JP3103721B2 - 下糸自動供給装置 - Google Patents

下糸自動供給装置

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JP3103721B2
JP3103721B2 JP06158091A JP15809194A JP3103721B2 JP 3103721 B2 JP3103721 B2 JP 3103721B2 JP 06158091 A JP06158091 A JP 06158091A JP 15809194 A JP15809194 A JP 15809194A JP 3103721 B2 JP3103721 B2 JP 3103721B2
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充宏 立川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ミシンの下糸自動供給
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上糸と下糸とを使用して縫製を行うミシ
ン、特に高速の縫製作業を行う工業用のミシンにあって
は、下糸を巻回したボビンを頻繁に交換する必要があ
る。一般には、下糸が消費された時にミシンの運転を一
旦停止し、ボビンケースを釜から抜き取った後に、ボビ
ンに下糸を巻回し、この下糸が新たに巻回されたボビン
をボビンケースに収容して該ボビンケースを釜内に装着
する一連の操作を手作業で行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな人手によるボビンへの下糸の巻回作業及びボビンケ
ースの交換作業は極めて非能率的であり、生産性の低下
の原因となっている。
【0004】そこで、本出願人は、先に出願した特開平
5−192476号公報記載のミシンの下糸供給装置に
おいて上記問題点の解決を図っており、さらにこの問題
の解決を図ると共にボビンの残糸も自動的に除去し得る
装置の提案を、特願平5−203612号明細書におい
て行っている。
【0005】上記下糸自動供給装置の基本的構成を示し
たのが図9である。この下糸自動供給装置は、ミシンベ
ッドの下方の底が油溜となっている空間内に配されてお
り、ボビンケース着脱位置A、残糸除去位置B及び下糸
巻回位置Cがガイド軸4の回りに120°間隔に配さ
れ、且つ、ボビンケース着脱位置Aと他の作業位置B、
Cは上記ガイド軸4の両端部側に分かれている。上記ボ
ビンケース着脱位置Aには釜16が、残糸除去位置Bに
はボビン7の残糸を除去する残糸除去装置2が、下糸巻
回位置Cにはボビン7へ下糸を巻回する下糸巻回装置3
が、それぞれ配設されている。
【0006】上記ガイド軸4はメインベースに回転可能
に支持されており、このガイド軸4には、このガイド軸
4に沿って摺動可能、且つガイド軸4と共に回転可能な
回動アーム5が支持されている。この回動アーム5のガ
イド軸4に沿った前進・後退動作は前後進レバー6によ
りなされ、正回転または逆回転動作は図示されない駆動
装置により60°単位になされる。回動アーム5は、中
心から両側に対称的に若干屈折して延びており、各端部
付近には、ボビン7を内蔵するボビンケース8が着脱可
能に支持されている。そして、ボビンケース8を保持・
開放可能なボビンケース把持手段及びこのボビンケース
把持手段をガイド軸4を支点として回動させると共に該
軸方向に摺動可能な回動アーム5よりボビン交換装置1
が構成されている。
【0007】次に、このように構成された装置の動作に
ついて説明する。先ず、回動アーム5の一端にボビンケ
ース8を保持せず、他端に下糸巻回装置3により下糸の
巻かれたボビン7内蔵のボビンケース8を保持し、且
つ、ボビンケース8を保持していない一端がAとCの中
間の位置D(図10参照)に待機している状態から、回
動アーム5を図9における反時計回りに60°回転させ
ると共に釜16側に前進させ、ボビンケース着脱位置A
にある釜16から残糸のあるボビン内蔵のボビンケース
8を回動アーム5の一端に保持する。
【0008】そうしたら、ボビン交換装置1により釜1
