JP4073686B2 - コーティング組成物およびワイパーブレード - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、水の付着の有無を問わず安定した低摩擦係数が得られるコーティング組成物、及び、車両の窓ガラスなどに付着した雨滴を除去するワイパーブレードに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車や家電製品の摺動部材には、近年、固体潤滑剤をバインダーによって定着させる乾性潤滑剤を使用することにより、油系潤滑剤特有の性能低下に対し、改善が試みられている。
この乾性潤滑剤は、例えば、車両用のワイパーブレードの摺動面などにおいて使用されることが多い。乾性潤滑剤においては、水が摺動面に付着した場合、水の流動性により疑似湿式潤滑の状況を呈し、乾性潤滑剤の性能と相まって、摩擦抵抗がより低減される場合がある。しかしながら、水の高い表面張力と経時揮発性により、水は摺動面に長期滞留することがないため、摺動面を均一に湿潤状態にすることが難しい。このため、ワイパーブレードの滑り特性が安定せず、滑っては付着し、付着しては滑るといった反復した状態、いわゆるスティックスリップ現象が引き起こされる。
このスティックスリップ現象は、摺動部材の円滑な作動状態を阻害する。しかも、ワイパーブレードなどの長尺の摺動部材においては、その形状と作動形態ゆえにスティックスリップ現象による摩擦振動(いわゆる、「ビビリ現象」)を引き起こしやすく、異音の発生を伴うといった問題の要因となることも知られている。
【0003】
この問題を解決する一つの手段として、撥水処理剤によりガラス表面に撥水処理被膜を形成することにより雨滴をガラス面から排除して、ワイパーを使用しないですむようにする方法がある。
しかしながら、これら撥水処理被膜は、通常、水の接触角で90°を超える撥水性を有するものの、一般的な自動車のフロントガラスの傾斜角度では、停止状態はおろか、時速40km/h程度まで加速されない限り、完全に雨滴をはじくことができない。この場合、やむを得ずワイパーブレードを作動させても、一般的にゴムなどの疎水表面を有するワイパーブレードと撥水処理ガラスの両者が水の付着を許さないため、結果として、ワイパーブレードとガラス面の摩擦抵抗が大きくなり、撥水処理を施すことが、逆に「ビビリ現象」を誘発してしまっている。
【0004】
そこで、ワイパーブレードに特殊な機能を付与することで、安定した円滑作動を確保しようとする試みがなされてきている。
ワイパーブレード表面にフッ化ビニリデン、塩化ビニルなどの被膜を形成する方法(特開平5−97015号公報)、同じく表面にテフロン樹脂あるいはナイロン樹脂などの被膜を形成する方法(特許第3196401号公報)では、撥水処理ガラス上において、円滑作動が損なわれ、しかも、撥水処理被膜への攻撃性も否めなかった。
耐摩耗性、滑り性を向上させたシリコーンゴムでワイパーブレードを成形する方法(特許第3205577号公報、特開2000−160018号公報、特開2000−160019号公報、特開2000−248183号公報等)は、ガラス面を拭き取るリップ部のエッジ先端の微細な摩耗が発生しやすく、拭き取り耐久性、滑り耐久性とも得られていない。
さらに、シリコーンゴムでワイパーブレードを成形し、その表面に有機樹脂被膜からなる摺動層を設ける方法(特開平8−118417号公報、特開平10−138879号公報)では、摺動層がゴム弾性を有さない有機樹脂被膜で形成されているため、ゴムとの追従性、密着性が悪いため、被膜が脱落しやすかった。
さらに、シリコーンゴムでワイパーブレードの先端部を成形し、その表面に摺動被覆層としてシリコーンゴムその他充填剤からなる層を設けたワイパーブレード(特開平11−321573号公報、特開2001−55119号公報)では、初期の滑り性は向上しているものの、エッジ部の摩耗が激しく、拭き取りあるいは滑り耐久性に乏しく、円滑な作動と良好な視界の長期に渡る確保は実現されていない。
このように、従来試みられている方法は、いずれも、滑り性を始めとして、拭き取り性、耐久性を確保するに至っていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明では、上記した従来の問題点に鑑みて、摺動界面の水の存在如何にかかわらず、摺動部材の円滑作動をもたらすコーティング組成物を提供することを目的とする。また、摺動界面の水の存在状態に関わらず、当該表面における滑り性が確保されたワイパーブレードを提供することを、その目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、スティックスリップ現象に起因する問題は、乾燥状態と水分が付着したウエット状態が混在しやすくなる摺動部品、つまり、屋外に曝されるか、屋内にあっても水の侵入する可能性のある摺動部品に発生することに着目した。さらに、この問題が、疎水表面を有するプラスチック部品、樹脂コーティング部品、ゴム部品に発現しやすく、特に、ゴム部品に顕著に発現することにも着目した。
以上のことから、本発明者らは、摺動面において、水が付着することによって摩擦抵抗が相対的に小さい部分と、水の付着がなく摩擦抵抗が相対的に大きい部分とが混在し、これらの領域間で摩擦抵抗が大きく異なっていることを見出した。
さらに、摺動部材にあっては、ゴムは元来粘着性で摩擦係数が高く、且つ疎水性であるため、動き始める際には粘着して滑りにくく、滑り始めると水により摩擦抵抗が低減され滑りだすものの、その疎水性から表面の水を排除しやすく、再び粘着するという、不安定な摩擦状態を形成すること、さらに、撥水処理を施した表面に対して摺動するゴム部品においては、このような摩擦状態の不安定さがあることが顕著であった。
以上の認識に基づき、本発明者らは、所定のコーティング組成物によれば、上記した課題を解決できること、および水の付着の有無にかかわらず低摩擦係数とするか、および/または、水付着の有無による動摩擦係数の変化を小さくすることにより、上記した課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
本発明によれば、以下の手段が提供される。
【0007】
(1)加硫性を有する液状シリコーンゴム材料と、
シリコーンオイルと、
層状格子構造材料と、
を含有するコーティング用組成物。
(2)さらに、シリコーンパウダーを含有する、(1)に記載の組成物。
(3)さらに、親水性有機パウダーを含有する、(1)又は(2)に記載の組成物。
