JP4063572B2 - 道路標識柱 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば車道のセンターライン、車線の合流分岐箇所、歩車道分離箇所等の道路面に設置して使用される道路標識柱に関する。詳しくは、車両等が接触や衝突した時の衝撃を吸収して車両や乗員を保護し得るように曲り変形可能な弾性及び復元力を有する材料から構成されている筒状のポール本体及びこのポール本体の下端部に配置されて該ポール本体を路面に固定設置するためのベースとを具備してなる道路標識柱に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の道路標識柱としては、樹脂の射出成形または押出成形により形成された筒状ポール本体を型内にセットし、この型内に熱硬化性樹脂を流し込んで台を一体成形したものが一般的であるが、このような一体成形品(道路標識柱)は、脱脂等の下地処理や養生等が必要で成形に多大な工程、時間を費やすだけでなく、路面状況や様々な設置環境に対応させるためには多種類の製品を成形する必要があり、製作コストの上昇は否めない。その上、車両の衝突等によって一部が破損し標識柱としての機能が損なわれたとき、製品全体を新たなものに交換する必要があって、保守管理コストも高くつくという難点がある。
【0003】
このような一体成形品のもつ難点を解消するものとして、従来、例えば特許第2919789号公報に開示されているように、筒状ポール本体とベースとを独立部品として各別に製作し、筒状のポール本体の下端部をベースに形成した環状溝内に嵌合させてその嵌合部の周方向複数箇所にブラインドリベット等を水平方向に貫通させて加締めることにより、ポール本体とベースとを締結固定するようにした2パーツ組立式の道路標識柱、あるいは、ポール本体とベースのほかに、車両等がベースやポール本体に直接に接触や衝突することを抑制するとともに、標識柱接地箇所の景観を維持するためにベースの接地環状部分よりも大径で外周縁に向けて下り勾配の傾斜面部分を有しポール本体に外嵌可能とされたリングの3つのパーツを互いに独立部品として各別に製作した上、それら3つのパーツを組立可能に構成した3パーツ組立式の道路標識柱が提案されるに至っている。
【0004】
このようなパーツ組立式の道路標識柱は、複数種ある路面への設置方法に応じて、それぞれに対応する種類のベースを用意し、一方、ベースやポール本体等のパーツを共用化することによって様々な設置環境や路面状況に対応するベースを持った道路標識柱を各別に作る必要がなく、効率的かつ経済的な生産計画を組むことが可能であるとともに、使用態様において車両の衝突等によって一部が破損した場合、その破損箇所を含むパーツのみを交換すればよいために、保守コストの低減も図れるという利点を有している。
【0005】
一方、リングを持たない2パーツ組立式の道路標識柱では、車両等がベースやポール本体、両者の締結固定部に直接に衝突あるいは接触してそれらを破損しやすいのに対して、リングを持つ3パーツ組立式の場合は、リングが有する下り勾配の傾斜面部分の存在により車両等を滑らかに通過移動させる機能があるとともに、標識柱設置箇所の景観を維持する外観意匠機能もあり、同じパーツ組立式でも現在では、3パーツ組立式の道路標識柱が主流となっている。
【0006】
ところで、3パーツ組立式の道路標識柱における3つのパーツの組立固定手段として、従来では、[1]ポール本体の下端開口内部にベースの突起部分を圧入嵌合するとともに、リングをポール本体に外嵌させ、それら各内外嵌合部間に接着剤を介在させてポール本体とベース及びリングをそれぞれ接着固定する構造、[2]ポール本体とリングとを一体成形した上、その一体成形品とベースとをビス止め又は接着剤で固定する構造、[3]ポール本体を型にセットした後、熱硬化性ウレタンを流し込んでベース及びリングを一体成形する構造、[4]ポール本体をウレタン等の弾性復元力を有する材料からその下端部に環状部分を一体形成して筒状