JP3084424U - ワイパーブレード - Google Patents

ワイパーブレード

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JP3084424U
JP3084424U JP2001005760U JP2001005760U JP3084424U JP 3084424 U JP3084424 U JP 3084424U JP 2001005760 U JP2001005760 U JP 2001005760U JP 2001005760 U JP2001005760 U JP 2001005760U JP 3084424 U JP3084424 U JP 3084424U
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信幸 昼間
昌秀 高橋
能成 雫田
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 摺動性を有する粉体を付着させたワイパーブ
レードに更なる改良を加えることにより、静寂性、摺動
性の性能を長く維持し、より安定した品質を保証できる
ワイパーブレードを提供する。 【解決手段】 ワイパーアームに取り付けられる基体部
3と、ウインドーガラスに付着した水滴やほこり等を払
拭するリップ部4と、該リップ部4及び基体部3を接続
する薄肉のネック部2とを有するワイパーブレード1で
あって、リップ部4の横断面の側面に摺動性を有する鱗
片状粉体9と、該鱗片状粉体6をリップ部4に固定する
ための撥水性を有するシリコーン系ゴム組成物からなる
バインダー10とを有する払拭表層部7を形成し、鱗片
状粉体9はリップ部4の厚み方向に積層され、該積層さ
れた鱗片状粉体9同士はバインダー10によって繋ぎ止
める。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、ガラス面に付着した雨水、泥水、雪、みぞれ、ほこり等を払拭し て取り除き、良好な運転視界を確保するために必要な、自動車、電車、船舶、航 空機等の交通機関用のワイパーブレードに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車、電車、船舶、航空機等の各種交通機関のフロントウィンドーやリヤウ ィンドーに設置されているワイパーは、ガラス面に付着した水滴やほこり等を払 拭するワイパーブレードと、これを支持するワイパーアームとから構成されてい る。このワイパーブレードは、そのガラス接触部に主として天然ゴムが使用され 、その他、クロロプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、EPDM(エチレン −プロピレン−ジエン共重合体)ゴム、あるいは、これらのゴムを適宜ブレンド したものが使用されている。
【0003】 最近、雨天時にも良好な運転視界を得る方法として、ガラス面に撥水剤を塗布 し、撥水被膜を形成させて、付着する水滴の接触角を90°以上にする方法が広 く利用されている。この撥水被膜は、自動車の停止時には水滴がガラス面から滑 り落ちやすくなり、また、自動車の走行時にはガラス面上に生じる風力で水滴が 飛散しやすくなるので、ワイパーをあまり作動させなくてもかなり良好な視界が 得られる。
【0004】 しかし、このような表面処理をした場合でも、より安全な運転のためには、ワ イパーを作動させてガラス面に付着した異物を払拭除去する必要性が残る。撥水 剤を被覆処理したガラス面にワイパーを作動させると、ワイパーブレードの繰り 返し摩擦によって撥水被膜が徐々に削り取られ、比較的短期間に撥水効果が低下 するので、ガラス面に頻繁に撥水剤を塗布する必要があった。また、撥水被膜が 剥がれかけた状態でワイパーを作動させると、ワイパーにビビリが生じて円滑に 作動しなくなるという問題もあった。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
かかる問題を解消する方法として、この考案の考案者らは、ワイパーアームに 保持されるワイパーブレードにシリコーン化合物を使用することにより、撥水効 果が長持ちして撥水剤塗布処理回数を大幅に低減させることができ、従来のもの に比べて顕著に改善されたワイパーを提供し得ることを知った(特開平11−3 21573号、特開2000−160018号)。
【0006】 しかし、最近、交通機関の静寂性への要望がより強まりつつあり、払拭時の静 寂性と共に、更なる摺動性の向上が要求されるようになってきたため、この考案 の考案者らは、新たにワイパーブレードのリップ部に摺動性を有する粉体を付着 させたワイパーブレードを提供した(特開2000−55119号)。その結果 、静寂性、摺動性の優れたワイパーブレードが得られ実用に供されることとなっ た。
