JP2002284692A - α−グリコシルセラミドによる移植片対宿主病(GVHD)の抑制 - Google Patents

α−グリコシルセラミドによる移植片対宿主病(GVHD)の抑制

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JP2002284692A
JP2002284692A JP2001088639A JP2001088639A JP2002284692A JP 2002284692 A JP2002284692 A JP 2002284692A JP 2001088639 A JP2001088639 A JP 2001088639A JP 2001088639 A JP2001088639 A JP 2001088639A JP 2002284692 A JP2002284692 A JP 2002284692A
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Hiroshi Wakasugi
尋 若杉
Rumiko Mikami
留美子 三上
Sachiyo Kanai
幸代 金井
Makoto Mineishi
真 峯石
Kazunori Kato
和則 加藤
Yuji Heike
勇司 平家
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Kirin Brewery Co Ltd
Original Assignee
Kirin Brewery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、α−グリコシルセラミドを含有す
る、移植片対宿主病(GVHD)を抑制し、かつ移植片
の生着率を促進する薬剤を提供する。 【解決手段】 式(I)の化合物またはその塩若しくは
溶媒和物を含む移植に伴うGVHDを抑制し、かつ移植
片の生着率を促進する薬剤。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、α−グリコシルセ
ラミドによる移植片対宿主病(GVHD)の抑制および
移植片の生着の促進に関する。
【0002】
【従来の技術】中等度にT細胞レセプター (TCR) を発
現する intermediate TCR 細胞(TCRint細胞) は、
Large Granulra Lymphocyte (LGL) 様の形態を示すこ
と、IL-2R β鎖を常時表出すること、パーフォリン顆粒
を有する点などでは、Natural Killer(NK)細胞と類
縁の細胞であるが、TCRを有するという点でNK細胞
とは決定的に異なる細胞群であることが明らかとなった
(Watanabe, H. et al.,J.Immunol., 155, 2972 (1995)
)。そして、マウスではInterleukin 12 (IL-12)により
活性化されたTCRint細胞の中でもNK1.1を発現
している NK 1.1+TCRint(NKT)細胞が、腫
瘍の肝臓や肺への血行性転移抑制の重要なエフェクター
細胞であることが証明された(Hashimoto, W. et al.,
J. Immunol., 154, 4333 (1995); Anzai, R. et al.,
Immunol., 88, 82 (1996)) ことから、このNKT細胞
は、癌細胞、寄生虫や原虫、およびリステリアや結核菌
などの細胞内感染細菌の排除に重要な役割を果たす細胞
であると考えられている(Seki, S. et al., Clin. Immu
nol., 28, 1069 (1996))。
【0003】さらに、このNKT細胞は、骨髄移植にお
ける急性期拒絶反応 (Yankelevich,B.et al., J. Immun
ol., 142, 3423 (1989))やヘルパーT細胞のTh1/Th2 の
分化制御によるIgE抗体産生の制御 (Yoshimoto, T.
et al.,J. Exp. Med., 179, 1285 (1994))などにも深く
関与する細胞としても知られている。以上のように、こ
のNKT細胞は、近年、新しい細胞群として非常に注目
を集めている細胞群である。
【0004】Vα14+NKT細胞は上記のNKT細胞
の一つのサブセットであり、Vα14+NKT細胞の多
くはVα14Jα281mRNAを発現しており、これ
をTCRα鎖として持っている。近年、このVα14+
NKT細胞が、自己免疫疾患の発症に深く関わっている
ことが証明された。すなわち、MRL lpr/lpr
マウスは、生後17 - 20 週齢で異常リンパ球の集積をき
たす自己免疫疾患(ヒト全身性エリテマトーデス)のモ
デルマウスであるが、このマウスにおいては、自己免疫
疾患発症に先行して、Vα14+NKT細胞が選択的に
減少することが判明した ( Mieza, M. A. et al., J. I
mmunol., 156, 4035(1996))。
【0005】同様の現象は、他の自己免疫疾患モデルマ
ウスであるgld マウスや (NZBxNZW)F1マウスにおいても
観察され、Vα14+NKT細胞が自己免疫疾患の発症
に深く関わっていることが判明した ( Makino, Y. et a
l., Clin. Immunol.,28,1487(1996))。
【0006】さらに、興味深いことに、ヒトにおいても
同様の現象が観察された。すなわち、マウスVα14J
α281鎖と相同のヒトホモログであるVα24JαQ
α鎖は、健常人では末梢血のCD4-/CD8-T細胞中
に20- 50% 存在しているが、強皮症患者ではまったく消
失していた ( Sumida, T. et al., J. Exp. Med., 182,
1163 (1995))。このように、原因遺伝子や遺伝的背景の
異なる様々な自己免疫疾患において、マウスVα14+
NKT細胞やヒトVα24JαQαT細胞が関与してい
ることが知られている。
【0007】ところで、生体内には種々の糖がセラミド
とβ結合しているβ−ガラクトシルセラミドやβ−グル
コシルセラミド等が存在している (Svennerholm, L. et
al., Biochem. Biophys. Acta, 280, 626(1972) ; Kar
lsson, K.-A. et al., Biochim. Biophys. Acta, 316,3
17(1973))。一方、α- ガラクトシルセラミドが顕著な
免疫賦活作用および抗腫瘍作用を有すること(Morita,M.
et al.,J. Med. Chem.,38, 2176 (1995)) およびα-ガ
ラクトシルセラミドやα-グルコシルセラミドのこれら
の作用は、β−ガラクトシルセラミドやβ-グルコシル
セラミドの作用よりもはるかに強力であること(Motoki,
K. et al., Biol. Pharm. Bull.,18, 1487 (1995))が
知られている。さらに、α-ガラクトシルセラミドやα-
グルコシルセラミド等のα-グリコシルセラミド構造を
有する化合物は、生体内に投与した場合に放射線防護作
用 (Motoki, K. et al.,Bioorg. Med. Chem. Lett., 5,
2413 (1995)) 、マウスメラノーマB16の肺転移抑制
作用 (Kobayashi, E. et al.,Oncology Res., 7, 529
(1995)) 、およびマウス大腸癌 Colon26やマウスTリン
パ腫 EL-4 の肝転移抑制作用(元木一宏ら日本癌学会総
会記事、523 (1996))を有することおよび血小板数や白
血球数を増加させるこ と( Motoki, K. etal., Biol. P
harm. Bull., 19,952(1996))が知られている。
【0008】また、α- グリコシルセラミド構造を有す
る化合物が自己免疫疾患に有効であることや堕胎作用を
有することも、報告がなされている(WO98/44928)。そ
して、マウスVα14+NKT細胞に対しα−グリコシ
ルセラミドが特異的に作用し抗腫瘍効果を発揮すること
(Kawano, T. et al., Science, 278, 1626(1997))、
さらにはα−グリコシルセラミドがヒトVα24JαQ
αT細胞に対してもマウスVα14+NKT細胞と同様
に作用すること(Brossay, L. et al.,J. Exp. Med., 1
88, 1521(1998))が明らかになり、α−グリコシルセラ
ミド構造を有する化合物がマウスならびにヒトを含む哺
乳類のNKT細胞に働いてその各種免疫機能を調節し得
ると考えられるようになった。
【0009】しかし、NKT細胞のリガンドでありNKT細胞
活性化剤として作用するα−グリコシルセラミド構造を
有する化合物が、実験的ならびに臨床的な造血機能再構
築の際にしばしば認められるGVHR(Graft Versus H
ost Reaction、移植片対宿主反応)によるGVHD(Gr
aft Versus Host Disease、移植片対宿主病)に対し、
ドナー細胞(移植片)の高度の拒絶を伴なうことなしに
抑制的に働くことに関しては報告されていない。
【0010】同種造血幹細胞移植施行直前に行う大量抗
癌剤療法や全身放射線照射は、ドナー由来の造血細胞が
定着するための骨髄内の空間(niche)作りと免疫抑制
にあると長い間考えられていた。しかし最近のいくつか
の実験や臨床経験では、生着を起こさせるためには骨髄
中にnicheを作ることは必須ではなく、むしろ大量の造
血幹細胞を移植するか、または十分な免疫抑制を行うだ
けで良いとの基礎データが多く示されている。(Khouri
IF, Keating M, Korbling M, et al: Transplant-Lit
e: induction of graft-versus-malignancy using flud
arabine-based nonablative chemotherapy and allogen
eic blood progenitor-cell transplantation as treat
ment for lymphoid malignancies. J Clin Oncol 1998;
16:2817-2824./Carella AM, Lerma E, Dejana A, et a
l: Engraftment of HLA-matched sibling hematopoieti
c stem cells after immunosuppressive conditioning