に構成する一方、ベース及びリングをポリプロピレン等の硬質材料から構成し、この硬質材料製ベースの接地環状部分とリングの環状部分とポール本体の下端環状部分とを重なり合わせ、これら重なり合った3つのパーツの環状部分に複数本のボルトを貫通させて3つのパーツを締付け固定する構造、のいずれかが採用されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記した3パーツ組立式の道路標識柱のうち、[1]のパーツ同士を圧入嵌合し、接着剤で固定する組立手段を採用する場合は、接着剤の塗布が不均一になりやすい等の固定作業のばらつきによって所定の固定強度が得られず、所定の組立構造が維持できないないだけでなく、接着剤を使用することから、パフやサンドブラスト、プライマー、脱脂等の下地処理も必要となり、製作コストの上昇を招きやすい。また、[2]の場合は、ポール本体とリングを一体成形するための大型の成形機が必要となるだけでなく、最終的には2パーツであるために、ポール本体あるいはリングのいずれか一方のみが破損したときでも、一体成形品全体の交換が必要となり、保守コストの面で好ましくない。特に、一体成形品(ポール本体+リング)とベースとを単にビス止め又は接着剤で固定するだけでは、十分な固定強度が得られず、例えばポール本体に車両等が引っ掛かり該ポール本体が引っ張られたとき、リング部がベースから簡単に外れてポール本体が倒れてしまい、道路標識としての機能を喪失しやすい。また、[3]の場合は、ポール本体とリング及びベースの一体成形に際して、熱硬化性ウレタンを使用するために、硬化時間が非常に長くなり、製作面でのコストアップにつながり、かつ、最終的には2パーツであるために、リングまたはベースあるいはポール本体のいずれかが破損したとき、各部品の交換が必要となり、3パーツ組立式の場合に得られる保守コストの低減という利点を得ることができない。さらに、[4]の場合は、ポール本体の下端環状部分に複数個のボルト挿通孔を形成する必要があるために、ポール本体に衝突力や引張力が繰り返し加わったとき、その孔から下端環状部分が引き裂かれて破損するなどポール本体の耐久性に問題がある。
【0008】
また、上記した3パーツ組立式のものにおいて、ポール本体とベースの固定手段として、特許第2919789号公報にみられるように、ポール本体の下端部をベース側の環状溝内に嵌合させてその嵌合部の周方向複数箇所を水平方向に貫通するブラインドリベット等の加締めにより締結固定する構造を採用することも考えられるが、この場合は、組立にあたって、ブラインドリベット等の多数の締結具、工具及び多大な締結作業手間を要するだけでなく、ポール本体に車両等が衝突したとき、ブラインドリベット等による締結固定部に応力が集中して固定強度が低下したり、ポール本体の下端周壁部が変形破損したり、さらにはガタを生じたりしやすく、ポール本体を直立姿勢のままで安定よく固定保持することができないという問題がある。
【0009】
本発明は上記実情に鑑みてなされたもので、3パーツ組立式として車両等の滑らかな通過移動機能及び外観意匠機能並びにパーツの共用化に伴う製作コスト、保守コストの低減効果を確保しつつ、極く簡単な組立作業で安定した固定強度が得られるとともに、車両等の衝突時における変形破損を低減して耐久性の著しい向上を図ることができる道路標識柱を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る道路標識柱は、他物の接触あるいは衝突によって曲り変形可能な筒状のポール本体と、ポール本体内の下端部に嵌合可能な突出筒部分及び路面への接地環状部分を有するベースと、ポール本体に外嵌可能な内孔形成用の筒状部分及びベースの接地環状部分よりも大径で外周縁に向けて下り勾配の傾斜面部分及びベースの接地環状部分よりも外周位置で路面に接地する接地環状部分を有するリングとを具備してなる道路標識柱であって、上記ポール本体、ベース及びリングが互いに独立部品として製作され、ポール本体の下端