JP2000225281A - 下糸巻回装置 - Google Patents

下糸巻回装置

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JP2000225281A JP11027801A JP2780199A JP2000225281A JP 2000225281 A JP2000225281 A JP 2000225281A JP 11027801 A JP11027801 A JP 11027801A JP 2780199 A JP2780199 A JP 2780199A JP 2000225281 A JP2000225281 A JP 2000225281A
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bobbin
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ボビンケースより延出する下糸を切断位置に
導く途中で、糸切れが発生したり、保持している下糸が
外れたりするのを低減することに加えて、糸切り後のボ
ビンケースから出ている下糸端の縮れ・カールの発生を
完全に防止する。 【解決手段】 ボビンケース10内の糸供給ノズル3
6、ボビンに下糸Lを巻き付けるボビン回転手段20、
ボビンケース10の周側面に沿って回転自在に保持さ
れ、ボビンに下糸Lが供給された状態で回転することに
よりボビンケース10の糸導出部10dから延出する下
糸Lをすくい上げて固定メス45との間に挟み込んで切
断する動メス付糸捌き40、を備えた下糸巻回装置にお
いて、ボビンケース10の糸導出部10dから延出する
下糸Lの糸切りに際して、動メス45の動作に対応して
糸供給ノズル36を動作させるとともに、ボビン回転手
段20を下糸巻き付け方向と反対方向に微少量逆回転さ
せる制御手段を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボビンケース内の
ボビンに下糸を巻回する下糸巻回装置に関し、特に、糸
切り後のボビンケースから出ている下糸端の縮れ・カー
ルの発生防止対策に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば特開平9−75570号公
報に、ボビンへの下糸巻回作業等を自動的に行うように
した下糸巻回装置の提案がなされている。このような下
糸巻回装置は、ボビンケース内のボビンに下糸を供給す
る下糸供給手段と、ボビンに下糸を巻き付けるためにボ
ビンを回転させるボビン回転手段と、ボビンに巻き付け
られた下糸の一端を該ボビンを保持したボビンケースに
糸掛けする糸掛け機構と、ボビンケースへの糸掛けを完
了し下糸供給源に連なる下糸を切断するための動メスと
を具備する構成となっている。
【0003】上記下糸供給手段は、先端部より下糸供給
源からの下糸を導出する糸供給ノズルと、この糸供給ノ
ズルを回転させ、その先端部の位置をボビンケースの開
口部に臨む初期作業位置、ボビンケースから離間した下
糸巻回位置、糸切り位置へと移動させる下糸供給回転モ
ータと、を備えている。動メスは、ボビンケースの周側
面に沿った形状に設けられ、該周側面に沿ってボビンケ
ースの周りを回転することにより、ボビンケースの内部
から延出する下糸をすくい上げ、該すくい上げた下糸を
固定メスとの間に挟み込んで、前記下糸を所定箇所で切
断するようになっている。
【0004】従来、糸掛けが完了しボビンケースより延
出する下糸を切断する糸切り処理では、下糸供給回転モ
ータの駆動により糸供給ノズルを回転させて、その先端
部を糸切り位置に移動させてから、該移動により生じた
下糸の弛みを取り除き、その後、糸供給ノズルを停止さ
せた状態のまま、ボビンケースの周側面に沿って動メス
を回転させて、該動メスの回転により、ボビンケースの
内部から延出する下糸を捕捉し、すくい上げ、固定メス
との間に挟み込むことによって、前記下糸を切断してい
た。
【0005】図9には、上記下糸巻回装置において行わ
れる糸切り処理のフローチャートを示す。この糸切り処
理は、ボビンに巻き付けられた下糸の一端をボビンケー
スの糸導出部(下糸張力調整バネ)に糸掛けする糸掛け
処理に続いて行われる。
【0006】この糸切り処理が開始されると、先ず、ス
テップR1において、下糸供給手段が糸供給ノズルを回
転させ、その先端部が糸切り位置に到達したところで回
転を停止して(ステップR2)、ステップR3へと移行
する。ステップR3では、糸供給ノズルの先端の下糸に
対して巻取モータを微少駆動して、ステップR1におけ
る糸供給ノズルの移動に伴い生じた糸の弛みを取り除い
てから、ステップR4へと移行する。ステップR4で
は、ボビンケースの周側面に沿って動メスを回転させ
て、ボビンケースの糸導出部より導出して糸供給ノズル
の先端部へと連なる下糸を動メスですくい上げ、該下糸
を動メスと固定メスとの間に挟み込むことによって、前
記下糸を所定箇所で切断してから、固定メスの回転を停
止して(ステップR5)、ステップR6へと移行する。
ステップR6では、下糸が切断されたか否かを確認する
糸切断確認処理を行い、該糸切断確認処理が完了した
ら、以上の糸切り処理を終了する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の下糸巻回装置では、ボビンに巻回された下糸の糸切
り処理に際して、先ず、糸供給ノズルを糸切り位置に移
動させてから、該移動により生じた下糸の弛みを取り除
き、その後、ボビンケースの周側面に沿って動メスを回
転させて、該動メスの回転により、下糸を捕捉し、すく
い上げ、固定メスとの間に挟み込んで下糸を切断してい
たため、動メスが回転するにしたがって、下糸の糸経路
長(糸供給ノズルの先端部からボビンケースの導出部ま
での下糸の経路長)が大きくなって下糸の張力が徐々に
高められていくとともに、すくい上げられた下糸が動メ
スの下糸捕捉部分でしごかれた状態となって、下糸が途
中で切れてしまうことがあった。また、糸供給ノズルが
下糸巻回位置にあるときに、動メスで下糸を捕捉し、そ
の後、糸供給ノズルを糸切り位置に移動させると、上記
糸切れの心配はなくなるものの、下糸に弛みが生じて下
糸が動メスから外れてしまい、下糸の切断ができなくな
ることがあった。
【0008】上記実状に鑑みて本出願人は、特願平10
−174946号において、糸掛けが完了しボビンケー
スより延出する下糸の糸切り処理において、下糸を切断
位置に導く途中で、糸切れが発生したり、保持している
下糸が外れたりすることを低減する下糸巻回装置を提案
した。その構成は、回転自在に保持され、下糸供給源か
らの下糸を導出するとともに該下糸をボビンケース内の
ボビンに供給する糸供給ノズルと、前記ボビンケースの
周側面に沿って回転自在に保持され、前記ボビンに下糸
が供給された状態において、回転することによって、前
記ボビンケースの糸導出部から延出する下糸をすくい上
