JP4067719B2 - ポリエステル製造用触媒、この触媒を用いるポリエステルの製造方法およびこの触媒により製造されるポリエチレンテレフタレート - Google Patents

ポリエステル製造用触媒、この触媒を用いるポリエステルの製造方法およびこの触媒により製造されるポリエチレンテレフタレート Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエステル製造用触媒、この触媒を用いるポリエステルの製造方法およびこの触媒により製造されるポリエチレンテレフタレートに関し、さらに詳しくは、高い重合速度で芳香族ジカルボン酸類と、脂肪族ジオール類とを重縮合することができるようなポリエステル製造用触媒、この触媒を用いるポリエステルの製造方法およびこの触媒により製造される特定のポリエチレンテレフタレートに関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
ポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレートは、機械的強度、耐熱性、透明性およびガスバリア性に優れており、ジュース、清涼飲料、炭酸飲料などの飲料充填容器の素材をはじめとしてフィルム、シート、繊維などの素材として好適に使用されている。
【0003】
このようなポリエステルは、通常、テレフタル酸などのジカルボン酸と、エチレングリコールなどの脂肪族ジオール類とを原料として製造される。具体的には、まず、芳香族ジカルボン酸類と脂肪族ジオール類とのエステル化反応により低次縮合物(エステル低重合体)を形成し、次いで重縮合触媒の存在下にこの低次縮合物を脱グリコール反応(液相重縮合)させて、高分子量化している。また、場合によっては固相重縮合を行い、さらに分子量を高めている。
【0004】
ポリエステルの製造方法では、重縮合触媒として、従来アンチモン化合物、ゲルマニウム化合物などが使用されている。
しかしながら、アンチモン化合物を触媒として製造したポリエチレンテレフタレートは透明性、耐熱性の点でゲルマニウム化合物を触媒として製造したポリエチレンテレフタレートに劣っている。また、得られるポリエステル中のアセトアルデヒド含有量を低減させることも要望されている。
【0005】
また、ゲルマニウム化合物はかなり高価であるため、ポリエステルの製造コストが高くなるという問題があった。このため製造コストを下げるため、重縮合時に飛散するゲルマニウム化合物を回収して再利用するなどのプロセスが検討されている。
【0006】
ところでチタンは低次縮合物の重縮合反応を促進する作用のある元素であることが知られており、チタンアルコキシド、四塩化チタン、シュウ酸チタニル、オルソチタン酸などが重縮合触媒として公知であり、このようなチタン化合物を重縮合触媒として利用するために多くの検討が行われている。
【0007】
しかしながら、従来のチタン系触媒を重縮合触媒に用いた場合、アンチモン化合物、ゲルマニウム化合物に比べ活性が劣り、得られたポリエステルが著しく黄色に着色するなどの問題があり実用化に至っていないのが現状である。またこれらの触媒を用いて工業的にポリエステルを製造する場合、四塩化チタンや四塩化チタンの部分加水分解物のような塩素を多量に含有する触媒では塩素分の溶出に伴う腐食性が問題になり、塩素分の含量の少ない触媒が望まれる。
【0008】
本発明者は、上記のような従来技術に鑑みてポリエステルの製造に用いられる重縮合触媒について鋭意研究したところ、重縮合触媒として、特定の方法で調製された固体状チタン化合物または固体状含チタン化合物を用いることによって、高い触媒活性で優れた品質のポリエステルを製造できることを見いだして本発明を完成するに至った。
【0009】
【発明の目的】
すなわち、本発明は高い触媒活性で優れた品質のポリエステルが製造できるようなポリエステル製造用触媒およびこの触媒を用いるポリエステルの製造方法を提供することを目的としている。また、本発明はこの触媒を用いて得られた透明性、色相に優れるなどの諸特性を有するポリエチレンテレフタレートを提供することを目的とするとともにこのポリエチレンテレフタレートからなる成形体を提供することを目的としている。
【0010】
【発明の概要】
本発明に係るポリエステル製造用触媒は、
(I-a)チタンハロゲン化物を加水分解してなる加水分解物を脱水乾燥することにより得られ、水酸基(OH)とチタン(Ti)とのモル比(OH/Ti)が0.01〜2である固体状チタン化合物と、
(II)ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、マンガン、コバルト、亜鉛、ゲルマニウム、アンチモンおよびリンからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素の化合物、好ましくはマグネシウム化合物とからなることを特徴としている。
【0013】
また上記固体状含チタン化合物(I-b)は、
(II)ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、マンガン、コバルト、亜鉛、ゲルマニウム、アンチモンおよびリンからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素の化合物、好ましくはマグネシウム化合物を併用してもよい。
【0014】
本発明に係るポリエステルの製造方法は、芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と、脂肪族ジオールまたはそのエステル形成性誘導体とを、上記ポリエステル製造用触媒の存在下に重縮合させてポリエステルを製造することを特徴としている。
【0015】
本発明に係るポリエチレンテレフタレートは、化合物(II)としてマグネシウム化合物を用いた上記ポリエステル製造用触媒の存在下に、テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体と、エチレングリコールまたはそのエステル形成性誘導体と、必要に応じてテレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸および/またはエチレングリコール以外の脂肪族ジオールとを重縮合させて製造されるポリエチレンテレフタレートであって、チタン含量が1〜100ppmであり、マグネシウム含量が1〜200ppmであり、該ポリエチレンテレフタレートに含まれるチタンとマグネシウムとの重量比(Mg/Ti)が0.01以上であることを特徴としている。
【0016】
