JP3943249B2 - 下糸巻回装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボビンケース内のボビンに下糸を巻回する下糸巻回装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えば特開平9−75570号公報に、ボビンへの下糸巻回作業等を自動的に行うようにした下糸巻回装置の提案がなされている。
このような下糸巻回装置は、ボビンケース内のボビンに下糸を供給する下糸供給手段と、ボビンに下糸を巻き付けるためにボビンを回転させるボビン回転手段と、ボビンに巻き付けられた下糸の一端を該ボビンを保持したボビンケースに糸掛けする糸掛け機構と、ボビンケースへの糸掛けを完了し下糸供給源に連なる下糸を切断するための動メスとを具備する構成となっている。
【0003】
上記下糸供給手段は、先端部より下糸供給源からの下糸を導出する糸供給ノズルと、この糸供給ノズルを回動させ、その先端部の位置をボビンケースの開口部に臨む初期作業位置、ボビンケースから離間した下糸巻回位置、糸切り位置へと移動させる下糸供給回動モータと、を備えている。
動メスは、ボビンケースの周側面に沿った形状に設けられ、該周側面に沿ってボビンケースの周りを回動することにより、ボビンケースの内部から延出する下糸をすくい上げ、該すくい上げた下糸を固定メスとの間に挟み込んで、前記下糸を所定箇所で切断するようになっている。
【0004】
従来、糸掛けが完了しボビンケースより延出する下糸を切断する糸切り処理では、下糸供給回動モータの駆動により糸供給ノズルを回動させて、その先端部を糸切り位置に移動させてから、該移動により生じた下糸の弛みを取り除き、その後、糸供給ノズルを停止させた状態のまま、ボビンケースの周側面に沿って動メスを回動させて、該動メスの回動により、ボビンケースの内部から延出する下糸を捕捉し、すくい上げ、固定メスとの間に挟み込むことによって、前記下糸を切断していた。
【0005】
図9には、上記下糸巻回装置において行われる糸切り処理のフローチャートを示す。
この糸切り処理は、ボビンに巻き付けられた下糸の一端をボビンケースの糸導出部(下糸張力調整バネ)に糸掛けする糸掛け処理に続いて行われる。
【0006】
この糸切り処理が開始されると、先ず、ステップR1において、下糸供給手段が糸供給ノズルを回動させ、その先端部が糸切り位置に到達したところで回動を停止して(ステップR2)、ステップR3へと移行する。
ステップR3では、糸供給ノズルの先端の下糸に対して巻取モータを微少駆動して、ステップR1における糸供給ノズルの移動に伴い生じた糸の弛みを取り除いてから、ステップR4へと移行する。
ステップR4では、ボビンケースの周側面に沿って動メスを回動させて、ボビンケースの糸導出部より導出して糸供給ノズルの先端部へと連なる下糸を動メスですくい上げ、該下糸を動メスと固定メスとの間に挟み込むことによって、前記下糸を所定箇所で切断してから、固定メスの回動を停止して(ステップR5)、ステップR6へと移行する。
ステップR6では、下糸が切断されたか否かを確認する糸切断確認処理を行い、該糸切断確認処理が完了したら、以上の糸切り処理を終了する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の下糸巻回装置では、ボビンに巻回された下糸の糸切り処理に際して、先ず、糸供給ノズルを糸切り位置に移動させてから、該移動により生じた下糸の弛みを取り除き、その後、ボビンケースの周側面に沿って動メスを回動させて、該動メスの回動により、下糸を捕捉し、すくい上げ、固定メスとの間に挟み込んで下糸を切断していたため、動メスが回動するにしたがって、下糸の糸経路長(糸供給ノズルの先端部からボビンケースの導出部までの下糸の経路長)が大きくなって下糸の張力が徐々に高められていくと共に、すくい上げられた下糸が動メスの下糸捕捉部分でしごかれた状態となって、下糸が途中で切れてしまうことがあった。
また、糸供給ノズルが下糸巻回位置にあるときに、動メスで下糸を捕捉し、その後、糸供給ノズルを糸切り位置に移動させると、上記糸切れの心配はなくなるものの、下糸に弛みが生じて下糸が動メスから外れてしまい、下糸の切断ができなくなることがあった。
【0008】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、糸掛けが完了しボビンケースより延出する下糸の糸切り処理において、下糸を切断位置に導く途中で、糸切れが発生したり、保持している下糸が外れたりすることを低減する下糸巻回装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、回動自在に保持され、下糸供給源からの下糸を導出すると共に該下糸をボビンケース内のボビンに供給する糸供給ノズルと、前記ボビンケースの周側面に沿って回動自在に保持され、前記ボビンに下糸が供給された状態において、回動することによって、前記ボビンケースの糸導出部から延出する下糸をすくい上げ、該下糸を固定メスとの間に挟み込んで切断する動メスと、を備えた下糸巻回装置において、前記ボビンケースの前記糸導出部から延出する下糸の糸切りに際して、前記ボビンケースの前記糸導出部から前記糸供給ノズルの先端までの下糸の糸経路長をほぼ一定に保持しつつ、前記動メスと前記糸供給ノズルが、回動と停止を繰り返しながら、間欠的に動作することを特徴とする。