げ、該下糸を固定メスとの間に挟み込んで切断する動メ
スと、を備えた下糸巻回装置において、前記ボビンケー
スの前記糸導出部から延出する下糸の糸切りに際して、
前記動メスの動作に対応して、前記糸供給ノズルが動作
することを特徴とするものである。
【0009】このような構成の下糸巻回装置によれば、
ボビンケースの糸導出部より延出する下糸の切断に際し
て、動メスの動作に対応して、糸供給ノズルが動作する
ため、動メスの動作に伴い前記下糸の張力が増加するの
を、糸供給ノズルが動作することによって抑えることが
できる。従って、糸切り処理の途中、例えば、動メスが
回転して下糸をすくっている際に、糸切れが発生した
り、保持している下糸が外れたりすることが低減され
る。
【0010】また、下糸の張力が増加するのを、糸供給
ノズルが動作することによって抑えられるので、下糸を
切ったときに下糸端が縮れたり・カールするのを防止す
ることができた。しかしながら、完全に縮れ・カールの
発生を防止することができなかった。特に、綿糸等、癖
の強いものの場合は、上記の方法で下糸の張力を除去し
ても、縮れ・カールの発生を防止することができなかっ
た。従って、縮れた糸がボビンにまとわり付いたり、或
いは、カールして思いもよらない方向へと向いてしま
い、ボビン交換直後の1針目から数針目までの上糸との
絡み不良(すっぽ抜け)が起こっていた。
【0011】そこで、本発明の目的は、糸掛けが完了し
ボビンケースより延出する下糸の糸切り処理において、
下糸を切断位置に導く途中で、糸切れが発生したり、保
持している下糸が外れたりするのを低減することに加え
て、糸切り後のボビンケースから出ている下糸端の縮れ
・カールの発生を防止できる下糸巻回装置を提供するこ
とにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべく
請求項1記載の発明は、下糸供給源からの下糸を導出す
るとともにボビンケース内のボビンに供給する糸供給ノ
ズルと、ボビンに下糸を巻き付けるためにボビンを回転
させるボビン回転手段と、進退可能に構成され、進出時
にボビンの糸導出部から延出する下糸をすくい上げて固
定メスとの間に挟み込んで切断する動メスと、を備えた
下糸巻回装置において、糸切りに際して、ボビン回転手
段を下糸巻き付け方向と反対方向に微少量逆回転させる
制御手段を備えた構成、を特徴としている。
【0013】このように、請求項1記載の発明によれ
ば、制御手段により、ボビンの糸導出部より延出する下
糸の切断に際して、ボビン回転手段が下糸巻き付け方向
と反対方向に微少量逆回転するため、動メスとボビンと
の間において、糸の伸びが緩むことにより、糸切り後の
ボビンケースから出ている下糸端の縮み・カールの発生
を防止できる。従って、ボビン交換直後における下糸と
上糸との絡み不良(すっぽ抜け)の発生を防止できる。
【0014】請求項2記載の発明は、請求項1記載の下
糸巻回装置において、糸供給ノズルが回転自在に支持さ
れ、回転することで糸供給ノズル先端がボビンに対して
進退可能であり、糸切りに際して、糸供給ノズル先端を
ボビンに近付けるように進出させるようにした構成、を
特徴としている。
【0015】このように、請求項2記載の発明によれ
ば、糸切りに際して、糸供給ノズルの回転によりノズル
先端が進出してボビンに近付くので、動メスの動作に伴
い下糸の張力が増加するのを抑えることができる。従っ
て、糸切り処理の途中、動メスが動作して下糸をすくっ
ている際に、糸切れが発生したり、保持している下糸が
外れたりすることが低減される。
【0016】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の下糸巻回装置において、ボビンケースの糸導出部
から糸供給ノズルの先端までの下糸の糸経路長をほぼ一
定に保持しつつ、糸供給ノズルが動作するようにした構
成、を特徴としている。
【0017】このように、請求項3記載の発明によれ
ば、ボビンケースの糸導出部から糸供給ノズルの先端ま
での下糸の糸経路長を、ほぼ一定に保持しつつ糸供給ノ
ズルが回転等動作するため、下糸の張力をほぼ一定に保
つことができる。従って、糸切り処理の途中、例えば、
動メスが回転等動作して下糸をすくっている際に、糸切
れが発生したり、保持している下糸が外れたりすること
をさらに低減できる。
【0018】請求項4記載の発明は、請求項1、2また
は3記載の下糸巻回装置において、動メスは進出と停止
を交互に動作するとともにボビンは逆回転と停止を交互
に動作し、何れか一方が停止している間にもう一方が進
出或いは回転するようにした構成、を特徴としている。
【0019】このように、請求項4記載の発明によれ
ば、動メスが進出と停止を交互に動作そてボビンが逆回
転と停止を交互に動作するとともに、何れか一方が停止
している間にもう一方が進出或いは回転するようにした
ため、動メスの進出に伴い生じる下糸の糸経路長の変化
を、その直後の糸供給ノズルの回転等の動作によって相
殺することにより、糸経路長をほぼ一定に保つことがで
きる。
【0020】請求項5記載の発明は、請求項1、2また
は3記載の下糸巻回装置において、動メスは進出と停止
を交互に動作するとともにボビンは逆回転と停止を交互
に動作し、何れか一方が進出・回転または停止している
間にもう一方も同時に回転・進出または停止するように
した構成、を特徴としている。
【0021】このように、請求項5記載の発明によれ
ば、動メスが進出と停止を交互に動作してボビンが逆回
転と停止を交互に動作するとともに、何れか一方が進出
・回転または停止している間に、もう一方も同時に回転
・進出または停止するようにしたため、動メスの一回の
進出動作に伴い生じる下糸の糸経路長の変化を想定し
て、糸供給ノズルの一回の回転等による動作量を調整す
れば、動メスが動作している状態においても下糸の糸経
路長を変化させずに、糸経路長をほぼ一定に保つことが
できる。
【0022】請求項6記載の発明は、請求項1、2また
は3記載の下糸巻回装置において、動メス及びボビン
は、同時に且つ連続的に動作するようにした構成、を特
徴としている。
【0023】このように、請求項6記載の発明によれ
ば、動メス及びボビンが、同時に且つ連続的に動作する
ようにしたため、動メスの移動速度に応じて、糸供給ノ
ズルの移動速度を調整すれば、動メスが動作している状
態においても下糸の糸経路長を変化させずに、糸経路長
をほぼ一定に保つことができる。
【0024】請求項7記載の発明は、請求項1記載の下
糸巻回装置において、ボビン回転手段の微少量逆回転に
より緩める糸の量を、ボビンケースの糸導出部から延出
する下糸量の1/4〜1/2とした構成、を特徴として
いる。
【0025】このように、請求項7記載の発明によれ
ば、ボビン回転手段の請求項1記載の微少量逆回転によ
り緩める糸の量を、ボビンケースの糸導出部から延出す
る下糸量の1/4〜1/2とすることで、下糸端の縮み
