JP4083850B2 - ミシンの下糸自動供給装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボビンケースを所定の経路で移動させて釜内のボビンの交換を行うようにしたミシンの下糸自動供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上糸と下糸とを使用して縫製を行うミシン、特に高速の縫製作業を行う工業用のミシン等にあっては、下糸を巻回したボビンを頻繁に交換する必要がある。一般には、下糸が消費された時にミシンの運転を一旦停止し、ボビンを収容したボビンケースを釜から抜き取った後に、ボビンに下糸を巻回して再度釜に装着するか、或は予め用意しておいた下糸巻回済みのボビンをボビンケースに収容してから釜に装着するという一連の操作を手作業で行っている。
【0003】
しかしながら、このような人手によるボビンへの下糸の巻回作業及びボビンケースの交換作業は極めて非能率的であり、生産性の低下の原因となっている。そこで、本出願人は、特開平7−68071号公報や特願平6−285932号明細書等において、ボビンに対する下糸巻回作業及びボビン交換作業を自動的に行うようにした下糸自動供給装置を提案している。
【0004】
このような下糸自動供給装置におけるボビン交換装置は、図9及び図10に示されているように、ボビンを収容したボビンケース1を保持・解放して釜内のボビンケースを取り出し再装着するボビンケース把持手段を備えており、このボビンケース把持手段を搬送機構手段2によって所定の経路で移動させることにより、ボビンケース1を、釜3、残糸除去装置4、及び下糸巻回装置5の間でサイクル的に移動させる構成になされている。
【0005】
そして、ボビン交換要求があった場合には、下糸が消費された釜内のボビンケース1がボビンケース把持手段により釜3内から抜き取られ、その抜き取られたボビンケース1が残糸除去装置4に移送されてボビンに残された下糸が完全に除去される。空になされたボビンを収容するボビンケース1は、下糸巻回装置5に搬送され、そこで、空のボビンに対して下糸が巻回される。そして、その下糸が巻回されたボビンがボビンケース1とともに釜3内に装着されることとなる。
【0006】
このような従来の下糸自動供給装置は、釜3の直下位置に配置されており、この下糸自動供給装置を構成する残糸除去装置4、下糸巻回装置5及びボビン交換装置の搬送機構手段2が、釜3の下方にそれぞれ設けられている。
【0007】
また、この下糸自動供給装置は、ミシン本体に対して取付け・取外しができるように構成されており、例えば、ミシン本体側のベッド部6下方の装置支持部7に対して下糸自動供給装置が着脱されるように構成されており、装着したときには、当該下糸自動供給装置を構成する前記各部2,4,5が、釜3の位置に対して所定の位置関係を備えるように配置されることとなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の下糸自動供給装置は、ミシンの釜3の下方に配置されているために、ミシンの送り歯等から落下してくる布埃や、ミシンの糸切り装置で生じた糸の切り屑が、搬送機構手段2や各種センサ部に落下して付着し易くなっているとともに、釜3に供給されている潤滑油が垂れたり飛び散って付着することがある。そのため、上述した布埃や糸の切り屑等は、ヘドロ状に堆積することもあり、そのため装置が動作不良を起こしてしまうことがある。
【0009】
この種の下糸自動供給装置は、ミシンの釜位置、特に釜軸線との位置関係を適正にしないとボビンケース把持手段によるボビンケースの着脱が確実に行われなくなる。従って、下糸自動供給装置の取付にあたっては、位置精度を出すための面倒な調整及び設定作業を要している。また、従来の下糸自動供給装置では、ミシンの機種(頭部)ごとに異なる取付関係を有するために、別個の装置を各々に対応して準備しなければならないという問題がある。
【0010】
