JP4087240B2 - 電子ペン用複写帳票、及び入力データ処理システムのサーバ装置 - Google Patents

電子ペン用複写帳票、及び入力データ処理システムのサーバ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子ペンにより入力が可能な複写帳票、及びそれを用いた入力データ処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、官公庁、金融機関あるいは民間会社その他に提出する申請書などの各種書類(以下、「各種申請書類」と呼ぶ。)には利用者がボールペンなどを利用して必要事項を記入し、記入済みの書類を提出していた。一方、近年では、従来からの紙の帳票の代わりに、帳票を電子化した電子フォームが利用されてきている。電子フォームは、紙の帳票の記入項目などを複数のフィールドとして含む電子データである。帳票を作成する利用者は、パーソナルコンピュータなどに電子フォームを読み込んで表示装置上に表示し、キーボードやマウスなどの入力装置を操作して電子フォームに必要事項を入力する。入力された事項は電子データとして取得され、ネットワークなどを通じて当該帳票の提出先機関などに送信することができる。
【0003】
しかし、官公庁、金融機関あるいは民間会社などに提出する各種申請書類を作成する場合、パーソナルコンピュータの操作方法に関する知識を十分に有しない利用者や、キーボード入力をあまり得意としない利用者などにとっては、上述の電子フォームを上手に利用することは難しいことが多い。そのような利用者にとっては、むしろ従来から行われているように、紙の帳票に対してペン入力する方法が最も容易である。
【0004】
このような場合に有効な入力デバイスとして、近年、「電子ペン」、「デジタルペン」などと呼ばれるペン型入力デバイスが登場しており(以下、本明細書では「電子ペン」と呼ぶ。)、その代表的なものとしてスウェーデンのAnoto社が開発した「アノトペン(Anoto pen)」が知られている。アノトペンは、所定のドットパターンが印刷された専用紙(以下、「専用ペーパー」と呼ぶ。)とペアで使用される。アノトペンは、通常のインクタイプのペン先部に加えて、専用紙上のドットパターンを読み取るための小型カメラと、Bluetooth対応の通信ユニットを搭載している。利用者が専用紙上にアノトペンで文字などを書いたり、専用紙上に図案化されている画像をチェックすると、ペンの移動に伴って小型カメラが専用紙上のドットパターンを検出し、利用者が書き込んだ文字、画像などの入力データ(「ストロークデータ」ともいう)が取得される。この入力データが、Bluetooth対応の通信ユニットによりアノトペンから近くのパーソナルコンピュータや携帯電話などの端末装置に送信される。このアノトペンを利用したシステムは、キーボードに代わる入力デバイスとして利用することが可能であり、上述のパーソナルコンピュータやキーボードの使用に抵抗がある利用者にとっては非常に使いやすい。一方、官公庁などの各種申請書類の提出先でも、利用者の記入事項は従来のように紙の書類としてではなく、入力データとして取得することができるので、そのままその後サーバなどによって電子的な処理(イメージデータとして取込むことや、テキストデータに変換するなど)を行うことができるというメリットがある。
【0005】
上記のようなシステムでは、利用者は電子ペンを使用して申請書類を作成し、申請書類に対する記入事項に対応する記入データをネットワークを通じて使用して提出先の端末装置に送信する。一方、提出先のサーバなどでは、受信した記入データを申請書類に対応する電子フォーム上に表示するなどして、申請書を作成し、それに基づいて必要な受付処理などを行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
一方、従来から複数枚の書式が重ね合わされたり、上部などの端片に糊などを施すことにで一体化された複写帳票が知られている。通常、表紙部分となる1枚目は個人などの利用者(申込者)の記入ページであり、残りのページは関連会社や部署が手続上必要な記入項目が配置されている。利用者が1枚目に記入した内容の少なくとも一部が残りページに複写される。一般的には、各ページに共通する項目と、各ページ毎に異なる項目であって利用者が記入しなければならない項目が1枚目の記入項目とされる。また、2枚目以降のページ毎に異なる入力項目は、一般的には利用者ではなく、各ページの受け取り者である関連会社や部署などで記入される項目となっている。例えば預金口座振替依頼書を例にとると、1枚目が銀行控え、2枚目が電気会社用控え、3枚目がガス会社用控え、4枚目が電話会社用控えというように構成されている。
【0007】
このような複写帳票を利用する際は、帳票が複写式であるため利用者は同じ記入項目を重複して行う必要はない。しかし、各関連会社などでは、それぞれ自社用の控えページを受領し、オペレータが端末装置を使用して記入事項を入力しており、各社に共通する入力項目であっても各社毎に重複した作業を行っている。また、通常は、各関連会社は自社用の控えページを受領して始めてそのような手続が行われていることを知ることが多く、また、各関連会社に対応する控えページを発送する側も各関連会社の受付確認をとることができなかった。
【0008】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、複数の関連会社などへ送られる複写帳票を電子ペンを利用して入力可能な複写帳票として構成することにより、各関連会社による受付処理などを効率的に行えるようにすることを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の1つの観点では、複数のページを有する電子ペン用複写帳票は、前記電子ペンにより認識可能に印刷されたドットパターンと、前記ドットパターンが形成された記入欄と、前記複数のページ毎に設けられ、当該ページの受領確認情報の送信処理に対応付けされたドットパターンが形成された受領確認欄と、を備える。