・カールの無い最適な糸切りが行える。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る下糸巻回装
置の実施の形態例を図1から図8に基づいて説明する。
【0027】[第1の実施の形態]図1は、本発明に係
る下糸巻回装置を備え付けた下糸自動供給装置の正面図
である。同図中、Kはミシン釜、Tはミシンベッドであ
る。図2及び図3は、下糸巻回装置を示す正面図で、図
2が下糸巻回時の状態、図3が糸切り時(下糸を切断す
る直前)の状態を示している。図4は、下糸巻回装置に
備わる動メス付き糸捌きを示すもので、(a)はその平
面図、(b)は側面図である。図5は、下糸巻回装置で
扱うボビンケース及びボビンの概要を示すもので、
(a)はその斜視図、(b)はボビンケース周側面にお
ける要部の平面図である。
【0028】この下糸自動供給装置100は、ミシン釜
K内のボビンの下糸が消費されて所定量より少なくなっ
た場合に、ミシン釜K内のボビンおよびボビンケース1
0を自動的に下糸のセットされたボビンおよびボビンケ
ース10と交換するとともに、下糸の消費されたボビン
およびボビンケース10に自動的に下糸を供給する装置
である。
【0029】この下糸自動供給装置100は、ボビンケ
ース10を把持または開放可能な把持手段2、および、
この把持手段2を支軸3aを支点として回転させるとと
もに支軸3aの軸線方向に直動させる回転アーム3等か
らなるボビン交換装置1や、図示略の残糸除去装置、並
びに、ボビンに下糸を供給する下糸巻回装置等から構成
される。図1中、Aは残糸除去装置によりボビンの下糸
の残りを除去するための残糸除去位置、Bはボビンに下
糸を巻き付ける下糸巻回位置、Cは下糸が供給されたボ
ビンを一時的に待機させるダミー位置である。残糸除去
位置A、下糸巻回位置B、ダミー位置C、及びミシン釜
Kは、把持手段2の回転軌道上に設けられ、これら位置
の間を、ボビン交換装置1の搬送により、ボビンケース
10が移動する。
【0030】この下糸自動供給装置100の構成の内、
下糸巻回装置は、図1や図2に示すように、ボビン回転
手段20、下糸供給手段30、また、図2に示すように
(図1では省略)、下糸供給後の糸切りを行う動メスと
して例示する動メス付き糸捌き40、固定メス45、糸
掛け機構50等から構成されている。
【0031】ボビン回転手段20は、巻取モータM1を
駆動することにより、この回転駆動力を、モータ軸プー
リ21、タイミングペルト22、図示省略の巻取プーリ
及び巻取クラッチ板等を介して、ボビンケース10内の
ボビンに伝達して、ボビンを回転させるものである。
【0032】下糸供給手段30は、下糸供給源からの下
糸Lを内部に配した糸吸引器32及び糸供給ノズル36
と、電磁弁の開動作により上記糸吸引器32内の下糸供
給経路にエアーを供給するエアー源と、上記糸吸引器3
2を軸33を支点として回転させることにより、糸供給
ノズル36を初期作業位置N0、下糸巻回位置N1、糸
切り開始位置N2、糸切り終了位置N3に移動させる下
糸供給回転モータM2と、を備えている。
【0033】この下糸供給手段30によれば、予め糸供
給ノズル36の先端から絡み付けに必要な長さの下糸L
を導出しつつ、上記下糸供給回転モータM2の駆動によ
り上記糸供給ノズル36の先端36aをボビンケース開
口部10a近傍の初期作業位置N0に位置させ、この時
エアーを供給して糸供給ノズル36の先端36aから当
該エアーを吹き出すことによって、導出糸をボビンケー
ス開口部10aから内部に案内し、さらにこの時、上述
した巻取モータM1の駆動により回転しているボビン1
5に上記エアーを吹き込んで、ボビン軸の周りに渦流を
形成することにより、ボビンケース10内部に案内され
た上記下糸Lをボビン軸に絡み付け、その後所謂均一巻
を行い得るように上記下糸供給回転モータM2を駆動し
て上記糸供給ノズル36の先端36aを下糸巻回位置N
1に移動し、下糸巻回を行うようになっている。また、
糸掛けが完了しボビンケース10内部より延出する下糸
Lを切断する糸切り処理時には、先ず、下糸供給回転モ
ータM2の駆動により上記糸供給ノズル36の先端36
aを糸切り開始位置N2に位置させ、この時糸供給ノズ
ル36の先端36aから導出している下糸Lの弛みを巻
取モータM1を微少駆動することで取り除き、その後、
糸供給ノズル36の先端から糸切り用の切欠部40cま
での下糸Lの糸経路長を一定(例えば、100mm)に
保持しながら、動メス付き糸捌き40の回転に応じて、
下糸供給回転モータM2を駆動して上記糸供給ノズル3
6の先端36aを糸切り終了位置N3に微量ずつ間欠的
に移動させることにより、下糸Lの張力をほぼ一定に保
つようになっている。ここで、糸供給ノズル36は、同
じく間欠的に微量ずつ移動する動メス付き糸捌き40と
交互に移動する。
【0034】動メス付き糸捌き40は、図4に示すよう
に、ボビン軸を中心とする円弧上に湾曲した形状に形成
され、糸掛け、糸切り、糸ガイドの各構成が一体的に形
成された構成となっている。また、この動メス付き糸捌
き40は、機枠に対して回転可能な状態で支持されてい
て、動メス付糸捌き回転モータ(図示省略)の駆動によ
り下糸巻回位置Bで把持されているボビンケース10の
周側面に沿って回転する。特に、後述の糸切り処理時に
は、前記糸供給ノズル36の動きと同期して、微動、停
止を繰り返し、ボビンケース10の周りを間欠的に回転
するようになっている。
【0035】この動メス付き糸捌き40は、その先端側
(図4(a)で左側)に、下糸供給時に下糸Lをガイド
する下糸ガイド用の切欠部40aが、その隣の中腹部
に、下糸供給後に糸供給ノズル36とボビン15に渡る
下糸Lを捌いてボビンケース10の開口部10aからス
リット10b(図5)まで導くU字状に形成された糸捌
き用の切欠部40bが、後端側(図4(a)で右側)
に、V字状に形成された糸切り用の切欠部40cと、こ
の切欠部40cの頂点から周面に沿う延長線上に切断用
の目玉(切断部)40dとが設けられている。この糸切
り用の切欠部40cと糸捌き用の切欠部40bとは、動
メス付き糸捌き40の左右方向(図4(a)で上下方
向)に位置がずらされて形成されており(上記糸切り用
の切欠部40cが糸捌き用の切欠部40bに対してボビ
ンケース10の反開放端縁側にずらされて形成されてい
る。)、糸捌き用の切欠部40bに下糸Lを掛け、該下
糸Lが動メス付き糸捌き40の先端から後端に架けて渡
った場合に、その後端側において該下糸Lが切断用のメ
ス部40dに触れないようになっている。
【0036】この動メス付き糸捌き40は、糸捌き用の
切欠部40bからその後端(図4(a)で右端)に架け
て所定の幅長Hを有しており、糸捌き処理の際に、糸捌
き用の切欠部40bに掛けられた下糸Lが先端側から後
端側に渡されて、この後端部で下糸Lが保持されるよう
になっている。この保持により、糸供給ノズル36側の
下糸Lの軌道がボビンケース10から離隔されるように
なっている。
【0037】糸掛け機構50は、動メス付糸捌き40に
