JP4064346B2 - 新規な糖脂質及びこれを有効成分とする自己免疫疾患治療薬 - Google Patents

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Description

この発明は、新規な糖脂質、及びこれを有効成分とする自己免疫疾患のための治療薬に関する。
生体には自己免疫病の発症を予防し抑制する機能があり、これを「免疫調節能」という。「免疫調節能」をつかさどるリンパ球として近年注目されているものに、NKT細胞がある(非特許文献1)。発明者らはこれまで、NKT細胞を標的とした治療薬(NKT細胞を適切に刺激して、その免疫調節能を効果的に発現させる薬物)の開発に取り組んできた。
自己免疫疾患の従来の治療法は、グルココルチコイドや免疫抑制剤といった"非特異的な免疫抑制療法"が主体である。"非特異的な免疫抑制療法"とは、免疫細胞の持つ多くの生物学的機能を、特に選定せずに、無差別に抑制するような治療法である。これらの治療法は、したがって、病気を誘導・増悪させるような生物反応を抑制すると同時に、生体に必要な反応をも抑制する(副作用)。そこで、より特異的な免疫抑制剤(病気を誘導・増悪させるような生物反応のみを抑制する薬剤)の開発が切望されてきた。近年、この目標にそって、自己抗原のペプチド療法が試みられたが、ペプチドは個々人によっても異なる、主要組織適合遺伝子複合体(MHC)分子によって提示されるために、個人ごとに効力の差が著しく、またアレルギー反応も問題になってくる。
NKT細胞を刺激する能力のある物質として従来他の研究者によって同定されているものに、アルファ・ガラクトシルセラミドがある(非特許文献2〜4、特許文献1〜4等)。発明者らはこれら文献に記載されたアルファ・ガラクトシルセラミドを自己免疫疾患である多発性硬化症の動物モデル、実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)や慢性関節リウマチの動物モデルであるコラーゲン関節炎に投与した。しかし、このアルファ・ガラクトシルセラミドは自己免疫病を抑制するサイトカインであるIL−4とともに、自己免疫病を悪化させるサイトカインであるIFN−γを誘導するため、このアルファ・ガラクトシルセラミドには自己免疫病を抑制または治療する効果がないことを明らかにした(非特許文献5)。すなわち、従来のアルファ・ガラクトシルセラミドはNKT細胞の持つ相反する機能(病気を抑制する機能と悪化させる機能)を同時に発揮させるために自己免疫病治療薬としては適当でない。
特開平5-9193 特開平5-59081 特許第3088461号 米国特許第5,936,076号 最新医学第55巻第4号858-863 Science vol.278 1626-1629 (1997) Proc. Natl. Acad. Sci. USA vol.95 pp5690-5693 (1998) J. Med. Chem. 1995, 38, 2176-2187 米国免疫学会誌ザ・ジャーナル・オブ・イミュノロジー2001年1月1日号166巻662-668頁
本発明は、自己免疫疾患の治療に有用な糖脂質を提供することを目的とする。従来このような目的の基に研究されてきたアルファ・ガラクトシルセラミドは、確かにNKT細胞を刺激する能力のあることが認められているが、その効果には特異性がなく、自己免疫病の悪化をもたらすため、このような治療薬としては極めて不満足なものであった。しかるに、本発明の糖脂質は、自己免疫病を抑制するサイトカインを特異的に誘導し、その他の自己免疫病の悪化をもたらすような因子を誘導することがないため、自己免疫疾患の治療に極めて有効である。
本発明者らは、従来のアルファ・ガラクトシルセラミドの誘導体である複数の糖脂質を合成し、その生物活性を調べたところ、これらの糖脂質のスフィンゴシン塩基の炭素鎖の長さを短くする修飾を加えた物質に、NKT細胞の持つ、自己免疫病抑制に有利な機能(IL−4産生)のみを誘導する能力のあることを見出した。これを多発性硬化症の動物モデルEAEに投与したところ、EAEに対する予防および治療効果のあることがわかった。
即ち、本発明は、下式(化1)
Figure 0004064346
で表される糖脂質である。
この式中、Rはアルドピラノース残基である。このアルドピラノース残基として、α-D-グルコシル、α-D-ガラクトシル、α-D-マンノシル、β-D-グルコシル、β-D-ガラクトシル、β-D-マンノシル、2-デオキシ-2-アミノ-α-D-ガラクトシル、2-デオキシ-2-アミノ-β-D-ガラクトシル、2-デオキシ-2-アセチルアミノ-α-D-ガラクトシル、2-デオキシ-2-アセチルアミノ-β-D-ガラクトシル、β-D-アロピラノシル、β-D-アルトロピラノシル、β-D-イドシル等が挙げられるが、本発明の糖脂質としてはα体を用いたほうが効果的である。これらのうち、Rとしては下式(化2)
Figure 0004064346
で表されるα―D−ガラクトピラノシルが好ましい。
は水素原子又は水酸基を表すが、好ましくは水素原子である。
は−CH−、−CH(OH)−CH−又は−CH=CH−を表すが、好ましくは−CH−又は−CH(OH)−CH−であり、最も好ましくは−CH(OH)−CH−である。
は水素原子又はCHを表すが、好ましくは水素原子である。
xは0〜35、好ましくは0〜26であり、より好ましくは11〜26、更に好ましくは11〜23、最も好ましくは18〜23である。
y及びzは、y+z=0〜3を満たす整数を表す。ここで−(CH(CH(CH))−との記載は必ずしも(CH)と(CH(CH))とがこの記載の順に並ぶことを意味するものではなく、単にその量的関係を示すに過ぎない。例えば、y=2及びz=1の場合には、−(CH(CH(CH))−は、−CH(CH)CHCH−、−CHCH(CH)CH−、又は−CHCHCH(CH)−のいずれかを表す。また、y及びzは、好ましくはzが0であってyが0〜3であり、より好ましくはzが0であってyが1〜3である。
また本発明は、これらの糖脂質を有効成分として含有する自己免疫疾患のための治療薬であり、また、これらの糖脂質を有効成分として含有するTh1/Th2免疫バランスがTh1に偏向した疾患、またはTh1細胞が病態を悪化させる疾患の治療薬であり、更に、これらの糖脂質を有効成分として含有する選択的IL−4産生誘導剤である。
本発明の糖脂質はNKT細胞の免疫調節能を効果的に発現させることによって自己免疫病を治療するはじめての治療薬である。また、本発明の糖脂質は自己免疫病抑制効果の証明されたはじめての糖脂質でもある。更に、本発明の糖脂質はNKT細胞の持つ自己免疫病の治療効果のみを選択的に誘導するという点で、きわめて斬新な治療薬である。
本発明の糖脂質は、IL−4が抑制的に働くような自己免疫疾患であれば、ただちにその治療薬として応用できる。また、IL−4は抗体産生を高める作用を持つので、ワクチン療法の補助剤として応用可能である。更に、肝炎ウイルスワクチンなどで、なかなか抗体価の上がらない患者に併用すると効果があると考えられる。更に、NKT細胞の機能低下を来すような疾患に応用できる。
自己免疫疾患には全身性自己免疫疾患と臓器特異的自己免疫疾患とがある。このうち臓器特異的自己免疫疾患は、特定の臓器や組織(脳、肝臓、眼、関節)に慢性的な炎症を来たし、その原因が、当該臓器に特異的な自己抗原に対する免疫応答(自己免疫応答)に起因すると考えられる疾患をいう。多発性硬化症(脳、脊髄)、リウマチ様関節炎(関節)が代表的な疾患である。障害される臓器は異なっても、それらの疾患には共通点が多く、治療法も基本的に共通している。また、その多くで、IFN−γを産生するT細胞が重要な役割を果たしている。
NKT細胞はNK細胞とT細胞の両方の性格を持つリンパ球で、T細胞抗原受容体を介してCD1d分子に結合した糖脂質を認識する。
NKT細胞は、a)抗腫瘍活性(腫瘍細胞殺傷効果)、b)IFN−γ産生、c)IL−4産生などの生理機能を発揮し、産生されたIFN−γによりd)NK細胞の活性増強やe)マクロファージ活性化が誘導される。すなわちa)b)c)はNKT細胞の直接作用、d)e)はb)を介して誘導される間接作用である。
ところで、従来のアルファ・ガラクトシルセラミド(即ち、本発明の糖脂質よりもスフィンゴシン塩基の炭素鎖が長いものをいう。例えば、後述の実施例で比較として用いた糖脂質や、Science vol.278 1626-1629 (1997)、Proc. Natl. Acad. Sci. USA vol.95 pp5690-5693 (1998)、特開平5-9193、特開平5-59081、米国特許第5,936,076号等に記載のものを参照されたい。)はNKT細胞を活性化して、a)〜e)のすべての作用を誘導する、非常に強い免疫賦活剤である。誘導される性質の中で、c)IL−4産生は自己免疫病に抑制的に働くが、b)IFN−γ産生は自己免疫病を悪化させる機能であり、両者が相殺しあう結果、自己免疫病に対する治療効果は得られない。また、従来のアルファ・ガラクトシルセラミドで刺激されたNKT細胞の相当数は、細胞死(アポトーシス)により即座に死滅する。一方、本発明の糖脂質は、従来のアルファ・ガラクトシルセラミドよりも免疫賦活効果は弱く、NKT細胞の機能のうちc)IL−4産生を選択的に誘導する。IFN−γ誘導が回避された結果、臓器特異的自己免疫病疾患に対する抑制、治療効果が得られることとなる。また、NKT細胞の細胞死も誘導されない点が優れている。
