JP2004021899A - コンテンツ提供システム、コンテンツ提供方法及びコンテンツ提供プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】入力デバイスとして電子ペンを利用することにより、新聞、雑誌、その他の印刷物上のコンテンツをデジタルデータの形態で容易に取得することが可能なコンテンツ提供システムを提供する。
【解決手段】ユーザは、新聞、雑誌などの印刷物上に印刷されたコンテンツ中の所望のコンテンツを選択する。印刷物には、そのページ情報及び位置情報に対応付けられたドットパターンが形成されており、ユーザが電子ペンでコンテンツを指定すると、そのコンテンツに対応するコンテンツIDが特定される。そして、コンテンツ提供サーバは、ユーザが指定したコンテンツのデータをデータベースから取得し、ユーザの端末25へ送信する。コンテンツの指定及び要求を、電子ペンによる指定のみで行うことができるので、パーソナルコンピュータやウェブ閲覧に関する知識の少ないユーザでも容易かつ迅速にコンテンツを取得することができる。
【選択図】 図8
【解決手段】ユーザは、新聞、雑誌などの印刷物上に印刷されたコンテンツ中の所望のコンテンツを選択する。印刷物には、そのページ情報及び位置情報に対応付けられたドットパターンが形成されており、ユーザが電子ペンでコンテンツを指定すると、そのコンテンツに対応するコンテンツIDが特定される。そして、コンテンツ提供サーバは、ユーザが指定したコンテンツのデータをデータベースから取得し、ユーザの端末25へ送信する。コンテンツの指定及び要求を、電子ペンによる指定のみで行うことができるので、パーソナルコンピュータやウェブ閲覧に関する知識の少ないユーザでも容易かつ迅速にコンテンツを取得することができる。
【選択図】 図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷物と電子ペンを利用し、携帯電話、PDA、その他の端末装置を通じて、その印刷物に関連する各種コンテンツデータを取得するためのシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
新聞、雑誌などの印刷物は、紙媒体の上に画像、文章などの各種コンテンツが印刷されている。利用者は、これら印刷物を入手し、掲載されている記事や画像などを見ることができる。
【0003】
一方、新聞や雑誌などに掲載されている記事や画像をデジタルデータとして取得したいユーザが存在する。そのような場合、当該ユーザは、新聞や雑誌などの発行者のウェブサイトなどに接続し、対応する記事や画像がウェブ上で掲載されている場合には、それら記事や画像のデジタルデータを取得することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、目的とする記事や画像などをウェブサイトからダウンロードすることにより入手するためには、ユーザはその発行者のウェブサイトへ接続し、目的とする記事や画像などを自ら見つけだしてダウンロードする必要があり、手間がかかる。また、慣れないユーザにとっては、自ら新聞社や雑誌社などのウェブサイトを探し出して、目的のコンテンツデータをダウンロードすることは大変なことである。
【0005】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、入力デバイスとして電子ペンを利用することにより、新聞、雑誌、その他の印刷物上のコンテンツをデジタルデータの形態で容易に取得可能なコンテンツ提供システムを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の1つの観点では、コンテンツ提供システムは、コンテンツが印刷されたエリア内に、当該エリアを特定する情報が印刷されている印刷物上において、ユーザが電子ペンにより指定したエリアを示す指定エリアデータを受信する受信手段と、前記指定エリアデータと、当該指定エリアに対応するコンテンツ識別情報との対応を記憶した第1のテーブルと、前記第1のテーブルを参照して、前記指定エリアデータから、対応するコンテンツ識別情報を取得するコンテンツ識別情報取得手段と、前記コンテンツ識別情報と、対応するコンテンツデータとの対応を記憶した第2のテーブルと、前記第2のテーブルを参照して、前記コンテンツデータを特定するコンテンツ特定手段と、特定された前記コンテンツデータを取得して、ユーザの端末装置へ送信する送信手段と、を備える。
【0007】
上記のコンテンツ提供システムによれば、ユーザは、コンテンツが印刷された印刷物上で所望のコンテンツを選択し、そのコンテンツの印刷されているエリア内を電子ペンによりチェックするなどの方法により、コンテンツを指定する。印刷物上には、エリア毎に、そのエリアを特定する情報が印刷されており、電子ペンはその情報を読み取って指定エリアデータを生成する。システム側は、そうして生成された指定エリアデータを受信すると、そのエリアに対応するコンテンツ識別情報を第1のテーブルから取得し、さらにそのコンテンツ識別情報に対応するコンテンツデータを第2のテーブルを参照して特定する。そして、特定したコンテンツデータをデータベースから取得してユーザの端末装置へ送信する。ユーザは、印刷物上で所望のコンテンツを電子ペンで指定するだけで、容易にそのコンテンツのデジタルデータを自己の端末装置上に受信することができる。
【0008】
上記のコンテンツ提供システムの一態様では、前記指定エリアデータは、前記ユーザの端末装置から前記受信手段へ送信される。よって、ユーザは、電子ペンとともに使用した端末装置上に所望のコンテンツを受信することができ、外出先などにおいても容易にコンテンツの配信を受けることができる。
【0009】
上記のコンテンツ提供システムの他の一態様では、前記指定エリアデータは、前記印刷物上の特定のページを示すページ情報と、前記ページ上において前記ユーザが電子ペンにより指定した位置を示す位置情報とを含む。これにより、指定エリアデータによって、印刷物上のユーザが指定したエリアを特定することができる。
【0010】
上記のコンテンツ提供システムのさらに他の一態様では、前記エリアを特定する情報は、前記電子ペンにより検出可能であり、前記エリア毎に異なるドットパターンとして前記印刷物上に印刷することができる。これにより、印刷物上のコンテンツの印刷に影響を与えることなく、エリアを特定する情報を同一の印刷物上に印刷することができる。
【0011】
上記のコンテンツ提供システムのさらに他の一態様では、前記コンテンツデータは、前記印刷物上に印刷されているコンテンツに関連する画像データ、テキストデータ及び音声データの少なくとも1つである。これにより、印刷物上のコンテンツそのものの画像データやテキストデータなどを容易に取得することができる。また、コンテンツに関連する音声データを取得可能とすれば、印刷物のみでは提供することができない音楽や音声などをユーザの端末装置を利用してユーザに提供することが可能となる。
【0012】
本発明の他の観点では、指定エリアデータと、当該指定エリアに対応するコンテンツ識別情報との対応を記憶した第1のテーブルと、コンテンツ識別情報と、対応するコンテンツデータとの対応を記憶した第2のテーブルと、を備えるコンテンツ提供システムにより実行されるコンテンツ提供方法は、コンテンツが印刷されたエリア内に、当該エリアを特定する情報が印刷されている印刷物上において、ユーザが電子ペンにより指定したエリアを示す指定エリアデータを受信する工程と、前記第1のテーブルを参照して、前記指定エリアデータから、対応するコンテンツ識別情報を取得する工程と、前記第2のテーブルを参照して、前記コンテンツデータを特定する工程と、特定された前記コンテンツデータを取得して、ユーザの端末装置へ送信する工程と、を有する。
【0013】
また、本発明のさらに他の観点では、指定エリアデータと、当該指定エリアに対応するコンテンツ識別情報との対応を記憶した第1のテーブルと、コンテンツ識別情報と、対応するコンテンツデータとの対応を記憶した第2のテーブルと、を備えるコンテンツ提供システムにより実行されるコンテンツ提供プログラムは、前記コンテンツ提供システムに、コンテンツが印刷されたエリア内に、当該エリアを特定する情報が印刷されている印刷物上において、ユーザが電子ペンにより指定したエリアを示す指定エリアデータを受信する工程と、前記第1のテーブルを参照して、前記指定エリアデータから、対応するコンテンツ識別情報を取得する工程と、前記第2のテーブルを参照して、前記コンテンツデータを特定する工程と、特定された前記コンテンツデータを取得して、ユーザの端末装置へ送信する工程と、を実行させる。
