JP4393658B2 - ボビン交換装置および下糸自動供給装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ボビン交換装置および該ボビン交換装置を備える下糸自動供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から下糸をボビンに自動的に供給する下糸自動供給装置が知られている。該下糸自動供給装置には、残り少なくなったボビンの下糸を除去する残糸除去装置や、残糸除去装置によって下糸が除去されたボビンに下糸を巻き付ける下糸巻回装置が設けられている。さらに、下糸自動供給装置には、ミシンの釜から下糸の残量が少なくなったボビンを取り外したり、逆に下糸が巻き付けられたボビンを釜に装着するボビン交換装置が設けられている。
【0003】
このようなボビン交換装置には、ボビンをボビンケースごと把持する把持手段が設けられている。図9には把持手段の一例として従来のチャックを示した。
図9のチャック1は、図示しないアームに固定されて駆動されるようになっている。チャック1は、ボビンケース10のレバー11の幅とほぼ同じ間隔をもって平行に配置されている2枚のプレート2,3と、プレート2,3間に設けられたブロック7に取り付けられた板ばね8と、ネイル軸4の回りを回動可能なネイル6を有する。ネイル6は、その後端部6aがシリンダ5によって駆動されるピストンロッド5aに当接しており、ピストンロッド5aが突出すると、ネイル6の先端がプレート2,3間に入り込む方向に回動するようになっている。
【0004】
そして、ネイル6がプレート2,3の間に入り込むように回動するときに、ボビンケース10のレバー11を開放していき、最終的には図9(b)の一点鎖線に示すように、板ばね8の先端がレバー11に形成された開口であるレバー窓11aに掛かり、ネイル6と板ばね8との間でレバー11が挟持される。このようにレバー11が開放されているときボビンケース10と内部のボビン(図示せず)は係合し、ボビンケース10とボビンは一体としてチャック1によって把持されて搬送され、ミシンの釜に装着されたり、あるいは釜から外される。また、ミシンの釜だけでなく、残糸除去装置、下糸が巻き付けられたボビンを仮置きするダミー位置に対しても、同様に装着され、あるいは取り外される。
【0005】
釜等にボビンケースを装着するとき、ボビンケース10を把持したチャック1が装着箇所に向かって前進し、ボビンケース10を釜等の軸にはめ込む。次いで、前記ネイル6が、元に戻るように回動し図9(b)に示すように実線で示す位置に移動すると、レバー11は図示しないばねの復元力により破線および実線で示す位置へと自然に閉まる。レバー11が閉じられると釜等の軸とボビンケースが係合し、ボビンケース10はボビンごと釜等に装着される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ボビン交換装置においては、チャック1、ボビンケース10、および周囲の各部材の動作時の累積誤差や製造時の組立誤差等があり、常に全く同じ状態でボビンケースを釜等の軸に対して装着させることはできない。
たとえば、チャック1がボビンケース10をチャックする姿勢が微妙にずれていたり、チャックの進行方向が釜等の軸方向に対してわずかにずれたり、といったことが生じることがある。特に、前記下糸巻回装置においては、チャック1がボビンケース10を把持したまま糸巻き等の作業が行われ、ボビンケース10やチャック1に対して糸を介して外力が加わることから、ボビンケース10のチャック1に対する姿勢が変わることがある。
【0007】
このようにボビンケースの向き等がわずかにずれていると、前述の装着時にきちんと装着されないことがあるという問題があった。たとえば、釜等に装着後に前記ネイル6を外しても、板ばね8が前記レバー窓11aに引っかかりレバー11が自然に戻らず、きちんと装着されないことがあった。
ボビンケースが釜や残糸除去位置、ダミー位置に完全に装着されないと、ボビンケースやボビンが落下したり、あるいはミシンの釜に中途半端に装着されたボビンケースにミシン針が下降してきてボビンケースやミシン針、さらには釜が破損することもあり、重大な損失につながることがあった。
【0008】
