JP2001224881A - ボビン交換装置および下糸自動供給装置 - Google Patents

ボビン交換装置および下糸自動供給装置

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JP2001224881A
JP2001224881A JP2000041843A JP2000041843A JP2001224881A JP 2001224881 A JP2001224881 A JP 2001224881A JP 2000041843 A JP2000041843 A JP 2000041843A JP 2000041843 A JP2000041843 A JP 2000041843A JP 2001224881 A JP2001224881 A JP 2001224881A
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bobbin case
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボビンケースを釜、残糸除去位置、ダミー位
置等に対して確実に装着でき、ボビン交換作業の信頼性
の向上を図る。 【解決手段】 外力により開き自己復帰力により閉じる
レバー11を備え、かつ、レバー11が開いた状態でボ
ビンと一体に係合可能であり、レバー11が閉じた状態
で下糸自動供給装置100の釜52、ダミー位置33、
残糸除去位置34に対して係合可能であるボビンケース
10を搬送しながら交換するもので、レバー11を開く
ネイル6を有し、ネイル6によってレバー11を開いた
状態でボビンケース10を搬送し、釜52等に取り付け
た後、ネイル6をレバー11から離すチャック1を備え
るボビン交換装置20において、ネイル6がレバー11
から離れた後にレバー11の復帰を援助するようにCP
U71の制御の下で、チャック1が取り付けられた回動
アーム23を微少運動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ボビン交換装置
および該ボビン交換装置を備える下糸自動供給装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から下糸をボビンに自動的に供給す
る下糸自動供給装置が知られている。該下糸自動供給装
置には、残り少なくなったボビンの下糸を除去する残糸
除去装置や、残糸除去装置によって下糸が除去されたボ
ビンに下糸を巻き付ける下糸巻回装置が設けられてい
る。さらに、下糸自動供給装置には、ミシンの釜から下
糸の残量が少なくなったボビンを取り外したり、逆に下
糸が巻き付けられたボビンを釜に装着するボビン交換装
置が設けられている。
【0003】このようなボビン交換装置には、ボビンを
ボビンケースごと把持する把持手段が設けられている。
図9には把持手段の一例として従来のチャックを示し
た。図9のチャック1は、図示しないアームに固定され
て駆動されるようになっている。チャック1は、ボビン
ケース10のレバー11の幅とほぼ同じ間隔をもって平
行に配置されている2枚のプレート2,3と、プレート
2,3間に設けられたブロック7に取り付けられた板ば
ね8と、ネイル軸4の回りを回動可能なネイル6を有す
る。ネイル6は、その後端部6aがシリンダ5によって
駆動されるピストンロッド5aに当接しており、ピスト
ンロッド5aが突出すると、ネイル6の先端がプレート
2,3間に入り込む方向に回動するようになっている。
【0004】そして、ネイル6がプレート2,3の間に
入り込むように回動するときに、ボビンケース10のレ
バー11を開放していき、最終的には図9(b)の一点
鎖線に示すように、板ばね8の先端がレバー11に形成
された開口であるレバー窓11aに掛かり、ネイル6と
板ばね8との間でレバー11が挟持される。このように
レバー11が開放されているときボビンケース10と内
部のボビン(図示せず)は係合し、ボビンケース10と
ボビンは一体としてチャック1によって把持されて搬送
され、ミシンの釜に装着されたり、あるいは釜から外さ
れる。また、ミシンの釜だけでなく、残糸除去装置、下
糸が巻き付けられたボビンを仮置きするダミー位置に対
しても、同様に装着され、あるいは取り外される。
【0005】釜等にボビンケースを装着するとき、ボビ
ンケース10を把持したチャック1が装着箇所に向かっ
て前進し、ボビンケース10を釜等の軸にはめ込む。次
いで、前記ネイル6が、元に戻るように回動し図9
(b)に示すように実線で示す位置に移動すると、レバ
ー11は図示しないばねの復元力により破線および実線