regimen in patients with hematologic neoplasias. H
aematologica 1999;83:904-909./Kapelushnik J, Or R,
et al: A fludarabine-based protocol for bone marr
ow transplantation in Fanconi's anemia. Bone Marro
w Transplant 1997;20:1109-1110.)これは、同種造血
幹細胞移植時問題となる大量化学療法や全身放射線照射
を避け得る方法が示唆されたことであり、臨床上、極め
て意味の有ることである。このような方法は、骨髄非破
壊的同種造血幹細胞移植(Non Myeloablative Transp
lantation)あるいはミニ移植(Mini Transplantatio
n)と呼ばれる。骨髄非破壊的移植に実際に使われる薬
剤としては、免疫抑制効果を有するフルダラビン(flud
arabine)などを用いて前処置を行う。この骨髄非破壊
的同種造血幹細胞移植により高齢者や明らかな臓器障害
を持つ患者にも移植が可能となり、同種移植の適用が広
がり、臨床上の意味は極めて大きいといえる。
【0011】現在、世界的に前処置療法として、1) ブ
スルファン(busulfan) (16 mg/kg)とシクロフォスフ
ァミド(cyclophosphamide) (120 mg/kg)、あるいは
2) シクロフォスファミド (120 mg/kg)と全身放射線照
射(12 Gy)が用いられている。これに対して現在までに
複数のク゛ルーフ゜が、75歳までの高齢者や明らかな臓器機能
障害を有する高リスク群症例を対象にミニ移植を行って
いる。(Kapelushnik J, Or R, et al: A fludarabine-
based protocol for bone marrow transplantationin F
anconi's anemia. Bone Marrow Transplant 1997;20:11
09-1110. /SlavinS, Nagler A, et al: Nonmyeloablat
ive stem cell transplantation and celltherapy as a
n alternative to conventional bone marrow transpla
ntation with lethal cytoreduction for the treatmen
t of malignant and nonmalignanthematologic disease
s. Blood 1998;91:756-763./Khouri IF, Keating M, Ko
rbling M, et al: Transplant-Lite: induction of gra
ft-versus-malignancy using fludarabine-based nonab
lative chemotherapy and allogeneic blood progenito
r-cell transplantation as treatment for lymphoid m
alignancies. J Clin Oncol 1998;16:2817-2824./Carel
la AM, Lerma E, Dejana A, et al: Engraftment of HL
A-matched sibling hematopoietic stem cells after i
mmunosuppressive conditioning regimen in patients
with hematologic neoplasias. Haematologica 1999;8
3:904-909./Grigg, Bardy P, Byron K, et al: Fludara
bine-based non-myeloablative chemotherapy followed
by infusion of HLA-identicalstem cells for relaps
ed leukaemia and lymphoma. Bone Marrow Transplant1
999;23:107-110) 一方、Slavinの報告では、フルダラビン、抗ヒト胸腺細
胞ウマ免疫グロブリン(ATG)及びブスルファンで前処置
を通常リスクの患者に実施し、36ヶ月の観察期間で完全
寛解に到達した症例が22/26という成績をあげている(S
lavin S, Nagler A, et al: Non-myeloablative stem c
ell transplantation and cell therapyas an alternat
ive to conventional bone marrow transplantation wi
th lethal cytoreduction for the treatment of malig
nant and nonmalignant hematologic diseases. Blood
1998;91:756-763.) 同種造血幹細胞移植時には、ドナーと患者(レシピエン
ト)由来の造血細胞が混在する、いわゆる混合キメラ状
態があり、ドナー由来細胞が減少する場合には、やがて
移植片の拒絶が生じて患者の血球が減少する。この混合
キメラに対しては、免疫抑制剤の減量を行いドナー由来
のリンパ球を活性化することで対処可能である。この方
法が効かない場合は、白血病再発時と同様にDLI(Donor
Lymphocyte Infusion)が有効となる。T細胞を輸注す
ることで混合キメラを改善しドナー型にすることが可能
であるとされている。
【0012】このように、骨髄非破壊的同種造血幹細胞
移植の研究は極めて精力的に全世界で行われているが、
現状の問題点としては生着とGVHDのバランスである。G
VHDを制御しつつ生着率を向上させることが臨床上の
重要な課題としてクローズアップされ、こういった基礎
研究あるいは薬剤の開発が待ち望まれている状態であ
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、α−グリコ
シルセラミドを含有する、移植に伴うGVHDを抑制
し、かつ移植片の生着率を促進する薬剤およびα−グリ
コシルセラミドを用いたGVHD治療技術の提供をその
目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、今般、α
−グリコシルセラミドがマウスの同系骨髄及び脾臓細胞
同時移入によって発症する急性GVHDをドナー細胞に
よるキメリズムを維持したまま抑制することを見出し
た。すなわち、α−グリコシルセラミドが、GVHDを
抑制しながら、かつドナー細胞の生着を高める作用を有
していることが判明した。本発明によるGVHD治療技
術は、下記式(I)の化合物またはその塩もしくは溶媒
和物を有効成分として含んでなるものである:
【0015】
【化10】 (上記式中、R1はHまたはOHであり、Xは7〜27
のいずれかの整数であり、R2は下記(a)〜(e)か
らなる群から選択される置換基であり(ここで、Yは5
〜17のいずれかの整数である)、 (a)−CH2(CH2YCH3 (b)−CH(OH)(CH2YCH3 (c)−CH(OH)(CH2YCH(CH32 (d)−CH=CH(CH2YCH3 (e)−CH(OH)(CH2YCH(CH3)CH2
3、そしてR3〜R9は下記のi)〜v)のいずれかで定
義される置換基である: i)R3、R6、およびR8がHのとき R4はH、OH、NH2、NHCOCH3、または下記基
(A)〜(D):
【0016】
【化11】 からなる群から選択される置換基であり、R5はOH、
または下記基(E)および(F):
【0017】
【化12】 からなる群から選択される置換基であり、R7は、OH
または下記基(A)〜(D):
【0018】
【化13】 からなる群から選択される置換基であり、R9はH、C
3、CH2OH、または下記基(A')〜(D'):
【0019】
【化14】 からなる群から選択される置換基である; ii)R3、R6およびR7がHのとき R4はH、OH、NH2、NHCOCH3、または下記基
(A)〜(D):
【0020】
【化15】 からなる群から選択される置換基であり、R5はOH、
または下記基(E)および(F):
【0021】
【化16】 からなる群から選択される置換基であり、R8はOH、
または下記基(A)〜(D):
【0022】
【化17】 からなる群から選択される置換基であり、R9はH、C
3、CH2OHまたは下記基(A')〜(D'):
【0023】
【化18】 からなる群から選択される置換基である。) 以上の化合物の合成方法については、WO98/44928を参照
することができる。
【0024】すなわち、本発明は以下のとおりである。 (1) 上記式(I)の化合物またはその塩若しくは溶
媒和物を含む、移植に伴うGVHDを抑制する薬剤、
(2) 移植が、同種骨髄移植、臍帯血移植、末梢血幹
細胞移植からなる群から選択される同種造血幹細胞移植
である(1)の薬剤、(3) 移植が、骨髄非破壊的同
種造血幹細胞移植である(1)の薬剤、(4) 式
(I)の化合物中、R3、およびR6がHを表し、R4
OHまたは基(A)〜(D)のいずれかの置換基を表
し、R5がOHまたは基(E)もしくは(F)の置換基
を表し、R7およびR8がそれぞれHまたはOHのいずれ
かを表し(但し、R7およびR8の両方が同一の基を表す
ことはない)、R9がCH2OH、CH3、H、または基
(A')〜(D')のいずれかの置換基を表す、(1)〜
(3)のいずれかの薬剤、(5) 式(I)の化合物
中、Xが21〜25の整数であり、R2が置換基(b)
(式中、Yは11〜15である)を表す、(1)〜
(3)のいずれかの薬剤、(6) 式(I)の化合物
中、Xが9〜13の整数であり、R2が置換基(a)
(式中、Yは11〜15である)を表す、(1)〜
(3)のいずれかの薬剤、(7) 式(I)の化合物
が、(2S,3S,4R)−1−(α−D−ガラクトピ
ラノシルオキシ)−2−ヘキサコサノイルアミノ−3,
4−オクタデカンジオール、(2S,3R)−1−(α
−D−ガラクトピラノシルオキシ)−2−テトラデカノ
イルアミノ−3−オクタデカノール、(2S,3R)−
1−(α−D−グルコピラノシルオキシ)−2−テトラ
デカノイルアミノ−3−オクタデカノール、(2S,3
R)−1−(6’−デオキシ−α−D−ガラクトピラノ
シルオキシ)−2−テトラデカノイルアミノ−3−オク