本発明の課題は、下糸自動供給装置に設けられるボビン交換装置において、ボビンケースを釜、残糸除去位置、ダミー位置等に対して確実に装着でき、ボビン交換作業の信頼性の向上を図ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、たとえば図1、図3、図6に示すように、
外力により開き自己復帰力により閉じる開閉レバー(レバー11)を備え、かつ、開閉レバーが開いた状態でボビンと一体に係合可能であり、開閉レバーが閉じた状態で所定のボビンケース装着位置(釜52、ダミー位置33、残糸除去位置34)に対して係合可能であるボビンケース(10)を搬送しながら交換するもので、
進退可能な開放部材(ネイル6)を有し、開放部材の進出によって開閉レバーと係合して開いた状態でボビンケースを把持しながら搬送し、前記ボビンケース装着位置に取り付けた後、開放部材の後退によって開閉レバーとの係合を解除する把持手段(チャック1)を備えるボビン交換装置において、
開放部材が後退する際に開閉レバーが閉じた状態に復帰するのを援助する復帰援助手段を備えることを特徴とする
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、開放部材が後退する際に開閉レバーが自己復帰力により閉じることができない場合、たとえば、把持手段によるボビンケースの把持姿勢が正常な状態よりわずかにずれ、開放部材が離れた後も把持手段のいずれかの部分が開閉レバーに引っかかってしまい自己復帰力を妨げるような状況になってしまったとしても、復帰援助手段によってボビンケースの開閉レバーの復帰が援助される。したがって、最終的には開閉レバーは閉じられ、ボビンケースはボビン装着位置に係合した状態で取り付けられるので、確実に装着される。
【0011】
ここで、復帰援助手段としては、開閉レバーが閉じるように力を加えるものであってもよいし、ボビンケース全体を揺り動かす等の力を加え間接的に開閉レバーの復帰を促すものであってもよい。また、開閉レバーやボビンケースに力を加えるものは、接触して力を加えるものでもよいし、エアーなどの非接触により力を加えるものでもよい。
また、「開放部材が後退する際に」であるから、復帰援助手段による復帰援助は、開放部材の戻りと同時に行われてもよいし、開放部材が後退し元の位置に戻った後であってもよい。
【0012】
あるいは請求項1に記載のボビン交換装置において、復帰援助手段は、請求項2に記載の発明のように、開放部材が開閉レバーから離れた後に、把持手段が微少運動するよう制御する制御手段(CPU71)であってもよい。
請求項2に記載の発明によれば、制御手段によって、開放部材が開閉レバーから離れた後に把持手段を微少運動、つまりわずかに動作させることから、位置ずれなどにより開閉レバーに何か引っかかっていたとしても、そのずれが解消され開閉レバーは自己復帰力により閉まりやすくなる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、
ボビンケース装着位置に対して把持手段が直線的に接離するように把持手段を駆動する直動手段(30)と、
直動手段による駆動方向にほぼ直交する面内において、把持手段を回動駆動する回動手段(21)とを備え、
直動手段と回動手段は制御手段により制御され、
把持手段の微少運動は、直動手段に駆動されることによる直動と回動手段に駆動されることによる回動の少なくともいずれかを含むことを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の微少運動を、制御手段の制御の下、直動手段および回動手段により具体的に実現できる。
請求項3において「少なくともいずれかを含む」であるから、回動あるいは直動だけでもよいし、回動および直動を組み合わせてもよい。
