JP4077101B2 - レンズアレイ、およびこれを複数備えたレンズアレイ組立品 - Google Patents
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Description
【技術分野】
本願発明は、たとえば画像読み取り装置において読み取り対象となる原稿画像の結像を行わせたり、液晶表示器などのディスプレイによって表示された画像をディスプレイ表面から離れた位置に結像させるといった用途に用いられレンズアレイに関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のとおり、たとえばラインイメージセンサタイプの画像読み取り装置においては、ライン状に並べられた複数の受光素子を利用して、原稿の画像を主走査方向に1ライン分ずつ読み取っている。したがって、原稿の画像を上記複数の受光素子上に結像させるための光学レンズとしては、主走査方向に複数のレンズが並べられたレンズアレイを用いる必要がある。
【0003】
そこで、従来では、図35に示すようなレンズアレイ9がある。このレンズアレイ9は、一定方向に延びる細長なブロック状のホルダ部90に、円柱状の複数のセルフォックレンズ91を保持させたものであり、これら複数のセルフォックレンズ91はホルダ部90の長手方向に一定間隔で列状に配列されている。各セルフォックレンズ91は、図36に示すように、たとえば物体a,bを正立等倍の像a',b' として結像することが可能である。
【0004】
各セルフォックレンズ91は、その内部において入射光を蛇行させるように、その中心部からの距離が変化するにしたがってその屈折率が徐々に変化するように形成されている。このため、従来において、レンズアレイ9を製造するには、まず複数のセルフォックレンズ91を個々に製作した後に、インサート成形の手法を用いることにより、それら複数のセルフォックレンズ91をホルダ部90内に埋設するようにしてホルダ部90を樹脂成形していた。
【0005】
従来では、上記したレンズアレイ9とは異なる構成のレンズアレイとして、一定寸法に切断された光学繊維からなる複数のレンズを合成樹脂製のホルダ部に保持させたものがある。さらには、倒立像を結像可能なレンズアレイとしては、ガラス製の複数の凸レンズを合成樹脂製のホルダ部に保持させたものもある。ただし、このようなレンズアレイを製造する場合にも、上記したレンズアレイ9と同様に、予め製作された複数のレンズをインサート成形の手法によってホルダ部内に組み込んでいた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の製造方法では、レンズの製造作業とホルダ部の樹脂成形作業とが個別に行われており、レンズアレイを製造するための作業工程数が多い。しかも、レンズは微小なサイズとされるのが一般的であり、またその個数も多いために、複数のレンズの製造後におけるそれらの取扱いも非常に面倒であった。とくに、従来では、ホルダ部の樹脂成形作業を行うときに、金型内の所定箇所に複数のレンズを正確に位置決め配置しなければならないために、その作業は非常に煩雑なものとなっていた。したがって、従来では、レンズアレイの生産性が悪く、その製造コストが高価となっていた。
【0007】
本願発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、容易な製造作業により、レンズアレイを効率良くかつ安価に製造できるようにすることをその課題としている。
【0008】
【発明の開示】
上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0009】
本願発明の第1の側面によれば、レンズアレイが提供される。このレンズアレイは、一定方向に間隔をあけてライン状に並ぶ複数のレンズと、これら複数のレンズを繋ぐホルダ部とを有し、長尺状を呈するレンズアレイであって、各レンズの周囲には、各レンズの外周の一部を上記ホルダ部から分離させて略円筒状にかたちどるように上記ホルダ部を貫通する空隙部が形成されているとともに、この空隙部を規定する壁面に黒色またはそれに近い暗色系の色彩が施されている一方、各レンズは、上記空隙部を横断する連結部によって上記ホルダ部に支持されていることに特徴づけられる。
【0010】
本願発明の第1の側面によって提供されるレンズアレイでは、複数のレンズとホルダ部とが一括して同時に成形された構造となっている。したがって、複数のレンズをホルダ部とは別個に製造してからホルダ部内に組み込むようにしていた従来のものと比較すると、生産性が高いものとなり、製造コストの大幅な低減化を図ることができる。また、複数のレンズどうしを光学的に分離させることができるために、たとえば1つのレンズを通過した光がその隣りに位置する他のレンズ内に進行するいわゆるクロストークの現象を防止または抑制することもできる。したがって、ホルダ部が透光性を有することに起因してレンズアレイとしての光学的な機能に不備が生じることもない。
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