より、ボビンケース10の周側面に既設されたスリット
10bまで下糸Lが導かれた後、この下糸Lを引っ掛け
て誘導し、下糸Lを下糸張力調整バネ11(図5)とボ
ビンケース10周側面との間に通して糸導出部10d
(図5)まで導くものであり、例えば、図2に示すよう
に、下糸自動供給装置100の基枠等に固定されたベー
ス48、このベース48に支点48aを中心に回転可能
(図2で前後方向)に取り付けられているワイパー4
7、並びに、ワイパー47を回転駆動させる駆動手段等
から構成されている。ワイパー47は、糸供給ノズル3
6の先端からボビンケース10に導出された下糸Lを、
後述の糸捌き処理中に保持する一方、この糸捌き処理後
に下糸Lを引っ掛けて糸掛けを行うようになっている。
【0038】次に、上記構成の下糸自動供給装置100
により行われる下糸自動供給処理について説明する。
【0039】先ず、縫製中に下糸が消費されてミシン釜
K内のボビン15の下糸が所定量より少なくなりミシン
側の糸切りがなされると、下糸の自動供給処理が開始さ
れ、ミシンの駆動が一時的に停止される。下糸の自動供
給処理が開始されると、回転アーム3の回転および支軸
3aに沿った直動、並びに、把持手段2の把持動作によ
り、釜K内のボビンケース10が把持手段2に把持され
て、釜K内から取り出され、残糸除去位置Aに移動され
る。次いで、ダミー位置Cのボビンケース10(予め下
糸が巻き付けられた状態にある)が釜K内に装着され、
下糸が補充されたことが作業者に報知されミシンの駆動
停止が解除される。作業者は、この報知により再び縫製
作業を続行する。
【0040】ボビンケース10が釜K中に装着される
と、次いで、下糸の消費されたボビン15およびボビン
ケース10から残糸を除去する残糸除去処理が開始され
る。残糸除去処理が開始されると、残糸除去装置が作動
し、例えば、エアー吸引並びにローラによる挟み付けお
よび回転により、ボビン15中の残糸が全て抜き取られ
る。残糸除去処理が完了すると、回転アーム3の回転及
び支軸3aに沿った直動、並びに、把持手段2の把持動
作により、残糸除去位置Aのボビンケース10が把持手
段2に把持されて、残糸除去位置Aから取り出され巻回
処理位置Bに移され、下糸巻回処理が開始される。
【0041】下糸巻回処理が開始されると、下糸供給手
段30の糸供給ノズル36が初期作業位置N0に移され
ボビン15内にエアー出力するとともに、巻取りモータ
M1が駆動してボビン15を回転させ、下糸Lをボビン
軸に絡み付かせる。この絡み付きにより下糸Lが送られ
て糸供給検出手段(図示省略)に検出されると、この検
出に基づき下糸供給回転モータM2が駆動されて糸供給
ノズル36が下糸巻回位置N1に移される。
【0042】その後、動メス付糸捌き40が図2の反時
計方向に回転して、下糸ガイド用の切欠部40aに下糸
Lを掛け、該下糸Lをガイドしながら、ボビン15に下
糸Lを巻き付けていく。所定量の下糸Lがボビン15に
巻回されると、巻取モータM1の駆動が停止されるとと
もに、動メス付糸捌き40が図2の時計方向に回転し
て、一旦、下糸Lから離され、その後、ボビンケース開
口部10aから延出された下糸Lをボビンケース10周
側面に既設されたスリット10bまで捌いて導く、糸捌
き処理が開始される。
【0043】糸捌き処理が開始されると、先ず、動メス
付糸捌き40が図2の反時計方向に回転して、糸捌き用
の切欠部40bに下糸Lを掛け、該下糸Lを掛けた状態
で、動メス付糸捌き40が図2の反時計方向に回転する
とともに、回転アーム3の直動によりボビンケース10
が図2の前後方向(図2に対して垂直方向)に移動する
ことによって、ボビンケース開口部10aから延出され
た下糸Lが、ボビンケース開放端10gとボビンフラン
ジ15Aとの間を通されて、ボビンケース10のスリッ
ト10bまで導かれる。その後、動メス付糸捌き40が
初期位置に戻されて、糸捌き処理が完了となり、続い
て、糸掛け処理が開始される。
【0044】糸掛け処理が開始されると、ワイパー47
が支点48aを中心に回転駆動されて、その先端部に引
っ掛けた下糸Lがボビンケース10周側面に沿って横方
に誘導される。そして、この誘導により、スリット10
bを経由して下糸張力調整バネ11の下に通された下糸
Lが糸導出部10dまで導かれる。その後、ワイパー4
7が元の位置に戻されて、糸掛け処理が完了となり、続
いて、糸切り処理が開始される。
【0045】糸切り処理が開始されると、先ず、下糸供
給回転モータM2の駆動により、糸供給ノズル36が、
図3の反時計方向に回転されて、下糸巻回位置N1から
糸切り開始位置N2へと移動する。糸供給ノズル36が
停止したら、巻取モータM1が微少駆動して、糸供給ノ
ズル36が移動したことにより生じた糸の弛みを取り除
く。その後、動メス付糸捌き回転モータ(図示省略)の
駆動により、下糸巻回位置Bで把持されているボビンケ
ース10の周側面に沿って、動メス付糸捌き40が図3
の時計方向に回転されて、ボビンケース10の糸導出部
10dからワイパー47に渡された下糸Lを、糸切り用
の切欠部40cで捕捉する位置(糸切り用の切欠部40
cの先端から切欠部40cの底部までの4/5程の位
置)まで移動する。
【0046】次いで、糸供給ノズル36が、糸切り開始
位置N2から糸切り終了位置N3へと、微動して停止す
るという動作を繰り返して間欠的に移動していくととも
に、動メス付糸捌き40が、前記糸切り用の切欠部40
cで下糸Lを捕捉した位置から、糸切り用の切欠部40
cが固定メス45と重なる位置へと、糸供給ノズル36
と同期して、同じく間欠的に移動していく。ここで、糸
供給ノズル36及び動メス付糸捌き40は、一方が移動
中に、もう一方が停止することによって、交互に微量ず
つ移動していく。また、糸供給ノズル36の一回の移動
量は、動メス付糸捌き40が一回移動することによって
生じる糸経路長(糸供給ノズル36の先端36aからボ
ビンケース10の糸導出部10d(下糸張力調整バネ1
1)までの下糸Lの経路長)の変化量とほぼ同一となる
ように設定されている。即ち、動メス付糸捌き40と糸
供給ノズル36が、前記糸経路長をほぼ一定(例えば、
100mm)に保ちながら交互に微量ずつ移動していく
ことによって、下糸Lの張力がほぼ一定に保たれて、動
メス付糸捌き40の糸切り用の切欠部40cから下糸L
が外れたり、下糸Lが糸切り用の切欠部40cにしごか
れた状態となって途中で切れたりすることがないように
なっている。
【0047】こうして、糸供給ノズル36が糸切り終了
位置N3に到達したら、動メス付糸捌き回転モータ(図
示省略)の駆動により、動メス付糸捌き40が図3の時
計方向に回転されて、該動メス付糸捌き40が固定メス
45と重なることで、糸切り用の切欠部40cに保持さ
れた下糸Lが固定メス45と目玉40dとの間に挟み込
まれ、下糸Lが所定の箇所(例えば、糸導出部10dか
ら導出する糸の長さが40〜45mmとなる位置)で切
断される。そして、下糸Lが切断されたら、糸切断確認