で示す位置へと自然に閉まる。レバー11が閉じられる
と釜等の軸とボビンケースが係合し、ボビンケース10
はボビンごと釜等に装着される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ボビン交換
装置においては、チャック1、ボビンケース10、およ
び周囲の各部材の動作時の累積誤差や製造時の組立誤差
等があり、常に全く同じ状態でボビンケースを釜等の軸
に対して装着させることはできない。たとえば、チャッ
ク1がボビンケース10をチャックする姿勢が微妙にず
れていたり、チャックの進行方向が釜等の軸方向に対し
てわずかにずれたり、といったことが生じることがあ
る。特に、前記下糸巻回装置においては、チャック1が
ボビンケース10を把持したまま糸巻き等の作業が行わ
れ、ボビンケース10やチャック1に対して糸を介して
外力が加わることから、ボビンケース10のチャック1
に対する姿勢が変わることがある。
【0007】このようにボビンケースの向き等がわずか
にずれていると、前述の装着時にきちんと装着されない
ことがあるという問題があった。たとえば、釜等に装着
後に前記ネイル6を外しても、板ばね8が前記レバー窓
11aに引っかかりレバー11が自然に戻らず、きちん
と装着されないことがあった。ボビンケースが釜や残糸
除去位置、ダミー位置に完全に装着されないと、ボビン
ケースやボビンが落下したり、あるいはミシンの釜に中
途半端に装着されたボビンケースにミシン針が下降して
きてボビンケースやミシン針、さらには釜が破損するこ
ともあり、重大な損失につながることがあった。
【0008】本発明の課題は、下糸自動供給装置に設け
られるボビン交換装置において、ボビンケースを釜、残
糸除去位置、ダミー位置等に対して確実に装着でき、ボ
ビン交換作業の信頼性の向上を図ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、たとえば図1、図3、図
6に示すように、外力により開き自己復帰力により閉じ
る開閉レバー(レバー11)を備え、かつ、開閉レバー
が開いた状態でボビンと一体に係合可能であり、開閉レ
バーが閉じた状態で所定のボビンケース装着位置(釜5
2、ダミー位置33、残糸除去位置34)に対して係合
可能であるボビンケース(10)を搬送しながら交換す
るもので、進退可能な開放部材(ネイル6)を有し、開
放部材の進出によって開閉レバーと係合して開いた状態
でボビンケースを把持しながら搬送し、前記ボビンケー
ス装着位置に取り付けた後、開放部材の後退によって開
閉レバーとの係合を解除する把持手段(チャック1)を
備えるボビン交換装置において、開放部材が後退する際
に開閉レバーの復帰を援助する復帰援助手段を備えるこ
とを特徴とする
【0010】請求項1に記載の発明によれば、開放部材
が後退する際に開閉レバーが自己復帰力により閉じるこ
とができない場合、たとえば、把持手段によるボビンケ
ースの把持姿勢が正常な状態よりわずかにずれ、開放部
材が離れた後も把持手段のいずれかの部分が開閉レバー
に引っかかってしまい自己復帰力を妨げるような状況に
なってしまったとしても、復帰援助手段によってボビン
ケースの開閉レバーの復帰が援助される。したがって、
最終的には開閉レバーは閉じられ、ボビンケースはボビ
ン装着位置に係合した状態で取り付けられるので、確実
に装着される。
【0011】ここで、復帰援助手段としては、開閉レバ
ーが閉じるように力を加えるものであってもよいし、ボ
ビンケース全体を揺り動かす等の力を加え間接的に開閉
レバーの復帰を促すものであってもよい。また、開閉レ
バーやボビンケースに力を加えるものは、接触して力を
加えるものでもよいし、エアーなどの非接触により力を
加えるものでもよい。また、「開放部材が後退する際
に」であるから、復帰援助手段による復帰援助は、開放
部材の戻りと同時に行われてもよいし、開放部材が後退
し元の位置に戻った後であってもよい。
【0012】あるいは請求項1に記載のボビン交換装置
において、復帰援助手段は、請求項2に記載の発明のよ
うに、開放部材が開閉レバーから離れた後に、把持手段
が微少運動するよう制御する制御手段(CPU71)で
あってもよい。請求項2に記載の発明によれば、制御手
段によって、開放部材が開閉レバーから離れた後に把持
手段を微少運動、つまりわずかに動作させることから、
位置ずれなどにより開閉レバーに何か引っかかっていた
としても、そのずれが解消され開閉レバーは自己復帰力
により閉まりやすくなる。
【0013】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、ボビンケース装着位置に対して把持手