【0007】 そこで、この考案では、摺動性を有する粉体を付着させたワイパーブレードに 更なる改良を加えることにより、静寂性、摺動性の性能を長く維持し、より安定 した品質を保証できるワイパーブレードを提供することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するために、請求項1の考案は、ワイパーアームに取り付け られる基体部と、ウインドーガラスに付着した水滴やほこり等を払拭するリップ 部と、該リップ部及び前記基体部を接続する薄肉のネック部とを有するワイパー ブレードであって、前記リップ部の横断面の側面に、摺動性を有する鱗片状粉体 と、該鱗片状粉体を前記リップ部に固定するための撥水性を有するシリコーン系 ゴム組成物からなるバインダーとを有する払拭表層部を形成し、前記鱗片状粉体 は前記リップ部の厚み方向に積層され、該積層された鱗片状粉体同士は前記バイ ンダーによって繋ぎ止められており、最外側に位置する鱗片状粉体が前記払拭表 層部の表面に露出していることを特徴としている。
【0009】 請求項2に記載の考案は、請求項1の構成に加えて、前記リップ部の先端面に 前記払拭表層部を設けたことを特徴としている。
【0010】 請求項3に記載の考案は、請求項1又は2の構成に加えて、前記ワイパーブレ ードによって払拭動作を繰り返した場合に、該払拭動作の進行に伴い前記払拭表 層部の表面から露出している鱗片状粉体及びバインダーが脱落して、新たな鱗片 状粉体が表出されることを特徴としている。
【0011】 請求項4に記載の考案は、請求項3の構成に加えて、前記リップ部がシリコー ン系ゴム組成物であって、前記払拭表層部の鱗片状粉体とバインダーとの配合比 が、重量比で前記鱗片状粉体が1に対し前記バインダーが0.3〜1.2であり 、前記鱗片状粉体の付着量が0.1〜5mg/cmであることを特徴としてい る。
【0012】 請求項5に記載の考案は、請求項4の構成に加えて、前記払拭表層部の厚みが 3〜40μmであることを特徴としている。
【0013】
【考案の実施の形態】
以下、この考案の実施の形態を図面を参照して、詳細に説明する。
【0014】 図1は、この考案の実施の形態に係るワイパーブレードの一例を示す静止状態 の模式的断面図であり、1はワイパーブレードで、中間にネック部2を設けた基 体部3の先端にリップ部4と、その先端に撥水被膜11を形成したウィンドーガ ラス6の表面と接触する先端面5とを有している。
【0015】 他方、ウィンドーガラス6の表面に塗布される撥水被膜11は、アルコキシシ ラン化合物、より好ましくはトリアルコキシシラン化合物を用いたものである。 アルコキシ基は、一般に、メトキシ基あるいはエトキシ基を用いればよい。また 、撥水に関与する基としては、メチル基や、フルオロアルキル基からなる群より 選ばれたものが挙げられる。フルオロアルキル基としては、一般式CF(CF CHCH−で表すことができるが、より好もしくはn=0〜8のもの を用いればよい。
【0016】 また、アルコキシ基の加水分解を促進し、ガラスとの結合を向上させるために 、強酸あるいは強アルカリを触媒として用いることもできる。この触媒としては 、塩酸、硝酸、硫酸、芳香族スルホン酸、脂肪族スルホン酸、水酸化ナトリウム 、水酸化カリウムなどから選択すればよい。溶剤成分としては、メタノール、エ タノール、n−プロパノール、イソプロピルアルコールといったアルコール類を 用いることが好ましい。
【0017】 ワイパーブレード1の基体部3を構成する材料は、従来からワイパーブレード に使われていたいずれの材料も好適に使用できる。基体部3の材料として、リッ プ部4と同質のシリコーン系ゴム、あるいは天然ゴム、クロロプレンゴム、EP DMゴム等の汎用ゴムを使用することも可能である。この基体部3の硬度は、J IS−K6253で規定されたデュロメータ・タイプAで測定したときに50〜 80度であることが望ましい。リップ部4を構成する材料には、シリコーン系ゴ ム組成物を用いる。所望により、補強充填剤や摺動性を付与するための添加材等 を加えることができる。勿論、シリコーン系ゴム組成物単独でもよい。
【0018】 シリコーン系ゴム組成物として使用されるシリコーン生ゴムとしては、ジメチ ルシリコーン生ゴム、メチルビニルシリコーン生ゴム、メチルフェニルビニルシ リコーン生ゴム、フロロシリコーン生ゴム等が例示される。これらは、必要な特 性を満足できる範囲であれば、一種だけでなく、二種以上を混合して用いてもよ い。リップ部4に使用されるシリコーン系ゴム組成物の硬化後のゴム硬度は、J IS−K6253で規定されるデュロメータ・タイプAで測定したときに50〜 80度の範囲で調製されることが好ましい。ゴム硬度が50度より低くても、8 0度より高くても、払拭性が悪くなるので好ましくない。