さらに、下糸自動供給装置を取り付けた後には、ミシンの機種(頭部)、あるいは個々のミシンの寸法誤差及び組立誤差に対応して、搬送機構の移動制御量を調整する必要があることから、装置外に設けられた制御基板内に記憶されている位置データ(調整パラメータ)を入れ替えるようにして再記憶させる作業を行わなければならない。
【0011】
そこで本発明は、長期にわたって良好な動作を安定的に得ることができるとともに、ミシン本体に対する取付を容易かつ正確に行うことができ、さらに取付後の位置調整を容易に行うことができるようにした下糸自動供給装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本願発明では、ボビンケースを保持・解放するボビンケース把持手段及びボビンケースを保持して、釜と残糸除去装置と下糸巻回装置との間でボビンケースを移動させる搬送機構手段を備えたボビン交換装置を有し、上記ボビン交換装置の搬送機構手段が、釜軸と略平行に延在するように保持体の定位置に支持された回転移動軸を中心として前記ボビンケース把持手段を回転移動させて前記釜と前記残糸除去装置及び前記下糸巻回装置に対向可能、かつ上記回転移動軸に沿ってボビンケース把持手段を直線移動させる構成を備えたミシンの下糸自動供給装置において、上記搬送機構手段の回転移動軸、前記残糸除去装置及び前記下糸巻回装置を、前記釜の直下位置からミシン操作者と反対側に離して配置するとともに、上記釜位置から前記回転移動軸のミシン外方側に向かって所定量離して前記保持体を設け、当該保持体に前記残糸除去装置及び前記下糸巻回装置を保持させるとともに、その保持体に対してミシン外方側から搬送機構手段を取り付けたものであって、前記釜を挟んで、前後方向、高さ方向及び軸方向にそれぞれ前記保持体を装着する取付基準面(A,B,C)をミシン本体側に設け、前記釜を挟むように上記保持体に形成された一対の突出端面(X,Y,Z)を前記取付基準面(A,B,C)に当接させることによって前記搬送機構手段の回転移動軸が前記釜軸線に対して前後方向、高さ方向及び軸方向に位置決めされる関係に配置されているとともに、前記ボビン交換装置は、前記釜軸線に対する各部の位置関係を設定して寸法誤差及び組立誤差を補正する制御設定記憶部を備え、当該制御設定記憶部に記憶された位置パラメータにより釜軸心が合うように前記搬送機構手段の動作制御量を設定する構成になされている。
【0026】
このような本願発明にかかる下糸自動供給装置によれば、釜軸方向におけるミシン外方側に逃がすように配置された保持体に、ミシンの奥側に逃がすようにしてボビン交換装置及び他の装置を配置しているので、釜や送り歯側から落下する布埃や油は、ボビン交換装置搬送装置及び他の装置に対して直接的に付着することがなく、そのため、搬送機構手段及び他の装置が清浄に維持されるようになっている。
【0027】
また、ボビン交換装置の搬送機構手段及び他の装置が、ミシン操作者から離されているために、釜に対するメンテナンス等の作業が容易に行われるとともに、ミシン取扱い時に操作者が、ボビン交換装置の搬送機構手段及び他の装置に接触することが回避されるようになっている。これに加えて、ボビン交換装置における搬送機構手段側の保持体を、ミシン本体側の取付基準面に当接させるようにして装着するだけで、釜に対して搬送機構手段が精度よく配置されるようになっている。
【0031】
さらにまた、本願発明にかかる下糸自動供給装置によれば、内部に設けられた制御設定記憶部を操作することによって、下糸自動供給装置自体での位置調整が可能となっている。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本実施形態の下糸自動供給装置は、図1、図2、図3及び図5に示されているように、保持枠3内に一体的にユニット化されている。すなわち、上記保持枠3は、後述するミシンベッドフレーム11に固定するための板状部材からなる支持部3aと、この支持部3aよりミシン奥側に向かって側方に延長して後述する下糸巻回装置12、残糸除去装置13等を保持する保持体3bと、これら支持部3a及び保持体3bの上端よりそれぞれ釜軸方向の手前側に向かって延長する上梁部3c,3dと、上記支持部3a及び保持体3bの下端よりそれぞれ釜軸方向の手前側に向かって延長する下梁部3e,3fと、上記両上梁部3c,3dどうしを接続する上側梁部3g等により構成されている。