6内に下糸巻回済みのボビン7を装着する。すなわち、
回動アーム5をガイド軸4の後退位置に後退させると共
に180°回転し、前進させて、回動アーム5の他端に
保持され下糸巻回済みのボビン内蔵のボビンケース8を
ボビンケース着脱位置Aの釜16に装着し、回動アーム
5を後退させる。
【0009】そうしたら、回動アーム5を時計方向に6
0°回転させて、回動アーム5の一端に保持している残
糸付きボビン内蔵のボビンケース8を残糸除去位置Bへ
進ませ、そこの残糸除去装置2によってボビン7の残糸
を除去し、そのボビン7は糸のない空ボビンとなる。そ
の後、回動アーム5を反時計方向に120°回転させ、
前進させると、残糸の除去された空ボビン内蔵のボビン
ケース8が下糸巻回位置Cへ進み、そこの下糸巻回装置
3によって空ボビンに下糸が巻回される。
【0010】このように、上記下糸自動供給装置にあっ
ては、ボビン7への下糸の巻回作業及び残糸除去作業並
びにボビンケース8の交換作業が自動的に行われるよう
になっており、作業能率及び生産性の向上が図られてい
る。
【0011】しかしながら、上記下糸自動供給装置にあ
っても、以下の問題点があった。すなわち、上記装置に
あっては、ボビンケース8の移動を回動アーム5の回転
により行っているので、釜16周辺に多大なスペースを
必要とし、例えば図11に示されるような釜部が広いミ
シン10に適用する場合にあっては問題はないが、図1
2に示されるようなベッド形状がシリンダ形状のミシン
11等に対しては、釜部が狭いという空間的制約があ
り、従って当該装置を適用できないといった問題があっ
た。
【0012】そこで本発明は、釜部が狭いという空間的
制約に拘らず、ボビンへの下糸の巻回作業及び残糸除去
作業並びにボビンケースの交換作業が自動的になされる
下糸自動供給装置を提供することを第1の目的とする。
【0013】また、本発明は、上記第1の目的に加え
て、一対の対向する釜を有する2本針対向釜ミシンに適
用可能な下糸自動供給装置を提供することを第2の目的
とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、請求項1の下糸自動供給装置は、ボビンを内
部に収容したボビンケースが装着される釜と、ボビンへ
下糸を巻回する下糸巻回装置と、ボビンの残糸を除去す
る残糸除去装置と、を具備し、ボビンケースを着脱可能
なボビンケース把持手段と、このボビンケース把持手段
を釜軸に平行に配設された一軸を中心として回転させる
回転手段と、前記ボビンケース把持手段を前記一軸に沿
って移動させる第1の移動手段と、前記回転手段及び第
1の移動手段を、前記ボビンケース把持手段の回転軌跡
の少なくとも一部がミシン内に位置する位置と前記ボビ
ンケース把持手段が前記下糸巻回装置又は残糸除去装置
に対向して前進したときの回転軌跡の少なくとも一部が
ミシン外に位置する位置とに移動させる第2の移動手段
と、からなるボビン交換装置を備え、前記下糸巻回装置
及び前記残糸除去装置をミシンベッドの外方に配設する
と共に、前記ボビン交換装置の各手段の駆動により、前
記ボビンケースを、前記下糸巻回装置におけるボビンへ
下糸を巻回する下糸巻回位置と前記残糸除去装置におけ
るボビンの残糸を除去する残糸除去位置と釜に対してボ
ビンを着脱するボビン着脱位置とに、移動可能にしてな
る。
【0015】上記第1の目的を達成するために、請求項
2の下糸自動供給装置は、請求項1に加えて、第2の移
動手段は、回転手段及び第1の移動手段を一軸に平行に
配設された他軸を中心として回動させると共に、この回
動によりボビンケース把持手段を、該ボビンケース把持
手段の回転軌跡の少なくとも一部がミシン内に位置する
位置と前記ボビンケース把持手段が前記下糸巻回装置又
は残糸除去装置に対向して前進したときの回転軌跡の少
なくとも一部がミシン外に位置する位置とに移動させる
回動手段であることを特徴としている。
【0016】上記第2の目的を達成するために、請求項
3の下糸自動供給装置は、請求項1に加えて、釜は一対
の対向する釜であり、ボビンケース把持手段は、一方の
釜に対向可能な一のボビンケース把持手段と他方の釜に
対向可能な他のボビンケース把持手段とを備えてなる。