(4)前記層状格子構造材料が黒鉛及び/又は二硫化モリブデンである、(1)〜(3)のいずれかに記載の組成物。
(5)前記親水性有機パウダーがナイロン樹脂パウダーである、(3)に記載の組成物。
(6)前記シリコーンパウダーが、メチルシリコーンゴム粒子である、(2)に記載の組成物。
(7)硫性を有する液状シリコーンゴム材料100重量部と、
シリコーンオイル1〜10重量部と、
シリコーンパウダー1〜20重量部と、
親水性有機パウダー10〜100重量部と、
層状格子構造材料を前記シリコーンパウダーと前記親水性有機パウダーとの総量で40〜250重量部と、
を含有する、コーティング用組成物。
(8)被膜化された状態において、
水が付着していない疎水表面における当該被膜の動摩擦係数と水が付着した前記疎水表面における当該被膜の動摩擦係数との差が、水が付着していない表面における当該被膜の動摩擦係数に対し±15%以内である、(1)〜(7)のいずれかに記載のコーティング組成物。
(9)ワイパーブレード用である(1)〜(8)のいずれかに記載のコーティング組成物。
(10)(9)に記載のコーティング組成物からなる被膜を摺動面に備える、ワイパーブレード。
(11)前記ワイパーブレードのリップ部が、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、及び熱可塑性エラストマーからなる群から選ばれた1種あるいは2種以上の材料を主成分とする(10)に記載のワイパーブレード。
(12)(1)〜(8)のいずれかに記載の組成物を含有し、加硫性を維持している膜状体。
【0008】
これらの組成物によれば、接触あるいは摺動する表面における水の付着の有無にかかわらず低い摩擦係数となっているか、および/または、水の付着状態による動摩擦係数の差が小さくなっている被膜を得ることができる。このため、この被膜を付与した摺動部材は、被摺動面の表面状態を問わず、円滑に作動することができる。
すなわち、本発明の組成物および被膜は、水が付着しない表面における動摩擦係数をより低く抑えられるか、および/または、水が付着した表面における動摩擦係数が極端に低下するのが抑えられることにより、上記した摩擦特性が達成され、これにより、水の存在する状態と存在しない状態での双方での被膜での円滑作動(摺動)を達成することができたものである。この結果、特に車両用ワイパーブレードなどの摺動材分野における課題であった、「ビビリ現象」の抑制を始めとして、拭き取り性耐久性、撥水処理被膜の低攻撃性と長寿命化などを初めて達成することができたのである。
【0009】
これらの組成物による被膜を特に摺動する弾性材料部品に適用することによって、例えば、水の接触角が70°を越えるような疎水性表面を有する自動車のボデー塗装表面、親水性であるガラスや撥水処理被膜を有する撥水性のガラス表面の他、との摺動を円滑にし、スティックスリップによる諸問題を解決することができる。
また、これらの組成物による被膜をワイパーブレードに適用した場合、親水性であるガラス表面や、撥水剤や油膜により撥水あるいは疎水化された表面のいずれに対しても、円滑な摺動を得ることができる。この結果、被摺動表面の親水性・撥水性に関わらず、円滑な滑り性能を有し、「ビビリ現象」を発生させないワイパーブレードを得ることができる。
また、かかる組成物による被膜を上記材質を主成分とするワイパーブレード基材の表面に付与することにより、特に、ふき取り耐久性に優れたワイパーブレードを提供することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明は、コーティング組成物を提供するものであって、加硫性を有するエラストマー材料と、シリコーン系オイルと、層状格子構造物質とを含有する組成物を提供する。すなわち、本組成物は、加硫性組成物である。同時に、本発明は、被膜化された状態において、疎水表面に対し、水が付着していない場合と付着した場合の当該被膜の動摩擦係数の差が、水が付着していない場合の当該被膜の動摩擦係数に対して±15%以内である、コーティング組成物を提供する。これらの組成物は、いずれも、摺動部材の摺動面に付与されるコーティング用として好ましく、特に、ワイパーブレードの摺動面に付与されるものとして好ましい。
【0011】
本発明の組成物は、加硫性の高分子材料(以下、バインダーという)を含有することができる。バインダーは、未硬化・未加硫の状態での形態を問わないが、好ましくは常温付近で流動性を有している、すなわち、液状体であることが好ましい。バインダーが液状であることにより、後述するシリコーンオイルが配合されやすくなり、良好な分散均一性を得られるようになる。従来、シリコーンオイルは樹脂あるいはゴムに配合する場合、均一に配合されにくく、その結果強度低下を生じていたが、液状のバインダーを用いることにより、分散均一性が向上するので、この結果、被膜に十分な強度を確保することができるようになる。
【0012】
バインダーは、加硫後の状態においては、ゴムを被覆後、ゴムの撓みに追従する必要があるため、柔軟性により優れるものが好ましい。特にワイパーブレードの様な繰り返しゴムが変形する様な部品の場合、追従性、柔軟性は重要となり、また、柔軟性が高いほど拭き取り性が得やすくなる。したがって、バインダーは、適度な柔軟性ないしは可撓性を保持するエラストマーを得ることができる高分子材料であることが好ましい。
【0015】
液状のエラストマー材料としては、シリコーンゴム材料を挙げることができる。シリコーンゴムは、温度による硬度変化が少なく、安定的な特性を発揮しうるという優位性において、本組成物のバインダーとして好ましい。より好ましくは、常温で液状の状態を呈するシリコーンゴム材料である。組成物をワイパーブレードのリップ表面に塗着させる場合、シリコーンゴムが後硬化になるが、液状のシリコーンゴム材料であれば、低温硬化が可能であり、ブレード基材の耐熱温度を超えない範囲で硬化を達成することができる。シリコーンゴムは、縮合反応や付加反応、UV硬化、電子線硬化等の手法により硬化させることができるが、付加反応の場合、白金化合物を触媒として用いるため、被毒物質により硬化不良を起こすことがあり、ワイパーブレード表面に適用する場合、その材質である合成ゴム中に被毒物質が存在するケースが多々あるため、縮合反応を用いる縮合型が好ましい。いずれにせよ、適正な硬化反応を経て、シリコーンゴムの特性を有するのなら、縮合反応、付加反応などその他反応形態を問わないで使用することができる。
【0016】