【0033】
また、前記支持部3a,3bには、ミシン側への取付時に釜15側となる突出部31a,31bが保持体側固定手段を構成するように形成されており、これら突出部31a,31bに、取り付け用のネジ39a,39bが貫通する穴40a,40bが形成されている。さらに、ミシンベッド11への取付時に釜15の前方を開放するように開口部3hが設けられている(図5参照)。
【0034】
前記保持体3bの内側端面(釜15とは反対側)には、ステッピングモータM1が固定されている。このステッピングモータM1に回転駆動されるように連結された駆動軸16は、当該駆動軸16の先端部分が上側梁部13gに支持されており、釜15の軸線に平行に配置されている。この駆動軸16には、駆動アーム17が回転不可能且つ軸線方向に摺動可能に取り付けられているとともに、この駆動アーム17と一体的に形成されたベアリング32が、上記駆動軸16に対して回転可能且つ摺動可能に装着されている。これらのステッピングモータM1及び駆動軸16ならびに駆動アーム17等により、搬送機構手段19が構成されている。
【0035】
上記駆動アーム17の先端には、ソレノイド33が固定され、また本願出願人により先に出願された特開平8−191978号公報に記載されたボビン交換装置14が固定支持されている。このボビン交換装置14は、前記ソレノイド33の付勢によりリンク機構33Aを介してボビンケース18の開放爪(図示せず)を把持し、消勢により開放するものであって、釜15、あるいは下糸巻回装置12、あるいは残糸除去装置13に対して釜軸線方向へ移動することにより、ボビンケース18を取り出して保持しあるいはそれぞれに対して装着する機能を備えている。
【0036】
上記両上梁部3c,3dに両端を回転可能に支持された連結軸34には、両端に歯車35a,35bが固定されているとともに、上梁部3cに回転可能に支持された歯車36と、前記歯車35aとの間にタイミングベルト37が掛け渡されている。このタイミングベルト37の外周部には、上記ベアリング32の係止部32aが固定されている。一方、上記上梁部3dには、ステッピングモータM2が固定されているとともに、このステッピングモータM2に駆動される歯車45が回転可能に支持されており、当該歯車45と、前記歯車35bとの間にタイミングベルト44が掛け渡されている。これにより、前記連結軸34を介してタイミングベルト37が作動され、ベアリング32及び駆動腕17(ボビン交換装置14)を釜軸線方向に移動させるようになっている。
【0037】
上記ベアリング32の外周部には、突出部32bが設けられており、この突出部32bが、上側梁部3gに設けられたリミットスイッチSに近接するときに検出が行われるようになっている。
【0038】
下糸巻回装置12は、特開平8−229262号公報に記載されているような構成を有しており、ボビンケース内のボビンに、当該ボビンの回転により糸を絡み付かせてから巻付け、所定量の糸を巻き付けたときボビンの回転を停止し、その後、糸をボビンケースの下糸張力ばね下に挿入させる迄の工程を自動的に行うものである。
【0039】
残糸除去装置13は、特開平8−191976号公報に記載されているように、釜15から取り出したボビンケース内のボビンに残された下糸の先端がボビンケースから垂れ下がるのを一対のローラが挟持し、少なくとも一方のローラが駆動されることにより、両ローラの回転によりボビンから下糸を繰出し除去するものである。
【0040】
前記ボビン交換装置14は、前記ステッピングモータM2により前記駆動軸16を中心とする回転軌跡上を上記下糸巻回装置12の下糸巻回位置12a、残糸除去装置13の残糸除去位置13a、及び釜15の位置15aに順次移動させられる。
【0041】
図5にも示されているように、前記保持体3に設けられた前記突出部31a,31bには、突出端面Z,Z’、及び突出側面X、並びに突出底面Y,Y’が取付基準面として設けられており、それらの各面を基準として、駆動軸16あるいは下糸巻回位置12a、残糸除去位置13a等の保持体3上の各位置が設定されている。