【0017】
【作用】このような請求項1または2における下糸自動
供給装置によれば、下糸巻回装置及び残糸除去装置はミ
シンベッドの外方に配設されており、ボビンケースはボ
ビン交換装置の各手段の駆動により、下糸巻回位置と残
糸除去位置とボビン着脱位置とに移動される。
【0018】このような請求項2における下糸自動供給
装置によれば、請求項1の作用に加えて、一方の釜にボ
ビンケースを着脱する場合には一方の釜に対向可能な一
のボビンケース把持手段が用いられ、他方の釜にボビン
ケースを着脱する場合には他方の釜に対向可能な他のボ
ビンケース把持手段が用いられる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の第1実施例を図1、図2に基
づいて詳細に説明する。第1実施例の下糸自動供給装置
は、図12に示したミシン11に適用されており、ミシ
ン11の図12におけるシリンダベッド11aの手前側
(図12のS側が作業者側であり、作業者から見て右
側)に配設されている。
【0020】符号20はベースプレートを示しており、
このベースプレート20には立設部20Aが設けられて
いる。この立設部20Aには、先行技術(図9に示され
るもの)で説明したボビン7の残糸を除去する残糸除去
装置2、ボビン7へ下糸を巻回する下糸巻回装置3がそ
れぞれ取り付けられている。
【0021】上記下糸巻回装置3は、下糸巻回位置Cに
おいて、例えばモータの駆動等により自動的にボビン7
に下糸が巻回可能なものであればどのようなものであっ
ても良く、例えば特開平5−192476号公報の下糸
自動供給装置や本出願人が先に出願した特願平5−12
1960号明細書のミシンのボビン交換装置や特願平5
−116363号明細書のミシンのボビン交換装置に記
載されている下糸巻回装置を始めとして、適宜のものを
採用することができる。
【0022】残糸除去装置2は、残糸除去位置Bにおい
て、例えばボビンに巻かれた糸の先端を挟持または開放
可能とした挟持部材を有し、一軸線を中心に回転して挟
持部材により挟持したボビン糸を自動的に巻取可能とす
るようなものであればどのようなものであっても良く、
例えば本出願人が先に出願した特願平5−203610
号明細書や特願平6−40351号明細書のボビンの残
糸除去装置を始めとして、適宜のものを採用することが
できる。
【0023】ボビン交換装置21は、ボビンケース8
(図2においては説明の都合上、符号は8a,8bとな
っている)を着脱可能なボビンケース把持機構21A,
21A’と、このボビンケース把持機構21A,21
A’を釜軸に平行に配設された一軸としてのガイド軸2
2を中心として回転させる回転手段21Bと、ボビンケ
ース把持機構21A,21A’をガイド軸22に沿って
移動させる第1の移動手段21Cと、回転手段21B及
び第1の移動手段21Cをガイド軸22に平行に配設さ
れた他軸としての支点ピン23を中心として回動させる
第2の移動手段としての回動手段21Dと、から凡そが
構成されている。
【0024】回動手段21Dは、ベースプレート20
に、釜軸に平行に配設された支点ピン23を備えてお
り、この支点ピン23には長尺なる平板状の下部フレー
ム25aが回動可能に支持されている。この下部フレー
ム25aの略中央部には中部フレーム25bの一端が垂
直に連設されており、この中部フレーム25bの他端に
は上部フレーム25cが上方に向かって垂直に連設され
ている。下部フレーム25aにおける上記支点ピン23
と中部フレーム25bの連設部分との間には、上記立設
部20Aに本体部分が枢着されたエアーシリンダ26の
シリンダロッド先端部26aが枢着されている。斯くの
如く回動手段21Dは構成されており、従って、エアー
シリンダ26が駆動すると、フレーム25a,25b,
25cが支点ピン23を支点として回動するようになっ
ている。
【0025】回転手段21Bは、上記下部フレーム25
aの上端部に設けられた軸受27aと上部フレーム25
cの上端部に設けられた軸受27cとに回転自在に支承
されたガイド軸22を備えている。このガイド軸22
は、釜軸に平行に配設されており、その横断面は非円形
となっている。ガイド軸22には、長尺なる平板状の回