【0014】
これらコンテンツ提供方法及びコンテンツ提供プログラムを実行することにより、上記のコンテンツ提供システムと同様に所望のコンテンツをユーザに提供することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。本発明は、入力デバイスとして電子ペンを利用することにより、ユーザが容易に所望のコンテンツを自己の端末装置上にデジタルデータとしてダウンロードすることを可能とするものである。まず始めに、本発明のシステムにおいて入力デバイスとして使用される電子ペンの概要について説明する。
【0016】
[電子ペン]
図1は電子ペンの使用形態を模式的に示す図であり、図2は電子ペンの構造を示す機能ブロック図である。図1に示すように、電子ペン10は、ドットパターンが印刷された専用ペーパー20と組み合わせて使用される。電子ペン10は、通常のインクペンと同様のペン先部17を備えており、利用者は通常のインクペンと同様に専用ペーパー20上に文字などを書くことになる。
【0017】
図2に示すように、電子ペン10は、その内部にプロセッサ11、メモリ12、Bluetoothトランシーバ13、バッテリー14、赤外線LED15、カメラ16及び圧力センサ18を備える。また、電子ペン10は通常のインクペンと同様の構成要素としてインクカートリッジ(図示せず)などを有する。
【0018】
電子ペン10は、ペン先部17により専用ペーパー20上に描かれたインクの軌跡をデータ化するのではなく、専用ペーパー20上で電子ペン10が移動した軌跡座標をデータ化する。赤外線LED15が専用ぺーパー20上のペン先部17近傍を照明しつつ、カメラ16が専用ペーパー20に印刷されているドットパターンを読み取り、データ化する。つまり、電子ペン10は専用ペーパー20上で利用者が電子ペン10を移動させることにより生じるストロークを画像データ又はベクトルデータとして取得することができる。
【0019】
圧力センサ18は、利用者が電子ペン10により専用ペーパー上に文字などを書く際にペン先部17に与えられる圧力、即ち筆圧を検出し、プロセッサ11へ供給する。プロセッサ11は、圧力センサ18から与えられる筆圧データに基づいて、赤外線LED15及びカメラ16のスイッチオン/オフの切換を行う。即ち、利用者が電子ペン10で専用ペーパー20上に文字などを書くと、ペン先部17には筆圧がかかる。よって、所定値以上の筆圧が検出されたときに、利用者が記述を開始したと判定して、赤外線LED15及びカメラ16を作動する。
【0020】
カメラ16は専用ペーパー20上のドットパターンを読み取り、そのパターンデータをプロセッサ11に供給する。プロセッサ11は、供給されたドットパターンから、専用ペーパー20上でのX/Y座標を算出する。
【0021】
プロセッサ11は、利用者の記述が行われる間に、筆圧の配列データ及びX/Y座標データを取得し、タイムスタンプ(時間情報)と関連付けてメモリ12に記憶していく。よって、メモリ12内には利用者の記述内容に対応するデータが時系列で記憶されていく。メモリ12の容量は例えば1Mバイト程度とすることができる。
【0022】
利用者により送信指示がなされるまでは、取得された全てのデータはメモリ12内に保持される。そして、利用者が送信指示を行うと、Bluetoothトランシーバ13により、電子ペン10と所定距離内にある端末装置25へメモリ12内のデータが送信される。基本的には、一度送信指示がなされると、電子ペン10はメモリ12内に記憶していた全てのデータを端末装置25へ送信するため、メモリ12内はクリアされる。よって、送信後にもう一度同じ情報を端末装置25へ送信したい場合には、利用者は専用ペーパー20上に再度記述を行う必要がある。なお、この場合、利用者は専用ペーパー20上にインクペンで書かれた文字などをなぞればよいことになる。
【0023】
電子ペン10自体は、送信ボタンなどの機能ボタンを備えておらず、送信指示その他の指示は、利用者が専用ペーパー20上の所定位置に設けられた専用ボックスを電子ペン10でチェックすることにより実行される。専用ボックスの位置座標には、予め送信指示が対応付けられており、プロセッサ11は専用ボックスの位置座標を受信すると、Bluetoothトランシーバ13にメモリ12内のデータを供給し、端末装置25への送信を行わせる。なお、電子ペン10はディスプレイやボタンなどを持たないが、データの送信完了を電子ペンの振動により示すことができる。
【0024】
バッテリー14は電子ペン10内の各要素に電源供給するためのものであり、例えば電子ペンのキャップ(図示せず)により電子ペン10自体の電源のオン/オフを行うことができる。
【0025】
このように、電子ペン10は利用者が専用ペーパー20上に記述した文字などに対応する座標データ及び筆圧データを取得して近傍の端末装置25へ送信する機能を有するが、電子ペン10のペン先部17は通常のインクペンとなっているため、専用ペーパー20上に記述した内容はオリジナルの原本として残るという特徴がある。即ち、紙の原本に対して記述するのと同時に、その内容を座標データなどの形態でリアルタイムに電子化することができる。
【0026】
なお、電子ペン10の標準機能によれば、電子ペン10により得られるデータは、原則として座標データ又はベクトルデータの形態であり、テキストデータではない。但し、電子ペン10は標準機能として、専用ペーパー20上に設けられた専用エリアに記述することにより、英数字に限りテキスト化する機能は備えている。なお、端末装置25などにおいて、電子ペン10から送信された座標データやベクトルデータから、文字認識アプリケーションを利用してテキストデータを得ることはもちろん可能である。
【0027】
また、電子ペン10内には、ペン自体及びその所有者に関するプロパティ情報(ペン情報及びペン所有者情報)を保持することができ、アプリケーションから参照することができる。ペン情報としては、バッテリーレベル、ペンID、ペン製造者番号、ペンソフトウェアのバージョン、サブスクリプションプロバイダのIDなどを保持できる。また、ペン所有者情報としては、国籍、言語、タイムゾーン、emailアドレス、空きメモリ容量、名前、住所、ファックス/電話番号、携帯電話番号などを保持することができる。
【0028】
次に、電子ペンにより利用者が記述した内容のX/Yデータを取得する方法について説明する。前述のように専用ペーパー20には、所定のドットパターンが印刷されている。電子ペン10のカメラ16は、利用者が専用ペーパー20上に記述したインクの軌跡を読み取るのではなく、専用ペーパー20上のドットパターンを読み取る。実際、図1に示すように、赤外線LED15による照明領域及びカメラ16の撮影領域(照明領域内に位置する)は、ペン先部17が専用ペーパー20に接触する位置とはずれている。
【0029】
ドットパターンはカーボンを含む専用インクなどで印刷されており、カメラ16はその専用インクによるパターンのみを認識することができる。専用インク以外のインク(カーボンを含まない)により、専用ペーパー上に罫線や枠などを印刷しても、電子ペンはそれらを認識することはない。よって、専用ペーパーを利用して各種申請書などの帳票を作成する際は、専用インク以外のインクで入力枠や罫線、注意書きなどを印刷する。
【0030】
ドットパターンは、図3に例示するように、各ドットの位置がデータに対応付けされている。図3の例では、ドットの位置を格子の基準位置(縦線及び横線の交差点)から上下左右にシフトすることにより、0〜3の2ビット情報を表示した例である。このようにして表現された情報の組み合わせにより、専用ペーパー上の位置座標が決定される。図4(a)に例示するように、縦横2mmの範囲内に36個のドットが格子状に配置され、これらのドットにより示されるデータの配列(図4(b))が、その専用ペーパー上の位置座標と対応付けされている。よって、電子ペン10のカメラ16が図4(a)に示すようなドットパターンを撮影すると、プロセッサ11はカメラ16から入力されるドットパターンのデータに基づいて図4(b)に示すデータ配列を取得し、それに対応する専用ペーパー上の位置座標(即ち、そのドットパターンがその専用ペーパー上のどの位置にあるのか)をリアルタイムで算出する。なお、ドットパターンを認識する最小単位は2mm×2mmであり、カメラ16は毎秒100回程度の撮影を行う。