NKT細胞の抗原受容体、糖脂質、CD1d分子の相互関係については、近年研究が進んでいる(イミュノロジカル・レビュー誌1999年172巻285-296頁参照)。現在では、糖脂質のスフィンゴシン塩基及び脂肪酸由来の二つの疎水性炭素鎖部分がCD1d分子の深い二つの溝(ポケット)に入り込んで結合し、親水性の糖部分がNKT細胞の抗原受容体に結合すると考えられている。本発明の糖脂質では、従来のアルファ・ガラクトシルセラミドに比較してスフィンゴシン塩基の炭素鎖が短く、CD1d分子への結合が弱くなる。その結果、糖部分の安定性が減弱し、抗原受容体に伝達されるシグナルの性質が修飾される。その結果、IL−4の選択的産生につながるものと考えられる。いかなる用量においても、本発明の糖脂質の効果はアルファ・ガラクトシルセラミドのそれと一致せず、両者は質的に異なるリガンドと考えられる(後述の実施例及び論文(Nature, vol.413, No.6855 pp.531-534 (2001))を参照されたい。)。
本発明の糖脂質は、上式(化1)で表されるが、例えば、(1)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-トリアコンタノイルアミノ)-1,3,4-ヘプタントリオール、(2)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ノナコサノイルアミノ)-1,3,4-ヘプタントリオール、(3)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-オクタコサノイルアミノ)-1,3,4-ヘプタントリオール、(4)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ヘプタコサノイルアミノ)-1,3,4-ヘプタントリオール、(5)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ヘキサコサノイルアミノ)-1,3,4-ヘプタントリオール、(6)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ペンタコサノイルアミノ)-1,3,4-ヘプタントリオール、(7)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-テトラコサノイルアミノ)-1,3,4-ヘプタントリオール、(8)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-トリコサノイルアミノ)-1,3,4-ヘプタントリオール、(9)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ドコサコサノイルアミノ)-1,3,4-ヘプタントリオール、(10)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ヘネイコサノイルアミノ)-1,3,4-ヘプタントリオール、(11)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-エイコサノイルアミノ)-1,3,4-ヘプタントリオール、(12)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ノナデカノイルアミノ)-1,3,4-ヘプタントリオール、(13)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-トリアコンタノイルアミノ)-1,3,4-オクタントリオール、(14)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ノナコサノイルアミノ)-1,3,4-オクタントリオール、(15)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-オクタコサノイルアミノ)-1,3,4-オクタントリオール、(16)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ヘプタコサノイルアミノ)-1,3,4-オクタントリオール、(17)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ヘキサコサノイルアミノ)-1,3,4-オクタントリオール、(18)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ペンタコサノイルアミノ)-1,3,4-オクタントリオール、(19)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-テトラコサノイルアミノ)-1,3,4-オクタントリオール、(20)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-トリコサノイルアミノ)-1,3,4-オクタントリオール、(21)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ドコサコサノイルアミノ)-1,3,4-オクタントリオール、(22)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ヘネイコサノイルアミノ)-1,3,4-オクタントリオール、(23)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-エイコサノイルアミノ)-1,3,4-オクタントリオール、(24)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ノナデカノイルアミノ)-1,3,4-オクタントリオール、(25)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-トリアコンタノイルアミノ)-1,3,4-ノナントリオール、(26)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ノナコサノイルアミノ)-1,3,4-ノナントリオール、(27)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-オクタコサノイルアミノ)-1,3,4-ノナントリオール、(28)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ヘプタコサノイルアミノ)-1,3,4-ノナントリオール、(29)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ヘキサコサノイルアミノ)-1,3,4-ノナントリオール、(30)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ペンタコサノイルアミノ)-1,3,4-ノナントリオール、(31)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-テトラコサノイルアミノ)-1,3,4-ノナントリオール、(32)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-トリコサノイルアミノ)-1,3,4-ノナントリオール、(33)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ドコサコサノイルアミノ)-1,3,4-ノナントリオール、(34)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ヘネイコサノイルアミノ)-1,3,4-ノナントリオール、(35)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-エイコサノイルアミノ)-1,3,4-ノナントリオール、(36)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ノナデカノイルアミノ)-1,3,4-ノナントリオール、(37)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-トリアコンタノイルアミノ)-1,3,4-ヘキサントリオール、(38)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ノナコサノイルアミノ)-1,3,4-ヘキサントリオール、(39)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-オクタコサノイルアミノ)-1,3,4-ヘキサントリオール、(40)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ヘプタコサノイルアミノ)-1,3,4-ヘキサントリオール、(41)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ヘキサコサノイルアミノ)-1,3,4-ヘキサントリオール、(42)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ペンタコサノイルアミノ)-1,3,4-ヘキサントリオール、(43)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-テトラコサノイルアミノ)-1,3,4-ヘキサントリオール、(44)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-トリコサノイルアミノ)-1,3,4-ヘキサントリオール、(45)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ドコサコサノイルアミノ)-1,3,4-ヘキサントリオール、(46)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ヘネイコサノイルアミノ)-1,3,4-ヘキサントリオール、(47)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-エイコサノイルアミノ)-1,3,4-ヘキサントリオール、(48)(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ノナデカノイルアミノ)-1,3,4-ヘキサントリオールが挙げられるが、この中で(3)〜(9)、(15)〜(21)、(27)〜(33)及び(39)〜(45)が好ましい。