【0010】
この請求項1記載の発明によれば、ボビンケースの糸導出部より延出する下糸の切断に際して、動メスの動作に対応して、糸供給ノズルが動作するため、動メスの動作に伴い前記下糸の張力が増加するのを、糸供給ノズルが動作することによって抑えることができる。従って、糸切り処理の途中、例えば、動メスが回動して下糸をすくっている際に、糸切れが発生したり、保持している下糸が外れたりすることが低減される。
また、ボビンケースの糸導出部から糸供給ノズルの先端までの下糸の糸経路長を、ほぼ一定に保持しつつ、糸供給ノズルが回動するため、前記下糸の張力をほぼ一定に保つことができる。従って、糸切り処理の途中、例えば、動メスが回動して下糸をすくっている際に、糸切れが発生したり、保持している下糸が外れたりすることをさらに低減できる。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の下糸巻回装置において、前記ボビンケースの前記糸導出部から延出する下糸の糸切りに際して、前記動メス及び前記糸供給ノズルは、回動と停止を繰り返しながら、間欠的に動作すると共に、何れか一方が停止している間にもう一方が回動することによって、両者が交互に動作することを特徴とする。
【0012】
この請求項2記載の発明によれば、動メス及び糸供給ノズルが回動と停止を繰り返しながら間欠的に動作すると共に、何れか一方が停止している間にもう一方が回動することによって両者が交互に動作するようにしたため、動メスの回動に伴い生じる下糸の前記糸経路長の変化を、その直後の糸供給ノズルの回動によって相殺することにより、前記糸経路長をほぼ一定に保つことができる。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項1に記載の下糸巻回装置において、前記ボビンケースの前記糸導出部から延出する下糸の糸切りに際して、前記動メス及び前記糸供給ノズルは、回動と停止を繰り返しながら、間欠的に動作すると共に、何れか一方が回動又は停止している間に、もう一方も同時に回動又は停止することを特徴とする。
【0014】
この請求項3記載の発明によれば、動メス及び糸供給ノズルが回動と停止を繰り返しながら間欠的に動作すると共に、何れか一方が回動又は停止している間に、もう一方も同時に回動又は停止するようにしたため、動メスの一回の回動動作に伴い生じる下糸の前記糸経路長の変化を想定して、糸供給ノズルの一回の動作による回動量を調整すれば、動メスが動作している状態においても下糸の前記糸経路長を変化させずに、前記糸経路長をほぼ一定に保つことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について、図1〜図8の図面を参照しながら説明する。
【0020】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明に係る下糸巻回装置を備え付けた下糸自動供給装置の正面図である。同図中、Kはミシン釜、Tはミシンベッドである。図2及び図3は、下糸巻回装置を示す正面図で、図2が下糸巻回時の状態、図3が糸切り時(下糸を切断する直前)の状態を示している。図4は、下糸巻回装置に備わる動メス付き糸捌きを示すもので、(a)はその平面図、(b)は側面図である。図5は、下糸巻回装置で扱うボビンケース及びボビンの概要を示すもので、(a)はその斜視図、(b)はボビンケース周側面における要部の平面図である。
【0021】
この下糸自動供給装置100は、ミシン釜K内のボビンの下糸が消費されて所定量より少なくなった場合に、ミシン釜K内のボビンおよびボビンケース10を自動的に下糸のセットされたボビンおよびボビンケース10と交換すると共に、下糸の消費されたボビンおよびボビンケース10に自動的に下糸を供給する装置である。
【0022】
この下糸自動供給装置100は、ボビンケース10を把持又は開放可能な把持手段2、および、この把持手段2を支軸3aを支点として回動させると共に支軸3aの軸線方向に直動させる回動アーム3等からなるボビン交換装置1や、図示略の残糸除去装置、並びに、ボビンに下糸を供給する下糸巻回装置等から構成される。図1中、Aは残糸除去装置によりボビンの下糸の残りを除去するための残糸除去位置、Bはボビンに下糸を巻き付ける下糸巻回位置、Cは下糸が供給されたボビンを一時的に待機させるダミー位置である。残糸除去位置A、下糸巻回位置B、ダミー位置C、及びミシン釜Kは、把持手段2の回動軌道上に設けられ、これら位置の間を、ボビン交換装置1の搬送により、ボビンケース10が移動する。
【0023】
この下糸自動供給装置100の構成の内、下糸巻回装置は、図1や図2に示すように、ボビン回転手段20、下糸供給手段30、また、図2に示すように(図1では省略)、下糸供給後の糸切りを行う動メスとして例示する動メス付き糸捌き40、固定メス45、糸掛け機構50等から構成されている。