本発明に係る成形体は、上記ポリエチレンテレフタレートからなり、成形体としては、例えば中空成形体、フィルムまたはシート、繊維などがある。
【0017】
【発明の具体的説明】
以下、本発明に係るポリエステル製造用触媒、この触媒を用いるポリエステルの製造方法およびこの触媒により製造されるポリエチレンテレフタレートについて説明する。
【0018】
本発明に係るポリエステル製造用触媒は、下記(I-a)固体状チタン化合物と(II)化合物とからなるか、または、下記(I-b)固体状含チタン化合物と必要に応じて(II)化合物とからなる。
【0019】
固体状チタン化合物( I-a )/固体状含チタン化合物( I-b
本発明の固体状チタン化合物(I-a)は、チタンハロゲン化物を加水分解した後脱水乾燥することにより得られる。
【0020】
チタンハロゲン化物は、チタン原子とハロゲン原子との結合が少なくとも1つ以上分子内に存在する化合物であり、具体的には四塩化チタン、四臭化チタン、四ヨウ化チタンなどの四ハロゲン化チタン;三塩化チタンなどの三ハロゲン化チタン;二塩化チタンなどの二ハロゲン化物および一ハロゲン化チタンが挙げられる。
【0021】
チタンハロゲン化物を加水分解する方法としては、特に限定されず、例えば▲1▼水中にチタンハロゲン化物を添加する方法、▲2▼チタンハロゲン化物中に水を添加する方法、▲3▼水中にチタンハロゲン化物の蒸気を含んだガスを通じる方法、▲4▼チタンハロゲン化物中に水蒸気を含んだガスを通じる方法、▲5▼チタンハロゲン化物を含んだガスと水蒸気を含んだガスとを接触させる方法などが挙げられる。
【0022】
本発明では上記のように加水分解方法は特に限定されないが、いずれの場合でもチタンハロゲン化物に大過剰の水を作用させて加水分解を完全に進行させることが好ましい。加水分解を完全に進行させず、得られた加水分解物が特公昭51-19477項公報に記載されているような部分加水分解物となる場合には、重縮合速度が充分でないことがある。
【0023】
加水分解を行う温度は、通常100℃以下、特に0〜70℃の範囲であることが好ましい。
このような固体状チタン化合物(I-a)は、下記化合物(II)と併用される。
【0024】
一方、本発明の固体状含チタン化合物(I-b)は、チタンハロゲン化物と、チタン以外の他の元素から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物またはこの化合物の前駆体(以下「他の元素の化合物」ということがある。)との混合物を加水分解した後、脱水乾燥することにより得られる。すなわち他の元素の化合物を共存させてチタンハロゲン化物の加水分解を行い、生成した沈殿物を固液分離することによって固体状含チタン化合物(I-b)を得る。
【0025】
他の元素の化合物としては、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、スカンジウム、イットリウム、ランタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、鉄、ルテニウム、コバルト、ロジウム、ニッケル、パラジウム、銅、亜鉛、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、ケイ素、ゲルマニウム、スズ、アンチモンおよびリン(以下これらの元素を「他の元素」という。)からなる群より選ばれる少なくとも1種の元素の化合物またはこの化合物の前駆体が挙げられる。上記他の元素の化合物としては、例えば、水酸化物などが挙げられる。
【0026】
これらの他の元素の化合物は、1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
チタンハロゲン化物と、他の元素の化合物との混合物を加水分解する方法としては特に限定されず、例えば▲1▼他の元素の化合物が溶解または懸濁した水中にチタンハロゲン化物を添加する方法、▲2▼水中にチタンハロゲン化物と他の元素の化合物との混合物を添加する方法、▲3▼チタンハロゲン化物と他の元素の化合物との混合物中に水を添加する方法、▲4▼チタンハロゲン化物中に他の元素の化合物が溶解または懸濁した水を添加する方法、▲5▼他の元素の化合物が溶解または懸濁した水中にチタンハロゲン化物の蒸気を含んだガスを通じる方法、▲6▼水中にチタンハロゲン化物の蒸気および他の元素の化合物の蒸気を含んだガスを通じる方法、▲7▼チタンハロゲン化物と他の元素の化合物との混合物中に水蒸気を含んだガスを通じる方法、▲8▼チタンハロゲン化物中に水蒸気と他の元素の化合物の蒸気を含んだガスを通じる方法、▲9▼チタンハロゲン化物を含んだガスと他の元素の化合物の蒸気を含んだガスと水蒸気を含んだガスを接触させる方法などが挙げられる。
【0027】
加水分解の際には、チタンハロゲン化物中のチタン(Ti)と、他の元素の化合物中の他の元素(E)とのモル比(E/Ti)は、1/50〜50/1の範囲であることが望ましい。また加水分解を行う温度は、通常100℃以下、好ましくは0〜70℃の範囲であることが好ましい。
【0028】
チタンハロゲン化物または、チタンハロゲン化物と他の元素の化合物との混合物を加水分解する際には、チタンハロゲン化物の加水分解により発生するハロゲン化水素によって液性が酸性を呈する。この酸性によって加水分解が完結しないことがあるので塩基を添加して中和を行ってもよい。ここで用いられる塩基としては、アンモニア水、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウムなどの元素の周期表第1、2族元素の水酸化物、あるいは炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウムなどの元素の周期表第1、2族元素の炭酸(水素)化合物、尿素、塩基性有機化合物が挙げられる。中和の終点はpHが4以上が好ましく、また中和は、70℃以下で行うことが好ましい。
【0029】
上記加水分解により得られるチタンハロゲン化物の加水分解物またはチタンハロゲン化物と他の元素の化合物との混合物の加水分解物は、この段階ではオルソチタン酸とも呼ばれる含水水酸化物のゲルまたは含水複合水酸化物のゲルである。この含水水酸化物のゲルまたは含水複合水酸化物のゲルを脱水乾燥することにより本発明に係る固体状チタン化合物または固体状含チタン化合物が得られる。
【0030】
