表面上には、カソード電極膜81の表面の一部を被覆するように絶縁および表面保護用の絶縁膜82および83が形成されている。上述したように、サイリスタが結晶欠陥領域73を備えていることから、前述した実施形態と同様に、素子破壊の発生を低減することができる。
なお、上述した半導体素子以外にも、上記の結晶欠陥を有する構造をIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor;絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)、MOSFET等の半導体素子に形成してもよい。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
本発明の一実施形態によるSiCショットキーバリアダイオードの断面構造を示す断面図である。 同実施形態によるSiCショットキーバリアダイオードの上面図である。 同実施形態の変形例によるSiCショットキーバリアダイオードの断面構造を示す断面図である。 同実施形態によるSiCショットキーバリアダイオードの製造工程を示す断面図である。 同実施形態によるSiCショットキーバリアダイオードの製造工程を示す断面図である。 同実施形態によるSiCショットキーバリアダイオードの製造工程を示す断面図である。 同実施形態によるSiCショットキーバリアダイオードの製造工程を示す断面図である。 同実施形態によるSiCショットキーバリアダイオードの製造工程を示す断面図である。 本発明の他の実施形態によるBJTの断面構造を示す断面図である。 本発明の他の実施形態によるBJTの断面構造を示す断面図である。 本発明の他の実施形態によるBJTの断面構造を示す断面図である。 本発明の他の実施形態によるBJTの断面構造を示す断面図である。 本発明の他の実施形態によるサイリスタの断面構造を示す断面図である。 従来のSiCショットキーバリアダイオードの断面構造を示す断面図である。
符号の説明
11,21,51・・・高濃度層、12,22,52・・・低濃度層、13,23,55,55a,55b,55c,55d,55e,55f,72・・・ガードリング領域、14,24・・・バリアメタル膜、15,25・・・パッド電極、16,26,62,77,78,82,83・・・絶縁膜、17,27,63,58,60,80・・・オーミックメタル膜、18,28・・・裏面電極、19a,19b,54,73・・・結晶欠陥領域、31,32,33・・・膜、41,42,43・・・Arイオン、53・・・ベース領域、54・・・高濃度ベース領域、56・・・エミッタ領域、57・・・高濃度エミッタ領域、61・・・ベース電極膜、64・・・コレクタ電極膜、71・・・第1のn型領域、74・・・第1のp型領域、75・・・第2のn型領域、76・・・アノード電極膜、79・・・第2のp型領域、81・・・カソード電極膜、100・・・空乏層、200・・・軸。

Claims (11)

  1. 第1導電型のSiCからなる高濃度層と、
    該高濃度層上に形成され、前記高濃度層よりも不純物濃度が低い第1導電型のSiCからなる低濃度層と、
    該低濃度層の表面領域に形成された第2導電型のガードリング領域と、
    前記低濃度層において、前記ガードリング領域の近傍に形成された結晶欠陥領域と、
    前記低濃度層および前記ガードリング領域の一部を被覆し、前記低濃度層とショットキー接合を形成している金属からなるバリアメタル膜と、
    該バリアメタル膜上に形成された第1の電極膜と、
    前記高濃度層において、前記低濃度層が形成された表面と対向する表面上に形成された第2の電極膜と、
    を具備することを特徴とするSiC半導体素子。
  2. 第1導電型のSiCからなる高濃度層と、
    該高濃度層上に形成され、前記高濃度層よりも不純物濃度が低い第1導電型のSiCからなる低濃度層と、
    該低濃度層の表面領域に形成された第2導電型の第1領域と、
    該第1領域の近傍に形成された結晶欠陥領域と、
    前記第1領域の表面に形成された、第1導電型のSiCからなる第2領域と、
    該第2領域上に形成された第1の電極膜と、
    前記第1領域上に形成された第2の電極膜と、
    前記高濃度層において、前記低濃度層が形成された表面と対向する表面上に形成された第3の電極膜と、
    を具備することを特徴とするSiC半導体素子。
  3. 前記低濃度層の表面領域において、前記第1領域の外側に形成された第2導電型のガードリング領域を具備し、前記結晶欠陥領域は前記ガードリング領域の近傍に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のSiC半導体素子。
  4. 第1導電型のSiCからなる半導体層と、
    該半導体層の表面領域に形成された第2導電型のガードリング領域と、
    前記半導体層において、前記ガードリング領域の近傍に形成された結晶欠陥領域と、
    前記ガードリング領域に囲まれた前記半導体層の表面に形成された、第2導電型のSiCからなる第1領域と、
    該第1領域の表面に形成された、第1導電型のSiCからなる第2領域と、
    該第2領域上に形成された第1の電極膜と、
    前記半導体層において、前記第1領域が形成された表面と対向する表面上に形成された、第2導電型のSiCからなる第3領域と、
    該第3領域上に形成された第2の電極膜と、
    を具備することを特徴とするSiC半導体素子。
  5. 前記結晶欠陥領域は、前記ガードリング領域の近傍における前記低濃度層の表面に露出していることを特徴とする請求項1または請求項3に記載のSiC半導体素子。
  6. 前記結晶欠陥領域は、規定耐圧に相当する逆方向電圧が印加された場合に、前記ガードリング領域から前記低濃度層へ向かって伸びる空乏層に沿って形成されていることを特徴とする請求項1または請求項3に記載のSiC半導体素子。
  7. 前記結晶欠陥領域は、前記ガードリング領域の近傍における前記半導体層の表面に露出していることを特徴とする請求項4に記載のSiC半導体素子。
  8. 前記結晶欠陥領域は、規定耐圧に相当する逆方向電圧が印加された場合に、前記ガードリング領域から前記半導体層へ向かって伸びる空乏層に沿って形成されていることを特徴とする請求項4に記載のSiC半導体素子。
  9. 上面から見たときに、前記ガードリング領域が環状に形成されており、
    前記結晶欠陥領域が、前記環状に形成された前記ガードリング領域の内側面よりも外側の領域に形成されている
    ことを特徴とする請求項1、請求項3、請求項4のいずれかの項に記載のSiC半導体素子。
  10. 前記結晶欠陥領域は、Arイオンの注入によって形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかの項に記載のSiC半導体素子。
  11. 前記結晶欠陥領域は、Alイオンの注入によって形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかの項に記載のSiC半導体素子。

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