本発明の糖脂質は、種々の方法で製造することが可能であるが、例えば以下に記載する方法に従って製造することが出来る。その製造工程を図1及び図2に示す。即ち、既報(M. Morita et al. J. Med. Chem. 1995, 38, 2176等)の方法に従い、化合物(IIa)、(IIb)、(IIc)を得、(IIa)及び(IIb)については二重結合部分を還元して化合物(IIIa)、(IIIb)に変換する。化合物(IIIa)、(IIIb)、(IIc)の二級水酸基部分をメシル化、或いはトシル化後、アジド基へと置換させることにより化合物(IV)を得、アジド基のアミノ基への選択的還元と続くアミド化反応により化合物(V)を得る。化合物(V)の二級水酸基の保護基であるベンジル基をベンゾイル基やアセチル基等のアシル基へ変換すると共に一級水酸基部分を脱保護して化合物(VI)を得る。化合物(VI)をグリコシル化して化合物(VII)を得、残りの保護基を脱保護することにより、目的とする化合物(I)を得ることが出来る。
本発明の糖脂質は、自己免疫疾患のための治療薬、Th1/Th2免疫バランスがTh1に偏向した疾患又はTh1細胞が病態を悪化させる疾患の治療薬、更に、選択的IL−4産生誘導剤として用いることができる。ここで、自己免疫疾患とは、多発性硬化症、関節リウマチ、乾癬、クローン病、尋常性白斑、ベーチェット病、膠原病、I型糖尿病、ぶどう膜炎、シェーグレン症候群、自己免疫性心筋炎、自己免疫性肝疾患、自己免疫性胃炎、天疱瘡、ギラン・バレー症候群、HTLV-1関連脊髄症等の疾患を意味する。また、Th1/Th2免疫バランスがTh1に偏向した疾患とは、多発性硬化症、関節リウマチ、乾癬、I型糖尿病、ぶどう膜炎、シェーグレン症候群等の自己免疫疾患に加え、劇症肝炎、移植片拒絶、細胞内感染病原体による感染症等の主として細胞性免疫による疾患を意味する。
本発明の糖脂質(化1)は、低毒性であり、例えば化合物25を5週齢のマウスに投与した実験では、一回あたり300 μg/kgの週2回、4ヶ月間にわたる腹腔内投与を受けた10例全例が生存していた。本発明の糖脂質(I)は、それ自体単独で投与しても良いが、所望により他の通常の薬理学的に許容される公知慣用の担体と共に、自己免疫疾患、或いはTh1/Th2免疫バランスがTh1に偏向した疾患、或いはTh1細胞が病態を悪化させる疾患に起因する症状の改善、治療を目的とする製剤に調整することが出来る。例えば、有効成分を単独、又は慣用の賦形剤と共にカプセル剤、錠剤、注射剤等の適宜な剤形として、経口的又は非経口的に投与することが出来る。例えば、カプセル剤は、粉末状の原体を乳糖、澱粉又はその誘導体、セルロース誘導体等の賦形剤と混合してゼラチンカプセルに詰めて調整する。また、上記賦形剤の他にカルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸、アラビアゴム等の結合剤と水を加えて混練し、必要により顆粒とした後、更にタルク、ステアリン酸等の潤滑剤を添加して通常の圧縮打錠機を用いて調整する。注射による非経口投与に際しては、有効成分を溶解補助剤と共に滅菌蒸留水又は滅菌生理食塩水に溶解し、アンプルに封入して注射製剤とする。必要により安定化剤、緩衝物質を含有させても良い。
本発明の医薬、自己免疫疾患、或いはTh1/Th2免疫バランスがTh1に偏向した疾患の改善、治療薬及びIL-4誘導剤の投与量は、種々の要因、例えば治療すべき患者の症状、年齢、投与経路、剤形、投与回数等に依存するが、通常、0.001mg〜5000mg/日/人、好ましくは0.01mg〜500mg/日/人、さらに好ましくは0.5mg 〜100mg/日/人が適当である。
以下、実施例により本発明を例証するが、これらは本発明を制限することを意図したものではない。
参考例1:(2R,3S,4R)-1,3,4-トリ-O-ベンジル-5-オクテン-1,2,3,4-テトラオール(化合物1)の合成
3,4,6-トリ-O-ベンジル-D-ガラクトース(0.99g)のエタノール/水(4/1)混合溶液(12.5ml)に、氷冷下NaIO4(760mg)を加え、室温下6時間攪拌した。塩化メチレンにて希釈後、水を加えて分液し、水層をさらに2回塩化メチレンにて抽出した。有機層をMgSO4にて乾燥後、減圧下溶媒を溜去した。得られた油状物のTHF溶液(6ml)を別途調製したプロピリデン(トリフェニル)フォスフォラン(5mmol)のTHF−ヘキサン溶液(11.2ml)へ、−10℃にて滴下後、室温にて22時間攪拌した。MeOH/H2O混合溶液(4/1;50ml)を加えた後、ヘキサンにて4回抽出し、得られた有機層をNa2SO4にて乾燥後減圧下溶媒を溜去した。得られた油状物をシリカゲルカラムにて精製し、表題化合物270mgを得た。
1H-NMR(CDCl3): 0.92(t, J=8Hz, 3H), 1.85-2.05(m, 2H), 2.97(d, J=5Hz, 1H), 3.51(d, J=6Hz, 2H), 3.55-3.60(m,1H), 4.05-4.10(m, 1H), 4.35(d, J=12Hz, 1H), 4.40-4.50(m, 1H), 4.50-4.55(m, 3H), 4.60(d, J=12Hz, 1H), 4.69(d, J=12Hz, 1H), 5.44(t, J=10Hz, 1H), 5.70-5.80(m,1H), 7.2-7.4(m, 15H).
参考例2:(2R,3S,4R)-1,3,4-トリ-O-ベンジル-5-ヘプテン-1,2,3,4-テトラオール(化合物2)の合成
3,4,6-トリ-O-ベンジル-D-ガラクトースとエチリデン(トリフェニル)フォスフォランから化合物1の合成と同様にして表題化合物を得た。
1H-NMR(CDCl3): 1.57(dd, J=7Hz and 2Hz, 3H), 2.95(d, J=5Hz, 1H), 3.52(d, J=6Hz, 2H), 3.55-3.60(m,1H), 4.05-4.10(m, 1H), 4.35(d, J=12Hz, 1H), 4.40-4.55(m, 3H), 4.60(d, J=12Hz, 1H), 4.69(d, J=12Hz, 1H), 5.51(t, J=10Hz, 1H), 5.80-5.90(m,1H), 7.2-7.4(m, 15H).
参考例3:(2R,3S,4R)-1,3,4-トリ-O-ベンジル-5-ノネン-1,2,3,4-テトラオール(化合物3)の合成
3,4,6-トリ-O-ベンジル-D-ガラクトースとブチリデン(トリフェニル)フォスフォランから化合物1の合成と同様にして表題化合物を得た。
1H-NMR: 0.90(t, J=7Hz, 3H), 1.35-1.42(m, 2H), 1.87-2.04(m, 2H), 3.05(d, J=5Hz, 1H), 3.55(d, J=6Hz, 2H), 3.60-3.62(m, 1H), 4.10-4.12(m, 1H), 4.38(d, J=12Hz, 1H), 4.45-4.56(m, 4H), 4.64(d, J=12Hz, 1H), 4.72(d, J=12Hz, 1H), 5.51(t, J=10Hz), 7.26-7.36(m, 15H).
参考例4:(2R,3S,4R)-1,3,4-トリ-O-ベンジル-1,2,3,4-オクタンテトラオール(化合物4)の合成
化合物1(270mg)のTHF(3ml)溶液に10%Pd-C(30mg)を加え、水素雰囲気下1時間室温にて攪拌した。触媒をろ過し、溶媒を溜去することにより表題化合物(262mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3): 0.88(t, J=3Hz, 3H), 1.25-1.75(m, 6H), 3.15(d, J=5Hz, 1H), 3.5-3.7(m, 4H), 4.05-4.10(m, 1H), 4.50-4.75(m, 6H), 7.25-7.40(m, 15H).
参考例5:(2S,3S,4R)-2-アジド-1,3,4-トリ-O-ベンジル-1,3,4-オクタントリオール(化合物5)の合成
化合物4(262mg)のピリジン溶液にトリエチルアミン(240μl)、メタンスルホニルクロリド(108μl)を室温にて順次加えた後、1時間室温にて攪拌した。エーテルにて抽出し、有機層を飽和重硫酸カリウム、水、重曹水、飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧下、溶媒を溜去し、282mgの残渣を得た。残渣をDMF(2ml)に溶解し、NaN3(0.3g)を加え、100℃にて24時間攪拌後、酢酸エチルで希釈した。得られた有機層を水洗、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、溶媒を溜去して得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィーにて精製し(ヘキサン/酢酸エチル=100/0から90/10のグラジエント溶出)、表題化合物200mgを得た。
1H-NMR(CDCl3): 0.89(t, J=7Hz, 3H), 1.25-1.80(m, 6H), 3.60-3.85(m, 5H), 4.45-4.75(m, 6H), 7.25-7.40(m, 15H).