【0024】
ボビン回転手段20は、巻取モータM1を駆動することにより、この回転駆動力を、モータ軸プーリ21、タイミングペルト22、図示省略の巻取プーリ及び巻取クラッチ板等を介して、ボビンケース10内のボビンに伝達して、ボビンを回転させるものである。
【0025】
下糸供給手段30は、下糸供給源からの下糸Lを内部に配した糸吸引器32及び糸供給ノズル36と、電磁弁の開動作により上記糸吸引器32内の下糸供給経路にエアーを供給するエアー源と、上記糸吸引器32を軸33を支点として回動させることにより、糸供給ノズル36を初期作業位置N0、下糸巻回位置N1、糸切り開始位置N2、糸切り終了位置N3に移動させる下糸供給回動モータM2と、を備えている。
【0026】
この下糸供給手段30によれば、予め糸供給ノズル36の先端から絡み付けに必要な長さの下糸Lを導出しつつ、上記下糸供給回動モータM2の駆動により上記糸供給ノズル36の先端36aをボビンケース開口部10a近傍の初期作業位置N0に位置させ、この時エアーを供給して糸供給ノズル36の先端36aから当該エアーを吹き出すことによって、導出糸をボビンケース開口部10aから内部に案内し、さらにこの時、上述した巻取モータM1の駆動により回転しているボビン15に上記エアーを吹き込んで、ボビン軸の周りに渦流を形成することにより、ボビンケース10内部に案内された上記下糸Lをボビン軸に絡み付け、その後所謂均一巻を行い得るように上記下糸供給回動モータM2を駆動して上記糸供給ノズル36の先端36aを下糸巻回位置N1に移動し、下糸巻回を行うようになっている。
また、糸掛けが完了しボビンケース10内部より延出する下糸Lを切断する糸切り処理時には、先ず、下糸供給回動モータM2の駆動により上記糸供給ノズル36の先端36aを糸切り開始位置N2に位置させ、この時糸供給ノズル36の先端36aから導出している下糸Lの弛みを巻取モータM1を微少駆動することで取り除き、その後、糸供給ノズル36の先端から糸切り用の切欠部40cまでの下糸Lの糸経路長を一定(例えば、100mm)に保持しながら、動メス付き糸捌き40の回動に応じて、下糸供給回動モータM2を駆動して上記糸供給ノズル36の先端36aを糸切り終了位置N3に微量ずつ間欠的に移動させることにより、下糸Lの張力をほぼ一定に保つようになっている。ここで、糸供給ノズル36は、同じく間欠的に微量ずつ移動する動メス付き糸捌き40と交互に移動する。
【0027】
動メス付き糸捌き40は、図4に示すように、ボビン軸を中心とする円弧上に湾曲した形状に形成され、糸掛け、糸切り、糸ガイドの各構成が一体的に形成された構成となっている。また、この動メス付き糸捌き40は、機枠に対して回転可能な状態で支持されていて、動メス付糸捌き回動モータ(図示省略)の駆動により下糸巻回位置Bで把持されているボビンケース10の周側面に沿って回動する。特に、後述の糸切り処理時には、前記糸供給ノズル36の動きと同期して、微動、停止を繰り返し、ボビンケース10の周りを間欠的に回動するようになっている。
【0028】
この動メス付き糸捌き40は、その先端側(図4(a)で左側)に、下糸供給時に下糸Lをガイドする下糸ガイド用の切欠部40aが、その隣の中腹部に、下糸供給後に糸供給ノズル36とボビン15に渡る下糸Lを捌いてボビンケース10の開口部10aからスリット10b(図5)まで導くU字状に形成された糸捌き用の切欠部40bが、後端側(図4(a)で右側)に、V字状に形成された糸切り用の切欠部40cと、この切欠部40cの頂点から周面に沿う延長線上に切断用の目玉(切断部)40dとが設けられている。この糸切り用の切欠部40cと糸捌き用の切欠部40bとは、動メス付き糸捌き40の左右方向(図4(a)で上下方向)に位置がずらされて形成されており(上記糸切り用の切欠部40cが糸捌き用の切欠部40bに対してボビンケース10の反開放端縁側にずらされて形成されている。)、糸捌き用の切欠部40bに下糸Lを掛け、該下糸Lが動メス付き糸捌き40の先端から後端に架けて渡った場合に、その後端側において該下糸Lが切断用のメス部40dに触れないようになっている。
【0029】
この動メス付き糸捌き40は、糸捌き用の切欠部40bからその後端(図4(a)で右端)に架けて所定の幅長Hを有しており、糸捌き処理の際に、糸捌き用の切欠部40bに掛けられた下糸Lが先端側から後端側に渡されて、この後端部で下糸Lが保持されるようになっている。この保持により、糸供給ノズル36側の下糸Lの軌道がボビンケース10から離隔されるようになっている。
【0030】
糸掛け機構50は、動メス付糸捌き40により、ボビンケース10の周側面に既設されたスリット10bまで下糸Lが導かれた後、この下糸Lを引っ掛けて誘導し、下糸Lを下糸張力調整バネ11(図5)とボビンケース10周側面との間に通して糸導出部10d(図5)まで導くものであり、例えば、図2に示すように、下糸自動供給装置100の基枠等に固定されたベース48、このベース48に支点48aを中心に回動可能(図2で前後方向)に取り付けられているワイパー47、並びに、ワイパー47を回動駆動させる駆動手段等から構成されている。ワイパー47は、糸供給ノズル36の先端からボビンケース10に導出された下糸Lを、後述の糸捌き処理中に保持する一方、この糸捌き処理後に下糸Lを引っ掛けて糸掛けを行うようになっている。