転アーム24の中央部分及びこの中央部分の端部に連設
されたボス24aが嵌合されている。これら中央部分及
びボス24aの孔形状は上記非円形と同一となっており
(実際は若干広くなっている)、従って回転アーム24
及びボス24aは、ガイド軸22と共に回転し且つ軸方
向に摺動可能となっている。ボス24aにはカラー28
が回転可能に嵌合しており、且つスナップリング等によ
り軸方向の移動が規制されている。すなわち、カラー2
8は回転アーム24及びボス24aと共に軸方向に摺動
可能となっているが、回転アーム24及びボス24aと
共には回転しないようになっている。また、カラー28
の外周面には外方に突出するピン30が設けられてい
る。上記ガイド軸22の図1における右端部にはスプロ
ケット29が固定されている。一方、上記下部フレーム
25aにはモータ33が固定されており、このモータ3
3の出力軸にはスプロケット32が固定されていて、こ
のスプロケット32と上記スプロケット29にはタイミ
ングベルト31が掛け渡されている。斯くの如く回転手
段21Bは構成されており、従って、モータ33が駆動
すると、回転アーム24及びボス24aが回転するよう
になっている(カラー28は非回転)。
【0026】ボビンケース把持機構21A,21A’
は、ボビンケース8を適宜着脱可能なものであり、上記
回転アーム24の両端部にそれぞれ設けられている。こ
のボビンケース把持機構21A,21A’に関しては、
例えば特開平5−192476号公報の下糸自動供給装
置や本出願人が先に出願した特願平5−121960号
明細書のミシンのボビン交換装置に記載されている一対
の電磁石吸着ヘッドを始めとして、例えば本出願人が先
に出願した特願平5−116363号明細書のミシンの
ボビン交換装置に記載されているレバー爪によるもの等
適宜のものを採用することができる。
【0027】第1の移動手段21Cは、上記中部フレー
ム25bの側面にピン34により回動可能に支持された
長尺なる平板状の前後進レバー35を備えている。この
前後進レバー35の上端部には上下方向に沿って長孔3
5cが形成されており、この長孔35cには、上記カラ
ー28に突設されたピン30が遊嵌配置されている。前
後進レバー35の略中央部には、図1における右方に突
出する突出部35aが形成されており、この突出部35
aには上下方向に沿って長孔35bが形成されている。
一方、上記下部フレーム25aにはエアーシリンダ36
の本体部分が固定されていて、シリンダロッド先端部3
6aにはピン36bが突設されており、このピン36b
は上記長孔35bに遊嵌配置されている。斯くの如く第
1の移動手段21Cは構成されており、従って、エアー
シリンダ36が駆動すると、前後進レバー35がピン3
4を支点として回動し、これに伴ってカラー28及びボ
ス24a並びに回転アーム24がガイド軸22に沿って
移動するようになっている。
【0028】そして、回動手段21Dのエアーシリンダ
26の駆動により、ボビンケース把持機構21A,21
A’が、図2に示されるように、該ボビンケース把持機
構21A,21A’の回転軌跡(ボビンケース8の回転
軌跡でも良い)の少なくとも一部がミシン内(シリンダ
ベッド11a内)に位置する位置Xとミシン外に位置す
る位置Yとに移動し得るようになっている。また、ボビ
ンケース把持機構21A,21A’のシリンダベッド1
1a内への進入は、シリンダベッドカバーを取り外す
か、該シリンダベッドカバーに開口部を設ける等により
なされる。
【0029】次に、このように構成された下糸自動供給
装置の動作について説明する。先ず、縫製中において
は、一のボビンケース8aは釜16内にあって縫製に供
されている。この時、下部フレーム25aはエアーシリ
ンダ26により図2に仮想線で示されるように引っ張ら
れてZの位置にあり、回転アーム24の一方のボビンケ
ース把持機構21Aはボビンケースを保持しておらず、
他方のボビンケース把持機構21A’は下糸巻回位置C
にあって、該下糸巻回装置3により既に下糸が巻回され
たボビン7を収容する他方のボビンケース8bを保持し
ている。
【0030】次いで、上記待機状態において、釜16内
