JP3996296B2 - 光学系および光学装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、レンズアレイを用いることにより所望の物体のライン状領域の像を結像させるようにした光学系および光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の密着型イメージセンサの一例を図14に示す。このイメージセンサは、原稿載置面を形成する透明板90を上面部に装着したケース91の内部に、主走査方向(紙面と直交する方向)に並べた複数の光源92、複数のセルフォックレンズ93を主走査方向に並べたセルフォックレンズアレイ93A、および主走査方向に並べた複数の受光素子94を組み込んだ構成を有している。セルフォックレンズ93は、正立等倍像が得られるものであり、透明板90の表面部分におけるセルフォックレンズ93の直上部分が、読み取りラインSaである。このイメージセンサにおいては、光源92から発せられた光が透明板90上の原稿Dに照射されると、その反射光がセルフォックレンズアレイ93Aの各セルフォックレンズ93によって集束され、複数の受光素子94上には原稿Dの1ライン分の画像が結像する。すると、複数の受光素子94からは、その受光量に対応した出力レベルの1ライン分の画像信号が出力される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成のイメージセンサにおいて、解像度の高い原稿画像の読み取り処理を行わせるには、各セルフォックレンズ93によって原稿画像を各受光素子94上においてピンぼけがないように、しかも明るく結像させる必要がある。透明板90から原稿Dが浮き上がった場合においても、ピンぼけを生じ難くするには、セルフォックレンズ93の焦点深度を深める必要がある。そのためには、レンズ径dを小さくして、原稿Dから各セルフォックレンズ93に入射する光の角度(画角)θ1を小さくしなければならない。
【0004】
ところが、レンズ径dを小さくしたのでは、各セルフォックレンズ93への入射光量が少なくなる。これでは、受光素子94上に得られる画像が暗くなり、読み取り画像の質が劣化してしまう。このように、従来では、セルフォックレンズ93の焦点深度を深めてピンぼけを防止しようとすれば、結像画像が暗くなり、またその反対に結像画像を明るくしようとしてレンズ径dを大きくすれば、焦点深度が浅くなってピンぼけの少ない画像の読み取り処理が困難になってしまうという問題があった。
【0005】
本願発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、ピンぼけが少なく、しかも明るい像を結像することが可能な光学系および光学装置を提供することをその課題としている。
【0006】
【発明の開示】
上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0007】
本願発明の第1の側面によって提供される光学系は、結像用の複数のレンズが列状に並べられた1または複数のレンズアレイを具備し、かつ物体から進行してくる光を上記複数のレンズによって集束させることにより上記物体の像を所定の結像領域に結像可能とされている、光学系であって、上記レンズアレイの複数のレンズは、同一方向に延びる複数の列に並べられているとともに、上記レンズアレイと上記物体との間、および上記レンズアレイと上記結像領域との間の少なくとも一方には、受けた光を上記レンズの列方向と交差する方向において発散させる発散レンズが設けられており、かつ、上記複数のレンズアレイの各レンズによる結像可能な幅は、上記レンズの列方向の幅よりもそれに交差する方向の幅の方が大きくされていることを特徴としている。
【0008】
本願発明の第1の側面によって提供される光学系においては、レンズアレイの複数のレンズの列方向と交差する方向に並ぶ複数のレンズのそれぞれによって物体の像を結像させることができる。したがって、複数のレンズを1列のみ設けたレンズアレイを用いていた従来のものよりも、明るい像を得ることができる。加えて、物体からレンズアレイに向けて進行する光、およびレンズアレイから結像領域に向けて進行する光の少なくとも一方は、発散レンズを透過するときにレンズの列方向と交差する方向に発散されるために、レンズアレイによって結像がなされるように物体からレンズアレイに向けて進行する光線束の角度(画角)、またはレンズアレイから結像領域に集束されるように進行する光線束の角度は、レンズの列方向と交差する方向において小さな角度に狭められることとなる。したがって、レンズを複数列に並べたことによってレンズ全体の幅が増大するにも拘わらず、レンズの列方向と交差する方向においてレンズの焦点深度が浅くならないようにすることができる。その結果、ピンぼけが少なく、しかも明るい像を得ることが可能となる。さらには、レンズの列方向においては物体の像をピンぼけのないように結像させることができるとともに、それと交差する方向においては結像領域への到達光量を多くして、結像された像を明るくすることができ、光学系の光学特性をさらに向上させることができる。
【0009】
本願発明の好ましい実施の形態においては、上記発散レンズは、上記レンズアレイのレンズの列方向に一様に延びた凹面を有している。このような構成によれば、発散レンズの凹面を通過する光を、レンズの列方向と交差する方向にのみ発散させることができ、レンズの列方向には発散しないようにできる。したがって、レンズの列方向についての結像作用に発散レンズの影響を受けさせないようにすることができる。