【0019】 この考案の実施の形態に係るワイパーブレード1を成形するには、圧縮成型、 押出成形、射出成形等の方法から適宜選択することができる。ワイパーブレード 1が複数の構成材料からなる場合は、複合圧縮成型、多層押出成形、複合射出成 形等の方法を用いることもでき、また、別個に成形して接合一体化することもで きる。
【0020】 成形条件は、圧縮成型、射出成形の場合では、成形性及び生産性の点から、1 50〜190℃、好ましくは160〜180℃の範囲で設定することが好ましい 。押出成形の場合は、加硫槽内での滞留時間との兼ね合いもあるが、一般的には 加硫槽内温度を200〜400℃の範囲に設定する。また、有機過酸化物を用い る縮合反応により加硫する場合、強制排気式のオーブンで二次加硫を行うと、成 形品中の未反応物が除去されて、機械的強度等が向上する。二次加硫は、一般的 には、180〜210℃の範囲で、1〜4時間行うことが好ましい。
【0021】 成形品の取り方は、単品(1個)取り、複数の共取り等、様々な形態が可能で あるが、払拭性の点から、リップ部4の先端である先端面5側を一体に合わせた 2個の共取りとして成形し、後から鋭利な刃物でその中央部を切断する方法が、 リップ部4の角部8が鋭利にできるので、払拭性の点で好ましい。この共取り成 形品を切断する方法としては、成形品の片側から刃物を当てて切断する方法、成 形品の切断面の上下から刃物を当てて切断する方法、引き切り、押し切り、回転 刃による切断等の方法が挙げられる。リップ部4の角部8は、シャープで直線的 なエッジとなるようにすることが特に好ましいため、切断に用いる刃物の形状は 任意ではあるが、成形品の切断面の上下から刃物を当てて切断することが好まし い。
【0022】 図2は、この考案の実施の形態に係るワイパーブレードの一例を示す動作状態 の模式的断面図である。
【0023】 ワイパーブレード1の動作中においては、基体部3が取り付けられている図示 しないワイパーアームがウィンドーガラス6の表面を往復運動をすることによっ て、ワイパーブレード1のリップ部4にウィンドーガラス6を払拭する際の払拭 抵抗が働くため、ネック部2を基準にワイパーブレード1の進行方向(図中の矢 印を参照のこと)と反対方向にリップ部4が傾くこととなり、リップ部4の側面 がウィンドーガラス6を払拭する状態になる。
【0024】 図3は、図1の要部を拡大して示した模式的断面図であり、リップ部4の横断 面の側面には、先端面5を除き先端面5から所定寸法だけ基体部3側に立ち上が っている払拭表層部7が設けてある。
【0025】 払拭表層部7はワイパーブレード1の摺動性を向上させるためのものであり、 その形成については、ワイパーブレード1を、リップ部4の先端面5側を一体に 合わせた2個の共取りとしたものに、塗装、ディッピング等の方法を用いて払拭 表層部7を形成させた後に、その中央部を切断する手法を用いることが好ましい 。つまり、リップ部4の横断面の側面にのみ払拭表層部7が形成されれば、払拭 性の点からみれば充分であるが、撥水被膜11の摩耗量をも抑制したい場合には 、リップ部4の先端面5にも払拭表層部7を設けるようにすればよい。
【0026】 図4は、図3における払拭表層部を更に拡大した断面図である。
【0027】 払拭表層部7は、粉体9と、粉体9を払拭部位の表面に固定させるためのバイ ンダー10としての役をする樹脂とで形成される。リップ部の表面に付着させる 粉体9としては、摺動性を向上させる目的で使用されるもので、その材質は、例 えば、黒鉛、マイカ等が挙げられる。性能さえ満足させることができれば、これ らを単独でも、二種以上を併用してもよい。
【0028】 粉体9の形状は、鱗片状のものが好ましく、沈降式の粒度分布測定方法による 粒度分布において、粒径が0.3〜60μm、より好ましくは1〜60μmであ るとよい。
【0029】 鱗片状の形態をとる黒鉛やマイカのような粉体9の場合は、沈降式の粒度分布 測定方法による粒径が0.3μmよりも小さなものがあると、粒子間の凝集が顕 著になって取り扱いにくくなるし、60μmより大きいものがあると、ワイパー ブレード1としてウィンドーガラス6の表面に設置し、実際に使用した場合、ウ ィンドーガラス6への密着状態が悪くなってウィンドーガラス6上の水分を拭き 取れずに拭き残しが生じる虞がある。
【0030】 黒鉛やマイカのような粒子の形状が鱗片状の形態をとる鱗片状粉体9の場合は 、払拭表層部7を形成させるときに、鱗片状の粒子が払拭表層部7の厚み方向に 魚の鱗が並ぶように積層する形態をとる。
【0031】 ここで、払拭表層部7の鱗片状粉体9の粒度分布を測定するのに採用した沈降 式の粒度分布測定方法について説明する。