【0010】
上記の電子ペン用複写帳票には、電子ペンにより認識可能なドットパターンが形成される。電子ペンはドットパターンを読み取ることにより、帳票上の位置情報や、当該ドットパターンに対応付けされた情報を取得することができる。本電子ペン用複写帳票では、複数のページに記入欄が設けられ、その記入欄内には所定のドットパターンが形成されている。また、各ページ毎に受領確認欄が設けられ、当該受領確認欄内には、受領確認情報の送信処理に対応付けされたドットパターンが形成されている。
【0011】
利用者が電子ペンを使用して必要事項を記入した後、送信処理を行うことにより、記入内容に対応する記入データがサーバ装置などへ送信される。その後、複写用帳票は分離されて各関連会社などに送られる。関連会社では、自社用のページを受領すると、オペレータなどが当該ページの受領確認欄に電子ペンでチェックを記入することにより、当該関連会社からサーバ装置へ受領確認情報が送信される。よって、サーバ装置などは、複写帳票の各ページが各関連会社へ届いたか否かを確認することができる。
【0012】
上記の電子ペン用複写帳票の一態様は、前記複数のページ毎に設けられ、前記記入欄に対する記入データの要求処理に対応付けされたドットパターンが形成されたデータ要求欄をさらに備える。この態様では、各ページを受領した関連会社などにおいてオペレータが必要なデータに対応するデータ要求欄を電子ペンでチェックすることにより、対応する記入データを端末装置上で取得することができる。よって、関連会社では、受領したページ上の記入情報を再入力する必要がなくなる。
【0013】
上記の電子ペン用複写帳票の他の一態様では、前記データ要求欄は、前記記入欄毎に設けることができる。これにより、各関連会社などは、記入欄毎に必要なデータを選択して対応する記入データを取得することができる。
【0014】
上記の電子ペン用複写帳票の他の一態様では、前記記入欄は、前記複数のページに共通する共通項目に対応する共通項目記入欄と、前記複数のページ毎に異なる独自項目に対応する独自項目記入欄とを含み、前記データ要求欄は、前記共通項目に対応する全ての記入データの要求処理に対応付けられた全共通データ要求欄を含むことができる。この態様によれば、関連会社のオペレータは全共通データ要求欄をチェックするだけで、全ての共通項目に対応する記入データを取得することができる。
【0015】
上記の電子ペン用複写帳票の他の一態様では、前記記入欄は、前記複数のページに共通する共通項目に対応する共通項目記入欄と、前記複数のページ毎に異なる独自項目に対応する独自項目記入欄とを含み、前記データ要求欄は、前記複数のページ毎に、当該ページの受領者が取得権限を有する全ての項目に対応する記入データの要求処理に対応付けられた取得権保持データ要求欄を含むことができる。この態様によれば、関連会社のオペレータは取得権保持データ要求欄をチェックするだけで、当該関連会社が取得する権利を有する全ての項目に対応する記入データを取得することができる。また、取得する権限のない会社などが記入データを不正に取得することも防止できる。
【0016】
本発明の他の観点では、複数のページを有する電子ペン用複写帳票は、前記ページごとに異なるドットパターンが形成される。また、上記の電子ペン用複写帳票においては、前記ドットパターンが形成された記入欄、前記複数のページ毎に設けられ、当該ページの受領確認情報の送信処理に対応付けされたドットパターンが形成された受領確認欄、及び、前記複数のページ毎に設けられ、前記記入欄に対する記入データの要求処理に対応付けされたドットパターンが形成されたデータ要求欄の少なくとも1つを設けることができる。これにより、各ページを受領した者が電子ペンにより記入を行えば、受領確認情報の送信や必要な記入データの要求処理を容易に実行することができる。また、前記記入欄、前記受領確認欄、前記データ要求欄は、各ページ上の同一位置に形成することにより、各ページにおける受領確認欄やデータ要求欄内のドットパターンを相互に異ならせ、異なる送信元からの受領確認やデータ要求を区別することができる。
【0017】
本発明の他の観点では、複数のページを有する電子ペン用複写帳票は、全てのページに同一のドットパターンが形成される。また、上記の電子ペン用複写帳票においては、前記ドットパターンが形成された記入欄と、前記複数のページ毎に設けられ、当該ページの受領確認情報の送信処理に対応付けされたドットパターンが形成された受領確認欄、及び、前記複数のページ毎に設けられ、前記記入欄に対する記入データの要求処理に対応付けされたドットパターンが形成されたデータ要求欄の少なくとも一方と、が設けられ、前記受領確認欄及び/又は前記データ要求欄は、各ページ上の異なる位置に形成される。これにより、各ページを受領した者が電子ペンにより記入を行えば、受領確認情報の送信や必要な記入データの要求処理を容易に実行することができる。また、前記受領確認欄及び/又は前記データ要求欄を各ページ上の異なる位置に形成することにより、各ページにおける受領確認欄やデータ要求欄内のドットパターンを相互に異ならせ、異なる送信元からの受領確認やデータ要求を区別することができる。
【0018】
本発明の他の観点では、ネットワークを通じて通信可能に接続されたサーバ装置及び複数の端末装置を備え、電子ペンを利用して上記の電子ペン用複写帳票に対して行われた記入に対応する入力データを処理する入力データ処理システムのサーバ装置が提供され、前記サーバ装置は、前記電子ペン用複写帳票に対して前記電子ペンにより入力された入力データを受信する手段と、前記電子ペン用複写帳票の所定のページの受領確認欄に対する入力に基づいて、前記端末装置から受領データを受信する手段と、を備える。