乾燥は常圧または減圧下、固相状態または水よりも高沸点の液相に懸濁した状態で行うことができ、乾燥温度は特に限定されないが、30℃以上350℃未満であることが好ましい。なお乾燥の前に含水水酸化物ゲルまたは含水複合水酸化物ゲルを水洗したり、乾燥後に固体状チタン化合物、固体状含チタン化合物を水洗することによって水溶性の成分を除去してもよい。また乾燥は速やかに行うことが好ましい。
【0031】
このようにして得られた固体状チタン化合物(I-a)および固体状含チタン化合物(I-b)は、その組成は共存させる他の元素の有無や量、水洗の有無、乾燥方法、乾燥の程度によって異なるが、水酸基(OH)とチタン(Ti)とのモル比(OH/Ti)が通常0.01〜2の範囲にある。水酸基とチタンとのモル比は、付着水分および加熱脱離水分の測定により求めることができる。
【0032】
水酸基とチタンとのモル比は、具体的には以下のようにして求める。
固体状含チタン化合物中の水酸基含量を求めるには、まずカールフィッシャー水分計により付着水分量を測定する。次に、熱重量分析により600℃まで加熱することによる加熱減量を測定する。600℃まで加熱することにより付着水分が脱離し、水酸基は水として脱離するものと考えられるため、加熱減量から付着水分量を差し引いた値より水酸基含有量を求める。固体状含チタン化合物中のチタン含有量は、高周波プラズマ発光分析装置により求める。上記チタン含有量と水酸基含有量とからOH/Ti比を求める。
【0033】
より具体的には、例えば調製時に中和剤としてアンモニアを使用した固体状含チタン化合物であって、固体状含チタン化合物中のチタン含有量が46重量%であり、付着水分量が6.73重量%であり、600℃までの加熱減量が9.67重量%であり、窒素含量が1.3重量%であり、塩素含量が14ppmである場合OH/Ti比は以下のように計算する。なお、窒素含量は微量全窒素分析装置(化学発光法)で、塩素含量はクロマトグラフィーで分析する。
【0034】
固体状含チタン化合物100g中のチタンのモル量は以下のように計算される。
【0035】
【数1】
Figure 0004067719
【0036】
また固体状含チタン化合物中の窒素および塩素はそれぞれアンモニア、塩化水素として脱離するため、加熱脱離水分量(重量%)は以下のように求められる。
【0037】
【数2】
Figure 0004067719
【0038】
上記計算結果と付着水分量の測定値から水酸基由来の加熱脱離水分量(重量%)は以下のように求められる。
8.090−6.73=1.360
これより固体状含チタン化合物100g中に含まれる水酸基のモル量は以下のように求められる。
(1.360/18)×2=0.1511
以上より、固体状含チタン化合物中のチタン含有量と水酸基含有量とのモル比(OH/Ti比)が求められる。
【0039】
0.1511÷0.9607=0.157
【0040】
また固体状チタン化合物(I-a)および固体状含チタン化合物(I-b)は、重縮合反応が行われる温度、例えば約280℃においても水酸基が残留する。
これらのことは、本発明の固体状チタン化合物および固体状含チタン化合物が、特開昭52-57291号公報や特公昭47-26597号公報で言及されているオルソチタン酸(H4TiO4と表記され、チタンと水酸基のモル比は1:4である。)と本質的に異なるものであること、および特開昭50-156595号公報他でポリエステル製造用触媒として用いられている酸化チタンとは本質的に異なるものであることを示している。
【0041】
また本発明に係る固体状含チタン化合物(I-b)は、該化合物中のチタン(Ti)と、他の元素(E)とのモル比(E/Ti)が、1/50〜50/1、好ましくは1/40〜40/1、さらに好ましくは1/30〜30/1であることが好ましい。
【0042】
本発明に係る固体状チタン化合物(I-a)および固体状含チタン化合物(I-b)は、塩素含量が通常0〜10000ppm、好ましくは0〜100ppmである。
【0043】
上記固体状チタン化合物(I-a)は下記化合物(II)と併用され、上記固体状含チタン化合物(I-b)は、必要に応じて化合物(II)と併用される。
化合物( II
化合物(II)は、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、マンガン、コバルト、亜鉛、ゲルマニウム、アンチモンおよびリンからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素の化合物である。
【0044】
ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、マンガン、コバルト、亜鉛、ゲルマニウム、アンチモンおよびリンからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素の化合物としては、これらの元素の酢酸塩などの脂肪酸塩、これらの元素の炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、塩化物などのハロゲン化物、これらの元素のアセチルアセトナート塩、これらの元素の酸化物などが挙げられるが、酢酸塩または炭酸塩が好ましい。
【0045】
また、リン化合物としては、元素の周期表第1族、第2族、周期表上第4周期の遷移金属、ジルコニウム、ハフニウムおよびアルミニウムから選ばれる少なくとも1種の金属のリン酸塩、亜リン酸塩が挙げられる。
【0046】
本発明で用いられる化合物(II)としてより具体的には、
アルミニウム化合物としては、酢酸アルミニウムなどの脂肪酸アルミニウム塩、炭酸アルミニウム、塩化アルミニウム、アルミニウムのアセチルアセトナート塩などが挙げられ、特に酢酸アルミニウムまたは炭酸アルミニウムが好ましい。
【0047】
バリウム化合物としては、酢酸バリウムなどの脂肪酸バリウム塩、炭酸バリウム、塩化バリウム、バリウムのアセチルアセトナート塩などが挙げられ、特に酢酸バリウムまたは炭酸バリウムが好ましい。
【0048】
コバルト化合物としては、酢酸コバルトなどの脂肪酸コバルト塩、炭酸コバルト、塩化コバルト、コバルトのアセチルアセトナート塩などが挙げられ、特に酢酸コバルトまたは炭酸コバルトが好ましい。
【0049】
マグネシウム化合物としては、酢酸マグネシウムなどの脂肪酸マグネシウム塩、炭酸マグネシウム、塩化マグネシウム、マグネシウムのアセチルアセトナート塩などが挙げられ、特に酢酸マグネシウムまたは炭酸マグネシウムが好ましい。
【0050】
マンガン化合物としては、酢酸マンガンなどの脂肪酸マンガン塩、炭酸マンガン、塩化マンガン、マンガンのアセチルアセトナート塩などが挙げられ、特に酢酸マンガンまたは炭酸マンガンが好ましい。
【0051】