【0010】
本願発明の他の好ましい実施の形態においては、上記レンズアレイは、湾曲した屈折面を有する複数のレンズと、これら複数のレンズどうしを繋ぐホルダ部とが、樹脂一体成形されたものである。このような構成によれば、レンズアレイの製造が容易となり、コストの大幅な低減化を図ることが可能となる。また、各レンズの屈折面の曲率などの変更が簡単に行えるために、光学系の設計の自由度も高めることが可能となる。
【0011】
本願発明の他の好ましい実施の形態においては、上記レンズアレイを複数具備しており、かつこれら複数のレンズアレイは、それらのレンズの光軸が合わされて互いに積層されている。このような構成によれば、1つのレンズアレイのみでは得ることができない光学特性を得ることが可能となる。
【0012】
本願発明の他の好ましい実施の形態においては、上記複数のレンズアレイは、正立等倍像が得られるように構成されている。このような構成によれば、この光学系をたとえば密着型イメージセンサなどの画像読み取り装置の光学系として用いるのに最適となる。
【0013】
本願発明の他の好ましい実施の形態においては、上記複数のレンズアレイのうち、少なくとも光入射側となる1以上のレンズアレイには、上記複数のレンズどうしを光学的に分離させる手段が設けられている。このような構成によれば、ある1つのレンズに入射した光が隣りのレンズに混入(クロストーク)することによる画像劣化を適正に防止することができる。なお、2つのレンズアレイを組み合わせる場合において、光入射側の1つのレンズアレイのみに上記のような各レンズどうしを光学的に分離する手段を設け、他のレンズアレイにはこのような光学的な分離手段を設けなくても、クロストークによる画像劣化を防止できることが確認されている。
【0014】
本願発明の他の好ましい実施の形態においては、上記複数のレンズどうしを光学的に分離させる手段は、上記各レンズどうしの各間に設けられた凹部を含み、かつこの凹部を規定する内壁面は、黒色またはそれに近い暗色系の遮光材で覆われている。このような構成によれば、レンズからその側方に漏れ出ようとする光が遮光材によって吸収され、隣りのレンズにクロストークとして入り込むことが確実に防止される。
【0015】
本願発明の他の好ましい実施の形態においては、上記複数のレンズどうしを光学的に分離させる手段は、上記ホルダ部の光入射側の面および/または光出射側の面における上記各レンズを囲む領域を覆う黒色またはそれに近い暗色系の遮光材をさらに含んでいる。このような構成によれば、レンズ面以外の面からレンズアレイ内に光が入射しないようにすることができるために、上記のクロストーク防止効果がさらに高められる。
【0017】
本願発明の他の好ましい実施の形態においては、上記複数のレンズアレイのうち、少なくとも光入射側となる1以上のレンズアレイには、上記各レンズどうしの各間に設けられた凹部と、この凹部を規定する内壁面を覆う黒色またはそれに近い暗色系の遮光材とが設けられており、かつ、上記凹部のうち、上記レンズの列方向において互いに隣り合うレンズどうしの中間部分の深さは、上記列方向と交差する方向において互いに隣り合うレンズどうしの中間部分の深さよりも深くされている。このような構成によれば、複数のレンズアレイの各レンズによる結像可能な幅を、上記レンズの列方向の幅よりもそれに交差する方向の幅の方が大きいものにすることが実現できる。
【0018】
本願発明の他の好ましい実施の形態においては、上記複数のレンズアレイには、上記レンズの列方向において互いに隣り合うレンズどうしを光学的に分離させる第1の手段と、上記列方向と交差する方向において互いに隣り合うレンズどうしを光学的に分離させる第2の手段とが設けられており、かつ上記第1の手段は、上記複数のレンズアレイの積層方向を向く各ホルダ部の複数の面に対して、上記第2の手段よりも数多くの面に設けられている。このように構成によっても、複数のレンズアレイの各レンズによる結像可能な幅を、上記レンズの列方向の幅よりもそれに交差する方向の幅の方が大きいものにすることが実現できる。
【0019】
本願発明の第2の側面によって提供される光学装置は、原稿載置面と、ライン状に配置された複数の受光素子と、これらの間に配置された1または複数のレンズアレイとを備え、かつ上記原稿載置面に載置された原稿の画像を上記複数の受光素子上に結像させるように構成された光学装置であって、上記レンズアレイの複数のレンズは、上記複数の受光素子と同方向の複数の列に並べられているとともに、上記レンズアレイと上記原稿載置面との間には、上記原稿載置面から進行してくる光を上記複数のレンズの列方向と交差する方向において発散させる発散レンズが設けられており、かつ、上記複数のレンズアレイの各レンズによる結像可能な幅は、上記レンズの列方向の幅よりもそれに交差する方向の幅の方が大きくされていることを特徴としている。
【0020】
本願発明の第2の側面によって提供される光学装置は、その基本的な構成は、本願発明の第1の側面によって提供される光学系が組み込まれた構成となっているために、受光素子上には原稿の画像を明るく、しかもピンぼけの少ない状態に結像させることが可能である。とくに、発散レンズは、レンズアレイと原稿載置面との間に設けられているために、原稿からレンズアレイの各レンズに向けて進行する光の角度(画角)を狭めることが可能となる。したがって、原稿が原稿載置面から多少浮き上がったような場合にもピンぼけが少ない結像を行わせることができ、たとえばハンディスキャナタイプのイメージセンサに適用される場合には最適となる。
【0021】