【0042】
一方、図4に示されているように、前記ミシン本体におけるミシンベッド11の釜15の配置部分には、一対の足状をなす取付部21が、上記ミシンベッド11から下方に延びるように一体に設けられている。この取付部21は、ベッド側固定手段を構成するものであって、前記保持体3の孔40a,40bに連通し、ねじ39,39’が螺入するねじ孔41a,41bが形成されている。このねじ孔41a,41bは、釜15の軸線に対して、後述する取付基準面A,B,Cがそれぞれ所定の位置となる位置に設定されている。
【0043】
このとき、上記保持体3の保持体3bは、釜15の軸線方向において、当該釜15の直下位置からミシン外方(図1及び図2の左方)に所定量離れるように設けられているとともに、この保持体3bに対して、上記搬送機構手段19は、ミシン外方(図1及び図2の左方)から装着された構造になされている。従って、釜15の直下位置には、ボビン交換装置14の搬送機構手段19は配置されておらず、ミシン外方側の搬送機構手段19の配置空間が、上記保持体3bによって釜15の直下位置の空間から遮断されている。
【0044】
また、上記保持体3bは、釜15の直下位置からミシン操作者の反対側に向かって奥側に長く延在するように形成されており、それにともなって、上記搬送機構手段19の回転移動軸16の中心位置16aが、釜15の直下位置からミシン操作者の反対側に向かって奥側に、ややずらして配置されている。また、前記残糸除去装置13及び下糸巻回装置12も、釜15の直下位置からミシン操作者の反対側に向かって奥側に配置されている。このように、上記ボビン交換装置14の搬送機構手段19、残糸除去装置13及び下糸巻回装置12は、釜15の直下位置に存在しない配置関係になされている。
【0045】
一方、図4に示すように、ミシンヘッド11の取付部21,21には、前記保持体3の突出部31a,31bの突出端面Z,Z’に係合可能とする軸方向基準面C,C’、突出側面Xに係合可能とする前後方向基準面A、突出底面Y,Y’に係合可能とする高さ方向基準面B,B’とが形成されている。これら各基準面は釜15の釜軸線に対して所定の距離あるいは回転方向位置(θ)が設定されて位置決めされており、また位置精度を確実にするように平端面に仕上げられているとともに、各平面が直交するように仕上げられている。
【0046】
そして、上記取付部21の軸方向基準面C,C’に対しては、前記保持体3の突出部31a,31bの突出端面Z,Z’が当接され、これにより、搬送機構手段19が釜軸方向に位置決めされるとともに、前後方向基準面Aに対しては、突出部31bの側壁面Xが当接され、これにより搬送機構手段19が奥行方向に位置決めされる。また、取付部21の高さ方向基準面B,B’に対しては、搬送機構手段19側における両突出部31a,31bの下端面Y,Y’が当接され、これにより搬送機構手段19が上下方向に位置決めされるようになっているとともに、釜15の軸に対し回転方向の位置決めもなされる。
【0047】
さらにまた、特に図3に示されているように、本実施形態におけるボビン交換装置14には、釜15に対する各部の位置関係を設定する制御設定記憶部51が設けられている。この制御設定記憶部51は、基板52上に記憶素子53を装荷したものであって、基本的には、ミシンの機種ごとに異なる釜15の位置に対して、ボビン交換装置14における搬送機構19の動作制御量を設定するものであるが、同一の機種であっても、個々の下糸自動供給装置の寸法誤差及び組立誤差、例えば位置センサーの取付位置の誤差等に基づく装置の取付面と釜軸心が合うように調整をするように、所定の位置データ(調整パラメータ)が記憶可能になっている。
【0048】
このような実施形態にかかる下糸自動供給装置においては、ボビン交換装置14における搬送機構手段19、残糸除去装置13及び下糸巻回装置12が、ミシン本体の釜15の位置から奥側に逃がすようにして配置されているとともに、ボビン交換装置14の搬送機構手段19が、釜15の軸方向においてミシン外方に逃がすように配置されているので、釜15や送り歯側から落下する布埃や油は、上記搬送機構手段19、残糸除去装置13及び下糸巻回装置12に対して、直接的に付着することがない。そのため、搬送機構手段19、残糸除去装置13及び下糸巻回装置12が清浄に維持されて良好な動作が安定的に得られるようになっている。