ストロンチウム化合物としては、酢酸ストロンチウムなどの脂肪酸ストロンチウム塩、炭酸ストロンチウム、塩化ストロンチウム、ストロンチウムのアセチルアセトナート塩などが挙げられ、特に酢酸ストロンチウムまたは炭酸ストロンチウムが好ましい。
【0052】
亜鉛化合物としては、酢酸亜鉛などの脂肪酸亜鉛塩、炭酸亜鉛、塩化亜鉛、亜鉛のアセチルアセトナート塩などが挙げられ、特に酢酸亜鉛または炭酸亜鉛が好ましい。
【0053】
ゲルマニウム化合物としては、二酸化ゲルマニウム、酢酸ゲルマニウムなどが挙げられる。
アンチモン化合物としては、二酸化アンチモン、酢酸アンチモンなどが挙げられる。
【0054】
リン化合物のうちリン酸塩としては、リン酸リチウム、リン酸二水素リチウム、リン酸水素二リチウム、リン酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸ストロンチウム、リン酸二水素ストロンチウム、リン酸水素二ストロンチウム、リン酸ジルコニウム、リン酸バリウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛などが挙げられる。このうち、特にリン酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウムが好ましく使用される。
【0055】
また、リン化合物のうち亜リン酸塩としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、周期表第4周期の遷移金属、ジルコニウム、ハフニウム、およびアルミニウムから選ばれる少なくとも1種の金属の亜リン酸塩が使用され、具体的には、亜リン酸リチウム、亜リン酸ナトリウム、亜リン酸カリウム、亜リン酸ストロンチウム、亜リン酸ジルコニウム、亜リン酸バリウム、亜リン酸アルミニウム、亜リン酸亜鉛などが挙げられる。このうち、特に亜リン酸ナトリウム、亜リン酸カリウムが、好ましく使用される。
【0056】
化合物(II)としては、これらのなかでも炭酸マグネシウム、酢酸マグネシウムなどのマグネシウム化合物が好ましい。
これらの化合物(II)は、1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
【0057】
このような化合物(II)は、上記固体状チタン化合物(I-a)中のチタンと、化合物(II)中の金属原子とのモル比〔(II)/(I-a)〕、または上記固体状含チタン化合物(I-b)中のチタンおよび他の元素と、化合物(II)中の金属原子とのモル比〔(II)/(I-b)〕で、1/50〜50/1、好ましくは1/40〜40/1、より好ましくは1/30〜30/1の範囲の量で用いられることが望ましい。なお、リン酸塩や亜リン酸塩などのリン化合物を使用する場合は、リン化合物に含まれる金属原子換算である。また、化合物(II)として、マグネシウム化合物を使用する場合には、上記固体状チタン化合物(I-a)中のチタンと、マグネシウム化合物中のMg原子との重量比〔Mg/(I-a)〕、または上記固体状含チタン化合物(I-b)中のチタンおよび他の元素と、マグネシウム化合物中のMg原子との重量比〔Mg/(I-b)〕で、0.01以上、好ましくは0.06〜10、特に好ましくは0.06〜5の範囲の量で用いられることも望ましい。このような範囲でマグネシウム化合物を使用すると、得られるポリエステルは透明性に優れる。
【0058】
ポリエステルの製造方法
本発明のポリエステルの製造方法は、上記の触媒の存在下に、芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と、脂肪族ジオールまたはそのエステル形成性誘導体とを重縮合させてポリエステルを製造する。以下、その一例について説明する。
【0059】
(使用原料)
本発明に係るポリエステルの製造方法では、芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と、脂肪族ジオールまたはそのエステル形成性誘導体を原料として用いる。
【0060】
本発明で用いられる芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、フタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸が挙げられる。
【0061】
脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、トリメチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサンメチレングリコール、ドデカメチレングリコールなどの脂肪族グリコールが挙げられる。
【0062】
また、本発明では、芳香族ジカルボン酸とともに、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、デカンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸などを原料として使用することができ、脂肪族ジオールとともに、シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族グリコール、ビスフェノール、ハイドロキノン、2,2-ビス(4-β-ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン類などの芳香族ジオールなどを原料として使用することができる。
【0063】
さらに本発明では、トリメシン酸、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールメタン、ペンタエリスリトールなどの多官能性化合物を原料として使用することができる。
【0064】
(エステル化工程)
まず、ポリエステルを製造するに際して、芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と、脂肪族ジオールまたはそのエステル形成性誘導体とをエステル化させる。
【0065】
具体的には、芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と、脂肪族ジオールまたはそのエステル形成性誘導体とを含むスラリーを調製する。
このようなスラリーには芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体1モルに対して、通常1.005〜1.4モル、好ましくは1.01〜1.3モルの脂肪族ジオールまたはそのエステル形成性誘導体が含まれる。このスラリーは、エステル化反応工程に連続的に供給される。