【0019】
上記のサーバ装置によれば、利用者が電子ペンを使用して必要事項を記入した後、送信処理を行うことにより、記入内容に対応する記入データがサーバ装置などへ送信される。その後、複写用帳票は分離されて各関連会社などに送られる。関連会社では、自社用のページを受領すると、オペレータなどが当該ページの受領確認欄に電子ペンでチェックを記入することにより、当該関連会社からサーバ装置へ受領確認情報が送信される。よって、サーバ装置などは、複写帳票の各ページが各関連会社へ届いたか否かを確認することができる。
【0020】
上記のサーバ装置の一態様は、前記電子ペン用複写帳票の所定のページのデータ要求欄に対する入力に基づいて、前記端末装置からデータ要求を受信する手段と、前記データ要求により要求された前記入力データを要求元の端末装置へ送信する手段と、を備えることができる。この態様によれば、各ページを受領した関連会社などにおいてオペレータが必要なデータに対応するデータ要求欄を電子ペンでチェックすることにより、対応する記入データを端末装置上で取得することができる。よって、関連会社では、受領したページ上の記入情報を再入力する必要がなくなり、処理の効率化が図れる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。まず始めに、本発明のシステムにおいて入力デバイスとして使用される電子ペンの概要について説明する。
【0022】
[電子ペン]
図1は電子ペンの使用形態を模式的に示す図であり、図2は電子ペンの構造を示す機能ブロック図である。図1に示すように、電子ペン10は、ドットパターンが印刷された専用ペーパー20と組み合わせて使用される。電子ペン10は、通常のインクペンと同様のペン先部17を備えており、利用者は通常のインクペンと同様に専用ペーパー20上に文字などを書くことになる。
【0023】
図2に示すように、電子ペン10は、その内部にプロセッサ11、メモリ12、Bluetoothトランシーバ13、バッテリー14、赤外線LED15、カメラ16及び圧力センサ18を備える。また、電子ペン10は通常のインクペンと同様の構成要素としてインクカートリッジ(図示せず)などを有する。
【0024】
電子ペン10は、ペン先部17により専用ペーパー20上に描かれたインクの軌跡をデータ化するのではなく、専用ペーパー20上で電子ペン10が移動した軌跡座標をデータ化する。赤外線LED15が専用ぺーパー20上のペン先部17近傍を照明しつつ、カメラ16が専用ペーパー20に印刷されているドットパターンを読み取り、データ化する。つまり、電子ペン10は専用ペーパー20上で利用者が電子ペン10を移動させることにより生じるストロークを画像データ又はベクトルデータとして取得することができる。
【0025】
圧力センサ18は、利用者が電子ペン10により専用ペーパー上に文字などを書く際にペン先部17に与えられる圧力、即ち筆圧を検出し、プロセッサ11へ供給する。プロセッサ11は、圧力センサ18から与えられる筆圧データに基づいて、赤外線LED15及びカメラ16のスイッチオン/オフの切換を行う。即ち、利用者が電子ペン10で専用ペーパー20上に文字などを書くと、ペン先部17には筆圧がかかる。よって、所定値以上の筆圧が検出されたときに、利用者が記述を開始したと判定して、赤外線LED15及びカメラ16を作動する。
【0026】
カメラ16は専用ペーパー20上のドットパターンを読み取り、そのパターンデータをプロセッサ11に供給する。プロセッサ11は、供給されたドットパターンから、専用ペーパー20上でのX/Y座標を算出する。
【0027】
プロセッサ11は、利用者の記述が行われる間に、筆圧の配列データ及びX/Y座標データを取得し、タイムスタンプ(時間情報)と関連付けてメモリ12に記憶していく。よって、メモリ12内には利用者の記述内容に対応するデータが時系列で記憶されていく。メモリ12の容量は例えば1Mバイト程度とすることができる。
【0028】
利用者により送信指示がなされるまでは、取得された全てのデータはメモリ12内に保持される。そして、利用者が送信指示を行うと、Bluetoothトランシーバ13により、電子ペン10と所定距離内にある受付端末25へメモリ12内のデータが送信される。基本的には、一度送信指示がなされると、電子ペン10はメモリ12内に記憶していた全てのデータを受付端末25へ送信するため、メモリ12内はクリアされる。よって、送信後にもう一度同じ情報を受付端末25へ送信したい場合には、利用者は専用ペーパー20上に再度記述を行う必要がある。なお、この場合、利用者は専用ペーパー20上にインクペンで書かれた文字などをなぞればよいことになる。
【0029】
電子ペン10自体は、送信ボタンなどの機能ボタンを備えておらず、送信指示その他の指示は、利用者が専用ペーパー20上の所定位置に設けられた専用ボックスを電子ペン10でチェックすることにより実行される。専用ボックスの位置座標には、予め送信指示が対応付けられており、プロセッサ11は専用ボックスの位置座標を受信すると、Bluetoothトランシーバ13にメモリ12内のデータを供給し、受付端末25への送信を行わせる。なお、電子ペン10はディスプレイやボタンなどを持たないが、データの送信完了を電子ペンの振動により示すことができる。
【0030】
バッテリー14は電子ペン10内の各要素に電源供給するためのものであり、例えば電子ペンのキャップ(図示せず)により電子ペン10自体の電源のオン/オフを行うことができる。
【0031】
このように、電子ペン10は利用者が専用ペーパー20上に記述した文字などに対応する座標データ及び筆圧データを取得して近傍の受付端末25へ送信する機能を有するが、電子ペン10のペン先部17は通常のインクペンとなっているため、専用ペーパー20上に記述した内容はオリジナルの原本として残るという特徴がある。即ち、紙の原本に対して記述するのと同時に、その内容を座標データなどの形態でリアルタイムに電子化することができる。