さらに、請求項4に記載の発明のように、請求項2または3記載のボビン交換装置において、把持手段の微少運動が、所定の方向への運動と、この所定の方向とは逆の方向への運動を含むものであってもよい。つまり、回動であれば時計方向と反時計方向、直動であれば前進と後退といった逆の動作を組み合わせると、ボビンケースから把持手段にかけてのちょっとしたずれ等が解消されやすくなり有効である。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか記載のボビン交換装置が設けられていることを特徴とする下糸自動供給装置である。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1〜4のボビン交換装置が設けられていることから、ボビンケースが確実に装着され、ボビンやボビンケースが落下したり、ボビンケースとミシン針との干渉による釜やミシン針等の破損を防ぐことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1および図2に示す下糸自動供給装置100は、針50を有するミシンのミシンベッド51の下に設けられている。ミシンベッド51には、ミシン針50の運動軌跡上に釜52が設けられ、該釜52の中釜53(図5)にはボビンケースを保持するための保持軸54が設けられている。
下糸自動供給装置100には、ボビン交換装置20の他に、従来通り下糸巻回装置や残糸除去装置等が設けられているが周知の技術であるので本実施の形態では説明を省略する。
また、本実施の形態では、ボビン交換装置20によって搬送されるボビンケースとして、従来と同じ図3のボビンケース10を例に挙げる。
【0016】
ボビン交換装置20は、回動手段21により支軸22と共に回動可能であり、かつ直動手段30によりスプライン軸からなる支軸22の軸方向に沿って直動可能に構成された回動アーム23を備える。
回動手段21は、モータ24と、このモータ24によって回動されるベルト25と、ベルト25が掛けられ、かつスプライン軸からなる支軸22に固定されたプーリ26とを備え、モータ24の作動により支軸22が回転するようになっている。
回動アーム23は、スプラインナット27aに固定されている。このスプラインナット27aは、支軸22に対して、その軸方向に摺動可能でかつ支軸22とともに回転する。したがって、支軸22とともに回動アーム23も同じ方向(図1のA方向またはB方向)に回転するようになっている。
【0017】
また、直動手段30は、モータ31と、このモータ31によって回転駆動されるベルト32を備えている。ベルト32は、搬送リング27に取付固定部材(図示せず)により固定されている。
搬送リング27は、支軸22に沿って直動可能でかつ支軸22の回転に追従しないように設けられており、この搬送リング27にスプラインナット27aが支軸22を中心に回転可能な状態で接続されている。したがって、回動アーム23は、モータ31がベルト32を回転駆動すると、搬送リング27を介して支軸22の軸方向(図2のC方向またはD方向)に移動、すなわち直動するようになっている。
回動アーム23には、ボビンケース10を把持する把持手段として図9で示したチャック1が設けられ、該チャック1も回動アーム23と共に回動あるいは直動するようになっている。
【0018】
チャック1の回動軌跡上には、下糸のセットされたボビンおよびボビンケース10を収容するダミー位置33、残糸除去装置によりボビンの下糸の残りを除去するための残糸除去位置34、ボビンに下糸を巻き付ける下糸巻回位置35の各作業位置が設けられている。
ダミー位置33および残糸除去位置34には、釜52内の保持軸54と同じ形状を有する保持軸36,37が設けられている。
【0019】
ボビンケース10は、図3および図4に示すように、一端(図4の下方端)が開口した有蓋円筒形状であり、内部にボビンを嵌装するための軸15が設けられ、軸15の内部には釜52内の保持軸54と嵌合するための嵌合孔15aが形成されている。さらに周壁12には下糸張力調整ばね13等が設けられている。
【0020】
さらに、ボビンケース10には中釜53およびボビンとの脱着のためのラッチ14とレバー(開閉レバー)11が設けられている。このボビンケース10は釜52内にあっては、レバー11が閉じた状態であり、このときラッチ14に形成されたラッチ孔14aが、中釜53の前記保持軸54の抜け止め部54aに係合することにより中釜53と一体的に係合している。一方、レバー11が図4の上方向に開くことにより、ラッチ14が同図の右方向へ移動して前記抜け止め部54aとの係合が外れ、かつ、ボビンに係合する結果、ボビンケース10はボビンと一体的に中釜53から離脱可能となる。
また、レバー11には、後述するチャック1の板ばね8によって係止される開口であるレバー窓11aが形成されている。さらに、レバー11は図示しないばねにより閉じる方向に付勢され、外力により開けられ自己復帰力により閉まるようになっている。