のボビンの交換が必要とされたら、ミシンを停止し、下
部フレーム25aをエアーシリンダ26により図2に実
線で示される位置に押し出す。
【0031】次いで、モータ33を駆動して回転アーム
24を回転させ、ボビンケースを保持していない一方の
ボビンケース把持機構21Aをミシン内に進入させて釜
16に対向させる。そして、エアーシリンダ36を駆動
して前後進レバー35を回動させ、回転アーム24を前
進させることにより、該一方のボビンケース把持機構2
1Aをボビン着脱位置Aに前進させて、釜16内のボビ
ンケース8aを保持させる。この一方のボビンケース把
持機構21Aによるボビンケース8aの保持がなされた
ら、エアーシリンダ36を駆動して前後進レバー35を
回動させ、回転アーム24を後退させることにより、こ
の一方のボビンケース把持機構21Aを、図1に実線で
示される位置に後退させる。
【0032】次いで、モータ33を駆動して回転アーム
24を回転させ、ボビンケース8bを保持している他方
のボビンケース把持機構21A’をミシン内に進入させ
て釜16に対向させる。そして、エアーシリンダ36を
駆動して前後進レバー35を回動させ、回転アーム24
を前進させることにより、該他方のボビンケース把持機
構21A’をボビン着脱位置Aに前進させて、釜16内
にボビンケース8bを装着する。この他方のボビンケー
ス把持機構21A’によるボビンケース8bの装着がな
されたら、回転アーム24を後退させることにより、こ
の他方のボビンケース把持機構21A’を、図1に実線
で示される位置に後退させる。このボビンケース8aの
取り出しからボビンケース8bの装着までの間がミシン
の停止期間となる。
【0033】そして、ミシンの縫製を開始する。これと
並行してボビン交換装置21は以下の動作を行う。すな
わち、下部フレーム25aをエアーシリンダ26により
図2に仮想線で示される位置Zに引っ張ると共に、モー
タ33を駆動して回転アーム24を回転させ、ボビンケ
ース把持機構21Aを残糸除去装置2に対向させ、その
後回転アーム24を前進させ、そこの残糸除去装置2に
よってボビンケース8a内に収容されたボビンの残糸を
除去し、そのボビンは糸のない空ボビンとなる。
【0034】次いで、回転アーム24を後退させ、モー
タ33を駆動して回転アーム24を回転させ、ボビンケ
ース把持機構21Aを下糸巻回装置3に対向させると共
に、該ボビンケース把持機構21Aを下糸巻回装置3に
向かって前進させる。すると、残糸の除去された空ボビ
ン内蔵のボビンケース8aが下糸巻回装置3へ進み、そ
この下糸巻回装置3によって空ボビンに下糸が巻回され
る。
【0035】そして、これら動作が同様にして繰り返さ
れる。
【0036】このように、本実施例においては、下糸巻
回装置3及び残糸除去装置2をミシンベッド11aの外
方に配設し、ボビンケース8をボビン交換装置21の各
手段21A,21B,21C,21Dの駆動により、下
糸巻回位置Cと残糸除去位置Bとボビン着脱位置Aとに
移動可能となっているので、釜部11aが狭いという空
間的制約にも拘らず、ボビンへの下糸巻回作業及び残糸
除去作業並びにボビンケースの交換作業を自動的に行い
得るようになっている。
【0037】図3は本発明の第2実施例を示す下糸自動
供給装置の正面図である。この第2実施例にあっては、
残糸除去装置2、下糸巻回装置3は、第1実施例の配設
位置に対して図3における左方向に距離L平行移動した
位置に配設されており、第1実施例の立設部20Aとは
別体のフレーム220Aにそれぞれ取り付けられてい
る。該フレーム220Aには、第2のエアーシリンダ2
26の本体部分が固定されており、この第2のエアーシ
リンダ226のシリンダロッド先端部226aにはベー
スプレート20の端部が固定されている。そして、この
実施例おいては、回動手段21D及び第2のエアーシリ
ンダ226により、第2の移動手段230が構成されて
いる。
【0038】従って、第2のエアーシリンダ226を駆
動することにより、各手段21A,21B,21C,2
1D全体を図3における左右方向に移動し得るようにな
っており、Zの位置にある下部フレーム25aをZ’の
位置に移動できるようになっている。すなわち、残糸除