【0031】
次に、専用ペーパーについて説明する。専用ペーパーの構造の一例を図5に示す。図示のように、専用ペーパー20は、台紙30上にドットパターン32が印刷され、その上に罫線などの図案34が印刷されている。台紙30は通常は紙であり、ドットパターン32は前述のようにカーボンを含んだ専用インクにより印刷される。また、通常のインクなどにより図案34が印刷される。ドットパターンと図案とは同時に印刷してもよいし、いずれかを先に印刷してもよい。
【0032】
図案34の例を図6に示す。図6は、ある申込書36の例であり、複数の記入欄38や送信ボックス39が印刷されている。図6には明確に図示されていないが、実際にはドットパターンが申込書36の全面に印刷されており、その上に記入欄38や送信ボックス39が通常のインクにより印刷されている。利用者は、ドットパターンを意識することなく、従来からある申込書と同様に、電子ペン10を使用して必要事項を申込書36の各記入欄38に記入すればよい。
【0033】
専用ペーパー20上の領域は大きく2種類の領域に分けることができる。1つは記入エリアであり、電子ペン10による記述内容をそのまま情報として取り扱うエリアである。図6の例では複数の記入欄38がこれに該当する。もう1つは機能エレメントであり、対応するエリア内を電子ペン10でチェックした際に、予めそのエリアに対して定義されているアクション、指示などを実行するようになっている。図6の例における送信ボックス39がこれに該当する。
【0034】
送信ボックス39は前述したように電子ペン10内に記憶されているデータを近傍の端末装置25へ送信するための指示を行う際に使用される。利用者が送信ボックス39内に電子ペン10でチェックを入れると、電子ペン10が送信ボックス内のドットパターンを読み取る。当該パターンは送信指示に対応付けられており、電子ペン10内のプロセッサ11はBluetoothトランシーバ13にメモリ12内の記憶データの送信命令を発する。
【0035】
ドットパターンの割り当ては、通常、アプリケーション(用紙の種類)毎に行われる。即ち、ある申込書内のドットパターンは1枚の用紙の中で重複することはないが、同一の申込書には全て同じドットパターンが印刷されている。よって、利用者が電子ペン10で必要事項を入力すると、その入力事項がその申込書のどの項目に対するものであるかを、申込書上の座標データから特定することができる。
【0036】
このように、ドットパターンを印刷した専用ペーパー上に所定の図案を印刷することにより、専用ペーパーを利用した各種申請書が作成できる。利用者は電子ペン10を使用して通常の要領で必要事項を記入すれば、その電子データが自動的に取得される。
【0037】
次に、電子ペンにより取得したデータの送信処理について説明する。前述のように、電子ペン10の通信機能はBluetoothによるものであり、専用ペーパー20に入力したデータを取り扱うサービスサーバ(特定の申込書であれば、その申込先のサーバということになる)に対して電子ペン10から直接的にデータを送信することはできない。よって、電子ペン10により取得したデータは、端末装置25からサービスサーバへ送信される。
【0038】
その際の処理を図2を参照して説明する。電子ペン10が取得したデータは、主として利用者が入力した事項のデータであるが、通常はそのデータの送信先であるサービスサーバがどこであるかの情報は含まれていない。その代わりに、その専用ペーパーに関するアプリケーションやサービスを特定する情報が専用ペーパー上に印刷されており、利用者の入力作業中に専用ペーパーからその情報が取得されている。よって、電子ペン10から入力データを受け取った端末装置25は、まず、問い合わせサーバ26に対して、その専用ペーパーに対して入力されたデータをどのサービスサーバ27へ送信すべきかの問い合わせを行う。問い合わせサーバ26は、専用ペーパー毎に、対応するサービスサーバの情報を有しており、端末装置25からの問い合わせに応じて、当該専用ペーパーに関するサービスなどを行うサービスサーバ27の情報(URLなど)を端末装置25へ回答する。それから、端末装置25は、電子ペンから取得した入力データをそのサービスサーバ27へ送信することになる。
【0039】
[コンテンツ提供システム]
次に、本発明に係るコンテンツ提供システムについて説明する。図7に、コンテンツ提供システムの概略構成を示す。図7に示すコンテンツ提供システムは、ユーザが電子ペンを利用して指定したコンテンツを、コンテンツ提供サーバからユーザの端末装置へデジタルデータとして配信するものである。
【0040】
図7に示すように、コンテンツ提供システムは、ユーザの端末装置25と、データ処理サーバ9と、コンテンツ提供サーバ3とがネットワーク2を通じて接続されて構成される。ネットワーク2の1つの好適な例はインターネットである。
【0041】
まず、本システムによるコンテンツ提供方法の概要を述べておく。ユーザは、印刷物4に印刷されているコンテンツを電子ペン10を利用して指定する。指定したコンテンツに対応する指定エリアデータは、電子ペン10から端末装置25へ送信され、端末装置25からデータ処理サーバ9へ送信される。ここで、指定したコンテンツに対応する指定エリアデータは、印刷物4のページ及び当該ページ内におけるエリアを示し、データ処理サーバ9は、そのデータを対応するコンテンツの識別情報(「コンテンツID」と呼ぶ。)に変換する処理を行い、コンテンツIDをコンテンツ提供サーバ3へ送信する。コンテンツ提供サーバ3は、そのコンテンツIDに対応するコンテンツデータをユーザの端末装置25へ送信する。こうして、ユーザは所望のコンテンツデータを取得することができる。
【0042】
次に、各要素について個別に説明する。まず、印刷物4について説明する。印刷物4は、例えば新聞、雑誌など、文章や画像などのコンテンツを印刷した紙媒体である。ここで、本発明のシステムでは、印刷物は上述した専用ペーパーとして作成されている。即ち、図5に例示するように、台紙30上に所定のドットパターン32が印刷されており、その上に新聞や雑誌の記事、画像などのコンテンツが印刷されている。先に述べたように、ドットパターン32は電子ペン10が認識することができるように、カーボンを含んだインキにより印刷されている。一方、記事や画像などの図案34は、通常の(カーボンを含まない)インキにより印刷されているため、電子ペン10がそれを認識することはない。
【0043】
印刷物4の1ページの例を図10(a)に示す。図示のように、印刷物4の1ページには、複数のコンテンツ41〜45が印刷されている。この例では、コンテンツ41及び44が画像であり、コンテンツ42、43及び45が記事(文章)である。各コンテンツ41〜45は、印刷物4のページ毎に設定されたエリアに対して印刷されている。また、印刷物4の各ページには、前述の送信コマンドを送信するための送信ボックス46が印刷されている。
【0044】
図10(a)に示すコンテンツ41〜45に対応する印刷エリアの配置を図10(b)に示す。図10(a)及び(b)から理解されるように、各コンテンツ41〜45は、コンテンツの印刷後のサイズなどに応じて予め設定された個々のエリア1−1〜1−5に対して印刷される。各エリア1−1〜1−5は、印刷物4の当該ページ上における位置座標(XY座標)により規定されている。例えば、エリア1−1は、座標(0,0)〜座標(x1,y1)で規定される範囲とされる。なお、本例では、第1ページ上に規定されるエリアを1−1、1−2、..と示し、第2ページ上に規定されるエリアを2−1、2−2、..と示すこととしている。
【0045】
印刷物4は、ページ毎に異なるドットパターンが印刷されている。よって、ユーザが電子ペン10を使用して印刷物4の特定のページ上の特定の位置に書込を行うと、電子ペンはドットパターンに基づいて、印刷物4のどのページ上のどの座標に書込が行われたかを示すデータを生成する。つまり、電子ペン10は、書込を行ったページを示すデータ及び位置座標を示すデータを生成し、内部のメモリ12に記憶する。
【0046】
従って、ユーザが図10(a)に例示するページを開き、例えばコンテンツ44を指定するためにコンテンツ44の上に電子ペン10でチェックなどを書き込むと、電子ペン10はそのページ情報及び書込位置座標(以下、両者を含めて「指定エリアデータ」と呼ぶ。)を取得し、メモリ12に記憶する。そして、ユーザが印刷物4上に設けられている送信ボックス46をチェックすると、メモリ12内に記憶されていた指定エリアデータが電子ペン10から所定の端末装置25へ送信される。