参考例6:(2S,3S,4R)-2-アジド-1,3,4-トリ-O-ベンジル-1,3,4-ヘプタントリオール(化合物6)の合成
化合物2を用いて、化合物4の合成と同様の操作を行い、続いて化合物5の合成と同様の操作により表題化合物を得た。
1H-NMR: 0.90(t, J=7Hz, 3H), 1.30-1.75(m, 4H), 3.60-3.85(m, 5H), 4.50-4.75(m, 6H), 7.25-7.40(m, 15H).
参考例7:(2S,3S,4R)-2-アジド-1,3,4-トリ-O-ベンジル-1,3,4-ノナントリオール(化合物7)の合成
化合物3を用いて、化合物4の合成と同様の操作を行い、続いて化合物5の合成と同様の操作により表題化合物を得た。
1H-NMR: 0.88(t, J=7Hz, 3H), 1.20-1.72(m, 8H), 3.59-3.72(m, 5H), 4.50-4.80(m, 6H), 7.27-7.36(m, 15H).
参考例8:(2S,3S,4R)-2-(N-テトラコサノイルアミノ)-1,3,4-トリ-O-ベンジル-1,3,4-オクタントリオール(化合物8)の合成
化合物5(200mg)のTHF(7ml)溶液に10%Pd-C(20mg)を加え、水素雰囲気下室温にて14時間攪拌した。メンブレンフィルターにて触媒をろ別した後、減圧下溶媒を溜去した。得られた残渣を塩化メチレン(5ml)に溶解し、テトラコサン酸、1-メチル-2-クロロピリジニウム ヨージド(252mg)、トリブチルアミン(136μl)を順次加え、2.5時間加熱攪拌した。反応液に酢酸エチルを加えた後、5%チオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和硫酸水素カリウム水溶液にて洗浄、硫酸ナトリウムにて乾燥後、フラッシュクロマトグラフィーにて精製し(アセトン/ヘキサン=4/96から1/4のグラジエント溶出)、表題化合物213mgを得た。
1H-NMR(CDCl3): 0.80-0.90(m, 6H), 1.20-1.75(m, 48H), 2.0-2.1(m, 2H), 3.45-3.55(m, 2H), 3.75-3.85(m, 2H), 4.20-4.30(m, 1H), 4.44(s, 2H), 4.45-4.60(m, 3H), 4.82(d, J=11Hz, 1H), 5.78(d, J=9Hz, 1H), 7.25-7.40(m, 15H).
参考例9:(2S,3S,4R)-2-(N-テトラコサノイルアミノ)-1,3,4-トリ-O-ベンジル-1,3,4-ヘプタントリオール(化合物9)の合成
化合物6を用いて化合物8の合成と同様の操作を行い、表題化合物を得た。
1H-NMR(CDCl3): 0.85-0.95(m, 6H), 1.20-1.75(m, 46H), 2.0-2.1(m, 2H), 3.50-3.55(m, 2H), 3.80-3.85(m, 2H), 4.20-4.30(m, 1H), 4.46 (s,2H), 4.50-4.65(m, 3H), 4.83(d, J=11Hz, 1H), 5.77(d, J=9Hz, 1H), 7.25-7.40(m, 15H).
参考例10:(2S,3S,4R)-2-(N-テトラコサノイルアミノ)-1,3,4-トリ-O-ベンジル-1,3,4-ノナントリオール(化合物10)の合成
化合物7を用いて化合物8の合成と同様の操作を行い、表題化合物を得た。
1H-NMR: 0.85-0.90(m, 6H), 1.26-1.70(m, 50H), 2.00-2.05(m, 2H), 3.49-3.54(m, 2H), 3.79-3.83(m, 2H), 4.22-4.28(m, 2H), 4.45(s, 1H), 4.49-4.54(m, 2H), 4.59(d, J=12Hz, 1H), 4.82(d, J=12Hz, 1H), 5.76(d, J=9Hz, 1H), 7.26-7.34(m, 15H).
参考例11:(2S,3S,4R)-2-(N-テトラコサノイルアミノ)-3,4-ジ-O-ベンゾイル-1-O-トリフェニルメチル-1,3,4-オクタントリオール(化合物11)の合成
化合物8(210mg)、Pd−C(10%, 60mg)、PdCl2(30mg)の酢酸エチル(10ml)混合物を水素雰囲気下、室温にて30分攪拌した。THF-EtOH(1/1;25ml)を加え、触媒を濾過後、溶媒を溜去した。得られた残渣のピリジン(1.7ml)混合物にトリフェニルメチルクロリド(587mg)、ジメチルアミノピリジン(20mg)を加え、40℃で9時間加熱攪拌した。減圧下ピリジンを溜去した後、フラッシュクロマトグラフィーにて精製し(塩化メチレン/アセトン=100/0から50/1のグラジエント溶出)、ジオール誘導体を含むフラクションを得た。溶媒を溜去後、得られた残渣に、ピリジン(2ml)ジメチルアミノピリジン(25mg)、ベンゾイルクロリド(200μl)を加え、40℃にて66時間攪拌した。溶媒を減圧下溜去し、得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィーにて精製し(ヘキサン/酢酸エチル=98/2から80/20のグラジエント溶出)、表題化合物128mgを得た。
1H-NMR(CDCl3): 0.80-0.95(m, 6H), 1.20-1.45(m, 44H), 1.5-2.0(m, 4H), 2.1-2.3(m, 2H), 3.25-3.35(m, 2H), 4.55-4.65(m, 1H), 5.30-5.35(m, 1H), 5.79(dd, J=2Hz and 9Hz, 1H), 5.99(d, J=9Hz, 1H), 7.05-7.35(m, 15H), 7.35-7.60(m,6H), 7.88(d, J=7Hz, 2H), 7.95-8.0(m, 2H).
参考例12:(2S,3S,4R)-2-(N-テトラコサノイルアミノ)-3,4-ジ-O-ベンゾイル-1-O-トリフェニルメチル-1,3,4-ヘプタントリオール(化合物12)の合成
化合物9を用いて、化合物11の合成と同様の操作を行い表題化合物を得た。
1H-NMR(CDCl3): 0.85-0.95(m, 6H), 1.20-1.50(m, 42H), 1.55-1.75(m, 2H), 1.80-1.95(m, 2H), 2.1-2.3(m, 2H), 3.30-3.40(m, 2H), 4.55-4.65(m, 1H), 5.35-5.40(m, 1H), 5.82(dd, J=2Hz and 9Hz, 1H), 6.13(d, J=9Hz, 1H), 7.05-7.65(m, 21H), 7.89(d, J=8Hz, 2H), 7.96(d, J=8Hz, 2H).
参考例13:(2S,3S,4R)-2-(N-テトラコサノイルアミノ)-3,4-ジ-O-ベンゾイル-1-O-トリフェニルメチル-1,3,4-ノナントリオール(化合物13)の合成
化合物10を用いて、化合物11の合成と同様の操作を行い表題化合物を得た。
1H-NMR: 0.82-0.90(m, 6H), 1.26-1.41(m, 46H), 1.60-1.65(m, 2H), 1.74-1.89(m, 2H), 2.14-2.24(m, 2H), 3.27-3.35(m, 2H), 4.56-4.60(m, 1H), 5.34-5.40(m, 1H), 5.79(dd, J=3Hz and 9Hz, 1H), 5.99(d, J=9Hz, 1H), 7.11-7.69(m, 21H), 7.89(d, J=7Hz, 2H), 7.96(d, J=7Hz, 2H).
参考例14:(2S,3S,4R)-2-(N-テトラコサノイルアミノ)-3,4-ジ-O-ベンゾイル-1,3,4-オクタントリオール(化合物14)の合成
化合物11(128mg)の塩化メチレン/メタノール(2/1)(1.8ml)溶液に、p-トルエンスルホン酸1水和物(14mg)を加え、30℃にて2時間攪拌した。減圧下溶媒を溜去し、得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィーにて精製し(ヘキサン/酢酸エチル=85/15から50/50のグラジエント溶出)、表題化合物54mgを得た。
1H-NMR(CDCl3): 0.85-0.95(m, 6H), 1.20-1.50(m, 44H), 1.60-1.75(m, 2H), 1.95-2.10(m, 2H), 2.29(t, J=8Hz, 2H), 2.70-2.75(m, 1H), 3.6-3.7(m, 2H), 4.35-4.45(m, 1H), 5.35-5.45(m, 2H), 6.33(d, J=9Hz, 1H), 7.38(t, J=8Hz, 2H), 7.50-7.60(m, 3H), 7.64(t, J=7Hz, 1H), 7.95-8.00(m, 2H), 8.05-8.10(m, 2H).