なお、ダミー位置33および残糸除去位置34の保持軸36、37には、保持軸54同様にボビンケース10と嵌合するための抜け止め部(図示せず)が形成され、ボビンケース10は釜52同様にこれら保持軸36,37に係合する。
【0021】
本実施の形態におけるボビンごとボビンケース10を搬送するチャックは、図9で示したチャック1と同様であるので同図をもって説明する。すなわち、チャック1は、ボビンケース10のレバー11の幅とほぼ同じ幅をもって平行に配設されたプレート2,3と、プレート2,3間のブロック7に取り付けられた板ばね8と、ネイル軸4の回りを回動可能なネイル(開放部材)6と、シリンダ5によって往復駆動されるピストンロッド5aとを有する。
【0022】
チャック1は、ネイル6が進出してプレート2、3間に入り込んでボビンケース10のレバー11に係合してこれを開き、板ばね8がレバー窓11aに入り込んで係止した状態でボビンケース10を把持し搬送する。その把持した状態からボビンケース10を保持軸54、36、37に装着する際には、ボビンケース10の軸15の嵌合孔15aを各保持軸に嵌合させたところで、ネイル6をプレート2、3から後退させる。ネイル6が後退すると、前述のばねの付勢力によりレバー11は自然に閉じられ、ボビンケース10は保持軸54、36、あるいは37と一体に係合する。
【0023】
図6には、下糸自動供給装置100の制御回路70を示す。制御回路70は、主に、CPU(Central Processing Unit)71と、CPU71に接続されたROM(Read Only Memory)72、RAM(Random Access Memory)73、I/Oポート74、およびI/Oポートを介して接続された下糸検出手段75、下糸巻回装置76、残糸除去装置77、ボビン交換装置20とから構成される。
ROM72には下糸自動供給装置100の制御プログラムや制御データが格納され、RAM73はデータや演算結果等を記憶するものであり、CPU71は、ROM72内のプログラムやデータに基づいて、RAM73を作業領域にして、下糸自動供給装置100の動作を制御する。
下糸検出手段75は、ミシンの針数をカウントしながら釜52に装着されたボビンケース10内のボビンの下糸の残りが所定量に達したことを検出するものである。
【0024】
ボビン交換装置20、下糸巻回装置76、残糸除去装置77は、I/Oポート74を介してCPU71によって制御駆動される。ボビン交換装置20では、ドライバ77,78,79を介して、前述のシリンダ5、モータ24,31が駆動され、ボビンケースの把持および回動アーム23の回動・直動動作が行われるようになっている。また、後述する回動アーム23の微少運動もCPU71の制御により行われ、すなわち、CPU71は本発明の復帰援助手段となっている。
なお、図6では省略したが、残糸除去装置77および下糸巻回装置76についても図示しないドライバを介して制御される。
【0025】
このような構造のボビン交換装置20においては、次のようにボビン交換作業が行われる。縫製時、ミシンの釜52に装着されたボビンケース10内のボビンに巻かれた下糸が消費されて所定量以下になったとき、ミシンが停止し、チャック1により釜52内からボビンケース10(このボビンケースを10Aとする)を取り出し、これを残糸除去位置34内の保持軸37に装着する。
次に、チャック1は、既に下糸が巻かれたボビンを有するボビンケース10Bをダミー位置33の保持軸36から取り出して釜52内の保持軸54に装着し、ミシンは再び縫製作業を開始する。
【0026】
この再開された縫製作業中に、残糸除去装置においてボビンケース10Aのボビンに残された下糸60が取り除かれる。次いで、チャック1は、下糸が取り除かれたボビンケース10Aを下糸巻回位置35に搬送し、下糸巻回装置により所定の十分な量の下糸が巻き付けられると、このボビンケース10Aをダミー位置33の保持軸36に装着し、やがて縫製作業中のボビンの下糸が消費されると再び交換作業を繰り返す。
【0027】
ボビン交換装置20においては、上記の保持軸36、37、54にボビンケース10を装着する際に、レバー11の戻りを確実にするため前記モータ24、31を制御して回動アーム23、すなわちチャック1を小さく運動(微少運動)させるようになっている。