硬化後のシリコーンゴムの硬さは、補強剤を添加しない状態で、JIS Aのゴム硬度で70°以下であることが好ましく、ワイパーブレードに適用する場合は、10〜65°が特に好ましい。ゴム硬度が70°を超えるか、あるいは被着体であるワイパーブレード自身のゴム硬度を越えてしまった場合、特にダストを咬むような場合に被膜の欠落が激しくなり滑り耐久性の低下とワイパーブレードの場合、拭き取り耐久性の低下の要因となる。一方、ゴム硬度が10°未満の場合、被膜自身の耐摩耗性が乏しいため、特にワイパーブレードに適用した場合、硬い場合と同様、滑り耐久性及び拭き取り耐久性の低下の要因となる。
また、ワイパーブレードは、主として屋外で使用されるため、耐候性に優れた硬化体を得ることのできる高分子材料であることが好ましい。かかる観点からも、シリコーンゴム(特に液状)をバインダーとして用いることが好ましい。
【0017】
本組成物は、シリコーンオイルを含有することができる。本発明で使用するシリコーンオイルとしては、一般的にストレートシリコーンオイルと呼ばれるジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイルや、アミノ変性、エポキシ変性、カルボキシル変性、カルビノール変性、メタクリル変性、メルカプト変性、フェノール変性、片末端反応性、アミノ基やアルコキシル基、エポキシ基、ポリエーテル基等を2種以上併せ持つ異種官能基変性といった反応性変性シリコーンオイル、メチルスチリル変性、アルキル変性、高級脂肪酸エステル変性、アルコール変性、フッ素変性(フルオロシリコーンオイル)等の非反応性変性シリコーンオイルや、ジメチルシリコーンオイルにメチルリシノレートなどの油性向上剤を配合したものが挙げられる。
本発明では、シリコーンオイルは、接触移動面上に潤滑性を付与し、特に、水が付着していないドライ状態での動摩擦係数を低減する役割を担っている。
【0018】
潤滑性を付与する観点からは、特にストレートシリコーンオイル、中でもジメチルシリコーンオイルやメチルフェニルシリコーンオイル、変性シリコーンオイルの中ではアルキル変性シリコーンオイル、フロロシリコーンオイル、ジメチルシリコーンオイルにメチルリシノレートなどの油性向上剤を配合したものを使用することが好ましい。ストレートシリコーンオイルは、温度による粘度変化が小さく、ワイパーブレードの使用環境の様に気候の変化による雰囲気温度の変化がある場合、粘度の温度依存性が小さいために、気候環境を問わず潤滑効果を発揮するという特徴と、ワイパーブレード等の材料である合成ゴムを使用した部品や、プラスチック部品の潤滑について極めて効果的であるというメリットを有している。
【0019】
シリコーンオイルは、併せて撥水性も付与することができる。撥水性を付与する効果は、シリコーンオイルがワイパーブレードからガラス面に転移することにより発現する。特に撥水処理ガラスにおいては、ガラス面に水が付着していない状態が形成されやすいため、更に転移しやすくなっている。このため、撥水処理被膜上の撥水性を維持することができる。
【0020】
シリコーンオイルの粘度は、フルオロシリコーンオイルを除き、潤滑性付与効果の耐久性において大きな要因となる。
フルオロシリコーンオイルは一般的なシリコーンオイルに比較し、境界潤滑性が高く、本発明において好適であり、粘度は高い方が滑り耐久性を得やすいが、低粘度であっても一般的なシリコーンオイルに比較し、高い滑り耐久性を維持することができる。
一方、フルオロシリコーンオイルを除くシリコーンオイル(典型的には、ジメチルシリコーンオイルやアルキル変性シリコーンオイル、ジメチルシリコーンオイルにメチルリシノレートなどの油性向上剤を配合したものなど)については、粘度が200cs以上が好ましく、500cs以上が特に好ましい。粘度が200cs未満であると、被膜の摺動に伴う剪断により、接触界面から除去されやすくなる傾向が大きくなるからである。200cs以上であると、好ましい円滑作動性を容易に得ることができる。500cs以上であれば、円滑作動性を長期にわたって維持することができる。
ワイパーブレードに適用する場合は500〜100000csが好ましい。粘度が500cs未満の場合、ワイパー作動の様な繰り返し摺動により、剪断を受け、摺動界面(ワイパーブレード表面といったゴム部品の表面、あるいはガラス面などの相手材表面)から取り除かれてしまい、潤滑耐久性が十分に確保できなくなることがある。一方、粘度が100000csを超えると、潤滑特性は満足されるが、ワイパーブレードに適用した場合、摺動相手材であるガラス表面に移行したときに、ガラス面の「ギラツキ現象」を誘発し光の反射などにより視界不良の原因になる傾向が大きくなるためである。より好ましくは、1000〜50000csである。なお、シリコーンオイルの粘度JIS Z 8803によるウッベローデ粘度計などによって求めることができる。
【0021】
シリコーンオイルの添加量は、バインダー成分(硬化剤などを含む)100重量部に対し、0.5〜15重量部が好ましい。0.5重量部未満では、効果が発現されにくいか、もしくは、滑り耐久性が乏しくなる。15重量部を超えると、被膜の強度低下を生むことがあるからである。滑り特性と被膜強度のバランスから、1〜10重量部がより好ましく、2〜8重量部がさらに好ましい。
【0022】
本発明の組成物に含めることのできる層状格子構造材料としては、特に限定しないで、剪断劈開性を備える材料を使用することができる。好ましくは、水と親和性のある材料を用いる。例えば、このような材料として、黒鉛、二硫化モリブデン、マイカ等を挙げることができる。これらの層状格子構造材料は、1種あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明においては、層状格子構造材料は、その剪断劈開性により水の付着の有無を問わずに潤滑性能を発揮する。また、水との親和性を有する場合には、水の付着時において高い潤滑性能を発揮する。
層状格子構造材料の添加量はバインダー成分(典型的にはシリコーンゴム)100重量部に対し、総量で50〜300重量部が好ましい。また、後述する、シリコーンパウダーおよび親水性有機パウダーを使用する場合には、シリコーンパウダー1〜20重量部および親水性有機パウダー10〜100との総量で40〜300重量部とすることが好ましい。50重量部未満であると動摩擦係数の低減効果が少なくなり、300重量部を超えると塗膜強度が低下することがあるからである。より好ましくは、40〜250重量部である。
【0023】