【0066】
エステル化反応は好ましくは2個以上のエステル化反応基を直列に連結した装置を用いてエチレングリコールが還流する条件下で、反応によって生成した水を精留塔で系外に除去しながら行う。
【0067】
エステル化反応工程は通常多段で実施され、第1段目のエステル化反応は、通常、反応温度が240〜270℃、好ましくは245〜265℃であり、圧力が0.2〜3kg/cm2 G、好ましくは0.5〜2kg/cm2 Gの条件下で行われ、また最終段目のエステル化反応は、通常、反応温度が250〜280℃、好ましくは255〜275℃であり、圧力が0〜1.5kg/cm2 G、好ましくは0〜1.3kg/cm2 Gの条件下で行われる。
【0068】
エステル化反応を2段階で実施する場合には、第1段目および第2段目のエステル化反応条件がそれぞれ上記の範囲であり、3段階以上で実施する場合には、第2段目から最終段の1段前までエステル化反応条件は、上記第1段目の反応条件と最終段目の反応条件の間の条件であればよい。
【0069】
例えば、エステル化反応が3段階で実施される場合には、第2段目のエステル化反応の反応温度は通常245〜275℃、好ましくは250〜270℃であり、圧力は通常0〜2kg/cm2 G、好ましくは0.2〜1.5kg/cm2 Gであればよい。
【0070】
これらの各段におけるエステル化反応率は、特に制限はされないが、各段階におけるエステル化反応率の上昇の度合いが滑らかに分配されることが好ましく、さらに最終段目のエステル化反応生成物においては通常90%以上、好ましくは93%以上に達することが望ましい。
【0071】
このエステル化工程により、芳香族ジカルボン酸と脂肪族ジオールとのエステル化反応物(低次縮合物)が得られ、この低次縮合物の数平均分子量が500〜5000程度である。
【0072】
上記のようなエステル化工程で得られた低次縮合物は、次いで重縮合(液相重縮合)工程に供給される。
(液相重縮合工程)
液相重縮合工程においては、上記した重縮合触媒の存在下に、エステル化工程で得られた低次縮合物を、減圧下で、かつポリエステルの融点以上の温度(通常250〜280℃)に加熱することにより重縮合させる。この重縮合反応では、未反応の脂肪族ジオールを反応系外に留去させながら行われることが望ましい。
【0073】
重縮合反応は、1段階で行ってもよく、複数段階に分けて行ってもよい。例えば、重縮合反応が複数段階で行われる場合には、第1段目の重縮合反応は、反応温度が250〜290℃、好ましくは260〜280℃、圧力が500〜20torr、好ましくは200〜30torrの条件下で行われ、最終段の重縮合反応は、反応温度が265〜300℃、好ましくは270〜295℃、圧力が10〜0.1torr、好ましくは5〜0.5torrの条件下で行われる。
【0074】
重縮合反応を3段階以上で実施する場合には、第2段目から最終段目の1段前間での重縮合反応は、上記1段目の反応条件と最終段目の反応条件との間の条件で行われる。例えば、重縮合工程が3段階で行われる場合には、第2段目の重縮合反応は通常、反応温度が260〜295℃、好ましくは270〜285℃で、圧力が50〜2torr、好ましくは40〜5torrの条件下で行われる。
【0075】
このような重縮合反応では、固体状チタン化合物(I-a)または固体状含チタン化合物(I-b)を、低次縮合物中の芳香族ジカルボン酸単位に対して、金属原子換算で、0.001〜0.2モル%、好ましくは0.002〜0.1モル%使用することが望ましい。
【0076】
固体状チタン化合物(I-a)とともに用いられる化合物(II)、または固体状含チタン化合物(I-b)を用いる際に必要に応じて用いられる化合物(II)は、低次縮合物中の芳香族ジカルボン酸単位に対して、金属原子換算で0.001〜0.5モル%、好ましくは0.002〜0.3モル%の量で使用することが望ましい。
【0077】
このような固体状チタン化合物(I-a)と化合物(II)からなる触媒、または固体状含チタン化合物(I-b)と、必要に応じて化合物(II)からなる触媒は、重縮合反応時に存在していればよい。このため触媒の添加は、原料スラリー調製工程、エステル化工程、液相重縮合工程等のいずれの工程で行ってもよい。また、触媒全量を一括添加しても、複数回に分けて添加してもよい。また、化合物(II)を併用する場合、固体状チタン化合物(I-a)または固体状含チタン化合物(I-b)と同じ工程で添加しても、別の工程で添加してもよい。
【0078】
また、重縮合反応では、安定剤の共存下で行われることが望ましい。安定剤としては具体的に、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリ-n-ブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェートなどのリン酸エステル類、トリフェニルホスファイト、トリスドデシルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイトなどの亜リン酸エステル類、モノメチルホスフェート、ジメチルホスフェート、モノエチルホスフェート、ジエチルホスフェート、モノイソプロピルホスフェート、ジイソプロピルホスフェート、ジブチルホスフェート、モノブチルホスフェート、ジブチルホスフェート、ジオクチルホスフェートなどのリン酸エステルおよびリン酸、ポリリン酸などのリン化合物が挙げられる。
【0079】
このようなリン化合物の添加量は、芳香族ジカルボン酸に対して、該リン化合物中のリン原子換算で、0.005〜0.2モル%、好ましくは0.01〜0.1モル%の量であることが望ましい。
【0080】
以上のような液相重縮合工程で得られるポリエステルの極限粘度[IV]は0.40〜1.0dl/g、好ましくは0.50〜0.90dl/gであることが望ましい。なお、この液相重縮合工程の最終段目を除く各段階において達成される極限粘度は特に制限されないが、各段階における極限粘度の上昇の度合いが滑らか分配されることが好ましい。
【0081】
なお、本明細書において、極限粘度[IV]は、ポリエステル1.2gをo-クロロフェノール15cc中に加熱溶解した後、冷却して25℃で測定された溶液粘度から算出される。
【0082】
この重縮合工程で得られるポリエステルは、通常、溶融押し出し成形されて粒状(チップ状)に成形される。
(固相重縮合工程)
上記液相重縮合工程で得られるポリエステルは、所望によりさらに固相重縮合することができる。
【0083】