段が直線的に接離するように把持手段を駆動する直動手
段(30)と、直動手段による駆動方向にほぼ直交する
面内において、把持手段を回動駆動する回動手段(2
1)とを備え、直動手段と回動手段は制御手段により制
御され、把持手段の微少運動は、直動手段に駆動される
ことによる直動と回動手段に駆動されることによる回動
の少なくともいずれかを含むことを特徴とする。請求項
3に記載の発明によれば、請求項2に記載の微少運動
を、制御手段の制御の下、直動手段および回動手段によ
り具体的に実現できる。請求項3において「少なくとも
いずれかを含む」であるから、回動あるいは直動だけで
もよいし、回動および直動を組み合わせてもよい。さら
に、請求項4に記載の発明のように、請求項2または3
記載のボビン交換装置において、微少運動が、所定の方
向への運動と、この所定の方向とは逆の方向への運動を
含むものであってもよい。つまり、回動であれば時計方
向と反時計方向、直動であれば前進と後退といった逆の
動作を組み合わせると、ボビンケースから把持手段にか
けてのちょっとしたずれ等が解消されやすくなり有効で
ある。
【0014】請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の
いずれか記載のボビン交換装置が設けられていることを
特徴とする下糸自動供給装置である。請求項5に記載の
発明によれば、請求項1〜4のボビン交換装置が設けら
れていることから、ボビンケースが確実に装着され、ボ
ビンやボビンケースが落下したり、ボビンケースとミシ
ン針との干渉による釜やミシン針等の破損を防ぐことが
できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1および図2に示す下糸
自動供給装置100は、針50を有するミシンのミシン
ベッド51の下に設けられている。ミシンベッド51に
は、ミシン針50の運動軌跡上に釜52が設けられ、該
釜52の中釜53(図5)にはボビンケースを保持する
ための保持軸54が設けられている。下糸自動供給装置
100には、ボビン交換装置20の他に、従来通り下糸
巻回装置や残糸除去装置等が設けられているが周知の技
術であるので本実施の形態では説明を省略する。また、
本実施の形態では、ボビン交換装置20によって搬送さ
れるボビンケースとして、従来と同じ図3のボビンケー
ス10を例に挙げる。
【0016】ボビン交換装置20は、回動手段21によ
り支軸22と共に回動可能であり、かつ直動手段30に
よりスプライン軸からなる支軸22の軸方向に沿って直
動可能に構成された回動アーム23を備える。回動手段
21は、モータ24と、このモータ24によって回動さ
れるベルト25と、ベルト25が掛けられ、かつスプラ
イン軸からなる支軸22に固定されたプーリ26とを備
え、モータ24の作動により支軸22が回転するように
なっている。回動アーム23は、スプラインナット27
aに固定されている。このスプラインナット27aは、
支軸22に対して、その軸方向に摺動可能でかつ支軸2
2とともに回転する。したがって、支軸22とともに回
動アーム23も同じ方向(図1のA方向またはB方向)
に回転するようになっている。
【0017】また、直動手段30は、モータ31と、こ
のモータ31によって回転駆動されるベルト32を備え
ている。ベルト32は、搬送リング27に取付固定部材
(図示せず)により固定されている。搬送リング27
は、支軸22に沿って直動可能でかつ支軸22の回転に
追従しないように設けられており、この搬送リング27
にスプラインナット27aが支軸22を中心に回転可能
な状態で接続されている。したがって、回動アーム23
は、モータ31がベルト32を回転駆動すると、搬送リ
ング27を介して支軸22の軸方向(図2のC方向また
はD方向)に移動、すなわち直動するようになってい
る。回動アーム23には、ボビンケース10を把持する
把持手段として図9で示したチャック1が設けられ、該
チャック1も回動アーム23と共に回動あるいは直動す
るようになっている。
【0018】チャック1の回動軌跡上には、下糸のセッ
トされたボビンおよびボビンケース10を収容するダミ
ー位置33、残糸除去装置によりボビンの下糸の残りを
除去するための残糸除去位置34、ボビンに下糸を巻き
付ける下糸巻回位置35の各作業位置が設けられてい
る。ダミー位置33および残糸除去位置34には、釜5
2内の保持軸54と同じ形状を有する保持軸36,37
が設けられている。
【0019】ボビンケース10は、図3および図4に示
すように、一端(図4の下方端)が開口した有蓋円筒形
状であり、内部にボビンを嵌装するための軸15が設け