黒鉛は鱗片状、鱗状、土状黒鉛等の天然黒鉛と人造黒鉛があるが、天然黒鉛、中でも鱗状黒鉛が好ましい。更に平均粒径で2〜40μmが好ましく、2〜20μmが特に好ましい。2μm未満の場合、相手材へのアブレッシブ性が増し、良好な潤滑耐久性が得られなくなる。また、ワイパーブレードに適用した場合、特にガラス面の撥水膜を攻撃するため、ガラス撥水耐久性が低下することになる。40μmを越えると拭き取り性が低下することがある。また、天然グラファイトは黄鉄鉱、石英、方解石などを、人造黒鉛は酸化鉄などを不純物として含有しており、この不純物が撥水処理ガラスへのアブレッシブ摩耗を引き起こすことがあるため、炭素分が97%以上のものを使用することが好ましく、99%以上のものが更に好ましい。層状格子状材料として黒鉛単独での添加量はバインダー(典型的にはシリコーンゴム)100重量部に対し、50〜300重量部が好ましく、100〜250重量部が特に好ましい。
【0024】
二硫化モリブデンは、結晶構造が六方晶形であり、モリブデン原子の両側を硫黄原子が挟み込んだ構造であり、モリブデン原子と硫黄原子の結合が強固なのに対し、硫黄原子同士の引力が弱いために、この部分の剪断により優れた潤滑性能を発揮すると考えられている。斜方晶形の合成のものもあるが、六方晶形が好ましい。平均粒径では0.1〜10μmの範囲が好ましいが、粒径が小さいほど被膜の高い補強効果が得られるため、平均粒径で5μm以下が更に好ましい。層状格子状材料として二硫化モリブデン単独で使用する場合、添加量はバインダー成分(典型的にはシリコーンゴム)100重量部に対し、20〜200重量部が好ましく、50〜150重量部が特に好ましい。
【0025】
マイカは白雲母、金雲母などの天然雲母と、膨潤性あるいは非膨潤性のフッ素雲母と呼ばれる合成雲母があり、その中でも空気中の水分を吸着して膨潤し、劈開する特性を有する膨潤性のフッ素雲母が好ましい。マイカの種類を問わず、平均粒径で1〜25μmが好ましく、その中でも1〜5μmが好ましい。これは平均粒径が大きくなればなるほど拭き取り性能が低下するためである。層状格子状材料としてマイカ単独での添加量はバインダー成分(典型的にはシリコーンゴム)100重量部に対し、20〜100重量部が好ましく、40〜80重量部が特に好ましい。
【0026】
本発明の組成物によれば、バインダーの加硫により、水付着時と水の非付着時の双方において良好な潤滑性能を発揮する被膜を得ることができる。水付着時には、主として層状格子構造材料により、また、水の非付着時には主としてシリコーンオイルによって潤滑性能が付与されている。また、本組成物においては、シリコーンオイルと層状格子構造材料とがバインダー内に均一に分散され保持されていると思われる。特に、バインダーが常温で液状である場合には、より好ましい分散・保持状態となっていると推測される。図1に本発明の組成物によって得られる被膜2の模式図を示す。このように、被膜化された場合、シリコーンオイルは、加硫されたバインダーとともにマトリックス4を構成し、このマトリックス4中に層状格子構造材料6が均一に分散保持される。すなわち、被膜表面及び内部において、層状格子構造材料6とシリコーンオイルを含有するマトリックス4とが均一に分布する状態とが形成されている。したがって、当初の被膜表面において、水の付着の有無に係わらず良好な潤滑性能を有しているとともに、被膜が経時的に磨耗しても、新たに露出される表面には、層状格子構造材料6とマトリックス4とが均一に分布されているため、安定して良好な潤滑性能を発揮することができる。特に、常温で液状のバインダー(シリコーンゴム材料)を含有する組成物を用いた場合には、マトリックス4に対するシリコーンオイルの保持性と分散性が良好であり、水非付着時あるいは疎水(撥水)表面における潤滑性能及びその耐久性が向上する。
【0027】
本発明の組成物は、上記バインダー、シリコーンオイル、層状格子構造材料の他、以下の成分を含有することができる。
本発明の組成物は、シリコーンパウダーを含むことができる。
シリコーンパウダーは、それ自体が有する潤滑性と被膜内に配向したシリコーンオイルを担持し適度にブリードさせることから滑り耐久性を高める効果を有している。本発明においては、疎水、撥水表面に対し、水の付着有無を問わず動摩擦係数を下げる効果がある。但し、必要量を超える配合は、撥水表面の水の付着時に水に不均一に濡れやすくなるため、不安定な挙動を示す場合がある。
シリコーンパウダーとしては、直鎖状のジメチルポリシロキサンを架橋した構造を持つメチルシリコーンゴム粒子、シロキサン結合が(CH3SiO3/2)nで表される三次元網目状に架橋した構造をもつポリメチルシルセスキオキサンの粒子、球状のアモルファスシリカ表面をシリコーン処理した合成シリカ粉末である疎水化シリカパウダー、球状シリコーンゴムパウダー表面をシリコーンレジンで被覆したシリコーン複合パウダー等が挙げられる。粒子形状として、球状、不定形状など、特に限定することなく使用することができる。その中でもメチルシリコーンゴム粉末あるいはポリメチルシルセスキオキサンの粉末、シリコーン複合パウダーが好ましく、特にメチルシリコーンゴム粉末が好ましい。メチルシリコーンゴム粉末は架橋度が低いため、ポリメチルシルセスキオキサン微粒子やシリコーン複合パウダーの表面に比較し、塗料化した場合、有機溶剤に膨潤する傾向があり、バインダーとの接着性が得られやすい。また、柔軟性に富むため、摺動時の被膜の変形に追従しやすく、ワイパーブレードに適用した場合水滴のふき取り性も良好となる。
【0028】
シリコーンパウダーの平均粒径としては0.1〜20ミクロンが好ましく、0.5〜10ミクロンが特に好ましい。20ミクロンを越えると、被膜内での接着性の低下が、パウダーの脱落の要因となり、被膜の耐摩耗性の低下を生じ、また、ワイパーブレードに適用した場合、ワイパーブレードに要求される拭き取り性能を低下させる。添加量はバインダー成分100重量部に対し、0.5〜50重量部が好ましい。0.5重量部未満であるとシリコーンオイル等のオイル分の担持効果が低くなり、オイル分がブリードし易く、耐久性が低下する傾向となり、50重量部を超えると被膜強度が低下するからである。滑り耐久性の観点から、より好ましくは、1〜20重量部である。
シリコーンパウダーは、配合されなくても有る程度の水付着時の摩擦係数の安定化が図れるため、必ずしも本組成物の構成成分とする必要はないが、摩擦係数をより安定化させ、且つ、シリコーンオイルの効果を長期に渡り発揮させうる効果があるため、組成物中に含めることが好ましい。
【0029】