【0031】
次に、上記構成の下糸自動供給装置100により行われる下糸自動供給処理について説明する。
【0032】
先ず、縫製中に下糸が消費されてミシン釜K内のボビン15の下糸が所定量より少なくなりミシン側の糸切りがなされると、下糸の自動供給処理が開始され、ミシンの駆動が一時的に停止される。下糸の自動供給処理が開始されると、回動アーム3の回動および支軸3aに沿った直動、並びに、把持手段2の把持動作により、釜K内のボビンケース10が把持手段2に把持されて、釜K内から取り出され、残糸除去位置Aに移動される。
次いで、ダミー位置Cのボビンケース10(予め下糸が巻き付けられた状態にある)が釜K内に装着され、下糸が補充されたことが作業者に報知されミシンの駆動停止が解除される。作業者は、この報知により再び縫製作業を続行する。
【0033】
ボビンケース10が釜K中に装着されると、次いで、下糸の消費されたボビン15およびボビンケース10から残糸を除去する残糸除去処理が開始される。残糸除去処理が開始されると、残糸除去装置が作動し、例えば、エアー吸引並びにローラによる挟み付けおよび回転により、ボビン15中の残糸が全て抜き取られる。残糸除去処理が完了すると、回動アーム3の回動及び支軸3aに沿った直動、並びに、把持手段2の把持動作により、残糸除去位置Aのボビンケース10が把持手段2に把持されて、残糸除去位置Aから取り出され巻回処理位置Bに移され、下糸巻回処理が開始される。
【0034】
下糸巻回処理が開始されると、下糸供給手段30の糸供給ノズル36が初期作業位置N0に移されボビン15内にエアー出力すると共に、巻取りモータM1が駆動してボビン15を回転させ、下糸Lをボビン軸に絡み付かせる。この絡み付きにより下糸Lが送られて糸供給検出手段(図示省略)に検出されると、この検出に基づき下糸供給回動モータM2が駆動されて糸供給ノズル36が下糸巻回位置N1に移される。
【0035】
その後、動メス付糸捌き40が図2の反時計方向に回動して、下糸ガイド用の切欠部40aに下糸Lを掛け、該下糸Lをガイドしながら、ボビン15に下糸Lを巻き付けていく。所定量の下糸Lがボビン15に巻回されると、巻取モータM1の駆動が停止されると共に、動メス付糸捌き40が図2の時計方向に回動して、一旦、下糸Lから離され、その後、ボビンケース開口部10aから延出された下糸Lをボビンケース10周側面に既設されたスリット10bまで捌いて導く、糸捌き処理が開始される。
【0036】
糸捌き処理が開始されると、先ず、動メス付糸捌き40が図2の反時計方向に回動して、糸捌き用の切欠部40bに下糸Lを掛け、該下糸Lを掛けた状態で、動メス付糸捌き40が図2の反時計方向に回動すると共に、回動アーム3の直動によりボビンケース10が図2の前後方向(図2に対して垂直方向)に移動することによって、ボビンケース開口部10aから延出された下糸Lが、ボビンケース開放端10gとボビンフランジ15Aとの間を通されて、ボビンケース10のスリット10bまで導かれる。その後、動メス付糸捌き40が初期位置に戻されて、糸捌き処理が完了となり、続いて、糸掛け処理が開始される。
【0037】
糸掛け処理が開始されると、ワイパー47が支点48aを中心に回動駆動されて、その先端部に引っ掛けた下糸Lがボビンケース10周側面に沿って横方に誘導される。そして、この誘導により、スリット10bを経由して下糸張力調整バネ11の下に通された下糸Lが糸導出部10dまで導かれる。その後、ワイパー47が元の位置に戻されて、糸掛け処理が完了となり、続いて、糸切り処理が開始される。
【0038】
糸切り処理が開始されると、先ず、下糸供給回動モータM2の駆動により、糸供給ノズル36が、図3の反時計方向に回動されて、下糸巻回位置N1から糸切り開始位置N2へと移動する。糸供給ノズル36が停止したら、巻取モータM1が微少駆動して、糸供給ノズル36が移動したことにより生じた糸の弛みを取り除く。
その後、動メス付糸捌き回動モータ(図示省略)の駆動により、下糸巻回位置Bで把持されているボビンケース10の周側面に沿って、動メス付糸捌き40が図3の時計方向に回動されて、ボビンケース10の糸導出部10dからワイパー47に渡された下糸Lを、糸切り用の切欠部40cで捕捉する位置(糸切り用の切欠部40cの先端から切欠部40cの底部までの4/5程の位置)まで移動する。
【0039】
次いで、糸供給ノズル36が、糸切り開始位置N2から糸切り終了位置N3へと、微動して停止するという動作を繰り返して間欠的に移動していくと共に、動メス付糸捌き40が、前記糸切り用の切欠部40cで下糸Lを捕捉した位置から、糸切り用の切欠部40cが固定メス45と重なる位置へと、糸供給ノズル36と同期して、同じく間欠的に移動していく。
ここで、糸供給ノズル36及び動メス付糸捌き40は、一方が移動中に、もう一方が停止することによって、交互に微量宛移動していく。