本願発明の好ましい実施の形態においては、上記発散レンズは、上記原稿載置面を形成する透明板に一体的に形成されている。このような構成によれば、光学装置全体の部品点数の増加を抑制し、製造コストの低減化が可能となる。
【0022】
本願発明の好ましい実施の形態においては、上記レンズアレイと上記複数の受光素子との間には、上記レンズアレイの各レンズを通過してきた光を上記複数のレンズの列方向と交差する方向において発散させる発散レンズがさらに設けられている。このような構成によれば、レンズアレイから複数の複数の受光素子に向けて進行する光の角度についても狭めることが可能となる。したがって、光学装置の各部品の組立誤差などに起因して、レンズアレイと複数の受光素子との間の距離が正確でない場合にも、ピンぼけの少ない結像を行わせることが可能となる。また、レンズアレイを挟んで2つの発散レンズが位置する対称な構造となるため、光学装置の設計が容易になるといった利点も得られる。
【0023】
本願発明のその他の特徴および利点については、以下に行う詳細な説明から、より明らかとなろう。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0025】
図1は、本願発明に係る光学系の一例を示す説明図である。図2は、図1に示す光学系に用いられているレンズアレイアッセンブリを示す断面図であり、図1のII−II断面図に相当する。図3(a)は、図2の要部平面図であり、図3(b)は、その拡大説明図である。図4は、図3(a)のIV−IV線断面図である。図5は、図1に示す光学系に用いられているレンズアレイアッセンブリの分解斜視図である。図6は、作用説明図である。
【0026】
図1によく表れているように、本実施形態の光学系Aは、物体mの表面Sの像を、所定の平面上の結像領域Rに結像させるためのものであり、レンズアレイアッセンブリ1と発散レンズ8とを具備して構成されている。
【0027】
図2によく表れているように、レンズアレイアッセンブリ1は、第1のレンズアレイ10と、第2のレンズアレイ20とが積層状態で組み合わせられている。各レンズアレイ10,20は、複数のレンズ11,21と、これらのレンズ11,21間を繋ぐホルダ部12,22とを備えており、全体として、横幅がレンズ11,21の直径よりも大きい横断面矩形状をした長尺ブロック状を呈している。第1および第2のレンズアレイ10,20の長手方向両端部には、両レンズアレイを積層状態に保持するための連結手段13,23が設けられている。
【0028】
第1および第2のレンズアレイ10,20は、いずれも透明樹脂による成形物であり、複数のレンズ11とホルダ部12、および複数のレンズ21とホルダ部22は、透光性を有する合成樹脂によってそれぞれ一体成形されている。その材質としては、透明度、機械強度および耐熱強度にすぐれた、たとえばPMMA(ポリメタクリル酸メチル(メタクリル樹脂))、あるいはPC(ポリカーボネート)が好適に採用される。
【0029】
第1のレンズアレイ10は、光の入射側に配置される一方、第2のレンズアレイ20は、光の出射側に配置される。レンズアレイ10,20のレンズ11,21は、レンズ面である光入射面11a,21aおよび光出射面11b,21bがともに凸状曲面の屈折面とされた凸レンズの形態をもっており、第1のレンズアレイ10のレンズ11と第2のレンズアレイ20のレンズ21とは、それぞれの光軸Cが合わせられている。各レンズの光入射面と光出射面は、収差を最小限にするように、適宜、球面、あるいは非球面が組み合わされる。
【0030】
図3(a)によく表れているように、複数のレンズ11は、ホルダ部12の長手方向に一定のピッチで並べられており、たとえば第1列N1 〜第7列N7 の計7列に配列されている。これら複数のレンズの列N1 〜N7 のうち、奇数列と偶数列とは、列方向に1/2ピッチずつ互いに位置ずれしている。これにより、複数のレンズ11は、その列方向と直交する方向に互いに干渉し合うことなく、できる限り接近するように配置されている。図4および図5によく表れているように、第2のレンズアレイ20のレンズ21は、上記したレンズ11に対応した配置とされており、やはり計7列に並べられている。
【0031】
第1のレンズアレイ10のホルダ部12の光入射側の面には、複数のレンズ11どうしを光学的に分離する手段として、互いに隣り合うレンズ11どうしの間に位置する有底状の凹部14が形成されている。この凹部14は、図3(a)によく表れているように、各レンズ11を取り囲む広い領域にわたって一連に設けられている。したがって、図4によく表れているように、各レンズ11は、その光入射面11a側の略円筒状の一部分が凹部14の底部から立ち上がった形態となっている。本実施形態においては、凹部14が各所不均一の深さとされている。より具体的には、図3(b)において、凹部14のうち、レンズ11の列方向において互いに隣り合うレンズ11どうしの中間領域(同図のクロスハッチングで示す部分)14cの深さは、凹部14の他の部分、すなわちレンズの列方向と交差する方向において互いに隣り合うレンズ11どうしの中間領域の深さよりも深くされている。このため、凹部14のうち、図2に示す断面おいて表れる部分の深さs1は、図4に示す断面において表れる部分の深さs2よりも深くなっている。
【0032】