具体的には、東レ・ダウコーニングシリコーン株式会社製トレフィルF−200、F−201、F−202、F−203、F−250、F−300、F−300、F−301、F−400、F−100、F−101、R−901、R−902、E−500、E−501、E−600、E−601、E−602、E−603、ジーイー東芝シリコーン株式会社製トスパール105、120、130、145、240、信越化学工業製KMP597、598、594、595、590、105、110、X−52−854、X−52−821、X−52−830、X−52−831、X−52−1032、X−52−1033、X−52−1034、X−52−1039K、X−52−1039Gなどが挙げられる。
【0030】
本発明に含めることができる親水性有機パウダーとしては、ナイロン樹脂パウダー、高分子量酸化ポリエチレン、アルギン酸カルシウム、酢酸セルロース、架橋ポリアクリル酸ナトリウム、ポリメタクリル酸メチル、架橋ポリスチレン、ポリビニルブチラールなどが挙げられ、粉体であるいは溶かして使用することができる。これらの親水性有機パウダーは、1種あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。添加量はバインダー成分(典型的にはシリコーンゴム)100重量部に対し、1〜100重量部が好ましい。より好ましくは、10〜100重量部である。
親水性有機パウダーは、その他配合材料に比較し、動摩擦係数を多少上昇傾向にする特性があるが、水の付着有無による動摩擦係数の変化をより低減する特性がある。
親水性有機パウダーは、配合されなくても有る程度の水付着時の摩擦係数の安定化が図れるため、必ずしも本組成物の構成成分とする必要はないが、接触界面に水が少ない場合あるいは水の存在状態が不均一の場合に、接触界面における水を安定的に吸着しうる点において組成物中に含めることが好ましい。
【0031】
ナイロン樹脂パウダーは、不定形のもの、球状のものいずれも問わないが、平均粒径で1〜20μm好ましく、1〜10μm程度が特に好ましい。異形のものは成形体の粉砕により容易に得ることができ、真球状のものは市販で容易に入手することができる。具体的には、東レ株式会社製SP−500、SP−500D、SP−1000等が挙げられる。添加量はバインダー成分(典型的にはシリコーンゴム)100重量部に対し、1〜100重量部が好ましく、10〜100重量部が特に好ましい。
高分子量酸化ポリエチレンは、従来公知の方法で製造できるが、親水性であることが知られている。平均粒径で20μm以下が好ましく、0.5〜5μmが特に好ましい。
【0032】
アルギン酸カルシウムは、高い吸湿性があるにもかかわらず、吸湿時の寸法変化が少なく、ワイパーブレードの拭き取り性を低下させない理由から好適であり、平均粒径で0.1〜20μmが好ましく、1〜10μmが特に好ましい。具体的には日清紡績株式会社製フラビカファインS、SF−D、SF−W等が挙げられる。SF−Wは水分散タイプであるため、使用時には水分を揮発させて使用する。添加量はバインダー(シリコーンゴム)成分100重量部に対し、1〜100重量部が好ましく、5〜50重量部が特に好ましい。
酢酸セルロースは、水分を吸着しやすく、また、物理的強度が高いため、ワイパーブレードの拭き取り性を低下させない理由から好適である。平均粒径は1〜20μmが好ましく、1〜10μm程度が特に好ましい。具体的にはチッソ株式会社製セルフローC−25、TA―25等が挙げられる。添加量はバインダー(典型的にはシリコーンゴム)100重量部に対し、5〜100重量部が好ましく、20〜50重量部が特に好ましい。
【0033】
架橋ポリアクリル酸ナトリウムは、平均粒径で5〜30ミクロンが好ましく、具体的には真球状の積水化成品工業株式会社製テクポリマーAXが挙げられる。添加量はバインダー成分(典型的にはシリコーンゴム)100重量部に対し、5〜100重量部が好ましく、20〜50重量部が特に好ましい。
ポリメタクリル酸メチルや架橋ポリスチレンの球状微粒子は、多孔質であることで水分を吸着しやすく、また、物理的強度が高いため、ワイパーブレードの拭き取り性を低下させない理由から好適である。平均粒径は1〜20μmが好ましく、1〜10μm程度が特に好ましい。具体的には積水化成品工業株式会社製テクポリマーMBP、SBP等が挙げられる。添加量はバインダー成分(典型的にはシリコーンゴム)100重量部に対し、5〜100重量部が好ましく、20〜50重量部が特に好ましい。
【0034】
ポリビニルブチラールは、親水性であり、粉砕して使用するか、溶媒に溶解して使用することができる。粉砕する場合は平均粒径1〜10μm程度が好ましい。具体的には積水化学工業株式会社製エスレックBシリーズが挙げられる。添加量はバインダー成分(典型的にはシリコーンゴム)100重量部に対し、5〜100重量部が好ましく、20〜50重量部が特に好ましい。
【0035】
本発明の組成物においては、補強剤を使用し、被膜の強度を補強することもできる。補強剤は、無機系、有機系を問わないで使用することができる。
無機系の補強剤としては、カーボンブラックや、シリカ、酸化チタン、酸化鉄、酸化クロム、酸化コバルト、酸化亜鉛などの金属酸化物、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、タルク、ウォラストナイト、チタン酸カリウムウィスカー、硫酸バリウム、塩基性硫酸マグネシウム、マグネシウムオキシサルフェートウィスカー、セピオライト、ゾノトライト、ホウ酸アルミニウムウィスカーなどが挙げられ、特に酸化チタン、酸化鉄、シリカ、タルクが好ましく、更に酸化チタンは500nm以下の微粒子タイプが好ましい。
【0036】
有機系の補強剤としては、アミノ系樹脂パウダー、フェノール樹脂パウダー、ウレタン樹脂パウダーなどが挙げられ、ウレタン樹脂パウダーが好ましい。
これら補強剤は、ゴム、塗料、フィルム関連で使用されているもので、別段特殊なものではない。
補強剤の平均粒径は0.01〜10μmが好ましく、細かいものの方が補強効果が高く好ましい。10μmを越えると被膜内での接着性が低下し、被膜から脱落するなど、期待される補強効果が乏しくなる。添加量はバインダー(典型的にはシリコーンゴム)100重量部に対し、1〜40重量部が好ましく、5〜25重量部が特に好ましく、10〜20重量部が更に好ましい。
【0037】