【0049】
同様に、搬送機構手段19、残糸除去装置13及び下糸巻回装置12がミシン操作者から離されて配置されているために、ミシン取扱い時に操作者が、搬送機構手段19、残糸除去装置13及び下糸巻回装置12に接触することが回避され、損傷や怪我等が防止されるようになっている。また、釜15に対するメンテナンス等の作業が容易化されるようになっている。
【0050】
特に、本実施形態では、釜15の軸方向においてミシン外方に逃がすように配置された保持体3bを介して、ボビン交換装置14の搬送機構手段19が取り付けられているので、その保持体3bが、釜15の直下部分と搬送機構手段19とを遮蔽することとなり、その遮断機能によって、搬送機構手段19の清浄性がさらに高められるようになっている。
【0051】
また、本実施形態では、ミシン本体側の取付部21に設けられた各方向の取付基準面に対して、ボビン交換装置14における搬送機構手段19の保持体3bを当接させることによって、釜15の位置に対する位置決めが行われるため、下糸自動供給装置の装着が高精度かつ容易に行われこととなる。
【0052】
さらに、本実施形態にかかる下糸自動供給装置においては、装置の内部に設けられた制御設定記憶部51を操作することによって、下糸自動供給装置自体での位置調整が可能となっている。
【0053】
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であるというのはいうまでもない。
【0054】
例えば、上記実施形態では、ミシン本体側の取付部21をミシンベッド11と一体に形成しているが(図4参照)、図6乃至図8に示されているように、同様な取付体61を有する取付構造部材を、ミシン本体側とは別個に形成しておき、各ミシンの機種ごとにアタッチメントのようにして用いることも可能である。
【0055】
すなわち、図6に示されているように、上記取付体61は、取付基板61aの両端部分に所定間隔離して一対の足状部材からなる取付部61b,61cを有している。これらの両取付部61b,61cは、上記取付基板61aから略L字形状に折れ曲がって垂下するように延在しており、前述した実施形態における取付部21と同様なねじ孔61d,61e及び取付基準面A,B,C面を有しているとともに、上下方向及び前後方向に開口する開口部61fが形成され、さらに、ミシンベッド11の下面側に固定するための4個の支持穴62が上下方向に貫通形成されている。
【0056】
そして、図7及び図8に示されているように、上記取付体61は、ミシンベッド11の下端面に形成された4個のねじ穴11a内に装着された4本の螺子63により固定されている。このミシンベッド11のねじ穴11aに対する取付体61の固定によって、前記取付基準面A,B,C面と釜軸との位置が適正となるように設定されている。従って、ミシンベッド11側に取り付けられた取付体61に対して、上述したように保持体3が適正に取り付けられることとなり、保持体上の各部材の位置が釜軸に対して適正な位置となる。この保持体3を取付体61に取り付けた状態では、前記保持体3の開口部3hと取付体61fの前方部とはほぼ一致し、釜15の前方側が開放状態になされるようになっている。
【0057】
また、図7及び図8に示されているように、取付体61がミシンベッド11側に取り付けられた状態においては、前記開口部61fが、釜15の下方に位置して取付部61b,61cは、釜15よりも左方(釜軸線方向一方)に離隔するように張り出した位置に設定されている。これにより、釜前が広く、また開口部61fにより釜下も広くなり、開口部61fの下からの釜に対するメンテナンス作業が容易となり、さらに、釜15からの油の落下あるいは布塵埃の落下による各装置への悪影響が防止される。
【0058】
また、上記実施形態においては、ボビン交換動作を回転により行う実施形態について述べたが、ボビン交換等の各動作を直線運動によって行うようにした装置に対しても同様に適用することができる。