【0047】
次に、データ処理サーバ9及びコンテンツ提供サーバ3について詳しく説明する。図8は、本発明のコンテンツ提供システムの内部構成を示す。図示のように、データ処理サーバ9は、コンテンツIDテーブル9a及びコンテンツID取得プログラム9bを有する。コンテンツIDテーブル9aは、印刷物4の各ページ上の各エリアと、そのエリア内に印刷されているコンテンツとの対応関係を示すテーブルであり、その一例を図9(a)に示す。図9(a)に示すように、コンテンツIDテーブル9aは、印刷物4のページ情報及びユーザが指定を行った指定エリアと、対応するコンテンツの識別情報であるコンテンツIDとを対応付けて記憶している。
【0048】
一方、コンテンツID取得プログラム9bは、端末装置25から受信した指定エリアデータ(前述のように、印刷物4のページ情報と、電子ペン10により指定が行われた位置座標を含む)に基づき、コンテンツIDテーブル9aを参照して、ユーザが指定したコンテンツのコンテンツIDを取得して、コンテンツ提供サーバ3へ送信する。
【0049】
例えば、ユーザが電子ペン10を使用して図10(a)におけるコンテンツ44を指定したとすると、そのページ情報(page1)及びエリア1−4に属する座標データが電子ペン10から端末装置25を通じてデータ処理サーバ9へ送られる。そして、コンテンツID取得プログラム9bは、コンテンツIDテーブル9aを参照して、コンテンツ44に対応するコンテンツID(本例では、エリア1−4に対応するA00004である)を取得し、コンテンツ提供サーバ3へ送信する。
【0050】
コンテンツ提供サーバ3は、図8に示すように、コンテンツテーブル3a及びコンテンツ取得プログラム3bを有する。コンテンツテーブル3aは、図9(b)に例示するように、コンテンツIDと実際のコンテンツデータとの対応を示したテーブルである。また、コンテンツ取得プログラム3bは、コンテンツテーブル3aを参照し、データ処理サーバ9から送信されたコンテンツIDに対応するコンテンツデータを特定する。そして、コンテンツ提供サーバ3は、コンテンツDB8からそのデータを取得してユーザの端末装置25へ送信する。
【0051】
[コンテンツ提供処理]
次に、上記のコンテンツ提供システムにより実行されるコンテンツ提供処理について説明する。図11は、コンテンツ提供処理のフローチャートである。
【0052】
まず、ユーザは、電子ペン10を利用して印刷物4上の所望のコンテンツの上にチェックを書き込むなどしてコンテンツを選択する(ステップS1)。そして、印刷物4上の送信ボックス46をチェックすることにより、指定エリアデータを電子ペン10から端末装置25へ送信する。端末装置25は、指定エリアデータを受信すると、それに自己の端末情報(例えばネットワーク2上の端末アドレスなど)を付加してデータ処理サーバ9へ送信する(ステップS2)。なお、端末情報を付加する理由は、コンテンツ提供サーバ3にコンテンツの送信先情報を提供するためである。
【0053】
データ処理サーバ9は、指定エリアデータ及び端末情報を受信し、指定エリアデータを利用してコンテンツIDテーブル9aから、対応するコンテンツIDを取得する(ステップS3)。そして、データ処理サーバ9は、取得したコンテンツIDに、端末装置25から受け取った端末情報をそのまま付加してコンテンツ提供サーバ3へ送信する(ステップS4)。
【0054】
コンテンツ提供サーバ3は、データ処理サーバ9から受信したコンテンツIDに基づいて、コンテンツテーブル3bを参照して対応するコンテンツデータを特定し、コンテンツDB8からそのコンテンツデータを取得する(ステップS5)。そして、コンテンツ提供サーバ3は、取得したコンテンツデータを、データ処理サーバ9から受信した端末情報に従ってユーザの端末装置25へ送信する(ステップS6)。
【0055】
ユーザの端末装置25は、コンテンツ提供サーバ25からコンテンツデータを受信し、端末装置の表示画面上に表示したり(図12(a)、(b)を参照)、端末装置内に記憶する等の所定の処理を行う(ステップS7)。こうして、ユーザは、印刷物4上に印刷されているコンテンツのデジタルデータを取得することができる。
【0056】
[変形例]
上記の実施形態では、印刷物として新聞を使用した場合について説明したが、これに限らず、雑誌、書籍、広告などの各種の印刷媒体に本発明を適用することができる。また、コンテンツ提供サーバから取得できるコンテンツとしては、文章、記事などのテキストデータ及び画像データに限らず、所定の音声データを取得できるように構成することもできる。例えば、新聞や雑誌、広告などに印刷されたコンテンツに関連するコメントや音楽などをコンテンツ提供サーバ側に用意し、そのコンテンツが指定された場合又はそのコンテンツの音声・音楽データの取得が電子ペンを利用して指示された場合に、対応する音声・音楽データをユーザの端末装置に送信するように構成することもできる。これにより、印刷物上では提供できなかった音声・音楽のコンテンツをユーザに提供することが可能となる。また、文章、画像、音楽などの複数のコンテンツを同時に提供するように構成することもできる。
【0057】
上記の実施形態では、印刷物上の指定エリアデータからコンテンツIDを取得する処理を、データ処理サーバにおいて行うこととしている。その代わりに、データ処理サーバ上のコンテンツIDテーブル及びコンテンツID取得プログラムを、ユーザの端末装置内、もしくはコンテンツ提供サーバ内に設けることも可能である。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、印刷物上の所望のコンテンツのエリアを電子ペンで指定することにより、容易にそのコンテンツのデジタルデータを取得することができる。よって、パーソナルコンピュータの操作やウェブ閲覧に慣れないユーザであっても、容易に所望のコンテンツを取得することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子ペンの使用形態を模式的に示す図である。
【図2】電子ペンの構造を示す機能ブロック図である
【図3】専用ペーパーに印刷されたドットパターンによる情報の表現方法を説明する図である。
【図4】ドットパターン及びそれに対応する情報の例を示す。
【図5】専用ペーパーにより構成される帳票の構造を示す。
【図6】帳票の例を示す。
【図7】本発明によるコンテンツ提供システムの概略構成を示す図である。
【図8】図7に示すコンテンツ提供システムの機能構成を示す図である。
【図9】図8に示すコンテンツIDテーブル及びコンテンツテーブルの例を示す。
【図10】印刷物上の印刷例及びエリア規定例を示す図である。
【図11】本発明によるコンテンツ提供処理のフローチャートである。
【図12】ユーザの端末装置上におけるコンテンツ表示例を示す。
【符号の説明】
2 ネットワーク
3 コンテンツ提供サーバ
4 印刷物
8 コンテンツデータベース
9 データ処理サーバ
10 電子ペン
11 プロセッサ
12 メモリ
13 トランシーバ
14 バッテリー
25 端末装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷物と電子ペンを利用し、携帯電話、PDA、その他の端末装置を通じて、その印刷物に関連する各種コンテンツデータを取得するためのシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
新聞、雑誌などの印刷物は、紙媒体の上に画像、文章などの各種コンテンツが印刷されている。利用者は、これら印刷物を入手し、掲載されている記事や画像などを見ることができる。
【0003】
一方、新聞や雑誌などに掲載されている記事や画像をデジタルデータとして取得したいユーザが存在する。そのような場合、当該ユーザは、新聞や雑誌などの発行者のウェブサイトなどに接続し、対応する記事や画像がウェブ上で掲載されている場合には、それら記事や画像のデジタルデータを取得することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、目的とする記事や画像などをウェブサイトからダウンロードすることにより入手するためには、ユーザはその発行者のウェブサイトへ接続し、目的とする記事や画像などを自ら見つけだしてダウンロードする必要があり、手間がかかる。また、慣れないユーザにとっては、自ら新聞社や雑誌社などのウェブサイトを探し出して、目的のコンテンツデータをダウンロードすることは大変なことである。