参考例15:(2S,3S,4R)-2-(N-テトラコサノイルアミノ)-3,4-ジ-O-ベンゾイル-1,3,4-ヘプタントリオール(化合物15)の合成
化合物12を用いて化合物14の合成と同様の操作を行い、表題化合物を得た。
1H-NMR(CDCl3): 0.88(t, J=7Hz, 3H), 0.97 (t, J=7Hz, 3H), 1.20-1.75(m, 44H), 2.0-2.1(m, 2H), 2.30(t, J=8Hz, 2H), 3.6-3.7(m,2H), 4.35-4.45(m, 1H), 5.35-5.45(m, 2H), 6.38(d, J=9Hz, 1H), 7.38(t, J=8Hz, 2H), 7.45-7.70(m, 3H), 7.95 (d, J=7Hz, 2H), 8.05-8.10(m, 2H).
参考例16:(2S,3S,4R)-2-(N-テトラコサノイルアミノ)-3,4-ジ-O-ベンゾイル-1,3,4-ノナントリオール(化合物16)の合成
化合物13を用いて化合物14の合成と同様の操作を行い、表題化合物を得た。
1H-NMR(CDCl3): 0.85-0.90(m, 6H), 1.26-1.48(m, 46H), 1.65-1.72(m, 2H), 1.89-2.10(m, 2H), 2.29(t, J=8Hz, 2H), 2.74-2.77(m, 1H), 3.58-3.68(m, 2H), 4.36-4.41(m, 1H), 5.36-5.43(m, 2H), 6.34(d, J=9Hz, 1H), 7.38(t, J=7Hz, 2H), 7.48-7.55(m, 3H), 7.64 (t, J=7 Hz, 1H), 7.95(d, J=7Hz, 2H), 8.06(d, J=7Hz, 2H).
参考例17:(2S,3S,4R)-2-(N-テトラコサノイルアミノ)-3,4-ジ-O-ベンゾイル-1-O-(2,3,4,6-テトラ-O-ベンジル-α-D-ガラクトシル)-1,3,4-オクタントリオール(化合物17)の合成
化合物14(54mg)、塩化第1スズ(38mg)、過塩素酸銀(46mg)、モレキュラーシーブ(4A, 270mg)のTHF(2ml)混合物を室温にて1時間攪拌した。これに、テトラ-O-ベンジルガラクトシル フルオリド(70mg)を加えて、2.5時間攪拌した。反応液に酢酸エチル、飽和食塩水を加えて分液操作を行い、得られた有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧下溜去し、得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィーにて精製し(ヘキサン/酢酸エチル=95/5から75/25のグラジエント溶出)、表題化合物45mgを得た。
1H-NMR(CDCl3): 0.75-0.90(m, 6H), 1.15-1.45(m, 44H), 1.55-1.70(m, 2H), 1.80-1.85(m, 2H), 2.16(t, J=7Hz, 2H), 3.30-3.35(m, 1H), 3.50-3.55(m, 1H), 3.6-3.65(m, 1H), 3.8-4.1(m, 5H), 4.40-4.90(m, 10H), 5.35-5.45(m, 1H), 5.70(dd, J=10Hz and 3Hz, 1H), 7.01(d, J=9Hz, 1H), 7.15-7.60(m, 26H), 7.90-7.95(m, 2H), 8.00-8.05(m, 2H).
参考例18:(2S,3S,4R)-2-(N-テトラコサノイルアミノ)-3,4-ジ-O-ベンゾイル-1-O-(2,3,4,6-テトラ-O-ベンジル-α-D-ガラクトシル)-1,3,4-ヘプタントリオール(化合物18)の合成
化合物15を用い化合物17の合成と同様の操作を行い表題化合物を得た。
1H-NMR(CDCl3): 0.85-0.90(m, 6H), 1.15-1.50(m, 42H), 1.55-1.70(m, 2H), 1.80-1.90 (m, 2H), 2.15(t, J=7Hz, 2H), 3.30-3.35(m, 1H), 3.50-3.55(m, 1H), 3.6-3.65(m, 1H), 3.8-3.9(m, 2H), 3.95-4.05(m, 2H), 4.05-4.15(m, 1H), 4.40-4.90(m, 10H), 5.40-5.45(m, 1H), 5.69(dd, J=10Hz and 3Hz, 1H), 6.93(d, J=9Hz, 1H), 7.15-7.65(m, 26H), 7.92(d, J=7Hz, 2H), 8.03 (d, J=7Hz, 2H).
参考例19:(2S,3S,4R)-2-(N-テトラコサノイルアミノ)-3,4-ジ-O-ベンゾイル-1-O-(2,3,4,6-テトラ-O-ベンジル-α-D-ガラクトシル)-1,3,4-ノナントリオール(化合物19)の合成
化合物16を用い化合物17の合成と同様の操作を行い表題化合物を得た。
1H-NMR(CDCl3): 0.87-0.90(m, 6H), 1.25-1.37(m, 46H), 1.61-1.64(m, 2H), 1.78-1.91 (m, 2H), 2.16(t, J=7Hz, 2H), 3.30-3.35(m, 1H), 3.45-3.54(m, 1H), 3.60-3.64(m, 1H), 3.82-3.87(m, 2H), 3.94-4.10(m, 3H), 4.35-4.93(m, 10H), 5.39-5.43(m, 1H), 5.70(dd, J=9Hz and 3Hz, 1H), 7.01(d, J=9Hz, 1H), 7.16-7.38(m, 22H), 7.45(t, J=7Hz, 2H), 7.52(t, J=7Hz, 1H), 7.60(t, J=7Hz, 1H), 7.93(d, J=7Hz, 2H), 8.03 (d, J=7Hz, 2H).
参考例20:(2S,3S,4R)-3,4-ジ-O-べンゾイル-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-テトラコサノイルアミノ)-1,3,4-オクタントリオール(化合物20)の合成
化合物17(45mg)、Pd-C(10%, 12mg)、PdCl2(12mg)の酢酸エチル(3ml)混合物を水素雰囲気下、室温にて1.5時間攪拌した。触媒をろ別した後、溶媒を減圧下溜去し、得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィーにて精製し(アセトン/ヘキサン=2/3)、表題化合物24mgを得た。
1H-NMR(CDCl3): 0.80-0.90(m, 6H), 1.20-1.50(m, 44H), 1.60-1.75(m, 2H), 1.90-2.00(m, 2H), 2.25-2.35(m, 3H), 2.68(s, 1H), 2.88(s, 1H), 3.43(br t, 1H), 3.65-4.05(m, 8H), 4.60(br t, 1H), 4.79(d, J=4Hz, 1H), 5.20-5.25(m, 1H), 5.77(dd, J=10Hz and 3Hz, 1H), 7.35-7.65(m, 7H), 7.90-7.95(m, 2H), 8.00-8.05(m, 2H).
参考例21:(2S,3S,4R)-3,4-ジ-O-べンゾイル-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-テトラコサノイルアミノ)-1,3,4-ヘプタントリオール(化合物21)の合成
化合物18を用い、化合物20の合成と同様の操作を行い表題化合物を得た。
1H-NMR(CDCl3): 0.88(t, J=7Hz, 3H), 0.93(t, J=7Hz, 3H), 1.20-1.40(m, 41H), 1.4-1.55(m, 1H), 1.60-1.75(m, 2H), 1.85-2.00(m, 2H), 2.11(d. J=10Hz, 1H), 2.32(t, J=8Hz, 2H), 2.52(s, 1H), 2.64(s, 1H), 3.44(br t, 1H), 3.65-4.05(m, 8H), 4.60(br t, 1H), 4.80(d, J=4Hz, 1H), 5.25-5.30(m, 1H), 5.77(dd, J=10Hz and 3Hz, 1H), 7.35-7.65(m, 7H), 7.90-7.95(m, 2H), 8.00-8.05(m, 2H).