【0028】
図7に基づいて、CPU71によって行われるボビン交換処理のフローを説明する。
まず、この処理はステップS1の縫製作業から開始する。縫製作業中にステップS2においてボビンを交換する必要があるか否かを判定する。ボビン交換の必要がなければこの判定を繰り返し、下糸検出手段75によって下糸が所定量以下になったことが検出されると、ステップS3に移行する。ステップS3ではミシンの縫製動作を禁止する処理を行う。
【0029】
次いでステップS4において、釜52からボビンケース10を取り出す処理を行う。すなわち、モータ24を駆動し回動アーム23を釜52の正面に位置させ、モータ31を駆動し回動アーム23を前進させ釜52に近づける。回動アーム23先端のチャック1が釜52内のボビンケース10に近接するとシリンダ5を駆動しネイル6によってボビンケース10のレバー11を開けて、ボビンごとボビンケース10を把持させ、次に回動アーム23を後退させる処理を行う。
【0030】
次いで、ステップS5において、ステップS4において取り出したボビンケース10を残糸除去位置34へ搬送し、保持軸37に装着(セット)する処理を行う。すなわち、ボビンケース10を把持した状態のまま、回動アーム23を回動させ、次に前進させ、保持軸37にボビンケース10をはめ込んでセットし、ネイル6をプレート2、3間から外す。
次いで、ステップS6において、回動アーム微少運動処理を行う。これについては後述する。
次に、ステップS7に移行し、ダミー位置33にすでにセットされているボビンケース10を保持軸36から取り外し釜52に搬送し釜52内の保持軸54にセットする。ここでの取り外しおよびセットはステップS4およびステップS5と同様である。
ついで、ステップS8において、回動アーム微少運動処理を行う。これについては後述する。
【0031】
ステップS9に移行し、ミシンの動作を許可する処理を行う。すなわち、下糸が補充されたことが作業者に報知され、作業者はこの報知を受けて再びステップS1の縫製作業を開始する。ステップS10以降の処理はこの縫製作業と並行して行われる。
次いで、ステップS10において、ステップS5、S6において残糸除去位置34の保持軸37にセットしたボビンケース10内のボビンの残糸を除去する処理を行い、ステップS11に移行する。ステップS11では、ステップS10の残糸除去後のボビンケースをステップS4と同様に取り外し、下糸巻回位置35に搬送する処理を行う。ステップS12では、下糸巻回装置35によりボビンに下糸を巻き付ける処理を行い、ステップS13に移行する。
ステップS13においては、ステップS12において下糸が巻き付けられたボビンを有するボビンケースをダミー位置33に搬送し、ステップS5、S7同様に保持軸36にセットする。次いで、ステップS14において回動アームの微少運動処理を行い、このフローはステップS1に戻る。
【0032】
次に、図7のステップS6、S8、S14における微少運動処理について図8に基づいて説明する。図8には、微少運動処理の具体例を(a)、(b)、(c)それぞれに示す。
なお、図8(a)〜(c)において、原点とは回動アーム23の動作基準になる位置のことである。具体的には直動方向の原点は釜54とは反対側の離れた位置にあり、回動方向の原点は釜54の正面の位置にある。回動アーム23は、直動方向の原点である直動原点をスタート地点として前進して釜54に近づくようになっている。また、釜正面位置に設定されている回動方向の原点を基準として回転制御されるようになっている。
【0033】
図8(a)、(b)、(c)のフローは、いずれも、ボビンケース10が保持軸37、54、36にはめ込まれ、ネイル6がプレート2、3間から退避した状態から始まる。したがって、以下の微少運動処理を行わなくても、チャック1のボビンケース10の把持状態等にがたつきなどなければ、ステップS5、S7、S13において、ネイル6が退避したことで、レバー11はばねの付勢力により自然と閉まり、ボビンケース10は各保持軸に対して正常な状態で装着される。本実施の形態においては、この状態でも微少運動処理が行われることになるが、ボビンケース10と離れた状態のチャック1を微少運動処理させても何ら影響はない。