【0032】 沈降法は、流体中を沈降する粒子の速度が粒径によって異なることを利用して 粒度分布を求めるものであり、粒度測定を行う上で最も一般的とされている測定 方法である。粒子濃度の時間的変化を測定することによって、粒度分布を求める ことができる。粒子濃度の測定には、深さH以上または以下の全濃度変化を測定 する積算法や、深さHにおける濃度変化を測定する増分法などがある。さらに、 積算法には沈降天秤法、比重計法、圧力法といった方式があり、増分法ではピペ ット法、比重天秤法、光透過法、X線透過法などがある。この考案における粒度 分布測定は、これらのうちで、増分法であって、遠心沈降法による光透過測定法 を用いている。測定環境条件は、温度23±2℃、湿度50±10%の雰囲気中 で分散媒に蒸留水を使用して測定している。
【0033】 鱗片状粉体9を固定させるために使用するバインダー10のシリコーン系ゴム 組成物は、硬化後のゴム硬度がJIS−K6253で規定されたデュロメータ・ タイプAで測定したときに40〜70度であることが好ましい。硬化後のゴム硬 度が40度より低いと、満足のいく摺動性が得られなくなり、また70度より高 いと、撥水性被膜を形成したウィンドーガラス6の表面に付着した異物で傷つき やすく、拭きスジとなりやすい。このシリコーン系ゴム組成物として使用される シリコーン生ゴムとしては、ジメチルシリコーン生ゴム、メチルビニルシリコー ン生ゴム、メチルフェニルビニルシリコーン生ゴム、フロロシリコーン生ゴム等 が例示される。これらは必要な特性を満足できる範囲であれば、一種だけでなく 、二種以上を混合して用いてもよい。
【0034】 シリコーン系ゴム組成物の強度を向上させる補強充填剤としては、好ましくは 補強用微粉末シリカが用いられる。その粒径は、0.005〜0.03μmのも のが好ましく、体積充填率で10〜25%になるように配合されることが望まし い。充填率が10%より少ないと、十分な補強効果が得られず、25%を超える と混練、成形等の加工が困難になる。シリコーン系ゴム組成物を硬化させるには 、従来普通に行われている方法で差し支えないが、中でも、縮合反応または付加 反応のいずれかによることが好ましい。縮合反応により硬化させる場合の加硫剤 としては、一般に有機過酸化物が用いられ、例えば、ジクミルパーオキサイド、 ベンゾイルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5ビス(t−ブチルパーオ キシ)ヘキサン等が挙げられる。付加反応で硬化させる場合には、白金系触媒を 用いた水素基とビニル基の付加反応が挙げられる。
【0035】 具体的には、シリコーンゴム溶液(有効成分30%)100重量部に対して白 金触媒を0.2〜1.4重量部添加することで、鱗片状粉体9の配合量が多い場 合や黒鉛中に含まれるイオウ成分等による加硫阻害によるバインダー10の接着 強度が低下しないようにすることが望ましい。
【0036】 鱗片状粉体9とバインダー10との配合比は、重量比で鱗片状粉体9が1に対 しバインダー10が0.3〜1.2の割合で払拭表層部7を構成している。そし て、鱗片状粉体9の付着量は、0.1〜5mg/cmの範囲であることが好ま しい。鱗片状粉体9の付着量が0.1mg/cmより少ないと、望まれる摺動 性が得られないし、5mg/cmより多すぎると、払拭性が悪くなるので好ま しくない。
【0037】 鱗片状粉体9の付着量は次のようにして測定する。すなわち、鱗片状粉体9を 2個共取りとしたワイパーブレード連接素体に付着させてから、バインダー10 であるシリコーン系ゴム組成物で固定させる場合には、鱗片状粉体9を付着させ る前のワイパーブレード連接素体と鱗片状粉体9を付着させた後のワイパーブレ ード連接素体との各重量の差から計算により求める。鱗片状粉体9とバインダー 10のシリコーン系ゴム組成物とを前もって混合して調製した溶液をスプレー塗 装する場合には、スプレー塗装する前のワイパーブレード連接素体重量と、スプ レー塗装後熱処理を行ったワイパーブレード連接素体重量との差から計算により 求める。
【0038】 同様に、鱗片状粉体9を固定するバインダー10のシリコーン系ゴム組成物の 付着量は、0.05〜5mg/cm2の範囲であることが好ましい。シリコーン 系ゴム組成物の付着量が0.05mg/cm2より少ないと鱗片状粉体9を十分 に固定できず、逆に5mg/cmより多いと、鱗片状粉体9の固定能力は十分 であるが、摺動性を劣化させてしまうので好ましくない。