【0005】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、入力デバイスとして電子ペンを利用することにより、新聞、雑誌、その他の印刷物上のコンテンツをデジタルデータの形態で容易に取得可能なコンテンツ提供システムを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の1つの観点では、コンテンツ提供システムは、コンテンツが印刷されたエリア内に、当該エリアを特定する情報が印刷されている印刷物上において、ユーザが電子ペンにより指定したエリアを示す指定エリアデータを受信する受信手段と、前記指定エリアデータと、当該指定エリアに対応するコンテンツ識別情報との対応を記憶した第1のテーブルと、前記第1のテーブルを参照して、前記指定エリアデータから、対応するコンテンツ識別情報を取得するコンテンツ識別情報取得手段と、前記コンテンツ識別情報と、対応するコンテンツデータとの対応を記憶した第2のテーブルと、前記第2のテーブルを参照して、前記コンテンツデータを特定するコンテンツ特定手段と、特定された前記コンテンツデータを取得して、ユーザの端末装置へ送信する送信手段と、を備える。
【0007】
上記のコンテンツ提供システムによれば、ユーザは、コンテンツが印刷された印刷物上で所望のコンテンツを選択し、そのコンテンツの印刷されているエリア内を電子ペンによりチェックするなどの方法により、コンテンツを指定する。印刷物上には、エリア毎に、そのエリアを特定する情報が印刷されており、電子ペンはその情報を読み取って指定エリアデータを生成する。システム側は、そうして生成された指定エリアデータを受信すると、そのエリアに対応するコンテンツ識別情報を第1のテーブルから取得し、さらにそのコンテンツ識別情報に対応するコンテンツデータを第2のテーブルを参照して特定する。そして、特定したコンテンツデータをデータベースから取得してユーザの端末装置へ送信する。ユーザは、印刷物上で所望のコンテンツを電子ペンで指定するだけで、容易にそのコンテンツのデジタルデータを自己の端末装置上に受信することができる。
【0008】
上記のコンテンツ提供システムの一態様では、前記指定エリアデータは、前記ユーザの端末装置から前記受信手段へ送信される。よって、ユーザは、電子ペンとともに使用した端末装置上に所望のコンテンツを受信することができ、外出先などにおいても容易にコンテンツの配信を受けることができる。
【0009】
上記のコンテンツ提供システムの他の一態様では、前記指定エリアデータは、前記印刷物上の特定のページを示すページ情報と、前記ページ上において前記ユーザが電子ペンにより指定した位置を示す位置情報とを含む。これにより、指定エリアデータによって、印刷物上のユーザが指定したエリアを特定することができる。
【0010】
上記のコンテンツ提供システムのさらに他の一態様では、前記エリアを特定する情報は、前記電子ペンにより検出可能であり、前記エリア毎に異なるドットパターンとして前記印刷物上に印刷することができる。これにより、印刷物上のコンテンツの印刷に影響を与えることなく、エリアを特定する情報を同一の印刷物上に印刷することができる。
【0011】
上記のコンテンツ提供システムのさらに他の一態様では、前記コンテンツデータは、前記印刷物上に印刷されているコンテンツに関連する画像データ、テキストデータ及び音声データの少なくとも1つである。これにより、印刷物上のコンテンツそのものの画像データやテキストデータなどを容易に取得することができる。また、コンテンツに関連する音声データを取得可能とすれば、印刷物のみでは提供することができない音楽や音声などをユーザの端末装置を利用してユーザに提供することが可能となる。
【0012】
本発明の他の観点では、指定エリアデータと、当該指定エリアに対応するコンテンツ識別情報との対応を記憶した第1のテーブルと、コンテンツ識別情報と、対応するコンテンツデータとの対応を記憶した第2のテーブルと、を備えるコンテンツ提供システムにより実行されるコンテンツ提供方法は、コンテンツが印刷されたエリア内に、当該エリアを特定する情報が印刷されている印刷物上において、ユーザが電子ペンにより指定したエリアを示す指定エリアデータを受信する工程と、前記第1のテーブルを参照して、前記指定エリアデータから、対応するコンテンツ識別情報を取得する工程と、前記第2のテーブルを参照して、前記コンテンツデータを特定する工程と、特定された前記コンテンツデータを取得して、ユーザの端末装置へ送信する工程と、を有する。
【0013】
また、本発明のさらに他の観点では、指定エリアデータと、当該指定エリアに対応するコンテンツ識別情報との対応を記憶した第1のテーブルと、コンテンツ識別情報と、対応するコンテンツデータとの対応を記憶した第2のテーブルと、を備えるコンテンツ提供システムにより実行されるコンテンツ提供プログラムは、前記コンテンツ提供システムに、コンテンツが印刷されたエリア内に、当該エリアを特定する情報が印刷されている印刷物上において、ユーザが電子ペンにより指定したエリアを示す指定エリアデータを受信する工程と、前記第1のテーブルを参照して、前記指定エリアデータから、対応するコンテンツ識別情報を取得する工程と、前記第2のテーブルを参照して、前記コンテンツデータを特定する工程と、特定された前記コンテンツデータを取得して、ユーザの端末装置へ送信する工程と、を実行させる。
【0014】
これらコンテンツ提供方法及びコンテンツ提供プログラムを実行することにより、上記のコンテンツ提供システムと同様に所望のコンテンツをユーザに提供することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。本発明は、入力デバイスとして電子ペンを利用することにより、ユーザが容易に所望のコンテンツを自己の端末装置上にデジタルデータとしてダウンロードすることを可能とするものである。まず始めに、本発明のシステムにおいて入力デバイスとして使用される電子ペンの概要について説明する。
【0016】
[電子ペン]
図1は電子ペンの使用形態を模式的に示す図であり、図2は電子ペンの構造を示す機能ブロック図である。図1に示すように、電子ペン10は、ドットパターンが印刷された専用ペーパー20と組み合わせて使用される。電子ペン10は、通常のインクペンと同様のペン先部17を備えており、利用者は通常のインクペンと同様に専用ペーパー20上に文字などを書くことになる。
【0017】
図2に示すように、電子ペン10は、その内部にプロセッサ11、メモリ12、Bluetoothトランシーバ13、バッテリー14、赤外線LED15、カメラ16及び圧力センサ18を備える。また、電子ペン10は通常のインクペンと同様の構成要素としてインクカートリッジ(図示せず)などを有する。
【0018】
電子ペン10は、ペン先部17により専用ペーパー20上に描かれたインクの軌跡をデータ化するのではなく、専用ペーパー20上で電子ペン10が移動した軌跡座標をデータ化する。赤外線LED15が専用ぺーパー20上のペン先部17近傍を照明しつつ、カメラ16が専用ペーパー20に印刷されているドットパターンを読み取り、データ化する。つまり、電子ペン10は専用ペーパー20上で利用者が電子ペン10を移動させることにより生じるストロークを画像データ又はベクトルデータとして取得することができる。
【0019】
圧力センサ18は、利用者が電子ペン10により専用ペーパー上に文字などを書く際にペン先部17に与えられる圧力、即ち筆圧を検出し、プロセッサ11へ供給する。プロセッサ11は、圧力センサ18から与えられる筆圧データに基づいて、赤外線LED15及びカメラ16のスイッチオン/オフの切換を行う。即ち、利用者が電子ペン10で専用ペーパー20上に文字などを書くと、ペン先部17には筆圧がかかる。よって、所定値以上の筆圧が検出されたときに、利用者が記述を開始したと判定して、赤外線LED15及びカメラ16を作動する。
【0020】
カメラ16は専用ペーパー20上のドットパターンを読み取り、そのパターンデータをプロセッサ11に供給する。プロセッサ11は、供給されたドットパターンから、専用ペーパー20上でのX/Y座標を算出する。
【0021】