また、上記空隙部については、レンズアレイの樹脂成形工程によって設けることができるために、レンズアレイの樹脂成形工程後に上記空隙部を規定する壁面に塗装処理を施すだけのいたって簡単な作業によって遮光部を設けることができる。また、遮光部は、黒色またはそれに近い暗色系の色彩とされているため、光の吸収率を高くすることもできる。
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
本願発明の他の好ましい実施の形態では、上記空隙部は、上記各レンズの直径がその光軸方向の一端部になるほど小径となるように設けられている。
【0028】
このような構成によれば、レンズアレイの樹脂成形に用いられる金型の製造が容易となる。すなわち、レンズアレイの樹脂成形工程によって空隙部を設けるには、樹脂成形用の金型に空隙部を形成するための凸状部を設ける必要がある。この場合、各レンズをその光軸方向の一端部になるほど小径とするには、上記凸状部の形状は、それとは逆に上記光軸方向の一端部になるほど肉厚が徐々に大きくなるテーパ状にしなければならない。したがって、上記空隙部を微小な開口幅に形成しなければならない場合であっても、上記凸状部の一端側を肉厚に形成できる分だけ、上記凸状部の加工が容易となるのである。
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
本願発明の第2の側面によれば、レンズアレイ組立品が提供される。このレンズアレイ組立品は、本願発明の第1の側面によって提供されるレンズアレイを複数有しており、かつこれら複数のレンズアレイは、これらのレンズどうしが同一光軸上に並ぶように互いに重ね合わされていることに特徴づけられる。
【0040】
本願発明の第2の側面によって提供されるレンズアレイ組立品においては、1つのレンズアレイのみでは得ることが困難な光学的機能、たとえば正立等倍の像を結像させる機能を得ることができる。また、複数のレンズアレイのそれぞれは、既述したとおり、その製造コストを安価にできるものであるから、レンズアレイ組立品全体のコストも安価にできる。とくに、従来では、正立等倍の像を結像させるには、高価なセルフォックレンズや光学繊維のレンズを用いる必要があったが、本願発明の第2の側面によれば、そのような必要を無くし、コスト面において有利なものにできる。
【0041】
本願発明の好ましい実施の形態では、上記複数のレンズアレイは、正立等倍の像を結像可能とされている。
【0042】
このような構成によれば、正立等倍の像を結像させるのに用いられていた従来のセルフォックレンズアレイや光学繊維のレンズアレイの代替品として好適な使用が行える。
【0043】
本願発明の他の好ましい実施の形態では、上記複数のレンズアレイには、これら複数のレンズアレイどうしを位置決めするように互いに嵌合または係合する位置決め手段が設けられている。
【0044】
このような構成によれば、複数のレンズアレイのそれぞれのレンズどうしを同一光軸上に適切に配置させておくことが可能となる。
【0045】
本願発明の他の好ましい実施の形態では、上記複数のレンズアレイの全てのレンズが球面レンズとされている。
【0046】
このような構成によれば、全てのレンズが成形の容易な球面レンズとされている分だけ、全体の製造コストをより低減化することが可能となる。
【0047】
本願発明の他の好ましい実施の形態では、上記複数のレンズアレイのうち、少なくとも1以上のレンズアレイの各レンズが非球面レンズとされている。
【0048】
このような構成によれば、非球面レンズが用いられていることにより、球面収差を無くし、または少なくすることができ、結像画像の鮮明化が図れる。
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】
【0062】
【0063】
本願発明のその他の特徴および利点については、以下の発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
【0064】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0065】
図1は、本願発明の参考例に係るレンズアレイを示す斜視図である。図2は、図1のX1−X1断面図である。図3は、図1のX2−X2断面図である。図4は、図1に示すレンズアレイの底面図である。
【0066】
図2において、レンズアレイAは、透光性を有する合成樹脂を成形して得られた樹脂成形部5を主要部とするものであり、この樹脂成形部5がホルダ部1と複数のレンズ2を構成している。上記透光性を有する合成樹脂としては、透明度の高いたとえばアクリル系樹脂としてのPMMA(ポリメタクリル酸メチル(メタクリル樹脂))、あるいはPC(ポリカーボネート)が用いられている。また、このレンズアレイAは、複数の遮光部3およびホルダ部1の外表面を覆う遮光膜4をさらに具備している。ただし、図1および図4においては、遮光膜4についての図示を省略している。
【0067】