【0032】
なお、電子ペン10の標準機能によれば、電子ペン10により得られるデータは、原則として座標データ又はベクトルデータの形態であり、テキストデータではない。但し、電子ペン10は標準機能として、専用ペーパー20上に設けられた専用エリアに記述することにより、英数字に限りテキスト化する機能は備えている。なお、受付端末25などにおいて、電子ペン10から送信された座標データやベクトルデータから、文字認識アプリケーションを利用してテキストデータを得ることはもちろん可能である。
【0033】
また、電子ペン10内には、ペン自体及びその所有者に関するプロパティ情報(ペン情報及びペン所有者情報)を保持することができ、アプリケーションから参照することができる。ペン情報としては、バッテリーレベル、ペンID、ペン製造者番号、ペンソフトウェアのバージョン、サブスクリプションプロバイダのIDなどを保持できる。また、ペン所有者情報としては、国籍、言語、タイムゾーン、emailアドレス、空きメモリ容量、名前、住所、ファックス/電話番号、携帯電話番号などを保持することができる。
【0034】
なお、上記の例では、電子ペン10から受付端末25へのデータ送信をBluetoothの無線伝送により行う例を挙げているが、その代わりに例えばケーブルを使用した有線によるデータ伝送や、電子ペン10と受付端末25の一部に設けられた端子などの接触によるデータ伝送など、各種の方法で電子ペン10から受付端末25へのデータ伝送を行うことが可能である。
【0035】
次に、電子ペンにより利用者が記述した内容のX/Yデータを取得する方法について説明する。前述のように専用ペーパー20には、所定のドットパターンが印刷されている。電子ペン10のカメラ16は、利用者が専用ペーパー20上に記述したインクの軌跡を読み取るのではなく、専用ペーパー20上のドットパターンを読み取る。実際、図1に示すように、赤外線LED15による照明領域及びカメラ16の撮影領域(照明領域内に位置する)は、ペン先部17が専用ペーパー20に接触する位置とはずれている。
【0036】
ドットパターンはカーボンを含む専用インキなどで印刷されており、カメラ16はその専用インキによるパターンのみを認識することができる。専用インキ以外のインキ(カーボンを含まない)により、専用ペーパー上に罫線や枠などを印刷しても、電子ペンはそれらを認識することはない。よって、専用ペーパーを利用して各種申請書などの帳票を作成する際は、専用インキ以外のインキで入力枠や罫線、注意書きなどを印刷する。
【0037】
ドットパターンは、図3に例示するように、各ドットの位置がデータに対応付けされている。図3の例では、ドットの位置を格子の基準位置(縦線及び横線の交差点)から上下左右にシフトすることにより、0〜3の2ビット情報を表示した例である。このようにして表現された情報の組み合わせにより、専用ペーパー上の位置座標が決定される。図4(a)に例示するように、縦横2mmの範囲内に36個のドットが格子状に配置され、これらのドットにより示されるデータの配列(図4(b))が、その専用ペーパー上の位置座標と対応付けされている。よって、電子ペン10のカメラ16が図4(a)に示すようなドットパターンを撮影すると、プロセッサ11はカメラ16から入力されるドットパターンのデータに基づいて図4(b)に示すデータ配列を取得し、それに対応する専用ペーパー上の位置座標(即ち、そのドットパターンがその専用ペーパー上のどの位置にあるのか)をリアルタイムで算出する。なお、ドットパターンを認識する最小単位は2mm×2mmであり、カメラ16は毎秒100回程度の撮影を行う。
【0038】
次に、専用ペーパーについて説明する。専用ペーパーの構造の一例を図5に示す。図示のように、専用ペーパー20は、台紙30上にドットパターン32が印刷され、その上に罫線などの図案34が印刷されている。台紙30は通常は紙であり、ドットパターン32は前述のようにカーボンを含んだ専用インキにより印刷される。また、通常のインキなどにより図案34が印刷される。ドットパターンと図案とは同時に印刷してもよいし、いずれかを先に印刷してもよい。
【0039】
図案34の例を図6に示す。図6は、ある申込書36の例であり、複数の記入欄38や送信ボックス39が印刷されている。図6には明確に図示されていないが、実際にはドットパターンが申込書36の全面に印刷されており、その上に記入欄38や送信ボックス39が通常のインキにより印刷されている。利用者は、ドットパターンを意識することなく、従来からある申込書と同様に、電子ペン10を使用して必要事項を申込書36の各記入欄38に記入すればよい。
【0040】
専用ペーパー20上の領域は大きく2種類の領域に分けることができる。1つは記入エリアであり、電子ペン10による記述内容をそのまま情報として取り扱うエリアである。図6の例では複数の記入欄38がこれに該当する。もう1つは機能エレメントであり、対応するエリア内を電子ペン10でチェックした際に、予めそのエリアに対して定義されているアクション、指示などを実行するようになっている。図6の例における送信ボックス39がこれに該当する。
【0041】
送信ボックス39は前述したように電子ペン10内に記憶されているデータを近傍の受付端末25へ送信するための指示を行う際に使用される。利用者が送信ボックス39内に電子ペン10でチェックを入れると、電子ペン10が送信ボックス内のドットパターンを読み取る。当該パターンは送信指示に対応付けられており、電子ペン10内のプロセッサ11はBluetoothトランシーバ13にメモリ12内の記憶データの送信命令を発する。
【0042】