去装置2、下糸巻回装置3が、回動手段21D及び回転
手段21Bによる動作範囲外にあっても、第2のエアー
シリンダ226により、ボビンケース把持機構21A,
21A’を下糸巻回位置Cと残糸除去位置Bとに移動で
きるようになっている。
【0039】このように構成しても、第1実施例と同様
な効果を得ることができるというのはいうまでもない。
【0040】図4は本発明の第3実施例を示す下糸自動
供給装置の側面図である。この第3実施例にあっては、
一端が下部フレーム25aに、他端が上部フレーム25
cにそれぞれ固定され、軸心がガイド軸22の軸心に沿
って配設されたスライド軸40が設けられており、第1
実施例で説明した前後進レバー35が平板状をなす前後
進レバー45に代えられている。この前後進レバー45
の一端は上記スライド軸40に嵌合され、該スライド軸
40に対して摺動自在となっており、前後進レバー45
の他端は、カラー28に突設された上記ピン30に固定
されている。そして、前後進レバー45は、上記エアー
シリンダ36のシリンダロッド先端部36aに突設され
たピン36bに固定された状態となっている。他の構成
に関しては、先の第1実施例と同様であるので、ここで
の説明は省略する。
【0041】従って、エアーシリンダ36が駆動する
と、前後進レバー45がスライド軸40にガイドされな
がら軸方向に摺動し、これに伴ってカラー28及びボス
24a並びに回転アーム24がガイド軸22に沿って移
動するようになっている。
【0042】このように構成しても、第1実施例と同様
な効果を得ることができるというのはいうまでもない。
【0043】図5は本発明の第4実施例を示す下糸自動
供給装置の側面図、図6は図5に示した下糸自動供給装
置の正面図であり、この第4実施例の下糸自動供給装置
は、図8に示されるような、釜を一対の対向する釜16
A,16Bとした2本針対向釜ミシンに適用されてい
る。なお、図5、図6においては、図が煩雑になるため
に、釜16Bは省略されている。
【0044】この第4実施例の下糸自動供給装置が第3
実施例のそれと違う点は、回転アーム24を略十文字型
の回転アーム44に代えた点である。そして、十文字を
構成する一方の平板44Aの両端部には上記実施例と同
様なボビンケース把持機構21A,21A’が設けられ
ており、十文字を構成する他方の平板44Bの両端部の
図5における右面(図6における裏面)には、上記ボビ
ンケース把持機構21A,21A’と同様な構成なるボ
ビンケース把持機構21AA,21AA’が設けられて
いる。すなわち、ボビンケース把持機構21A,21
A’とボビンケース把持機構21AA,21AA’と
は、互いに逆方向を向くように配設されている。
【0045】そして、ベースプレート20の図5におけ
る右端部には、上記立設部20Aに対向するようにして
同様な立設部20Bが設けられており、この立設部20
Bには、立設部20Aに設けられた残糸除去装置2、下
糸巻回装置3に対向するようにして同様な残糸除去装置
2、下糸巻回装置3が設けられている。
【0046】従って、ボビン交換装置21の回転手段2
1B及び回動手段21Dの駆動により、ボビンケース把
持機構21A,21A’は一方の釜16Aに対向可能と
なり、ボビンケース把持機構21AA,21AA’は他
方の釜16Bに対向可能となる。さらに、ボビンケース
把持機構21A,21A’は、立設部20A側の下糸巻
回位置Cと残糸除去位置Bとに移動可能となり、ボビン
ケース把持機構21AA,21AA’は、立設部20B
側の下糸巻回位置Cと残糸除去位置Bとに移動可能とな
る。
【0047】従って、第1、第2、第3実施例と同様な
効果を得ることができると共に、2本針対向釜ミシンに
も適用できるようになっている。
【0048】なお、この第4実施例においては、回転ア
ーム44の他方の平板44Bは軸方向に多少折曲されて
おり、一方側のボビンケース8a,8bの開放端と他方
側のボビンケース8c,8dの開放端との間の距離の縮
小が図られている。
【0049】図7は本発明の第5実施例を示す下糸自動
供給装置の側面図であり、この第5実施例の下糸自動供
給装置も、図8に示されるような、2本針対向釜ミシン
に適用したものである。