参考例22:(2S,3S,4R)-3,4-ジ-O-べンゾイル-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-テトラコサノイルアミノ)-1,3,4-ノナントリオール(化合物22)の合成
化合物19を用い、化合物20の合成と同様の操作を行い表題化合物を得た。
1H-NMR: 0.83-0.90(m, 6H), 1.25-1.32(m, 46H), 1.68-1.73(m, 2H), 2.27-2.47(m, 3H), 2.67(s, 1H), 2.87(s, 1H), 3.43(t, J=7Hz, 1H), 3.66-4.01(m, 8H), 4.59(t, J=10Hz, 1H), 4.79((d, J=4Hz, 1H), 5.21-5.25(m, 1H), 5.77(dd, J=3Hz and 10Hz, 1H), 7.37-7.65(m, 7H), 7.91(d, J=7Hz, 1H), 8.01(d, J=7Hz, 1H).
(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-テトラコサノイルアミノ)-1,3,4-オクタントリオール(化合物23)の合成
化合物20(24mg)のMeOH-THF(1/1, 1.8ml)混合溶液に室温にて、1M−ナトリウムメトキシド・メタノール溶液(250μl)を加え30分攪拌した。これにAG 50Wx8(H+型)(430mg)を加えて10分攪拌の後、樹脂をろ別した。溶媒を溜去し、得られた残渣を少量のMeOHで洗った後、窒素ガス気流にて乾燥して表題化合物15mgを得た。
1H-NMR(Pyridine-d5): 0.80-0.90(m, 6H), 1.15-1.45(m, 42H), 1.55-1.70(m, 1H), 1.75-1.90(m, 4H), 2.20-2.30(m, 1H), 2.42(t, J-7Hz, 2H), 3.20(br t, 1H), 4.30(br s, 1H) 4.35-4.50(m, 4H), 4.50-4.60(m, 2H), 4.60-4.70(m, 2H), 5.20-5.30(m, 1H), 5.57(d, J=4Hz 1H), 6.00-6.10(m, 1H), 6.3 (br s, 1H), 6.4 (br d, 1H), 6.55(br s, 1H), 6.65(br s, 1H), 6.95(br s, 1H), 8.43(d, J=8Hz, 1H). MS (ESI) m/z:690.5 (M+H+).
(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-テトラコサノイルアミノ)-1,3,4-ヘプタントリオール(化合物24)の合成
化合物21を用いて化合物23の合成と同様の操作を行い表題化合物を得た。
1H-NMR(Pyridine-d5): 0.87(t, J=7Hz, 3H), 0.95 (t, J=7Hz, 3H), 1.15-1.40(m, 40H), 1.57-1.75(m, 1H), 1.75-1.90(m, 4H), 2.15-2.25(m, 1H), 2.42(t, J=7Hz, 2H), 4.3(br s, 2H), 4.35-4.45(m, 4H), 4.45-4.57(m, 2H), 4.57-4.70(m, 2H), 5.20-5.30(m, 1H), 5.56(d, J=4Hz, 1H), 6.00-6.05(m, 1H), 6.25(br s, 1H), 6.4(br d, 1H), 6.5(br s, 1H), 6.6(br s, 1H), 6.9(br s, 1H), 8.38(d. J=8Hz, 1H). MS (ESI) m/z:676.4 (M+H+).
(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-テトラコサノイルアミノ)-1,3,4-ノナントリオール(化合物25)の合成
化合物22を用いて化合物23の合成と同様の操作を行い化合物25(下記構造式(化3)で表される。)を得た。
Figure 0004064346
TLC:Rf = 0.54 (CHCl3:MeOH=3:1). 1H-NMR(Pyridine-d5): 0.80(t, J=7Hz, 3H), 0.86(t, J=7Hz, 3H), 1.22-1.31(m, 44H), 1.58-1.69(m, 1H), 1.79-1.84(m, 4H), 2.20-2.30(m, 1H), 2.43(t, J=7Hz, 2H), 4.29(br s, 2H), 4.36-4.45(m, 4H), 4.50-4.55(m, 2H), 4.62-4.69(m, 2H), 5.26(d, J=5Hz, 1H), 5.57(d, J=4Hz, 1H), 6.04(br s, 1H), 6.29(br s, 1H), 6.39(d, J=5Hz, 1H), 6.51(br s, 1H), 6.60(br s, 1H), 6.93(br s, 1H), 8.43(d, J=9Hz, 1H). MS (ESI) m/z:704.5 (M+H+).
(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ノナコサノイルアミノ)-1,3,4-ノナントリオール(化合物26)の合成
化合物7とノナコサン酸から、化合物8、14、17、20、23の合成と同様の操作を連続して行い、表題化合物を得た。
TLC:Rf = 0.25 (CH2Cl2:MeOH=10:1). 1H-NMR(CDCl3:CD3OD=3:1): 7.34 (br s, 1H), 4.91 (d, 1H, J=3.5Hz), 4.17 (m, 1H), 3.95-3.88 (m, 2H), 3.80-3.68 (m, 6H), 3.67-3.55 (m, 2H), 2.21 (t, 2H, J=7.7Hz), 1.67-1.26 (m, 60H), 0.91-0.87 (m, 6H). MS (FAB) m/z: 774 (M+).
(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-オクタコサノイルアミノ)-1,3,4-ノナントリオール(化合物27)の合成
化合物7とオクタコサン酸から、化合物8、14、17、20、23の合成と同様の操作を連続して行い、表題化合物を得た。
TLC:Rf = 0.24 (CH2Cl2:MeOH=10:1). 1H-NMR(CDCl3:CD3OD=3:1): 4.92 (d, 1H, J=3.7Hz), 4.20-4.19 (m, 1H), 3.96-3.88 (m, 2H), 3.81-3.67 (m, 6H), 3.56-3.50 (m, 2H), 2.20 (t, 2H, J=7.7Hz), 1.67-1.26 (m, 58H), 0.91-0.86 (m, 6H). MS (FAB) m/z: 760 (M+).
(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ヘプタコサノイルアミノ)-1,3,4-ノナントリオール(化合物28)の合成
化合物7とヘプタコサン酸から、化合物8、14、17、20、23の合成と同様の操作を連続して行い、表題化合物を得た。
TLC:Rf = 0.25 (CH2Cl2:MeOH=10:1). 1H-NMR(Pyridine-d5): 8.43 (d, 1H, J=8.5Hz), 5.56 (d, 1H, J=3.7Hz), 5.25 (m, 1H), 4.7-4.6 (m, 2H), 4.54 (d, 1H, J=3.0Hz), 4.50 (t, 1H, J=6.0Hz), 4.45-4.3 (m, 4H), 4.3-4.2 (m, 2H), 2.42 (t, 2H, J=7.4Hz), 2.3-2.15 (m, 1H), 1.9-1.75 (m, 4H), 1.7-1.55 (m, 1H), 1.4-1.15 (m, 56H), 0.85 (t, 3H, J=6.7Hz), 0.78 (t, 3H, J=7.1Hz). MS (FAB) m/z: 747 (M+H+).
(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ヘキサコサノイルアミノ)-1,3,4-ノナントリオール(化合物29)の合成
化合物7とセロチン酸から、化合物8、14、17、20、23の合成と同様の操作を連続して行い、表題化合物を得た。
TLC:Rf = 0.20 (CH2Cl2:MeOH=6:1). 1H-NMR(Pyridine-d5): 8.44 (d, 1H, J=8.4Hz), 5.56 (d, 1H, J=3.7Hz), 5.50-5.19 (m, 1H), 4.69-4.61 (m, 2H), 4.54 (d, 1H, J=3.1Hz), 4.52-4.47 (m, 1H), 4.45-4.34 (m, 4H), 4.31-4.23 (m, 2H), 2.43 (t, 2H, J=7.4Hz), 2.28-2.17 (m, 1H), 1.92-1.73 (m, 4H), 1.70-1.53 (m, 1H), 1.38-1.15 (m, 54H), 0.85 (t, 3H, J=6.7Hz), 0.73 (t, 3H, J=7.0Hz). MS (FAB) m/z: 732 (M+).