プロセッサ11は、利用者の記述が行われる間に、筆圧の配列データ及びX/Y座標データを取得し、タイムスタンプ(時間情報)と関連付けてメモリ12に記憶していく。よって、メモリ12内には利用者の記述内容に対応するデータが時系列で記憶されていく。メモリ12の容量は例えば1Mバイト程度とすることができる。
【0022】
利用者により送信指示がなされるまでは、取得された全てのデータはメモリ12内に保持される。そして、利用者が送信指示を行うと、Bluetoothトランシーバ13により、電子ペン10と所定距離内にある端末装置25へメモリ12内のデータが送信される。基本的には、一度送信指示がなされると、電子ペン10はメモリ12内に記憶していた全てのデータを端末装置25へ送信するため、メモリ12内はクリアされる。よって、送信後にもう一度同じ情報を端末装置25へ送信したい場合には、利用者は専用ペーパー20上に再度記述を行う必要がある。なお、この場合、利用者は専用ペーパー20上にインクペンで書かれた文字などをなぞればよいことになる。
【0023】
電子ペン10自体は、送信ボタンなどの機能ボタンを備えておらず、送信指示その他の指示は、利用者が専用ペーパー20上の所定位置に設けられた専用ボックスを電子ペン10でチェックすることにより実行される。専用ボックスの位置座標には、予め送信指示が対応付けられており、プロセッサ11は専用ボックスの位置座標を受信すると、Bluetoothトランシーバ13にメモリ12内のデータを供給し、端末装置25への送信を行わせる。なお、電子ペン10はディスプレイやボタンなどを持たないが、データの送信完了を電子ペンの振動により示すことができる。
【0024】
バッテリー14は電子ペン10内の各要素に電源供給するためのものであり、例えば電子ペンのキャップ(図示せず)により電子ペン10自体の電源のオン/オフを行うことができる。
【0025】
このように、電子ペン10は利用者が専用ペーパー20上に記述した文字などに対応する座標データ及び筆圧データを取得して近傍の端末装置25へ送信する機能を有するが、電子ペン10のペン先部17は通常のインクペンとなっているため、専用ペーパー20上に記述した内容はオリジナルの原本として残るという特徴がある。即ち、紙の原本に対して記述するのと同時に、その内容を座標データなどの形態でリアルタイムに電子化することができる。
【0026】
なお、電子ペン10の標準機能によれば、電子ペン10により得られるデータは、原則として座標データ又はベクトルデータの形態であり、テキストデータではない。但し、電子ペン10は標準機能として、専用ペーパー20上に設けられた専用エリアに記述することにより、英数字に限りテキスト化する機能は備えている。なお、端末装置25などにおいて、電子ペン10から送信された座標データやベクトルデータから、文字認識アプリケーションを利用してテキストデータを得ることはもちろん可能である。
【0027】
また、電子ペン10内には、ペン自体及びその所有者に関するプロパティ情報(ペン情報及びペン所有者情報)を保持することができ、アプリケーションから参照することができる。ペン情報としては、バッテリーレベル、ペンID、ペン製造者番号、ペンソフトウェアのバージョン、サブスクリプションプロバイダのIDなどを保持できる。また、ペン所有者情報としては、国籍、言語、タイムゾーン、emailアドレス、空きメモリ容量、名前、住所、ファックス/電話番号、携帯電話番号などを保持することができる。
【0028】
次に、電子ペンにより利用者が記述した内容のX/Yデータを取得する方法について説明する。前述のように専用ペーパー20には、所定のドットパターンが印刷されている。電子ペン10のカメラ16は、利用者が専用ペーパー20上に記述したインクの軌跡を読み取るのではなく、専用ペーパー20上のドットパターンを読み取る。実際、図1に示すように、赤外線LED15による照明領域及びカメラ16の撮影領域(照明領域内に位置する)は、ペン先部17が専用ペーパー20に接触する位置とはずれている。
【0029】
ドットパターンはカーボンを含む専用インクなどで印刷されており、カメラ16はその専用インクによるパターンのみを認識することができる。専用インク以外のインク(カーボンを含まない)により、専用ペーパー上に罫線や枠などを印刷しても、電子ペンはそれらを認識することはない。よって、専用ペーパーを利用して各種申請書などの帳票を作成する際は、専用インク以外のインクで入力枠や罫線、注意書きなどを印刷する。
【0030】
ドットパターンは、図3に例示するように、各ドットの位置がデータに対応付けされている。図3の例では、ドットの位置を格子の基準位置(縦線及び横線の交差点)から上下左右にシフトすることにより、0〜3の2ビット情報を表示した例である。このようにして表現された情報の組み合わせにより、専用ペーパー上の位置座標が決定される。図4(a)に例示するように、縦横2mmの範囲内に36個のドットが格子状に配置され、これらのドットにより示されるデータの配列(図4(b))が、その専用ペーパー上の位置座標と対応付けされている。よって、電子ペン10のカメラ16が図4(a)に示すようなドットパターンを撮影すると、プロセッサ11はカメラ16から入力されるドットパターンのデータに基づいて図4(b)に示すデータ配列を取得し、それに対応する専用ペーパー上の位置座標(即ち、そのドットパターンがその専用ペーパー上のどの位置にあるのか)をリアルタイムで算出する。なお、ドットパターンを認識する最小単位は2mm×2mmであり、カメラ16は毎秒100回程度の撮影を行う。
【0031】
次に、専用ペーパーについて説明する。専用ペーパーの構造の一例を図5に示す。図示のように、専用ペーパー20は、台紙30上にドットパターン32が印刷され、その上に罫線などの図案34が印刷されている。台紙30は通常は紙であり、ドットパターン32は前述のようにカーボンを含んだ専用インクにより印刷される。また、通常のインクなどにより図案34が印刷される。ドットパターンと図案とは同時に印刷してもよいし、いずれかを先に印刷してもよい。
【0032】
図案34の例を図6に示す。図6は、ある申込書36の例であり、複数の記入欄38や送信ボックス39が印刷されている。図6には明確に図示されていないが、実際にはドットパターンが申込書36の全面に印刷されており、その上に記入欄38や送信ボックス39が通常のインクにより印刷されている。利用者は、ドットパターンを意識することなく、従来からある申込書と同様に、電子ペン10を使用して必要事項を申込書36の各記入欄38に記入すればよい。
【0033】
専用ペーパー20上の領域は大きく2種類の領域に分けることができる。1つは記入エリアであり、電子ペン10による記述内容をそのまま情報として取り扱うエリアである。図6の例では複数の記入欄38がこれに該当する。もう1つは機能エレメントであり、対応するエリア内を電子ペン10でチェックした際に、予めそのエリアに対して定義されているアクション、指示などを実行するようになっている。図6の例における送信ボックス39がこれに該当する。
【0034】
送信ボックス39は前述したように電子ペン10内に記憶されているデータを近傍の端末装置25へ送信するための指示を行う際に使用される。利用者が送信ボックス39内に電子ペン10でチェックを入れると、電子ペン10が送信ボックス内のドットパターンを読み取る。当該パターンは送信指示に対応付けられており、電子ペン10内のプロセッサ11はBluetoothトランシーバ13にメモリ12内の記憶データの送信命令を発する。
【0035】
ドットパターンの割り当ては、通常、アプリケーション(用紙の種類)毎に行われる。即ち、ある申込書内のドットパターンは1枚の用紙の中で重複することはないが、同一の申込書には全て同じドットパターンが印刷されている。よって、利用者が電子ペン10で必要事項を入力すると、その入力事項がその申込書のどの項目に対するものであるかを、申込書上の座標データから特定することができる。
【0036】
このように、ドットパターンを印刷した専用ペーパー上に所定の図案を印刷することにより、専用ペーパーを利用した各種申請書が作成できる。利用者は電子ペン10を使用して通常の要領で必要事項を記入すれば、その電子データが自動的に取得される。
【0037】
次に、電子ペンにより取得したデータの送信処理について説明する。前述のように、電子ペン10の通信機能はBluetoothによるものであり、専用ペーパー20に入力したデータを取り扱うサービスサーバ(特定の申込書であれば、その申込先のサーバということになる)に対して電子ペン10から直接的にデータを送信することはできない。よって、電子ペン10により取得したデータは、端末装置25からサービスサーバへ送信される。