凹部14は、たとえばエキシマレーザやパルスCO2 レーザを利用したレーザ加工により形成されている。より具体的には、第1のレンズアレイ10についての樹脂成形工程を終了した後には、ホルダ部12の光入射側となる面にレーザを照射する第1次および第2次のレーザ加工を行う。第1次のレーザ加工は、凹部14の全体形状と同一パターンに形成されたマスクを、レーザのエネルギ密度が低い部分に設けておき、上記マスクのパターンを第1のレンズアレイの樹脂成形品に対して縮小投影させるようにしてレーザ照射を行う。これにより、上記マスクのパターンが縮小された凹部、すなわち複数のレンズ11を囲む一定領域が一定深さとされた凹部(凹部14の下地となる凹部)を形成することができる。第2次のレーザ加工は、上記とは異なるマスクを用いることによって、図3(b)のクロスハッチングで示した領域14cのみにレーザを照射する。すると、その部分を他の部分よりも深くすることができ、上記したような2種類の深さs1,s2をもつ凹部14を得ることができるのである。このようなレーザ加工によれば、微細加工が行えるために、互いに隣り合うレンズ11どうしの間の寸法を、金型成形では困難な微小な寸法に設定し、複数のレンズ11を高密度に設けることが可能となる。また、エキシマレーザやパルスCO2 レーザは、レーザ加工時の発熱量が少ないために、これらのレーザを利用すれば、ホルダ部12や各レンズ11にダメージを与えないようにすることもできる。
【0033】
凹部14を規定する側壁面(レンズ11の外周面の一部に相当する部分を含む)14aおよび底面14bは、黒またはそれに近い暗色系の遮光材15で覆われている。このための手段としては、たとえば、側壁面14aや底面14bに暗色系の塗料を用いて塗膜を形成する手段、あるいは暗色系の部材(図示略)で凹部14を埋める手段を用いることができる。また、本実施形態では、第1のレンズアレイ10の光出射側の面において、レンズ11を取り囲む領域を黒またはそれに近い暗色系の遮光材16で覆っている。遮光材16としては、たとえば暗色系の塗料を用いた塗膜を適用することができる。
【0034】
第2のレンズアレイ20については、第1のレンズアレイ10に形成したような各レンズを光学的に分離する手段はとくに設けられていない。
【0035】
連結手段13,23は、本実施形態においては、第2のレンズアレイ20の端部の光入射面側に設けられた突起23aと、第1のレンズアレイ10の端部の光出射面側に設けられた凹部13aとからなる。これら突起23aと凹部13aとが互いに嵌合することにより、両レンズアレイ10,20が積層状態に連結されている。
【0036】
光は、第1のレンズアレイ10の各レンズ11の光入射面11aに入射した後に、光出射面11bから出射し、その後第2のレンズアレイ20の各レンズ21の光入射面21aに入射して、光出射面21bから出射するという経路をとる。図に示す実施形態では、光入射面11aよりも光出射面11bが大径化されており、光入射面21aよりも光出射面21bが大径化されている。なお、光出射面11bと光入射面21aとはほぼ同一径とされている。したがって、この実施形態では、光の入射側から出射側に向かうにつれて、レンズ面が大径化されている。このことの技術的意義については、後述する。
【0037】
さて、第2のレンズアレイ20は、樹脂成形を行うことのみによって得ることができる。第1のレンズアレイ10は、樹脂成形によって外形を得た後、前述のレーザ加工により凹部14を形成し、その後遮光材15,16としての塗膜を形成することによって作製することができる。塗膜の形成は、たとえば、スタンプによる転写法、各レンズ11の光入出射面11a,11bにマスクを施した状態で塗料中に浸漬後、乾燥させてから、上記マスクを除去するなどの手法によって簡便に行うことができる。レンズアレイアッセンブリ1の組み立ては、第1のレンズアレイ10の凹部13aに第2レンズアレイ20の突起23aを嵌合させるだけの、きわめて簡単な操作によって行うことができる。
【0038】
図1によく表れているように、発散レンズ8は、透光性を有する材質からなり、レンズアレイアッセンブリ1の各レンズ11,21の列方向に延びる細長な略プレート状に形成されている。発散レンズ8の具体的な材質としては、たとえば両レンズアレイ10,20と同様に、透明度などに優れたPMMAやPCが好適に採用される。発散レンズ8の片面または両面には、湾曲した凹面80が形成されている。ただし、この凹面80は、発散レンズ8の長手方向に一様な形状である。発散レンズ8は、その光軸がレンズアレイアッセンブリ1の幅方向中央の第4列N4 のレンズ11,21の光軸に合わせられるようにして、物体mとレンズアレイアッセンブリ1との間に配されている。
【0039】
次に、上記した光学系Aの作用について説明する。
【0040】
図6に表れているように、この光学系Aにおいては、物体mの表面Sを始点として出発した光は、発散レンズ8を通過した後に、レンズアレイアッセンブリ1に到達する。ただし、発散レンズ8は、図6に表れているレンズ11,21の列方向においては、光を発散させる作用を発揮することはなく、また光が発散レンズ8を透過するときの屈折量は僅かであるから、始点Sから出発した光は、レンズアレイアッセンブリ1に向けてそのまま直進するのと同様となる。
【0041】
始点Sからレンズアレイアッセンブリ1に到達した光は、屈折面である4つのレンズ面11a,11b,21a,21bを順次通過する際に所定の屈折作用を受けて結像領域Rに到達する。より具体的には、光入射面11aでの屈折によって光出射面11bや光入射面21aの付近で一次焦点を形成する。光出射面11bと光入射面21aとは、互いに対向する凸曲面であるから、光出射面11bから出射して光入射面21aに入射するときの屈折により、光は光軸方向からからみて始点方向に戻るように折れ曲がる。そして、1次焦点からの光が光出射面21bでの屈折によって出射側に位置する結像領域R上に2次焦点を結ぶ。このように光軸Cを合わせた複数の凸レンズ11,21により、セルフォックレンズにみられる光の蛇行現象と同等の現象が得られ、物体mの(a→b→c)の像が、(a’→b’→c’)の正立等倍像として結像領域Rに形成されるのである。