【0034】
図8(a)の微少運動処理では、ステップJ1において、回動アーム23を直動原点方向(図2のC方向)に1mm戻るように移動させる。次いでステップJ2では、回動アーム23を回動原点方向(図1のB方向)に0.1mm回転移動させる。
次に、ステップJ3において、回動アーム23を回動反原点方向(図1のA方向)に0.1mm回転移動させ、ステップJ4において直動反原点方向(図2のD方向)に1mm移動させる。
最後に、ステップJ5において回動アーム23を直動原点に戻す処理を行う。
【0035】
図8(b)の微少運動処理では、まずステップJ10において、回動アーム23を回動原点方向(図1のB方向)に0.1mm回転移動させ、ステップJ11において、逆に回動反原点方向(図1のA方向)に0.2mm回転移動させ、さらにステップJ12で回動原点方向(図1のB方向)に0.1mm回転移動させる。
最後に、ステップJ13において回動アーム23を直動原点に戻す処理を行う。
【0036】
図8(c)の微少動作処理では、ステップJ20において、回動アーム23を直動原点方向(図2のC方向)に1mm戻るように移動させる処理を行い、次いでステップJ21において回動アーム23を直動反原点方向(図2のD方向)に1mm移動する処理を行った後、ステップJ22において回動アーム23を直動原点に戻す処理を行う。
【0037】
以上のボビン交換装置20および下糸自動供給装置100によれば、ネイル6がレバー11から離れた後に、板ばね8がレバー窓11aに引っかかってしまう等の理由により、レバー11が自己復帰力だけでは戻らなかったとしても、回動アーム23を介してチャック1が微少運動することから、部材間のずれなどが解消し、レバー11は自然に閉まるようになり、各保持軸に対して係合し確実に装着される。
この微少運動のうち回動方向への微少運動は、回動方向の部材間のずれ等に有効である。また、直動方向への微少運動は、保持軸に対してボビンケース10を新たに入れ直すといった効果もあり、確実に保持軸にはめ込むことができる。
さらに、図8の各フローでは、ステップJ1とステップJ4、あるいはステップJ2とステップJ3のように、反対方向の動きを組み合わせているが、このように動作させることで、より一層部材間のずれ等が解消されやすくなる。
したがって、本発明によれば、ボビンケース10が確実に装着されるので、ボビンケースやボビンの脱落による破損や、ボビンケースとミシン針との干渉によるボビンケース、ミシン針、釜等の破損を防ぐことができる。
【0038】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることはなく、各部材の具体的な形状や構造等は適宜変更可能である。
たとえば、微少運動としては、図8に示す3通りに限らず、必要に応じて直動、回動をさらに繰り返してもよいし、直動距離や回動距離も適宜変更可能である。
また、上記実施の形態では、チャックを回動アームごと微少運動させたが、チャック部分のみを微少運動させてもよい。
さらに、チャックを構成する2枚のプレートの前端部にはテーパ部が形成されていたが、なくてもよい。またボビンケースの細部の形状も適宜変更可能である。
【0039】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、開放部材が後退する際に開閉レバーが自己復帰力により閉じることができない場合、たとえば、把持手段によるボビンケースの把持姿勢が正常な状態よりわずかにずれ、開放部材が離れた後も把持手段のいずれかの部分が開閉レバーに引っかかってしまい自己復帰力を妨害するような状況になってしまったとしても、復帰援助手段によってボビンケースの開閉レバーの復帰が援助される。よって、最終的には開閉レバーは閉じられ、ボビンケースはボビン装着位置に係合した状態で取り付けられるので、確実に装着される。
【0040】
請求項2に記載の発明によれば、制御手段によって開閉レバーを離した後の把持手段を微少運動、つまりわずかに動作させることから、位置ずれなどにより開閉レバーに何か引っかかっていたとしても、そのずれが解消され開閉レバーは自己復帰力により閉まりやすくなる。
また、請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の微少運動を、制御手段の制御の下、直動手段および回動手段により具体的に実現できる。