タデカノール、(2S,3R)−1−(β−L−アラビ
ノピラノシルオキシ)−2−テトラデカノイルアミノ−
3−オクタデカノール、O−α−D−ガラクトピラノシ
ル−(1→6)−O−α−D−ガラクトピラノシル−
(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−
ヘキサコサノイル−1,3,4−オクタデカントリオー
ル、O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→6)−O
−α−D−グルコピラノシル−(1→1)−(2S,3
S,4R)−2−アミノ−N−ヘキサコサノイル−1,
3,4−オクタデカントリオール、O−α−D−ガラク
トピラノシル−(1→2)−O−α−D−ガラクトピラ
ノシル−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミ
ノ−N−[(R)−2−ヒドロキシテトラコサノイル]
−1,3,4−オクタデカントリオール、O−β−D−
ガラクトフラノシル−(1→3)−O−α−D−ガラク
トピラノシル−(1→1)−(2S,3S,4R)−2
−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシテトラコサノ
イル]−1,3,4−オクタデカントリオール、および
O−(N−アセチル−2−アミノ−2−デオキシ−α−
D−カラクトピラノシル−(1→3)−O−[α−D−
グルコピラノシル−(1→2)]−O−α−D−ガラク
トピラノシル−(1→1)−(2S,3S,4R)−2
−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシテトラコサノ
イル]−1,3,4−オクタデカントリオールからなる
群から選ばれる化合物である、(1)〜(3)のいずれ
かの薬剤、(8) 式(I)の化合物が、(2S,3
S,4R)−1−(α−D−ガラクトピラノシルオキ
シ)−2−ヘキサコサノイルアミノ−3,4−オクタデ
カンジオール、O−α−D−ガラクトピラノシル−(1
→6)−O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→1)
−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−ヘキサコサ
ノイル−1,3,4−オクタデカントリオール、O−α
−D−ガラクトピラノシル−(1→6)−O−α−D−
グルコピラノシル−(1→1)−(2S,3S,4R)
−2−アミノ−N−ヘキサコサノイル−1,3,4−オ
クタデカントリオール、O−α−D−ガラクトピラノシ
ル−(1→2)−O−α−D−ガラクトピラノシル−
(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−
[(R)−2−ヒドロキシテトラコサノイル]−1,
3,4−オクタデカントリオール、O−β−D−ガラク
トフラノシル−(1→3)−O−α−D−ガラクトピラ
ノシル−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミ
ノ−N−[(R)−2−ヒドロキシテトラコサノイル]
−1,3,4−オクタデカントリオール、およびO−
(N−アセチル−2−アミノ−2−デオキシ−α−D−
ガラクトピラノシル−(1→3)−O−[α−D−グル
コピラノシル−(1→2)]−O−α−D−ガラクトピ
ラノシル−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−ア
ミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシテトラコサノイ
ル]−1,3,4−オクタデカントリオールからなる群
から選ばれる化合物である、(1)〜(3)のいずれか
の薬剤、(9) 式(I)の化合物が、(2S,3S,
4R)−1−(α−D−ガラクトピラノシルオキシ)−
2−ヘキサコサノイルアミノ−3,4−オクタデカンジ
オールである、(1)〜(3)のいずれかの薬剤、およ
び(10) さらに、移植において移植片の生着を促進
する請求項1〜9のいずれか1項に記載の薬剤。以下、
本発明について詳細に説明する。
【0025】
【発明の実施の形態】(1)式(I)の化合物 前記式(I)の化合物中、セラミド部分のXは、好まし
くは11〜25の整数である。R2におけるYは好まし
くは9〜17の整数、より好ましくは11〜15であ
る。
【0026】式(I)のセラミド部分におけるXおよび
2の好ましい組み合わせは、Xが21〜25の整数で
あり、R2が置換基(b)(式中、Yは11〜15であ
る)を表す化合物、およびXが9〜13の整数であり、
2が置換基(a)(式中、Yは11〜15である)を
表す化合物である。
【0027】式(I)の糖部分におけるR3〜R9の好ま
しい組み合わせは、R3およびR6がHを表し、R4がO
Hまたは基(A)〜(D)のいずれかの置換基を表し、
5がOHまたは基(E)もしくは(F)の置換基を表
し、R7およびR8がそれぞれHまたはOHのいずれかを
表し(但し、R7およびR8の両方が同一の基を表すこと
はない)、R9がCH2OH、CH3、H、または基
(A')〜(D')のいずれかの置換基を表す化合物であ
る。
【0028】更に好ましい組み合わせとしては、R3
よびR6がHであり、R4およびR5がOHであり、R7
よびR8がそれぞれHまたはOHのいずれかを表し(但
し、R 7およびR8の両方が同一の基を表すことはな
い)、かつR9がCH2OHまたは基(A')〜(D')の
いずれかの置換基を表す化合物、およびR3、R6および
8がHであり、R4、R5およびR7がOHであり、かつ
9がCH2OHである化合物が挙げられる。
【0029】式(I)の化合物の好ましい例としては、
Xが21〜25の整数であり、R2が置換基(b)(式
中、Yは11〜15の整数である)であり、R3および
6がHであり、R4がOHまたは基(A)〜(D)から
なる群から選択される基であり、R5がOHまたは基
(E)および(F)からなる群から選択される基であ
り、R7およびR8がそれぞれHまたはOHであり(但
し、両方が同一の基を表すことはない)、R9がCH2
Hまたは基(A')〜(D')からなる群から選択される
基である化合物、Xが9〜13の整数であり、R2が置
換基(a)(式中、Yは11〜15の整数である)であ
り、R3およびR6がHであり、R4およびR5がOHであ
り、R7およびR8がそれぞれHまたはOHであり(但
し、両方が同一の基を表すことはない)、R9がH、C
3、またはCH2OHである化合物、Xが21〜25の
整数であり、R2が置換基(b)(式中、Yは11〜1
5の整数である)であり、R3およびR6がHであり、R
4およびR5がOHであり、R7およびR8がそれぞれHま
たはOHであり(但し、両方が同一の基を表すことはな
い)、R9がCH2OHまたは基(A')〜(D')からな
る群から選択される基である化合物、およびXが21〜
25の整数であり、R2が置換基(b)(式中、Yは1
1〜15の整数である)であり、R3、R6、およびR8
がHであり、R4、R5、およびR7がOHであり、R9
CH2OHである化合物が挙げられる。
【0030】本発明による治療剤の有効成分として好ま
しい化合物群としては、(2S,3S,4R)−1−
(α−D−ガラクトピラノシルオキシ)−2−ヘキサコ
サノイルアミノ−3,4−オクタデカンジオール(KR
N7000)、(2S,3R)−1−(α−D−ガラク
トピラノシルオキシ)−2−テトラデカノイルアミノ−
3−オクタデカノール(AGL−517)、(2S,3
R)−1−(α−D−グルコピラノシルオキシ)−2−
テトラデカノイルアミノ−3−オクタデカノール(AG
L−563)、(2S,3R)−1−(6’−デオキシ
−α−D−ガラクトピラノシルオキシ)−2−テトラデ
カノイルアミノ−3−オクタデカノール(AGL−57
1)、(2S,3R)−1−(β−L−アラビノピラノ
シルオキシ)−2−テトラデカノイルアミノ−3−オク
タデカノール(AGL−577)、O−α−D−ガラク
トピラノシル−(1→6)−O−α−D−ガラクトピラ
ノシル−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミ
ノ−N−ヘキサコサノイル−1,3,4−オクタデカン
トリオール(AGL−586)、O−α−D−ガラクト
ピラノシル−(1→6)−O−α−D−グルコピラノシ
ル−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−
N−ヘキサコサノイル−1,3,4−オクタデカントリ
オール(AGL−584)、O−α−D−ガラクトピラ
ノシル−(1→2)−O−α−D−ガラクトピラノシル
−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N
−[(R)−2−ヒドロキシテトラコサノイル]−1,
3,4−オクタデカントリオール(S1140B−
9)、O−β−D−ガラクトフラノシル−(1→3)−
O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→1)−(2
S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒ
ドロキシテトラコサノイル]−1,3,4−オクタデカ
ントリオール(719−7)、およびO−(N−アセチ
ル−2−アミノ−2−デオキシ−α−D−ガラクトピラ
ノシル−(1→3)−O−[α−D−グルコピラノシル
−(1→2)]−O−α−D−ガラクトピラノシル−
(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−
[(R)−2−ヒドロキシテトラコサノイル]−1,
3,4−オクタデカントリオール(STL−8)が挙げ
られる。
【0031】これらの化合物については、NKT細胞増
殖促進作用があることが確認されている(WO98/44928号
公報)。本発明による治療剤の有効成分として特に好ま
しい化合物は、(2S,3S,4R)−1−(α−D−
ガラクトピラノシルオキシ)−2−ヘキサコサノイルア
ミノ−3,4−オクタデカンジオール(KRN700
0)である。
【0032】式(I)の化合物は、薬学上許容される非
毒性塩であることができる。式(I)の化合物の塩とし
ては、酸付加塩、例えば、無機酸(例えば塩酸、硫酸、
硝酸、リン酸)との塩、あるいは有機酸(例えば、酢
酸、プロピオン酸、マレイン酸、オレイン酸、パルミチ
ン酸、クエン酸、コハク酸、酒石酸、フマル酸、グルタ