(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ペンタコサノイルアミノ)-1,3,4-ノナントリオール(化合物30)の合成
化合物7とペンタコサン酸から、化合物8、14、17、20、23の合成と同様の操作を連続して行い、表題化合物を得た。
TLC:Rf = 0.53 (CH2Cl2:MeOH=6:1). 1H-NMR(CDCl3:CD3OD=3:1): 4.92 (d, 1H, J=3.3Hz), 4.20-4.15 (m, 1H), 3.96-3.93 (m, 1H), 3.92-3.85 (m, 1H), 3.82-3.65 (m, 6H), 3.60-3.52 (m, 2H), 2.21 (t, 2H, J=7.6Hz), 1.62-1.26 (m, 52H), 0.90-0.85 (m, 6H). MS (FAB) m/z: 719 (M+H+).
(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-トリコサノイルアミノ)-1,3,4-ノナントリオール(化合物31)の合成
化合物7とトリコサン酸から、化合物8、14、17、20、23の合成と同様の操作を連続して行い、表題化合物を得た。
TLC:Rf = 0.51 (CHCl3:MeOH=4:1). 1H-NMR(CDCl3:CD3OD=3:1): 4.91 (d, 1H, J=3.1Hz), 4.23-4.15 (m, 1H), 3.95-3.85 (m, 2H), 3.81-3.63 (m, 6H), 3.59-3.51 (m, 2H), 2.21 (t, 2H, J=7.5Hz), 1.61-1.25 (m, 48H), 0.90-0.85 (m, 6H). MS (FAB) m/z: 690 (M+).
(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ドコサコサノイルアミノ)-1,3,4-ノナントリオール(化合物32)の合成
化合物7とドコサン酸から、化合物8、14、17、20、23の合成と同様の操作を連続して行い、表題化合物を得た。
TLC:Rf = 0.47 (CH2Cl2:MeOH=5:1). 1H-NMR(CDCl3:CD3OD=3:1): 4.90 (d, 1H, J=3.0Hz), 4.27-4.20 (m, 1H), 3.96-3.92 (m,1H), 3.91 (dd, 1H, J=10.5Hz and 4.0Hz), 3.82-3.65 (m,6H), 3.58-3.51 (m, 2H), 2.22 (t, 2H, J=7.6Hz), 1.70-1.21 (m, 46H), 0.90-0.85 (m, 6H). MS (FAB) m/z: 676 (M+).
(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ヘネイコサノイルアミノ)-1,3,4-ノナントリオール(化合物33)の合成
化合物7とヘネイコサン酸から、化合物8、14、17、20、23の合成と同様の操作を連続して行い、表題化合物を得た。
TLC:Rf = 0.33 (CH2Cl2:MeOH=6:1). 1H-NMR(CDCl3:CD3OD=3:1): 8.05 (d, 1H, J=7.9Hz), 4.92 (d, 1H, J=3.3Hz), 4.22 (m, 1H), 3.96 (m,1H), 3.90 (dd, 1H, J=10.5Hz and 4.1Hz), 3.81-3.69 (m,6H), 3.55 (m, 2H), 2.22 (t, 2H, J=7.6Hz), 1.68-1.62 (m, 4H), 1.31-1.27 (m, 40H), 0.90-0.87 (m, 6H). MS (FAB) m/z: 662 (M+H+).
(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル) -2-(N-エイコサノイルアミノ)-1,3,4-ノナントリオール(化合物34)の合成
化合物7とアラキジン酸から、化合物8、14、17、20、23の合成と同様の操作を連続して行い、表題化合物を得た。
TLC:Rf = 0.33 (CH2Cl2:MeOH=6:1). 1H-NMR(CDCl3:CD3OD=3:1): 4.86 (d, 1H, J=3.4Hz), 4.16 (m, 1H), 3.90 (m, 1H), 3.85 (dd, 1H, J=10.5Hz and 4.6Hz), 3.74-3.61 (m, 6H), 3.50 (m, 2H), 2.17 (t, 2H, J=7.9Hz), 1.62-1.56 (m, 4H), 1.25-1.21 (m, 38H), 0.85-0.81 (m, 6H). MS (FAB) m/z: 648 (M+H+).
また、生物活性評価の比較のための対照物質として、アルファ・ガラクトシルセラミド(α-GC)、NH及び3,4Dを実施例に記載した化合物の合成法に準じて合成した。ここで、α−GCとは(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ヘキサコサノイルアミノ)-1,3,4-オクタデカントリオールであり、NHとは(2S,3S,4R)-1-O-(2-アミノ-2-デオキシ-α-D-ガラクトシル)-2-(N-ヘキサコサノイルアミノ)-1,3,4-オクタデカントリオールであり、3,4Dとは(2S)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-テトラコサノイルアミノ)-1-オクタデカノールである。これらの化合物の構造式(化4)とスペクトルデータを以下に示す。
Figure 0004064346
比較例1:(2S,3S,4R)-1-O-(2-デオキシ-2-アミノ-α-D-ガラクトシル)-2-(N-ヘキサコサノイルアミノ)-1,3,4-オクタデカントリオール(化合物35:NH)
TLC:Rf = 0.67 (t-BuOH:CH3OH:H2O=4:1:1). 1H-NMR(CDCl3:CD3OD:D2O=3:1:0.1): 5.10 (d, 1H, J=3.5Hz), 3.47-3.94 (m, 11H), 2.24 (t, 2H, J=7.3Hz), 1.26-1.54 (m, 72H), 0.88 (m, 6H). MS (ESI) m/z: 857.7 (M+H+).
比較例2:(2S,3S,4R)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-ヘキサコサノイルアミノ)-1,3,4-オクタデカントリオール(化合物36:α−GC)
TLC:Rf = 0.75 (CHCl3:MeOH=3:1). 1H-NMR(CDCl3:CD3OD=3:1): 4.90 (d, 1H, J=3.6Hz), 3.56-3.90 (m, 11H), 2.21 (t, 2H, J=7.4Hz), 1.27-1.61 (m, 72H), 0.89 (m, 6H). MS (ESI) m/z: 880.7 (M+Na+).
比較例3:(2S)-1-O-(α-D-ガラクトシル)-2-(N-テトラコサノイルアミノ)-1-オクタデカノール(化合物37:3,4D)
TLC:Rf = 0.48 (CHCl3:MeOH=7:1). 1H-NMR(CDCl3:CD3OD=3:1): 4.90 (d, 1H, J=3.3Hz), 3.42-3.95 (m, 9H), 2.19 (t, 2H, J=7.6Hz), 1.27-1.62 (m, 72H), 0.89 (m, 6H). MS (MALDI) m/z: 820.74 (M+Na+).