本発明のコーティング組成物は、合成ゴム全般に渡り、適用可能であり、具体的には、天然ゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エピクロロヒドリンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、各種熱可塑性エラストマー等を被着体として使用することができる。また、プラスチックであっても前記ゴム成分が配合されたブレンド、アロイ材料にも使用することができる。また、プラスチックであってもゴムに近い硬さや、撓み性能を有する材料にも使用することができる。ゴムの硬さは問わない。また、これらゴム材料と本コーティング組成物との良好な接着性を確保するため、シランカップリング剤やプライマーなど適宜選定することができる。
【0038】
本発明のワイパーブレードでは、ワイパーブレードゴムの材質は特に問わないが、従来使用されている合成ゴムの中でも耐摩耗性、圧縮永久ひずみ性に優れ、且つ耐候性に優れる天然ゴム、エチレンプロピレンゴム、熱可塑性エラストマーを使用することにより、より高い拭き取り耐久性を得ることができる。
ワイパーブレードの材質とする天然ゴムは、ゴム硬度55〜65°が好ましい。また、ゴムの持つ粘着性を抑制し、且つ、被膜の接着性を高める作用のある塩素処理が施されていることが好ましい。エチレンプロピレンゴムは、ゴム硬度55〜70°が好ましい。熱可塑性エラストマーは、耐摩耗性、耐寒性に優れたスチレン系、オレフィン系、ポリアミド系が好ましい。
なお、これらのエラストマーには、老化防止剤、可塑剤などの添加剤を付与することができる。また、前記ゴム材料をベースとしたブレンド材料やアロイ材料も使用できる。
また、これらワイパーブレードゴムと本コーティング組成物との良好な接着性を確保するため、シランカップリング剤やプライマーなど適宜選定することができる。
【0039】
本発明の組成物は、従来公知の方法により被膜化することができる。成形されたワイパーブレードの所定の部位に対して、塗料化(分散・流動化したものであればよい。)された本組成物を塗装あるいは付着させ、加熱などの硬化促進工程により組成物を被膜化することができる。また、ワイパーブレードの熱硬化工程において、同時に組成物の熱硬化が可能である場合には、あらかじめ、キャスティングなどの公知の方法によりフィルム化した本組成物の未硬化被膜(加硫性を維持した膜状体)を、ワイパーブレードの熱硬化と同時に接着させることができる。
【0040】
被膜の付与形態を図2及び図3に例示する。被膜12は、ワイパーブレード10のリップ部14の接触摺動部位に形成されていればよい。例えば、被膜12は、、図2に示すように、リップ部14の側面16と底面18との双方に形成されていもよいし、図3に示すように、リップ部14の側面16にのみ形成されていてもよい。
被膜の膜厚は3〜100μmが好ましく、5〜30μmが特に好ましい。3μm以下の場合、配合される材料を保持しきれなくなり、耐摩耗性が低下することがあり、100μmを越えた場合、拭き取り性が低下することがある。
【0041】
本発明の組成物によって得られる被膜は、摺動面に水が介在するか否かを問わず、特定の動摩擦特性を有することができる。すなわち、本被膜にあっては、疎水表面に対して水が付着していない状態と付着した状態との動摩擦係数の差が、水が付着していない場合の動摩擦係数に対し±15%以内とすることができる。±15%を超えた場合、摩擦振動が発生しやすくなり、不安定な摩擦挙動を示すようになるからである。被膜が、当該動摩擦特性を有することにより、当該被膜の接触界面における水の存在状態にかかわらず安定した滑り特性を発揮することができる。より好ましくは、±10%以内であり、さらに好ましくは、±8%以内である。また、好ましくは、いずれも場合においても、水非付着時の動摩擦係数は水付着時の動摩擦係数よりも小さい。
ここで、本明細書において、疎水表面とは、水の接触角が60°以上である表面をいい、好ましくは70°以上の表面であり、更には90°以上の表面(この場合、特に撥水表面ということができる。)である。撥水表面は、各種の撥水処理被膜を施した表面を含む。典型的には、撥水処理被膜は、車両などのガラス表面に施される。また、本明細書においては、親水表面とは、水の接触角が60°未満である表面をいい、好ましくは、30°以下の表面である。
なお、水の接触角は、JIS R3257(1999)6.静滴法にしたがって測定することができる。
【0042】
なお、動摩擦特性に関し、撥水処理被膜とは、特に限定しないで、商業的に入手できる材料あるいは製品により得ることのできるものであれば本動摩擦特性を特定するための被膜として用いることができる。一般的には、撥水処理被膜は、フッ素系樹脂やシリコーン系樹脂、ガラスへの処理剤としては低分子量のシリコーンオイルの他変性シリコーンオイルなどのシリコーンオイル、ガラスとの結合力を高めるため、ポリシロキサンに酸触媒を添加したもの、いわゆるシリコーン系ガラス撥水剤や、フルオロアルキルシランに強酸及び/又は強アルカリ触媒を添加したもの、いわゆるフッ素系ガラス撥水剤が挙げられる。本発明において動摩擦特性を特定するための撥水処理被膜としては、フルオロアルキルシランに強酸及び/又は強アルカリ触媒を添加したものを用いることが好ましい。また、撥水処理被膜は、それ自体撥水表面を構成する。したがって、上述のとおり、接触角が90°以上であることが好ましい。
【0043】
被膜化したときの上記各動摩擦係数は、各種方法にて測定することができるが、いずれも、水の有無以外は同一条件で実施するようにする。
動摩擦係数の測定にあたっては、水の供給、排除が繰り返し発生し、水が界面にある状態と無い状態が発生しやすい往復動摩擦摩耗試験機を用いることが好ましい。
一法として、往復動摩擦摩耗試験機新東科学株式会社製HEIDONタイプ14を用いた試験方法を以下に説明する。
本組成物をエチレンプロピレンゴムボール(ゴム硬度:JIS A 65°、φ12mm)にコーティングして試験試料(試験被膜)とする。膜厚は、少なくとも15μmとし、好ましくは18μm〜22μmとする。
試験試料を、ボール圧子を取り付け可能な治具に固定、装着する。相手側試験片としては、例えば、撥水処理(フッ素系撥水剤:ソフト99コーポレーション製「超ガラコ」を使用、接触角101〜103°)済みのガラスを使用することができる。試験条件は、特に限定しないが、好ましくは、荷重500gf、速度6000mm/minとする。また、ストロークの範囲は、50〜100mmとすることが好ましく、より好ましくは、80〜100mmである。例えば、約90mmとすることができる。
【0044】