また、糸供給ノズル36の一回の移動量は、動メス付糸捌き40が一回移動することによって生じる糸経路長(糸供給ノズル36の先端36aからボビンケース10の糸導出部10d(下糸張力調整バネ11)までの下糸Lの経路長)の変化量とほぼ同一となるように設定されている。
即ち、動メス付糸捌き40と糸供給ノズル36が、前記糸経路長をほぼ一定(例えば、100mm)に保ちながら交互に微量ずつ移動していくことによって、下糸Lの張力がほぼ一定に保たれて、動メス付糸捌き40の糸切り用の切欠部40cから下糸Lが外れたり、下糸Lが糸切り用の切欠部40cにしごかれた状態となって途中で切れたりすることがないようになっている。
【0040】
こうして、糸供給ノズル36が糸切り終了位置N3に到達したら、動メス付糸捌き回動モータ(図示省略)の駆動により、動メス付糸捌き40が図3の時計方向に回動されて、該動メス付糸捌き40が固定メス45と重なることで、糸切り用の切欠部40cに保持された下糸Lが固定メス45と目玉40dとの間に挟み込まれ、下糸Lが所定の箇所(例えば、糸導出部10dから導出する糸の長さが40〜45mmとなる位置)で切断される。そして、下糸Lが切断されたら、糸切断確認処理が行われて、以上の下糸自動供給処理が完了される。
【0041】
なお、糸供給ノズル36の糸切り終了位置N3は、糸供給ノズル36の先端36aから下糸Lの切断位置までの長さに応じて設定され、また、糸切り開始位置N2は、糸切り終了位置N3から所定量(動メス付糸捌き40が下糸Lを捕捉してから切断するまでに移動する量に対応して、前記糸経路長を一定に保持しつつ、糸供給ノズル36が移動する量)戻した位置に設定されている。
【0042】
図6には、この実施の形態の下糸巻回装置において行われる糸切り処理のフローチャートを示す。
この糸切り処理は、前述したように、糸掛け処理に続いて行われる。
【0043】
この糸切り処理が開始されると、先ず、ステップS1において、下糸供給回動モータM2の駆動により、下糸巻回位置N1にある糸供給ノズル36を図3の反時計方向に回動させ、糸切り開始位置N2に到達したところで回動を停止して(ステップS2)、ステップS3へと移行する。
ステップS3では、巻取モータM1を微少駆動して、ステップS1における糸供給ノズル36の移動に伴い生じた糸の弛みを取り除いてから、ステップS4へと移行する。
ステップS4では、動メス付糸捌き回動モータ(図示省略)の駆動により、下糸巻回位置Bで把持されているボビンケース10の周側面に沿って動メス付糸捌き40を回動させ、ボビンケース10の糸導出部10dから導出してワイパー47を介し糸供給ノズル36の先端36aへと連なる下糸Lを、糸切り用の切欠部40cで捕捉可能な位置に到達したところで回動を停止して(ステップS5)、ステップS6へと移行する。
【0044】
ステップS6では、糸供給ノズル36を図3の反時計方向に回動させて、所定量(微量)進んだところで回動を停止して(ステップS7)、ステップS8へと移行する。
ステップS8では、動メス付糸捌き40を図3の時計方向に回動させて、所定量(微量)進んだところで回動を停止して(ステップS9)、ステップS10へと移行する。
ここで、糸供給ノズル36の回動量は、糸供給ノズル36の先端36aから糸導出部10d(下糸張力調整バネ11)までの下糸Lの糸経路長を一定(例えば、100mm)に保持すべく、動メス付糸捌き40の回動量に応じて設定される。
【0045】
ステップS10では、動メス付糸捌き40の移動回数、又は糸供給ノズル36の移動回数が設定値に達したか否かを判定して、移動回数が設定値に達する場合には、ステップS11へと移行し、一方、移動回数が設定値に達しない場合には、ステップS6へと戻る。
即ち、ステップS10では、糸切り位置に動メス付き糸捌き40が到達したか否か(或いは糸供給ノズル36が糸切り終了位置N3に到達したか否か)を判定している。
【0046】
ステップS11では、動メス付糸捌き40を図3の時計方向に回動させて、所定量進んだところで回動を停止して(ステップS12)、ステップS13へと移行する。
上記ステップS11では、動メス付糸捌き40を回動させて該動メス付糸捌き40を固定メス45に重なり合わせることで、糸切り用の切欠部40cで保持している下糸Lを固定メス45と目玉40dとの間に挟み込んで、下糸Lを所定の箇所で切断している。
ステップS13では、下糸Lが切断されたか否かを確認する糸切断確認処理を行い、該糸切断確認処理が完了したら、以上の糸切り処理を終了する。
【0047】
以上のように、この実施の形態の下糸巻回装置によれば、糸掛けが完了しボビンケース10より延出する下糸Lを切断する糸切り処理に際して、動メス付糸捌き40及び糸供給ノズル36が回動と停止を繰り返しながら間欠的に動作すると共に、何れか一方が停止している間にもう一方が回動することによって両者が交互に動作するため、動メス付糸捌き40の回動に伴い生じる下糸Lの前記糸経路長の変化を、その直後の糸供給ノズル36の回動によって相殺することにより、前記糸経路長をほぼ一定に保つことができる。