【0042】
上記したような、物体の像を正立等倍に結像させる作用は、複数のレンズ11,21の列方向と交差する方向においても見られる。ただし、図1から理解されるように、物体mの所定の領域から出発した光は、レンズの列方向と交差する方向に並ぶ7つずつのレンズ11,21を通過してから、ライン状の結像領域Rに集束し、この結像領域Rに物体mの像が重なり合って結ばれる。したがって、レンズ11,21を1列に設けただけの場合よりも、結像領域Rの像を明るくすることが可能となる。なお、このように7つずつのレンズ11,21を用いて結像を行わせる場合には、7つのレンズ11のそれぞれに対する光の入射角度が相違するために、各レンズ11,21のレンズ面(屈折面)を全て同一形状にすると、物体mから出発した光を所定の結像領域Rに正確に集束させることが難しくなる。したがって、本願発明においては、たとえば第1列N1 〜第7列N7 までの各列ごとに、レンズ11,21のレンズ面11a,11b,21a,21bのいずれかの曲率などを相違させるようにして、7列のそれぞれのレンズを通過した光を所定の結像領域により正確に集束させるようにしてもかまわない。
【0043】
図1に表された断面方向においては、物体mの表面Sから出発した光は、発散レンズ8を透過することにより、適当な角度だけ発散され、その後レンズアレイアッセンブリ1に到達する。したがって、レンズアレイアッセンブリ1によって結像領域Rに集束される光線束は、物体mと発散レンズ8との間の領域においては、その広がり角度θが狭められたものとなる。その結果、レンズアレイアッセンブリ1の焦点深度が深くなり、物体mが光軸方向に多少位置ずれしても、これによって結像領域Rの像に著しいピンぼけが生じないようにすることができる。このように、本実施形態の光学系Aにおいては、複数のレンズ11,21を複数列に設けているにも拘わらず、それに起因して焦点深度が浅くならないようにすることが可能であり、好ましい光学特性を得ることができる。
【0044】
また、この光学系Aにおいては、レンズの列方向と交差する方向に並ぶ7つのレンズ11どうしを互いに接近させるほど、これらの各レンズ11に入射する光の角度が小さくなり、焦点深度をさらに深めることが可能となる。これに対し、複数のレンズ11どうしの間に形成されている凹部14は、上記したとおりレーザ加工により形成され、その幅が非常に小さくされているために(ただし、図1以外の図面では、理解の容易のために比較的大きく描いている)、複数のレンズ11,21を複数列に並べたことに起因して焦点深度が浅くなることを一層適切に防止することができる。
【0045】
図6に表れているように、物体の表面Sから第1のレンズアレイ10に向けて進行した光がレンズ11の光入射面11a以外の領域からレンズ11内に入り込むことは、凹部14の遮光材15によって防止される。さらに、レンズ11の光出射面11b以外の領域から光が漏れ出ることも、遮光材16によって防止される。これにより、レンズ11間の光のクロストークが効果的に防止されるとともに、レンズ11以外の領域を通過した光が結像領域に進行することも防止される。本実施形態においては、第1のレンズアレイ10のみに上記したような各レンズ11を光学的に分離する手段が設けられており、第2のレンズアレイ20にはこのような光学的な分離手段が設けられていないが、このような構成であっても第2のレンズアレイ20の複数のレンズ21どうし間においてクロストークが生じないようにして、画像劣化を充分に防止することができる。
【0046】
また、本実施形態においては、第2のレンズアレイ20のレンズ21の光入出射面21a,21bを大径化し、かつ光出射面21bを光入射面21aよりも大径化しているので、光入射面21bから入射した光を無駄にすることなく光出射面21bから出射させられることとあいまって、第2のレンズアレイ20に第1のレンズアレイ10のような各レンズを光学的に分離する手段を設けないことが、第2のレンズアレイ20の各レンズ21から出射する光量を増大させ、効率的な画像を得ることに大きく寄与する。したがって、上記のレンズアレイアッセンブリ1は、これによって得られる正立等倍像の明るさを一層向上させつつ、クロストークによる画像劣化をより適切に防止できることとなる。
【0047】
さらに、上記したレンズアレイアッセンブリ1においては、凹部14のうち、レンズの列方向において隣り合うレンズ11どうしの中間部分の深さs1は、それと交差する方向において隣り合うレンズ11どうしの中間部分の深さs2よりも深くされているために、各レンズ11,21による結像が可能な幅は、レンズの列方向の幅よりもそれに交差する方向の幅の方が大きくなる。このため、図5に表れているレンズの列方向においては、数少ないレンズ11,21を通過した光が結像領域Rにおいて集束するようにして、ピンボケのない結像を行わせるのに有利となる。一方、図1および図4に表れているレンズの列方向と交差する方向においては、7つずつ並んだレンズ11,21に多くの光が入射できるようにして、結像領域Rにおける像を明るいものにできる。したがって、正立等倍像のピンぼけ防止と明るさの確保との両立を一層確実なものとすることができる。
【0048】