【0039】 この払拭表層部7の厚みは3〜40μmの範囲で調整されることが望ましい。 払拭表層部7が3μmよりも薄いと、粒径が0.3〜60μmの鱗片状粉体9が 所定の耐久性を維持するために必要な多数層存在できないこととなり、初期の摺 動性は満足しても実使用を考えたときの耐久性が不足するために好ましくない。 また、払拭表層部7が40μmを超えると、払拭表層部7にクラックが発生する 危険が生じ、これが原因となって払拭性が低下するので好ましくない。
【0040】 リップ部4の先端部に鱗片状粉体9を固定させる方法としては、成形されたワ イパーブレード1に鱗片状粉体9を付着させておき、鱗片状粉体9の固定に使用 されるバインダー10のシリコーン系ゴム組成物で被覆して硬化させてもよいし 、シリコーン系ゴム組成物に鱗片状粉体9を分散させておき、それを成形された ワイパーブレード1に積層してもよい。鱗片状粉体9を付着させる方法としては 、縦型・横型・V型・S型といったタンブラーを用いたり、粉体塗装機を用いる ことができる。
【0041】 付着させた鱗片状粉体9をシリコーン系ゴム組成物で被覆させる方法としては 、スプレー塗装やディッピング等の方法を挙げることができ、この場合にはシリ コーン系ゴム組成物をトルエンのような適当な溶剤を溶媒に用いて適当な濃度に 調整しておく。鱗片状粉体9を分散させたバインダー10のシリコーン系ゴム組 成物で積層する方法としては、トルエンのような適当な溶剤を溶媒に用いたシリ コーン系ゴム組成物溶液中に鱗片状粉末9を分散させておき、ディッピング、吹 き付け(スプレー)、プレス等の方法で積層することができる。このとき、同じ 操作を複数回繰り返して払拭表層部7の所望の厚みを形成することが望ましい。
【0042】 例えば、スプレー塗装により、形成されたワイパーブレード1の表面に形成さ せる場合の調合の一例を示すと、3重量%シリコーン系ゴム組成物溶液100部 に対して鱗片状粉体9を5部添加、分散させたものが挙げられる。鱗片状粉体9 の付着量は、0.1〜5mg/cmを目安とする。バインダー10であるシリ コーン系ゴム組成物の塗布・付着量は、0.05〜5mg/cmを目安とする 。このバインダー10のシリコーン系ゴム組成物を硬化させるには、150〜2 00℃で5〜30分の熱処理を行えばよい。
【0043】 ところで、ワイパーブレード1を使用して撥水被膜11を形成したウィンドー ガラス6を払拭した場合には、ワイパーブレード1の進行方向が変わる度に、リ ップ部4の先端の払拭部位が反転するが、この反転の際にリップ部4の先端面5 が撥水被膜11に接触して撥水被膜11を削り取る現象が生じる。したがって、 ワイパーの連続運転の進行に伴って、撥水被膜11が徐々に削り取られることに なる。
【0044】 そこで、上記構成を有するこの考案の実施の形態に係るワイパーブレード1を 使用して撥水被膜11を形成したウィンドーガラス6を払拭した場合には、図5 (a)及び図5(b)に示したように、その払拭動作の進行に従って払拭表層部 7の表面が摩耗して行き、鱗片状粉体9が払拭表層部7から脱落し、ウィンドー ガラス6上の撥水被膜11の上に移行する。
【0045】 以下に、この考案の実施の形態に係るワイパーブレード1を使用した払拭動作 について、図4乃至図6に従って詳しく説明する。
【0046】 図6は、払拭表層部の長手方向側から見た払拭表層部の要部拡大図である。図 7は、払拭表層部とウインドーガラスとの関係を模式的に示した拡大説明図であ る。
【0047】 図4及び図6に示したように、この考案の実施の形態に係るワイパーブレード 1にあっては、鱗片状粉体9が払拭表層部7の厚み方向に積層されており、鱗片 状粉体9同士はバインダー10によって互いに繋ぎ止められている。このため、 図5に示したように、撥水被覆11に接触する払拭表層部7の表面には、表面部 に位置する払拭表層部7の長手方向に沿って並んだ隣り合う鱗片状粉体9a,9 a,・・・の間からそれよりも奥にある鱗片状粉体9b,9b,・・・が見える 状態にある。また、表面部に位置する鱗片状粉体9a,9a,・・・の表面には バインダー10が点在している。したがって、鱗片状粉体9の表面がバインダー 10で被われた状態にないので、バインダー10に繋ぎ止められていながらも鱗 片状粉体9の表面が撥水被膜10に接触するため、ワイパーブレード1の摺動性 が保たれることになる。他方、鱗片状粉体9に対するバインダー10の配合比が 前述のように低く抑えられているからバインダー10の結合力が小さいため、ワ イパーブレード1の払拭動作の進行とともに表面部の鱗片状粉体9から少しずつ 脱落していくことになる。表面部に位置する鱗片状粉体9aが脱落しても、奥に ある鱗片状粉体9bが表面に現れることで、変わらぬ摺動性が得られる。また、 バインダー10の付着量を前述した量に調整することで、複数の鱗片状粉体9と バインダー10とが塊となって脱落することがないから、払拭表層部7の表面部 に大きな段差が生じることがないため、払拭性能が低下することがない。