即ち、糸切り処理に際して、下糸Lの糸経路長をほぼ一定に保持しつつ、動メス付糸捌き40及び糸供給ノズル36が動作することにより、ボビンケース10の糸導出部10dから延出して糸供給ノズル36の先端36aへと連なる下糸Lの張力をほぼ一定に保つことができる。
従って、糸切り処理の途中、例えば、動メス付糸捌き40が回動して下糸Lをすくっている最中に、糸切れが発生したり、保持している下糸Lが糸切り用の切欠部40cより外れたりすることが低減される。
【0048】
[第2の実施の形態]
この実施の形態では、糸掛けが完了しボビンケース10より延出する下糸Lを切断する糸切り処理に際して、動メス付糸捌き40及び糸供給ノズル36が微量ずつ間欠的に、かつ両者が同時に移動するようになっている。
この第2の実施の形態特有の部分以外は、上記第1の実施の形態におけると同様である。
この第2の実施の形態において、前述の第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0049】
この実施の形態では、動メス付糸捌き40が、糸切り処理に際して、糸切り用の切欠部40cで下糸Lを捕捉可能な位置から、糸切り位置(糸切り用の切欠部40cが固定メス45と重なる位置)へと、微動して停止するという動作を繰り返して間欠的に移動していくと同時に、糸供給ノズル36が、糸切り開始位置N2から糸切り終了位置N3へと、同じく間欠的に移動していくようになっている。
また、糸供給ノズル36の一回の移動量は、前述の第1の実施の形態と同様、動メス付糸捌き40が一回移動することによって生じる糸経路長(糸供給ノズル36の先端36aからボビンケース10の導出部10d(下糸張力調整バネ11)までの下糸Lの経路長)の変化量とほぼ同一となるように設定されている。
即ち、動メス付糸捌き40と糸供給ノズル36が、前記糸経路長をほぼ一定(例えば、100mm)に保ちながら同時に微量ずつ移動していくことによって、下糸Lの張力がほぼ一定に保たれて、動メス付糸捌き40の糸切り用の切欠部40cから下糸Lが外れたり、下糸Lが糸切り用の切欠部40cでしごかれた状態となって途中で切れたりすることがないようになっている。
【0050】
図7には、この実施の形態の下糸巻回装置において行われる糸切り処理のフローチャートを示す。
この糸切り処理は、前述したように、糸掛け処理に続いて行われる。
【0051】
この糸切り処理が開始されると、先ず、ステップS101において、下糸供給回動モータM2の駆動により、下糸巻回位置N1にある糸供給ノズル36を図3の反時計方向に回動させ、糸切り開始位置N2に到達したところで回動を停止して(ステップS102)、ステップS103へと移行する。
ステップS103では、巻取モータM1を微少駆動して、ステップS101における糸供給ノズル36の移動に伴い生じた糸の弛みを取り除いてから、ステップS104へと移行する。
ステップS104では、動メス付糸捌き回動モータ(図示省略)の駆動により、ボビンケース10の周側面に沿って動メス付糸捌き40を回動させ、ボビンケース10の糸導出部10dから導出して糸供給ノズル36の先端36aへと連なる下糸Lを、糸切り用の切欠部40cで捕捉可能な位置に到達したところで回動を停止して(ステップS105)、ステップS106へと移行する。
【0052】
ステップS106では、糸供給ノズル36を図3の反時計方向に回動させると同時に、動メス付糸捌き40を図3の時計方向に回動させて、それぞれ所定量(微量)進んだところで回動を停止して(ステップS107)、ステップS108へと移行する。
ここで、糸供給ノズル36の回動量は、糸供給ノズル36の先端から糸導出部10d(下糸張力調整バネ11)まで下糸Lの糸経路長を一定(例えば、100mm)に保持すべく、動メス付糸捌き40の回動量に応じて設定される。
【0053】
ステップS108では、動メス付糸捌き40の移動回数、又は糸供給ノズル36の移動回数が設定値に達したか否かを判定して、移動回数が設定値に達する場合には、ステップS109へと移行し、一方、移動回数が設定値に達しない場合には、ステップS106へと戻る。
即ち、ステップS108では、糸切り位置に動メス付き糸捌き40が到達したか否か(或いは糸供給ノズル36が糸切り終了位置N3に到達したか否か)を判定している。
【0054】
ステップS109では、動メス付糸捌き40を図3の時計方向に回動させて、所定量進んだところで回動を停止して(ステップS110)、ステップS111へと移行する。
上記ステップS109では、動メス付糸捌き40を回動させて該動メス付糸捌き40を固定メス45に重なり合わせることで、糸切り用の切欠部40cで保持している下糸Lを固定メス45と目玉40dとの間に挟み込んで、下糸Lを所定の箇所で切断している。
ステップS111では、下糸Lが切断されたか否かを確認する糸切断確認処理を行い、該糸切断確認処理が完了したら、以上の糸切り処理を終了する。
【0055】