樹脂成形部5は、上下厚み方向に間隔を隔てて対向する上面5aおよび下面5bを有する一定方向に延びた略直方体の部分を有する立体状であり、それら上面5aおよび下面5bの複数箇所が部分的に凸状の面20a,20bとされている。複数のレンズ2は、樹脂成形部5のうち、凸状の面20a,20bが形成された領域、より厳密には、これらの凸状の面20a,20bによって上下に挟まれた所定の高さを有する領域であり、樹脂成形部4の上下厚み方向が光軸となる両凸レンズとされている。したがって、面20a,20bは、各レンズ2の光入出射面に相当する部分であり、これらは球面状または非球面状のいずれであってもかまわない。複数のレンズ2は、樹脂成形部5の長手方向に一定間隔を隔てた列状に並んでいる。これに対し、ホルダ部1は、樹脂成形部5のうち、複数のレンズ2の領域以外の残余の部分である。したがって、このレンズアレイAでは、図3によく表れているように、ホルダ部1と複数のレンズ2との間には明確な境界線はない。図1によく表れているように、ホルダ部1は、複数のレンズ2の周囲に一体に繋がるようにしてこれら複数のレンズ2の周囲を囲み込み、かつ複数のレンズ2の列方向に延びたブロック状となっている。
【0068】
図2によく表れているように、ホルダ部1の長手方向両端部のそれぞれの上面と下面とには、凸部10aと凹部10bとが設けられている。これらは、レンズアレイAを他のレンズアレイと組み合わせて使用するときにそれらの位置決めに利用される部分である。凸部10aは、凹部10bと同一の形状およびサイズに形成された凹部に嵌入可能な形状およびサイズである。
【0069】
複数の遮光部3は、互いに隣り合うレンズ2どうしの間に複数の空隙部30を設けるとともに、これら複数の空隙部30を規定する複数の壁面のそれぞれに黒色の塗膜31を設けることによって構成されている。各空隙部30は、樹脂成形部5の下面5bに適当な深さの凹溝を形成することにより、ホルダ部1の厚み方向に貫通しないように設けられている。図4によく表れているように、各空隙部30は、ホルダ部1の短手方向に適当な寸法Lだけ直線状に延びた形状とされている。
【0070】
遮光膜4は、樹脂成形部5の外表面のうち、各レンズ2の面20a,20bを除く領域に黒色塗装を施すことによって設けられたものであり、ホルダ部1の外表面の全面または略全面にわたって設けられている。遮光膜4と各遮光部3を構成する塗膜31とは、後述するように、同一の塗装処理によって設けることが可能である。ただし、これらを別処理で設けてもかまわない。
【0071】
次に、レンズアレイAの製造方法の一例について、図5〜図10を参照して説明する。
【0072】
図5および図6は、レンズアレイの樹脂成形工程の一例を示す要部断面図である。図7および図8は、レンズアレイの塗装処理工程の一例を示す要部断面図である。図9および図10は、塗装処理工程の他の例を示す要部断面図である。
【0073】
レンズアレイAを製造するには、その原形となる樹脂成形部5をまず成形する。この作業は、たとえば図5に示すような構造の上下一対の金型6a,6bを用いて行う。金型6a,6bは、各レンズ2の凸状の面20a,20bに対応する複数の凹部20a', 20b'、ホルダ部1の外形をかたちどるための複数の壁面1’、および複数の空隙部30を形成するための複数の凸状部30’を具備している。金型6a,6bの供給路60からそのキャビティ61内に透光性を有する樹脂を充填し、その成形を行うと、図6に示すように、先に述べた樹脂成形部5、すなわちレンズアレイの中間品を得ることができる。
【0074】
次いで、樹脂成形部5に黒色塗装を施す。この塗装に際しては、まず図7に示すように、各レンズ2の面20a,20b上にマスク49a,49bを設ける。これらのマスク49a,49bは、たとえば半導体製造分野においてフォトレジストを基板表面の一定領域に限定して設ける手法を利用して作製することができる。このようなマスキングを施した後には、図8に示すように、黒色の塗料液48中に樹脂成形部5を浸漬させる。これにより、樹脂成形部5の外表面のうち、各レンズ2の面20a,20bを除く全ての箇所に黒色塗装を施すことができ、図2に示した遮光膜4や、各遮光部3を構成する塗膜31を同時に形成することができる。したがって、その後マスク49a,49bを除去すれば、レンズアレイAが完成する。マスク49a,49bの除去は、たとえばこれらをエッチング溶液を用いてエッチングする方法、あるいはこれらを機械的に剥離させる方法を用いて行うことができる。
【0075】
上記塗装方法では、樹脂成形部5の各部への塗装作業が一括して行える。ただし、上記塗装方法では、たとえば各空隙部30が非常に細い幅に形成されているような場合には、その部分に塗料を進入させるのに比較的長い時間を要してしまう場合がある。また、遮光膜4は、本来的にはホルダ部1内に外部の光が入射しないようにするための遮光性を有すればよいのに対し、各遮光部3の塗膜31は各レンズ2を通過する光に直接影響を与えるものであるから、遮光膜4については比較的ラフな黒色塗装にする一方、塗膜31については緻密な黒色塗装にしたい場合がある。
【0076】
そこで、このような場合には、たとえば図9に示すような塗装用のジグ8を用いて、各空隙部30を規定する壁面への塗装処理を行う。ジグ8は、上述した金型6bの各凸状部30’と同様な形状およびサイズの複数の凸状部80を有するものである。これら複数の凸状部80の表面に黒色塗料47を付着させてから、これらを樹脂成形部5の各空隙部30に嵌入させてから抜き外すと、図10に示すように、黒色塗料47を各空隙部30を規定する壁面の全面に転写させることができ、塗膜31を設けることができる。
【0077】
【0078】