られ、軸15の内部には釜52内の保持軸54と嵌合す
るための嵌合孔15aが形成されている。さらに周壁1
2には下糸張力調整ばね13等が設けられている。
【0020】さらに、ボビンケース10には中釜53お
よびボビンとの脱着のためのラッチ14とレバー(開閉
レバー)11が設けられている。このボビンケース10
は釜52内にあっては、レバー11が閉じた状態であ
り、このときラッチ14に形成されたラッチ孔14a
が、中釜53の前記保持軸54の抜け止め部54aに係
合することにより中釜53と一体的に係合している。一
方、レバー11が図4の上方向に開くことにより、ラッ
チ14が同図の右方向へ移動して前記抜け止め部54a
との係合が外れ、かつ、ボビンに係合する結果、ボビン
ケース10はボビンと一体的に中釜53から離脱可能と
なる。また、レバー11には、後述するチャック1の板
ばね8によって係止される開口であるレバー窓11aが
形成されている。さらに、レバー11は図示しないばね
により閉じる方向に付勢され、外力により開けられ自己
復帰力により閉まるようになっている。なお、ダミー位
置33および残糸除去位置34の保持軸36、37に
は、保持軸54同様にボビンケース10と嵌合するため
の抜け止め部(図示せず)が形成され、ボビンケース1
0は釜52同様にこれら保持軸36,37に係合する。
【0021】本実施の形態におけるボビンごとボビンケ
ース10を搬送するチャックは、図9で示したチャック
1と同様であるので同図をもって説明する。すなわち、
チャック1は、ボビンケース10のレバー11の幅とほ
ぼ同じ幅をもって平行に配設されたプレート2,3と、
プレート2,3間のブロック7に取り付けられた板ばね
8と、ネイル軸4の回りを回動可能なネイル(開放部
材)6と、シリンダ5によって往復駆動されるピストン
ロッド5aとを有する。
【0022】チャック1は、ネイル6が進出してプレー
ト2、3間に入り込んでボビンケース10のレバー11
に係合してこれを開き、板ばね8がレバー窓11aに入
り込んで係止した状態でボビンケース10を把持し搬送
する。その把持した状態からボビンケース10を保持軸
54、36、37に装着する際には、ボビンケース10
の軸15の嵌合孔15aを各保持軸に嵌合させたところ
で、ネイル6をプレート2、3から後退させる。ネイル
6が後退すると、前述のばねの付勢力によりレバー11
は自然に閉じられ、ボビンケース10は保持軸54、3
6、あるいは37と一体に係合する。
【0023】図6には、下糸自動供給装置100の制御
回路70を示す。制御回路70は、主に、CPU(Cent
ral Processing Unit)71と、CPU71に接続され
たROM(Read Only Memory)72、RAM(Random A
ccess Memory)73、I/Oポート74、およびI/O
ポートを介して接続された下糸検出手段75、下糸巻回
装置76、残糸除去装置77、ボビン交換装置20とか
ら構成される。ROM72には下糸自動供給装置100
の制御プログラムや制御データが格納され、RAM73
はデータや演算結果等を記憶するものであり、CPU7
1は、ROM72内のプログラムやデータに基づいて、
RAM73を作業領域にして、下糸自動供給装置100
の動作を制御する。下糸検出手段75は、ミシンの針数
をカウントしながら釜52に装着されたボビンケース1
0内のボビンの下糸の残りが所定量に達したことを検出
するものである。
【0024】ボビン交換装置20、下糸巻回装置76、
残糸除去装置77は、I/Oポート74を介してCPU
71によって制御駆動される。ボビン交換装置20で
は、ドライバ77,78,79を介して、前述のシリン
ダ5、モータ24,31が駆動され、ボビンケースの把
持および回動アーム23の回動・直動動作が行われるよ
うになっている。また、後述する回動アーム23の微少
運動もCPU71の制御により行われ、すなわち、CP
U71は本発明の復帰援助手段となっている。なお、図
6では省略したが、残糸除去装置77および下糸巻回装
置76についても図示しないドライバを介して制御され
る。
【0025】このような構造のボビン交換装置20にお
いては、次のようにボビン交換作業が行われる。縫製
時、ミシンの釜52に装着されたボビンケース10内の
ボビンに巻かれた下糸が消費されて所定量以下になった
とき、ミシンが停止し、チャック1により釜52内から
ボビンケース10(このボビンケースを10Aとする)
を取り出し、これを残糸除去位置34内の保持軸37に
装着する。次に、チャック1は、既に下糸が巻かれたボ
ビンを有するボビンケース10Bをダミー位置33の保
持軸36から取り出して釜52内の保持軸54に装着