固相重縮合工程に供給される粒状ポリエステルは、予め、固相重縮合を行う場合の温度より低い温度に加熱して予備結晶化を行った後、固相重縮合工程に供給してもよい。
【0084】
このような予備結晶化工程は、粒状ポリエステルを乾燥状態で通常、120〜200℃、好ましくは130〜180℃の温度に1分から4時間加熱することによって行うことができる。またこのような予備結晶化は、粒状ポリエステルを水蒸気雰囲気、水蒸気含有不活性ガス雰囲気下、あるいは水蒸気含有空気雰囲気下で、120〜200℃の温度で1分間以上加熱することによって行うこともできる。
【0085】
予備結晶化されたポリエステルは、結晶化度が20〜50%であることが望ましい。
なお、この予備結晶化処理によっては、いわゆるポリエステルの固相重縮合反応は進行せず、予備結晶化されたポリエステルの極限粘度は、液相重縮合後のポリエステルの極限粘度とほぼ同じであり、予備結晶化されたポリエステルの極限粘度と予備結晶化される前のポリエステルの極限粘度との差は、通常0.06dl/g以下である。
【0086】
固相重縮合工程は、少なくとも1段からなり、温度が190〜230℃、好ましくは195〜225℃であり、圧力が1kg/cm2 G〜10Torr、好ましくは常圧から100Torrの条件下で、窒素、アルゴン、炭酸ガスなどの不活性ガス雰囲気下で行われる。使用する不活性ガスとしては窒素ガスが望ましい。
【0087】
このような固相重縮合工程を経て得られた粒状ポリエステルには、例えば特公平7-64920号公報記載の方法で、水処理を行ってもよく、この水処理は、粒状ポリエステルを水、水蒸気、水蒸気含有不活性ガス、水蒸気含有空気などと接触させることにより行われる。
【0088】
このようにして得られた粒状ポリエステルの極限粘度は、通常0.60〜1.00dl/g、好ましくは0.75〜0.95dl/gであることが望ましい。上記のようなエステル化工程と重縮合工程とを含むポリエステルの製造工程はバッチ式、半連続式、連続式のいずれでも行うことができる。
【0089】
本発明に係るポリエステル製造用触媒、特に固体状チタン化合物(I-a)または固体状含チタン化合物(I-b)と、化合物(II)とからなり、化合物(II)がマグネシウム化合物である触媒は、ポリエチレンテレフタレートの製造用触媒として好適である。このような固体状含チタン化合物(I-a)または固体状含チタン化合物(I-b)と、マグネシウム化合物とからなる触媒を用いてポリエチレンテレフタレートを製造するには、例えば原料としてテレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体と、エチレングリコールまたはそのエステル形成性誘導体と、必要に応じてテレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸および/またはエチレングリコール以外の脂肪族ジオールを用いて、上述したような方法でエステル化、液相重縮合、所望によりさらに固相重縮合を行う。
【0090】
この際、テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体は、芳香族ジカルボン酸100モル%に対して、80モル%以上、好ましくは90モル%以上となるような量で用いられ、エチレングリコールまたはそのエステル形成性誘導体は脂肪族ジオール100モル%に対して、80モル%以上、好ましくは90モル%以上となるような量で用いられる。
【0091】
このようにして得られたポリエチレンテレフタレートは、チタン含量が1〜200ppm、特に1〜100ppmの範囲にあることが好ましく、マグネシウム含量が1〜200ppm、特に1〜100ppmの範囲にあることが好ましい。また、該ポリエチレンテレフタレートに含まれるチタンとマグネシウムとの重量比(Mg/Ti)が0.01以上、好ましくは0.06〜10、特に好ましくは0.06〜5の範囲にあることが望ましい。さらに該ポリエチレンテレフタレートは、塩素の含量が0〜1000ppm、好ましくは0〜100ppmの範囲にある。
【0092】
またこのようにして得られたポリエチレンテレフタレートは、275℃の成形温度で厚さ4mmの板状に成形して得られる板状成形体のヘイズが通常20%以下、好ましくは0〜10%である。
【0093】
ヘイズは、以下のようにして測定される。
まず、原料として粒状ポリエチレンテレフタレート2kgを温度140℃、圧力10torrの条件で16時間以上棚段式の乾燥機を用いて乾燥させ、粒状ポリエチレンテレフタレートの水分含有率を50ppm以下にする。
【0094】
次に、乾燥された粒状ポリエチレンテレフタレートを名機製作所(株)製M−70A射出成形機によりシリンダー温度275℃、金型冷却水温度15℃の条件で射出成形して、段付き角板状成形体を製造する。
【0095】
この段付き角板状成形体は、計量12秒、射出60秒となるように成形条件が調整された射出成形機に、乾燥された粒状ポリエチレンテレフタレートをホッパより供給して成形する。また、成形機内の溶融樹脂の滞留時間は、約72秒とする。なお、段付き角板状成形体1個当たりの使用樹脂重量は75gである。ヘイズ測定量試料としては、射出成形開始後11〜15個目のいずれか1個の試料が採用される。
【0096】
段付き角板状成形体は、図1に示すような形状を有しており、A部の厚さは約6.5mmであり、B部の厚さは約5mmであり、C部の厚さは約4mmである。本発明においては、ヘイズメーター(スガ試験機)HGM−2DPを用いて、段付き角板状成形体のC部のヘイズを測定する。
【0097】
このようなポリエチレンテレフタレートは、色相に優れ、特に透明性に優れ、アセトアルデヒドの含有量が少なく、ボトル用途に用いることが特に好ましい。
【0098】
このようにして製造されたポリエステルは、従来から公知の添加剤、例えば、安定剤、離型剤、帯電防止剤、分散剤、染顔料等の着色剤などが添加されていてもよく、これらの添加剤はポリエステル製造時のいずれかの段階で添加してもよく、成形加工前、マスターバッチにより添加したものであってもよい。
【0099】
本発明によって得られるポリエステルは、各種成形体の素材として使用することができ、例えば溶融成形してボトルなどの中空成形体、シート、フィルム、繊維などに使用されるが、ボトルに使用することが好ましい。
【0100】
本発明によって得られるポリエステル、例えば上記ポリエチレンテレフタレートからボトル、シート、フィルム、繊維などを成形する方法としては従来公知の方法を採用することができる。
【0101】