【0050】この第5実施例の下糸自動供給装置が第3
実施例のそれと違う点は、長尺なる平板状の回転アーム
24におけるボビンケース把持機構21A,21A’の
裏面に、ボビンケース把持機構21AA,21AA’を
設けた点である。回転アーム以外の他の構成に関して
は、先の第4実施例と同様であるので、ここでの説明は
省略する。
【0051】従って、第4実施例と同様に、ボビン交換
装置21の回転手段21B及び回動手段21Dの駆動に
より、ボビンケース把持機構21A,21A’は一方の
釜16Aに対向可能となり、ボビンケース把持機構21
AA,21AA’は他方の釜16Bに対向可能となる。
さらに、ボビンケース把持機構21A,21A’は、立
設部20A側の下糸巻回位置Cと残糸除去位置Bとに移
動可能となり、ボビンケース把持機構21AA,21A
A’は、立設部20B側の下糸巻回位置Cと残糸除去位
置Bとに移動可能となる。
【0052】従って、第1、第2、第3実施例と同様な
効果を得ることができると共に、2本針対向釜ミシンに
も適用できるようになっている。
【0053】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変形可能であるというのはいうまでもなく、例え
ば、上記第1、第2、第3実施例においては、図12に
示したミシン11に対する適用例が述べられているが、
このミシン11以外のミシンに対しても適用可能であ
る。
【0054】また、上記実施例においては、下部フレー
ム25aを直立させると共に回転アーム24を回転させ
て、ボビンケース把持機構21A(21A’,21A
A,21AA’)をシリンダベッド11a内に進入させ
るようにしているが、下部フレーム25aを直立させた
時点でボビンケース把持機構21A(21A’,21A
A,21AA’)が釜16(16A,16B)に対向す
るようにしても良い。
【0055】同様に、下部フレーム25aを回動して傾
斜させると共に回転アーム24を回転させて、ボビンケ
ース把持機構21A(21A’,21AA,21A
A’)を残糸除去位置Bに移動させるようにしている
が、下部フレーム25aを回動して傾斜させた時点でボ
ビンケース把持機構21A(21A’,21AA,21
AA’)が残糸除去位置Bに移動するようにしても良
い。
【0056】さらにまた、残糸除去及び下糸巻回時に下
部フレーム25aを直立させておき、ボビン交換時に該
下部フレーム25aを回動して傾斜させるようにしても
良い。
【0057】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1または2の
下糸自動供給装置によれば、下糸巻回装置及び残糸除去
装置はミシンベッドの外方に配設されており、ボビンケ
ースはボビン交換装置の各手段の駆動により、下糸巻回
位置と残糸除去位置とボビン着脱位置とに移動される。
従って、釜部が狭いという空間的制約に拘らず、ボビン
への下糸巻回作業及び残糸除去作業並びにボビンケース
の交換作業を自動的に行うことが可能となる。
【0058】また、請求項3の下糸自動供給装置によれ
ば、請求項1に加えて、一方の釜にボビンケースを着脱
する場合には一方の釜に対向可能な一のボビンケース把
持手段を用い、他方の釜にボビンケースを着脱する場合
には他方の釜に対向可能な他のボビンケース把持手段を
用いるようにしたので、2本針対向釜ミシンに対しても
適用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す下糸自動供給装置の
側面図である。
【図2】図1に示した下糸自動供給装置の正面図であ
る。
【図3】本発明の第2実施例を示す下糸自動供給装置の
正面図である。
【図4】本発明の第3実施例を示す下糸自動供給装置の
側面図である。
【図5】本発明の第4実施例を示す下糸自動供給装置の
側面図である。
【図6】図5に示した下糸自動供給装置の正面図であ
る。
【図7】本発明の第5実施例を示す下糸自動供給装置の
側面図である。
【図8】図5乃至図7に示した下糸自動供給装置が適用
される2本針対向釜ミシンの斜視図である。
【図9】先行技術を示す下糸自動供給装置の全体斜視図
である。