し、ミシンは再び縫製作業を開始する。
【0026】この再開された縫製作業中に、残糸除去装
置においてボビンケース10Aのボビンに残された下糸
60が取り除かれる。次いで、チャック1は、下糸が取
り除かれたボビンケース10Aを下糸巻回位置35に搬
送し、下糸巻回装置により所定の十分な量の下糸が巻き
付けられると、このボビンケース10Aをダミー位置3
3の保持軸36に装着し、やがて縫製作業中のボビンの
下糸が消費されると再び交換作業を繰り返す。
【0027】ボビン交換装置20においては、上記の保
持軸36、37、54にボビンケース10を装着する際
に、レバー11の戻りを確実にするため前記モータ2
4、31を制御して回動アーム23、すなわちチャック
1を小さく運動(微少運動)させるようになっている。
【0028】図7に基づいて、CPU71によって行わ
れるボビン交換処理のフローを説明する。まず、この処
理はステップS1の縫製作業から開始する。縫製作業中
にステップS2においてボビンを交換する必要があるか
否かを判定する。ボビン交換の必要がなければこの判定
を繰り返し、下糸検出手段75によって下糸が所定量以
下になったことが検出されると、ステップS3に移行す
る。ステップS3ではミシンの縫製動作を禁止する処理
を行う。
【0029】次いでステップS4において、釜52から
ボビンケース10を取り出す処理を行う。すなわち、モ
ータ24を駆動し回動アーム23を釜52の正面に位置
させ、モータ31を駆動し回動アーム23を前進させ釜
52に近づける。回動アーム23先端のチャック1が釜
52内のボビンケース10に近接するとシリンダ5を駆
動しネイル6によってボビンケース10のレバー11を
開けて、ボビンごとボビンケース10を把持させ、次に
回動アーム23を後退させる処理を行う。
【0030】次いで、ステップS5において、ステップ
S4において取り出したボビンケース10を残糸除去位
置34へ搬送し、保持軸37に装着(セット)する処理
を行う。すなわち、ボビンケース10を把持した状態の
まま、回動アーム23を回動させ、次に前進させ、保持
軸37にボビンケース10をはめ込んでセットし、ネイ
ル6をプレート2、3間から外す。次いで、ステップS
6において、回動アーム微少運動処理を行う。これにつ
いては後述する。次に、ステップS7に移行し、ダミー
位置33にすでにセットされているボビンケース10を
保持軸36から取り外し釜52に搬送し釜52内の保持
軸54にセットする。ここでの取り外しおよびセットは
ステップS4およびステップS5と同様である。つい
で、ステップS8において、回動アーム微少運動処理を
行う。これについては後述する。
【0031】ステップS9に移行し、ミシンの動作を許
可する処理を行う。すなわち、下糸が補充されたことが
作業者に報知され、作業者はこの報知を受けて再びステ
ップS1の縫製作業を開始する。ステップS10以降の
処理はこの縫製作業と並行して行われる。次いで、ステ
ップS10において、ステップS5、S6において残糸
除去位置34の保持軸37にセットしたボビンケース1
0内のボビンの残糸を除去する処理を行い、ステップS
11に移行する。ステップS11では、ステップS10
の残糸除去後のボビンケースをステップS4と同様に取
り外し、下糸巻回位置35に搬送する処理を行う。ステ
ップS12では、下糸巻回装置35によりボビンに下糸
を巻き付ける処理を行い、ステップS13に移行する。
ステップS13においては、ステップS12において下
糸が巻き付けられたボビンを有するボビンケースをダミ
ー位置33に搬送し、ステップS5、S7同様に保持軸
36にセットする。次いで、ステップS14において回
動アームの微少運動処理を行い、このフローはステップ
S1に戻る。
【0032】次に、図7のステップS6、S8、S14
における微少運動処理について図8に基づいて説明す
る。図8には、微少運動処理の具体例を(a)、
(b)、(c)それぞれに示す。なお、図8(a)〜
(c)において、原点とは回動アーム23の動作基準に
なる位置のことである。具体的には直動方向の原点は釜
54とは反対側の離れた位置にあり、回動方向の原点は
釜54の正面の位置にある。回動アーム23は、直動方
向の原点である直動原点をスタート地点として前進して
釜54に近づくようになっている。また、釜正面位置に
設定されている回動方向の原点を基準として回転制御さ
れるようになっている。
【0033】図8(a)、(b)、(c)のフローは、
いずれも、ボビンケース10が保持軸37、54、36
にはめ込まれ、ネイル6がプレート2、3間から退避し
た状態から始まる。したがって、以下の微少運動処理を