例えば、ボトルを成形する場合には、上記ポリエチレンテレフタレートを溶融状態でダイより押出してチューブ状パリソンを形成し、次いでパリソンを所望形状の金型中に保持した後空気を吹き込み、金型に着装することにより中空成形体を製造する方法、上記ポリエチレンテレフタレートから射出成形によりプリフォームを製造し、該プリフォームを延伸適正温度まで加熱し、次いでプリフォームを所望形状の金型中に保持した後空気を吹き込み、金型に着装することにより中空成形体を製造する方法などがある。
【0102】
フィルムまたはシートを成形する方法としては、従来公知の押出装置および成形条件を採用し、溶融したポリエチレンテレフタレートをTダイなどから押出す方法がある。これらのフィルムまたはシートは公知の延伸方法により延伸してもよい。
【0103】
繊維を成形する方法しては、溶融したポリエチレンテレフタレートを、紡糸口金を通して押出す方法がある。このようにして得られた繊維を、さらに延伸してもよい。
【0104】
【発明の効果】
本発明に係るポリエステル製造用触媒は、従来から重縮合触媒として使用されていたゲルマニウム化合物、アンチモン化合物に比べて高い触媒活性でポリエステルを製造することができる。また、本発明の方法によれば、アンチモン化合物を重縮合触媒として用いる場合に比べて、透明性、色相に優れ、アセトアルデヒドの含有量の少ないポリエステルを得ることができる。さらに本発明に係るポリエチレンテレフタレートおよびこれからなる成形体は、透明性、色相に優れ、アセトアルデヒドの含有量が少ない。
【0105】
【実施例】
以下本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0106】
【実施例1】
固体状チタン化合物の調製
1000mlガラス製ビーカーに脱イオン水500mlを秤取し、氷浴にて冷却した後攪拌しながら四塩化チタン5gを滴下した。塩化水素の発生が止まったら氷浴より取り出し、攪拌しながら25%アンモニア水を滴下し、液のpHを8にした。生成したチタン水酸化物の沈殿は2500回転、15分間の遠心沈降で上清と分離した。その後、得られたチタン水酸化物の沈殿を脱イオン水で5回洗浄した。洗浄後の固液分離は2500回転、15分間の遠心沈降で行った。洗浄後のチタン水酸化物を70℃、10torr、18時間の減圧乾燥で水分を除去し、固体状チタン化合物を得た。
【0107】
得られた固体状チタン化合物は重縮合触媒として使用する前に10ミクロン程度の粒子に粉砕した。
このようにして得られた固体状チタン化合物の付着水分量をカールフィッシャー水分計により測定したところ、6.73重量%の水分を含有していることがわかった。また熱重量測定により加熱減量を測定したところ、280℃までに当初重量の7.50重量%、280℃から600℃までにさらに2.17重量%が減量し、この減量は水分および窒素化合物の脱離によるものであることが分かった。触媒に含まれる窒素は1.3重量%であり、塩素は14ppmしか含まれていないことから、窒素は塩化アンモニウムに由来するものではなく、アンモニアに由来するものであると考えられる。また高周波プラズマ発光分析装置により求めた固体状チタン化合物中のチタン含有量は46重量%であった。 これらのことから、得られた固体状チタン化合物はチタン対水酸基がモル比で1:0.157であることがわかった。なお、窒素は微量全窒素分析装置(化学発光法)で、塩素はクロマトグラフィーで分析し、それぞれアンモニア、塩化水素として脱離するとして計算した。
【0108】
製造例1
固体状含チタン化合物の調製
1000mlガラス製ビーカーに脱イオン水500mlを秤取し、無水水酸化マグネシウム0.15gを加えて分散させた。氷浴にて冷却した後攪拌しながら四塩化チタン5gを滴下した。液性が酸性になり、水酸化マグネシウムが溶解した。塩化水素の発生が止まったら氷浴より取り出し、攪拌しながら25%アンモニア水を滴下し、液のpHを8にした。生成した含チタン複合水酸化物の沈殿は2500回転、15分間の遠心沈降で上清と分離した。その後、得られた含チタン複合水酸化物の沈殿を脱イオン水で5回洗浄した。洗浄後の固液分離は2500回転、15分間の遠心沈降で行った。洗浄後の含チタン複合水酸化物を70℃、10torr、18時間の減圧乾燥して水分を除去し、固体状含チタン化合物を得た。
【0109】
この固体状含チタン化合物のチタンとマグネシウムの原子比は、チタン原子91モルに対しマグネシウム原子9モルであった。得られた含チタン化合物は重縮合触媒と使用する前に10ミクロン程度の粒子に粉砕した。
【0110】
製造例2
固体状含チタン化合物の調製
1000mlガラス製ビーカーに脱イオン水500mlを秤取し、コロイダルシリカ(商品名:スノーテックスOXS)0.16gを加えて分散させた。氷浴にて冷却した後攪拌しながら四塩化チタン5gを滴下した。液性が酸性になり、コロイダルシリカが溶解した。塩化水素の発生が止まったら氷浴より取り出し、攪拌しながら25%アンモニア水を滴下し、液のpHを8にした。生成した含チタン複合水酸化物の沈殿は2500回転、15分間の遠心沈降で上清と分離した。その後、得られた含チタン複合水酸化物の沈殿を脱イオン水で5回洗浄した。洗浄後の固液分離は2500回転、15分間の遠心沈降で行った。洗浄後の含チタン複合水酸化物を70℃、10torr、18時間の減圧乾燥して水分を除去し、固体状含チタン化合物を得た。この固体状含チタン化合物中のチタンとケイ素の原子比はチタン原子94モルに対しケイ素原子6モルであった。得られた固体状含チタン化合物は重縮合触媒と使用する前に10ミクロン程度の粒子に粉砕した。
【0111】
【参考例1】
ポリエステルの製造
予め33500重量部の反応液(定常運転時)が滞留する反応器内に、攪拌下、窒素雰囲気で260℃、0.9kg/cm2 Gに維持された条件下に、6458重量部/時の高純度テレフタル酸と2615重量部/時のエチレングリコールとを混合して調製されたスラリーを連続的に供給し、エステル化反応を行った。このエステル化反応では、水とエチレングリコールとの混合液が留去された。
【0112】
エステル化反応物(低次縮合物)は、平均滞留時間が3.5時間になるように制御して、連続的に系外に抜き出した。
上記で得られたエチレングリコールとテレフタル酸との低次縮合物の数平均分子量は、600〜1300(3〜5量体)であった。
【0113】
重縮合触媒として、実施例1で調製した固体状チタン化合物を用い、上記で得られた低次縮合物の液相重縮合反応を行った。
触媒添加量としては、固体状チタン化合物をチタン原子として、低次縮合物中のテレフタル酸単位に対して、0.005モル%を加え、285℃、1torrの条件下で重縮合反応を行った。