【0038】
その際の処理を図2を参照して説明する。電子ペン10が取得したデータは、主として利用者が入力した事項のデータであるが、通常はそのデータの送信先であるサービスサーバがどこであるかの情報は含まれていない。その代わりに、その専用ペーパーに関するアプリケーションやサービスを特定する情報が専用ペーパー上に印刷されており、利用者の入力作業中に専用ペーパーからその情報が取得されている。よって、電子ペン10から入力データを受け取った端末装置25は、まず、問い合わせサーバ26に対して、その専用ペーパーに対して入力されたデータをどのサービスサーバ27へ送信すべきかの問い合わせを行う。問い合わせサーバ26は、専用ペーパー毎に、対応するサービスサーバの情報を有しており、端末装置25からの問い合わせに応じて、当該専用ペーパーに関するサービスなどを行うサービスサーバ27の情報(URLなど)を端末装置25へ回答する。それから、端末装置25は、電子ペンから取得した入力データをそのサービスサーバ27へ送信することになる。
【0039】
[コンテンツ提供システム]
次に、本発明に係るコンテンツ提供システムについて説明する。図7に、コンテンツ提供システムの概略構成を示す。図7に示すコンテンツ提供システムは、ユーザが電子ペンを利用して指定したコンテンツを、コンテンツ提供サーバからユーザの端末装置へデジタルデータとして配信するものである。
【0040】
図7に示すように、コンテンツ提供システムは、ユーザの端末装置25と、データ処理サーバ9と、コンテンツ提供サーバ3とがネットワーク2を通じて接続されて構成される。ネットワーク2の1つの好適な例はインターネットである。
【0041】
まず、本システムによるコンテンツ提供方法の概要を述べておく。ユーザは、印刷物4に印刷されているコンテンツを電子ペン10を利用して指定する。指定したコンテンツに対応する指定エリアデータは、電子ペン10から端末装置25へ送信され、端末装置25からデータ処理サーバ9へ送信される。ここで、指定したコンテンツに対応する指定エリアデータは、印刷物4のページ及び当該ページ内におけるエリアを示し、データ処理サーバ9は、そのデータを対応するコンテンツの識別情報(「コンテンツID」と呼ぶ。)に変換する処理を行い、コンテンツIDをコンテンツ提供サーバ3へ送信する。コンテンツ提供サーバ3は、そのコンテンツIDに対応するコンテンツデータをユーザの端末装置25へ送信する。こうして、ユーザは所望のコンテンツデータを取得することができる。
【0042】
次に、各要素について個別に説明する。まず、印刷物4について説明する。印刷物4は、例えば新聞、雑誌など、文章や画像などのコンテンツを印刷した紙媒体である。ここで、本発明のシステムでは、印刷物は上述した専用ペーパーとして作成されている。即ち、図5に例示するように、台紙30上に所定のドットパターン32が印刷されており、その上に新聞や雑誌の記事、画像などのコンテンツが印刷されている。先に述べたように、ドットパターン32は電子ペン10が認識することができるように、カーボンを含んだインキにより印刷されている。一方、記事や画像などの図案34は、通常の(カーボンを含まない)インキにより印刷されているため、電子ペン10がそれを認識することはない。
【0043】
印刷物4の1ページの例を図10(a)に示す。図示のように、印刷物4の1ページには、複数のコンテンツ41〜45が印刷されている。この例では、コンテンツ41及び44が画像であり、コンテンツ42、43及び45が記事(文章)である。各コンテンツ41〜45は、印刷物4のページ毎に設定されたエリアに対して印刷されている。また、印刷物4の各ページには、前述の送信コマンドを送信するための送信ボックス46が印刷されている。
【0044】
図10(a)に示すコンテンツ41〜45に対応する印刷エリアの配置を図10(b)に示す。図10(a)及び(b)から理解されるように、各コンテンツ41〜45は、コンテンツの印刷後のサイズなどに応じて予め設定された個々のエリア1−1〜1−5に対して印刷される。各エリア1−1〜1−5は、印刷物4の当該ページ上における位置座標(XY座標)により規定されている。例えば、エリア1−1は、座標(0,0)〜座標(x1,y1)で規定される範囲とされる。なお、本例では、第1ページ上に規定されるエリアを1−1、1−2、..と示し、第2ページ上に規定されるエリアを2−1、2−2、..と示すこととしている。
【0045】
印刷物4は、ページ毎に異なるドットパターンが印刷されている。よって、ユーザが電子ペン10を使用して印刷物4の特定のページ上の特定の位置に書込を行うと、電子ペンはドットパターンに基づいて、印刷物4のどのページ上のどの座標に書込が行われたかを示すデータを生成する。つまり、電子ペン10は、書込を行ったページを示すデータ及び位置座標を示すデータを生成し、内部のメモリ12に記憶する。
【0046】
従って、ユーザが図10(a)に例示するページを開き、例えばコンテンツ44を指定するためにコンテンツ44の上に電子ペン10でチェックなどを書き込むと、電子ペン10はそのページ情報及び書込位置座標(以下、両者を含めて「指定エリアデータ」と呼ぶ。)を取得し、メモリ12に記憶する。そして、ユーザが印刷物4上に設けられている送信ボックス46をチェックすると、メモリ12内に記憶されていた指定エリアデータが電子ペン10から所定の端末装置25へ送信される。
【0047】
次に、データ処理サーバ9及びコンテンツ提供サーバ3について詳しく説明する。図8は、本発明のコンテンツ提供システムの内部構成を示す。図示のように、データ処理サーバ9は、コンテンツIDテーブル9a及びコンテンツID取得プログラム9bを有する。コンテンツIDテーブル9aは、印刷物4の各ページ上の各エリアと、そのエリア内に印刷されているコンテンツとの対応関係を示すテーブルであり、その一例を図9(a)に示す。図9(a)に示すように、コンテンツIDテーブル9aは、印刷物4のページ情報及びユーザが指定を行った指定エリアと、対応するコンテンツの識別情報であるコンテンツIDとを対応付けて記憶している。
【0048】
一方、コンテンツID取得プログラム9bは、端末装置25から受信した指定エリアデータ(前述のように、印刷物4のページ情報と、電子ペン10により指定が行われた位置座標を含む)に基づき、コンテンツIDテーブル9aを参照して、ユーザが指定したコンテンツのコンテンツIDを取得して、コンテンツ提供サーバ3へ送信する。
【0049】
例えば、ユーザが電子ペン10を使用して図10(a)におけるコンテンツ44を指定したとすると、そのページ情報(page1)及びエリア1−4に属する座標データが電子ペン10から端末装置25を通じてデータ処理サーバ9へ送られる。そして、コンテンツID取得プログラム9bは、コンテンツIDテーブル9aを参照して、コンテンツ44に対応するコンテンツID(本例では、エリア1−4に対応するA00004である)を取得し、コンテンツ提供サーバ3へ送信する。
【0050】
コンテンツ提供サーバ3は、図8に示すように、コンテンツテーブル3a及びコンテンツ取得プログラム3bを有する。コンテンツテーブル3aは、図9(b)に例示するように、コンテンツIDと実際のコンテンツデータとの対応を示したテーブルである。また、コンテンツ取得プログラム3bは、コンテンツテーブル3aを参照し、データ処理サーバ9から送信されたコンテンツIDに対応するコンテンツデータを特定する。そして、コンテンツ提供サーバ3は、コンテンツDB8からそのデータを取得してユーザの端末装置25へ送信する。
【0051】
[コンテンツ提供処理]
次に、上記のコンテンツ提供システムにより実行されるコンテンツ提供処理について説明する。図11は、コンテンツ提供処理のフローチャートである。
【0052】
まず、ユーザは、電子ペン10を利用して印刷物4上の所望のコンテンツの上にチェックを書き込むなどしてコンテンツを選択する(ステップS1)。そして、印刷物4上の送信ボックス46をチェックすることにより、指定エリアデータを電子ペン10から端末装置25へ送信する。端末装置25は、指定エリアデータを受信すると、それに自己の端末情報(例えばネットワーク2上の端末アドレスなど)を付加してデータ処理サーバ9へ送信する(ステップS2)。なお、端末情報を付加する理由は、コンテンツ提供サーバ3にコンテンツの送信先情報を提供するためである。