行わなくても、チャック1のボビンケース10の把持状
態等にがたつきなどなければ、ステップS5、S7、S
13において、ネイル6が退避したことで、レバー11
はばねの付勢力により自然と閉まり、ボビンケース10
は各保持軸に対して正常な状態で装着される。本実施の
形態においては、この状態でも微少運動処理が行われる
ことになるが、ボビンケース10と離れた状態のチャッ
ク1を微少運動処理させても何ら影響はない。
【0034】図8(a)の微少運動処理では、ステップ
J1において、回動アーム23を直動原点方向(図2の
C方向)に1mm戻るように移動させる。次いでステッ
プJ2では、回動アーム23を回動原点方向(図1のB
方向)に0.1mm回転移動させる。次に、ステップJ
3において、回動アーム23を回動反原点方向(図1の
A方向)に0.1mm回転移動させ、ステップJ4にお
いて直動反原点方向(図2のD方向)に1mm移動させ
る。最後に、ステップJ5において回動アーム23を直
動原点に戻す処理を行う。
【0035】図8(b)の微少運動処理では、まずステ
ップJ10において、回動アーム23を回動原点方向
(図1のB方向)に0.1mm回転移動させ、ステップ
J11において、逆に回動反原点方向(図1のA方向)
に0.2mm回転移動させ、さらにステップJ12で回
動原点方向(図1のB方向)に0.1mm回転移動させ
る。最後に、ステップJ13において回動アーム23を
直動原点に戻す処理を行う。
【0036】図8(c)の微少動作処理では、ステップ
J20において、回動アーム23を直動原点方向(図2
のC方向)に1mm戻るように移動させる処理を行い、
次いでステップJ21において回動アーム23を直動反
原点方向(図2のD方向)に1mm移動する処理を行っ
た後、ステップJ22において回動アーム23を直動原
点に戻す処理を行う。
【0037】以上のボビン交換装置20および下糸自動
供給装置100によれば、ネイル6がレバー11から離
れた後に、板ばね8がレバー窓11aに引っかかってし
まう等の理由により、レバー11が自己復帰力だけでは
戻らなかったとしても、回動アーム23を介してチャッ
ク1が微少運動することから、部材間のずれなどが解消
し、レバー11は自然に閉まるようになり、各保持軸に
対して係合し確実に装着される。この微少運動のうち回
動方向への微少運動は、回動方向の部材間のずれ等に有
効である。また、直動方向への微少運動は、保持軸に対
してボビンケース10を新たに入れ直すといった効果も
あり、確実に保持軸にはめ込むことができる。さらに、
図8の各フローでは、ステップJ1とステップJ4、あ
るいはステップJ2とステップJ3のように、反対方向
の動きを組み合わせているが、このように動作させるこ
とで、より一層部材間のずれ等が解消されやすくなる。
したがって、本発明によれば、ボビンケース10が確実
に装着されるので、ボビンケースやボビンの脱落による
破損や、ボビンケースとミシン針との干渉によるボビン
ケース、ミシン針、釜等の破損を防ぐことができる。
【0038】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
ることはなく、各部材の具体的な形状や構造等は適宜変
更可能である。たとえば、微少運動としては、図8に示
す3通りに限らず、必要に応じて直動、回動をさらに繰
り返してもよいし、直動距離や回動距離も適宜変更可能
である。また、上記実施の形態では、チャックを回動ア
ームごと微少運動させたが、チャック部分のみを微少運
動させてもよい。さらに、チャックを構成する2枚のプ
レートの前端部にはテーパ部が形成されていたが、なく
てもよい。またボビンケースの細部の形状も適宜変更可
能である。
【0039】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、開放部
材が後退する際に開閉レバーが自己復帰力により閉じる
ことができない場合、たとえば、把持手段によるボビン
ケースの把持姿勢が正常な状態よりわずかにずれ、開放
部材が離れた後も把持手段のいずれかの部分が開閉レバ
ーに引っかかってしまい自己復帰力を妨害するような状
況になってしまったとしても、復帰援助手段によってボ
ビンケースの開閉レバーの復帰が援助される。よって、
最終的には開閉レバーは閉じられ、ボビンケースはボビ
ン装着位置に係合した状態で取り付けられるので、確実
に装着される。
【0040】請求項2に記載の発明によれば、制御手段
によって開閉レバーを離した後の把持手段を微少運動、
つまりわずかに動作させることから、位置ずれなどによ
り開閉レバーに何か引っかかっていたとしても、そのず
れが解消され開閉レバーは自己復帰力により閉まりやす