周壁部で径方向対向箇所の少なくとも二箇所には孔が形成されている一方、ベースの突出筒部分にはポール本体をその下端縁がベースの接地環状部分の上面に当接するように上方から押し込み嵌合させたとき、上記孔内に弾性係合する少なくとも二つの係合突起が形成されており、これら係合突起と孔の弾性係合によりポール本体とベースが固定可能に構成されているとともに、上記リングは、その筒状部分の内径がポール本体の外径と同径または略同径に形成され、かつ、ベースの接地環状部分の下側から筒状部分の下面に形成されている有底孔に向けてねじ込まれるねじ部材を介してベースに複数箇所で締結可能に構成されているとともに、上記ポール本体とベースの弾性係合による固定箇所の外周部は上記ベースに締結されたリングの筒状部分により取り囲まれており、上記リングをベースに締結した状態で、該リングの筒状部分とベースの突出筒部分とによりポール本体の下端周壁部を内外両側から挟持固定するように構成されていることを特徴とするものである。
【0011】
上記構成の本発明によれば、ポール本体、ベースのほかに、ベースの接地環状部分よりも大径で外周縁に向けて下り勾配の傾斜面部分を有するリングを備えており、標識柱に車両等が極近接したとき、当該車両等の車輪をリングの傾斜面部分に沿いその外周縁側に滑り案内させて通過移動させる衝突回避機能及び標識柱設置箇所の景観を維持する外観意匠機能を発揮させることが可能であるのはもとより、ポール本体、ベース及びリングが互いに独立部品である3パーツ組立式に構成されているので、様々な設置環境や路面状況に対応して、それぞれに対応するベースを持った複数種類の道路標識柱を各別に作る必要がなく、ポール本体、ベース及びリングからなるパーツの共用化が図れて効率的かつ経済的な生産計画を立てることが可能であるとともに、使用態様で車両の衝突や踏み付け等によって一部が破損した場合、その破損箇所を含むパーツ(ポール本体、ベースまたはリング)のみの交換でよく、保守コストの低減も図れる。
【0012】
また、ポール本体とリングを一体成形するための大型の成形機も、ポール本体とリング及びベースを熱硬化性ウレタンで一体成形するための硬化時間も不要であり、製作面でのコストダウンが図れる。そのうえ、ポール本体とベースの締結固定に際しては、ポール本体を上方から押し込み嵌合させるという極く簡単な組立作業を行うだけで、係合突起と孔を弾性係合させてポール本体をベースに固定することが可能であって、ビスやブライドリベット等の多数の締結具、工具の使用及び多大な締結作業手間を省き、組立(製作)コストの低減が図れるとともに、ポール本体とベースの弾性係合による固定箇所の外周部にはベースに締結されたリングの筒状部分が取り囲み位置しており、ポール本体に車両等が衝突したときの応力を広い面積で受け止めることになるため、締結固定部に応力が集中して固定強度が低下したり、ポール本体の下端周壁部が変形破損したり、さらにはガタを生じたりすることがなくなり、ポール本体を直立姿勢のままで安定よく固定保持することが可能で、全体の耐久性向上も図れる。
【0013】
さらに、リングをベースに締結した状態で、該リングの筒状部分とベースの突出筒部分とによりポール本体の下端周壁部を内外両側から挟持するように構成することにより、ポール本体とベースの固定強度を一層強固かつ安定のよいものにすることができる。
【0014】
上記構成の道路標識柱において、請求項2に記載のように、上記ベースに、路面に埋設されるアンカー部材にねじ込むことにより該ベースを路面に固定するための締結用ボルトの頭部及び路面下に埋込み固定されて路面上に突出するアンカー式ねじ部材にねじ込んで該ベースを路面に固定するためのナットを嵌合保持可能な凹部と上記各ねじ部材のねじ部分が挿通する貫通孔とが同芯状態に形成するとともに、上記リングの接地環状部分にベースを路面に接着固定するための接着剤の流し込み用凹入スペースを形成するという構成を採用することにより、単一のベースを、ボルト固定設置形式、ねじ込み固定設置形式及び接着固定形式用のベースに共通使用することが可能となり、複数種の路面設置方法に対応させるためのベースの種類も削減して生産効率の一層の向上を図ることができる。