【図10】図9の下糸自動供給装置における搬送状態を
表した斜視説明図である。
【図11】図9の下糸自動供給装置が適用可能なミシン
の一例を表した斜視図である。
【図12】図9の下糸自動供給装置が適用できないミシ
ンの一例を表した斜視図である。
【符号の説明】
2 残糸除去装置 3 下糸巻回装置 7 ボビン 8,8a〜8d ボビンケース 11a ミシンベッド 16 釜 16A 一方の釜 16B 他方の釜 21 ボビン交換装置 21A,21A’ ボビンケース把持手段(一のボビン
ケース把持手段) 21AA,21AA’ 他のボビンケース把持手段 21B 回転手段 21C 第1の移動手段 21D,230 第2の移動手段 22 一軸 23 他軸 A ボビン着脱位置 B 残糸除去位置 C 下糸巻回位置 X,Y 回転軌跡

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボビン(7)を内部に収容したボビンケ
    ース(8)が装着される釜(16)と、 ボビン(7)へ下糸を巻回する下糸巻回装置(3)と、 ボビン(7)の残糸を除去する残糸除去装置(2)と、
    を具備し、 ボビンケース(8)を着脱可能なボビンケース把持手段
    (21A)と、 このボビンケース把持手段(21A)を釜軸に平行に配
    設された一軸(22)を中心として回転させる回転手段
    (21B)と、 前記ボビンケース把持手段(21A)を前記一軸(2
    2)に沿って前進・後退移動させる第1の移動手段(2
    1C)と、 前記回転手段(21B)及び第1の移動手段(21C)
    を、前記ボビンケース把持手段(21A)が上記釜(1
    6)内のボビン着脱位置(A)に前進したときの回転軌
    跡の少なくとも一部がミシン内に位置する位置(X)と
    前記ボビンケース把持手段(21A)が前記下糸巻回装
    置(3)又は残糸除去装置(2)に対向して前進したと
    きの回転軌跡の少なくとも一部がミシン外に位置する位
    置(Y)とに移動させる第2の移動手段(21D)と、
    からなるボビン交換装置(21)を備え、 前記下糸巻回装置(3)及び前記残糸除去装置(2)を
    ミシンベッド(11a)の外方に配設すると共に、 前記ボビン交換装置(21)の各手段の駆動により、前
    記ボビンケース(8)を、前記下糸巻回装置(3)にお
    けるボビン(7)へ下糸を巻回する下糸巻回位置(C)
    と前記残糸除去装置(2)におけるボビンの残糸を除去
    する残糸除去位置(B)と釜(16)に対してボビン
    (7)を着脱するボビン着脱位置(A)とに、移動可能
    にしてなる下糸自動供給装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の下糸自動供給装置におい
    て、 第2の移動手段(21D)は、回転手段(21B)及び
    第1の移動手段(21C)を一軸に平行に配設された他
    軸を中心として回動させると共に、この回動によりボビ
    ンケース把持手段(21A)を、該ボビンケース把持手
    段(21A)が上記釜(16)内のボビン着脱位置
    (A)に前進したときの回転軌跡の少なくとも一部がミ
    シン内に位置する位置(X)と前記ボビンケース把持手
    段(21A)が前記下糸巻回装置(3)又は残糸除去装
    置(2)に対向して前進したときの回転軌跡の少なくと
    も一部がミシン外に位置する位置(Y)とに移動させる
    回動手段であることを特徴とする下糸自動供給装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の下糸自動供給装置におい
    て、 釜(16)は一対の対向する釜であり、 ボビンケース把持手段(21A)は、一方の釜(16
    A)に対向可能な一のボビンケース把持手段(21A)
    と他方の釜(16B)に対向可能な他のボビンケース把
    持手段(21A’)とを備えてなる下糸自動供給装置。
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