【0053】
データ処理サーバ9は、指定エリアデータ及び端末情報を受信し、指定エリアデータを利用してコンテンツIDテーブル9aから、対応するコンテンツIDを取得する(ステップS3)。そして、データ処理サーバ9は、取得したコンテンツIDに、端末装置25から受け取った端末情報をそのまま付加してコンテンツ提供サーバ3へ送信する(ステップS4)。
【0054】
コンテンツ提供サーバ3は、データ処理サーバ9から受信したコンテンツIDに基づいて、コンテンツテーブル3bを参照して対応するコンテンツデータを特定し、コンテンツDB8からそのコンテンツデータを取得する(ステップS5)。そして、コンテンツ提供サーバ3は、取得したコンテンツデータを、データ処理サーバ9から受信した端末情報に従ってユーザの端末装置25へ送信する(ステップS6)。
【0055】
ユーザの端末装置25は、コンテンツ提供サーバ25からコンテンツデータを受信し、端末装置の表示画面上に表示したり(図12(a)、(b)を参照)、端末装置内に記憶する等の所定の処理を行う(ステップS7)。こうして、ユーザは、印刷物4上に印刷されているコンテンツのデジタルデータを取得することができる。
【0056】
[変形例]
上記の実施形態では、印刷物として新聞を使用した場合について説明したが、これに限らず、雑誌、書籍、広告などの各種の印刷媒体に本発明を適用することができる。また、コンテンツ提供サーバから取得できるコンテンツとしては、文章、記事などのテキストデータ及び画像データに限らず、所定の音声データを取得できるように構成することもできる。例えば、新聞や雑誌、広告などに印刷されたコンテンツに関連するコメントや音楽などをコンテンツ提供サーバ側に用意し、そのコンテンツが指定された場合又はそのコンテンツの音声・音楽データの取得が電子ペンを利用して指示された場合に、対応する音声・音楽データをユーザの端末装置に送信するように構成することもできる。これにより、印刷物上では提供できなかった音声・音楽のコンテンツをユーザに提供することが可能となる。また、文章、画像、音楽などの複数のコンテンツを同時に提供するように構成することもできる。
【0057】
上記の実施形態では、印刷物上の指定エリアデータからコンテンツIDを取得する処理を、データ処理サーバにおいて行うこととしている。その代わりに、データ処理サーバ上のコンテンツIDテーブル及びコンテンツID取得プログラムを、ユーザの端末装置内、もしくはコンテンツ提供サーバ内に設けることも可能である。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、印刷物上の所望のコンテンツのエリアを電子ペンで指定することにより、容易にそのコンテンツのデジタルデータを取得することができる。よって、パーソナルコンピュータの操作やウェブ閲覧に慣れないユーザであっても、容易に所望のコンテンツを取得することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子ペンの使用形態を模式的に示す図である。
【図2】電子ペンの構造を示す機能ブロック図である
【図3】専用ペーパーに印刷されたドットパターンによる情報の表現方法を説明する図である。
【図4】ドットパターン及びそれに対応する情報の例を示す。
【図5】専用ペーパーにより構成される帳票の構造を示す。
【図6】帳票の例を示す。
【図7】本発明によるコンテンツ提供システムの概略構成を示す図である。
【図8】図7に示すコンテンツ提供システムの機能構成を示す図である。
【図9】図8に示すコンテンツIDテーブル及びコンテンツテーブルの例を示す。
【図10】印刷物上の印刷例及びエリア規定例を示す図である。
【図11】本発明によるコンテンツ提供処理のフローチャートである。
【図12】ユーザの端末装置上におけるコンテンツ表示例を示す。
【符号の説明】
2 ネットワーク
3 コンテンツ提供サーバ
4 印刷物
8 コンテンツデータベース
9 データ処理サーバ
10 電子ペン
11 プロセッサ
12 メモリ
13 トランシーバ
14 バッテリー
25 端末装置
Claims (7)
- コンテンツが印刷されたエリア内に、当該エリアを特定する情報が印刷されている印刷物上において、ユーザが電子ペンにより指定したエリアを示す指定エリアデータを受信する受信手段と、
前記指定エリアデータと、当該指定エリアに対応するコンテンツ識別情報との対応を記憶した第1のテーブルと、
前記第1のテーブルを参照して、前記指定エリアデータから、対応するコンテンツ識別情報を取得するコンテンツ識別情報取得手段と、
前記コンテンツ識別情報と、対応するコンテンツデータとの対応を記憶した第2のテーブルと、
前記第2のテーブルを参照して、前記コンテンツデータを特定するコンテンツ特定手段と、
特定された前記コンテンツデータを取得して、ユーザの端末装置へ送信する送信手段と、を備えることを特徴とするコンテンツ提供システム。 - 前記指定エリアデータは、前記ユーザの端末装置から前記受信手段へ送信されることを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ提供システム。
- 前記指定エリアデータは、前記印刷物上の特定のページを示すページ情報と、前記ページ上において前記ユーザが電子ペンにより指定した位置を示す位置情報とを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のコンテンツ提供システム。
- 前記エリアを特定する情報は、前記電子ペンにより検出可能であり、前記エリア毎に異なるドットパターンとして前記印刷物上に印刷されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のコンテンツ提供システム。
- 前記コンテンツデータは、前記印刷物上に印刷されているコンテンツに関連する画像データ、テキストデータ及び音声データの少なくとも1つであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のコンテンツ提供システム。
- 指定エリアデータと、当該指定エリアに対応するコンテンツ識別情報との対応を記憶した第1のテーブルと、コンテンツ識別情報と、対応するコンテンツデータとの対応を記憶した第2のテーブルと、を備えるコンテンツ提供システムにより実行されるコンテンツ提供方法において、
コンテンツが印刷されたエリア内に、当該エリアを特定する情報が印刷されている印刷物上において、ユーザが電子ペンにより指定したエリアを示す指定エリアデータを受信する工程と、
前記第1のテーブルを参照して、前記指定エリアデータから、対応するコンテンツ識別情報を取得する工程と、
前記第2のテーブルを参照して、前記コンテンツデータを特定する工程と、
特定された前記コンテンツデータを取得して、ユーザの端末装置へ送信する工程と、を有することを特徴とするコンテンツ提供方法。 - 指定エリアデータと、当該指定エリアに対応するコンテンツ識別情報との対応を記憶した第1のテーブルと、コンテンツ識別情報と、対応するコンテンツデータとの対応を記憶した第2のテーブルと、を備えるコンテンツ提供システムにより実行されるコンテンツ提供プログラムにおいて、前記コンテンツ提供システムに、
コンテンツが印刷されたエリア内に、当該エリアを特定する情報が印刷されている印刷物上において、ユーザが電子ペンにより指定したエリアを示す指定エリアデータを受信する工程と、
前記第1のテーブルを参照して、前記指定エリアデータから、対応するコンテンツ識別情報を取得する工程と、
前記第2のテーブルを参照して、前記コンテンツデータを特定する工程と、
特定された前記コンテンツデータを取得して、ユーザの端末装置へ送信する工程と、を実行させることを特徴とするコンテンツ提供プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002179704A JP2004021899A (ja) | 2002-06-20 | 2002-06-20 | コンテンツ提供システム、コンテンツ提供方法及びコンテンツ提供プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
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