図11は、本願発明の参考例としてのレンズアレイ組立品を示す斜視図である。図12は、図11に示すレンズアレイ組立品の断面図である。図13は、図11に示すレンズアレイ組立品のレンズの作用を示す説明図である。
【0079】
図11および図12において、レンズアレイ組立品Bは、レンズアレイAとこれとは別のレンズアレイAaを重ね合わせて構成されている。レンズアレイAaの基本的な構成は、レンズアレイAと共通している。したがって、レンズアレイAaの各部については、レンズアレイAの各部に付されている符号と同一符号で示し、その説明は省略する。
【0080】
ただし、レンズアレイAaは、図5および図6に示した金型6a,6bを用いることによって、レンズアレイAと同一の樹脂工程によってその樹脂成形部5が成形されたものである。より具体的には、金型6a,6bには、レンズアレイAの原形を成形するためのキャビティ61に加え、レンズアレイAaの原形を成形するためのキャビティ(図示略)も設けられており、レンズアレイAaの樹脂成形部5は、レンズアレイAの樹脂成形部5と同一の樹脂材料および金型を用いて同時に樹脂成形されたものである。このようにすれば、2つのレンズアレイA,Aaの原材料の成分や樹脂成形時の収縮率などの条件を同一にできる。したがって、2つのレンズアレイA,Aaどうしの寸法誤差を少なくし、それらの複数のレンズ2どうしを正確に位置合わせするのに好ましいものとなる。
【0081】
レンズアレイA,Aaは、レンズアレイAの凹部10bにレンズアレイAaの凸部10aを嵌合させることにより、それらの長手方向および幅方向の位置決めが図られている。これらレンズアレイA,Aaの組み付けを確実にする手段として、これらをたとえば接着剤を用いて接着してもかまわない。図12によく表れているように、レンズアレイA,Aaのそれぞれのレンズ2どうしは、同一の光軸C上に並ぶように位置決めされている。図12では、各ホルダ部1の遮光膜4を厚肉に図示しているために、光軸C上に並ぶ2つのレンズ2の間に大きな隙間が生じているが、実際には遮光膜4の厚みは薄く、それらの隙間は2つのレンズ2どうしが互いに接触するほどに非常に小さい。
【0082】
同一の光軸C上に並ぶ2つのレンズ2は、図13に示すように、物体表面の点P1,P2,P3から進行してきた光を、所定の平面上において上記各点と対称な位置関係にある点P1',P2',P3' にそれぞれ集束させて、正立等倍の像を結像可能となっている。このような正立等倍の結像作用は、組み合わされる2つのレンズ2の面20a,20bの曲率を互いに同一にした場合に限らず、互いに相違させた場合にも得ることが可能である。したがって、本願発明では、正立等倍の結像を行わせるためのレンズアレイ組立品を構成する場合に、レンズの面の曲率が互いに相違するように形成されたレンズアレイどうしを組み合わてもかまわない。
【0083】
図14は、レンズアレイ組立品を用いて構成された画像読み取り装置の一例を示す概略断面図である。
【0084】
図14に示す画像読み取り装置Dは、透明カバー70、この透明カバー70を上面に装着した合成樹脂製のケース71、このケース71の底面部に組み付けられた基板72、この基板72の表面上にこの基板72の長手方向(図14では紙面に直交する方向)に間隔を隔てた列状に並べられて搭載されたたとえばLEDからなる複数の光源73、これら複数の光源73と同方向に並ぶ列状に配されて基板71の表面に搭載された複数の受光素子74、および先に述べたレンズアレイ組立品Bを具備して構成されている。複数の受光素子74は、光電変換機能を有するものであり、光を受けると、その受光量に対応した出力レベルの信号(画像信号)を出力するものである。レンズアレイ組立品Bは、ケース71に設けられた凹溝75に嵌入されることにより、複数の受光素子74と透明カバー70との間に配されており、複数の受光素子74が並ぶ方向に延びている。透明カバー70の表面部のうち、レンズアレイ組立品Bの各レンズ2と対向する部分がライン状の画像読み取り対象領域Sであり、複数の光源73から発せられた光は、ケース71に形成された照明用光路76を進行してこの画像読み取り対象領域Sに照射されるようになっている。画像読み取り対象領域S上には、たとえばプラテンローラ77によって原稿Gが順次移送される。
【0085】
画像読み取り装置Dにおいては、複数の光源73から発せられた光が画像読み取り対象領域S上の原稿Gの表面に照射され、この光が原稿Gの表面によって反射されると、この反射光がレンズアレイ組立品Bによって受けられる。すると、上記反射光は、レンズアレイ組立品Bの複数のレンズ2によって集束されることとなり、複数の受光素子74上には原稿Gの1ライン分の画像が正立等倍で結像する。図12に示したとおり、レンズアレイ組立品Bの各ホルダ部1は、その外表面が黒色塗料からなる遮光膜4によって覆われているために、上記反射光が各ホルダ部1の内部を通過して複数の受光素子74上に到達しないようにできる。したがって、複数の受光素子74には、レンズアレイ組立品Bの各レンズ2を透過した光のみを受光させることができる。
【0086】