【0015】
また、上記構成の道路標識柱において、請求項3に記載のように、上記ベースの突出筒部分に形成された係合突起に、ポール本体の下端部をベースの突出筒部分に嵌合させた状態で該ポール本体を上方から押し込んだとき、ポール本体の下端周壁部を弾性に抗して拡径変形させる傾斜面を形成する構成を採用することにより、ポール本体を上方から軽い力で押し込むだけでベース側の係合突起に対してポール本体の下端周壁部を乗り越え移動させてポール本体側の孔を係合突起に弾性係合させることが可能であり、ポール本体とベースの組立固定作業時に工具等の使用が全く不要で、両者を容易かつ能率よく組立固定することができる。
【0016】
なお、本発明に係る道路標識柱において、上記ポール本体は他物の接触あるいは衝突によって曲り変形可能な弾性及び復元力を有する材料、例えばウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)樹脂等をブロー成形や射出成形で成形することが好ましく、上記ベースは硬質材料、例えばポリプロピレン、ABS樹脂等から、また、リングは硬質材料、例えばポリプロピレン樹脂等から成形することが好ましく、このような構成材料の選定によって、各パーツそれぞれの役割を確実に達成させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面にもとづいて説明する。
図1は本発明に係る道路標識柱の実施例を示す分解外観図、図2は分解縦断面図であり、この実施例の道路標識柱は、筒状のポール本体1と、ベース2と、リング3と、キャップ4とを備え、それら構成要素1〜4が互いに独立部品として製作され、それら4つの構成要素部品1,2,3,4が組立可能に構成されている。
【0018】
上記ポール本体1は、全長に亘って同径で上下両端が開口されるようにウレタン樹脂等の射出成形または押出成形により円筒状の形態に一体成形されており、使用態様で車両等の他物が接触あるいは衝突したとき、その上半部分が曲り変形して衝撃を吸収し、かつ、接触あるいは衝突力の解除に伴い起立姿勢に弾性復元可能に構成されている。この筒状ポール本体1の下端周壁部1aで径方向に対向する二箇所には後述する係合突起が弾性係合する円形の係合孔5が形成されている。
【0019】
上記キャップ4は、例えばウレタン樹脂等の射出成形により円筒状形態の下部4aとドーム状形態の上部4bとが一体形成されて、上記ポール本体1の上端開口部内に嵌合し、接着剤を用いて固定可能に構成されている。
【0020】
上記ベース2は、ポール本体1の下端開口部内に嵌合可能な突出筒部分2A及び路面に安定接地する偏平な接地環状部分2Bとを有しポリプロピレン、ABS樹脂等の硬質材料から全体円環形状に成形されており、このベース2の中央部には路面に埋設されるアンカー部材にねじ込むことにより該ベース2を路面に固定するための締結用六角頭付きボルト(後述する)の六角頭部及び路面下に埋込み固定されて路面上に突出するアンカー式ねじ部材(後述する)にねじ込むことにより該ベース2を路面に固定するためのナット(後述する)を嵌合保持可能な六角形状の嵌合用凹部2aと上記ボルト及びアンカー式ねじ部材のねじ部分を挿通させる貫通孔2bとが同芯状態に形成されているとともに、接地環状部分2Bには、上記リング3とベース2とを円周方向の複数箇所で締付け固定するねじ込み用ビス(後述する)の貫通孔2cが形成されている。
【0021】
また、このベース2の突出筒部分2Aの上下中間部で径方向に対向する二箇所には、該突出筒部分2Aにポール本体1の下端周壁部1aを嵌合させた状態でそのポール本体1を上方から下向きに押し込んだとき、該ポール本体1の下端周壁部1aを図3に示すように、弾性に抗して拡径変形させるような傾斜面6aを有しポール本体1をその下端縁1eがベース2の接地環状部分2Bの上面に当接する位置まで押し込み嵌合させたとき、図4に明示するように、ポール本体1の下端周壁部1aの弾性復元に伴い上記係合孔5内に弾性係合する円形状の係合突起6が一体に突出形成されている。