ミン酸、パントテン酸、ラウリルスルホン酸、メタンス
ルホン酸およびフタル酸)との塩が挙げられる。
【0033】式(I)の化合物は溶媒和物(例えば、水
和物)であることができる。式(I)の化合物は、α−
グリコシルセラミドを合成するための合目的的な任意の
方法により製造することができる。
【0034】まず、D−リキソースを出発物質としてセ
ラミド部分を合成し、次いで、このセラミドに糖を導入
することによって、式(I)の化合物を調製することが
できる。このようなα−グリコシルセラミドの一般的な
合成方法については、例えば、WO93/5055号、
WO94/2168号、WO94/9020号、および
WO94/24142号を参照することができる。ま
た、式(I)の化合物は、天然物(生物等)からカラム
クロマトグラフィー等によって単離、精製することもで
きる。
【0035】(2)式(I)の化合物のマウスGVHD
に対する抑制効果 BALB/cマウスとC57BL/6マウスとの交配で
得られた雑種第一代(CBF1)マウスをレシピエント
とし、1週間間隔で2回ドナーのC57BL/6マウス
脾臓単核細胞(1×108個/マウス)を静脈内投与す
ることにより急性GVHDを惹起した。そのレシピエン
トマウスに対しα−グリコシルセラミド構造を有する化
合物の代表的化合物であるKRN7000の2μg/マ
ウスをドナー細胞の初回投与と同一日、3日後、7日
後、11日後あるいは12日後から3日間毎に腹腔内投
与すると、KRN7000の投与時期を遅らせることに
よりドナー細胞の生着率を向上させることができた。そ
して、ドナー細胞の生着率が向上すると同時に、KRN
7000非投与群と比較して、KRN7000投与によ
り明らかにGVHDの発症が抑制されていることを見出
した。
【0036】従って、本発明によれば、式(I)の化合
物またはその塩もしくは溶媒和物を含む、同種骨髄移
植、臍帯血移植、末梢血幹細胞移植等の同種造血幹細胞
移植療法に伴なうGVHDを抑制する薬剤が提供され
る。特に骨髄非破壊的同種造血幹細胞移植(ミニ移植と
も呼ばれる)におけるGVHDを抑制する薬剤が提供さ
れる。GVHDを抑制する薬剤とは、GVHDを予防お
よび/または治療するための薬剤を意味する。また、本
発明は、同時に、移植においてドナー移植片のレシピエ
ントへの生着率を促進・向上させる薬剤を提供する。移
植の際に、本発明の薬剤をドナー細胞移植後適当な時期
に投与することによりドナー移植片のレシピエントへの
生着率を向上させつつ移植に伴うGVHDを予防および
治療することができる。
【0037】式(I)の化合物またはその塩又は溶媒和
物は、治療方法、投与方法、および投与目的によって決
まる適当な剤型、具体的には、注射剤、懸濁剤、乳化
剤、軟膏剤、クリーム剤錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散
剤、丸剤、細粒剤、トローチ錠、直腸投与剤、油脂性坐
剤、水溶性坐剤等の製剤、に処方することができる。
【0038】これらの各種製剤は、下記の薬学上許容さ
れる担体等を用いて常法により製造することができる:
賦形剤、例えば、溶剤(例えば、水、生理食塩水)、増
量剤および充てん剤(例えば、乳糖、デンプン、結晶セ
ルロース、マンニトール、マルトース、リン酸水素カル
シウム、軟質無水ケイ酸、炭酸カルシウム);補助剤、
例えば、可溶化剤(例えば、エタノール、ポリソルベー
ト剤)、結合剤(例えば、デンプン、ポリビニルピロリ
ドン、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、アラビアゴム)、崩
壊剤(例えば、デンプン、カルボキシメチルセルロース
カルシウム)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシ
ウム、タルク、硬化油)、安定剤(例えば、乳糖、マン
ニトール、マルトース、ポリソルベート類、マクロゴー
ル類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油)、等張化剤、
湿潤化剤、潤滑剤、分散剤、緩衝剤、溶解補助剤;添加
剤、例えば、抗酸化剤、保存剤、矯味矯臭剤、無痛化
剤、安定化剤、着色剤、および甘味剤。
【0039】また、各種製剤には、必要に応じて、グリ
セリン、ジメチルアセトアミド、70%乳酸ナトリウ
ム、界面活性剤、塩基性物質(例えば、エチレンジアミ
ン、エタノールアミン、炭酸ナトリウム、アルギニン、
メグルミン、トリスアミノメタン)を添加することもで
きる。
【0040】本発明において、式(I)の化合物は、合
目的な任意の投与経路、具体的は、動物の場合には、腹
腔内投与、皮下投与、静脈または動脈への血管内投与、
注射による局所投与などの方法が可能である。また、ヒ
トの場合には、静脈内投与、動脈内投与、注射による局
所投与、腹腔または胸腔への投与、皮下投与、筋肉内投
与、舌下投与、経皮吸収または直腸内投与により投与す
ることができる。静脈内投与がもっとも好ましい。
【0041】本発明による治療剤における各有効成分
は、個々の状況に応じて連続的または間欠的に投与でき
る。具体的な投与量は、投与方法、患者の諸条件、たと
えば、年齢、体重、性別、感受性、投与時間、併用薬剤
などにより変化する。一般に、式(I)の化合物の投与
量は、例えば、静脈内投与では、ヒト成人に対して1日
あたり0.001〜10mg程度、好ましくは、0.0
1〜1mg、である。式(I)の化合物は、凍結乾燥製
剤にするのが好ましく、投与直前に注射用蒸留水等で溶
解し、患者に投与するのが好ましい。特に投与時期に関
しては、ドナー細胞の投与時ではなく、ドナー細胞を投
与後、ドナー細胞が定着しキメラ状態になる前後から投
与を開始するのが好ましい。
【0042】本発明によれば、式(I)の化合物または
その塩もしくは溶媒和物を、ヒトを含む哺乳動物に投与
することを含む同種造血幹細胞移植療法において移植片
の生着を促進しつつ移植に伴なうGVHDを予防および
治療するための薬剤が提供される。
【0043】
【実施例】以下の実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。 化合物の合成および単離・精製 〔実施例1〕 (2S,3S,4R)−1−(α−D−
ガラクトピラノシルオキシ)−2−ヘキサコサノイルア
ミノ−3,4−オクタデカンジオール(KRN700
0)の合成 合成工程は、図6および7に示される通りである。図6
の反応経路中、pyrはピリジン、BrPPh3(C
212CH3はトリデカントリフェニルホスホニウムブ
ロミド、n−BuLiはn−ブチルリチウム、MsCl
は塩化メタンスルホニル、BnBrは臭化ベンジル、1
−PrOHはプロピルアルコールを表し、図7の反応経
路中、WSC−HClは1−エチル−3−(3’−ジメ
チルアミノプロピル)−カルボジイミド・塩酸塩、MS
4Aはモレキュラーシーブス4A、Hex4NBrはテ
トラヘキシルアンモニウムブロミドを表す。
【0044】(1)化合物G1の合成 D−リキソース(200g、1.33mol)に塩化カ
ルシウムで乾燥したアセトン溶液(3.0L)に硫酸
(0.5mL)を加え、18時間室温で攪拌した。モレ
キュラーシーブス4Aの粉末(100g)を加え、反応
液を中和後、セライト濾過し、残渣をアセトンで洗浄し
た。濾液と洗液をあわせて減圧濃縮し、G1の粗生成物
を得た。収量240g(95%)。これ以上の精製を行
わずに次の工程に用いた。分析用のサンプルは、ヘキサ
ン:アセトン(9:1)を溶出溶媒としてシリカゲルク
ロマトグラフィーにより精製した。
【0045】mp76−78℃;FDMS m/z 1
91(M+1)+ 1H−NMR(500MHz,CD
Cl3)δ5.45(1H,d,J=1.8Hz),
4.83(1H,dd,J=3.7,5.5Hz),
4.64(1H,d,J=6.1Hz),4.27−
4.30(1H,m),3.90−3.99(2H,
m),1.48(3H,s),1.32(3H,s)。
【0046】(2)化合物G2の合成 化合物G1(239g、約1.26mmol)の塩化メ
チレン溶液(168ml)に、ピリジン(10ml)、
塩化トリチル(39.0g)を加え、32℃で4時間攪
拌した。エタノール(8ml)を滴下し、室温で2時間
攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液、食塩水で洗浄後、減圧濃縮した。残
渣は酢酸エチルに溶解し、0℃に冷却して結晶化した。
収量501g(D−リキソースより87%)。
【0047】mp174−176℃;FDMS m/z
432M+ 1H−NMR(500MHz,CDC
3)δ7.21−7.49(15H,m),5.38
(1H,d,J=2.4Hz),4.75(1H,d
d,J=3.7,6.1Hz),4.59(1H,d,
J=6.1Hz),4.31−4.35(1H,m),
3.43(1H,dd,J=4.9,9.8Hz),
3.39(1H,dd,J=6.7,9.8Hz),
1.29(3H,s),1.28(3H,s)。
【0048】(3)化合物G3の合成 トリデカントリフェニルホスホニウムブロミド(962
g、1.16mol;1−ブロモトリデカン、トリフェ
ニルホスフィンを4.5時間、140℃に加熱して調製
した)のTHF溶液(1500ml)に、アルゴン雰囲
気下、n−ブチルリチウムの2.5Mヘキサン溶液(4
62mL;366mmol)を0℃で滴下した。滴下終
了後、15分間攪拌し、化合物G2(250g、579
mmol)のTHF溶液(450ml)を滴下した。室
温まで、徐々に温度を上げつつ18時間攪拌した。反応
液を減圧濃縮し、残渣にヘキサン:メタノール:水(1
0:7:3、1000ml)の混液を加え、飽和塩化ア
ンモニウム水溶液で洗浄した。水層はヘキサン(500
ml)で抽出し、すべての有機層をあわせて無水硫酸マ
グネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、G3の粗生成物を得
た。これ以上の精製を行わずに次の工程に用いた。収量
339g(98%)。分析用のサンプルは、ヘキサン:
酢酸エチル(9:1)を溶出溶媒としてシリカゲルクロ
マトグラフィーにより精製した。
【0049】FDMS m/z 598M+ 1H−N
MR(500MHz,CDCl3)δ7.21−7.4
5(15H,m),5.48−5.59(2H,m),
4.91(0.7H,t,J=7.3Hz),4.44
(0.3H,t,J=7.3Hz),4.26(0.3
H,dd,J=4.3,7.3Hz),4.21(0.