ドットパターンの割り当ては、通常、アプリケーション(用紙の種類)毎に行われる。即ち、ある申込書内のドットパターンは1枚の用紙の中で重複することはないが、同一の申込書には全て同じドットパターンが印刷されている。よって、利用者が電子ペン10で必要事項を入力すると、その入力事項がその申込書のどの項目に対するものであるかを、申込書上の座標データから特定することができる。
【0043】
このように、ドットパターンを印刷した専用ペーパー上に所定の図案を印刷することにより、専用ペーパーを利用した各種申請書が作成できる。利用者は電子ペン10を使用して通常の要領で必要事項を記入すれば、その電子データが自動的に取得される。
【0044】
上記の例では、ドットパターンは専用ペーパー上にカーボンを含むインキにより印刷されているが、プリンタ及びカーボンを含むインクを使用してドットパターンを通常の紙上にプリントすることも可能である。さらに、専用ペーパー上の図案も印刷ではなく、プリンタにより形成することも可能である。ドットパターンをプリンタにより紙上に形成する場合には、1枚1枚に異なるドットパターンを形成することが可能である。よって、形成されたドットパターンの違いにより、それらの用紙1枚1枚を識別し、区別することが可能となる。
【0045】
なお、本明細書においては、「印刷」の語は、通常の印刷のみならず、プリンタによるプリントも含む概念とする。
【0046】
次に、電子ペンにより取得したデータの送信処理について説明する。前述のように、電子ペン10の通信機能はBluetoothによるものであり、専用ペーパー20に入力したデータを取り扱うサービスサーバ(特定の申込書であれば、その申込先のサーバということになる)に対して電子ペン10から直接的にデータを送信することはできない。よって、電子ペン10により取得したデータは、受付端末25からサービスサーバへ送信される。
【0047】
その際の処理を図2を参照して説明する。電子ペン10が取得したデータは、主として利用者が入力した事項のデータであるが、通常はそのデータの送信先であるサービスサーバがどこであるかの情報は含まれていない。その代わりに、その専用ペーパーに関するアプリケーションやサービスを特定する情報が専用ペーパー上のドットパターンに含まれており、利用者の入力作業中に専用ペーパーからその情報が取得されている。よって、電子ペン10から入力データを受け取った受付端末25は、まず、問い合わせサーバ26に対して、その専用ペーパーに対して入力されたデータをどのサービスサーバ27へ送信すべきかの問い合わせを行う。問い合わせサーバ26は、専用ペーパー毎に、対応するサービスサーバの情報を有しており、受付端末25からの問い合わせに応じて、当該専用ペーパーに関するサービスなどを行うサービスサーバ27の情報(URLなど)を受付端末25へ回答する。それから、受付端末25は、電子ペンから取得した入力データをそのサービスサーバ27へ送信することになる。
【0048】
なお、上記の例では端末装置25、問い合わせサーバ26及びサービスサーバ27が別個に構成されているが、これらの幾つか又は全てを1つの装置として構成することも可能である。
【0049】
[複写帳票を利用した入力データ処理]
次に、本発明の実施形態に係る複写帳票を利用した入力データ処理について説明する。本実施形態の入力データ処理では、専用ペーパーにより作成された複写帳票に対して利用者が電子ペンを利用して記入を行う。なお、以下の説明では本発明を適用した複写帳票として口座振替申込書の例を示す。口座振替申込書は、電気会社であるB社と、ガス会社であるC社と、電話会社であるD社の料金をA銀行にある利用者の預金口座から振り替え処理するための申込書である。
【0050】
(複写帳票)
まず、複写帳票の構成について図8乃至図11を参照して説明する。図8は、本発明を適用した複写帳票50の構成を示す。本発明の複写帳票は上記の電子ペン10により入力が可能な電子ペン用帳票として構成され、電子ペンによる入力がなされる入力欄やチェック欄に前述のドットパターンが設けられる。
【0051】
なお、複写帳票の各ページの用紙としては、各ページにおいて少なくとも電子ペン10による入力がなされる欄内にはドットパターンが形成される。即ち、全てのページの全体にドットパターンを設けても良いし、そのかわりに、各ページ毎に入力欄やチェック欄の内部のみにドットパターンを設け、電子ペン10による入力がなされない領域にはドットパターンを設けないこととしてもよい。
【0052】
図8に示すように、複写帳票50は、A銀行が控えとして所持する表紙(1枚目)50−1と、2枚目であるB社用控え50−2と、3枚目であるC社用控え50−3と、4枚目であるD社用控え50−4とが、例えば上部を糊付けするなどにより一体化されて構成されている。表示50−1には、4枚全てに共通する項目である第1の共通項目の記入欄51−1、第2の共通項目の記入欄51−2が設けられている。例えば、第1の共通項目は利用者の氏名、第2の共通項目は利用者の住所とすることができる。第1及び第2の共通項目に対応する記入欄51−1及び51−2への記入事項は、下側の3枚の控え50−2〜50−4全てに複写されるようになっている。
【0053】
表紙50−1には、帳票IDボックス75が設けられている。帳票IDボックス75は、当該帳票の識別番号を取得するためのボックスであり、例えば当該帳票に対応する識別番号に対応付けされたドットパターンが設けられている。利用者は表示50−1に記入を開始する前に帳票IDボックス75にチェックなどを付すことにより、当該帳票の識別番号が電子データとして電子ペン10内に取得され、その後に入力される入力データと対応つけされて1つの記入データを構成する。なお、帳票IDの取得方法は、これに限られず他の方法を利用してもよい。
【0054】