図12に示すように、レンズアレイ組立品Bがその上方から光を受ける場合、実際には、レンズアレイAの各レンズ2には種々の方向から光が入射する。このため、レンズアレイAの1つのレンズ2に入射した光が、そのレンズ2を光軸Cとは交差する方向に横切るようにそのまま進行する場合がある。ところが、このような光の多くは遮光部3によって遮られる。したがって、1つのレンズ2に入射した光がそのままその横隣りに位置する他のレンズ2に入射しないようにすることができ、複数のレンズ2間のいわゆるクロストークを防止することができる。遮光部3の黒色の塗膜31は、受けた光の殆どを吸収し、受けた光を元のレンズ2に向けて散乱反射させるようなこともない。また、このような作用は、レンズアレイAaについても同様に得られる。
【0087】
画像読み取り装置Dの使用時には、レンズアレイ組立品Bやその周辺の温度に変化を生じる。ただし、レンズアレイA,Aaのそれぞれの樹脂成形部5の材質は同一であり、それらの線膨張係数は同一であるために、これらレンズアレイA,Aaにバイメタル効果による反り変形を生じないようにできる。また、レンズアレイA,Aaどうしは、凸部10aと凹部10bとの嵌合によって互いに位置ずれを生じ難い状態となっている。したがって、レンズアレイA,Aaの各レンズ2の光軸どうしがずれることも極力回避できる。その結果、複数の受光素子74上には、レンズアレイ組立品Bを利用して原稿Gの画像を鮮明に結像させることができ、解像度の高い読み取り画像を得ることができる。
【0088】
レンズアレイ組立品Bを構成するレンズアレイA,Aaは、いずれも金型6a,6bを用いた樹脂成形工程によって複数のレンズ2とホルダ部1とが一体化された樹脂成形部5を製造した後に、その樹脂成形部5に塗装処理を施したものに過ぎない。したがって、レンズアレイA,Aaのそれぞれの製造、およびこれらを組み合わせたレンズアレイ組立品Bの製造はいたって簡単となり、その製造コストを安価にできる。このため、画像読み取り装置Dの全体の製造コストの低減化も図れることとなる。
【0089】
図15は、本願発明の参考例に係るレンズアレイ組立品の他の例を示す断面図である。なお、図15以降の図においては、先の例と同一部分またはそれに相当する部分については同一符号で示し、その説明は省略する。
【0090】
図15に示すレンズアレイ組立品Baは、3つのレンズアレイAb,Ac,Adを組み合わせて構成されている。これらのレンズアレイAb,Ac,Adのそれぞれの基本的な構成は先のレンズアレイAと同様である。ただし、レンズアレイAb,Ac,Adの各レンズ2は、いずれもその凸状の面20a,20bが球面状とされた球面レンズである。
【0091】
このように、3つのレンズアレイAb,Ac,Adを組み合わせた構成としてもよい。このような構成においても、同一の軸線C上に並ぶ3つずつのレンズ2によって正立等倍の結像を行わせることが可能である。また、レンズアレイを2つだけ組み合わせた場合と比較すると、正立等倍の結像を行わせるのに必要な各レンズ2の面20a,20bの曲率を小さくすることができる。したがって、上記曲率を小さくすることによって各レンズ2の収差を少なくし、その分だけ結像画像をより鮮明にすることが可能となる。もちろん、4つ以上のレンズアレイを組み合わせた構成とすることもできる。
【0092】
レンズアレイ組立品Baでは、複数のレンズ2の全てが球面レンズとされているために、球面レンズよりも成形が面倒となる非球面レンズを用いていない分だけ、全体の製造コストを安価にすることもできる。ただし、たとえばレンズアレイAb,Ac,Adの全部またはそのいずれかのレンズ2を非球面レンズとしてもよい。このようにすれば、レンズの球面収差を無くし、または少なくし、結像画像を一層鮮明にすることができる。
【0093】
図16は、本願発明の参考例に係るレンズアレイの他の例を示す断面図である。図17は、図16に示すレンズアレイを用いたレンズアレイ組立品の一例を示す断面図である。
【0094】
図16に示すレンズアレイAeは、各レンズ2Aが凹状の面20c,20dを有する凹レンズとされたものであり、この点において先に述べたレンズアレイとはその構成が相違している。面20c,20dは、球面状または非球面状のいずれであってもよい。
【0095】
図17に示すレンズアレイ組立品Bbは、2つのレンズアレイAf,Agの間にレンズアレイAeを挟み込むようにして、これらを組み合わせたものである。2つのレンズアレイAf,Agは、いずれもそれらのレンズ2が凸レンズとされたものである。加えて、2つのレンズアレイAf,Agの各レンズ2の材質は、たとえばPMMAであるのに対し、レンズアレイAeの各レンズ2Aの材質は、たとえばPCとされており、各レンズ2と各レンズ2Aとのアッベ数(分散能の逆数)も相違している。
【0096】
レンズアレイ組立品Bbにおいては、同一の光軸C上に並ぶ3つのレンズ2,2A,2が、アッベ数が相違する凸レンズと凹レンズとの組み合わせとなっているために、これら全体を色消しレンズにできる。より具体的には、凸レンズとしの2つのレンズ2によって生じる色収差を凹レンズとしてのレンズ2Aによって除去することができる。もちろん、凸レンズと凹レンズとを組み合わせた場合であっても、正立等倍の結像を行わせることが可能である。したがって、レンズアレイ組立品Bbは、カラー画像の結像用途に最適となる。
【0097】
このように、レンズアレイは、そのレンズが凸レンズと凹レンズとのいずれであってもよい。また、レンズアレイ組立品は、凸レンズのレンズアレイどうしを組み合わせたものに限定されず、凸レンズアレイと凹レンズアレイとを組み合わせたものとしてもかまわない。さらに、レンズアレイの各レンズは、光入出射用の2つの面のうち、一方の面がフラット面とされた片凸レンズまたは片凹レンズとされていてもかまわない。