【0064】
【発明の効果】
以上述べたように本願発明にかかる下糸自動供給装置は、釜軸方向のミシン外方に逃がすように配置した保持体を介してボビン交換装置の搬送機構手段及び他の装置を取り付けることによって、釜や送り歯側から落下する布埃や油が搬送機構手段及び他の装置に対して直接的に付着することをなくして搬送機構手段及び他の装置を清浄に維持するとともに、搬送機構手段及び他の装置をミシン操作者から離して配置することによって、ミシン取扱い時に操作者が搬送機構手段及び他の装置に接触することを回避し、さらに搬送機構手段の保持体を取付基準面に当接させることによって搬送機構手段の装着を容易かつ簡易とし、釜に対する搬送機構手段の取付精度を向上させるようにしたものであるから、下糸自動供給装置の信頼性及び生産性の双方を向上させることができる。
【0067】
さらに、本願発明にかかる下糸自動供給装置によれば、内部に設けられた制御設定記憶部を操作することによって、下糸自動供給装置自体での位置調整が可能となり、上述した発明の効果を一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における下糸自動供給装置を表した平面説明図である。
【図2】図1に表した下糸自動供給装置の側面説明図である。
【図3】図1に表した下糸自動供給装置の正面説明図である。
【図4】ミシン本体側に設けた取付部における基準面の構成を表した外観斜視説明図である。
【図5】図3における取付部に対して嵌合される保持体の面構成を表した外観斜視説明図である。
【図6】他の実施形態としての取付体を表した外観斜視説明図である。
【図7】下糸自動供給装置を取付体に装着した状態を表した平面説明図である。
【図8】下糸自動供給装置を取付体に装着した状態を表した側面説明図である。
【図9】従来の下糸自動供給装置を表した側面説明図である。
【図10】図9に表した下糸自動供給装置の正面説明図である。
【符号の説明】
3 保持体
3a 支持部
3b 保持体
12 下糸巻回装置
13 残糸除去装置
14 ボビン交換装置
15 釜
19 搬送機構手段
21,61 取付部
31a,31b 突出部
50 取付体
51 制御設定記憶部
Claims (1)
- ボビンケースを保持・解放するボビンケース把持手段及びボビンケースを保持して、釜と残糸除去装置と下糸巻回装置との間でボビンケースを移動させる搬送機構手段を備えたボビン交換装置を有し、
上記ボビン交換装置の搬送機構手段が、釜軸と略平行に延在するように保持体の定位置に支持された回転移動軸を中心として前記ボビンケース把持手段を回転移動させて前記釜と前記残糸除去装置及び前記下糸巻回装置に対向可能、かつ上記回転移動軸に沿ってボビンケース把持手段を直線移動させる構成を備えたミシンの下糸自動供給装置において、
上記搬送機構手段の回転移動軸、前記残糸除去装置及び前記下糸巻回装置を、前記釜の直下位置からミシン操作者と反対側に離して配置するとともに、
上記釜位置から前記回転移動軸のミシン外方側に向かって所定量離して前記保持体を設け、当該保持体に前記残糸除去装置及び前記下糸巻回装置を保持させるとともに、その保持体に対してミシン外方側から搬送機構手段を取り付けたものであって、
前記釜を挟んで、前後方向、高さ方向及び軸方向にそれぞれ前記保持体を装着する取付基準面(A,B,C)をミシン本体側に設け、前記釜を挟むように上記保持体に形成された一対の突出端面(X,Y,Z)を前記取付基準面(A,B,C)に当接させることによって前記搬送機構手段の回転移動軸が前記釜軸線に対して前後方向、高さ方向及び軸方向に位置決めされる関係に配置されているとともに、
前記ボビン交換装置は、前記釜軸線に対する各部の位置関係を設定して寸法誤差及び組立誤差を補正する制御設定記憶部を備え、当該制御設定記憶部に記憶された位置パラメータにより釜軸心が合うように前記搬送機構手段の動作制御量を設定することを特徴とするミシンの下糸自動供給装置。
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