また、表紙50−1には、さらにB社独自項目の記入欄52、C社独自項目の記入欄53及びD社独自項目の記入欄54が設けられている。B社独自項目の記入欄52への記入事項は、B社用控え50−2のみに複写され、C社独自項目の記入欄53への記入事項はC社用控え50−3のみに複写され、D社独自項目の記入欄54への記入事項はD社用控え50−4のみに複写されるようになっている。さらに、表紙50−1には送信ボックス59が設けられている。利用者が電子ペン10を使用して、複写帳票50の表紙50−1に対して全ての必要事項を記入した後に送信ボックス59にチェックなどを記入すると、それら記入事項に対応する記入データが電子ペン10からA銀行サーバ41へ送信される。
【0055】
図9にB社用控え50−2の構成を示す。図8と比較するとわかるように、B社用控え50−2には、第1の共通項目の記入欄51−1、第2の共通項目の記入欄51−2、及びB社独自項目の記入欄52が設けられており、それらには利用者が表紙50−1に記入した記入内容が複写される。よって、B社用控え51−2の各記入欄51−1、51−2及び52にはドットパターンは設けていなくてもよい。また、B社用控え50−2には、各記入欄51−1、51−2及び52に対応してデータ要求ボックス56が設けられている。データ要求ボックス56は、対応する記入欄に対して利用者が記入した記入データの送信をA銀行サーバ41に要求するためのチェック欄であり、そのためのコマンドに対応付けられたドットパターンが形成されている。例えば、B社が第1の共通項目、第2の共通項目及びB社独自項目の全ての記入データをA銀行サーバ41から電子データとして取得する必要がある場合には、B社のオペレータは全てのデータ要求ボックス56に電子ペン10を使用してチェックなどを記入する。また、例えばB社がB社独自項目に対する記入データのみをA銀行サーバ41から取得する必要がある場合には、B社のオペレータはB社独自項目に対応するデータ要求ボックス56のみにチェックを記入する。もちろん、B社が記入データを電子データとして必要としない場合には、いずれのデータ要求ボックスにもチェックを記入しない。このように、各関連会社は、自社が電子データとして必要とする記入データのみを選択的に指定して、A銀行サーバ41から取得することが可能である。
【0056】
B社用控え50−2には、A銀行による口座確認印58が付されている。これは、利用者が電気料金やガス料金などの振り替え口座として指定した特定の口座が確かにA銀行に存在する場合に、A銀行が各控え50−2〜50−4に付すものである。よって、B社のオペレータは、B社用控え50−2に口座確認印58が付されていることを確認する。また、B社用控え50−2にはB社記入項目の記入欄71が設けられている。B社記入項目は、B社用控え50−2を受け取ったB社が社内で必要事項を記入するための欄であり、B社のオペレータが電子ペン10を用いて内部に記入した事項を電子データとして取得できるよう、所定のドットパターンが形成されている。
【0057】
さらに、B社用控え50−2には受領確認ボックス55が設けられている。受領確認ボックス55は、B社がB社用控え50−2を受領したことを送り主であるA銀行に告知するためのチェック欄であり、所定の受領確認情報に対応付けられたドットパターンが形成されている。B社のオペレータは、郵便などの手段で送付されたB社用控え50ー2を受領し、口座確認印58をチェックした後、電子ペン10を使用して必要に応じてデータ要求ボックス56にチェックを付し、さらに受領確認ボックス55にチェックを付す。すると、電子ペン10から受領確認情報がB社端末42を介してA銀行サーバ41へ送信され、A銀行はB社用控えが確かにB社に届いたことを確認することができる。B社のオペレータが必要な記入欄に対応するデータ要求ボックス56をチェックしている場合には、対応する記入データを要求する情報も受領確認情報と共にA銀行サーバへ送られる。なお、B社用控え50−2にも帳票IDボックス75が設けられており、B社のオペレータはデータ要求ボックス56や受領確認ボックス55へのチェックを行う前に帳票IDボックス75をチェックすることにより、処理対象の帳票IDを特定する。
【0058】
図10にC社用控え50−3を示し、図11にD社用控え50−4を示す。これらは基本的に上述のB社用控えと同様に構成されている。即ち、共通項目に対応する記入欄51−1及び51−2と、当該会社(C社又はD社)の独自項目の記入欄53又は54と、データ要求ボックス56と、受領確認ボックス55と、口座確認印58と、当該会社の記入項目の記入欄72又は73と、帳票IDボックス75とを備える。
【0059】
(記入欄・チェック欄へのドットパターンの形成方法)
次に、複写帳票50における記入欄・チェック欄へのドットパターンの形成方法について説明する。前述のように、複写帳票50においては、記入欄・チェック欄など、電子ペン10により記入がなされる領域にはドットパターンを設ける必要があり、かつ、複写帳票の各ページに設けられた欄(例えばデータ要求欄、受領確認欄)にはページ毎に異なるドットパターンが形成されている必要がある。これは、形成されたドットパターンの相違により、その記入データの送信先を識別する必要があるからである。
【0060】
この観点から、ドットパターンが設けられた記入欄・チェック欄を形成する方法としては、(方法1)複写帳票の全てのページで同一のドットパターンを形成した用紙を使用する場合と、(方法2)複写帳票の各ページ毎に異なるドットパターンが形成された用紙を使用する場合、とが考えられる。
【0061】
方法1の場合は、全てのページが同一のドットパターンを有するのであるから、データ要求欄や受領確認欄などは各ページの異なる領域に設ける必要がある。これは、同一の領域に設けてしまうと、その欄内のドットパターンが同一となってしまうからである。
【0062】