さらに、水が付着していない状態とは、摺動面に目視で水が存在しない状態である。乾いた布で摺動面を摩擦したり、熱や風などによって水を蒸発させたりすることにより、容易に形成することができる。水が付着した状態とは、摺動界面に目視で水が存在する状態である。例えば、往復動磨耗摩擦試験機による測定において、ストローク範囲にわたって、ストリーク状に水を供給して水が存在する(付着した)状態を形成することができる。具体的には、ストローク範囲が90mmの場合、約3ccの水をストローク範囲にわたりストリーク状におおよそ均一に供給することにより、水が付着した状態を形成することができる。
【0045】
かかる動摩擦特性が得られることにより、撥水あるいは疎水表面において水の付着の有無を問わずに円滑な摺動性を得ることができる。すなわち、水が付着していない摺動面でも、水が付着した摺動面の双方において好ましい摺動性を得ることができるとともに、水が付着していない領域と水が付着している領域とを同時に接触しながら摺動する場合にも、良好な摺動性を得ることができる。特に撥水処理されたガラス表面を摺動する摺動部材であるワイパーブレードの摺動面にかかる被膜が形成されることにより、ビビリ現象の抑制、拭き取り耐久性の向上、撥水処理被膜の摩耗抑制などを達成することができる。
【0046】
また、本発明の被膜は、撥水処理被膜でない疎水表面(例えば、ガラスなどの親水表面に形成された油膜)にも、撥水処理被膜に対するのと同様の効果を発揮することができる。さらに、本被膜は、水が付着しやすい親水表面における水による潤滑作用を妨げることがない。このため、本被膜を付与した摺動部材は、親水表面においても、滑り特性に何ら問題はなく、円滑に作動することができる。
【0047】
以上説明したように、シリコーンオイルと加硫性バインダー中に、層状格子構造材料とを含有する組成物、さらに、必要に応じてシリコーンパウダーおよび/または親水性有機パウダーとを含有する組成物によれば、この被膜によって接触する界面の水の存在状態にかかわらず円滑な摺動を確保することができる。この結果、疎水表面か親水表面かを問わず、しかも、摺動表面の水の付着有無を問わず低摩擦係数を有し、しかも水の付着状態が異なる条件下における動摩擦係数の差を小さくしうる被膜を提供することができる。
【0048】
さらに、これらの組成物によれば、水の付着によるスティックスリップや、異音の発生などを抑制することができる。このため、本組成物が適用されたワイパーブレードは、ガラスが親水性と撥水性(疎水性)のどちらの表面状態であっても、良好な潤滑特性を有することができる。この結果、本ワイパーブレードは摺動面が如何なる水の存在状態にかかわらず、また、撥水処理被膜の有無によらず、良好な摺動性能と「ビビリ現象」の抑制を達成することができ、かつ、この特性がワイパーブレードのリップ部先端の摩耗を抑制し、良好な拭き取り性を確保することができる。
さらに、ワイパーブレードの摺動面接触部位と撥水処理膜の摩耗を抑制し、両者の耐久性能を向上させることができる。
加えて、ワイパーブレードのリップ部などの被摺動面接触部位の基材として上記したエラストマー材料を用い、その表面に本発明の被膜を備えたワイパーブレードは、良好な摩擦特性とともに、基材の柔軟性、可撓性、弾性によって被膜と摺動面との良好な圧接状態を確保することができ、好ましい拭き取り性を発揮する。また、基材の耐久性によりこれらの好ましい初期状態を長期にわたって維持できるようになっている。
【0049】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
表1に示すように、未加硫の液状シリコーン(ポリアルキルシロキサンとポリアルキル水素シロキサンの混合物)をメチルエチルケトンとトルエンの混合溶剤に溶解した溶液であるXS56−A3075(GE東芝シリコーン製)を306.7重量部(不揮発分換算92重量部)に天然鱗状黒鉛であるACP−1000(日本黒鉛工業製)160重量部、ジメチルシリコーンオイル(粘度10000cs)のSH200(東レ・ダウコーニング製)4.5重量部を分散混合し、更に硬化触媒である有機錫化合物の溶液であるYC6831(GE東芝シリコーン製)30.7重量部(不揮発分換算8重量部)を混合した混合物を調製した。この場合シリコーンゴム成分となるのは液状シリコーンと硬化触媒の不揮発分の合計100重量部である。更にこの混合物にゴムに対する接着付与剤としてXC9603(GE東芝シリコーン製)307重量部(不揮発分換算43重量部)を混合、調製した混合物を作製した。
【0050】
この混合物をエチレンプロピレンゴムボール(硬度JIS A 65°、φ12mm)に膜厚20ミクロンとなる様にコーティング、80℃で30分の硬化処理を行った後、撥水処理したガラス板(フッ素系撥水剤:ソフト99コーポレーション製「超ガラコ」を使用、接触角101〜103°)に対する動摩擦係数を、新東科学株式会社製HEIDONタイプ14を用い試験した。試験は、ガラス面に水のある場合と無い場合で行い、試験条件は荷重500gf、速度6000mm/min、ストローク90mmであった。結果を表1に示す。なお、水が付着した状態は、試験直前に、前記ストローク長さに渡ってストリーク状に全量で約3cc滴下することにより形成した。
【表1】
Figure 0004073686
【0051】
この混合物の動摩擦係数は、水が付着していない場合(ドライ時)が0.335、水が付着している場合(ウェット時)が0.360であり、ドライ時の動摩擦係数に比較し、ウェット時の動摩擦係数の変化率は7.46%((ドライ時動摩擦係数−ウェット時動摩擦係数)/ドライ時動摩擦係数×100)であった。この試験により、撥水表面に対しては、水が付着した場合の動摩擦係数が水が無い場合の動摩擦係数を多少超えた数値となることが確認され、水付着の有無による動摩擦係数のそれぞれの差が小さくなることにより、水の影響を受けず、安定した摺動特性が得られることがわかった。
【0052】
(実施例2〜22
実施例1の混合物の組成を表1に基づいて変更し、組成物を調製し、試験試料を作製して試験した結果は表1の通りである。この場合も実施例1同様の接着向上剤を使用した。
【0054】
(比較例1〜5)
実施例の混合物の組成物を変え試験した結果は表2の通りであった。
なお、比較例1〜4のプライマーは実施例のバインダーそれぞれに相当するものを使用し、比較例5は天然ゴムボール(JIS A 65°、塩素処理品、φ12mm)にプライマーを使用せずコーティングし、試験を行った。
【0055】
(比較例6)
実施例に使用したエチレンプロピレンゴムボールへのコーティングが無い場合の試験結果は表2の通りであった。
【0056】
(比較例7)
比較例6と同様に天然ゴムボール(JIS A 65°、塩素処理品、φ12mm)にコーティングをせずに試験した結果は表2の通りであった。
【表2】
Figure 0004073686