図7は、本願発明において用いられるレンズアレイアッセンブリの他の例を示す断面図である。図8は、図7に示すレンズアレイアッセンブリに用いられている第2のレンズアレイを示す斜視図である。なお、図7以降の図においては、先の実施形態と同一または類似の要素には、同一符号を付している。
【0049】
本実施形態におけるレンズアレイアッセンブリ1Aは、第1のレンズアレイ10に設けられている凹部14の深さs4が各所均一とされている。第2のレンズアレイ20については、そのホルダ部22の光入射側の面20aに遮光材18が設けられている。この遮光材18は、たとえば遮光材14,16と同様な黒色またはそれに近い暗色系の色彩の塗膜である。ただし、遮光材18は、図8のクロスハッチングで示す部分に限定して設けられており、レンズ21の列方向において互いに隣り合うレンズ21どうしの中間領域のみに設けられている。
【0050】
このような構成のレンズアレイアッセンブリ1Aにおいては、レンズ11を通過してレンズ21に向けて進行する光のうち、レンズの列方向において隣り合うレンズ21どうしの間に到達した光は、遮光材18によって第2のレンズアレイ20内に入り込まないようにすることができる。一方、レンズの列方向と交差する方向において隣り合うレンズ21どうしの間には、遮光材18が設けられていないから、その部分に到達した光はそのまま第2のレンズアレイ20内に入り込ませることができる。したがって、このような構成によっても、各レンズ11,21による結像可能な幅は、レンズの列方向の幅よりもそれに交差する方向の幅の方が大きくなる。その結果、先に述べた実施形態の場合と同様に、レンズの列方向においては結像領域においてピンボケのない像を結像させることが可能となる一方、レンズの列方向と交差する方向においては7つずつ並んだレンズ11,21に多くの光が入射できるようにして結像領域における像を明るくすることができる。
【0051】
図9は、本願発明において用いられるレンズアレイアッセンブリの他の例を示す断面図である。図10は、作用説明図である。
【0052】
本実施形態のレンズアレイアッセンブリ1Bにおいては、第2のレンズアレイ20の構成は、図1〜図6に示した実施形態のものと同様である。これに対し、第1のレンズアレイ10は、その凹部14が光出射面側から第1のレンズアレイ10の厚み方向に没入する有底状に設けられている。凹部14の内壁面14aと底面14bとは、暗色系の塗膜からなる遮光材15によって覆われている。また、第1のレンズアレイ10の光入射面側のレンズ11を囲む領域には、暗色系の塗膜からなる遮光材17が形成されている。
【0053】
図10に示すように、このレンズアレイアッセンブリ1Bを用いた場合においても、物体の表面Sの像(a→b→c)を、結像領域Sに(a’→b’→c’)の正立等倍像として結像させることができる。このレンズアレイアッセンブリ1Bにおいては、第1のレンズアレイ10において、光がレンズ11の入射面11a以外の領域からレンズ11内に入射することが遮光材17によって防止される。また、1つのレンズ11に入射した光が隣のレンズ11に混入することが遮光材15によって防止される。さらに、レンズ11の出射面11b以外の領域から光が漏れ出ることも遮光材15によって防止される。これにより、レンズ間の光のクロストークが効果的に防止される。なお、この実施形態においても、図1〜図6に示した実施形態と同様に、各レンズ間を光学的に分離するための手段が第1のレンズアレイのみに設けられているが、これによって光のクロストークを十分に防止できることが確認されている。また、光入射面11aから光出射面21bに向かうほどレンズ径が拡大されていることにより、第2レンズアレイ20に適正に入射した光を無駄にすることなく、十分な明るさの正立等倍像を得ることができる。
【0054】
図11は、本願発明に係る光学装置としての密着型イメージセンサの一例を示す断面図である。
【0055】
同図に示されたイメージセンサ30は、断面略矩形状を有するとともに上下方向に貫通する内部空間を有するケース31を備えており、このケース31の上面開口32には透明板33が、下面開口34には基板35が装着されている。透明板33の表面が、原稿載置面33aである。基板35の上面適所には、受光素子としてのイメージセンサチップ36と、発光素子としてのLED37が搭載されている。イメージセンサチップ36は、図11の紙面と直交する方向に多数の受光部が一列に配置されたものであり、読み取り幅に応じて、適当数が長手方向に密接して配置されている。
【0056】
このイメージセンサ30においては、イメージセンサチップ36と透明板33との間に、先に述べた光学系Aが組み込まれている。より具体的には、イメージセンサ30には、イメージセンサチップ36から透明板33に到るように上下方向に延びた光軸C1が設定されており、この光軸C1の中間部に、レンズアレイアッセンブリ1と発散レンズ8とが配置されている。レンズアレイアッセンブリ1の位置決め固定は、ケース31とは別体に形成されたホルダ(図示略)内にレンズアレイアッセンブリ1を収容させてからこのホルダをケース31内に組み付けたり、あるいはレンズアレイアッセンブリ1を単体でケース31内の適当な凹部内に組み込むことによって行うことができる。また、レンズアレイアッセンブリ1に対する発散レンズ8の位置決めは、たとえば適当なスペーサ89を用いるなどして行うことができる。透明板33の表面における光軸C1と交差するラインが読み取りラインLaである。
【0057】