処理が行われて、以上の下糸自動供給処理が完了され
る。
【0048】なお、糸供給ノズル36の糸切り終了位置
N3は、糸供給ノズル36の先端36aから下糸Lの切
断位置までの長さに応じて設定され、また、糸切り開始
位置N2は、糸切り終了位置N3から所定量(動メス付
糸捌き40が下糸Lを捕捉してから切断するまでに移動
する量に対応して、前記糸経路長を一定に保持しつつ、
糸供給ノズル36が移動する量)戻した位置に設定され
ている。
【0049】また、以上の糸切り時において、ボビン回
転手段20の巻取ローラM1をボビン15の下糸巻き付
け方向と反対方向に微少量逆回転させることによって、
動メス付糸捌き40の糸切り用のV字状切欠部40cで
すくわれている部分からボビン15の糸巻き部までにお
いて、下糸Lの突っ張りを緩め、下糸Lの伸びをか
なり少なくし、固定メス45と目玉(動メス)40d
との間での下糸Lへのしごきを和らげている。こうする
ことで、糸切り後のボビンケース10の下糸張力調整バ
ネ11から出ている下糸端が縮まったり・カールしたり
することがないようになっている。
【0050】図6には、この実施の形態の下糸巻回装置
において行われる糸切り処理のフローチャートを示す。
この糸切り処理は、前述したように、糸掛け処理に続い
て行われる。なお、以下の制御については、図示しない
が、公知のように、CPU(Central Processing Uni
t:中央処理装置)等の制御手段による制御をもって行
われる。
【0051】この糸切り処理が開始されると、先ず、ス
テップS1において、下糸供給回転モータM2の駆動に
より、下糸巻回位置N1にある糸供給ノズル36を図3
の反時計方向に回転させ、糸切り開始位置N2に到達し
たところで回転を停止して(ステップS2)、ステップ
S3へと移行する。ステップS3では、巻取モータM1
を微少駆動して、ステップS1における糸供給ノズル3
6の移動に伴い生じた糸の弛みを取り除いてから、ステ
ップS4へと移行する。ステップS4では、動メス付糸
捌き回転モータ(図示省略)の駆動により、下糸巻回位
置Bで把持されているボビンケース10の周側面に沿っ
て動メス付糸捌き40を回転させ、ボビンケース10の
糸導出部10dから導出してワイパー47を介し糸供給
ノズル36の先端36aへと連なる下糸Lを、糸切り用
の切欠部40cで捕捉可能な位置に到達したところで回
転を停止して(ステップS5)、ステップS6へと移行
する。
【0052】ステップS6では、糸供給ノズル36を図
3の反時計方向に回転させて、所定量(微量)進んだと
ころで回転を停止して(ステップS7)、ステップS8
へと移行する。ステップS8では、巻取モータM1を微
少量逆回転する駆動を開始する。ここで、巻取モータM
1の微少量逆回転によるボビン15の逆回転量について
は、ボビンへの糸巻き量がボビンの全容量の70〜90
%で使用されるのが一般的であることから、全てのボビ
ンで約120°程度とした。このようなボビンの微少逆
回転量(約120°)を糸長さにした場合、一般的にボ
ビン直径が21.2mmであることから、ボビンへの1
周分糸巻き長の70〜90%が46.6〜59.9mm
であり、その約1/3が15.5〜20mmとなる。ま
た、この時、糸切り後のボビンケース10からの下糸の
延出量は、55±5mmに設定してある。従って、巻取
モータM1の微少量逆回転によるボビン15からの糸緩
め量は、ボビンケース10からの下糸延出量の1/4〜
1/2位が最も適量である。こうして、ボビン15側か
ら下糸Lを所定長緩めた後、次のステップS9で、巻取
モータM1の微少量逆回転駆動を停止してから、次のス
テップS10に移行する。
【0053】ステップS10では、動メス付糸捌き40
を図3の時計方向に回転させて、所定量(微量)進んだ
ところで回転を停止して(ステップS11)、ステップ
S12へと移行する。ここで、糸供給ノズル36の回転
量は、糸供給ノズル36の先端36aから糸導出部10
d(下糸張力調整バネ11)までの下糸Lの糸経路長を
一定(例えば、100mm)に保持すべく、動メス付糸
捌き40の回転量に応じて設定される。
【0054】ステップS12では、動メス付糸捌き40
の移動回数、糸供給ノズル36の移動回数または巻取モ
ータM1の逆回転回数が設定値に達したか否かを判定し
て、動メス付糸捌き40または糸供給ノズル36の移動
回数と巻取モータM1の逆回転回数が設定値に達する場
合には、ステップS13へと移行し、一方、動メス付糸
捌き40または糸供給ノズル36の移動回数と巻取モー
タM1の逆回転回数が設定値に達しない場合には、ステ
ップS6へと戻る。即ち、ステップS12では、糸切り
位置に動メス付き糸捌き40が到達したか否かと、糸供
給ノズル36が糸切り終了位置N3に到達したか否か
と、巻取モータM1の微少量逆回転によるボビン15の
逆回転角度が約120°に達したか否かとを判定してい
る。
【0055】ステップS13では、動メス付糸捌き40
を図3の時計方向に回転させて、所定量進んだところで
回転を停止して(ステップS14)、ステップS15へ
と移行する。上記ステップS13では、動メス付糸捌き
40を回転させて該動メス付糸捌き40を固定メス45
に重なり合わせることで、糸切り用の切欠部40cで保
持している下糸Lを固定メス45と目玉40dとの間に
挟み込んで、下糸Lを所定の箇所で切断している。ステ
ップS14では、下糸Lが切断されたか否かを確認する
糸切断確認処理を行い、該糸切断確認処理が完了した
ら、以上の糸切り処理を終了する。
【0056】以上のように、この実施の形態の下糸巻回
装置によれば、糸掛けが完了しボビンケース10より延
出する下糸Lを切断する糸切り処理に際して、動メス付
糸捌き40及び糸供給ノズル36が回転と停止を繰り返
しながら間欠的に動作するとともに、何れか一方が停止
している間にもう一方が回転することによって両者が交
互に動作するため、動メス付糸捌き40の回転に伴い生
じる下糸Lの前記糸経路長の変化を、その直後の糸供給
ノズル36の回転によって相殺することにより、前記糸
経路長をほぼ一定に保つことができる。即ち、糸切り処
理に際して、下糸Lの糸経路長をほぼ一定に保持しつ
つ、動メス付糸捌き40及び糸供給ノズル36が動作す
ることにより、ボビンケース10の糸導出部10dから
延出して糸供給ノズル36の先端36aへと連なる下糸
Lの張力をほぼ一定に保つことができる。従って、糸切
り処理の途中、例えば、動メス付糸捌き40が回転して
下糸Lをすくっている最中に、糸切れが発生したり、保
持している下糸Lが糸切り用の切欠部40cより外れた
りすることが低減される。
【0057】そして、以上の糸切り時において、巻取ロ
ーラM1が微少量逆回転するため、ボビン15側から下
糸Lを所定長緩めて、動メス付糸捌き40の糸切り用の
V字状切欠部40cですくわれている部分からボビン1
5の糸巻き部までにおいて、 下糸Lの突っ張りを緩め、下糸Lの伸びをかなり少
なくし、固定メス45と目玉(動メス)40dとの間