【0041】
さらに、請求項4に記載の発明のように、請求項2または3記載のボビン交換装置において、微少運動が、所定の方向への運動と、この所定の方向とは逆の方向への運動を含むものであれば、より一層ボビンケースから把持手段にかけてのちょっとしたずれ等が解消されやすくなり有効である。
【0042】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1〜4のボビン交換装置が設けられていることから、ボビンケースが確実に装着され、ボビンやボビンケースが落下したり、ボビンケースとミシン針との干渉による釜やミシン針等の破損を防ぐことができる。さらに言えば、ボビンケースが間違いなく装着されるため、確実に縫製を開始できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るボビン交換装置を備える下糸自動供給装置の一例を示す正面図である。
【図2】図1の下糸自動供給装置の側面図である。
【図3】図1の下糸自動供給装置に装着されるボビンケースの正面図である。
【図4】図3のボビンケースの一部破断した側面図である。
【図5】釜の内部を示す一部断面図である。
【図6】図1の下糸自動供給装置の制御回路の概略を示すブロック図である。
【図7】図1の下糸自動供給装置におけるボビン交換処理を示すフローチャートである。
【図8】図7の回動アーム微少運動処理の例を示すフローチャートである。
【図9】ボビン交換装置のチャックを示すもので、(a)は斜視図であり、(b)はボビンケースを把持した状態の平面図でありプレートを破断して示している。
【符号の説明】
1 チャック(把持手段)
6 ネイル(開放部材)
8 板ばね
10 ボビンケース
11 レバー(開閉レバー)
11a レバー窓
15 軸
20 ボビン交換装置
21 回動手段
23 回動アーム
24 モータ
30 直動手段
31 モータ
33 ダミー位置(ボビン装着位置)
34 残糸除去位置(ボビン装着位置)
36 保持軸
37 保持軸
50 針
52 釜(ボビン装着位置)
54 保持軸
54a 抜け止め部
70 制御回路
71 CPU(復帰援助手段)
72 ROM
73 RAM
100 下糸自動供給装置

Claims (5)

  1. 外力により開き自己復帰力により閉じる開閉レバーを備え、かつ、開閉レバーが開いた状態でボビンと一体に係合可能であり、開閉レバーが閉じた状態で所定のボビンケース装着位置に対して係合可能であるボビンケースを搬送しながら交換するもので、
    進退可能な開放部材を有し、開放部材の進出によって開閉レバーと係合して開いた状態でボビンケースを把持しながら搬送し、前記ボビンケース装着位置に取り付けた後、開放部材の後退によって開閉レバーとの係合を解除する把持手段を備えるボビン交換装置において、
    開放部材が後退する際に開閉レバーが閉じた状態に復帰するのを援助する復帰援助手段を備えることを特徴とするボビン交換装置。
  2. 復帰援助手段は、開放部材が開閉レバーから離れた後に、把持手段が微少運動するよう制御する制御手段であることを特徴とする請求項1に記載のボビン交換装置。
  3. ボビンケース装着位置に対して把持手段が直線的に接離するように把持手段を駆動する直動手段と、
    直動手段による駆動方向にほぼ直交する面内において、把持手段を回動駆動する回動手段とを備え、
    直動手段と回動手段は制御手段により制御され、
    把持手段の微少運動は、直動手段に駆動されることによる直動と回動手段に駆動されることによる回動の少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項2に記載のボビン交換装置。
  4. 把持手段の微少運動は、所定の方向への運動と、この所定の方向とは逆の方向への運動を含むものであることを特徴とする請求項2または3に記載のボビン交換装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか記載のボビン交換装置が設けられていることを特徴とする下糸自動供給装置。
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