7H,dd,J=4.3,6.7Hz),3.75
(0.7H,m),3.69(0.3H,m),3.2
4(0.3H,dd,J=4.9,9.8Hz),3.
17(0.7H,dd,J=4.9,9.8Hz),
3.09−3.14[1H,(3.11,dd,J=
4.9,9.2Hz),H1bEoverlapped],1.7
5−2.03(2H,m),1.49(3H,s),
1.39and1.38 (3H,each s),
1.21−1.34(20H,m),0.88(3H,
t,J=6.7Hz)。
【0050】(4)化合物G4の合成 化合物G3(338g、約565mmol)の塩化メチ
レン溶液(1500ml)にピリジン(500ml)を
加え、塩化メタンスルホニル(49ml、633mmo
l)を滴下し、31℃で24時間攪拌した。エタノール
(40ml)を滴下し、室温で1時間攪拌した。減圧濃
縮後、残渣にヘキサン:メタノール:水(10:7:
3、1000ml)の混液を加え、分液した。水層はヘ
キサン(200ml)で3回抽出し、すべての有機層を
あわせて無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、
G4の粗生成物を得た。これ以上の精製を行わずに次の
工程に用いた。収量363g(95%)。分析用のサン
プルは、ヘキサン:酢酸エチル(9:1)を溶出溶媒と
してシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。
【0051】FDMS m/z 676M+ 1H−N
MR(500MHz,CDCl3)δ7.21−7.4
7(15H,m),5.41(0.7H,ddd,J=
5.5,9.2,11.0Hz),5.32(0.7
H,bt,J=11.0Hz),5.22(0.3H,
bdd,J=9.2,15.0Hz),5.02(0.
3H,dt,Jt =7.3Hz,Jd =15.0H
z),4.8(0.7H,ddd,J=3.1,5.
5,7.9Hz),4.73(0.7H,dd,J=
5.5,9.8Hz),4.64−4.67(0.3
H,m),4.61(0.3H,dd,J=5.5,
9.2Hz),4.48(0.7H,dd,J=5.
5,7.9Hz),4.22(0.3H,dd,J=
5.5,9.2Hz),3.55 (0.3H,dd,
J=2.4,11.6Hz),3.45(0.7H,d
d,J=3.2,11.0Hz),3.06−3.12
[4H,(3.12,s),(3.11,s),(3.
09,dd,J=3.1,11.0Hz)],1.66
−1.82(2H,m),1.47and1.46(3
H,each s),1.39(3H,s),1.13
−1.35(20H,m),0.88(3H,t,J=
6.8Hz)。
【0052】(5)化合物G5の合成 化合物G4(362g、約536mmol)の塩化メチ
レン溶液(1500ml)にメタノール(350ml)
を加え、これに濃塩酸(200ml)を滴下し、5h室
温で攪拌した。反応液に炭酸水素ナトリウムを加えて中
和後、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣に酢酸エチル
を加え、食塩水で洗浄した。水層は酢酸エチルで抽出
し、すべての有機層をあわせて無水硫酸マグネシウムで
乾燥後、減圧濃縮した。ヘキサンより結晶化した。収量
161g(G2より70%)。
【0053】mp66−67℃;FDMS m/z 3
77(M−H2O)+ 1H−NMR(500MHz,C
DCl3+D2O)δ5.86(0.3H,dt,Jt
7.3Hz,Jd =14.7Hz),5.77(0.7
H,dt,Jt =7.3,J d =10.4Hz),5.
55(0.3H,br.dd,J=7.3,14.7H
z),5.49(0.7H,bt,J=9.8Hz),
4.91−4.97(1H,m),4.51(0.7
H,bt,J=9.8Hz),4.11(0.3H,b
t,J=7.3Hz),3.94−4.03(2H,
m),3.67−3.73[1H,(3.70,dd,
J=3.1,6.7Hz),(3.69,dd,J=
3.1,7.3Hz)],3.20and3.19(3
H,eachs),2.05−2.22(2H,m),
1.22−1.43(20H,m),0.88(3H,
t,J=6.7Hz)。
【0054】(6)化合物G6の合成 化合物G5(160g、405mmol)のTHF溶液
(780ml)に5%パラジウム−硫酸バリウム(16
g)を加え、反応容器を水素ガスで置換後、室温にて2
0時間攪拌した。反応液をセライト濾過後、クロロホル
ム:メタノールの混液(1:1)で洗浄した。濾液と洗
液をあわせ、減圧濃縮した。残渣は酢酸エチルより結晶
化した。収量146g(91%)。
【0055】[α]23 D+12°(c1,CHCl3/M
eOH=1:1);mp124−126℃;FDMS
m/z 397(M+1)+ 1H−NMR(500M
Hz,CDCl3/CD3OD=1:1)α4.93−
4.96(1H,m,H2),3.91(1H,dd,
J=6.7,12.2Hz),3.85(1H,dd,
J=4.9,12.2Hz),3.54−3.60(1
H,m),3.50(1H,dd,J=1.8,8.5
Hz),3.19(3H,s),1.75−1.83
(1H,m),1.53−1.62(1H,m),1.
21−1.45(24H,m),0.89(3H,t,
J=6.7Hz)。
【0056】(7)化合物G7の合成 化合物G6(145g、365mmol)のDMF溶液
(1000ml)にアジ化ナトリウム(47g、730
mmol)を加え、95℃で4時間攪拌した。反応液を
濃縮し、残渣に酢酸エチル(450ml)を加え、水洗
した。水層は酢酸エチルで再抽出した。すべての有機層
をあわせて食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾
燥、減圧濃縮し、G7の粗生成物を得た。収量122g
(97%)。これ以上の精製を行わずに次の工程に用い
た。収量126g(95%)。分析用のサンプルは、ヘ
キサン:酢酸エチル(9:1)を溶出溶媒としてシリカ
ゲルクロマトグラフィーにより精製した。
【0057】[α]23 D+16.5°(c0.5,CH
Cl3−MeOH,1:1);mp92−93℃;FD
MS m/z 344(M+1)+ 1H−NMR(5
00MHz,CD3OD)δ3.91(1H,dd,J
=3.7,11.6Hz),3.75(1H,dd,J
=7.9,11.6Hz),3.49−3.61(3
H,m),1.50−1.71(2H,m),1.22
−1.46(24H,m),0.90(3H,t,J=
6.7Hz)。
【0058】(8)化合物G8の合成 化合物G7(121g、約352mmol)の塩化メチ
レン溶液(750ml)にピリジン(250ml)、塩
化トリチル(124g、445mmol)を加え、室温
で16時間攪拌した。エタノール(30ml)を滴下
し、室温で30分間攪拌した後、飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液、飽和塩化アンモニウム水溶液、食塩水で洗浄
後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣
は、ヘキサン:酢酸エチル(10:1)を溶出溶媒とし
てシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。収量
34.4g(G6より52%)。
【0059】[α]24 D+11.9°(c0.9,CH
Cl3),FDMS m/z 585M+ 1H−NMR
(500MHz,CDCl3+D2O)δ7.24−7.