以上のように、この実施の形態の下糸巻回装置によれば、動メス付糸捌き40及び糸供給ノズル36が回動と停止を繰り返しながら間欠的に動作すると共に、何れか一方が回動又は停止している間にもう一方も同時に回動又は停止するようにしたため、動メス付糸捌き40の一回の回動に伴い生じる下糸の前記糸経路長の変化を想定して、糸供給ノズル36の一回の動作による回動量を調整すれば、前記第1の実施の形態と同様に、動メス付糸捌き40が回動している状態においても下糸Lの前記糸経路長を変化させずに、前記糸経路長をほぼ一定に保つことができる。
【0056】
[第3の実施の形態]
この実施の形態では、糸掛けが完了しボビンケース10より延出する下糸Lを切断する糸切り処理に際して、動メス付糸捌き40及び糸供給ノズル36が連続的に、かつ同時に移動するようになっている。
この第3の実施の形態特有の部分以外は、上記第1の実施の形態におけると同様である。
この第3の実施の形態において、前述の第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0057】
この実施の形態では、動メス付糸捌き40が、糸切り処理に際して、糸切り用の切欠部40cで下糸Lを捕捉可能な位置から、糸切り位置(糸切り用の切欠部40cが固定メス45と重なる位置)へと、所定の速度で連続的に移動していくと同時に、糸供給ノズル36が、糸切り開始位置N2から糸切り終了位置N3へと、所定の速度で、同じく連続的に移動していくようになっている。
また、糸供給ノズル36の移動速度は、糸経路長(糸供給ノズル36の先端36aからボビンケース10の導出部10d(下糸張力調整バネ11)までの下糸Lの経路長)を一定に保持すべく、動メス付糸捌き40の移動速度に基づいて設定されている。
即ち、動メス付糸捌き40と糸供給ノズル36が、前記糸経路長をほぼ一定(例えば、100mm)に保ちながら同時にかつ連続的に移動していくことによって、下糸Lの張力がほぼ一定に保たれて、動メス付糸捌き40の糸切り用の切欠部40cから下糸Lが外れたり、下糸Lが糸切り用の切欠部40cにしごかれて途中で切れたりすることがないようになっている。
【0058】
図8には、この実施の形態の下糸巻回装置において行われる糸切り処理のフローチャートを示す。
この糸切り処理は、前述したように、糸掛け処理に続いて行われる。
【0059】
この糸切り処理が開始されると、先ず、ステップS201において、下糸供給回動モータM2の駆動により、下糸巻回位置N1にある糸供給ノズル36を図3の反時計方向に回動させ、糸切り開始位置N2に到達したところで回動を停止して(ステップS202)、ステップS203へと移行する。
ステップS203では、巻取モータM1を微少駆動して、ステップS201における糸供給ノズル36の移動に伴い生じた糸の弛みを取り除いてから、ステップS204へと移行する。
ステップS204では、動メス付糸捌き回動モータ(図示省略)の駆動により、動メス付糸捌き40を図3の時計方向に回動させ、ボビンケース10の糸導出部10dから導出して糸供給ノズル36の先端36aへと連なる下糸Lを、糸切り用の切欠部40cで捕捉可能な位置に到達したところで回動を停止して(ステップS205)、ステップS206へと移行する。
【0060】
ステップS206では、糸供給ノズル36を図3の反時計方向に連続的に回動させると同時に、動メス付糸捌き40を図3の時計方向に連続的に回動させて、動メス付き糸捌き40が糸切り位置に到達したところ(糸供給ノズル36が糸切り終了位置N3に到達したところ)で、それぞれの回動を停止して(ステップS207)、ステップS208へと移行する。
ここで、糸供給ノズル36の回動速度は、糸供給ノズル36の先端36aから糸導出部10d(下糸張力調整バネ11)までの糸経路長を一定(例えば、100mm)に保持すべく、動メス付糸捌き40の回動速度に応じて設定される。
【0061】
ステップS208では、動メス付糸捌き40を図3の時計方向に回動させて、所定量進んだところで回動を停止して(ステップS209)、ステップS210へと移行する。
上記ステップS208では、動メス付糸捌き40を回動させて該動メス付糸捌き40を固定メス45に重なり合わせることで、糸切り用の切欠部40cで保持している下糸Lを固定メス45と目玉40dとの間に挟み込んで、下糸Lを所定の箇所で切断している。
ステップS210では、下糸Lが切断されたか否かを確認する糸切断確認処理を行い、該糸切断確認処理が完了したら、以上の糸切り処理を終了する。
【0062】
以上のように、この実施の形態の下糸巻回装置によれば、動メス付糸捌き40及び糸供給ノズル36が、同時に且つ連続的に動作するようにしたため、動メス付糸捌き40の移動速度に応じて、糸供給ノズル36の移動速度を調整すれば、前記第1及び第2の実施の形態と同様に、動メス付糸捌き40が回動した状態においても下糸Lの前記糸経路長を変化させずに、前記糸経路長をほぼ一定に保つことができる。
【0063】
なお、本発明は、以上の各実施の形態の下糸巻回装置に限られるものでなく、ボビンケース10の糸導出部10dから延出する下糸Lを切断する際に、前記糸経路長をほぼ一定に保持しつつ、動メス付糸捌き40の動作に対応して糸供給ノズル36を動作させることが可能であれば、その他の下糸巻回装置としてもよい。