生物活性評価
上記の合成化合物の生物活性を以下の方法で評価した。
まず、合成糖脂質(化合物25及びα-GC(化合物36))を用いて、実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)の抑制の検討を行った。
6−8週齢の雌C57BL6J(B6)マウスにミエリン・オリゴデンドロサイト糖蛋白(MOG)の35−55残基に相当するペプチド(配列番号1)100μgを結核死菌(H37Ra)を併用下にエマルジョンとして尾根部に免疫した。同日に百日咳毒素200ngを尾静脈より、48時間後に百日咳毒素200ngを経腹腔的に投与してEAEを誘導し、臨床症状を観察するとともに、病理学的検討を行った。合成糖脂質は、経口投与(400ng/kg)を行った。コントロールにはDMSO(ジメチルスルホキシド)のみ投与した。
その結果を表1に示す。評価には下記の臨床スコア及び病理スコアを用いた。
臨床スコア 0:正常、1:尾のトーヌス低下、2:尾の下垂・歩行不安定、3:中等度後肢脱力、4:後肢完全脱力、5:四肢麻痺、6:死亡
病理スコア 0:正常、1:軟膜・軟膜下細胞浸潤、2:中等度血管周囲細胞浸潤、3:高度血管周囲細胞浸潤、4:脳実質細胞浸潤
Figure 0004064346
化合物25投与群でEAEの抑制効果がみられたが、α−GC投与群では抑制効果はみられなかった。病理学的検索でも化合物25投与群では抑制がみられた。化合物25によるEAE抑制効果はNKTノックアウトマウス(TCR J alpha 281 ノックアウトマウス)では観察できなかったことから、NKT細胞を介する効果であることがわかる。
次に、上記自己免疫性脳脊髄炎(EAE)の抑制試験に記載の方法でEAEを誘導し、化合物25(100μg/kg)経腹腔投与によるEAE抑制効果を検討した。その結果を図3に示す。経腹腔投与でも経口投与と同様にEAE抑制効果がみられた。
次に、合成糖脂質(化合物25及びα−GC)及びDMSOを用いて、実験的自己免疫性能脊髄炎(EAE)の抑制の機序の検討を行った。
上記方法でEAEを誘導し、化合物25投与によるEAE抑制効果がIL−4を介するかどうかを調べる為に抗IL−4抗体(1mg/ml)の同時投与を腹腔的に行った。その結果を表2に示す。
Figure 0004064346
化合物25投与によるEAE抑制効果は抗IL−4抗体の投与により消失することから、IL−4がEAE抑制に重要であることがわかった。
次にコラーゲン関節炎(CIA)の抑制実験を行った。その結果を図4に示す。
A)6−8週齢の雄C57BL6マウスにトリType IIコラーゲン100μgを結核死菌(H37Ra)を併用下にエマルジョンとして尾根部に免疫した。21日めに同様のエマルジョンを尾根部に追加免疫し、臨床症状を観察した。合成糖脂質は、追加免疫時から週2回経腹腔投与(500μg/kg)を行った。コントロールはDMSOのみ投与した。
臨床スコア 0:症状なし、1:四肢の指など小関節が1本のみ腫脹発赤、2:小関節2本以上、あるいは手首や足首などの比較的大きな関節が腫脹発赤、3:1本の手や足全体が腫脹発赤、4:1本の手や足の全体的腫脹が最大限に達していると判断したとき、とし、両手、両足の合計を点数とする。
B6マウスにおけるコラーゲン関節炎において化合物25投与で、疾患抑制効果がみられた。
B)6−8週齢の雄SJLマウスにウシリType IIコラーゲン200μgを結核死菌(H37Ra)を併用下にエマルジョンとして尾根部に免疫した。21日めに同様のエマルジョンを尾根部に追加免疫し、臨床症状を観察した。合成糖脂質は、追加免疫時から週2回経腹腔投与(500μg/kg)を行った。コントロールはDMSOのみ投与した。SJLマウスにおけるコラーゲン関節炎において化合物25投与で、疾患抑制効果がみられた。
C)6−8週齢の雄SJLマウスにウシリType IIコラーゲン200μgを結核死菌(H37Ra)を併用下にエマルジョンとして尾根部に免疫した。21日めに同様のエマルジョンを尾根部に追加免疫し、臨床症状を観察した。合成糖脂質は、追加免疫時ないし症状出現した28日から週2回経腹腔投与(500μg/kg)を行った。コントロールはDMSOのみ投与した。
症状出現後のコラーゲン関節炎において化合物25の投与で、疾患抑制効果がみられた。
次に、NODマウスにおける糖尿病発症の抑制実験を行った。その結果を図5に示す。NODマウスに、4週令より化合物25を2回経腹腔投与(100μg/kg)を行ったところ、糖尿病発症が著明に抑制された。
次に、血中サイトカイン測定を行った。その結果を図6に示す。NKT細胞は刺激されると短期間で大量のサイトカインを血中に放出することが知られているので、合成糖脂質をマウスに投与した際の血中のINF−γとIL−4を時間経過を追ってELISA法を用いて測定した。
従来の報告通り、α−GC投与ではINF−γとが優位に産生されるが、化合物25投与ではIL−4が優位に産生されることがわかった。
続いて、脾細胞の増殖反応測定を行った。その結果を図7に示す。マウス脾細胞を分離し、合成糖脂質に対する増殖反応をチミジンの細胞への取り込みを指標として測定した。脾細胞は化合物25に対して有意な増殖反応を示した。
次に、脾細胞のサイトカイン測定を行った。その結果を図8に示す。マウス脾細胞を分離し、合成糖脂質によるINF−γとIL−4の産生をELISA法を用いて測定した。マウス投与時と同様に、α−GC投与ではINF−γとが優位に産生されるが、化合物25投与ではIL−4が優位に産生されることがわかった。
次に、脾細胞の増殖反応測定とサイトカイン測定を行った。その結果を図9に示す。マウス脾細胞を分離し、合成糖脂質に対する増殖反応をチミジンの細胞への取り込みを指標として測定した。脾細胞は化合物23、24、25に対して有意な増殖反応を示した。マウス脾細胞を分離し、合成糖脂質によるINF−γとIL−4の産生をELISA法を用いて測定した。α−GC投与ではINF−γとが優位に産生されるが、化合物23、24、25投与ではIL−4が優位に産生されることがわかった。
次に、血中抗MOG抗体測定を行った。その結果を図10に示す。合成糖脂質投与群のにおける抗MOG抗体価ならびにそのアイソタイプの測定をELISAを用いて行った。化合物25投与群では抗MOG抗体価の上昇がみられ、アイソタイプではIgG1が有意な上昇を認め、MOGに対する反応がTh2に偏倚していることがわかった。
本発明の糖脂質(化1)の製造工程の一例を示す図である。図中、Rはアルドピラノース残基を表し、Rは水素原子、又は水酸基を表し、Rは−CH−、−CH(OH)−CH−、又は−CH=CH−を表し、Rは水素原子、又はメチル基を表し、xは0〜35の何れかの整数を表し、y+zは0〜3の何れかの整数を表し、Rは水素原子、メチル基、又は−(CH)y'(CH(CH))z'−CH(R[y'+z'は0〜2の何れかの整数を示す]を表し、Rは水素原子、又はメチル基を表し、Rは水酸基やアミノ基等の官能基が適切に保護されたアルドピラノースを表す。 本発明の糖脂質(化1)の製造工程の一例を示図である。 実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)の抑制の検討結果を示すグラフである。 コラーゲン関節炎(CIA)の抑制の検討結果を示すグラフである。 NODマウスにおける糖尿病発症の抑制試験の結果を示す図である。 血中サイトカインの測定結果を示すグラフである。 脾細胞の増殖反応の測定結果を示すグラフである。 脾細胞のサイトカインの測定結果を示すグラフである。棒グラフの右側はIL−4を、左側はINF−γを表す。 脾細胞の増殖反応測定とサイトカイン測定の結果を示す図である。 血中抗MOG抗体測定の測定結果を示すグラフである。右の棒グラフの右側はIgG1を、左側はIgG2aを表す図である。

Claims (8)

  1. 下式(I)
    Figure 0004064346
    (式中、Rはアルドピラノース残基を表し、Rは水素原子又は水酸基を表し、Rは−CH−、−CH(OH)−CH−、又は−CH=CH−を表し、Rは水素原子又はCHを表し、xは0〜35であり、y及びzは、y+z=0〜3を満たす整数を表す。)で表される糖脂質。
  2. 前記Rがα―D−ガラクトピラノシルを表す請求項1に記載の糖脂質。
  3. 前記Rが−CH−、又は−CH(OH)−CH−を表し、xが10〜32である請求項2に記載の糖脂質。
  4. 前記Rが−CH(OH)−CH−を表す請求項3に記載の糖脂質。
  5. 前記R及びRが水素原子を表し、xが11〜23であり、zが0である請求項1〜4のいずれか一項に記載の糖脂質。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の糖脂質を有効成分として含有する自己免疫疾患のための治療薬。
  7. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の糖脂質を有効成分として含有するTh1/Th2免疫バランスがTh1に偏向した疾患、またはTh1細胞が病態を悪化させる疾患の治療薬。
  8. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の糖脂質を有効成分として含有する選択的IL−4産生誘導剤。
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