61(15H,m),3.62−3.66(2H,
m),3.51−3.57 (2H,m),3.42
(1H,dd,J=6.0,10.4Hz),1.23
−1.56(26H,m),0.88(3H,t,J=
6.7Hz)。
【0060】(9)化合物G9の合成 化合物G8(33.5g、57.3mmol)のDMF
溶液(300ml)に60%水素化ナトリウム(5.5
g、NaHとして約138mmol)を加え、室温で4
0分間攪拌した。反応液を0℃に冷却し、臭化ベンジル
(15ml、120mmol)を滴下した。室温まで徐
々に温度をあげながら18時間攪拌した。反応液に氷水
(100ml)を加えて、反応を停止した後、酢酸エチ
ルを用いて抽出した。抽出液は食塩水で3回洗浄し、す
べての有機層をあわせて無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、減圧濃縮し、G9の粗生成物を得た。これ以上の精
製を行わずに次の工程に用いた。収量42.2g(96
%)。分析用のサンプルは、ヘキサン:酢酸エチル(1
00:1)を溶出溶媒としてシリカゲルクロマトグラフ
ィーにより精製した。
【0061】[α]24 D+9.8°(c1.0,CHC
3),FDMS m/z 738(M−N2+ 1
−NMR(500MHz,CDCl3)δ7.07−
7.48(25H,m),4.57(1H,d,J=1
1.6Hz),4.44(1H,d,J=11.6H
z),4.41(2H,s),3.73−3.79(1
H,m),3.46−3.56(2H,m),3.37
(1H,dd,J=8.6,10.4Hz),1.20
−1.64(26H,m),0.88(3H,t,J=
6.7Hz)。
【0062】(10)化合物G10およびG11の合成 化合物G9(41.2g、約54mmol)の1−プロ
パノール溶液(250ml)にメタノール(30ml)
を加え、更に5%パラジウム炭素(4.1g)、蟻酸ア
ンモニウム(27.1g、4.3mol)を加えた。室
温で16時間攪拌後、酢酸エチルで希釈し、セライト濾
過した。濾液を減圧濃縮し、酢酸エチルで溶解後、飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩水で3回洗浄し、すべ
ての有機層をあわせて無水硫酸マグネシウムで乾燥後、
減圧濃縮し、G10の粗生成物を得た。収量38.9g
(98%)。得られたG10は、これ以上の精製を行わ
ずに次の工程に用いた。
【0063】化合物G10の塩化メチレン溶液(300
ml)に、ヘキサコサン酸(22.4g、56.5mm
ol)、WSC塩酸塩(12.6g、64.6mmo
l)を加え、2時間加熱還流した。室温まで冷却後、減
圧濃縮した。残渣に酢酸エチル(500ml)を加え、
0.5M塩酸水溶液、食塩水、飽和炭酸水素ナトリウム
水溶液、更に食塩水で洗浄した。すべての有機層をあわ
せて無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、G1
1の粗生成物を得た。収量53.2g(88%)。得ら
れたG11は、これ以上の精製を行わずに次の工程に用
いた。分析用のサンプルは、ヘキサン:酢酸エチル(1
00:1)を溶出溶媒としてシリカゲルクロマトグラフ
ィーにより精製した。
【0064】[α]24 D+5.3°(c0.4,CHC
3);FDMS m/z 1118M+ 1H−NMR
(500MHz,CDCl3)δ7.20−7.38
(25H,m),5.57(1H,d,J=9.1H
z),4.80(1H,d,J=11.6Hz),4.
48−4.50(3H,m),4.24−4.32(1
H,m),3.83(1H,dd,J=3.0,6.7
Hz),3.43−3.51(2H,m,H1a),
3.29(1H,dd,J=4.3,9.8Hz),
1.92(2H,t,J=7.3Hz),1.28−
1.60(72H,m),0.88(6H,t,J=
6.7Hz)。
【0065】(11)化合物G12の合成 化合物G11(52.2g、約47mmol)の塩化メ
チレン溶液(180ml)にメタノール(36ml)を
加え、次いで10%塩酸メタノール溶液(3.0ml)
を滴下し、室温で2時間攪拌した。反応液は粉状の炭酸
水素ナトリウム(18g)で中和し、セライト濾過し
た。残渣は塩化メチレンで洗浄した。濾液と洗液をあわ
せ、食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで
乾燥後、減圧濃縮した。残渣をアセトンに加熱溶解し、
0℃に冷却して沈殿化により精製した。収量38.6g
(G9より77%)。
【0066】[α]24 D−29.7°(c0.7,CH
Cl3);mp75−76.5℃;FDMS m/z
876M+ 1H−NMR(500MHz,CDCl3
δ7.30−7.47(10H,m),6.03(1
H,d,J=7.9Hz),4.72(1H,d,J=
11.6Hz),4.66(1H,d,J=11.6H
z),4.61(1H,d,J=11.6Hz),4.
45(1H,d,J=11.6Hz),4.12−4.
17(1H,m),4.00(1H,dt,Jt =4.
3,Jd =7.3Hz),3.67−3.72(2H,
m),3.61(1H,ddd,J=4.3,8.6,
11.6Hz),1.94−2.05 (2H,m),
1.15−1.69(72H,m),0.88(6H,
t,J=6.1Hz)。
【0067】(12)化合物G13の合成 1) 2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−D−ガラ
クトピラノシルアセテート(79.8g)をトルエン
(160ml)およびイソプロピルエーテル(520m
l)の混液に溶解し、−10〜0℃に冷却した。これ
に、2.0等量のHBrを含むイソプロピルエーテル溶
液を加えた(2.8mmol/ml、約100ml)。
−10〜0℃で約90分間攪拌後、反応液に5%炭酸水
素ナトリウム水溶液を注ぎ、攪拌して過剰のHBrを中
和した。全量を分液ロートに移して分液後、水層を廃棄
し、10%塩化ナトリウム水溶液で2回洗浄した。減圧
濃縮して2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−α−
D−ガラクトピラノシルブロミド(Ga1Br)のシロ
ップを得た。
【0068】2) 化合物G12(60.0g、68.6
mmol)、テトラヘキシルアンモニウムブロミド(8
9.4g、206mmol)、モレキュラーシーブス4
A(60g)のトルエン溶液(420ml)に、DMF
(140ml)次いで、Ga1Br(約137mmo
l)のトルエン溶液(250ml)を加え、室温で72
時間攪拌した。反応液にメタノール(12ml)を加
え、2時間攪拌した。セライト濾過後、飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液、食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣にアセトニトリルを加
え、2時間攪拌し、沈殿を得た。得られた沈殿を減圧乾
燥し、乾燥粉体を得た。これをヘキサン:酢酸エチル
(8:1)を溶出溶媒としてシリカゲルクロマトグラフ
ィーにより精製した。収量70.9g(74%)。
【0069】[α]24 D+18.8°(c0.9,CH
Cl3);mp74−75℃;FDMS m/z 13
99(M+1)+ 1H−NMR(500MHz,CD
Cl3)δ7.21−7.37(30H,m),6.1
2(1H,d,J=9.0Hz),4.91(1H,
d,J=11.6Hz),4.84(1H,d,J=
3.7Hz),4.72−4.80(4H,m),4.
35−4.65(7H,m),4.12−4.18(1
H,m),3.99−4.05(2H,m),3.84
−3.93(4H,m),3.73(1H,dd,J=
3.7,11.0Hz),3.47−3.51(2H,
m),3.42(1H,dd,J=6.1,9.1H
z),1.87−1.99(2H,m),1.18−
1.70(72H,m),0.88(6H,t,J=
7.4Hz)。
【0070】(13)化合物KRN7000の合成 化合物G13(60.0g、42.9mmol)をエタ
ノール(960ml)に加えて懸濁させ、これに20%
水酸化パラジウム(6.0g)のエタノール懸濁液を加
えた。更に水素源となる4−メチルシクロヘキセン(1
20ml、93.5mmol)を加え、4時間加熱還流
した後、濾過し、触媒を除いた。残渣は加温したエタノ
ールで洗浄した。濾液を室温放置することによって得た
白色沈殿を濾過、減圧乾燥した。得られた粉体をエタノ
ール:水(92:8、3.5L)に懸濁し、攪拌しなが
ら加熱溶解後、室温放置することによって再度沈殿化し
た。沈殿液を濾過し、濾取したケーキを減圧乾燥し、白
色粉末を得た。収量35.0g(95%)。
【0071】[α]23 D+43.6°(c1.0,pyrid
ine);mp189.5−190.5℃;negativeFA
BMS m/z 857(M−H)- ;IR(cm-1
KBr)3300,2930,2850,1640,1
540,1470,1070;1H−NMR(500M
Hz,C55N)δ8.47(1H,d,J=8.5H
z),5.58(1H,d,J=3.7Hz),5.2
7(1H,m),4.63−4.70(2H,m),
4.56(1H,m),4.52(1H,t,J=6.
1Hz),4.37−4.47(4H,m),4.33
(2H,m),2.45(2H,t,J=7.3H
z),2.25−2.34(1H,m),1.87−
1.97(2H,m),1.78−1.85(2H,
m),1.62−1.72(1H,m),1.26−
1.45(66H,m),0.88(6H,t,J=
6.7Hz),13C−NMR(125MHz,C5
5N)δ173.2(s),101.5(d),76.