一方、方法2の場合は、各ページ毎にドットパターンが異なるのであるから、各ページのデータ要求欄や受領確認欄などは同一の領域に設けてもよいし、異なる領域に設けてもよい。よって、いずれとするかは、帳票のデザイン上の要請や、印刷上の効率などを考慮して決められることになる。
【0063】
(入力データ処理)
次に、上記の複写帳票に入力された入力データの処理について図7及び図12をを参照して説明する。図7は、電子ペン用帳票として構成された口座振替申込書の複写帳票50を利用した口座振替申込手続の流れを模式的に示す図であり、図12は口座振替申込手続のフローチャートである。この口座振替申込手続は、図7に示す入力データ処理システム100により実行される。入力データ処理システム100は、ネットワーク2を介してA銀行サーバ41と、B社端末42と、C社端末43と、D社端末44とが相互に通信可能に接続されてなる。ネットワークの好適な一例としてはインターネットが挙げられる。
【0064】
まず、申込を行う利用者は、A銀行に行き、電子ペン10を使用して上述の複写帳票50に必要事項を記入する(ステップS1)。利用者は、必要事項の記入を完了した後、送信ボックス59にチェックを付すことにより(ステップS2:Yes)、記入データを電子ペン10からA銀行サーバ41へ送信する(ステップS3)。これにより、A銀行サーバ41は、利用者が複写帳票50に対して記入した内容に対応する電子データである記入データを必要に応じてデータベースなどに保管する(ステップS4)。
【0065】
一方、図7に示すように、複写帳票50自体は4枚に分離される。A銀行は表紙50−1を保管し、残りのB社用控え50−2、C社用控え50−3、D社用控え50−4はそれぞれB社〜D社へ例えば郵送などの方法で送られる。B社〜D社では、それぞれ自社用の控えを受け取り(ステップS5)、担当者が電子ペン10を利用して各々の控え50−2〜50−4の処理を行う。即ち、受け取った控えに口座確認印58があるか否かを確認し、あれば次に必要に応じてデータ要求ボックス56にチェックを記入するとともに自社の記入項目71〜73に必要事項を記入し、さらに受領確認ボックス55にチェックを行う。すると、そのデータが各端末42〜44へ送られ、さらに受領データ62(データ要求を含む場合もある)がネットワーク2を通じてA銀行サーバ41へ送られる(ステップS6)。これにより、A銀行サーバ41は、B社〜D社へ無事に控え書類が届いたことを確認することができる。また、受領データがデータ要求を含む場合には、A銀行サーバ41は、利用者が電子ペン10を使用して入力した記入データのうち、その会社に対応する部分の要求された記入データ60をその会社の端末に送信する(ステップS7)。これにより、各会社(B社〜D社)では、郵送などにより受領した控え書類を見てオペレータが必要事項の入力作業を行う必要がなくなり、省力化が図れる。
【0066】
(変形例)
上記の例では、図9〜11に示すように、共通項目毎にデータ要求ボックス56を設けているが、これに加えて全ての共通項目のデータ要求に対応するデータ要求ボックスを設けることもできる。これにより、各会社のオペレータはその全共通項目データ要求ボックスをチェックすることにより、全ての共通項目の記入データを取得することができるようになる。
【0067】
また、全ての共通項目のみならず、各会社がそれぞれ取得権を有する全ての記入データを要求するための取得権保持データ要求ボックスを設けることができる。各会社が取得権を有する全ての記入データとは、例えばB社の場合は全ての共通項目及びB社独自項目の記入データであり、C社の場合は全ての共通項目及びC社独自項目の記入データということになる。なお、各会社が共通項目以外の独自項目についてデータ要求を行った場合には、その電子ペン10が内部に有する電子ペンIDなどに基づいて、当該要求を行った者(会社)がその独自項目を要求する権限を有するか否かをA銀行サーバ41でチェックするように構成することもできる。つまり、A銀行サーバ41は、B社の電子ペン10からB社独自項目のデータ要求を受け取った場合には対応する記入データをB社端末42へ送信するが、C社の電子ペン10からB社やD社の独自項目のデータ要求を受け取った場合には、無権限者であるとして記入データの送信を行わないようにする。これにより、各社の独自情報が不正に他社に渡ることを防止することができる。
【0068】
また、上記の例では、受領確認ボックスにチェックを付すことにより受領確認を行っているが、受領確認ボックスの代わりに受領確認署名欄を設け、受領確認者が自分の署名を記入するようにすることもできる。そうすれば、電子ペン10は受領確認者の署名の電子データを取得してA銀行サーバ41へ送ることにより、A銀行は受領確認者の署名とともに受領確認がされたことを記録しておくことができる。
【0069】
また、電子ペン10内のプロセッサ11による時間管理機能を持たせることにより、受領確認ボックスや受領確認署名欄へ受領確認の入力がなされた時刻などに関連する情報(例えばタイムスタンプなど)を電子ペン10が取得し、A銀行サーバ41へ送信することもできる。この際、電子ペン10が絶対的な時刻を示す時計機能を有していれば、電子ペン19からA銀行サーバ41へ時刻情報を送信することができる。また、電子ペン10が絶対的な時刻を示す時計機能を有しないが、ある基準時刻からの相対的な経過時間をカウントする時間計数機能を有する場合には、その相対的な経過時間をA銀行サーバ41へ送信し、A銀行サーバ41側で絶対的な時刻への換算を行うことができる。これにより、各会社で控え書類の受領確認がなされた時刻を正確に取得し、ログ情報(履歴情報)として管理、記録しておくことが可能となる。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複写帳票の各ページがそれぞれ対応する関連会社などにより受領されたことを、当該複写帳票のページ上にチェックなどを施すことにより容易に確認することができる。また、関連会社などは、受領した複写帳票上のデータ要求欄にチェックなどを記入することにより、当該複写帳票に対する入力事項の電子データを容易に取得することができ、各関連会社毎に新たに入力作業などを行う必要がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子ペンの使用形態を模式的に示す図である。