【0098】
図18は、本願発明に係るレンズアレイの例を示す斜視図である。図19は、図18に示すレンズアレイの要部平面図である。図20は、図18のX3−X3断面図である。図21は、図18のX4−X4断面図である。
【0099】
図18ないし図21に示すレンズアレイAhは、樹脂成形部5Aに設けられている複数の空隙部30Aのそれぞれがホルダ部1Aの上下厚み方向に貫通した構成となっている。各空隙部30Aは、図19によく表れているように、平面視略円弧状であり、互いに隣り合う空隙部30Aどうしは互いに背中合わせとなって一連に繋がっている。図面では、レンズアレイAhの構造を理解し易くする観点から、各空隙部30Aを比較的大きな開口幅を有するものとして描いているものの、好ましくは各空隙部30Aはできる限り小さな開口幅に形成されており、レンズアレイAhの上方または下方から進行してくる光の多くが各空隙部30Aを通過しにくいようにされている。
【0100】
樹脂成形部5Aのうち、互いに隣り合う空隙部30Aによって囲まれた平面視略円状の複数の部分がそれぞれ個々のレンズ2Bとなっており、それ以外の部分がホルダ部1Aとなっている。各レンズ2Bの一部は、空隙部30Aによってその外周の一部がかたちどられており、空隙部30Aを介してホルダ部1とは分離している。ただし、各レンズ2Bの外周には、各レンズ2Bをホルダ部1Aに繋げるための細幅なリブ状の2つの連結部21が連設されており、これらの連結部21を介して各レンズ2Bはホルダ部1Aとの一体化が図られて、ホルダ部1Aに支持されている。図20によく表れているように、各レンズ2Bの連結部21を除く外周面22は、テーパ面として形成されており、各レンズ2Bは光軸方向の一端部になるほど、すなわち同図では下端部になるほどその直径が小径となっている。
【0101】
各空隙部30Aを規定する壁面には、黒色の塗膜31Aが設けられており、この部分が遮光部3Aとなっている。各レンズ2Bの外周面22は、各空隙部30Aを規定する壁面の一部に相当するため、各レンズ2Bの外周面22には塗膜31Aが直接設けられた構成となっている。図18によく表れているように、ホルダ部1Aの底面部には、複数の凹部10cがホルダ部1Aの長手方向や幅方向に適当な間隔を隔てて設けられている。これら複数の凹部10cは、レンズアレイAhを他のレンズアレイと組み合わせて使用するときにそれらの位置決めに利用される部分である。図20および図21によく表れているように、ホルダ部1Aの外表面の全面または略全面には黒色の遮光膜4がやはり設けられている。遮光膜4や遮光部3Aの塗膜31Aは、先に述べたレンズアレイAの遮光膜4や塗膜31を設ける作業と同様な作業によって設けることができる。
【0102】
図22および図23は、レンズアレイの樹脂成形工程の他の例を示す要部断面図である。
【0103】
これらの図に示すように、レンズアレイAhの原形となる樹脂成形部5Aについては、一組の金型6c,6dを用いて成形することができる。すなわち、金型6c,6dとしては、各レンズ2Bの面20a,20bに対応する複数の凹部20a',20b'、ホルダ部1Aの外形を規定する複数の壁面1A'、および複数の空隙部30Aを形成するための複数の凸状部30A'を有するものを用いればよい。各レンズ2Bは、下端部ほど小径となるテーパ状であるために、各レンズ2Bの外周形状を規定する凸状部30A'については、下端部になるほどその肉厚tが大きなテーパ状にすることができる。したがって、各空隙部30Aを細幅に形成するには各凸状部30A'を薄肉に形成する必要があるものの、各凸状部30A'の下端部の肉厚tを大きくできれば、各凸状部30A'に強度を持たせることができ、金型製作が容易となる。
【0104】
図24は、本願発明に係るレンズアレイ組立品の他の例を示す斜視図である。図25は、図24に示すレンズアレイ組立品の分解斜視図である。図26は、図24に示すレンズアレイ組立品の断面図である。
【0105】
これらの図に示すレンズアレイ組立品Bcは、レンズアレイAhの下に他のレンズアレイAiを重ね合わせて構成されている。レンズアレイAiの基本的な構成は、レンズアレイAhと共通している。このため、レンズアレイAiの各部については、レンズアレイAhに付されているのと同一符号で示す。ただし、レンズアレイAiには、レンズアレイAhの複数の凹部10cに係入または嵌入可能な複数の凸部10dが、凹部10cに代えて設けられている。2つのレンズアレイAh,Aiは、それら凹部10cと凸部10dとの位置合わせ作用により、図26に示すように、それらの各レンズ2Bが同一の光軸C上に並ぶようにして組み合わされている。
【0106】
2つのレンズアレイAh,Aiの各レンズ2Bは、その外周面22が黒色の塗膜31Aからなる遮光部3Aによって囲まれているために、1つのレンズ2B内に入射した光がその外周面22に到達しても、この光は遮光部3Aによって吸収される。したがって、各レンズ2B内において光の散乱反射を生じないようにできる。また、遮光部3Aは、各レンズ2B内に進行してきた光がその横隣りに位置する他のレンズ2Bに入射することを阻止する役割も果たす。このため、やはりレンズ間におけるいわゆるクロストークを防止できる。