【0022】
上記リング3は、上記ポール本体1の外径d1と同径の内径d2の内孔3aを形成してポール本体1に外嵌可能とされた筒状部分3Aと上記ベース2の接地環状部分2Bよりも大径で外周縁に向けて下り勾配の截頭円錐形状の傾斜面部分3Bと上記ベース2の接地環状部分2Bよりも外周位置で路面に接地する接地環状部分3Cとを有し、これら各部分3A,3B,3Cがポリプロピレン樹脂等の硬質材料から一体成形されており、略截頭略円錐形状の傾斜面部分3Bの外周寄り箇所には路面への固定用孔3bが形成されているとともに、筒状部分3Aには上記ビスのねじ込み用有底孔3cが形成されている。また、このリング3の傾斜面部分3Bの下部には、ベース2を路面に接着固定するための接着剤の流し込み用凹入スペース7が形成されている。
【0023】
上記のような4つの部品1,2,3,4を備えた道路標識柱においては、ベース2を路面に固定した上、その上端開口部内にキャップ4を嵌合して接着固定したポール本体1の下端周壁部1aをベース2の突出筒部分2Aに嵌合させ、この状態でポール本体1を所定量下向きに押し込むことにより、上記二つの係合孔5内にベース2側の係合突起6を弾性係合させてポール本体1とベース2とを固定する。続いて、ポール本体1にリング3を外嵌させ、このリング3をその筒状部分3Aの下面がベース2の接地環状部分2Bの上面に当接するまでポール本体1の下端側に移動させた後、図5に示すように、ベース2の接地環状部分2Bに形成されている貫通孔2cからリング3の筒状部分3Aに形成されている有底孔3cに向けてビス8をねじ込んでベース2とリング3を締付け固定することにより、各部品1,2,3,4を組立てて車道のセンターライン、車線の合流分岐箇所、歩車道分離箇所等の道路面の所定間隔を置いた複数箇所に道路標識柱Aを設置し、車両の運転者等にセンターラインや合流分岐等の存在を視認させて道路標識としての機能を発揮させる。そして、設置使用態様で車両等が誤ってポール本体1に接触あるいは衝突した際は、ポール本体1が曲り変形して衝撃を吸収することによって車両や運転者等を保護し、また、車両等がポール本体1から離反すると、ポール本体1が起立姿勢に弾性復元して所定の標識機能を回復することになる。
【0024】
このように使用される道路標識柱の路面への固定設置方法には、大別して、ベース2を路面に六角頭9a付きボルト9を用いて固定設置する方法(以下、ボルト固定設置方法という)と、ベース2を予め路面下に埋込み固定されて路面上に突出するアンカー式ねじ部材17にねじ込むことにより該ベース2を路面に固定設置するねじ込み固定設置方法と、ベース2を路面に接着剤を用いて固定設置する方法(以下、接着固定設置方法という)とがあり、以下、これらの固定設置方法について詳しく説明する。
【0025】
ボルト固定設置方法:
図6及び図7に示すように、ベース2の嵌合用凹部2aに六角頭部9a付きボルト9の頭部9aを嵌合させるとともに、貫通孔2bを通してベース2の下方へ突出させたねじ部分9bにナット11を螺合し締付けることにより、まずボルト9をベース2に固定する。次に、上述のようにして道路標識柱Aの組立てを完成した後、路面Rに掘削形成された穴内に挿入され、かつ、エポキシ樹脂系接着剤等の接着剤12によって路床部に埋設されたアンカー部材13に上記ボルト9のねじ部分9bをねじ込むことによって、道路標識柱Aを路面Rに鉛直起立姿勢に固定設置する。
【0026】
ねじ込み固定設置方法:
図8及び図9に示すように、ベース2の嵌合用凹部2aにナット14を嵌合させて廻止めするとともに、このナット14をプレート15及びビス16を介してベース2に固定する。次に、上述のようにした道路標識柱Aの組立てを完了した後、路面R下に予め埋込み固定されて路面Rより上方へ突出しているアンカー式ねじ部材17に上記ナット14をねじ込むことによって、道路標識柱Aを路面Rに鉛直起立姿勢に固定設置する。