【0057】
(試験例)
ての実施例と、比較例1、3、4、5の組成物をそれぞれ違う材質により成形されたワイパーブレードにコーティングし、実車作動耐久試験を行った。コーティングの条件は動摩擦係数測定用のゴムボールサンプルと同様であり、また、この際使用したワイパーブレード材質は以下の通りであった。
エチレンプロピレンゴム(ゴム硬度JIS A 63°)
天然ゴム(ゴム硬度JIS A 60°、塩素処理品)
オレフィン系熱可塑エラストマー(ゴム硬度JIS A 63°)
シリコーンゴム(ゴム硬度JIS A 60°)
この際、接着性を高めるための接着向上剤あるいはプライマー処理等を適宜使用した。作製されたコーティング済みワイパーを長手方向の長さが525mmになる様に切断し、ワイパーアーム圧700gfの自動車に取り付け、初期の拭き性、ビビリ性を確認、10万回、20万回耐久後の拭き性、ビビリ性を評価、更に耐久後のガラスの撥水状態を評価する。この際の試験条件は、JIS D 5710、7.4項「耐久試験」に則り、水の供給は連続散水とし、シャワーノズルを使用する。なお、試験車両のガラスはフッ素系撥水剤(ソフト99コーポレーション製超ガラコ)を塗布した撥水処理ガラスと油膜を十分に落としたノーマルガラスの2通りで試験した。試験した結果は表3の通りであった。
【表3】
Figure 0004073686
【0058】
(比較例8〜12)
市販され一般に入手可能なワイパーブレードを用い、前述の実車作動耐久試験を行った結果は表4の通りであった。詳細内容は以下の通りである。
比較例8:市販の天然ゴム製ワイパーブレード
比較例9:市販のナイロンコーティングを施した天然ゴム製ワイパーブレード
比較例10:市販のグラファイトの配合されたシリコーンコーティングを施したシリコーンゴム製ワイパーブレード
比較例11:市販のウレタン樹脂系潤滑コーティングを施したエチレンプロピレンゴム製ワイパーブレード
比較例12:市販のウレタン樹脂系潤滑コーティングを施した天然ゴム製ワイパーブレード
【表4】
Figure 0004073686
【0059】
以上の結果から、本発明のコーティング組成物は、水が付着する可能性のあるゴム部品にコーティングすることにより、ゴムの粘着性を改善し、表面に低摩擦係数を付与するだけではなく、相手材の表面が撥水性であっても、水が付着の有無にかかわらず、安定した動摩擦係数を有することにより、スティックスリップ現象や異音の発生を抑制する効果がある。また、このコーティング組成物が少なくともリップ部に適用されたワイパーブレードは、摺動する相手であるガラスの撥水性、親水性を問わず、このコーティング組成物の効果により、水が付着するしないにかかわらず、安定した円滑作動を実現し、「ビビリ現象」を抑制する効果がある。また、撥水ガラスに対しては、その撥水膜をより長寿命化する効果がある。さらに、ゴムの中でも耐摩耗性、圧縮永久ひずみ性に優れる天然ゴム、エチレンプロピレンゴム、熱可塑性エラストマーでワイパーブレードの少なくともリップ部を成形することにより、「ビビリ」現象抑制効果と合わせ、良好な拭き取り耐久性を実現するという効果がある。これらワイパーブレードへの効果は、ガラス面に撥水処理が施されている如何を問わず、発現するため、ドライバーへの良好な視界を確保し、不快感を与えないという効果がある。
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、摺動界面の水分の存在如何にかかわらず、摺動部材の円滑作動をもたらすコーティング組成物を提供することができる。また、ガラス面の水の存在状態に関わらず、当該表面における滑り性が確保されたワイパーブレードを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における被膜の断面の模式図である。
【図2】本発明のワイパーブレードのリップ部(摺動面を構成する)の一形態の断面構造を示す図である。
【図3】ワイパーブレードのリップ部(摺動面を構成する)の他の形態の断面構造を示す図である。
【符号の説明】
2 被膜
4 マトリックス
6 層状格子構造材料
10 ワイパーブレード
12 被膜
14 リップ部
16 側面
18 底面

Claims (12)

  1. 加硫性を有する液状シリコーンゴム材料と、
    シリコーンオイルと、
    層状格子構造材料と、
    を含有するコーティング用組成物。
  2. さらに、シリコーンパウダーを含有する、請求項1に記載の組成物。
  3. さらに、親水性有機パウダーを含有する、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 前記層状格子構造材料が黒鉛及び/又は二硫化モリブデンである、請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
  5. 前記親水性有機パウダーがナイロン樹脂パウダーである、請求項3に記載の組成物。
  6. 前記シリコーンパウダーが、メチルシリコーンゴム粒子である、請求項2に記載の組成物。
  7. 硫性を有する液状シリコーンゴム材料100重量部と、
    シリコーンオイル1〜10重量部と、
    シリコーンパウダー1〜20重量部と、
    親水性有機パウダー10〜100重量部と、
    層状格子構造材料を前記シリコーンパウダーと前記親水性有機パウダーとの総量で40〜250重量部と、
    を含有する、コーティング用組成物。
  8. 被膜化された状態において、
    水が付着していない疎水表面における当該被膜の動摩擦係数と水が付着した前記疎水表面における当該被膜の動摩擦係数との差が、水が付着していない表面における当該被膜の動摩擦係数に対し±15%以内である、請求項1〜7のいずれかに記載のコーティング組成物。
  9. ワイパーブレード用である請求項1〜8のいずれかに記載のコーティング組成物。
  10. 請求項9に記載のコーティング組成物からなる被膜を摺動面に備える、ワイパーブレード。
  11. 前記ワイパーブレードのリップ部が、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、及び熱可塑性エラストマーからなる群から選ばれた1種あるいは2種以上の材料を主成分とする請求項10に記載のワイパーブレード。
  12. 請求項1〜8のいずれかに記載の組成物を含有し、加硫性を維持している膜状体。
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