7(d),73.0(d),72.5(d),71.6
(d),71.0(d),70.3(d),68.7
(t),62.7(t),51.4(d),36.8
(t),34.4(t),32.1(t),30.4
(t),30.2(t),30.03(t),30.0
0(t),29.93(t),29.87(t),2
9.81(t),29.76(t),29.6(t),
26.5(t),26.4(t),22.9(t),1
4.3(q)。
【0072】〔実施例2〕 O−α−D−ガラクトピラ
ノシル−(1→2)−O−α−D−ガラクトピラノシル
−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N
−[(R)−2−ヒドロキシテトラコサノイル]−1,
3,4−オクタデカントリオール(S1140B−9)
の単離および精製 沖縄県久米島近海の海底水深15〜25mで採取された
海綿を、凍結乾燥した粉末447.1gをクロロホルム
とメタノールの混液で抽出し、抽出液を減圧下濃縮して
51.28gのエキスを得た。これを酢酸エチルと水で
分配後、上層と中間層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、
減圧下濃縮してそれぞれ18.37gと9.44gのフ
ラクションを得た。上層より得たフラクションを10%
水性メノタールとn−ヘキサンとで分配したアルコール
層と、中間層より得たフラクションを合わせて濃縮後、
シリカゲルカラムクロマトグラフィーに繰り返して順相
TLC上単一の活性成分を169.9mg得た。さらに
ODS−AMカラム(YMC製、250mm×20mm径、メタ
ノール、9.0ml/min)を用いた逆相HPLCで精製し
(保持時間:30.3分)、純粋な表題化合物(S1140B-
9)を10.2mg得た。 なお、表題化合物は、F.Caf
ieri et al.,Liebigs Ann. Chem. 1995,1477-1481を参
照し、単離、精製することもできる。
【0073】negative FABMS m/z
1007[(M−H)- ];IR; 1HNMR(500
MHz,C55N,24℃)δ(ppm)8.55(1
H,d,J=9.2Hz,NH),5.60(1H,
d,J=3.7Hz,H1´´),5.57(1H,
d,J=3.7Hz,H1´´´ ),5.13(1
H,m,H2),4.75(1H,dd,J=3.7,
10.4Hz,H2´´),4.62(2H,m),
4.54(4H,m),4.25−4.47(10H,
m),2.17(2H,m),1.99(1H,m),
1.87(2H,m),1.75(1H,m),1.6
5(2H,m),1.12−1.49(60H,m),
0.85(6H,m,terminal methy
l);13C NMR(125MHz,C55N,45
℃)δ(ppm)175.5(s,C1'),99.5
(d,C1´´´ ),98.6(d,C1´´),7
6.7(d,C2´´),76.0(d,C3),7
2.8(d,C4),72.6(d,C5´´),7
2.6(d,C4´´),72.5(d,C2),7
1.3(d,C3´´´ ),71.0(d),70.
8(d),70.5(d,C2´´´ ),69.7
(d,C3´´),68.6(t,C1),62.7
(t),62.5(t),51.2(t,C2),3
9.4(t),35.6(t),33.7(t),3
2.2(t),30.5(t),30.3(t),3
0.1(t),30.0(t),29.7(t),2
9.6(t),26.7(t),26.0(t),2
3.0(t),22.9(t),14.3(q,ter
minalmethyl)
【0074】〔実施例3〕下記に記載の化合物は、それ
ぞれの化合物の後に挙げた文献に記載の方法に従って合
成した。 (2S,3R)−1−(α−D−ガラクトピラノシルオ
キシ)−2−テトラデカノイルアミノ−3−オクタデカ
ノール(AGL−517) (WO93/5055) (2S,3R)−1−(α−D−グルコピラノシルオキ
シ)−2−テトラデカノイルアミノ−3−オクタデカノ
ール(AGL−563) (WO94/9020) (2S,3R)−1−(6’−デオキシ−α−D−ガラ
クトピラノシルオキシ)−2−テトラデカノイルアミノ
−3−オクタデカノール(AGL−571) (WO9
4/9020) (2S,3R)−1−(β−L−アラビノピラノシルオ
キシ)−2−テトラデカノイルアミノ−3−オクタデカ
ノール(AGL−577) (WO94/9020) O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→6)−O−α
−D−ガラクトピラノシル−(1→1)−(2S,3
S,4R)−2−アミノ−N−ヘキサコサノイル−1,
3,4−オクタデカントリオール(AGL−586)
(WO94/24142) O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→6)−O−α
−D−グルコピラノシル−(1→1)−(2S,3S,
4R)−2−アミノ−N−ヘキサコサノイル−1,3,
4−オクタデカントリオール(AGL−584) (W
O94/24142) O−α−D−ガラクトフラノシル−(1→3)−O−α
−D−ガラクトピラノシル−(1→1)−(2S,3
S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキ
シテトラコサノイル]−1,3,4−オクタデカントリ
オール(719−7) (WO94/24142) O−(N−アセチル−2−アミノ−2−デオキシ−α−
D−ガラクトピラノシル−(1→3)−O−[α−D−
グルコピラノシル−(1→2)]−O−α−D−ガラク
トピラノシル−(1→1)−(2S,3S,4R)−2
−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシテトラコサノ
イル]−1,3,4−オクタデカントリオール(STL
−8) (WO94/24142) 式(I)の化合物と上記実施例に記載の化合物との対応
は、下記表1に示されるとおりである。
【0075】
【表1】 薬理試験例1:KRN7000の投与開始時期とドナー
細胞生着に対する効果 本発明の配糖体化合物の代表として、式(I)の化合物
(KRN7000)を用いて以下の実験を行った。
【0076】BALB/cマウスとC57BL/6マウ
スとの交配で得られるレシピエントの雑種第一代(CB
F1)マウスに対し、1週間間隔で2回ドナーのC57
BL/6マウス脾臓単核細胞(1X108個/マウス)
を静脈内投与することにより急性GVHDを惹起した。
そのレシピエントマウスに対しα−グリコシルセラミド
構造を有する化合物の代表的化合物であるKRN700
0の2μg/マウスをドナー細胞の初回投与と同一日、
3日後、7日後あるいは11日後から3日間毎に腹腔内
投与した(図1)。一方、コントロール群はドナー細胞
の初回投与と同一日、3日後、6日後、9日後、12日
後にビヒクルを投与した。
【0077】ドナー細胞初回投与21日後におけるレシ
ピエントマウスの脾臓単核細胞をFITC標識抗H−2
d抗体で染色し、FACSにてH−2Kdネガティブの
ドナー細胞比率を測定したところ、KRN7000の投
与開始時期を遅くするほど、ドナー細胞の定着率(減少
抑制)が向上した(図3)。 薬理試験例2:KRN7000のマウスGVHDに対す
る抑制効果 薬理試験1と同じ急性GVHDモデルにおいて、ドナー
細胞の初回投与12日後からKRN7000(2μg/
マウス)投与を開始し、3日間毎に(15日後、18日
後、21日後)計4回腹腔内投与した(図2)。ドナー
細胞初回投与90日後におけるレシピエントマウスにつ
いてH−2Kdネガティブのドナー細胞比率を薬理試験
1同様に測定したところ、KRN7000投与群ではド
ナー細胞比率が88.9%であったのに対し、KRN7
000非投与コントロール群では1.3%とドナー細胞
がほとんど消失してレシピエントの細胞に戻っていた
(図4)。その90日後におけるマウスの組織標本の観
察では肝臓を含む臓器にGVHDの所見は認められなか
った。
【0078】そして、ドナー細胞の生着率が向上すると
同時に、KRN7000非投与群と比較して、KRN7
000投与により明らかにGVHD発症に伴なう体重減
少が抑制されていることを見出した(図5)。以上の結
果より、KRN7000の投与をドナー細胞投与時では
なくドナー細胞が定着しキメラ状態になる前後から開始
することにより、ドナー細胞の生着を高め、かつドナー
細胞がレシピエントを攻撃するGVHDを抑制すること
が判明した。
【0079】
【発明の効果】ドナーマウスの脾臓単核細胞をレシピエ
ントマウスに静脈内投与することにより急性GVHDを
惹起した。そのレシピエントマウスに対し本発明のα−
グリコシルセラミド構造を有する化合物を含む剤の投
与時期を遅らせて投与することにより、ドナー細胞の生
着率を向上させることができ、かつGVHDの発症が抑
制されていることを見出した。
【0080】本発明により、同種骨髄移植、臍帯血移
植、末梢血幹細胞移植等の同種造血幹細胞移植療法にお
いて移植片の生着を促進しつつ移植に伴なうGVHDを
予防および治療するための薬剤が提供される。特に骨髄
非破壊的同種造血幹細胞移植(ミニ移植とも呼ばれる)
において移植片の生着を促進しつつ移植に伴うGVHD
を予防および治療するための薬剤が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】マウス急性GVHDモデルの作製法とそれに対
するKRN7000投与のスケジュールを示す図であ
る。
【図2】マウス急性GVHDモデルの作製法とそれに対
するKRN7000投与のスケジュールを示す図であ
る。
【図3】マウス急性GVHDモデルにおけるドナー細胞
の生着率を示すグラフである。
【図4】マウス急性GVHDモデルにおけるドナー細胞
の生着率をFACSによる細胞比率により示す図である。
【図5】ドナー細胞移入後のマウスの体重減少を示す図
である。
【図6】本発明で使用するα−グリコシルセラミド化合
物の代表例(KRN7000)の合成反応経路の概略を
示す図である。
【図7】図6に続く合成反応経路の概略を示す図であ
る。
【図8】実施例1〜3の化合物の化学式を示す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金井 幸代 東京都港区高輪2−1−15 伊皿子アパー トメンツ706 (72)発明者 峯石 真 東京都中央区築地5−1−1−1518 (72)発明者 加藤 和則 東京都板橋区中台3−27−N105 (72)発明者 平家 勇司 愛媛県松山市堀之内一三RC−3 Fターム(参考) 4C057 BB02 BB03 JJ09 4C086 AA01 AA02 EA05 MA01 MA04 NA14 ZB08