【0114】
ポリエチレンテレフタレートの極限粘度[IV]が0.58dl/gに達するまでに要した時間(液重時間)は95分であった。
【0115】
参考例2
参考例1において、重縮合触媒として製造例1で調製した固体状含チタン化合物を用いた以外ことは参考例1と同様にして重縮合反応を行った。
【0116】
ポリエチレンテレフタレートの極限粘度[IV]が0.58dl/gに達するまでに要した時間(液重時間)は76分であった。
【0117】
参考例3
参考例1において、重縮合触媒として製造例2で調製した固体状含チタン化合物を用いたこと以外は参考例1と同様にして重縮合反応を行った。
【0118】
ポリエチレンテレフタレートの極限粘度[IV]が0.58dl/gに達するまでに要した時間(液重時間)は85分であった。
【0119】
【実施例
参考例1において、重縮合触媒として実施例1で調製した固体状チタン化合物に加えて炭酸マグネシウムを用いたこと以外は参考例1と同様にして重縮合反応を行った。炭酸マグネシウムの添加量は、低次縮合物中のテレフタル酸単位に対して、マグネシウム原子換算で0.005モル%とした。
【0120】
ポリエチレンテレフタレートの極限粘度[IV]が0.58dl/gに達するまでに要した時間(液重時間)は75分であった。
【0121】
参考例4
高純度テレフタル酸76.81モルとエチレングリコール86.03モルを100℃、常圧下でエステル化反応槽に供給し、さらに触媒として製造例1で調製した固体状含チタン化合物0.0045モルを添加した。次いで、上記反応槽を260℃に昇温し、圧力1.7kg/cm2G、窒素雰囲気にて340分間反応をさせた。この反応により生成した水は、常時系外に留去した。
【0122】
次いでエステル化反応槽内の全量をあらかじめ260℃とした重縮合反応槽に移した後、さらに常圧で上記反応槽にエチレングリコールを6.44モルに溶解したリン酸トリブチル0.0073モルを添加し、60分間かけて260℃から280℃まで昇温するとともに常圧から2torrまで減圧した。
【0123】
さらに重縮合反応槽での反応を108分間行った後、反応物を重縮合反応槽外にストランド状に抜き出し、水中に浸漬し冷却し、ストランドカッターにて粒状に裁断しポリエチレンテレフタレートを得た。該ポリエチレンテレフタレートの固有粘度は0.65dl/gであり、原子吸光分析により測定したチタン、マグネシウム含有量は、それぞれ25ppm、2ppmであり、Mg/Ti重量比は0.08であった。
【0124】
さらに、液相重合によって得られたポリエチレンテレフタレートを固相重合塔に移し、窒素雰囲気下、170℃で2時間結晶化させた後、210℃で13時間固相重合を行い、粒状ポリエチレンテレフタレートを得た。該ポリエチレンテレフタレートの固有粘度は0.825dl/gであった。該ポリエチレンテレフタレートを用いて、上記と同様な方法で成型した段付角板のC部におけるヘイズは17.8%であった。
【0125】
【実施例3〜7、参考例5、6
触媒および重合条件を表1に記載したように変更したこと以外は、参考例4と同様にしてポリエチレンテレフタレートを製造した。結果を表1に示す。
【0126】
【比較例1】
チタン化合物の調製
実施例1において脱イオン水で洗浄した後のチタン水酸化物を100℃、2時間煮沸した後、乾燥してチタン化合物を得た。
【0127】
ポリエステルの製造
実施例7において、重縮合触媒として上記チタン化合物を用いたこと以外は実施例7と同様にして重縮合反応を行った。
【0128】
ポリエチレンテレフタレートの極限粘度[IV]が0.65dl/gに達するまでに要した時間(液重時間)は263分であった。
チタン水酸化物は水中で加熱するとメタチタン酸に転化することが知られており、メタチタン酸を経由して得られたチタン化合物は重縮合活性が低いことがわかる。
【0129】
なお得られたポリエチレンテレフタレートのチタン含量は25ppmであり、マグネシウム含量は16ppmであり、Mg/Ti比(重量比)は0.64であった。また、該ポリエチレンテレフタレートの塩素含量は1ppm以下であった。
【0130】
【表1】
Figure 0004067719

【図面の簡単な説明】
【図1】ヘイズの測定に用いられる段付き角板状成形体を示す斜視図である。

Claims (8)

  1. (I-a)チタンハロゲン化物を加水分解してなる加水分解物を脱水乾燥することにより得られ、水酸基(OH)とチタン(Ti)とのモル比(OH/Ti)が0.01〜2である固体状チタン化合物と、
    (II)ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、マンガン、コバルト、亜鉛、ゲルマニウム、アンチモンおよびリンからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素の化合物とからなることを特徴とするポリエステル製造用触媒。
  2. 上記化合物(II)がマグネシウム化合物である請求項1に記載のポリエステル製造用触媒。
  3. 請求項1または2に記載の触媒の存在下に、芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と、脂肪族ジオールまたはそのエステル形成性誘導体とを重縮合させてポリエステルを製造することを特徴とするポリエステルの製造方法。
  4. 請求項2に記載のポリエステル製造用触媒の存在下に、テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体と、エチレングリコールまたはそのエステル形成性誘導体と、必要に応じてテレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸および/またはエチレングリコール以外の脂肪族ジオールとを重縮合させて製造されるポリエチレンテレフタレートであって、チタン含量が1〜100ppmであり、マグネシウム含量が1〜200ppmであり、該ポリエチレンテレフタレートに含まれるチタンとマグネシウムとの重量比(Mg/Ti)が0.01以上であることを特徴とするポリエチレンテレフタレート。
  5. 請求項4に記載のポリエチレンテレフタレートからなることを特徴とする成形体。
  6. 上記成形体が中空成形体である請求項5に記載の成形体。
  7. 上記成形体がフィルムまたはシートである請求項5に記載の成形体。
  8. 上記成形体が繊維である請求項5に記載の成形体。
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