【0027】
接着固定設置方法:
図10及び図11に示すように、上述のようにして組立てを完了した後の道路標識柱Aにおけるベース2の接地環状部分2Bの下面全域または路面上に接着剤18を塗布する。このとき、塗布した接着剤18の一部がリング3の凹入スペース7内に流れ込むことになり、この状態で道路標識柱A全体を上から路面Rに押圧することによって、接着剤18を介して道路標識柱Aを路面Rに接着して該道路標識柱Aを鉛直起立姿勢に固定設置する。この接着固定方法の場合、ベース2と接着剤18との接着性が悪くとも、接着剤18の一部が凹入スペース7内に流れ込むために、道路標識柱Aを路面Rから剥がれることのないように強力に接着固定することが可能である。
【0028】
なお、ポール本体1とベース2との固定強度を高めるために、ベース2側の突出筒部分2Aの外周面およびポール本体1の下端周壁部1aの内周面のいずれか一方または両方に接着剤を塗布させておき、係合孔5と係合突起6との弾性係合による固定に接着固定を併用してもよい。
【0029】
【発明の効果】
以上要するに、本発明によれば、ポール本体、ベース及びリングを互いに独立部品に製作した3パーツ組立式に構成することにより、リングの存在による衝突回避機能及び標識柱設置箇所の景観を維持する外観意匠機能を発揮させることができるのみならず、様々な設置環境や路面状況に対応する複数種類のベースを備えた道路標識柱を各別に作る必要がなく、パーツの共用化による効率的かつ経済的な生産計画を組むことができるとともに、使用態様で車両の衝突や踏み付け等による破損が生じた場合、その破損箇所を含むパーツのみの交換で復元できて保守コストの低減も図ることができる。また、大型の成形機もポール本体とリング及びベースを熱硬化性ウレタンの流し込みで一体成形する場合のような長い硬化時間も不要であるため、製作面で著しいコストダウンを図ることができる。
【0030】
しかも、ポール本体を上方から押し込み嵌合させるだけで、係合突起と孔を弾性係合させてポール本体をベースに簡単かつ能率よく固定することができ、ビスやブライドリベット等の多数の締結具、工具の使用及び多大な締結作業手間を省き、組立(製作)コストの低減を図れるとともに、係合突起と孔の弾性係合による固定箇所の外周部がリングの筒状部分で取り囲まれることになるため、ポール本体に車両等が衝突したときの応力を広い面積で受け止めることができるので、締結固定部への応力集中によって固定強度が低下したり、ポール本体の下端周壁部が変形破損したり、さらにはガタを生じたりすることがなくなり、ポール本体を直立姿勢のままで強固に、かつ安定よく固定保持することができ、道路標識柱全体の耐久性を向上することができるという効果を奏する。
【0031】
さらに、リングをベースに締結した状態で、該リングの筒状部分とベースの突出筒部分とによりポール本体の下端周壁部を内外両側から挟持するように構成することにより、ポール本体とベースとの固定強度を一層強固かつ安定のよいものにすることができる。
【0032】
特に、請求項2に記載の構成を採用することによって、単一のベースを、ボルト固定設置形式、ねじ込み固定設置形式及び接着固定形式用のベースに共通使用することが可能となり、複数種の路面設置方法に対応させるためのベースの種類も削減して生産効率の一層の向上を図ることができる。
【0033】
また、請求項3に記載の構成を採用することによって、ポール本体を上方から軽い力で押し込むだけでポール本体側の孔を係合突起に弾性係合させることが可能となり、ポール本体とベースの組立固定作業時に工具等の使用が全く不要で、両者を容易かつ能率よく組立固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る道路標識柱の実施例を示す分解外観図である。
【図2】 同上実施例の道路標識柱の構成を示す分解縦断面図である。