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I)の化合物またはその塩若しくは
    溶媒和物を含む、移植に伴うGVHDを抑制する薬剤。 【化1】 (上記式中、 R1はHまたはOHであり、 Xは7〜27のいずれかの整数であり、 R2は下記(a)〜(e)からなる群から選択される置
    換基であり(ここで、Yは5〜17のいずれかの整数で
    ある)、 (a)−CH2(CH2YCH3 (b)−CH(OH)(CH2YCH3 (c)−CH(OH)(CH2YCH(CH32 (d)−CH=CH(CH2YCH3 (e)−CH(OH)(CH2YCH(CH3)CH2
    3、そしてR3〜R9は下記のi)〜v)のいずれかで定
    義される置換基である: i)R3、R6、およびR8がHのとき R4はH、OH、NH2、NHCOCH3、または下記基
    (A)〜(D): 【化2】 からなる群から選択される置換基であり、 R5はOH、または下記基(E)および(F): 【化3】 からなる群から選択される置換基であり、 R7は、OHまたは下記基(A)〜(D): 【化4】 からなる群から選択される置換基であり、 R9はH、CH3、CH2OH、または下記基(A')〜
    (D'): 【化5】 からなる群から選択される置換基である; ii)R3、R6およびR7がHのとき R4はH、OH、NH2、NHCOCH3、または下記基
    (A)〜(D): 【化6】 からなる群から選択される置換基であり、 R5はOH、または下記基(E)および(F): 【化7】 からなる群から選択される置換基であり、 R8はOH、または下記基(A)〜(D): 【化8】 からなる群から選択される置換基であり、 R9はH、CH3、CH2OHまたは下記基(A')〜
    (D'): 【化9】 からなる群から選択される置換基である。)
  2. 【請求項2】 移植が、同種骨髄移植、臍帯血移植、末
    梢血幹細胞移植からなる群から選択される同種造血幹細
    胞移植である請求項1に記載の薬剤。
  3. 【請求項3】 移植が、骨髄非破壊的同種造血幹細胞移
    植である請求項1に記載の薬剤。
  4. 【請求項4】 式(I)の化合物中、R3、およびR6
    Hを表し、R4がOHまたは基(A)〜(D)のいずれ
    かの置換基を表し、R5がOHまたは基(E)もしくは
    (F)の置換基を表し、R7およびR8がそれぞれHまた
    はOHのいずれかを表し(但し、R7およびR8の両方が
    同一の基を表すことはない)、R9がCH2OH、C
    3、H、または基(A')〜(D')のいずれかの置換
    基を表す、請求項1〜3のいずれか1項に記載の薬剤。
  5. 【請求項5】 式(I)の化合物中、Xが21〜25の
    整数であり、R2が置換基(b)(式中、Yは11〜1
    5である)を表す、請求項1〜3のいずれか1項に記載
    の薬剤。
  6. 【請求項6】 式(I)の化合物中、Xが9〜13の整
    数であり、R2が置換基(a)(式中、Yは11〜15
    である)を表す、請求項1〜3のいずれか1項に記載の
    薬剤。
  7. 【請求項7】 式(I)の化合物が、(2S,3S,4
    R)−1−(α−D−ガラクトピラノシルオキシ)−2
    −ヘキサコサノイルアミノ−3,4−オクタデカンジオ
    ール、 (2S,3R)−1−(α−D−ガラクトピラノシルオ
    キシ)−2−テトラデカノイルアミノ−3−オクタデカ
    ノール、 (2S,3R)−1−(α−D−グルコピラノシルオキ
    シ)−2−テトラデカノイルアミノ−3−オクタデカノ
    ール、 (2S,3R)−1−(6’−デオキシ−α−D−ガラ
    クトピラノシルオキシ)−2−テトラデカノイルアミノ
    −3−オクタデカノール、 (2S,3R)−1−(β−L−アラビノピラノシルオ
    キシ)−2−テトラデカノイルアミノ−3−オクタデカ
    ノール、 O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→6)−O−α
    −D−ガラクトピラノシル−(1→1)−(2S,3
    S,4R)−2−アミノ−N−ヘキサコサノイル−1,
    3,4−オクタデカントリオール、 O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→6)−O−α
    −D−グルコピラノシル−(1→1)−(2S,3S,
    4R)−2−アミノ−N−ヘキサコサノイル−1,3,
    4−オクタデカントリオール、 O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→2)−O−α
    −D−ガラクトピラノシル−(1→1)−(2S,3
    S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキ
    シテトラコサノイル]−1,3,4−オクタデカントリ
    オール、 O−β−D−ガラクトフラノシル−(1→3)−O−α
    −D−ガラクトピラノシル−(1→1)−(2S,3
    S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキ
    シテトラコサノイル]−1,3,4−オクタデカントリ
    オール、および O−(N−アセチル−2−アミノ−2−デオキシ−α−
    D−ガラクトピラノシル−(1→3)−O−[α−D−
    グルコピラノシル−(1→2)]−O−α−D−ガラク
    トピラノシル−(1→1)−(2S,3S,4R)−2
    −アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシテトラコサノ
    イル]−1,3,4−オクタデカントリオールからなる
    群から選ばれる化合物である、請求項1〜3のいずれか
    1項に記載の薬剤。
  8. 【請求項8】 式(I)の化合物が、 (2S,3S,4R)−1−(α−D−ガラクトピラノ
    シルオキシ)−2−ヘキサコサノイルアミノ−3,4−
    オクタデカンジオール、 O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→6)−O−α
    −D−ガラクトピラノシル−(1→1)−(2S,3
    S,4R)−2−アミノ−N−ヘキサコサノイル−1,
    3,4−オクタデカントリオール、 O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→6)−O−α
    −D−グルコピラノシル−(1→1)−(2S,3S,
    4R)−2−アミノ−N−ヘキサコサノイル−1,3,
    4−オクタデカントリオール、 O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→2)−O−α
    −D−ガラクトピラノシル−(1→1)−(2S,3
    S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキ
    シテトラコサノイル]−1,3,4−オクタデカントリ
    オール、 O−β−D−ガラクトフラノシル−(1→3)−O−α
    −D−ガラクトピラノシル−(1→1)−(2S,3
    S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキ
    シテトラコサノイル]−1,3,4−オクタデカントリ
    オール、および O−(N−アセチル−2−アミノ−2−デオキシ−α−
    D−ガラクトピラノシル−(1→3)−O−[α−D−
    グルコピラノシル−(1→2)]−O−α−D−ガラク
    トピラノシル−(1→1)−(2S,3S,4R)−2
    −アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシテトラコサノ
    イル]−1,3,4−オクタデカントリオールからなる
    群から選ばれる化合物である、請求項1〜3のいずれか
    1項に記載の薬剤。
  9. 【請求項9】 式(I)の化合物が、(2S,3S,4
    R)−1−(α−D−ガラクトピラノシルオキシ)−2
    −ヘキサコサノイルアミノ−3,4−オクタデカンジオ
    ールである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の薬
    剤。
  10. 【請求項10】 さらに、移植において移植片の生着を
    促進する請求項1〜9のいずれか1項に記載の薬剤。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1437358A4 (en) * 2001-08-16 2004-11-24 Daiichi Suntory Pharma Co Ltd NEW GLYCOLIPID, AND REMEDY FOR AUTOIMMUNE ILLNESSES THEREOF CONTAINS THIS AS ACTIVE INGREDIENTS
EP1605039A4 (en) * 2003-03-03 2006-03-29 Kirin Brewery DENDRITIC CELL HAVING ALPHA-GLYCOSYLCERAMIDE DERIVATIVES AND ANTIGEN AND USEFUL IN REMOVAL OF IMMUNE RESPONSE
WO2007018320A1 (ja) * 2005-08-11 2007-02-15 Riken 移植片喪失の予防剤、及びそのスクリーニング方法
WO2007049819A1 (ja) * 2005-10-28 2007-05-03 Japan As Represented By President Of National Center Of Neurology And Psychiatry Nkt細胞の機能を抑制する糖脂質誘導体を有効成分とする治療剤

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