での下糸Lへのしごきを和らげることができる。このた
め、糸切り後のボビンケース10の下糸張力調整バネ1
1から出ている下糸端が縮まったり・カールしたりする
のを防止できる。従って、特に、綿糸の癖の強いものの
場合において、切断されたボビン側の下糸がボビンにま
とわり付いたり、或いは、カールして思いもよらない方
向へと向くことによるボビン交換直後の下糸Lと上糸と
の絡み不良(すっぽ抜け)が発生するのを防止できる。
【0058】[第2の実施の形態]この実施の形態で
は、糸掛けが完了しボビンケース10より延出する下糸
Lを切断する糸切り処理に際して、動メス付糸捌き40
及び糸供給ノズル36が微量ずつ間欠的に、かつ両者が
同時に移動するようになっている。この第2の実施の形
態特有の部分以外は、上記第1の実施の形態におけると
同様である。この第2の実施の形態において、前述の第
1の実施の形態と同一部分には同一符号を付し、その説
明を省略する。
【0059】この実施の形態では、動メス付糸捌き40
が、糸切り処理に際して、糸切り用の切欠部40cで下
糸Lを捕捉可能な位置から、糸切り位置(糸切り用の切
欠部40cが固定メス45と重なる位置)へと、微動し
て停止するという動作を繰り返して間欠的に移動してい
くと同時に、糸供給ノズル36が、糸切り開始位置N2
から糸切り終了位置N3へと、同じく間欠的に移動して
いくようになっている。また、糸供給ノズル36の一回
の移動量は、前述の第1の実施の形態と同様、動メス付
糸捌き40が一回移動することによって生じる糸経路長
(糸供給ノズル36の先端36aからボビンケース10
の導出部10d(下糸張力調整バネ11)までの下糸L
の経路長)の変化量とほぼ同一となるように設定されて
いる。即ち、動メス付糸捌き40と糸供給ノズル36
が、前記糸経路長をほぼ一定(例えば、100mm)に
保ちながら同時に微量ずつ移動していくことによって、
下糸Lの張力がほぼ一定に保たれて、動メス付糸捌き4
0の糸切り用の切欠部40cから下糸Lが外れたり、下
糸Lが糸切り用の切欠部40cでしごかれた状態となっ
て途中で切れたりすることがないようになっている。
【0060】そして、以上の糸切り時において、前述し
た第1の実施の形態と同様に、ボビン回転手段20の巻
取ローラM1をボビン15の下糸巻き付け方向と反対方
向に微少量逆回転させることによって、動メス付糸捌き
40の糸切り用のV字状切欠部40cですくわれている
部分からボビン15の糸巻き部までにおいて、下糸L
の突っ張りを緩め、下糸Lの伸びをかなり少なくし、
固定メス45と目玉(動メス)40dとの間での下糸
Lへのしごきを和らげて、糸切り後のボビンケース10
の下糸張力調整バネ11から出ている下糸端が縮まった
り・カールしたりすることがないようになっている。
【0061】図7には、この実施の形態の下糸巻回装置
において行われる糸切り処理のフローチャートを示す。
この糸切り処理は、前述したように、糸掛け処理に続い
て行われる。
【0062】この糸切り処理が開始されると、先ず、ス
テップS101において、下糸供給回転モータM2の駆
動により、下糸巻回位置N1にある糸供給ノズル36を
図3の反時計方向に回転させ、糸切り開始位置N2に到
達したところで回転を停止して(ステップS102)、
ステップS103へと移行する。ステップS103で
は、巻取モータM1を微少駆動して、ステップS101
における糸供給ノズル36の移動に伴い生じた糸の弛み
を取り除いてから、ステップS104へと移行する。ス
テップS104では、動メス付糸捌き回転モータ(図示
省略)の駆動により、ボビンケース10の周側面に沿っ
て動メス付糸捌き40を回転させ、ボビンケース10の
糸導出部10dから導出して糸供給ノズル36の先端3
6aへと連なる下糸Lを、糸切り用の切欠部40cで捕
捉可能な位置に到達したところで回転を停止して(ステ
ップS105)、ステップS106へと移行する。
【0063】ステップS106では、糸供給ノズル36
を図3の反時計方向に回転させると同時に、動メス付糸
捌き40を図3の時計方向に回転させるとともに、巻取
モータM1の微少量逆回転駆動を開始して、糸供給ノズ
ル36及び動メス付糸捌き40が所定量(微量)進んだ
ところで回転を停止するとともに、巻取モータM1の微
少量逆回転駆動を停止して(ステップS107)、ステ
ップS108へと移行する。ここで、糸供給ノズル36
の回転量は、糸供給ノズル36の先端から糸導出部10
d(下糸張力調整バネ11)まで下糸Lの糸経路長を一
定(例えば、100mm)に保持すべく、動メス付糸捌
き40の回転量に応じて設定される。また、巻取モータ
M1の微少量逆回転によるボビン15からの糸緩め量
は、前述した第1の実施の形態と同様、ボビンケース1
0からの下糸延出量の1/4〜1/2位である。
【0064】ステップS108では、動メス付糸捌き4
0の移動回数、糸供給ノズル36の移動回数または巻取
モータM1の逆回転回数が設定値に達したか否かを判定
して、糸供給ノズル36または動メス付糸捌き40の移
動回数と巻取モータM1の逆回転回数が設定値に達する
場合には、ステップS109へと移行し、一方、糸供給
ノズル36または動メス付糸捌き40の移動回数と巻取
モータM1の逆回転回数が設定値に達しない場合には、
ステップS106へと戻る。即ち、ステップS108で
は、糸切り位置に動メス付き糸捌き40が到達したか否
かと、糸供給ノズル36が糸切り終了位置N3に到達し
たか否かと、巻取モータM1の微少量逆回転によるボビ
ン15の逆回転角度が約120°に達したか否かとを判
定している。
【0065】ステップS109では、動メス付糸捌き4
0を図3の時計方向に回転させて、所定量進んだところ
で回転を停止して(ステップS110)、ステップS1
11へと移行する。上記ステップS109では、動メス
付糸捌き40を回転させて該動メス付糸捌き40を固定
メス45に重なり合わせることで、糸切り用の切欠部4
0cで保持している下糸Lを固定メス45と目玉40d
との間に挟み込んで、下糸Lを所定の箇所で切断してい
る。ステップS111では、下糸Lが切断されたか否か
を確認する糸切断確認処理を行い、該糸切断確認処理が
完了したら、以上の糸切り処理を終了する。
【0066】以上のように、この実施の形態の下糸巻回
装置によれば、動メス付糸捌き40及び糸供給ノズル3
6が回転と停止を繰り返しながら間欠的に動作するとと
もに、何れか一方が回転または停止している間にもう一
方も同時に回転または停止するようにしたため、動メス
付糸捌き40の一回の回転に伴い生じる下糸の前記糸経
路長の変化を想定して、糸供給ノズル36の一回の動作
による回転量を調整すれば、前記第1の実施の形態と同
様に、動メス付糸捌き40が回転している状態において
も下糸Lの前記糸経路長を変化させずに、前記糸経路長
をほぼ一定に保つことができる。
【0067】そして、前述した第1の実施の形態例と同
様、巻取ローラM1が微少量逆回転するため、ボビン1