【図3】 同上道路標識柱において、ポール本体をベースに固定する作業の途中状態を示す縦断面図である。
【図4】 同上道路標識柱において、ポール本体をベースに固定した状態の要部の拡大縦断面図である。
【図5】 同上道路標識柱の組立固定完了状態を示す縦断面図である。
【図6】 同上道路標識柱を路面に固定設置する方法のうち、ボルト固定設置方法を示す要部の拡大縦断面図である。
【図7】 図6の底面図である。
【図8】 同上道路標識柱を路面に固定設置する方法のうち、ねじ込み固定設置方法を示す要部の拡大縦断面図である。
【図9】 図8の底面図である。
【図10】 同上道路標識柱を路面に固定設置する方法のうち、接着固定設置方法を示す要部の拡大縦断面図である。
【図11】 図10の底面図である。
【符号の説明】
1 ポール本体
1a 下端周壁部分
2 ベース
2A 突出筒部分
2B 接地環状部分
2a 嵌合用凹部
2b ねじ部分挿通用貫通孔
3 リング
3A 筒状部分
3B 傾斜面部分
3C 接地環状部分
3a 内孔
4 キャップ
5 係合孔
6 係合突起
7 接着剤流れ込み用凹入スペース
9 六角頭付ボルト
10 ナット
13 アンカー部材
17 アンカー式ねじ部材
18 接着剤
A 道路標識柱
R 路面

Claims (4)

  1. 他物の接触あるいは衝突によって曲り変形可能な筒状のポール本体と、ポール本体内の下端部に嵌合可能な突出筒部分及び路面への接地環状部分を有するベースと、ポール本体に外嵌可能な筒状部分及びベースの接地環状部分よりも大径で外周縁に向けて下り勾配の傾斜面部分及びベースの接地環状部分よりも外周位置で路面に接地する接地環状部分を有するリングとを具備してなる道路標識柱であって、
    上記ポール本体、ベース及びリングが互いに独立部品として製作され、
    ポール本体の下端周壁部で径方向対向箇所の少なくとも二箇所には孔が形成されている一方、ベースの突出筒部分にはポール本体をその下端縁がベースの接地環状部分の上面に当接するように上方から押し込み嵌合させたとき、上記孔内に弾性係合する少なくとも二つの係合突起が形成されており、これら係合突起と孔の弾性係合によりポール本体とベースが固定可能に構成されているとともに、
    上記リングは、その筒状部分の内径がポール本体の外径と同径または略同径に形成され、かつ、ベースの接地環状部分の下側から筒状部分の下面に形成されている有底孔に向けてねじ込まれるねじ部材を介してベースに複数箇所で締結可能に構成されているとともに、上記ポール本体とベースの弾性係合による固定箇所の外周部は上記ベースに締結されたリングの筒状部分により取り囲まれており、上記リングをベースに締結した状態で、該リングの筒状部分とベースの突出筒部分とによりポール本体の下端周壁部を内外両側から挟持固定するように構成されていることを特徴とする道路標識柱。
  2. 上記ベースには、路面に埋設されるアンカー部材にねじ込むことにより該ベースを路面に固定するための締結用ボルトの頭部及び路面下に埋込み固定されて路面上に突出するアンカー式ねじ部材にねじ込んで該ベースを路面に固定するためのナットを嵌合保持可能な凹部と上記各ねじ部材のねじ部分が挿通する貫通孔とが同芯状態に形成されているとともに、上記リングには、ベースを路面に接着固定するための接着剤の流し込み用凹入スペースが形成されている請求項1に記載の道路標識柱。
  3. 上記ベースの突出筒部分に形成された係合突起には、ポール本体の下端部をベースの突出筒部分に嵌合させた状態で該ポール本体を上方から押し込んだとき、ポール本体の下端周壁部を弾性に抗して拡径変形させる傾斜面が形成されている請求項1または2に記載の道路標識柱。
  4. ポール本体が他物の接触あるいは衝突によって曲り変形可能な弾性及び復元力を有する材料から構成されているとともに、上記ベース及びリングが硬質材料から構成されている請求項1ないしのいずれかに記載の道路標識柱。
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