【0048】 払拭前のウィンドーガラス6の表面には、図7(a)に示したように、撥水被 覆11の撥水成分11hが隙間なく整列しており、その上に雨滴12が乗ってい る。そこで、鱗片状粉体9と鱗片状粉体9を払拭部位の表面に固定させるための バインダー10とを有する払拭表層部7が形成されているこの考案に係るワイパ ーブレード1によって雨滴12を払拭すると、その払拭動作の進行に従って払拭 表層部7の表面が摩耗して行き、鱗片状粉体9が払拭表層部7から脱落するとと もに鱗片状粉体9を繋ぎ止めていたバインダー10も払拭表層部7から脱落する 。このようにして、払拭に関与する払拭表層部7の先端部の厚みが徐々に薄くな り、ついにはリップ部4の先端面5も僅かながら摩耗することになる。
【0049】 ここで、払拭表層部7から脱落したバインダー10及びワーパーブレード1の リップ部4は、両者ともシロキサン結合を基本骨格とするオルガノポリシロキサ ンからなる撥水性のシリコーン系ゴム組成物であって、撥水皮膜に類似した成分 であるため、図7(b)及び図7(c)に示したように、払拭動作中にワイパー ブレード1のリップ部4によって削り取られた撥水皮膜10の撥水成分10hの 凹部13に、バインダー10の脱落成分10d又はリップ部4の脱落成分4dが 入り込むことで撥水被膜11の削り取られた部分が補修されることになる。そし て、バインダー10の脱落成分10d又はリップ部4の脱落成分4dが撥水性を 有しているから撥水被膜11としての機能を維持することができる。
【0050】
【実施例】
次に、この考案の実施例と実施例を評価するための比較例を挙げるが、この考 案はこれらの実施例に限られるものではない。
【0051】 [実施例1] シリコーンゴムコンパウンド「KE−571u」(商品名、信越化学工業(株 )製)100重量部に対し、加硫剤「C−8」(商品名、信越化学工業(株)製 。化合物名は2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−ブチルパーオキシ)ヘキサ ン)を2重量部添加して2本ロールで十分混練し、適当な厚み、長さに分出しし た。この分出ししたシリコーンゴム組成物を用いて、先端面側を合わせた共取り の状態で、加熱圧縮成形法を利用して(処理条件:170℃、4分)、2本1連 のワイパーブレード連接素体を成形し、このワイパーブレード連接素体を強制排 気式オーブン中で二次加硫(処理条件:200℃、2時間)を行った。
【0052】 また、メチルビニルシリコーン系ゴム組成物を3重量%含有するトルエン溶液 100重量部に、天然黒鉛「BF−10A」(商品名、(株)中越黒鉛工業所製 。沈降式粒度分布測定方法による粒度分布1〜55μm、平均粒径10μm、形 状は鱗片状)5重量部と白金触媒「CAT−PL−2−10」(商品名、信越化 学工業(株)製)0.02重量部を加えて十分撹拌して調製した。
【0053】 この溶液をこのワイパーブレード連接素体にスプレー塗装し、180℃、10 分で熱処理を行った。このときの塗膜の平均厚さは20μm、粉体付着量1.2 mg/cmであった。熱処理後のワイパーブレード連接素体を、切断面の上下 から回転刃を当てる方法で切断して、全体が同一のシリコーン系ゴム組成物で形 成された2本のワイパーブレード1を得た。リップ部4を形成するシリコーン系 ゴム組成物の硬化後の硬度は68度、粉体を固定するのに用いたシリコーン系ゴ ム組成物は、硬化後の硬度が50度であった。
【0054】 [実施例2] 実施例2では、実施例1において、天然黒鉛として「BF−10A」に代えて 「BF−5A」(商品名、(株)中越黒鉛工業所製。沈降式粒度分布測定方法に よる粒度分布1〜25μm、平均粒径5μm、形状は鱗片状)を用いたこと以外 は、すべて実施例1と同様の操作を行い、2本のワイパーブレード1を得た。リ ップ部4を形成するシリコーン系ゴム組成物の硬化後の硬度は68度、粉体を固 定するのに用いたシリコーン系ゴム組成物は、硬化後の硬度が50度であった。
【0055】 [比較例1] 比較例1は、天然ゴム製の市販ワイパーブレード(日本ワイパーブレード(株 )製)を使用した。
【0056】 [比較例2] 比較例2は、実施例1において、粉体として「ゴッドボールE−2C」(商品 名、鈴木油脂工業(株)製。多孔質シリカ。沈降式粒度分布測定法による粒度分 布0.5〜3μm、平均粒径1.0μm、形状は球状)を使用したこと以外は、 実施例1と同様の操作を行い、2本のワイパーブレード1を得た。リップ部4を 形成するシリコーン系ゴム組成物の硬化後の硬度は68度、粉体を固定するのに 用いたシリコーン系ゴム組成物は、硬化後の硬度が50度であった。