5側から下糸Lを所定長緩めて、動メス付糸捌き40の
糸切り用のV字状切欠部40cですくわれている部分か
らボビン15の糸巻き部までにおいて、下糸Lの突っ
張りを緩め、下糸Lの伸びをかなり少なくし、固定
メス45と目玉(動メス)40dとの間での下糸Lへの
しごきを和らげることができるため、糸切り後のボビン
ケース10の下糸張力調整バネ11から出ている下糸端
が縮まったり・カールしたりするのを防止することがで
きる。
【0068】[第3の実施の形態]この実施の形態で
は、糸掛けが完了しボビンケース10より延出する下糸
Lを切断する糸切り処理に際して、動メス付糸捌き40
及び糸供給ノズル36が連続的に、かつ同時に移動する
ようになっている。この第3の実施の形態特有の部分以
外は、上記第1の実施の形態におけると同様である。こ
の第3の実施の形態において、前述の第1の実施の形態
と同一部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0069】この実施の形態では、動メス付糸捌き40
が、糸切り処理に際して、糸切り用の切欠部40cで下
糸Lを捕捉可能な位置から、糸切り位置(糸切り用の切
欠部40cが固定メス45と重なる位置)へと、所定の
速度で連続的に移動していくと同時に、糸供給ノズル3
6が、糸切り開始位置N2から糸切り終了位置N3へ
と、所定の速度で、同じく連続的に移動していくように
なっている。また、糸供給ノズル36の移動速度は、糸
経路長(糸供給ノズル36の先端36aからボビンケー
ス10の導出部10d(下糸張力調整バネ11)までの
下糸Lの経路長)を一定に保持すべく、動メス付糸捌き
40の移動速度に基づいて設定されている。即ち、動メ
ス付糸捌き40と糸供給ノズル36が、前記糸経路長を
ほぼ一定(例えば、100mm)に保ちながら同時にか
つ連続的に移動していくことによって、下糸Lの張力が
ほぼ一定に保たれて、動メス付糸捌き40の糸切り用の
切欠部40cから下糸Lが外れたり、下糸Lが糸切り用
の切欠部40cにしごかれて途中で切れたりすることが
ないようになっている。
【0070】そして、以上の糸切り時においても、前述
した第1の実施の形態と同様、ボビン回転手段20の巻
取ローラM1をボビン15の下糸巻き付け方向と反対方
向に微少量逆回転させることによって、動メス付糸捌き
40の糸切り用のV字状切欠部40cですくわれている
部分からボビン15の糸巻き部までにおいて、下糸L
の突っ張りを緩め、下糸Lの伸びをかなり少なくし、
固定メス45と目玉(動メス)40dとの間での下糸
Lへのしごきを和らげて、糸切り後のボビンケース10
の下糸張力調整バネ11から出ている下糸端が縮まった
り・カールしたりすることがないようになっている。
【0071】図8には、この実施の形態の下糸巻回装置
において行われる糸切り処理のフローチャートを示す。
この糸切り処理は、前述したように、糸掛け処理に続い
て行われる。
【0072】この糸切り処理が開始されると、先ず、ス
テップS201において、下糸供給回転モータM2の駆
動により、下糸巻回位置N1にある糸供給ノズル36を
図3の反時計方向に回転させ、糸切り開始位置N2に到
達したところで回転を停止して(ステップS202)、
ステップS203へと移行する。ステップS203で
は、巻取モータM1を微少駆動して、ステップS201
における糸供給ノズル36の移動に伴い生じた糸の弛み
を取り除いてから、ステップS204へと移行する。ス
テップS204では、動メス付糸捌き回転モータ(図示
省略)の駆動により、動メス付糸捌き40を図3の時計
方向に回転させ、ボビンケース10の糸導出部10dか
ら導出して糸供給ノズル36の先端36aへと連なる下
糸Lを、糸切り用の切欠部40cで捕捉可能な位置に到
達したところで回転を停止して(ステップS205)、
ステップS206へと移行する。
【0073】ステップS206では、糸供給ノズル36
を図3の反時計方向に連続的に回転させると同時に、動
メス付糸捌き40を図3の時計方向に連続的に回転させ
るとともに、巻取モータM1の微少量逆回転駆動を開始
して、動メス付き糸捌き40が糸切り位置に到達したと
ころ(糸供給ノズル36が糸切り終了位置N3に到達し
たところ)で、それぞれの回転を停止するとともに、巻
取モータM1の微少量逆回転駆動を停止して(ステップ
S207)、ステップS208へと移行する。ここで、
糸供給ノズル36の回転速度は、糸供給ノズル36の先
端36aから糸導出部10d(下糸張力調整バネ11)
までの糸経路長を一定(例えば、100mm)に保持す
べく、動メス付糸捌き40の回転速度に応じて設定され
る。また、巻取モータM1の微少量逆回転によるボビン
15からの糸緩め量は、前述した第1の実施の形態と同
様、ボビンケース10からの下糸延出量の1/4〜1/
2位である。
【0074】ステップS208では、動メス付糸捌き4
0を図3の時計方向に回転させて、所定量進んだところ
で回転を停止して(ステップS209)、ステップS2
10へと移行する。上記ステップS208では、動メス
付糸捌き40を回転させて該動メス付糸捌き40を固定
メス45に重なり合わせることで、糸切り用の切欠部4
0cで保持している下糸Lを固定メス45と目玉40d
との間に挟み込んで、下糸Lを所定の箇所で切断してい
る。ステップS210では、下糸Lが切断されたか否か
を確認する糸切断確認処理を行い、該糸切断確認処理が
完了したら、以上の糸切り処理を終了する。
【0075】以上のように、この実施の形態の下糸巻回
装置によれば、動メス付糸捌き40及び糸供給ノズル3
6が、同時に且つ連続的に動作するようにしたため、動
メス付糸捌き40の移動速度に応じて、糸供給ノズル3
6の移動速度を調整すれば、前記第1及び第2の実施の
形態と同様に、動メス付糸捌き40が回転した状態にお
いても下糸Lの前記糸経路長を変化させずに、前記糸経
路長をほぼ一定に保つことができる。
【0076】そして、前述した第1の実施の形態例と同
様、巻取ローラM1が微少量逆回転するため、ボビン1
5側から下糸Lを所定長緩めて、動メス付糸捌き40の
糸切り用のV字状切欠部40cですくわれている部分か
らボビン15の糸巻き部までにおいて、下糸Lの突っ
張りを緩め、下糸Lの伸びをかなり少なくし、固定
メス45と目玉(動メス)40dとの間での下糸Lへの
しごきを和らげることができるため、糸切り後のボビン
ケース10の下糸張力調整バネ11から出ている下糸端
が縮まったり・カールしたりするのを防止することがで
きる。
【0077】なお、本発明は、以上の各実施の形態の下
糸巻回装置に限られるものでなく、ボビンケース10の
糸導出部10dから延出する下糸Lを切断する際に、前
記糸経路長をほぼ一定に保持しつつ、動メス付糸捌き4
0の動作に対応して糸供給ノズル36を動作させること
が可能であれば、その他の下糸巻回装置としてもよい。
また、下糸巻回装置の下糸供給手段および動メスの各構
成は、この実施の形態で示したものは一例であり、本発