レンズアレイアッセンブリ1の一側方に位置するケース31の中間壁39は、上端が途中で途切れている。したがって、LED37が配置された空間40は、その上部において、光軸C1を含むレンズアレイアッセンブリ1の上方空間とつながっている。また、実施形態では、LED37が搭載された空間40は、ケースの内面31aおよび中間壁39の一側面39aを湾曲させることにより、読み取りラインLaに向かって曲がりながら、かつ次第に狭められている。この空間40を形成する壁31aは、たとえば白色に着色され、高反射率をもつようになされている。原稿Dは、透明板33の表面における読み取りラインLaに接触するようにして、プラテンローラPによってバックアップされながら所定方向(副走査方向)に送られる。
【0058】
以上の構成において、LED37から発した光は読み取りラインLa付近まで導かれ、原稿Dを照明する。原稿Dの読み取りラインLaから反射された光は発散レンズ8とレンズアレイアッセンブリ1とを透過して、イメージセンサチップ36上に集束し、この部分に原稿画像の正立等倍像が結像する。イメージセンサチップ36は、その画情報を読み取る。具体的には、イメージセンサチップ36は、複数の受光部の受光量に対応した出力レベルの画像信号を出力する。原稿Dが副走査方向に送られるごとに上記した読み取りラインLa上の画情報が読み取られ、これらの画情報が総合してイメージ情報となる。
【0059】
もちろん、上記したイメージセンサ30では、原稿Dとレンズアレイアッセンブリ1との間に発散レンズ8を設けているために、原稿Dからレンズアレイアッセンブリ1に向かう光線のうち、イメージセンサ30上に有効に集束される光線束の広がり角度を狭くすることができる。したがって、原稿Dが透明板33から多少浮き上がっても、イメージセンサチップ36上の正立等倍像が容易にピンぼけを生じないようにできる。また、光学系Aの上述した特性により、イメージセンサチップ36上の正立等倍像を明るくすることができるために、画質の高い読み取り画像を得ることが可能となる。
【0060】
図12は、本願発明に係る光学装置としての密着型イメージセンサの他の例を示す断面図である。
【0061】
同図に示すイメージセンサ30Aは、透明板33の裏面(下面)のうち、レンズアレイアッセンブリ1に対面する部分に凹面80Aを形成し、透明板33の一部を発散レンズ8Aとして構成している。このような構成によれば、イメージセンサ30Aの全体の部品点数を少なくすることができ、またその組立作業も容易なものにできる。
【0062】
図13は、本願発明に係る光学系の他の例を示す説明図である。
【0063】
図13に示す光学系Aaは、レンズアレイアッセンブリ1と物体mとの間に発散レンズ8を設けているのに加え、レンズアレイアッセンブリ1と結像領域Rとの間にも、発散レンズ8と同様な構成の発散レンズ8Bを設けている。
【0064】
このような構成によれば、レンズアレイアッセンブリ1から結像領域Rに進行する光についても、発散レンズ8Bによってレンズ11,21の列方向と交差する方向に発散させることができ、発散レンズ8Bと結像領域Rとの間における光の広がり角度をも狭くすることができる。したがって、この光学系Aaをイメージセンサに組み込んだ場合には、レンズアレイアッセンブリ1と受光素子との間の距離に、仮に組み付け誤差が存在していても、ピンぼけの少ない結像を行わせることが可能となる。このように、本願発明では、発散レンズを1箇所のみ設ける場合と、2箇所設ける場合とのいずれであってもかまわない。また、本願発明に係る光学系においては、レンズアレイアッセンブリと結像領域との間にのみ発散レンズが設けられている構成とされてもかまわない。
【0065】
もちろん、本願発明の範囲は、上述した実施形態に限定されるものではない。実施形態では、2つのレンズアレイを組み合わせたレンズアレイアッセンブリを用いているが、3つまたはそれ以上のレンズアレイを積層してレンズアレイアッセンブリを構成することも可能である。たとえば、各レンズが凸レンズとされた2つのレンズアレイの間に、各レンズが凹レンズとされた1つのレンズアレイを挟み込めば、色収差を無くしまたは少なくすることができるいわゆる色消しタイプのレンズアレイアッセンブリを構成することができる。また、本願発明においては、必ずしも複数のレンズアレイを用いる必要もなく、レンズアレイを1つのみ設けた構成とすることもできる。レンズアレイとしては、製造コスト面からすれば、複数のレンズとホルダ部とを樹脂により一体成形したものを用いることが好ましいが、これに限定されず、たとえばセルフォックレンズを複数列に並べたセルフォックレンズアレイを用いてもかまわない。
【0066】
さらに、実施形態のレンズアレイは、レンズを7列に配置させているが、本願発明はこれに限定されず、要は複数列であればよく、その具体的な列数は問わない。発散レンズは、光を所定方向に発散させる機能を有するものであればよく、その具体的な形状や材質なども限定されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る光学系の一例を示す説明図である。
【図2】図1に示す光学系に用いられているレンズアレイアッセンブリを示す断面図であり、図1のII−II断面図に相当する。
【図3】(a)は、図2の要部平面図であり、(b)は、その拡大説明図である。
【図4】図3(a)のIV−IV線断面図である。
【図5】図1に示す光学系に用いられているレンズアレイアッセンブリの分解斜視図である。
【図6】作用説明図である。
【図7】本願発明において用いられるレンズアレイアッセンブリの他の例を示す断面図である。
【図8】図7に示すレンズアレイアッセンブリに用いられている第2のレンズアレイを示す斜視図である。
【図9】本願発明において用いられるレンズアレイアッセンブリの他の例を示す断面図である。