【0107】
このように、本願発明では、空隙部30Aがホルダ部1Aに貫通するように設けられているので、レンズ間のクロストークを防止できる。また、空隙部を規定する壁面の面積、および壁面に塗装を施すことによって構成される遮光部の面積を大きくすることができ、レンズどうしの間を広い面積で遮ることができる。
【0108】
図27ないし図29は、本願発明に係るレンズアレイの他の例をそれぞれ示す要部平面図である。
【0109】
図27に示すレンズアレイAjでは、互いに隣り合う空隙部30Aどうしが分離して形成されている。先の実施形態のレンズアレイAhでは、互いに隣り合う空隙部30Aどうしを繋げていたために、複数のレンズ2Bの配列ピッチを非常に小さくすることができる利点が得られる。これに対し、レンズ2Bの配列ピッチをさほど小さくする必要がない場合には、レンズアレイAjのような構成にしてもかまわない。
【0110】
図28に示すレンズアレイAkでは、各レンズ2Bが1つの連結部21のみを介してホルダ部1Aに繋がっている。このように、本願発明では、ホルダ部1Aを貫通する空隙部30Aによってレンズ2Bの外周をかたちどるようにする場合には、各レンズ2Bとホルダ部1Aとは、少なくとも1以上の連結部21を介して互いに繋がっていればよい。本願発明では、各レンズ2Bの支持に支障を生じない限度において、連結部21の数を少なくするとともに、連結部21の幅を小さくするほど、ホルダ部1Aから分離した各レンズ2Bの外周面22の面積、および外周面22に設けられる遮光部の面積を大きくすることができ、各レンズ2Bの光学的な特性を良好にすることが可能である。
【0111】
図29に示すレンズアレイAlでは、各レンズ2Bの外周面22を囲む空隙部30Aをかなり大きな開口幅のものに形成している。本願発明はこのように形成してもかまわない。ただし、空隙部30Aを大きく開口させたままレンズアレイAlを使用したのでは、空隙部30A内を多くの光が透過し、これが不具合となる場合がある。このような不具合を解消するには、レンズアレイAlを使用するときに、たとえば空隙部30Aの開口部分を適当な部材を用いて閉塞し、空隙部30A内を光が透過しないようにすればよい。
【0112】
図30、図31、および図33は、本願発明の参考例に係るレンズアレイの他の例を示す断面図である。図32は、図31に示すレンズアレイを製造するための工程を示す要部断面図である。
【0113】
図30に示すレンズアレイAmは、複数のレンズ2の各間に設けられている空隙部30内に、黒色の物質または部材32を充填または挿入することによって遮光部3Bを設けた構成とされている。このような構成であっても、空隙部30の壁面に黒色塗装を施した場合と同様に、遮光部3Bは受けた光の多くを吸収し、複数のレンズ2間のクロストークの防止または抑制が図れる。
【0114】
図31に示すレンズアレイAnでは、複数のレンズ2の各間に空隙部は形成されておらず、樹脂成形部5Bの内部に黒色の部材33の全体または一部が埋設されており、この部材33によって複数のレンズ2の各間に位置する複数の遮光部3Cが構成された構造を有している。樹脂成形部5Bは、図32に示すように、一対の金型6e,6fのキャビティ内に部材33を配置させるインサート成形の手法により成形されたものである。部材33は、一定間隔で列状に並ぶ複数の起立部33aを連結部33bを介して一連に繋げたものであり、連結部33bにはレンズ2の成形を妨げないようにするための複数の穴部33cが設けられている。このような樹脂成形工程によれば、複数の起立部33aが複数のレンズ2の各間に位置する遮光部3CとされたレンズアレイAnを簡単に得ることができ、樹脂成形部5Bの成形後に遮光部を設けるための塗装処理や部材の挿入作業などを行う必要を無くすことができる。また、樹脂成形部5Bをインサート成形の手法で成形してはいるものの、この成形作業は単一部品とされた部材33を金型6e,6f内に簡単にセットして行うことができるために、複数のレンズを金型内に配置させていた従来の成形作業と比較すれば格段に容易である。
【0115】
【0116】
【0117】
図34は、本願発明の参考例に係るレンズアレイの他の例を示す一部省略概略斜視図である。
【0118】
図19に示すレンズアレイApは、ホルダ部1Cが平面視矩形状のプレート状に形成されているとともに、複数のレンズ2はホルダ部1Cの縦横に所定間隔で配列されて設けられている。このような構成によれば、一定面積を有する面状領域の画像を結像させる機能をもたせることができる。レンズアレイApを2以上組み合わせた場合には、その組立品をたとえばCRTや液晶表示器からなるディスプレイに画面表示された画像をそのディスプレイよりも手前の領域に正立等倍で結像させる用途に利用することができる。
【0119】
本願発明に係るレンズアレイ、レンズアレイ組立品の各部の具体的な構成は、上述の実施形態に限定されず、種々に設計変更自在である。レンズアレイ組立品は正立等倍の像を結像可能なものではなく、それとは異なる特性のものとして構成されていてもかまわない。また、レンズアレイのホルダ部の外表面の全面または略全面は、黒色またはそれに近い暗色系の色彩の塗料からなる遮光層に代えて、たとえば黒色シートなどの遮光機能を有する遮光部材によって覆われた構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の参考例に係るレンズアレイの一例を示す斜視図である。