明において特に限定されるものではない。その他、具体
的に示した細部構成、方法等は、発明の主旨を逸脱しな
い範囲で適宜変更可能である。
【0078】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明に係
る下糸巻回装置によれば、糸切り時において、ボビン回
転手段が微少量逆回転して、動メスとボビンとの間にお
いて、糸の伸びが緩むことによって、糸切り後のボビン
ケースから出ている下糸端の縮み・カールの発生を防止
することができるため、ボビン交換直後の下糸と上糸と
の絡み不良(すっぽ抜け)の発生を防止することができ
る。
【0079】請求項2記載の発明に係る下糸巻回装置よ
れば、糸切りに際して、糸供給ノズルの回転によりノズ
ル先端が進出してボビンに近付くことにより、動メスの
動作に伴い下糸の張力が増加するのを抑えることができ
るため、請求項1記載の発明により得られる効果に加え
て、糸切り処理の途中、動メスが動作して下糸をすくっ
ている際に、糸切れが発生したり、保持している下糸が
外れたりするの低減することができるといった利点が得
られる。
【0080】請求項3記載の発明に係る下糸巻回装置よ
れば、ボビンケースの糸導出部から糸供給ノズルの先端
までの下糸の糸経路長を、ほぼ一定に保持しつつ、糸供
給ノズルが回転等動作するため、前記下糸の張力をほぼ
一定に保つことができる。従って、糸切り処理の途中、
例えば、動メスが進出して下糸をすくっている際に、糸
切れが発生したり、保持している下糸が外れたりするこ
とをさらに低減できる。
【0081】請求項4記載の発明に係る下糸巻回装置よ
れば、動メスが進出と停止を交互に動作してボビンが逆
回転と停止を交互に動作するとともに、何れか一方が停
止している間にもう一方が進出或いは回転するようにし
たため、動メスの進出に伴い生じる下糸の前記糸経路長
の変化を、ボビンの逆回転によって相殺することによ
り、前記糸経路長をほぼ一定に保つことができる。
【0082】請求項5記載の発明に係る下糸巻回装置よ
れば、動メスが進出と停止を交互に動作してボビンが逆
回転と停止を交互に動作するとともに、何れか一方が進
出・回転または停止している間に、もう一方も同時に回
転・進出または停止するようにしたため、動メスの一回
の進出動作に伴い生じる下糸の前記糸経路長の変化を想
定して、ボビンの逆回転量を調整すれば、動メスが動作
している状態においても下糸の前記糸経路長を変化させ
ずに、前記糸経路長をほぼ一定に保つことができる。
【0083】請求項6記載の発明に係る下糸巻回装置よ
れば、動メス及びボビンが、同時に且つ連続的に動作す
るようにしたため、動メスの移動速度に応じて、ボビン
の逆回転量を調整すれば、動メスが動作している状態に
おいても下糸の前記糸経路長を変化させずに、前記糸経
路長をほぼ一定に保つことができる。
【0084】請求項7記載の発明に係る下糸巻回装置に
よれば、ボビン回転手段の微少量逆回転により緩める糸
の量をボビンケースからの下糸延出量の1/4〜1/2
としたことによって、請求項1記載の発明のように、下
糸端の縮み・カールの発生のない最適な糸切りを実現す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る下糸巻回装置を備え付けた下糸自
動供給装置の一例を示した正面図である。
【図2】下糸巻回時における下糸巻回装置を示す正面図
である。
【図3】糸切り時における下糸巻回装置を示す正面図で
ある。
【図4】下糸巻回装置に備わる動メス付き糸捌きを示す
もので、(a)はその平面図、(b)は側面図である。
【図5】下糸巻回装置で扱うボビンケース及びボビンの
概要を示すもので、(a)はその斜視図、(b)はボビ
ンケース周側面における要部の平面図である。
【図6】第1の実施の形態の下糸巻回装置において行わ
れる糸切り処理のフローチャートである。
【図7】第2の実施の形態の下糸巻回装置において行わ
れる糸切り処理のフローチャートである。
【図8】第3の実施の形態の下糸巻回装置において行わ
れる糸切り処理のフローチャートである。
【図9】従来の下糸巻回装置において行われる糸切り処
理のフローチャートである。
【符号の説明】
10 ボビンケース 10d 糸導出部 11 下糸張力調整バネ 15 ボビン 20 ボビン回転手段 30 下糸供給手段 32 糸吸引機 36 糸供給ノズル 40 動メス付糸捌き 40a 糸ガイド用の切欠部 40b 糸捌き用の切欠部 40c 糸切り用の切欠部 40d 目玉(動メス) 45 固定メス K ミシン釜 L 下糸 M1 巻取モータ M2 下糸供給回転モータ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下糸供給源からの下糸を導出するとともに
    ボビンケース内のボビンに供給する糸供給ノズルと、 ボビンに下糸を巻き付けるためにボビンを回転させるボ
    ビン回転手段と、 進退可能に構成され、進出時にボビンの糸導出部から延
    出する下糸をすくい上げて固定メスとの間に挟み込んで
    切断する動メスと、 を備えた下糸巻回装置において、 糸切りに際して、ボビン回転手段を下糸巻き付け方向と
    反対方向に微少量逆回転させる制御手段を備えたこと、
    を特徴とする下糸巻回装置。
  2. 【請求項2】糸供給ノズルが回転自在に支持され、 回転することで糸供給ノズル先端がボビンに対して進退
    可能であり、 糸切りに際して、糸供給ノズル先端をボビンに近付ける
    ように進出させること、を特徴とする請求項1記載の下
    糸巻回装置。
  3. 【請求項3】ボビンケースの糸導出部から糸供給ノズル
    の先端までの下糸の糸経路長をほぼ一定に保持しつつ糸
    供給ノズルが動作すること、を特徴とする請求項1また
    は2記載の下糸巻回装置。
  4. 【請求項4】動メスは進出と停止を交互に動作するとと
    もにボビンは逆回転と停止を交互に動作し、何れか一方
    が停止している間にもう一方が進出或いは回転するこ
    と、を特徴とする請求項1、2または3記載の下糸巻回
    装置。
  5. 【請求項5】動メスは進出と停止を交互に動作するとと
    もにボビンは逆回転と停止を交互に動作し、何れか一方
    が進出・回転または停止している間にもう一方も同時に
    回転・進出または停止すること、を特徴とする請求項
    1、2または3記載の下糸巻回装置。
  6. 【請求項6】動メス及びボビンは、同時に且つ連続的に
    動作すること、を特徴とする請求項1、2または3記載
    の下糸巻回装置。
  7. 【請求項7】ボビン回転手段の微少量逆回転により緩め
    る糸の量は、ボビンケースの糸導出部から延出する下糸
    量の1/4〜1/2であること、を特徴とする請求項1
    記載の下糸巻回装置。
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