また、下糸巻回装置の下糸供給手段および動メスの各構成は、この実施の形態で示したものは一例であり、本発明において特に限定されるものではない。
その他、具体的に示した細部構成、方法等は、発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0064】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、ボビンケースの糸導出部より延出する下糸の切断に際して、動メスの動作に対応して、糸供給ノズルが動作するため、動メスの動作に伴い前記下糸の張力が増加するのを、糸供給ノズルが動作することによって抑えることができる。従って、糸切り処理の途中、例えば、動メスが回動して下糸をすくっている際に、糸切れが発生したり、保持している下糸が外れたりすることが低減される。
また、ボビンケースの糸導出部から糸供給ノズルの先端までの下糸の糸経路長を、ほぼ一定に保持しつつ、糸供給ノズルが回動するため、前記下糸の張力をほぼ一定に保つことができる。従って、糸切り処理の途中、例えば、動メスが回動して下糸をすくっている際に、糸切れが発生したり、保持している下糸が外れたりすることをさらに低減できる。
【0065】
請求項2記載の発明によれば、動メス及び糸供給ノズルが回動と停止を繰り返しながら間欠的に動作すると共に、何れか一方が停止している間にもう一方が回動することによって両者が交互に動作するようにしたため、動メスの回動に伴い生じる下糸の前記糸経路長の変化を、その直後の糸供給ノズルの回動によって相殺することにより、前記糸経路長をほぼ一定に保つことができる。
【0066】
請求項3記載の発明によれば、動メス及び糸供給ノズルが回動と停止を繰り返しながら間欠的に動作すると共に、何れか一方が回動又は停止している間に、もう一方も同時に回動又は停止するようにしたため、動メスの一回の回動動作に伴い生じる下糸の前記糸経路長の変化を想定して、糸供給ノズルの一回の動作による回動量を調整すれば、動メスが動作している状態においても下糸の前記糸経路長を変化させずに、前記糸経路長をほぼ一定に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る下糸巻回装置を備え付けた下糸自動供給装置の正面図である。
【図2】下糸巻回時における下糸巻回装置を示す正面図である。
【図3】糸切り時における下糸巻回装置を示す正面図である。
【図4】下糸巻回装置に備わる動メス付き糸捌きを示すもので、(a)はその平面図、(b)は側面図である。
【図5】下糸巻回装置で扱うボビンケース及びボビンの概要を示すもので、(a)はその斜視図、(b)はボビンケース周側面における要部の平面図である。
【図6】第1の実施の形態の下糸巻回装置において行われる糸切り処理のフローチャートである。
【図7】第2の実施の形態の下糸巻回装置において行われる糸切り処理のフローチャートである。
【図8】第3の実施の形態の下糸巻回装置において行われる糸切り処理のフローチャートである。
【図9】従来の下糸巻回装置において行われる糸切り処理のフローチャートである。
【符号の説明】
10 ボビンケース
10d 糸導出部
11 下糸張力調整バネ
15 ボビン
30 下糸供給手段
32 糸吸引機
36 糸供給ノズル
40 動メス付糸捌き(動メス)
40a 糸ガイド用の切欠部
40b 糸捌き用の切欠部
40c 糸切り用の切欠部
40d 目玉
45 固定メス

Claims (3)

  1. 回動自在に保持され、下糸供給源からの下糸を導出すると共に該下糸をボビンケース内のボビンに供給する糸供給ノズルと、
    前記ボビンケースの周側面に沿って回動自在に保持され、前記ボビンに下糸が供給された状態において、回動することによって、前記ボビンケースの糸導出部から延出する下糸をすくい上げ、該下糸を固定メスとの間に挟み込んで切断する動メスと、
    を備えた下糸巻回装置において、
    前記ボビンケースの前記糸導出部から延出する下糸の糸切りに際して、
    前記ボビンケースの前記糸導出部から前記糸供給ノズルの先端までの下糸の糸経路長をほぼ一定に保持しつつ、前記動メスと前記糸供給ノズルが回動と停止を繰り返しながら、間欠的に動作することを特徴とする下糸巻回装置。
  2. 前記ボビンケースの前記糸導出部から延出する下糸の糸切りに際して、
    前記動メス及び前記糸供給ノズルは、回動と停止を繰り返しながら、間欠的に動作すると共に、何れか一方が停止している間にもう一方が回動することによって、両者が交互に動作することを特徴とする請求項1に記載の下糸巻回装置。
  3. 前記ボビンケースの前記糸導出部から延出する下糸の糸切りに際して、
    前記動メス及び前記糸供給ノズルは、回動と停止を繰り返しながら、間欠的に動作すると共に、何れか一方が回動又は停止している間に、もう一方も同時に回動又は停止することを特徴とする請求項1に記載の下糸巻回装置。
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