【図2】電子ペンの構造を示す機能ブロック図である
【図3】専用ペーパーに印刷されたドットパターンによる情報の表現方法を説明する図である。
【図4】ドットパターン及びそれに対応する情報の例を示す。
【図5】専用ペーパーにより構成される帳票の構造を示す。
【図6】帳票の例を示す。
【図7】本発明による複写帳票を利用した入力データ処理の概要を示す図である。
【図8】本発明による複写帳票の構成例を示す図である。
【図9】図8に示す複写帳票の2枚目の構成例を示す図である。
【図10】図8に示す複写帳票の3枚目の構成例を示す図である。
【図11】図8に示す複写帳票の4枚目の構成例を示す図である。
【図12】本発明による複写帳票を利用した入力データ処理のフローチャートである。
【符号の説明】
2 ネットワーク
10 電子ペン
11 プロセッサ
12 メモリ
13 トランシーバ
14 バッテリー
41 A銀行サーバ
42〜44 端末
50 複写帳票
55 受領確認ボックス
56 データ要求ボックス
59 送信ボックス

Claims (10)

  1. 複数のページを有する電子ペン用複写帳票であって、
    前記電子ペンにより認識可能に印刷されたドットパターンと、
    前記ドットパターンが形成された記入欄と、
    前記複数のページ毎に設けられ、当該ページの受領確認情報の送信処理に対応付けされたドットパターンが形成された受領確認欄と、を備えることを特徴とする電子ペン用複写帳票。
  2. 前記複数のページ毎に設けられ、前記記入欄に対する記入データの要求処理に対応付けされたドットパターンが形成されたデータ要求欄をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の電子ペン用複写帳票。
  3. 前記データ要求欄は、前記記入欄毎に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の電子ペン用複写帳票。
  4. 前記記入欄は、前記複数のページに共通する共通項目に対応する共通項目記入欄と、前記複数のページ毎に異なる独自項目に対応する独自項目記入欄とを含み、
    前記データ要求欄は、前記共通項目に対応する全ての記入データの要求処理に対応付けられた全共通データ要求欄を含むことを特徴とする請求項2又は3に記載の電子ペン用帳票。
  5. 前記記入欄は、前記複数のページに共通する共通項目に対応する共通項目記入欄と、前記複数のページ毎に異なる独自項目に対応する独自項目記入欄とを含み、
    前記データ要求欄は、前記複数のページ毎に、当該ページの受領者が取得権限を有する全ての項目に対応する記入データの要求処理に対応付けられた取得権保持データ要求欄を含むことを特徴とする請求項2又は3に記載の電子ペン用複写帳票。
  6. 複数のページを有する電子ペン用複写帳票であって、前記ページ毎に異なるドットパターンが形成されており、
    前記ドットパターンが形成された記入欄、前記複数のページ毎に設けられ、当該ページの受領確認情報の送信処理に対応付けされたドットパターンが形成された受領確認欄、及び、前記複数のページ毎に設けられ、前記記入欄に対する記入データの要求処理に対応付けされたドットパターンが形成されたデータ要求欄の少なくとも1つ、を有することを特徴とする電子ペン用複写帳票。
  7. 前記記入欄、前記受領確認欄及び前記データ要求欄の少なくとも1つは、各ページ上の同一位置に形成されていることを特徴とする請求項6に記載の電子ペン用複写帳票。
  8. 複数のページを有する電子ペン用複写帳票であって、全てのページに同一のドットパターンが形成されており、
    前記ドットパターンが形成された記入欄、前記複数のページ毎に設けられ、当該ページの受領確認情報の送信処理に対応付けされたドットパターンが形成された受領確認欄、及び、前記複数のページ毎に設けられ、前記記入欄に対する記入データの要求処理に対応付けされたドットパターンが形成されたデータ要求欄の少なくとも1つ、を有し、
    前記記入欄、前記受領確認欄及び前記データ要求欄の少なくとも1つは、各ページ上の異なる位置に形成されていることを特徴とする電子ペン用複写帳票。
  9. ネットワークを通じて通信可能に接続されたサーバ装置及び複数の端末装置を備え、電子ペンを利用して、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の電子ペン用複写帳票に対して行われた記入に対応する入力データを処理する入力データ処理システムのサーバ装置において、
    前記サーバ装置は、
    前記電子ペン用複写帳票に対して前記電子ペンにより入力された入力データを受信する手段と、
    前記電子ペン用複写帳票の所定のページの受領確認欄に対する入力に基づいて、前記端 末装置から受領データを受信する手段と、を備えることを特徴とするサーバ装置。
  10. 前記電子ペン用複写帳票の所定のページのデータ要求欄に対する入力に基づいて、前記端末装置からデータ要求を受信する手段と、
    前記データ要求により要求された前記入力データを要求元の端末装置へ送信する手段と、を備えることを特徴とする請求項9に記載のサーバ装置。
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