【0057】 [比較例3] 比較例3は、実施例1において、塗膜の平均厚さを2μm、粉体付着量0.0 9mg/cmシリコーン系ゴム組成物平均付着量0.04mg/cmで形成 した以外は実施例1と同様の操作を行い、2本のワイパーブレード1を得た。リ ップ部4を形成するシリコーン系ゴム組成物の硬化後の硬度は68度、粉体を固 定するのに用いたシリコーン系ゴム組成物は、硬化後の硬度が50度であった。
【0058】 [試験1] JIS−D5710に規定される払拭性能及び払拭耐久性能を評価する際に用 いる試験装置に準拠した試験装置を使用して、この試験装置のウインドーガラス 6の表面を撥水処理剤「超ガラコ」(商品名、(株)ソフト99コーポレーショ ン製。シラン化合物)で処理し、1日放置した。その後、ワイパーブレードを取 り付け、無水の状態、及び500ミリリットル/分の水をガラス面にほぼ均一に 噴霧し、散水した状態で作動させたときのそれぞれの動作電流値を、市販の天然 ゴム製ワイパーブレード(比較例1)の値を100としたときの指数で評価した 。
【0059】 その結果、この考案に係るワイパーブレードである実施例1では、無水時の動 作電流値が85、散水時の動作電流値が93を示し、実施例2では、無水時の動 作電流値が87、散水時の動作電流値が94を示した。これにより、実施例1及 び実施例2は、市販の天然ゴム製ワイパーブレード(比較例1)に対して、無水 時で13〜15%、散水時で6〜7%の摺動性の向上が認められた。
【0060】 これに対して、実施例1及び2の鱗片状粉体の代わりに球状粉体を使用した比 較例2では、無水時の動作電流値が97、散水時の動作電流値が98を示し、市 販の天然ゴム製ワイパーブレード(比較例1)と比べて、摺動性に関し僅かな改 善効果が見られた。
【0061】 また、実施例1の払拭表層部7の厚みを薄くした比較例3では、無水時の動作 電流値が97、散水時の動作電流値が97を示し、市販の天然ゴム製ワイパーブ レード(比較例1)と比べて、摺動性に関し僅かな改善効果が見られた。
【0062】 [試験2] 試験1の試験装置を使用し、この試験装置のウインドーガラス6の表面を撥水 処理剤「超ガラコ」(前出)で処理し、1日放置した。その後、ワイパーブレー ド1を取り付け、500ミリリットル/分の水をガラス面にほぼ均一に噴霧した 状態で、ワイパブレード1の動作速度40回/分で長時間作動させた。具体的に は、作動回数5万回から5万回置きに30万回まで計6回の撥水状態を観察した 。
【0063】 その結果、比較例1では、5万回目にワイパー作動面積中に撥水被膜11の剥 がれが発見され、15万回目にはワイパー作動面積中に20%以上の撥水被膜1 1の剥がれが発見された。粉体に鱗片状の黒鉛を使用した実施例1、実施例2及 び比較例2では25万回まで撥水被膜11の剥がれは発見されず、摺動性が良好 であった。また、粉体に鱗片状の黒鉛を使用したが払拭表層部7の厚みの薄い( 3μm)比較例3では、20万回目にワイパー作動面積中に撥水被膜の剥がれが 発見され、払拭表層部7の厚みの厚い(20μm)実施例1及び実施例2とに比 べ耐久性に欠けることがわかった。
【0064】
【考案の効果】
以上説明してきたように、請求項1に記載の考案によれば、ワイパーアームに 取り付けられる基体部と、ガラス面に付着した水滴やほこり等を払拭するリップ 部と、該リップ部及び基体部を接続する薄肉のネック部とを有するワイパーブレ ードであって、リップ部の横断面の側面に、摺動性を有する鱗片状粉体と、該鱗 片状粉体をリップ部に固定するための撥水性を有するシリコーン系ゴム組成物か らなるバインダーとを有する払拭表層部を形成し、鱗片状粉体はリップ部の厚み 方向に積層されているので、ウインドーガラスへの繰り返しの払拭動作において も、払拭表層部が撥水被膜に対して面接触することになるため拭き残しがないに のも拘わらず、摺動性が高いから撥水被膜を削り取る作用が極めて弱い。また、 積層された鱗片状粉体同士はバインダーによって繋ぎ止められているので、摩耗 が進行し払拭抵抗に耐えきれなくなって脱落したバインダーは撥水被膜の削り取 られた箇所に充填されてことになるから、撥水効果を損ねることがないため長期 に渡って最適な払拭性能及び摺動性能を発揮でき、静寂性が持続される。
【0065】 請求項2に記載の考案によれば、前記リップ部の先端面に前記払拭表層部を設 けたので、ワイパーブレードが往復動作の切り替わる際に生じるリップ部の反転 時にリップ部の先端面がウィンドーガラス又は撥水被膜に接触した場合の摺動性 が確保されるため、請求項1の効果に加えて、びびり音を発生させたり撥水被膜 を削り取るようなことがない。
【0066】 請求項3に記載の考案によれば、ワイパーブレードによって払拭動作を繰り返 した場合に、該払拭動作の進行に伴い払拭表層部の表面から露出している鱗片状 粉体及びバインダーが脱落して、新たな鱗片状粉体が表出されるので、請求項1 又は2の効果に加えて、長期に渡って良好な摺動性が維持される。