【図2】 図1のX1−X1断面図である。
【図3】 図1のX2−X2断面図である。
【図4】 図1に示すレンズアレイの底面図である。
【図5】 レンズアレイの樹脂成形工程の一例を示す要部断面図である。
【図6】 レンズアレイの樹脂成形工程の一例を示す要部断面図である。
【図7】 レンズアレイの塗装処理工程の一例を示す要部断面図である。
【図8】 レンズアレイの塗装処理工程の一例を示す要部断面図である。
【図9】 塗装処理工程の他の例を示す要部断面図である。
【図10】 塗装処理工程の他の例を示す要部断面図である。
【図11】 本願発明の参考例に係るレンズアレイ組立品の一例を示す斜視図である。
【図12】 図11に示すレンズアレイ組立品の断面図である。
【図13】 図11に示すレンズアレイ組立品のレンズの作用を示す説明図である。
【図14】 レンズアレイ組立品を用いて構成された画像読み取り装置の一例を示す概略断面図である。
【図15】 本願発明の参考例に係るレンズアレイ組立品の他の例を示す断面図である。
【図16】 本願発明の参考例に係るレンズアレイの他の例を示す断面図である。
【図17】 図16に示すレンズアレイを用いたレンズアレイ組立品の一例を示す断面図である。
【図18】 本願発明に係るレンズアレイの一例を示す斜視図である。
【図19】 図18に示すレンズアレイの要部平面図である。
【図20】 図18のX3−X3断面図である。
【図21】 図18のX4−X4断面図である。
【図22】 レンズアレイの樹脂成形工程の他の例を示す要部断面図である。
【図23】 レンズアレイの樹脂成形工程の他の例を示す要部断面図である。
【図24】 本願発明に係るレンズアレイ組立品の他の例を示す斜視図である。
【図25】 図24に示すレンズアレイ組立品の分解斜視図である。
【図26】 図24に示すレンズアレイ組立品の断面図である。
【図27】 本願発明に係るレンズアレイの他の例をそれぞれ示す要部平面図である。
【図28】 本願発明に係るレンズアレイの他の例をそれぞれ示す要部平面図である。
【図29】 本願発明に係るレンズアレイの他の例をそれぞれ示す要部平面図である。
【図30】 本願発明の参考例に係るレンズアレイの他の例を示す断面図である。
【図31】 本願発明の参考例に係るレンズアレイの他の例を示す断面図である。
【図32】 図31に示すレンズアレイを製造するための工程を示す要部断面図である。
【図33】 本願発明の参考例に係るレンズアレイの他の例を示す断面図である。
【図34】 本願発明の参考例に係るレンズアレイの他の例を示す一部省略概略斜視図である。
【図35】 従来のレンズアレイの一例を示す斜視図である。
【図36】 図35に示す従来のレンズアレイの要部断面図である。
【符号の説明】
A,Aa〜Ao レンズアレイ
B,Ba〜c レンズアレイ組立品
C 光軸
1,1A〜1C ホルダ部
2,2A,2B レンズ
3,3A〜3C 遮光部
4 遮光層
5,5A〜B 樹脂成形部
5a 上面
5b 下面
6a〜6f 金型
10a 凸部(位置決め手段)
10b 凹部(位置決め手段)
10c 凹部(位置決め手段)
10d 凸部(位置決め手段)
20a〜20d 両面(レンズの)
22 外周面(レンズの)
30,30A 空隙部
Claims (8)
- 一定方向に間隔をあけてライン状に並ぶ複数のレンズと、これら複数のレンズを繋ぐホルダ部とを有し、長尺状を呈するレンズアレイであって、
各レンズの周囲には、各レンズの外周の一部を上記ホルダ部から分離させて略円筒状にかたちどるように上記ホルダ部を貫通する空隙部が形成されているとともに、この空隙部を規定する壁面に黒色またはそれに近い暗色系の色彩が施されている一方、
各レンズは、上記空隙部を横断する連結部によって上記ホルダ部に支持されていることを特徴とする、レンズアレイ。 - 上記空隙部は、上記各レンズの直径がその光軸方向の一端部になるほど小径となるように設けられている、請求項1に記載のレンズアレイ。
- 上記ホルダ部は、上記複数のレンズの列と同一方向に延びるブロック状とされている、請求項1または2に記載のレンズアレイ。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載のレンズアレイを複数有しており、かつこれら複数のレンズアレイは、これらのレンズどうしが同一光軸上に並ぶように互いに重ね合わされていることを特徴とする、レンズアレイ組立品。
- 上記複数のレンズアレイは、正立等倍の像を結像可能とされている、請求項4に記載のレンズアレイ組立品。
- 上記複数のレンズアレイには、これら複数のレンズアレイどうしを位置決めするように互いに嵌合または係合する位置決め手段が設けられている、請求項4または5に記載のレンズアレイ組立品。
- 上記複数のレンズアレイの全てのレンズが球面レンズとされている、請求項4ないし6のいずれかに記載のレンズアレイ組立品。
- 上記複数のレンズアレイのうち、少なくとも1以上のレンズアレイの各レンズが非球面レンズとされている、請求項4ないし6のいずれかに記載のレンズアレイ組立品。
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