くなる。また、請求項3に記載の発明によれば、請求項
2に記載の微少運動を、制御手段の制御の下、直動手段
および回動手段により具体的に実現できる。
【0041】さらに、請求項4に記載の発明のように、
請求項2または3記載のボビン交換装置において、微少
運動が、所定の方向への運動と、この所定の方向とは逆
の方向への運動を含むものであれば、より一層ボビンケ
ースから把持手段にかけてのちょっとしたずれ等が解消
されやすくなり有効である。
【0042】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
〜4のボビン交換装置が設けられていることから、ボビ
ンケースが確実に装着され、ボビンやボビンケースが落
下したり、ボビンケースとミシン針との干渉による釜や
ミシン針等の破損を防ぐことができる。さらに言えば、
ボビンケースが間違いなく装着されるため、確実に縫製
を開始できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るボビン交換装置を備える下糸自動
供給装置の一例を示す正面図である。
【図2】図1の下糸自動供給装置の側面図である。
【図3】図1の下糸自動供給装置に装着されるボビンケ
ースの正面図である。
【図4】図3のボビンケースの一部破断した側面図であ
る。
【図5】釜の内部を示す一部断面図である。
【図6】図1の下糸自動供給装置の制御回路の概略を示
すブロック図である。
【図7】図1の下糸自動供給装置におけるボビン交換処
理を示すフローチャートである。
【図8】図7の回動アーム微少運動処理の例を示すフロ
ーチャートである。
【図9】ボビン交換装置のチャックを示すもので、
(a)は斜視図であり、(b)はボビンケースを把持し
た状態の平面図でありプレートを破断して示している。
【符号の説明】
1 チャック(把持手段) 6 ネイル(開放部材) 8 板ばね 10 ボビンケース 11 レバー(開閉レバー) 11a レバー窓 15 軸 20 ボビン交換装置 21 回動手段 23 回動アーム 24 モータ 30 直動手段 31 モータ 33 ダミー位置(ボビン装着位置) 34 残糸除去位置(ボビン装着位置) 36 保持軸 37 保持軸 50 針 52 釜(ボビン装着位置) 54 保持軸 54a 抜け止め部 70 制御回路 71 CPU(復帰援助手段) 72 ROM 73 RAM 100 下糸自動供給装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外力により開き自己復帰力により閉じる開
    閉レバーを備え、かつ、開閉レバーが開いた状態でボビ
    ンと一体に係合可能であり、開閉レバーが閉じた状態で
    所定のボビンケース装着位置に対して係合可能であるボ
    ビンケースを搬送しながら交換するもので、 進退可能な開放部材を有し、開放部材の進出によって開
    閉レバーと係合して開いた状態でボビンケースを把持し
    ながら搬送し、前記ボビンケース装着位置に取り付けた
    後、開放部材の後退によって開閉レバーとの係合を解除
    する把持手段を備えるボビン交換装置において、 開放部材が後退する際に開閉レバーの復帰を援助する復
    帰援助手段を備えることを特徴とするボビン交換装置。
  2. 【請求項2】復帰援助手段は、開放部材が開閉レバーか
    ら離れた後に、把持手段が微少運動するよう制御する制
    御手段であることを特徴とする請求項1に記載のボビン
    交換装置。
  3. 【請求項3】ボビンケース装着位置に対して把持手段が
    直線的に接離するように把持手段を駆動する直動手段
    と、 直動手段による駆動方向にほぼ直交する面内において、
    把持手段を回動駆動する回動手段とを備え、 直動手段と回動手段は制御手段により制御され、 把持手段の微少運動は、直動手段に駆動されることによ
    る直動と回動手段に駆動されることによる回動の少なく
    ともいずれかを含むことを特徴とする請求項2に記載の
    ボビン交換装置。
  4. 【請求項4】微少運動は、所定の方向への運動と、この
    所定の方向とは逆の方向への運動を含むものであること
    を特徴とする請求項2または3に記載のボビン交換装
    置。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか記載のボビン交換
    装置が設けられていることを特徴とする下糸自動供給装
    置。
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