【0067】 請求項4に記載の考案によれば、リップ部がシリコーン系ゴム組成物であって 、払拭表層部の鱗片状粉体とバインダーとの配合比が、重量比で鱗片状粉体が1 に対しバインダーが0.3〜1.2であり、鱗片状粉体の付着量が0.1〜5m g/cmであるので、請求項3の効果に加えて、適度な鱗片状粉体の固定力を 保ちつつ摺動性と払拭性とを兼ね備えたワイパーブレードが提供できる。
【0068】 請求項5に記載の考案によれば、払拭表層部の厚みが3〜40μmであるので 、十分な厚みを有しながらクラックの発生の危険もないため、請求項4の効果に 加えて、静寂性、摺動性の性能が長期に渡って維持されるワイパーブレードが提 供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この考案の実施の形態に係るワイパーブレー
ドの一例を示す静止状態の模式的断面図である。
【図2】 同ワイパーブレードの一例を示す動作状態の
模式的断面図である。
【図3】 同ワイパーブレードの一例を示すものであ
り、図1の要部を拡大して示した模式的断面図である。
【図4】 同ワイパーブレードの一例を示すものであ
り、図3における払拭表層部を更に拡大した断面図であ
る。
【図5】 同ワイパーブレードの一例を示すものであ
り、払拭表層部の動作を説明した要部拡大断面図であ
る。図5(a)は払拭動作の初期を表し、図5(b)は
払拭動作が繰り返し行われた状態を表している。
【図6】 同ワイパーブレードの一例を示すものであ
り、払拭表層部の長手方向側から見た払拭表層部の要部
拡大図である。
【図7】 同ワイパーブレードの一例を示すものであ
り、払拭表層部とウインドーガラスとの関係を模式的に
示した拡大説明図である。図7(a)は払拭動作の初期
を表し、図7(b)は払拭動作が繰り返し行われ撥水被
膜の一部が削り取られている状態を表し、図7(c)は
払拭動作が繰り返し行われ撥水被膜が補修されている状
態を表している。
【符号の説明】
1 ワイパーブレード 2 ネック部 3 基体部 4 リップ部 5 先端面 6 ウインドーガラス 7 払拭表層部 9 粉体(鱗片状粉体) 10 バインダー 11 撥水被膜

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイパーアームに取り付けられる基体部
    と、ウインドーガラスに付着した水滴やほこり等を払拭
    するリップ部と、該リップ部及び前記基体部を接続する
    薄肉のネック部とを有するワイパーブレードであって、
    前記リップ部の横断面の側面に、摺動性を有する鱗片状
    粉体と、該鱗片状粉体を前記リップ部に固定するための
    撥水性を有するシリコーン系ゴム組成物からなるバイン
    ダーとを有する払拭表層部を形成し、前記鱗片状粉体は
    前記リップ部の厚み方向に積層され、該積層された鱗片
    状粉体同士は前記バインダーによって繋ぎ止められてお
    り、最外側に位置する鱗片状粉体が前記払拭表層部の表
    面に露出していることを特徴とするワイパーブレード。
  2. 【請求項2】 前記リップ部の先端面に前記払拭表層部
    を設けたことを特徴とする請求項1に記載のワイパーブ
    レード。
  3. 【請求項3】 前記ワイパーブレードによって払拭動作
    を繰り返した場合に、該払拭動作の進行に伴い前記払拭
    表層部の表面から露出している鱗片状粉体及びバインダ
    ーが脱落して、新たな鱗片状粉体が表出されることを特
    徴とする請求項1又は2に記載のワイパーブレード。
  4. 【請求項4】 前記リップ部がシリコーン系ゴム組成物
    であって、前記払拭表層部の鱗片状粉体とバインダーと
    の配合比が、重量比で前記鱗片状粉体が1に対し前記バ
    インダーが0.3〜1.2であり、前記鱗片状粉体の付
    着量が0.1〜5mg/cmであることを特徴とする
    請求項3に記載のワイパーブレード。
  5. 【請求項5】 前記払拭表層部の厚みが3〜40μmで
    あることを特徴とする請求項4に記載のワイパーブレー
    ド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010102829A (ja) * 2008-10-21 2010-05-06 Mitsubishi Gas Chemical Co Inc 酸化黒鉛粒子含有液の評価方法、これを用いた酸化黒鉛粒子含有液の製造方法及び導電体の製造方法

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