【図10】作用説明図である。
【図11】本願発明に係る光学装置としての密着型イメージセンサの一例を示す断面図である。
【図12】本願発明に係る光学装置としての密着型イメージセンサの他の例を示す断面図である。
【図13】本願発明に係る光学系の他の例を示す説明図である。
【図14】従来のイメージセンサの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
A,Aa 光学系
R 結像領域
m 物体
1,1A,1B レンズアレイアッセンブリ
8,8A,8B 発散レンズ
10 第1のレンズアレイ
11 レンズ
11a 光入射面(屈折面)
11b 光出射面(屈折面)
12 ホルダ部
13 連結手段
14 凹部
15 遮光材
16 遮光材
17 遮光材
20 第2のレンズアレイ
21 レンズ
21a 光入射面(屈折面)
21b 光出射面(屈折面)
22 ホルダ部
23 連結手段
30 密着型イメージセンサ
31 ケース
33 透明板
33a 原稿載置面
35 基板
36 イメージセンサチップ(受光素子)
37 LED

Claims (13)

  1. 結像用の複数のレンズが列状に並べられた1または複数のレンズアレイを具備し、かつ物体から進行してくる光を上記複数のレンズによって集束させることにより上記物体の像を所定の結像領域に結像可能とされている、光学系であって、
    上記レンズアレイの複数のレンズは、同一方向に延びる複数の列に並べられているとともに、
    上記レンズアレイと上記物体との間、および上記レンズアレイと上記結像領域との間の少なくとも一方には、受けた光を上記レンズの列方向と交差する方向において発散させる発散レンズが設けられており、かつ、
    上記複数のレンズアレイの各レンズによる結像可能な幅は、上記レンズの列方向の幅よりもそれに交差する方向の幅の方が大きくされていることを特徴とする、光学系。
  2. 上記発散レンズは、上記レンズアレイのレンズの列方向に一様に延びた凹面を有している、請求項1に記載の光学系。
  3. 上記レンズアレイは、湾曲した屈折面を有する複数のレンズと、これら複数のレンズどうしを繋ぐホルダ部とが、樹脂一体成形されたものである、請求項1または2に記載の光学系。
  4. 上記レンズアレイを複数具備しており、かつこれら複数のレンズアレイは、それらのレンズの光軸が合わされて互いに積層されている、請求項3に記載の光学系。
  5. 上記複数のレンズアレイは、正立等倍像が得られるように構成されている、請求項4に記載の光学系。
  6. 上記複数のレンズアレイのうち、少なくとも光入射側となる1以上のレンズアレイには、上記複数のレンズどうしを光学的に分離させる手段が設けられている、請求項4または5に記載の光学系。
  7. 上記複数のレンズどうしを光学的に分離させる手段は、上記各レンズどうしの各間に設けられた凹部を含み、かつこの凹部を規定する内壁面は、黒色またはそれに近い暗色系の遮光材で覆われている、請求項6に記載の光学系。
  8. 上記複数のレンズどうしを光学的に分離させる手段は、上記ホルダ部の光入射側の面および/または光出射側の面における上記各レンズを囲む領域を覆う黒色またはそれに近い暗色系の遮光材をさらに含んでいる、請求項7に記載の光学系。
  9. 上記複数のレンズアレイのうち、少なくとも光入射側となる1以上のレンズアレイには、上記各レンズどうしの各間に設けられた凹部と、この凹部を規定する内壁面を覆う黒色またはそれに近い暗色系の遮光材とが設けられており、かつ、
    上記凹部のうち、上記レンズの列方向において互いに隣り合うレンズどうしの中間部分の深さは、上記列方向と交差する方向において互いに隣り合うレンズどうしの中間部分の深さよりも深くされている、請求項に記載の光学系。
  10. 上記複数のレンズアレイには、上記レンズの列方向において互いに隣り合うレンズどうしを光学的に分離させる第1の手段と、上記列方向と交差する方向において互いに隣り合うレンズどうしを光学的に分離させる第2の手段とが設けられており、かつ、
    上記第1の手段は、上記複数のレンズアレイの積層方向を向く各ホルダ部の複数の面に対して、上記第2の手段よりも数多くの面に設けられている、請求項に記載の光学系。
  11. 原稿載置面と、ライン状に配置された複数の受光素子と、これらの間に配置された1または複数のレンズアレイとを備え、かつ上記原稿載置面に載置された原稿の画像を上記複数の受光素子上に結像させるように構成された光学装置であって、
    上記レンズアレイの複数のレンズは、上記複数の受光素子と同方向の複数の列に並べられているとともに、
    上記レンズアレイと上記原稿載置面との間には、上記原稿載置面から進行してくる光を上記複数のレンズの列方向と交差する方向において発散させる発散レンズが設けられており、かつ、
    上記複数のレンズアレイの各レンズによる結像可能な幅は、上記レンズの列方向の幅よりもそれに交差する方向の幅の方が大きくされていることを特徴とする、光学装置。
  12. 上記発散レンズは、上記原稿載置面を形成する透明板に一体的に形成されている、請求項11に記載の光学装置。
  13. 上記レンズアレイと上記複数の受光素子との間には、上記レンズアレイの各レンズを通過してきた光を上記複数のレンズの列方向と交差する方向において発散させる発散レンズがさらに設けられている、請求項11または12に記載の光学装置。
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